JP2001261657A - シアノフェニル誘導体 - Google Patents

シアノフェニル誘導体

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JP2001261657A
JP2001261657A JP2000074999A JP2000074999A JP2001261657A JP 2001261657 A JP2001261657 A JP 2001261657A JP 2000074999 A JP2000074999 A JP 2000074999A JP 2000074999 A JP2000074999 A JP 2000074999A JP 2001261657 A JP2001261657 A JP 2001261657A
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JP
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lower alkyl
group
substituent
aryl
atom
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Application number
JP2000074999A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Taniguchi
伸明 谷口
Masakazu Imamura
雅一 今村
Isao Kinoyama
功 木野山
Kiyotomo Mitsumizu
清寛 三水
Eiji Kawanami
英次 河南
Minoru Okada
岡田  稔
Hiroshi Kamitoku
宏 神徳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】抗アンドロゲン作用を有し,前立腺癌,前立腺
肥大症等の予防又は治療に有用なシアノフェニル誘導体
の提供。 【解決手段】式(I) で表わされる置換基を有していてもよいアリール又はヘ
テロ環等を有する置換カルバモイル又は置換スルファモ
イル基がピペラジン環上の窒素原子に結合したピペラジ
ノ置換新規シアノフェニル誘導体及びそれを有効成分と
する医薬。式(I)の化合物の具体例にはトランス−4
−[4−(4−フルオロベンゾイル)−2,5−ジメチ
ルピペラジン−1−イル)]−2−トリフルオロメチル
ベンゾニトリルがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,医薬,殊に抗アン
ドロゲン薬として有用な,新規シアノフェニル誘導体及
びその塩並びに医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】ステロイドホルモンの一種であるアンド
ロゲンは精巣や副腎皮質から分泌され,男性ホルモン作
用を引き起こす。アンドロゲンは標的細胞内に取り込ま
れて,アンドロゲン受容体に作用し,アンドロゲンが結
合した該受容体は2量体を形成する。次いでこの2量体
がDNA上のアンドロゲン−レスポンス−エレメントに
結合してm−RNAの合成を促進し,アンドロゲン作用
を司るタンパクを誘導する事により,生体内で種々の作
用を発現させる(Prostate Suppl.,6,1996, 45-51,Tren
ds in Endocrinology and Metabolism, 1998, 9(8), 31
7-324)。
【0003】アンドロゲンが増悪因子となる疾患には,
前立腺癌,前立腺肥大症,男性化症,多毛症,禿頭症,
ざ瘡,脂漏等が挙げられる。よって,これらアンドロゲ
ンが関与する疾患の治療には,抗アンドロゲン剤が使用
されている。現在臨床で用いられている抗アンドロゲン
剤としては,基質類似のステロイド骨格を有する化合物
と,非ステロイド骨格を有する化合物が知られている。
前者としてクロルマジノンアセテート等が知られている
が,これらの化合物は,構造類似の他のステロイドとの
作用分離が十分でないため,血中ホルモンレベルの変動
をきたし,リビドーの低下等重大な副作用を生じる事が
知られている(Jpn.J.Clin.Oncol., 1993, 23(3), 178-
185)。一方非ステロイド骨格を有する化合物として,
フルタミド(特開昭 49−81332),ビカルタミ
ド(GB 8221421,WO 95/19770)等のアシルアニリド誘導体
が公知であるが,これらは抗アンドロゲン作用が十分で
ない。そのため前立腺ガンの治療においてはLH−RH
アゴニストとの併用療法が一般的である(Nipponrinsh
o, 1998, 56(8), 2124-2128)。ピペラジノシアノフェ
ニル骨格を有する化合物としてはWO95/25443にオキシト
シン及びバソプレシン受容体拮抗作用を有する物質が,
WO96/02525号に5HTレセプター拮抗作用を示す物質
が,DE 4234295には細胞間相互作用阻害剤として,WO97
/2245には細胞接着阻害剤の製造中間体として,WO98/00
402及び WO98/21648には抗癌作用を有する物質が開示さ
れているが,抗アンドロゲン作用については何ら開示も
示唆もされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,医
薬,殊に抗アンドロゲン薬として有用な,新規シアノフ
ェニル誘導体及びその塩並びに医薬に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,既存の抗
アンドロゲン剤に付随する上述の問題点を解決するべく
鋭意研究を行ったところ,意外にも置換カルバモイル又
は置換スルファモイル基が結合した新規シアノフェニル
誘導体が強い抗アンドロゲン作用を有し,良好な経口活
性を有する事を見出し本発明を完成させるに至った。即
ち,本発明は下記一般式(I)で示されるシアノフェニ
ル誘導体又はその塩に関する。
【0006】
【化2】 (式中の記号は,以下の意味を示す。 R1,R2:同一又は異なって水素原子,ハロゲン原子,
シアノ,ハロゲノ低級アルキル,ニトロ,カルボキシ
ル,低級アルキル,R6−A−,R7−S(O)r−,低
級アルキル−C(=O)−又は低級アルキル−O−C
(=O)−基 R3,R3',R4,R4':同一又は異なって水素原子,低
級アルキル基,1又は2個の低級アルキル基で置換され
ていてもよいカルバモイル基,低級アルキル−C(=
O)−又は低級アルキル−O−C(=O)−基 なお,R3,R3',R4,又はR4'は,窒素原子2個を含
む飽和環上の任意の同一又は異なった炭素原子に結合す
る。 R5:水素原子,ハロゲノ低級アルキル,置換基を有し
ていてもよいアリール−低級アルキル−O−,置換基を
有していてもよいヘテロ環−低級アルキル−O−,カル
ボキシル,低級アルキル−O−C(=O)−,低級アル
キル基で1又は2置換されていてもよいカルバモイル,
又は置換基を有していてもよいアリール,置換基を有し
ていてもよいヘテロ環,置換基を有していてもよいシク
ロアルキル基,又はN(R8)R9−低級アルキル−O− R6:水素原子,ハロゲノ低級アルキル,アリール,ヘ
テロ環,又はN(R10)R11,OH若しくは低級アルキ
ル−O−で置換されていてもよい低級アルキル R7:水素原子,低級アルキル,アリール,ヘテロ環,
又はN(R12)R13− R8,R9,R10,R11,R12,R13:同一又は異なって
水素原子,低級アルキル,アリール,又はヘテロ環 但し,R8及びR9,R10及びR11,R12及びR13は隣接
する窒素原子と一体となって他のヘテロ原子を有してい
てもよく置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環を形
成することができる。 A:酸素原子,又は−NR14− R14:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
ル,アリール,ヘテロ環但し,R14及びR6は隣接する
窒素原子と一体となって他のヘテロ原子を有していても
よく置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環を形成す
ることができる。 Alk1,又はAlk2:同一又は異なって分枝を有していても
よく,置換基を有していてもよい低級アルキレン,低級
アルケニレン,又は低級アルキニレン k,n:同一又は異なって1,2又は3 p,q:同一又は異なって0,又は1 m:1又は2 r:0,1又は2 X:S(O)m,−C(=O)−,又は−C(=S)− Y:結合,酸素原子,硫黄原子,−SO−又は−S
(O)2−,又は−NR15−基 但し,Yが結合のとき,p+q≦1である。なお,p,
qが0であり,且つYが結合の場合は,R3,R3'
4,R4'の少なくとも1つは水素原子以外の基を示
す。 R15:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
ル,アリール,−C(=O)−R16,又は−C(=O)
−O−R1616:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
ル,アリール Z1又はZ2:同一又は異なってCH又は窒素原子) 更に本発明は,上記一般式で示されるシアノフェニル誘
導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする
医薬に関する。更に好ましくは,一般式(I)で示され
るシアノフェニル誘導体又はその製薬学的に許容される
塩を有効成分とするアンドロゲンが増悪因子となる疾患
の治療剤であり,アンドロゲンが増悪因子となる疾患と
しては,前立腺癌,前立腺肥大症,男性化症,多毛症,
禿頭症,ざ瘡,脂漏である。最も好ましくは,一般式
(I)で示されるシアノフェニル誘導体又はその製薬学
的に許容される塩を有効成分とする前立腺癌,前立腺肥
大症の治療のための医薬組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】一般式(I)で示される化合物に
ついて更に説明すると,次の通りである。本明細書の一
般式の定義において,特に断らない限り「低級」なる用
語は炭素数が1乃至6個の直鎖又は分岐状の炭素鎖を意
味する。置換基を有していてもよいアリール,へテロ
環,若しくはシクロアルキル基は,環上に1乃至3個の
置換基を有していてもよい。置換基は,置換される基の
当該分野で慣用される通常の置換基を意味するが,OH
で置換されていてもよい低級アルキル,OH,低級アル
キル−O−CO−,低級アルキル−O−,低級アルキル
−O−低級アルキル,低級アルキル−O−低級アルキル
−O−,低級アルキル−S−,低級アルキル−S(=
O)−,低級アルキル−S(O)2−,低級アルキル−
C(=O)−,低級アルキル−C(=O)−O−,低級
アルキル−CO−NH−,ハロゲノ低級アルキル,ハロ
ゲノ低級アルキル−O−,ハロゲノ低級アルキル−O−
低級アルキル−,置換可のシクロアルキル,置換可のシ
クロアルキル−低級アルキル−,ハロゲン原子,シア
ノ,NO2,NH2,オキソ,カルボキシル,低級アルキル
で置換されていてもよいカルバモイル,モノ又はジ低級
アルキル−アミノ,モノ又はジ低級アルキル−アミノで
置換された低級アルキル−O−,1又は2個の低級アル
キル若しくは低級アルキル−C(=O)−若しくは低級
アルキル−O−C(=O)−で置換されていてもよいア
ミノ,アミノ−O−,1又は2個の低級アルキルで置換
されていてもよいスルファモイル,置換可のアリール,
置換可のアリール−低級アルキル,置換可のアリール−
低級アルキル−O−,置換可のアリール−O−,置換可
のアリール−S−,置換可アリール−CO−,置換可の
アリール−SO−,置換可のアリール−SO2−,置換
可のアリール−CO−NH−,置換可のアリール−SO
2−NH−,置換可のヘテロ環,置換可のヘテロ環−O
−,置換可のヘテロ環−S−,置換可のヘテロ環−CO
−,置換可のヘテロ環−SO−,置換可のヘテロ環−S
2−,置換可のヘテロ環−低級アルキル−,置換可の
ヘテロ環−CO−NH−,置換可のヘテロ環−SO2
NH−,置換可のヘテロ環−低級アルキル−O−,置換
可のヘテロ環−低級アルキル−CO−,置換可のヘテロ
環−低級アルキル−O−低級アルキル−等が挙げられ
る。好ましくは,ハロゲン原子,低級アルキル,低級ア
ルキル−O−,低級アルキル−C(=O)−,低級アル
キル−O−C(=O)−,低級アルキル−S−,低級ア
ルキル−S(=O)−,低級アルキル−S(O)2−,
低級アルキル−O−低級アルキル−O−,シアノ,ニト
ロ,オキソ(=O),モノ又はジ低級アルキル−アミノ
で置換された低級アルキル−O−,1又は2個の低級ア
ルキル若しくは低級アルキル−C(=O)−若しくは低
級アルキル−O−C(=O)−で置換されていてもよい
アミノ,アミノ−O−,低級アルキルで置換されていて
もよいカルバモイル,1又は2個の低級アルキルで置換
されていてもよいスルファモイル,カルボキシル,ハロ
ゲノ低級アルキル,ハロゲノ低級アルキル−O−,ハロ
ゲノ低級アルキル−O−低級アルキル−,置換可のアリ
ール−O−,置換可のアリール−C(=O)−,置換基
を有していてもよいヘテロ環,置換可のヘテロ環−低級
アルキル−,置換可のヘテロ環−O−,置換可のヘテロ
環−CO−,置換可のヘテロ環−低級アルキル−O−,
置換可のヘテロ環−低級アルキル−CO−,置換可のヘ
テロ環−低級アルキル−O−低級アルキル−又はOH基
である。なお,上記「置換可」とは,置換基を有してい
てもよいことを意味する。これらの置換基の例としては
低級アルキル,ハロゲン原子,アリール低級アルキルが
好ましい。「低級アルキル」は直鎖状または分枝状の炭
素数1〜6の低級アルキル基が好ましく,たとえばメチ
ル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチ
ル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,
n−ペンチル,n−ヘキシルなどがあげられる。置換基
を有してもよい低級アルキル基の置換基は,ハロゲン原
子,アリール基等の置換基が挙げられる。「低級アルキ
レン」は直鎖状または分枝状の炭素数1〜6の低級アル
キレン基が好ましく,たとえばメチレン,エチレン,プ
ロピレン,イソプロピレン,ブチレン,ペンタメチレ
ン,ヘキサメチレンなどがあげられ,好ましくは炭素数
1〜3のアルキレンである。「低級アルケニレン」は直
鎖状または分枝状の炭素数2〜6の低級アルキレン基の
任意の位置に1以上の二重結合を有する基であり,好ま
しくは炭素数2−4のアルケニレンである。「低級アル
キニレン」は直鎖状または分枝状の炭素数2〜6の低級
アルキレン基の任意の位置に1以上の三重結合を有する
基であり,好ましくは炭素数2−4のアルキニレンであ
る。「アリール」は炭素数6〜12の芳香族炭素水素基
であり,たとえばフェニル,α−ナフチル,β−ナフチ
ル,ビフェニリルなどがあげられる。更には,炭素数6
−10のものが好ましい。「ハロゲン原子」としてはた
とえば,フッ素,塩素,臭素又はヨウ素原子などがあげ
られる。
【0008】「ハロゲノ低級アルキル」の低級アルキル
基は上記のC1-6アルキル基が好ましく,ハロゲノC1-6
アルキル基としてはたとえば,フルオロメチル,ジフル
オロメチル,トリフルオロメチル,クロロメチル,ジク
ロロメチル,トリクロロメチル,2−フルオロエチル,
2,2−ジフルオロエチル,2,2,2−トリフルオロ
エチル,2−クロロエチル,2,2−ジクロロエチル,
2,2,2−トリクロロエチル,2−ブロモエチル,2
−ヨードエチルなどがあげられ,トリフルオロメチルが
好ましい。「シクロアルキル基」は炭素数3〜10から
なる3〜8員脂環状炭化水素基であり,たとえばシクロ
プロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキ
シル,シクロヘプチル,シクロオクチルなどが好まし
い。「ヘテロ環」とは,窒素原子,酸素原子又は硫黄原
子から選択されるヘテロ原子1乃至4個を含む5又は6
員ヘテロアリール基或いは飽和ヘテロ環,または,ベン
ゼン環や他のヘテロ環と縮合した2環系ヘテロアリール
基,を意味し,該ヘテロアリールとしては,ピロール,
イミダゾール,ピラゾール,ピリジン,ピラジン,ピリ
ミジン,ピリダジン,トリアゾール,チオフェン,チオ
ピラン,フラン,ピラン,ジオキソラン,チアゾール,
イソチアゾール,チアジアゾール,チアジン,オキサゾ
ール,イソキサゾール,オキサジアゾール,フラザン,
ジオキサゾール,オキサジン,オキサジアジン,ジオキ
サジン,トリアジン,テトラゾール等が挙げられ,飽和
ヘテロ環としては,ピロリジニル基,ピペリジニル基,
ピペラジニル基,モルホリニル基,チオモルホリニル,
オキシラン,オキセタン,テトラヒドロフラン,テトラ
ヒドロピラン,[1,4]ジオキサン,テトラヒドロチ
オフェン,[1,4]ジチアン基等が挙げられ,縮合し
たヘテロアリールとしてはインドール,イソインドー
ル,インダゾール,キノリン,キナゾリン,キノキサリ
ン,イソキノリン,ベンゾイミダゾール,ベンゾチオフ
ェン,ベンゾチアゾール,ベンゾフラン,ベンゾフラザ
ン,イミダゾピリジン,イミダゾピラジン,ピリドピリ
ジン,フタラジン,ナフチリジン,インドリジン,プリ
ン,キノリジン,シンノリン,イソクマリン,クロマン
等が挙げられる。好ましくは,ピリジン,ピリミジン,
チオフェン,フラン等の窒素原子,酸素原子又は硫黄原
子から選択されるヘテロ原子1乃至2個を含む5又は6
員ヘテロアリール基である。
【0009】「R8及びR9,R10及びR11,R12及びR
13,又はR14及びR6は隣接する窒素原子と一体となっ
て他のヘテロ原子を有していてもよく置換基を有してい
てもよい含窒素ヘテロ環を形成」とは,R8及びR9に隣
接している窒素原子の他に,他のへテロ原子として窒素
原子,酸素原子又は硫黄原子から選択されるヘテロ原子
1個を含んでいても良い5又は6員ヘテロ環であり,オ
キソ基,低級アルキル,アリール等の置換基を1−2個
有していてもよい。前記「ヘテロ環」に定義される飽和
へテロ環又はヘテロアリールに挙げられる環のうち、窒
素原子に結合手を有するものが挙げられる。好ましく
は,ピロリジノ,ピペリジノ,モルホリノ,1−ピペラ
ジニル,チオモルホリノ,1−ピロリル,1−イミダゾ
リル,3−チアゾリル,3−オキサゾリル,1−ピリジ
ル等の基である。本発明化合物において3級アミン又は
スルフィドを有する化合物は当該窒素原子又は硫黄原子
が適当な酸化段階にオキシド化されていてもよく,それ
らのオキシド化誘導体をすべて包含するものである。更
に本発明化合物には,薬理学的に許容されるプロドラッ
グも含まれる。薬理学的に許容されるプロドラッグと
は,加溶媒分解により又は生理学的条件の下で本発明の
1級アミン,又は2級アミン,OH,COOH等に変換
できる基である。
【0010】本発明化合物(I)は,アミド結合に基づ
く幾何異性体が存在する。置換基の種類によっては,1
個乃至複数個の炭素,窒素,硫黄等の不斉中心や軸不斉
を有する場合もあり,これに基づく(R)体,(S)体
等の光学異性体,ラセミ体,ジアステレオマー等が存在
する。また,置換基の種類によっては,二重結合を有す
るので,(Z)体,(E)体等や,さらにシクロヘキサ
ン等の環に基づくシス体,トランス体等の幾何異性体が
存在する。本発明は,これらの異性体の分離されたもの
あるいは混合物を全て包含する。本発明化合物は塩を形
成する。具体的には,無機酸若しくは有機酸との酸付加
塩,あるいは無機若しくは有機塩基との塩であり,製薬
学的に許容しうる塩が好ましい。これらの塩としては,
具体的には塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝
酸若しくは燐酸等の鉱酸,またはギ酸,酢酸,プロピオ
ン酸,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,フマル酸,マレ
イン酸,乳酸,リンゴ酸,酒石酸,クエン酸,メタンス
ルホン酸,エタンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸若し
くは,トルエンスルホン酸等の有機酸,又はアスパラギ
ン酸若しくはグルタミン酸などの酸性アミノ酸との付加
塩,ナトリウム,カリウム,マグネシウム,カルシウ
ム,アルミニウム,リチウムなど無機塩基,メチルアミ
ン,エチルアミン,エタノールアミンなどの有機塩基,
リジン,オルニチンなどの塩基性アミノ酸との塩等を挙
げることが出来る。更に4級アンモニウム塩であること
もできる。4級アンモニウム塩は,具体的には低級アル
キルハライド,低級アルキルトリフラート,低級アルキ
ルトシラートまたはベンジルハライド等であり,好まし
くはメチルヨージドまたはベンジルクロリド等である。
更に,本発明化合物は水和物,エタノール和物等の溶媒
和物を形成することがあり,化合物によっては結晶多形
を有する場合もあり,これらを全て包含する。(製造
法)
【0011】第一製法
【化3】 (式中の記号は,前記のとおりである。) 本製造法は,一般式(II)で示される置換アミン又は
その塩と,一般式(III)で示される化合物又はその
反応性誘導体とを反応させ,保護基を有するときは保護
基を除去する事により本発明化合物(I)を製造する方
法である。化合物(III)の反応性誘導体としては,
カルボン酸のメチルエステル,エチルエステル,イソブ
チルエステル,tert−ブチルエステル,などの通常
のエステル,pーニトロフェニルエステルなどのフェニ
ルエステル,酸クロリド,酸ブロミドの如き酸ハライ
ド,酸アジド,2,4ージニトロフェノールなどのフェ
ノール系化合物や1ーヒドロキシスクシンイミド,1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などのN−
ヒドロキシアミン系化合物等と反応させて得られる活性
エステル,対称型酸無水物,アルキル炭酸ハライドなど
のハロカルボン酸アルキルエステルやピバロイルハライ
ドなどと反応させて得られる有機酸系混合酸無水物や,
トリフェニルホスフィンなどの有機燐化合物とN−ブロ
モスクシンイミド等の活性化剤の組み合わせで得られる
燐酸系の混合酸無水物などの混合酸無水物,スルホン酸
無水物,スルホニルクロリド,スルホニルブロミド,ま
た各種スルホニルクロリドとHOBtから合成される1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール誘導体のようなスルホ
ン酸が活性化された誘導体,イソシアナート誘導体,チ
オイソシアナート誘導体,スルフィニルクロリド誘導体
が挙げられる。またカルボン酸を遊離酸で反応させると
き,又は活性エステルを単離せずに反応させる時など,
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC),カルボニ
ルジイミダゾール,ジフェニルホスホリルアジド,ジエ
チルホスホリルシアニドや1ーエチルー3(3ージメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC),
t−ブチルイソシアナート,2−クロロ−1−メチルピ
リジニウム トシレート,2−クロロ−1−メチルピリ
ジニウム ヨージド,ベンゼンスルホニルクロリド,塩
化シアヌル等の縮合剤を使用するのが好適である。一方
スルホン酸またはそのナトリウム塩は5塩化リン,オキ
シ塩化リン,チオニルクロリド等によりスルホニルクロ
リドに変換することは良く知られており,これによりス
ルホンアミドを合成することが出来る。この際N,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)のようなアミド誘導体
を触媒として用いることも好適である。またスルホン酸
ナトリウム等のスルホン酸の塩はトリフェニルホスフィ
ン ジブロミドまたはトリフェニルホスフィン ジクロ
リド等の活性化剤によりアミンと反応してスルホンアミ
ドを合成することが知られており,これらの方法を用い
ることにより,公知のスルホン酸またはその塩からスル
ホンアミドを合成することが可能である。
【0012】特に本発明においては酸クロリド,酸無水
物,スルホニルクロリドを用いるか活性エステル化剤と
の共存下に反応させる方法,あるいは,イソシアナート
又はチオシイソシアナートとの反応が有利である。反応
は使用する反応性誘導体や縮合剤などによっても異なる
が,通常ジクロロメタン,ジクロロエタン,クロロホル
ムなどのハロゲン化炭化水素類,ベンゼン,トルエン,
キシレン等の芳香族炭化水素類,エーテル,テトラヒド
ロフラン等のエーテル類,酢酸エチルエステル等のエス
テル類,アセトニトリル,DMF,N,N−ジメチルア
セトアミド(DMA),N−メチルピロリドンやジメチルイ
ミダゾリジノン等の反応に不活性な有機溶媒中,反応性
誘導体によっては冷却下,冷却下乃至室温下,又は室温
乃至加熱下に行われる。尚,反応に際して,置換アミン
(II)を過剰に用いたり,N−メチルモルホリン,ト
リメチルアミン,トリエチルアミン,ジイソプロピルエ
チルアミン,N,N−ジメチルアニリン,ピリジン,
N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP),ピコリ
ン,ルチジン,コリジン,1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデク−7−エン(DBU),1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)などの塩基の存在下に反
応させるのが,反応を円滑に進行させる上で有利な場合
がある。ピリジンなどは溶媒とすることもできる。この
際分子内に存在する酸素原子,硫黄原子,窒素原子等は
保護基と結合していることが望ましい場合があり,この
ような保護基としてはGreene及びWuts著,「Protective
Groups in Organic Synthesis」第2版に記載の保護基
等を挙げることができ,これらを反応条件に応じて適宜
使い分けることができる。
【0013】第二製法
【化4】 (式中の記号は,前記のとおりである。但しLは脱離基
を表す。) 本製造法は,一般式(IV)又は(VII)で示される脱離
基を有する化合物に対し,一般式(V)または(VI)で
示される化合物又はその反応性誘導体とを反応させ,保
護基を有するときは保護基を除去する事により他の本発
明化合物(I)を製造する方法である。化合物(IV)又
は(VII)の脱離基としては,フルオロ,クロロ,ブロ
モ,ヨージド等のハロゲン誘導体,メタンスルホナー
ト,ベンゼンスルホナート,トルエンスルホナート,ト
リフルオロメタンスルホナート等のスルホナート誘導体
等が使用可能であり,反応を円滑に進めるために触媒量
から過剰量のヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウム,テト
ラブチルアンモニウムブロミドの様な第4級アンモニウ
ム塩等のハロゲン化物を用いることが可能である。化合
物(V)または(VI)の反応性誘導体としては,リチウ
ム,ナトリウム,カリウム,セシウム,セリウム等の金
属塩,第四級アンモニウム塩等がある。また反応系内
に,炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭
酸カルシウム,炭酸水素ナトリウム,水酸化ナトリウ
ム,水酸化カリウム,水酸化バリウム,水素化ナトリウ
ム等の無機塩基やトリエチルアミン,カリウムブトキシ
ド,ナトリウムメトキシド,トリエチルアミン,ジイソ
プロピルエチルアミン,リチウムジイソプロピルアミ
ド,ナトリウムヘキサメチルジシラジド,カリウムヘキ
サメチルジシラジド,リチウムヘキサメチルジシラジ
ド,N,N−ジメチルアニリン,ピリジン,DMAP,
ピコリン,ルチジン,コリジン,DBU,DBNなどの有機塩
基の存在下に反応させるのが反応を円滑に進行させる上
で有利な場合がある。ピリジンなどは溶媒とすることも
できる。反応は使用する化合物や塩基などによっても異
なるが,通常ジクロロメタン,ジクロロエタン,クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類,ベンゼン,トルエ
ン,キシレン等の芳香族炭化水素類,メタノール,エタ
ノール,2−エトキシエタノール等のアルコール類,エ
ーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル類,酢酸エチ
ルエステル等のエステル類,アセトン,メチルエチルケ
トン,ニトロメタン,アセトニトリル,DMF,DMA,
N−メチルピロリドンやジメチルイミダゾリジノン,ジ
メチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホラミド,1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1
H)−ピリミジノン,1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン等の反応に不活性な有機溶媒中,反応性誘導体
や使用する塩基によっては冷却下,冷却下乃至室温下,
又は室温乃至加熱下に行われる。
【0014】第三製法
【化5】 (式中の記号は,前記のとおりである。但しRx,Ry
は水素原子,低級アルキル,アリール,ヘテロ環,−O
−(置換)アルキル,−O−(置換)アリール,−O−
(置換)ヘテロ環を表す) 本製造法は,一般式(VIII)で示される化合物に対し,
一般式(V)で示される化合物又はその反応性誘導体と
を反応させ,保護基を有するときは保護基を除去する事
により他の本発明化合物(Ia)を製造する方法であ
る。本反応の際は共役付加として知られる様々な条件を
使用可能である。化合物(V)の反応性誘導体として
は,リチウム,ナトリウム,カリウム,セシウム,セリ
ウム,銅等の金属塩,第四級アンモニウム塩等がある。
また反応系内に,炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸
カリウム,炭酸カルシウム,炭酸水素ナトリウム,水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化バリウム,水素
化ナトリウム等の無機塩基やトリエチルアミン,カリウ
ムブトキシド,ナトリウムメトキシド,ジイソプロピル
エチルアミン,リチウムジイソプロピルアミド,ナトリ
ウムヘキサメチルジシラジド,ポタシウムヘキサメチル
ジシラジド,リチウムヘキサメチルジシラジド,N,N
−ジメチルアニリン,ピリジン,DMAP,ピコリン,
ルチジン,コリジン,DBU,DBNなどの有機塩基の
存在下に反応させるのが反応を円滑に進行させる上で有
利な場合がある。ピリジンなどは溶媒とすることもでき
る。また本反応は酢酸,トリフルオロ酢酸,トシル酸等
の有機酸,塩化アンモニウム,塩酸,硫酸等の無機酸,
ボロントリフルオリド,塩化アルミニウム,塩化第四ス
ズ等のルイス酸,又は酸性イオン交換樹脂やシリカゲル
等の各種酸性条件下で行うことも可能である。酢酸など
は溶媒として用いることもできる。反応は使用する化合
物や塩基などによっても異なるが,通常ジクロロメタ
ン,ジクロロエタン,クロロホルムなどのハロゲン化炭
化水素類,ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭
化水素類,メタノール,エタノール,イソプロパノー
ル,イソアミルアルコール,t−ブタノール,2−エト
キシエタノール等のアルコール類,エーテル,テトラヒ
ドロフラン等のエーテル類,酢酸エチルエステル等のエ
ステル類,アセトン,メチルエチルケトン,ニトロメタ
ン,アセトニトリル,DMF,DMA,N−メチルピロ
リドンやジメチルイミダゾリジノン,ジメチルスルホキ
シド,ヘキサメチルホスホラミド,1,3−ジメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノ
ン,1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の反応
に不活性な有機溶媒中,反応性誘導体や使用する塩基に
よっては冷却下,冷却下乃至室温下,又は室温乃至加熱
下に行われる。
【0015】第四製法
【化6】 (式中の記号は,前記のとおりである。) 本製造法は,一般式(XI)で示される化合物を環化させ
て,本発明化合物(Ib)を製造する方法である。本反
応に置いて,アルデヒド又はケトン及びアセタール,ケ
タール,チオケタール等のカルボニル等価体が環化に使
用される。反応は一般に第三製法で示した酸性条件又は
塩基性条件が使用可能であり, 通常ジクロロメタン,
ジクロロエタン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水
素類,ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水
素類,エーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル類,
酢酸エチルエステル等のエステル類,DMF,DMA,
やジメチルスルホキシド等の反応に不活性な有機溶媒
中,反応性誘導体によっては冷却下,冷却下乃至室温
下,又は室温乃至加熱下に行われる。中でも酢酸,トリ
フルオロ酢酸等の有機酸が特に好適である。
【0016】上記の製法に従って合成した本発明化合物
は,酸化,還元,エステル化,アミド化,加水分解,縮
合,置換反応等の公知の反応を用いた官能基等の変換に
より,他の本発明化合物に変換可能であり,その一部を
製造例に示した。このようにして製造された本発明化合
物は,遊離のまま,その塩,その水和物,その溶媒和物
として単離精製される。本発明化合物(I)の塩は,常
法の造塩反応に付すことにより製造することもできる。
単離精製は,抽出,濃縮,留去,結晶化,濾過,再結
晶,各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適用
して行われる。各種の異性体は,適当な原料化合物や反
応剤または反応条件を使用することにより選択的に合成
するか,または異性体間の物理的性質の差を利用して分
離することができる。例えば,光学異性体は適当な原料
を選択することにより,あるいはラセミ化合物のラセミ
分割法(例えば,一般的な光学活性な塩基とのジアステ
レオマー塩に導き,光学分割する方法等)により,立体
化学的に純粋な異性体に導くことができる。本発明化合
物又はその塩又はその薬理学的に許容されるプロドラッ
グの1種又は2種以上を有効成分として含有する製剤
は,通常製剤化に用いられる担体や賦形剤,その他の添
加剤を用いて調製される。
【0017】投与は錠剤,丸剤,カプセル剤,顆粒剤,
散剤,液剤等による経口投与,あるいは静注,筋注等の
注射剤,坐剤,経皮等による非経口投与のいずれの形態
であってもよい。投与量は症状,投与対象の年令,性別
等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが,通
常経口投与の場合成人1日当り0.01〜500mg程
度,非経口投与の場合成人1日当り0.001〜50m
g程度であり,これを1回で,あるいは2〜4回に分け
て投与する。本発明による経口投与のための固体組成物
としては,錠剤,散剤,顆粒剤等が用いられる。このよ
うな固体組成物においては,一つまたはそれ以上の活性
物質が,少なくとも一つの不活性な希釈剤,例えば乳
糖,マンニトール,ブドウ糖,ヒドロキシプロピルセル
ロース,微結晶セルロース,デンプン,ポリビニルピロ
リドン,メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合され
る。組成物は,常法に従って,不活性な希釈剤以外の添
加剤,例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤
や繊維素グルコール酸カルシウムのような崩壊剤,ラク
トースのような安定化剤,グルタミン酸又はアスパラギ
ン酸のような溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又
は丸剤は必要によりショ糖,ゼラチン,ヒドロキシプロ
ピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート等の糖衣又は胃溶性あるいは腸溶性物質のフ
ィルムで被膜してもよい。
【0018】経口投与のための液体組成物は,薬剤的に
許容される乳濁剤,溶液剤,懸濁剤,シロップ剤,エリ
キシル剤等を含み,一般的に用いられる不活性な希釈
剤,例えば精製水,エタノールを含む。この組成物は不
活性な希釈剤以外に湿潤剤,懸濁剤のような補助剤,甘
味剤,風味剤,芳香剤,防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては,無菌の水性又は非
水性の溶液剤,懸濁剤,乳濁剤を包含する。水性の溶液
剤,懸濁剤としては,例えば注射用蒸留水及び生理食塩
水が含まれる。非水溶性の溶液剤,懸濁剤としては,例
えばプロピレングリコール,ポリエチレングリコール,
オリーブ油のような植物油,エタノールのようなアルコ
ール類,ポリソルベート80(商品名)等がある。この
ような組成物はさらに防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散
剤,安定化剤(例えば,ラクトース),溶解補助剤(例
えば,グルタミン酸,アスパラギン酸)のような補助剤
を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留フ
ィルターを通す濾過,殺菌剤の配合又は照射によって無
菌化される。また,これらは無菌の固体組成物を製造
し,使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使
用することもできる。
【0019】以下に実施例を掲記し,本発明を更に詳細
に説明する。本発明は,これらの実施例に何ら制限され
るものではない。なお,実施例で用いられる原料化合物
の製造方法を参考例として説明する。
【0020】参考例1−1 トランス−4−(2,5−ジメチルピペラジン−1−イ
ル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 4−フルオロ−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル
1gとトランス−2,5−ジメチルピペラジン2.4g
を,DMF30mlに溶解し,80℃にて一昼夜加熱し
た。反応溶液に水を加え,酢酸エチルで抽出し,無水硫
酸ナトリウム上乾燥後,減圧にて溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し,
クロロホルム−メタノ−ル(10:1,v/v)溶出部
より表題化合物1.3gを得た。参考例1−1と同様
に,参考例1−2乃至1−7を合成した。これらの構造
及び物性値は表1に示す。 参考例2 t−ブチル 3−メチルピペラジン−1−カルボキシラ
ートの合成 氷冷下でDIBOC10.9gのテトラヒドロフラン
(THF)溶液15mlを2−メチルピペラジン10g
のTHF溶液150mlに加えた。一夜攪拌後,減圧下
にて溶媒を留去した。残渣に水を加え酢酸エチルで抽出
した後,有機層を乾燥し,減圧下溶媒を留去する事によ
り表題化合物8.94gを黄色油状物質として得た。 参考例3 t−ブチル 4−(4−シアノ−3−トリフルオロメチ
ルフェニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシ
ラート 参考例2で合成したt−ブチル 3−メチルピペラジン
−1−カルボキシラート4.46g,4−フルオロ−3
−トリフルオロメチルベンゾニトリル6.74g,及び
ジイソプロピルエチルアミン7.76mlをDMF50
ml中,100℃で2日間攪拌した。反応液を水で希釈
し酢酸エチルで抽出後,有機層を乾燥し,減圧下溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
に付し,ヘキサン−酢酸エチル(3:1,v/v)を用
いて溶出し,表題化合物5.6gを白色結晶として得
た。
【0021】参考例4 4−(2−メチルピペラジン−1−イル)−2−トリフ
ルオロメチルベンゾニトリル 参考例3で合成したt−ブチル 4−(4−シアノ−3
−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチルピペラジ
ン−1−カルボキシラート2.85gをトリフルオロ酢
酸50ml中,0℃〜室温で2時間攪拌した。溶媒を減
圧下留去し,飽和重曹水で中和し酢酸エチルで抽出後,
有機層を乾燥し,溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製し,クロロ
ホルム−メタノ−ル−28%アンモニア水(10:1:
0.1,v/v/v)溶出部より,表題化合物5.6g
を薄黄白色結晶として得た。参考例2乃至4の物性値は
表2 参考例IIに示す。 参考例5 4−(4−ベンジル−2−イソプロピル−3−オキソピ
ペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾ
ニトリル ジイソプロピルアミン1.22mlを無水THF20m
lに溶解し,−20℃で1.55Mのブチルリチウム/
ヘキサン溶液5.6mlを加え,10分間攪拌した後−
78℃に冷却した。参考例1−6で合成した4−(4−
ベンジル−3−オキソピペラジン−1−イル)−2−ト
リフルオロメチルベンゾニトリル2.08gの無水TH
F溶液20mlを滴下し20分間攪拌後,ヨウ化イソプ
ロピル0.87mlを加えた。室温まで昇温させ一時間
攪拌後,反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注
ぎ,酢酸エチルで抽出後,有機層を乾燥し溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
を用いて精製し,ヘキサン−酢酸エチル(1:1,v/
v)溶出部より表題化合物1.4gを泡状物質として得
た。 参考例6−1 4−(4−ベンジル−2−イソプロピルピペラジン−1
−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 参考例5で合成した4−(4−ベンジル−2−イソプロ
ピル−3−オキソピペラジン−1−イル)−2−トリフ
ルオロメチルベンゾニトリル1.36gの無水THF溶
液20ml中に0℃にて1Mボラン−THF溶液7.1
mlを滴下し,1時間攪拌した。次いで室温まで昇温
し,更に6時間攪拌した。メタノール15ml,1N塩
酸34mlを加え15分間加熱還流した後,反応液を減
圧下濃縮した。次いで飽和重曹水で中和した後酢酸エチ
ルで抽出し,有機層を乾燥し溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製
し,ヘキサン−酢酸エチル(5:1,v/v)溶出部よ
り表題化合物1.22gを油状物質として得た。 参考例6−1と同様に参考例6−2を合成した。 参考例7−1 4−(2−イソプロピルピペラジン−1−イル)−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル 参考例6−1で合成した4−(4−ベンジル−2−イソ
プロピルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメ
チルベンゾニトリル1.17gおよび10%パラジウム
カーボン120mgをメタノール25ml中,常圧水素
雰囲気下室温で9時間攪拌した。不溶物をセライトを用
いて濾別し濾液を減圧下濃縮後,残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−を用いて精製し,クロロホルム−
メタノ−ル−29%アンモニア水(10:1:0.1,
v/v/v)溶出部より,表題化合物0.79gを黄色
油状物質として得た。参考例7−1と同様に参考例7−
2を合成した。参考例5乃至7−2の構造及び物性値は
表2 参考例IIIに示す。
【0022】参考例8−1 N−[2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチルアニ
リノ)−1,1−ジメチルエチル]−4−フルオロベン
ゼンスルホンアミド 4−(2−アミノ−2−メチルプロピルアミノ)−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル1.0gをジクロロ
メタン30mlに溶解し,4−フルオロベンゼンスルホ
ニルクロリド833mgを滴下し室温にて2.5時間攪
拌した。酢酸エチルを加え水洗後乾燥し溶媒を減圧下濃
縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−を用いて精製し,酢酸エチル−ヘキサン(1:
1,v/v)溶出部より表題化合物1.4gを得た。次
いで酢酸エチル−ヘキサンから結晶化を行い1.08g
の表題化合物を得た。参考例8−1と同様に,以下の参
考例8−2を合成した N−[4−(4−シアノ−3−トリフルオロメチルアニ
リノ)ブチル]−4−フルオロベンズアミド 参考例9−1 (2S,5R)−4−(2,5−ジメチルピペラジン−
1−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル (+/−)−トランス−4−(2,5−ジメチルピペラ
ジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾニト
リル50gをエタノール−水(9:1,v/v)500
mlに溶解し,(−)−ジベンゾイル酒石酸16.6gを加
え21.6gの塩を得た。次いでエタノール−水より再
結晶を行い,15.7gの塩を得た。この塩30gをト
ルエン200mlに懸濁し,5%炭酸カリウム水溶液2
00mlを加え,室温にて2時間攪拌した。酢酸エチル
を加え抽出した後,溶媒を留去して表題化合物18gを
得た。 参考例9−2 (+)−ジベンゾイル酒石酸を用いて参考例9−1と同
様の操作により(2R,5S)−トランス−4−(2,5
−ジメチルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロ
メチルベンゾニトリルを得た。 参考例10−1 (2S,5R)−4−(4−ベンジル−2,5−ジメチ
ルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベ
ンゾニトリル (2R,5S)−1−ベンジル−2,5−ジメチルピペ
ラジン1.0gのピリジン10ml溶液に4−フルオロ−2−ト
リフルオロメチルベンゾニトリル926mg及びトリエチル
アミン2.0mlを加え,90℃で2日間攪拌した。反応液
を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し,n−ヘキサン−酢酸エチル(9:2, v/v)溶出
部より表題化合物620mgを白色の固体として得た。 参考例10−2 参考例10−1と同様にして(2R,5S)−1−アリ
ル−2,5−ジメチルピペラジンを用い(2S,5R)
−4−(4−アリル−2,5−ジメチルピペラジン−1
−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリルを合
成した。
【0023】参考例11−1 (2S,5R)−4−(2,5−ジメチルピペラジン−
1−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル (2S,5R)−4−(4−ベンジル−2,5−ジメチ
ルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベ
ンゾニトリル0.31 gのジクロロエタン20 ml溶液に1-ク
ロロエチル クロロホルメート0.92 mlを加え,加熱還流
条件下2日攪拌した。反応液を濃縮し,メタノール20 m
lを加え加熱還流条件下1日攪拌した。反応液を濃縮
し,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
クロロホルム−メタノール(9:1, v/v)で精製し表題
化合物0.19 gを黄色油状物として得た。本化合物の比旋
光度及び光学活性HPLCカラムでの挙動は,参考例11−
1の(−)−DIBETAを用いて得られた化合物に一致した。 参考例11−2 参考例11−1と同様にして(2S,5R)−4−(4
−アリル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−
2−トリフルオロメチルベンゾニトリルより(2S,5
R)−4−(2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)
−2−トリフルオロメチルベンゾニトリルを得た。 参考例12 4−(2−ベンジルアミノ−2−メチルプロピルアミ
ノ)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 4−(2−アミノ−2−メチルプロピルアミノ)−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル2.51gをジクロ
ロメタン50mlに溶解し,酢酸0.6ml及びベンズ
アルデヒド1.09mlを加えた。次いでナトリウムト
リアセトキシボロヒドリド3.1gを加え室温にて一夜
攪拌した。飽和重曹水を加えジクロロメタンで抽出し
た。有機層を乾燥し溶媒を減圧下濃縮した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製
し,酢酸エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部よ
り表題化合物3.2gを無色油状物として得た。 参考例13 4−(4−ベンジル−5,5−ジメチル−2−オキソピ
ペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベンゾ
ニトリル 4−(2−ベンジルアミノ−2−メチルプロピルアミ
ノ)−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル2.52
gをTHF30mlに溶解し,水15ml及び40%ホ
ルマリン1.66mlを加え80度にて14時間加熱し
た。溶媒を濃縮し水を加え酢酸エチルで抽出した後,有
機層を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−を用いて精製し,酢酸エチル−ヘ
キサン(1:1,v/v)溶出部より表題化合物1.5
8gを得た。参考例8−1乃至13の物性値は表3に示
す。上記参考例化合物の構造及び物性値を以下の表に示
す。なお,表中の記号は以下の意味を示す。 Ref.No.:参考例番号,DATA:物理化学的性状,NMR:核
磁気共鳴スペクトル(特に明記しない限り,DMSO-d6, T
MS内部標準で測定),MS:質量分析値,Me:メチル,iP
r:イソプロピル,Ph:フェニル 備考:R3,R4を有する化合物の立体配置(特に記載の
ないものはラセミ体もしくは立体異性体のない化合物を
示す),又は塩を形成したものについては塩を示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】実施例1―1 トランス−4−[4−(4−フルオロベンゾイル)−
2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)]−2−トリ
フルオロメチルベンゾニトリル 参考例1−1で合成したトランス−4−(2,5−ジメ
チルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチル
ベンゾニトリル300mgを,ジクロロメタン10ml
に溶解し,ピリジン0.1mlを加え,氷冷下p−フル
オロベンゾイルクロリド0.14mlを滴下した。室温
にて2時間攪拌した後,飽和重曹水を加えジクロロメタ
ンで抽出した。有機層を乾燥し,溶媒を減圧下濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−を用い
て精製し,クロロホルム−メタノール(50:1,v/
v)溶出部より表題化合物370mgを得た。次いで酢
酸エチル−ジイソプロピルエーテルより結晶化を行い,
表題化合物266mgを無色結晶として得た。実施例1
−1と同様に,実施例1−2乃至1−32を合成した。 実施例2―1 (2S,5R)−4−[4−(4−フルオロフェニルア
セチル)−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル]−
2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 参考例9−1で合成した(2S,5R)−4−(2,5
−ジメチルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロ
メチルベンゾニトリル500mg,4−フルオロフェニ
ル酢酸545mgをDMF7.5mlに溶解し,HOB
t477mg及びトリエチルアミン0.5mlを加え
た。次いで氷冷下WSC750mgを加え,室温にて3
時間攪拌した。3規定水酸化ナトリウム水溶液を加えジ
クロロメタンで抽出した。有機層を1規定塩酸次いで飽
和食塩水で洗浄後乾燥し,溶媒を減圧下濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製
し,クロロホルム−メタノール(200:1,v/v)
溶出部より表題化合物を得た。次いでジエチルエーテル
−ジイソプロピルエーテルより結晶化を行い,表題化合
物425mgを無色結晶として得た。実施例2−1と同
様に,実施例2−2乃至2−23を合成した。
【0028】実施例3 (2S,5R)−4−[4−(2,5−ジメチル−3−
ピリジルメトキシアセチルピペラジン−1−イル)]−
2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 3−ピリジルメタノール141mg及びカリウムt−ブ
トキシド141mgをTHF10mlに懸濁し30分攪
拌した。次いで(2S,5R)−4−(4−クロロアセ
チル−2,5−ジメチルピペラジン−1−イル)−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル141mgを加え6
0度にて3時間攪拌した。氷冷後,塩化アンモニウム水
溶液を加え,酢酸エチルにて抽出した。溶媒を減圧下濃
縮した後,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
を用いて精製し,クロロホルム−メタノール(20:
1,v/v)溶出部より表題化合物177mgを油状物
として得た。 実施例4−1 トランス−4−[2,5−ジメチル−4−(3−モルホ
リノプロピオニル)ピペラジン−1−イル]−2−トリ
フルオロメチルベンゾニトリル 一塩酸塩 トランス−4−(4−アクリロイル−2,5−ジメチル
ピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチルベン
ゾニトリル510mg及びモルホリン140mgをトル
エン10mlに溶解し一夜加熱還流した。溶媒を減圧下
濃縮した後,残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
−を用いて精製し,クロロホルム−メタノール(10
0:1,v/v)溶出部より表題化合物540mgを油
状物として得た。次いでこれをエタノールに溶解し,4
規定塩酸酢酸エチルを加え表題化合物450mgを無色
結晶として得た。実施例4−1と同様に,実施例4−2
を合成した。
【0029】実施例5―1 4−[3−(4−フルオロベンゾイル)−4,4−ジメ
チル−1−イミダゾリジニル]−2−トリフルオロメチ
ルベンゾニトリル 参考例8−2で合成したN−[4−(4−シアノ−3−
トリフルオロメチルアニリノ)ブチル]−4−フルオロ
ベンズアミド800mgを酢酸15mlに懸濁し,ホル
マリン362mg及び濃塩酸一滴を加え50℃で2時間
加熱した。溶媒を留去して得られた残留物を,シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製し,クロロホ
ルム−メタノール(100:2,v/v)溶出部より表
題化合物520mgを得た。次いでメタノールから結晶
化を行い表題化合物343mgを得た。実施例5−1と
同様に,実施例5−2を合成した。 実施例6 (2S,5R)−4−[2,5−ジメチル−4−(4−
ピペリジニル)アセチルピペラジン−1−イル]−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル 一塩酸塩 実施例2−22で合成した(2S,5R)−4−[2,
5−ジメチル−4−[1−(1,1−ジメチルエトキシ
カルボニル)モルホリン−4−イル)アセチルピペラジ
ン−1−イル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリ
ル1.84gを酢酸エチル36mlに溶解し,4規定塩
酸酢酸エチル溶液を加え室温にて2時間攪拌した。酢酸
エチルを加え,飽和炭酸カリウム溶液で洗浄し次いで溶
媒を減圧下濃縮した。残渣をジエチルエーテルを用いて
結晶化し,更にエタノール−ジエチルエーテルより再結
晶を行い,表題化合物1.20gを得た。 実施例7 (2S,5R)−4−[4−[1−(2−フルオロベンジ
ルピペラジン−4−イル)アセチル−2,5−ジメチル
ピペラジン−1−イル]]−2−トリフルオロメチルベン
ゾニトリル 一塩酸塩 実施例6で合成した(2S,5R)−4−[2,5−ジ
メチル−4−(4−ピペリジニル)アセチルピペラジン
−1−イル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル
塩酸塩300mgをアセトニトリル5mlに溶解し,
トリエチルアミン0.28ml及びo−フルオロベンジ
ルクロリド0.12mlを加え室温にて一夜攪拌した。
酢酸エチルを加え,飽和炭酸カリウム溶液で洗浄した。
溶媒を留去した後,残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィ−を用いて精製し,クロロホルム−メタノール
(97:3,v/v)溶出部より得たフリー体を,4規
定塩酸酢酸エチルを加え塩酸塩とし,酢酸エチル−ジイ
ソプロピルエーテルから結晶化を行い340mgの表題
化合物を得た。
【0030】実施例8 (2S,5R)−4−[2,5−ジメチル−4−[4−
(ピリジン−4−カルボニル)ピペリジニル]アセチル
ピペラジン−1−イル]−2−トリフルオロメチルベン
ゾニトリル 一塩酸塩 実施例6で合成した(2S,5R)−4−[2,5−ジ
メチル−4−(4−ピペリジニル)アセチルピペラジン
−1−イル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル
塩酸塩190mgをDMF4mlに溶解し,トリエチ
ルアミン0.97ml,イソニコチン酸86mg及びH
OBt95mgを加え更にWSC160mgを加えた。
室温にて一夜攪拌した後酢酸エチルを加え,1規定水酸
化ナトリウム水溶液で洗浄した。次いで有機層を1規定
塩酸,飽和食塩水で洗浄し溶媒を留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製し,クロ
ロホルム−メタノール(95:5,v/v)溶出部より
得たフリー体を,4規定塩酸酢酸エチルを加え塩酸塩と
し,エタノール−ジイソプロピルエーテルから結晶化を
行い160mgの表題化合物を得た。 実施例9 (2S,5R)−4−[4−[4−(1−カルバモイル)
ピペリジニル]アセチル−2,5−ジメチルピペラジン
−1−イル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル 実施例6で合成した(2S,5R)−4−[2,5−ジ
メチル−4−(4−ピペリジニル)アセチルピペラジン
−1−イル]−2−トリフルオロメチルベンゾニトリル
塩酸塩300mgをジクロロメタン5mlに懸濁し,
トリエチルアミン0.094mlを加え10分間攪拌
し,次いでトリメチルシリルイソシアナート0.72m
lを加えた。室温にて一夜攪拌した後クロロホルムを加
え,飽和重曹水で洗浄した。溶媒を留去した後,残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製し,
クロロホルム−メタノール(93:7,v/v)溶出部
より,表題化合物250mgを得た。
【0031】実施例10 エチル (2R,5S)−4−[4−(4−シアノ−3
−トリフルオロメチル)フェニル−2,5−ジメチルピ
ペラジン−1−イル]スルホニルベンゾアート実施例1
−8で合成した(2R,5S)−4−[4−(4−シア
ノ−3−トリフルオロメチル)フェニル−2,5−ジメ
チルピペラジン−1−イル]スルホニル安息香酸500
mg142mgをDMF15mlに溶解し,HOBt8
2mgを加えた。次いで室温にてWSC117mgを加
え,1時間後エタノール3mlを加え一夜攪拌した。酢
酸エチルを加え水洗後,飽和食塩水で洗浄し溶媒を減圧
下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ−を用いて精製し,酢酸エチル−ヘキサン
(1:1,v/v)溶出部より表題化合物133mgを
得た。 実施例11 (2S,5R)−4−[2,5−ジメチル−4−(ピリ
ジン−3−スルホニル)ピペラジン−1−イル]−2−
トリフルオロメチルベンゾニトリル トリフェニルホスフィン ジブロミド2.43gをアセ
トニトリル10mlに懸濁しピリジン−3−スルホン酸
ナトリウム1.0gを加え室温にて10時間攪拌した。
参考例9−1で合成した(2S,5R)−4−(2,5
−ジメチルピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロ
メチルベンゾニトリル453mgを,アセトニトリル1
0mlに溶解し氷冷下滴下し,ピリジン0.5mlを加
え室温にて6時間攪拌した。水を加え酢酸エチルで抽出
した。有機層を乾燥後,溶媒を減圧下濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ−を用いて精製し,酢酸
エチル−ヘキサン(1:1,v/v)溶出部より得られ
た表題化合物を,酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル
より結晶化を行い485mgの結晶を得た。以下の表に
上記実施例の構造及び物性値を示す。なお,表中の記号
は参考例の表と同様の意味を有し,それ以外の記号につ
いては以下の意味を有する。 Ex.:製造例番号,Et:エチル,tBu:1,1−ジ
メチルエチル,Ac:アセチル
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】 これらの実施例と同様の製造法又は通常の合成法を用い
ることにより以下の化合物も合成できる。式中Bnはベ
ンジルを意味し,その他の記号は前記のとおりである。
なお,R3,R4は,R3',R4'も含めて記載している。
【0037】
【表9】
【0038】
【表10】
【0039】
【表11】
【0040】
【表12】
【0041】
【表13】
【0042】
【表14】
【0043】
【表15】
【0044】
【表16】
【0045】本発明化合物の有用性は,下記の試験方法
により確認することができる。 1.ヒトアンドロゲン受容体に対する転写活性化作用 ヒト アンドロゲン受容体発現遺伝子,MMTVレポーター
遺伝子安定形質転換体およびSV40レポーター遺伝子安定
形質転換体の取得 CHO細胞を,直径100 mmの細胞培養用ディッシュに1×10
6個播き,12〜18時間後に,リン酸カルシウムと共沈殿
させたヒト アンドロゲン受容体発現プラスミト゛,MM
TV-LTRルシフェラーゼレポータープラスミド(ネオマイ
シン耐性遺伝子も含む)を加えトランスフェクションを
行った。15時間後に培地を除き,細胞を数段階に希釈
し播き直し,培地にGENETICIN(登録商標)(ネオマイシ
ン)を終濃度500μg/mlとなるように加えた。約1週間
後,ネオマイシンによって選択された細胞を剥がし,限
界希釈法によりヒト アンドロゲン受容体発現遺伝子,
MMTV-ルシフェラーゼレポーター遺伝子を恒常的に発現
する細胞を単離取得した(CHO/MMTV安定形質転換体)。上
記と同様にしてSV40レポーター遺伝子安定形質転換体を
取得した。ただし,SV40レポータープラスミドとネオマ
イシン耐性遺伝子発現プラスミドを同時にトランスフェ
クトした(CHO/SV40安定形質転換体)。 ヒト アンドロゲン受容体に対する転写活性化抑制作用
の評価(antagonist作用) CHO/MMTV安定形質転換体細胞およびCHO/SV40安定形質転
換体細胞を,それぞれ96well細胞培養用ルミノプレート
に1×104個播き,6〜8時間後にDHT(最終濃度0.3nM)と同
時に本発明化合物を添加した。化合物添加18時間後に1%
トリトン-Xおよび10% グリセロールを含む溶液20μlを
加え細胞を溶かし,0.47mM ルシフェリンを含むルシフ
ェラーゼ基質液100μlを加え,ルミノメーターを用いて
発光量を測定し,これらをヒト アンドロゲン受容体に
よるMMTV-LTR転写活性化および,非特異的なSV40プロモ
ーター転写活性化により得られるルシフェラーゼの活性
とした。本発明化合物による転写活性化抑制作用を0.3n
M DHTにより誘導される転写活性に対する阻害率として
以下の式により算出した。 阻害率(%)=100(I'-X')/(I'-B) I':0.3nM DHTのみ添加した場合の(MMTVルシフェラーゼ
活性)/(SV40ルシフェラーゼ活性) B:無処置での(MMTVルシフェラーゼ活性)/(SV40ルシフェ
ラーゼ活性) X':本発明化合物と0.3nM DHTを同時に添加した場合の(M
MTVルシフェラーゼ活性)/(SV40ルシフェラーゼ活性) 上記の方法で算出した阻害率が50%となる本発明化合物
の濃度からIC50を求めた。
【0046】2.ラット アンドロゲン受容体に対する
結合活性の評価 (1)ラット前立腺細胞質分画の調製 精巣摘出24時間後の20週齢雄性Wistarラットから腹側前
立腺を摘出した。ホモジナイズ後,800×g×20分間遠心
分離後,上清をさらに223,000×g×60分間遠心分離し,
上清を回収し細胞質分画を得た。 (2)前立腺細胞質アンドロゲン受容体に対する3H−
ミボレロンの特異的結合の測定 (1)で得た細胞質分画をタンパク濃度で1mg/mlに調製
したものをラット アンドロゲン受容体溶液とした。ラ
ット アンドロゲン受容体溶液400μlに3H−ミボレロ
ン,トリアムシノロン アセテート,ジメチルスルホキ
シド(DMSO)を最終濃度でそれぞれ1nM,1μM,5%となる
よう加え最終容量を0.5mlとした。4℃で18時間静置した
後,0.05% デキストラン−T70および0.5% ダル
コ G−60を含む溶液500μlを加え混合し,4℃で15分
間静置した後に遠心分離して上清を回収した。回収した
上清600μlにバイオフロー 5mlを加え混合後,放射活性
を測定し,ラット アンドロゲン受容体への3H−ミボ
レロンの総結合量を求めた。非特異的結合量は,上記の
DMSOの代わりに非標識のミボレロンを含むDMSO溶液を非
標識ミボレロン最終濃度が40μMとなるよう加え,上記
と同様にして求めた。総結合量と非特異的結合量との差
をアンドロゲン受容体に結合した特異的結合量とした。
【0047】(3)3H−ミボレロンの特異的結合に対
する本発明化合物の阻害活性 本発明化合物を含むDMSO溶液を濃度を変えて3H−ミボ
レロンと同時に加え,(2)と同様に反応させ,本発明
化合物が存在した場合のラット アンドロゲン受容体に
結合した3H−ミボレロンの特異的結合量を求めた。こ
の値と(2)で求めた値より,3H−ミボレロンの特異
的結合に対する本発明化合物の阻害活性のIC50を求め
た。さらにIC50から解離常数KiをCheng and Prusoffの
*により求めた。 *:Cheng Y.C. and Prusoff W.H., Relationship betwee
n the inhibition constant (Ki)and the concentratio
n of inhibitor which cause 50% inhibition of an en
zymatic reaction., Biochem.pharmacol., 22, 3099(19
73)
【0048】3.成熟雄性ラットに対する前立腺縮小作
用 10週令の雄性Wistarラットに対して,本発明化合物を0.
5% メチルセルロース溶液に懸濁し1日1回15日間連
続経口投与した。最終投与6時間後,腹側前立腺の湿重
量を測定し,本発明化合物の前立腺縮小作用を検討し
た。本発明化合物の前立腺縮小作用は,本発明化合物を
投与した群を試験群,メチルセルロースのみを投与した
群を対照群,投与直前に去勢しその後メチルセルロース
のみを投与した群を去勢群として,以下の計算式により
算出した。 縮小率(%)=100(B−A)/(B−C) A:試験群の腹側前立腺湿重量 B:対照群の腹側前立腺湿重量 C:去勢群の腹側前立腺湿重量 これにより求めた縮小率から直線回帰法によりED50値を
算出した。これらの試験結果より,本発明化合物の抗ア
ンドロゲン作用を確認した。従って,本発明化合物はア
ンドロゲンが増悪因子となる前立腺癌,前立腺肥大症,
男性化症,多毛症,禿頭症,ざ瘡,脂漏等の疾患の治療
剤として有用である。
【0049】
【発明の効果】本発明化合物は,血中の性ホルモンへの
影響が少なく,強力な抗アンドロゲン剤となることが期
待できる有用な化合物である。従って,本発明化合物は
前立腺癌,前立腺肥大症,男性化症,多毛症,禿頭症,
ざ瘡,脂漏等の治療又は予防剤として有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/551 A61K 31/551 A61P 13/08 A61P 13/08 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 233/02 C07D 233/02 243/08 507 243/08 507 508 508 295/18 295/18 A 401/06 401/06 401/12 401/12 403/06 403/06 403/10 403/10 403/12 403/12 403/14 403/14 405/06 405/06 405/12 405/12 409/06 409/06 (72)発明者 木野山 功 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 三水 清寛 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 河南 英次 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 岡田 稔 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 神徳 宏 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA03 BB04 BB08 CC34 CC36 CC41 CC54 CC64 CC73 CC78 CC82 CC92 CC95 DD06 DD12 DD14 DD15 DD23 DD29 DD34 EE01 4C086 AA01 AA03 BC50 BC51 BC53 BC54 BC60 BC62 BC73 BC88 GA02 GA08 GA09 GA10 GA12 MA01 MA04 NA14 ZA81 ZB26 ZC10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるシアノフェニ
    ル誘導体又はその塩。 【化1】 (式中の記号は,以下の意味を示す。R1,R2:同一又
    は異なって水素原子,ハロゲン原子,シアノ,ハロゲノ
    低級アルキル,ニトロ,カルボキシル,低級アルキル,
    6−A−,R7−S(O)r−,低級アルキル−C(=
    O)−又は低級アルキル−O−C(=O)−基R3,R
    3',R4,R4':同一又は異なって水素原子,低級アル
    キル基,1又は2個の低級アルキル基で置換されていて
    もよいカルバモイル基,低級アルキル−C(=O)−又
    は低級アルキル−O−C(=O)−基なお,R3
    3',R4,又はR4'は,窒素原子2個を含む飽和環上
    の任意の同一又は異なった炭素原子に結合する。 R5:水素原子,ハロゲノ低級アルキル,置換基を有し
    ていてもよいアリール−低級アルキル−O−,置換基を
    有していてもよいヘテロ環−低級アルキル−O−,カル
    ボキシル,低級アルキル−O−C(=O)−,低級アル
    キル基で1又は2置換されていてもよいカルバモイル,
    又は置換基を有していてもよいアリール,置換基を有し
    ていてもよいヘテロ環,置換基を有していてもよいシク
    ロアルキル基,又はN(R8)R9−低級アルキル−O− R6:水素原子,ハロゲノ低級アルキル,アリール,ヘ
    テロ環,又はN(R10)R11,OH若しくは低級アルキ
    ル−O−で置換されていてもよい低級アルキル R7:水素原子,低級アルキル,アリール,ヘテロ環,
    又はN(R12)R13−R8,R9,R10,R11,R12,R
    13:同一又は異なって水素原子,低級アルキル,アリー
    ル,又はヘテロ環 但し,R8及びR9,R10及びR11,R12及びR13は隣接
    する窒素原子と一体となって他のヘテロ原子を有してい
    てもよく置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環を形
    成することができる。 A:酸素原子,又は−NR14− R14:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
    ル,アリール,ヘテロ環但し,R14及びR6は隣接する
    窒素原子と一体となって他のヘテロ原子を有していても
    よく置換基を有していてもよい含窒素ヘテロ環を形成す
    ることができる。 Alk1,又はAlk2:同一又は異なって分枝を有していても
    よく,置換基を有していてもよい低級アルキレン,低級
    アルケニレン,又は低級アルキニレン k,n:同一又は異なって1,2又は3 p,q:同一又は異なって0,又は1 m:1又は2 r:0,1又は2 X:S(O)m,−C(=O)−,又は−C(=S)− Y:結合,酸素原子,硫黄原子,−SO−又は−S
    (O)2−,又は−NR15−基 但し,Yが結合のとき,p+q≦1である。なお,p,
    qが0であり,且つYが結合の場合は,R3,R3'
    4,R4'の少なくとも1つは水素原子以外の基を示
    す。 R15:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
    ル,アリール,−C(=O)−R16,又は−C(=O)
    −O−R1616:水素原子,置換基を有していてもよい低級アルキ
    ル,アリール Z1又はZ2:同一又は異なってCH又は窒素原子)
  2. 【請求項2】請求項1記載のシアノフェニル誘導体又は
    その製薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬
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