JP2004124869A - ポンプ装置の運転状態検査装置、及びそのポンプ装置を備えたポンプ内蔵機器 - Google Patents

ポンプ装置の運転状態検査装置、及びそのポンプ装置を備えたポンプ内蔵機器 Download PDF

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Yoichi Shukuri
宿里 陽一
Masamitsu Aizono
相園 譲光
Yasushi Niwatsukino
庭月野 恭
Toshihiko Matsuda
松田 利彦
Shigeru Narakino
楢木野 滋
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Abstract

【課題】本発明は、ポンプ性能を実測することなく、短時間でポンプ装置の異常発生を判定でき、検査漏れも生じないポンプ装置の運転状態検査装置、及びそのポンプ装置を備えたポンプ内蔵機器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の運転状態検査装置とポンプ内蔵機器は、磁極位置センサの信号からマグネットロータ3の回転数信号を発生させる回転数信号発生手段6と、回転数信号発生手段6が出力する回転数信号を基に回転数の変動を示す所定の統計量を演算し、該統計量と設定限界値とを比較することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDCブラシレスモータを駆動源とするポンプ装置の運転状態を検査する検査装置と、このようなポンプ装置を内蔵したポンプ内蔵機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、DCブラシレスモータで駆動するポンプ装置がポンプ内蔵機器に使用されることが多くなっている。このポンプ装置はポンプ特性とDCブラシレスモータの特性を利用して制御が行われる。ポンプ装置の回転数を検出し、回転数が所定値以上(異常状態)になるとポンプ装置を停止する制御が提案されている。これはポンプ装置が空運転状態の時、定格運転時より高回転になることを利用している。(例えば、特許文献1参照)この従来の技術を図7,8,9を用いて説明する。図7は従来のポンプ装置の縦断面図であり、図8は従来のポンプ装置の運転制御の状態を示す図であり、図9は従来のポンプ装置の回路構成を示す図である。図7において、101は電動機を構成する固定子、102は固定子101の内周側に回転自在に設けられた回転子、103は回転子102の一部に近接して設けられたホール素子、104は遠心型のポンプ部、105は回転子102の軸に取付けられ昇圧する羽根車である。電動機には、図示されていない制御回路によって電源が供給されて回転子102が回転するように構成され、ホール素子103が回転子102の位置を検出して制御回路へ帰還し回転数を制御するよう構成されている。
【0003】
図8には、後述する図9の制御回路によって形成される電動機に対する駆動パルスの波形が示されており、Aはインバータ駆動パルスの波形で回転数に応じた周期でON−OFFを繰り返し、A’はその異常高速時の場合の波形、Bは波形Aにより形成したワンショットマルチの波形である。Cは所定速度におけるフリップフロップで構成された異常高速検出信号の波形、C’はその異常高速の場合の波形、Dは検出信号の記憶状態の波形である。なお、Eは電動機への印加電圧の波形である。この図8の波形A〜Dは、以下説明する図9に示したA〜Dの位置で生じる波形である。
【0004】
図9において、制御回路の構成は、106が速度設定回路、107が速度制御チョッパドライブ回路、108がチョッパトランジスタ、109が駆動信号回路、110がインバータトランジスタ、111が電動機、112がワンショットマルチバイブレータ、113,114がそれぞれフリップフロップである。そしてフリップフロップ114の出力が速度設定回路106に接続されている。
【0005】
このような制御回路において、羽根車105に適正な負荷が加わってポンプ装置が所定の制御範囲で回転している場合は、図8に示されるEの波形の印加電圧が電動機に加わり安定に制御回転される。
【0006】
これに対し、水枯れ等によってポンプ装置が空運転したときのように羽根車105の負荷が極端に小さくなった場合には、電動機は無負荷のため異常高速回転になる。しかしこの場合、ワンショットマルチバイブレータ112の信号Bの1パルス内に次のインバータ駆動パルスA’が入力されるとフリップフロップ113,114によってDの信号が発生し、これが速度設定回路106に入力され、電動機を停止させるように動作する。
【0007】
すなわち、異常回転数になった場合フリップフロップ113の入力側にA’によるBの信号とA’の信号が入力され、フリップフロップ113は、A信号に僅かに遅れて立ち上げられたB信号がHレベルにあるとき、次の信号の立上りを検出してC’信号として出力する。異常運転でB信号がLレベルに戻った後にA信号が立上った場合C信号となり出力されない。そして、第2のフリップフロップ114にC’信号が入力されると信号が入力回路によって保持されるように構成されているため、保持されたC’信号によって速度設定回路106が制御されて電動機111への印加電圧を低下あるいは停止させる。
【0008】
このように制御回路によって、ポンプ装置は空運転による異常回転数になった場合、回転数を制御して電動機等の機構の破損を防止することができる。この従来の制御回路においては、A’信号によってフリップフロップ113,114が速度設定回路106に電動機111を停止させる信号を与えるように構成されているが、実質的には、ワンショットマルチバイブレータ112によって形成される所定の回転数を越えることによって電動機111を停止させるものである。
【0009】
ところで、このような従来のポンプ装置を生産工程において検査する方法は、ポンプ性能(流量−揚程)を実際に測定し、無負荷回転状態での異常な振動や音を人の感覚で検査するものであった。また販売後の製品を検査する方法は、現場でのポンプ性能の異常な低下やポンプ装置からの異常音で検査するものであった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭60−73073号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、まず従来のポンプ装置の制御回路では、空運転時に負荷が通常より小さい場合(空運転状態)しか作動しないという課題を有していた。すなわち、経時変化等により回転数の変化量(ジッタ)に現れる負荷変動の状態や、回転数の平均値が通常より低い場合に現れるポンプ特性(Q−H特性)の低下は検出できない。この経時変化というのは、通常のポンプ装置で寿命になったとき、機械的接触が起こり負荷変動や機械摩擦として現れるものである。このほかに例えば磁気駆動型等の非接触で回転するポンプ装置では、非接触が保たれていない場合に負荷変動として現れる。
【0012】
そしてこのような従来のポンプ装置を生産工程で検査する場合には次のような問題が存在していた。ポンプ性能を測定するために、設備としては流量計及び圧力計を必要とし、1台当りかなりの検査時間を必要とした。また、かすかな機械的接触では性能低下が顕著に表れないため、これを見逃して検査漏れになってしまうことがあった。さらに人による感覚検査では、安定した検査が不可能でこれも検査漏れが発生した。販売後の製品を検査する場合は、異常が生じてからポンプ装置交換作業に取りかかることから、メーカとしてのイメージダウンとなる。
【0013】
そこで本発明は、ポンプ性能を実測することなく、短時間でポンプ装置の異常発生を判定でき、検査漏れも生じない運転状態検査装置を提供することを目的とする。
【0014】
また本発明は、ポンプ性能を実測することなく、短時間でポンプ装置の異常発生を判定でき、検査漏れも生じないポンプ内蔵機器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の運転状態検査装置は、磁極位置センサの信号から回転数信号発生手段によって出力されるマグネットロータの回転数信号を基に、回転数の変動を示す所定の統計量を演算し、該統計量と設定限界値とを比較することを特徴とする。
【0016】
これにより、ポンプ性能を実測することなく、短時間でポンプ装置の異常発生を判定でき、検査漏れも生じない。
【0017】
また、本発明のポンプ内蔵機器は、上述の運転状態検査装置を備えたポンプ装置が組み込まれるとともに、運転状態検査装置がその制御装置に組み込まれたことを特徴とする。
【0018】
これにより、ポンプ性能を実測することなく、短時間でポンプ装置の異常発生を判定でき、検査漏れも生じない。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、磁極位置センサの出力信号に従って巻線に流す電流を制御しマグネットロータを回転させるDCブラシレスモータを備えたポンプ装置の運転状態を検査する運転状態検査装置であって、磁極位置センサの信号から回転数信号発生手段によって出力されるマグネットロータの回転数信号を基に、回転数の変動を示す所定の統計量を演算し、該統計量と設定限界値とを比較することを特徴とする運転状態検査装置であり、回転数で仕事量が決まるポンプ装置の運転状態を回転数の変化で統計的に正確に把握することができる。
【0020】
本発明の請求項2に記載の発明は、回転数のジッタを統計量として演算することを特徴とする請求項1記載の運転状態検査装置であり、非常に短い時間で発生するポンプ装置の異常状態を瞬時に検査できる。
【0021】
本発明の請求項3に記載の発明は、回転数信号が方形波信号であって該方形波信号のHレベルまたはLレベルの数をそれぞれカウントするタイマカウンタと、そのカウント値を記憶するメモリと、統計量として所定期間のカウント値の最大値と最小値、前後の期間の差分を演算する演算装置と、最大値と限界最大値,最小値と限界最小値,差分と限界差分とをそれぞれ比較する比較装置と、所定の判定開始のタイミングで比較装置の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置とを備えたことを特徴とする請求項2記載の運転状態検査装置であり、ポンプ装置の運転状態の経時変化を含めたポンプ装置に発生する異常状態を正確に検査できる。
【0022】
本発明の請求項4に記載の発明は、回転数信号が方形波信号であって該方形波信号のHレベルとLレベルの数をカウントするアップダウンカウンタと、Hレベルのときアップカウントを行い、Lレベルのときダウンカウントに切り替え、次のHレベル直前のカウント値をラッチさせるラッチ装置と、設定値とラッチ装置の出力信号を比較する比較装置と、所定の判定開始のタイミングで比較装置の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置を有することを特徴とする請求項2記載の運転状態検査装置であり、カウンタとラッチ及び比較装置の3つの簡単な装置で、非常に短い時間で発生するポンプ装置の異常状態を瞬時に検査できる。
【0023】
本発明の請求項5に記載の発明は、回転数の平均値を統計量として演算することを特徴とする請求項1記載の運転状態検査装置であり、精度の良い検査が可能になる。
【0024】
本発明の請求項6に記載の発明は、回転数信号が方形波信号であって該方形波信号をF/V変換するF/V変換回路と、F/V変換回路の出力信号と所定の設定電圧とを比較する比較回路と、所定の判定開始のタイミングで比較回路の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置を有することを特徴とする請求項5記載の運転状態検査装置であり、簡単な構成で精度の良い回転数の平均値の検査が可能になる。
【0025】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの運転状態検査装置が制御装置に組み込まれたことを特徴とするポンプ装置であり、現在のポンプ装置の状態に合わせてポンプ装置の運転状態を制御することができ、最低限必要なポンプ性能を満足しないポンプ状態となった場合ポンプ装置の寿命として判断できる。
【0026】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかの運転状態検査装置を備えたポンプ装置が組み込まれるとともに、運転状態検査装置がその制御装置に組み込まれたことを特徴とするポンプ内蔵機器であり、現在のポンプ装置の状態に合わせてポンプ装置の運転状態を制御することができ、ポンプ内蔵機器として最低限必要なポンプ性能を満足しないポンプ状態となった場合ポンプ装置の寿命として判断できる。
【0027】
本発明の請求項9に記載の発明は、運転状態判定装置が運転状態を異常と判断したとき、制御装置がポンプ装置に印加する電圧を下げて能力を低減するか、停止させることを特徴とする請求項8記載のポンプ内蔵機器であり、ポンプ装置の寿命前の状態を保持することができる。
【0028】
本発明の請求項10に記載の発明は、異常状態を報知する異常状態報知装置を備えたことを特徴とする請求項8または9記載のポンプ内蔵機器であり、ポンプ装置が寿命となった場合機器の使用者に対しその旨を正確に報知することができる。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を用いて説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1,2を用いて本発明の実施の形態1の運転状態検査装置について説明する。図1は本発明の実施の形態1におけるDCブラシレスモータで駆動するポンプ装置の全体ブロック構成図、図2は本発明の実施の形態1における運転状態検査装置のブロック構成図である。図1において、1はモータ巻線に電気を供給する直流電源、2は3相モータの巻線である。3はマグネットロータで、ターボ型ポンプ装置の場合マグネットロータ3に羽根が設けられ、全体として羽根車を形成する。4はマグネットロータ3の磁極位置を検出する磁極位置センサ、5は駆動制御装置である。
【0031】
3相モータの場合、磁極位置センサ4は3個がほぼ等間隔に配置される。この磁極位置センサ4の出力信号は、まず駆動制御装置5に入力される。この駆動制御装置5には、この出力信号から3相巻線2の内どの相の巻線にどちら方向に電流を流すべきか判断する分配回路が設けられている。これにより巻線2に電流が流れて発生する電磁界とマグネットロータ3の磁界の吸引、反発作用により、マグネットロータ3に対して一方向に回転トルクが発生し、マグネットロータ3が構成する羽根車が回転する。またポンプ装置の能力を可変にするために、駆動制御装置5では巻線2に流す電流の大きさを制御するPWM制御を行う。このPWM制御は、駆動制御装置5内でのインバータのトランジスタをスイッチングさせ、巻線2に通電する期間を調節し、電流の大きさを変えるものである。
【0032】
次に、6は回転数信号発生装置(本発明の回転数信号発生手段)、7は運転状態検査装置、8は異常状態報知装置、9はポンプ装置の制御装置である。なお、実施の形態1においては、ポンプ装置の制御装置9に、回転数信号発生装置6,運転状態検査装置7,異常状態報知装置8が設けられているが、このポンプ装置を組み込んだポンプ内蔵機器全体の制御装置に、回転数信号発生装置6,運転状態検査装置7,異常状態報知装置8を設けるのでもよい。磁極位置センサ4からの出力信号は、制御装置9内にある回転数信号発生装置6に入力される。ここでは駆動制御装置5内で行う巻線に流す電流を切り替える(転流)タイミングと同期したパルス信号(本発明の方形波信号)が発生する。すなわち転流ごとで信号状態のHレベルまたはLレベルが変わる。この回転数信号は、一定回転数でマグネットロータ3が回転している理想的な場合は、信号状態のHとLのそれぞれの時間が同じになる。しかし負荷変動が発生した場合は、その時間も変動する。また負荷が大きくなるとその時間が長くなる。
【0033】
回転数信号発生装置6で生成された回転数信号は、運転状態検査装置7に入力される。運転状態検査装置7では入力された回転数信号を使って統計処理を行い、運転状態を検査する。いくつかの統計処理の結果が、予め設定していた値と比較し異常状態と判断した場合、その結果を駆動制御装置5と異常状態報知装置8に伝える。まず駆動制御装置5では異常と判定した結果を受け、巻線に流す電流をPWM制御で小さくするか、もしくは停止させる。一方異常状態報知装置8では、異常と判定した結果を受け、ランプやブザーもしくは通信手段により外部に異常が発生したことを報知する。
【0034】
図2において、10は回転数信号のHレベルの時間に相当するカウント値を出力する第1タイマカウンタ、11は回転数信号のLレベルの時間に相当するカウント値を出力する第2タイマカウンタ、12はメモリ、13はメモリ12に記憶された複数のカウント値を使って、カウント値の平均値、最大値、最小値、前後の期間の差分等(本発明の統計値)の統計処理を行う演算装置、14は比較装置、15は運転状態判定装置である。
【0035】
第1タイマカウンタ10と第2タイマカウンタ11の各カウント値はメモリ12に入力される。メモリ12には多数のカウント値が記憶される。演算装置13がこの多数のカウント値を使って、カウント値の平均値、最大値、最小値、前後の期間の差分等の統計処理を行う。比較装置14では演算装置13の統計処理結果を受け、予め設定した値(本発明の設定限界値)と比較し、その結果を運転状態判定装置15に出力する。運転状態判定装置15では、まず回転数信号発生装置6の信号を受け、起動時やPWM制御による能力可変時に判定を行うと誤判定が発生するため、例えば判定開始のタイミングを回転数信号の入力されるパルス数が予め設定した値となったときとする。判定開始後に比較装置14の出力信号が、異常状態となった場合駆動制御装置5と異常状態報知装置8にその結果を伝え、それぞれポンプ装置の能力低減もしくは停止を行い、更に外部に異常状態を報知する。
【0036】
(実施の形態2)
図3,4を用いて本発明の実施の形態2の運転状態検査装置を説明する。図3は本発明の実施の形態2における運転状態検査装置のブロック構成図、図4は本発明の実施の形態2における運転状態検査装置内信号波形図である。図3において、16はアップ/ダウンタイマカウンタ(本発明のアップダウンカウンタ)、17はラッチ装置、18はラッチトリガ発生装置である。
【0037】
回転数信号発生装置6で生成された回転数信号は、アップ/ダウンタイマカウンタ16とラッチトリガ発生装置18に入力される。アップ/ダウンタイマカウンタ16では例えば回転数信号がHレベルの時アップカウントを行い、Lレベルの時ダウンカウントを行う。また一方でラッチトリガ発生装置18は回転数信号の立上りでワンショットのパルスを発生する。この時発生されたワンショットのパルス信号の時間幅Δtは、図4に示すように、タイマカウンタのクロック時間ΔTよりも十分小さく設定する。それはこのワンショットのパルス信号をアップ/ダウンタイマカウンタ16のカウント値のラッチトリガ信号とするとき、ラッチする際にカウント値が変更することを防止するためである。ラッチトリガ発生装置18の出力信号で、アップ/ダウンタイマカウンタ16の出力のカウント値をラッチするラッチ装置17を設ける。またアップ/ダウンタイマカウンタ16は、ダウン時キャリが発生した(カウント値が0になった)場合は、回転数信号がLレベルでもアップカウントに切替る。これにより回転数信号でLレベルの時間がHレベルの時間より長い場合でも、それぞれの時間差をカウント値として正の値で出力できる。すなわちアップ/ダウンタイマカウンタ16は、回転数信号のHレベルの時間とその直後のLレベルの時間の差分をカウント値として出力し、回転数のバラツキとして評価するものである。次にラッチ装置17には、予め設定した値とラッチしたカウント値を比較する比較装置14を設ける。また実施の形態1で説明したように運転状態判定装置15は運転状態判定開始のタイミングを回転数信号により生成する。その後は実施の形態1で説明したのと同様であるから説明を省略する。
【0038】
図4において、上段は回転数信号でHレベルの時間がLレベルの時間より長い場合を表し、下段は回転数信号でHレベルの時間がLレベルの時間より短い場合を表している。19は回転数信号、20は回転数信号19の立上りで非常に短い時間幅(Δt)のパルス信号であるラッチトリガ信号、21はアップ/ダウンタイマカウンタ16の出力信号である。ラッチトリガ信号20のHレベルの時ラッチ装置17の内容が現在のアップ/ダウンタイマカウンタ16のカウント値に変更される。そこでラッチ装置17で変更中にカウント値が変わらないように、アップ/ダウンタイマカウンタ16のクロック時間ΔTとラッチトリガ信号のHレベルの時間幅Δtの関係は、ΔT≫Δtとなるようにする。またラッチトリガ信号20の立下りで、アップ/ダウンタイマカウンタ16のカウント値をクリアにする。この時もΔT≫Δtの関係であるため、回転数信号19のHレベルのカウント値に誤差がほとんど発生しない。
【0039】
下段の場合、ダウンカウント時にキャリア信号が発生した(カウント値が0になった)場合、回転数信号19がLレベルでもアップカウントに切り替えることで、回転数信号19がHレベルの時間がLレベルの時間より短い場合でも時間差を計測できる。
【0040】
(実施の形態3)
図5,6を用いて本発明の実施の形態3を説明する。図5は本発明の実施の形態3における運転状態検査装置のブロック構成図、図6は本発明の実施の形態3における運転状態検査装置内信号波形図である。
【0041】
図5において、14’は比較回路、22はF/V変換回路である。回転数信号発生装置6から回転数信号が出力され、F/V変換回路22に入力される。ここでは回転数信号の周波数の大きさに合わせたアナログ電圧信号に変換される。それと同時に回転数信号のある時間平均値を表す電圧信号となる。つまり回転数の平均値で検査することを意味している。F/V変換回路22の出力信号は、比較回路14’で所定の設定電圧と比較することになる。この設定電圧は、回転数の下限値に対応した電圧値や回転数の許容変動幅に対応した許容電圧変動幅等になる。比較回路14’の結果を受け、運転状態判定装置15は実施の形態1で説明したように、回転数信号を受け、運転状態判定開始のタイミングを生成する。これについては実施の形態1で説明したのと同様であるから説明を省略する。
【0042】
図6において、上段、中段、下段の図はそれぞれ、回転数のジッタ(回転数のバラツキ)が大きい回転数信号の場合、正常な回転数信号の場合、平均値が小さい回転数信号の場合を表す。まず図6の上段の図で、19はジッタが大きい回転数信号、23はジッタが大きい回転数信号のF/V変換後の信号波形である。24は回転数信号の平均値のF/V変換後の判定下限値、25は回転数信号のジッタでの評価のためのF/V変換後の許容変化幅である。図6の上段の図の場合、回転数の平均値としては、許容下限値より大きく問題ないが、変動許容幅を超えているので、この点で異常となる。例えばポンプ装置でこのような場合が発生した場合は、ポンプの性能(Q−H性能)は問題ないが、振動・騒音に関連して問題が発生する。
【0043】
次に中段の図で19は正常な回転数信号で、23は正常な回転数信号のF/V変換後の信号波形である。この場合回転数の平均値として、下限値以上であり、また許容変動幅以内なので全く問題がない。
【0044】
最後に下段の図で、19は回転数の平均値が小さい回転数信号である。また23は平均値が小さい回転数信号のF/V変換後の信号波形である。図6のような場合ポンプ装置としてはポンプ性能(Q−H性能)が問題となる。
【0045】
この実施の形態3の運転状態検査装置によれば、簡単な回路で回転数の平均値として運転状態を検査できることになる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明の運転状態検査装置によれば、周囲環境や経時変化によるマグネットロータの減磁及び磁極位置センサの感度低下が発生し、巻線に流す電流の切替のタイミングがばらついてポンプ装置の振動・騒音が増大したとき、ポンプ装置の運転状態の異常を検出できる。また、軸及び軸受けのない非接触でマグネットロータが回転するポンプ装置において、非接触状態が実現されない場合、接触する度に瞬間的に負荷が上昇し、非接触状態が悪化する程負荷変動が大きくなり、ポンプ装置の振動・騒音が増大し、ポンプ特性も低下したとき、ポンプ装置の運転状態の異常を検出できる。回転数で仕事量が決まるポンプ装置の運転状態を回転数の変化で統計的に正確に把握することができる。簡単な装置で精度の高い検査が可能になる。
【0047】
また、本発明のポンプ内蔵機器は、現在のポンプ装置の状態に合わせてポンプ装置の運転状態を制御することができ、ポンプ内蔵機器として最低限必要なポンプ性能を満足しないポンプ状態となった場合ポンプの寿命として判断できる。異常状態を検出した場合、外部に報知しポンプ装置の交換を促すとともに、ポンプ装置の能力を抑えポンプ装置の寿命を延ばす運転が可能となる。簡単な装置で、非常に短い時間で発生するポンプ装置の異常状態を瞬時に検査できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるDCブラシレスモータで駆動するポンプ装置の全体ブロック構成図
【図2】本発明の実施の形態1における運転状態検査装置のブロック構成図
【図3】本発明の実施の形態2における運転状態検査装置のブロック構成図
【図4】本発明の実施の形態2における運転状態検査装置内信号波形図
【図5】本発明の実施の形態3における運転状態検査装置のブロック構成図
【図6】本発明の実施の形態3における運転状態検査装置内信号波形図
【図7】従来のポンプ装置の縦断面図
【図8】従来のポンプ装置の運転制御の状態を示す図
【図9】従来のポンプ装置の回路構成を示す図
【符号の説明】
1 直流電源
2 巻線
3 マグネットロータ
4 磁極位置センサ
5 駆動制御装置
6 回転数信号発生装置
7 運転状態検査装置
8 異常状態報知装置
9 制御装置
10 第1タイマカウンタ
11 第2タイマカウンタ
12 メモリ
13 演算装置
14 比較装置
14’ 比較回路
15 運転状態判定装置
16 アップ/ダウンタイマカウンタ
17 ラッチ装置
18 ラッチトリガ発生装置
19 回転数信号
19 ジッタが大きい回転数信号
19 正常な回転数信号
19 平均値が小さい回転数信号
20 ラッチトリガ信号
21 タイマカウンタの出力値
22 F/V変換回路
23 ジッタが大きい回転数信号のF/V変換後の信号波形
23 正常な回転数信号のF/V変換後の信号波形
23 平均値が小さい回転数信号のF/V変換後の信号波形
24 回転数信号の平均値のF/V変換後の判定下限値
25 回転数信号のジッタでの評価のためのF/V変換後の許容変化幅
101 固定子
102 回転子
103 ホール素子
104 ポンプ部
105 羽根車
106 速度設定回路
107 速度制御チョッパドライブ回路
108 チョッパトランジスタ
109 駆動信号回路
110 インバータトランジスタ
111 電動機
112 ワンショットマルチバイブレータ
113,114 フリップフロップ

Claims (10)

  1. 磁極位置センサの出力信号に従って巻線に流す電流を制御しマグネットロータを回転させるDCブラシレスモータを備えたポンプ装置の運転状態を検査する運転状態検査装置であって、前記磁極位置センサの信号から回転数信号発生手段によって出力されるマグネットロータの回転数信号を基に、回転数の変動を示す所定の統計量を演算し、該統計量と設定限界値とを比較することを特徴とする運転状態検査装置。
  2. 回転数のジッタを統計量として演算することを特徴とする請求項1記載の運転状態検査装置。
  3. 前記回転数信号が方形波信号であって該方形波信号のHレベルまたはLレベルの数をそれぞれカウントするタイマカウンタと、そのカウント値を記憶するメモリと、統計量として所定期間のカウント値の最大値と最小値、前後の期間の差分を演算する演算装置と、前記最大値と限界最大値,前記最小値と限界最小値,前記差分と限界差分とをそれぞれ比較する比較装置と、所定の判定開始のタイミングで前記比較装置の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置とを備えたことを特徴とする請求項2記載の運転状態検査装置。
  4. 前記回転数信号が方形波信号であって該方形波信号のHレベルとLレベルの数をカウントするアップダウンカウンタと、Hレベルのときアップカウントを行い、Lレベルのときダウンカウントに切り替え、次のHレベル直前のカウント値をラッチさせるラッチ装置と、設定値と前記ラッチ装置の出力信号を比較する比較装置と、所定の判定開始のタイミングで前記比較装置の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置を有することを特徴とする請求項2記載の運転状態検査装置。
  5. 回転数の平均値を統計量として演算することを特徴とする請求項1記載の運転状態検査装置。
  6. 前記回転数信号が方形波信号であって該方形波信号をF/V変換するF/V変換回路と、前記F/V変換回路の出力信号と所定の設定電圧とを比較する比較回路と、所定の判定開始のタイミングで前記比較回路の結果から運転状態を判定する運転状態判定装置を有することを特徴とする請求項5記載の運転状態検査装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかの運転状態検査装置が制御装置に組み込まれたことを特徴とするポンプ装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかの運転状態検査装置を備えたポンプ装置が組み込まれるとともに、前記運転状態検査装置がその制御装置に組み込まれたことを特徴とするポンプ内蔵機器。
  9. 前記運転状態判定装置が運転状態を異常と判断したとき、前記制御装置が前記ポンプ装置に印加する電圧を下げて能力を低減するか、停止させることを特徴とする請求項8記載のポンプ内蔵機器。
  10. 異常状態を報知する異常状態報知装置を備えたことを特徴とする請求項8または9記載のポンプ内蔵機器。
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