WO2023120489A1

WO2023120489A1 - 水道管工事の工程計画作成システム、工程計画作成方法及び工程計画を作成するためのプログラム

Info

Publication number: WO2023120489A1
Application number: PCT/JP2022/046724
Authority: WO
Inventors: 聡打越; 早人景山; 一也伊東
Original assignee: 株式会社クボタ
Priority date: 2021-12-24
Filing date: 2022-12-19
Publication date: 2023-06-29
Also published as: JP2023094996A; TW202331631A

Abstract

水道管工事の工程計画を容易に作成可能な工程計画作成システムを実現する。工程計画作成システム１は、水道管工事に用いる水道管Ｗの径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得部１１と、情報取得部１１によって取得した水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算部２１と、工程時間演算部２１によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成部３１と、を有する。

Description

水道管工事の工程計画作成システム、工程計画作成方法及び工程計画を作成するためのプログラム

　本発明は、水道管工事の工程計画を作成する工程計画作成システム、工程計画作成方法及び工程計画を作成するためのプログラムに関する。

　一般的に、工事では、工程計画が作成され、作成された工程計画に沿って作業が進められる。工事の工程作成システムとしては、例えば特許文献１に開示されるように、複数の工事区画毎の工事対象物の工事物量と、前記複数の工事区画および前記複数の工事作業での工事物量に対する工数の割合を表す工数係数と、難易度係数と、前記工事区画と別の場所で事前に組み立てるモジュール内の組み立て箇所の個数の当該工事区間内での組み立て箇所の総数に対する割合を表すモジュール化率とに基づいて、前記複数の工事区画毎の前記複数の工事作業それぞれの工事期間を算出する算出部を具備する工事工程作成システムが知られている。

特許第５６６５７５９号公報

　上述の特許文献１の工事工程作成システムでは、工事対象物の工事物量と、工数係数と、難易度係数と、モジュール化率とに基づいて工事時間を算出している。これに対し、水道管工事の場合には、モジュール化が難しく、現場で地面を掘削した後、水道管を１本ずつ地中で接続して埋め戻す必要がある。そのため、水道管工事では、個々の水道管の径、長さ、種類、数及び配置等によって、工程が大きく変わる。

　よって、水道管工事では、単純な工程計算が難しく、熟練の作業者の経験と知識によって手作業で工程を作成していた。したがって、水道管工事の工程作成は、熟練の作業者が時間をかけて作成する必要があり、容易に作成できなかった。

　本発明の目的は、水道管工事の工程計画を容易に作成可能な工程計画作成システムを実現することにある。

　本発明の一実施形態に係る水道管工事の工程計画作成システムは、水道管工事の工程計画を作成する。前記工程計画作成システムは、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部によって取得した前記水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算部と、前記工程時間演算部によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成部と、を有する（第１の構成）。

　上述の構成により、水道管関連情報に基づいて水道管工事の各工程の工程時間を演算し、該演算した工程時間を用いて水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画を自動で容易に作成することができる。なお、前記工程計画は、日毎の工程計画及び全体の工程計画の少なくとも一方を含む。前記全体の工程計画は、水道管工事の開始から終了までの工程計画を意味していて、例えば、週間の工程計画、月間の工程計画、年間の工程計画などを含む。

　前記第１の構成において、前記情報取得部は、前記水道管関連情報に加えて、水道管工事に関連する水道管工事関連情報も取得する。前記工程時間演算部は、前記情報取得部によって取得された前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報を用いて、前記工程時間を演算する（第２の構成）。

　これにより、水道管関連情報に加えて、水道管工事に関連する水道管工事関連情報を用いて、水道管工事の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第２の構成において、前記水道管工事関連情報は、前記水道管を埋設する場所の地上に関連する情報を含む地上関連情報と、前記水道管を埋設する場所の地中に関連する情報を含む地中関連情報と、を含む（第３の構成）。

　これにより、水道管工事に大きな影響を与える地上関連情報及び地中関連情報を考慮して、水道管工事の各工程の工程時間を演算することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第３の構成において、前記地上関連情報は、前記水道管を埋設する場所の地上周辺に関連する地上周辺関連情報と、前記水道管を埋設する場所の道路状況に関連する道路状況関連情報と、を含む（第４の構成）。

　これにより、水道管工事に大きな影響を与える地上関連情報のうち、地上周辺関連情報及び道路状況関連情報を考慮して、水道管工事の各工程の工程時間を演算することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第３または第４の構成において、前記地中関連情報は、地中障害物、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を含む（第５の構成）。

　これにより、水道管工事に大きな影響を与える地中障害物、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を考慮して、水道管工事の各工程の工程時間を演算することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第２から第５の構成のうちいずれか一つの構成において、前記工程時間演算部は、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算する。前記工程計画作成部は、各工程の工程時間だけでなく前記予備時間も考慮して、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する（第６の構成）。

　これにより、地中内の予想外の埋設物によって工程が変更になる場合、または、地上の状況（駐車場または店舗の出入り口で工事ができない時間帯がある等）によって工程が変更になる場合などでも、そのリスクを考慮して、水道管工事の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第６の構成において、前記工程時間演算部は、水道管工事の各工程における前記予備時間を、過去の実績に基づいて補正する予備時間補正部を有する（第７の構成）。

　これにより、水道管工事の各工程における予備時間を、過去の実績に基づいて精度良く求めることができる。例えば、水道管工事に関連するパラメータは作業現場ごとに異なるため、前記パラメータに応じて前記予備時間を補正することにより、過去の実績を前記予備時間に反映させることができる。また、水道管工事の時期における過去の天候データ等に基づいて、前記予備時間を補正することにより、前記予備時間をより精度良く求めることができる。

　したがって、補正された予備時間を用いて、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第２から第７の構成のうちいずれか一つの構成において、前記情報取得部は、前記水道管工事関連情報として、水道管工事を行わない日時に関連する工事休止関連情報を取得する。前記工程計画作成部は、前記情報取得部によって取得した前記工事休止関連情報及び前記工程時間演算部によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する（第８の構成）。

　これにより、水道管工事が休止している期間または時間帯を除いて、水道管工事の工程を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画をより精度良く作成することができる。

　前記第１から第８の構成のうちいずれか一つの構成において、水道管工事の進捗状況に関連する進捗状況関連情報を取得する進捗状況関連情報取得部と、前記進捗状況関連情報取得部によって取得された前記進捗状況関連情報を用いて、前記工程計画作成部によって作成された工程計画を修正する工程計画修正部と、をさらに有する（第９の構成）。

　これにより、水道管工事の実際の進捗状況に応じて、水道管工事の工程計画を修正することができる。よって、水道管工事の工程計画を、実情に合わせてより精度良く作成することができる。

　本発明の一実施形態に係る水道管工事の工程計画作成方法は、水道管工事の工程計画を作成する方法である。前記工程計画作成方法は、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップで取得された前記水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算ステップと、前記工程時間演算ステップで演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成ステップと、を有する（第１の方法）。

　上述の方法により、水道管関連情報に基づいて水道管工事の各工程の工程時間を演算し、該演算した工程時間を用いて水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画を自動で容易に作成することができる。

　本発明の一実施形態に係る水道管工事の工程計画を作成するためのプログラムは、水道管工事の工程計画を作成するためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータに、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得させ、前記取得した水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算させ、前記演算した各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成させる（第１０の構成）。

　上述の構成により、水道管関連情報に基づいて水道管工事の各工程の工程時間を演算し、該演算した工程時間を用いて水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画を自動で容易に作成することができる。

　本発明の一実施形態に係る水道管工事の工程計画作成システムは、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算し、演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する。

　これにより、水道管関連情報に基づいて水道管工事の各工程の工程時間を演算し、該演算した工程時間を用いて水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成することができる。よって、水道管工事の工程計画を自動で容易に作成することができる。

図１は、実施形態１に係る工程計画作成システムの概略構成を示す機能ブロック図である。図２は、水道管工事における日毎の工程計画の一例を示す図である。図３は、水道管工事における月毎の工程計画の一例を示す図である。図４は、作業機械を用いて地面を掘削する様子を模式的に示す図である。図５は、掘削によって形成された溝内に水道管を配置する様子を模式的に示す図である。図６は、水道管同士を接合する様子を模式的に示す図である。図７は、作業機械を用いて、水道管を埋める様子を模式的に示す図である。図８は、溝の側面が矢板によって土留めされている状態を示す図である。図９は、道路の概略構成を模式的に示す図である。図１０は、水道管工事の各工程の作業時間を演算した結果の一例を模式的に示す図である。図１１は、工程計画作成方法の概略を示すフローチャートである。図１２は、工程計画作成方法のうち水道管関連情報及び水道管工事関連情報を取得する方法の概略を示すフローチャートである。図１３は、実施形態１の変形例に係る工程計画作成システムの概略構成を示す機能ブロック図である。図１４は、実施形態２に係る工程計画作成システムの概略構成を示す機能ブロック図である。図１５は、実施形態２に係る工程計画作成システムによって実行される工程計画作成方法のフローチャートを示す。

　以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。

　また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等（以下、固定等）の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。

［実施形態１］
　（水道管工事の工程計画作成システム）
　図１は、本発明の実施形態１に係る工程計画作成システム１の概略構成を示す機能ブロック図である。工程計画作成システム１は、図２及び図３に示すような水道管工事の日毎または月毎の工程計画を作成して出力する。工程計画作成システム１は、例えば、コンピュータ装置によって構成されていてもよいし、コンピュータ装置及び該コンピュータ装置と通信装置を介してデータを授受可能な携帯端末を有していてもよい。

　前記水道管工事は、水道管Ｗを地中に埋設する工事を意味する。前記水道管工事は、水道管Ｗを地中に新規に埋設する工事だけでなく、地中に埋設されている水道管Ｗを更新する工事も含む。前記水道管工事のうち水道管Ｗを地中に新規に埋設する工事は、水道管敷設工程を含む。前記水道管敷設工程は、日毎の工程と、月毎の工程とを含む。前記日毎の工程は、掘削工程と、配管工程と、埋め戻し工程とを含む。前記月毎の工程は、前記日毎の工程を、工程日数分含む。前記月毎の工程は、道路の表面に区画線等を描く区画線工程等を含んでいてもよい。以下では、前記水道管工事として、水道管Ｗを地中に新規に埋設する工事を説明する。

　なお、前記水道管工事のうち水道管Ｗを更新する工事は、日毎の工程の中に、掘削工程と、配管取り外し工程と、配管工程と、埋め戻し工程とを含む。

　前記日毎の水道管工事の各工程を、図４から図７を用いて簡単に説明する。図４は、作業機械Ｍを用いて地面を掘削する様子を模式的に示す図である。図５は、掘削によって形成された溝Ｌ内に水道管Ｗを配置する様子を模式的に示す図である。図６は、水道管Ｗ同士を接合する様子を模式的に示す図である。図７は、作業機械Ｍを用いて、水道管Ｗを埋める様子を模式的に示す図である。

　水道管工事では、まず、図４に示すように、作業機械Ｍを用いて地面を掘削する掘削工程が行われる。図４には特に図示しないが、地面の表面はアスファルトによって舗装されている。よって、前記掘削工程では、作業機械Ｍは、アスファルトを掘削した後、地面を掘削する。前記掘削工程は、水道管Ｗを配置可能な溝Ｌが形成されるように地面を掘削する。

　次に、図５に示すように、掘削によって形成された溝Ｌ内に水道管Ｗを配置する。水道管Ｗは、例えば作業機械Ｍを用いて、溝Ｌ内に搬入される。溝Ｌ内に搬入された水道管Ｗは、図６に示すように、互いに接合される。このように、溝Ｌ内に水道管Ｗを搬入して互いに接合する工程が、配管工程である。

　その後、水道管工事では、図７に示すように、作業機械Ｍを用いて、接合した水道管Ｗを溝Ｌ内で埋め戻す埋め戻し工程が行われる。図９は、道路Ｒの概略構成を模式的に示す図である。道路Ｒは、上から順に、表層Ｒ１、上層路盤Ｒ２、下層路盤Ｒ３及び路床Ｒ４を有する。溝Ｌ内で水道管Ｗを埋め戻す場合には、道路の構成が図９に示す構成になるように、路床Ｒ４、下層路盤Ｒ３、上層路盤Ｒ２及び表層Ｒ１の順に溝Ｌを埋め戻す。

　なお、水道管工事では、掘削工程の後に、図８に示すような土留め工程を行ってもよい。この土留め工程では、矢板Ｐを用いて、掘削工程で掘削した溝Ｌの側面を補強する。土留め工程では、溝Ｌの側面全体を補強してもよいし、溝Ｌの側面の一部のみを補強してもよい。

　図１に示すように、工程計画作成システム１は、情報取得部１１と、計画制御部１５と、工程時間演算部２１と、工程計画作成部３１とを有する。

　情報取得部１１は、水道管関連情報及び水道管工事関連情報を取得する。前記水道管関連情報は、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類（直管、異形管、Ｔ字管、切管など）、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する情報を含む。前記水道管関連情報は、例えば、水道管の管路図等から得られる情報である。すなわち、前記水道管関連情報は、例えば、前記管路図を生成する装置から自動的に得られてもよい。前記水道管関連情報は、入力によって得られてもよいし、演算装置によって演算された結果から得られてもよい。

　前記水道管工事関連情報は、水道管工事に関連する情報を含む。具体的には、前記水道管工事関連情報は、現場条件に関連する情報を含む。前記現場条件に関連する情報は、作業可能時間、作業可能人員、使用する作業機械の種類及び数、並行作業の可否、作業機械の並行使用の可否、土砂または水道管等の運搬時間、試掘の有無などに関する情報のうち少なくとも一つの情報を含む。

　また、前記水道管工事関連情報は、地上関連情報と、地中関連情報とを含む。前記地上関連情報は、水道管を埋設する場所の地上に関連する情報を含む。具体的には、前記地上関連情報は、地上周辺関連情報と、道路状況関連情報とを含む。前記地上周辺関連情報は、水道管工事を行う場所の付近の環境（工事場所が面している施設（住宅、店舗、駐車場など）、工事場所が街中または郊外など）に関する情報を含む。前記道路状況関連情報は、水道管工事を行う場所における交通情報、及び、水道管工事を行う場所が道路の場合にはその道路の幅及び車線数のうち少なくとも一つの情報を含む。

　前記地中関連情報は、前記水道管を埋設する場所の地中に関連する情報を含む。詳しくは、前記地中関連情報は、地中障害物（横断管などの地中構造物、その他の地中埋設物など）、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を含む。

　すなわち、前記地中関連情報は、地中障害物の種類、大きさ、位置などに関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、舗装及び路盤の厚み、特性などの道路構造に関連する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、掘削する位置の土質（砂系、シルト系、粘土系など）に関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、地下水の位置及び量などに関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、土留めの要不要、土留めの種類（アルミ矢板、木矢板、軽量鋼矢板、Ｈ鋼横矢板など）、土留め工法（建て込み、打ち込みなど）、土留めの位置及び範囲に関する情報を含んでいてもよい。

　情報取得部１１は、工期及び工事可能日等に関する情報も、水道管工事関連情報として取得する。情報取得部１１が取得した工期及び工事可能日に関する情報は、工程計画作成部３１によって工程計画を作成する際に、用いられる。

　情報取得部１１は、水道管工事を行わない日時に関連する工事休止関連情報を、水道管工事関連情報として取得してもよい。この場合、工程計画作成部３１は、情報取得部１１によって取得した前記工事休止関連情報及び後述する工程時間演算部２１によって演算された各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する。

　計画制御部１５は、情報取得部１１によって取得された水道管関連情報及び水道管工事関連情報に基づいて、情報取得部１１では得られない情報のうち水道管工事の工程計画を作成するために必要な工事条件を決める。具体的には、計画制御部１５は、例えば、後述する工程時間演算部２１で演算する作業範囲を選択するとともに、土留め工事に関する条件（要不要、適用範囲など）及び試掘に関する条件（要不要、試掘箇所数など）を決定する。計画制御部１５によって選択された作業範囲、及び、計画制御部１５によって決定された土留め工事に関する条件及び試掘に関する条件は、前記水道管工事関連情報の一部として、工程時間演算部２１に出力される。

　工程時間演算部２１は、情報取得部１１によって取得した前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する。工程時間演算部２１は、例えば、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、１本の水道管を埋設するために必要な作業時間を演算する。図１０は、水道管工事の各工程の作業時間を演算した結果の一例を模式的に示す図である。図１０では、説明のために、水道管の管路とともに各工程の作業時間を表示している。工程計画作成システム１は、図１０に示すように水道管の管路とともに各工程の作業時間を表示してもよいし、各工程の作業時間のみをリストで表示してもよい。

　工程時間演算部２１は、各工程において演算した作業時間を、工程時間データとして、後述する工程計画作成部３１に出力する。

　なお、工程時間演算部２１は、前記水道管関連情報に応じた作業時間及び前記水道管工事関連情報に応じた作業時間を用いて、１本の水道管を埋設するために必要な作業時間を演算してもよいし、基準作業時間に対して、前記水道管関連情報に応じた係数及び前記水道管工事関連情報に応じた係数を考慮して、１本の水道管を埋設するために必要な作業時間を演算してもよい。

　工程時間演算部２１は、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算してもよい。前記予備時間は、前記水道管工事関連情報に含まれていてもよいし、工程時間演算部２１が、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、前記各工程の工程時間が遅れる要因を考慮して演算してもよい。例えば、工程時間演算部２１は、前記地中関連情報における地中障害物などの存在可能性の確率等から、掘削及び配管の工程時間に対する予備時間を演算してもよい。すなわち、工程時間演算部２１は、各工程において事象が発生する確率等を考慮して前記予備時間を演算してもよい。

　工程計画作成部３１は、工程時間演算部２１によって演算された各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する。工程計画作成部３１は、入力された工期及び作業可能日などの条件と、前記各工程の工程時間とを用いて、例えば図２に示すような工程計画を作成する。

　工程計画作成部３１は、工程時間演算部２１が前記予備時間を演算した場合には、各工程の工程時間だけでなく前記予備時間も考慮して、前記工程計画を作成してもよい。

　工程計画作成部３１は、水道管工事を行う管路において、工事箇所の順番を決めてもよい。例えば、工程計画作成部３１は、工事の難易度に応じて、工事箇所の順番を決めてもよい。

　以上より、本実施形態に係る水道管工事の工程計画作成システム１は、日毎の水道管工事の工程計画を作成する。工程計画作成システム１は、水道管工事に用いる水道管Ｗの径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得部１１と、情報取得部１１によって取得した水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算部２１と、工程時間演算部２１によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成部３１と、を有する。

　上述の構成により、水道管関連情報に基づいて日毎の水道管工事の各工程の工程時間を演算し、該演算した工程時間を用いて日毎の水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成することができる。よって、日毎の水道管工事の工程計画を自動で容易に作成することができる。

　さらに、水道管工事の工程計画作成システム１は、作成した日毎の水道管工事の工程計画に基づき、図３に示すような月毎の水道管工事の工程計画を作成してもよい。具体的には、水道管工事の工程計画作成システム１は、作成した日毎の水道管工事の工程計画を日数分積算することにより、図３に示すような月毎の水道管工事の工程を作成してもよい。

　なお、水道管工事の工程計画作成システム１は、日毎の水道管工事の工程計画のみを作成してもよいし、月毎の水道管工事の工程計画のみを作成してもよい。また、水道管工事の工程計画作成システム１は、週間の工程計画、月間の工程計画及び年間の工程計画などを含む全体の工程計画を作成してもよい。日毎以外の水道管工事の工程計画における各工程の工程時間の演算方法は、上述した日毎の水道管工事の工程計画における各工程の工程時間の演算方法と同様である。

　本実施形態では、情報取得部１１は、前記水道管関連情報に加えて、水道管工事に関連する水道管工事関連情報も取得する。工程時間演算部２１は、情報取得部１１によって取得された前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報を用いて、前記工程時間を演算する。

　本実施形態では、前記水道管工事関連情報は、水道管Ｗを埋設する場所の地上に関連する情報を含む地上関連情報と、水道管Ｗを埋設する場所の地中に関連する情報を含む地中関連情報と、を含む。

　本実施形態では、前記地上関連情報は、水道管Ｗを埋設する場所の地上周辺に関連する地上周辺関連情報と、水道管Ｗを埋設する場所の道路状況に関連する道路状況関連情報と、を含む。

　本実施形態では、前記地中関連情報は、地中障害物、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を含む。

　本実施形態では、工程時間演算部２１は、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算してもよい。工程計画作成部３１は、各工程の工程時間だけでなく前記予備時間も考慮して、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成してもよい。

　本実施形態では、情報取得部１１は、前記水道管工事関連情報として、水道管工事を行わない日時に関連する工事休止関連情報を取得してもよい。工程計画作成部３１は、情報取得部１１によって取得した前記工事休止関連情報及び工程時間演算部２１によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成してもよい。

　（工程計画作成方法）
　次に、上述のような構成を有する工程計画作成システム１によって実行される工程計画作成方法について、図１１及び図１２を用いて説明する。図１１は、工程計画作成方法の概略を示すフローチャートである。図１２は、工程計画作成方法のうち水道管関連情報及び水道管工事関連情報を取得する方法の概略を示すフローチャートである。

　図１１に示すように、まず、工程計画作成システム１の情報取得部１１は、工期及び作業可能日を取得する（ステップＳ１）。前記工期及び作業可能日は、例えば、工程計画作成システム１に入力されてもよいし、工程計画作成システム１が他のシステムまたは記憶装置などから情報を取得してもよい。

　次にステップＳ２において、情報取得部１１は、水道管関連情報及び水道管工事関連情報を取得する。具体的には、情報取得部１１は、図１２に示すフローチャートのように、水道管関連情報及び水道管工事関連情報を取得する。

　まず、ステップＳＡ１では、情報取得部１１は、水道管の配管の設計データを読み込む。情報取得部１１は、例えば、他のシステムまたは記憶装置などから、前記設計データを読み込む。前記設計データは、例えば、水道管の管路設計によって得られる、水道管のサイズ（径、長さ）、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連するデータである。すなわち、情報取得部１１は、水道管関連情報を取得する。なお、前記設計データは、水道管の管路の周辺における地上関連情報を含んでいてもよい。

　次に、ステップＳＡ２では、計画制御部１５は、ステップＳＡ３における工事条件の入力範囲である作業範囲を選択する。計画制御部１５によって選択された作業範囲は、情報取得部１１に入力される。前記作業範囲の選択は、情報取得部１１に対する入力によって行われてもよいし、他のシステムまたは記憶装置で設定されている作業範囲を用いて行われてもよい。

　前記作業範囲は、水道管工事を行う管路全体の範囲であってもよいし、前記管路のうち一部の範囲のみであってもよい。なお、情報取得部１１は、前記作業範囲を、前記管路における始点及び終点を選択することによって選択してもよい。

　続くステップＳＡ３では、情報取得部１１は、ステップＳＡ２で選択した作業範囲における水道管の工事条件を取得する。前記工事条件は、水道管工事関連情報を含む。すなわち、前記工事条件は、現場条件に関連する情報、地上関連情報及び地中関連情報を含む。

　前記現場条件に関連する情報は、作業可能時間、作業可能人員、使用する作業機械の種類及び数、並行作業の可否、作業機械の並行使用の可否、土砂または水道管等の運搬時間などに関する情報のうち少なくとも一つの情報を含む。

　前記地上関連情報は、水道管工事を行う場所における交通情報、水道管工事を行う場所が道路の場合にはその道路の幅及び車線数、水道管工事を行う場所の付近の環境（住宅、店舗など）に関する情報のうち少なくとも一つの情報を含む。

　前記地中関連情報は、地中障害物（横断管などの地中構造物、その他の地中埋設物など）、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を含む。前記地中関連情報は、地中障害物の種類、大きさ、位置などに関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、舗装及び路盤の厚み、特性などの道路構造に関連する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、掘削する位置の土質（砂系、シルト系、粘土系など）に関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、地下水の位置及び量などに関する情報を含んでいてもよい。前記地中関連情報は、土留めの要不要、土留めの方法（矢板、切梁など）、土留め工法（建て込み、打ち込みなど）、土留めの範囲に関する情報を含んでいてもよい。

　ステップＳＡ４では、計画制御部１５は、情報取得部１１が取得した地中関連情報等から、土留めの有無及び土留めを実施する範囲を決定する。詳しくは、計画制御部１５は、例えば、地中の土質及び地下水などの情報に基づいて、土留めの有無及び土留めを実施する範囲を決定する。計画制御部１５によって決定された土留めに関する情報は、水道管工事関連情報として情報取得部１１に入力される。

　続くステップＳＡ５では、計画制御部１５は、情報取得部１１が取得した地中関連情報等から、試掘の有無及び試掘箇所を決定する。詳しくは、計画制御部１５は、例えば、地中障害物などの情報に基づいて、試掘の有無及び試掘箇所を決定する。計画制御部１５によって決定された試掘に関する情報は、水道管工事関連情報として情報取得部１１に入力される。その後、工程計画作成システム１は、図１１に示すフローチャートに戻って、ステップＳ３の処理を行う。

　なお、ステップＳＡ４は、工程計画作成方法で行われなくてもよい。また、ステップＳＡ５は、工程計画作成方法で行われなくてもよい。

　図１１に示すフローチャートのステップＳ３では、工程時間演算部２１は、ステップＳ２で取得した水道管関連情報及び水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における工程時間を演算する。具体的には、工程時間演算部２１は、例えば、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、１本の水道管を埋設するために必要な作業時間を演算する。工程時間演算部２１が前記作業時間を演算する方法は、どのような方法であってもよい。

　続くステップＳ４では、工程計画作成部３１は、工程時間演算部２１によって演算された各工程の工程時間と、ステップＳ１で情報取得部１１が取得した工期及び作業可能日等の情報とを用いて、日毎及び月毎の工程計画を作成する。具体的には、工程計画作成部３１は、１日で日毎の工程が完了するとともに、前記工期内で前記作業可能日に作業を行って水道管工事全体が完了するように、前記工程時間を組み合わせて工程計画を作成する。この際、工程計画作成部３１は、並行作業の有無、作業機械の台数及び運搬時間などに応じて、効率良く作業が進むように工程計画を作成する。

　ここで、ステップＳ２が情報取得ステップに対応し、ステップＳ３が工程時間演算ステップに対応し、ステップＳ４が工程計画作成ステップに対応する。

　本実施形態に係る水道管工事の工程計画作成方法は、水道管工事の工程計画を作成する方法である。前記工程計画作成方法は、水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得ステップと、前記情報取得ステップで取得された前記水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算ステップと、前記工程時間演算ステップで演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成ステップと、を有する。

　（水道管工事の工程計画を作成するためのプログラム）
　本発明の実施形態におけるプログラムは、工程計画作成システム１を構成するコンピュータに、図１１に示すステップＳ１からＳ４を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムを工程計画作成システム１のコンピュータによって実行することにより、本実施形態における工程計画作成システム１と工程計画作成方法とを実現することができる。この場合、工程計画作成システム１を構成するコンピュータは、汎用のコンピュータまたは専用のコンピュータであってもよい。コンピュータは、例えばＣＰＵを搭載し、該ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）によって演算処理を行う。

　また、本実施形態では、工程計画作成システム１が取得したデータ及び演算した演算結果は、図示しない記憶装置に記憶される。工程計画作成システム１は、前記記憶装置に記憶されたデータを用いて演算を行う場合には、前記データを読み込んで演算処理を行う。前記記憶装置は、メモリ、ハードディスク等の記憶装置を含む記憶媒体によって構成される。

　本実施形態に係る水道管工事の工程計画を作成するためのプログラムは、水道管工事の工程計画を作成するためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータに、水道管工事に用いる水道管Ｗの径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得させ、前記取得した水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算させ、前記演算した各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成させる。

　（変形例）
　次に、図１３を用いて、上述の構成を有する工程計画作成システム１の変形例について説明する。図１３は、本変形例に係る工程計画作成システム１００の概略構成を示す機能ブロック図である。本変形例に係る工程計画作成システム１００の構成は、工程時間演算部１２１が予備時間補正部１２２を有する点で、実施形態１の工程計画作成システム１の構成と異なる。よって、以下の説明では、実施形態１と同様の構成については同一の符号を付して、実施形態１と異なる部分についてのみ説明する。

　工程時間演算部１２１は、水道管工事の各工程における予備時間を演算するとともに、前記予備時間を水道管工事の過去の実績に応じて補正する。具体的には、工程時間演算部１２１は、予備時間補正部１２２を有する。

　予備時間補正部１２２は、前記予備時間を、水道管工事の過去の実績に応じて補正する。具体的には、予備時間補正部１２２は、水道管工事の工事現場ごとに異なる、水道管工事関連情報のパラメータの実績値を用いて、工程計画を行う水道管工事の予備時間を補正する。また、予備時間補正部１２２は、梅雨時期または降雪時期などの季節の天候によって水道管工事ができない場合を考慮して、前記予備時間を補正する。このように、予備時間補正部１２２は、水道管工事の工事現場の状況及び過去の工事時期の天候などを含む過去の実績に関する情報に基づいて、前記予備時間を補正する。これにより、前記予備時間の計算精度を高めることができる。

　以上のように、本変形例では、工程時間演算部１２１は、水道管工事の各工程における予備時間を、過去の実績に基づいて補正する予備時間補正部１２２を有する。

［実施形態２］
　図１４は、実施形態２に係る工程計画作成システム２００の概略構成を示す機能ブロック図である。実施形態２に係る工程計画作成システム２００は、水道管工事の進捗状況に応じて工程計画を修正する点で、実施形態１の工程計画作成システム１，１００とは異なる。よって、以下の説明では、実施形態１と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態１と異なる部分についてのみ説明する。

　工程計画作成システム２００は、情報取得部１１と、計画制御部１５と、工程時間演算部２１と、工程計画作成部３１と、進捗状況関連情報取得部２４１と、工程計画修正部２４２とを有する。

　進捗状況関連情報取得部２４１は、水道管工事の進捗状況関連情報を取得する。前記進捗状況関連情報は、工事実績データ、工程データ、施工管理データなどのように、水道管工事の進捗状況に関連する情報である。進捗状況関連情報取得部２４１は、例えば施工情報を管理する図示しない施工情報システムから前記進捗状況関連情報を取得してもよいし、入力によって前記進捗状況関連情報を取得してもよい。

　工程計画修正部２４２は、工程計画作成部３１によって作成された工程計画を、進捗状況関連情報取得部２４１によって取得した進捗状況関連情報に基づいて修正する。工程計画修正部２４２は、修正した工程計画データを出力する。

　図１５は、上述のような構成を有する工程計画作成システム２００によって実行される工程計画作成方法のフローチャートを示す。図１５に示すように、工程計画作成システム２００によって実行される工程計画作成方法のステップＳ１～Ｓ４は、実施形態１の工程計画作成システム１によって実行される工程計画作成方法のステップＳ１～Ｓ４と同じである。よって、ステップＳ１～Ｓ４までの説明は省略する。

　ステップＳ４で工程計画作成部３１が工程計画を作成した後、ステップＳ１０１では、進捗状況関連情報取得部２４１が進捗状況関連情報を取得する。続くステップＳ１０２では、工程計画修正部２４２が、前記工程計画を、前記進捗状況関連情報に基づいて修正する。その後、工程計画修正部２４２は、修正した工程計画を出力する。

　本実施形態では、工程計画作成システム２００は、水道管工事の進捗状況に関連する進捗状況関連情報を取得する進捗状況関連情報取得部２４１と、進捗状況関連情報取得部２４１によって取得された前記進捗状況関連情報を用いて、工程計画作成部３１によって作成された工程計画を修正する工程計画修正部２４２と、を有する。

　これにより、水道管工事の実際の進捗状況に応じて、水道管工事の工程計画を修正することができる。本実施形態の工程計画作成システム２００の構成によって、例えば、雨等の天候の影響により水道管工事を行えない場合に、工事の遅れを取り戻すための工程計画の修正を行うことができる。よって、水道管工事の工程計画を、実情に合わせてより精度良く作成することができる。

　（その他の実施形態）
　以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

　前記各実施形態では、工程計画作成システム１は、計画制御部１５を有する。しかしながら、工程計画作成システムは、計画制御部を有さずに、情報取得部１１では得られない情報のうち水道管工事の工程計画を作成するために必要な工事条件を、入力によって得てもよいし、記憶装置等に予め記憶されているデータから得てもよい。

　前記各実施形態では、水道管工事関連情報は、現場条件に関連する情報と、地上関連情報と、地中関連情報とを含む。しかしながら、水道管工事関連情報は、現場条件に関連する情報を含んでいなくてもよい。水道管工事関連情報は、地上関連情報を含んでいなくてもよい。水道管工事関連情報は、地中関連情報を含んでいなくてもよい。

　前記各実施形態では、地上関連情報は、地上周辺関連情報と、道路状況関連情報とを含む。しかしながら、地上関連情報は、地上周辺関連情報を含んでいなくてもよい。地上関連情報は、道路状況関連情報を含んでいなくてもよい。

　前記各実施形態では、工程時間演算部２１は、水道管関連情報及び水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する。しかしながら、工程時間演算部は、水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算してもよい。工程時間演算部は、水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算してもよい。

　前記各実施形態では、工程時間演算部２１は、水道管関連情報及び水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算する。しかしながら、工程時間演算部は、水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算してもよい。工程時間演算部は、水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算してもよい。

　前記各実施形態では、工程計画作成システム１，１００，２００は、水道管を地中に埋設する水道管工事の工程計画を作成して出力する。しかしながら、工程計画作成システムは、水道管の埋設だけでなく、水道管に対して並行に配置された並行管の埋設も含めた水道管工事の工程計画を作成してもよい。

　前記各実施形態では、工程計画作成システム１，１００，２００は、水道管工事の工程計画を作成する。しかしながら、工程計画作成システムは、工程計画以外にも、施工管理計画などを含む水道事業体への提出資料を作成してもよい。また、工程計画作成システムは、作業表、施工管理表及び在庫管理表などの工事中に管理したいデータを可視化してもよい。また、工程計画作成システムは、工程表、工事日報を自動作成してもよい。また、工程計画作成システムは、実施工程表などの工事完了後の書類を自動作成してもよい。

　前記各実施形態では、工程計画作成システム１，１００，２００は、地面を掘削する開削工法によって水道管工事を行う場合の工程計画を作成する。しかしながら、工程計画作成システムは、トンネル内に水道管を配管する場合などに用いられる非開削工法によって水道管工事を行う場合の工程計画を作成してもよい。この場合には、工程計画作成システムは、前記非開削工法の水道管工事に適した工程に基づいて、工程計画を作成する。

　前記実施形態２では、工程計画作成システム２００は、水道管工事の実際の進捗状況に応じて、水道管工事の工程計画を修正する。しかしながら、工程計画作成システムは、目標工期を守るために必要な人員または作業機械をリコメンドしてもよい。このようなリコメンドを、実施形態１の工程計画作成システムが行ってもよい。

　本発明は、水道管工事の工程計画を作成する工程計画作成システムに利用可能である。

１、１００、２００　工程計画作成システム
１１　情報取得部
１５　計画制御部
２１　工程時間演算部
３１　工程計画作成部
１２１　工程時間演算部
１２２　予備時間補正部
２４１　進捗状況関連情報取得部
２４２　工程計画修正部
Ｗ　水道管
Ｌ　溝
Ｍ　作業機械
Ｐ　矢板
Ｒ　道路
Ｒ１　表層
Ｒ２　上層路盤
Ｒ３　下層路盤
Ｒ４　路床

Claims

　水道管工事の工程計画を作成する工程計画作成システムであって、
　水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得部と、
　前記情報取得部によって取得した前記水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算部と、
　前記工程時間演算部によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成部と、
を有する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項１に記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記情報取得部は、前記水道管関連情報に加えて、水道管工事に関連する水道管工事関連情報も取得し、
　前記工程時間演算部は、前記情報取得部によって取得された前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報を用いて、前記工程時間を演算する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項２に記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記水道管工事関連情報は、
　前記水道管を埋設する場所の地上に関連する情報を含む地上関連情報と、
　前記水道管を埋設する場所の地中に関連する情報を含む地中関連情報と、
を含む、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項３に記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記地上関連情報は、
　前記水道管を埋設する場所の地上周辺に関連する地上周辺関連情報と、
　前記水道管を埋設する場所の道路状況に関連する道路状況関連情報と、
を含む、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項３または４に記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記地中関連情報は、地中障害物、道路構造、土質及び地下水のうち少なくとも一つに関連する情報を含む、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項２から５のいずれか一つに記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記工程時間演算部は、前記水道管関連情報及び前記水道管工事関連情報に基づいて、水道管工事の各工程における予備時間を演算し、
　前記工程計画作成部は、各工程の工程時間だけでなく前記予備時間も考慮して、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項６に記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記工程時間演算部は、水道管工事の各工程における前記予備時間を、過去の実績に基づいて補正する予備時間補正部を有する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項２から７のいずれか一つに記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　前記情報取得部は、前記水道管工事関連情報として、水道管工事を行わない日時に関連する工事休止関連情報を取得し、
　前記工程計画作成部は、前記情報取得部によって取得した前記工事休止関連情報及び前記工程時間演算部によって演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　請求項１から８のいずれか一つに記載の水道管工事の工程計画作成システムにおいて、
　水道管工事の進捗状況に関連する進捗状況関連情報を取得する進捗状況関連情報取得部と、
　前記進捗状況関連情報取得部によって取得された前記進捗状況関連情報を用いて、前記工程計画作成部によって作成された工程計画を修正する工程計画修正部と、
をさらに有する、
水道管工事の工程計画作成システム。
　水道管工事の工程計画を作成する工程計画作成方法であって、
　水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得する情報取得ステップと、
　前記情報取得ステップで取得された前記水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算する工程時間演算ステップと、
　前記工程時間演算ステップで演算された前記各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成する工程計画作成ステップと、
を有する、
水道管工事の工程計画作成方法。
　水道管工事の工程計画を作成するためのプログラムであって、
　コンピュータに、
　水道管工事に用いる水道管の径、長さ、種類、数及び配置のうち少なくとも一つに関連する水道管関連情報を取得させ、
　前記取得した水道管関連情報に基づいて、水道管工事の各工程の作業時間を含む工程時間を演算させ、
　前記演算した各工程の工程時間を用いて、水道管工事の少なくとも一部の工程計画を作成させる、
水道管工事の工程計画を作成するためのプログラム。