WO2024004102A1 - キューに格納されている性能指標値データに基づく通信システムの状態判定 - Google Patents

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Abstract

通信システムの状態を妥当に判定できるようにする。データバス部(68)は、通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成する。AI部(70)及びポリシーマネージャ部(90)は、性能指標値データがキューにエンキューされたことに応じて、キューが格納可能な性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定する。データバス部(68)は、AI部(70)が性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、キューに格納されている性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成する。

Description

キューに格納されている性能指標値データに基づく通信システムの状態判定
 本発明は、キューに格納されている性能指標値データに基づく通信システムの状態判定に関する。
 特許文献1には、通信システムに構築されるネットワークファンクション(NF)を監視する技術が記載されている。
 また、このような監視に用いられる、通信システムに含まれるNFなどの要素の性能指標値(例えば、メトリックやKPI(Key Performance Indicator)など)を示す性能指標値データが記録されたファイルを蓄積するファイル蓄積システムが存在する。このファイル蓄積システムでは、ファイル数が膨大になることを防ぐために、ある程度の長さの期間ごとに、その期間の性能指標値が示されたファイルが生成される。
国際公開第2021/171211号
 しかし、このようなファイルを用いて通信システムの状態を判定した場合、最新のファイルに通信システムの現況の性能が示されているとは限らないため、妥当な判定結果が得られないことがある。
 本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、通信システムの状態を妥当に判定できるようにすることにある。
 上記課題を解決するために、本開示に係るファイル生成システムは、通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成するキュー生成手段と、前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定する判定手段と、前記判定手段が前記性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成するファイル生成手段と、を含む。
 また、本開示に係るファイル生成方法は、通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成することと、前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定することと、前記性能指標値データが取得される頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成することと、を含む。
本発明の一実施形態に係る通信システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る通信システムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るネットワークサービスの一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る通信システムに構築される要素間の関連付けの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るプラットフォームシステムで実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。 物理インベントリデータのデータ構造の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るデータバス部の一例を模式的に示す図である。 推定プロセスによる性能指標値データの取得の一例を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るプラットフォームシステムで行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るプラットフォームシステムで行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るプラットフォームシステムで行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
 以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
 図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の一例を示す図である。図1は、通信システム1に含まれるデータセンタ群のロケーションに着目した図となっている。図2は、通信システム1に含まれるデータセンタ群で実装されている各種のコンピュータシステムに着目した図となっている。
 図1に示すように、通信システム1に含まれるデータセンタ群は、セントラルデータセンタ10、リージョナルデータセンタ12、エッジデータセンタ14に分類される。
 セントラルデータセンタ10は、例えば、通信システム1がカバーするエリア内(例えば、日本国内)に分散して数個配置されている。
 リージョナルデータセンタ12は、例えば、通信システム1がカバーするエリア内に分散して数十個配置されている。例えば、通信システム1がカバーするエリアが日本国内全域である場合に、リージョナルデータセンタ12が、各都道府県に1から2個ずつ配置されてもよい。
 エッジデータセンタ14は、例えば、通信システム1がカバーするエリア内に分散して数千個配置される。また、エッジデータセンタ14のそれぞれは、アンテナ16を備えた通信設備18と通信可能となっている。ここで図1に示すように、1つのエッジデータセンタ14が数個の通信設備18と通信可能になっていてもよい。通信設備18は、サーバコンピュータなどのコンピュータを含んでいてもよい。本実施形態に係る通信設備18は、アンテナ16を介してUE(User Equipment)20との間で無線通信を行う。アンテナ16を備えた通信設備18には、例えば、後述のRU(Radio Unit)が設けられている。
 本実施形態に係るセントラルデータセンタ10、リージョナルデータセンタ12、エッジデータセンタ14には、それぞれ、複数のサーバが配置されている。
 本実施形態では例えば、セントラルデータセンタ10、リージョナルデータセンタ12、エッジデータセンタ14は、互いに通信可能となっている。また、セントラルデータセンタ10同士、リージョナルデータセンタ12同士、エッジデータセンタ14同士も互いに通信可能になっている。
 図2に示すように、本実施形態に係る通信システム1には、プラットフォームシステム30、複数の無線アクセスネットワーク(RAN)32、複数のコアネットワークシステム34、複数のUE20が含まれている。コアネットワークシステム34、RAN32、UE20は、互いに連携して、移動通信ネットワークを実現する。
 RAN32は、第4世代移動通信システム(以下、4Gと呼ぶ。)におけるeNB(eNodeB)や、第5世代移動通信システム(以下、5Gと呼ぶ。)におけるgNB(NR基地局)に相当する、アンテナ16を備えたコンピュータシステムである。本実施形態に係るRAN32は、主に、エッジデータセンタ14に配置されているサーバ群及び通信設備18によって実装される。なお、RAN32の一部(例えば、DU(Distributed Unit)、CU(Central Unit)、vDU(virtual Distributed Unit)、vCU(virtual Central Unit))は、エッジデータセンタ14ではなく、セントラルデータセンタ10やリージョナルデータセンタ12で実装されてもよい。
 コアネットワークシステム34は、4GにおけるEPC(Evolved Packet Core)や、5Gにおける5Gコア(5GC)に相当するシステムである。本実施形態に係るコアネットワークシステム34は、主に、セントラルデータセンタ10やリージョナルデータセンタ12に配置されているサーバ群によって実装される。
 本実施形態に係るプラットフォームシステム30は、例えば、クラウド基盤上に構成されており、図2に示すように、プロセッサ30a、記憶部30b、通信部30c、が含まれる。プロセッサ30aは、プラットフォームシステム30にインストールされるプログラムに従って動作するマイクロプロセッサ等のプログラム制御デバイスである。記憶部30bは、例えばROMやRAM等の記憶素子や、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)などである。記憶部30bには、プロセッサ30aによって実行されるプログラムなどが記憶される。通信部30cは、例えば、NIC(Network Interface Controller)や無線LAN(Local Area Network)モジュールなどといった通信インタフェースである。なお、通信部30cにおいて、SDN(Software-Defined Networking)が実装されていてもよい。通信部30cは、RAN32、コアネットワークシステム34、との間でデータを授受する。
 本実施形態では、プラットフォームシステム30は、セントラルデータセンタ10に配置されているサーバ群によって実装されている。なお、プラットフォームシステム30が、リージョナルデータセンタ12に配置されているサーバ群によって実装されていてもよい。
 本実施形態では例えば、購入者によるネットワークサービス(NS)の購入要求に応じて、購入要求がされたネットワークサービスがRAN32やコアネットワークシステム34に構築される。そして、構築されたネットワークサービスが購入者に提供される。
 例えば、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)である購入者に、音声通信サービスやデータ通信サービス等のネットワークサービスが提供される。本実施形態によって提供される音声通信サービスやデータ通信サービスは、図1及び図2に示すUE20を利用する、購入者(上述の例ではMVNO)にとっての顧客(エンドユーザ)に対して最終的に提供されることとなる。当該エンドユーザは、RAN32やコアネットワークシステム34を介して他のユーザとの間で音声通信やデータ通信を行うことが可能である。また、当該エンドユーザのUE20は、RAN32やコアネットワークシステム34を介してインターネット等のデータネットワークにアクセスできるようになっている。
 また、本実施形態において、ロボットアームやコネクテッドカーなどを利用するエンドユーザに対して、IoT(Internet of Things)サービスが提供されても構わない。そして、この場合において、例えば、ロボットアームやコネクテッドカーなどを利用するエンドユーザが本実施形態に係るネットワークサービスの購入者となっても構わない。
 本実施形態では、セントラルデータセンタ10、リージョナルデータセンタ12、及び、エッジデータセンタ14に配置されているサーバには、ドッカー(Docker(登録商標))などのコンテナ型の仮想化アプリケーション実行環境がインストールされており、これらのサーバにコンテナをデプロイして稼働させることができるようになっている。これらのサーバにおいて、このような仮想化技術によって生成される1以上のコンテナから構成されるクラスタが構築されてもよい。例えば、クバネテス(Kubernetes(登録商標))等のコンテナ管理ツールによって管理されるクバネテスクラスタが構築されていてもよい。そして、構築されたクラスタ上のプロセッサがコンテナ型のアプリケーションを実行してもよい。
 そして本実施形態において購入者に提供されるネットワークサービスは、1又は複数の機能ユニット(例えば、ネットワークファンクション(NF))から構成される。本実施形態では、当該機能ユニットは、仮想化技術によって実現されたNFで実装される。仮想化技術によって実現されたNFは、VNF(Virtualized Network Function)と称される。なお、どのような仮想化技術によって仮想化されたかは問わない。例えば、コンテナ型の仮想化技術によって実現されたCNF(Containerized Network Function)も、本説明においてVNFに含まれる。本実施形態では、ネットワークサービスが1又は複数のCNFによって実装されるものとして説明する。また、本実施形態に係る機能ユニットは、ネットワークノードに相当するものであってもよい。
 図3は、稼働中のネットワークサービスの一例を模式的に示す図である。図3に示すネットワークサービスには、複数のRU40、複数のDU42、複数のCU44(CU-CP(Central Unit - Control Plane)44a、及び、CU-UP(Central Unit - User Plane)44b)、複数のAMF(Access and Mobility Management Function)46、複数のSMF(Session Management Function)48、及び、複数のUPF(User Plane Function)50などのNFがソフトウェア要素として含まれている。
 図3の例では、RU40、DU42、CU-CP44a、AMF46、及び、SMF48が、コントロールプレーン(C-Plane)の要素に相当し、RU40、DU42、CU-UP44b、及び、UPF50が、ユーザプレーン(U-Plane)の要素に相当する。
 なお、当該ネットワークサービスに、他の種類のNFがソフトウェア要素として含まれていても構わない。また、ネットワークサービスは、複数のサーバ等のコンピュータリソース(ハードウェア要素)上に実装されている。
 そして、本実施形態では例えば、図3に示すネットワークサービスによって、あるエリアにおける通信サービスが提供される。
 そして、本実施形態では、図3に示す複数のRU40、複数のDU42、複数のCU-UP44b、及び、複数のUPF50が、1つのエンド・ツー・エンドのネットワークスライスに所属していることとする。
 図4は、本実施形態において通信システム1に構築される要素間の関連付けの一例を模式的に示す図である。なお、図4に示された記号M及びNは1以上の任意の整数を表し、リンクで接続された要素同士の個数の関係を示す。リンクの両端がMとNの組み合わせの場合は、当該リンクで接続された要素同士は多対多の関係であり、リンクの両端が1とNの組み合わせ又は1とMの組み合わせの場合は、当該リンクで接続された要素同士は1対多の関係である。
 図4に示すように、ネットワークサービス(NS)、ネットワークファンクション(NF)、CNFC(Containerized Network Function Component)、pod、及び、コンテナは、階層構成となっている。
 NSは、例えば、複数のNFから構成されるネットワークサービスに相当する。ここで、NSが、例えば、5GC、EPC、5GのRAN(gNB)、4GのRAN(eNB)、などの粒度の要素に相当するものであってもよい。
 NFは、5Gでは、例えば、RU、DU、CU-CP、CU-UP、AMF、SMF、UPFなどの粒度の要素に相当する。また、NFは、4Gでは、例えば、MME(Mobility Management Entity)、HSS(Home Subscriber Server)、S-GW(Serving Gateway)、vDU、vCUなどの粒度の要素に相当する。本実施形態では例えば、1つのNSには、1又は複数のNFが含まれる。すなわち、1又は複数のNFが、1つのNSの配下にあることとなる。
 CNFCは、例えば、DU mgmtやDU Processingなどの粒度の要素に相当する。CNFCは、1つ以上のコンテナとしてサーバにデプロイされるマイクロサービスであってもよい。例えば、あるCNFCは、DU、CU-CP、CU-UP等の機能のうち一部の機能を提供するマイクロサービスであってもよい。また、あるCNFCは、UPF、AMF、SMF等の機能のうちの一部の機能を提供するマイクロサービスであってもよい。本実施形態では例えば、1つのNFには、1又は複数のCNFCが含まれる。すなわち、1又は複数のCNFCが、1つのNFの配下にあることとなる。
 podは、例えば、クバネテスでドッカーコンテナを管理するための最小単位を指す。本実施形態では例えば、1つのCNFCには、1又は複数のpodが含まれる。すなわち、1又は複数のpodが、1つのCNFCの配下にあることとなる。
 そして、本実施形態では例えば、1つのpodには、1又は複数のコンテナが含まれる。すなわち、1又は複数のコンテナが、1つのpodの配下にあることとなる。
 また、図4に示すように、ネットワークスライス(NSI)とネットワークスライスサブネットインスタンス(NSSI)とは階層構成となっている。
 NSIは、複数ドメイン(例えばRAN32からコアネットワークシステム34)に跨るエンド・ツー・エンドの仮想回線とも言える。NSIは、高速大容量通信用のスライス(例えば、eMBB:enhanced Mobile Broadband用)、高信頼度かつ低遅延通信用のスライス(例えば、URLLC:Ultra-Reliable and Low Latency Communications用)、又は、大量端末の接続用のスライス(例えば、mMTC:massive Machine Type Communication用)であってもよい。NSSIは、NSIを分割した単一ドメインの仮想回線とも言える。NSSIは、RANドメインのスライス、MBH(Mobile Back Haul)ドメイン等のトランスポートドメインのスライス、又は、コアネットワークドメインのスライスであってもよい。
 本実施形態では例えば、1つのNSIには、1又は複数のNSSIが含まれる。すなわち、1又は複数のNSSIが、1つのNSIの配下にあることとなる。なお、本実施形態において、複数のNSIが同じNSSIを共有してもよい。
 また、図4に示すように、NSSIとNSとは、一般的には、多対多の関係となる。
 また、本実施形態では例えば、1つのNFは、1又は複数のネットワークスライスに所属できるようになっている。具体的には例えば、1つのNFには、1又は複数のS-NSSAI(Sub Network Slice Selection Assist Information)を含むNSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)を設定できるようになっている。ここで、S-NSSAIは、ネットワークスライスに対応付けられる情報である。なお、NFが、ネットワークスライスに所属していなくてもよい。
 図5は、本実施形態に係るプラットフォームシステム30で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に係るプラットフォームシステム30で、図5に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、図5に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
 図5に示すように、本実施形態に係るプラットフォームシステム30には、機能的には例えば、オペレーションサポートシステム(OSS)部60、オーケストレーション(E2EO:End-to-End-Orchestration)部62、サービスカタログ記憶部64、ビッグデータプラットフォーム部66、データバス部68、AI(Artificial Intelligence)部70、監視機能部72、SDNコントローラ74、構成管理部76、コンテナ管理部78、リポジトリ部80、が含まれている。そして、OSS部60には、インベントリデータベース82、チケット管理部84、障害管理部86、性能管理部88、が含まれている。そして、E2EO部62には、ポリシーマネージャ部90、スライスマネージャ部92、ライフサイクル管理部94、が含まれている。これらの要素は、プロセッサ30a、記憶部30b、及び、通信部30cを主として実装される。
 図5に示す機能は、1又は複数のコンピュータであるプラットフォームシステム30にインストールされ、当該機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ30aが実行することにより、実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してプラットフォームシステム30に供給されてもよい。また、図5に示す機能が、回路ブロック、メモリ、その他のLSIで実装されてもよい。また、図5に示す機能が、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せといった様々な形態で実現できることは、当業者には理解されるところである。
 コンテナ管理部78は、コンテナのライフサイクル管理を実行する。例えば、コンテナのデプロイや設定などといったコンテナの構築に関する処理が当該ライフサイクル管理に含まれる。
 ここで、本実施形態に係るプラットフォームシステム30に、複数のコンテナ管理部78が含まれていてもよい。そして、複数のコンテナ管理部78のそれぞれには、クバネテス等のコンテナ管理ツール、及び、ヘルム(Helm)等のパッケージマネージャがインストールされていてもよい。そして、複数のコンテナ管理部78は、それぞれ、当該コンテナ管理部78に対応付けられるサーバ群(例えばクバネテスクラスタ)に対して、コンテナのデプロイ等のコンテナの構築を実行してもよい。
 なお、コンテナ管理部78は、プラットフォームシステム30に含まれている必要はない。コンテナ管理部78は、例えば、当該コンテナ管理部78によって管理されるサーバ(すなわち、RAN32やコアネットワークシステム34)に設けられていてもよいし、あるいは、当該コンテナ管理部78によって管理されるサーバに併設されている他のサーバに設けられていてもよい。
 リポジトリ部80は、本実施形態では例えば、ネットワークサービスを実現する機能ユニット群(例えば、NF群)に含まれるコンテナのコンテナイメージを記憶する。
 インベントリデータベース82は、インベントリ情報が格納されたデータベースである。当該インベントリ情報には、例えば、RAN32やコアネットワークシステム34に配置され、プラットフォームシステム30で管理されているサーバについての情報が含まれる。
 また本実施形態では、インベントリデータベース82には、インベントリデータが記憶されている。インベントリデータには、通信システム1に含まれる要素群の構成や要素間の関連付けの現況が示されている。また、インベントリデータには、プラットフォームシステム30で管理されているリソースの状況(例えば、リソースの使用状況)が示されている。当該インベントリデータは、物理インベントリデータでもよいし、論理インベントリデータでもよい。物理インベントリデータ及び論理インベントリデータについては後述する。
 図6は、物理インベントリデータのデータ構造の一例を示す図である。図6に示す物理インベントリデータは、1つのサーバに対応付けられる。図6に示す物理インベントリデータには、例えば、サーバID、ロケーションデータ、建物データ、階数データ、ラックデータ、スペックデータ、ネットワークデータ、稼働コンテナIDリスト、クラスタID、などが含まれる。
 物理インベントリデータに含まれるサーバIDは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバの識別子である。
 物理インベントリデータに含まれるロケーションデータは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバのロケーション(例えばロケーションの住所)を示すデータである。
 物理インベントリデータに含まれる建物データは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバが配置されている建物(例えば建物名)を示すデータである。
 物理インベントリデータに含まれる階数データは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバが配置されている階数を示すデータである。
 物理インベントリデータに含まれるラックデータは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバが配置されているラックの識別子である。
 物理インベントリデータに含まれるスペックデータは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバのスペックを示すデータであり、スペックデータには、例えば、コア数、メモリ容量、ハードディスク容量などといったものが示される。
 物理インベントリデータに含まれるネットワークデータは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバのネットワークに関する情報を示すデータであり、ネットワークデータには、例えば、当該サーバが備えるNIC、当該NICが備えるポートの数、当該ポートのポートIDなどが示される。
 物理インベントリデータに含まれる稼働コンテナIDリストは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバで稼働する1又は複数のコンテナに関する情報を示すデータであり、稼働コンテナIDリストには、例えば、当該コンテナのインスタンスの識別子(コンテナID)のリストが示される。
 物理インベントリデータに含まれるクラスタIDは、例えば、当該物理インベントリデータに対応付けられるサーバが所属するクラスタ(例えば、クバネテスクラスタ)の識別子である。
 論理インベントリデータには、通信システム1に含まれる複数の要素についての、図4に示されているような要素間の関連付けの現況を示すトポロジーデータが含まれている。例えば、論理インベントリデータには、あるNSの識別子と当該NSの配下にある1又は複数のNFの識別子とを含むトポロジーデータが含まれる。また、例えば、論理インベントリデータには、あるネットワークスライスの識別子と当該ネットワークスライスに所属する1又は複数のNFの識別子とを含むトポロジーデータが含まれる。
 また、インベントリデータに、通信システム1に含まれる要素間の地理的な関係やトポロジー的な関係などの現況が示すデータが含まれていてもよい。上述の通り、インベントリデータには、通信システム1に含まれる要素が稼働しているロケーション、すなわち、通信システム1に含まれる要素の現在のロケーションを示すロケーションデータが含まれている。このことから、インベントリデータには、要素間の地理的な関係(例えば、要素間の地理的な近さ)の現況が示されていると言える。
 また、論理インベントリデータに、ネットワークスライスに関する情報を示すNSIデータが含まれていてもよい。NSIデータは、例えば、ネットワークスライスのインスタンスの識別子や、ネットワークスライスの種類等の属性を示す。また、論理インベントリデータに、ネットワークスライスサブネットに関する情報を示すNSSIデータが含まれていてもよい。NSSIデータは、例えば、ネットワークスライスサブネットのインスタンスの識別子や、ネットワークスライスサブネットの種類等の属性を示す。
 また、論理インベントリデータに、NSに関する情報を示すNSデータが含まれていてもよい。NSデータは、例えば、NSのインスタンスの識別子や、NSの種類等の属性を示す。また、論理インベントリデータに、NFに関する情報を示すNFデータが含まれていてもよい。NFデータは、例えば、NFのインスタンスの識別子や、NFの種類等の属性を示す。また、論理インベントリデータに、CNFCに関する情報を示すCNFCデータが含まれていてもよい。CNFCデータは、例えば、インスタンスの識別子や、CNFCの種類等の属性を示す。また、論理インベントリデータに、CNFCに含まれるpodに関する情報を示すpodデータが含まれていてもよい。podデータは、例えば、podのインスタンスの識別子や、podの種類等の属性を示す。また、論理インベントリデータに、podに含まれるコンテナに関する情報を示すコンテナデータが含まれていてもよい。コンテナデータは、例えば、コンテナのインスタンスのコンテナIDや、コンテナの種類等の属性を示す。
 論理インベントリデータに含まれるコンテナデータのコンテナIDと、物理インベントリデータに含まれる稼働コンテナIDリストに含まれるコンテナIDと、によって、コンテナのインスタンスと、当該コンテナのインスタンスが稼働しているサーバとが関連付けられることとなる。
 また、ホスト名やIPアドレスなどの各種の属性を示すデータが論理インベントリデータに含まれる上述のデータに含まれていても構わない。例えば、コンテナデータに、当該コンテナデータに対応するコンテナのIPアドレスを示すデータが含まれていてもよい。また、例えば、NFデータに、当該NFデータが示すNFのIPアドレス及びホスト名を示すデータが含まれていてもよい。
 また、論理インベントリデータに、各NFに設定されている、1又は複数のS-NSSAIを含むNSSAIを示すデータが含まれていてもよい。
 また、インベントリデータベース82は、コンテナ管理部78と連携して、リソースの状況を適宜把握できるようになっている。そして、インベントリデータベース82は、リソースの最新の状況に基づいて、インベントリデータベース82に記憶されているインベントリデータを適宜更新する。
 また、例えば、通信システム1に含まれる新規要素の構築、通信システム1に含まれる要素の構成変更、通信システム1に含まれる要素のスケーリング、通信システム1に含まれる要素のリプレース、などのアクションが実行されることに応じて、インベントリデータベース82は、インベントリデータベース82に記憶されているインベントリデータを更新する。
 また、インベントリデータベース82に、それぞれのNFについて、当該NFが設けられているロケーションの重要度を示すデータが含まれていてもよい。例えば、官公庁、消防署、病院などが含まれるエリアをカバーするgNBのインベントリデータに重要エリアフラグが関連付けられていてもよい。
 また、インベントリデータベース82に、NS、NF、ネットワークスライスなどの要素についての、サービスの重要度を示すデータが含まれていてもよい。例えば、購入者によって、購入対象のNSが満たすべきSLAが指定されており、当該SLAに対応する性能を保証する必要がある要素のインベントリデータには、重要サービスフラグが関連付けられていてもよい。
 サービスカタログ記憶部64は、サービスカタログデータを記憶する。サービスカタログデータには、例えば、ライフサイクル管理部94によって利用されるロジックなどを示すサービステンプレートデータが含まれていてもよい。このサービステンプレートデータには、ネットワークサービスを構築するために必要な情報が含まれる。例えば、サービステンプレートデータは、NS、NF及びCNFCを定義する情報と、NS-NF-CNFCの対応関係を示す情報を含む。また、例えば、サービステンプレートデータは、ネットワークサービスを構築するためのワークフローのスクリプトを含む。
 サービステンプレートデータの一例として、NSD(NS Descriptor)が挙げられる。NSDは、ネットワークサービスに対応付けられるものであり、当該ネットワークサービスに含まれる複数の機能ユニット(例えば複数のCNF)の種類などが示されている。なお、NSDに、CNF等の機能ユニットの種類ごとについての、当該ネットワークサービスに含まれる数が示されていてもよい。また、NSDに、当該ネットワークサービスに含まれるCNFに係る、後述するCNFDのファイル名が示されていてもよい。
 また、サービステンプレートデータの一例として、CNFD(CNF Descriptor)が挙げられる。CNFDに、当該CNFが必要とするコンピュータリソース(例えば、CPU、メモリ、ハードディスクなど)が示されていてもよい。例えば、CNFDに、当該CNFに含まれる複数のコンテナのそれぞれについての、当該コンテナが必要とするコンピュータリソース(CPU、メモリ、ハードディスクなど)が示されていてもよい。
 また、サービスカタログデータに、ポリシーマネージャ部90によって利用される、算出された性能指標値と比較する閾値(例えば異常検出用閾値)に関する情報が含まれていてもよい。性能指標値については後述する。
 また、サービスカタログデータに、例えば、スライステンプレートデータが含まれていてもよい。スライステンプレートデータには、ネットワークスライスのインスタンス化を実行するために必要な情報が含まれ、例えば、スライスマネージャ部92によって利用されるロジックが含まれる。
 スライステンプレートデータは、GSMA(GSM Association)(「GSM」は登録商標)が定める「Generic Network Slice Template」の情報を含む。具体的には、スライステンプレートデータは、ネットワークスライスのテンプレートデータ(NST)、ネットワークスライスサブネットのテンプレートデータ(NSST)、ネットワークサービスのテンプレートデータを含む。また、スライステンプレートデータは、図4に示したような、これらの要素の階層構成を示す情報を含む。
 ライフサイクル管理部94は、本実施形態では例えば、購入者によるNSの購入要求に応じて、購入要求がされた新たなネットワークサービスを構築する。
 ライフサイクル管理部94は、例えば、購入要求に応じて、購入されるネットワークサービスに対応付けられるワークフローのスクリプトを実行してもよい。そして、このワークフローのスクリプトを実行することで、ライフサイクル管理部94は、コンテナ管理部78に、購入される新たなネットワークサービスに含まれるコンテナのデプロイを指示してもよい。そして、コンテナ管理部78は、当該コンテナのコンテナイメージをリポジトリ部80から取得して、当該コンテナイメージに対応するコンテナを、サーバにデプロイしてもよい。
 また、ライフサイクル管理部94は、本実施形態では例えば、通信システム1に含まれる要素のスケーリングやリプレースを実行する。ここで、ライフサイクル管理部94は、コンテナのデプロイ指示や削除指示をコンテナ管理部78に出力してもよい。そして、コンテナ管理部78が、当該指示に従い、コンテナのデプロイやコンテナの削除等の処理を実行してもよい。本実施形態ではライフサイクル管理部94によって、コンテナ管理部78のクバネテスのようなツールでは対応できないようなスケーリングやリプレースを実行できるようになっている。
 また、ライフサイクル管理部94は、SDNコントローラ74に、通信経路の作成指示を出力してもよい。例えば、ライフサイクル管理部94は、作成させる通信経路の両端の2つのIPアドレスをSDNコントローラ74に提示し、SDNコントローラ74は、これら2つのIPアドレスを結ぶ通信経路を作成する。作成された通信経路は、これら2つのIPアドレスに関連付けられて管理されてもよい。
 また、ライフサイクル管理部94は、SDNコントローラ74に、2つのIPアドレスに関連付けられた、これら2つのIPアドレス間の通信経路の作成指示を出力してもよい。
 スライスマネージャ部92は、本実施形態では例えば、ネットワークスライスのインスタンス化を実行する。スライスマネージャ部92は、本実施形態では例えば、サービスカタログ記憶部64に記憶されているスライステンプレートが示すロジックを実行することで、ネットワークスライスのインスタンス化を実行する。
 スライスマネージャ部92は、例えば、3GPP(登録商標)(Third Generation Partnership Project)の仕様書「TS28 533」に記載される、NSMF(Network Slice Management Function)と、NSSMF(Network Slice Sub-network Management Function)の機能を含んで構成される。NSMFは、ネットワークスライスを生成して管理する機能であり、NSIのマネジメントサービスを提供する。NSSMFは、ネットワークスライスの一部を構成するネットワークスライスサブネットを生成し管理する機能であり、NSSIのマネジメントサービスを提供する。
 ここで、スライスマネージャ部92が、ネットワークスライスのインスタンス化に関係する構成管理指示を構成管理部76に出力してもよい。そして、構成管理部76が、当該構成管理指示に従った設定等の構成管理を実行してもよい。
 また、スライスマネージャ部92は、SDNコントローラ74に、2つのIPアドレスを提示し、これら2つのIPアドレス間の通信経路の作成指示を出力してもよい。
 構成管理部76は、本実施形態では例えば、ライフサイクル管理部94やスライスマネージャ部92から受け付ける構成管理指示に従って、NF等の要素群の設定等の構成管理を実行する。
 SDNコントローラ74は、本実施形態では例えば、ライフサイクル管理部94又はスライスマネージャ部92から受け付ける通信経路の作成指示に従って、当該作成指示に関連付けられている2つのIPアドレス間の通信経路を作成する。SDNコントローラ74は、例えば、フレックスアルゴ(Flex Algo)などの公知のパス計算手法を用いて、2つのIPアドレス間の通信経路を作成してもよい。
 ここで例えば、SDNコントローラ74は、セグメントルーティング技術(例えばSRv6(セグメントルーティングIPv6))を用いて、通信経路間に存在するアグリゲーションルータや、サーバなどに対して、NSIやNSSIを構築してもよい。また、SDNコントローラ74は、複数の設定対象のNFに対して、共通のVLAN(Virtual Local Area Network)を設定するコマンド、及び、当該VLANに設定情報が示す帯域幅や優先度を割り当てるコマンドを発行することにより、それら複数の設定対象のNFにわたるNSI及びNSSIを生成してもよい。
 なお、SDNコントローラ74は、ネットワークスライスを構築することなく、2つのIPアドレス間の通信で利用可能な帯域幅の最大値の変更などを実行してもよい。
 本実施形態に係るプラットフォームシステム30に、複数のSDNコントローラ74が含まれていてもよい。そして、複数のSDNコントローラ74は、それぞれ、当該SDNコントローラ74に対応付けられるAG等のネットワーク機器群に対して通信経路の作成等の処理を実行してもよい。
 監視機能部72は、本実施形態では例えば、通信システム1に含まれる要素群を、所与の管理ポリシーに従って監視する。ここで、監視機能部72は、例えば、ネットワークサービスの購入の際に購入者によって指定される監視ポリシーに従って、要素群を監視してもよい。
 監視機能部72は、本実施形態では例えば、スライスのレベル、NSのレベル、NFのレベル、CNFCのレベル、サーバ等のハードウェアのレベル、などといった、様々なレベルでの監視を実行する。
 監視機能部72は、例えば、上述の様々なレベルでの監視が行えるよう、メトリックデータを出力するモジュールをサーバ等のハードウェアや通信システム1に含まれるソフトウェア要素に設定してもよい。ここで例えば、NFが、当該NFにおいて測定可能(特定可能)なメトリックを示すメトリックデータを監視機能部72に出力するようにしてもよい。また、サーバが、当該サーバにおいて測定可能(特定可能)なハードウェアに関するメトリックを示すメトリックデータを監視機能部72に出力するようにしてもよい。
 また、例えば、監視機能部72は、サーバに、複数のコンテナから出力されたメトリックを示すメトリックデータをCNFC(マイクロサービス)単位に集計するサイドカーコンテナをデプロイしてもよい。このサイドカーコンテナは、エクスポーターと呼ばれるエージェントを含んでもよい。監視機能部72は、クバネテス等のコンテナ管理ツールを監視可能なプロメテウス(Prometheus)などのモニタリングツールの仕組みを利用して、マイクロサービス単位に集計されたメトリックデータをサイドカーコンテナから取得する処理を、所与の監視間隔で繰り返し実行してもよい。
 監視機能部72は、例えば、「TS 28.552, Management and orchestration; 5G performance measurements」又は「TS 28.554, Management and orchestration; 5G end to end Key Performance Indicators (KPI)」に記載された性能指標についての性能指標値を監視してもよい。そして、監視機能部72は、監視される性能指標値を示すメトリックデータを取得してもよい。
 そして、監視機能部72は、本実施形態では、例えば、所定の集計単位で、メトリックデータを集計する処理(エンリッチメント)を実行することで、当該集計単位における、通信システム1に含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データを生成する。
 例えば、1つのgNBについて、当該gNBの配下にある要素(例えば、DU42やCU44などのネットワークノード)のメトリックを示すメトリックデータを集計することで、当該gNBの性能指標値データを生成する。このようにして、当該gNBがカバーするエリアにおける通信性能を示す性能指標値データが生成される。ここで、例えば、各gNBにおいて、トラフィック量(スループット)やレイテンシなどといった複数種類の通信性能を示す性能指標値データが生成されてもよい。なお、性能指標値データが示す通信性能は、トラフィック量やレイテンシには限定されない。
 そして、監視機能部72は、上述のエンリッチメントによって生成される性能指標値データを、データバス部68に出力する。
 データバス部68は、本実施形態では例えば、監視機能部72から出力される性能指標値データを受け付ける。そして、データバス部68は、受け付ける1又は複数の性能指標値データに基づいて、当該1又は複数の性能指標値データを含む性能指標値ファイルを生成する。そして、データバス部68は、生成される性能指標値ファイルをビッグデータプラットフォーム部66に出力する。
 また、通信システム1に含まれるネットワークスライス、NS、NF、CNFC等の要素や、サーバ等のハードウェアは、監視機能部72に、各種のアラートの通知(例えば、障害の発生をトリガとしたアラートの通知)を行う。
 そして、監視機能部72は、例えば、上述のアラートの通知を受け付けると、当該通知を示すアラートメッセージデータをデータバス部68に出力する。そして、データバス部68は、1又は複数の通知を示すアラートメッセージデータを1つのファイルにまとめたアラートファイルを生成して、当該アラートファイルをビッグデータプラットフォーム部66に出力する。
 ビッグデータプラットフォーム部66は、本実施形態では例えば、データバス部68から出力される性能指標値ファイルやアラートファイルを蓄積する。
 AI部70には、本実施形態では例えば、学習済の機械学習モデルが予め複数記憶されている。AI部70は、AI部70に記憶されている各種の機械学習モデルを用いて、通信システム1の利用状況やサービス品質の将来予測処理などの推定処理を実行する。AI部70は、推定処理の結果を示す推定結果データを生成してもよい。
 AI部70は、ビッグデータプラットフォーム部66に蓄積されるファイルと、上述の機械学習モデルと、に基づいて、推定処理を実行してもよい。この推定処理は、長期的なトレンドの予測を低頻度で行う場合に好適である。
 また、AI部70は、データバス部68に格納されている性能指標値データを取得可能になっている。AI部70は、データバス部68に格納されている性能指標値データと、上述の機械学習モデルと、に基づいて、推定処理を実行してもよい。この推定処理は、短期的な予測を高頻度で行う場合に好適である。
 性能管理部88は、本実施形態では例えば、複数のメトリックデータに基づいて、これらのメトリックデータが示すメトリックに基づく性能指標値(例えば、KPI)を算出する。性能管理部88は、単一のメトリックデータからは算出できない、複数の種類のメトリックの総合評価である性能指標値(例えば、エンド・ツー・エンドのネットワークスライスに係る性能指標値)を算出してもよい。性能管理部88は、総合評価である性能指標値を示す総合性能指標値データを生成してもよい。
 なお、性能管理部88は、ビッグデータプラットフォーム部66から上述の性能指標値ファイルを取得してもよい。また、性能管理部88は、AI部70から推定結果データを取得してもよい。そして、性能指標値ファイル又は推定結果データのうちの少なくとも一方に基づいて、KPI等の性能指標値を算出してもよい。なお、性能管理部88が、監視機能部72からメトリックデータを直接取得してもよい。そして、当該メトリックデータに基づいて、KPI等の性能指標値を算出してもよい。
 障害管理部86は、本実施形態では例えば、上述のメトリックデータ、上述のアラートの通知、上述の推定結果データ、上述の総合性能指標値データのうちの少なくともいずれかに基づいて、通信システム1における障害の発生を検出する。障害管理部86は、例えば、所定のロジックに基づいて、単一のメトリックデータや単一のアラートの通知からでは検出できないような障害の発生を検出してもよい。障害管理部86は、検出された障害を示す検出障害データを生成してもよい。
 なお、障害管理部86は、メトリックデータやアラートの通知を、監視機能部72から直接取得してもよい。また、障害管理部86は、ビッグデータプラットフォーム部66から性能指標値ファイルやアラートファイルを取得してもよい。また、障害管理部86は、データバス部68から、アラートメッセージデータを取得してもよい。
 ポリシーマネージャ部90は、本実施形態では例えば、上述のメトリックデータ、上述の性能指標値データ、上述のアラートメッセージデータ、上述の性能指標値ファイル、上述のアラートファイル、上述の推定結果データ、上述の総合性能指標値データ、上述の検出障害データ、のうちの少なくともいずれかに基づいて、所定の判定処理を実行する。
 そして、ポリシーマネージャ部90は、判定処理の結果に応じたアクションを実行してもよい。例えば、ポリシーマネージャ部90は、スライスマネージャ部92にネットワークスライスの構築指示を出力してもよい。また、ポリシーマネージャ部90は、判定処理の結果に応じて、要素のスケーリングやリプレースの指示をライフサイクル管理部94に出力してもよい。
 本実施形態に係るポリシーマネージャ部90は、データバス部68に格納されている性能指標値データを取得可能になっている。そして、ポリシーマネージャ部90は、データバス部68から取得される性能指標値データに基づいて、所定の判定処理を実行してもよい。また、ポリシーマネージャ部90は、データバス部68に格納されているアラートメッセージデータに基づいて、所定の判定処理を実行してもよい。
 チケット管理部84は、本実施形態では例えば、通信システム1の管理者に通知すべき内容が示されたチケットを生成する。チケット管理部84は、発生障害データの内容を示すチケットを生成してもよい。また、チケット管理部84は、性能指標値データやメトリックデータの値を示すチケットを生成してもよい。また、チケット管理部84は、ポリシーマネージャ部90による判定結果を示すチケットを生成してもよい。
 そして、チケット管理部84は、生成されたチケットを、通信システム1の管理者に通知する。チケット管理部84は、例えば、生成されたチケットが添付された電子メールを、通信システム1の管理者の電子メールアドレスに宛てて送信してもよい。
 以下、データバス部68における性能指標値ファイルの生成、及び、AI部70によるデータバス部68に格納されている性能指標値データに基づく推定処理について、さらに説明する。
 図7は、本実施形態に係るデータバス部68の一例を模式的に示す図である。図7に示すように、本実施形態に係るデータバス部68には、例えば、性能指標値データを先入れ先出しのリスト構造で保持するキュー100が複数含まれている。
 そして、それぞれのキュー100は、第1キュー群102a、又は、第2キュー群102bのいずれかに属している。
 また、本実施形態では例えば、監視機能部72において、複数の集計プロセス104が動作している。それぞれの集計プロセス104には、当該集計プロセス104での集計対象である要素が予め設定されている。例えば、それぞれの集計プロセス104には、当該集計プロセス104での集計対象であるgNBが予め設定されている。そして、それぞれの集計プロセス104は、当該集計プロセス104での集計対象でのgNBの配下にあるNF(例えば、RU40、DU42、及び、CU-UP44b)からメトリックデータを取得する。そして、当該集計プロセス104は、取得するメトリックデータに基づいて、当該gNBの通信性能を示す性能指標値データを生成するエンリッチメント処理を実行する。
 また、本実施形態では例えば、集計プロセス104とキュー100とが予め関連付けられている。なお、便宜上、図7では、集計プロセス104とキュー100とが1対1の関係で関連付けられていることが示されているが、集計プロセス104とキュー100とが多対多の関係で関連付けられていてもよい。
 以下、第1キュー群102aに含まれるキュー100に関連付けられている集計プロセス104を、第1群集計プロセス104aと呼ぶこととする。また、第2キュー群102bに含まれるキュー100に関連付けられている集計プロセス104を、第2群集計プロセス104bと呼ぶこととする。
 そして、それぞれの第1群集計プロセス104aが、所定の時間間隔で(例えば、1分おきに)、当該第1群集計プロセス104aに対応付けられる、前回の集計から現時点までのメトリックデータを集計することで、性能指標値データを生成する。
 第1群集計プロセス104aは、例えば、1分間隔で、当該第1群集計プロセス104aに対応付けられる1又は複数のNFからメトリックデータを取得する。そして、当該第1群集計プロセス104aは、同じ集計期間のメトリックデータを集計することで、当該集計期間における性能指標値データを生成する。
 そして、当該第1群集計プロセス104aは、性能指標値データを生成する度に、当該第1群集計プロセス104aに関連付けられている1又は複数のキュー100に、当該性能指標値データをエンキューする。
 そして、それぞれの第2群集計プロセス104bが、所定の時間間隔で(例えば、15分おきに)、当該第2群集計プロセス104bに対応付けられる、前回の集計から現時点までのメトリックデータを集計することで、性能指標値データを生成する。
 第2群集計プロセス104bは、例えば、15分間隔で、当該第2群集計プロセス104bに対応付けられる1又は複数のNFからメトリックデータを取得する。そして、当該第2群集計プロセス104bは、同じ集計期間のメトリックデータを集計することで、当該集計期間における性能指標値データを生成する。
 そして、当該第2群集計プロセス104bは、性能指標値データを生成する度に、当該第2群集計プロセス104bに関連付けられている1又は複数のキュー100に、当該性能指標値データをエンキューする。
 本実施形態では、第1キュー群102aに含まれるキュー100に格納可能な性能指標値データの最大数は予め定められている。ここでは例えば、最大で60個の性能指標値データがキュー100に格納可能であることとする。つまり、最大数は「60」とする。
 また、本実施形態では、第2キュー群102bに含まれるキュー100に格納可能な性能指標値データの最大数は予め定められている。ここでは例えば、最大で4個の性能指標値データがキュー100に格納可能であることとする。つまり、最大数は「4」とする。
 本実施形態において、例えば、ある1つのNFが、第1群集計プロセス104aにも第2群集計プロセス104bにも関連付けられていてもよい。そして、当該NFが、当該第1群集計プロセス104aには、当該第1群集計プロセス104aにおいて集計される種類のメトリックデータを1分間隔で出力してもよい。そして、当該NFが、当該第2群集計プロセス104bには、当該第2群集計プロセス104bにおいて集計される種類のメトリックデータを15分間隔で出力してもよい。
 当該第1群集計プロセス104aに出力されるメトリックデータの種類と、当該第2群集計プロセス104bに出力されるメトリックデータの種類とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。
 ここで例えば、当該NFにおいて監視されるべきメトリックのうち、リアルタイムでの監視がされることが望ましい一部のメトリックについてのメトリックデータが、第1群集計プロセス104aに出力されるようにしてもよい。
 そして、本実施形態では例えば、AI部70において、複数の推定プロセス106(図8参照)が動作している。これらの推定プロセス106のうちの一部は、データバス部68に格納されている性能指標値データに基づく推定処理を実行し、残りは、ビッグデータプラットフォーム部66に格納されているファイルに基づく推定処理を実行する。
 また、本実施形態では例えば、推定プロセス106とキュー100とが予め関連付けられている。なお、便宜上、図8では、推定プロセス106とキュー100とが1対1の関係で関連付けられていることが示されているが、推定プロセス106とキュー100とが多対多の関係で関連付けられていてもよい。
 そして本実施形態では例えば、それぞれの推定プロセス106が、当該推定プロセス106に対応する、第1キュー群102aに含まれるキュー100に格納されている性能指標値データを取得する。そして、当該推定プロセスは、当該性能指標値データに基づいて、当該推定プロセス106において予め定められている推定処理を実行する。
 ここで、推定プロセス106は、例えば、性能指標値データが、第1キュー群102aに含まれるキュー100にエンキューされたことに応じて、当該キュー100が格納可能な性能指標値データの最大数よりも少ない数の、キュー100に格納されている性能指標値データのうちの最新の性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得する。
 なお、本実施形態では、第1キュー群102aに含まれるキュー100については、当該キュー100に含まれるいずれの性能指標値データにも、デキューすることなくアクセスできるように(取得できるように)になっている。
 ここで例えば、データバス部68は、第1キュー群102aに含まれるキュー100に性能指標値データがエンキューされたことに応じて、当該キュー100に関連付けられている1又は複数の推定プロセス106に、性能指標値データがエンキューされたことを示す通知を出力してもよい。
 そして、当該通知を受け付けた推定プロセス106が、当該通知の受付に応じて、当該キュー100が格納可能な性能指標値データの最大数よりも少ない数の、キュー100に格納されている性能指標値データのうちの当該最新の性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得してもよい。
 ここでは例えば、図8に示されている推定プロセス106は、最新の性能指標値データを含む、15個の推定指標値データを取得する。これらの性能指標値データは、最新の性能指標値データを含む直近15分の性能指標値データに相当する。そして、当該推定プロセス106は、当該性能指標値データに基づいて、推定処理を実行する。
 なお、推定プロセス106は、上述のようにキュー100に格納されている性能指標値データのうちの一部だけを取得する必要はなく、キュー100に格納されているすべての性能指標値データを取得してもよい。
 そして、ポリシーマネージャ部90が、推定プロセス106が取得する性能指標値データに基づいて、通信システム1の状態を判定する。ここで、ポリシーマネージャ部90が、推定プロセス106による推定結果に基づいて、通信システム1の状態を判定してもよい。ここで、例えば、通信システム1に含まれる、推定プロセス106に対応付けられる要素の状態が判定されてもよい。
 また、データバス部68は、本実施形態では例えば、AI部70が性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、キュー100に格納されている性能指標値データのうちの少なくとも一部を含む性能指標値ファイルを生成する。
 例えば、データバス部68が、所定の時間間隔で、性能指標値ファイルが前回生成されたタイミングより後に当該キュー100に格納された性能指標値データを含む性能指標値ファイルを生成してもよい。
 ここで、当該時間間隔は、第1キュー群102aに含まれるキュー100に格納可能な性能指標値データの最大数に相当する時間(上述の例では60分)と一致していてもよいし、一致していなくてもよい。
 また、例えば、データバス部68が、生成された性能指標値ファイルに含まれる性能指標値データがすべてデキューされたことに応じて、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データを含むファイルを生成してもよい。すなわち、キュー100に格納されている性能指標値データがすべて入れ替わったことに応じて、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データを含むファイルが生成されてもよい。
 また、本実施形態では、第1キュー群102aに含まれるキュー100に60個の性能指標値データが格納されている際に、新たな性能指標値データがエンキューされると、当該キュー100に格納されている最も古い性能指標値データがデキューされる。すなわち、当該キュー100に格納されている最も古い性能指標値データは、当該キュー100から消去される。
 なお、第1キュー群102aに含まれるキュー100に格納可能な性能指標値データの最大数は、60個には限定されない。例えば、第1キュー群102aに含まれるキュー100に格納可能な性能指標値データの最大数が180個であっても構わない。そしてこの場合に、3時間間隔で、性能指標値ファイルが生成されるようにしてもよい。
 そして、本実施形態では、第2キュー群102bに含まれるキュー100に4個の性能指標値データが格納されると、データバス部68は、これら4個の性能指標値データを1つのファイルにまとめた性能指標値ファイルを生成する。そして、データバス部68は、生成される性能指標値ファイルをビッグデータプラットフォーム部66に出力する。
 そして、データバス部68は、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データをデキューする。すなわち、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データは、当該キュー100から消去される。
 このように、第1キュー群102aに含まれるキュー100と、第2キュー群102bに含まれるキュー100とでは、性能指標値ファイルが生成されたことに応じて実行される処理が異なる。第2キュー群102bに含まれるキュー100では、性能指標値ファイルの生成に応じて、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データが当該キュー100から消去される。一方で、第1キュー群102aに含まれるキュー100では、性能指標値ファイルの生成に応じたデキューは実行されない。
 また、本実施形態において、ポリシーマネージャ部90が、性能指標値データが、第1キュー群102aに含まれるキュー100にエンキューされたことに応じて、当該キュー100が格納可能な性能指標値データの最大数よりも少ない数の、キュー100に格納されている性能指標値データのうちの最新の性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得してもよい。そして、ポリシーマネージャ部90が、取得される性能指標値データに基づいて、通信システム1の状態を判定してもよい。
 例えば、推定結果データが示す、あるgNBにおけるトラフィック量の予測値が、所定値よりも小さい場合に、ポリシーマネージャ部90は、ライフサイクル管理部94に、リソースブロックの割当てを増やすように指示してもよい。そして、当該gNBについてのリソースブロックの割当てが増えるようにしてもよい。また、推定結果データが示す、あるgNBにおけるトラフィック量の予測値が、所定値よりも小さい場合に、ポリシーマネージャ部90は、ライフサイクル管理部94に、当該gNBのスケールアウトを指示してもよい。そして、当該gNBの配下にある要素がスケールアウトされるようにしてもよい。
 本実施形態において、データバス部68が、適宜、性能指標値データが格納されるキュー100を生成してもよい。また、監視機能部72が、適宜、性能指標値データが格納されるキュー100を生成してもよい。また、AI部70が、適宜、性能指標値データが格納されるキュー100を生成してもよい。
 以上で説明したように、本実施形態に係るプラットフォームシステム30には、性能指標値データがキュー100にエンキューされたことに応じて、当該キュー100が格納可能な性能指標値データの最大数よりも少ない数の、少なくともキュー100に格納されている性能指標値データのうちの最新の性能指標値データを含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得して、当該性能指標値データに基づいて通信システム1の状態を判定する判定部が含まれる。ここで例えば、上述の推定プロセス106とポリシーマネージャ部90とが全体として当該判定部に相当してもよい。また、ポリシーマネージャ部90が当該判定部に相当してもよい。
 また、本実施形態に係るプラットフォームシステム30には、上述の判定部が性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、キュー100に格納されている性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成するファイル生成部が含まれる。上述の例では、データバス部68が当該ファイル生成部に相当する。
 ビッグデータプラットフォーム部66に格納されるファイルに基づいて、通信システム1の状態を判定した場合、最新のファイルには最新の性能指標値データが含まれているとは限らない。そのため、当該ファイルに基づいて、通信システム1の状態を判定すると、妥当な判定結果が得られないことがある。
 本実施形態では以上で説明したように、キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の性能指標値データを少なくとも含む、直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データに基づいて、通信システム1の状態が判定される。このようにして本実施形態によれば、通信システム1の状態を妥当に判定できることとなる。
 ここで、本実施形態に係るプラットフォームシステム30で行われる、通信システム1の状態判定に関する処理の流れの一例を、図9に例示するフロー図を参照しながら説明する。
 本処理例では、データバス部68が、第1キュー群102aに含まれるキュー100のそれぞれについて、性能指標値データがエンキューされることを監視する(S101)。
 キュー100に対する性能指標値データのエンキューが検出されると、データバス部68は、当該キュー100に関連付けられている推定プロセス106に、性能指標値データがエンキューされたことを示す通知を出力する(S102)。
 当該通知を受け付けた推定プロセス106は、当該キュー100に格納されている、最新の性能指標値データを含む直近所定数又は直近所定期間の性能指標値データを取得する(S103)。
 そして、当該推定プロセス106は、S103に示す処理で取得された性能指標値データに基づいて、所定の推定処理を実行して、推定結果データを生成する(S104)。
 そして、当該推定プロセス106は、S104に示す処理で生成された推定結果データをポリシーマネージャ部90に出力する(S105)。
 当該推定結果データを受け付けたポリシーマネージャ部90は、当該推定結果に基づく判定処理を実行する(S106)。
 本処理例では例えば、第1キュー群102aに含まれるキュー100に性能指標値データがエンキューされたことに応じて、S102~S105に示す処理が実行されることとなる。
 次に、本実施形態に係るプラットフォームシステム30で行われる、第1キュー群102aに係る性能指標値ファイルの生成に関する処理の流れの一例を、図10に例示するフロー図を参照しながら説明する。
 データバス部68は、第1キュー群102aに含まれるキュー100のいずれかが所定の条件を満たすまで待機する(S201)。
 あるキュー100が所定の条件を満たしたら、データバス部68は、当該キュー100に格納されている性能指標値データのうちの少なくとも一部を含む性能指標値ファイルを生成して(S202)、S201に戻る。
 次に、本実施形態に係るプラットフォームシステム30で行われる、第2キュー群102bに係る性能指標値ファイルの生成に関する処理の流れの一例を、図11に例示するフロー図を参照しながら説明する。
 データバス部68は、第2キュー群102bに含まれるキュー100のいずれかが所定の条件を満たすまで待機する(S301)。
 あるキュー100が所定の条件を満たしたら、データバス部68は、当該キュー100に格納されている性能指標値データのうちの少なくとも一部を含む性能指標値ファイルを生成する(S302)。
 そして、データバス部68は、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データを当該キュー100から消去して(S303)、S301に示す処理に戻る。
 なお、S303に示す処理において、データバス部68は、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データをデキューすることで、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データを当該キュー100から消去してもよい。
 また、本処理例において、データバス部68が、当該キュー100に格納されているすべての性能指標値データをデキューによって消去してから、デキューされた性能指標値データに基づいて、性能指標値ファイルを生成してもよい。
 なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
 本発明の適用範囲は、gNBのようなRAN32の要素には限定されない。本発明は、コアネットワークシステム34の要素にも適用可能である。
 また、本実施形態に係る機能ユニットは図3に示したものには限定されない。
 また、本実施形態に係る機能ユニットは、5GにおけるNFである必要はない。例えば、本実施形態に係る機能ユニットが、eNodeB、vDU、vCU、P-GW(Packet Data Network Gateway)、S-GW(Serving Gateway)、MME(Mobility Management Entity)、HSS(Home Subscriber Server)などといった、4Gにおけるネットワークノードであっても構わない。
 また、本実施形態に係る機能ユニットが、コンテナ型の仮想化技術でなく、ハイパーバイザ型やホスト型の仮想化技術を用いて実現されてもよい。また、本実施形態に係る機能ユニットがソフトウェアによって実装されている必要はなく、電子回路等のハードウェアによって実装されていてもよい。また、本実施形態に係る機能ユニットが、電子回路とソフトウェアとの組合せによって実装されていてもよい。
 本開示に記載の技術は以下のように表現することもできる。
[1]
 通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成するキュー生成手段と、
 前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定する判定手段と、
 前記判定手段が前記性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成するファイル生成手段と、
 を含むことを特徴とするファイル生成システム。
[2]
 前記ファイル生成手段は、所定の時間間隔で、前記ファイルが前回生成されたタイミングより後に前記キューに格納された前記性能指標値データを含む前記ファイルを生成する、
 ことを特徴とする[1]に記載のファイル生成システム。
[3]
 前記ファイル生成手段は、生成された前記ファイルに含まれる前記性能指標値データがすべてデキューされたことに応じて、前記キューに格納されているすべての前記性能指標値データを含む前記ファイルを生成する、
 ことを特徴とする[1]に記載のファイル生成システム。
[4]
 通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成することと、
 前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された当該性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定することと、
 前記性能指標値データが取得される頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成することと、
 を含むことを特徴とするファイル生成方法。

 

Claims (4)

  1.  1以上のプロセッサを備え、
     前記1以上のプロセッサのうちの少なくとも1つによって、
     通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成するキュー生成処理と、
     前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定する判定処理と、
     前記判定処理で前記性能指標値データを取得する頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成するファイル生成処理と、
     が実行されるファイル生成システム。
  2.  前記ファイル生成処理では、所定の時間間隔で、前記ファイルが前回生成されたタイミングより後に前記キューに格納された前記性能指標値データを含む前記ファイルを生成する、
     請求項1に記載のファイル生成システム。
  3.  前記ファイル生成処理では、生成された前記ファイルに含まれる前記性能指標値データがすべてデキューされたことに応じて、前記キューに格納されているすべての前記性能指標値データを含む前記ファイルを生成する、
     請求項1に記載のファイル生成システム。
  4.  通信システムに含まれる要素の性能指標値を示す性能指標値データが格納されるキューを生成することと、
     前記性能指標値データが前記キューにエンキューされたことに応じて、前記キューが格納可能な前記性能指標値データの最大数よりも少ない数の、前記キューに格納されている性能指標値データのうちの最新の前記性能指標値データを少なくとも含む直近所定数又は直近所定期間の前記性能指標値データを取得して、取得された性能指標値データに基づいて前記通信システムの状態を判定することと、
     前記性能指標値データが取得される頻度よりも少ない頻度で、前記キューに格納されている前記性能指標値データのうちの少なくとも一部を含むファイルを生成することと、
     を含むファイル生成方法。

     
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