JP2001118784A - 露光装置及びその露光装置における疎密線幅差の補正方法並びに露光方法 - Google Patents

露光装置及びその露光装置における疎密線幅差の補正方法並びに露光方法

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JP2001118784A
JP2001118784A JP29970999A JP29970999A JP2001118784A JP 2001118784 A JP2001118784 A JP 2001118784A JP 29970999 A JP29970999 A JP 29970999A JP 29970999 A JP29970999 A JP 29970999A JP 2001118784 A JP2001118784 A JP 2001118784A
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Yuichiro Takeuchi
裕一郎 竹内
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影光学系の開口数や照明光学系のσ値の変
更、マスク上でのパターンの線幅の補正によることな
く、疎密線幅差を容易かつ正確に補正可能な露光装置、
及び疎密線幅差の補正方法、並びに露光方法を提供す
る。 【解決手段】 投影光学系PLとウエハWとの間に平行
平面板47を交換可能に配設する。予め計測された孤立
線パターンPaの像とL/SパターンPb像との線幅差
に基づいて、前記平行平面板47を異なる厚さのものに
変更することにより、この平行平面板47における照明
光ILの光路長を設定変更する。これにより、この平行
平面板47における球面収差の発生量を変更させ、前記
各パターンPa,Pbの像のコントラストを調整する。
そして、L/SパターンPbの像の線幅を変化させるこ
となく、孤立線パターンPaの像の線幅のみを変化させ
て、疎密線幅差を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のマイ
クロデバイスの製造プロセス、レチクル、フォトマスク
等のマスクの製造プロセス等におけるフォトリソグラフ
ィー工程で使用される露光装置、及び、その露光装置に
おける疎密線幅差の補正方法、並びに、露光方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置としては、例えばマス
クに形成されたパターンに所定の照明光を照射し、その
パターンの像を投影光学系を介して、フォトレジスト等
の感光材料の塗布された基板上に転写するものが使用さ
れている。
【0003】そして、前記マスク上には、例えばライン
・アンド・スペース・パターン(以下、「L/Sパター
ン」という)のような互いに近接して形成された近接的
パターンと、例えば孤立線のような互いに独立して形成
された孤立的パターンとが混在していることが多い。
【0004】このようなパターンの像を基板上に転写す
る場合、孤立的パターンと近接的パターンとでは、パタ
ーンによる照明光の回析が異なってくる。このため、孤
立的パターンと近接的パターンとが、マスク上では同一
線幅に形成されているにもかかわらず、基板上に転写さ
れた状態で線幅に差が生じてしまうことがある。このよ
うな線幅差は、疎密線幅差と呼ばれている。
【0005】この疎密線幅差を左右するパラメータとし
て、投影光学系の開口数(N.A.)、照明光学系のσ
値(投影光学系の開口数に対する照明光学系の開口数の
比に相当する値)、使用レジストの感光特性の3つが従
来から知られている。すなわち、投影光学系の開口数を
絞ること、及び照明光学系のσ値を変化させることは、
疎密線幅差を低減させるのに有効である。また、使用レ
ジストの感光特性を選択することによって、疎密線幅差
を低減させることもできる。このため、従来では、これ
らのパラメータを種々選択して、その組み合わせを変更
することにより、前記疎密線幅差を補正している。
【0006】また、マスク上のパターンの線幅を予め補
正しておくことも行われている。すなわち、マスク上に
同一線幅で形成された孤立線パターンとL/Sパターン
との間において、基板が配置される投影光学系の像面上
でどの程度の疎密線幅差が発生するのかを予め計測して
おく。そして、その計測値に基づいてマスク上の各パタ
ーンの線幅を、事前に変更しておく方法である。言い換
えれば、前記計測値に基づいて、マスク上の孤立線パタ
ーンとL/Sパターンとを、前記像面上において疎密線
幅差が打ち消されるように、予め所定の線幅差を持たせ
て形成しておく方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
な従来の疎密線幅差の補正方法では、次のような問題が
あった。
【0008】すなわち、投影光学系の開口数は、解像度
を決定するパラメータでもある。このため、投影光学系
の開口数を絞れば、疎密線幅差が低減されるが、同時に
解像度が低下してしまうという問題が発生する。このた
め、この投影光学系の開口数をあまり変化させることは
できなかった。特に、半導体素子においては、近年、さ
らなる高度集積化が進んできており、マスク上に形成さ
れるパターンはますます微細化されてきている。このた
め、半導体素子製造用の露光装置では、投影光学系の開
口数を絞ることによる疎密線幅差の補正は困難になりつ
つある。
【0009】また、使用フォトレジストの変更を行う場
合にも、高い解像力を確保しつつ、疎密線幅差を低減可
能なフォトレジストの選択は困難な場合がある。また、
照明光学系のσ値を大きくすると、疎密線幅差が低減さ
れるが、同時に孤立線パターンの焦点深度が浅くなって
しまうという問題が発生する。また、照明光学系のσ値
を小さくした時、疎密線幅差が低減されることもある
が、この場合にはL/Sパターンの焦点深度が浅くなっ
てしまうという問題が発生する。よって、基板上におけ
るパターンの像の形成にあたって、厳密な焦点管理が必
要なるため、この照明光学系のσ値もあまり変化させる
ことはできなかった。
【0010】さらに、マスク上のパターンの線幅を事前
に補正しておく方法では、マスク毎にデバイス設計のレ
イアウトを見直す必要がある。このため、多くの時間と
手間が掛かって、コストの高騰を招くとともに、正確な
補正を行うために試行錯誤を繰り返す必要があって、非
常に効率が悪いという問題があった。
【0011】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とし
ては、投影光学系の開口数や照明光学系のσ値を変更し
たり、マスク上でのパターンの線幅を予め補正しておい
たりすることなく、疎密線幅差を容易かつ正確に補正す
ることができる露光装置、及びその露光装置における疎
密線幅差の補正方法、並びに露光方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、露光装置に係る本願請求項1に記載の発明は、マス
ク(R,Rt)上に形成されたパターン(P)の像(P
a’,Pb’)を、投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に転写する露光装置において、前記パターン
(P)は、互いに近接して形成された近接的パターン
(Pb)と、互いに独立して形成された孤立的パターン
(Pa)とを有し、前記基板(W)上に転写される前記
孤立的パターン(Pa)の像(Pa’)の線幅(LW
a,LWa’)に応じて、前記近接的パターン(Pb)
の像(Pb’)と前記孤立的パターン(Pa)の像(P
a’)とのコントラストを調整する調整手段(47,6
1,71)を備えたことを特徴とするものである。
【0013】このため、本願請求項1に記載の発明で
は、調整手段により基板上に転写される孤立的パターン
の像の線幅に応じて、近接的パターンの像と孤立的パタ
ーンの像とのコントラストが調整される。このコントラ
ストの調整により、近接的パターンの像の線幅を変更す
ることなく、孤立的パターンの像の線幅のみを調整する
ことができる。よって、投影光学系の開口数や照明光学
系のσ値を変更したり、マスク上でのパターンの線幅を
予め補正しておいたりすることなく、疎密線幅差を容易
かつ正確に補正することができて、露光精度を向上させ
ることができる。
【0014】また、本願請求項2に記載の発明は、前記
請求項1に記載の発明において、前記調整手段(47,
71)は、前記投影光学系(PL)と前記基板(W)と
の間に配設される平行平板状の光学素子(47,71)
からなることを特徴とするものである。
【0015】このため、本願請求項2に記載の発明で
は、前記請求項1に記載の発明の作用に加えて、平行平
板状の光学素子における照明光の光路長を変更した場合
には球面収差の発生量が変化する。また、前記光学素子
における照明光の光軸に対する傾斜を変更した場合に
は、偏心コマ収差の発生量が変化する。そして、これら
の収差の発生量をコントロールすることにより、パター
ンの像におけるコントラストの調整を容易に行うことが
できる。
【0016】また、本願請求項3に記載の発明は、前記
請求項2に記載の発明において、前記平行平板状の光学
素子(47,71)における前記パターン(P)を照明
する照明光(IL)の光路長を設定変更可能なように構
成したことを特徴とするものである。
【0017】このため、本願請求項3に記載の発明で
は、前記請求項2に記載の発明の作用に加えて、平行平
板状の光学素子における照明光の光路長を設定変更する
ことにより、球面収差の発生量を容易に変更することが
できる。
【0018】また、本願請求項4に記載の発明は、前記
請求項2に記載の発明において、前記平行平板状の光学
素子(47)における前記パターン(P)を照明する照
明光(IL)の光軸(AX)に対する傾斜を設定変更可
能なように構成したことを特徴とするものである。
【0019】このため、本願請求項4に記載の発明で
は、前記請求項2に記載の発明の作用に加えて、平行平
板状の光学素子における照明光の光軸に対する傾斜を設
定変更することにより、偏心コマ収差の発生量を容易に
変更することができる。
【0020】また、露光装置における疎密線幅差の補正
方法に係る本願請求項5に記載の発明は、マスク(R)
上に形成され、互いに近接して形成された近接的パター
ン(Pb)と、互いに独立して形成された孤立的パター
ン(Pa)とを有するパターン(P)の像(Pa’,P
b’)を、投影光学系(PL)を介して基板(W)上に
転写する露光装置における疎密線幅差の補正方法におい
て、前記基板(W)上に転写される前記孤立的パターン
(Pa)の像(Pa’)の線幅(LWa,LWa’)に
応じて、前記近接的パターン(Pb)の像(Pb’)と
前記孤立的パターン(Pa)の像(Pa’)とのコント
ラストを調整することを特徴とするものである。
【0021】このため、本願請求項5に記載の発明で
は、前記請求項1に記載の発明の作用と同様の作用を得
ることができる。また、露光方法に係る本願請求項6に
記載の発明は、マスク(R)上に形成され、互いに近接
して形成された近接的パターン(Pb)と、互いに独立
して形成された孤立的パターン(Pa)とを有するパタ
ーン(P)の像を、投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に転写する露光方法において、前記基板(W)
上に転写される前記孤立的パターン(Pa)の像(P
a’)の線幅(LWa,LWa’)に応じて、前記近接
的パターン(Pb)の像(Pb’)と前記孤立的パター
ン(Pa)の像(Pa’)とのコントラストを調整した
後に、前記パターン(P)を所定の照明光(IL)で照
明してそのパターン(P)の像(Pa’,Pb’)を基
板(W)上に転写することを特徴とするものである。
【0022】このため、本願請求項6に記載の発明で
は、前記請求項1に記載の発明の作用と同様の作用を得
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、本発明
を、半導体素子製造用のステップ・アンド・スキャン方
式で露光を行う走査露光型の露光装置に具体化した第1
実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。
【0024】まず、露光装置の概略構成について説明す
る。図1に示すように、露光光源11は、照明光ILと
して、例えばKrFエキシマレーザ光、ArFエキシマ
レーザ光、F2エキシマレーザ光等のパルス光を出射す
る。前記照明光ILは、例えば多数のレンズエレメント
からなり、オプティカルインテグレータをなすフライア
イレンズ12に入射する。そのフライアイレンズ12の
出射面上には、それぞれのレンズエレメントに対応した
多数の2次光源像が形成される。なお、このオプティカ
ルインテグレータとしては、ロッドレンズを採用しても
よい。
【0025】前記フライアイレンズ12から射出した照
明光ILは、リレーレンズ13a、13b、レチクルブ
ラインド14、ミラー15、コンデンサレンズ16を介
して、レチクルステージRST上に載置されたマスクと
してのレチクルRに入射する。そして、前記フライアイ
レンズ12、リレーレンズ13a、13b、ミラー1
5、コンデンサレンズ16の合成系により、前記2次光
源像をレチクルR上で重畳させて、レチクルRを均一な
照度で照明するための照明光学系17が構成されてい
る。
【0026】前記レチクルR上には、例えば半導体素子
等の回路のパターンPが描かれている。このパターンP
には、図2に示すように、互いに独立して形成された孤
立的パターンとしての孤立線パターンPaと、図3に示
すように、互いに近接して形成された近接的パターンと
してのL/SパターンPbとが含まれている。
【0027】図1に示すように、前記レチクルブライン
ド14は、その遮光面がレチクルR上の前記パターンP
が形成されたパターン領域と共役な関係をなすように配
置されている。このレチクルブラインド14は、レチク
ルブラインド駆動部14aにより開閉可能な複数枚の可
動遮光部(例えば2枚のL字型の可動遮光部)からなっ
ている。そして、これらの可動遮光部により形成される
開口部の大きさ(スリット幅等)を調整することによ
り、レチクルRを照明する照明領域を任意に設定するよ
うになっている。
【0028】前記レチクルステージRSTは、照明光I
Lの光軸AXに垂直な平面内において、リニアモータ等
で構成されたレチクルステージ駆動部19により、走査
方向(Y方向)に移動可能かつ、その走査方向と直交す
る方向(X方向)に微動可能に構成されている。レチク
ルステージRSTは、レチクルRの全面が少なくとも前
記照明光ILの光軸AXを横切ることができるだけの移
動ストロークを有している。
【0029】なお、ここでは、図1において、後述する
投影光学系PLの光軸に沿う方向をZ方向、投影光学系
PLの光軸及び紙面と直交する方向をX方向、投影光学
系PLの光軸AXに直交し紙面に沿う方向をY方向とす
る。
【0030】前記レチクルステージRSTの端部には、
干渉計20からのレーザビームを反射する移動鏡21が
固定されている。この干渉計20によって、レチクルス
テージRSTの走査方向の位置が常時検出され、その位
置情報はレチクルステージ制御部22に送られる。レチ
クルステージ制御部22は、レチクルステージRSTの
位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部19を制御
し、レチクルステージRSTを移動させる。
【0031】前記レチクルRを通過した照明光ILは、
例えば両側テレセントリックな投影光学系PLに入射す
る。この投影光学系PLは、レチクルR上のパターンP
の像を、例えば1/5あるいは1/4に縮小した状態
で、基板としてのウエハW上に投影転写する。そのウエ
ハWの表面には、前記照明光ILに対して感光性を有す
るフォトレジストが塗布されている。そして、この前記
投影光学系PLを介した投影転写により、ウエハWの表
面上に潜像として形成された前記パターンPの像は、引
き続き行われる現像工程にて定着される。
【0032】このウエハWは、ウエハホルダ25を介し
てウエハステージWST上に保持されている。ウエハホ
ルダ25は、図示しない駆動部により、前記投影光学系
PLの光軸に対し任意方向に傾斜可能で、かつその投影
光学系PLの光軸方向(Z方向)に微動可能になってい
る。また、前記ウエハステージWSTは、前記ウエハス
テージ駆動部26により、走査方向(Y方向)の移動の
みならず、その走査方向に直交する方向(X方向)にも
移動可能に構成されている。
【0033】前記ウエハステージWSTの端部には、干
渉計27からのレーザビームを反射する移動鏡28が固
定されている。この干渉計27によって、ウエハステー
ジWSTのX方向及びY方向の位置が常時検出され、そ
の位置情報(または速度情報)はウエハステージ制御部
29に送られる。ウエハステージ制御部29は、ウエハ
ステージWSTの位置情報(または速度情報)に基づい
て、前記ウエハステージ駆動部26を制御し、ウエハス
テージWSTを移動させる。
【0034】ここで、例えばレチクルR上のパターンP
をウエハW上に区画された所定のショット領域に走査露
光する場合には、レチクルR上の照明領域が、前記レチ
クルブラインド14で長方形(スリット)状に整形され
る。この照明領域は、その長手方向がレチクルR側の走
査方向(+Y方向)に対して直交する方向に位置するよ
うになっている。そして、レチクルRを露光時に所定の
速度Vrで前記走査方向(Y方向または−Y方向)に走
査することにより、レチクルR上のパターンPをスリッ
ト状の照明領域で一端側から他端側に向かって順次照明
する。これにより、照明領域内におけるレチクルR上の
パターンPが、投影光学系PLを介してウエハW上に投
影され、投影領域が形成される。
【0035】この場合、ウエハWは、レチクルRとは倒
立結像関係にあるため、レチクルRの走査に同期して、
レチクルRの走査方向と反対方向(−Y方向またはY方
向)に所定の速度Vwで走査される。これにより、ウエ
ハWのショット領域の全面が露光可能となる。走査速度
の比Vw/Vrは正確に投影光学系PLの縮小倍率に応
じたものになっており、レチクルR上のパターンPの像
がウエハW上の各ショット領域上に正確に縮小転写され
る。
【0036】次に、前記投影光学系PLの構成について
説明する。図1に示すように、投影光学系PLは、その
鏡筒31内に、複数のレンズエレメント32が支持部材
33を介して位置調節可能に配列支持された屈折型の投
影光学系となっている。各支持部材33間には、例えば
ピエゾ等の駆動素子34が介装され、これらの駆動素子
34は結像特性制御部35に接続されている。また、こ
の結像特性制御部35には、鏡筒31内の圧力を調整す
るための圧力制御部36が接続されるとともに、主制御
系37が接続されている。
【0037】前記主制御系37は、露光装置全体の動作
を制御するとともに、結像特性制御部35に対して、各
駆動素子34及び圧力制御部36を駆動させるための指
令信号を出力する。これにより、各レンズエレメント3
2の相対位置が変更されるとともに、鏡筒31内の圧力
が調整されて、投影光学系PLに残存する収差等の結像
特性が補正されるようになっている。
【0038】次に、前記レチクルR上に同一線幅で形成
された孤立線パターンPa及びL/SパターンPbの像
を、ウエハW上に転写する際に発生する疎密線幅差を計
測するための構成について説明する。
【0039】図1及び図4に示すように、前記ウエハス
テージWST上の取付凹部40には、前記投影光学系P
Lを介してその像面上に形成されるレチクルR上のパタ
ーンPの像を計測するための空間像計測ユニット41が
装着されている。この空間像計測ユニット41は、その
受光面にスリット状の開口42を備え、その開口42の
高さがウエハWの表面の高さとほぼ一致するように配置
されている。また、空間像計測ユニット41の内部に
は、ラインセンサ等の受光素子43が配設されている。
【0040】疎密線幅差の計測時には、前記レチクルス
テージRST上にテストレチクルRtが載置される。こ
のテストレチクルRtには、ライン状の像Pa’を形成
するための孤立線パターンPaと、ライン・アンド・ス
ペース状の像Pb’を形成するためのL/SパターンP
bとが形成されている。なお、ここでは、前記各パター
ンPa,Pbは、前記照明光ILの照射により、その像
Pa’,Pb’が明視野内に暗線として形成される暗線
パターンとなっている。
【0041】そして、前記空間像計測ユニット41の開
口42と、テストレチクルRt上の孤立線パターンPa
及びL/SパターンPbとが相対的に移動されながら、
テストレチクルRtに照明光ILが照射される。これに
より、前記空間像計測ユニット41の受光面上におい
て、前記開口42と前記各パターンPa,Pbの像P
a’,Pb’とが、相対移動される。前記各パターンP
a,Pbの像Pa’,Pb’は、前記開口42を介し
て、順次前記受光素子43にて検出される。そして、そ
の各像Pa’,Pb’の光強度の計測信号が、空間像計
測ユニット41から疎密線幅差検出部44に出力され
る。
【0042】図4及び図5に示すように、疎密線幅差検
出部44では、受光素子43からの計測信号に基づく前
記各パターンPa,Pbの像Pa’,Pb’の光強度分
布から、ウエハW上のフォトレジストのスライスレベル
における光強度の各ピークの幅から、前記各パターンP
a,Pbの線幅LWa,LWbが求められる。ここで、
スライスレベルとは、ポジ型フォトレジストを使用した
場合において、前記フォトレジストを可溶化させるのに
必要な光強度のことである。
【0043】この場合、孤立線パターンPaとL/Sパ
ターンPbとでは、パターンによる照明光ILの回折が
異なるため、両パターンPa,PbがテストレチクルR
t上では同一線幅になっていても、計測される線幅LW
a,LWbに差が生じることがある。この線幅LWa,
LWbの差が疎密線幅差として、疎密線幅差検出部44
から主制御系37に出力される。
【0044】次に、前記疎密線幅差を補正するための構
成について説明する。図1、図4及び図5に示すよう
に、この第1実施形態では、レチクルR上の各パターン
Pa,PbをウエハW上に転写する際に、後述するよう
に、球面収差の収差量により、L/SパターンPbの線
幅LWbは変化することなく、孤立線パターンPaの像
の線幅LWaのみが変化する性質を利用して、疎密線幅
差を補正するようになっている。
【0045】この球面収差の収差量を調整するため、前
記投影光学系PLのウエハWと対向する側の端部には、
調整手段を構成する平行平板状の光学素子としての平行
平面板47が着脱交換可能に配設されている。そして、
この平行平面板47の厚さ、すなわち平行平面板47に
おける照明光ILの光路長に応じて、この平行平面板4
7における球面収差の発生量を変更するようになってい
る。この平行平面板47は、交換装置48内に、厚さの
わずかずつ異なるものが複数枚装備されている。
【0046】ここで、主制御系37は、前記空間像計測
ユニット41により予め計測された疎密線幅差に基づい
て、その疎密線幅差を打ち消すのに必要な球面収差の収
差量を算出する。そして、主制御系37は、収差制御部
49を介して前記交換装置48に対し、前記算出された
収差量を付与するのに必要な光路長を確保可能な平行平
面板47を選択するように指令信号を出力する。交換装
置48は、前記指令信号に基づいて、所定の平行平面板
47の厚さを選択し、選択された平行平面板47を投影
光学系PLとウエハWとの間の光路中に交換配置するよ
うになっている。
【0047】また、この第1実施形態では、前記平行平
面板47が投影光学系PLの鏡筒31の開口端部を覆う
保護ガラスを兼用している。これにより、ウエハW上の
フォトレジストから揮発拡散する不純物が鏡筒31内に
侵入して、その鏡筒31内のレンズエレメント32に付
着するのを抑制するようになっている。
【0048】次に、前記のように構成された露光装置に
おいて、疎密線幅差を補正する方法について説明する。
さて、この疎密線幅差の補正時には、まず、レチクルス
テージRST上にはテストレチクルRtが載置される。
この状態で、テストレチクルRt上の孤立線パターンP
a及びL/SパターンPbの像Pa’,Pb’の線幅L
Wa,LWbが、空間像計測ユニット41、疎密線幅差
検出部44及び主制御系37により計測される。そし
て、主制御系37は、計測された疎密線幅差に基づい
て、交換装置48に対し収差制御部49を介して所定厚
さの平行平面板47を選択し、投影光学系PLとウエハ
Wとの間の光路中に交換配置するように指令する。これ
により、前記計測された疎密線幅差を打ち消すに足るだ
けの球面収差が付与される。
【0049】この場合、球面収差は、ウエハW上での前
記各像Pa’,Pb’における光強度分布のコントラス
トを変化させる性質を有している。例えば、コントラス
トが低下すると、図2に示すように、孤立線パターンP
aの像Pa’においては、その線幅LWaが細くなる傾
向にある。すなわち、孤立線パターンPaでは、コント
ラストが低下すると、その像Pa’の光強度分布の暗い
部分における光強度が増大してくる。このため、前記フ
ォトレジストのスライスレベルにおいて線幅LWaを計
測した場合、このコントラストにより、前記像Pa’の
線幅がLWaからLWa’に狭くなる。
【0050】これに対して、L/SパターンPbにおい
ては、その像Pb’のコントラストが変化しても、図3
に示すように、その線幅LWbがあまり変化しない傾向
にある。すなわち、L/SパターンPbでは、その像P
b’のコントラストが低下すると、その像Pb’の光強
度分布の暗い部分における光強度が増大するとともに、
明るい部分における光強度が減少することになる。この
ような像Pb’の光強度分布における光強度の変動は、
前記フォトレジストのスライスレベルをほぼ中心として
発生する。このため、そのスライスレベルにおいて前記
線幅LWbを計測した場合、コントラストが変化して
も、前記像Pb’の線幅LWbにはほとんど変化が見ら
れない。
【0051】このように、球面収差量を変化させて、各
像Pa’,Pb’のコントラストを変化させることによ
り、L/SパターンPbの像の線幅LWbを変化させる
ことなく、孤立線パターンPaの像Pa’の線幅LWa
のみを変更させることができる。このことを利用して、
交換装置48により所定厚さの平行平面板47を、投影
光学系PLとウエハWとの間の光路中に選択配置するこ
とにより、計測された疎密線幅差を打ち消すように球面
収差が付与されて、その疎密線幅差の補正が行われる。
【0052】従って、以上のように構成された第1実施
形態によれば、以下のような効果を得ることができる。 (イ) この第1実施形態の露光装置では、レチクルR
上に形成され、孤立線パターンPaと、L/Sパターン
Pbとを有するパターンPの像Pa’,Pb’が、投影
光学系PLを介してウエハW上に転写されるようになっ
ている。投影光学系PLとウエハWとの間には、厚さが
設定変更可能な平行平面板47が配設されている。そし
て、この平行平面板47における前記照明光ILの光路
長を設定変更することにより、ウエハW上に転写される
孤立線パターンPaの像Pa’の線幅LWaとL/Sパ
ターンPbの像Pb’の線幅LWbとの差に応じて、各
像Pb’,像Pa’のコントラストが調整されるように
なっている。
【0053】このため、予めウエハW上に転写される孤
立線パターンPaの像Pa’の線幅LWaとL/Sパタ
ーンPbの像Pb’の線幅LWbの差、疎密線幅差を求
めておけば、その疎密線幅差に基づいて、平行平面板4
7における照明光ILの光路長を設定変更して、球面収
差の発生量を容易に変更することができる。これによ
り、各パターンPa,Pbの像Pa’,Pb’のコント
ラストを、容易に調整することができる。そして、L/
SパターンPbの像Pb’の線幅LWbを変更すること
なく、孤立線パターンPaの像Pa’の線幅LWaのみ
を調整することができる。
【0054】従って、投影光学系PLの開口数や照明光
学系のσ値を変更したり、レチクルR上における各パタ
ーンPa,Pbの線幅を予め補正しておいたりすること
なく、疎密線幅差を容易かつ正確に補正することができ
る。そして、露光精度を向上させることができる。
【0055】(ロ) この第1実施形態の露光装置で
は、厚さの異なる複数枚の平行平面板47が装備されて
いる。そして、それら平行平面板47のうちで、予め計
測された疎密線幅差に応じて、交換装置48により所定
厚さのものが選択され、投影光学系PLとウエハWとの
間の照明光ILの光路内に交換配置される。これによ
り、その平行平面板47における照明光ILの光路長が
設定変更されるようになっている。
【0056】このため、平行平面板47における照明光
ILの光路長を容易に設定変更することができ、この平
行平面板47の挿入による球面収差の発生量を容易に変
更することができる。従って、孤立線パターンPaと、
L/SパターンPbとを有するパターンPの像Pa’,
Pb’のコントラストを容易に変更することができる。
【0057】(ハ) この第1実施形態の露光装置で
は、ウエハステージWST上に空間像計測ユニット41
が配設されている。この空間像計測ユニット41によ
り、テストレチクルRt上に形成された孤立線パターン
Pa及びL/SパターンPbの像Pa’,Pb’のウエ
ハWが配置される投影光学系PLの像面上での線幅LW
a,LWbを計測するようになっている。
【0058】このため、空間像計測ユニット41によ
り、テストレチクルRtを用いて疎密線幅差を予め求め
ておくことができる。また、その疎密線幅差の補正時に
も、空間像計測ユニット41により、随時両パターンP
a,Pbの像Pa’,Pb’の線幅LWa,LWbを計
測して、疎密線幅差の補正を迅速に行うことができる。
【0059】(ニ) この第1実施形態の露光装置で
は、平行平面板47が投影光学系PLの鏡筒31の開口
端部を覆う保護カバーを兼用するようになっている。こ
のため、この平行平面板47により、ウエハW上のフォ
トレジストから揮発拡散される不純物が、投影光学系P
Lの鏡筒31内に侵入して、その鏡筒31内のレンズエ
レメント32に付着するのを抑制することができる。従
って、鏡筒31の開口端部に保護カバーを別に配設する
必要がなく、構造を簡素化することができる。
【0060】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に
説明する。
【0061】この第2実施形態においては、図6に示す
ように、投影光学系PLのウエハWと対向する側の端部
に、一対の平行平面板47が所定間隔をおいて配設さ
れ、それらの平行平面板47間には調整手段を構成する
気密室61が形成されている。この気密室61には、窒
素等の不活性ガスが封入されている。また、この気密室
61には圧力制御部62が接続されており、主制御系3
7から収差制御部49を介して出力される指令信号に基
づいて、圧力制御部62が作動され、気密室61内の圧
力が変更されるようになっている。
【0062】これにより、予め計測された疎密線幅差に
基づいて、前記気密室61内の不活性ガスの密度が設定
変更され、この気密室61における球面収差の発生量が
変更される。そして、この球面収差の発生量の変更によ
り、前記第1実施形態と同様に疎密線幅差が補正される
ようになっている。
【0063】従って、以上のように構成されたこの第2
実施形態によれば、前記第1実施形態における(ハ)及
び(ニ)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得
ることができる。
【0064】(ホ) この第2実施形態の露光装置で
は、一対の平行平面板47間の気密室61に不活性ガス
が封入され、その気密室61内の圧力が予め計測された
疎密線幅差に応じて変更されるようになっている。
【0065】このため、前記気密室61内の圧力の変更
により、その内部の不活性ガスの密度が変更され、この
気密室61における球面収差の発生量が変更される。こ
れにより、孤立線パターンPaと、L/SパターンPb
とを有するパターンPの像Pa’,Pb’のコントラス
トを容易に変更することができ、疎密線幅差を容易に補
正することができる。
【0066】しかも、気密室61内の圧力を連続的に変
更することで、その内部の不活性ガスの密度を連続的に
変化させることができる。従って、前記気密室61にお
ける球面収差の発生量を細かく制御することができて、
疎密線幅差を効果的に補正することができる。
【0067】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に
説明する。
【0068】この第3実施形態においては、図7に示す
ように、投影光学系PLのウエハWと対向する側の端部
に、平行平面板47が傾動調節可能に配設されている。
この平行平面板47は傾動装置66に連結されている。
この傾動装置66は、主制御系37から収差制御部49
を介して入力される指令信号に基づいて、平行平面板4
7の照明光ILの光軸AXに対する傾斜角を変更するよ
うになっている。そして、予め計測された疎密線幅差に
基づいて、この平行平面板47の傾斜角を変更すること
で、この平行平面板47における偏心コマ収差の発生量
が変更されるようになっている。
【0069】従って、以上のように構成されたこの第3
実施形態によれば、前記第1実施形態における(ハ)及
び(ニ)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得
ることができる。
【0070】(ヘ) この第3実施形態の露光装置で
は、投影光学系PLとウエハWとの間に平行平面板47
が配設されている。そして、この平行平面板47の照明
光ILの光軸AXに対する傾斜を、孤立線パターンPa
の像Pa’の線幅LWaとL/SパターンPbの像P
b’の線幅LWbとの差に応じて、傾動装置66により
設定変更するようになっている。
【0071】このため、予め計測された疎密線幅差に基
づいて、平行平面板47における照明光ILの光軸AX
に対する傾斜を設定変更することで、その平行平面板4
7における偏心コマ収差の発生量を容易に変更すること
ができる。このように、平行平面板47における偏心コ
マ収差の発生量を変更しても、前記第1実施形態におけ
る球面収差量の変更と同様に、孤立線パターンPaの像
Pa’とL/SパターンPbの像Pb’とのコントラス
トを変更させることができる。
【0072】従って、このコントラストの変更により、
L/SパターンPbの像Pb’の線幅LWbを変化させ
ることなく、孤立線パターンPaの像Pa’の線幅LW
aを変更することができる。そして、投影光学系PLの
開口数や照明光学系のσ値を変更したり、レチクルR上
のパターンPa,Pbの線幅を予め補正しておいたりす
ることなく、疎密線幅差を容易かつ正確に補正すること
ができて、露光精度を向上させることができる。
【0073】しかも、平行平面板47の照明光ILの光
軸AXに対する傾斜を連続的に変更することで、その平
行平面板47における偏心コマ収差の発生量を連続的に
変化させることができる。従って、その平行平面板47
における偏心コマ収差の発生量を細かく制御することが
できて、疎密線幅差を効果的に補正することができる。
【0074】(変更例)なお、本発明の前記各実施形態
は、以下のように変更してもよい。 ・ 前記第1実施形態では、交換装置48により平行平
面板47を厚さの異なるものと交換して、平行平面板4
7における照明光ILの光路長を変更するように構成し
た。これに対して、図8に示すように、平行平面板71
を、一対の楔状プリズム72から構成する。これらの楔
状プリズム72を互いに逆方向へ移動させることによ
り、平行平面板71における照明光ILの合成光路長を
変更するように構成してもよい。
【0075】このようにした場合、前記第1実施形態に
記載の(イ)〜(ニ)の効果に加えて、楔状プリズム7
2の相対移動量を連続的に変更することで、平行平面板
71における球面収差の発生量を連続的に変化させるこ
とができる。従って、前記平行平面板71における球面
収差の発生量を細かく制御することができて、疎密線幅
差を効果的に補正することができる。
【0076】・ 前記第1実施形態では、投影光学系P
LとウエハWとの間に1枚の平行平面板47を配設し
て、この平行平面板47を交換装置48により厚さの異
なるものと交換するように構成した。これに対して、投
影光学系PLとウエハWとの間に同一または異なる厚さ
の複数枚の平行平面板47を配設し、その平行平面板4
7の配設枚数及び組み合わせを変更することにより、平
行平面板47における照明光ILの合成光路長を変更す
るようにしてもよい。
【0077】このようにしても、前記第1実施形態に記
載の(イ)〜(ニ)とほぼ同様の効果が得られる。 ・ また、前記第1実施形態では、平行平面板47の厚
さを変更して、平行平面板47における照明光の光路長
を変更するように構成したが、材質の異なる平行平面板
47に変更するように構成してもよい。
【0078】このようにしても、前記第1実施形態及び
第2実施形態に記載の(ハ)、(ニ)及び(ホ)とほぼ
同様の効果が得られる。 ・ 前記各実施形態では、平行平面板47が投影光学系
PLの鏡筒31の開口端部を覆う保護カバーを兼用する
ようになっているが、平行平面板47とは別に保護カバ
ーを配設してもよい。
【0079】このようにしても、前記各実施形態に記載
の(イ)〜(ハ)、(ホ)及び(ヘ)とほぼ同様の効果
が得られる。 ・ 前記各実施形態では、ウエハステージWST上に配
設された空間像計測ユニット41により、テストレチク
ルRt上の孤立線パターンPa及びL/SパターンPb
の像Pa’,Pb’の線幅LWa,LWbを計測するよ
うになっている。これに対して、各パターンPa,Pb
の像Pa’,Pb’をウエハW上にテスト露光した後
に、現像してあるいは現像せずに潜像状態で、それらの
像Pa’,Pb’の線幅LWa,LWbを計測するよう
にしてもよい。
【0080】このようにしても、前記各実施形態に記載
の(イ)、(ロ)及び(ニ)〜(ヘ)とほぼ同様の効果
が得られる。 ・ また、前記各実施形態では、照明光ILとして、K
rFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2
エキシマレーザ光等のパルス光を使用している。これに
対して、照明光ILとして、連続光、例えばg線、h
線、i線等の可視光又は紫外光の輝線スペクトルを用い
てもよい。
【0081】また、例えばDFB半導体レーザまたはフ
ァイバーレーザから発振される赤外域、可視域の単一波
長レーザを、例えばエルビウム(またはエルビウムとイ
ットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプ
で増幅する。そして、かつ非線形光学結晶を用いて紫外
光に波長変換した高調波を用いてもよい。具体的には、
前記単一波長レーザの発振波長を、例えば1.51〜
1.59の範囲内とすると、発生波長が189〜199
nmの範囲内である8倍高調波、または発生波長が15
1〜159nmの範囲内である10倍高調波が出力され
る。
【0082】・ また、前記各実施形態では、本発明を
半導体素子製造用の走査露光型の露光装置に具体化した
が、本発明は、例えばステップ・アンド・リピート方式
の一括露光型の露光装置、フォトマスク上の回路パター
ンをガラスプレート上に投影転写する液晶表示素子製造
用の露光装置の他、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のマイ
クロデバイス製造用の露光装置、さらにはレチクル、フ
ォトマスク等を製造するための露光装置等にも具体化し
てもよい。
【0083】また、投影光学系PLは、縮小系のものの
みならず等倍系、拡大系のものを用いてもよいととも
に、屈折型のもののみならず反射屈折型のものを用いて
もよい。
【0084】これらのようにしても、前記各実施形態と
ほぼ同様の効果を得ることができる。ところで、前記各
実施形態の露光装置は、例えば次のように製造すること
ができる。
【0085】すなわち、複数のレンズエレメント32等
が光学部材が鏡筒31内に組み込まれた投影光学系PL
と、多数のレンズ12,13a,13b,16、ミラー
15等の光学部材から構成される照明光学系17の少な
くとも一部とを、複数の防振パッドによって支持される
架台に固定する。そして、前記照明光学系17及び投影
光学系PLの光学調整をそれぞれ行うとともに、多数の
機械部品からなるレチクルステージRSTやウエハステ
ージWSTに配線や配管を接続する。さらに、主制御系
37を中心とする制御系の接続を行い、電気調整、動作
確認等の総合調整を行う。なお、露光装置の製造は、温
度及びクリーン度等が管理されたクリーンルーム内で行
うことが望ましい。
【0086】また、半導体素子(デバイス)は、デバイ
スの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップ
に基づいたレチクルRを製作するステップ、シリコン材
料からウエハWを製作するステップ、前記各実施形態の
露光装置によりレチクルR上のパターンをウエハWに転
写するステップ(フォトリソグラフィー工程、エッチン
グ工程を含む)、ドーピングステップ、配線ステップ、
デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディ
ング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を
経て製造される。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように、本願請求項1、請
求項5及び請求項6に記載の発明によれば、近接的パタ
ーンの像の線幅を変更することなく、孤立的パターンの
像の線幅のみを調整することができる。従って、疎密線
幅差を容易かつ正確に補正することができて、露光精度
を向上させることができる。
【0088】また、本願請求項2に記載の発明によれ
ば、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、球面収
差または偏心コマ収差を容易に発生させることができ
る。従って、これらの収差の収差量をコントロールする
ことにより、コントラストの調整を容易に行うことがで
きる。
【0089】また、本願請求項3に記載の発明によれ
ば、前記請求項2に記載の発明の効果に加えて、球面収
差の収差量を容易に変更することができる。また、本願
請求項4に記載の発明によれば、前記請求項2に記載の
発明の効果に加えて、偏心コマ収差の収差量を容易に変
更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の露光装置を示す概略
構成図。
【図2】 孤立線パターンの像の線幅に対するコントラ
ストの影響に関する説明図。
【図3】 ライン・アンド・スペース・パターンの像の
線幅に対するコントラストの影響に関する説明図。
【図4】 疎密線幅差の計測時における空間像計測ユニ
ットの開口とテストパターンの像との相対移動に関する
説明図。
【図5】 疎密線幅差の計測方法に関する説明図。
【図6】 本発明の第2実施形態の露光装置の要部を示
す概略構成図。
【図7】 本発明の第3実施形態の露光装置の要部を示
す概略構成図。
【図8】 平行平面板の変更例を示す側面図。
【符号の説明】
47,71…調整手段を構成する平行平板状の光学素子
としての平行平面板、61…調整手段を構成する気密
室、AX…照明光の光軸、IL…照明光、LWa,LW
a’…線幅、P…パターン、Pa…孤立的パターンとし
ての孤立線パターン、Pa’…孤立的パターンの像とし
ての孤立線パターンの像、Pb…近接的パターンとして
のライン・アンド・スペース・パターン、Pb’…近接
的パターンの像としてのライン・アンド・スペース・パ
ターンの像、PL…投影光学系、R…マスクとしてのレ
チクル、W…基板としてのウエハ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上に形成されたパターンの像を、
    投影光学系を介して基板上に転写する露光装置におい
    て、 前記パターンは、互いに近接して形成された近接的パタ
    ーンと、互いに独立して形成された孤立的パターンとを
    有し、 前記基板上に転写される前記孤立的パターンの像の線幅
    に応じて、前記近接的パターンの像と前記孤立的パター
    ンの像とのコントラストを調整する調整手段を備えたこ
    とを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記調整手段は、前記投影光学系と前記
    基板との間に配設される平行平板状の光学素子からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記平行平板状の光学素子における前記
    パターンを照明する照明光の光路長を設定変更可能なよ
    うに構成したことを特徴とする請求項2に記載の露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記平行平板状の光学素子における前記
    パターンを照明する照明光の光軸に対する傾斜を設定変
    更可能なように構成したことを特徴とする請求項2に記
    載の露光装置。
  5. 【請求項5】 マスク上に形成され、互いに近接して形
    成された近接的パターンと、互いに独立して形成された
    孤立的パターンとを有するパターンの像を、投影光学系
    を介して基板上に転写する露光装置における疎密線幅差
    の補正方法において、 前記基板上に転写される前記孤立的パターンの像の線幅
    に応じて、前記近接的パターンの像と前記孤立的パター
    ンの像とのコントラストを調整することを特徴とする露
    光装置における疎密線幅差の補正方法。
  6. 【請求項6】 マスク上に形成され、互いに近接して形
    成された近接的パターンと、互いに独立して形成された
    孤立的パターンとを有するパターンの像を、投影光学系
    を介して基板上に転写する露光方法において、 前記基板上に転写される前記孤立的パターンの像の線幅
    に応じて、前記近接的パターンの像と前記孤立的パター
    ンの像とのコントラストを調整した後に、前記パターン
    を所定の照明光で照明してそのパターンの像を基板上に
    転写することを特徴とする露光方法。
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