JP2004085275A - 量子干渉を利用した光特性測定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

量子干渉を利用した光特性測定装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】光を「波」として検出することからくる検出感度の限界を打破した被測定物の光特性の測定を可能とする。
【解決手段】エンタングル光子対生成手段20が生成したエンタングル光子対の内、信号光は被測定物(DUT)10を透過し、アイドラ光は可変遅延器30を通過する。被測定物(DUT)10を透過した信号光および可変遅延器30を通過したアイドラ光はハーフミラー40により量子干渉を起す。そして、第一合波光の光子が第一光子検出器50aにより検出される時と、第二合波光の光子が第二光子検出器50bにより検出される時とが一致すれば乗算器62がパルスを出力しカウンタ64がパルスをカウントする。このカウントに基づき、特性測定手段70が一致検出確率を求め、被測定物の光学パラメータの測定を行う。量子干渉を利用した測定のため、高精度あるいは高ダイナミックレンジの被測定物の光特性の測定が可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の減衰定数、遅延時間、分散等の光学パラメータの波長依存性の測定に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光ファイバなどの被測定物(DUT:Device Under Test)の減衰定数、遅延時間、分散等の光学パラメータの波長依存性の測定が行われている。
【0003】
測定法としては、マイケルソン干渉計を使用する方法と光ネットワークアナライザを使用する方法とが従来より行われている。なお、光ネットワークアナライザを使用する方法は、(1)S.Ryu, Y. Horiuchi, K. Mochizuki, “Novel chromatic dispersion measurement method over continuous Gigahertz tuning range” J. Lightwave Technol., vol.7, no. 8, pp. 1177−1180, 1989(2)M. Fujise, M. Kuwazuru, M. Nunokawa, and Y. Iwamoto, “Chromatic dispersion measurement over a 100−km dispersion−shifted single−mode fibre by a new phase−shift technique” Electron. Lett., vol. 22, no. 11, pp. 570−572, 1986に開示されている。
【0004】
図8にマイケルソン干渉計を被測定物(DUT)の測定に利用した場合の構成を示す。光源100から出力した光はハーフミラー102により反射成分と透過成分に分離される。反射成分は、DUT104を透過し、ミラー106により反射され、再度、DUT104を透過してハーフミラー102に戻る。透過成分は、可変遅延器108を通過し、ミラー110により反射され、再度、可変遅延器108を通過してハーフミラー102に戻る。なお、可変遅延器108は、透過成分の光路長を変更できるものである。ハーフミラー102に戻った反射成分と透過成分とは合波される。このとき、干渉が生じる。ハーフミラー102により合波された光はミラー112を介して光検出器114により検出され、電気信号に変換される。この電気信号に基づき、処理部116はDUT104の光学パラメータの波長依存性を測定する。すなわち、DUT104を透過する光と、可変遅延器108を通過する光との干渉を利用して、DUT104の光学パラメータの波長依存性を測定する。
【0005】
図9に光ネットワークアナライザを被測定物(DUT)の測定に使用する場合の測定システムの構成を示す。波長可変光源200から出力された光は、光強度変調器204により、参照用高周波信号源202の信号fIFに基づき強度変調されて被測定物206に入射される。被測定物206に入射された光は被測定物206を透過し、光検出器208により検出され電気信号に変換される。電気信号は増幅器210により増幅され、信号fIFと位相および振幅が位相・振幅比較器222により比較される。比較の結果、位相および振幅が求められ、A/D変換器224によりデジタル信号に変換され、データ処理ブロック226により処理され、被測定物206の光学パラメータの波長依存性が測定される。なお、位相・振幅比較器222、A/D変換器224、データ処理ブロック226はネットワークアナライザ220の一部分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような方法では、いずれも、光を「波」として検出し(光検出器114、光検出器208)、電気信号に変換して光学パラメータを測定する。よって、検出感度に限界があり、高精度あるいは高ダイナミックレンジの測定が困難である。例えば、被測定物を光が透過する際の光のパワーの損失が大きい場合は、測定精度が悪化したり、測定不能となる。
【0007】
そこで、本発明は、光を「波」として検出することからくる検出感度の限界を打破し、高精度あるいは高ダイナミックレンジの被測定物の光学パラメータの測定を可能とすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、エンタングル光子対を生成し、エンタングル光子対の内の一方である第一光を被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、被測定物を透過した第一光を透過および反射し、第二光を透過および反射し、第一光の反射成分と第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、第一光の透過成分と第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、第一合波光および第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段と、光子一致検出計測手段が計測した量に基づき被測定物の光特性を測定する特性測定手段とを備えるように構成される。
【0009】
上記のように構成された光特性測定装置によれば、エンタングル光子対の量子干渉を利用し、光子を検出することによって被測定物の光特性を測定する。よって、光を「波」として検出することからくる検出感度の限界を打破し、高精度あるいは高ダイナミックレンジの被測定物の光学パラメータの測定が可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、エンタングル光子対生成手段は、入力信号光を生成する信号用光源と、入力信号光よりも周波数が大きい入力励起光を生成する励起用光源と、入力信号光および入力励起光を受け、入力信号光と周波数が等しい信号光と、入力励起光の周波数と入力信号光の周波数との差に周波数が等しいアイドラ光とを生成する光パラメトリック増幅器とを有するように構成される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、エンタングル光子対生成手段は、入力励起光を生成する励起用光源と、入力励起光を受け、信号光とアイドラ光とを生成する自発的パラメトリック下方変換手段とを有するように構成される。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、量子干渉手段はハーフミラーであるように構成される。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、量子干渉手段はビームスプリッタであるように構成される。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明であって、エンタングル光子対生成手段から、量子干渉手段を透過し、光子検出手段に到達するまでの第一光および第二光の透過光路長が等しくできるようになっており、量子干渉手段は、エンタングル光子対生成手段から、量子干渉手段により反射され、光子検出手段に到達するまでの第一光および第二光の反射光路長が、第一光および第二光のコヒーレンス長よりも充分に大きい長さだけ差があるようになっているように構成される。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、光子検出手段は、第一合波光における光子を検出する第一光子検出手段と、第二合波光における光子を検出する第二光子検出手段とを有するように構成される。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明であって、光子一致検出計測手段は、第一光子検出手段と第二光子検出手段とが同時に光子を検出した時に一致検出信号を出力する一致検出信号出力手段と、一致検出信号出力手段が一致検出信号を出力する頻度を数えるカウント手段とを有するように構成される。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、光子検出手段は、第一合波光または第二合波光の偏光の向きを90度変化させてから、第一合波光および第二合波光を合波した第三合波光を生成する第三合波光生成手段と、第三合波光を受け、第一合波光および第二合波光の光強度が同時に強い時に、第一合波光および第二合波光の周波数の和を周波数とする一致検出光を出力する一致検出光出力手段とを有するように構成される。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明であって、光子一致検出計測手段は、一致検出光出力手段の出力を受け、第一合波光および第二合波光の周波数の和の周波数の光を通過させる光フィルタと、光フィルタを通過した光を電気信号に変換する光検出手段と、電気信号の電圧値を測定する電圧測定手段とを有するように構成される。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、特性測定手段は被測定物の遅延時間または分散を測定するように構成される。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、特性測定手段は、第一光を被測定物に出力する場合の光子一致検出計測手段が計測した量と、第一光を量子干渉手段に直接入力する場合の光子一致検出計測手段が計測した量とに基づき被測定物の減衰定数を測定するように構成される。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、特性測定手段は、光子一致検出計測手段が計測した量のフーリエ変換に基づき、光パラメトリック増幅器の位相整合周波数を中心とした周波数拡がり数の領域の分散の周波数特性を測定するように構成される。
【0022】
請求項14に記載の発明は、被測定物の光特性を測定する光特性測定方法であって、エンタングル光子対を生成し、エンタングル光子対の内の一方である第一光を被測定物に出力するエンタングル光子対生成工程と、エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化工程と、被測定物を透過した第一光を透過および反射し、第二光を透過および反射し、第一光の反射成分と第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、第一光の透過成分と第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉工程と、第一合波光および第二合波光における光子を検出する光子検出工程と、光子検出工程によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測工程と、光子一致検出計測工程において計測された量に基づき被測定物の光特性を測定する特性測定工程とを備えたように構成される。
【0023】
請求項15に記載の発明は、被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、エンタングル光子対を生成し、エンタングル光子対の内の一方である第一光を被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、被測定物を透過した第一光を透過および反射し、第二光を透過および反射し、第一光の反射成分と第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、第一光の透過成分と第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、第一合波光および第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段とを有する光特性測定装置における光特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、光子一致検出計測手段が計測した量に基づき被測定物の光特性を測定する特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0024】
請求項16に記載の発明は、被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、エンタングル光子対を生成し、エンタングル光子対の内の一方である第一光を被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、被測定物を透過した第一光を透過および反射し、第二光を透過および反射し、第一光の反射成分と第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、第一光の透過成分と第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、第一合波光および第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段とを有する光特性測定装置における光特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、光子一致検出計測手段が計測した量に基づき被測定物の光特性を測定する特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0026】
第一の実施形態
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる光特性測定装置の構成を示すブロック図である。第一の実施形態にかかる光特性測定装置は、被測定物10(DUT:Device Under Test)の遅延時間、減衰定数、分散等の光学パラメータの波長依存性の測定を行う。
【0027】
光特性測定装置は、エンタングル光子対生成手段20、可変遅延器(光路長変化手段)30、ハーフミラー(量子干渉手段)40、光子検出手段50、光子一致検出計測手段60、特性測定手段70を備える。
【0028】
エンタングル光子対生成手段20は、エンタングル光子対を生成する。エンタングル光子対生成手段20は、信号用光源22、励起用光源24、光パラメトリック増幅器26を有する。
【0029】
信号用光源22は、入力信号光を生成する。入力信号光は少なくとも周波数ωsの成分を含む。入力信号光は、光パラメトリック増幅器26の位相整合周波数ωcで有限のパルス幅による周波数拡がりがσsのガウシアン型微弱パルスである。あるいは、入力信号光は、パルス幅が無視できるぐらい充分に狭い微弱パルス(σs≫σc:ただしσcは光パラメトリック増幅器26の位相整合の拡がり)か、ASEのような白色広帯域微弱光であってもよい。さらに、入力信号光は、微弱cw光であってもよい。
【0030】
励起用光源24は、入力励起光を生成する。入力励起光は少なくとも周波数ωpの成分を含む。ただし、ωp>ωsである。
【0031】
光パラメトリック増幅器(OPA)26は、入力信号光(周波数ωs)および入力励起光(周波数ωp)を受ける。光パラメトリック増幅器26は、信号光(周波数ωs)と、アイドラ光(周波数ωi=ωp−ωs)を生成する。信号光とアイドラ光とはエンタングル光子対である。
【0032】
光パラメトリック増幅器26の性能は、位相整合周波数ωc、位相整合の拡がりσc(出力光が位相整合周波数からずれた場合に、出力光の電界強度が1/eになる周波数拡がり)で規定される。このとき、ωc=ωp/2とすることにより効率良くエンタングル光子対を生成できる。よって、第一の実施形態においては、ωc=ωp/2とする。光パラメトリック増幅器26から出力されるエンタングル光子対の状態ベクトルは、下記の式(1)のように表される。
【0033】
【数1】
Figure 2004085275
光パラメトリック増幅器26から出力される信号光の電界オペレータの正の周波数成分は式(2)、アイドラ光の電界オペレータの正の周波数成分は式(3)のように、フーリエ積分により表される。
【0034】
【数2】
Figure 2004085275
ここで、As(ω)は信号光の周波数ωの電界振幅成分であり、Ai(ω)はアイドラ光の周波数ωの電界振幅成分である。ここでは、光パラメトリック増幅器26として信号光とアイドラ光との偏光方向が同じになるタイプI型の非線形光学結晶を用いることとしている。
【0035】
光パラメトリック増幅器26から出力される信号光の周波数ωとアイドラ光の周波数ω’は、微小パラメータεを導入すると、
ω =ωc+ε
ω’=ωc−ε
のように表される。
【0036】
光パラメトリック増幅器26の性能が、位相整合周波数ωc、位相整合の拡がりσcで規定され、入力信号光が光パラメトリック増幅器26の位相整合周波数ωcで有限のパルス幅による周波数拡がりがσsのガウシアン型微弱パルスであり、入力励起(ポンプ)光が周波数ωpの単一周波数の光である場合は、As(ω)、Ai(ω’)は式(4)、(5)のように表される。ただし、前述のとおり、ωp=2ωcである。
【0037】
【数3】
Figure 2004085275
ここで、σ2 = σcσs/(σc2 +σs)である。σと、信号光およびアイドラ光のコヒーレンス長Lcohの間には、Lcoh = √2c/σの関係がある。ただし、cは光速である。
【0038】
光パラメトリック増幅器26の性能が、位相整合周波数ωc、位相整合の拡がりσcで規定され、入力信号光は、パルス幅が無視できるぐらい充分に狭い微弱パルス(周波数帯域としては、位相整合の周波数帯域よりも充分広い、σs≫σc)か、ASEのような白色広帯域微弱光であり、入力励起(ポンプ)光が周波数ωpの単一周波数の光である場合は、As(ω)、Ai(ω’)は式(6)、(7)のように表される。
【0039】
【数4】
Figure 2004085275
σcと、信号光およびアイドラ光のコヒーレンス長Lcohの間には、Lcoh = √2c/σcの関係がある。
【0040】
光パラメトリック増幅器26が出力する信号光(第一光)は被測定物10に、アイドラ光(第二光)は可変遅延器30に与えられる。
【0041】
ここで、被測定物10のインパルス応答関数は式(8)のように表すことができる。ただし、分散は考慮にいれていない。
【0042】
【数5】
Figure 2004085275
ただし、αs:被測定物10の散乱及び吸収による減衰定数、Ts:被測定物10の遅延時間である。
【0043】
可変遅延器(光路長変化手段)30は、アイドラ光(第二光)の光路長を変化させることができる。可変遅延器30は、可動ミラー30a、固定ミラー30bを有する。可動ミラー30aおよび固定ミラー30bによって、アイドラ光の光路が形成されており、可動ミラー30aを固定ミラー30bに近づけるあるいは遠ざけることによってアイドラ光の光路長を変化させることができる。可変遅延器30をアイドラ光が通過するためにかかる時間を遅延時間τという。可変遅延器30は、アイドラ光の光路長を変化させることにより、遅延時間τを変化させることができる。
【0044】
後述するように、遅延時間τを変化させていき、信号光(第一光)とアイドラ光(第二光)との光子が同時に検出される確率が最大となる遅延時間τを求める。この遅延時間τが、被測定物10の遅延時間Tsである。
【0045】
なお、可変遅延器(光路長変化手段)30は、アイドラ光の光路長を変化させるかわりに、信号光の光路長を変化させるようにしてもよい。あるいは、アイドラ光および信号光の光路長を変化させるようにしてもよい。また、ここでいう光路長とは、アイドラ光または信号光がハーフミラー40を反射あるいは透過して光子検出手段50に到達するまでの光路長をいう。
【0046】
ハーフミラー(量子干渉手段)40は、被測定物10を透過した信号光(第一光)および可変遅延器30を通過したアイドラ光(第二光)を受ける。被測定物10を透過した信号光(第一光)の電界オペレータの正の周波数成分は式(9)、可変遅延器30を通過したアイドラ光(第二光)の電界オペレータの正の周波数成分は式(10)のように表される。ただし、可変遅延器30における光の損失は無視できるものとする。
【0047】
【数6】
Figure 2004085275
ハーフミラー40は、被測定物10を透過した信号光および可変遅延器30を通過したアイドラ光に対して45度傾いている。ただし、被測定物10を透過した信号光および可変遅延器30を通過したアイドラ光のなす角度が90度になるようにしてハーフミラー40に入射されているものとする。ハーフミラー40の表面に被測定物10を透過した信号光が、ハーフミラー40の裏面に可変遅延器30を通過したアイドラ光が入射する。なお、ハーフミラー40の透過率と反射率とは、50%:50%であるとする。
【0048】
ハーフミラー40は、被測定物10を透過した信号光を反射する。この反射光は位相がπ/2変化する。ハーフミラー40は、可変遅延器30を通過したアイドラ光を透過させる。ハーフミラー40により反射された信号光と、ハーフミラー40を透過したアイドラ光とは合波され、第一合波光となって出力される。第一合波光の進行方向は、可変遅延器30を通過したアイドラ光のハーフミラー40への入射方向と同じである。
【0049】
ハーフミラー40は、被測定物10を透過した信号光を透過させる。ハーフミラー40は、可変遅延器30を通過したアイドラ光を反射する。この反射光は位相がπ/2変化する。ハーフミラー40を透過した信号光と、ハーフミラー40により反射されたアイドラ光とは合波され、第二合波光となって出力される。第二合波光の進行方向は、被測定物10を透過した信号光のハーフミラー40への入射方向と同じである。
【0050】
ハーフミラー40は、ハーフミラー40が反射する光の光路長を時間δτに相当するだけ変化させられる可動機構(図示省略)を備えている。第一合波光の電界オペレータの正の周波数成分は式(11)、第二合波光の電界オペレータの正の周波数成分は式(12)のように表される。
【0051】
【数7】
Figure 2004085275
ハーフミラー40は、信号光(第一光)の反射光路長とアイドラ光(第二光)の反射光路長との差が、信号光(第一光)およびアイドラ光(第二光)のコヒーレンス長Lcohより充分大きくなるように変位させておくことが好ましい。ただし、ハーフミラー40を、図1に示した矢印に沿って、平行に変位させる。すなわち、ハーフミラー40は変位後も信号光(第一光)およびアイドラ光(第二光)に対して45度傾いたままである。なお、ここでいう信号光(第一光)の反射光路長とは、信号光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40によって反射され、光子検出手段50(具体的には、後述する第一光子検出器50a)に到達するまでの光路長である。また、ここでいうアイドラ光(第二光)の反射光路長とは、アイドラ光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40によって反射され、光子検出手段50(具体的には、後述する第二光子検出器50b)に到達するまでの光路長である。
【0052】
ここで、ハーフミラー40が変位しても、信号光(第一光)の透過光路長とアイドラ光(第二光)の透過光路長とは一定のまま変化しないことに留意されたい。なお、ここでいう信号光(第一光)の透過光路長とは、信号光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40を透過し、光子検出手段50(具体的には、後述する第二光子検出器50b)に到達するまでの光路長である。また、ここでいうアイドラ光(第二光)の透過光路長とは、アイドラ光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40を透過し、光子検出手段50(具体的には、後述する第一光子検出器50a)に到達するまでの光路長である。信号光の反射光路長とアイドラ光の反射光路長との差が、信号光およびアイドラ光のコヒーレンス長Lcohより充分大きくなるように変位させておくことで、被測定物10の光特性を正確に測定できる。
【0053】
なお、ハーフミラー40は、ビームスプリッタでも代用可能である。
【0054】
光子検出手段50は、第一合波光および第二合波光における光子を検出する。光子検出手段50は、第一光子検出器50a、第二光子検出器50bを有する。第一光子検出器50aは、第一合波光における単一光子を検出する。第二光子検出器50bは、第二合波光における単一光子を検出する。第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bは、単一光子を検出できるものである。第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bは、例えばSi−APD(アバランシェフォトダイオード)を光子計数モードにすることにより実現可能である。第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bの内の少なくともいずれか一方は、ハーフミラー40がδτ=0のいわゆる0ポジション(ゼロ位置)で、ハーフミラー40から第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bまでの光路長を正確に同一にする目的で、位置を微調整できるようにすることが望ましい。
【0055】
なお、0ポジション(ゼロ位置)とは、信号光(第一光)の反射光路長とアイドラ光(第二光)の反射光路長との差が0になるようなハーフミラー40の位置である。ここでいう信号光(第一光)の反射光路長とは、信号光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40によって反射され、光子検出手段50(具体的には、第一光子検出器50a)に到達するまでの光路長である。また、ここでいうアイドラ光(第二光)の反射光路長とは、アイドラ光が光パラメトリック増幅器26からハーフミラー40によって反射され、光子検出手段50(具体的には、第二光子検出器50b)に到達するまでの光路長である。
【0056】
光子一致検出計測手段60は、光子検出手段50によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する。具体的には、光子検出手段50によって同時に光子が検出される頻度を数える。光子一致検出計測手段60は、乗算器(一致検出信号出力手段)62、カウンタ64を有する。
【0057】
乗算器(一致検出信号出力手段)62は、第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bが同時に光子を検出した時にパルス(一致検出信号)を出力する。
【0058】
カウンタ64は、乗算器62の出力するパルス(一致検出信号)をカウントし、パルスが出力される頻度を出力する。
【0059】
特性測定手段70は、光子一致検出計測手段60の出力(一致検出信号が出力される頻度)に基づき被測定物10の光特性を測定する。測定される光特性は、例えば、遅延時間、減衰定数、屈折率、分散、分散の周波数特性がある。
【0060】
まず、遅延時間の測定法を説明する。
【0061】
第一合波光の電界オペレータの正の周波数成分、第二合波光の電界オペレータの正の周波数成分、光パラメトリック増幅器26から出力されるエンタングル光子対の状態ベクトルの積は式(13)のように表される。
【0062】
【数8】
Figure 2004085275
可変遅延器30の遅延時間τを変化させたときにエンタングル光子対が一致検出される確率(第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bが同時に光子を検出する確率)は、式(13)に、これのハミルトニアン(位相)共役を掛け合わせることにより、式(14)のように表される。
【0063】
【数9】
Figure 2004085275
ただし、ηは第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bの検出効率である。
【0064】
光パラメトリック増幅器26から出力される信号光の電界オペレータの正の周波数成分As(ω)、アイドラ光の電界オペレータの正の周波数成分Ai(ω)を図2に示す。
【0065】
また、エンタングル光子対が一致検出される確率P(τ)(τ=Tsの時)を図3に示す。図3からわかるように、P(τ)が意味をもつためには、δτを0の位置から±1/σよりも充分大きくずらす必要がある。すなわち、ハーフミラー40の可動距離cδτ(cは光速)を、信号光(第一光)およびアイドラ光(第二光)のコヒーレンス長Lcohより充分大きくするとよい。もし、δτ=0であれば、一致検出される確率P(τ)は0になってしまう。δτを0の位置から±1/σよりも充分大きくずらした場合は、一致検出される確率P(τ)のδτの項は無視でき、P(τ)はτのみの関数で近似できる。
【0066】
この状態で、τを可変しながらP(τ)を測定すると図4に示すようにτ=Tsとなる場合、すなわち、可変遅延器30の遅延時間τが、被測定物10の遅延時間Tsと等しくなった場合に一致検出される確率P(τ)がピークをとる。
【0067】
よって、可動ミラー30aを移動させることにより、可変遅延器30の遅延時間τを変化させ、一致検出される確率P(τ)がピークをとった時の遅延時間τが被測定物10の遅延時間Tsである。
【0068】
次に、減衰定数の測定法を説明する。
【0069】
まず、被測定物10を光特性測定装置に接続して一致検出される確率P(τ)を計測する。次に、被測定物10を光特性測定装置から外して、信号光(第一光)をハーフミラー40に直接与える。このときの一致検出される確率をP0(τ’)とする。被測定物10が無い状態の減衰定数を0とすれば、
P(τ)/P0(τ’) = exp(−2αs)
となる。よって、被測定物10の減衰定数αsを測定することができる。
【0070】
ここで、δτを0の位置から±1/σよりも充分大きくずらした場合、τを調節することで一致検出される確率P(τ)がピーク(極大値)をとる理由を説明する。この場合、信号光(第一光)の反射光路長(光パラメトリック増幅器26→ハーフミラー40→第一光子検出器50a)とアイドラ光(第二光)の反射光路長(光パラメトリック増幅器26→ハーフミラー40→第二光子検出器50b)との差が、信号光およびアイドラ光のコヒーレンス長Lcohより充分大きくなる。なお、δτ=0の場合は、信号光(第一光)の反射光路長とアイドラ光(第二光)の反射光路長との差が0になる。
【0071】
よって、ハーフミラー40で反射するエンタングル光子対は、それぞれの光子対が第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bに到達する時間が異なる。したがって、一致検出の確率の向上に寄与しない。
【0072】
一方、ハーフミラー40を透過するエンタングル光子対は、ハーフミラー40の位置に影響されることなく、可変遅延器30によりそれぞれの光子が第一光子検出器50aおよび第二光子検出器50bに到達する時間を正確に同一にできる。すなわち、信号光(第一光)の透過光路長とアイドラ光(第二光)の透過光路長とを等しくすることができる。よって、一致検出の確率の向上に寄与する。
【0073】
よって、可変遅延器30の遅延時間τを調節することで一致検出の確率P(τ)がピーク(極大値)をとるようになる。
【0074】
次に、屈折率の測定法を説明する。
【0075】
被測定物10が挿入されている信号光の光路と、可変遅延器30が挿入されているアイドラ光の光路とが、被測定物10および可変遅延器30以外は全く同一(光路長やミラーなどの構成等)の場合は、上記のようにτ=Tsで一致検出の確率P(τ)がピーク(極大値)をとる。
【0076】
しかし、実際には、上記の二つの光路は同一とは限らず、τ=Ts+Δで一致検出の確率P(τ)がピーク(極大値)をとる。ここで、被測定物10を光特性測定装置から外して、信号光(第一光)をハーフミラー40に直接与える。このとき、τ’=T0+Δで一致検出される確率P0(τ’)がピーク(極大値)をとる。ただし、T0は被測定物10が接続されていないときの、被測定物10が接続されていた部分の遅延時間である。よって、被測定物10が接続されているときといないときに測定された一致検出の確率P(τ)、P0(τ’)がピーク(極大値)をとる遅延時間の差τ−τ’が、被測定物10の遅延時間Tsと被測定物10が接続されていないときの遅延時間T0(光が真空または空気中を被測定物10の長さ分進む時間)との差となる。すなわち、
τ−τ’=Ts−T0
である。
【0077】
さらに、被測定物10の長さLDUTと、被測定物10が接続されていないときの、被測定物10が接続されていた部分の屈折率n0がわかっていれば、被測定物10の屈折率nは、式(15)のように求められる。
【0078】
【数10】
Figure 2004085275
次に、分散の測定法を説明する。
【0079】
分散を考慮した場合の被測定物10のインパルス応答関数は式(16)のように表すことができる。
【0080】
【数11】
Figure 2004085275
ただし、βsは分散パラメータ、lsは被測定物10の長さである。
【0081】
分散パラメータβsと波長分散Dsとの間には、式(17)に示すような関係がある。
【0082】
【数12】
Figure 2004085275
このときの一致検出確率P’(τ)は、新たなσを導入することにより式(18)のように表される。
【0083】
【数13】
Figure 2004085275
ここで、σは式(19)のように表される。
【0084】
【数14】
Figure 2004085275
図5に示すように、一致検出確率P’(τ)は分散の影響から、分散を考慮しない一致検出確率P (τ)に比べて、より広がったものになる。この広がりから被測定物10の分散が求まる。
【0085】
最後に、分散の周波数特性の測定法を説明する。
【0086】
被測定物10の分散が周波数依存性を有する場合、一致検出確率Q(τ)は、分散の周波数依存性を考慮しなかった場合の一致検出確率P(τ)に関数F(τ)を掛けたものとなる。すなわち、
Q(τ)=P(τ)F(τ)
である。
【0087】
よって、測定の結果得られた一致検出確率Q(τ)のフーリエ変換を計算することにより周波数スペクトルがわかるので、ωcを中心とした周波数拡がり数σcの領域の分散の周波数特性を求めることができる。
【0088】
次に、第一の実施形態の動作を説明する。
【0089】
信号用光源22により生成された入力信号光と、励起用光源24により生成された入力励起光とは、光パラメトリック増幅器(OPA)26に入力される。これにより、信号光とアイドラ光とが生成される。信号光(第一光)は被測定物10に、アイドラ光(第二光)は可変遅延器30に与えられる。被測定物10を透過した信号光および可変遅延器30を通過したアイドラ光は、ハーフミラー40に与えられる。
【0090】
ハーフミラー40により反射された信号光と、ハーフミラー40を透過したアイドラ光とは合波され、第一合波光となって出力される。ハーフミラー40を透過した信号光と、ハーフミラー40により反射されたアイドラ光とは合波され、第二合波光となって出力される。
【0091】
第一合波光は第一光子検出器50aにより、第二合波光は第二光子検出器50bにより光子が検出される。同時に光子が検出されると、乗算器62がパルス(一致検出信号)を出力し、その頻度がカウンタ64により特性測定手段70へ出力される。
【0092】
特性測定手段70は、一致検出信号の出力頻度から一致検出の確率を求める。そして、被測定物10の光特性を測定する。
【0093】
第一の実施形態によれば、エンタングル光子対の量子干渉を利用し、光子を検出することによって被測定物10の光特性を測定する。よって、光を「波」として検出することからくる検出感度の限界を打破し、高精度あるいは高ダイナミックレンジの被測定物10の光学パラメータの測定が可能となる。
【0094】
なお、微弱光で測定が行えるため、被測定物10の非破壊、無侵襲測定が可能である。しかも、従来のマイケルソン干渉計と異なり、フリンジパターンが生じないから、周期や位相2πの整数倍のあいまいさが無く、干渉計単独で、被測定物10の減衰定数だけではなく、遅延時間及び波長分散が測定できる。
【0095】
さらに、従来の光ネットワークアナライザと異なり、光強度変調器を使用しないため、変調器の伝送特性自体や伝送特性のドリフトによる被測定物10の光学的パラメータの測定精度への影響が問題にならない。
【0096】
なお、第一の実施形態は、従来のHong−Ou−Mandel量子干渉計(C.K. Hong, Z.Y. Ou, and L. Mandel, Phys. Rev. Lett. 59, 2044 (1987)参照)と類似しているように見えるが、重大な相違点がある。
【0097】
Hong−Ou−Mandel量子干渉計は、図6に示すように、エンタングル光子対を光路a、bに入射し、ビームスプリッタ(BS)で結合する。このとき、光路a、bの光路差は、エンタングル光子対のコヒーレンス長の範囲内とする。これにより光子の一致検出確率はディップ(極小値)をとる(図3のδτ=0付近を参照)。これは、光子対が両方ともビームスプリッタを透過したのか、ビームスプリッタに反射されたのかの、いずれかの場合に起きる。しかし、どちらの現象が起きたかは区別できない。どのような現象が起きたか決められないということによって生じる干渉は、量子力学の概念を拡張するものである。ここで重要なことは、光路a、bの光路差は、エンタングル光子対のコヒーレンス長の範囲内にしなければならないということである。
【0098】
一方、第一の実施形態においては、信号光(第一光)の反射光路長(光パラメトリック増幅器26→ハーフミラー40→第一光子検出器50a)とアイドラ光(第二光)の反射光路長(光パラメトリック増幅器26→ハーフミラー40→第二光子検出器50b)との差が、信号光およびアイドラ光のコヒーレンス長Lcohより充分大きい。これにより、光子の一致検出確率はディップ(極小値)から外れる(図3のδτを0の位置から±1/σよりも充分大きくずらした部分を参照)。さもないと、光子の一致検出確率が測定できず、被測定物10の光特性を測定できない。
【0099】
すなわち、第一の実施形態においては、干渉計の二つの光路の光路差を、エンタングル光子対のコヒーレンス長よりも充分に大きくしたという、従来のHong−Ou−Mandel量子干渉計とは正反対の特徴がある。
【0100】
第二の実施形態
第二の実施形態は、第一の実施形態と、エンタングル光子対生成手段20、光子検出手段50および光子一致検出計測手段60の構成が異なる。
【0101】
図7は、本発明の第二の実施形態にかかる光特性測定装置の構成を示すブロック図である。第二の実施形態にかかる光特性測定装置は、被測定物10(DUT:Device Under Test)の遅延時間、減衰定数、分散等の光学パラメータの波長依存性の測定を行う。
【0102】
光特性測定装置は、エンタングル光子対生成手段20、可変遅延器(光路長変化手段)30、ハーフミラー(量子干渉手段)40、光子検出手段50、光子一致検出計測手段60、特性測定手段70を備える。以後、第一の実施形態と同様な部分は同一の番号を付して説明を省略する。
【0103】
エンタングル光子対生成手段20は、エンタングル光子対を生成する。エンタングル光子対生成手段20は、励起用光源24、自発的パラメトリック下方変換器(SPDC:spontaneous parametric down−conversion)28を有する。
【0104】
励起用光源24は第一の実施形態と同様である。自発的パラメトリック下方変換器28は、入力励起光(周波数ωp)を受け、信号光(周波数ωs)と、アイドラ光(周波数ωi=ωp−ωs)を生成する。なお、自発的パラメトリック下方変換器28は、光パラメトリック増幅器(OPA)26に入力信号光を入れないことにより生成可能である。
【0105】
可変遅延器(光路長変化手段)30およびハーフミラー(量子干渉手段)40は第一の実施形態と同様である。
【0106】
光子検出手段50は、第一合波光および第二合波光における光子を検出する。光子検出手段50は、ミラー52a、b、二分の一波長板53、ハーフミラー54、非線形結晶(一致検出光出力手段)56を有する。
【0107】
ミラー52aは第一合波光の進行方向を90度変え、ミラー52bは第二合波光の進行方向を90度変える。これにより、第一合波光および第二合波光は交差するようになる。
【0108】
二分の一波長板53は、第一合波光および第二合波光が交差する前に、ミラー52bに反射された第二合波光の偏光の向きを90度ずらす。なお、二分の一波長板53を、第一合波光および第二合波光が交差する前に、ミラー52aに反射された第一合波光の偏光の向きを90度ずらすように配置してもよい。
【0109】
ハーフミラー54は、第一合波光および第二合波光が交差する点に配置される。ハーフミラー54は、第一合波光および第二合波光を合波して第三合波光とし、非線形結晶56に出力する。
【0110】
非線形結晶(一致検出光出力手段)56は、タイプII型の非線形結晶(SHG結晶で、ωc=ωp/2とωpで位相整合条件を満たす)である。非線形結晶56は、第一合波光および第二合波光の光強度が同時に強い時に、第一合波光および第二合波光の周波数の和(すなわち、ωp)を周波数とする一致検出光を出力する。
【0111】
光子一致検出計測手段60は、光子検出手段50によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する。具体的には、光子検出手段50が出力する一致検出光の強度変化を計測する。光子一致検出計測手段60は、光フィルタ66、光検出器67、デジタルマルチメータ(DMM)(電圧測定手段)68を有する。
【0112】
光フィルタ66は、非線形結晶56の出力を受け、第一合波光および第二合波光の周波数の和ωpの光のみを通過させ、他の光を除去する。光検出器67は、光フィルタ66の出力を光電変換する。デジタルマルチメータ(DMM)(電圧測定手段)68は、光検出器67の出力した電気信号の電圧値を計測する。この電圧値は、一致検出光の強度変化を示す。電圧値は、特性測定手段70に与えられる。
【0113】
特性測定手段70は第一の実施形態と同様である。なお、一致検出光の強度変化は、第一の実施形態における一致検出確率P(τ)と同様に取り扱える。
【0114】
次に、第二の実施形態の動作を説明する。
【0115】
励起用光源24により生成された入力励起光は、自発的パラメトリック下方変換器28に入力される。これにより、信号光とアイドラ光とが生成される。信号光(第一光)は被測定物10に、アイドラ光(第二光)は可変遅延器30に与えられる。被測定物10を透過した信号光および可変遅延器30を通過したアイドラ光は、ハーフミラー40に与えられる。
【0116】
ハーフミラー40により反射された信号光と、ハーフミラー40を透過したアイドラ光とは合波され、第一合波光となって出力される。ハーフミラー40を透過した信号光と、ハーフミラー40により反射されたアイドラ光とは合波され、第二合波光となって出力される。
【0117】
第一合波光はミラー52aにより、第二合波光はミラー52bにより進行方向が90度変化して、ハーフミラー54において交差する。ただし、第二合波光は、交差する前に、二分の一波長板53により偏光の向きが90度変化する。第一合波光および第二合波光はハーフミラー54により合波され第三合波光となり、非線形結晶56に与えられる。非線形結晶56は、第一合波光および第二合波光の光強度が同時に強い時に、第一合波光および第二合波光の周波数の和(すなわち、ωp)を周波数とする一致検出光を出力する。
【0118】
非線形結晶56の出力は、光フィルタ66によりフィルタリングされ、一致検出光のみが光検出器67に与えられる。光検出器67により一致検出光は光電変換され、変換結果たる電気信号はデジタルマルチメータ(DMM)68により電圧値が測定される。この電圧値は、一致検出光の強度変化を示す。電圧値は、特性測定手段70に与えられる。
【0119】
特性測定手段70は、一致検出光の強度変化から被測定物10の光特性を測定する。
【0120】
第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。
【0121】
また、上記の実施形態は、以下のようにして実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フロッピーディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分、例えば特性測定手段70を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、上記の機能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる光特性測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光パラメトリック増幅器26から出力される信号光の電界オペレータの正の周波数成分As(ω)、アイドラ光の電界オペレータの正の周波数成分Ai(ω)を示すグラフである。
【図3】エンタングル光子対が一致検出される確率P(τ)(τ=Tsの時)を示すグラフである。
【図4】一致検出される確率P(τ)とτの関係を示すグラフである。
【図5】分散を考慮した一致検出確率P’(τ)と、分散を考慮しない一致検出確率P (τ)とを示すグラフである。
【図6】従来技術のHong−Ou−Mandel量子干渉計の構成を示す図である。
【図7】本発明の第二の実施形態にかかる光特性測定装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来技術のマイケルソン干渉計を被測定物(DUT)の測定に利用した場合の構成を示す図である。
【図9】従来技術の光ネットワークアナライザを被測定物(DUT)の測定に使用する場合の測定システムの構成を示す。
【符号の説明】
10 被測定物(DUT)
20 エンタングル光子対生成手段
22 信号用光源
24 励起用光源
26 光パラメトリック増幅器
28 自発的パラメトリック下方変換器
30 可変遅延器(光路長変化手段)
40 ハーフミラー(量子干渉手段)
50 光子検出手段
50a 第一光子検出器
50b 第二光子検出器
52a、b ミラー
53 二分の一波長板
54 ハーフミラー
56 非線形結晶(一致検出光出力手段)
60 光子一致検出計測手段
62 乗算器(一致検出信号出力手段)
64 カウンタ
66 光フィルタ
67 光検出器
68 デジタルマルチメータ(DMM)(電圧測定手段)
70 特性測定手段

Claims (16)

  1. 被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、
    エンタングル光子対を生成し、該エンタングル光子対の内の一方である第一光を前記被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、
    該エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および前記第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、
    前記被測定物を透過した前記第一光を透過および反射し、前記第二光を透過および反射し、前記第一光の反射成分と前記第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、前記第一光の透過成分と前記第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、
    前記第一合波光および前記第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、
    前記光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段と、
    前記光子一致検出計測手段が計測した量に基づき前記被測定物の光特性を測定する特性測定手段と、
    を備えた光特性測定装置。
  2. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記エンタングル光子対生成手段は、
    入力信号光を生成する信号用光源と、
    前記入力信号光よりも周波数が大きい入力励起光を生成する励起用光源と、
    前記入力信号光および前記入力励起光を受け、前記入力信号光と周波数が等しい信号光と、前記入力励起光の周波数と前記入力信号光の周波数との差に周波数が等しいアイドラ光とを生成する光パラメトリック増幅器と、
    を有する光特性測定装置。
  3. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記エンタングル光子対生成手段は、
    入力励起光を生成する励起用光源と、
    前記入力励起光を受け、信号光とアイドラ光とを生成する自発的パラメトリック下方変換手段と
    を有する光特性測定装置。
  4. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記量子干渉手段はハーフミラーである光特性測定装置。
  5. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記量子干渉手段はビームスプリッタである光特性測定装置。
  6. 請求項4または5に記載の光特性測定装置であって、
    前記エンタングル光子対生成手段から、前記量子干渉手段を透過し、前記光子検出手段に到達するまでの前記第一光および前記第二光の透過光路長が等しくできるようになっており、
    前記量子干渉手段は、
    前記エンタングル光子対生成手段から、前記量子干渉手段により反射され、前記光子検出手段に到達するまでの前記第一光および前記第二光の反射光路長が、前記第一光および前記第二光のコヒーレンス長よりも充分に大きい長さだけ差があるようになっている、
    光特性測定装置。
  7. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記光子検出手段は、
    前記第一合波光における光子を検出する第一光子検出手段と、
    前記第二合波光における光子を検出する第二光子検出手段と、
    を有する光特性測定装置。
  8. 請求項7に記載の光特性測定装置であって、
    前記光子一致検出計測手段は、
    前記第一光子検出手段と前記第二光子検出手段とが同時に光子を検出した時に一致検出信号を出力する一致検出信号出力手段と、
    前記一致検出信号出力手段が前記一致検出信号を出力する頻度を数えるカウント手段と、
    を有する光特性測定装置。
  9. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記光子検出手段は、
    前記第一合波光または前記第二合波光の偏光の向きを90度変化させてから、前記第一合波光および前記第二合波光を合波した第三合波光を生成する第三合波光生成手段と、
    前記第三合波光を受け、前記第一合波光および前記第二合波光の光強度が同時に強い時に、前記第一合波光および前記第二合波光の周波数の和を周波数とする一致検出光を出力する一致検出光出力手段と、
    を有する光特性測定装置。
  10. 請求項9に記載の光特性測定装置であって、
    前記光子一致検出計測手段は、
    前記一致検出光出力手段の出力を受け、前記第一合波光および前記第二合波光の周波数の和の周波数の光を通過させる光フィルタと、
    前記光フィルタを通過した光を電気信号に変換する光検出手段と、
    前記電気信号の電圧値を測定する電圧測定手段と、
    を有する光特性測定装置。
  11. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記特性測定手段は前記被測定物の遅延時間または分散を測定する光特性測定装置。
  12. 請求項1に記載の光特性測定装置であって、
    前記特性測定手段は、
    前記第一光を前記被測定物に出力する場合の前記光子一致検出計測手段が計測した量と、前記第一光を前記量子干渉手段に直接入力する場合の前記光子一致検出計測手段が計測した量とに基づき前記被測定物の減衰定数を測定する、
    光特性測定装置。
  13. 請求項2に記載の光特性測定装置であって、
    前記特性測定手段は、
    前記光子一致検出計測手段が計測した量のフーリエ変換に基づき、前記光パラメトリック増幅器の位相整合周波数を中心とした周波数拡がり数の領域の分散の周波数特性を測定する、
    光特性測定装置。
  14. 被測定物の光特性を測定する光特性測定方法であって、
    エンタングル光子対を生成し、該エンタングル光子対の内の一方である第一光を前記被測定物に出力するエンタングル光子対生成工程と、
    該エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および前記第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化工程と、
    前記被測定物を透過した前記第一光を透過および反射し、前記第二光を透過および反射し、前記第一光の反射成分と前記第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、前記第一光の透過成分と前記第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉工程と、
    前記第一合波光および前記第二合波光における光子を検出する光子検出工程と、
    前記光子検出工程によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測工程と、
    前記光子一致検出計測工程において計測された量に基づき前記被測定物の光特性を測定する特性測定工程と、
    を備えた光特性測定方法。
  15. 被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、エンタングル光子対を生成し、該エンタングル光子対の内の一方である第一光を前記被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、該エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および前記第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、前記被測定物を透過した前記第一光を透過および反射し、前記第二光を透過および反射し、前記第一光の反射成分と前記第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、前記第一光の透過成分と前記第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、前記第一合波光および前記第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、前記光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段とを有する光特性測定装置における光特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記光子一致検出計測手段が計測した量に基づき前記被測定物の光特性を測定する特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 被測定物の光特性を測定する光特性測定装置であって、エンタングル光子対を生成し、該エンタングル光子対の内の一方である第一光を前記被測定物に出力するエンタングル光子対生成手段と、該エンタングル光子対の内の他方である第二光の光路長および前記第一光の光路長の内の少なくとも一方を変化させる光路長変化手段と、前記被測定物を透過した前記第一光を透過および反射し、前記第二光を透過および反射し、前記第一光の反射成分と前記第二光の透過成分とを合波した第一合波光を出力し、前記第一光の透過成分と前記第二光の反射成分とを合波した第二合波光を出力する量子干渉手段と、前記第一合波光および前記第二合波光における光子を検出する光子検出手段と、前記光子検出手段によって同時に光子が検出されることによって変化する量を計測する光子一致検出計測手段とを有する光特性測定装置における光特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、
    前記光子一致検出計測手段が計測した量に基づき前記被測定物の光特性を測定する特性測定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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