JP2000101584A - メッセージ中継装置及び方法 - Google Patents

メッセージ中継装置及び方法

Info

Publication number
JP2000101584A
JP2000101584A JP26451798A JP26451798A JP2000101584A JP 2000101584 A JP2000101584 A JP 2000101584A JP 26451798 A JP26451798 A JP 26451798A JP 26451798 A JP26451798 A JP 26451798A JP 2000101584 A JP2000101584 A JP 2000101584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
message
routing processing
interface means
relay
processing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26451798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3859369B2 (ja
Inventor
Yasuro Shohata
康郎 正畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP26451798A priority Critical patent/JP3859369B2/ja
Priority to US09/398,210 priority patent/US6772219B1/en
Publication of JP2000101584A publication Critical patent/JP2000101584A/ja
Priority to US10/747,898 priority patent/US7310683B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3859369B2 publication Critical patent/JP3859369B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L49/00Packet switching elements
    • H04L49/30Peripheral units, e.g. input or output ports
    • H04L49/3009Header conversion, routing tables or routing tags
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L49/00Packet switching elements
    • H04L49/60Software-defined switches
    • H04L49/602Multilayer or multiprotocol switching, e.g. IP switching

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクションレス通信が持つ計算量の多さと
電気回路が物理的に持つ制約条件を解決したメッセージ
中継機構の提供。 【解決手段】 種々のプロトコルで転送されるトラフィ
ックが必要とする時々刻々変化する帯域をルーティング
処理装置間に割り当てるため、収容するプロトコルとは
独立に設けられた装置内で有為な識別子を用いて、予め
定められた条件で検出されるフローを識別し、該フロー
に属するメッセージの転送を、トラフィックの増加にし
たがって、デフォルトチャネルより必要計算量の少ない
バイパスチャネルへと切り替える。各チャネルを波長多
重バースト光スイッチング技術による光リング上に提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メッセージ中継装
置及び方法に関し、より詳細には、超高速メッセージ中
継システム構築に好適なメッセージ中継装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆるインターネットの爆発的
普及に伴い、いわゆるIPメッセージを所望の端末へと
導くコネクションレス網のスループット向上が大きな技
術的課題となっている。コネクションレス網の場合、個
々の独立したメッセージに付与された宛先アドレスを各
ルーティング処理装置が参照し、該ルーティング処理装
置が個々のメッセージを独立に所望の出方路へと転送す
ることでエンドエンドの通信が提供されている。この
為、それぞれの物理リンクの帯域をコネクション指向網
に比してより柔軟に使用でき、特にWWWといったコン
ティニュアス情報通信時の即時性の重要性の低いアプリ
ケーションが持つ特徴である、端末が送出するトラフィ
ックのバースト性が非常に高い、といった局面に於いて
物理リンクの帯域を効率的に使用できるという利点があ
る反面、個々のメッセージをルーティングする時にルー
ティング処理装置に要求される計算量がコネクション指
向網の場合に比べて圧倒的に大きく、容易に高スループ
ットのルーティング処理装置を得ることが出来ないとい
う問題点がある。
【0003】この問題点は、メッセージ到着毎にそれぞ
れのメッセージが送出されるべき物理リンクを決定しな
ければならないという、コネクションレス通信が本質的
に持つ計算量の多さと、超高速信号伝送路を電気信号で
構築するのは非常に困難であるという、電気回路が物理
的に持つ制約条件の双方に起因している。この問題点は
特に、ルーティング処理装置が収容する物理リンクで、
イーサネット、PPP,ATM、SDHといった、種々
のプロトコルが使用される場合や、ひとつのメッセージ
をコピーして複数の出方路へと導く、いわゆるマルチキ
ャスト接続を提供する場合に、より顕著となる。
【0004】従来、この問題点を解決するために採用さ
れる方法は、図87に示す如く、複数のルーティング処
理装置を直接物理リンク群で相互接続し、これら全体を
ひとつのルーティング処理装置と見なせる様に動作させ
るというものであった。図87に示した超高速メッセー
ジ中継システムの概略動作を説明すると、コネクション
レス網103−iからルーティング処理装置102−i
にメッセージが入力されると、ルーティング処理装置1
02−iは、入力されたメッセージの宛先アドレスを抽
出し、該抽出した宛先アドレスをキーとして保持してい
るルーティングテーブルを参照して該メッセージの次ホ
ップアドレスを得、該次ホップアドレスに相当した物理
リンクを自身に接続された物理リンクから選択し、該物
理リンクに向けてメッセージを送出する。これを全ての
ルーティング処理装置102−iが実行すると、複数の
ルーティング処理装置102−iを経由したコネクショ
ンレス網103−i間のメッセージ転送が実現できる。
この時、それぞれのルーティング処理装置102−iで
のルーティング処理は他のルーティング処理装置102
−jのそれとは独立に行われるので、システム全体のル
ーティング処理のスループットを向上させることができ
る。
【0005】しかしながら、本方式の場合、ルーティン
グ処理装置102−i間に直接物理リンクを配置するた
め、それぞれのルーティング処理装置102−i間の通
信路の帯域が図88に示すように固定的となり、コネク
ションレス網間のトラフィックの動的変化にルーティン
グ処理装置間の伝送帯域割当が追従できない。この為、
本方式には、物理リンクの帯域の有効活用が不可能であ
るという問題点がある。特に、WWWといった、ユーザ
がアクセスする先が頻繁に変化するようなアプリケーシ
ョンを考えた場合、あるルーティング処理装置102−
iから送出されるメッセージが平均して他のコネクショ
ンレス網に転送されるとは限らず、時間を追ってルーテ
ィング処理装置102−i,j間に必要とされる帯域が
大きく変化するが、こういった局面において、本方式で
は必要とされる帯域をルーティング処理装置102−
i,j間に提供することができず、帯域不足であるコネ
クションレス網103−i向けの物理リンクに向かうメ
ッセージを保持するキューの長さが伸びてしまい、結果
としてメッセージ遅延時間が極端に延び、ユーザに快適
な通信を提供できないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来技術によるルーティング処理装置には、コネクショ
ンレス通信が本質的に持つ計算量の多さと、電気回路が
物理的に持つ制約条件の双方に起因して、容易に高スル
ープットのルーティング処理装置を得ることが出来ない
という問題点があった。この問題点は、特に、種々のプ
ロトコルをルーティング処理装置が収容する場合やマル
チキャスト接続を提供する場合に顕著となる。さらに、
該ルーティング処理装置を組み合わせた従来技術による
超高速メッセージ中継システムでは、ルーティング処理
装置間の伝送帯域割当が固定で、時々刻々変化するトラ
フィックパタンに追従して帯域を割り当てることができ
ず、ユーザに快適な通信を提供できないという問題もあ
った。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、種々のプロトコルで転送
される、時々刻々変化するルーティング処理装置間のト
ラフィックパタンに追従して帯域を割り当てることが可
能な、超高速メッセージ中継システムを構築するのに好
適なメッセージ中継装置及び方法で、コネクションレス
通信が本質的に持つ計算量の多さと、電気回路が物理的
に持つ制約条件という問題点を解決した、マルチキャス
ト接続の提供可能なメッセージ中継装置及び方法を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るメッセージ
中継装置は、コネクションレス通信を行う複数のルーテ
ィング処理装置に接続され、あるルーティング処理装置
からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継す
るメッセージ中継装置であって、該メッセージ中継装置
は、各ルーティング処理装置にそれぞれ対応して設けら
れたインターフェース手段と、これらのインタフェース
手段間を接続するスイッチング手段とを具備し、前記イ
ンターフェース手段は、該インターフェース手段に対応
するルーティング処理装置から入力されたメッセージに
基づいて定められる該メッセージの中継先となるルーテ
ィング処理装置に対応するインターフェース手段を少な
くとも識別可能な中継装置内識別子を該メッセージに与
える手段と、該インターフェース手段から他のインター
フェース手段に向けた通信チャネルであって前記中継装
置内識別子に対応付けることが可能なものの設定を前記
スイッチング手段に指示する手段と、該インターフェー
ス手段に対応するルーティング処理装置から入力された
メッセージを前記スイッチング手段へ送出する手段と、
該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段から
受信する手段とを含み、前記スイッチング手段は、前記
インターフェース手段からの指示に従って通信チャネル
を設定する手段と、あるインターフェース手段から送出
されたメッセージを設定された前記通信チャネルを用い
て別のインターフェース手段へスイッチングする手段と
を含むことを特徴とする。
【0009】このような本発明によれば、コネクション
レス通信を行う複数のルーティング処理装置間が、直接
物理リンクで接続されるのではなく、本メッセージ中継
装置により接続される。そして、本メッセージ中継装置
では、メッセージがあるルーティング処理装置から入力
されると、対応するインターフェース手段が、このメッ
セージの属するフローを決定し(フローは、そのメッセ
ージの中継先となるルーティング処理装置を少なくとも
特定する)、このフローに応じた中継装置内識別子をメ
ッセージに与える。また、各インターフェース手段は、
中継装置内識別子に対応付けることが可能な通信チャネ
ルの設定をスイッチング手段に指示する。スイッチング
手段では、インターフェース手段からの指示に従って通
信チャネルを設定し、この通信チャネルを用いて、メッ
セージ毎にその内容を解析して転送するのではなく、フ
ロー単位の(メッセージの属するフローを示す中継装置
内識別子に基づいた)スイッチングを行う。したがっ
て、コネクションレス通信に起因する計算量の多さは分
散的に設置された各インターフェース手段にて吸収さ
れ、且つ、ルーティング処理装置間の伝送帯域割当をト
ラフィックの動的変化に追従させることができる。
【0010】上記の発明において、前記スイッチング手
段は、あるインターフェース手段から送出されたメッセ
ージをデフォルトで予め設定されている通信チャネルを
用いて別のインターフェース手段へ転送する手段を更に
含み、前記インターフェース手段は、前記デフォルトの
通信チャネルからメッセージを受信した場合には、該メ
ッセージを参照して自身が受信すべきメッセージか否か
を判断し、受信すべきであると判断した場合に、該メッ
セージを受信するものであっても良い。
【0011】このように、スイッチング手段が、相手を
特定して設定された(バイパスの)通信チャネルに加
え、相手が不特定の(デフォルトの)通信チャネルを持
つことにより、バイパスの通信チャネルが設定されてい
ないフローに属するメッセージであっても、然るべきル
ーティング処理装置へ転送することが可能になる。例え
ば、イーサネットのようにレイヤ2アドレスで宛先が指
定されるプロトコルの場合は、中継装置内識別子を与え
られていないメッセージをデフォルトチャネルでブロー
ドキャストして、受信側で宛先MACアドレス等でフィ
ルタリングすることによっても、転送可能である。ま
た、例えば、PPPのようにレイヤ2アドレスでは宛先
が指定されていないプロトコルであれば、宛先となるイ
ンターフェース手段を示す情報を含む中継装置内識別子
が付与されたメッセージをデフォルトチャネルでポイン
ト−ポイント送信(受信側で自身を宛先情報として含む
中継装置内識別子が付与されたメッセージを受信)する
ことにより、転送可能である。
【0012】さらに、前記インターフェース手段は、該
インターフェース手段に対応するルーティング処理装置
から入力され前記デフォルトの通信チャネルへ送出され
るメッセージについて、該メッセージ内の所定の領域の
内容および/または該メッセージを入力したポートを検
査して前記中継装置内識別子を求め、所定の条件を満た
す場合に該メッセージの中継先となるルーティング処理
装置に対応するインターフェース手段に向けた通信チャ
ネルであって、該中継装置内識別子に対応付けるべきも
のの設定を前記スイッチング手段に指示するものであ
り、該インターフェース手段に対応するルーティング処
理装置から新たに入力されたメッセージについて、該新
たなメッセージ内の所定の領域の内容および/または該
新たなメッセージを入力したポートを検査した結果与え
られる中継装置内識別子が、前記設定された通信チャネ
ルと対応付けられるならば、該新たなメッセージを前記
設定された通信チャネルへ送出するものであっても良
い。
【0013】このようにすれば、入力されたメッセージ
を送出できるバイパスの通信チャネルが設定されていな
い状態でデフォルトの通信チャネルへ送出されたメッセ
ージをきっかけに、バイパスの通信チャネルを設定し
て、以降はこのバイパスチャネルを使用することができ
る。
【0014】このときの具体的な手順として、例えば、
前記インターフェース手段が、中継装置内識別子毎に対
応付けることが可能な複数のメッセージバッファ手段を
含むようにし、該インターフェース手段に対応するルー
ティング処理装置から入力されたメッセージに、前記中
継装置内識別子を与える際、該中継装置内識別子にメッ
セージバッファ手段が対応付けられていなければ、前記
複数のメッセージバッファ手段の一つを割り当て、この
割り当てられたメッセージバッファ手段に一旦該メッセ
ージを蓄積し、前記メッセージバッファ手段から読み出
したメッセージを、所定の条件に従って選択した、前記
指示に従って設定された通信チャネルもしくは前記デフ
ォルトの通信チャネルへ送出するようにしても良い。
【0015】一方、上記の発明において、前記インター
フェース手段は、該インターフェース手段に対応するル
ーティング処理装置から入力される可能性のあるメッセ
ージ内の所定の領域の内容および/または該メッセージ
が入力されることになっているポートから求められる中
継装置内識別子に対応付けるべきものとして、該メッセ
ージの中継先となるルーティング処理装置に対応するイ
ンターフェース手段に向けた通信チャネルの設定を前記
スイッチング手段に指示するものであり、該インターフ
ェース手段に対応するルーティング処理装置から入力さ
れたメッセージについて、該メッセージ内の所定の領域
の内容および/または該メッセージを入力したポートを
検査した結果与えられる中継装置内識別子が、前記設定
された通信チャネルと対応付けられるならば、該メッセ
ージを前記設定された通信チャネルへ送出するものであ
っても良い。
【0016】このようにすれば、メッセージが入力され
る前に、そのメッセージを送出できるバイパスの通信チ
ャネルを設定して、実際にメッセージが入力されたらす
ぐにこのバイパスチャネルを使用することができる。
【0017】本発明に係る別のメッセージ中継装置は、
コネクションレス通信を行う複数のルーティング処理装
置に接続され、あるルーティング処理装置からのメッセ
ージを別のルーティング処理装置へ中継するメッセージ
中継装置であって、該メッセージ中継装置は、各ルーテ
ィング処理装置にそれぞれ対応して設けられたインター
フェース手段と、これらのインタフェース手段間を接続
するスイッチング手段と、このスイッチング手段を介し
て前記各インターフェース手段と接続されたレイヤ3処
理手段とを具備し、前記インターフェース手段は、該イ
ンターフェース手段に対応するルーティング処理装置か
ら入力されたメッセージに基づいて定められる該メッセ
ージの中継先となるルーティング処理装置に対応するイ
ンターフェース手段を少なくとも識別可能な中継装置内
識別子を該メッセージに与える手段と、該インターフェ
ース手段に対応するルーティング処理装置から入力され
たメッセージを前記スイッチング手段へ送出する手段
と、該インターフェース手段に対応するルーティング処
理装置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段
から受信する手段とを含み、前記レイヤ3処理手段は、
あるルーティング処理装置から対応するインターフェー
ス手段に入力されたメッセージを入力し、該メッセージ
をレイヤ3以上のレイヤの情報を含めて解析して、前記
中継装置内識別子が与えられるべきメッセージの属する
フローを決定し、前記あるインターフェース手段から他
のインターフェース手段に向けた通信チャネルであっ
て、前記中継装置内識別子に対応付けられるものの設定
を前記スイッチング手段に指示し、前記フローに属する
メッセージを入力したら前記中継装置内識別子を与える
ように前記インターフェース手段に指示する手段を含
み、前記スイッチング手段は、前記レイヤ3処理手段か
らの指示に従って通信チャネルを設定する手段と、ある
インターフェース手段から送出されたメッセージを設定
された前記通信チャネルを用いて別のインターフェース
手段へスイッチングする手段とを含むことを特徴とす
る。
【0018】最初の発明では、各インターフェース手段
がバイパスの通信チャネルの設定をスイッチング手段に
指示していたが、この発明のように、レイヤ3処理手段
が設定指示を行うようにすることもできる。こうする
と、各インターフェース手段にレイヤ3終端機能がない
場合に、レイヤ3以上のレイヤの情報を加味したフロー
の解析に基づいた、細かい粒度のフロー用のバイパスチ
ャネルの設定が自動で行えるようになる。
【0019】上記の発明において、前記解析の対象とな
るメッセージを、前記ルーティング処理装置から前記イ
ンターフェース手段に入力される可能性のあるメッセー
ジの属するフローに関して予め通知するための制御プロ
トコルメッセージとしても良い。
【0020】このようにすれば、インターフェース手段
が入力されたメッセージをスイッチング手段に送出する
際に使う、相手のインターフェース手段へのバイパス通
信チャネルを、実際に中継すべきメッセージが本装置に
入力される前に、設定することができる。
【0021】一方、上記の発明において、前記レイヤ3
処理手段は、前記ルーティング処理装置から前記インタ
ーフェース手段に入力されたメッセージの内容を参照し
て、該メッセージを、該レイヤ3処理手段から前記中継
先となるルーティング処理装置に対応するインターフェ
ース手段へ予め設定されているデフォルトの通信パスを
用いて前記スイッチング手段へ送出する手段を更に含
み、前記解析の対象となるメッセージを、このデフォル
トの通信パスを用いて送出されたメッセージとしても良
い。
【0022】このようにすれば、インターフェース手段
が入力されたメッセージを送出できるバイパス通信チャ
ネルが設定されていない状態では、レイヤ3処理手段を
介してデフォルトの通信パスによりメッセージを転送
し、このように転送されたメッセージをきっかけに、バ
イパスの通信チャネルを設定して、以降はこのバイパス
チャネルを使用することができる。
【0023】以上に説明したいずれかのメッセージ中継
装置において、前記インターフェース手段は、該インタ
ーフェース手段に対応するルーティング処理装置から入
力されたメッセージ内のレイヤ2宛先アドレス情報を少
なくとも参照して、前記中継装置内識別子を該メッセー
ジに与えるものであり、このレイヤ2宛先アドレス情報
から、前記中継先となるルーティング処理装置が特定さ
れるようにすることができる。
【0024】あるいは、前記インターフェース手段は、
該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
置から入力されたメッセージ内のレイヤ2ヘッダ情報を
少なくとも参照して、前記中継装置内識別子を該メッセ
ージに与えるものであり、予め記憶された、該レイヤ2
ヘッダ情報とその中継先となるルーティング処理装置と
の関係から、前記中継先となるルーティング処理装置が
特定されるようにすることもできる。
【0025】さらに、前記インターフェース手段は、前
記メッセージに前記中継装置内識別子を与えるために、
該メッセージ内のレイヤ3以上のレイヤの情報をも参照
するようにしても良い。
【0026】あるいは、前記インターフェース手段は、
該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
置から入力されたメッセージ内の特定の領域に記入され
ている、前記対応するルーティング処理装置においてそ
のメッセージが属するとされていたフローを識別可能な
情報を少なくとも参照して、前記中継装置内識別子を該
メッセージに与えるものであり、予め記憶された、該フ
ローとその中継先となるルーティング処理装置との関係
から、前記中継先となるルーティング処理装置が特定さ
れるようにすることもできる。
【0027】あるいは、前記ルーティング処理装置と対
応する前記インターフェース手段とが複数の物理リンク
もしくは論理パスにより接続されている場合に、前記イ
ンターフェース手段は、該インターフェース手段に対応
するルーティング処理装置から入力されたメッセージが
どの物理リンクもしくは論理パスから入力されたかを少
なくとも検査して、前記中継装置内識別子を該メッセー
ジに与えるものであり、予め記憶された、該ポートの情
報とその中継先となるルーティング処理装置との関係か
ら、前記中継先となるルーティング処理装置が特定され
るようにすることもできる。
【0028】前記ルーティング処理装置と対応する前記
インターフェース手段とが複数の物理リンクもしくは論
理パスにより接続されている場合に、前記インターフェ
ース手段は、前記中継先となるルーティング処理装置に
対応するインターフェース手段へ、前記中継装置内識別
子とどのようなメッセージにこの中継装置内識別子が与
えられるかを示す情報とを通知し、前記スイッチング手
段へ前記通信チャネルを用いて送出するメッセージに前
記中継装置内識別子を付随させる手段を更に含み、前記
中継先となるルーティング処理装置に対応するインター
フェース手段は、前記通信チャネルから受信したメッセ
ージに付随する中継装置内識別子について通知された前
記情報に基づいて、対応するルーティング処理装置へ前
記メッセージを出力するのに用いる物理リンクもしくは
論理パスを選択するようにしても良い。
【0029】上述した中継装置内識別子を、メッセージ
内の所定の領域の内容および/または該メッセージが入
力されるポートの情報の、情報量を圧縮して固定長に収
めたものとすると、下記の点で効果的である。
【0030】すなわち、本発明の中継装置内識別子に
は、メッセージが属するフローを定義する情報(メッセ
ージ内の所定の領域の内容および/または該メッセージ
が入力されるポートの情報)と、メッセージが通信チャ
ネル上をスイッチングされる際に経路を決める情報(宛
先MACアドレスや、ATMのVPI/VCI、光波長
等)との間のマッピングを取る仲立ちの役割を持たせる
ことができる。このとき、中継装置内識別子を、フロー
定義情報の情報量を圧縮して固定長に収めたものとして
おくと、各ルーティング処理装置が異なるプロトコルや
異なるフローの定義を用いている場合にも、本中継装置
内では、フローの識別をより短い固定長の情報で一元的
に行え便利である。なお、一方で、本発明の中継装置内
識別子は、上記のフロー定義情報自体であっても良い
し、上記のスイッチング経路を決める情報自体であって
も良い。あるいは、本中継装置内で有意の中継装置内識
別子をもって、スイッチング手段がメッセージのスイッ
チング経路を決められるように(独自仕様の中継装置内
識別子がスイッチング経路を決める情報自体になるよう
に)構成しても良い。
【0031】本発明に係るさらに別のメッセージ中継装
置は、コネクションレス通信を行う複数のルーティング
処理装置に接続され、あるルーティング処理装置からの
メッセージを別のルーティング処理装置へ中継するメッ
セージ中継装置であって、該メッセージ中継装置は、各
ルーティング処理装置にそれぞれ対応して設けられたイ
ンターフェース手段と、これらのインタフェース手段間
を接続するスイッチング手段とを具備し、前記インター
フェース手段は、該インターフェース手段に対応するル
ーティング処理装置から入力されたメッセージを、該メ
ッセージが使用しているプロトコルに応じて検査し、該
メッセージの中継先となるルーティング処理装置に対応
するインターフェース手段を少なくとも識別可能な中継
装置内識別子を該メッセージに与える手段と、該インタ
ーフェース手段から他のインターフェース手段に向けた
通信チャネルであって前記中継装置内識別子が与えられ
たメッセージを送出可能なものが前記スイッチング手段
にて使用可能になるまで、該メッセージを蓄積するため
の手段と、この蓄積されたメッセージを、該メッセージ
が入力された際のプロトコルフォーマットを保持したま
ま、前記スイッチング手段へ送出する手段と、該インタ
ーフェース手段に対応するルーティング処理装置へ出力
すべきメッセージを前記スイッチング手段から受信する
手段とを含み、前記スイッチング手段は、あるインター
フェース手段から送出されたメッセージを前記通信チャ
ネルを用いて別のインターフェース手段へスイッチング
する手段とを含むことを特徴とする。
【0032】ここでは、各ルーティング処理装置が異な
るプロトコルを用いていても、これらを本中継装置に収
容可能とするため、各インターフェース手段内に、プロ
トコルを意識した処理、すなわちフローと中継装置内識
別子のマッピングを行う部分を設け、さらに、メッセー
ジのバッファ機能をこのマッピング処理側に配備する
(スイッチング処理側はバッファレスにする)。これに
より、マッピング処理部分より内部では、プロトコルを
意識せずに(各メッセージのプロトコルフォーマットは
そのまま保持して)、中継装置内識別子もしくはこれと
対応付けられた通信チャネルによりスイッチングが行え
る。
【0033】以上に記載したいずれかのメッセージ中継
装置において、前記スイッチング手段は、波長多重バー
ストスイッチングの可能な光通信路により構成され、光
波長により前記通信チャネルを形成するものであり、前
記インターフェース手段は、該インターフェース手段に
対応するルーティング処理装置から入力されたメッセー
ジに対し前記中継装置内識別子に従って光波長を割り当
て、該メッセージをこの光波長を使って前記スイッチン
グ手段へ送出させる手段を更に含むようにしても良い。
【0034】このように、中継装置内識別子に従って波
長を割り当て(中継装置内識別子に従って所定のアルゴ
リズムにより割り当てる波長を決定しても良いし、中継
装置内識別子自体が直接波長を表していても構わな
い)、光を媒体としてスイッチングすることにより、電
気回路が物理的に持つ制約条件を解消することもでき、
コネクションレス網のスループットを向上させることが
できる。
【0035】さらに、前記インターフェース手段は、メ
ッセージを前記中継装置内識別子毎の領域に記憶するバ
ッファメモリを備え、該バッファメモリに記憶されたメ
ッセージが所定の条件を満たす場合にその中継装置内識
別子に光波長を割り当てるようにしても良い。
【0036】このように、通信チャネルとして用いる光
波長を、中継装置内識別子(毎のバッファ)を仲介とし
て動的に(例えばバッファに実際に中継すべきメッセー
ジが所定量以上蓄積された場合等)割り当てることによ
り、本中継装置内の波長資源を有効利用することができ
る。
【0037】本発明に係るさらに別のメッセージ中継装
置は、コネクションレス通信を行う複数のルーティング
処理装置に接続され、あるルーティング処理装置からの
メッセージを別のルーティング処理装置へ中継するメッ
セージ中継装置であって、該メッセージ中継装置は、各
ルーティング処理装置にそれぞれ対応して設けられたイ
ンターフェース手段と、複数の波長の光を多重して伝送
可能な光リングによりこれらのインタフェース手段間を
接続するスイッチング手段とを具備し、前記インターフ
ェース手段は、該インターフェース手段に対応するルー
ティング処理装置から入力されたメッセージに基づいて
定められる該メッセージの中継先となるルーティング処
理装置に対応するインターフェース手段に向けて設定さ
れた波長により形成される通信チャネルを用いて該メッ
セージを送出する手段と、該インターフェース手段に固
有に割り当てられた波長を選択して取り込むことによ
り、該インターフェース手段に対応するルーティング処
理装置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段
から受信する手段と、複数のインターフェース手段に共
通に割り当てられた波長を選択して取り込み、取り込ん
だメッセージの宛先がどのインターフェース手段である
かを示す情報に基づいて該メッセージを処理する手段と
を含むことを特徴とする。
【0038】この発明では、光リングを用い、各インタ
ーフェース手段にそれぞれ波長を固有に割り当てること
により、バイパスの通信チャネルを形成し、フロー単位
のスイッチングを光を媒体として実現する。また、いず
れのインターフェース手段も取り込むことになっている
所定の波長により、デフォルトの通信チャネルを形成
し、各インターフェース手段は、取り込んだメッセージ
を検査して、隣接インターフェース手段へ送出する(自
身以外が宛先のポイント−ポイント)か、自身が受信す
る(自身が宛先のポイント−ポイント)か、自身も受信
し且つ隣接インタフェース手段へも送出する(ブロード
キャストまたはマルチキャスト)か、あるいは、自身が
受信した上で必要な場合は内容を書き換えて隣接インタ
ーフェース手段へ送出すべくメッセージの内容を解析す
る(リング上巡回)か、等の処理を行う。
【0039】波長多重可能な光伝送路を用いる上述した
いずれかのメッセージ中継装置において、前記インター
フェース手段は、前記中継先となるルーティング処理装
置に対応するインターフェース手段が固有に受信すべき
ものとして予め割り当てられている複数の光波長のうち
の一つであって他のインターフェース手段が使用中でな
いものを選択し、入力された前記メッセージをこの選択
した光波長を使って送出するようにしても良い。
【0040】このように、送信波長を可変(その都度選
択)にし、受信波長は固定とすることにより、各インタ
ーフェース手段は予め定まった波長のみを取り込めば良
く、光受信部分の構成が簡単化できる。なお、これから
使おうとする送信波長が他のインターフェース手段によ
り使用されていないことを(例えばネゴシエーション用
のメッセージをリング上に巡回させることにより)確認
するため、スイッチング手段をバッファレスに構成でき
る。
【0041】ここで、メッセージの中継先となるルーテ
ィング処理装置が複数である場合に、送出元に相当する
インターフェース手段は、一つの中継先に相当するイン
ターフェース手段へ、この一つの中継先に相当するイン
ターフェース手段について選択した光波長と共に他の中
継先の情報を通知して、この光波長により前記メッセー
ジを送出し、前記一つの中継先に相当するインターフェ
ース手段は、この光波長により受信した前記メッセージ
をコピーしてできたメッセージを、前記他の中継先の一
つに相当するインターフェース手段について選択した光
波長により送出するようにしても良い。
【0042】このようにすることにより、受信波長が固
定の場合に、バイパスの通信チャネルを用いたマルチキ
ャストが可能になる。
【0043】波長多重可能な光伝送路を用いる上述した
いずれかのメッセージ中継装置において、前記インター
フェース手段は、他のインターフェース手段との衝突が
起こらない光波長のうちの一つを前記中継先となるルー
ティング処理装置に対応するインターフェース手段が固
有に受信するように通知し、入力された前記メッセージ
をこの通知した光波長を使って送出するようにしても良
い。
【0044】このように、送信波長も受信波長も可変
(その都度選択)にすることにより、本中継装置内の波
長資源をより有効に利用できる。なお、これから使おう
とする波長が他のインターフェース手段との衝突が起こ
らないものであることを(例えばネゴシエーション用の
メッセージをリング上に巡回させることにより)確認す
るため、スイッチング手段をバッファレスに構成でき
る。
【0045】ここで、前記インターフェース手段は、こ
のインターフェース手段から前記中継先となるルーティ
ング処理装置に対応するインターフェース手段までの間
の光通信路において使用中でない光波長は、他のインタ
ーフェース手段との衝突が起こらない光波長であると判
断するようにしても良い。
【0046】つまり、送信波長、受信波長とも可変にす
る場合には、このように、波長の再利用(送出インター
フェースAから受信インターフェースBまでの光通信路
と、送出インターフェースCから受信インターフェース
Dまでの光通信路とに、重複がなければ、同一波長をい
ずれの区間においても用いること)ができる。
【0047】メッセージの中継先となるルーティング処
理装置が複数である場合に、送出元に相当するインター
フェース手段は、一つの中継先に相当するインターフェ
ース手段が他のインターフェース手段との衝突が起こら
ない光波長のうちの一つを固有に受信するように通知す
る際に他の中継先の情報も通知し、前記一つの中継先に
相当するインターフェース手段は、前記他の中継先の一
つに相当するインターフェース手段が他のインターフェ
ース手段との衝突が起こらない光波長のうちの一つを固
有に受信するように通知し、前記送出元に相当するイン
ターフェース手段が通知した光波長により送出された前
記メッセージを受信した前記一つの中継先に相当するイ
ンターフェース手段は、前記メッセージをコピーしてで
きたメッセージを、前記他の中継先の一つに相当するイ
ンターフェース手段に通知した光波長により送出するよ
うにしても良い。
【0048】このようにすることにより、受信波長も可
変の場合に、バイパスの通信チャネルを用いたマルチキ
ャストが可能になる。
【0049】本発明に係るさらに別のメッセージ中継装
置は、コネクションレス通信を行う複数のルーティング
処理装置に接続され、あるルーティング処理装置からの
メッセージを別のルーティング処理装置へ中継するメッ
セージ中継装置であって、該メッセージ中継装置は、各
ルーティング処理装置にそれぞれ対応して設けられたイ
ンターフェース手段と、複数の波長の光を多重して伝送
可能な光リングによりこれらのインタフェース手段間を
接続するスイッチング手段とを具備し、前記インターフ
ェース手段は、該インターフェース手段に対応するルー
ティング処理装置から入力されたメッセージに基づいて
定められる該メッセージの中継先となるルーティング処
理装置に対応するインターフェース手段に向けて設定さ
れた波長により形成される通信チャネルを用いて該メッ
セージを送出する手段と、該インターフェース手段に固
有に割り当てられた波長を選択して取り込むことによ
り、該インターフェース手段に対応するルーティング処
理装置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段
から受信する手段とを含み、前記受信する手段により受
信可能な波長の数が、前記送出する手段により送出可能
な波長の数よりも大きいように構成されたことを特徴と
する。
【0050】この発明によれば、各インターフェース手
段のバイパスの通信チャネルの受信容量が送出容量より
も大きいため、光リングを用いたスイッチング手段内で
衝突が起こる可能性を低くすることができる。
【0051】上述した各装置に係る発明は、それぞれ、
メッセージ中継方法の発明としても把握される。さら
に、本発明に係る別のメッセージ中継方法として、コネ
クションレス通信を行う複数のルーティング処理装置間
で、あるルーティング処理装置からのメッセージを別の
ルーティング処理装置へ中継するメッセージ中継方法で
あって、あるルーティング処理装置から入力されたメッ
セージの内容を参照し、所定の条件に従って該メッセー
ジの属するフローを検出し、この検出されたフローに対
しメッセージバッファを割り当てて前記メッセージを蓄
積し、前記検出されたフローの中継先となるルーティン
グ処理装置を特定可能な識別子を、該フローに割り当
て、前記メッセージバッファからメッセージを読み出
し、このメッセージに前記識別子を付与して、複数の接
続先のルーティング処理装置のそれぞれが到達したメッ
セージを受信するか否かを前記識別子に基づき判断する
ように構成されたデフォルトの通信チャネルへ送出し、
前記メッセージバッファが所定の状態になった場合に、
前記中継先となるルーティング処理装置へメッセージが
転送されるように構成されたバイパスの通信チャネルを
設定し、このバイパスの通信チャネルが設定されたなら
ば、前記メッセージバッファから読み出されたメッセー
ジの送出先を、前記デフォルトの通信チャネルから、該
バイパスの通信チャネルへ切り替えることを特徴とする
ものが挙げられる。
【0052】また、本発明に係るさらに別のメッセージ
中継方法として、コネクションレス通信を行う複数のル
ーティング処理装置間で、あるルーティング処理装置か
らのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継する
メッセージ中継方法であって、あるルーティング処理装
置から、マルチキャストグループアドレスとこれに対応
する複数の宛先アドレスの情報を含むマルチキャスト接
続設定要求を入力し、複数の接続先のルーティング処理
装置のそれぞれが到達したメッセージを受信するか否か
を宛先アドレス領域の値に基づき判断するように構成さ
れたデフォルトの通信チャネルから、前記マルチキャス
トグループアドレスを宛先とするメッセージが後に送ら
れてきた場合には、前記マルチキャスト接続の中継先と
なる各ルーティング処理装置がこのメッセージを受信す
るように、該メッセージの送出に先立って、該マルチキ
ャストグループアドレスと各宛先アドレスとの組を通知
し、この通知に伴って、前記マルチキャスト接続上で
の、前記中継先となる各ルーティング処理装置間の順序
関係を収集し、前記マルチキャストグループアドレスを
宛先とするメッセージに対し、メッセージバッファを割
り当て、あるルーティング処理装置から入力された、前
記マルチキャストグループアドレスを宛先とするメッセ
ージを、このメッセージバッファに蓄積し、前記メッセ
ージバッファからメッセージを読み出し、このメッセー
ジを前記デフォルトの通信チャネルへ送出し、前記メッ
セージバッファが所定の状態になった場合に、収集した
前記順序関係を用いて、前記中継先となる各ルーティン
グ処理装置へメッセージが転送されるように構成された
バイパスの通信チャネルを設定し、このバイパスの通信
チャネルが設定されたならば、前記メッセージバッファ
から読み出されたメッセージの送出先を、前記デフォル
トの通信チャネルから、該バイパスの通信チャネルへ切
り替えることを特徴とするものも挙げられる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態を詳細に説明する。まず、本発明に係るメ
ッセージ中継装置の動作の概要について、概念的に説明
する。
【0054】図1は、本発明の一実施例であるメッセー
ジ中継装置を用いて構成した超高速メッセージ中継シス
テムの構成を示す図である。同図において、101はメ
ッセージ中継装置、102−1、…、102−nはルー
ティング処理装置、103−1、…、103−nはコネ
クションレス網、である。ルーティング処理装置102
−xは、メッセージ中継装置101を介して他のルーテ
ィング処理装置102−yと接続されており、該メッセ
ージ中継装置101が、時々刻々変化する所要帯域を任
意のルーティング処理装置102−i間に提供する役割
を担っている。
【0055】各ルーティング処理装置102−xは、メ
ッセージを受け取ると、そのメッセージの宛先アドレス
を抽出し、該抽出した宛先アドレスをキーとして保持し
ているルーティングテーブルを参照して該メッセージの
次ホップアドレスを得る。該メッセージが、自身が収容
しているコネクションレス網103−x向けでなけれ
ば、ルーティング処理装置102−xは、該メッセージ
をメッセージ中継装置101に渡す。メッセージ中継装
置101は、以降詳細に述べるアルゴリズムに従って、
該メッセージを所望のルーティング処理装置102−y
へと転送する。これを全てのルーティング処理装置10
2−iが実行することで、メッセージ中継装置101を
経由したコネクションレス網103−i間のメッセージ
転送が行われている。
【0056】以下に詳細に述べるように、メッセージ中
継装置101でのメッセージ転送は従来技術のルーティ
ング処理装置102−iのそれに比べてメッセージ毎に
行わなければならない処理を大幅に削減できるように設
計されており、ルーティング処理装置102−iに比し
て容易に高スループットを得ることが可能である。
【0057】また、以下に詳細に述べるように、メッセ
ージ中継装置101でのメッセージ転送は、該メッセー
ジ中継装置101の持つスループットを動的に必要とさ
れるルーティング処理装置102−iへのメッセージ送
出に割り当てることができるように設計されており、時
々刻々変化する所要帯域を任意のルーティング処理装置
102−i間に提供できる。また、図88に示したよう
なルーティング処理装置102−x間のメッシュ接続
が、図89に示したようなメッセージ中継装置101を
中心としたスター型接続となり、ルーティング処理装置
102−xにおいて他のルーティング処理装置102−
yとの接続の為に使用されていた物理リンクをすべてメ
ッセージ中継装置101へと接続することができる。こ
れによって、ルーティング処理装置102−i間の物理
リンク配線の手間を大幅に削減できるようになると共
に、後ほど述べるようなマルチリンク接続の技術を用い
れば、従来技術のメッシュ接続されたルーティング処理
装置102−iの場合と比べて、より大きな帯域を任意
のルーティング処理装置102−i,j間に一時期に割
り当てることが可能になる。この結果として、あるルー
ティング処理装置102−xにおける、あるコネクショ
ンレス網103−i向けのメッセージを保持するキュー
の長さを短くすることができ、メッセージ遅延時間を小
さく抑えることが可能になる。
【0058】図2は、本発明の一実施例であるメッセー
ジ中継装置の概念的構成を示す図である。本発明の一実
施例であるメッセージ中継装置は、その内部に接続され
ているルーティング処理装置102−iに対応して設け
られたマッピング機能201−iと、各マッピング機能
201−iの間を接続し、メッセージ中継を行うスイッ
チング機能202を含んでいる。
【0059】マッピング機能201−iは、ルーティン
グ処理装置102−iから渡されたメッセージ流に対し
て、後ほど詳細に述べるような予め定められたアルゴリ
ズムを適用して“フロー"を検出し、それぞれのメッセ
ージがどのフローに属するかを決定する役割を持ってい
る。一方、スイッチング機能202は、各マッピング機
能201−i間に超高速スイッチングを提供する目的
で、各マッピング機能にて検出されたフローに属するメ
ッセージをフロー単位でスイッチングしている。ここ
で、“フロー"とは、あるマッピング機能201−xに
到着するメッセージ群の内、同一のマッピング機能20
1−yに向けてスイッチング機能202においてスイッ
チングされるべきメッセージ群、もしくはその様なメッ
セージ群の内、予め定められた条件を満足するメッセー
ジ群、である。一旦フローがマッピング機能201−i
において検出されると、スイッチング機能202でメッ
セージ単位のスイッチングの代わりにフロー単位のスイ
ッチングを行い、当該フローに属するメッセージ群のそ
れぞれに対する処理を大幅に削減している。
【0060】図3は、本発明の一実施例であるメッセー
ジ中継装置101のスイッチング機能202の概念的動
作を示す図である。同図に示すように、スイッチング機
能202上にはデフォルトチャネルとバイパスチャネル
群が設定されている。
【0061】デフォルトチャネルは、スイッチング機能
202が常にそれぞれのマッピング機能201−iに対
して提供している通信パスである。デフォルトチャネル
では、基本的にはブロードキャストをベースとした通信
が行われている。あるマッピング機能201−xがデフ
ォルトチャネルに送出したメッセージは、他の全てのマ
ッピング機能201−y、…、zに転送される。デフォ
ルトチャネルからメッセージを受信すると、後ほど詳細
に述べる方法により、各マッピング機能201−iは、
該メッセージが自分当てであるか否か判断し、自分宛で
あれば取り込む、という動作を行っている(宛先アドレ
スチェック)。このチャネルを用いて、本実施形態のメ
ッセージ中継装置内での制御や、フローに対応づけられ
ていないメッセージの転送が行われる。
【0062】一方、バイパスチャネルは、外部からの制
御によって、スイッチング機能202内で指定されたマ
ッピング機能201−i,j間に設定される通信パスで
ある。それぞれのバイパスチャネルでは、基本的にはふ
たつのマッピング機能201−i,j間のポイントポイ
ント通信が行われている。あるマッピング機能201−
xが、マッピング機能201−yに至るバイパスチャネ
ルに向けて該マッピング機能201−y行きのメッセー
ジを送出すると、該メッセージはバイパスチャネルを経
由して該マッピング機能201−yへと転送される。こ
こで、デフォルトチャネルとは異なり、バイパスチャネ
ルでは、バイパスチャネルへのメッセージ入力時に該バ
イパスチャネルの出口に向かうメッセージのみを該バイ
パスチャネルへと送出することにすれば、受け取ったメ
ッセージは必ず当該マッピング機能201−y宛である
事が保証されるので、バイパスチャネルを経由して転送
されてきたメッセージに関しては宛先アドレスチェック
が不要になる。本実施形態のメッセージ中継装置101
では、この原理を用いて各メッセージ受信時に要求され
るテーブルアクセス回数を削減し、もって全体のスルー
プットを向上させている。
【0063】本実施形態のメッセージ中継装置101で
は、図4に示すようにデフォルトチャネルとバイパスチ
ャネルが使い分けられている。あるルーティング処理装
置102−xからルーティング処理装置102−yへメ
ッセージ中継装置101を経由してメッセージ転送を行
う場合、その通信の開始時ではデフォルトチャネルを用
いてメッセージ転送が行われる(401)。マッピング
機能201−xは、このメッセージ転送を観察してお
り、後ほど述べるような条件が成立してフローが検出さ
れたならば、該フローに対応してメッセージ中継装置1
01内部でバイパスチャネルを設定する(402)。該
フローに対応するバイパスチャネルが設定されると、マ
ッピング機能201−xは、それ以降、該フローに属す
るメッセージを該バイパスチャネルに送出する(40
3)。バイパスチャネルの設定402と、メッセージ転
送に使用される通話路がデフォルトチャネルからバイパ
スチャネルに変更されることは、ルーティング処理装置
102−x、yからは隠蔽されている。これにより、ル
ーティング処理装置102−iに対して特殊なプロトコ
ルをインストールすること無く本実施形態のメッセージ
中継装置101を使用して超高速メッセージ中継システ
ムを構築することが可能になる。
【0064】以降、より詳細に本実施形態に係るメッセ
ージ中継装置101の動作原理、フローの定義方法と該
フローのメッセージ中継装置101内部での処理法につ
いて説明する。フローの定義方法は、ルーティング処理
装置102−iとメッセージ中継装置101の間の通信
に使用されるプロトコルの持つ性質やマッピング機能2
01−iに収容される物理リンクの本数によって異なる
が、各種のプロトコルを柔軟に収容でき、また、マッピ
ング機能201−iにて収容する物理リンクの本数を柔
軟に設定できる、のが本実施形態に係るメッセージ中継
装置101の一つの大きな特徴である。
【0065】まず、ルーティング処理装置102−iと
の間の接続がイーサネットであり、マッピング機能が収
容する物理リンクの本数が1本である場合の概念的動作
を説明する。この場合、あるマッピング機能201−x
が行っている処理を概念的に示すと、図5の様になる。
即ち、マッピング機能201−xでは、図5に示すよう
に、ルーティング処理装置102−xから入力されるメ
ッセージからフローを抽出し、該抽出したフローに対応
するバイパスチャネルが設定されていれば該バイパスチ
ャネルに、そうでなければデフォルトチャネルにメッセ
ージを転送すると共に、デフォルトチャネル、バイパス
チャネルから受け取ったメッセージをルーティング処理
装置102−xへと転送する処理を行っている。
【0066】即ち、マッピング機能201−xは、入力
されたメッセージが属するフローを決定し、さらに、該
フローを送出すべきスイッチング機能202のチャネル
を決定して該フローに属するメッセージを該決定された
チャネルに送出すると同時に、スイッチング機能202
の各チャネルから受信したメッセージをルーティング処
理装置102−xへと転送する、という処理を行ってい
る。同図に示した例の場合、ルーティング処理装置10
2−xからフロー2,3,5,6がマッピング機能20
1−xに入力されている。フロー5,6に属するメッセ
ージはデフォルトチャネルに送出されており、フロー
2,3に属するメッセージはバイパスチャネルに送出さ
れている。この例の場合、複数のフローが単一のバイパ
スチャネルにマッピングされているが、バイパスチャネ
ル設定のオーバーヘッドを削減するために、この例に示
すように、ひとつのバイパスチャネルに複数のフローを
マッピングすることにしてもよい。複数のフローが同一
のマッピング機能201−yへと転送される場合に、こ
の手法を採用することができる。
【0067】一方、ルーティング処理装置102−xへ
はフロー1と4が送出されている。フロー1はバイパス
チャネルからの受信メッセージで、フロー4はデフォル
トチャネルからの受信メッセージである。上述したよう
に、フロー4に属するメッセージに関しては宛先アドレ
スチェックが行われ、フロー4に属するメッセージが選
択され、ルーティング処理装置102−xへと送出され
ている。なお、この場合、マッピング機能201−xに
は物理リンクが1本しか収容されていないので、マッピ
ング機能201−xからルーティング処理装置102−
xへと転送される方向において、マッピング機能201
−xにおける物理リンクの識別は不要である。
【0068】単一のイーサネット通話路を各マッピング
機能201−xが収容する場合は、図6に示すように、
複数のルーティング処理装置間102−xでメッセージ
のスイッチングを提供することができる。この場合、メ
ッセージのスイッチングはイーサネットアドレスを用い
て行われることとしても良い。ここでは、メッセージ中
継装置101内部で各イーサネット通話路601−xを
識別する必要があるが、これは、手設定で各イーサネッ
ト通話路601−xにイーサネットアドレスを付与す
る、もしくはルーティング処理装置102−xから送出
されてくるイーサネットフレームの送出元アドレスフィ
ールドを参照し、該送出元アドレスフィールドに含まれ
るイーサネットアドレスをイーサネット通話路601−
xに付与する、といった手法で付与されたイーサネット
アドレスをイーサネット通話路601−xの識別子とす
る事ができる。
【0069】この場合に、フローは以下の様に定義され
ても良い。即ち、ルーティング処理装置102−iから
の受信端で同一の宛先アドレスを持つイーサネットフレ
ームをひとつのフローと定義する。この場合、フローを
定義するために使われる情報、フロー定義情報は、図7
に示すようにイーサネットフレームのレイヤ2ヘッダ中
に含まれる宛先アドレスを含んでも良い。さらにまた、
イーサネットフレームの上で実行されているプロトコル
種別をフロー定義に使用しても構わない。タイプフィー
ルドを参照してフローを定義すると、レイヤ3プロトコ
ル種別によってメッセージ中継装置101での処理法を
変化させることができる。この機能が有用になる局面に
ついては、後ほど詳細に説明を加える。
【0070】次に、ルーティング処理装置102−xと
の間の接続がイーサネットであり、マッピング機能が収
容する物理リンクの本数が複数本である場合の概念的動
作を説明する。この場合、それぞれの物理リンクがそれ
ぞれ独立に動作することとしても良いが、ひとつのルー
ティング処理装置102−xとの間の接続に複数の物理
リンクを使用する、いわゆるマルチリンク接続を行っ
て、ルーティング処理装置102−xとの間の通信帯域
をより拡大することを考えても良い。
【0071】この場合にマッピング機能201−xが行
っている処理を概念的に示すと、図8の様になる。ルー
ティング処理装置102−xからマッピング機能201
−xの方向については、図5に示した単一の物理リンク
を収容する場合と同様、マッピング機能201−xは、
ルーティング処理装置102−xから入力されるメッセ
ージからフローを抽出し、該抽出したフローに対応する
バイパスチャネルが設定されていれば該バイパスチャネ
ルに、そうでなければデフォルトチャネルにメッセージ
を転送する処理を行っている。
【0072】一方、マッピング機能201−xからルー
ティング処理装置102−xへの方向では、デフォルト
チャネル、バイパスチャネルから受け取ったメッセージ
をルーティング処理装置102−xへと転送する際に、
図5に示した例に比べて、さらに、送出される物理リン
クの選択を行う必要がある。同図に示した例の場合、ル
ーティング処理装置102−xからフロー2,3,5,
6がマッピング機能201−xに入力されている。フロ
ー3,6に属するメッセージはデフォルトチャネルに送
出されており、フロー2,5に属するメッセージはバイ
パスチャネルに送出されている。一方、ルーティング処
理装置102−xへはフロー1と4が送出されている。
フロー1はバイパスチャネルからの受信メッセージで、
フロー4はデフォルトチャネルからの受信メッセージで
ある。フロー1に属するメッセージとフロー4に属する
メッセージは、異なる物理リンクに対して送出されてい
る。
【0073】複数のイーサネット通話路を各マッピング
機能201−xが収容する場合も、単一のイーサネット
通話路を収容する場合と同じように、図9に示すよう
に、複数のルーティング処理装置間102−xでメッセ
ージのスイッチングを提供することができる。この場
合、メッセージのスイッチングはイーサネットアドレス
を用いて行われ、それぞれのイーサネット通話路901
−xの識別にイーサネットアドレスを用いることとして
も良いのも、単一のイーサネット通話路を収容する場合
と同じである。さらにまた、フローの定義も、同一の宛
先アドレスを持つイーサネットフレームをひとつのフロ
ーと定義することにしても良い。ただし、上述したマル
チリンク機能をルーティング処理装置102−xが提供
している場合は、以下の様に、フロー定義情報として、
さらに、入力されたイーサネット通話路に付与される、
本実施形態のメッセージ中継装置内部の識別子(物理リ
ンク番号)を追加することが望ましい。これは次の理由
による。
【0074】マルチリンク接続を行う場合、ルーティン
グ処理装置102−xでは、同一の次ホップアドレスを
持つメッセージを、それぞれの物理リンクにかかる負荷
が均等化するように、複数の物理リンクのうちの1本を
選択して送出する処理を行っている。この、負荷の均等
化手法には種々の手法があるが、例えば、図10に示す
ように、レイヤ3メッセージの送出元アドレスを使用
し、ある送出元アドレスはイーサネット通話路901−
1を、別の送出元アドレスはイーサネット通話路901
−3を選択する、といったアルゴリズムであっても良
い。この場合に、メッセージ中継装置101では、ある
イーサネット通話路から入力されてきたメッセージの送
出先のイーサネット通話路を固定する、例えば図9にお
いて、ルーティング処理装置102−b向けのメッセー
ジで、イーサネット通話路901−1から入力されてき
たメッセージはイーサネット通話路901−2に、イー
サネット通話路901−3から入力されてきたメッセー
ジはイーサネット通話路901−4に、それぞれ固定的
に転送することにすれば、ルーティング処理装置102
−xでの負荷分散の結果をそのままメッセージ中継装置
101で踏襲してマッピング機能201−xにおける物
理リンク選択を実行することができることになる。この
結果、マッピング機能201−xでのメッセージ毎の処
理を大きく削減することができ、もってメッセージ中継
装置101の高スループット化に寄与することになる。
【0075】この場合、フローは、この装置内部でのメ
ッセージ中継形態を反映して、イーサネット通話路90
1−x毎に定義されることになり、フロー定義のための
情報としては、イーサネットフレームのレイヤ2ヘッダ
中の宛先アドレスのほかに、入力された物理リンクの物
理リンク番号が必要になる。なお、この場合、スイッチ
ング機能202を経由してきたフローの受信端のマッピ
ング機能201−yでは、フロー毎に送出する物理リン
クを選択するのが望ましい。ここでの物理リンクの選択
には、本実施形態のメッセージ中継装置内部でのみ有為
であるフローの識別子である装置内ラベル(後ほど詳細
に説明)を使用可能である。
【0076】入力された物理リンクを出力する物理リン
クの選択に影響させるためにフロー定義情報に含める情
報としては、入力された物理リンクの物理リンク番号だ
けがその候補という訳ではない。例えば、ルーティング
処理装置102−xでの処理に習ってレイヤ3メッセー
ジの送出元アドレスや、レイヤ2ヘッダの送出元アドレ
スもその候補である。しかしながら、フロー定義情報の
ビット長を圧縮し、もって、より高速の記憶素子を使用
してスループットを向上させる、という観点からは、レ
イヤ3アドレスやレイヤ2アドレスといった比較的ビッ
ト長の長い情報を使用するよりも、本実施形態のメッセ
ージ中継装置101内部でのみ有意な物理リンク番号を
使用するのが望ましい。
【0077】次に、ルーティング処理装置との間の物理
リンク上に複数の論理パスが設定可能な場合について説
明する。この様な物理リンクのプロトコルとしては、例
えば、SDHやATMといったものがある。また、ここ
まで説明してきたイーサネットの場合も、例えばイーサ
ネットフレームのレイヤ2ヘッダ中のタイプフィールド
で異なるプロトコルに異なるフローを割り当てるとか、
TCPのポート番号毎に異なるフローを割り当てる、と
いったことを考える場合は、プロトコル毎・TCPやU
DPのポート番号毎に論理パスがイーサネットの物理リ
ンク上に設定されていると見なしても構わない。この様
に、プロトコル毎、TCPやUDPのポート番号毎に異
なったフローと見なすことで、例えば、あるプロトコル
に属するメッセージを転送する優先度を他のプロトコル
のそれよりも上げるであるとか、ある特別なポート番号
を持ったメッセージを転送する優先度を上げる、といっ
た、より細かな制御を本実施形態のメッセージ中継装置
101にて実行することが可能になる。以降は、イーサ
ネットの物理リンク中に複数の論理パスが設定されてい
ると見なす場合を例として取り上げて説明する。
【0078】この場合にあるマッピング機能201−x
が行っている処理を概念的に示すと、図11の様にな
る。ルーティング処理装置102−xからマッピング機
能201−xの方向については、図5に示した単一の物
理リンクを収容する場合と同様、マッピング機能201
−xは、ルーティング処理装置102−xから入力され
るメッセージからフローを抽出し、該抽出したフローに
対応するバイパスチャネルが設定されていれば該バイパ
スチャネルに、そうでなければデフォルトチャネルにメ
ッセージを転送する処理を行っている。
【0079】一方、マッピング機能201−xからルー
ティング処理装置102−xへの方向では、図8に示し
た複数の物理リンクを収容する場合から類推できるよう
に、デフォルトチャネル、バイパスチャネルから受け取
ったメッセージをルーティング処理装置102−xへと
転送する際に、どの論理パスを選択するかの判断をさら
に行う必要がある。同図に示した例の場合、ルーティン
グ処理装置102−xからフロー2,3,5,6がマッ
ピング機能201−xに入力されている。フロー3,6
に属するメッセージはデフォルトチャネルに送出されて
おり、フロー2,5に属するメッセージはバイパスチャ
ネルに送出されている。一方、ルーティング処理装置1
02−xへはフロー1と4が送出されている。フロー1
はバイパスチャネルからの受信メッセージで、フロー4
はデフォルトチャネルからの受信メッセージである。フ
ロー1に属するメッセージとフロー4に属するメッセー
ジは、それぞれ異なる論理パスに送出されている。
【0080】ただし、ここで説明している論理パスは、
レイヤ2ヘッダのタイプフィールド、レイヤ3メッセー
ジのヘッダ部分の送出元フィールドやレイヤ3メッセー
ジの情報部に含まれるレイヤ4ヘッダのポート番号とい
った情報で構成されていると見なしているので、特にマ
ッピング機能201−xで行わなければならない論理パ
ス選択に関わる処理はない。しかしながら、ATMのV
PやVCを論理パスと見なした場合はATMで採用され
ている方式に従ってVPI/VCIを書き換えるである
とか、SDHのバーチャルコンテナを論理パスと見なし
た場合は送出側フレーム中の所望の位置にデフォルト/
バイパスチャネルから受け取ったバーチャルコンテナを
置くであるとかいったように、物理リンク上のプロトコ
ルによっては、マッピング機能201−xに対して論理
パス選択に関わる処理が要求されることがある。
【0081】ひとつの物理リンクの中に複数の論理パス
を収容する場合であっても、プロトコルがイーサネット
である場合は、単一のイーサネット通話路を収容する場
合と同じように、図12に示すように、複数のルーティ
ング処理装置間102−xでメッセージのスイッチング
を提供することができる。この場合、それぞれのメッセ
ージのスイッチングはイーサネットアドレスを用いて行
われ、それぞれのイーサネット通話路901−xの識別
にイーサネットアドレスを用いることとしても良いの
も、単一のイーサネット通話路を収容する場合と同じで
ある。この場合、フロー定義情報がより詳細にわたり、
図13に示すように、レイヤ2ヘッダ中の宛先アドレス
のほか、タイプフィールド、レイヤ3メッセージの送出
元アドレス、さらにまた、レイヤ3メッセージの情報部
に含まれるレイヤ4のポート番号も用いてフローを定義
することになる。
【0082】ここまで述べてきた例は、レイヤ2ヘッダ
の宛先フィールドとして、宛先となる物理リンクの識別
子を各メッセージが保持している場合であった。この場
合、各物理リンクに対して適切な識別子を割り当てるこ
ととすれば、本実施形態のメッセージ中継装置101は
レイヤ2レベルでのスイッチングを提供することができ
る。
【0083】ところで、現在ルーティング処理装置10
2−i,j間を接続するために使用されているプロトコ
ルは、各メッセージの情報要素にスイッチングに使用可
能な物理リンクの識別子を含んでいるものとは限らな
い。例えばPPPといったプロトコルの場合、そのヘッ
ダ部分にスイッチングに使用可能な物理リンクの識別子
を含んでおらず、このレベルでのスイッチングは不可能
である。こういったプロトコルを本実施形態のメッセー
ジ中継装置101に収容するためには、図14に示すご
とく、ルーティング処理装置102−x、y間の通信を
開始する(1402)前に、バイパスチャネルを予め設
定しておく(1401)こととすれば良い。さらに、各
マッピング機能201−iにも、受信したメッセージを
どのバイパスチャネルに向けて送出するか予め設定して
おく。これらの設定は、例えば、本実施形態のメッセー
ジ中継装置の管理者が手動で設定することとしても良
い。
【0084】これにより、バイパスチャネルを用いた固
定的な通信パスが所定のマッピング機能201−x、y
間に提供される。この場合のバイパスチャネルの設定
は、物理リンク番号を用いて行われることになり、フロ
ーの識別にも物理リンク番号を用いることになる。この
場合、図15に示すようにルーティング処理装置間にP
PP通話路1501−1,1501−2が固定的に設定
された形式をとることになる。この例は、見かけ上、図
87に示した従来技術による超高速メッセージ中継シス
テムの構成法におけるルーティング処理機能102−x
間を接続している物理リンクがメッセージ中継装置10
1上を経由したPPP通話路1501−xで置き換えら
れた形をしているが、この場合にも、ルーティング処理
機能102−i間をメッシュに接続する場合に比べて、
より広い帯域をそれぞれのPPP通話路1501−xに
必要に応じて割り当てることができ、本発明の目的の一
つが達成できる。
【0085】さて、手動設定により必要なマッピング機
能201−x間に予めバイパスチャネルを設定してお
き、さらにマッピング機能201−xに対して該フロー
がその設定したバイパスチャネルを使用するように設定
しておいてルーティング処理装置102−x間の通信を
提供するという手法は、特に上に述べた固定的なPPP
通話路を予め設定しておくということのみに限定して適
用可能というわけではない。図16に示すように、フロ
ー定義情報として、メッセージが入力されてきた物理リ
ンクの物理リンク番号の他に、PPPメッセージに埋め
込まれたレイヤ3メッセージの宛先アドレスや、レイヤ
3メッセージの情報部にあるレイヤ4ポート番号等をフ
ロー定義情報として使用することもできる。
【0086】この場合、予めルーティング情報を手動設
定しておき、特定のフロー定義情報を持つメッセージを
所定のバイパスチャネルに導くようにマッピング機能2
01−xを設定しておくことによって、図17に示すよ
うに、ルーティング処理装置102−xとメッセージ中
継装置101の間の物理リンク上でPPPプロトコルを
使用した場合であっても、ある物理リンクから入力され
たメッセージを複数の物理リンクへと転送する形式のス
イッチングを提供することも可能になる。これにより、
IPメッセージのルーティング方式のひとつである固定
ルーティングに相当することが実現される。
【0087】さらにまた、手動設定によりバイパスチャ
ネルやルーティング情報を設定しておくという手法は、
レイヤ2レベルでメッセージのフローに対してラベルを
付与する、MPLSやATMをルーティング処理装置1
02−iとの間の物理リンク上のプロトコルとして使用
する場合にも適用可能である。MPLSの場合は図18
に示すようにレイヤ2ヘッダとレイヤ3ヘッダの間にラ
ベルフィールドが設けられ、各ルーティング処理装置1
02−xがそのフィールドの値を管理している。また、
ATMの場合は、図19に示すようにレイヤ3メッセー
ジが固定長短パケットであるセルに分離され、該セルの
ヘッダ部分に、VPI、VCIと呼ばれるATMコネク
ションの識別子が含まれているが、このATMコネクシ
ョンを一種のフローと見なせば、VPI,VCIを該フ
ローの識別子と見なすことができる。
【0088】これらのラベルやVPI、VCIを、本実
施形態のメッセージ中継装置101のフロー定義情報と
して使用し、所定のラベルやVPI、VCIを持つメッ
セージやセルを所定のバイパスチャネルに送出するよう
に予めそれぞれのマッピング機能201−xを設定して
おくこととしても良い。この場合、各ルーティング処理
装置102−xが行ったフロー定義をそのまま本実施形
態のメッセージ中継装置101が引き継ぐことになり、
処理量の削減による高スループット化を達成することが
できる。上述の方式に従えば、ルーティング処理装置と
の間の接続がATMである場合、図20に示すように、
メッセージ中継装置101に収容されたATM通話路2
001−x間でのATMスイッチングが提供されること
になる。
【0089】上で述べた、所定の宛先アドレス、ラベ
ル、VPIとVCIを持つメッセージを所定のバイパス
チャネルへと転送することに関しては、図21に示すよ
うに、本実施形態のメッセージ中継装置101のスイッ
チング機能202にレイヤ3終端機能2101を接続す
ると、手設定で設定を行う代わりに、レイヤ3終端機能
2101がメッセージ中継装置101を自動設定するこ
とも可能になる。
【0090】図22に、この場合の本実施形態のメッセ
ージ中継装置101の概念的動作を示す。各ルーティン
グ処理装置102−xは、ATM通話路2201−xに
てメッセージ中継装置101に接続されている。マッピ
ング機能201−xは、入力されるATMセルのうち、
予め定められたVPI,VCI値を持つATMセルをレ
イヤ3終端機能2101への通信路であるバイパスチャ
ネル2202へと転送する。この、予め定められたVP
I,VCI値により識別されるATMコネクション上で
は、いわゆる制御情報、例えばQ.2931やPNNI
と呼ばれるATM通信の為のコネクション設定を行うプ
ロトコルの場合はシグナリングメッセージ、が、転送さ
れているものとする。
【0091】レイヤ3終端機能2101では、この、制
御情報の転送されてくるバイパスチャネル2202から
渡されるセルから作成できるメッセージを元に、コネク
ションの設定が要求されていることを知り、必要なバイ
パスチャネルを所定のマッピング機能間に設定すると同
時に、所定のマッピング機能201−xに対して該設定
しようとしているコネクションを処理するために必要な
情報を通知する(2203)。必要なバイパスチャネル
が設定され、必要な情報が所定のマッピング機能201
−xに通知されると、それ以降、所定のマッピング機能
201−x間では、該設定されたバイパスチャネルを用
いたATMセルの通信が可能になる。該必要なバイパス
チャネル上では、ユーザの端末が送受信するユーザデー
タがATMセルとしてやりとりされる。
【0092】なお、マッピング機能201−xとレイヤ
3終端機能2101の間のバイパスチャネル2202は
予め手動設定、もしくはメッセージ中継装置101立ち
上がり時に自身の構成認識の結果として自動設定される
ものとしても良い。また、レイヤ3終端機能2203か
ら各マッピング機能201−xの設定情報は、上述のバ
イパスチャネル2202を用いて通信されることとして
も良いが、デフォルトチャネルを用いることとしても良
い。本実施形態のメッセージ中継装置101の詳細な構
成によってその実装オーバーヘッドが変化するので、上
述のふたつの手法のうち、どちらを選択するかは、シス
テム設計によって決定されるべき事項である。
【0093】同様の、制御情報をレイヤ3終端機能21
01に転送するバイパスチャネル2202と、予め定め
られたVPI,VCIを該バイパスチャネル2202に
転送し、レイヤ3終端機能2101がマッピング機能2
01−xを該制御情報に基づいて設定する、という枠組
みにより、Q.2931プロトコルやPNNIによるA
TMコネクション設定の他にも、適宜マッピング機能2
01−xで収容するプロトコルをATMもしくはタグを
含むPPPメッセージ等から選択することにより、米国
シスコ社が提案しているTagスイッチングと呼ばれる
プロトコル、IETFのMPLS(Multi Pro
tocol Label Switching)におけ
るトポロジードリブンのプロトコル、ATMフォーラム
におけるMPOA(Multi Protocol O
ver ATM)と呼ばれるプロトコルといったプロト
コルも、本実施形態によるメッセージ中継装置101を
制御するために使用できる。マッピング機能201−x
で収容するプロトコルがATMの場合は、上述の様に、
制御用のメッセージであるかユーザデータであるかはV
PI、VCIで識別される。一方、MPLSのタグを含
む場合は、制御用のメッセージであるかユーザデータで
あるかは、該タグの値で識別されてもかまわない。
【0094】これらのプロトコルは、基本的には、通信
を開始する前に予め必要な部分に通信パスを設定してお
く、この時通信パスの開始点と終了点は、例えばIPア
ドレス、E.164アドレスといった全世界でユニーク
なレイヤ3アドレスを用いて指定する、という形態を持
つプロトコルである。こういったプロトコルをレイヤ3
終端機能2101にて収容することにより、図23に示
すように、本実施形態によるメッセージ中継装置101
を多数接続してネットワークを構築することも可能にな
る。同図には3台の端末2103−1,2,3と3台の
メッセージ中継装置101−1,2,3とからなるネッ
トワークが示されている。これらのネットワーク機器
は、制御用のメッセージが転送される通信パス2302
−1,2,3,4,5,6で相互接続されている。これ
らの制御用の通信パスを用いて、それぞれのメッセージ
中継装置101−xが収容しているレイヤ3終端機能2
101−xが、自身が収容しているプロトコルに従って
情報をやりとりし、必要な部分に通信パスを設定する。
同図には、端末2303−1と2303−2の間に通信
パス2301−1が、端末2303−1と2303−3
の間に通信パス2301−2が設定されている様子を示
している。
【0095】上述ではレイヤ3終端機能2101には制
御情報のみが渡されるとしたが、図21に示したアーキ
テクチャにより処理可能なものはこの形態を持つものに
限るわけではない。ユーザ情報のフローをレイヤ3終端
機能2101へと一旦導き、該レイヤ3終端機能210
1が従来技術によるルーティング処理機能102−xと
同様のルーティング処理を行って所定の出方路へと導く
図24に示した様な概略動作を行う場合にも適用可能で
ある。
【0096】図24に示した概略動作について説明する
と、ルーティング処理装置102−xとメッセージ中継
装置101がPPP通話路2401−xで接続されてい
る。該PPP通話路2401−xを収容しているマッピ
ング機能201−xとレイヤ3終端機能2101とは専
用のバイパスチャネル2402で接続されている。マッ
ピング機能201−xは、ルーティング処理装置102
−xからメッセージを受け取ると、専用のバイパスチャ
ネル2402を経由して該メッセージをレイヤ3終端機
能2101に渡す。レイヤ3終端機能2101では、受
け取ったメッセージそれぞれについてルーティング処理
を行って送出すべきマッピング機能201−xを決定
し、該決定されたマッピング機能201−xへとそれに
対応した専用のバイパスチャネルを用いて該メッセージ
を転送する。レイヤ3終端機能2101からメッセージ
を受け取ると、マッピング機能201−yは、対応する
ルーティング処理装置102−yへと該メッセージを送
出する。
【0097】全ての通信を上述の枠組みで実行するとす
れば、本発明の目的を達成するためには、本実施形態の
メッセージ中継装置101に内蔵されるレイヤ3終端機
能2101にルーティング処理装置102−xを超える
スループットが要求されることになり、望ましくない。
本発明の特徴を生かすためには、図25に示すように、
レイヤ3終端機能2101が専用のバイパスチャネル2
402を経由して通信されるメッセージを参照してフロ
ーを検出し、必要に応じて所望のマッピング機能201
−x、y間に該フロー専用のバイパスチャネルを別途設
定し、該設定されたバイパスチャネルを使用できるメッ
セージをマッピング機能201−xが検出し、該メッセ
ージを該別途設定されたバイパスチャネルへと送出する
のが望ましい。これを実現するための本実施形態のメッ
セージ中継装置101の動作は次のようになる。
【0098】何らかの条件により、レイヤ3終端機能2
101がマッピング機能201−x、y間に専用のバイ
パスチャネルを設定可能であることを検出すると、レイ
ヤ3終端機能2101は、その設定に必要な情報をマッ
ピング機能201−x、yに転送する(2501)と同
時に該専用のバイパスチャネルを設定する(250
2)。マッピング機能201−x、y間の専用バイパス
チャネルが設定されると、マッピング機能201−x
は、所定の条件を満足するメッセージを受け取ったなら
ば、該バイパスチャネルへと該メッセージを送出する。
これにより、レイヤ3終端機能2101に向けて転送さ
れるメッセージ量が削減可能で、この結果として本実施
形態のメッセージ中継装置101のスループットを大幅
に向上させることができる。
【0099】この方法は、IETFのMPLSにおい
て、トラフィックドリブンと呼ばれるプロトコルに対応
させることが可能である。また、マッピング機能201
−xとレイヤ3終端機能2101の間の専用バイパスチ
ャネルは、これらのプロトコルにおいて、IPレベルの
コネクタビリティを確保する目的でルーティング機能間
を予め接続しておくデフォルトの通信パスに、マッピン
グ機能201−x、y間に別途設定される専用デフォル
トチャネルはネットワーク全体のスループットを向上さ
せる目的でメッセージのうちのいくつかをルーティング
機能をバイパスさせるバイパスの通信パスに、それぞれ
対応させることが可能である。
【0100】図26に、トラフィックドリブンでバイパ
スの通信パスを設定する場合の、本実施形態のメッセー
ジ中継装置101の動作概略を示す。ルーティング処理
装置102−xは、デフォルトの通信パス2601−x
によってレイヤ3終端機能2101に接続されている。
上述の様に、デフォルトの通信パス2601−1では、
バイパスの通信パスが設定されるまでの間、ユーザデー
タのメッセージが転送されている。レイヤ3終端装置2
101は、該ユーザデータのメッセージを受信してレイ
ヤ3レベルのスイッチングを行うと同時に、予め定めら
れた条件でバイパスの通信パス2602を設定する。こ
の手順は、トラフィックドリブンのプロトコルの場合、
次のようであってもよい。
【0101】即ち、ユーザデータのメッセージ流の上流
に位置するルーティング処理装置102−aが、予め定
められた条件として定義されるバイパスの通信パスの設
定トリガ、を検出すると、まず、ルーティング処理装置
102−aからレイヤ3終端機能2101に至るバイパ
スの通信パス2602を設定する。これと同じ動作をレ
イヤ3終端機能2101も行っており、同じ条件でバイ
パスの通信パスの設定トリガを検出すると、上流側から
のバイパスの設定パス2602を、ルーティング処理装
置102−dに向けて張り替える。ここで、バイパスの
通信パスを設定するトリガとなるメッセージとは、例え
ばTCPのセッションの開始を表すメッセージ等、予め
定められた種別のメッセージである。
【0102】上で述べたトラフィックドリブンによるバ
イパスの通信チャネルの設定においても、バイパスの通
信チャネルの始点と終点は、IPアドレスの様な全世界
でユニークなレイヤ3アドレスを用いて指定することに
なるので、図23に示したトポロジードリブンのプロト
コルの場合と同様、本実施形態によるメッセージ中継装
置を多数接続してネットワークを構築することが可能に
なる。図23で、制御メッセージを転送することとして
いた通信パス2302−1,2,3,4,5,6が、ト
ラフィックドリブンによるプロトコルの場合、デフォル
トの通信パスとして使用されることになる。
【0103】以上述べたように、本実施形態のメッセー
ジ中継装置101では、ルーティング処理装置102−
xとの間の物理リンク上で実行されるプロトコルとし
て、Ethernet、ATM、PPP、MPLS、I
P、といった種々のプロトコルを扱うことが可能である
ことが、その大きな特徴となっている。本実施形態のメ
ッセージ中継装置101の場合、マッピング機能201
−xにおいてそれぞれの物理リンクに対応したこれらの
プロトコル特有の処理を行い、これらの物理リンクに対
応したプロトコルが共通して必要とする、マッピング機
能201−x間の通信を“フロー"と呼ぶ概念で捉え、
スイッチング機能202にて統一的に提供することで、
この特徴を実現することとしている。
【0104】ところで、以上述べてきたように、これら
それぞれのプロトコルにおいて、フロー定義情報として
使用可能な情報はそれぞれ異なっている。参照するメッ
セージ中のフィールドも異なっていれば、これらのビッ
ト長も異なる。また、本実施形態のメッセージ中継装置
101の運用手法によっては、同一のプロトコルであっ
ても、異なる情報をフロー定義情報として使用すること
も考えられる。これらの異なるフロー定義情報を用い
て、スイッチング機能202にて使用するフローを統一
的に定義するため、本実施形態のメッセージ中継装置1
01では、以下に述べる方式を用いる。即ち、それぞれ
のプロトコル毎に定義されるフロー定義情報を、マッピ
ング機能201−iが、本実施形態のメッセージ中継装
置101内で有為な識別子へと一旦変換し、該識別子を
用いて、該フローに属するメッセージのメッセージ中継
装置101内部でのルーティングに関わる情報を得る、
という方法である。
【0105】図27は、この方法を概念的に示した図で
ある。マッピング機能201−xが収容するプロトコ
ル、及び、運用者が決定する運用形態によって選択され
るフロー定義情報によって、それぞれ独立の番号空間2
703,2704,2705,2706,2707,2
708がメッセージ中継装置101内に存在する。同図
に示した例では、番号空間2703では、収容するプロ
トコルがイーサネットアドレスで、フロー定義情報とし
て、宛先イーサネットアドレス、送出元レイヤ3アドレ
ス、レイヤ4ポート番号が選択されており、番号空間2
704では、収容するプロトコルがイーサネットで、フ
ロー定義情報として入力物理リンク番号と宛先イーサネ
ットアドレスが選択されており、番号空間2705で
は、収容するプロトコルがイーサネットで、宛先イーサ
ネットアドレスがフロー定義情報として選択されてお
り、番号空間2706では、収容するプロトコルがPP
Pで、フロー定義情報として入力物理リンク番号、レイ
ヤ3アドレス、レイヤ4ポート番号が選択されており、
番号空間2707では、収容するプロトコルがPPPの
上のMPLSで、フロー定義情報として入力物理リンク
番号、ラベルが選択されており、番号空間2708で
は、収容するプロトコルがATMで、フロー定義情報と
して入力物理リンク番号、VPI,VCIが選択されて
いる。これらの番号空間2703,2704,270
5,2706,2707,2708は、それぞれ、その
番号空間を使用している物理リンクを収容しているマッ
ピング機能201−x毎に独立して存在している。
【0106】一方、本実施形態のメッセージ中継装置1
01には、その中でのみ有為な、フローに対して割り当
てられる識別子の番号空間2701も存在している。こ
の識別子を装置内ラベルと呼ぶ。装置内ラベルの番号空
間は、いくつかの小片に分割され、それぞれがひとつの
マッピング機能201−xに割り当てられている。それ
ぞれのマッピング機能201−xでは、自身が管理して
いるフロー定義情報の番号空間から、自身に割り当てら
れた装置内ラベルの番号空間へのマッピングを保持して
いる。これによって、本実施形態のメッセージ中継装置
101内部では、それぞれのプロトコル毎に異なるフロ
ー定義情報で定義されるフローを、装置内ラベルという
統一された番号空間内の番号で識別することが可能にな
り、もって、該メッセージ中継装置101が収容してい
るプロトコル全てをフローという概念で統一して処理す
ることが可能になる。ここで、装置内ラベルの番号空間
を小片に分割し、それぞれのマッピング機能201−x
に固定的に割り当てると、フロー定義情報の番号空間か
ら装置内ラベルの番号空間へのマッピングを構成する際
に、それぞれのマッピング機能201−xが独立にマッ
ピングを構成でき、もって、マッピング機能201−x
間の通信量を削減することができるという利点がある。
【0107】さらにまた、マッピング機能201−x
は、該装置内ラベルから、装置内でのそれぞれのフロー
に属するメッセージの経路、装置内経路情報2702へ
のマッピングも保持している。これによって、それぞれ
のメッセージを、所望の出方路へと転送することが可能
になる。
【0108】以上で述べたことに従えば、入力されたメ
ッセージの転送経路を決定するために、それぞれのマッ
ピング機能201−xは、まず、フロー定義情報から装
置内ラベルへのマッピングを保持するテーブルにアクセ
スし、次に装置内ラベルから装置内経路情報へのマッピ
ングを保持するテーブルにアクセスすることになる。
【0109】以上で、本実施形態に係るメッセージ中継
装置101の動作原理、フローの定義方法とその処理法
に関する説明を終える。なお、ここで述べた本実施形態
の原理に従えば、フロー定義情報として使用する情報は
上で述べた情報のみに限られる訳ではない。原理的に、
プロトコルスタック中の各レイヤのヘッダの各フィール
ドやSDHのオーバーヘッド部分に含まれる情報全てが
フロー情報としてマッピング機能201−xでの検査対
象となり得る。特に、IPヘッダに含まれるCOSフィ
ールドといった、QoS定義のための情報もフロー定義
情報の一部として使用しても構わない。
【0110】次に、詳細に本発明に係るメッセージ中継
装置の一構成例について説明する。上述した動作原理に
従うメッセージ中継装置は、ここで述べる構成でのみ実
現されるわけではなく、他にも多くの構成法を考えるこ
とができる。特に、以降説明する構成例にあっては、ス
イッチング機能202の実現手法としていわゆる波長多
重バーストスイッチングの可能な光通話路を採用するこ
ととしているが、上述の動作原理は、このような光通話
路を使用しなければ実現できないものではない。良く知
られている電気回路によって実現されたスイッチ素子で
あってもかまわない。上述の動作原理を実現するために
は、ブロードキャスト機能を持つデフォルトチャネル
と、フロー毎に割り当てられるバイパスチャネルを動的
に設定できる能力を持てば良い。この様な電気回路によ
って実現されたスイッチ素子は、例えば、本発明者が特
開平6−311180で開示している。しかしながら、
以降詳細に述べるように、光通話路の持つ優れた特性を
用いると、電気回路によるスイッチング素子を適用する
場合に比して、より高速なスループットを持つメッセー
ジ中継装置で、ブロードキャストのみならずバイパスチ
ャネルでのマルチキャストも可能なものを提供可能であ
るので、ここでは波長多重バーストスイッチングの可能
な光通話路を採用することとして以降の説明を進める。
【0111】図28は、本発明の一実施例であるメッセ
ージ中継装置101の一構成例を示す図である。同図に
示した構成では、メッセージ中継装置101は、n枚の
インタフェース基板2801−1,2,...,nが、
計4系統の光リング、2802−A,B,C,Dによっ
て相互接続されて構成されている。それぞれのインタフ
ェース基板2801−xは、フローマッピング部280
4−xと光リングアクセス部2803−xを含む。図2
に示した本実施形態のメッセージ中継装置101の機能
構成との対応関係を示せば、フローマッピング部280
4−xによってマッピング機能201−xの機能が提供
され、各光リングアクセス部2803−xと4系統の光
リング2802−A,B,C,Dによってスイッチング
機能202の機能が実現される。本構成においては、光
リングが計4系統使用されているが、本発明を実施する
ためには、光リングが必ず4系統でなければならないわ
けではない。光リングの本数は、本メッセージ中継装置
101に要求される総スループットと、本発明を実施す
る時点における光部品技術の水準によって定まる、1本
の光ファイバによって転送可能な波長数、並びに各波長
にて転送可能な最大ビットレートとを勘案して決定され
るべきパラメータである。
【0112】図21に示した構成のメッセージ中継装置
101は、ひとつの、もしくは複数のレイヤ3終端機能
2101を含んでいるが、本構成例では、ひとつの、も
しくは複数のインタフェース基板2801−xを図29
に示す構成のレイヤ3終端基板2901で置き換えるこ
とで、図21に示した構成のメッセージ中継装置101
を得ることとしている。同図に示すように、レイヤ3終
端基板2901は、光リングアクセス部2803、フロ
ーバッファリング部2902、プロトコル処理部290
3を含んで構成されても良い。
【0113】光リングアクセス部2803は、インタフ
ェース基板2801−xに含まれるものと同一構成であ
る。プロトコル処理部2903は、該基板上で実行され
るプロトコル処理を実際に行う部分で、例えば、マイク
ロプロセッサシステムで構成されていても良い。フロー
バッファリング部2902は、該レイヤ3終端基板29
01から/へ送出/受信されるメッセージを一旦保持
し、光リングアクセス部2803/プロトコル処理部2
903の都合に合わせて該メッセージの処理を進めるた
めに必要となるメッセージバッファである。本実施形態
のメッセージ中継装置101には、多数のプロトコルが
収容される可能性があり、それぞれのプロトコル毎に、
フローに対してプロトコル処理部2903が行う処理が
異なっているので、フローバッファリング部2902に
おいては、フロー毎にメッセージのバッファリングを行
うのが望ましい。
【0114】図30は、光リングアクセス部2803−
xと光リング2802−xの詳細な接続関係を示す図で
ある。同図には、4系統ある光リングのうち、光リング
A系2802−Aと光リングB系2802−Bとが示さ
れている。他の2系統、光リングC系2802−Cと光
リングD系2802−Dも、これらと同様に接続されて
いる。同図に示すように、光リングA系2802−Aと
B系2802−Bによって、一方が時計周りに、もう一
方が半時計周りにメッセージを転送可能なように各光リ
ングアクセス部2803−xが接続されている。リング
ベースのトポロジで光リングアクセス部2803−xを
接続することで、ポイント−ポイント系の通信のみなら
ず、ポイント−マルチポイント系やブロードキャスト系
の通信も容易に提供できるようになる。イーサネットプ
ロトコルは本実施形態のメッセージ中継装置101で収
容するべきプロトコルのひとつであるが、イーサネット
の上に実装されたプロトコルのうちのいくつかはレイヤ
2レベルでのマルチキャスト、ブロードキャストが可能
であることを前提にしており、本実施形態の如く、種々
のプロトコルを統一して扱う装置においては、ポイント
−マルチポイント系の通信やブロードキャスト系の通信
の提供能力を備えることは重要である。
【0115】さらに、時計周りと半時計周りの光リング
をそれぞれ設けると、各光リングアクセス部2803−
xにおいて、メッセージを他の光リングアクセス部28
03−yに向けて送出する際に、送出先の光リングアク
セス部2803−yへのホップ数が少ない方の光リング
を選択可能となる。この結果、同方向のリングのみを設
けた場合に比べて、ひとつのメッセージが消費するリン
グ上の通信帯域を削減でき、もって、より高いスループ
ットをルーティング処理装置102−x間に提供するこ
とが可能になる。
【0116】図31は、それぞれの光リング中でのデフ
ォルトチャネルとバイパスチャネルの構成原理を示す図
である。同図には、本構成例での4系統の光リングのう
ち、1系統のみが示されている。本構成例においては、
ひとつの光リング上に複数の波長の光を多重する、いわ
ゆる波長多重を適用することとしている。本実施形態に
おけるスイッチング機能202にはデフォルトチャネ
ル、バイパスチャネルを区別して提供することが求めら
れるが、本構成例においては、多重された波長の予め定
められた一波長を用いてデフォルトチャネルを、残りの
波長を用いてバイパスチャネルを、それぞれ提供するこ
ととしている。波長多重方式は、それぞれの波長が独立
にメッセージを転送することが可能で、本発明を実施す
るのに好適な性質を持っている。同図では、波長λ0を
デフォルトチャネルに割り当て、その他の波長、λ1〜
λ4をバイパスチャネルに割り当てるものとしている。
【0117】デフォルトチャネルの波長は、光リング上
のある光リングアクセス部2803−xで発せられる
と、それに光リング上で隣接する光リングアクセス部2
803−yにおいて引き抜かれるように処理される。同
図に示した例では、例えば、光リングアクセス部280
3−1で発せられたデフォルトチャネルに割り当てられ
た波長λ0の光は、光リング上で隣接する光リングアク
セス部2803−2において引き抜かれる。一方、バイ
パスチャネルの波長のそれぞれは、後ほど詳細に述べる
ように、動的にフローと対応づけられ、該対応づけられ
たフローの始点の光リングアクセス部2803−xで発
せられ、途中経由する光リングアクセス部は光信号のま
ま通過し、該対応づけられたフローの終点の光リングア
クセス部2803−yにおいて引き抜かれるように処理
される。
【0118】以降詳細にデフォルトチャネルにおける通
信に関して説明を加える。まず、本構成例のスイッチン
グ機能202で処理されるメッセージの構成を示す。該
スイッチング機能202で処理されるメッセージを装置
内メッセージと呼ぶ。
【0119】図32は、本構成例における、装置内メッ
セージの構成を示す図である。フローマッピング部28
04―xではルーティング処理装置102−x側から受
け取ったフローの構成要素に装置内ヘッダを付与し、装
置内メッセージとして光リングアクセス部2803−x
に渡している。一方、フローマッピング部2804−x
は、光リングアクセス部2803−xから装置内メッセ
ージを受け取ると、装置内ヘッダを削除し、フローの構
成要素を取り出してルーティング処理装置102−x側
へと送出する。ここで、フローの構成要素とは、それぞ
れのフローにおいてユーザデータを転送している単位と
なる情報の固まりである。フローの構成要素は、該イン
タフェース基板が収容しているプロトコルによって異な
り、例えば、イーサネットを収容している場合はイーサ
ネットフレーム、PPPを収容している場合はPPPメ
ッセージ、ATMを収容している場合はATMセル、S
DHを収容している場合はバーチャルコンテナ、であっ
てよい。
【0120】本構成例では、装置内ヘッダは、種別フィ
ールド、宛先フィールド、送出元フィールド、プロトコ
ルフィールドを含むものとしている。種別フィールドに
は、該装置内メッセージの種別、本実施形態のメッセー
ジ中継装置101内で該装置を制御するために使用され
る制御メッセージであるか、本実施形態のメッセージ中
継装置101が中継すべきユーザメッセージであるか、
といったことを示す情報が書き込まれる。宛先フィール
ドと送出元フィールドが該装置内メッセージの装置内部
でのルーティングのために使用されるフィールドであ
る。また、プロトコルフィールドには、該装置内メッセ
ージの情報部に含まれるフローの構成要素が用いている
プロトコルの種別を示す情報が書き込まれる。
【0121】本構成例では、装置内部のルーティングに
使用される宛先フィールドと送出元フィールドに、前述
の説明ではフローの識別子であるとした装置内ラベルを
書き込むこととしている。これは以下の理由による。前
述した様に、各インタフェース基板2801−x毎に独
立した装置内ラベルの番号空間を割り当てることが、装
置内ラベルを割り当てる際に必要になるインタフェース
基板2801−x間の通信量を削減するために有効であ
る。これを実現するためには、装置内ラベルのビット列
の一部に、それぞれのインタフェース基板2801−i
に装置内で割り当てられる識別子、基板番号を含めるの
が最も簡単である。さらにまた、フローは、少なくとも
本実施形態のメッセージ中継装置101が収容している
物理リンク毎に定義されるので、該物理リンクの識別
子、物理リンク番号も装置内ラベルのビット列の一部に
含めるのが、装置内ラベルの作成を簡単化する。装置内
ラベルに基板番号と物理リンク番号を含めることにすれ
ば、該装置内ラベルは、本構成例において、装置内のル
ーティングにも使用可能になる。フローの識別子である
装置内ラベルを装置内のルーティングに流用すること
で、各インタフェース基板2801−xにおける各メッ
セージを処理するために必要となる計算量を削減するこ
とができ、もって高スループット化を図ることができ
る。
【0122】本構成例において、装置内ラベルは基板番
号、物理リンク番号の他に、論理パス番号を含む。ここ
で、論理パス番号は、基板番号と物理リンク番号の組に
よって指定される物理リンク内部に定義される論理パス
に振られる番号、である。この論理パス番号は、さらに
ふたつのサブフィールドに分割される。その前半のフィ
ールドで、該物理リンク上でのプロトコルが定義する論
理パス、例えばATMの場合のVP/VCやSDHの場
合のバーチャルコンテナ、を識別する。さらに、その後
半のフィールドで、該基板番号で指定されるインタフェ
ース基板の、該物理リンク番号で指定される物理リンク
上にある、該論理パス番号の前半のフィールドで指定さ
れる論理パスの中に検出されたフロー、を識別する。各
インタフェース基板2801−xでは、検出されたフロ
ーに対して装置内ラベルを割り当てる時、該論理パス番
号の後半のフィールドのみを動的に作成する。なお、基
板番号と物理リンク番号はそれぞれの物理リンク毎に固
定されている。また、論理パス番号の前半部分は、SD
Hの様に固定的に予め論理パスが設定されているプロト
コルの場合は固定されているが、ATMの様に論理パス
が動的に設定されることがある場合は論理パスが設定さ
れるたびに動的に作成される。
【0123】ここで、論理パス番号の前半部分と後半部
分の境界は、物理リンク上のプロトコル種別やその運
用、特にフロー定義情報の選択によって変化するのが望
ましい。なお、それぞれの装置内ヘッダの宛先フィール
ドに書き込まれた装置内ラベルは、本実施形態のメッセ
ージ中継装置内部でのフローの終点における装置内ラベ
ルであり、送出元フィールドに書き込まれた装置内ラベ
ルは、本装置内部でのフローの始点における装置内ラベ
ルである。送出元フィールドの装置内ラベルの中の論理
パス番号は、フローの始点のインタフェース基板280
1−xにおいて、宛先フィールドの装置内ラベルの中の
論理パス番号は、フローの終点のインタフェース基板2
801−yにおいて、それぞれ独立に割り当てられる。
フローの識別という観点では、宛先フィールドの装置内
ラベルででも、送出元フィールドの装置内ラベルででも
可能であるが、本装置内部の処理を円滑に進める目的
で、本構成例では、フローの始点と終点にそれぞれ異な
った装置内ラベルが割り当てられている。
【0124】さらに、装置内メッセージのブロードキャ
スト、マルチキャストを実現するために、装置内ラベル
の番号空間の中の予め定められた空間を使用することと
する。例えば、装置内ラベルのビット列がすべて1であ
ればブロードキャストを、基板番号部分と物理リンク番
号部分のビット列がすべて1で、論理パス番号部分がす
べて1でなければマルチキャストグループアドレス、と
いった番号空間をブロードキャスト、マルチキャストに
使用することができる。また、本構成例の場合、制御用
のメッセージで、各インタフェース基板を順次巡回する
ものがあり、それを表現するための番号をひとつ(例え
ばビット列が全て0)割り当てる。以降、これら3種の
アドレスを、それぞれブロードキャストアドレス、マル
チキャストグループアドレス、リング上巡回アドレス、
と表記する。
【0125】本構成例においては、ひとつのメッセージ
中継装置が収容するインタフェース基板の枚数は100
枚程度と考えており、この場合は、基板番号は7ビット
必要である。また、各インタフェース基板が収容する物
理リンクの本数は16本程度と考えており、この場合、
物理リンク番号は4ビット必要である。論理パス番号に
ついては、本メッセージ中継装置101とルーティング
処理装置102−xの間で何本フローが定義可能とする
よう設計するかによってその必要となるビット長が変化
するが、本構成例の場合は、13ビットとることとす
る。
【0126】本実施形態のメッセージ中継装置101の
場合、フローの定義は、該装置の運用者によって柔軟に
変更可能であり、かつフローが定義されない場合でもデ
フォルトチャネルを用いればコネクタビリティを確保で
きるので、万が一13ビット(8192本)の論理パス
番号空間で足りなくなったとしても、フローの定義を適
宜変化させて複数のフローを同一のフローにマージする
ことで必要な論理パス番号空間を削減することができ
る。ここで述べた数値例の場合、装置内ラベルは全部で
24ビット長となり、一般的なレイヤ2アドレスやレイ
ヤ3アドレスよりも短いビット列となる。この結果、フ
ロー定義情報の番号空間よりも装置内ラベルの番号空間
の方が小さくなり、もって、必要となるテーブルの容量
を削減することができる。一般的にテーブルへのアクセ
スは容量が小さくなる程速くなるので、この結果とし
て、より高スループットなメッセージ中継装置を提供す
ることが可能になる。
【0127】さて、以上述べたような装置内メッセージ
がデフォルトチャネル、バイパスチャネル上を流れるの
であるが、この装置内メッセージを、光リングアクセス
部2803−xが次に述べるように処理することで、本
実施形態に要求される機能を持つスイッチング機能が実
現される。以降、まず、デフォルトチャネルにおける装
置内メッセージの概念的処理を説明し、次に、バイパス
チャネルにおけるそれを説明する。
【0128】図33は、デフォルトチャネルにおける装
置内メッセージの概念的処理を示す図である。同図に
は、光リング上で隣接するみっつの光リングアクセス部
2803−x、y、zが示されている。光リングアクセ
ス部2803−xからデフォルトチャネルを経由して装
置内メッセージを渡されると、光リングアクセス部28
03−yは、装置内ヘッダの宛先フィールド、送出元フ
ィールドを参照し、以下のルールに従って該装置内メッ
セージを光リングアクセス部2803−zに向けて通過
させるか、フローマッピング部2804−yに向けて分
岐するかを決定する。
【0129】まず、宛先フィールドに書かれたアドレス
がリング上巡回アドレスの場合は、直ちに、該メッセー
ジをデフォルトチャネルから引き抜く。本構成例では、
以降で詳細に述べるように、装置内部の制御のために、
ある種別の装置内メッセージは、リング上のインタフェ
ース基板2801−xを順次巡回して何らかの処理を受
ける。リング上巡回アドレスは、この種別の装置内メッ
セージの宛先アドレスとして使用される。
【0130】次に、宛先フィールドに書かれたアドレス
がブロードキャストアドレスの場合は、まず、該メッセ
ージの送出元フィールドを参照し、該メッセージが自身
が送出したものであるか否かチェックする。該メッセー
ジが自分が送出したものであれば、直ちに廃棄する。そ
うでなければ、該メッセージのコピーを作成し、フロー
マッピング部2804−yへと送出する。それと同時
に、該メッセージをデフォルトチャネルを経由して隣接
する光リングアクセス部2803−zに渡す。この様に
ブロードキャストアドレスを宛先アドレスとして持つ装
置内メッセージを各光リングアクセス部2803−xで
扱うことにすれば、図34に示すように、ある光リング
アクセス部2803−xでデフォルトチャネルに挿入さ
れた装置内メッセージは、光リングに沿って順次光リン
グアクセス部2803−yを訪れ、最後に自身が挿入さ
れた光リングアクセス部2803−xに戻ってデフォル
トチャネルから引き抜かれることになる。
【0131】同図には、光リングアクセス部2803−
1からA系の光リングのデフォルトチャネルに挿入さ
れ、光リングアクセス部2803−2,3,4,5,6
を順次訪れ、最後に光リングアクセス部2803−1に
戻ってA系のデフォルトチャネルから引き抜かれる装置
内メッセージが示されている。3401が光リングアク
セス部2803−1から2803−2に向けて転送され
る、3402が光リングアクセス部2803−2から2
803−3に向けて転送される、3403が光リングア
クセス部2803−3から2803−4に向けて転送さ
れる、3404が光リングアクセス部2803−4から
2803−5に向けて転送される、3405が光リング
アクセス部2803−5から2803−6に向けて転送
される、3406が光リングアクセス部2803−6か
ら2803−1に向けて転送される、装置内メッセージ
を表している。同図には、装置内メッセージのうち、そ
のヘッダの宛先フィールド、送出元フィールドの内容が
示されている。
【0132】ここで、この、デフォルトチャネル上での
ブロードキャストアドレスを持つ装置内メッセージのル
ーティング、即ち、所望の光リングアクセス部2803
−xにおいてデフォルトチャネルから引き抜く、におい
て必要となる情報は、該装置内メッセージのヘッダの送
出元フィールドに記された、該装置内メッセージを挿入
した光リングアクセス部2803−1に付与された基板
番号のみである。この情報は、該装置内メッセージを挿
入する基板で、特に他の基板との通信を行うことなく得
られる情報であり、装置内を制御するために各基板に対
して何らかの情報の問い合わせを行うであるとかいった
局面で有効な方式となっている。なお、本実施形態のメ
ッセージ中継装置101内で一意の基板番号を各光リン
グアクセス部2803−xに与えるためには、例えば、
バックパネル上の配線で基板番号を固定的に各基板に与
える等の手法を用いることができる。
【0133】また、宛先フィールドに書かれたアドレス
がマルチキャストグループアドレスの場合は、まず、該
メッセージの送出元フィールドを参照し、該メッセージ
が自分が送出したものであるか否かチェックする。自分
が送出したものであれば、該メッセージを廃棄する。そ
うでなければ、宛先フィールドのマルチキャストグルー
プアドレスを参照し、自分が属しているマルチキャスト
グループアドレスのリストと照らし合わせ、自分が該マ
ルチキャストグループに属しているか否かチェックす
る。自分がそのマルチキャストグループに属するなら
ば、該メッセージのコピーを作成し、フローマッピング
部2804−yへと送出すると共に、該メッセージをデ
フォルトチャネルを経由して隣接する光リングアクセス
部2803−zに渡す。一方、自分がそのマルチキャス
トグループに属さないならば、単に、該メッセージをデ
フォルトチャネルを経由して隣接する光リングアクセス
部2803−zに渡すのみの動作を行う。
【0134】この方法は、上に述べたブロードキャスト
の方法に対して、装置内メッセージを受信した各光リン
グリングアクセス部2803−xが、自身に割り当てら
れたマルチキャストグループアドレスと、メッセージの
宛先アドレスに記されたマルチキャストグループアドレ
スを比較する手順が追加された形式を持っている。ここ
では、上位のプロトコルによって、あるマルチキャスト
通信に対してマルチキャストグループアドレスが付与さ
れ、上位のプロトコルによって決定された該マルチキャ
スト通信の送出先に前記マルチキャストグループアドレ
スが通知されることとする。
【0135】本実施形態のメッセージ中継装置101で
は、該マルチキャスト通信をフローとみなし、プロトコ
ル毎に決定されるマルチキャストグループアドレスを装
置内ラベルのマルチキャストグループアドレスの番号空
間にマッピングし、該マッピングした装置内ラベルのマ
ルチキャストグループアドレスを該マルチキャストフロ
ーの送出先である光リングアクセス部2803−xに
(例えばデフォルトチャネル上での通信を用いて)通知
する。多くの通信プロトコルでマルチキャスト通信を提
供する場合に上記と同様のマルチキャストグループアド
レスを基とした方式をとっているため、本実施形態のメ
ッセージ中継装置101の如くに、フローという概念で
統一して多数のプロトコルを収容することを考える場
合、上述の方式を取ることによってマルチキャスト通信
を扱うことが容易になる。
【0136】最後に、該装置内メッセージの宛先フィー
ルドに書かれたアドレスがその他のアドレス、即ちポイ
ント−ポイント通信を示すアドレスである場合、宛先ア
ドレスが自分の基板番号と一致したら該メッセージを分
岐し、一致しない場合はデフォルトチャネルを経由して
隣接する光リングアクセス部2803−zに渡す。な
お、ここで、さらに、送出元フィールドを参照し、自分
が送出した物である場合は該メッセージを廃棄すること
にしても良い。これにより、何らかの原因でポイント−
ポイント通信の宛先になる光リングアクセス部2803
−xが正常に動作しなかった場合に、デフォルトチャネ
ル上を該メッセージが無限に転送され、結果としてデフ
ォルトチャネルの帯域を浪費する、ことを防ぐことがで
きる。
【0137】この方法では、上に述べたブロードキャス
トの方法に比較して、装置内メッセージを受信した各光
リングリングアクセス部2803−xが、自身に割り当
てられた基板番号と、メッセージの宛先アドレスに記さ
れた装置内ラベルに含まれる基板番号を比較する手順が
追加されている。このため、それぞれのメッセージの宛
先に、該宛先の基板番号を該メッセージをデフォルトチ
ャネルに向けて送出するときに付与する。これを行うた
めには、該宛先の基板番号の通知を受けるのが好まし
く、後程詳細に述べるように、本構成例では、装置内の
制御プロトコルによって宛先のインタフェース基板28
01−yの基板番号が送出元のインタフェース基板28
01−xに対して制御メッセージを用いて通知されるよ
うに構成されている。
【0138】以上で、デフォルトチャネルにおける通信
に関する説明を終了する。次に、バイパスチャネルにお
ける通信について詳細に説明する。本実施形態のメッセ
ージ中継装置101においては、バイパスチャネルにお
ける通信は、以下の原理に従って行われる。
【0139】ここまで述べてきたように、本実施形態の
メッセージ中継装置101にあっては、ルーティング処
理装置102−xから入力されたメッセージ流から、予
め定められる条件で定義されるフローを検出し、該フロ
ーに、該フローを転送する際に必要となる処理量を大き
く削減したバイパスチャネルを割り当て、もって装置全
体のスループットを大きく向上する、ことが行われてい
る。ここで述べている構成例にあっては、スイッチング
機能202に波長多重のバースト光スイッチングを適用
して、さらに電気回路が物理的に持つ制約条件を緩和
し、さらに装置全体のスループットを向上させることと
している。この場合、実際にインタフェース基板280
1−i,j間で情報伝送を行う前に、検出されたフロー
に、光ファイバ上の波長を割り当てて、情報伝送路のセ
ットアップを行う。
【0140】波長多重のバースト光スイッチングを、本
実施形態のメッセージ中継装置101に適用するにあた
って、その情報伝送路のセットアップ手法に大きな影響
を与えるシステムパラメータに、1本の光ファイバ上に
多重可能な波長数がある。
【0141】多重可能な波長数の方が収容するインタフ
ェース基板2801−iの枚数よりも多いか等しい場
合、以下の様な方法でフローへの波長割当を行うことと
しても良い。即ち、各インタフェース基板2801−i
のバイパスチャネルの入り口に波長を割り当てることと
する。あるインタフェース基板2801−xに向かうフ
ローを検出したインタフェース基板2801−yは、他
のインタフェース基板2801−zがインタフェース基
板2801−xに向けて情報を送出していないことを確
かめた後、該インタフェース基板2801−xに割り当
てられた波長λxで情報を送出する。インタフェース基
板2801−xは、自身に割り当てられた波長λxで送
られてきた情報を受信する。この方式の場合、波長によ
って光リング上のインタフェース基板2801−xが選
択されることになり、情報の送出元となるインタフェー
ス基板2801−yでは、自身が送出する波長を送出先
の基板に割り当てられた波長に基づいて選択する必要は
あるが、一方で、各インタフェース基板2801−i自
身が受信する波長は固定で良い、という特徴がある。こ
の為、より簡便な光技術が利用可能であるという利点が
ある。以降、この方式を受信波長固定方式と呼ぶ。
【0142】一方、多重可能な波長数の方が収容するイ
ンタフェース基板2801−xの枚数よりも少ない場
合、以下の様な方法でフローへ波長を割当てても良い。
この場合に、各インタフェース基板2801−iのバイ
パスチャネルの入り口に波長を割り当てることとする
と、波長資源が不足してしまう。そこで、インタフェー
ス基板2801−iはバイパスチャネルとして受信する
波長も変更可能であることとする。あるインタフェース
基板2801−xに向かうフローを検出したインタフェ
ース基板2801−yは、他のインタフェース基板28
01−zがインタフェース基板2801−xに向けて情
報を送出していないことを確かめた後、光ファイバ上で
使用されていない波長λwを、該フローに割り当てる。
これと同時に、該フローの起点であるインタフェース基
板2801−yが該フローを送出するときの波長と、該
フローの終点であるインタフェース基板2801−xが
該フローを受信するときの波長をλwに設定する。これ
によってバイパスチャネルが設定されたので、インタフ
ェース基板2801−yは該フローに割り当てられた波
長λwで情報を送出する。インタフェース基板2801
−xは、該フローに割り当てられた波長λwで送られて
きた情報を受信する。この方式の場合、光リング上のイ
ンタフェース基板2801−iでは、バイパスルートへ
の情報の送信時の他に受信時にも波長選択をすることに
なる。この為、本実施形態のメッセージ中継装置101
に収容される基板の枚数が多重化可能な波長数より多い
場合にも対応可能である、メッセージ中継装置101に
対するインタフェース基板2801−xの増減設時にイ
ンタフェース基板と波長の割当の管理をしなくても良い
というシステム構築上の利点もある。以降、この方式を
受信波長可変方式と呼ぶ。
【0143】受信波長固定方式と受信波長可変方式は、
上に述べたようなそれぞれの特徴があり、どちらが優れ
ているというものでもない。本メッセージ中継装置10
1にシステムとして要求される特性と本発明を実施する
時点での光技術のレベルに応じて選択されるべき性質の
ものである。そこで、ここで説明している構成例では、
以降、受信波長可変方式を採用しているものとして説明
し、必要に応じて受信波長固定方式についても言及する
ことにする。
【0144】図35は、受信波長可変方式を適用した本
発明の構成例における、バイパスチャネルの概念的構成
を示す図である。同図では、インタフェース基板280
1−xがフローの起点、インタフェース基板2801−
yがフローの終点となっている。
【0145】各インタフェース基板2801−iのフロ
ーマッピング部2804−iには、フローバッファ35
01−1,3501−2、…、3501−nが含まれて
いる。フローの起点であるインタフェース基板2801
−xにおいて、該インタフェース基板2801−xのフ
ローマッピング部2804−xが検出したフローに対し
て、該フローバッファ3501−iのひとつが割り当て
られる。このフローバッファ3501−iは、該フロー
に属するメッセージを転送する情報転送路がセットアッ
プされるまでの間、必要に応じて該メッセージを一旦保
持する役割を担う。
【0146】各フローバッファ3501−iの入り口に
はカウンタ3504−iが設けられ、該フローに属する
メッセージが予め定められた時間内に到着する個数をカ
ウントしている。このカウンタ3504−iは、該フロ
ーが消滅したことを検出するために設けられている。例
えば、該予め定められた時間内に該フローに属するメッ
セージがまったくやってこなければ、該フローが消滅し
たと見なすこととしても良い。フローが消滅したことが
検出されると、該フローに割り当てられたフローバッフ
ァ3501−iは開放される。
【0147】ひとつのフローマッピング部2804−i
において、複数のフローが同時に維持されている場合が
ある。この場合には、これらのフローからバイパスチャ
ネルを設定するフローを選択するが、これは、例えば、
それぞれのフローバッファ3501−iに保持された情
報の総量(ここで扱うメッセージは可変長を仮定してい
るので、保持されたメッセージの長さの総和)がある時
点で最も多いフロー、であるとか、該フローバッファ3
501−iに保持された時間が最も長いメッセージを含
むフロー、であるとかの如く、予め定められた条件を満
足したフローを選択することになる。
【0148】送出されるフローが決定されると、フロー
の起点の光リングアクセス部2804−xの波長割当機
能3502−xが、デフォルトチャネルを用いて通信を
行い、光ファイバ上での未使用の波長λwを探し出し、
自身が情報を送出する光波長を前記選択したλwに調節
すると共に、該波長λwをフローの終点のインタフェー
ス基板2801−yの光リングアクセス部2804−y
の波長割当機能3502−yへと通知する。該フローの
終点の波長割当機能3502−yでは、該通知された波
長λwに受信波長を調節する。この段階で、あるフロー
の情報を転送するバイパスチャネルである光通話路35
05−1がセットアップされたことになる。この後、該
フローの終点の波長割当機能3502−yは、該フロー
の始点の波長割当機能3502−xへと準備が完了した
事を通知する。受信側の準備が完了したことが通知され
ると、フローの起点の波長割当機能3502−xは、該
フローに対応するフローバッファ3501−xから保持
されているメッセージを読み出し、光通話路3505−
1を通じてフローの終点の光リングアクセス部2804
−xが含む受信バッファ3503−1へと転送する。こ
のフローに属する情報の転送は、例えば、光通話路35
05−1が設定された時点でフローバッファ3501−
xに保持されていたメッセージが全て送出された時に一
時中断することにしても良い。この場合、あるフローに
係る情報転送が一時中断されると、再度、どのフローを
送出するか選択し、該選択されたフローに対応した情報
転送のための光通話路を設定するようにしてもよい。
【0149】この様に、各フローのメッセージを予め定
められた条件が満足するまで一旦保持し、その保持され
たメッセージをまとめてスイッチング処理する本実施形
態のメッセージ中継装置101の場合、ある光リングア
クセス部2804−xの入り口で、複数の光リングアク
セス部2804−y、…、zからの情報転送要求が衝突
し、本実施形態のメッセージ中継装置101の全体スル
ープットが劣化する可能性がある。これは従来の電気回
路によるパケットスイッチ素子における、スループット
劣化の最大要因であるHOL(Head Of Lin
e)ブロッキングに類する。本実施形態のメッセージ中
継装置101でも、従来の電気回路によるパケットスイ
ッチング素子同様、その内部の情報転送経路は大局的な
スケジューリングを受けないメッセージの到着によって
制御されており、該到着するメッセージの宛先が他のメ
ッセージとは無関係に選択されていることから、HOL
ブロッキングが発生する。
【0150】このHOLブロッキングを緩和するために
は、本実施形態のメッセージ中継装置101において
は、図35に示すように、ひとつの光リング2802−
xにおいて各インタフェース基板2801−xが同時に
複数の波長受信できる構成となっているのが効果的であ
る。図35では、デフォルトチャネルの受信側の波長割
当機能3502−yが、同時にふたつの光通話路350
5−1,3505−2を設定することが可能である様子
が示されている。これにより、同時にふたつのインタフ
ェース基板からのトラフィックをバイパスチャネルを経
由して受信することが可能になり、HOLブロッキング
が緩和できる。図35に示した構成の場合、それぞれの
バイパスチャネルに対応して、受信バッファ3503−
1,2が設けられている。それぞれの受信バッファ35
03−1,2に保持された情報は、該光リングアクセス
部2804−yに接続されたフローマッピング部(図示
せず)により読み出され、所定の処理を受けた後、本実
施形態のメッセージ中継装置101の外部へと送出され
る。
【0151】上で述べたようにバイパスチャネルを設定
することにすると、それぞれのインタフェース基板28
01−iへのメッセージの到着の様子によって、バイパ
スチャネルが動的に設定されることになる。図36に、
この様子の一例を示している。T=T1と名づけた図
が、ある時刻T1における、本実施形態のメッセージ中
継装置101における、バイパスチャネルの設定状況を
示しており、T=T2と名づけたものが、別の時刻T2
におけるバイパスチャネルの設定状況を示している。T
=T1においては、光リングアクセス部2803−1か
ら波長λ1を用いて光リングアクセス部2803−4へ
と、光リングアクセス部2803−2から波長λ2を用
いて光リングアクセス部2803−6へと、光リングア
クセス部2803−3から波長λ3を用いて光リングア
クセス部2803−2へと、光リングアクセス部280
3−4から波長λ1を用いて光リングアクセス部280
3−1へと、光リングアクセス部2803−5から波長
λ4を用いて光リングアクセス部2803−3へと、そ
れぞれバイパスチャネルが設定されている。
【0152】ここで述べている例では、光リングアクセ
ス部2803−iの配下を、光信号のまま通過するバイ
パスチャネルが存在する。これは、以降詳細に述べる様
に、光スイッチング技術によって実現されるが、これに
よって、電気回路で実現されたスイッチング素子では実
現できないスループットを各光リングアクセス部280
3−iが持つことができるようになる。これによって、
本実施形態のメッセージ中継装置101の全体スループ
ットを非常に高く保ちつつ、リングトポロジーという、
他のインタフェース基板2801−xが送出したメッセ
ージが送出先のインタフェース基板2801−y以外の
インタフェース基板を経由するという性質を持つ、ブロ
ードキャスト、マルチキャストを実現するという観点で
非常に有利なトポロジーを装置内部で採用することが可
能になる。従来技術である電気回路によるスイッチング
素子を採用した場合、電気回路により提供可能なスルー
プットが小さいことから、ブロードキャスト、マルチキ
ャストを行うことが要求される局面であってもリングト
ポロジは採用されず、クロスバスイッチといった、送出
先のインタフェース基板以外にはメッセージが転送され
ない利点はあるが、ブロードキャスト、マルチキャスト
を実現するために非常に複雑な処理を行わなければなら
ず、結果として全体のスループットが劣化してしまうア
ーキテクチャを採用しなければならなかった。さらに、
ここで述べている例では、波長λ1が、同一の光リング
で複数回(この例では2回)使用されている。これを波
長の再利用と呼ぶが、この様に波長を再利用することに
より、光リングのスループットを向上させることができ
る。波長の再利用が可能なことが、受信波長可変方式の
利点のひとつである。
【0153】その後、スイッチング処理が進展し、各光
リングアクセス部2803−1,2,3,4,5が自身
が使用していたバイパスチャネルを一旦開放し、別のフ
ロー対応のバイパスチャネルに設定しなおしたのが時刻
T2の状態である。この様に、時々刻々と変化する流入
トラフィックに対応して柔軟に内部にバイパスチャネル
を設定可能であることが、本実施形態のメッセージ中継
装置101の大きな特徴であり、この様に時々刻々と変
化するバーストチャネルを実現するために光バーストス
イッチング技術が適用される。T=T2においては、光
リングアクセス部2803−1から波長λ3を用いて光
リングアクセス部2803−4へと、光リングアクセス
部2803−2から波長λ4を用いて光リングアクセス
部2803−4と2803−6へと、光リングアクセス
部2803−3から波長λ3を用いて光リングアクセス
部2803−6へと、光リングアクセス部2803−6
から波長λ1を用いて2803−3へと、それぞれバイ
パスチャネルが設定されている。ここでは、上述のリン
グトポロジの利点を活用して、マルチキャストを実現す
るバイパスチャネルが設定されている。なお、光リング
アクセス部2803−4の内部に破線でλ4の信号の入
力からλ4の出力に矢印が示されているが、これは、λ
4で入力されてきた光信号を一旦電気信号に変換した
後、直ちに再度λ4の光信号に変換して出力する、後ほ
ど詳細に述べる本発明の一構成例の場合のマルチキャス
トの方式を示している。さらに、ここで述べている例で
は、光リングアクセス部2803−4が、同時にふたつ
のバイパスチャネルの光信号を受信している。
【0154】なお、図35に示したバイパスチャネルの
概念的構成は、受信波長可変方式を適用した場合であっ
たが、受信波長固定方式を適用した場合のバイパスチャ
ネルの概念的構成は、上で述べた方法に、以下に述べる
変更を加えた物であって良い。即ち、フローの終点側の
光リングアクセス部2804−yの波長割当機能350
2−yが設定する、デフォルトチャネルとして受信する
波長が予め定められている、という変更である。この場
合、フローの始点側の波長割当機能3502−xでは、
該フローの終点となるインタフェース基板2801−y
に割り当てられた波長にて情報を送出するように調整が
行われることになる。この場合であっても、フローの始
点と終点の光リングアクセス機能2804−x、yが何
らかの通信を行うことが好ましい。具体的には、他のイ
ンタフェース基板2801−zがフローの終点に向けて
情報を送出していないことを確認した後、フローの始点
の光リングアクセス機能2804−xが情報の送出を開
始する。HOLブロッキングを緩和する目的でひとつの
インタフェース基板2801−iが複数のバイパスチャ
ネルを同時に受信可能となるように構成する場合には、
それぞれのバイパスチャネルに異なる波長を割り当てれ
ば良い。
【0155】以上で、本発明の本構成例における、バイ
パスチャネルにおける通信の原理についての説明を終了
する。次に、本構成例における、バイパスチャネルの設
定法について、より詳細に説明を加える。
【0156】図37は、本構成例における、バイパスチ
ャネルの設定手順を示す図である。本構成例において
は、あるインタフェース基板2801−xにおいてフロ
ーが検出される(ステップ3701)と、まず、該フロ
ーに対してフローバッファ3501−iをひとつ選んで
割り当てる(ステップ3702)。各インタフェース基
板2801−xに実装されたフローバッファ3501−
iの個数には限りがあるので、あるフローを検出した段
階で、他のフローに対して全てのフローバッファ350
1−iが割り当てられた結果、該フローに対してフロー
バッファの割り当てができない可能性がある。この場合
は、該フローに対してバイパスチャネルを割り当てるこ
とは諦め、該メッセージは廃棄する(ステップ370
3)。なお、ステップ3703で、フローバッファを割
り当てられなかったメッセージを廃棄する代わりに、該
フローに属するメッセージをデフォルトチャネルに直ち
に送出するように構成しても良い。この場合、該メッセ
ージの宛先アドレスをブロードキャストアドレスとして
全インタフェース基板2801−iに転送し、それぞれ
のインタフェース基板2801−iは、該メッセージを
構成する情報ビットの一部を検査して、該メッセージを
自身が取り込んでルーティング処理装置102−iに送
出するか否か決定することで、該メッセージのルーティ
ングが達成される。この方式は、例えばイーサネットの
様に、該メッセージが全世界一意なアドレスを宛先とし
て持ち、各インタフェース基板2801−iが、自身が
受け取るべきアドレスを自動学習することができる場合
に適用可能である。
【0157】一方、ステップ3702でフローバッファ
3501−iの割り当てに成功した場合、該メッセージ
及び以降到着する該フローに属するメッセージを、割り
当てられたフローバッファ3501−xに格納すると同
時に、該フローがたどるべき、本構成例のメッセージ中
継装置の内部経路の決定を行う。具体的には、まず、送
出先のインタフェース基板2801−xを決定し(ステ
ップ3704)、次に、本構成例の場合、合計で4系統
ある光リングのうちのひとつを選択する(ステップ37
05)。次に、前記割り当てられたフローバッファ35
01−xから順次メッセージの取り出しを開始し、デフ
ォルトチャネルを用いたメッセージ転送(ステップ37
06)を行う。なお、この場合は装置内メッセージの宛
先アドレスは前記送出先のインタフェース基板2801
−xを示す装置内ラベルであり、デフォルトチャネルで
のポイント−ポイント通信が行われている。この様に、
フローが検出され、該フローの装置内での転送経路の決
定が終了した段階からデフォルトチャネルによるメッセ
ージの転送を行うようにすると、光リング上の波長資源
不足が原因でバイパスチャネル設定までに要する時間が
非常に延びてしまった場合であっても、順次メッセージ
を所定の送出先に転送することが可能で、個々のメッセ
ージの遅延時間を小さく抑えることができる。デフォル
トチャネルでのメッセージ転送を行っている間、以下に
述べるイベントが発生するのを待つ。
【0158】その第1のイベントは、該フローが消滅し
た、というイベント(ステップ3707)である。この
イベントは、前述したように、例えば、フローバッファ
3501−xに対応してカウンタ3504−xを設けて
該フローに属するメッセージの到着を監視し、予め定め
られた期間内に該フローに属するメッセージが到着しな
かった場合に該フローが消滅したとみなす、といった方
法によって検出される。このイベントが発生したなら、
該フローに割り当てられたフローバッファや、その他の
資源、具体的には後ほど詳細に説明する、本実施形態の
メッセージ中継装置101が備える各種テーブルのエン
トリ、を開放する(ステップ3708)。
【0159】その第2のイベントは、予め定められた条
件であるバイパスチャネル設定条件が成立した(ステッ
プ3709)というイベントである。このイベントは、
例えば、以下のような条件が成立した場合に成立したと
みなすこととしても良い。即ち、割り当てられたフロー
バッファ3501−xに保持されるメッセージ量が予め
定められたスレシホールドを超えたなら、といった条件
である。
【0160】バイパスチャネル設定条件が成立したな
ら、該フローに属するメッセージを転送するためのバイ
パスチャネルを設定する(ステップ3710)。バイパ
スチャネルの設定に失敗したならデフォルトチャネルで
の通信を継続する。バイパスチャネルの設定に成功した
なら、次に、デフォルトチャネルでの転送から該設定し
たバイパスチャネルでの転送に切り替え(ステップ37
11)、該バイパスチャネルによるメッセージ転送を行
う(ステップ3712)。
【0161】さて、バイパスチャネルによるメッセージ
通信を行なっている最中には、バイパスチャネル開放条
件が成立する、というイベントを待っている(ステップ
3713)。この条件は、例えば、対応するフローバッ
ファ3501−xが空になった、といった条件であって
よい。バイパスチャネル開放条件が成立すると、該バイ
パスチャネルを開放し(ステップ3714)、該フロー
のメッセージ転送を以降デフォルトチャネルに戻す。
【0162】次に、インタフェース基板にてイーサネッ
トを収容する場合について、バイパスチャネル設定時に
本構成例のメッセージ中継装置101が行う動作をより
詳細に説明する。図38は、バイパスチャネル設定中に
発生する、メッセージの転送シーケンスを示す図であ
る。同図には、ルーティング処理装置102−xが本実
施形態のメッセージ中継装置101を経由してルーティ
ング処理装置102−yにメッセージを転送する局面が
示されている。ルーティング処理装置102−xはイン
タフェース基板2801−1に接続され、ルーティング
処理装置102−yはインタフェース基板2801−3
に接続されている。同図に示すように、本構成例の場
合、各インタフェース基板2801−xが経路選択メッ
セージとバイパスチャネル設定メッセージをデフォルト
チャネル上でやりとりすることで、あるフローに属する
メッセージを転送するためのバイパスチャネルが設定さ
れてゆく。
【0163】ルーティング処理装置102−xからメッ
セージが到着する(ステップ3801)と、インターフ
ェース基板2801−1は、該メッセージが属するべき
フローが既に検出され、該フローに対してフローバッフ
ァ3501−xが割り当てられているか否かを調べる。
該メッセージの属するフローに対してフローバッファ3
501−xが割り当てられている場合は、該メッセージ
に所定の装置内ヘッダを付与した後、該メッセージを該
割り当てられたフローバッファ3501−xに書き込
む。
【0164】そうでなければ、図37に示したフローチ
ャートに従い、まず、該フローにフローバッファ350
1−xを割り当てる(図37のステップ3702)。到
着したメッセージは、該フローバッファに一旦保持して
おく。次に、該メッセージの送出先基板を決定する(図
37のステップ3702)。ここで説明している構成例
では、メッセージの送出先基板の決定は経路選択メッセ
ージを用いて、以下のように行われる。
【0165】経路選択メッセージは、本構成例のメッセ
ージ中継装置内のみで有為なメッセージで、検出された
フローの、本構成例内の情報転送経路を決定する目的を
もつものである。あるインタフェース基板2801−i
が、このメッセージをあるリングのデフォルトチャネル
に向けて送出し、リング上の各インタフェース基板28
01−j、…、kを経由して帰ってくるのを待ち、帰っ
てきた該メッセージの情報部を参照することで、該イン
タフェース基板2801−iが収容しているプロトコル
のアドレス(ここの例ではイーサネットアドレス)に対
応するインタフェース基板2801−xに本装置内部で
付与された装置内ラベルと、該アドレスによって指定さ
れたインタフェース基板までのリング上での距離、即ち
ホップ数、とを知ることができる。
【0166】本構成例では、装置内の経路が時計周り、
もしくは反時計周りのリングを構成しているので、ある
基板から、所望の基板に向かうのに選択すべき経路が2
系統、時計周りの経路か、反時計周りの経路か、が存在
している。前述した様に、これらふたつの経路のうちか
ら、実際にバイパスチャネルを設定する経路を決定す
る。本構成例にあっては、経路を選択する手がかりとし
て最も重要な情報は宛先のインタフェース基板までのホ
ップ数である。ホップ数の小さな経路を選択すること
で、本構成例の場合、それぞれのメッセージが消費する
光リング上の帯域を小さく抑えることができ、本構成例
の全体スループットを向上させることができる。どちら
の経路がホップ数がより小さいかを計測する目的で、経
路選択メッセージは、それぞれの経路に対して送出され
る。
【0167】図38において、ステップ3802,38
03,3804,3805で示されているのが時計周り
の経路で各インタフェース基板2801−xを巡回する
経路選択メッセージ、ステップ3806、3807、3
808、3809で示されているのが反時計周りの経路
で各インタフェース基板2801−xを巡回する経路選
択メッセージ、をそれぞれ示している。経路選択メッセ
ージを送出したインタフェース基板(図38に示した例
ではインタフェース基板2801−1)戻ってくると、
該経路選択メッセージは、経路選択に必要な情報、本構
成例ではメッセージの宛先のインタフェース基板までの
ホップ数、を含んでいる。
【0168】経路選択メッセージによるホップ数計測、
及び、プロトコルのアドレスによって指定されたインタ
フェース基板2801−xで付与される装置内ラベルの
収集を行うための各インタフェース基板2801−iの
動作は以下のようである。図39は、時計回り経路にお
ける経路選択メッセージの動作を説明する図、図40
は、半時計回り経路における経路選択メッセージの動作
を説明する図である。図39、40の、3901,39
02,3903,3904,3905,3906,40
01,4002,4003,4004,4005,40
06と符号を付けた部位が、該経路選択メッセージに含
まれる情報を示した図である。なお、これらの符号は経
路選択が実行される順序も同時に示している。
【0169】これらの図に示されるように、あるメッセ
ージが経路選択メッセージであることは、装置内ヘッダ
の種別フィールドで示されている。また、該メッセージ
の情報部に含まれる情報がイーサネットプロトコルに関
連するものであることは、装置内ヘッダのプロトコルフ
ィールドで示されている。また、装置内ヘッダの送出元
フィールドには、該メッセージを送出したインタフェー
ス基板、これらの図で示した例の場合はインタフェース
基板2801−1、で該経路選択メッセージによってそ
の経路を選択しようとしているフローに与えられた装置
内ラベルが含められている。該装置内ラベルの基板番号
は該インタフェース基板の基板番号、物理リンク番号は
フローが入力されてくる物理リンクの物理リンク番号で
ある。また、論理パス番号は、該インタフェース基板に
よって作成されたものが書き込まれる。論理パス番号
は、収容するプロトコル及び選択したフロー定義情報に
よってその作成方法が異なるが、収容するプロトコルが
イーサネットで、フロー定義情報をイーサネットフレー
ム中の宛先イーサネットアドレスとすれば、上で割り当
てたフローバッファに割り当てられた識別子、バッファ
番号であってよい。装置内ヘッダの宛先フィールドはリ
ング上巡回アドレスである。一方、経路選択メッセージ
の情報部には、フローの終点を示す、該インタフェース
基板2801−xが収容しているプロトコルのアドレ
ス、この場合はイーサネットアドレスと、該イーサネッ
トアドレスを持つ物理リンクを示す装置内ラベルと、該
物理リンクに至るまでのホップ数とが含まれている。な
お、この図では、図が煩雑になるのを防ぐため、装置内
ラベルとして、特に該装置内ラベル中の基板番号のみを
示している。
【0170】以降、図39を参照しつつ、さらに説明を
進める。送出先基板が決定されていないフローに属する
メッセージを受信すると、インタフェース基板2801
−1は、3901と符号がついた部位で示した情報を持
つ経路選択メッセージを作成し、まず、時計周りのリン
グのうちのどれかを選択し、デフォルトチャネルを経由
してリング上で隣接するインタフェース基板、この場合
はインタフェース基板2801−2に送出する(ステッ
プ3901)。この時、送出先L2アドレスフィールド
には、ルーティング処理装置102−xから到着したメ
ッセージのイーサネットヘッダの送出先アドレスの値、
この例ではxxx、が書き込まれている。また、このメ
ッセージによって選られる情報を書き込むフィールドで
ある、情報部のホップ数は0、送出先装置内ラベルはU
NKNOWNにそれぞれ設定されている。ここで、UN
KNOWNとは、まだ情報が得られていないことを示し
ている。
【0171】該経路選択メッセージの装置内ヘッダの宛
先フィールドがリング上巡回なので、該メッセージを受
け取ったインタフェース基板、この場合はインタフェー
ス基板2801−2は、該メッセージを引き抜き、以下
の処理を加える。
【0172】まず、該メッセージの装置内ヘッダの送出
元フィールドの基板番号と、自身の基板番号を比較す
る。もし一致していたなら、該メッセージは、自身が送
出したメッセージであり、該メッセージの情報部には該
インタフェース基板が要求している、経路に関する情報
が含まれている。この情報を用いて、本構成例で要請さ
れるメッセージ転送に係る処理を進める。一方、もし、
一致していなければ、以下の処理を加え、再度、該メッ
セージを入力されてきたリングと同じ方向に回るリング
のデフォルトチャネルに挿入する。
【0173】まず、該メッセージの情報部の送出先装置
内ラベルの値を確認する。もしUNKNOWNでなけれ
ば、既に、該メッセージに含まれた送出先L2アドレス
を持つ基板を、該メッセージが通過してきている。この
場合は、何もせずに、該メッセージを所定のデフォルト
チャネルに挿入する。
【0174】一方、もしUNKNOWNならば、まだ送
出先L2アドレスを持つ基板を経由してきていない。こ
の場合は、次に、該メッセージの情報部に書かれた送出
先L2アドレスと、自身に接続された機器が持つL2ア
ドレスとを比較する。もし、自身に接続された機器が持
つL2アドレスが、情報部に書かれた送出先L2アドレ
スと一致したなら、自分が該メッセージによって検索さ
れている送出先である。この場合は、送出先装置内ラベ
ルフィールドに、自身の基板番号と、必要に応じて、該
L2アドレスを持つ機器が接続されている物理リンク番
号、および自身が作成した論理パス番号とを書き込ん
で、該メッセージを入力されてきたのと同じリングのデ
フォルトチャネルに挿入する。一方、もし、自身が接続
された機器が持つL2アドレスが、情報部に書かれた送
出先L2アドレスと一致しないなら、ホップ数フィール
ドの値に1を加えて再度ホップ数フィールドに書き込
み、該メッセージが入力されてきたのと同じリングのデ
フォルトチャネルに挿入する。
【0175】ここで、各インタフェース基板2801−
xが、自身に接続された機器の持つL2アドレスを知る
ためには、例えば、各インタフェース基板2801−x
において受信されるメッセージのイーサネットヘッダに
含まれる、送出元イーサネットアドレスを抽出する。
【0176】以上の動作をリング上の各インタフェース
基板2801−xが行った結果、図39に示すように、
インタフェース基板2801−1から送出された経路選
択メッセージが、時計周りのリングに沿って各インタフ
ェース基板を経由し、インタフェース基板2801−1
に戻ってくる。図39に示した例では、送出先L2アド
レスxxxを持つ機器は、インタフェース基板2801
−5上に接続されているものとしている。インタフェー
ス基板2801−5に至るまでに経由するインタフェー
ス基板2801−2,3,4では、それぞれ、該経路選
択メッセージのホップ数フィールドの値がプラス1され
て送出され(ステップ3902,3903,390
4)、インタフェース基板2801−5では送出先装置
内ラベルにインタフェース基板2801−5の基板番号
が書き込まれ(ステップ3905)、インタフェース基
板2801−6では何も処理されずに再度デフォルトチ
ャネルに送出されている(ステップ3906)。これに
よって、インタフェース基板2801−1に該メッセー
ジが戻ってきたときには、該メッセージの情報部に、送
出先L2アドレスxxxのインタフェース基板の装置内
ラベルと、該インタフェース基板に至るまでのリング上
のホップ数が書き込まれている。
【0177】同様のことが、次に、反時計周りのリング
上でも行われる。図40に示すように、インタフェース
基板2801−1が経路選択メッセージを送出する(ス
テップ4001)と、該経路選択メッセージは、上述の
アルゴリズムに従って各インタフェース基板で処理を受
けながら、反時計周りのリングに沿って転送され、イン
タフェース基板2801−1に戻ってくる。図39に示
した例と同様、図40で示した例でも、送出先L2アド
レスxxxを持つ機器は、インタフェース基板2801
−5上に接続されているものとしている。インタフェー
ス基板2801−5に至るまでに経由するインタフェー
ス基板2801−6では、該経路選択メッセージのホッ
プ数フィールドの値がプラス1されて送出され(ステッ
プ4002)、インタフェース基板2801−5では送
出先装置内ラベルにインタフェース基板2801−5の
基板番号が書き込まれる(ステップ4003)。
【0178】ここで、図39に示した手順で、現在処理
中のフローに対しては該インタフェース基板2801−
5の論理パス番号を既に作成しているので、新たに論理
パス番号を作成することはせず、図39に示した手順で
作成した論理パス番号を書き込む。これは、それぞれの
インタフェース基板2801−iで、フローの終点に対
して割り当てた論理パス番号を、該フローの始点の装置
内ラベルから知ることができるテーブルを保持してお
き、必要に応じて該テーブルを参照することで達成する
ことができる。
【0179】その後、インタフェース基板2801−
4,2801−3,2801−2では何も処理されずに
再度デフォルトチャネルに送出されている(ステップ4
004,4005,4006)。これによって、図39
に示した場合と同様、インタフェース基板2801−1
に該メッセージが戻ってきたときには、該メッセージの
情報部に、送出先L2アドレスxxxのインタフェース
基板の装置内ラベルと、該インタフェース基板に至るま
でのリング上のホップ数が書き込まれている。
【0180】時計周りのリングでの経路選択メッセージ
の処理結果得られるホップ数と、反時計周りのリングで
の経路選択メッセージの処理結果得られるホップ数を比
較すると、インタフェース基板2801−xは、どちら
の経路の方が、少ないホップ数である装置内ラベルを持
つインタフェース基板に至ることができるかを知ること
ができる。この結果は、本構成例では、各インタフェー
ス基板2801−xに設けられる装置内経路情報テーブ
ル4101と呼ばれるテーブルに保持される。
【0181】図41に装置内経路情報テーブル4101
のフォーマットを示す。装置内経路情報テーブル410
1は、装置内ラベルで参照可能なテーブルで、それぞれ
のエントリには、少なくとも、経路を選択する場合に優
先度を高くして選択する経路を示すプライマリ経路フィ
ールドと、該装置内ラベルが付与されたフローが現在実
際に転送されている光リングを示す選択経路フィールド
と、現在対応するフローがデフォルトチャネルにより転
送されているか、バイパスチャネルにより転送されてい
るか否かを示す選択チャネルフィールドと、が含まれて
いる。プライマリ経路フィールドには、上記経路選択処
理の結果として得られたホップ数を比較し、より短い経
路で到着することのできる方向(時計周り、反時計周
り)を示す情報が書き込まれる。リング型トポロジを適
用した場合、短い経路を選択する方が、リング上の情報
転送帯域の消費量が少なく、もって、より高いスループ
ットを達成することができる。これを達成するため、よ
り短い経路が達成できる方向をプライマリ経路とする。
一方、選択経路フィールドに記載される情報の作成法に
ついては、後ほど説明を加える。また、選択チャネルフ
ィールドは、後ほど詳細に述べる方法にて転送を行うチ
ャネルの変化に追従して値が書きかえられるフィールド
で、デフォルトチャネルによる通信中はデフォルトチャ
ネルという、バイパスチャネル設定中にはバイパスチャ
ネル設定中という、バイパスチャネル使用可能なときは
バイパスチャネルという、値をそれぞれとる。
【0182】ところで、ルーティング処理装置102−
xから102−yへと初めてIPメッセージが転送され
る時には、所望の宛先レイヤ3アドレスが、どのレイヤ
2アドレスに対応づけられているかを調べる、アドレス
解決プロトコルがこれらのルーティング処理装置102
−x、y間で実行される。このアドレス解決プロトコル
は、イーサネット上でブロードキャストが容易である事
を利用して構成されており、アドレス解決の要求メッセ
ージの宛先アドレスは、該メッセージを到達可能な全て
の機器に転送する事を指示するブロードキャストアドレ
スとなっている。本構成例では、ブロードキャストアド
レスをイーサネットヘッダの宛先アドレスに持つメッセ
ージは、以下のように処理される。
【0183】アドレス解決プロトコルは、アドレス解決
要求メッセージを宛先レイヤ3アドレスを持つ機器が存
在する可能性のある範囲にブロードキャストし、該アド
レス解決要求メッセージを受け取った機器で、該要求メ
ッセージで指定されたレイヤ3アドレスを持つ機器が、
該要求メッセージに対するアドレス解決応答メッセージ
を作成し、該要求を行った機器に該応答メッセージを送
付することによって行われる。この時、応答メッセージ
の送出元レイヤ2アドレスが、要求メッセージを送出し
た機器が知りたいレイヤ2アドレスである。
【0184】図42に、本実施形態のメッセージ中継装
置101にて接続されたふたつのルーティング処理装置
102−x、yの間でアドレス解決プロトコルが実行さ
れる場合のメッセージのやりとりの例を示す。同図に示
した例の場合、ルーティング処理装置102−xが受け
取ったメッセージの宛先レイヤ3アドレスを解析した結
果として得られるネクストホップアドレスとして、ルー
ティング処理装置102−yに付けられたレイヤ3アド
レスが得られたこととしている。ルーティング処理装置
102−xは、ネクストホップのレイヤ3アドレスが得
られると、次に、該ネクストホップのレイヤ3アドレス
を持つ機器のレイヤ2アドレスを上述のアドレス解決を
行うことにより得ようとする。これを達成するために、
ルーティング処理装置102−xは、アドレス解決要求
メッセージを送出する(ステップ4201)。
【0185】該アドレス解決要求メッセージを受信する
と、本実施形態のメッセージ中継装置101のインタフ
ェース基板2801−1は、該アドレス解決要求メッセ
ージに装置内ヘッダを付与し、予め定められた条件によ
ってメッセージ中継装置101内部の光リングを選択
し、該選択した光リングのデフォルトチャネルに該アド
レス解決要求メッセージを送出する(ステップ420
2)。このアドレス解決要求メッセージの宛先レイヤ2
アドレスは予め定められたイーサネットのブロードキャ
ストアドレスである。イーサネットを収容するインタフ
ェース基板2801−iのフローマッピング部2804
−iでは、宛先レイヤ2アドレスとしてブロードキャス
トアドレスを持つメッセージに付与する装置内ヘッダの
宛先フィールドに対して、本実施形態のメッセージ中継
装置101内部で定められたブロードキャストアドレス
を与えることとし、またフローバッファ3501−iの
割り当てを行わずに直ちにデフォルトチャネルに該メッ
セージを送出することとする。また、装置内ヘッダの送
出元フィールドには、前述の方式に従い、該インタフェ
ース基板の基板番号を含む装置内ラベルが与えられる。
【0186】ここで、上述の、アドレス解決要求メッセ
ージを送出する光リングを選択する条件としては、例え
ば、何らかの方法で測定されたバイパスチャネルの負荷
が最も軽い光リングを選択することとしてもよい。ここ
では、この結果として、時計周りの方向の光リングが選
択されたものとする。
【0187】ステップ4202の結果として、インタフ
ェース基板2801−2は、デフォルトチャネルから該
アドレス解決要求メッセージを受け取る。該メッセージ
の装置内ヘッダの宛先フィールドはブロードキャストア
ドレスであるので、前述のアルゴリズムに従い、該アド
レス解決要求メッセージを該インタフェース基板280
1−2に接続されているルーティング処理装置102−
iに送出する(ステップ4203)と共に、光リング上
で隣接するインタフェース基板2801−3へとブロー
ドキャストチャネルを用いて送出する(ステップ420
4)。ルーティング処理装置102−iに向かう方向で
は、装置内ヘッダを削除し、イーサネットのアドレス解
決要求メッセージとして送出することになる。
【0188】同様に、インタフェース基板2801−3
でも、該アドレス解決要求メッセージを、装置内ヘッダ
を削除しつつ自身が収容しているルーティング処理装置
102−yへと送出する(ステップ4205)と共に、
光リング上で隣接する次のインタフェース基板2801
−iへと送出する(ステップ4206)。これを該光リ
ング上の各インタフェース基板が行うことによって、該
メッセージは光リングを一周し、最後に、インタフェー
ス基板2801−1に戻ってくる(ステップ420
7)。該アドレス解決要求メッセージの送出元アドレス
として、該インタフェース基板2801−1の基板番号
が付与されているので、前述のアルゴリズムに従い、該
メッセージはここで廃棄される。ここまでで、本メッセ
ージ中継装置101で接続される全ての機器に該アドレ
ス解決要求メッセージが転送されたことになり、アドレ
ス解決要求メッセージを処理するために必要な機能が達
成されたことになる。
【0189】ルーティング処理装置102−yは、前記
アドレス解決要求メッセージを受け取ると、自身が参照
されていることを知り、該メッセージへの応答として、
アドレス解決応答メッセージを作成し、メッセージ中継
装置101のインタフェース基板2801−3へと渡す
(ステップ4208)。インタフェース基板2801−
3では、該アドレス解決応答メッセージのイーサネット
のレイヤ2ヘッダ部分の宛先アドレス等を用いて、図3
7に示した一連の処理を実行し、該アドレス解決要求メ
ッセージをインタフェース基板2801−1へと返す
(ステップ4209,4210)。ここで、アドレス解
決応答メッセージが転送されるのは、デフォルトチャネ
ルでもかまわないし、バイパスチャネルでもかまわな
い。アドレス解決応答メッセージが受信された時の、イ
ンタフェース基板2801−3の状態によって選択され
る。
【0190】該アドレス解決要求メッセージを受け取る
と、インタフェース基板2801−1は、基板内ヘッダ
を削除し、ルーティング処理装置102−xに該メッセ
ージを渡す(ステップ4211)。以上で、アドレス解
決プロトコル実行に係る一連のメッセージのやりとりが
終了する。
【0191】アドレス解決要求メッセージを転送する際
の、本構成例のメッセージ中継装置の内部動作を図43
に示す。同図には、インタフェース基板2801−1が
アドレス解決要求メッセージを受け取った場合に行われ
る、メッセージ中継装置内部でのメッセージのやりとり
が示されている。4301,4302,4303,43
04,4305,4306と符号が付けられた部位が、
アドレス解決要求メッセージが内部で転送される際の装
置内メッセージのフォーマットを示している。アドレス
要求メッセージを転送する装置内メッセージは、ルーテ
ィング処理装置102−xから渡されたアドレス解決要
求メッセージに装置内ヘッダを付加した形式である。装
置内ヘッダの種別フィールドには、該メッセージがユー
ザ情報を運び、本メッセージ中継装置の内部動作を制御
するものでないことを示す情報が書き込まれている。同
図では、この情報をユーザデータと表記している。ま
た、プロトコルフィールドには該装置内メッセージの情
報部がイーサネットプロトコルに関連するものであるこ
とが示されている。さらに、装置内ヘッダの宛先フィー
ルドには、装置内メッセージに含まれているアドレス解
決要求メッセージの宛先アドレスがブロードキャストア
ドレスであることに対応して、装置内ラベルのブロード
キャストアドレスが書き込まれ、送出元フィールドには
該メッセージを送出したインタフェース基板の装置内ラ
ベルが書かれている。なお、この図でも、図39と同
様、図が煩雑になるのを防ぐため、特に装置内ラベル中
の基板番号のみを示している。
【0192】インタフェース基板2801−1がアドレ
ス解決要求メッセージを受け取ると、同図に示されたよ
うな装置内メッセージを作成し、上述の方法で選択され
た光リングのデフォルトチャネルに挿入する(ステップ
4301)。装置内ヘッダの宛先フィールドがブロード
キャストアドレスであることから、このメッセージは、
前述のように、各インタフェース基板2801−2,
3,4,5,6を経由しインタフェース基板2801−
1に戻ってくる(ステップ4302,4303,430
4,4305,4306)。この時、それぞれのインタ
フェース基板で該メッセージがコピーされ、該インタフ
ェース基板に接続されている機器に対して渡される。
【0193】再度図38に戻り、本構成例でのメッセー
ジ転送シーケンスに関する説明を進める。経路選択メッ
セージによって該フローの装置内経路が決定されると、
ルーティング処理装置102−xから到着したメッセー
ジは、インタフェース基板2801−1からデフォルト
チャネルを用いて所望のインタフェース基板2801−
3へと転送され(ステップ3810,3811)、イン
タフェース基板3において装置内ヘッダが削除され、所
望のルーティング装置102−yへと転送される(ステ
ップ3812)。ところで、前述の経路選択手法に従う
と、決定されているのはそのメッセージを流すべき方向
(時計周りもしくは反時計周り)だけで、インタフェー
ス基板2801−1に接続されたリング(本構成例では
時計周り2系統、反時計周り2系統の計4系統)の内、
どのリングを使用するかはまだ決定されていない。どの
リングを使用するかは、このデフォルトチャネルを用い
たメッセージ転送の開始時に、例えば、予め定められた
方法で測定したデフォルトチャネルの負荷が最も軽いも
のを選択する、といった方法で、決定されることとして
も良い。ここで決定されたリングを示す情報が、装置内
経路情報テーブル4101の選択経路フィールドに書き
込まれ、以降のデフォルトチャネルを用いたメッセージ
転送時に同じリングのデフォルトチャネルを使用するよ
うにするのが、メッセージ到着順をなるべく変えないと
いう観点から望ましい。
【0194】ところで、この局面で使用される装置内メ
ッセージのフォーマットは以下の通りである。装置内メ
ッセージの情報フィールドには、転送するべきメッセー
ジが入る。一方、装置内メッセージの装置内ヘッダの種
別フィールドにはユーザデータであることを示す情報
が、プロトコルフィールドには該メッセージがイーサネ
ットプロトコルに関連するものであることを示す情報が
それぞれ記入される。さらに、装置内ヘッダの宛先フィ
ールドには転送するべきメッセージの解析結果としての
該メッセージの属するフローを示す装置内ラベル(本構
成例の場合、装置内ラベルには装置内での経路情報も含
まれているが)が、一方でその送出元フィールドには該
メッセージを受信したインタフェース基板2801−1
を示す装置内ラベルが、それぞれ記入される。
【0195】デフォルトチャネルの帯域は、各インタフ
ェース基板2801−iによって共有されており、ひと
つのインタフェース基板2801−xが占有できるわけ
ではない。従って、到着したメッセージを順次デフォル
トチャネルを用いて所定のインタフェース基板2801
−yに転送していたとしても、ルーティング処理装置1
02−xから到着するメッセージ量が増加すると(ステ
ップ3813,3814)、該フローに割り当てられた
フローバッファ3501−zに保持されるメッセージ量
が増加してゆく。この結果、到着メッセージ量が増加し
た状態が保たれるならば、前述のバイパスチャネル設定
条件である、フローバッファ3501−zに保持された
メッセージ量がスレシホールド値を超える、という条件
が成立する。このイベントが発生すると(図37のステ
ップ3709)、装置内部でバイパスチャネルを設定す
る(図37のステップ3710)。これは、本構成例の
場合、以下のように行われる。
【0196】本構成例の場合、バイパスチャネルの設定
とは、具体的には、受信波長可変方式の場合はフローに
対して波長を割り当てて、送信端と受信端を該割り当て
た波長に同調させること、受信波長固定方式の場合は、
該フローの終点であるインタフェース基板2801−3
のバイパスチャネル用受信波長が他のインタフェース基
板2801−iによって使用されていないことを確認し
て送信端を該確認した波長に同調させること、である。
まず、受信波長可変方式の場合について、詳細にその手
法を説明する。
【0197】それぞれのインタフェース基板2801−
xは、自身を起点とするフローに対して波長を割り当て
るため、自身の直下を通過している光信号の波長がどの
基板に対して割り当てられているのか、常に図44に示
す波長割り当てテーブル4401を用いて把握してい
る。波長割り当てテーブル4401は、波長をキーとし
て検索できるテーブルで、それぞれのエントリには、対
応する波長の光信号の送信端のインタフェース基板28
01−xの基板番号と、受信端のインタフェース基板2
801−yの基板番号がそれぞれ書かれている。新たに
フローに対して波長を割り当てる場合、各インタフェー
ス基板2801−iは、このテーブルを参照し、未使用
の波長を探し出す。
【0198】次に、波長を割り当てようとしているイン
タフェース基板2801−xは、バイパスチャネル設定
メッセージを作成して、予め定められた方法によって選
択されたリングに向けて送出する。該バイパスチャネル
設定メッセージは、図38のステップ3815,381
6,3817,3818で示されるように、リング上の
インタフェース基板を順次巡回してリングを一周して送
出元のインタフェース基板に戻ってくる。該メッセージ
がリングを一周する間に、該メッセージを受け取ったそ
れぞれのインタフェース基板が該メッセージの指示に従
い、バイパスチャネル設定に必要な種々の操作を実行す
る。
【0199】図45,46,47に、本構成例におけ
る、バイパスチャネル設定メッセージを用いたバイパス
チャネル設定の手順が具体的に示されている。図45,
46,47の、4501,4502,4503,450
4,4505,4506,4601,4602,460
3,4604,4605,4606,4701,470
2,4703,4704,4705,4706と符号を
付けた部位が、該バイパスチャネル設定メッセージに含
まれる情報を示した図である。なお、これらの符号はバ
イパスチャネル設定が実行される順序も同時に示してい
る。これらの図に示されるように、あるメッセージがバ
イパスチャネル設定メッセージであることは、装置内ヘ
ッダの種別フィールドで示されている。また、該メッセ
ージの情報部に含まれている情報が、本装置内部のみで
有為である情報しか含まないことが、装置内ヘッダのプ
ロトコルフィールドで示されている。同図では、このこ
とを装置内と記述することで示している。一方、該メッ
セージの宛先フィールドには、このメッセージがリング
上で各インタフェース基板2801−xを順次巡回する
ことを示すアドレス、リング上巡回アドレスが、また、
該メッセージの送出元フィールドには、該メッセージを
送出したインタフェース基板、これらの図で示した例の
場合はインタフェース基板2801−1、における、該
メッセージでバイパスチャネルを設定しようとしている
フローを示す装置内ラベルが、それぞれ含まれている。
一方、バイパスチャネル設定メッセージの情報部には、
フローの終点のインタフェース基板における、該フロー
を示す装置内ラベルと、該フローに割り当てる候補とな
る波長、さらに、該波長をフローに割り当てる手順中の
該割り当ての状態を示す予約ステータスと呼ぶ情報、が
含まれている。なお、この図では、図が煩雑になるのを
防ぐため、装置内ラベルとして、特に該装置内ラベル中
の基板番号のみを示している。
【0200】また、予約ステータスには、処理中、使用
可、使用不可、抹消の計4通りの状態がある。さらに、
これらの図にあっては、インタフェース基板2801−
2が波長λ4を用いてインタフェース基板2801−
4、2801−6に向けて、インタフェース基板280
1−3が波長λ2を使用してインタフェース基板280
1−6に向けて、インタフェース基板2801−6が波
長λ1を用いて2801−3に向けて、それぞれバイパ
スチャネルを用いてメッセージを転送している間に、イ
ンタフェース基板2801−1が、インタフェース基板
2801−5に対してメッセージを転送するためのバイ
パスチャネルを時計周りのリングに設定するために波長
を割り当てる時に行われる手順が示されている。
【0201】以降、図45を参照しつつ、さらに説明を
進める。バイパスチャネル設定条件が成立すると、イン
タフェース基板2801−1は、4501と符号がつい
た部位で示した情報を持つバイパスチャネル設定メッセ
ージを作成し、予め定められた方法によって選択された
リングのデフォルトチャネルに該メッセージを送出する
(ステップ4501)。この時、インタフェース基板2
801−1は、自身が持つ波長割り当てテーブル440
1を参照し、使われていない波長のうちのひとつを選択
し、候補波長として該メッセージの情報部に含ませる。
また、装置内経路情報保持テーブル4101の選択チャ
ネルフィールドの値をバイパスチャネル設定中に書き換
える。さらに、該波長に対応する波長割り当てテーブル
4401のエントリに、該波長を現在用いようとしてい
る送信端のインタフェース基板、この例ではインタフェ
ース基板2801−1、と、受信端のインタフェース基
板、この例ではインタフェース基板2801−5、とを
記録しておく。上で同図に示した例においては、インタ
フェース基板2801−1の直下では波長λ2、λ3、
λ4が使用されておらず、インタフェース基板2801
−1は波長λ2を選択している。
【0202】該バイパスチャネル設定メッセージの装置
内ヘッダの宛先フィールドがリング上巡回なので、該メ
ッセージを受け取ったインタフェース基板、この場合は
インタフェース基板2801−2は、該メッセージを引
き抜く。各インタフェース基板2801−iは、引き抜
いたバイパスチャネル設定メッセージに対して、以下の
処理を加える。
【0203】まず、該メッセージの装置内ヘッダの送出
元フィールドの基板番号と、自身の基板番号を比較す
る。もし一致していたなら、該メッセージは、自身が送
出したメッセージであり、もし、予約ステータスの値が
使用可となっていれば、該メッセージを送り出したとき
に候補波長フィールドに書き込んだ波長を使ったバイパ
スチャネルの設定が完了している。この場合は、送信端
を該波長に同調させて、装置内経路情報保持テーブル4
101の選択チャネルフィールドの値をバイパスチャネ
ルとし、バイパスチャネルを用いた通信を開始する。一
方、予約ステータスの値が使用不可の場合は、該波長は
リング上のどこかで使用されており、該波長を用いた通
信はできない。この場合は、以降に述べる処理を行って
波長の予約の解除を行った後、別の波長やリング上で再
度バイパスチャネルの設定を試みても良いし、バイパス
チャネルの設定を諦めても良い。
【0204】もし、装置内ヘッダの送出元フィールドの
基板番号と、自身の基板番号が一致していなければ、該
メッセージは、各インタフェース基板2801−iを巡
回している最中である。この場合は、次に、該メッセー
ジの予約ステータスを参照する。もし、予約ステータス
の値が使用不可であれば、該メッセージに書き込まれた
波長を自身が既に巡回してきた経路のどこかで使用中で
あり、該波長を用いたバイパスチャネルによる通信が不
可能であることを示している。この事を送信端まで通知
するため、何も処理を加えずに、該メッセージが入力さ
れたのと同じリングのデフォルトチャネルに、該メッセ
ージを送出する。また、予約ステータスの値が使用可で
あれば、送信端から受信端までの経路上での、該メッセ
ージに書き込まれた波長の予約が終了し、該波長を用い
たバイパスチャネルによる通信が可能であることを示し
ている。この事を送信端まで通知するため、何も処理を
加えずに、該メッセージが入力されたのと同じリングの
デフォルトチャネルに、該メッセージを送出する。
【0205】もし、予約ステータスが処理中であれば、
現在各インタフェース基板2801−xを巡回中の該メ
ッセージを用いたバイパスチャネル設定が進行中である
ことを示している。この場合には、次に、メッセージの
予約該メッセージの予約波長フィールドを参照し、該フ
ィールドに記載されている波長が自身の直下で使用中で
ないか、自身の波長割り当てテーブル4401と照らし
合わせる。もし、使用中であれば、該メッセージの予約
ステータスを使用不可とし、該メッセージが入力された
のと同じリングのデフォルトチャネルに、該メッセージ
を送出する。一方、該波長が使用中でなければ、該波長
に対応する波長割り当てテーブル4401のエントリ
を、該メッセージに含まれる情報にて更新する。即ち、
該テーブルの、該波長の送信端フィールドは装置内ヘッ
ダの送出元フィールドから、該波長の受信端フィールド
は装置メッセージの情報フィールドの送出先装置内ラベ
ルから、それぞれ抽出した基板番号に書き換える。その
後、該メッセージの宛先装置内ラベルを参照し、自身の
基板番号と比較する。もし、自身の基板番号と一致した
なら、自身がフローの終点、受信端である。この場合、
この時点で送信端から自身への経路での波長の予約が完
了し、バイパスチャネルとして該波長を使用可能とな
る。これを送信端に通知するため、予約ステータスを使
用可に書き換えて、該メッセージを受信したのと同じリ
ングのデフォルトチャネルに送出する。この時、同時
に、自身の受信波長を該メッセージに記載された波長に
同調させる。一方、もし、装置内ラベルの基板番号と自
身の基板番号が一致していなければ、既に巡回してきた
経路での波長予約は終了しているが、これから巡回する
経路でもひきつづき波長予約を行わなければならない状
態にある。この場合は、該メッセージの書き換えは行わ
ずに、該メッセージを受信したのと同じリングのデフォ
ルトチャネルに送出する。
【0206】以上の動作をリング上の各インタフェース
基板2801−iが行うことで、リング上でのバイパス
チャネルの設定が行われる。図45に示した例では、イ
ンタフェース基板2801−1は、インタフェース基板
2801−3が現在使用している波長λ2を候補波長と
してバイパスチャネル設定メッセージを送出している
(ステップ4501)ので、インタフェース基板280
1−2では波長割り当てテーブル4401の更新が行わ
れ、デフォルトチャネルへと該メッセージが送出される
(ステップ4502)が、インタフェース基板2801
−3での該メッセージの処理中に、既に該メッセージで
指定している波長λ2が使用中であることが検出され、
予約ステータスが使用不可に書きかえられて送出される
(ステップ4503)。以降巡回するインタフェース基
板2801−4,5,6では、該メッセージは特にこれ
らのインタフェース基板上での処理のトリガとなること
も、該メッセージが書きかえられることもなく、送出元
のインタフェース基板2801−1に向けて転送される
(ステップ4504,4505,4506)。
【0207】ステップ4506で、予約ステータスが使
用不可となってバイパスチャネル設定メッセージが戻っ
てきた場合、インタフェース基板2801−1は、次
に、該メッセージによって予約されたにも関わらず以降
使用されることのない波長に関する各インタフェース基
板上での予約、例えばここで述べている例では、インタ
フェース基板2801−2でのλ2の予約、を抹消す
る。これを行う時の詳細な動作が図46に示されてい
る。
【0208】この動作を行うため、フローの起点のイン
タフェース基板2801−1は、予約ステータスを抹消
としたバイパスチャネル設定メッセージを同じリングの
デフォルトチャネルに送出する(ステップ4601)。
該バイパスチャネル設定メッセージのその他の情報フィ
ールドの値は、前に作成したバイパスチャネル設定メッ
セージのそれらと同じである。この、予約ステータスを
抹消としたバイパスチャネル設定メッセージを受け取っ
たインタフェース基板2801−xは以下の動作を行
う。該メッセージの装置内ヘッダの送出元フィールドに
書かれた基板番号と該メッセージの情報部に書かれた宛
先装置内ラベルの基板番号を抽出し、該メッセージの情
報部に書かれた候補波長の値をキーとして波長割り当て
テーブル4401にアクセスした結果得られる送信端と
受信端に関する情報と比較する。両方が一致すれば、こ
れは、前のメッセージで予約された、実際には使用され
ない波長に関する予約情報であるので、該エントリの送
信端と受信端フィールドの値を未使用を示す値に書き換
える。その後、該メッセージを受信したのと同じリング
のデフォルトチャネルに送出する。
【0209】以上の動作をリング上の各インタフェース
基板2801−xが行う結果、該予約ステータスが抹消
であるバイパスチャネル設定メッセージが、リング上で
各インタフェース基板2801−xを巡回しながら(ス
テップ4602,4603,4604,4605,46
06)、リング上の経路の一部で行われた不必要な予約
を抹消することになる。図46に示した例では、インタ
フェース基板2801−2で行われた波長λ2に関する
予約が抹消されることになる。なお、この、予約ステー
タスが抹消であるバイパスチャネル設定メッセージによ
って行われる一連の動作は、図37で示した、バイパス
チャネル開放条件が成立(ステップ3713)した後行
われるバイパスチャネル開放(ステップ3714)を実
現するためにも使用可能である。
【0210】波長予約情報の抹消が終了すると、次に、
インタフェース基板2801−1は、自身が使用してい
ない別の波長やリングを選択し、再度バイパス設定を行
うことを試みても良い。図47は、インタフェース基板
2801−1が別の波長としてλ3を選択して再度バイ
パス設定を行った場合の動作を示している。図46に示
した最初の試行の場合と同様、インタフェース基板28
01−1は、所定のバイパスチャネル設定メッセージを
作成し、選択したリングのデフォルトチャネルへと該メ
ッセージを送出する(ステップ4701)。この場合
は、受信先であるインタフェース基板2801−5にい
たるまでの経路で波長λ3は使用されていないので、予
約ステータスが処理中のまま該メッセージはインタフェ
ース基板2801−2,3,4を経由し(ステップ47
02,4703,4704)、インタフェース基板28
01−5に至る。これらのインタフェース基板を該メッ
セージが巡回している間、それぞれのインタフェース基
板上では、波長λ3の予約が行われる。その後、インタ
フェース基板2801−5では、該メッセージの宛先装
置内ラベルの基板番号と自身の基板番号が一致するの
で、波長λ3の予約を行い、該インタフェース基板28
01−5がバイパスチャネルとして受信する波長をλ3
に同調させて、予約ステータスを使用可に書き換えたバ
イパスチャネル設定メッセージを送出する(ステップ4
705)。このメッセージは、インタフェース基板28
01−6を経由してインタフェース基板2801−1に
転送される(ステップ4706)。これで、バイパスチ
ャネルの設定が成功裏に完了したことがインタフェース
基板2801−1に通知されたことになる。この後、イ
ンタフェース基板2801−1では、バイパスチャネル
として送出する波長をλ3に同調させ、バイパスチャネ
ルを用いた通信を開始する(ステップ4707)。
【0211】再度図37、図38に戻れば、図47での
ステップ4707での状態が、図37のステップ371
2、及び、図38のステップ3819,3820,38
21、バイパスチャネルを用いたルーティング処理装置
102−xから102−yへのメッセージ転送に相当し
ている。この状態に移行する際、今までデフォルトチャ
ネルで行われていたメッセージ転送をバイパスチャネル
でのメッセージ転送へと切り替える必要がある(図37
のステップ3711)。これを行う際には、バイパスチ
ャネルの設定を行う(図37のステップ3710)前
に、デフォルトチャネルへの当該フローに属するメッセ
ージの送出を一時停止しておき、また、バイパスチャネ
ル設定のための初めての試行は、該フローのデフォルト
チャネルを用いた転送を行う際に選択したリング上で行
うのが望ましい。これは、以下の理由による。
【0212】以降説明する詳細な構成例に従えば、同一
のインタフェース基板2801−xからデフォルトチャ
ネルに送出されたユーザメッセージがバイパスチャネル
設定メッセージを追い抜くことはあっても、バイパスチ
ャネル設定メッセージがユーザメッセージを追い抜くこ
とはない。このため、バイパスチャネル設定メッセージ
がフローの送出元のインタフェース基板から送出され該
リングを一周して戻ってくるまでに、デフォルトチャネ
ルでのユーザメッセージの転送を終了させることができ
る。この結果として、バイパスチャネルによるメッセー
ジ転送開始時に当該フローのメッセージ到着順が逆転、
即ち先に送出したデフォルトチャネル上のメッセージ
が、後から送出したバイパスチャネル上のメッセージよ
りも後から到着すること、を防ぐことができる。これに
よって、上位のプロトコルとしてTCPを使用している
場合に問題となる、メッセージ到着順の逆転によるTC
Pセッション間スループットの劣化を防ぐことができ
る。なお、デフォルトチャネルへの当該フローに属する
メッセージ送出の一時停止は、装置内経路情報保持テー
ブル4101の選択チャネルフィールドの値がバイパス
チャネル設定中である期間中に行われる。
【0213】以上で、受信波長可変方式の場合のバイパ
スチャネル設定の詳細手順に関する説明を終了する。次
に、受信波長固定方式の場合について、バイパスチャネ
ル設定の手順を説明する。
【0214】受信波長固定方式の場合は、それぞれのイ
ンタフェース基板2801−xがバイパスチャネルとし
て受信可能な波長が固定されている。そこで、上述のバ
イパスチャネル設定メッセージによる手順で、該受信可
能な波長を問い合わせることとすればバイパスチャネル
設定が可能になる。
【0215】図77に、この場合の詳細な手順を示す。
この図で示した例においては、インタフェース基板28
01−2がインタフェース基板2801−4とインタフ
ェース基板2801−1に向けて、インタフェース基板
2801−3がインタフェース基板2801−6に向け
て、インタフェース基板2801−6が2801−3に
向けて、それぞれバイパスチャネルを使用してメッセー
ジを送出している間に、インタフェース基板2801−
1が、インタフェース基板2801−5に対してメッセ
ージを転送するためのバイパスチャネルを時計周りのリ
ングに設定する時に行われる手順が示されている。同図
に示した例では、それぞれのインタフェース基板280
1−iでは受信波長固定方式が採用されており、それぞ
れのインタフェース基板がバイパスチャネルとして受信
できる波長は固定されている。同図では、インタフェー
ス基板2801−1は波長λ1を、インタフェース基板
2801−2は波長λ2を、インタフェース基板280
1−3は波長λ3を、インタフェース基板2801−4
は波長λ4を、インタフェース基板2801−5は波長
λ5を、インタフェース基板2801−6は波長λ6
を、それぞれ受信できるものとする。また、インタフェ
ース基板2801−2からインタフェース基板2801
−4とインタフェース基板2801−1へのメッセージ
転送では、インタフェース基板2801−4において、
受信した光信号λ4をインタフェース基板2801−1
の受信波長λ1へと変換している。また、同図におい
て、7701,7702,7703,7704,770
5,7706と符号を付けた部位が、この場合に該バイ
パスチャネル設定メッセージに含まれる情報を示した図
である。なお、これらの符号はバイパスチャネル設定が
実行される順序も同時に示している。フローの起点のイ
ンタフェース基板2801−1からの送出時に、宛先装
置内ラベルで指定された基板が受信可能である波長の問
い合わせを可能とするべく、候補波長フィールドの値が
UNKNOWNであるのが、固定波長受信方式の場合
の、図45、図47で示された可変波長受信方式の場合
と比べた、バイパスチャネル設定メッセージのフォーマ
ットの違いである。
【0216】以降、図77を参照しつつ、さらに固定波
長受信方式の場合のバイパスチャネル設定手順につい
て、さらに説明を加える。バイパスチャネル設定条件が
成立すると、インタフェース基板2801−1は、77
01と符号がついた部位で示した情報を持つバイパスチ
ャネル設定メッセージを作成し、上述の方法によって選
択されたリングのデフォルトチャネルに該メッセージを
送出する(ステップ7701)。この時の候補波長フィ
ールドの値は、上述したようにUNKNOWNである。
【0217】該バイパスチャネル設定メッセージの装置
内ヘッダの宛先フィールドが順次巡回なので、該メッセ
ージを受け取ったインタフェース基板、この場合はイン
タフェース基板2801−2は、該メッセージを引き抜
く。各インタフェース基板2801−xは、引き抜いた
バイパスチャネル設定メッセージに対して、以下の処理
を加える。
【0218】まず、該メッセージの装置内ヘッダの送出
元フィールドの基板番号と、自身の基板番号を比較す
る。もし一致していたなら、該メッセージは、自身が送
出したメッセージであり、もし、予約ステータスの値が
使用可となっていれば、該メッセージの候補波長フィー
ルドに書き込まれた波長を使ったバイパスチャネルの設
定が完了している。この場合は、送信端を該波長に同調
させて、バイパスチャネルを用いた通信を開始する。一
方、予約ステータスの値が使用不可の場合は、該波長は
リング上のどこかで使用されており、該波長を用いた通
信はできない。この場合は、別のリング上で再度バイパ
スチャネルの設定を試しても良い。固定波長受信方式の
場合、可変波長受信方式の場合と異なり、同一リングで
他の波長についてバイパスチャネル設定を再試行するこ
とはできない。
【0219】もし、装置内ヘッダの送出元フィールドの
基板番号と、自身の基板番号が一致していなければ、該
メッセージは、各インタフェース基板2801−xを巡
回している最中である。この場合は、次に、該メッセー
ジの予約ステータスを参照する。もし、予約ステータス
の値が使用不可であれば、該メッセージの情報部の宛先
装置内ラベルに書き込まれたインタフェース基板に対し
て、自身が既に巡回してきた経路のどこかでバイパスチ
ャネルを用いた通信が継続中であり、該インタフェース
基板に向けたバイパスチャネルによる通信が不可能であ
ることを示している。この事を該メッセージの送出元ま
で通知するため、何も処理を加えずに、該メッセージが
入力されたのと同じリングのデフォルトチャネルに、該
メッセージを送出する。また、予約ステータスの値が使
用可であれば、送出元から受信先へのバイパスチャネル
を用いた通信が使用可能な状態にあることを示してい
る。この事を該メッセージの送出元まで通知するため、
何も処理を加えずに、該メッセージが入力されたのと同
じリングのデフォルトチャネルに、該メッセージを送出
する。
【0220】もし、予約ステータスが処理中であれば、
現在各インタフェース基板2801−xを巡回中の該メ
ッセージを用いたバイパスチャネル設定が進行中である
ことを示している。この場合には、次に、該メッセージ
の宛先装置内ラベルを参照し、自身の基板番号と比較す
る。もし、自身の基板番号と一致したなら、自身がフロ
ーの終点、受信端である。この場合、もし自身がバイパ
スチャネルからメッセージを受信していなければ(また
は、ひとつのインタフェース基板が同時に複数の波長を
受信可能の場合は、バイパスチャネル用の波長に空きが
あれば)この時点で送信端から自身へのバイパスチャネ
ルを用いた通信が使用可能であることが確認できたこと
になる。これを送信端に通知するため、自身が受信可能
な波長を候補波長フィールドに書き込むと同時に、予約
ステータスを使用可に書き換えて、該メッセージを受信
したのと同じリングのデフォルトチャネルに送出する。
この時、同時に、自身で、自身の受信波長を送信端の基
板に対して割り当てたことを記憶しておく。一方、も
し、宛先装置内ラベルの基板番号と自身の基板番号が一
致していなければ、該メッセージはまだ受信端のインタ
フェース基板に到達していない。この場合は、該メッセ
ージの書き換えは行わずに、該メッセージを受信したの
と同じリングのデフォルトチャネルに送出する。
【0221】以上の動作をリング上の各インタフェース
基板2801−iが行うことで、リング上でのデフォル
トチャネルの設定が行われる。図77に示した例では、
インタフェース基板2801−1が送出した(ステップ
7701)バイパスチャネル設定メッセージは、何の処
理も受けることなくインタフェース基板2801−5へ
と転送される(ステップ7702,7703,770
4)。該メッセージをインタフェース基板2801−5
が受信すると、自身は現在バイパスチャネルを用いたメ
ッセージ受信を行っていないので、該メッセージの候補
波長フィールドに自身がバイパスチャネルとして受信可
能な波長λ5を書き込み、さらに予約ステータスフィー
ルドを使用可に書き換えて、該バイパスチャネル設定メ
ッセージを送出する(ステップ7705)。このメッセ
ージは、インタフェース基板2801−6を経由してイ
ンタフェース基板2801−1に転送される(ステップ
7706)。これで、インタフェース基板2801−5
に向かうバイパスチャネルが使用可能であることがイン
タフェース基板2801−1に通知されたことになる。
この後、インタフェース基板2801−1では、バイパ
スチャネルとして送出する波長をλ5に同調させ、バイ
パスチャネルを用いた通信を開始する(ステップ770
7)。
【0222】バイパスチャネル開放条件が成立(図37
のステップ3713)すると、フローの起点のインタフ
ェース基板2801−1は、バイパスチャネルの開放
(図37のステップ3714)を行う必要がある。ここ
で述べている、固定波長受信方式を用いた本構成例の場
合、この動作は、該バイパスチャネルを使用するために
フローの終点のインタフェース基板2801−5で行な
われた、該終点の受信波長の起点のインタフェース基板
に対する割り当てを解除することに対応する。これを行
うときの詳細な動作が図78に示されている。
【0223】この動作を行うため、フローの起点のイン
タフェース基板2801−1では、予約ステータスを抹
消としたバイパスチャネル設定メッセージを同じリング
のデフォルトチャネルに送出する(ステップ780
1)。該バイパスチャネル設定メッセージの情報フィー
ルドと、バイパスチャネルの使用開始をフローの始点か
ら終点に向けて通知した、ステップ7701で示したバ
イパス設定メッセージの情報フィールドの違いは、上記
予約ステータスの値と、候補波長フィールドの値であ
る。候補波長フィールドには、現在バイパスチャネルと
して使用している波長、λ5がその値として記入されて
いる。その他のフィールドの値は同一である。この、予
約ステータスを抹消としたバイパスチャネル設定メッセ
ージを受け取ったインタフェース基板2801−xは以
下の動作を行う。該メッセージの情報部に書かれた宛先
装置内ラベルの基板番号と、自身の基板番号を比較す
る。両者が一致すれば、自身が、該メッセージで抹消さ
れるべき波長とフローの起点の対応関係を保持している
ので、該対応関係をクリアし、以降のバイパスチャネル
を用いた通信に使用可能とする。その後、該メッセージ
を受信したのと同じリングのデフォルトチャネルに送出
する。
【0224】以上の動作をリング上の各インタフェース
基板2801−xが行う結果、該予約ステータスが抹消
であるバイパスチャネル設定メッセージが、リング上で
インタフェース基板2801−5に向けて転送され(ス
テップ7802,7803,7804),インタフェー
ス基板7805で、前記対応関係がクリアされた後イン
タフェース基板2801−1に向けて再度転送される
(ステップ7805,7806)。該メッセージがイン
タフェース基板2801−1に戻ってきた時点で、バイ
パスチャネルの開放動作が終了する。
【0225】以上で、本発明の本構成例における、バイ
パスチャネルの設定法に関する説明を終了する。
【0226】以降、本構成例の詳細な構成について図を
参照しながら説明する。
【0227】まず、図48を参照しながら、光リングア
クセス部2803−xの概念的構成について説明する。
同図に示されるように、光リングアクセス部2803−
xは、チャネル選択機能4801、第1の光受信機能4
802、宛先チェック機能4803、合流機能480
4、第1の光送信機能4805、第2の光受信機能48
06、λ割り当て機能4807、光送信機能4808、
光スイッチ4809から構成されている。デフォルトチ
ャネルの光信号受信を行うのが第1の光受信機能480
2、デフォルトチャネルの光信号送信を行うのが第1の
光送信機能4805、バイパスチャネルの光信号受信を
行うのが第2の光受信機能4806、バイパスチャネル
の光信号送信を行うのが第2の光送信機能4808であ
る。光スイッチ4809にて第2の光受信機能4806
に導く光信号の波長と、第2の光受信機能4806が受
信する光信号の波長と、第2の光送信機能4808が送
信する光信号の波長とは、λ割り当て機能4807から
の司令によって変更できる。同図は、受信波長可変方式
の場合について示しているが、固定波長受信方式の場合
の光リングアクセス部2803−xの概念的構成は、λ
割り当て機能4807からの司令で第2の光送信機能4
808の送信波長のみ変更でき、光スイッチ4809が
第2の光受信機能に導く光信号の波長や、第2の光受信
機能4806の受信波長は変更できない構成であってよ
い。
【0228】チャネル選択部4801は、フローマッピ
ング部2804−xから受信したそれぞれのメッセージ
を、該光リングアクセス部2803−xが始点となって
いる複数のチャネル、デフォルトチャネルとバイパスチ
ャネルのどちらかを選択して転送するとともに、これら
のチャネルから受け取ったメッセージをフローマッピン
グ部2804−xへと転送する役割を持つ。また、光ス
イッチ4809は、光ファイバから入力される複数の光
信号を、それらの波長に従って第1の光受信機480
2、第2の光受信機4806へと選択的に導くと同時
に、第1の光送信機4805、第2の光送信機4808
から送出された光信号と、入力された光信号で第1、第
2の光受信機へと導かれなかった信号を合流して送出す
る役割を持つ。
【0229】本構成例において、デフォルトチャネルの
情報伝送路は以下のようにして構成されている。光スイ
ッチ4809は、外部から入力されてきた光信号のう
ち、デフォルトチャネルに割り当てられた波長の光信号
を第1の光受信機能4802へと導く。第1の光受信機
能4802は、該光信号をデフォルトチャネル上を流れ
る装置内メッセージの流れへと変換し、宛先チェック機
能4803に渡す。宛先チェック機能4803は、渡さ
れたそれぞれの装置内メッセージを参照し、前述の方法
にしたがって該メッセージを分岐するべきか、通過させ
るべきか、コピーして分岐と通過を同時に行うべきか決
定する。その後、分岐すべきメッセージもしくはそのコ
ピーはチャネル選択機能4801へと渡される。一方、
通過させるべきメッセージは合流機能4804へと渡さ
れる。合流機能4804は、チャネル選択機能4801
から渡されるメッセージ流と、宛先チェック機能480
3から渡されるメッセージ流とを合流し、第1の光送信
機能4805へと渡す。第1の光送信機能4805は、
渡されたメッセージ流を所定の波長の光信号に変換し、
光スイッチ4809へと渡す。光スイッチ4809は、
第1の光送信機能4805から渡された光信号を外部へ
と送出する。
【0230】一方、バイパスチャネルの情報伝送路は以
下のようにして構成されている。光スイッチは、外部か
ら入力されてきた光信号のうち、λ割り当て機能480
7によって指定された(受信波長可変方式)、もしくは
予め定められた(受信波長固定方式)波長の光信号を、
第2の光受信機能4806へと導く。複数のバイパスチ
ャネルを同時に受信可能な構成の場合は、これら複数の
バイパスチャネルに対応した波長の光を同時に第2の光
受信機能4806へと導く。第2の光受信機能4806
は、該光信号をバイパスチャネル上を流れる装置内メッ
セージの流れへと変換し、チャネル選択機能4801へ
と渡す。チャネル選択機能4801は、第2の光受信機
能4806から渡されたメッセージ流をフローマッピン
グ部2804−xへと導く。一方、フローマッピング部
2804−xから渡されたメッセージ流は、第2の光送
信機能4808に渡される。第2の光送信機能4808
は、渡されたメッセージ流をλ割り当て機能4807か
ら指定された波長の光信号に変換し、光スイッチ480
9に渡す。光スイッチ4809は、第2の光送信機能4
808から渡された光信号を外部へと送出する。なお、
バイパスチャネルでのマルチキャストは、チャネル選択
機能4801からの装置内メッセージの流れの代わり
に、第2の光受信機能4806で受信された装置内メッ
セージの流れを第2の光送信機能4808に直接渡すこ
とにより実現される。
【0231】上述の光リングアクセス部2803−xの
概念的構成を持つインタフェース基板2801−xによ
って構成された本実施形態のメッセージ中継装置101
においては、デフォルトチャネルのブロードキャスト接
続、マルチキャスト接続、ポイントポイント接続、及
び、バイパスチャネルのマルチキャスト接続、ポイント
ポイント接続は以下のように実現される。
【0232】図49は、デフォルトチャネルにおけるブ
ロードキャスト接続の動作を説明する図、図50は、デ
フォルトチャネルにおけるマルチキャスト接続の動作を
説明する図、図51は、デフォルトチャネルにおけるポ
イントポイント接続の動作を説明する図である。これら
の図においては、デフォルトチャネルの情報伝送を実現
する機能のみが示されている。
【0233】一方、図52は、バイパスチャネルにおけ
るポイントポイント接続の動作を説明する図、図53
は、バイパスチャネルにおけるマルチキャスト接続の動
作を説明する図である。これらの図においては、バイパ
スチャネルの情報伝送を実現する機能のみが示されてい
る。
【0234】まず、図49に示された、デフォルトチャ
ネルにおけるブロードキャスト接続について説明する。
図49に示されたデフォルトチャネルにおけるブロード
キャスト接続では、そのブロードキャスト接続の開始点
はインタフェース基板2801−1となっている。
【0235】インタフェース基板2801−1の収容し
ている物理リンクのひとつ、もしくは物理リンク中の論
理パスのひとつから入力された、ブロードキャストを受
けるべきメッセージ、例えばIP通信をイーサネットプ
ロトコル上で行う場合のアドレス解決に係るメッセージ
等、は、該インタフェース基板のフローマッピング部、
チャネル選択機能、合流機能、第1の光送信機能、光ス
イッチを経由してインタフェース基板間に設けられた光
ファイバへと送出される。フローマッピング部では該メ
ッセージに対して装置内ヘッダが付与されるが、付与さ
れる装置内ヘッダの宛先フィールドにはブロードキャス
トアドレスが書き込まれている。以降、インタフェース
基板2801−2,3,4、…では、該メッセージが光
スイッチ、第1の光受信機能を経由して宛先チェック機
能へと渡される。宛先チェック機能では、該メッセージ
の装置内ヘッダの宛先フィールドを参照し、該メッセー
ジの処理方法を決定する。この場合は、装置内ヘッダの
宛先フィールドにはブロードキャストアドレスが書かれ
ており、この場合は、前述の方式に従って、該メッセー
ジのコピーを作成して該コピーをチャネル選択機能へと
送出し、また、入力されたメッセージを合流機能へと渡
す。これを光リング上の各インタフェース基板2801
−xが実行することで、インタフェース基板2801−
xのそれぞれのチャネル選択機能が該ブロードキャスト
を受けるべきメッセージを受け取ることとなる。
【0236】本構成例の場合、それぞれのインタフェー
ス基板2801−xが複数の物理リンク、もしくは物理
リンク上の論理パスを収容することができることとして
いる。ブロードキャストを受けるべきメッセージは、こ
れら複数の物理リンクもしくは論理パスに向けて送出さ
れる。このために、本構成例では、ブロードキャストを
受けるべきメッセージが宛先チェック機能から到着する
と、チャネル選択機能にて必要な数だけコピーが作成さ
れ、フローマッピング部を経由して全物理リンクもしく
は論理パスへと転送されることとしても良い。この場
合、さらに、ある物理リンクもしくは論理パスからフロ
ーマッピング部を経由してメッセージを受け取った場
合、フローマッピング部にて該メッセージがブロードキ
ャストを受けるべきであると認識されたならば、チャネ
ル選択機能にて必要な数だけコピーを作成し、オリジナ
ルのメッセージは合流機能4804へと転送されるけれ
ども、該コピーのメッセージ群はフローマッピング部へ
と戻し、該フローマッピング部により入力されてきた物
理リンクもしくは論理パスを除く全ての物理リンクもし
くは論理パスへと転送されることとしてもよい。
【0237】以上のように各インタフェース基板が動作
すると、デフォルトチャネル上にインタフェース基板2
801−1から挿入されたブロードキャストを受けるべ
きメッセージが各インタフェース基板2801−xを順
次巡回してインタフェース基板2801−1へと戻って
くる間に、本実施形態のメッセージ中継装置101が収
容している全物理リンクもしくは論理パスに向けて該メ
ッセージのコピーが送出されることになる。最後に該メ
ッセージがインタフェース基板2801−1に戻ってく
ると、該メッセージは光スイッチと第1の光受信機能を
経由して宛先チェック機能に渡される。宛先チェック機
能は、前述の方法にしたがって該メッセージの装置内ヘ
ッダの送信元フィールドを参照する。送信元フィールド
には自身が送出したことが記述されているので、宛先チ
ェック機能は該メッセージを廃棄する。以上で、ひとつ
のブロードキャストされるべきメッセージがデフォルト
チャネルに挿入された時に起こる一連の動作が終了す
る。
【0238】次に、図50に示された、デフォルトチャ
ネルにおけるマルチキャスト接続について説明する。そ
の通信パス上での処理手順を説明する前に、本実施形態
のメッセージ中継装置101におけるマルチキャスト接
続の設定方法について説明する。
【0239】イーサネットプロトコルの場合、マルチキ
ャスト接続は、以下のように実現されている。上位のプ
ロトコルが、イーサネットに対してマルチキャスト接続
を実現するように依頼するとき、該上位のプロトコル
が、イーサネットアドレス中のマルチキャストグループ
アドレスの空間からひとつのアドレスを選択し、さら
に、該マルチキャストグループアドレスを持つメッセー
ジが実際に受け取るべき機器を、イーサネットアドレス
による宛先リストとして提供する。この様な情報が与え
られると、イーサネットプロトコルの側で、該宛先リス
トに含まれる機器に対して、該マルチキャストグループ
アドレスを通知し、それぞれの機器において、該マルチ
キャストグループアドレスを宛先アドレスとするイーサ
ネットメッセージを受信するよう設定する。つまり、図
79に示すような、マルチキャストグループアドレス
と、該アドレスを宛先アドレスとするメッセージを受信
すべき宛先のリストが上位のプロトコルから与えられ
る。本実施形態のメッセージ中継装置101において
は、イーサネットを収容するインタフェース基板280
1−xのフローマッピング部2804−xがこの情報を
受け取り、以下のように本メッセージ中継装置101内
部を制御する。
【0240】まず、図79に示すように、マルチキャス
ト接続の開始点のインタフェース基板2801−xのフ
ローマッピング部2804−xにおいて、イーサネット
アドレスのマルチキャストグループアドレスに対して、
本実施形態のメッセージ中継装置101内部で使用され
る装置内ラベル空間中に規定されたマルチキャストグル
ープアドレスのうちのひとつを割り当てる。次に、該イ
ーサネットグループアドレスを持って入ってくるメッセ
ージに付加する装置内ヘッダの宛先フィールドを、該割
り当てた装置内ラベルのマルチキャストグループアドレ
スとするよう自身を設定すると共に、イーサネットアド
レスによる宛先リストに含まれるイーサネットアドレス
を順次取り出し、前述の経路選択手順によってそれぞれ
のイーサネットアドレスに対応する装置内ラベルを得、
装置内ラベルによる宛先リストを作成する。
【0241】次に、マルチキャスト接続の開始点のイン
タフェース基板2801−xは、マルチキャスト接続デ
フォルトチャネル設定メッセージを作成し、該メッセー
ジをデフォルトチャネルに送出する。このメッセージの
装置内ヘッダの宛先アドレスはリング上巡回アドレスで
あり、このメッセージは各インタフェース基板2801
−y、…、zを順次巡回することになる。これにより、
本構成例の装置内部で必要なデフォルトチャネル上のマ
ルチキャスト接続の設定を行う。図80に、マルチキャ
スト接続デフォルトチャネル設定メッセージによる具体
的な処理手順を示す。該マルチキャスト接続デフォルト
チャネル設定メッセージは、装置内ラベルによるマルチ
キャストグループアドレスと宛先リストをその情報部に
含む。さらに、その情報部に出現順宛先リストも含む。
この出現順宛先リストは、宛先となるインタフェース基
板2801−a、…、bを指定する装置内ラベルの宛先
のリストで、リング上での並びに従った順序で並んだも
の、である。この出現順宛先リストは、該マルチキャス
ト接続デフォルトチャネル設定メッセージが各インタフ
ェース基板2801−y、…、zを巡回している間に順
次構築されてゆく。この出現順宛先リストは、以降説明
するように、バイパスチャネル上でマルチキャスト接続
を設定するために使用される。
【0242】マルチキャスト接続デフォルトチャネル設
定メッセージを受信したインタフェース基板2801−
yは、以下の処理を行う。まず、該メッセージの装置内
ヘッダの送出元アドレスを参照し、自身が送出したメッ
セージか否かを調べる。もし、自身が送出したメッセー
ジであれば、デフォルトチャネル上でのマルチキャスト
接続の設定が終了している。そうでなければ、次に、該
メッセージの情報部に含まれる装置内ラベルによる宛先
のリストを参照する。該宛先のリストに自身が含まれて
いなければ、なにもせずに該メッセージを、受信したの
と同じ光リングのデフォルトチャネルに送出する。該宛
先のリストに自身が含まれていれば、自身の光リングア
クセス部2803−yの宛先チェック機能4803に、
該装置内ラベルのマルチキャストグループアドレスを登
録する。これと同時に、該メッセージの最後に、自身の
装置内ラベルを追加する。これによって出現順宛先リス
トを構築することができる。
【0243】以上の様な手順により、各光リングアクセ
ス部2803−xの宛先チェック機能4803に、それ
ぞれのインタフェース基板2801−xにてコピーすべ
きマルチキャストグループアドレスが登録されることで
マルチキャスト接続が設定されているものとし、以降、
再度図50に戻り、デフォルトチャネルにおけるマルチ
キャスト接続についての説明を続ける。図50に示され
たデフォルトチャネルにおけるマルチキャスト接続で
は、そのマルチキャスト接続の開始点はインタフェース
基板2801−1となっている。
【0244】インタフェース基板2801−1の収容し
ている物理リンクのひとつ、もしくは物理リンク中の倫
理パスのひとつから入力された、マルチキャストを受け
るべきメッセージは、該インタフェース基板2801−
1のフローマッピング部、チャネル選択機能、合流機
能、第1の光送信機能、光スイッチを経由してインタフ
ェース基板間に設けられた光ファイバへと送出される。
この時、フローマッピング部では該メッセージに装置内
ヘッダが付与されるが、その宛先フィールドには、上述
の、イーサネットアドレスのマルチキャストグループア
ドレスに対応して選択された、装置内ラベルのマルチキ
ャストグループアドレスが書き込まれている。以降、イ
ンタフェース基板2801−2,3,4、…では、該メ
ッセージが光スイッチ、第1の光受信機能を経由して宛
先チェック機能へと渡される。宛先チェック機能では、
該メッセージの装置内ヘッダの宛先フィールドを参照
し、該メッセージの処理方法を決定する。この場合は、
装置内ヘッダの宛先フィールドにはマルチキャストグル
ープアドレスが書かれており、この場合は、前述の方式
に従って、該マルチキャストグループアドレスが登録さ
れているなら該メッセージのコピーを作成して該コピー
をチャネル選択機能へと送出すると同時に入力されたメ
ッセージを合流機能へと渡すことを、登録されていない
なら単に該メッセージを合流機能へと渡すことを、実行
する。これを光リング上の各インタフェース基板280
1−xが実行することで、該マルチキャストグループア
ドレスの登録されたインタフェース基板2801−xの
チャネル選択機能が該マルチキャストを受けるべきメッ
セージを受け取ることとなる。
【0245】本構成例の場合、それぞれのインタフェー
ス基板2801−xが複数の物理リンク、もしくは物理
リンク上の倫理パスを収容できることとしている。該マ
ルチキャストを受けるメッセージが実際送出されるべき
物理リンク、もしくは論理パスは、ひとつのインタフェ
ース基板内に選択的に複数個存在する可能性がある。こ
のため、本構成例では、マルチキャストを受けるべきメ
ッセージが宛先チェック機能から到着すると、チャネル
選択機能にて必要な数だけコピーが作成され、フローマ
ッピング部によって所定の物理リンクや論理パスに対し
て選択的に転送されることとしても良い。この場合、さ
らに、ある物理リンクもしくは論理パスからフローマッ
ピング部を経由してメッセージを受け取った場合、フロ
ーマッピング部にて該メッセージがマルチキャストを受
けるべきであると認識されたならば、チャネル選択機能
にて必要な数だけコピーを作成し、オリジナルのメッセ
ージは合流機能4804へと転送されるけれども、該コ
ピーのメッセージ群はフローマッピング部へと戻し、該
フローマッピング部により所定の物理リンクもしくは論
理パスへと転送されることとしてもよい。
【0246】以上のように各インタフェース基板が動作
すると、インタフェース基板2801−xからデフォル
トチャネル上に挿入されたマルチキャストを受けるべき
メッセージが各インタフェース基板2801−xを順次
巡回してインタフェース基板2801−1へと戻ってく
る間に、本実施形態のメッセージ中継装置101が収容
している物理リンクもしくは論理パスのうちの所定のも
のに向けて該メッセージのコピーが送出されることにな
る。最後に該メッセージがインタフェース基板2801
−1に戻ってくると、該メッセージは光スイッチと第1
の光受信機能を経由して宛先チェック機能に渡される。
宛先チェック機能は、前述の方法にしたがって該メッセ
ージの装置内ヘッダの送信元フィールドを参照する。送
信元フィールドには自身が送出したことが記述されてい
るので、宛先チェック機能は該メッセージを廃棄する。
以上で、ひとつのマルチキャストされるべきメッセージ
がデフォルトチャネルに挿入された時に起こる一連の動
作が終了する。
【0247】次に、図51に示された、デフォルトチャ
ネルにおけるポイントポイント接続について説明する。
図51に示されたデフォルトチャネルにおけるポイント
ポイント接続では、その接続の開始点はインタフェース
基板2801−1となっている。
【0248】インタフェース基板2801−1の収容し
ている物理リンクのひとつ、もしくは物理リンク中の論
理パスのひとつから入力された、ポイントポイント接続
のメッセージは、該インタフェース基板のフローマッピ
ング部、チャネル選択機能、合流機能、第1の光送信機
能、光スイッチを経由してインタフェース基板間に設け
られた光ファイバへと送出される。フローマッピング部
では該メッセージに対して装置内ヘッダが付与される
が、付与される装置内ヘッダの宛先フィールドには、該
メッセージを送出する先を示す装置内ラベルが付与され
ている。ここでは、該メッセージはインタフェース基板
2801−3のある物理リンクに送出されることとして
いる。装置内ヘッダの宛先フィールドには、該物理リン
クを指定する、基板番号と物理リンク番号が書き込まれ
ている。以降、インタフェース基板2801−2,3で
は、該メッセージが光スイッチ、第1の光受信機能を経
由して宛先チェック機能へと渡される。宛先チェック機
能では、該メッセージの装置内ヘッダの宛先フィールド
を参照し、該メッセージの処理方法を決定する。この場
合は、装置内ヘッダの宛先フィールドにはインタフェー
ス基板2801−3の指定された物理リンクを示す情報
が書かれており、この場合は、前述の方式に従って、も
し自身の基板番号と宛先フィールドの基板番号が一致す
れば入力された該メッセージをチャネル選択機能へと、
一致しなければ該メッセージを合流機能へと、それぞれ
送出する。これを光リング上の各インタフェース基板2
801−xが実行することで、宛先フィールドによって
指定されたインタフェース基板2801−3のチャネル
選択機能が該メッセージを受け取ることとなる。該メッ
セージはチャネル選択機能からフローマッピング部へと
転送される。フローマッピング部では、装置内ヘッダの
宛先フィールドの装置内ラベルのうち、物理リンク番号
を参照し、該情報に対応する物理リンクへと該メッセー
ジを転送する。以上によって、該メッセージが所望の物
理リンクへと転送されたことになり、ひとつのポイント
ポイント接続のメッセージが物理リンクに到着した時に
起こる一連の動作が終了する。
【0249】次に、図52に示されたバイパスチャネル
におけるポイントポイント接続について説明する。図5
2に示されたバイパスチャネルにおけるポイントポイン
ト接続では、その接続の開始点はインタフェース基板2
801−1、接続の終了点はインタフェース基板280
1−3となっている。
【0250】バイパスチャネルでの通信の前には、上述
の手法に従い、バイパスチャネルの設定が行われてお
り、フローの起点のインタフェース基板2801−1の
λ割り当て機能によってそのインタフェース基板の第2
の光送信機能の送出波長と、フローの終点のインタフェ
ース基板2801−3のλ割り当て機能によってそのイ
ンタフェース基板の第2の光受信機能の受信波長と光ス
イッチが該光受信機能に導く光信号の波長が上述のよう
に制御されている。インタフェース基板2801−1の
収容している物理リンクのひとつ、もしくは物理リンク
中の論理パスのひとつから入力された、ポイントポイン
ト接続のメッセージは、該インタフェース基板のフロー
マッピング部、チャネル選択機能を通じて第2の光送信
機能に渡される。第2の光送信機能は、該メッセージを
所定の波長の光信号に変換し、該メッセージを光スイッ
チに送出する。光スイッチは、該光信号を、インタフェ
ース基板間に設けられた光ファイバへと送出する。フロ
ーマッピング部では該メッセージに対して装置内ヘッダ
が付与されるが、該装置内ヘッダの宛先フィールドに
は、該メッセージを送出する先を示す装置内ラベルが付
与されている。また、該メッセージをデフォルトチャネ
ルの代わりにバイパスチャネルへと転送するのがチャネ
ル選択機能である。これは、該付与された装置内ヘッダ
の宛先フィールドをキーとして装置内経路情報保持テー
ブル4101にアクセスし、該宛先フィールドに対応す
るエントリの選択チャネルフィールドを参照して行われ
る。
【0251】フローの終点に至るまでに経由する各イン
タフェース基板、同図に示した例ではインタフェース基
板2801−2、では、該フローの光信号の波長を第2
の光受信機能に向けて導くようにはλ割り当て機能は司
令を出していない。このため、該光信号は光信号のまま
これらのインタフェース基板を通過し、最終的にフロー
の終点のインタフェース基板、ここで述べている例では
インタフェース基板2801−3へと至る。光信号が光
信号のままこれらの中継インタフェース基板を経由する
ことで、本実施形態のメッセージ中継装置はその特徴で
ある高スループットなメッセージスイッチングを提供で
きる。
【0252】フローの終点のインタフェース基板280
1−3では、該光信号が光スイッチにより第2の光受信
機能へと導かれる。第2の光受信機能は、受け取った光
信号をメッセージ流に戻し、チャネル選択機能を経由し
てフローマッピング部へと渡す。フローマッピング部で
は、該メッセージの装置内ヘッダを削除すると共に、該
装置内ヘッダの宛先フィールドの装置内ラベルに含まれ
る、物理リンク番号を参照して、該メッセージを所定の
物理リンクへと導く。以上によって、該メッセージが所
望の物理リンクへとバイパスチャネルを経由して転送さ
れたことになり、ひとつのポイントポイント接続のメッ
セージがある物理リンクに到着した時に起こる一連の動
作が終了する。
【0253】光リングアクセス部2803−xの概念的
構成におけるメッセージ転送の詳細に関する説明の最後
に、バイパスチャネルを用いたマルチキャスト接続につ
いて説明を行う。
【0254】バイパスチャネルを用いたマルチキャスト
接続は、本構成例の場合、図81に示すように、該マル
チキャスト接続の各枝となるインタフェース基板280
1−2,4,5をリング上での出現順にしたがって順次
ポイントポイント接続のバイパスチャネルで接続するこ
とで構成されている。ここで、該マルチキャスト接続の
メッセージが入力されるインタフェース基板2801−
1を該マルチキャスト接続の開始点と、該マルチキャス
ト接続のメッセージがコピーされて外部に送出されると
同時に、リング上で次に出現する枝であるインタフェー
ス基板に向けても該メッセージを送出するインタフェー
ス基板2801−2,4を該マルチキャスト接続の中継
点と、該マルチキャスト接続のメッセージが外部に向け
て送出されるのみであるインタフェース基板2801−
5を該マルチキャスト接続の終了点と、それぞれ呼ぶこ
ととする。また、開始点から複数の中継点を順次接続し
て終了点に至るバイパスチャネルを、バイパスチャネル
の連鎖と呼ぶ。
【0255】バイパスチャネル上のマルチキャスト接続
は、予め定められた条件、例えば、デフォルトチャネル
上に設定されたマルチキャスト接続のトラフィックが増
加し、マルチキャスト接続の始点のフローバッファ35
01−xに予め定められたスレシホールドを超えて該フ
ローのメッセージが保持されたときに設定される。バイ
パスチャネル上のマルチキャスト接続は、本構成例の場
合、図82に示すように、該マルチキャスト接続の開始
点のインタフェース基板2801−1がマルチキャスト
接続バイパスチャネル設定メッセージを作成し、該メッ
セージをデフォルトチャネルを用いてリング上の各イン
タフェース基板2801−xを順次巡回させることによ
り設定される。該マルチキャスト接続バイパスチャネル
設定メッセージは、その情報部に設定ステータスと装置
内ラベルによるマルチキャストグループアドレス、該グ
ループアドレスから想起される出現順宛先リストを含ん
でいる。該メッセージを受け取ったインタフェース基板
2801−xは、以下の処理を行う。
【0256】まず、該メッセージの装置内ヘッダの送出
元フィールドを参照する。該送出元フィールドで、該メ
ッセージが自身が送出したメッセージであることが示さ
れていれば、次に情報部の設定ステータスフィールドを
参照する。該フィールドの値が使用可であれば、バイパ
スチャネル上での所望のマルチキャスト接続が正常に設
定されている。この場合、該フローの起点のインタフェ
ース基板は自身の装置内経路情報保持テーブル4101
の該フローに対応するエントリの選択チャネルフィール
ドをバイパスチャネルに書き換え、図53に示されるバ
イパスチャネル上のマルチキャスト接続によるメッセー
ジ転送を行う。一方、該フィールドの値が使用不可なら
ば、所望のバイパスチャネル上のマルチキャスト接続の
設定に失敗している。この場合、該フローのインタフェ
ース基板は自身の装置内経路情報保持テーブル4101
の該フローに対応するエントリの選択チャネルフィール
ドをデフォルトチャネルに書き戻し、図50に示される
デフォルトチャネル上のマルチキャスト接続によるメッ
セージ転送を継続する。
【0257】該メッセージの装置内ヘッダの送出元フィ
ールドによって、該メッセージが自身が送出したメッセ
ージでないことが示されていれば、次に、該メッセージ
の情報フィールドを参照し、装置内ラベルによる出現順
宛先リストを参照する。該宛先リストに自身が含まれて
いなければ、何も処理をせずに該メッセージを受信した
のと同じリングのデフォルトチャネルに挿入する。一
方、該出現順宛先リストに自身が含まれていれば、自身
がマルチキャストメッセージを送出すべきインタフェー
ス基板のひとつである。この場合、該出現順宛先リスト
で自身が最後に出現していれば、自身は該マルチキャス
ト接続の終点のインタフェース基板である。この場合
は、該マルチキャスト接続の始点から終点までバイパス
チャネルの連鎖が完成しており、該マルチキャスト接続
が使用可能となる。そこで、該インタフェース基板は、
該メッセージの設定ステータスフィールドを使用可と設
定し、入力されてきたのと同じリングのデフォルトチャ
ネルに該メッセージを送出する。該出現順到着リストで
の自身の出現位置が最後でなければ、マルチキャスト接
続のためのバイパスチャネルの連鎖の設定中である。こ
の場合、インタフェース基板は、該出現順宛先リストで
自身の次に現れるインタフェース基板に向けて前述のバ
イパスチャネル設定手順によるバイパスチャネル設定を
試みる。バイパスチャネル設定に失敗したなら、該メッ
セージの設定ステータスを使用不可とし、該メッセージ
を入力されてきたのと同じリングのデフォルトチャネル
に挿入する。一方、バイパスチャネル設定に成功したな
ら、ここまで作成してきたバイパスチャネルの連鎖に自
身が設定したバイパスチャネルを連結すべく、自身の第
2の光受信機能から第2の光送信機能へのパスを活性化
する。
【0258】以上の様な手順により、バイパスチャネル
の連鎖としてマルチキャスト接続が設定されているもの
とし、以降、再度図53に戻り、バイパスチャネルにお
けるマルチキャスト接続についての説明を続ける。図5
3に示されたバイパスチャネルにおけるマルチキャスト
接続においては、そのマルチキャスト接続の開始点はイ
ンタフェース基板2801−1となっており、インタフ
ェース基板2801−2がその中継点、インタフェース
基板2801−4がその終了点となっている。また、上
述のバイパスチャネル上のマルチキャスト接続設定の結
果、マルチキャスト接続の開始点と中継点のλ割り当て
機能によって第2の光送信機能の送出波長と、マルチキ
ャスト接続の中継点と終了点のλ割り当て機能によって
第2の光受信機能の受信波長と光スイッチが該光受信機
能に導く光信号の波長が所望のように制御されている。
【0259】対応するフローバッファ3501−xに保
持されたメッセージは、バイパスチャネル上のマルチキ
ャスト接続が設定されると、該フローバッファ3501
−xから読み出され、チャネル選択機能、合流機能、第
2の光送信機能、光スイッチを経由してインタフェース
基板間に設けられた光ファイバへと所定の波長で送出さ
れる。この際、チャネル選択機能において、該メッセー
ジを、デフォルトチャネルではなくバイパスチャネルへ
と転送する判断が行われるが、これは、該メッセージの
属するフローに対応する装置内経路情報保持テーブル4
101のエントリの選択チャネルフィールドを参照して
行われる。
【0260】図52に示したバイパスチャネル上のポイ
ントポイント接続の場合と同様、インタフェース基板か
ら送出された光信号は、光スイッチにより所定のインタ
フェース基板へと導かれる。このインタフェース基板で
は、該光信号が光スイッチにより第2の光受信機能へと
導かれる。第2の光受信機能は、受け取った光信号をメ
ッセージ流に戻し、チャネル選択機能を経由してフロー
マッピング部へと渡す。マルチキャスト接続の中継点と
なっているインタフェース基板では、これと同時に、第
2の光受信機能で再生されたメッセージ流を直接第2の
光送信機能に渡す。
【0261】フローマッピング部では、該メッセージの
装置内ヘッダを削除すると共に、該装置内ヘッダの宛先
フィールドの装置内ラベルに含まれるマルチキャストグ
ループアドレスを参照し、該メッセージを送出すべき物
理リンクを知り、該物理リンクへと該メッセージを転送
する。ここで、本構成例にあっては、フローマッピング
部が複数の物理リンクもしくは論理パスを収容している
こととしているので、送出すべき物理リンクもしくは論
理パスが複数である場合がある。この場合には、フロー
マッピング部で必要に応じて該メッセージのコピーを作
成することとする。
【0262】なお、バイパスチャネルでのマルチキャス
ト接続の設定に失敗した場合や、バイパスチャネル開放
条件が成立(図37のステップ3713)した場合に
は、マルチキャスト接続の開始点のインタフェース基板
がマルチキャスト接続バイパスチャネル開放メッセージ
を作成し、該メッセージをリング上で各インタフェース
基板に順次巡回させることで、該バイパスチャネル上の
マルチキャスト接続を開放する。バイパスチャネルでの
マルチキャスト接続に失敗した場合であっても、上述の
方法に従えば、バイパスチャネルの連鎖が途中まで構成
されている可能性があり、この途中まで構成されたバイ
パスチャンネルの連鎖を開放することが好ましい。この
マルチキャスト接続バイパスチャネル開放メッセージに
よって行われる処理を図83に示す。同図に示すよう
に、該マルチキャスト接続バイパスチャネル開放メッセ
ージは、その情報部に装置内ラベルによるマルチキャス
トグループアドレスを含んでいる。このメッセージを受
け取った各インタフェース基板は、該装置内ラベルによ
るマルチキャストグループアドレスを参照し、自身が該
マルチキャストグループアドレスによって想起されるバ
イパスチャネルを維持しているなら、図46に示した手
順に従って該バイパスチャネルを開放する。
【0263】以上で、光リングアクセス部2803−x
の概念的構成、及び該概念的構成におけるメッセージ転
送の詳細に関する説明を終了する。
【0264】次に、本構成例のより詳細な構成を説明す
る準備として、インタフェース基板における識別子構成
について図54を参照しつつ説明する。以上説明してき
たように、本構成例では、それぞれのフローがフローマ
ッピング部2804−xで検出され、該フローが光リン
グアクセス部2803−xにおいて予め定められた条件
によって選択される光リングのデフォルトチャネルかバ
イパスチャネルを用いて他のインタフェース基板へと転
送されることとしている。これを実行する際には、イン
タフェース基板の各部位において、それぞれのフローを
識別する必要がある。以上説明してきたように、このフ
ローの識別は、フローマッピング部2804−xと外界
との間では、その点で実行されているプロトコルや、本
実施形態のメッセージ中継装置101の運用ポリシーな
どによって、メッセージを構成するビット列の中から予
め選択されるフロー定義情報で、フローマッピング部2
804−xと光リングアクセス部の間では、フローマッ
ピング部2804−xにおいて付与・削除される装置内
ヘッダに含まれる装置内ラベルで、各インタフェース基
板を接続している光ファイバ上では波長で、それぞれ識
別されている。フローの識別子が変更される点では、変
更前の識別子から変更後の識別子、即ちフローマッピン
グ部2804−xにおいてはフロー定義情報から装置内
ラベル、光リングアクセス部においては装置内ラベルか
ら波長、を検索することが必要になる。この検索は、R
AMやCAMといった記憶素子によるテーブルを用いて
実現することになる。
【0265】また、本構成例の場合、光リングアクセス
部の中に、装置内ラベルによるスイッチング機能と波長
によるスイッチング機能が設けられる。前者が図48で
いうところのチャネル選択機能4801、宛先チェック
機能4803、合流機能4804に相当し、後者が図4
8の光スイッチ4809に相当する。上述のテーブル
は、これらのスイッチング機能を制御するためにも使用
される。
【0266】従って、これらのテーブルの構成方式が、
本実施形態のメッセージ中継装置101の最大スループ
ットと決定する設計上のひとつの大きな項目となる。一
般的には、これらのテーブルの容量を小さく押さえるこ
とで、より高速な記憶素子を使用でき、本実施形態のメ
ッセージ中継装置101のスループットを大きく設計す
ることが可能になると言える。
【0267】以降、より詳細に、本構成例を順次説明し
てゆく。
【0268】図55は、インタフェース基板2801−
xのより詳細な構成を示す図である。前述のように、イ
ンタフェース基板2801−xは、フローマッピング部
2804−xと光リングアクセス部2803−xを含ん
でいる。本実施形態のメッセージ中継装置101の場
合、フローマッピング部2804−xの構成は収容する
プロトコル種別によって異なるが、光リングアクセス部
2803−xの構成は収容するプロトコル種別によらず
同一である。
【0269】光リングアクセス部2803−xには、メ
ッセージ中継手段5501と、複数の光リング終端手段
5502−xが含まれる。メッセージ中継手段5501
が、図48に示したインタフェース基板の機能構成のチ
ャネル選択機能に、光リング終端手段5502−xがそ
の他の機能要素、即ち第1の光受信機能4802、宛先
チェック機能4803、合流機能4804、第1の光送
信機能4805、第2の光受信機能4806、λ割り当
て機能4807、第2の光送信機能4808、光スイッ
チ4809、にそれぞれ相当する。
【0270】なお、以降説明する本発明の構成例にあっ
ては、それぞれのインタフェース基板2801−iのフ
ローマッピング部2804−iと光リングアクセス部2
803−iの間のスループットは両方向10Gb/sに
設定されている。本構成例全体で1Tb/sという望ま
しいスループットを得るためには、インタフェース基板
を計100枚光リングで接続した構成をとることにな
る。
【0271】以降、いくつかの代表的なプロトコル毎
に、フローマッピング部2804−xの構成を順次示し
てゆく。
【0272】図56は、フローマッピング部2804−
xの第1の構成を示す図である。この構成のフローマッ
ピング部2804−xは、イーサネットプロトコルを収
容する。本構成では、特に、いわゆるギガビットイーサ
ネットを計10インタフェース収容して、10Gb/s
のスループットを確保している。
【0273】同図に示すように、イーサネットプロトコ
ルを収容するフローマッピング部2804−xの、ルー
ティング処理装置102−xとの接続点に最も近い位置
には、Gbitイーサ終端手段5601−1、…、56
01−10が設けられている。該Gbitイーサ終端手
段5601−xでは、通話路符号へのエンコード、通話
路符号からのデコード、プリアンブル検出、といった、
物理リンク上を流れるメッセージを送受信するための機
能が実行される。
【0274】それぞれの物理リンク上のメッセージは、
Gbitイーサ終端手段5601−xを経由して装置内
ヘッダ処理手段5602−xに渡される。装置内ヘッダ
5602−xでは、Gbitイーサ終端手段からメッセ
ージを受け取ると、該メッセージの属するフローを決定
し、多重手段5603に渡す。多重手段5603は、こ
れらの装置内ヘッダ処理手段5602−1、…、560
2−10から渡されたメッセージを多重化して10Gb
/sのメッセージ流とし、光リングアクセス部2803
−xへと渡す。多重手段5603は、図35に示したフ
ローバッファ3501−xを含んでいる。
【0275】一方、光リングアクセス部2803−xか
ら渡された10Gb/sのメッセージ流は、分離手段5
604に渡される。分離手段5604では、該メッセー
ジ流のメッセージを所望のインタフェース点に至る経路
上にある装置内ヘッダ処理手段5602−xへとスイッ
チングする。この際、分離手段5604は、必要に応じ
てメッセージをコピーすることもある。分離手段560
4からメッセージを受け取ると、装置内ヘッダ処理手段
5602−xは、該メッセージに付加された装置内ヘッ
ダを削除し、Gbitイーサ終端手段5601−xを経
由して該メッセージを物理リンクへと送出する。
【0276】図57に、この場合の装置内ヘッダ処理手
段5602−xの構成を示す。フロー定義テーブル57
04には、対応する物理リンクから入力されるメッセー
ジ流の上に定義されるフローに関する情報が保持されて
いる。本構成例の場合、該フロー定義テーブル5704
は、イーサネットのメッセージの中の予め定められたビ
ット列、最も典型的にはイーサネットヘッダの宛先フィ
ールドに含まれるイーサネットアドレスから、それぞれ
のメッセージが属するフローに割り当てられたフローバ
ッファ3501−xの装置内での識別子が得られるよう
に構成されている。また、自イーサネットアドレスレジ
スタ5702には、到着メッセージの送信元フィールド
を参照することによって得られる、該メッセージが到着
した物理リンクの先に存在する機器のイーサネットアド
レス、が記録されている。本構成例では、該イーサネッ
トアドレスはイーサネットメッセージの装置内での経路
選択に使用される。
【0277】Gbitイーサ終端手段5601−xから
渡されたメッセージは、送出元アドレス抽出手段570
1、フロー定義情報抽出手段5703、メッセージ挿入
手段5705を順に経由して多重手段5603に渡され
る。送出元アドレス抽出手段5701では、通過するメ
ッセージの送出元イーサネットアドレスを抽出し、自イ
ーサネットアドレスレジスタ5702へと転送する。自
イーサネットアドレスレジスタ5702は、複数個のイ
ーサネットアドレスを保持できるレジスタで、送られて
きたイーサネットアドレスを自身が保持していなければ
該イーサネットアドレスを新たに保持する、という動作
を行って、図39で示した経路選択メッセージ受信に係
るイーサネットアドレスの問い合わせに備えている。
【0278】フロー定義情報抽出手段5703では、通
過するメッセージの予め定められた位置の情報、典型的
には宛先イーサネットアドレス、を該メッセージが属す
るフローを定義する情報として切り出し、フロー定義テ
ーブル5704に該情報をキーとしてアクセスする。イ
ーサネットプロトコルを収容する装置内ヘッダ処理手段
5602−xに含まれるフロー定義テーブル5703は
図58に示す構成を持つ、宛先イーサネットアドレスな
らびに必要に応じて選択された追加のフロー定義情報、
例えばレイヤ3アドレスやレイヤ4ポート番号等をキー
として連想アクセスの可能なCAMである。連想処理の
結果、多重手段5603に含まれるフローバッファ35
01−xの識別子であるところのバッファ番号を得るこ
とができる。
【0279】フロー定義テーブル5704に対する連想
アクセスの結果は、以下の2通りとなる。その第1の結
果は、情報に対応するエントリがフロー定義テーブル5
704に存在しない場合である。これは、図37のステ
ップ3701、新たなフローが検出された状態に相当し
ている。この場合は、まず、多重手段5603に含まれ
る中から使用中でないフローバッファ3501−xを選
び出し、該フローバッファ3501−xのバッファ番号
が該フロー定義情報によって連想できるように、該フロ
ー定義テーブル5704を設定する。これと同時に、到
着中のメッセージをメッセージ挿入手段5705を経由
して該割り当てたフローバッファ3501−xに転送す
る。その後、該フローに属するメッセージに装置内ヘッ
ダの宛先として付与するべき装置内ラベルを得るため、
図39に示された経路選択手順を起動する。
【0280】フロー定義テーブル5703に対する連想
アクセスの第2の結果は、該フローに割り当てられたフ
ローバッファ3501−xのバッファ番号が得られる場
合である。この場合は、選られたバッファ番号に対応す
るフローバッファ3501−xに向けて、メッセージ挿
入手段5705を経由し、到着中のメッセージを送出す
る。
【0281】一方、分離手段5604から渡されたメッ
セージは、メッセージ分岐手段5706、装置内ヘッダ
削除手段5707を経由してGbitイーサ終端手段5
601−xへと渡される。装置内ヘッダ削除手段570
7では、受け取ったメッセージ、これのフォーマットは
装置内メッセージであるが、から装置内ヘッダを削除し
Gbitイーサ終端手段5601−xが求めるものへと
該メッセージのフォーマットを変換して出力する。
【0282】装置内プロトコル実行手段5708は、新
たにフローが検出された時に起動される経路選択等の、
該装置内ヘッダ処理手段5602−xが収容しているプ
ロトコル、この場合はイーサネット、に特有の、本実施
形態のメッセージ中継装置101内部のみで実行される
プロトコルを実行する。所定のプロトコルを実行するた
めに、該装置内プロトコル実行手段5708が作成した
メッセージはメッセージ挿入手段5705にてGbit
イーサ終端手段5601−xからのメッセージ流に挿入
され、該装置内プロトコル実行手段5708に向かうメ
ッセージはメッセージ分岐手段5706にてGbitイ
ーサ終端手段5601−xに向かうメッセージ流から分
岐される。
【0283】図59に、多重手段5603の構成を示
す。同図に示すように、多重手段5603はフローバッ
ファ3501−xと、該フローバッファ3501−xに
割り当てられたフローが消滅したことを検出するため
に、該フローバッファ3501−xに入力されるメッセ
ージの頻度を測定しているカウンタ3504−xを含
む。
【0284】各装置内ヘッダ処理手段5602−xから
メッセージを受け取ると、多重手段5603は、バッフ
ァ指定信号によって指定されるフローバッファ3501
−xに該メッセージを書き込む。このバッファ指定信号
は、装置内ヘッダ処理手段5602−xのフロー定義テ
ーブル5703から与えられる。それぞれのフローバッ
ファ3501−xに保持されたメッセージは、読み出し
制御手段5901の制御の元、装置内ヘッダ付与手段5
902−xを経由してメッセージ転送手段5501へと
渡される。装置内ヘッダ付与手段5902―xは、通過
するメッセージに対して装置内ヘッダを付与するとき、
その宛先装置内ラベルフィールドに、宛先装置内ラベル
レジスタ5903―xの内容をコピーする。この宛先装
置内ラベルレジスタ5903―xが、前述の、新たにフ
ローを検出した時に起動された経路選択手順にて得られ
る装置内ラベルを保持する記憶素子である。
【0285】読み出し制御手段5901は、各フローバ
ッファ3501−xのメッセージ保持状況を監視し、メ
ッセージが保持されているものから順次メッセージを読
み出している。それと同時に、バイパスチャネル設定条
件が成立したフローバッファ3501−xも検出し、必
要に応じてバイパスチャネル設定、本構成例の場合は光
通話路上の波長割り当て、をメッセージ転送手段550
1に依頼する。さらに、該読み出し制御手段5901
は、バイパスチャネルが設定されているバッファに保持
されているメッセージも、デフォルトチャネル向けのメ
ッセージ読み出しと並行して、読み出すための制御を行
い、バイパスチャネル開放条件が成立した場合は、メッ
セージ転送手段5501に対して該バイパスチャネルを
開放するよう依頼する。
【0286】図60に、分離手段5604の構成を示
す。同図に示すように、分離手段5604は、メッセー
ジ振り分け機能6001、各物理リンク毎に設けられた
出方路バッファ6002−x、マルチキャスト出方路テ
ーブル6003からなっている。メッセージ転送手段5
501から転送されたメッセージは、メッセージ振り分
け機能6001に入力される。メッセージ振り分け機能
6001は、それぞれのメッセージの装置内ヘッダの宛
先フィールドを参照し、それぞれのメッセージが所定の
物理リンクへと転送されるよう、対応する出方路バッフ
ァ6002−xへと該メッセージを転送する。ここまで
の処理はフローマッピング部2804−xと光リングア
クセス部2803−xの間のスループットにて実行され
る。出方路バッファ6002−xに保持されたメッセー
ジは、ルーティング処理装置102−xとの間の物理リ
ンク上の情報転送速度で出方路バッファ6002−xか
ら読み出され、装置内ヘッダ処理手段5602−xへと
転送される。
【0287】マルチキャスト出方路テーブル6003
は、マルチキャスト接続に係る情報を保持するテーブル
である。該マルチキャスト出方路テーブル6003は、
装置内ラベルのマルチキャストグループアドレスから、
該グループアドレスを持つメッセージをどの出方路へと
送出するかを示す情報を得ることのできるテーブルであ
る。デフォルトチャネルでのマルチキャスト接続を設定
する手順を実行した結果として、該マルチキャスト出方
路テーブル6003に対して必要な情報が書き込まれ
る。メッセージ振り分け手段6001は、受け取った装
置内メッセージの宛先装置内ラベルがマルチキャストグ
ループアドレスである場合、該マルチキャスト出方路テ
ーブル6003を参照し、該受け取ったメッセージを所
定の出方路バッファ6002−xへと、必要に応じて該
メッセージをコピーして、書き込む。
【0288】以上述べたように構成された場合、イーサ
ネットプロトコルのメッセージは本構成例では図61に
示すようにそのフォーマットが変換され、スイッチング
を受けることになる。
【0289】まず、ルーティング処理装置102−xか
らはイーサネットMACフレームが渡される。イーサネ
ットMACフレームには、レイヤ3データグラムの前に
プリアンブルと宛先イーサネットアドレス、送出元イー
サネットアドレス、タイプの各情報を含むイーサネット
ヘッダが付与され、また、レイヤ3データグラムの後ろ
に、該イーサネットフレームで起こるビット誤りを検出
するためのFCSを含むイーサネットトレイラが付与さ
れたフォーマットを持っている。このフォーマットで入
力されたイーサネットMACフレームから、Gbitイ
ーサ終端手段5601−xはプリアンブルとFCSを削
除し、装置内ヘッダ処理手段5602−xへと渡す。装
置内ヘッダ処理手段5602−xから多重化手段560
3−xに渡され、該多重化手段5603から出てきた時
には、その先頭に装置内ヘッダが付与されている。以
降、光リングアクセス部2803−x、デフォルトチャ
ネルもしくはバイパスチャネルを経由して所望のインタ
フェース基板2801−yへと転送された該メッセージ
は、光リングアクセス部2803−y、分離手段560
4−yを経由して装置内ヘッダ処理手段5602−yへ
と渡される。この時点では、メッセージはまだ装置内メ
ッセージのフォーマットである。その後、装置内ヘッダ
処理手段5602−yにて装置内ヘッダが除去され、G
bitイーサ終端手段5601−yでプリアンブルとF
CSが付与されて、所望のルーティング処理手段102
−yへと該メッセージは送出される。
【0290】次に、フローマッピング部2804−xが
PPP接続を収容する場合について説明する。図62
に、PPPを収容するための、フローマッピング部28
04−xの第2の構成を示す。本構成はいわゆるIPo
verSONETを提供する構成となっており、SDH
のSTM−16ペイロードに、データリングプロトコル
としてPPPを適用したIPメッセージが直接マッピン
グされる構成となっている。さらに、本構成では、該フ
ローマッピング部2804−xを通過するフローを検出
するために、MPLSのラベルも使用可能である構成を
とっている。このため、本構成で処理するIPメッセー
ジの先頭部分とPPPヘッダの間にMPLSのラベルが
挿入された形のメッセージ構造を持つこととする。本構
成では2.4Gb/sというスループットを持つSTM
−16を計4インタフェース収容して、10Gb/sの
スループットを確保している。
【0291】図62に示したPPP接続を収容するフロ
ーマッピング部2804−xの構成では、図56に示し
たイーサネットを収容する場合と同じ構成の多重手段5
603,分離手段5604を用いて複数の物理リンクを
収容することとしている。
【0292】同図に示すように、IPoverSONE
Tを収容するフローマッピング部2804−xの、ルー
ティング処理装置102−xとの接続点に最も近い位置
には、STM−16終端手段6201−1、…、620
1−4が設けられている。該STM−16終端手段62
01−xでは、SDHのフレーム同期確立とペイロード
からのビット列の切り出し、SDHのフレーム構造の作
成とペイロードへのビット列の埋め込み、通話路符号へ
のエンコード、通話路符号からのデコード、といった、
SDH標準に従ってビット列を光ファイバ上で転送する
ための機能が実行される。
【0293】本構成では、STM−16終端手段620
1−xに隣接して、さらにPPP終端手段6202−
1、…、4が配置されている。該PPP終端手段620
2−xでは、主に、STM−16終端手段6201−x
から送出されたビット列からPPPヘッダの先頭を検出
することで該ビット列に含まれるメッセージ群を識別す
る処理、および、STM−16処理手段6201−xに
向かう各メッセージにPPPヘッダとPPPトレイラを
付与する処理が行われている。
【0294】それぞれの物理リンク上のメッセージは、
STM−16終端手段6201−xとPPP終端手段6
202−xを経由して装置内ヘッダ処理手段6203−
xに渡される。本構成の装置内ヘッダ処理手段6203
−xは、MPLSを適用したIPoverSONETプ
ロトコルを収容するように構成されているが、その基本
機能は、図56に示した装置内ヘッダ処理手段5602
−xと同じで、多重手段5603に向かう方向の各メッ
セージに対しては多重手段5603の中のバッファのひ
とつを指定することで該メッセージの属するフローを決
定し、一方、PPP終端手段6202−xに向かう方向
の各メッセージに対しては装置内ヘッダを削除すること
にある。
【0295】図63に、この場合の装置内ヘッダ処理手
段6203−xの構成を示す。図57に示された装置内
ヘッダ処理手段5602−xの場合と同様、フロー定義
テーブル6302に、対応する物理リンクから入力され
るメッセージ流の上に定義されるフローに関する情報が
保持されている。本構成例の場合、該フロー定義テーブ
ル6302は、ラベルフィールドの付属したIPメッセ
ージの中の予め定められたビット列、最も典型的にはラ
ベルフィールドの中の予め指定された領域から、それぞ
れのメッセージが属するフローに割り当てられるフロー
バッファ3501−xの装置内での識別子が選られるよ
うに構成されている。また、ラベル書き換えテーブル6
305には、MPLS標準が要求する、物理リンクへの
送出時に必要となるラベル書き換えに必要な情報が保持
されている。
【0296】PPP終端手段6202−xから渡された
メッセージは、フロー定義情報抽出手段6301、メッ
セージ挿入手段6303を経由して多重手段5603に
渡される。フロー情報抽出手段6301では、通過する
メッセージのラベルの予め定められたフィールドを抽出
し、フロー定義テーブル6302に該情報をキーとして
アクセスする。該フロー定義テーブル6302は図64
に示す構成を持つ、ラベルならびに必要に応じて選択さ
れた追加のフロー情報、例えばレイヤ3アドレスやレイ
ヤ4ポート番号等をキーとして連想アクセスの可能なC
AMである。連想処理の結果、多重手段5603に含ま
れるフローバッファ3501−xの識別子であるところ
のバッファ番号を得ることができる。該フロー定義テー
ブル6302に対して連想アクセスをした時に対応する
エントリがない場合、現在使用されていないフローバッ
ファ3501−xを該フローに割り当て、該フロー定義
テーブル6302に対してフロー定義情報と共に書き込
むのは図57に示した構成の場合と同様である。
【0297】一方、分離手段5604から渡されたメッ
セージは、メッセージ分岐手段6304、装置内ヘッダ
削除手段6305、ラベル更新手段6306を経由して
PPP終端手段6202−xに渡される。装置内ヘッダ
削除手段6305では、受け取ったメッセージから装置
内ヘッダを削除し、PPP終端手段6202−xが求め
るものへと該メッセージのフォーマットを変換してラベ
ル更新手段6306へと出力する。この時に、削除した
装置内ヘッダ中の宛先装置内ラベルも同時にラベル更新
手段6306へと出力される。
【0298】ラベル更新手段6306では、渡された宛
先装置内ラベルをキーとしてラベル書き換えテーブル6
307にアクセスする。ラベル書き換えテーブル630
7は、図65に示される構成を持つ、宛先装置内ラベル
から、該宛先装置内ラベルを持つメッセージをルーティ
ング処理装置102−xに向けて送出するときに該メッ
セージが保持していることがMPLS標準から要求され
ているラベルを得ることのできるテーブルである。メッ
セージの入力時にラベルを基にして本実施形態のメッセ
ージ中継装置101内部でのフローを定義しており、本
実施形態のメッセージ中継装置101内部のフローはM
PLSが維持しているフローと同一もしくはその細分化
となるので、ここで示したように、メッセージ中継装置
101内部のフローの識別子である装置内宛先ラベルを
キーとしたラベル書き換えテーブル6307へのアクセ
スによって、所望の新ラベルを得ることができる。この
ラベル書き換えテーブル6307に保持される情報は、
本実施形態のメッセージ中継装置101を管理する管理
者が手設定で与えることも可能であるが、MPLSを収
容する本実施形態のメッセージ中継装置101で、該M
PLSプロトコルを終端することになるレイヤ3終端基
板2901から通知される構成とするのがより望まし
い。図56に示した構成同様、装置内プロトコル実行手
段6308、メッセージ挿入手段6303、メッセージ
分岐手段6304は、該装置内ヘッダ処理手段6203
−xにて収容するプロトコル特有の本構成例内部におけ
るプロトコルを実行するものであるが、MPLSを終端
するものの場合は、例えば、フロー定義テーブルやラベ
ル書き換えテーブルの更新情報を管理者もしくはレイヤ
3終端基板2901とやりとりする為のプロトコルが実
行されてもよい。
【0299】以上述べたように構成された場合、IPo
verSONETに従うメッセージは本構成例では図6
6に示すようにそのフォーマットが変換され、スイッチ
ングを受けることになる。
【0300】まず、ルーティング処理装置102−xか
らは、SDHフレームにマッピングされた、MPLSの
ラベルが付与されたレイヤ3データグラムを情報部とす
るPPPフレームが渡される。PPPフレームは、ラベ
ルの前にPPPヘッダが付与され、また、レイヤ3デー
タグラムの後ろに、PPPトレイラが付与されたフォー
マットを持っている。STM−16終端手段6201−
xは、このメッセージをSDHフレームのペイロード部
分から抜き出してPPP終端手段6202−xに渡す。
PPP終端手段6202−xは、該入力入力されたP
PPフレームからPPPヘッダとPPPトレイラを削除
して装置内ヘッダ処理手段6203−xへと渡す。装置
内ヘッダ処理手段6203−xから多重化手段5603
−xに渡され、該多重化手段5603から出てきた時に
は、その先頭に装置内ヘッダが付与されている。以降、
光リングアクセス部2803−x、デフォルトチャネル
もしくはバイパスチャネルを経由して所望のインタフェ
ース基板2801−yへと転送された該メッセージは、
光リングアクセス部2803−y、分離手段5604−
yを経由して装置内ヘッダ処理手段6203−yへと渡
される。この時点では、メッセージはまだ装置内メッセ
ージのフォーマットである。その後、装置内ヘッダ処理
手段6203−yにて装置内ヘッダが除去されると共に
ラベルが書き換えられ、PPP終端手段6202−yで
PPPヘッダとPPPトレイラが付与され、それらのメ
ッセージがSTM−16終端手段6201−xにてSD
Hフレームにマッピングされて、所望のルーティング処
理手段102−yへと送出される。
【0301】次に、フローマッピング部2804−xが
ATMプロトコルを収容する場合について説明する。図
67に、ATMを収容するための、フローマッピング部
2804−xの第2の構成を示す。本構成はSDHフレ
ームにマッピングされたATMセルを処理する構成とな
っている。本構成でも、図62に示したPPPを収容す
る場合と同様、2.4Gb/sというスループットを持
つSTM−16を計4インタフェース収容して、10G
b/sのスループットを確保している。
【0302】図67に示したATMを収容するフローマ
ッピング部2804−xの構成でも、図56に示したイ
ーサネットを収容する場合と同じ構成の多重手段560
3,分離手段5604を用いて複数の物理リンクを収容
することとしている。
【0303】同図に示すように、ATMを収容するフロ
ーマッピング部2804−xの、ルーティング処理装置
102−xとの接続点に最も近い位置には、STM−1
6終端手段6201−1、…、6201−4が設けられ
ている。この該STM−16終端手段6201−xの機
能構成は、図62に示したものと同一である。
【0304】本構成では、STM−16終端手段620
1−xに隣接して、さらにATMヘッダ処理手段670
1−1、…、4が配置されている。該ATMヘッダ処理
手段6701−xでは、主に、STM−16終端手段6
201−xから送出されたビット列からATMセルのH
ECフィールドを用いたセル同期を確立することで該ビ
ット列に含まれるATMセル群を識別する処理、およ
び、STM−16処理手段6201−xに向かう各AT
MセルのHECフィールドをATMプロトコル標準に従
って書き換える処理が行われている。
【0305】それぞれの物理リンク上のATMセルは、
STM−16終端手段6201−xとATMヘッダ処理
手段6701−xを経由して装置内ヘッダ処理手段67
02−xに渡される。本構成の装置内ヘッダ処理手段6
702−xは、ATMプロトコルを収容するように構成
されているが、その基本機能は、図56に示した装置内
ヘッダ処理手段5602−xと同じで、多重手段560
3に向かう方向の各メッセージに対しては多重手段56
03の中のバッファのひとつを指定することで該メッセ
ージの属するフローを決定し、一方、ATMヘッダ処理
手段6701−xに向かう方向の各メッセージに対して
は装置内ヘッダを削除することにある。
【0306】図68に、この場合の装置内ヘッダ処理手
段6702−xの構成を示す。図57に示された装置内
ヘッダ処理手段5602−xの場合と同様、フロー定義
テーブル6804に、対応する物理リンクから入力され
るATMセル流の上に定義されるフローに関する情報が
保持されている。本構成例の場合、該フロー定義テーブ
ル6804は、ATMセル流の中の予め定められたビッ
ト列、最も典型的にはATMセルのVPI/VCIフィ
ールドの中の予め指定された領域から、それぞれのメッ
セージが属するフローに割り当てられるフローバッファ
3501−xの装置内での識別子が選られるように構成
されている。この場合にも、典型的なフロー定義情報
(この場合にはVPI/VCI)の他に、フローを定義
するために付加的に使用する情報、追加フロー定義情報
を、さらに該フロー定義テーブル6804へのアクセス
時に与えることとしても良い。この場合には、ATMプ
ロトコルの場合、上位のプロトコル、例えばIP、のメ
ッセージがATMレイヤでATMセルに細分化されてい
るため、上位のプロトコルのメッセージ、例えばIP、
の、例えば宛先レイヤ3フィールド、を、追加フロー定
義情報として抽出するためには、入力されるATMセル
流に対して適用されているAALプロトコルの状態遷移
を実行し、どのセルに所望の追加フロー情報が含まれて
いるか決定する必要がある。一方、VPI/VCI書き
換えテーブル6809には、ATM標準が要求する、物
理リンクへの送出時に必要となるVPI/VCI書き換
えに必要な情報が保持されている。
【0307】ATMヘッダ処理手段6701−xから渡
されたメッセージは、フロー定義情報抽出手段680
1、AAL状態遷移マシン6802、メッセージ挿入手
段6805を経由して多重手段5603に渡される。フ
ロー情報抽出手段6801では、通過するATMセルの
VPI/VCIの予め定められたフィールドを抽出す
る。また、AAL状態遷移マシン6802では、自身を
通過するATMセル流に対して適用されるAALプロト
コルの状態遷移が実行されており、追加フロー情報をど
のATMセルが保持しているか決定する。この決定を受
けて、追加フロー定義情報抽出手段6803が、必要に
応じて選択された追加フロー情報、例えばレイヤ3アド
レスやレイヤ4ポート番号などを抽出する。なお、追加
フロー定義情報を抽出する場合は、AAL状態遷移マシ
ン6802中に含まれるATMセルバッファ(図示せ
ず)に、ひとつのメッセージ起源のATMセルが到着順
に一旦保持され、ひとつのメッセージ起源のATMセル
がすべてAAL状態遷移マシン6802に蓄積された段
階で、該蓄積された情報から該追加フロー定義情報抽出
手段6803が追加フロー定義情報を抽出し、その後、
AAL状態遷移マシン6802から、該ひとつのメッセ
ージ起源のATMセルが順次多重手段5603に向けて
送出されるように構成されるのが望ましい。これによっ
て、ATMセルの廃棄が発生した場合に、誤った位置の
情報を追加フロー情報として抽出してしまい、誤ったフ
ローへとこれらのメッセージを導くことを防ぐことがで
きる。ATMセル流フロー定義テーブル6804へのア
クセスにおけるキーは、フロー定義情報抽出手段680
1と追加フロー定義情報抽出手段6803によって抽出
された情報である。本構成のフロー定義テーブル680
4は図69に示す構成を持つ、VPI/VCIならびに
必要に応じて選択された追加のフロー情報、例えばレイ
ヤ3アドレスやレイヤ4ポート番号等をキーとして連想
アクセスの可能なCAMである。連想処理の結果、多重
手段5603に含まれるフローバッファ3501−xの
識別子であるところのバッファ番号を得ることができ
る。該フロー定義テーブル6804に対して連想アクセ
スをした時に対応するエントリがない場合、現在使用さ
れていないフローバッファ3501−xを該フローに割
り当て、該フロー定義テーブル6804に対してフロー
定義情報と共に書き込むのは図57に示した構成の場合
と同様である。
【0308】一方、分離手段5604から渡されたメッ
セージ、この場合は装置内ヘッダの付与されたATMセ
ル、は、メッセージ分岐手段6806、装置内ヘッダ削
除手段6807、VPI/VCI更新手段6808を経
由してATMヘッダ処理手段6701−xに渡される。
装置内ヘッダ削除手段6807では、受け取ったメッセ
ージから装置内ヘッダを削除し、ATMヘッダ処理手段
6701−xが求めるものへと該メッセージのフォーマ
ットを変換してVPI/VCI更新手段6808へと出
力する。この時に、削除した装置内ヘッダ中の宛先装置
内ラベルも同時にVPI/VCI更新手段6808へと
出力される。
【0309】VPI/VCI更新手段6808では、渡
された宛先装置内ラベルをキーとしてVPI/VCI書
き換えテーブル6809にアクセスする。VPI/VC
I書き換えテーブル6809は、図70に示される構成
を持つ、宛先装置内ラベルから、該宛先装置内ラベルを
持つATMセルをルーティング処理装置102−xに向
けて送出するときに該ATMセルが保持していることが
ATM標準から要求されているVPI/VCIを得るこ
とのできるテーブルである。メッセージの入力時にVP
I/VCIを基にして本実施形態のメッセージ中継装置
101内部でのフローを定義しており、本実施形態のメ
ッセージ中継装置101内部のフローはATMコネクシ
ョンとして通信網内部で維持されているフローと同一も
しくはその細分化となるので、ここで示したように、メ
ッセージ中継装置101内部のフローの識別子である装
置内宛先ラベルをキーとしたVPI/VCI書き換えテ
ーブル6807へのアクセスによって、所望の新VPI
/VCIを得ることができる。このVPI/VCI書き
換えテーブル6809に保持される情報は、本実施形態
のメッセージ中継装置101を管理する管理者が手設定
で与えることも可能であるが、ATMを収容する本実施
形態のメッセージ中継装置101で、ATMコネクショ
ン設定に係るプロトコルを終端することになるレイヤ3
終端基板2901から通知される構成とするのがより望
ましい。図56に示した構成同様、装置内プロトコル実
行手段6810、メッセージ挿入手段6805、メッセ
ージ分岐手段6806は、該装置内ヘッダ処理手段67
02−xにて収容するプロトコル特有の本構成例内部に
おけるプロトコルを実行するものであるが、ATMを終
端するものの場合は、例えば、フロー定義テーブル68
04やVPI/VCI書き換えテーブル6809の更新
情報を管理者もしくはレイヤ3終端基板2901とやり
とりする為のプロトコルが実行されてもよい。
【0310】以上述べたように構成された場合、ATM
セルは本構成例では図71に示すようにそのフォーマッ
トが変換され、スイッチングを受けることになる。
【0311】まず、ルーティング処理装置102−xか
らは、SDHフレームにマッピングされたATMセルが
渡される。STM−16終端手段6201−xは、この
ATMセルをSDHフレームのペイロード部分から抜き
出してATMヘッダ処理手段6701−xに渡す。 A
TMヘッダ処理手段6701−xは、該入力入力された
ATMセル流におけるATMセルの先頭位置を検出し、
該情報と共に装置内ヘッダ処理手段6702−xへと渡
す。装置内ヘッダ処理手段6702−xから多重化手段
5603−xに渡され、該多重化手段5603―xから
出てきた時には、そのATMセルの先頭に装置内ヘッダ
が付与されている。以降、光リングアクセス部2803
−x、デフォルトチャネルもしくはバイパスチャネルを
経由して所望のインタフェース基板2801−yへと転
送された該ATMセルは、光リングアクセス部2803
−y、分離手段5604−yを経由して装置内ヘッダ処
理手段6702−yへと渡される。この時点では、AT
Mセルはまだ装置内メッセージのフォーマットである。
その後、装置内ヘッダ処理手段6702−yにて装置内
ヘッダが除去されると共にVPI/VCIが書き換えら
れ、ATMヘッダ処理手段6701−yでそのHECフ
ィールドが書き換えられ、 それらのATMセルがST
M−16終端手段6201−xにてSDHフレームにマ
ッピングされて、所望のルーティング処理手段102−
yへと送出される。
【0312】ここまでは、フローマッピング部3804
−xがイーサネットフレーム、PPPフレーム、ATM
セルといった、伝送する情報をいわゆるパケットとして
区切って転送する形式を採用されたプロトコルにてルー
ティング処理装置102−xと本実施形態のメッセージ
中継装置101が接続されている場合について説明して
きた。本実施形態のメッセージ中継装置101は、以下
に述べる手法に従えば、こいわゆるパケットを意識した
プロトコルのみではなく、例えばSDHといった、プロ
トコル上はパケットを意識していないプロトコルに対し
ても適用することができる。
【0313】次に、フローマッピング部2804−xが
SDHを収容する場合について説明する。図84に、S
DHを収容するための、フローマッピング部2804−
xの第4の構成を示す。本構成では、SDHフレーム中
に定義されたバーチャルコンテナによって定義される情
報伝送パスをひとつのフローとみなし、さらにそれぞれ
のフレームに含まれるバーチャルコンテナひとつひとつ
をメッセージとして扱う構成とすることで、本実施形態
のメッセージ中継装置101でいわゆるSDHクロスコ
ネクトに対応可能な機能を提供するようになっている。
本構成でも、図62に示したPPPを収容する場合と同
様、2.4Gb/sというスループットを持つSTM−
16を計4インタフェース収容して、10Gb/sのス
ループットを確保している。
【0314】図84に示したSDHを収容するフローマ
ッピング部2804−xの構成でも、図56に示したイ
ーサネットを収容する場合と同じ構成の多重手段560
3,分離手段5604を用いて複数の物理リンクを収容
することとしている。
【0315】同図に示すように、SDHを収容するフロ
ーマッピング部2804−xの、ルーティング処理装置
102−xとの接続点に最も近い位置には、STM−1
6終端手段6201−1、…、6201−4が設けられ
ている。この該STM−16終端手段6201−xの機
能構成は、図62に示したものに加えて、SDHの中に
定義されたバーチャルコンテナをそれぞれ独立させて処
理する機能を持っている。STM−16フレーム中のバ
ーチャルコンテナの構成は種々考えられるが、ここで
は、STM−16の中に16個のVC−4と呼ばれる1
50Mb/s相当のバーチャルコンテナが含まれて、こ
れらのバーチャルコンテナによって定義される情報転送
パスをひとつのフローとみなしているものとする。
【0316】それぞれの物理リンク上のフレームに含ま
れるバーチャルコンテナは、STM−16終端手段62
01−xによって分離され、それぞれが装置内ヘッダ処
理手段8401−xに渡される。本構成の装置内ヘッダ
処理手段8401−xは、各フレームに含まれる個々の
バーチャルコンテナに含まれる情報を装置内メッセージ
の情報部とみなす、さらに、スイッチングを受けた装置
内メッセージをまとめて、これらをバーチャルコンテナ
としてみなしてSTM−16のフレームのペイロード部
分にマッピング可能な形式でSTM−16終端手段62
01−xに送出することでSDHを収容するように構成
されている。ここで、個々のバーチャルコンテナに含ま
れる情報で、多重手段5603に向かう方向のものに対
しては、多重手段5603の中のバッファのひとつを指
定すること、また、STM−16終端手段8201−x
に向かう方向の各メッセージに対しては装置内ヘッダを
削除することは、図56に示した装置内ヘッダ処理手段
5602−xと同じである。
【0317】図85に、この場合の装置内ヘッダ処理手
段6702−xの構成を示す。図57に示された装置内
ヘッダ処理手段5602−xの場合と同様、フロー定義
テーブル8502に、対応する物理リンクから入力され
るバーチャルコンテナの情報から作成されるメッセージ
流の上に定義されるフローに関する情報が保持されてい
る。本構成例の場合、該フロー定義テーブル8502
は、STM−16フレーム中のそれぞれのバーチャルコ
ンテナの位置から、それぞれのバーチャルコンテナに対
応して定義されるフローに割り当てられるフローバッフ
ァ3501−xの装置内での識別子が得られるように構
成されている。この場合、それぞれのバーチャルコンテ
ナには該バーチャルコンテナをどの物理リンクに配送す
るかを指定する情報は付与されておらず、運用中にバー
チャルコンテナを観察して動的にフローを検出すること
は行わないので、このフロー定義テーブルに保持される
情報は、本実施形態のメッセージ中継装置の管理者か
ら、直接、もしくはネットワーク監視制御システム経由
で、与えられることになる。一方、バーチャルコンテナ
位置情報テーブル8505には、フローとして転送され
てくる各バーチャルコンテナをルーティング処理装置1
02−xに対して送出するとき、STM−16のフレー
ム中のどの位置に埋め込むかを指定する情報が保持され
ている。このテーブルの値も、本実施形態のメッセージ
中継装置の管理者から、直接、もしくはネットワーク監
視制御システム経由で、与えられることになる。図56
に示した構成同様、装置内プロトコル実行手段850
8、メッセージ挿入手段8503、メッセージ分岐手段
8504は、該装置内ヘッダ処理手段8402−xにて
収容するプロトコル特有の本構成例内部におけるプロト
コルを実行するものであるが、SDHを終端するものの
場合は、例えば、フロー定義テーブル8502やバーチ
ャルコンテナ位置情報テーブル8507の更新情報を管
理者とやりとりする為のプロトコルが実行されてもよ
い。
【0318】STM−16終端手段6201−xから渡
されたビット流は、バーチャルコンテナ保持手段850
1、メッセージ挿入手段8503を経由して多重手段5
603に渡される。STM−16フレーム中の各バーチ
ャルコンテナに含まれる情報はSDH標準に従ってバイ
トインターリーブがかかって転送されており、STM−
16終端手段8201−xから送出される情報もこの形
式となっている。バーチャルコンテナ保持手段8501
−xは、このバイトインターリーブがかかって送出され
てくる形式のビット列から、STM−16終端手段62
01−xから与えられるタイミング情報に従って、それ
ぞれのバーチャルコンテナに含まれる情報をまとめ、ひ
とつのバーチャルコンテナの情報がまとまったなら、該
まとまったバーチャルコンテナをメッセージ形式で多重
手段5603へと送出する機能を持つ。この時、準備が
終了したバーチャルコンテナの番号でフロー定義テーブ
ル8502にアクセスし、同時にバッファ番号を多重手
段5603に与える。
【0319】一方、分離手段5604から渡されたメッ
セージ、この場合は装置内ヘッダの付与されたバーチャ
ルコンテナ、は、メッセージ分岐手段8504、装置内
ヘッダ削除手段8505、ペイロード作成手段8506
を経由してSTM−16終端手段6201−xに渡され
る。装置内ヘッダ削除手段8505では、受け取ったメ
ッセージから装置内ヘッダを削除してペイロード作成手
段8506へと出力する。この時に、削除した装置内ヘ
ッダ中の宛先装置内ラベルも同時に出力される。
【0320】ペイロード作成手段8506では、渡され
た宛先装置内ラベルをキーとしてバーチャルコンテナ位
置情報テーブル8507にアクセスし、該バーチャルコ
ンテナのフレーム中の位置を知る。その後、ペイロード
作成手段8506では、該フレーム中の位置にしたがっ
てスイッチングされてきたバーチャルコンテナ群からS
TM−16のペイロード部分のビットイメージを作成
し、バイトインターリーブのかかったビットパタンへと
変形してSTM−16終端手段6201−4へと送出す
る。この送出タイミングは、STM−16終端手段62
01−4から通知される。
【0321】以上述べたように構成された場合、バーチ
ャルコンテナは本構成例では図86に示すようにそのフ
ォーマットが変換され、スイッチングを受けることにな
る。
【0322】まず、ルーティング処理装置102−xか
らは、SDHフレームにマッピングされたバーチャルコ
ンテナが渡される。STM−16終端手段6201−x
は、このバーチャルコンテナをSDHフレームから抜き
出して装置内ヘッダ処理手段8401−xへと渡す。装
置内ヘッダ処理手段8401−xでは、バイト送出順を
変化させ、ひとつのバーチャルコンテナとしてまとまっ
た形で多重化手段5603−xに渡され、該多重化手段
5603―xから該まとまったバーチャルコンテナが出
てきた時には、その先頭に装置内ヘッダが付与されて装
置内メッセージの形式を持っている。以降、光リングア
クセス部2803−x、バイパスチャネルを経由して所
望のインタフェース基板2801−yへと転送された該
バーチャルコンテナは、光リングアクセス部2803−
y、分離手段5604−yを経由して装置内ヘッダ処理
手段8401−yへと渡される。装置内ヘッダ処理手段
6702−yにて装置内ヘッダが除去されると共に、ひ
とつのフレームを構成するバーチャルコンテナが集めら
れ、バイト送出順がバイトインターリーブされたSDH
標準に従う形式とされて、それらのバーチャルコンテナ
がSTM−16終端手段6201−xに送出される。S
TM−16終端手段6201−xでは、該バーチャルコ
ンテナをSDHフレームにマッピングし、所望のルーテ
ィング処理手段102−yへと送出する。
【0323】なお、ここで、イーサネット、PPP,A
TMといったパケットベースの通信プロトコルと異な
り、SDHの情報は常に周期的に本実施形態のメッセー
ジ処理装置101に到着することになることにより、バ
ーチャルコンテナを転送する装置内メッセージは、常に
バイパスチャネルを経由することとしてもよい。これ
は、上述で、フロー定義テーブル8502に固定的にそ
れぞれのバーチャルコンテナにバッファを割り当ててい
ることから、フローバッファ3501−xにバーチャル
コンテナを含む装置内メッセージがひとつ蓄積された時
点で該装置内メッセージを転送するバイパスチャネルを
設定する様バイパスチャネル設定条件を選んでおけば、
このことを達成することができる。
【0324】以上で、フローマッピング部2804−x
の構成に関する説明を終わる。
【0325】以降、光リングアクセス部2803−xの
個々の構成要素、メッセージ転送手段5501と光リン
グ終端手段5502の詳細な構成について説明を行う。
【0326】図72に、メッセージ転送手段5501の
詳細な構成を示す。同図に示すように、メッセージ転送
手段5501は、基板内折り返し判断手段7201、基
板内折り返しバッファ7202、メッセージ挿入手段7
203、送信経路振り分け手段7204、収容している
光リングに対応して設けられたアクセス制御手段720
5−i、受信経路選択手段7206、メッセージ分岐手
段7207、基板内折り返し合流手段7208、装置内
プロトコル実行手段7209を含んでいる。さらに、図
41に示した装置内経路情報保持テーブル4101も含
んでいる。
【0327】フローマッピング部2804−xから与え
られた装置内メッセージは、まず、基板内折り返し判断
手段7201に入力される。基板内折り返し判断手段7
201は、該入力された装置内メッセージの宛先の物理
リンクを、自身が収容しているなら、該入力されたメッ
セージを基板内折り返しバッファ7202へと、そうで
なければメッセージ挿入手段7203を経由して通信経
路振り分け手段7204へと転送する。これは、具体的
には以下のように行われる。
【0328】基板内折り返し判断手段7201は、装置
内メッセージが入力されると、該メッセージの宛先装置
内ラベルを参照する。該宛先装置内ラベルがブロードキ
ャストアドレスである場合、該メッセージをメッセージ
挿入手段7203を経由して通信経路振り分け手段72
04へと転送すると共に、該メッセージのコピーを作成
し、基板内折り返しバッファ7202へも転送する。
【0329】該メッセージの宛先装置内ラベルがマルチ
キャストグループアドレスである場合は以下の処理を行
う。まず、自身が該アドレスにて示されるマルチキャス
トグループに属しているか否かを判断する。これは、各
インタフェース基板2801−xは、前記マルチキャス
ト接続設定時に分配された装置内ラベルによるマルチキ
ャストグループアドレスを保持しているが、自身が保持
しているマルチキャストグループアドレス群に、該メッ
セージの宛先装置内ラベルが含まれているか否かを調べ
ることで達成される。含まれていれば、自身は該マルチ
キャストグループに属しており、この場合は、該メッセ
ージをメッセージ挿入手段7203を経由して通信路振
り分け手段7204へと転送すると共に、該メッセージ
のコピーを作成し、基板内折り返しバッファ7202へ
も転送する。含まれていなければ、自身はマルチキャス
トグループに含まれておらず、この場合は、該メッセー
ジをメッセージ挿入手段7203を経由して通信路振り
分け手段7204のみへと転送する。
【0330】該メッセージの宛先装置内ラベルがポイン
ト−ポイント通信用のものであれば、該宛先装置内ラベ
ルの基板番号フィールドを参照し、該メッセージが自身
の収容しているインタフェース宛てのポイントポイント
接続のメッセージであるか否かを調べる。自身向けのメ
ッセージであれば、該メッセージを基板内折り返しバッ
ファ7202へと、自身向けのメッセージでなければ、
該メッセージをメッセージ挿入手段7203を経由して
通信路振り分け手段7204へと、それぞれ転送する。
【0331】通信経路振り分け手段7204は、メッセ
ージを受け取ると、該メッセージの宛先装置内ラベルを
用いて装置内経路情報保持テーブル4101を参照し、
該メッセージの属するフローに対応するエントリの内容
を得、選択チャネルフィールドの値と共に、選択経路フ
ィールドの値が示す光リングに対応したアクセス制御手
段7205−xに該メッセージを渡す。アクセス制御手
段7205−xは、選択チャネルフィールドの値にした
がって、該メッセージを自身が収容している光リングの
デフォルトチャネルもしくはバイパスチャネルへと導
く。
【0332】一方、自身が収容している光リングのデフ
ォルトチャネルもしくはバイパスチャネルから自身宛て
のメッセージを受け取ると、アクセス制御手段7205
−xは、該メッセージを自身が含むバッファに保持して
いる。該バッファについては後ほど詳細に述べる。受信
経路選択手段7206は、装置内経路情報保持テーブル
4101を参照し、自身に向けて設定されているバイパ
スチャネルに関する情報を得ながら、これらのバッファ
から順次メッセージを引き抜く。その後、受信経路選択
手段7206は、該引き抜いたメッセージを、メッセー
ジ分岐手段7207、基板内折り返し合流手段7208
を通じてフローマッピング部2804−xと渡す。基板
内折り返し合流手段7208は、受信経路選択手段72
06からのメッセージが通過していないタイミングで、
基板内折り返しバッファ7202に保持されているメッ
セージを引き抜き、フローマッピング部2804−xへ
と渡す。
【0333】装置内プロトコル実行手段7209、メッ
セージ挿入手段7203、メッセージ分岐手段7207
は、フローマッピング部2804−xで収容しているプ
ロトコルから独立した、本構成例のメッセージ中継装置
内部で必要となるプロトコル、例えば、バイパスチャネ
ル設定等、を実行する。バイパスチャネル設定のプロト
コルが実行された結果、装置内プロトコル実行手段72
09は、必要に応じて装置内経路情報保持テーブル41
01を書き換える。
【0334】なお、本構成例の場合、設定したバイパス
チャネルに関して、後ほど述べるようにいくつかの情報
をアクセス制御手段7205−iに提示する必要があ
る。これは、通信経路振り分け手段7204、受信経路
選択手段7206が、装置内経路情報保持テーブル41
01を参照し、設定したバイパスチャネルに対して必要
となる情報を提示することとして良い。
【0335】メッセージ転送手段5501に含まれる、
アクセス制御手段7205−xは、図73に示す構成を
持つ。同図に示すように、アクセス制御手段7205−
xは、バイパス/デフォルト選択手段7301、デフォ
ルトチャネル送出用バッファ7302、送出/通過合流
手段7303、バイパスチャネル送出用バッファ730
4、バイパスチャネル送出制御手段7305、アドレス
フィルタ7306、自装置内ラベルテーブル7307、
デフォルトチャネル通過用バッファ7308、デフォル
トチャネル受信用バッファ7309、バイパスチャネル
受信制御手段7310、バイパスチャネル受信用バッフ
ァ7311を含む。
【0336】バイパス/デフォルト選択手段7301
は、通信経路振り分け手段7204からメッセージが渡
されると、同時に渡される選択経路フィールドの値に従
って該メッセージをデフォルトチャネル送出用バッファ
7302もしくはバイパスチャネル送出用バッファ73
04のいづれかに転送する。デフォルトチャネル送出用
バッファ7302に保持されたメッセージは、送出/通
過合流手段7303の指示により読み出され、該手段を
経由して対応する光リング終端手段5502−xへと送
出される。一方、バイパスチャネル送出用バッファ73
04に保持されたメッセージは、バイパスチャネル送出
制御手段7305の、通信経路振り分け手段7203か
ら提示されるバイパスチャネル設定状況に関する情報に
従った制御を受け、所定のタイミングで対応する光リン
グ終端手段5502−xへと送出される。バイパスチャ
ネル送出制御手段7305はさらに、バイパスチャネル
設定状況に関する情報を用いて、対応する光リング終端
手段5502−xのバイパスチャネルに関する制御、具
体的には送出波長の指示やバイパスチャネルのマルチキ
ャスト接続に係るビット列コピーの指示、を行う。
【0337】一方、光リング終端手段5502−xは、
インタフェース基板2801−x間を接続する光ファイ
バからデフォルトチャネルやバイパスチャネルの光信号
を受信すると、これらの光信号を電気信号によるビット
列群に変換し、その後該ビット列群からメッセージの先
頭を検出して、メッセージ列群としてアクセス制御手段
7205−xに渡す。なお、バイパスチャネルとして受
信すべき波長は、受信経路選択手段7205から与えら
れるバイパスチャネル設定状況に係る情報を基に、バイ
パスチャネル受信制御手段7310が光リング終端手段
5502−xを制御して決定される。
【0338】デフォルトチャネルのメッセージ列は、ア
クセス制御手段7205−x内では以下のように処理さ
れる。
【0339】デフォルトチャネルのメッセージ列は、ま
ず、アドレスフィルタ7306を経由する。アドレスフ
ィルタ7306は、自装置内ラベルテーブル7307と
入力されたそれぞれのメッセージの装置内ヘッダの宛先
フィールドとを参照し、前述の方式に従ってそれぞれの
メッセージが該インタフェース基板2801−xを通過
するのか、該インタフェース基板2801−xにて分岐
されるのか、それともコピーされて通過と分岐の両方を
受けるのか、を決定する。その後、該決定に従って、通
過するメッセージに関してはデフォルトチャネル通過用
バッファ7308に、分岐されるメッセージに関しては
デフォルトチャネル受信用バッファ7309に、それぞ
れ転送される。
【0340】デフォルトチャネル通過用バッファ730
8に保持されたメッセージは、送出/通過合流手段73
03の指示により読み出され、該手段を経由して対応す
る光リング終端手段5502−xへと送出される。ま
た、デフォルトチャネル受信用バッファ7209に保持
されたメッセージは、受信経路選択手段7205からの
指示により読み出され、該手段へと転送される。
【0341】一方、バイパスチャネルのメッセージ列、
本構成例では同時にふたつのバイパスチャネルの受信が
可能なようになっているが、は、それぞれ対応するバイ
パスチャネル受信用バッファ7311に保持される。該
保持されたメッセージは、受信経路選択手段7205か
らの指示により読み出され、該手段へと転送される。
【0342】なお、本構成例にあっては、前述の経路選
択手順等で、各光リングのデフォルトチャネルの負荷を
比較し、使用光リングを決定することが行われている
が、デフォルトチャネルの負荷は、デフォルトチャネル
送出用バッファ7302、デフォルトチャネル通過用バ
ッファ7308にて測定することができる。この測定方
法には種々の方法が適用可能であるが、例えば、ある時
刻にこれらのバッファに保持されたメッセージの総量を
もってデフォルトチャネルの負荷であると規定してもか
まわない。送出/通過合流手段7308では、デフォル
トチャネル通過用バッファ7308に保持されたメッセ
ージをデフォルトチャネル送出用バッファ7302に保
持されたものよりも優先して光リング終端手段5502
−xに送出するのが、光リング上でメッセージ廃棄を発
生させない観点から望ましいが、送出しているメッセー
ジの長さによっては、この場合であっても、デフォルト
チャネル通過用バッファ7308にメッセージが保持さ
れることがある。
【0343】図74に、光リング終端手段5502−x
の構成例を示す。インタフェース基板2801−x間の
接続に使用されている光ファイバの波長多重された光信
号は、第1の光アンプ7401によって増幅された後、
デフォルトチャネル光分岐挿入器7402に入力され
る。デフォルトチャネル光分岐挿入器7402は、入力
された光信号からデフォルトチャネルに割り当てられた
波長を分岐し、その後、E/O変換器7407にて作成
されるデフォルトチャネルの光信号を挿入し、バイパス
チャネル光分岐挿入器7403に渡す。バイパスチャネ
ル光分岐挿入器7403は、バイパスチャネル受信制御
手段7310の制御に従い、該インタフェース基板28
01−xに割り当てられた波長の光信号を分岐し、その
後、可変波長E/O変換器7413にて作成されるバイ
パスチャネルの光信号を挿入し、第2の光アンプ740
4に渡す。第2の光アンプ7404では、バイパスチャ
ネル光分岐挿入器7403から渡された光信号を増幅
し、隣接するインタフェース基板2801−yに送出す
る。
【0344】デフォルトチャネル光分岐挿入器7402
で分岐された光信号は、第1のO/E変換器7405に
て電気信号に変換された後、第1の先頭検出手段740
6で各メッセージの先頭が検出され、デフォルトチャネ
ル上のメッセージ列としてアクセス制御手段7205―
xに渡される。一方、アクセス制御手段7205−xか
ら渡されたデフォルトチャネルのメッセージ列は、E/
O変換器7407によってバイパスチャネルの波長に変
換され、デフォルトチャネル光分岐挿入器7402へと
渡される。
【0345】バイパスチャネル光分岐挿入器7403に
よって分岐されたバイパスチャネルの光信号、本構成例
ではふたつ、は、それぞれ対応する第2、第3のO/E
変換器7408,7409にて電気信号に変換される。
ここで分岐される光信号の波長は、バイパスチャネル受
信制御手段7310が指定する。第2、第3のO/E変
換器7408,7409から送出された電気信号は、第
2、第3の先頭検出手段7410,7411で各メッセ
ージの先頭が検出され、バイパスチャネル上のメッセー
ジ列としてアクセス制御手段7205−xに渡される。
一方、アクセス制御手段7205−xから渡されたバイ
パスチャネルのメッセージ列は、コピー制御手段741
2を経由して波長可変E/O変換器7413に渡され
る。波長可変E/O変換器7413は、バイパスチャネ
ル送出制御手段7305から指定された波長にて該メッ
セージ列を光信号に変換し、バイパスチャネル光分岐挿
入器7403へと渡す。
【0346】コピー制御手段7412は、バイパスチャ
ネル送出制御手段7305からの指示により、第2、第
3のO/E変換器7408,7409から送出された電
気信号、アクセス制御手段7205−xからの電気信号
のうちのひとつを選択して波長可変E/O変換器741
3に渡す制御を行っている。第2、第3のO/E変換器
7408、7409からの信号を波長可変E/O変換器
7413に転送する事で、バイパスチャネルでのマルチ
キャストが実現される。
【0347】上述の機能を実現するデフォルトチャネル
光分岐挿入器7402、バイパスチャネル光分岐挿入器
7403の構成は種々考えられる。例えば、デフォルト
チャネル光分岐挿入器7402は図75に、バイパスチ
ャネル光分岐挿入器7403は図76に、それぞれ示す
ように構成されても良い。図75に示したデフォルトチ
ャネル光分岐挿入器7402は、ふたつのサーキュレー
タでファイバグレーディングによる波長フィルタを挟み
込んだ構成を持っている。また、図76に示したバイパ
スチャネル光分岐挿入器7403は分岐/挿入を行う経
路対応にそれぞれ光SAWフィルタを設けた構成を持っ
ている。こういった構成で本実施形態が要請する機能を
持つデフォルトチャネル光分岐挿入器7402、バイパ
スチャネル光分岐挿入器7403を実現できる。
【0348】以上で、メッセージ転送手段5501、光
リング終端手段5502の詳細な構成に関する説明を終
了する。
【0349】なお、ここで述べたインタフェース基板2
801−x間におけるデフォルトチャネル上のメッセー
ジ転送プロトコルやバイパスチャネル設定の為のプロト
コル、デフォルトチャネルとバイパスチャネルの切り替
えアルゴリズムは、特にここで述べてきたように筐体内
のみで実施可能という訳ではなく、種々の局面に適用可
能である。例えば、波長多重バースト交換技術を適用し
た光ループ広域網、光ループ加入者網といったシステム
の光ループ上でのメッセージ転送に対して適用可能であ
る。
【0350】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えば、デフォルトチャネル上でコネクションレス通信
を提供しつつ、予め定められた条件でフローを検出し、
デフォルトチャネルでメッセージを扱う場合に比してよ
り少ない計算量でメッセージ転送の可能なバイパスチャ
ネルを設定し、該フローに属するメッセージ転送をデフ
ォルトチャネルからバイパスチャネルに切り替えること
としたので、コネクションレス通信が本質的に持つ計算
量の多さを緩和し、超高スループットをもつメッセージ
中継を実現することができる。さらに、これらのバイパ
スチャネル、デフォルトチャネルを、波長多重バースト
光スイッチング技術を利用して形成すれば、電気回路が
物理的に持つ制約条件を緩和でき、超高スループットの
バイパスチャネル、デフォルトチャネルを容易に実現す
ることが可能である。また、これらのバイパスチャネル
を、デフォルトチャネル上のメッセージ転送量を基に設
定され、バイパスチャネル上のメッセージ転送量を基に
開放されるようにすれば、時々刻々変化するルーティン
グ処理装置間のトラフィックパタンに追従してこれらル
ーティング処理装置間に帯域を割り当てることが可能に
なる。さらに、それぞれのフローの識別子を、メッセー
ジが処理されるプロトコルが提供する識別子とは独立し
て本発明のメッセージ中継装置内部に定義し、また、そ
れぞれのフローに属するメッセージを特に変換すること
なく処理することにすれば、種々のプロトコルを収容可
能な超高スループットのメッセージ中継装置を提供可能
である。また、本発明の一構成例にあっては、1本の光
ファイバで多量のトラフィックを転送可能であるとい
う、波長多重バースト光スイッチング技術の持つ望まし
い性質を活用し、メッセージ中継装置の内部トポロジを
リングトポロジとしたので、デフォルトチャネル上、バ
イパスチャネル上で、超高スループットを持つマルチキ
ャスト接続を容易に提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した、超高速メッセー
ジ中継システムの構成を示す図。
【図2】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置の
概念的構成を示す図。
【図3】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置の
概念的動作を示す図。
【図4】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置と
ルーティング処理機能の協調動作の様子を示す図。
【図5】マッピング機能の概念的動作を示す図。
【図6】ルーティング処理装置との間の接続がイーサネ
ットである場合の概念的動作を示す図。
【図7】ルーティング処理装置との間の接続がイーサネ
ットである場合のフロー定義情報を示す図。
【図8】複数の物理リンクが接続されている場合のマッ
ピング機能の概念的動作を示す図。
【図9】ルーティング処理装置との間が複数のイーサネ
ットケーブルで接続されている場合の概念的動作を示す
図。
【図10】ルーティング処理装置との間が複数のイーサ
ネットケーブルで接続されている場合のフロー定義情報
を示す図。
【図11】ひとつの物理リンク中に複数の論理パスが設
定可能な場合のマッピング機能の概念的動作を示す図。
【図12】ルーティング処理装置との間の接続がイーサ
ネットである場合に、該イーサネット中に複数の論理パ
スを定義した場合の概念的動作を示す図。
【図13】ルーティング処理装置との間の接続がイーサ
ネットである場合に、該イーサネット中に複数の論理パ
スを定義するためのフロー定義情報の例を示す図。
【図14】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
とルーティング処理機能の協調動作のもうひとつの方法
の様子を示す図。
【図15】ルーティング処理装置との間の接続がPPP
接続である場合の概念的動作を示す図。
【図16】ルーティング処理装置との間の接続がPPP
接続である場合のフロー定義情報を示す図。
【図17】ルーティング処理装置との間の接続がPPP
接続上のラベルスイッチングである場合の概念的動作を
示す図。
【図18】ルーティング処理装置との間の接続がPPP
接続上のラベルスイッチングである場合のフロー定義情
報を示す図。
【図19】ルーティング処理装置との間の接続がATM
である場合のフロー定義情報を示す図。
【図20】ルーティング処理装置との間の接続がATM
である場合の概念的動作を示す図。
【図21】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成を示す図。
【図22】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成における、第1の概念的動作を示す
図。
【図23】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成を用いたネットワークの構成例を示
す図。
【図24】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成における、第2の概念的動作での初
期状態を示す図。
【図25】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成における、第2の概念的動作での運
用中の状態を示す図。
【図26】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の第2の概念的構成における、バイパスの通信パスの設
定手順を示す図。
【図27】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
における、フロー定義情報、装置内ラベル、装置内経路
情報の関係を示す図。
【図28】本発明の一実施例であるメッセージ中継装置
の構成を示す図。
【図29】レイヤ3終端基板の構成例を示す図。
【図30】光リングアクセス部と光リングの詳細な接続
例を示す図。
【図31】それぞれの光リング中でのデフォルトチャネ
ルとバイパスチャネルの構成原理を示す図。
【図32】装置内ヘッダの詳細な構成例を示す図。
【図33】デフォルトチャネルにおける装置内メッセー
ジの概念的処理を示す図。
【図34】デフォルトチャネルにおける装置内メッセー
ジの概念的ブロードキャスト法を示す図。
【図35】バイパスチャネルの概念的構成を示す図。
【図36】運用中のバイパスチャネル設定例を示す図。
【図37】バイパスチャネルの設定手順を示す図。
【図38】バイパスチャネル設定中のメッセージ転送例
を示す図。
【図39】時計回り経路における経路選択メッセージの
動作を説明する図。
【図40】半時計回り経路における経路選択メッセージ
の動作を説明する図。
【図41】装置内経路情報テーブルの構成を示す図。
【図42】アドレス解決プロトコル実行中のメッセージ
転送例を説明する図。
【図43】アドレス解決要求の動作を説明する図。
【図44】波長割り当てテーブルの構成例を示す図。
【図45】バイパスチャネル設定メッセージの動作を説
明する第1の図。
【図46】バイパスチャネル設定メッセージの動作を説
明する第2の図。
【図47】バイパスチャネル設定メッセージの動作を説
明する第3の図。
【図48】光リングアクセス部の概念的構成を示す図。
【図49】デフォルトチャネルにおけるブロードキャス
ト接続の動作を説明する図。
【図50】デフォルトチャネルにおけるマルチキャスト
接続の動作を説明する図。
【図51】デフォルトチャネルにおけるポイントポイン
ト接続の動作を説明する図。
【図52】バイパスチャネルにおけるポイントポイント
接続の動作を説明する図。
【図53】バイパスチャネルにおけるマルチキャスト接
続の動作を説明する図。
【図54】インタフェース基板における識別子構成例を
説明する図。
【図55】インタフェース基板のより詳細な構成例を示
す図。
【図56】フローマッピング部の第1の構成例を示す
図。
【図57】第1の装置内ヘッダ処理手段の構成例を示す
図。
【図58】インタフェース基板がイーサネットを終端す
る場合のフロー定義テーブルの構成例を示す図。
【図59】多重手段の構成例を示す図。
【図60】分離手段の構成例を示す図。
【図61】インタフェース基板がイーサネットを終端す
る場合のメッセージ処理の詳細を示す図。
【図62】フローマッピング部の第2の構成例を示す
図。
【図63】第2の装置内ヘッダ処理手段の構成例を示す
図。
【図64】インタフェース基板がラベルスイッチングを
扱う場合のフロー定義テーブルの構成例を示す図。
【図65】ラベル書き換えテーブルの構成例を示す図。
【図66】インタフェース基板がラベルスイッチングを
扱う場合のメッセージ処理の詳細を示す図。
【図67】フローマッピング部の第3の構成例を示す
図。
【図68】第3の装置内ヘッダ処理手段の構成例を示す
図。
【図69】インタフェース基板がATMを扱う場合のフ
ロー定義テーブルの構成例を示す図。
【図70】VPI/VCI書き換えテーブルの構成例を
示す図。
【図71】インタフェース基板がATMを扱う場合のメ
ッセージ処理の詳細を示す図。
【図72】メッセージ転送手段の構成例を示す図。
【図73】アクセス制御手段の構成例を示す図。
【図74】光リング終端手段の構成例を示す図。
【図75】デフォルトルート光分岐挿入器の構成例を示
す図。
【図76】バイパスルート光分岐挿入器の構成例を示す
図。
【図77】固定波長受信方式の場合のバイパスチャネル
設定手順を示す図。
【図78】固定波長受信方式の場合のバイパスチャネル
開放手順を示す図。
【図79】イーサネットアドレスのマルチキャストグル
ープと、装置内ラベルのマルチキャストグループの関係
を示す図。
【図80】マルチキャスト接続デフォルトチャネル設定
の手順を示す図。
【図81】バイパスチャネル上でのマルチキャスト接続
の方法を示す図。
【図82】マルチキャスト接続バイパスチャネル設定の
手順を示す図。
【図83】マルチキャスト接続バイパスチャネル開放の
手順を示す図。
【図84】フローマッピング部の第4の構成例を示す
図。
【図85】第4の装置内ヘッダ処理手段の構成例を示す
図。
【図86】インタフェース基板がSDHのバーチャルコ
ンテナを扱う場合のメッセージ処理の詳細を示す図。
【図87】従来の超高速メッセージ中継システムの構成
を示す図。
【図88】従来の超高速メッセージ中継システムにおけ
るルーティング処理装置間帯域割当の様子を示す図。
【図89】本発明による超高速メッセージ中継システム
におけるルーティング処理装置間帯域割り当ての様子を
示す図。
【符号の説明】
101…メッセージ中継装置 102−1,...102−n…ルーティング処理装置 103−1,...103−n…コネクションレス網
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 3/00 H04L 11/00 330 11/20 102D

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクションレス通信を行う複数のルー
    ティング処理装置に接続され、あるルーティング処理装
    置からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継
    するメッセージ中継装置であって、 該メッセージ中継装置は、各ルーティング処理装置にそ
    れぞれ対応して設けられたインターフェース手段と、こ
    れらのインタフェース手段間を接続するスイッチング手
    段とを具備し、 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージに基づいて定められる該メ
    ッセージの中継先となるルーティング処理装置に対応す
    るインターフェース手段を少なくとも識別可能な中継装
    置内識別子を該メッセージに与える手段と、 該インターフェース手段から他のインターフェース手段
    に向けた通信チャネルであって前記中継装置内識別子に
    対応付けることが可能なものの設定を前記スイッチング
    手段に指示する手段と、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージを前記スイッチング手段へ
    送出する手段と、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段から
    受信する手段とを含み、 前記スイッチング手段は、 前記インターフェース手段からの指示に従って通信チャ
    ネルを設定する手段と、 あるインターフェース手段から送出されたメッセージを
    設定された前記通信チャネルを用いて別のインターフェ
    ース手段へスイッチングする手段とを含むことを特徴と
    するメッセージ中継装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング手段は、あるインター
    フェース手段から送出されたメッセージをデフォルトで
    予め設定されている通信チャネルを用いて別のインター
    フェース手段へ転送する手段を更に含み、 前記インターフェース手段は、前記デフォルトの通信チ
    ャネルからメッセージを受信した場合には、該メッセー
    ジを参照して自身が受信すべきメッセージか否かを判断
    し、受信すべきであると判断した場合に、該メッセージ
    を受信するものであることを特徴とする請求項1記載の
    メッセージ中継装置。
  3. 【請求項3】 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力され前記デフォルトの通信チャネルへ送出さ
    れるメッセージについて、該メッセージ内の所定の領域
    の内容および/または該メッセージを入力したポートを
    検査して前記中継装置内識別子を求め、所定の条件を満
    たす場合に該メッセージの中継先となるルーティング処
    理装置に対応するインターフェース手段に向けた通信チ
    ャネルであって、該中継装置内識別子に対応付けるべき
    ものの設定を前記スイッチング手段に指示するものであ
    り、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から新たに入力されたメッセージについて、該新たな
    メッセージ内の所定の領域の内容および/または該新た
    なメッセージを入力したポートを検査した結果与えられ
    る中継装置内識別子が、前記設定された通信チャネルと
    対応付けられるならば、該新たなメッセージを前記設定
    された通信チャネルへ送出するものであることを特徴と
    する請求項2記載のメッセージ中継装置。
  4. 【請求項4】 前記インターフェース手段は、 中継装置内識別子毎に対応付けることが可能な複数のメ
    ッセージバッファ手段を含み、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージに、前記中継装置内識別子
    を与える際、該中継装置内識別子にメッセージバッファ
    手段が対応付けられていなければ、前記複数のメッセー
    ジバッファ手段の一つを割り当て、この割り当てられた
    メッセージバッファ手段に一旦該メッセージを蓄積し、 前記メッセージバッファ手段から読み出したメッセージ
    を、所定の条件に従って選択した、前記指示に従って設
    定された通信チャネルもしくは前記デフォルトの通信チ
    ャネルへ送出するものであることを特徴とする請求項2
    記載のメッセージ中継装置。
  5. 【請求項5】 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力される可能性のあるメッセージ内の所定の領
    域の内容および/または該メッセージが入力されること
    になっているポートから求められる中継装置内識別子に
    対応付けるべきものとして、該メッセージの中継先とな
    るルーティング処理装置に対応するインターフェース手
    段に向けた通信チャネルの設定を前記スイッチング手段
    に指示するものであり、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージについて、該メッセージ内
    の所定の領域の内容および/または該メッセージを入力
    したポートを検査した結果与えられる中継装置内識別子
    が、前記設定された通信チャネルと対応付けられるなら
    ば、該メッセージを前記設定された通信チャネルへ送出
    するものであることを特徴とする請求項1記載のメッセ
    ージ中継装置。
  6. 【請求項6】 コネクションレス通信を行う複数のルー
    ティング処理装置に接続され、あるルーティング処理装
    置からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継
    するメッセージ中継装置であって、 該メッセージ中継装置は、各ルーティング処理装置にそ
    れぞれ対応して設けられたインターフェース手段と、こ
    れらのインタフェース手段間を接続するスイッチング手
    段と、このスイッチング手段を介して前記各インターフ
    ェース手段と接続されたレイヤ3処理手段とを具備し、 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージに基づいて定められる該メ
    ッセージの中継先となるルーティング処理装置に対応す
    るインターフェース手段を少なくとも識別可能な中継装
    置内識別子を該メッセージに与える手段と、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージを前記スイッチング手段へ
    送出する手段と、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段から
    受信する手段とを含み、 前記レイヤ3処理手段は、 あるルーティング処理装置から対応するインターフェー
    ス手段に入力されたメッセージを入力し、該メッセージ
    をレイヤ3以上のレイヤの情報を含めて解析して、前記
    中継装置内識別子が与えられるべきメッセージの属する
    フローを決定し、前記あるインターフェース手段から他
    のインターフェース手段に向けた通信チャネルであっ
    て、前記中継装置内識別子に対応付けられるものの設定
    を前記スイッチング手段に指示し、前記フローに属する
    メッセージを入力したら前記中継装置内識別子を与える
    ように前記インターフェース手段に指示する手段を含
    み、 前記スイッチング手段は、 前記レイヤ3処理手段からの指示に従って通信チャネル
    を設定する手段と、 あるインターフェース手段から送出されたメッセージを
    設定された前記通信チャネルを用いて別のインターフェ
    ース手段へスイッチングする手段とを含むことを特徴と
    するメッセージ中継装置。
  7. 【請求項7】 前記解析の対象となるメッセージは、前
    記ルーティング処理装置から前記インターフェース手段
    に入力される可能性のあるメッセージの属するフローに
    関して予め通知するための制御プロトコルメッセージで
    あることを特徴とする請求項6記載のメッセージ中継装
    置。
  8. 【請求項8】 前記レイヤ3処理手段は、前記ルーティ
    ング処理装置から前記インターフェース手段に入力され
    たメッセージの内容を参照して、該メッセージを、該レ
    イヤ3処理手段から前記中継先となるルーティング処理
    装置に対応するインターフェース手段へ予め設定されて
    いるデフォルトの通信パスを用いて前記スイッチング手
    段へ送出する手段を更に含み、 前記解析の対象となるメッセージは、このデフォルトの
    通信パスを用いて送出されたメッセージであることを特
    徴とする請求項6記載のメッセージ中継装置。
  9. 【請求項9】 前記インターフェース手段は、該インタ
    ーフェース手段に対応するルーティング処理装置から入
    力されたメッセージ内のレイヤ2宛先アドレス情報を少
    なくとも参照して、前記中継装置内識別子を該メッセー
    ジに与えるものであり、このレイヤ2宛先アドレス情報
    から、前記中継先となるルーティング処理装置が特定さ
    れるものであることを特徴とする請求項1または6記載
    のメッセージ中継装置。
  10. 【請求項10】 前記インターフェース手段は、該イン
    ターフェース手段に対応するルーティング処理装置から
    入力されたメッセージ内のレイヤ2ヘッダ情報を少なく
    とも参照して、前記中継装置内識別子を該メッセージに
    与えるものであり、予め記憶された、該レイヤ2ヘッダ
    情報とその中継先となるルーティング処理装置との関係
    から、前記中継先となるルーティング処理装置が特定さ
    れるものであることを特徴とする請求項1または6記載
    のメッセージ中継装置。
  11. 【請求項11】 前記インターフェース手段は、前記メ
    ッセージに前記中継装置内識別子を与えるために、該メ
    ッセージ内のレイヤ3以上のレイヤの情報をも参照する
    ことを特徴とする請求項9または10記載のメッセージ
    中継装置。
  12. 【請求項12】 前記インターフェース手段は、該イン
    ターフェース手段に対応するルーティング処理装置から
    入力されたメッセージ内の特定の領域に記入されてい
    る、前記対応するルーティング処理装置においてそのメ
    ッセージが属するとされていたフローを識別可能な情報
    を少なくとも参照して、前記中継装置内識別子を該メッ
    セージに与えるものであり、予め記憶された、該フロー
    とその中継先となるルーティング処理装置との関係か
    ら、前記中継先となるルーティング処理装置が特定され
    るものであることを特徴とする請求項1または6記載の
    メッセージ中継装置。
  13. 【請求項13】 前記ルーティング処理装置と対応する
    前記インターフェース手段とが複数の物理リンクもしく
    は論理パスにより接続されており、 前記インターフェース手段は、該インターフェース手段
    に対応するルーティング処理装置から入力されたメッセ
    ージがどの物理リンクもしくは論理パスから入力された
    かを少なくとも検査して、前記中継装置内識別子を該メ
    ッセージに与えるものであり、予め記憶された、該ポー
    トの情報とその中継先となるルーティング処理装置との
    関係から、前記中継先となるルーティング処理装置が特
    定されるものであることを特徴とする請求項1または6
    記載のメッセージ中継装置。
  14. 【請求項14】 前記ルーティング処理装置と対応する
    前記インターフェース手段とが複数の物理リンクもしく
    は論理パスにより接続されており、 前記インターフェース手段は、前記中継先となるルーテ
    ィング処理装置に対応するインターフェース手段へ、前
    記中継装置内識別子とどのようなメッセージにこの中継
    装置内識別子が与えられるかを示す情報とを通知し、前
    記スイッチング手段へ前記通信チャネルを用いて送出す
    るメッセージに前記中継装置内識別子を付随させる手段
    を更に含み、 前記中継先となるルーティング処理装置に対応するイン
    ターフェース手段は、前記通信チャネルから受信したメ
    ッセージに付随する中継装置内識別子について通知され
    た前記情報に基づいて、対応するルーティング処理装置
    へ前記メッセージを出力するのに用いる物理リンクもし
    くは論理パスを選択することを特徴とする請求項1また
    は6記載のメッセージ中継装置。
  15. 【請求項15】 前記中継装置内識別子は、メッセージ
    内の所定の領域の内容および/または該メッセージが入
    力されるポートの情報の、情報量を圧縮して固定長に収
    めたものであることを特徴とする請求項1または6記載
    のメッセージ中継装置。
  16. 【請求項16】 コネクションレス通信を行う複数のル
    ーティング処理装置に接続され、あるルーティング処理
    装置からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中
    継するメッセージ中継装置であって、 該メッセージ中継装置は、各ルーティング処理装置にそ
    れぞれ対応して設けられたインターフェース手段と、こ
    れらのインタフェース手段間を接続するスイッチング手
    段とを具備し、 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージを、該メッセージが使用し
    ているプロトコルに応じて検査し、該メッセージの中継
    先となるルーティング処理装置に対応するインターフェ
    ース手段を少なくとも識別可能な中継装置内識別子を該
    メッセージに与える手段と、 該インターフェース手段から他のインターフェース手段
    に向けた通信チャネルであって前記中継装置内識別子が
    与えられたメッセージを送出可能なものが前記スイッチ
    ング手段にて使用可能になるまで、該メッセージを蓄積
    するための手段と、 この蓄積されたメッセージを、該メッセージが入力され
    た際のプロトコルフォーマットを保持したまま、前記ス
    イッチング手段へ送出する手段と、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置へ出力すべきメッセージを前記スイッチング手段から
    受信する手段とを含み、 前記スイッチング手段は、 あるインターフェース手段から送出されたメッセージを
    前記通信チャネルを用いて別のインターフェース手段へ
    スイッチングする手段とを含むことを特徴とするメッセ
    ージ中継装置。
  17. 【請求項17】 前記スイッチング手段は、波長多重バ
    ーストスイッチングの可能な光通信路により構成され、
    光波長により前記通信チャネルを形成するものであり、 前記インターフェース手段は、該インターフェース手段
    に対応するルーティング処理装置から入力されたメッセ
    ージに対し前記中継装置内識別子に従って光波長を割り
    当て、該メッセージをこの光波長を使って前記スイッチ
    ング手段へ送出させる手段を更に含むことを特徴とする
    請求項1、6または16記載のメッセージ中継装置。
  18. 【請求項18】 前記インターフェース手段は、メッセ
    ージを前記中継装置内識別子毎の領域に記憶するバッフ
    ァメモリを備え、該バッファメモリに記憶されたメッセ
    ージが所定の条件を満たす場合にその中継装置内識別子
    に光波長を割り当てるものであることを特徴とする請求
    項17記載のメッセージ中継装置。
  19. 【請求項19】 コネクションレス通信を行う複数のル
    ーティング処理装置に接続され、あるルーティング処理
    装置からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中
    継するメッセージ中継装置であって、 該メッセージ中継装置は、各ルーティング処理装置にそ
    れぞれ対応して設けられたインターフェース手段と、複
    数の波長の光を多重して伝送可能な光リングによりこれ
    らのインタフェース手段間を接続するスイッチング手段
    とを具備し、 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージに基づいて定められる該メ
    ッセージの中継先となるルーティング処理装置に対応す
    るインターフェース手段に向けて設定された波長により
    形成される通信チャネルを用いて該メッセージを送出す
    る手段と、 該インターフェース手段に固有に割り当てられた波長を
    選択して取り込むことにより、該インターフェース手段
    に対応するルーティング処理装置へ出力すべきメッセー
    ジを前記スイッチング手段から受信する手段と、 複数のインターフェース手段に共通に割り当てられた波
    長を選択して取り込み、取り込んだメッセージの宛先が
    どのインターフェース手段であるかを示す情報に基づい
    て該メッセージを処理する手段とを含むことを特徴とす
    るメッセージ中継装置。
  20. 【請求項20】 前記インターフェース手段は、前記中
    継先となるルーティング処理装置に対応するインターフ
    ェース手段が固有に受信すべきものとして予め割り当て
    られている複数の光波長のうちの一つであって他のイン
    ターフェース手段が使用中でないものを選択し、入力さ
    れた前記メッセージをこの選択した光波長を使って送出
    するものであることを特徴とする請求項17または19
    記載のメッセージ中継装置。
  21. 【請求項21】 メッセージの中継先となるルーティン
    グ処理装置が複数である場合に、送出元に相当するイン
    ターフェース手段は、一つの中継先に相当するインター
    フェース手段へ、この一つの中継先に相当するインター
    フェース手段について選択した光波長と共に他の中継先
    の情報を通知して、この光波長により前記メッセージを
    送出し、前記一つの中継先に相当するインターフェース
    手段は、この光波長により受信した前記メッセージをコ
    ピーしてできたメッセージを、前記他の中継先の一つに
    相当するインターフェース手段について選択した光波長
    により送出することを特徴とする請求項20記載のメッ
    セージ中継装置。
  22. 【請求項22】 前記インターフェース手段は、他のイ
    ンターフェース手段との衝突が起こらない光波長のうち
    の一つを前記中継先となるルーティング処理装置に対応
    するインターフェース手段が固有に受信するように通知
    し、入力された前記メッセージをこの通知した光波長を
    使って送出するものであることを特徴とする請求項17
    または19記載のメッセージ中継装置。
  23. 【請求項23】 前記インターフェース手段は、このイ
    ンターフェース手段から前記中継先となるルーティング
    処理装置に対応するインターフェース手段までの間の光
    通信路において使用中でない光波長は、他のインターフ
    ェース手段との衝突が起こらない光波長であると判断す
    ることを特徴とする請求項22記載のメッセージ中継装
    置。
  24. 【請求項24】 メッセージの中継先となるルーティン
    グ処理装置が複数である場合に、送出元に相当するイン
    ターフェース手段は、一つの中継先に相当するインター
    フェース手段が他のインターフェース手段との衝突が起
    こらない光波長のうちの一つを固有に受信するように通
    知する際に他の中継先の情報も通知し、前記一つの中継
    先に相当するインターフェース手段は、前記他の中継先
    の一つに相当するインターフェース手段が他のインター
    フェース手段との衝突が起こらない光波長のうちの一つ
    を固有に受信するように通知し、前記送出元に相当する
    インターフェース手段が通知した光波長により送出され
    た前記メッセージを受信した前記一つの中継先に相当す
    るインターフェース手段は、前記メッセージをコピーし
    てできたメッセージを、前記他の中継先の一つに相当す
    るインターフェース手段に通知した光波長により送出す
    ることを特徴とする請求項22記載のメッセージ中継装
    置。
  25. 【請求項25】 コネクションレス通信を行う複数のル
    ーティング処理装置に接続され、あるルーティング処理
    装置からのメッセージを別のルーティング処理装置へ中
    継するメッセージ中継装置であって、 該メッセージ中継装置は、各ルーティング処理装置にそ
    れぞれ対応して設けられたインターフェース手段と、複
    数の波長の光を多重して伝送可能な光リングによりこれ
    らのインタフェース手段間を接続するスイッチング手段
    とを具備し、 前記インターフェース手段は、 該インターフェース手段に対応するルーティング処理装
    置から入力されたメッセージに基づいて定められる該メ
    ッセージの中継先となるルーティング処理装置に対応す
    るインターフェース手段に向けて設定された波長により
    形成される通信チャネルを用いて該メッセージを送出す
    る手段と、 該インターフェース手段に固有に割り当てられた波長を
    選択して取り込むことにより、該インターフェース手段
    に対応するルーティング処理装置へ出力すべきメッセー
    ジを前記スイッチング手段から受信する手段とを含み、 前記受信する手段により受信可能な波長の数が、前記送
    出する手段により送出可能な波長の数よりも大きいよう
    に構成されたことを特徴とするメッセージ中継装置。
  26. 【請求項26】 コネクションレス通信を行う複数のル
    ーティング処理装置間で、あるルーティング処理装置か
    らのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継する
    メッセージ中継方法であって、 あるルーティング処理装置から入力されたメッセージの
    内容を参照し、所定の条件に従って該メッセージの属す
    るフローを検出し、 この検出されたフローに対しメッセージバッファを割り
    当てて前記メッセージを蓄積し、 前記検出されたフローの中継先となるルーティング処理
    装置を特定可能な識別子を、該フローに割り当て、 前記メッセージバッファからメッセージを読み出し、こ
    のメッセージに前記識別子を付与して、複数の接続先の
    ルーティング処理装置のそれぞれが到達したメッセージ
    を受信するか否かを前記識別子に基づき判断するように
    構成されたデフォルトの通信チャネルへ送出し、 前記メッセージバッファが所定の状態になった場合に、
    前記中継先となるルーティング処理装置へメッセージが
    転送されるように構成されたバイパスの通信チャネルを
    設定し、 このバイパスの通信チャネルが設定されたならば、前記
    メッセージバッファから読み出されたメッセージの送出
    先を、前記デフォルトの通信チャネルから、該バイパス
    の通信チャネルへ切り替えることを特徴とするメッセー
    ジ中継方法。
  27. 【請求項27】 コネクションレス通信を行う複数のル
    ーティング処理装置間で、あるルーティング処理装置か
    らのメッセージを別のルーティング処理装置へ中継する
    メッセージ中継方法であって、 あるルーティング処理装置から、マルチキャストグルー
    プアドレスとこれに対応する複数の宛先アドレスの情報
    を含むマルチキャスト接続設定要求を入力し、複数の接
    続先のルーティング処理装置のそれぞれが到達したメッ
    セージを受信するか否かを宛先アドレス領域の値に基づ
    き判断するように構成されたデフォルトの通信チャネル
    から、前記マルチキャストグループアドレスを宛先とす
    るメッセージが後に送られてきた場合には、前記マルチ
    キャスト接続の中継先となる各ルーティング処理装置が
    このメッセージを受信するように、該メッセージの送出
    に先立って、該マルチキャストグループアドレスと各宛
    先アドレスとの組を通知し、 この通知に伴って、前記マルチキャスト接続上での、前
    記中継先となる各ルーティング処理装置間の順序関係を
    収集し、 前記マルチキャストグループアドレスを宛先とするメッ
    セージに対し、メッセージバッファを割り当て、 あるルーティング処理装置から入力された、前記マルチ
    キャストグループアドレスを宛先とするメッセージを、
    このメッセージバッファに蓄積し、 前記メッセージバッファからメッセージを読み出し、こ
    のメッセージを前記デフォルトの通信チャネルへ送出
    し、 前記メッセージバッファが所定の状態になった場合に、
    収集した前記順序関係を用いて、前記中継先となる各ル
    ーティング処理装置へメッセージが転送されるように構
    成されたバイパスの通信チャネルを設定し、 このバイパスの通信チャネルが設定されたならば、前記
    メッセージバッファから読み出されたメッセージの送出
    先を、前記デフォルトの通信チャネルから、該バイパス
    の通信チャネルへ切り替えることを特徴とするメッセー
    ジ中継方法。
JP26451798A 1998-09-18 1998-09-18 メッセージ中継装置及び方法 Expired - Lifetime JP3859369B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26451798A JP3859369B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 メッセージ中継装置及び方法
US09/398,210 US6772219B1 (en) 1998-09-18 1999-09-17 Message relaying scheme based on switching in units of flows
US10/747,898 US7310683B2 (en) 1998-09-18 2003-12-31 Message relaying scheme based on switching in units of flows

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26451798A JP3859369B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 メッセージ中継装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000101584A true JP2000101584A (ja) 2000-04-07
JP3859369B2 JP3859369B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=17404357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26451798A Expired - Lifetime JP3859369B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 メッセージ中継装置及び方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6772219B1 (ja)
JP (1) JP3859369B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7440696B2 (en) 2002-08-21 2008-10-21 Nec Corporation Data multiplexing network, wavelength multiplexer, and data multiplexing transmission method
US7532629B2 (en) 2002-03-18 2009-05-12 Nec Corporation Multi-hop network for transmission of packets whose size is determined by hop count number

Families Citing this family (121)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1021051A1 (de) * 1999-01-11 2000-07-19 Siemens Aktiengesellschaft Informationselement-Komponente einer Signalisierungs-Nachricht
US6952421B1 (en) * 1999-10-07 2005-10-04 Cisco Technology, Inc. Switched Ethernet path detection
US8396950B1 (en) * 2000-03-02 2013-03-12 Rockstar Consortium Us Lp Method and apparatus for the fast detection of connectivity loss between devices in a network
US7627694B2 (en) * 2000-03-16 2009-12-01 Silicon Graphics, Inc. Maintaining process group membership for node clusters in high availability computing systems
US20020198996A1 (en) 2000-03-16 2002-12-26 Padmanabhan Sreenivasan Flexible failover policies in high availability computing systems
US8380854B2 (en) * 2000-03-21 2013-02-19 F5 Networks, Inc. Simplified method for processing multiple connections from the same client
US7343413B2 (en) 2000-03-21 2008-03-11 F5 Networks, Inc. Method and system for optimizing a network by independently scaling control segments and data flow
JP4236364B2 (ja) * 2000-04-04 2009-03-11 富士通株式会社 通信データ中継装置
US20020144143A1 (en) * 2000-12-15 2002-10-03 International Business Machines Corporation Method and system for network management capable of restricting consumption of resources along endpoint-to-endpoint routes throughout a network
DE10117788A1 (de) * 2001-04-10 2002-10-17 Philips Corp Intellectual Pty Paketvermittlungsvorrichtung mehrstufiger Netzwerke mit einer verteilten Vermittlung und pufferloser Koppelmatrix
US7170886B1 (en) * 2001-04-26 2007-01-30 Cisco Technology, Inc. Devices, methods and software for generating indexing metatags in real time for a stream of digitally stored voice data
JP3602070B2 (ja) * 2001-06-05 2004-12-15 エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 Mpoaシステムとそのショートカット通信制御方法、及びショートカット通信制御プログラム
JP3844982B2 (ja) * 2001-09-10 2006-11-15 富士通株式会社 伝送装置
US7457883B2 (en) * 2001-10-12 2008-11-25 Cisco Technology, Inc. Mechanism for implementing network discovery in a cable network
CA2410064C (en) * 2001-11-02 2007-12-04 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical dynamic burst switch
CA2410143C (en) * 2001-11-02 2010-02-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical dynamic burst switch
DE10224627A1 (de) * 2002-06-04 2003-12-24 Heidenhain Gmbh Dr Johannes Verfahren zur seriellen Datenübertragung zwischen einer Positionsmesseinrichtung und einer Verarbeitungseinheit
US8224985B2 (en) 2005-10-04 2012-07-17 Sony Computer Entertainment Inc. Peer-to-peer communication traversing symmetric network address translators
US8060626B2 (en) 2008-09-22 2011-11-15 Sony Computer Entertainment America Llc. Method for host selection based on discovered NAT type
US7984475B1 (en) * 2002-10-04 2011-07-19 Sprint Communications Company L.P. Video channel broadcast using ethernet technology
JP4446961B2 (ja) * 2002-10-08 2010-04-07 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 要求を送るための集積回路および方法
US7324526B1 (en) * 2002-10-11 2008-01-29 Cisco Technology, Inc. Efficient processing of connection control messages in managing virtual circuits using signaling protocols
US7603464B2 (en) * 2003-06-04 2009-10-13 Sony Computer Entertainment Inc. Method and system for identifying available resources in a peer-to-peer network
US7447212B2 (en) * 2003-09-03 2008-11-04 At&T Intellectual Property I, L.P. Method and system for automating membership discovery in a distributed computer network
US7792988B2 (en) * 2003-10-20 2010-09-07 Sony Computer Entertainment America, LLC Peer-to-peer data relay
US8176201B1 (en) * 2003-11-05 2012-05-08 Juniper Networks, Inc. Controlling the signaling of label-switched paths using a label distribution protocol employing messages which facilitate the use of external prefixes
FR2865334B1 (fr) * 2004-01-21 2006-03-03 Arteris Procede et systeme de transmission de messages dans un reseau d'interconnexions.
US20050220059A1 (en) * 2004-04-05 2005-10-06 Delregno Dick System and method for providing a multiple-protocol crossconnect
US8289973B2 (en) 2004-04-05 2012-10-16 Verizon Business Global Llc System and method for indicating classification of a communications flow
US8249082B2 (en) * 2004-04-05 2012-08-21 Verizon Business Global Llc System method for a communications access network
US8948207B2 (en) * 2004-04-05 2015-02-03 Verizon Patent And Licensing Inc. System and method for transporting time-division multiplexed communications through a packet-switched access network
US8340102B2 (en) * 2004-04-05 2012-12-25 Verizon Business Global Llc Apparatus and method for providing a network termination point
US7869450B2 (en) * 2004-04-05 2011-01-11 Verizon Business Global Llc Method and apparatus for processing labeled flows in a communication access network
US7821929B2 (en) 2004-04-05 2010-10-26 Verizon Business Global Llc System and method for controlling communication flow rates
US8218569B2 (en) 2004-04-05 2012-07-10 Verizon Business Global Llc Apparatus and method for terminating service emulation instances
US7912504B2 (en) * 2004-12-30 2011-03-22 Telepo Ab Alternative routing
US20060209706A1 (en) * 2005-03-21 2006-09-21 Ward Robert G Intercepting mobile telephone communications
EP1878288B1 (en) * 2005-05-02 2012-12-26 LG Electronics Inc. A method of supporting handover in a multi-mode mobile station
US7787361B2 (en) * 2005-07-29 2010-08-31 Cisco Technology, Inc. Hybrid distance vector protocol for wireless mesh networks
US7660318B2 (en) * 2005-09-20 2010-02-09 Cisco Technology, Inc. Internetworking support between a LAN and a wireless mesh network
US20070110024A1 (en) * 2005-11-14 2007-05-17 Cisco Technology, Inc. System and method for spanning tree cross routes
JP4640128B2 (ja) * 2005-11-16 2011-03-02 日立電線株式会社 応答通信機器及びarp応答通信機器
US7979460B2 (en) 2006-02-15 2011-07-12 Sony Computer Entainment America Inc. Systems and methods for server management
CN1852254A (zh) * 2006-02-17 2006-10-25 华为技术有限公司 实现mpls报文转发的以太交换设备和方法
JP5037117B2 (ja) * 2006-03-15 2012-09-26 株式会社リコー プログラム及び表示制御方法
US20070230369A1 (en) * 2006-03-31 2007-10-04 Mcalpine Gary L Route selection in a network
EP2147337B1 (en) * 2007-05-17 2018-04-04 Octio Geophysical AS Apparatus and method for collecting geophysical information
US7995478B2 (en) * 2007-05-30 2011-08-09 Sony Computer Entertainment Inc. Network communication with path MTU size discovery
CN100583997C (zh) * 2007-10-19 2010-01-20 深圳华为通信技术有限公司 网络电视的业务启动方法、装置和系统以及网络电视终端
US7856501B2 (en) 2007-12-04 2010-12-21 Sony Computer Entertainment Inc. Network traffic prioritization
US7813341B2 (en) * 2008-01-29 2010-10-12 International Business Machines Corporation Overhead reduction for multi-link networking environments
US7856506B2 (en) 2008-03-05 2010-12-21 Sony Computer Entertainment Inc. Traversal of symmetric network address translator for multiple simultaneous connections
US8806053B1 (en) 2008-04-29 2014-08-12 F5 Networks, Inc. Methods and systems for optimizing network traffic using preemptive acknowledgment signals
US8566444B1 (en) 2008-10-30 2013-10-22 F5 Networks, Inc. Methods and system for simultaneous multiple rules checking
US8526988B2 (en) * 2008-11-30 2013-09-03 Google Inc. Method and system for circulating messages
US10157280B2 (en) 2009-09-23 2018-12-18 F5 Networks, Inc. System and method for identifying security breach attempts of a website
US8868961B1 (en) 2009-11-06 2014-10-21 F5 Networks, Inc. Methods for acquiring hyper transport timing and devices thereof
US10721269B1 (en) 2009-11-06 2020-07-21 F5 Networks, Inc. Methods and system for returning requests with javascript for clients before passing a request to a server
US9313047B2 (en) 2009-11-06 2016-04-12 F5 Networks, Inc. Handling high throughput and low latency network data packets in a traffic management device
US9853904B2 (en) * 2010-02-23 2017-12-26 Alcatel Lucent Source-based queue selection mechanism in the routing environment
EP2387181A1 (en) * 2010-05-11 2011-11-16 Intune Networks Limited Control layer for multistage optical burst switching system and method
US8789124B1 (en) 2010-05-28 2014-07-22 Music Choice Cross platform application control in an interactive, multi-platform video network
JP5672779B2 (ja) * 2010-06-08 2015-02-18 ソニー株式会社 送信制御装置、および送信制御方法
US9141625B1 (en) 2010-06-22 2015-09-22 F5 Networks, Inc. Methods for preserving flow state during virtual machine migration and devices thereof
US10015286B1 (en) 2010-06-23 2018-07-03 F5 Networks, Inc. System and method for proxying HTTP single sign on across network domains
US8908545B1 (en) 2010-07-08 2014-12-09 F5 Networks, Inc. System and method for handling TCP performance in network access with driver initiated application tunnel
US8347100B1 (en) 2010-07-14 2013-01-01 F5 Networks, Inc. Methods for DNSSEC proxying and deployment amelioration and systems thereof
US9083760B1 (en) 2010-08-09 2015-07-14 F5 Networks, Inc. Dynamic cloning and reservation of detached idle connections
US8630174B1 (en) 2010-09-14 2014-01-14 F5 Networks, Inc. System and method for post shaping TCP packetization
US8463909B1 (en) 2010-09-15 2013-06-11 F5 Networks, Inc. Systems and methods for managing server resources
US8886981B1 (en) 2010-09-15 2014-11-11 F5 Networks, Inc. Systems and methods for idle driven scheduling
US8804504B1 (en) 2010-09-16 2014-08-12 F5 Networks, Inc. System and method for reducing CPU load in processing PPP packets on a SSL-VPN tunneling device
US8959571B2 (en) 2010-10-29 2015-02-17 F5 Networks, Inc. Automated policy builder
US9554276B2 (en) 2010-10-29 2017-01-24 F5 Networks, Inc. System and method for on the fly protocol conversion in obtaining policy enforcement information
US8627467B2 (en) 2011-01-14 2014-01-07 F5 Networks, Inc. System and method for selectively storing web objects in a cache memory based on policy decisions
US10135831B2 (en) 2011-01-28 2018-11-20 F5 Networks, Inc. System and method for combining an access control system with a traffic management system
US9246819B1 (en) 2011-06-20 2016-01-26 F5 Networks, Inc. System and method for performing message-based load balancing
JP5645269B2 (ja) * 2011-10-17 2014-12-24 株式会社日立製作所 ネットワークシステム
US9450870B2 (en) * 2011-11-10 2016-09-20 Brocade Communications Systems, Inc. System and method for flow management in software-defined networks
US9270766B2 (en) 2011-12-30 2016-02-23 F5 Networks, Inc. Methods for identifying network traffic characteristics to correlate and manage one or more subsequent flows and devices thereof
US10230566B1 (en) 2012-02-17 2019-03-12 F5 Networks, Inc. Methods for dynamically constructing a service principal name and devices thereof
US9172753B1 (en) 2012-02-20 2015-10-27 F5 Networks, Inc. Methods for optimizing HTTP header based authentication and devices thereof
US9231879B1 (en) 2012-02-20 2016-01-05 F5 Networks, Inc. Methods for policy-based network traffic queue management and devices thereof
US20130282951A1 (en) * 2012-04-19 2013-10-24 Qualcomm Incorporated System and method for secure booting and debugging of soc devices
EP2853074B1 (en) 2012-04-27 2021-03-24 F5 Networks, Inc Methods for optimizing service of content requests and devices thereof
US9525632B1 (en) 2012-05-01 2016-12-20 F5 Networks, Inc. Minimize recycle SYN issues for split TCP hot flows to improve system reliability and performance
US9154423B1 (en) 2012-05-01 2015-10-06 F5 Networks, Inc. Minimize SYN-flood issues with flow cache while maintaining performance
US9338095B2 (en) 2012-05-01 2016-05-10 F5 Networks, Inc. Data flow segment optimized for hot flows
US9203771B1 (en) 2012-07-23 2015-12-01 F5 Networks, Inc. Hot service flow hardware offloads based on service priority and resource usage
US10375155B1 (en) 2013-02-19 2019-08-06 F5 Networks, Inc. System and method for achieving hardware acceleration for asymmetric flow connections
US10187317B1 (en) 2013-11-15 2019-01-22 F5 Networks, Inc. Methods for traffic rate control and devices thereof
JP6544242B2 (ja) * 2013-12-19 2019-07-17 日本電気株式会社 パケット転送システム、制御装置、中継装置の制御方法及びプログラム
US10015143B1 (en) 2014-06-05 2018-07-03 F5 Networks, Inc. Methods for securing one or more license entitlement grants and devices thereof
US11838851B1 (en) 2014-07-15 2023-12-05 F5, Inc. Methods for managing L7 traffic classification and devices thereof
US10122630B1 (en) 2014-08-15 2018-11-06 F5 Networks, Inc. Methods for network traffic presteering and devices thereof
US20160277961A1 (en) * 2014-09-12 2016-09-22 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Methods and systems for controlling congestion in a communication network
US10182013B1 (en) 2014-12-01 2019-01-15 F5 Networks, Inc. Methods for managing progressive image delivery and devices thereof
US11895138B1 (en) 2015-02-02 2024-02-06 F5, Inc. Methods for improving web scanner accuracy and devices thereof
US10834065B1 (en) 2015-03-31 2020-11-10 F5 Networks, Inc. Methods for SSL protected NTLM re-authentication and devices thereof
US10505818B1 (en) 2015-05-05 2019-12-10 F5 Networks. Inc. Methods for analyzing and load balancing based on server health and devices thereof
US11350254B1 (en) 2015-05-05 2022-05-31 F5, Inc. Methods for enforcing compliance policies and devices thereof
US11757946B1 (en) 2015-12-22 2023-09-12 F5, Inc. Methods for analyzing network traffic and enforcing network policies and devices thereof
US10404698B1 (en) 2016-01-15 2019-09-03 F5 Networks, Inc. Methods for adaptive organization of web application access points in webtops and devices thereof
US10797888B1 (en) 2016-01-20 2020-10-06 F5 Networks, Inc. Methods for secured SCEP enrollment for client devices and devices thereof
US11178150B1 (en) 2016-01-20 2021-11-16 F5 Networks, Inc. Methods for enforcing access control list based on managed application and devices thereof
US9819463B2 (en) * 2016-02-18 2017-11-14 Huawei Technologies Co., Ltd. Method and apparatus for transmitting data in a wireless communication system
US10791088B1 (en) 2016-06-17 2020-09-29 F5 Networks, Inc. Methods for disaggregating subscribers via DHCP address translation and devices thereof
US11063758B1 (en) 2016-11-01 2021-07-13 F5 Networks, Inc. Methods for facilitating cipher selection and devices thereof
US10505792B1 (en) 2016-11-02 2019-12-10 F5 Networks, Inc. Methods for facilitating network traffic analytics and devices thereof
US11496438B1 (en) 2017-02-07 2022-11-08 F5, Inc. Methods for improved network security using asymmetric traffic delivery and devices thereof
US10791119B1 (en) 2017-03-14 2020-09-29 F5 Networks, Inc. Methods for temporal password injection and devices thereof
US10812266B1 (en) 2017-03-17 2020-10-20 F5 Networks, Inc. Methods for managing security tokens based on security violations and devices thereof
US10931662B1 (en) 2017-04-10 2021-02-23 F5 Networks, Inc. Methods for ephemeral authentication screening and devices thereof
US10972453B1 (en) 2017-05-03 2021-04-06 F5 Networks, Inc. Methods for token refreshment based on single sign-on (SSO) for federated identity environments and devices thereof
US11343237B1 (en) 2017-05-12 2022-05-24 F5, Inc. Methods for managing a federated identity environment using security and access control data and devices thereof
US11122042B1 (en) 2017-05-12 2021-09-14 F5 Networks, Inc. Methods for dynamically managing user access control and devices thereof
US11122083B1 (en) 2017-09-08 2021-09-14 F5 Networks, Inc. Methods for managing network connections based on DNS data and network policies and devices thereof
US11658995B1 (en) 2018-03-20 2023-05-23 F5, Inc. Methods for dynamically mitigating network attacks and devices thereof
US11044200B1 (en) 2018-07-06 2021-06-22 F5 Networks, Inc. Methods for service stitching using a packet header and devices thereof
JP2023047469A (ja) * 2021-09-27 2023-04-06 キヤノン株式会社 通信装置、通信装置の制御方法、通信システム、およびプログラム
CN115225565B (zh) * 2022-07-25 2023-12-15 科东(广州)软件科技有限公司 数据包收发配置、收取、发送方法及装置、电子设备

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4497980A (en) * 1983-06-16 1985-02-05 Itt Corporation Handsfree circuit for telephone instrument
WO1991011766A2 (en) * 1990-01-30 1991-08-08 Johnson Service Company Networked facilities management system
CA2049428C (en) 1990-08-20 1996-06-18 Yasuro Shobatake Atm communication system
CA2054443C (en) * 1990-10-30 1995-11-07 Kazuo Yamane Switching system of optical transmission lines for protecting from trouble
US5432907A (en) * 1992-05-12 1995-07-11 Network Resources Corporation Network hub with integrated bridge
US5742760A (en) * 1992-05-12 1998-04-21 Compaq Computer Corporation Network packet switch using shared memory for repeating and bridging packets at media rate
EP0587930B1 (de) * 1992-09-16 2004-02-04 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Durchschaltung von optischen Nachrichtenzellen
US5784377A (en) * 1993-03-09 1998-07-21 Hubbell Incorporated Integrated digital loop carrier system with virtual tributary mapper circuit
US5504571A (en) * 1993-06-17 1996-04-02 Thot Technologies Run-out velocity acceleration tester with direct velocity measurement
US5535137A (en) * 1994-02-14 1996-07-09 Sony Corporation Of Japan Random access audio/video processor with compressed video resampling to allow higher bandwidth throughput
JP3224963B2 (ja) * 1994-08-31 2001-11-05 株式会社東芝 ネットワーク接続装置及びパケット転送方法
US5757669A (en) * 1995-05-31 1998-05-26 Netscape Communications Corporation Method and apparatus for workgroup information replication
US5903731A (en) * 1995-06-14 1999-05-11 Us West Technologies, Inc. System and associated method for re-engineering a telecommunications network support system with object-oriented translators
US6097517A (en) * 1995-09-01 2000-08-01 Oki Electric Industry Co., Ltd. Wavelength router
JPH0998181A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Fujitsu Ltd 伝送装置
US5724167A (en) * 1995-11-14 1998-03-03 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson Modular optical cross-connect architecture with optical wavelength switching
KR100194813B1 (ko) * 1996-12-05 1999-06-15 정선종 멀티채널/멀티캐스트 스위칭 기능을 갖는 패킷 스위칭장치 및 이를 이용한 패킷 스위칭 시스템
US6141325A (en) * 1996-12-18 2000-10-31 International Business Machines Corporation Paradigm for enabling interoperability between different subnetworks
US5862338A (en) * 1996-12-30 1999-01-19 Compaq Computer Corporation Polling system that determines the status of network ports and that stores values indicative thereof
US6631018B1 (en) * 1997-08-27 2003-10-07 Nortel Networks Limited WDM optical network with passive pass-through at each node
WO1999026377A2 (en) * 1997-11-17 1999-05-27 Mcmz Technology Innovations Llc A high performance interoperable network communications architecture (inca)
US6182119B1 (en) * 1997-12-02 2001-01-30 Cisco Technology, Inc. Dynamically configurable filtered dispatch notification system
US6148342A (en) * 1998-01-27 2000-11-14 Ho; Andrew P. Secure database management system for confidential records using separately encrypted identifier and access request
US6279035B1 (en) * 1998-04-10 2001-08-21 Nortel Networks Limited Optimizing flow detection and reducing control plane processing in a multi-protocol over ATM (MPOA) system
US6417943B1 (en) * 1998-05-22 2002-07-09 National Research Council Of Canada Low-latency high-bandwidth TDM-WDM network area network architecture
IL124639A (en) * 1998-05-25 2001-09-13 Handelman Doron Optical communication method and system using wavelength division multiplexing
US6388782B1 (en) * 1998-06-01 2002-05-14 Sarnoff Corporation Multi-wavelength dense wavelength division multiplexed optical switching systems
US6625156B2 (en) * 1998-06-29 2003-09-23 Nortel Networks Limited Method of implementing quality-of-service data communications over a short-cut path through a routed network
US6970648B2 (en) * 1998-07-22 2005-11-29 Synchrodyne Networks, Inc. Time driven tunable laser based switching with common time reference
US6496516B1 (en) * 1998-12-07 2002-12-17 Pmc-Sierra, Ltd. Ring interface and ring network bus flow control system
US6751367B2 (en) * 1999-04-02 2004-06-15 Ifos, Inc. Multiplexable fiber-optic strain sensor system with temperature compensation capability
US6332163B1 (en) * 1999-09-01 2001-12-18 Accenture, Llp Method for providing communication services over a computer network system

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7532629B2 (en) 2002-03-18 2009-05-12 Nec Corporation Multi-hop network for transmission of packets whose size is determined by hop count number
US7440696B2 (en) 2002-08-21 2008-10-21 Nec Corporation Data multiplexing network, wavelength multiplexer, and data multiplexing transmission method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3859369B2 (ja) 2006-12-20
US6772219B1 (en) 2004-08-03
US7310683B2 (en) 2007-12-18
US20040153570A1 (en) 2004-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3859369B2 (ja) メッセージ中継装置及び方法
US7385967B2 (en) Network interconnection apparatus, network node apparatus, and packet transfer method for high speed, large capacity inter-network communication
US6873796B1 (en) Node device and optical path setting method
US6826196B1 (en) Method and apparatus to allow connection establishment over diverse link types
US6377574B1 (en) Packet switch and method for relaying management cells and data cells in a form of IP packet
US7184440B1 (en) Multi-protocol switch and method therefore
US7319672B2 (en) Label selection for end-to-end label-switched traffic through a communications network
JP3773380B2 (ja) ノード制御装置、ノード装置、光ネットワークシステム及び光パス設定方法
US5528590A (en) ATM-UNI-LAN communication method and apparatus
USRE40826E1 (en) ATM over MPLS connection establishment mechanism
US6970478B1 (en) Packet transfer method and apparatus, and packet communication system
US20040095922A1 (en) Method and apparatus for interconnecting networks
JP5936603B2 (ja) マルチステージ光バーストスイッチングシステム及び方法のための制御レイヤ
JP2003333083A (ja) データパケットネットワークのサブネットワーク内におけるセルシーケンスとしてのデータパケット転送方法
EP1182828A1 (en) System and method for transporting multiple protocol formats in a lightwave communication network
US20060053221A1 (en) Packet communication network, route control server, route control method, packet transmission device, admission control server, light wavelength path setting method, program, and recording medium
JP2003134139A (ja) 伝送ユニット及び伝送ネットワーク
JP3530771B2 (ja) Ipラベルスイッチング通信方式およびノード
US6940858B1 (en) Method for establishing a route via a communications network
JP3574363B2 (ja) 光ネットワーク
US6985443B2 (en) Method and apparatus for alleviating traffic congestion in a computer network
CN100469049C (zh) 数据传送装置和数据传送系统
JPH11191778A (ja) 中継装置
JP2000032058A (ja) 高効率パケットデ―タ伝送ネットワ―クおよびそれに用いられるインタフェ―ス
JPH10322349A (ja) Atm通信装置およびatm通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050202

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050414

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060919

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090929

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6