WO2024122394A1 - 光検出素子及び電子機器 - Google Patents

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輝和 田中
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Abstract

[課題]イベントを検出する画素と階調情報を出力する画素が混在する場合に、クロストークによる誤ったイベントを検出しないようにする。 [解決手段]光検出素子は、複数の画素群を備え、前記複数の画素群のそれぞれは、入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する。

Description

光検出素子及び電子機器
 本開示は、光検出素子及び電子機器に関する。
 撮像シーンの中で、輝度変化などの何らかのイベントが発生した光電変換素子のデータだけを高速に取得するEVS(Event-based Vision Sensor)が提案されている。EVS用の光検出素子は、光電変換素子の輝度変化をイベント信号として検出する複数の画素と、イベント信号を伝送する複数の信号線を有する。EVS用の光検出素子においては、電源ノイズ等の外乱により、イベントが誤検出される場合がある。特許文献1では、外乱を相殺する回路を設けることにより、画像処理の精度を向上させる方法が提案されている。
特開平05-316348号公報
 EVS用の画素は、光電変換素子の輝度変化をイベントとして検出するための構成を有する。EVS用の画素は、他の構成の画素(例えば、イメージング用の画素)と混載されることがある。EVS用の画素と、他の構成の画素との間において、信号線の電位変化が隣接する他の信号線又は画素に干渉するクロストークが発生する。特許文献1では、画素が均一構成である場合の外乱を補正するに留まり、異なる構成の画素が混載される場合のクロストークは考慮されていない。
 そこで、本開示では、イベントを検出する画素と階調情報を出力する画素が混載される場合のクロストークによる不具合を防止する光検出素子及び電子機器を提供するものである。
 上記の課題を解決するために、本開示によれば、
 複数の画素群を備え、
 前記複数の画素群のそれぞれは、
 入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
 入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
 前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
 前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
 前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
 前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
 光検出素子が提供される。
 前記画素群の少なくとも一部と同じ構造を有し、かつ遮光されたダミー画素群を備え、 前記補正信号生成回路は、前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成してもよい。
 前記ダミー画素群は、前記画素群の少なくとも一部と同じ回路構成、形状、及びサイズを有してもよい。
 前記ダミー画素群は、
 前記第1画素及び前記第1画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第1ダミー画素及び第1ダミー画素回路と、
 前記第2画素及び前記第2画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第2ダミー画素及び第2ダミー画素回路と、を有し、
 前記補正信号生成回路は、前記第2ダミー画素回路の出力信号に基づいて前記補正信号を生成してもよい。
 前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
 前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
 前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第3光電変換素子を有し、
 前記第2ダミー画素は、前記第2光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第4光電変換素子を有し、
 前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
 前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
 前記第1ダミー画素回路は、前記第3光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミー画素信号を出力し、
 前記第2ダミー画素回路は、前記第4光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミーイベントを検出してもよい。
 前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
 前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
 前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第1電流源を有し、
 前記第2ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第2電流源を有し、
 前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
 前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
 前記第1ダミー画素回路は、前記第1電流源を流れる電流に基づいてダミー画素信号を出力し、
 前記第2ダミー画素回路は、前記第2電流源を流れる電流に基づいてダミーイベントを検出してもよい。
 前記複数の画素群は、第1方向に沿って配置される2以上の前記画素群を有し、
 前記第1方向に沿って配置される2以上の前記ダミー画素群を有し、
 前記2以上のダミー画素群のそれぞれごとに、前記補正信号生成回路が設けられ、
 前記補正信号生成回路は、対応する前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成してもよい。
 前記複数の画素群は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置される2以上の画素群を有し、
 前記第1方向に沿って配置される前記2以上のダミー画素群のそれぞれの出力信号は、対応する前記第2方向に沿って配置される画素群の前記補正信号生成回路に供給されてもよい。
 互いに交差する第1方向及び第2方向に沿って配置される前記複数の画素群を有する第1画素領域と、
 前記第1画素領域の前記第1方向又は前記第2方向の端部に配置され、前記ダミー画素群を有する第2画素領域と、を備えてもよい。
 それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線を備え、
 前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される複数の前記第1画素から出力された前記画素信号を伝送し、
 前記複数の信号線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
 複数の前記補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記信号線の電位変化に応じた前記補正信号を生成してもよい。
 前記第2画素領域は、前記第1画素領域の前記第2方向の端部に配置されてもよい。
 それぞれが前記第2方向に離隔して配置されるとともに、前記第1方向に延びる複数の選択制御線を備え、
 前記複数の選択制御線のそれぞれは、前記第1方向に沿って配置される複数の前記第1画素を選択する選択制御信号を伝送し、
 前記複数の選択制御線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
 前記複数の補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記選択制御線の電位変化に応じた前記補正信号を生成してもよい。
 前記第2画素領域は、前記第2画素領域の前記第1方向の端部に配置されてもよい。
 それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線と、
 前記複数の信号線のそれぞれに接続される複数の前記第1画素及び前記第1画素回路と、を備え、
 前記複数の第1画素回路のそれぞれは、入射光の光量に応じた画素信号をアナログ-デジタル変換するAD変換器を有し、
 前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される前記複数の第1画素でアナログ-デジタル変換された画素信号を伝送してもよい。
 前記第1画素領域及び前記第2画素領域を有する画素アレイ部を備え、
 前記第2画素領域は、前記画素アレイ部の前記第1方向又は前記第2方向の少なくとも一方の端部に配置されるオプティカルブラック領域内に配置されてもよい。
 前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量に応じた信号と前記バイアス補正信号とを比較する比較器を有してもよい。
 前記比較器は、
 第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有し、
 前記第1トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
 前記第2トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
 前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力されてもよい
 前記比較器は、
 第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタと、
 前記第1基準電圧ノード及び前記第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第3トランジスタ及び第2導電型の第4トランジスタと、を有し、
 前記第3トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
 前記第1トランジスタのゲート、前記第2トランジスタのドレイン及びゲート、及び第4トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
 前記第3トランジスタ及び第4トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力されてもよい。
 また、本開示によれば、
 光検出素子と、
 前記光検出素子から出力された画像データを処理する処理部と、を備え、
 前記光検出素子は、
 複数の画素群を備え、
 前記複数の画素群のそれぞれは、
 入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
 入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
 前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
 前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
 前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
 前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
 電子機器が提供される。
本開示の第1の実施形態における電子機器のブロック図である。 光検出素子の積層構造の一例を示す図である。 本開示の第1の実施形態における光検出素子のブロック図である。 階調画素の構成の一例を示す回路図である。 EVS画素及びEVS画素回路の構成の一例を示す回路図である。 階調画素とEVS画素との間で発生する可能性のあるクロストークの第1例を説明する図である。 特定の画素位置の画素群の階調画素に高輝度の光が入射された場合に、クロストークが発生するEVS画素回路を模式的に示す図である。 本開示の第1の実施形態における画素アレイ部及び補正回路の詳細な構成を示すブロック図である。 本開示の第1の実施形態における光検出素子のクロストーク補正手法を説明するブロック図である。 補正信号生成回路及びバイアス補正回路の詳細な回路図である。 本開示の第1の実施形態におけるクロストーク補正のタイミングチャートである。 比較器の第1変形例を示す図である。 比較器の第2変形例を示す図である。 ダミー階調画素及びダミーEVS画素の一変形例を示す図である。 階調画素とEVS画素との間におけるクロストークの第2例を示す回路図である。 特定の画素位置の画素群の階調画素において、選択制御信号の信号論理が遷移した場合に、クロストークが発生するEVS画素回路を模式的に示す図である。 本開示の第2の実施形態における画素アレイ部及び補正回路の詳細な構成を示すブロック図である。 階調画素回路の一変形例を示す回路図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
 以下、図面を参照して、光検出素子及び電子機器の実施形態について説明する。以下では、光検出素子及び電子機器の主要な構成部分を中心に説明するが、光検出素子及び電子機器には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
 (第1の実施形態)
 図1は、本開示の第1の実施形態における光検出素子2を備えた電子機器1のブロック図である。この電子機器1は、画像データの撮像とイベントの検出を行うものであり、撮像レンズ11、光検出素子2、処理部3及び制御部4を備える。電子機器1としては、例えば、産業用ロボットに搭載されるカメラ、又は車載カメラなどが想定されるが、電子機器1の具体的な用途及び構成は任意である。
 撮像レンズ11は、入射光を集光して光検出素子2に導く。光検出素子2は、入射光を光電変換して画像データの撮像とイベントの検出を行う。光検出素子2は、例えばイメージセンサとEVSの機能を有する。より具体的には、光検出素子2は、撮像した画像データに基づいて画像認識処理などの所定の信号処理を行う。また、光検出素子2は、イベントの検出位置、検出時刻、検出されたイベントの種類などに基づいて、イベント検出画像を生成してもよい。さらに、光検出素子2は、階調情報を含む画像とイベント検出画像を合成してもよい。光検出素子2から出力された画像データ及びイベント検出画像データは、伝送線12を介して処理部3に入力される。処理部3は、光検出素子2からの画像データ及びイベント検出画像データに対して所定の画像処理等を行う。
 電子機器1は、記録部5を備えてもよい。記録部5は、光検出素子2から伝送線12を介して入力される画像データ及びイベント検出画像データを記録する。記録部5は、ネットワークを介して接続されるサーバなどに配置されてもよい。制御部4は、制御線13を介して光検出素子2の撮像タイミングなどを制御する。
 光検出素子2は、複数のチップを積層した構造であってもよい。図2は、光検出素子2の積層構造の一例を示す図である。この光検出素子2は、画素チップ21と、画素チップ21に積層される回路チップ22とを備える。これらのチップは、ビアなどにより接合される。なお、各チップ21、22は、ビアの他、Cu-Cu接合やバンプにより接合してもよい。
 図3は、本開示の第1の実施形態における光検出素子2のブロック図である。光検出素子2は、異なる構成を有する複数の画素を混載している。光検出素子2は、画素アレイ部30、アクセス制御回路31、階調信号読出回路32、EVS信号読出回路33及び補正回路34を備える。
 画素アレイ部30は、第1方向X及び第2方向Yに配列された複数の画素群G1を備える。各画素群G1は、階調画素(第1画素)40、階調画素回路(第1画素回路)42、EVS画素(第2画素)50、及びEVS画素回路(第2画素回路)52を有する。階調画素40と階調画素回路42は一体に配置される場合もあるし、別々の基板(チップ)に配置されることもある。同様に、EVS画素50とEVS画素回路52は一体に配置される場合もあるし、別々の基板(チップ)に配置される場合もある。図1等に記載された「階調画素回路」、「EVS画素回路」という名称のブロックは「階調画素」、「EVS画素」を含むことを意図している。階調画素40は、入射光の光量を検出する。EVS画素50は、入射光の光量の変化量を検出する。本明細書では、図3の左右(水平)方向を第1方向X、図3の上下(垂直)方向を第2方向Yと呼ぶ。
 図3では、各画素群G1における階調画素40とEVS画素50とが、第1方向Xに隣接して配置される例を示しているが、これに限定されない。各画素群G1における階調画素40とEVS画素50とは、第2方向Xに隣接して配置されてもよいし、画素群G1ごとにEVS画素50を囲むように複数の階調画素40が配置されてもよい。また、本明細書では、第1方向Xに配列される1行の階調画素40及びEVS画素50を画素行と呼ぶ。第2方向Yに配列される1列の階調画素40又はEVS画素50を画素列と呼ぶ。
 画素アレイ部30には、階調画素40及びEVS画素50のほか、不図示のダミー画素等が配置される。画素アレイ部30の詳細な構成については後述する。
 階調画素回路42は、階調画素40で検出された入射光の光量に応じた画素信号を出力する。画素信号は、被写体の輝度及び色情報を含む。階調画素回路42は、画素信号をアナログ-デジタル変換するADC(Analog to Digital Converter)等の信号処理回路を含む場合もある。
 EVS画素回路52は、EVS画素50で検出された入射光の光量の変化量を所定の閾値と比較してイベントを検出する。イベントの検出結果を示すイベント信号は、被写体の輝度変化が所定の閾値を超えたか否かを示すイベント検出情報を含む。
 アクセス制御回路31は、画素行を順繰りに選択し、階調画素回路42を画素行ごとに駆動する。アクセス制御回路31には、画素行ごとに選択制御線HCLが接続されている。個々の選択制御線HCLは、対応する画素行のすべての階調画素回路42と接続されている。EVS画素回路52は、非同期型の場合には、イベントを検出した時点でイベント信号を出力し、同期型の場合には、アクセス制御回路31からの指示に従ってイベント信号を出力する。
 階調信号読出回路32は、階調画素回路42(階調画素40)から画素信号を読み出して、後段の信号処理部等に出力する。階調信号読出回路32には、画素列ごとに信号線VSLが接続されている。個々の信号線VSLは、対応する画素列のすべての階調画素回路42(階調画素40)から出力された画素信号を伝送する。
 EVS信号読出回路33は、EVS画素回路52からイベント信号を読み出し、不図示の信号処理部等に出力する。EVS信号読出回路33には、画素列ごとにイベント信号線ESLが接続されている。個々のイベント信号線ESLは、対応する画素列のすべてのEVS画素回路52から出力されたイベント信号を伝送する。
 補正回路34は、EVS画素回路52で用いられるバイアス信号を補正するためのバイアス補正信号を供給する。
 図4は、階調画素40及び階調画素回路42の構成の一例を示す回路図である。図4の階調画素40及び階調画素回路42は、光電変換素子(第1光電変換素子)41、転送トランジスタQ1、リセットトランジスタQ2、増幅トランジスタQ3、及び選択トランジスタQ4を有する。より詳細には、図4の回路のうち、光電変換素子41を含む一部の構成部分が階調画素40であり、残りが階調画素回路42であるが、階調画素40と階調画素回路42の切り分け方は任意である。
 光電変換素子41は、対応する階調画素40への入射光の光量に応じた電荷(以下、光電荷)を蓄積する。この光電変換素子41としては、例えばフォトダイオードが用いられる。階調画素回路42は、光電変換素子41に蓄積された光電荷に基づき、入射光の光量に応じた画素信号を出力する。階調画素回路42から出力された画素信号は、信号線VSLを介して階調信号読出回路32に入力される。
 階調画素回路42は、転送トランジスタQ1、リセットトランジスタQ2、及び増幅トランジスタQ3を有する。転送トランジスタQ1、リセットトランジスタQ2、及び増幅トランジスタQ3は、フローティングディフュージョン(浮遊拡散領域)FDに接続されている。なお、転送トランジスタQ1、リセットトランジスタQ2、及び増幅トランジスタQ3の少なくとも一つは、階調画素40に設けてもよい。
 本明細書においては、転送トランジスタQ1、リセットトランジスタQ2、増幅トランジスタQ3、及び選択トランジスタQ4の4つのトランジスタを、例えばNMOS(N channel Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタで構成する例を説明する。但し、ここで例示した4つのトランジスタの導電型は任意である。4つのトランジスタのいずれかを、例えばPMOS(P channel Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタで構成してもよい。
 なお、本明細書においては、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタのいずれか一方(例えば、PMOSトランジスタ)を第1導電型のトランジスタと呼び、他方(例えば、NMOSトランジスタ)を第2導電型のトランジスタと呼ぶ。
 図4は、階調画素40及び階調画素回路42が4つのトランジスタ(Tr)から成る4Tr構成の例を示している。画素回路を構成するトランジスタの数は、4個に限定されない。例えば、選択トランジスタQ4を省略し、増幅トランジスタQ3に選択トランジスタQ4の機能を持たせる3Tr構成としてもよいし、必要に応じて、トランジスタの数を増やした5Tr以上の構成とすることもできる。
 光電変換素子41はアノード及びカソードを有する。光電変換素子41は、カソード又はアノード(例えば、カソード)のいずれか一方が転送トランジスタQ1に接続され、他方(例えば、アノード)は、グランド等の基準電圧ノードVRLDに接続されている。
 転送トランジスタQ1は、光電荷の転送をスイッチングするために用いられる。転送トランジスタQ1は、ソースが光電変換素子41に、ドレインがフローティングディフュージョンFDにそれぞれ接続されている。転送トランジスタQ1はゲートに、高レベル(例えば、後述の高電位側電源VDDレベル)の転送信号TRGを印加することでオンする。これにより、光電変換素子41に蓄積された光電荷は、フローティングディフュージョンFDに転送される。
 リセットトランジスタQ2は、階調画素40内の光電荷量をリセットするために用いられる。リセットトランジスタQ2は、ソースがフローティングディフュージョンFDに、ドレインが高電位側電源電圧VDDのノードにそれぞれ接続されている。リセットトランジスタQ2はゲートに、高レベルのリセット信号RSTを印加することでオンする。これにより、フローティングディフュージョンFDの電荷が高電位側電源電圧VDDのノードに排出されることで、フローティングディフュージョンFDはリセットされる。
 フローティングディフュージョンFDは、光電変換素子41から転送されてきた光電荷を蓄積する。これにより、フローティングディフュージョンFDは、蓄積電荷に応じた電位になる。
 増幅トランジスタQ3のゲートは、フローティングディフュージョンFDと同電位であり、ソースフォロワ回路の入力部として用いられる。増幅トランジスタQ3のドレインは高電位側電源電圧VDDのノードに、ソースは選択トランジスタQ4にそれぞれ接続されている。増幅トランジスタQ3のソース電圧は、フローティングディフュージョンFDの電位に応じて変化する。増幅トランジスタQ3のソースは、選択トランジスタQ4のドレインに接続されている。
 選択トランジスタQ4のゲートには、選択制御線HCLが接続され、アクセス制御回路31から選択制御信号SELが印加される。これにより、それぞれが第1方向Xに延びて第2方向Yに並ぶ複数の画素行は、画素行ごとに、対応する選択制御信号SELにより駆動される。選択トランジスタQ4は、選択制御信号SELが高レベルのときにオンし、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた電圧レベルの画素信号Vimgが選択トランジスタQ4のソースから信号線VSLに伝送される。
 例えば、光電変換素子41に入射する光の光量が大きい場合、光電変換素子41のカソード側の電圧が低下する。これにより、フローティングディフュージョンFDの電位が下がり、選択トランジスタQ4がオンになると、信号線VSLに出力される画素信号Vimgの電位が低下する。
 図4で示す光電変換素子41及び階調画素回路42は、例えば図2の画素チップ21に配置される。なお、階調画素回路42の一部又は全てを、回路チップ22に配置してもよい。
 図5は、EVS画素50及びEVS画素回路52の構成の一例を示す回路図である。EVS画素50は、光電変換素子(第2光電変換素子)51と電流電圧変換回路53を備える。
 EVS画素50及びEVS画素回路52は、入射光の光量の変化量を、後述のバイアス信号Vbdiffと比較することによりイベントを検出し、イベント信号を出力する。本明細書では、EVS画素50がバッファ54よりも前段側を備え、EVS画素回路52がバッファ54、及び微分回路55を備える例を説明するが、EVS画素50とEVS画素回路52の切り分け方は任意である。EVS画素回路52は、最終的なイベント信号を出力するラッチ回路等のロジック回路を備える場合があるが、図5では図示を省略している。
 電流電圧変換回路53及び光電変換素子51は、対数応答部57を構成する。対数応答部57は、光電変換素子51で光電変換された電荷を、対数変換して電圧信号Vlogを生成する。対数変換する理由は、輝度情報を取得するEVS画素50のダイナミックレンジを広げるためである。
 光電変換素子51は、対応するEVS画素50に入射される入射光に基づく電荷(光電荷)を蓄積する。光電変換素子51のアノード又はカソードのいずれか一方(図5の例では、カソード)は電流電圧変換回路53の入力ノードn1に接続され、他方(図5の例では、アノード)は、接地電圧等の所定の基準電圧ノードに接続される。
 電流電圧変換回路53は、光電変換素子51に蓄積された電荷を電圧に変換する。電流電圧変換回路53は、トランジスタQ11及びQ12を備える。トランジスタQ11及びQ12には、例えばNMOSトランジスタが用いられる。
 トランジスタQ11のソースは光電変換素子51のカソード及びトランジスタQ12のゲートに接続されている。トランジスタQ11のゲートはトランジスタQ12のドレインと、電流電圧変換回路53の出力ノードn2に接続されている。トランジスタQ12のソースは基準電圧(接地)ノードに接続されている。
 電流電圧変換回路53が対数変換した電圧信号Vlogは、バッファ54に入力される。バッファ54は、電源電圧ノードと基準(接地)電圧ノードの間にカスコード接続される、トランジスタQ13及びQ14を備える。トランジスタQ13には、例えばPMOSトランジスタが用いられる。トランジスタQ14には、例えばNMOSトランジスタが用いられる。
 バッファ54内のトランジスタQ13は、ソースフォロワ回路を構成する。トランジスタQ13のゲートには、電流電圧変換回路53の出力ノードn2から、電圧信号Vlogが入力される。トランジスタQ13のソースは、電源電圧ノードに接続され、ドレインはバッファ54の出力ノードn3を介し、微分回路55に接続されている。
 トランジスタQ14はソースが基準(接地)電圧ノードに接続され、ドレインはトランジスタQ13のドレインに接続されている。トランジスタQ14のゲートにはバイアス電圧Vbsfが印加される。トランジスタQ14は、バイアス電圧Vbsfの電圧レベルに応じて、トランジスタQ13のドレインの電圧レベルを調整する。電流電圧変換回路53から出力された電圧信号Vlogに応じた画素電圧Vsfが、バッファ54から出力される。
 バッファ54から出力された画素電圧Vsfは微分回路55に入力される。バッファ54は、画素電圧Vsfの駆動力を向上させることができる。また、バッファ54を設けることで、後段の比較器56がスイッチング動作を行う際に発生するノイズが電流電圧変換回路53に伝達しないようにするアイソレーションを確保することができる。
 なお、本明細書では、バッファ54と電流電圧変換回路53を合わせて、イベント検出部58と呼ぶ。
 微分回路55は、バッファ54から出力された画素電圧Vsfの時間変化量を検出する。微分回路55は、キャパシタC1と比較器56を備える。キャパシタC1は、バッファ54の出力ノードn3と、比較器56の入力ノードn4との間に配置される。キャパシタC1は、バッファ54から出力される画素電圧Vsfに基づき電荷を蓄積する。キャパシタC1は、画素電圧Vsfの変化量に応じた電圧Vpを、比較器56に供給する。
 EVS画素50に入射する光の光量が増加すると、光電変換素子51による光電荷が生成され、光電変換素子51のカソードと接続されている入力ノードn1の電圧が下がる。入力ノードn1の電圧低下に応じて、電流電圧変換回路53の出力電圧Vlogが低下し、バッファ43の出力電圧Vsfも低下する。キャパシタC1の比較器56側の電圧Vpは、出力電圧Vsfの単位時間あたりの低下量が大きいほど、低下する。電圧Vpの低下は、EVS画素50に入射する光の光量の増加を示している。
 微分回路55内の比較器56は、電圧Vpと、バイアス信号Vbdiffに基づき、イベント信号Vevを生成する。比較器56は、スイッチX1と、トランジスタ(第1トランジスタ)Q15及びトランジスタ(第2トランジスタ)Q16を備える。トランジスタQ15には、PMOSトランジスタが用いられ、トランジスタQ16には、NMOSトランジスタが用いられる。
 スイッチX1は、電圧Vpを初期化するか否かを切り替える。スイッチX1は、例えば、後述の比較器56がイベントを検出するたびに、トランジスタQ16のゲートとドレインを短絡させる。これにより、キャパシタC1の電荷が初期化され、電圧Vpは初期値にされる。
 トランジスタQ15及びQ16は、電源電圧ノード(第1基準電圧ノード)n6と基準電圧(例えば接地)ノード(第2基準電圧ノード)n7との間にカスコード接続されている。トランジスタQ15のソースは電源電圧ノードn6に接続され、トランジスタQ15のドレインは比較器56の出力ノードn5に接続されている。トランジスタQ16のソースは基準電圧(例えば接地)ノードn7に接続され、トランジスタQ16のドレインは比較器56の出力ノードn5に接続されている。
 トランジスタQ15のゲートには、入力ノードn4を介して、キャパシタC1の一端側の電圧Vpが入力される。本明細書では、電圧Vpを微分信号と呼ぶことがある。トランジスタQ16のゲートには、補正回路34からバイアス信号Vbdiffが入力される。
 トランジスタQ15及びQ16は、トランジスタQ15のゲート側の接続ノードn4を入力ノードとし、トランジスタQ15及びQ16の接続ノードn5を出力ノードとする反転回路として機能する。
 トランジスタQ15及びQ16は、微分信号Vpとバイアス信号Vbdiffの比較を行う。具体的には、トランジスタQ15は微分回路44の微分信号Vpがバイアス信号Vbdiffより低いときにオンして、トランジスタQ16のドレインから出力されるイベント信号Vevはハイレベルになる。このように、比較器56は、微分信号Vpとバイアス信号Vbdiffの比較動作を行った結果に基づいて、入射光の光量の変化量の絶対値が所定の閾値を超えたことを示すイベントを検出し、イベント信号Vevを出力する。
 EVS画素回路52は、例えば、EVS画素50の入射光の光量の増加をイベントとして検出することができる。上述の通り、微分信号Vpの低下はEVS画素50に入射する光の光量の増加を示している。すなわち、ハイレベルのイベント信号Vevの出力は、入射光の光量の増加量がバイアス信号Vbdiffにより定められる閾値を上回ったことを示している。本明細書では、ハイレベルのイベント信号Vevが出力されることを、イベントの検出と呼ぶ。
 あるいは、EVS画素回路52は、EVS画素50の入射光の光量の減少を、イベントとして検出することもできる。微分信号Vpの上昇は、EVS画素50に入射する光の光量の減少を示している。トランジスタQ15は微分回路44の微分信号Vpがバイアス信号Vbdiffより高いときにオフし、イベント信号Vevはローレベルになる。ローレベルのイベント信号Vevが出力されることを、イベントの検出としてもよい。この場合、バイアス信号Vbdiffは、入射光の光量の減少量の閾値を定めるために用いられる。
 また、比較器56に、トランジスタQ15及びトランジスタQ16からなるトランジスタ対とは別個に、をもう1組のトランジスタ対を追加してもよい。一方のトランジスタ対では、入射光の光量の増加量が第1閾値を上回ったか否かを検出し、他方のトランジスタ対では、入射光の光量の減少量が第2閾値を下回ったか否かを検出できる。微分信号Vpこれにより、EVS画素回路52は、EVS画素50の入射光の光量の増加及び減少を、それぞれ別個のイベントとして検出することができる。
 図5に示す光電変換素子51は、例えば図2の画素チップ21に配置される。EVS画素回路52は、画素チップ21と回路チップ22に分けて配置される。例えば、イベント検出部58は画素チップ21に配置され、微分回路55は回路チップ22に配置される。本明細書では、画素チップ21に配置される構成部分を階調画素40及びEVS画素50と呼び、回路チップ22に配置される構成部分を階調画素回路42及びEVS画素回路52と呼ぶ。上述したように、画素チップ21及び回路チップ22に配置される構成部分は任意であり、すべての構成部分を同一チップに配置する構成も考えられるし、3つ以上のチップに分けて配置する構成も考えられる。
 階調画素40の画素信号を伝送する信号線VSLの電位変化により、EVS画素50にクロストークが発生するおそれがある。図6は、階調画素40とEVS画素50との間で発生する可能性のあるクロストークの第1例を説明する図である。上述の通り、階調画素40からは第2方向Yに沿って信号線VSLが延びている。図3に示すように、画素アレイ部30には、信号線VSLに隣接して、EVS画素50が複数配置されている。
 信号線VSLとEVS画素50内の光電変換素子51のカソードに繋がる信号経路の間には、寄生容量P1が形成される。寄生容量P1の容量値は、画素数が多くなって信号線VSLと光電変換素子51のカソードに繋がる信号経路との距離が短くなるほど、大きくなる。また、階調画素40から信号線VSLに出力される画素信号の電位変化が大きいほど、EVS画素50内の光電変換素子51のカソードの電位変化が大きくなる。このように、図6の例では、信号線VSLの電位変化が、寄生容量P1を介して、光電変換素子51のカソードの電位変化を生じさせることで、クロストークが発生する。
 例えば、階調画素40に高輝度の光が入射されると、階調画素40から信号線VSLに出力される画素信号の電位が急激に低下する。この影響により、寄生容量P1を介して、隣接するEVS画素50の光電変換素子51のカソード電圧が急激に低下し、EVS画素回路52がイベントを誤検出するおそれがある。
 信号線VSLは第2方向Yに延びているため、第2方向Yに配列されている複数のEVS画素回路52において、クロストークによるイベントの誤検出が同時に発生することがある。図7は、特定の画素位置の画素群Pt1の階調画素40に高輝度の光が入射された場合に、クロストークが発生するEVS画素回路52を模式的に示す図である。図7では、画素群Pt1と同じ画素列のすべてのEVS画素回路52が誤ってイベントを検出する例を示している。このため、イベント検出画像には、第2方向Yに沿って筋状の線L1が現れる。
 以下に説明する各実施形態による光検出素子2は、この問題を解決できることを特徴とする。
 図8は、本開示の第1の実施形態における画素アレイ部30及び補正回路34の詳細な構成を示すブロック図である。図3に示すように、画素アレイ部30は、第1方向X及び第2方向Yに配列された複数の画素群G1を有し、各画素群G1は、階調画素40、階調画素回路42、EVS画素50、及びEVS画素回路52を有する。図8では、簡略化のために階調画素40とEVS画素50のブロックを省略している。
 図8に示すように、画素アレイ部30は、有効画素領域EDとオプティカルブラック領域OPBを有する。有効画素領域EDは、光が入射される領域である。オプティカルブラック領域OPBは、金属膜などで遮光される領域である。有効画素領域EDとオプティカルブラック領域OPBには、同じ構造の複数の画素群G1が配置される。オプティカルブラック領域OPBは、画素アレイ部30の第1方向X又は第2方向Yの少なくとも一方の端部(図8においては、第2方向Yの端部)に配置される。オプティカルブラック領域OPBに配置される階調画素40及びEVS画素50は、光が入射しない状態での電流(暗電流)を検出するために用いられる。
 本実施形態では、オプティカルブラック領域OPB内に配置される複数の画素群G1を、上述したクロストーク補正用の複数のダミー画素群G2として使用する。ダミー画素群G2は、画素群G1と同じ構造を有する。後述するように、ダミー画素群G2の一部の構成が画素群G1とは異なる場合もあるため、より正確には、ダミー画素群G2は、画素群G1の少なくとも一部と同じ構造を有する。同じ構造とは、同じ回路構成、形状、及びサイズを有し、同じ製造プロセスで形成されることを意味する。
 複数のダミー画素群G2のそれぞれは、ダミー階調画素(第1ダミー画素)60と、ダミー階調画素回路(第1ダミー画素回路)62と、ダミーEVS画素(第2ダミー画素)70と、ダミーEVS画素回路(第2ダミー画素回路)72を有する。ダミー階調画素60及びダミー階調画素回路62は、階調画素40及び階調画素回路42の少なくとも一部と同じ構造を有する。ダミーEVS画素70及びダミーEVS画素回路72は、EVS画素50及びEVS画素回路52の少なくとも一部と同じ構造を有する。
 ダミー階調画素60は、光電変換素子41を含む階調画素40と同じ構造を有し、遮光された状態で電荷を蓄積する光電変換素子(第3光電変換素子)61を含む。ダミー階調画素回路62は、光電変換素子61に蓄積された電荷に基づいてダミー画素信号を出力する。ダミーEVS画素70は、光電変換素子51を含むEVS画素50と同じ構造を有し、遮光された状態で電荷を蓄積する光電変換素子(第4光電変換素子)71を含む。ダミーEVS画素回路72は、光電変換素子71に蓄積された電荷に基づいてダミーイベントを検出する。
 画素アレイ部30は、第1画素領域A1と、第2画素領域A2とを有する。第1画素領域A1は、第1方向X及び第2方向Yに沿って配置される複数の画素群G1を有する有効画素領域EDである。第2画素領域A2は、第1画素領域A1の第2方向Yの端部(オプティカルブラック領域OPB内)に配置され、第1方向Xに沿って配置される複数のダミー画素群G2を有する。
 補正回路34は、複数の補正信号生成回路81と、複数のバイアス補正回路82を備える。補正信号生成回路81は、階調画素回路42から出力される画素信号VimgがEVS画素回路52のイベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する。バイアス補正回路82は、補正信号に基づいて図5のバイアス信号Vbdiffを補正したバイアス補正信号を生成する。第1の実施形態におけるEVS画素回路52には、バイアス信号Vbdiffの代わりにバイアス補正信号が入力される。EVS画素回路52は、入射光の光量の変化量をバイアス補正信号と比較してイベントを検出する。
 補正信号生成回路81は、ダミー画素群G2の出力信号に基づいて、補正信号を生成する。
 第1画素領域A1には、画素群G1が第1方向Xに沿って複数配置され、第2画素領域A2には、ダミー画素群G2が第1方向Xに沿って複数配置されている。また、画素アレイ部30には、それぞれが第1方向Xに離隔して配置されるとともに、第2方向Yに延びる複数の信号線VSLが配置されている。
 第1画素領域A1には、画素群G1が第2方向Yに沿って複数配置され、複数の信号線VSLのそれぞれは、第2方向Yに沿って配置される複数の階調画素回路42から出力された画素信号Vimgを伝送する。ダミー画素群G2内に配置される複数のダミーEVS画素回路72のそれぞれは、対応する信号線VSLにより伝送される画素信号Vimgにより、クロストークの影響を受ける。
 補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82は、複数の信号線VSLに対応づけて、複数ずつ設けられている。すなわち、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82は、第1方向Xに沿って配置される2つ以上のダミー画素群G2のそれぞれごとに、設けられている。
 第1方向Xに沿って配置される2つ以上のダミー画素群G2のそれぞれの出力信号は、対応する補正信号生成回路81に供給される。補正信号生成回路81は、対応するダミー画素群G2の出力信号に基づいて補正信号を生成する。より具体的には、ダミーEVS画素回路72のイベント信号Vevが、対応する第2方向Yに沿って配置される補正信号生成回路81に供給される。補正信号生成回路81は、ダミーEVS画素回路72のイベント信号Vevに基づいて補正信号を生成する。上述の通り、ダミーEVS画素回路72のイベント信号Vevはクロストークの影響を受けた信号である。このため、複数の補正信号生成回路81のそれぞれは、対応する信号線VSLの電位変化により生じるクロストークを相殺するための補正信号を生成する。
 図9は、本開示の第1の実施形態における光検出素子2のクロストーク補正手法を説明するブロック図である。上述の通り、信号線VSLに沿って複数の画素群G1が配置される。信号線VSLに沿って配置される画素列の端部には、ダミー画素群G2が配置される。
 画素群G1内のEVS画素回路52と、ダミー画素群G2内のダミーEVS画素回路72は、それぞれイベント検出部58と、微分回路55と、ロジック回路(LOGIC)83とを有する。また、EVS画素回路52及びダミーEVS画素回路72は、それぞれ比較器56を介して、イベント信号Vevを後段のロジック回路83に出力する。
 ダミー画素群G2内のダミーEVS画素回路72は、ロジック回路83にイベント信号Vevを出力するとともに、補正信号生成回路81にもイベント信号Vevを出力する。クロストーク補正信号は、イベント信号Vevに基づいて補正信号Vctを生成し、補正信号Vctをバイアス補正回路82に出力する。
 バイアス補正回路82は、バイアス生成部84及び補正器85を備える。バイアス生成部84はバイアス信号Vbdiffを生成する。バイアス信号Vdiffは、図5に示すEVS画素回路52内の比較器56が微分信号Vpと比較する閾値である。補正器85は補正信号Vctに基づいてバイアス信号Vbdiffを補正する。
 以降は、図9を用いて、ダミーEVS画素回路72、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82により、クロストークを相殺する手法を説明する。図7Bの位置P3のように、階調画素40に高輝度の光が入射されると、信号線VSLに出力される素信号Vimgの電位が急激に低下する。これにより、寄生容量P1を介してEVS画素50の光電変換素子51のカソード電位が急激に低下し、EVS画素回路52内のイベント検出部58はダミー微分信号VpAを出力する。ダミー微分信号VpAにより、EVS画素回路52は誤ってイベントを検出し、EVS画素回路52内の比較器56はダミーイベント信号VevAを出力する。
 電位が急激に低下した信号線VSLに沿って配置されるダミー画素群G2でも、同様のクロストークが発生する。すなわち、ダミー画素群G2内のダミーEVS画素回路72においても、イベント検出部58がダミー微分信号VpAを出力するとともに、比較器56がEVS画素回路52と同様の電圧レベルのダミーイベント信号VevAを出力する。ダミーEVS画素回路72から出力されたダミーイベント信号VevAは、補正信号生成回路81に供給される。
 補正信号生成回路81は、ダミーEVS画素回路72から出力されたダミーイベント信号VevAに基づき補正信号Vctを生成する。バイアス補正回路82は、補正信号Vctに基づきバイアス信号Vbdiffを補正した、バイアス補正信号VbdiffAを生成する。バイアス補正信号VbdiffAは、ダミー微分信号VpAと、同相又は逆位相(図9では、同相)のノイズを有する。
 バイアス補正信号VbdiffAは、画素群G1内のEVS画素回路52に入力される。EVS画素回路52内の比較器56は、微分信号Vpと、バイアス補正信号VbdiffAとを比較する。これにより、EVS画素回路52内の比較器56においてノイズのキャンセルが行われ、イベント信号Vevはクロストークの影響を補正する。
 図8に示すように、第1の実施形態においては信号線VSLごとにダミーEVS画素回路72、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82が設けられる。したがって、上記のクロストークの補正も、信号線VSLごとに行われる。
 図10は、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82の詳細な回路図である。ダミーEVS画素回路72内の比較器56は、図9では不図示の接続部73を介して、補正信号生成回路81、バイアス補正回路82及びロジック回路83と接続されている。接続部73は、スイッチX11及びスイッチX12を備える。
 接続部73は、ノードn11を介してバイアス補正回路82と接続され、ノードn12を介して補正信号生成回路81と接続され、ノードn13及びノードn14を介してダミーEVS画素回路72内の比較器56と接続されている。
 スイッチX11は、バイアス補正回路82が出力するバイアス補正信号VbdiffAを、ダミーEVS画素回路72内の比較器56に入力するか否かを切り替える。スイッチX11は、ノードn11及びノードn12の間に配置される。ノードn11には、バイアス補正回路82からバイアス補正信号VbdiffAが入力される。スイッチX11がオン状態のとき、バイアス補正信号VbdiffAはノードn13を介して比較器56内のトランジスタQ16のゲートに入力される。
 スイッチX12は、ダミーEVS画素回路72内の比較器56が出力するダミーイベント信号VevAを、補正信号生成回路81に入力するか否かを切り替える。スイッチX12は、ノードn13及びノードn14の間に配置される。ノードn14には、比較器56の出力ノードn5から、イベント信号VevAが入力される。スイッチX12がオン状態のとき、ダミーイベント信号VevAは、ノードn12を介して、補正信号生成回路81に入力される。
 補正信号生成回路81は、トランジスタQ21、Q22、Q23、Q24、Q25、Q26、電流源Iaz、Ivary及びキャパシタC11を備える。トランジスタQ21、Q22、Q23及びQ24には、例えばNMOSトランジスタが用いられる。トランジスタQ25及びQ26には、例えばPMOSトランジスタが用いられる。
 キャパシタC11は、ノードn12及びノードn15の間に配置される。キャパシタC11の一端(ノードn12側)には、接続部73からダミーイベント信号VevAが入力される。キャパシタC11の他端(ノードn15側)の電位は、ダミーイベント信号VevAの電位に応じて変化する。
 トランジスタQ21及びQ22は、電流源Iazと基準(接地)電圧ノードとの間にカスコード接続されている。トランジスタQ21のドレインは電流源Iazと接続されるとともに、トランジスタQ21のゲートに短絡されている。トランジスタQ21のゲートはノードn15に接続されている。トランジスタQ21のソースはトランジスタQ22のゲート及びドレインと接続されている。トランジスタQ22のソースは、基準(接地)電圧ノードに接続されている。
 電流源Iazは、トランジスタQ21のドレインと電源電圧ノードとの間に配置されている。電流源Iazは、補正信号生成回路81に基準となる電流を供給する。
 トランジスタQ23及びQ24は、電流源Ivaryと基準(接地)電圧ノードとの間にカスコード接続されている。トランジスタQ23のゲートはノードn15に接続されている。トランジスタQ23のドレインは、電流源Ivaryと、トランジスタQ25のゲート及びドレインと、トランジスタQ26のゲートと、に接続されている。トランジスタQ23のソースは、トランジスタQ24のゲート及びドレインと接続されている。トランジスタQ24のソースは、基準電圧ノードに接続されている。
 電流源Ivaryは、トランジスタQ23のドレインと電源電圧ノードとの間に配置されている。電流源Ivaryは可変電流源である。上述したように、キャパシタC11の他端(トランジスタQ23のゲート)側は、ダミーEVS画素回路72から出力されたダミーイベント信号VevAの電位に応じて変化する。よって、トランジスタQ23のドレイン電位も、ダミーEVS画素回路72から出力されたダミーイベント信号VevAの電位に応じて変化する。具体的には、ダミーイベント信号VevAの電位が下がると、トランジスタQ23のドレインには電流が流れにくくなり、トランジスタQ23のドレイン電位は上昇する。
 トランジスタQ25及びQ26は、カレントミラー回路を構成する。トランジスタQ25及びQ26のソースは、ともに電源電圧ノードに接続されている。トランジスタQ26のソースは、バイアス補正回路82に接続されている。トランジスタQ25及びQ26には、電流源Ivaryを流れる電流に比例した電流が流れる。トランジスタQ26のドレインから補正信号Vctが出力される。トランジスタQ26のドレインは、バイアス補正回路82内の補正器85の出力ノードに接続されるとともに、EVS画素回路52とダミーEVS画素回路72に接続される。
 バイアス補正回路82内のバイアス生成部84は、電流源Ibiasを備える。電流源Ibiasは、バイアス信号Vbdiffを補正器85に供給する。
 補正器85には、ノードn16を介して補正信号Vctが入力される。補正器85は、トランジスタQ27を備える。トランジスタQ27は、バイアス信号Vbdiffを補正信号Vctによって補正する。トランジスタQ27には、例えばNMOSトランジスタが用いられる。トランジスタQ27のドレインには、バイアス生成部84からバイアス信号Vbdiffが供給されるとともに、ノードn16が接続されている。トランジスタQ27のゲートは、ノードn16に接続されている。トランジスタQ27のソースは、基準電圧(接地)ノードに接続されている。
 補正器85は、ノードn16を介して、バイアス補正信号VbdiffAを出力する。図10においてバイアス補正信号VbdiffAは、ダミー微分信号VpAのノイズ成分とは逆位相を有する。
 EVS画素回路52内の比較器56において、トランジスタQ15のゲートには入射光の光量の変化量に応じた微分信号Vpが入力され、トランジスタQ16のゲートにはバイアス補正信号VbdiffAが入力される。これにより、比較器56は、微分信号Vpとバイアス補正信号VbdiffAを比較する。トランジスタQ15及びQ16の接続ノードである出力ノードn5から、クロストークによるノイズがキャンセルされたイベント信号Vevが出力される。
 なお、バイアス補正信号VbdiffA及び補正信号Vctは、電流信号であってもよいし、電圧信号であってもよい。
 図11は、本開示の第1の実施形態におけるクロストーク補正のタイミングチャートである。時刻t1から時刻t2にかけて、初期化動作が行われる。時刻t1において、スイッチX1がオンとなる。これにより、EVS画素回路52及びダミーEVS画素回路72内の比較器56において、トランジスタQ15のゲート及びドレインが短絡され、微分回路55が初期化される。
 また、時刻t1において、スイッチX1と同時に、スイッチX11もオンとなる。これにより、EVS画素回路52内の比較器56とダミーEVS画素回路72内の比較器56の双方に、補正器85で補正を行う前のバイアス信号Vbdiffが入力される。
 時刻t2において、スイッチX1及びスイッチX11がオフとなるとともに、スイッチX12がオンとなる。これにより、ダミーEVS画素回路72からイベント信号Vevを補正信号生成回路81に供給可能となり、クロストークの補正が可能になる。
 時刻t3において、階調画素40に高輝度の光が入射されると、階調画素40から信号線VSLに出力される画素信号Vimgの電位が急激に低下する。これにともない、ダミーEVS画素70においてクロストークが発生し、ダミーEVS画素回路72によって誤って検出されたダミーイベント信号VevAが補正信号生成回路81に供給される。バイアス補正回路82は、EVS画素回路52内の微分信号Vpに含まれるクロストークの成分を相殺するためのバイアス補正信号VbdiffAを生成し、EVS画素回路52に供給する。
 時刻t4において、階調画素40に入射される光の光量が急激に低下した場合も同様である。この場合、階調画素40から信号線VSLに出力される画素信号Vimgの電位は急激に上昇する。この場合においてもダミーEVS画素70においてクロストークが発生し、ダミーEVS画素回路72によって誤って検出されたダミーイベント信号VevAが補正信号生成回路81に供給される。バイアス補正回路82は、EVS画素回路52内の微分信号Vpに含まれるクロストークの成分を相殺するためのバイアス補正信号VbdiffAを生成し、EVS画素回路52に供給する。
 上述の比較器56の内部構成は、図10に示したものに限定されず、様々な変形例を取りうる。図10に示す比較器56では、微分信号VpがPMOSトランジスタに入力され、バイアス補正信号VbdiffAがNOMSトランジスタに入力されるが、これを逆にしてもよい。
 図12Aは、比較器56の第1変形例を示す図である。図12Aに示すEVS画素回路52aは、比較器56aを有する。比較器56aは、図10のトランジスタQ15及びQ16の代わりに、トランジスタ(第3トランジスタ)Q31及びトランジスタ(第4トランジスタ)Q32を備える。トランジスタQ31にはPMOSトランジスタが用いられ、トランジスタQ32にはNMOSトランジスタが用いられる。トランジスタQ31及びQ32は、トランジスタQ15及びQ16と同様、電源電圧ノードn6と基準(接地)電圧ノードn7の間にカスコード接続されている。
 トランジスタQ31のゲートにはバイアス補正信号VbdiffAが入力され、トランジスタQ31のソースは電源電圧ノードn6に、ドレインは出力ノードn5に接続されている。トランジスタQ32のゲートには、入力ノードN4を介して微分信号Vpが入力され、トランジスタQ32のソースは基準(接地)電圧ノードn7に、ドレインは出力ノードn5に接続されている。
 比較器56は、差動コンパレータ構造を有していてもよい。図12Bは、比較器56の第2変形例を示す図である。図12Bに示すEVS画素回路52bは、比較器56bを有する。比較器56bは、トランジスタQ15、Q16、Q31、Q32及び電流源Idiffを備える。トランジスタQ15及びQ16は、図10と同様に電源電圧ノードn6と基準(接地)電圧ノードn7の間にカスコード接続されている。トランジスタQ31及びQ32は、図12Aと同様に電源電圧ノードn6と基準(接地)電圧ノードn7の間にカスコード接続されている。トランジスタQ15及びQ31のソースと、電源電圧ノードn6の間には、電流源Idiffが配置されている。
 トランジスタQ31のゲートには、バイアス補正信号VbdiffAが入力される。トランジスタQ15のゲート、トランジスタQ16のドレイン及びゲート、トランジスタQ32のゲートには、微分信号Vpが入力される。トランジスタQ31及びQ32の接続ノードである出力ノードn5から、イベント信号Vevが出力される。
 ダミー階調画素60及びダミーEVS画素70は、必ずしも光電変換素子71を備えている必要はない。図13は、ダミー階調画素60及びダミーEVS画素70の一変形例を示す図である。図13に示すダミー階調画素60aは、光電変換素子71にかわって、電流源(第1電流源)Idm1を備える。電流源Idm1は、階調画素40内の光電変換素子41に流れる電流と同程度の電流を、ダミー階調画素回路62に供給する。ダミー階調画素回路62は、電流源Idm1に流れる電流に基づいてダミーの画素信号を出力する。ダミーEVS画素70aは、光電変換素子71にかわって、電流源(第2電流源)Idm2を備える。電流源Idm2は、EVS画素50内の光電変換素子51に流れる電流と同程度の電流を、ダミーEVS画素回路72内のイベント検出部58に供給する。ダミーEVS画素回路72は、電流源Idm2に流れる電流に基づいてダミーイベントを検出する。
 このように、第1の実施形態においては、信号線VSLごとにダミー階調画素60及びダミーEVS画素70を設けている。ダミー階調画素60及びダミーEVS画素70は、例えばオプティカルブラック領域OPBに配置されており、遮光されている。信号線VSL上の画素信号の電位が急激に変化すると、EVS画素50と同様にダミーEVS画素70にクロストークが発生する。そこで、ダミーEVS画素回路72から出力されるダミーイベント信号VevAに基づいて、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82によって、バイアス補正信号VbdiffAを生成する。バイアス補正信号VbdiffAをEVS画素回路52内の比較器56に供給することにより、クロストークを相殺できる。
 すなわち、第1の実施形態によれば、階調画素40及びEVS画素50を混載する場合に、階調画素40から出力された画素信号Vimgの電位が急激に変化してEVS画素50にクロストークが発生したとしても、発生したクロストークを相殺するバイアス補正信号VbdiffAを生成することで、クロストークの影響を受けることなくイベントの検出を行うことができる。
 (第2の実施形態)
 第1の実施形態においては、第2方向Yに延びる信号線VSLと、EVS画素50との間に発生するクロストークを相殺する。クロストークは、第1方向Xに延びる信号線と、EVS画素50との間に発生する場合もある。
 図14は、階調画素40とEVS画素50との間に発生するクロストークの第2例を示す回路図である。階調画素40内のトランジスタQ4には、第1方向Xに延びる選択制御線HCLより、選択制御信号SELが入力される。図3に示すように、画素アレイ部30内の複数のEVS画素50は、第1方向Xには階調画素40と交互に配置され、第2方向Yにはそれぞれ近接して配置されている。
 選択制御線HCLと、EVS画素50内の光電変換素子51のカソードに繋がるノードn1との間には、寄生容量P2が形成されうる。階調画素40に対し、選択制御線HCLを介して選択制御信号SELの信号論理が遷移するとき、寄生容量P2を介してEVS画素50内のノードn1の電位が変化する場合がある。これにより、EVS画素回路52は、ノードn1の電位変化を誤ってイベントの発生と認識して、イベント検出信号の論理を変化させる場合がある。
 選択制御信号SELは第1方向Xに延びているため、第1方向Xに配列されている複数のEVS画素回路52において、クロストークによるイベントの誤検出が同時に発生するおそれがある。図15は、特定の画素位置の画素群Pt2の階調画素40において、選択制御信号SELの信号論理が遷移した場合に、クロストークが発生するEVS画素回路52を模式的に示す図である。図15では、画素群Pt2と同じ画素行のすべての画素群のEVS画素回路52が誤ってイベントを検出する例を示している。このため、イベント検出画像には、第1方向Xに筋状の線L2が現れる。
 図16は、本開示の第2の実施形態における画素アレイ部30及び補正回路34の詳細な構成を示すブロック図である。図16に示す画素アレイ部30aには、第1方向Xの端部に、オプティカルブラック領域OPBが配置される。図16における第2画素領域A2は、オプティカルブラック領域OPB内の、第1方向Xの端部に配置される。なお、図16においては、光電変換素子41、51、61及び71は、図示を省略している。
 複数の選択制御線HCLは、それぞれが第2方向Yに離隔して配置されるとともに、第1方向Xに延びている。複数の階調画素回路42は、複数の選択制御線HCLのそれぞれに接続されている。
 図16に示す補正回路34aは、複数の選択制御線HCLに対応づけて、複数の補正信号生成回路81、及び複数のバイアス補正回路82を有する。図10の補正信号生成回路81は、対応する信号線VSLの電位変化に応じた補正信号Vctを生成している。これと同様に、図16の複数の補正信号生成回路81のそれぞれは、対応する選択制御線HCLの電位変化に応じた補正信号Vctを生成する。
 図16では、補正回路34a及び第2画素領域A2を、画素アレイ部30aの第1方向Xの両端部に配置しているが、画素アレイ部30aの第1方向Xにおけるいずれか一端部に配置してもよい。
 第2の実施形態における階調画素回路42は、画素信号Vimgをアナログ-デジタル変換するAD(Analog to Digital)変換器を有していてもよい。図17は、階調画素回路42の一変形例を示す回路図である。図17に示す階調画素回路42aは、階調画素40aと、AD変換器92を備える。AD変換器92は、入射光の光量に応じた画素信号Vimgをアナログ-デジタル変換する。AD変換器92は、差動入力回路93、電圧変換回路94及び正帰還回路95を備える。図17に示す階調画素回路42aの構成を、画素ADC構成と呼ぶ。
 階調画素40aは、光電変換素子41、排出トランジスタQ41、転送トランジスタQ42、フローティングディフュージョンFD、キャパシタC21及びリセットトランジスタQ43を備える。リセットトランジスタQ43、転送トランジスタQ42及び排出トランジスタQ41として、例えばNMOSトランジスタが用いられる。
 光電変換素子41は、光電変換により電荷を生成する。排出トランジスタQ41は、駆動信号OFGに従って露光開始時に光電変換素子41に蓄積された電荷を排出させる。駆動信号OFGは、排出トランジスタQ41のゲートに供給される。
 転送トランジスタQ42は、転送信号TXに従って、露光終了時に光電変換素子41からフローティングディフュージョンFDへ電荷を転送する。転送信号TXは、転送トランジスタQ42のゲートに供給される。転送トランジスタQ42のドレインは、排出トランジスタQ41のソースに接続され、ソースはフローティングディフュージョンFDに接続されている。
 フローティングディフュージョンFDは、転送された電荷を蓄積し、蓄積した電荷量に応じた電位を生成する。図17では、フローティングディフュージョンFDの容量を等価的にキャパシタC21で表している。
 リセットトランジスタQ43は、リセット信号RSTに従って、オン状態に移行してフローティングディフュージョンFDの電位を初期化する。リセット信号RSTは、リセットトランジスタQ43のゲートに供給される。リセットトランジスタQ43のソースは、フローティングディフュージョンFD及び差動入力回路93に接続され、ドレインは差動入力回路93に接続されている。
 差動入力回路93は、NMOSトランジスタQ44、Q45及びQ46と、PMOSトランジスタQ47、Q48及びQ49と、を備える。
 NMOSトランジスタQ44及びQ45は差動対を構成し、これらのトランジスタのソースは、NMOSトランジスタQ46のドレインに共通に接続される。また、NMOSトランジスタQ44のドレインは、PMOSトランジスタQ47のドレインと、PMOSトランジスタQ47及びQ48のゲートと、に接続される。NMOSトランジスタQ45のドレインは、PMOSトランジスタQ48のドレインと、PMOSトランジスタQ49のゲートと、リセットトランジスタQ43のドレインと、に接続される。また、NMOSトランジスタQ44のゲートには、不図示のDAC(Digital to Analog Converter)からの参照信号REFが入力される。NMOSトランジスタQ45のゲートには、階調画素40aから画素信号Vimgが入力される。
 NMOSトランジスタQ46のゲートには、バイアス電圧Vbが印加され、NMOSトランジスタQ46のソースは基準電圧ノードと接続される。
 PMOSトランジスタQ47、Q48及びQ49は、カレントミラー回路を構成する。PMOSトランジスタQ47、Q48及びQ49のソースには、電源電圧VDDHが印加される。この電源電圧VDDHは、電圧変換回路94と正帰還回路95に供給される電源電圧VDDLよりも高い電圧レベルである。また、PMOSトランジスタQ49のドレインは、電圧変換回路94に接続される。
 電圧変換回路94は、NMOSトランジスタQ50を備える。NMOSトランジスタQ50のゲートには電源電圧VDDLが印加される。NMOSトランジスタQ50のソースは、PMOSトランジスタQ49のドレインに接続され、ドレインは正帰還回路95に接続される。
 正帰還回路95はPMOSトランジスタQ51、Q52及びQ53と、NMOSトランジスタQ54、及びQ55と、を備える。
 PMOSトランジスタQ51及びQ52と、NMOSトランジスタQ54とは、電源電圧VDDLノードと接地電圧ノードとの間にカスコード接続される。また、PMOSトランジスタQ51及びNMOSトランジスタQ54のゲートには、駆動信号INIが入力される。また、PMOSトランジスタQ52及びNMOSトランジスタQ54の接続ノードは、電圧変換回路94に接続される。
 PMOSトランジスタQ53及びNMOSトランジスタQ55は、電源電圧VDDLノードと接地電圧ノードとの間にカスコード接続される。これらのトランジスタのゲートは、PMOSトランジスタQ52及びNMOSトランジスタQ54の接続ノードに接続される。PMOSトランジスタQ53及びNMOSトランジスタQ55の接続ノードから、入射光の光量に応じた画素信号Vimgと参照信号とを比較した結果を示す信号VCOを出力する。この信号VCOの電位レベルが変化するタイミングで、不図示の時刻コード生成部で生成された時刻コードを保持することにより、画素信号Vimgをアナログ-デジタル変換したデジタル画素信号が生成される。
 図16に示す画素アレイ部30a内の階調画素回路42及びダミー階調画素回路62の構成として、図17の階調画素回路42aを適用できる。この場合、複数の信号線VSLのそれぞれは、デジタル画素信号を伝送する。選択制御線HCLは、階調画素回路42aに対し、駆動信号INIを伝送する。選択制御線HCLは、階調画素回路42aに対しバイアス電圧Vbを入力してもよい。
 このように、第2の実施形態においては、選択制御線HCLごとにダミー階調画素60、ダミーEVS画素70、補正信号生成回路81及びバイアス補正回路82を配置することで、選択制御線HCLとEVS画素50内の光電変換素子51のカソードに繋がる信号経路との間に発生するクロストークを相殺することができる。また、第2の実施形態における階調画素回路42は、画素ADC構成であってもよい。EVS画素回路52と画素ADC構成の階調画素回路42aとの混載構成においても、EVS画素50において発生するクロストークを相殺することができる。
 (応用例)
 本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
 図18は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図18に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
 各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図18では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
 駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
 駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
 ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
 バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
 車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
 環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
 ここで、図19は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
 なお、図19には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
 車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
 図18に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
 また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
 車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
 統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
 記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
 汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
 専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
 測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
 ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
 車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
 車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
 統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
 マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
 音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図18の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
 なお、図18に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
 なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)複数の画素群を備え、 前記複数の画素群のそれぞれは、
 入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
 入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
 前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
 前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
 前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
 前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
 光検出素子。
(2)前記画素群の少なくとも一部と同じ構造を有し、かつ遮光されたダミー画素群を備え、
 前記補正信号生成回路は、前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
 (1)に記載の光検出素子。
(3)前記ダミー画素群は、前記画素群の少なくとも一部と同じ回路構成、形状、及びサイズを有する、
 (2)に記載の光検出素子。
(4)前記ダミー画素群は、
 前記第1画素及び前記第1画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第1ダミー画素及び第1ダミー画素回路と、
 前記第2画素及び前記第2画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第2ダミー画素及び第2ダミー画素回路と、を有し、
 前記補正信号生成回路は、前記第2ダミー画素回路の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
 (2)又は(3)に記載の光検出素子。
(5)前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
 前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
 前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第3光電変換素子を有し、
 前記第2ダミー画素は、前記第2光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第4光電変換素子を有し、
 前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
 前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
 前記第1ダミー画素回路は、前記第3光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミー画素信号を出力し、
 前記第2ダミー画素回路は、前記第4光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミーイベントを検出する、
 (4)に記載の光検出素子。
(6)前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
 前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
 前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第1電流源を有し、
 前記第2ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第2電流源を有し、
 前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
 前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
 前記第1ダミー画素回路は、前記第1電流源を流れる電流に基づいてダミー画素信号を出力し、
 前記第2ダミー画素回路は、前記第2電流源を流れる電流に基づいてダミーイベントを検出する、
 (4)に記載の光検出素子。
(7)前記複数の画素群は、第1方向に沿って配置される2以上の前記画素群を有し、
 前記第1方向に沿って配置される2以上の前記ダミー画素群を有し、
 前記2以上のダミー画素群のそれぞれごとに、前記補正信号生成回路が設けられ、
 前記補正信号生成回路は、対応する前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
 (2)乃至(6)のいずれか一項に記載の光検出素子。
(8)前記複数の画素群は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置される2以上の画素群を有し、
 前記第1方向に沿って配置される前記2以上のダミー画素群のそれぞれの出力信号は、対応する前記第2方向に沿って配置される画素群の前記補正信号生成回路に供給される、 (7)に記載の光検出素子。
(9)互いに交差する第1方向及び第2方向に沿って配置される前記複数の画素群を有する第1画素領域と、
 前記第1画素領域の前記第1方向又は前記第2方向の端部に配置され、前記ダミー画素群を有する第2画素領域と、を備える、
 (2)乃至(6)のいずれか一項に記載の光検出素子。
(10)それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線を備え、
 前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される複数の前記第1画素から出力された前記画素信号を伝送し、
 前記複数の信号線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
 複数の前記補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記信号線の電位変化に応じた前記補正信号を生成する、
 (9)に記載の光検出素子。
(11)前記第2画素領域は、前記第1画素領域の前記第2方向の端部に配置される、
 (10)に記載の光検出素子。
(12)それぞれが前記第2方向に離隔して配置されるとともに、前記第1方向に延びる複数の選択制御線を備え、
 前記複数の選択制御線のそれぞれは、前記第1方向に沿って配置される複数の前記第1画素を選択する選択制御信号を伝送し、
 前記複数の選択制御線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
 前記複数の補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記選択制御線の電位変化に応じた前記補正信号を生成する、
 (9)に記載の光検出素子。
(13)前記第2画素領域は、前記第2画素領域の前記第1方向の端部に配置される、
 (12)に記載の光検出素子。
(14)それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線と、
 前記複数の信号線のそれぞれに接続される複数の前記第1画素及び前記第1画素回路と、を備え、
 前記複数の第1画素回路のそれぞれは、入射光の光量に応じた画素信号をアナログ-デジタル変換するAD変換器を有し、
 前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される前記複数の第1画素でアナログ-デジタル変換された画素信号を伝送する、
 (12)又は(13)に記載の光検出素子。
(15)前記第1画素領域及び前記第2画素領域を有する画素アレイ部を備え、
 前記第2画素領域は、前記画素アレイ部の前記第1方向又は前記第2方向の少なくとも一方の端部に配置されるオプティカルブラック領域内に配置される、
 (9)乃至(14)のいずれか一項に記載の光検出素子。
(16)前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量に応じた信号と前記バイアス補正信号とを比較する比較器を有する、
 (1)乃至(15)のいずれか一項に記載の光検出素子。
(17)前記比較器は、
 第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有し、
 前記第1トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
 前記第2トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
 前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力される、
 (16)に記載の光検出素子。
(18)前記比較器は、
 第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタと、
 前記第1基準電圧ノード及び前記第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第3トランジスタ及び第2導電型の第4トランジスタと、を有し、
 前記第3トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
 前記第1トランジスタのゲート、前記第2トランジスタのドレイン及びゲート、及び第4トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
 前記第3トランジスタ及び第4トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力される、
 (16)に記載の光検出素子。
(19)光検出素子と、
 前記光検出素子から出力された画像データを処理する処理部と、を備え、
 前記光検出素子は、
 複数の画素群を備え、
 前記複数の画素群のそれぞれは、
 入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
 入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
 前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
 前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
 前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
 前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
 電子機器。
 本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 電子機器、2 光検出素子、3 処理部、4 制御部、5 記録部、11 撮像レンズ、12 伝送線、13 制御線、21 画素チップ、22 回路チップ、30、30a 画素アレイ部、31 アクセス制御回路、32 階調信号読出回路、33 EVS信号読出回路、34、34a 補正回路、40、40a 階調画素、41、51、61、71 光電変換素子、42 階調画素回路、43 バッファ、44 微分回路、50 EVS画素、52、52a、52b EVS画素回路、53 電流電圧変換回路、54 バッファ、55 微分回路、56、56a、56b 比較器、57 対数応答部、58 イベント検出部、60、60a ダミー階調画素、62 ダミー階調画素回路、70、70a ダミーEVS画素、72 ダミーEVS画素回路、73 接続部、81 補正信号生成回路、82 バイアス補正回路、83 ロジック回路、84 バイアス生成部、85 補正器、92 AD変換器、93 差動入力回路、94 電圧変換回路、95 正帰還回路

Claims (19)

  1.  複数の画素群を備え、
     前記複数の画素群のそれぞれは、
     入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
     入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
     前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
     前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
     前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
     前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
     光検出素子。
  2.  前記画素群の少なくとも一部と同じ構造を有し、かつ遮光されたダミー画素群を備え、 前記補正信号生成回路は、前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
     請求項1に記載の光検出素子。
  3.  前記ダミー画素群は、前記画素群の少なくとも一部と同じ回路構成、形状、及びサイズを有する、
     請求項2に記載の光検出素子。
  4.  前記ダミー画素群は、 前記第1画素及び前記第1画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第1ダミー画素及び第1ダミー画素回路と、
     前記第2画素及び前記第2画素回路の少なくとも一部と同じ構造の第2ダミー画素及び第2ダミー画素回路と、を有し、
     前記補正信号生成回路は、前記第2ダミー画素回路の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
     請求項2に記載の光検出素子。
  5.  前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
     前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
     前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第3光電変換素子を有し、
     前記第2ダミー画素は、前記第2光電変換素子と同じ構造を有し遮光された状態で電荷を蓄積する第4光電変換素子を有し、
     前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
     前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
     前記第1ダミー画素回路は、前記第3光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミー画素信号を出力し、
     前記第2ダミー画素回路は、前記第4光電変換素子に蓄積された電荷に基づいてダミーイベントを検出する、
     請求項4に記載の光検出素子。
  6.  前記第1画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第1光電変換素子を有し、
     前記第2画素は、入射光の光量に応じた電荷を蓄積する第2光電変換素子を有し、
     前記第1ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第1電流源を有し、
     前記第2ダミー画素は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に応じた電流と同程度の電流を流す第2電流源を有し、
     前記第1画素回路は、前記第1光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記画素信号を出力し、
     前記第2画素回路は、前記第2光電変換素子に蓄積された電荷に基づいて前記イベントを検出し、
     前記第1ダミー画素回路は、前記第1電流源を流れる電流に基づいてダミー画素信号を出力し、
     前記第2ダミー画素回路は、前記第2電流源を流れる電流に基づいてダミーイベントを検出する、
     請求項4に記載の光検出素子。
  7.  前記複数の画素群は、第1方向に沿って配置される2以上の前記画素群を有し、
     前記第1方向に沿って配置される2以上の前記ダミー画素群を有し、
     前記2以上のダミー画素群のそれぞれごとに、前記補正信号生成回路が設けられ、
     前記補正信号生成回路は、対応する前記ダミー画素群の出力信号に基づいて前記補正信号を生成する、
     請求項2に記載の光検出素子。
  8.  前記複数の画素群は、前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置される2以上の画素群を有し、
     前記第1方向に沿って配置される前記2以上のダミー画素群のそれぞれの出力信号は、対応する前記第2方向に沿って配置される画素群の前記補正信号生成回路に供給される、
     請求項7に記載の光検出素子。
  9.  互いに交差する第1方向及び第2方向に沿って配置される前記複数の画素群を有する第1画素領域と、
     前記第1画素領域の前記第1方向又は前記第2方向の端部に配置され、前記ダミー画素群を有する第2画素領域と、を備える、
     請求項2に記載の光検出素子。
  10.  それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線を備え、
     前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される複数の前記第1画素から出力された前記画素信号を伝送し、
     前記複数の信号線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
     複数の前記補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記信号線の電位変化に応じた前記補正信号を生成する、
     請求項9に記載の光検出素子。
  11.  前記第2画素領域は、前記第1画素領域の前記第2方向の端部に配置される、
     請求項10に記載の光検出素子。
  12.  それぞれが前記第2方向に離隔して配置されるとともに、前記第1方向に延びる複数の選択制御線を備え、
     前記複数の選択制御線のそれぞれは、前記第1方向に沿って配置される複数の前記第1画素を選択する選択制御信号を伝送し、
     前記複数の選択制御線に対応づけて、複数の前記補正信号生成回路と、複数の前記バイアス補正回路とが設けられ、
     前記複数の補正信号生成回路のそれぞれは、対応する前記選択制御線の電位変化に応じた前記補正信号を生成する、
     請求項9に記載の光検出素子。
  13.  前記第2画素領域は、前記第2画素領域の前記第1方向の端部に配置される、
     請求項12に記載の光検出素子。
  14.  それぞれが前記第1方向に離隔して配置されるとともに、前記第2方向に延びる複数の信号線と、
     前記複数の信号線のそれぞれに接続される複数の前記第1画素及び前記第1画素回路と、を備え、
     前記複数の第1画素回路のそれぞれは、入射光の光量に応じた画素信号をアナログ-デジタル変換するAD変換器を有し、
     前記複数の信号線のそれぞれは、前記第2方向に沿って配置される前記複数の第1画素でアナログ-デジタル変換された画素信号を伝送する、
     請求項12に記載の光検出素子。
  15.  前記第1画素領域及び前記第2画素領域を有する画素アレイ部を備え、
     前記第2画素領域は、前記画素アレイ部の前記第1方向又は前記第2方向の少なくとも一方の端部に配置されるオプティカルブラック領域内に配置される、
     請求項9に記載の光検出素子。
  16.  前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量に応じた信号と前記バイアス補正信号とを比較する比較器を有する、
     請求項1に記載の光検出素子。
  17.  前記比較器は、
     第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有し、
     前記第1トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
     前記第2トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
     前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力される、
     請求項16に記載の光検出素子。
  18.  前記比較器は、
     第1基準電圧ノード及び第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタと、
     前記第1基準電圧ノード及び前記第2基準電圧ノードの間にカスコード接続される第1導電型の第3トランジスタ及び第2導電型の第4トランジスタと、を有し、
     前記第3トランジスタのゲートには、前記バイアス補正信号が入力され、
     前記第1トランジスタのゲート、前記第2トランジスタのドレイン及びゲート、及び第4トランジスタのゲートには、入射光の光量の変化量に応じた電圧信号が入力され、
     前記第3トランジスタ及び第4トランジスタの接続ノードから、前記イベントの検出信号が出力される、
     請求項16に記載の光検出素子。
  19.  光検出素子と、
     前記光検出素子から出力された画像データを処理する処理部と、を備え、
     前記光検出素子は、
     複数の画素群を備え、
     前記複数の画素群のそれぞれは、
     入射光の光量に応じた画素信号を出力する第1画素及び第1画素回路と、
     入射光の光量の変化量を検出する第2画素と、
     前記第2画素で検出された前記変化量をバイアス信号と比較してイベントを検出する第2画素回路と、を有する光検出素子であって、
     前記画素信号が前記イベントの検出に影響するクロストークを相殺するための補正信号を生成する補正信号生成回路と、
     前記補正信号に基づいて前記バイアス信号を補正したバイアス補正信号を生成するバイアス補正回路と、を備え、
     前記第2画素回路は、入射光の光量の変化量を前記バイアス補正信号と比較して前記イベントを検出する、
     電子機器。
PCT/JP2023/042452 2022-12-05 2023-11-28 光検出素子及び電子機器 WO2024122394A1 (ja)

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