WO2026034412A1 - 電子装置 - Google Patents

電子装置

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WO2026034412A1
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井上 公貴
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Abstract

電子装置(10)は、複数の巻線組(180、280)を有する回転電機(80)の通電切替に係るものであって、複数の駆動回路(130、230)と、電源供給回路(40)と、平滑回路(45)と、を備える。駆動回路(130、230)は、複数のスイッチング素子(131~136、231~236)を有し、巻線組(180、280)ごとに設けられる。電源供給回路(40)は、バッテリ(5)と駆動回路(130、230)との間に設けられる。平滑回路(45)は、駆動回路(130、230)に接続されるコンデンサ(451、452)を有する。電源供給回路(40)と複数の駆動回路(130、230)との間は、共通電位である共通電源供給部により接続されている。コンデンサ(451、452)の一方の電極は、共通電源供給部に接続されている。

Description

電子装置 関連出願の相互参照
 本出願は、2024年8月6日に出願された特許出願番号2024-129864号に基づくものであり、ここにその記載内容を援用する。
 本開示は、電子装置に関する。
 従来、モータの駆動を制御する電子制御ユニットが知られている。例えば特許文献1では、電子制御ユニットは、2系統のインバータ部を有し、巻線への通電を制御する。
特許第6597362号公報
 特許文献1では、スイッチング素子に並列接続されるコンデンサは、系統毎に設けられている。コンデンサを系統毎に設ける場合、各系統にて必要な容量を確保するためには、コンデンサ数が多くなる虞がある。本開示の目的は、平滑回路を複数系統で共用可能な電子装置を提供することにある。
 本開示の電子装置は、複数の巻線組を有する回転電機の通電切替に係るものであって、複数の駆動回路と、電源供給回路と、平滑回路と、を備える。駆動回路は、複数のスイッチング素子を有し、巻線組ごとに設けられている。電源供給回路は、バッテリと駆動回路との間に設けられる。平滑回路は、駆動回路に接続されるコンデンサを有する。
 電源供給回路と複数の駆動回路との間は、共通電位である共通電源供給部により接続されている。コンデンサの一方の電極は、共通電源供給部に接続されている。これにより、平滑回路を複数系統で共有可能である。
 本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、第1実施形態による電動パワーステアリング装置を示す概略構成図であり、 図2は、第1実施形態による駆動装置を示す断面図であり、 図3は、第1実施形態による駆動装置を示す断面図であり、 図4は、第1実施形態による駆動装置の回路図であり、 図5は、第1実施形態によるリレー後の共通電位を説明する回路図であり、 図6は、第1実施形態による基板のモータ面を示す平面図であり、 図7は、第1実施形態による基板のカバー面を示す平面図であり、 図8は、第2実施形態による基板のモータ面を示す平面図であり、 図9は、第3実施形態による基板のモータ面を示す平面図であり、 図10は、第4実施形態による基板のモータ面を示す平面図であり、 図11は、第4実施形態による基板のカバー面を示す平面図である。
   (第1実施形態)
 以下、本開示による電子装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
 第1実施形態を図1~図7に示す。図1に示すように、駆動装置1は、モータ80と、電子装置としてのECU10と、を備え、車両のステアリング操作を補助するための電動パワーステアリング装置8に適用される。図1は、電動パワーステアリング装置8を備えるステアリングシステム90の全体構成を示すものである。ステアリングシステム90は、操舵部材であるステアリングホイール91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置8等を備える。
 ステアリングホイール91は、ステアリングシャフト92と接続される。ステアリングシャフト92には、操舵トルクを検出するトルクセンサ94が設けられる。トルクセンサ94の検出値は、対応するマイコン50に出力される。ステアリングシャフト92の先端には、ピニオンギア96が設けられる。ピニオンギア96は、ラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が連結される。
 運転者がステアリングホイール91を回転させると、ステアリングホイール91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換される。一対の車輪98は、ラック軸97の変位量に応じた角度に操舵される。
 電動パワーステアリング装置8は、駆動装置1、ならびに、モータ80の回転を減速してステアリングシャフト92に伝える動力伝達部としての減速ギア89等を備える。本実施形態の電動パワーステアリング装置8は、所謂「コラムアシストタイプ」であるが、モータ80の回転をラック軸97に伝える所謂「ラックアシストタイプ」等としてもよい。
 図2~図4に示すように、モータ80は、3相ブラシレスモータである。モータ80は、操舵に要するトルクの一部または全部を出力するものであって、バッテリ5から電力が供給されることにより駆動され、減速ギア89を正逆回転させる。
 モータ80は、巻線組としての第1巻線組180および第2巻線組280を有する。以下、第1巻線組180の通電に係る構成の組み合わせを第1系統L1、第2巻線組280の通電に係る構成の組み合わせを第2系統L2とする。第1系統L1の構成を主に100番台で付番し、第2系統L2の構成を主に200番台で付番し、系統L1、L2にて実質的に同様の構成には下2桁が同じとなるように付番し、適宜説明を省略する。また、図中等適宜、第1系統L1に係る構成に添え字の「1」、第2系統L2に係る構成に添え字の「2」を付す。
 図2および図3に示すように、駆動装置1は、モータ80の軸方向の一方側にECU10が一体的に設けられており、いわゆる「機電一体型」であるが別体としてもよい。ECU10は、モータ80の出力軸とは反対側において、シャフト87の軸Axに対して同軸に配置されている。ECU10は、モータ80の出力軸側に設けられていてもよい。機電一体型とすることで、搭載スペースに制約のある車両において、ECU10とモータ80とを効率的に配置することができる。以下適宜、単に「軸方向」、「径方向」という場合、モータ80における軸方向、径方向を意味するものとする。
 モータ80は、ステータ84、ロータ86、および、これらを収容するハウジング83等を備える。ステータ84は、ハウジング83に固定されており、巻線組180、280が巻回される。ロータ86は、ステータ84の径方向内側に設けられ、ステータ84に対して相対回転可能に設けられる。
 シャフト87は、ロータ86に嵌入され、ロータ86と一体に回転する。シャフト87は、軸受871、872により、ハウジング83に回転可能に支持される。シャフト87のECU10側の端部は、ハウジング83からECU10側に突出する。シャフト87のECU10側の端部には、検出対象としてのマグネット875が設けられる。基板30のマグネット875と対向する位置には、回転角センサ57が実装されている。
 ハウジング83は、筒状のケース831、ケース831の一方側に設けられるフロントフレームエンド832、および、ケース831の他方側に設けられるリアフレームエンド833を有する。リアフレームエンド833には、リード線挿通孔834が形成される。リード線挿通孔834には、巻線組180、280の各相と接続されるリード線185、285が挿通される。リード線185、285は、リード線挿通孔834からECU10側に取り出される。リード線185、285は、それぞれ巻線接続部121、221(図6および図7参照)に挿通され、はんだ等により基板30に接続される。
 ECU10は、基板30、および、基板30に実装される各種電子部品を有する。基板30は、ねじ等である固定部材39にて、リアフレームエンド833のモータ80とは反対側の面に固定される。固定部材39は、導電材料にて形成されている。基板30のモータ80側の面をモータ面301、モータ80とは反対側の面をカバー面302とする。
 カバー60は、略有底筒状に形成され、リアフレームエンド833の径方向外側に嵌まり合う。カバー60は、基板30を覆うように設けられ、外部の衝撃からECU10を保護したり、ECU10内への埃や水等の侵入を防止したりする。カバー60の側面には、開口61が設けられる。
 コネクタ65は、ベース部651、および、コネクタ部655を有し、側面視略L字状に形成される。ベース部651は、ボルト等により基板30に固定され、コネクタ端子66が突出する側と反対側の端部が、カバー60の開口61から径方向外側に取り出される。開口61は、ベース部651の外壁に設けられるフランジ652の外側に嵌まり合う。
 コネクタ部655は、カバー60の外側にて、ベース部651の出力端側に形成されている。コネクタ部655の間口は軸方向側に開口し、図示しないハーネス等を挿抜可能に設けられる。本実施形態のコネクタ65は、バッテリ5と接続され電力供給に係る電源コネクタと、信号伝達に係る信号コネクタとが一体となっているが、別体であってもよい。また、コネクタの数や間口の向き等は任意に設定可能である。
 コネクタ端子66は、モータ面301側からコネクタ接続部35(図6および図7参照)に挿入されて、基板30と電気的に接続されている。コネクタ端子66には、電源端子およびグランド端子が含まれる。
 図4および図5に駆動装置1の回路構成を示す。ECU10は、インバータ130、230、電源供給回路40、平滑回路45、マイコン50、プリドライバ155、255等を有し、これらの電子部品が基板30に実装されている。
 第1インバータ130は、第1巻線組180に対応して設けられ、第2インバータ230は、第2巻線組280に対応して設けられている。第1巻線組180は、3相のモータ巻線181~183を有し、第2巻線組280は、3相のモータ巻線281~283を有する。インバータ130、230には、共通のバッテリ5から電力が供給される。以下、各配線において、バッテリ5側を上流側、モータ80側を下流側とする。
 第1インバータ130は、3相インバータであって、スイッチング素子131~136がブリッジ接続されている。スイッチング素子131~136は、例えばMOSFETであるが、MOSFET以外の素子を用いてもよい。スイッチング素子231~236、逆接保護リレー141、241も同様である。
 第1インバータ130において、スイッチング素子131~133が高電位側に接続され、スイッチング素子134~136が低電位側に接続される。対になるU相のスイッチング素子131、134の接続点はU相のモータ巻線181の一端に接続され、対になるV相のスイッチング素子132、135の接続点はV相のモータ巻線182の一端に接続され、対になるW相のスイッチング素子133、136の接続点はW相のモータ巻線183の一端に接続される。モータ巻線181~183の他端は結線される。
 第2インバータ230は、3相インバータであって、スイッチング素子231~236がブリッジ接続されている。第2インバータ230において、スイッチング素子231~233が高電位側に接続され、スイッチング素子234~236が低電位側に接続される。対になるU相のスイッチング素子231、234の接続点はU相のモータ巻線281の一端に接続され、対になるV相のスイッチング素子232、235の接続点はV相のモータ巻線282の一端に接続され、対になるW相のスイッチング素子233、236の接続点はW相のモータ巻線283の一端に接続される。モータ巻線281~283の他端は結線される。
 スイッチング素子134~136の低電位側には、モータ巻線181~183の各相に流れる電流を検出する電流検出素子137~139が設けられている。スイッチング素子234~236の低電位側には、モータ巻線281~283の各相に流れる電流を検出する電流検出素子237~239が設けられている。本実施形態の電流検出素子137~139、237~239は、シャント抵抗であるが、例えばホールIC等、シャント抵抗以外のものを用いてもよい。
 電源供給回路40は、バッテリ5からインバータ130、230までに電源を供給する回路であって、本実施形態の電源供給回路はリレー回路である。電源供給回路40は、逆接保護リレー141、241を有する。逆接保護リレー141、241は、寄生ダイオードのアノードがバッテリ5側、カソードがインバータ130、230側となるように設けられている。逆接保護リレー141、241を設けることで、バッテリ5が誤って逆向きに接続された場合に逆向きの電流が流れるのを防ぎ、ECU10を保護する。なお本実施形態では、バッテリ5からインバータ130、230への電力供給を遮断可能な電源リレーは設けられていない。
 逆接保護リレー141、241の下流側は、共通電位の配線パターンであるリレー後共通電位パターンPr(図6参照)にて接続されている。図4では、リレー後共通電位パターンPrに対応する配線に「Pr」を付番した。平滑回路45は、リレー後共通電位パターンPrとグランドとの間に接続されている。平滑回路45には、大型コンデンサ451、および、小型コンデンサ452が含まれる。
 本実施形態では、大型コンデンサ451は、例えば電解コンデンサであり、小型コンデンサ452は、例えばセラミックコンデンサである。ここで、「大型」とは、スイッチング素子等と比較して相対的に背高の部品であることを意味する。また、「小型」とは、大型コンデンサ451よりも高さが小さく、スイッチング素子と同程度以下の高さの部品であることを意味し、スイッチング素子からリアフレームエンド833への放熱を妨げない程度の高さは許容されるものとする。複数の種類のコンデンサを用いることで、異なる周波数帯のノイズを平滑化することができる。
 マイコン50は、インバータ130、230の駆動を制御することでモータ巻線181~183、281~283の通電を制御する。マイコン50は、第1系統の駆動に係る制御信号を生成して第1プリドライバ155に出力する。スイッチング素子131~136は、第1プリドライバ175からの駆動信号に基づいてオンオフ作動が制御される。マイコン50は、第2系統の駆動に係る制御信号を生成して第2プリドライバ255に出力する。スイッチング素子231~236は、第2プリドライバ255からの駆動信号に基づいてオンオフ作動が制御される。なお図4では、記載の都合、マイコン50のブロックを2つに分けている。また、系統毎にマイコンを設けるようにしてもよい。
 ECU10を構成する電子部品の基板配置を図6および図7に示す。図6は基板30のモータ面301、図7はカバー面302を示しており、カバー面302は、モータ面301側から見た透過状態での配置を示している。
 基板30は、複数の配線層が形成されている積層基板である。モータ面301側の配線層およびカバー面302側の配線層には、それぞれ、電源パターンPb、リレー後共通電位パターンPr、および、グランドパターン等の配線パターンが形成されている。モータ面301側とカバー面302側の対応する配線パターンは、スルーホールTHにて電気的に接続されている。図中、スルーホールTHにハッチングを施した。
 基板30には、巻線接続部121、221、コネクタ接続部35、および、モータ締結部38が形成されている。巻線接続部121、221は、基板30の外縁側にて、基板中心線Cに対して線対称に設けられている。巻線接続部121、221には、リード線185、285が挿入され、はんだ等で電気的に接続される。これにより、基板30と巻線組180、280とが接続される。
 コネクタ接続部35は、コネクタ65の電源端子と接続される電源端子接続部351、および、グランド端子と接続されるグランド端子接続部352を有する。これにより、基板30は、バッテリ5およびグランドと接続される。電源端子接続部351およびグランド端子接続部352は、基板30の外縁側であって、基板中心線Cを挟んで隣接して設けられている。電源端子接続部351は、カバー面302にて電源パターンPbと電気的に接続している。
 モータ締結部38には、固定部材39(図2等参照)が挿通され、固定部材39により基板30がリアフレームエンド833に固定される。本実施形態では、モータ締結部38は、4つであるが、個数や配置は任意に設計可能である。
 基板30では、コネクタ接続部35側を相対的に大電流が通電される駆動回路領域Rdとし、コネクタ接続部35と反対側を駆動回路領域Rdより相対的に小さい電流が通電される制御回路領域Rcとしている。また、駆動回路領域Rdのグランドパターンを駆動回路グランド、制御回路領域Rcのグランドパターンを制御回路グランドとする。駆動回路グランドと制御回路グランドとは同電位であるので、重複領域は駆動回路グランドおよび制御回路グランドとして活用可能である。
 モータ面301には、スイッチング素子131~136、231~236、電流検出素子137~139、237~239、逆接保護リレー141、241、小型コンデンサ452、プリドライバ155、255、および、回転角センサ57等が実装されている。カバー面302には、大型コンデンサ451、および、マイコン50等が実装されている。
 それぞれの実装面において、スイッチング素子131~136、231~236、電流検出素子137~139、237~239、逆接保護リレー141、241、および、コンデンサ451、452は、駆動回路領域Rdに実装されている。また、それぞれの実装面において、マイコン50およびプリドライバ155、255は、制御回路領域Rcに実装されている。
 図6に示すように、電源パターンPbおよびリレー後共通電位パターンPrは、駆動回路領域Rdに形成されている。電源パターンPbは、リレー後共通電位パターンPrと、コネクタ接続部35との間に形成されている。モータ面301において、コネクタ接続部35側から、電源パターンPb、逆接保護リレー141、241、リレー後共通電位パターンPr、小型コンデンサ452、プリドライバ155、255の順で配列されている。また、リレー後共通電位パターンPrの巻線接続部121側にインバータ130が設けられ、リレー後共通電位パターンPrの巻線接続部221側にインバータ230が設けられている。
 逆接保護リレー141、241は、ソースが電源パターンPbと接続され、ドレインが共通のリレー後共通電位パターンPrと接続されている。逆接保護リレー141、241を複数設けることで、電流分散および冗長化が可能である。逆接保護リレー141、241は、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPb側に横並びで設けられており、逆接保護リレー141が後述の第1系統領域R1側、逆接保護リレー241が第2系統領域R2側に設けられている。
 スイッチング素子131~136、231~236、および、逆接保護リレー141、241は、平面視略矩形に形成されて、リアフレームエンド833(図2および図3参照)に放熱可能に設けられている。本実施形態では、スイッチング素子131~136、231~236がそれぞれ個別のパッケージとなっているが、複数の素子が1つのパッケージにて構成されていてもよい。
 スイッチング素子131~136はリレー後共通電位パターンPrの一方側に実装されており、スイッチング素子231~236はリレー後共通電位パターンPrの他方側に実装されている。すなわち本実施形態では、第1系統L1を構成する駆動回路と、第2系統L2を構成する駆動回路とが、リレー後共通電位パターンPrを挟んで両側に、領域を分けて基板30に実装されている。以下、スイッチング素子131~136が実装される領域であって基板中心線Cからスイッチング素子134~136に至る領域を第1系統領域R1、スイッチング素子231~236が実装される領域であって基板中心線Cからスイッチング素子234~236に至る領域を第2系統領域R2とする。
 第1系統領域R1において、高電位側のスイッチング素子131~133は、リレー後共通電位パターンPr側であって、基板中心線Cと略平行に配列されている。低電位側のスイッチング素子134~136は、スイッチング素子131~133の外側であって、基板中心線Cと略平行に配列されている。
 第2系統領域R2において、高電位側のスイッチング素子231~233は、リレー後共通電位パターンPr側であって、基板中心線Cと略平行に配列されている。低電位側のスイッチング素子234~236は、スイッチング素子231~233の外側であって、基板中心線Cと略平行に配列されている。
 スイッチング素子131~133、231~233のドレインは、基板中心線Cを跨いで形成されるリレー後共通電位パターンPrと接続されている。インバータ130、230の高電位側をリレー後共通電位パターンPrで接続することで、系統間の結合が強まる。
 高電位側のスイッチング素子131~133、231~233は、短辺側が基板中心線Cと略平行となるように配置され、低電位側のスイッチング素子134~136、234~236は、長辺側が基板中心線Cと略平行となるように配置されている。すなわち、高電位側のスイッチング素子131~133、231~233と、低電位側のスイッチング素子134~136、234~236とは、異なる向きであって、90°回転させた状態で配置されている。電流検出素子137~139、237~239は、対応するスイッチング素子134~136、234~236の短辺側に隣接して配置されている。これにより、リレー後共通電位パターンPrの両側に、インバータ130、230を集約して配置することができる。
 小型コンデンサ452は、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPbと反対側の辺に沿って配置されており、一方の電極がリレー後共通電位パターンPrと接続され、他方の電極がグランドと接続されている。本実施形態では、小型コンデンサ452は2つであって、1つが第1系統領域R1側、もう1つが第2系統領域R2側に配置されている。
 回転角センサ57は、マグネット875と対向するように、基板30のモータ面301の略中心に実装されている。本実施形態では、リレー後共通電位パターンPrが基板中心まで延びて形成されており、回転角センサ57の両側に小型コンデンサ452が配置されている。
 図7に示すように、カバー面302には、モータ面301と同様、電源パターンPbおよびリレー後共通電位パターンPrは、駆動回路領域Rdに形成されている。カバー面302において、コネクタ接続部35側から、電源パターンPb、リレー後共通電位パターンPr、大型コンデンサ451、マイコン50の順で配列されている。
 大型コンデンサ451は、カバー面302側において、小型コンデンサ452と同様、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPbと反対側の辺に沿って配置されている。大型コンデンサ451は、正極がリレー後共通電位パターンPrと接続され、負極がグランドと接続されている。本実施形態では、基板中心線C上に1つ、第1系統領域R1側に1つ、第2系統領域R2側に1つ、計3つの大型コンデンサ451が横並びに配置されている。コンデンサ451、452は、第1系統領域R1および第2系統領域R2に対して均等に配置されているが、必ずしも均等に配置されていなくてもよく、リレー後共通電位パターンPrと接続可能な任意の箇所に配置してもよい。
 本実施形態では、逆接保護リレー141、241の下流側は、2系統に共通のリレー後共通電位パターンPrで接続されている。また、コンデンサ451、452をリレー後共通電位パターンPrに接続することで、複数系統にてコンデンサ451、452を共用している。これにより、系統毎にコンデンサを設ける場合と比較し、所望の容量を確保するのに必要なコンデンサの数を低減することができる。また、一部の駆動回路に異常が生じて停止した場合であっても、正常系統にて全てのコンデンサ451、452を用いることができる。
 以上説明したように、本実施形態のECU10は、複数の巻線組180、280を有するモータ80の通電切替に係るものであって、複数のインバータ130、230と、電源供給回路40と、平滑回路45と、を備える。インバータ130、230は、複数のスイッチング素子131~136、231~236を有し、巻線組180、280ごとに設けられる。
 電源供給回路40は、バッテリ5とインバータ130、230との間に設けられる。本実施形態の電源供給回路は、リレー回路であって、逆接保護リレー141、241を有する。平滑回路45は、インバータ130、230に接続されるコンデンサ451、452を有する。
 電源供給回路40と、インバータ130、230との間は、共通電位である共通電源供給部により接続されている。本実施形態の共通電源供給部は、リレー後共通電位パターンPrである。コンデンサ451、452の一方の電極は、リレー後共通電位パターンPrに接続されている。これにより、平滑回路45を適切に接続することができる。詳細には、複数系統でコンデンサ451、452を共用することが可能となり、使用するコンデンサ数を低減することができ、小型化に寄与する。
 駆動装置1は、スイッチング素子131~136、231~236、コンデンサ451、452、および、電源供給回路40が実装され、バッテリ5と接続されるコネクタ65との接続部であるコネクタ接続部35、および、巻線組180、280と接続される巻線接続部121、221が設けられる基板30を備える。電源供給回路40は、リレー後共通電位パターンPrのコネクタ接続部35側に設けられる。インバータ130、230は、リレー後共通電位パターンPrの巻線接続部121、221側に設けられている。詳細には、インバータ130はリレー後共通電位パターンPrの巻線接続部121側に設けられ、インバータ230はリレー後共通電位パターンPrの巻線接続部221側に設けられている。
 換言すると、インバータ130、230は、リレー後共通電位パターンPrの逆接保護リレー141、241が設けられない側の側方に、系統毎に纏まって配置されている。また、リレー後共通電位パターンPrは、基板中心線Cからインバータ130、230側へ引き出す形で形成されている。これにより、リレー後共通電位パターンPrに接続される部品を集約して配置することができる。
 コンデンサ451、452は、リレー後共通電位パターンPrのコネクタ接続部35と反対側に設けられている。コンデンサには、スイッチング素子131~136、231~236よりも背高の部品である大型コンデンサ451が含まれる。複数の大型コンデンサ451は、スイッチング素子131~136、231~236が実装される面であるモータ面301と異なる面であるカバー面302側において、リレー後共通電位パターンPrの端部に沿って同一直線上に配置されている。
 コンデンサ451、452は、一方の電極がコネクタ接続部35側、他方の電極が制御回路領域Rc側を向いて配置されている。また、コンデンサ451、452は、リレー後共通電位パターンPrの外周に沿って配置されている。これにより、コンデンサ451、452を適切に配置することができる。
 大型コンデンサ451は、インバータ130、230を含む駆動回路領域Rdの投影領域に配置されている。これにより、大型コンデンサ451による電源の平滑性能を向上させることができる。少なくとも1つの大型コンデンサ451は、インバータ130、230ごとに領域を区画する中心線である基板中心線C上に配置されている。これにより、複数系統での平滑性能が均等化され、共用性が向上する。
 コンデンサには、大型コンデンサ451より高さが小さい小型コンデンサ452が含まれる。小型コンデンサ452は、基板30のスイッチング素子131~136、231~236と同じ面であるモータ面301に実装されている。比較的高さの小さい小型コンデンサ452を用いることで、スイッチング素子131~136、231~236の放熱を妨げることなく、同一面側に実装可能である。これにより、コンデンサ配置の自由度が高まる。また、種類の異なるコンデンサを併用することで、ノイズを平滑化可能な周波数帯を広げることができる。
 コネクタ接続部35と反対側であってリレー後共通電位パターンPrと離間した制御回路領域Rcには、巻線組180、280の通電制御に係る制御回路を構成するマイコン50およびプリドライバ155、255が実装されている。これにより、比較的大電流が通電される駆動回路と、駆動回路と比較して小電流の制御回路とを1枚の基板30に配置することができる。
   (第2実施形態)
 第2実施形態を図8に示す。第2実施形態では、電源供給回路40(図4参照)を構成する逆接保護リレー43が1つであって、基板中心線C上に設けられている。換言すると、逆接保護リレー43は、2系統で共用されている。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
   (第3実施形態)
 第3実施形態を図9に示す。第3実施形態では、基板30に回転角センサ57が実装されていない。また、3つの小型コンデンサ452がモータ面301に実装されている。詳細には、小型コンデンサ452は、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPbと反対側の辺に沿って配置されており、基板中心線C上、および、基板中心線Cを挟んだ両側に横並びで配置されている。なお、図9では、逆接保護リレー43が1つの例を示しているが、第1実施形態のように、逆接保護リレーが複数であってもよい。第4実施形態も同様である。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
   (第4実施形態)
 第4実施形態を図10および図11に示す。第4実施形態では、スイッチング素子131~136、231~236が実装される基板30に制御系の部品であるマイコン50、プリドライバ155、255および回転角センサ57が実装されていない。第3実施形態では、マイコン50、プリドライバ155、255および回転角センサ57は、駆動基板である基板30とは別の図示しない制御基板に実装されている。なお、回転角センサ57を基板30に実装し、マイコン50およびプリドライバ155、255を制御基板に実装する、といった具合に、複数基板の場合の素子配置は任意である。
 本実施形態では、電源供給回路40(図4参照)は、逆接保護リレー43、44を有しており、逆接保護リレー43がモータ面301に設けられており、逆接保護リレー44がカバー面302に設けられている。逆接保護リレー43、44は、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPb側であって、基板中心線C上に実装されている。第1実施形態においても、逆接保護リレー141、241を両面配置としてもよい。
 小型コンデンサ452は、モータ面301およびカバー面302に実装されている。図10に示すように、モータ面301には、3つの小型コンデンサ452が実装されている。モータ面301に実装される小型コンデンサ452の配置詳細は、第3実施形態と同様である。
 図11に示すように、カバー面302側には、2つの小型コンデンサ452が実装されている。カバー面302側の小型コンデンサ452は、リレー後共通電位パターンPrの電源パターンPb側であって、逆接保護リレー44を挟んで両側に配置されている。小型コンデンサ452は、体格が小さく、配置の自由度が高いため、必要な容量等に応じ、リレー後共通電位パターンPrの外周に沿った任意の箇所に配置可能である。第1実施形態等でも同様に、駆動基板と回路基板とを分けてもよいし、小型コンデンサ452をカバー面302側に配置してもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
 実施形態では、ECU10が「電子装置」、インバータ130、230が「駆動回路」、マイコン50およびプリドライバ155、255が「制御回路部品」、モータ80が「回転電機」、リレー後共通電位パターンPrが「共通電源供給部」に対応する。また、モータ面301が「スイッチング素子が実装される面」、カバー面302が「スイッチング素子が実装される面と異なる面」に対応する。
   (他の実施形態)
 上記実施形態では、コンデンサとして、大型コンデンサの個数が3、小型コンデンサの個数が2、3、5の例を説明した。他の実施形態では、コンデンサ数は上記実施形態と異なっていてもよい。上記実施形態では、大型コンデンサが電解コンデンサであり、小型コンデンサがセラミックコンデンサである。他の実施形態では、コンデンサとして、電解コンデンサおよびセラミックコンデンサ以外のものを用いてもよく、コンデンサの種類は1種類または3種類以上であってもよい。
 また、上記実施形態では、コンデンサは、2系統の駆動回路に対して均等配置されている。他の実施形態では、コンデンサは、リレー後共通電位パターンに接続されていればよく、駆動回路に対して不均等に配置されていてもよい。また、上記実施形態では、駆動回路が2系統である。他の実施形態では、駆動回路は3系統以上であってもよい。
 上記実施形態では、電源供給回路は、リレー回路であって、逆接保護リレーを有している。他の実施形態では、リレー回路を構成するリレー素子は、逆接保護リレーに限らず、例えば電源リレー等であってもよい。また、電源供給回路は、リレー回路の有無によらず、バッテリから駆動回路までに電源を供給する回路があればよい。電源供給回路についても、コンデンサと同様、駆動回路に対して不均等に配置されていてもよい。
 上記実施形態では、電子装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、電子装置を電動パワーステアリング装置以外の車載装置や、車載以外の装置に適用してもよい。
 (技術的思想の開示)
 この明細書は、以下に列挙する複数の項に記載された複数の技術的思想を開示している。いくつかの項は、後続の項において先行する項を択一的に引用する多項従属形式(a multiple dependent form)により記載されている場合がある。さらに、いくつかの項は、他の多項従属形式の項を引用する多項従属形式(a multiple dependent form referring to another multiple dependent form)により記載されている場合がある。これらの多項従属形式で記載された項は、複数の技術的思想を定義している。
  (技術的思想1)
 複数の巻線組(180、280)を有する回転電機(80)の通電切替に係る電子装置であって、
 複数のスイッチング素子(131~136、231~236)を有し、前記巻線組ごとに設けられる複数の駆動回路(130、230)と、
 バッテリ(5)と前記駆動回路との間に設けられる電源供給回路(40)と、
 前記駆動回路に接続されるコンデンサ(451、452)を有する平滑回路(45)と、
 を備え、
 前記電源供給回路と複数の前記駆動回路との間は、共通電位である共通電源供給部(Pr)により接続されており、
 前記コンデンサの一方の電極は、前記共通電源供給部に接続されている電子装置。
  (技術的思想2)
 前記スイッチング素子、前記コンデンサ、および、前記電源供給回路が実装され、前記バッテリと接続されるコネクタ(65)との接続部であるコネクタ接続部(35)、および、前記巻線組と接続される巻線接続部(121、221)が設けられる基板(30)を備え、
 前記電源供給回路は、前記共通電源供給部の前記コネクタ接続部側に設けられ、
 前記駆動回路は、前記共通電源供給部の前記巻線接続部側に設けられている技術的思想1に記載の電子装置。
  (技術的思想3)
 前記コンデンサは、前記共通電源供給部の前記コネクタ接続部と反対側に設けられている技術的思想2に記載の電子装置。
  (技術的思想4)
 前記コンデンサには、前記スイッチング素子よりも背高の部品である大型コンデンサ(451)が含まれ、
 複数の前記大型コンデンサは、前記スイッチング素子が実装される面(301)と異なる面(302)において、前記共通電源供給部の端部に沿って配置されている技術的思想2または3に記載の電子装置。
  (技術的思想5)
 前記大型コンデンサは、前記駆動回路を含む駆動回路領域の投影領域に配置されている技術的思想4に記載の電子装置。
  (技術的思想6)
 少なくとも1つの前記大型コンデンサは、前記駆動回路ごとに領域を区画する中心線上に配置されている技術的思想4に記載の電子装置。
  (技術的思想7)
 前記コンデンサには、前記大型コンデンサよりも高さが小さい小型コンデンサ(452)が含まれ、
 前記小型コンデンサは、前記基板の前記スイッチング素子と同じ面に実装されている技術的思想4~6のいずれか一項に記載の電子装置。
  (技術的思想8)
 前記コネクタ接続部と反対側であって前記共通電源供給部と離間した制御回路領域には、前記巻線組への通電制御に係る制御回路を構成する制御回路部品(50、155、255)が実装されている技術的思想2~7のいずれか一項に記載の電子装置。
  (技術的思想9)
 前記コンデンサは、一方の電極が前記コネクタ接続部側、他方の電極が前記制御回路領域側を向いて配置されている技術的思想8に記載の電子装置。
  (技術的思想10)
 前記コンデンサは、前記共通電源供給部の外周に沿って配置されている技術的思想2~9のいずれか一項に記載の電子装置。
 以上、本開示は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
 本開示は実施形態に準拠して記述された。しかしながら、本開示は当該実施形態および構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例および均等の範囲内の変形をも包含する。また、様々な組み合わせおよび形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせおよび形態も、本開示の範疇および思想範囲に入るものである。

 

Claims (10)

  1.  複数の巻線組(180、280)を有する回転電機(80)の通電切替に係る電子装置であって、
     複数のスイッチング素子(131~136、231~236)を有し、前記巻線組ごとに設けられる複数の駆動回路(130、230)と、
     バッテリ(5)と前記駆動回路との間に設けられる電源供給回路(40)と、
     前記駆動回路に接続されるコンデンサ(451、452)を有する平滑回路(45)と、
     を備え、
     前記電源供給回路と複数の前記駆動回路との間は、共通電位である共通電源供給部(Pr)により接続されており、
     前記コンデンサの一方の電極は、前記共通電源供給部に接続されている電子装置。
  2.  前記スイッチング素子、前記コンデンサ、および、前記電源供給回路が実装され、前記バッテリと接続されるコネクタ(65)との接続部であるコネクタ接続部(35)、および、前記巻線組と接続される巻線接続部(121、221)が設けられる基板(30)を備え、
     前記電源供給回路は、前記共通電源供給部の前記コネクタ接続部側に設けられ、
     前記駆動回路は、前記共通電源供給部の前記巻線接続部側に設けられている請求項1に記載の電子装置。
  3.  前記コンデンサは、前記共通電源供給部の前記コネクタ接続部と反対側に設けられている請求項2に記載の電子装置。
  4.  前記コンデンサには、前記スイッチング素子よりも背高の部品である大型コンデンサ(451)が含まれ、
     複数の前記大型コンデンサは、前記スイッチング素子が実装される面(301)と異なる面(302)において、前記共通電源供給部の端部に沿って配置されている請求項2または3に記載の電子装置。
  5.  前記大型コンデンサは、前記駆動回路を含む駆動回路領域の投影領域に配置されている請求項4に記載の電子装置。
  6.  少なくとも1つの前記大型コンデンサは、前記駆動回路ごとに領域を区画する中心線上に配置されている請求項4に記載の電子装置。
  7.  前記コンデンサには、前記大型コンデンサよりも高さが小さい小型コンデンサ(452)が含まれ、
     前記小型コンデンサは、前記基板の前記スイッチング素子と同じ面に実装されている請求項4に記載の電子装置。
  8.  前記コネクタ接続部と反対側であって前記共通電源供給部と離間した制御回路領域には、前記巻線組への通電制御に係る制御回路を構成する制御回路部品(50、155、255)が実装されている請求項2に記載の電子装置。
  9.  前記コンデンサは、一方の電極が前記コネクタ接続部側、他方の電極が前記制御回路領域側を向いて配置されている請求項8に記載の電子装置。
  10.  前記コンデンサは、前記共通電源供給部の外周に沿って配置されている請求項2に記載の電子装置。

     
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