WO2023095415A1 - 温室効果ガス排出量の情報を扱う情報連携システム、情報処理装置及びプログラム - Google Patents

温室効果ガス排出量の情報を扱う情報連携システム、情報処理装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

本開示に係る実施形態は、コンピュータを、温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムの各手段として機能させるための1つ以上のプログラムであって、情報連携システムは、第1企業によって生成される第1企業活動データであって、第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データをストレージに記録する記録手段と、他の企業によって生成されてストレージに記録される第2企業活動データであって、他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得する取得手段と、第1企業活動データと第2企業活動データの一部とに基づいて、第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量を算出する算出手段と、を含む。そして、算出手段は、第1企業活動データに基づいて第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、第2企業活動データのうちの第1企業と関連する企業活動データに基づいて第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出する。

Description

温室効果ガス排出量の情報を扱う情報連携システム、情報処理装置及びプログラム
 本発明は、温室効果ガス排出量の情報を扱う情報連携システム、情報処理装置及びプログラムに関する。
 従来、企業の炭素排出量をブロックチェーンに記録することにより、透明性を高めた環境活動の評価や信頼できる炭素取引を可能にする技術が知られている(特許文献1及び特許文献2)。
 特許文献1では、各企業の活動によって生じた燃料使用量などの環境情報をセンサデバイスで取得して分散型台帳に記録し、企業による環境活動の評価を可能にするシステムを開示している。特許文献2では、複数の対象(企業)の炭素行動関連データをそれぞれの炭素データ(炭素排出削減量や炭素排出量)に変換してブロックチェーンに記録することを開示している。
 ところで、温室効果ガス(GHG)排出量の評価では、企業自らの直接的な排出だけでなく、当該企業の事業活動に関連するあらゆる排出を合計した排出量(サプライチェーン排出量)を、企業単位よりも詳細な単位、例えば製品単位で算出することが望まれる。サプライチェーン排出量は、(燃料の燃焼などの)企業自らによる温室効果ガスの直接排出(Scope1)の排出量と、他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出(Scope2)の排出量と、企業の活動に関する他社の排出である、Scope1及び2以外の間接排出(Scope3)の排出量との合計である。
 特許文献3では、科目及び細目とその費用を有する企業活動情報を受け付け、企業活動情報と境界情報(評価対象に該当する科目又は細目を列挙した情報)に基づいて、GHG排出量などを算出する技術を開示している。特許文献3では、境界情報は、GHG排出、CO2削減、LCA、サプライチェーン排出量算定(Scope1~3)などの複数の評価指標について、評価対象に該当するか否かの基準を有すものであるため、対象となる企業の様々な排出量を評価可能になる。
国際公開2020/084700号公報 特開2021-510223号公報 特許第6896315号
 特許文献3に係る技術では、サプライチェーン上の様々な企業が企業活動をシステムに入力することは考慮されておらず、例えば自社のScope3排出量を算出するために、必要な企業活動情報の全てを自ら入力する。現実的にも、企業ではScope3排出量を算出するための情報は、会社単位で電子メールや封書等で情報伝達され、受け取った企業ごとに伝達された情報をシステムに入力する。
 サプライチェーン上の様々な企業から排出量算出のためのデータを受け取って入力することは作業が煩雑であるほか、誤入力などによって信頼性も低下し得る。部品を供給するサプライチェーンの上流に位置する企業の企業活動データを、下流側の複数の企業のそれぞれが自社用の企業活動情報として収集、入力するのは非効率でもある。
 本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、サプライチェーン上の他の企業の企業活動データの利用と、間接的な排出を含むGHG排出量の算出とを容易にすることが可能な技術を実現することである。
 この課題を解決するため、例えば本発明のプログラムは以下の構成を備える。すなわち、
 コンピュータを、温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムの各手段として機能させるための1つ以上のプログラムであって、前記情報連携システムは、
 第1企業によって生成される第1企業活動データであって、前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データをストレージに記録する記録手段と、
 他の企業によって生成されて前記ストレージに記録される第2企業活動データであって、前記他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得する取得手段と、
 前記第1企業活動データと前記第2企業活動データの一部とに基づいて、前記第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量を算出する算出手段と、を含み、
 前記算出手段は、前記第1企業活動データに基づいて前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、前記第2企業活動データのうちの前記第1企業と関連する企業活動データに基づいて前記第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出する、ことを特徴とするプログラム。
 本発明によれば、サプライチェーン上の他の企業の企業活動データの利用と、間接的な排出を含むGHG排出量の算出とを容易にすることが可能になる。
 本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
 添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係る情報連携システムの概要を説明する図 本実施形態のシステムによる排出量算出のコンセプトを模式的に示す図 本実施形態に係るエッジノード及びブロックチェーンノードの機能構成例を示すブロック図 本実施形態に係るエッジノードのハードウェア構成を示す図 本実施形態に係るシステムにおいて実現される論理的なモジュール構成例を示す図 本実施形態に係るシステムにおいて実現される処理及びデータ要素を示す図(1) 本実施形態に係るシステムにおいて実現される処理及びデータ要素を示す図(2) 本実施形態に係るシステムにおいて実現される処理及びデータ要素を示す図(3) 本実施形態に係るシステムにおけるデータ送受信に係る動作を模式的に示す図(1) 本実施形態に係るシステムにおけるデータ送受信に係る動作を模式的に示す図(2) 本実施形態に係るログイン画面の一例を示す図 本実施形態に係る受信一覧画面の一例を示す図 本実施形態に係る送信一覧画面の一例を示す図 本実施形態に係る新規編集画面の一例を示す図 本実施形態に係る企業活動データの送信先を指定するためのダイアログの一例を示す図 本実施形態に係る企業活動データを辿って展開する例を示す図(1) 本実施形態に係る企業活動データを辿って展開する例を示す図(2) 本実施形態に係る係数について説明するための図 本実施形態に係る係数について詳細に説明するための図 本実施形態に係る係数について詳細に説明するための図 本実施形態に係る部品構成表の一例を示す図 本実施形態に係る部品構成表を登録する流れを模式的に示す図(1) 本実施形態に係る部品構成表を登録する流れを模式的に示す図(2) 本実施形態に係る係数を用いた処理について説明する図 本実施形態に係る主体内連携処理を開始させるユーザインタフェースの例を示す図 本実施形態に係る、出荷数量の製品に対するGHG排出量等の演算結果の生成例を示す図(1) 本実施形態に係る、出荷数量の製品に対するGHG排出量等の演算結果の生成例を示す図(2) 本実施形態に係る証書登録画面の例を模式的に示す図 本実施形態に係る、証書登録後の処理の一例を示す図(1) 本実施形態に係る、証書登録後の処理の一例を示す図(2) 本実施形態に係る、証書情報を検収する例を示す図(1) 本実施形態に係る、証書情報を検収する例を示す図(2) 本実施形態に係る証書の検索及び証書の確認方法の一例を示す図(1) 本実施形態に係る証書の検索及び証書の確認方法の一例を示す図(2) 本実施形態に係る製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を模式的に示す図(1) 本実施形態に係る製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を模式的に示す図(2) 本実施形態に係る製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を模式的に示す図(3) 本実施形態に係る、係数を用いた換算処理を説明する図(1) 本実施形態に係る、係数を用いた換算処理を説明する図(2) 本実施形態に係る、係数を用いた換算処理を説明する図(3) 本実施形態に係る、換算係数DBが再構成される処理を説明する図 本実施形態に係る、SCOPE1未オフセット分の割当処理を模式的に示す図(1) 本実施形態に係る、SCOPE1未オフセット分の割当処理を模式的に示す図(2) 本実施形態に係る、SCOPE1未オフセット分の割当処理を模式的に示す図(3) 本実施形態に係る、正確性証明の追記処理について説明する図(1) 本実施形態に係る、正確性証明の追記処理について説明する図(2) 本実施形態に係る、正確性証明の追記処理について説明する図(3) 本実施形態に係る、入力支援機能のための情報連携システムにおける一連の動作を説明する図 本実施形態に係る入力支援機能における、依頼用のユーザインタフェースの例を示す図 本実施形態に係る部品共有について説明する図 本実施形態に係る部品共有について説明する図 本実施形態に係る部品共有機能において用いられるユーザインタフェースの例を示す図
 以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
 <情報連携システムの概要>
 図1を参照して、本実施形態に係る情報連携システムについて説明する。本実施形態に係る情報連携システムは、複数の企業間で企業活動データを共有し、各企業のGHG排出量を精度よく算出するためのシステムである。当該システムでは、例えば、従来の企業単位の活動量と排出源ベースで算出されるScope3の排出量に比べて、実測値に近い精度の高い排出量を把握可能になる。また、サプライチェーン上の上流から下流まで企業活動データが連携されるため、サプライチェーン上のどこでどれだけGHGが排出されているのか、或いはどの程度オフセットの対応がとられているのかといった状況をより容易に把握可能になる。以下、詳細に説明する。
 情報連携システム100では、複数の企業で使用される端末(102a、102b、…102n)が、それぞれに対応するエッジノード群(104a、104b、…104n)にアクセスし、(更にブロックチェーンノードを介して)ブロックチェーンに記録される他の企業の企業活動データを参照したり、自社の企業活動データをブロックチェーンに記録したりする。なお、企業の端末を区別しないときは、単に端末102と称する。また、エッジノード群は、1つ以上のエッジノードで構成され得るが、以下の説明では簡単化のためエッジノードが1台である場合を例に説明する。そして、エッジノード群やブロックチェーンノードを区別しないときは、単にエッジノード104、ブロックチェーンノード106などと称する。
 端末102を使用する企業は、それぞれの事業活動を有する企業である。例えば、端末102aを使用する企業(企業A)がGHG排出量の算出主体である場合、端末102bから102nを使用するそれぞれの企業には、企業Aの事業活動に関連するあらゆるGHG排出に関与する企業が含まれる。
 エッジノード104は、ブロックチェーン上で共有される企業活動データを各企業が他の企業へ送信したり他の企業から受信するように操作可能にするアプリケーションを動作させている。企業の企業活動データはトランザクションとしてブロックチェーンネットワーク120のブロックチェーンに記録される。なお、以下の説明では、説明の簡単化のため、企業活動データを単にトランザクションデータともいう。政府は、端末108により、ブロックチェーンネットワーク120に接続されたエッジノード104を介して必要な企業活動データを読み出して、例えば政府統計などの作成に利用することができる。
 ブロックチェーンネットワーク120に記録される企業活動データは、例えば、特定の製品ごとの、カーボンフットプリント(GHG排出量)、及び、GHG以外のエネルギー消費量を含む。また、企業活動データは、GHG排出の削減量や吸収量を示す、特定製品ごとのカーボンシンククレジット及び環境価値の情報を含む。環境価値の情報は、再生可能エネルギーの発生源を示す情報であり、例えば非化石価値の情報を含んでよい。カーボンシンククレジット及び環境価値の情報は、カーボンシンククレジットや環境価値の裏付けとなる証書およびGHG排出プロトコルへの準拠証明書の情報そのものでなく、証書や証明書への参照であってもよい。GHG排出量やGHG以外のエネルギー消費量のみならず、クレジットや環境価値の情報を企業活動データとして一体的に扱うことにより、企業におけるGHG排出量やエネルギー消費の削減実績を含めたトータルの排出実績をトレースすることが可能になる。
 企業活動データは、様々な粒度で記録、参照され得るが、可能な限り製品に固有な排出量、活動量を得られるデータであることが望ましい。データの粒度は、例えば、(1)企業レベルのデータ、(2)事業単位レベルのデータ、(3)施設レベルのデータ、(4)活動レベル、プロセスレベル又は製造ラインレベル、(5)製品レベルのデータ、などであり得る。企業レベルのデータは、企業全体のGHG排出量及び/又は活動量のデータであり、粗いレベルのデータとなる。事業単位レベルのデータは、製品を製造する事業単位のGHG排出量及び/又は活動量のデータである。施設レベルのデータは、製品を製造する施設又は事業のGHG排出量及び/又は活動量のデータである。活動レベル、プロセスレベル又は製造ラインレベルのデータは、製品を製造する活動、プロセス又は製造ラインに関わるGHG排出量及び/又は活動量のデータである。製品レベルのデータは、製品の原料採取からゲートまでのGHG排出量のデータである。本実施形態では、企業活動データを企業単位よりも粒度の細かい製品単位で行うことにより、実測値に近い精度の高い排出量を把握可能になる。
 企業活動データを製品単位でトレースすることが可能になることにより、企業は、様々なレベルの排出量を外部に提供することができる。本システムが製品単位の企業活動データの情報を合算することにより、例えば施設単位、事業単位、企業単位など任意のレベルの排出量を提供することができる。
 また、企業活動データがブロックチェーンに記録されることにより、その改竄を困難にすることができる。すなわち、ブロックチェーンを介して伝達される企業活動データの信頼性を確保することができる。
 図2は、本情報連携システム100による排出量算出のコンセプトを模式的に示している。図2に示すイメージでは、企業200、202、204がそれぞれ自社のScope1排出量を算出するための企業活動データを生成し、それぞれの企業活動データが他社との間で相互に接続され、利用可能になっている様子を示している。例えば、企業200は、企業202や企業204の各企業活動データのうちの自社に関連する部分のデータを参照して、Scope3排出量(例えば部品の輸送や製品の廃棄に係る排出量)まで算出することができる。各企業は、自社の企業活動データであれば事業単位レベル、施設レベル、製品レベルなどの粒度の細かいデータを入力することができる(障壁が低い)ため、他社がこれらの企業活動データの関連部分を参照、活用することができれば、Scope1以外の排出量の算出精度が向上し得る。すなわち、従来方法において、各企業が企業単位の活動量に排出原単位を乗算することで大まかなScope3排出量を算出する場合などと比べて、排出量算出の手間を低減したり、算出される排出量の精度を向上させることができる。
 <エッジノードとブロックチェーンノードの機能構成例>
 次に、図3Aを参照して、エッジノードとブロックチェーンノードの機能構成例について説明する。エッジノードとブロックチェーンノードは、それぞれ情報処理装置の一例である。ここに示す各ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子、回路、機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによって様々なかたちで実現され得る。また、ここに示す各データは、後述するメモリ又はストレージに一時的又は永続的に格納される。
 本実施形態では、ブロックチェーンネットワーク120に接続されるブロックチェーンノード320と、アプリケーションを動作させるエッジノード300とが協働して動作する。エッジノード300は、例えば、企業内のユーザ352が使用するユーザ端末350に後述する画面情報を提供したり、後述する主体間情報伝達モジュールなどの複数のモジュールの機能を実現したりする。エッジノード300とブロックチェーンノード320はそれぞれ上述のエッジノード104とブロックチェーンノード106に対応する。また、ユーザ端末350は、企業内の端末102に対応する。なお、図3Aに示す機能構成例は、これに限定されない。例えば、エッジノード300を構成する要素の何れかが第3のノード上で動作してもよい(例えばエッジノード300のいずれかのデータが第3のノードで保持されてもよい)。また、図3Aの例では、エッジノード300とブロックチェーンノード320とが別々のノードである場合を示しているが、これらは一体であってもよい。
 エッジノード300は、例えば、通信部302と、表示制御部304と、権限評価部306と、証書管理部308と、データ連携部310と、環境価値算出部311と、部品管理部313と、権限データ312と、証書データ314と、環境価値データ316と、部品データ318とを含む。一方、ブロックチェーンノード320は、例えば、エッジ通信部322と、ブロックチェーン通信部324と、ハッシュ値算出部326と、暗号処理部328と、トランザクションデータ330とを含む。
 エッジノード300の通信部302は、ネットワークを介してユーザ端末350及びブロックチェーンノード320と通信する。通信部302は、表示制御部304で生成される表示用データをユーザ端末350に送信するとともに、ユーザ端末350から送信される入力データを受信する。受信された入力データは、評価データ連携部310或いは環境価値算出部311などへ提供される。また、通信部302は、データ連携部310などの指示に応じて、ブロックチェーンノード320と通信して、トランザクションデータとして書き込むためのデータを送信したり、読み出されたトランザクションデータを受信したりする。
 表示制御部304は、ユーザ端末350に表示するための表示用データを生成する。表示制御部304は、表示用データを生成するために、トランザクションデータを表示用のデータに変換したり、それらを画面要素として構造化したりする。
 権限評価部306は、権限データ312に基づいて、トランザクションデータに対する要求が正当であるかどうかを判定する。例えば、権限評価部306は、トランザクションデータに格納される宛先と差出人のデータが権限データと合致するかを照合する。またトランザクションデータに監査宛先が設定されている場合、権限評価部306は、ユーザが監査人である場合に限りこれも正当であると判定する。権限データ312は、トランザクションデータへのアクセス権限を有するユーザ或いは企業の識別情報やそれぞれの権限の内容などが含まれてよい。証書データ314は、クレジットに係る証書のデータを含む。証書データ314は後述する証書DBとして機能してもよい。
 証書管理部308は、要求される証書のハッシュ値に対して、証書データ314の格納と読出しを行う。データ連携部310は、トランザクションデータ間の関連付けを行う。また、データ連携部310は、部品管理部313が読みだした部品データからトランザクションデータを生成する。この際、データ連携部310は、関連付けたトランザクションデータと部品の関係から排出量や環境価値の算出のための係数を算出し、それによって当該トランザクションデータの排出量や環境価値を設定する。データ連携部310は、トランザクションを生成すると、ブロックチェーンノード320にトランザクションデータを記録させるために、通信部302に当該データを送信させてもよい。環境価値算出部311は、証書の保管の際に、証書に記載されたデータを環境価値残高として算出し、環境価値データ316に記録する。また、トランザクションデータで環境価値データが使用される場合、環境価値残高の消込を行う。部品管理部313は、企業の製品データとその構成要素を関連付けて、部品データ318として保持する。部品管理部313は、データ連携部310からの要求に応じて部品データの読出しを行う。
 なお、本実施形態では、証書データ314や環境価値データ316は、トランザクションデータを格納するブロックチェーンとは別に設けられてよい。トランザクションデータ(企業活動データ)に、証書や証明書の参照を記録するようにして、証書、証明書の実体データは、ブロックチェーンとは異なるストレージに格納し、読み出す。これにより、ブロックチェーンノード320の負荷やトランザクションデータ受信時の負荷を低減させることができる。
 ブロックチェーンノード320は、エッジノード300から受信したトランザクションデータ(すなわち企業活動データ)をブロックチェーンに記録したりブロックチェーンから読み出したりする。すなわち、ブロックチェーンノード320は、各部の動作により、企業活動データの記録手段として機能し得る。エッジ通信部322は、エッジノード300と通信してトランザクションデータの追加要求を受信したり、エッジノード300からのトランザクションデータの取得要求に対してトランザクションデータを送信する。
 ブロックチェーン通信部324は、ブロックチェーンネットワーク120を構成する他のブロックチェーンノードとネットワークを介して接続し、トランザクションデータの同期、ハッシュ値の送受信を行う。
 ハッシュ値算出部326は、定期的に起動して、ブロックチェーンの追加要求に対するハッシュ値を算出する。当該計算は他のブロックチェーンノードと同期して一斉に開始される。このハッシュ値は特定の解を得るまで繰り返されるが、解を得た時点で他のブロックチェーンノードに対してそれを宣言し、ブロックチェーンノード全体の計算は終了する。計算は一定時間内で完了するように設定されるため、次の起動時までには計算は確実に終了する。
 暗号処理部328は、トランザクションデータの追加要求に対して、トランザクションデータとハッシュ値と直前のトランザクションデータのハッシュ値とを含めて暗号化し、トランザクションデータに補完する。また、暗号処理部328は、トランザクションデータの取得要求に対してトランザクションデータを復号し、特定条件でデータを取得する。トランザクションデータ330は、企業aによって直接的に排出されるGHG排出量に関する企業aの企業活動データと、企業bによって直接的に排出されるGHG排出量に関する企業bの企業活動データとを含む。上述のように企業活動データは、GHG排出量と、GHG以外のエネルギー消費量と、カーボンシンククレジットと環境価値との情報を含む。トランザクションデータ330は、ブロックチェーンに記録され、複数のブロックチェーンノード320に分散されて保持される。企業活動データのより具体的な例については後述する。
 図3Bを参照して、エッジノード300のハードウェア構成について説明する。エッジノード300は、メモリ360と、プロセッサ362と、通信インタフェース364と、ストレージ366と、入力インタフェース368とを含む。これらの要素はそれぞれバス370に接続され、バス370を介して互いに通信する。
 メモリ360は、データやプログラムを一次的に記憶するための揮発性の記憶媒体である。また、ストレージ366は、データやプログラムを永続的に記憶する不揮発性の記憶媒体である。また、ストレージ366は、機能構成例で説明された上述のデータを格納する。プロセッサ362は、ストレージ366に記憶されているプログラムをメモリ360に展開、実行することにより、エッジノード300の各種機能を実現する。通信インタフェース364は、エッジノード300の外部との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース364はネットワークに接続され、ネットワークを介してユーザ端末350やブロックチェーンノード320とデータをやりとりする。入力インタフェース368は、エッジノード300の管理者からの入力を受け付けるためのデバイスであるが、無くてもよい。
 また、ブロックチェーンノード320のハードウェア構成は、エッジノード300について説明したハードウェア構成と同様であってよい。なお、ブロックチェーンノード320のストレージ366は、上述のトランザクションデータ330を含んだブロックチェーンを格納する。
 更に、図4を参照して、情報連携システム100において実現される論理的なモジュール構成例について説明する。本実施形態では、企業活動データの伝達を、主体企業(単に主体という)間と主体内に分割している。情報連携システム100は、主体間情報伝達モジュール402、主体内工程モジュール404及びクレジット証書・環境価値証書減算モジュール406を含む。図4に記載の論理的なモジュールは、図3Aに示したノードの各部の連携によって実現される。すなわちコンピュータのCPUをはじめとする素子、回路、機械装置とコンピュータプログラム等の連携によって実現される。なお、各モジュール402、404及び406は、それぞれモジュール412、414及び416と同様である。
 主体間情報伝達モジュール402は、各企業のデータを連携させて、サプライチェーンの上流から下流までの特定の企業の間で企業活動データを共有するためのモジュールである。破線で示す枠400は、特定のエッジノード104が(ブロックチェーンノードを介して)実現するモジュール構成の範囲を模式的に示している。なお、図4では、各モジュールを接続する線は、各モジュールが接続されているブロックチェーンを示している。図4に示す例では、例えば、主体間情報伝達モジュール402と主体間情報伝達モジュール412とがブロックチェーンで接続されており、主体内工程モジュール404と主体内工程モジュール414も当該ブロックチェーンにデータを書き込んだり、当該ブロックチェーンからデータを読み出したりすることが可能になっている。
 主体内工程モジュール404は、他社の企業活動データのうちの関連する部分を用いて自社のGHG排出量を算出するモジュールである。主体内工程モジュール404は、例えば、仕入れ部品に関するGHG排出量と、仕入れ部品と製品の関連を表す係数とに基づいて、製品のGHG排出量を算出することができる。クレジット証書・環境価値証書減算モジュール406は、クレジット証書や環境価値証書によるオフセットを製品単位の量に分割し、分割したオフセットを各製品に割り当てるモジュールである。
 図5A~5Cは、データ連携システム100において実現される詳細な処理及びデータ要素を示している。これらの処理は、主体間情報伝達モジュール402、主体内工程モジュール404及びクレジット証書・環境価値証書減算モジュール406のいずれかによって実現される。図5A~5Cの各処理については、後述の各モジュールの説明において適宜参照して説明する。
 以下、主体間情報伝達モジュール402、主体内工程モジュール404及びクレジット証書・環境価値証書減算モジュール406による処理、及びこれらのモジュール間の連携処理について説明する。なお、以下の説明では、説明が複雑化するのを防止するため、これらのモジュール402、404及び406或いはエッジノード300を処理主体として説明する。ブロックチェーンのデータの読み出し及び書き込みはブロックチェーンノード320によって実行されるが、その他の処理については、特に言及する場合を除き、エッジノード300のプロセッサがプログラムを実行することにより各機能ブロックを機能させることにより実現される。また、以下の説明において種々の表示用データが表示される例を説明するが、特に言及しない限り、説明に係る画面はエッジノード300からユーザ端末350に送信され、ユーザ端末350上で表示される。また、ユーザから受け付ける入力は、ユーザ端末350から送信されてエッジノード300によって処理される。
 <主体間情報伝達モジュールによる企業活動データの送受信>
 主体間情報伝達モジュール402は、ブロックチェーンを介したデータを、サプライチェーンの上の特定の企業の間で共有する。特定の企業の間でのみ共有すべきデータは、暗号化されてもよいし、されなくてもよい。本実施形態では、ブロックチェーンを介して特定の企業との間でデータを共有する処理を、データの送受信処理として表している。このようにすることで、各企業のユーザは、メールを送受信するような容易な操作感で企業活動データを企業間で共有することができる。
 図6A~6Bは、送信側の企業と受信側の企業との間で、ブロックチェーンを介してデータの送受信が行われる様子を模式的に示している。送信側の送信者画面として、トランザクションデータ(企業活動データ)の生成や表示などの各種操作を行うための画面が表示される。送信者画面は、例えば、トランザクションデータを生成する画面、トランザクションデータを編集する画面、過去に送信したトランザクションデータの一覧を表示する画面、トランザクションデータを送信する画面などが含まれてよい。また、送信者画面は、例えばCSV形式などで記録されたトランザクションに関する企業内のデータを当該システムにアップロードするためのトランザクションアップロード画面を含んでよい。詳細は後述するが、送信しようとするトランザクションデータが製品に関するデータである場合、当該トランザクションデータは、部品に関するトランザクションデータと、(例えば必要部品点数と部品等の仕入数量から得られる)係数とに基づいて生成される。
 なお、トランザクションデータ(企業活動データ)の送受信に関する画面例については、ここで概略的に説明しつつ、別途、図7~12を参照して特定の具体例について後述する。両者には、表示要素や表示遷移について共通の要素及び、追加的な又は代替的な要素を含むが、本発明はそれらの全てを含み、更にこれらに限定されない。
 本情報連携システムでは、ユーザが新たなトランザクションデータを追加したり、トランザクションデータを編集することができる。送信トランザクションデータの一覧表示として、現在編集中のトランザクションデータの一覧を表示してもよい。編集中のトランザクションデータの一覧を表示した場合に、ユーザによりトランザクションを追加する操作が行われると、1件分のトランザクションデータを追加する画面が表示されてもよい。トランザクションデータを追加する際には、宛先として、事業者を識別する情報(例えば企業名、事業者コード、証券コード、企業コードなど)を入力したり、当該入力により、送信先を検索してもよい。事業者コードは例えばGS1事業者コードであり、企業コードは例えばTDB企業コードであってよい。一例として、後述する連携IDを読み取るためのバーコードが、トランザクションを追加する画面に表示されてもよい。
 トランザクションデータを編集する際には、例えば、トランザクションデータに含まれるクレジット証書や環境価値証書に関する情報などの各種データを編集可能であってよい。トランザクションデータを編集する際に、ユーザがトランザクションデータのうちのクレジット証書又は環境価値証書の情報を、押下等によって指定すると、エッジノードは、証書を選択する画面(証書選択画面)を新たに表示するようにしてもよい。証書選択画面では、ユーザは、例えば、証書データに記録されているクレジット証書或いは環境価値証書のデータを選択して、対象のトランザクションデータに紐づけることができる。証書選択画面では、シリアル番号の入力により所望の証書を検索可能であってもよい。編集中のトランザクションデータの一覧画面において、予めファイルに記録されているトランザクションデータを一括で取り込むことが可能であってもよい。トランザクションデータの追加や編集の後に、ユーザは、例えば送信ボタンに対する操作により、トランザクションデータを所望の送信先へ送信することができる。
 トランザクションデータが送信されると、(ブロックチェーンノードによる)ブロックチェーンにトランザクションを記録する一連の処理が行われる。ブロックチェーンへのトランザクションの記録は、公知の一般的なブロックチェーンの処理であってよい。例えば、トランザクションデータのハッシュ化やコンセンサス処理などの処理が行われて、送信されたトランザクションデータがブロックチェーンに格納される。このとき、いくつかのトランザクションがブロック化されてブロックチェーンに格納される。
 また、トランザクションデータが送信されると、後述するクレジット証書・環境価値証書減算モジュールによる処理結果が環境価値データに格納されてよい。過去に送信されたトランザクションデータは、送信トランザクションデータ一覧表示画面に表示させることができる。各トランザクションデータは、タイムスタンプに従って(例えば新しい順に)表示されてよい。
 受信者画面は、例えば、受信側の企業のユーザ端末350に表示される。受信者画面には、他の企業が送信(格納)したトランザクションデータ(企業活動データ)の一覧を表示したり当該トランザクションデータの詳細を表示する等の各種操作を行うための画面が含まれる。例えば、受信トランザクションデータ一覧表示画面を表示させると、トランザクションデータが受信されてよい。トランザクションデータは、ブロックチェーンに格納されたトランザクションデータのうち、権限データ(すなわちデータへのアクセス権限)に従ってユーザが閲覧可能なデータがフィルタリングされて受信される。受信トランザクションデータ一覧表示では、例えば、過去に受信したトランザクションの一覧を表示することができる。このとき、各トランザクションデータは、ブロックチェーンのタイムスタンプに従って(例えば新しい順に)表示されてよい。また、受信トランザクションデータ一覧表示における表示ボタン(例えばダウンロードボタン)の押下により、表示されているトランザクションデータを、所定の形式(例えばCSV)にダウンロードするようにしてもよい。トランザクションデータ一覧の一形態として、例えば、特定のトランザクションデータが選択されると、その上流のトランザクションデータ(例えば部品のトランザクションデータ)を同一の画面内に更に表示するようにしてもよい。別のトランザクションデータ一覧の一形態では、展開ボタンなどの表示ボタンの押下により、別の画面に上流のトランザクションを表示してもよい。上流のトランザクションデータを同一の画面内に更に表示する場合、トランザクションデータの階層構造を把握し易いように、トランザクションデータの階層を視覚的に示すとよい。
 トランザクションデータ一覧表示で特定のトランザクションデータが選択されたことに応じて、トランザクションデータ詳細表示画面が表示されてもよい。トランザクションデータ詳細表示画面は、トランザクションデータに含まれる各種情報を表示する。トランザクションデータ詳細表示画面では、ユーザが、当該トランザクションデータに関連付けられる証書を承認するか否認するかを設定可能であってもよい。或いは、他の実施形態として、ユーザは、トランザクションデータ詳細表示画面とは異なる、後述する証書確認画面のような別の画面で証書を承認するか否認するかを設定してもよい。否認するように設定された場合、トランザクションデータのダウンロード時に否認された証書の情報が含まれないようにしてもよい。
 更に、図7~12を参照して、企業活動データの送受信に関する画面表示の具体例について説明する。なお、画面表示例として示す表示用データは、例えば、データ連携部310、証書管理部308及び環境価値算出部311などの処理結果を用いて表示制御部304によって生成される。
 図7は、情報連携システム100によって提供されるサービス(CTS:CabonTraceService)にログインするためのログイン画面700を示している。ログイン画面700は、企業Bのユーザ352のユーザIDとパスワードとを受け付ける。パスワードを入力する代わりに生体認証が行われてもよい。
 図8は、例えば、企業Bのユーザ端末における、企業Aから受信した企業活動データの一覧を表示する受信一覧画面800を示している。画面の左側には、メインメニューとして、例えば、「受信」、「送信」、「編集中」などが表示される。「受信」は受信一覧画面800を表示する要素であり、「送信」は後述する送信一覧画面900である。「編集中」は編集中の一覧を表示する要素である。メインメニューには、これらに加えて、証書の情報にアクセスするための「証書」や、部品の情報を表示するための「部品」など、ユーザが所望の情報に素早くアクセスするための他の要素が配置されてよい。また、表示している情報に応じて切り替わって良いし、後の説明で示される「主体内連携」などの他の要素が表示されてもよい。
 受信一覧画面800に表示される企業活動データは、特定の製品を示す識別子と、その製品に対応する、カーボンフットプリント(GHG排出量)、GHG以外のエネルギー消費量、カーボンシンククレジット(及びその証書番号)、及び環境価値(及びその証書番号)とを含んでいる。ダウンロードボタンが押下されると、表示しているトランザクションのデータを例えばCSV形式などのファイルとしてダウロードすることができる。
 図9は、例えば、企業Bのユーザ端末における、企業Aに送信した企業活動データの一覧を表示する送信一覧画面900を示している。図8と同様に、表示される企業活動データは、特定の製品を示す識別子と、その製品に対応する、カーボンフットプリント(GHG排出量)、GHG以外のエネルギー消費量、カーボンシンククレジット(及びその証書番号)、及び環境価値(及びその証書番号)とを含んでいる。
 図10は、例えば、企業Bのユーザ端末における、新たなトランザクションを追加するための新規編集画面1002の一例を示している。新規編集画面1002には、1件分の企業活動データの各項目を入力するための欄が表示される。入力された企業活動データは、登録ボタンが押下されたことに応じて登録される。なお、図10に示す例では、1件の企業活動データを登録する例を示しているが、例えば、予めCSVファイルなどに複数の企業活動データが入力されている場合、当該CSVファイルを指定して複数の企業活動データを一括で登録してもよい。
 図11は、企業活動データを登録した後に当該データの送信先を指定するためのダイアログ1100の例を示している。送信先となる宛先は、企業名や企業コードなどを入力したり検索したりして設定することができる。ダイアログ1100の送信ボタンが押下されると、エッジノード300は、登録された企業活動データを(ブロックチェーンノード320を介して)ブロックチェーンネットワークに送信する。当該トランザクションデータがコンセンサス処理等を経てブロックチェーンに記録されると、送信者である企業Bと受信者である企業Aにトランザクションデータの記録が通知される。
 図12A~12Bは、受信一覧画面に表示された企業活動データを、サプライチェーンの上流側の企業活動データを辿って展開する例を示している。この例では、例えば企業Dの受信一覧画面において企業Bから受信したデータを展開する様子を示している。ブロックチェーンノード320は、企業Bの上流側である企業A及び企業Cの企業活動データ(予めブロックチェーン上に格納されている)を、トランザクションデータに格納されているトランザクションデータ間の関連情報から取得する。取得された企業活動データはエッジノード300の表示制御部304を介して表示用データとして表示される。
 例えば、企業Bが製品を製造するために企業Aから部品を仕入れている場合、企業Aから受信した企業活動データは、当該部品に係る企業活動データを含む。すなわち、企業Aの部品のために企業Aが直接的に排出したGHG排出量、GHG以外のエネルギー消費量、カーボンシンククレジット及び環境価値とを含むことになる。また、企業Bが送信する企業活動データは、製品のために企業Bが直接的に排出したGHG排出量、GHG以外のエネルギー消費量、カーボンシンククレジット及び環境価値とを含む。
 なお、以上の主体間情報伝達モジュール402による処理は、図5A~5Cに示した例において、分散台帳の連携情報からデータを受信してSC取引記録を展開する処理や、データ送信から主体間連携BC化によってブロックチェーンに企業活動データを書き込む処理に対応する。
 <主体内工程モジュールによる企業活動データの生成処理>
 次に、主体内工程モジュール404の処理について説明する。主体内工程モジュール404は、主体間情報伝達モジュール402によって受信された他社の企業活動データに基づいて、自社の企業活動データを生成する。このとき、サプライチェーン全体のトレーサビリティの確保を実現するために、主体内工程モジュール404は、仕入れた部品の物量と製造製品で必要となる部品数とを関連付けて、仕入れ品の物量に対する製品内の部品数の割合(係数)を求める。なお、本実施形態では、仕入れ品の物量に対する製品内の部品数の割合(係数)を求めるモデルを、インプット-係数-アウトプットモデルともいう。図13は、様々な仕入れ品の企業活動データ1300に係数1302を演算することにより、それぞれの仕入れ品の企業活動データを製造製品の企業活動データ1304に割り当てる例を模式的に示している。
 図14A及びBは、インプット-係数-アウトプットモデルを、より詳細に説明するための図である。このモデルの係数は、部品構成表の必要部品点数と、仕入れの材料・部品等の仕入数量から、係数=q/Qによって計算される。ここで、Qは仕入れ品の物量であり、qは製品1つあたりの部品の数量である。このモデルは、主体内全体における仕入れ量と製品の関係に適用することもできるほか、主体内の特定の工程ごとに本モデルを適用してもよい。例えば、図14Aにおけるモデルは、図14Bにおいて、それぞれモデル1400とモデル1402のように適用することもできる。また、モデル1400とモデル1402の間に中間物流が入る場合には物流に対応する同様のモデルを挿入すればよい。このように、インプット-係数-アウトプットモデルにおいて係数を用いることにより、仕入れ品の活動データと製品の企業活動データとの関係を単純な演算によって算出可能にしつつ、トレーサビリティの確保を確実にすることができる。
 図15は、部品構成表の一例を示している。この例では、製品「AA」について、部品「BBBB」~「HHHH」が対応付けられている。また、製品「AA」1つに対して部品「BBBB」が1個必要であることを示している。部品構成表は、エッジノード300を介して登録することができる。なお、部品構成表の登録は、図5A~5Cに示した例において、部品構成表501をBOM DBに登録する処理に対応する。
 エッジノード300は、部品一覧を表示する画面(部品一覧画面)を介して、ユーザが部品構成表の情報を登録したり閲覧できるようにしてよい。部品一覧画面では、階層構造にある部品の関係を容易に把握できるように、製品(或いは上位階層の部品)と共に「階層を開く」ボタンを表示させ、当該ボタンが押下されたときに製品(或いは上位階層の部品)と下位階層の部品とを表示するようにしてよい。「階層を開く」ボタンが押下される前には下位階層の部品を隠して不可視にしてもよい。エッジノード300は、部品一覧画面に、「追加ボタン」を配置して、当該ボタンが押下されたことに応じて、下位階層の部品を、製品(或いは上位階層の部品)の構成要素として登録することができる。また、エッジノード300は、部品一覧画面に、検索フィールドを配置し、検索フィールドに部品コードや部品名の一部などが入力されたことに応じて、部品構成表から対象の部品を検索し、検索結果を表示するようにしてもよい。
 ここで、上流の企業の企業活動データ(例えば部品「BBBBB」~「HHHH」のトランザクションデータ)から主体の企業活動データ(製品「AA」のトランザクションデータ)を生成する例について説明する。製品「AA」のトランザクションデータを生成する際には、主体のエッジノード300は、上流企業の部品「BBBB」~「HHHH」のトランザクションデータ(上流部品トランザクションBBBB~HHHHとする)を受信しているものとする。エッジノード300は、例えば、製品AAのトランザクションデータを以下のステップ1~5により生成する。
ステップ1: エッジノード300は、部品構成表501から製品「AA」のデータを読み出す。
ステップ2: エッジノード300は、製品「AA」についてのトランザクションデータ(製品トランザクションAA)と、部品「BBBB」~「HHHH」についての自社のトランザクションデータ(自社部品トランザクションBBBB~HHHH)とを生成する。生成されたトランザクションデータは、製品トランザクションAAが親要素、自社部品トランザクションBBBB~HHHHがその子要素となる関係を有する。
ステップ3: エッジノード300は、自社部品トランザクションBBBB~HHHHのそれぞれと、上流部品トランザクションBBBB~HHHHのそれぞれとを関連付ける。この関連付けは、例えば、ユーザインタフェース上で、ユーザが自社部品トランザクションのそれぞれを選択して、受信した上流部品トランザクションのそれぞれに関連付けを行うことによって実行されてよい。
ステップ4: エッジノード300は、自社部品トランザクションと上流部品トランザクションとが関連付けられたことに応じて、上述の係数(仕入れ品の物量に対する製品内の部品数の割合)を算出する。そして、自社部品トランザクションのそれぞれのデータを、当該係数と上流部品トランザクションデータとから設定する。すなわち、自社部品トランザクションにGHG排出量、エネルギー消費量、カーボンシンククレジット、環境価値などの各情報が設定される。
ステップ5: 更に、エッジノード300は、製品「AA」のトランザクションについて、例えば、部品トランザクションの集計指示を受けたことに応じて、製品「AA」のトランザクションデータを、自社部品トランザクションBBBB~HHHHのデータに基づいて設定する。
 以上のステップにより、エッジノード300は、更に他社に送信(すなわちブロックチェーンに記録)するための製品「AA」のトランザクションデータを生成することができる。
 エッジノード300は、上記の登録処理を、部品一覧画面を介して支援してもよい。例えば、エッジノード300は、部品一覧画面において、指定された製品に対して送信データを作成する指示を受け付けたことに応じて、製品と部品の関係を含んだ製品のトランザクション(上記の製品トランザクションと自社部品トランザクションに対応)を生成してよい。送信データを作成する指示は、部品一覧画面において、製品が指定されたことに応じて、製品の詳細画面を表示し、当該詳細画面に配置した「送信データを作成」ボタンが押下されたことにより、受け付けられる。エッジノード300は、製品のトランザクションデータ(及び自社部品トランザクション)が生成されると、編集中の画面表示に遷移してもよい。編集中の画面表示では、(編集中である)製品トランザクションと自社部品トランザクションとが、その階層構造を維持したまま一覧に表示されてよい。
 エッジノード300は、編集中の画面表示において、自社部品トランザクションのそれぞれに対して、トランザクション選択画面の表示指示を受け付けると、(例えば上流の企業から)受信済みのトランザクションを選択可能に表示する。トランザクション選択画面において特定の受信トランザクションが選択されると、エッジノード300は、選択された受信済みのトランザクションと自社部品トランザクションとの関連付け(上記ステップ3)が行われたものとして、上記ステップ4に係る係数を算出して、自社部品トランザクションのデータを設定する。
 エッジノード300は、自社部品トランザクションの設定が完了すると、編集中の画面表示において、ユーザによる製品トランザクションの詳細画面の表示指示を受け付ける。エッジノード300は、製品トランザクションの詳細画面に、自社部品トランザクションを集計するための「集計ボタン」を配置する。「集計ボタン」が押下されると、上記ステップ5の処理を行って、製品トランザクションのデータを設定する。
 図16A~16Bは、エッジノード300によって提供されるユーザインタフェースを介して、ユーザが製品トランザクションデータと部品トランザクションデータを関連付けるための、他の一例1600を模式的に示している。エッジノード300は、ユーザインタフェースにおいて部品表登録ボタンが押下されたことに応じて、製品の情報等の入力を開始する。図16A~16Bに示す例では、まず、製品の情報1602と部品の情報1604とがそれぞれ入力されると、エッジノード300は、製品の情報1602と部品の情報1604とを紐づけた部品構成表1606を生成する。このとき、エッジノード300は、製品「AA」についての間接排出のデータを更に関連付ける。エッジノード300は、不図示の予め登録されているテーブルから間接排出のデータを読み込むようにしてもよいし、ユーザによる入力を受け取るようにしてもよい。また、エッジノード300は、製品「AA」について「エネルギー」の行で示すエネルギー消費量も関連付ける。このエネルギー消費量も同様に、エッジノード300は、不図示の予め登録されているテーブルからエネルギー消費量を読み込むようにしてもよいし、ユーザによる入力を受け取るようにしてもよい。このエネルギー消費量は、主体のScope2排出量を算出するためのデータである。また、エッジノード300は、製品「AA」に紐づけられた各項目が、どのScopeの算出に用いられるものであるかを示す「SCOPE登録」の列を付加する。例えば、製品「AA」に関連付けられている、「エネルギー」の行はScope2の対象となるが、その他の行はScope3が対象となっている。更に、Scope3のどのカテゴリに該当するかを示す情報を更に含めてもよい。
 なお、本実施形態では、インプット-係数-アウトプットモデルを製品と部品の間で適用する場合を例に説明しているが、当該モデルは、企業レベル、事業レベル、製造ラインレベル、製造工程レベルなど様々なレベルで適用可能であることは当業者に明らかであろう。
 上述のインプット-係数-アウトプットモデルによる、仕入れ品の物量に対する製品内の部品数の関連付けの演算は図17に示すように製品トランザクションに部品トランザクションが集約される。エッジノード300は、仕入れ品にかかる他社のトランザクションデータ(すなわち上流部品トランザクション)を受信し、図14及び図15において上述した方法により、当該仕入れ品の物量に対する係数を演算する。次に、当該特定の製品に関連付けられている複数の仕入れ品に対するそれぞれの係数を算出する。そして、部品トランザクションのデータを当該特定の製品におけるトランザクションデータに集約する。
 更に、図18には、主体内工程モジュール404において実行される主体内連携処理に関する他の例(ユーザインタフェース1800)を示している。ユーザインタフェース1800から開始される主体内連携処理は、例えば、(1)製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理と、(2)主体内工程演算処理と、(3)SCOPE1未オフセット分の割当処理と、を含む。エッジノード300は、「製造製品部品表-連携ID紐づけ」ボタン1802が押下されると、後述する、製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を開始し、「主体内工程演算」ボタン1804が押下されると、主体内工程演算処理を開始する。また、「SCOPE1未オフセット分割当処理」ボタン1806が押下されると、後述する、SCOPE1未オフセット分の割当処理を開始する。製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理と、SCOPE1未オフセット分の割当処理については、後述する。
 エッジノード300は、主体内工程演算処理において、実際の出荷した製品の数量を受け付け、製品出荷量に応じた、エネルギー消費の情報と、GHG排出量(カーボンフットプリント)の情報と、クレジット及び環境価値といったオフセットの情報とを算出する。
 例えば、図19A~19Bは、主体内工程演算処理により、出荷数量の製品に対するGHG排出量やオフセット情報を含む演算結果1902を生成する例を模式的に示している。まず、エッジノード300は、製品の出荷量を考慮した製品出荷情報1900に対するユーザ入力を受け付ける。エッジノード300は、製品出荷情報1900について、例えば、連携IDと、製品の数量と、重量換算の数値とを受け付ける。連携IDは、出荷数量の情報を、証書のオフセット情報などと連携するための識別子である。
 エッジノード300は、入力された連携情報を換算係数DBに登録するとともに、連携情報と部品構成表とオフセット情報との紐づけ演算を行う。エッジノード300は、製品の出荷量に応じたGHG排出量、エネルギー消費量、クレジット及び環境価値の情報を自動計算して、演算結果1902として表示させる。エッジノード300は、演算結果1902を、企業の企業活動データとして外部装置に出力させてもよい。なお、後述する「製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理」により、企業活動データにはScope1~3の合計値が含まれる。
 なお、図19A~19Bを参照して説明した処理は、図5A~5Cに示す例において、連携ID、出荷製品・数量入力に基づき主体内工程演算503を実行することに対応する。
 <クレジット証書・環境価値証書減算モジュールによるオフセット分割処理>
 クレジット証書・環境価値証書減算モジュール406は、クレジット証書及び環境価値証書などに係るオフセットを製品単位に分割する。このため、製品単位におけるオフセットの割り当てを実現するために、当該モジュール406は、環境価値の減算処理と、枝番附番処理と、紐付記録公開用DBへの登録とを行う。
 実際、オフセットのための証明書として様々なものが提供されているため、本実施形態では、異なる種類の証書を受け付け可能にする。本実施形態では、例えば、環境価値やクレジットを例に説明しているが、GHGプロトコル準拠照明やISO140000シリーズの証書を受け付け可能であってよい。図20は、企業が取得している証書を登録するための証書登録画面2000を模式的に示している。登録する署名の種類は、予め定められた証書の種類リストから選択可能である。種類リスト2002には、例えば、活況価値、発生源、非化石、グリーン電力、ISO14000などが含まれてよい。証書の登録情報として、証書の種類、発光主体、シリアル番号、削減される排出量の総量、段位、利用可能な排出量の残高などが含まれる。また、証書取得の確認のために、無効化通知書2400などの証票を更に登録することができる。
 エッジノード300は、登録されている証書の一覧を表示する証書一覧画面を表示させることができる。証書一覧画面では、登録されている証書がリスト状に表示されてよい。ユーザが特定の証書の情報を選択すると、エッジノード300は、選択された証書の詳細情報を表示する詳細画面を表示させることができる。
 また、エッジノード300は、証書一覧画面に、新たに証書を登録するための「追加」ボタンを配置し、当該追加ボタンが押下されたことに応じて、証書の登録画面を表示させてもよい。エッジノード300は、証書の登録画面の表示当初では全てのフィールドを空にして表示する。そして、読込むべき証書のファイルが指定されると、指定された証書の登録情報、例えばシリアル番号や数値データ等を読みこんで当該画面に表示させる。なお、エッジノード300は、証書が追加されたタイミングでは、証書の利用可能な残高を当該証書の残高の総量に設定しておく。エッジノード300は、その後にトランザクションデータが作成される際に当該証書を参照し、トランザクションの送信に応じて、当該トランザクションで使用された数値の分だけ残高を減算する。
 図21A~21Bは、証書に対する処理の他の一例を示している。まず、エッジノード300は、環境価値DBに格納された証書のデータの残高(例えば4000)を取得して、後述の「Scope1未オフセット分割当処理」で算出される製品に対するオフセット(例えば0.3)を減算処理する。次に、環境証書の残高(例えば3999.7)を更新する。エッジノード300は、環境価値の残高の記録に関して、別途データベースに記録してもよいし、枝番附番処理により実現してもよい。枝番附番処理では、元のシリアル番号に減算前の数値と減算後の数値で構成する枝番(例えば、「4000-3999.7」)を生成する。エッジノード300は、枝番付きのシリアル番号を、環境価値や使用量とともに環境価値・クレジット紐付記録公開用DBに登録する。この環境価値・クレジット紐付記録公開用DBは、図5A~5Cに示すように情報連携システム100の外部から参照可能に公開される。証書のシリアル番号に減算前後の数値で構成される枝番を付与する際には、企業単位とは異なる製品レベルのような小さな排出量に対するオフセットの分配を、シリアル番号によりトレース可能になる。
 なお、図5A~5Cに示す例では、クレジット証書・環境価値証書減算モジュールによるオフセット分割処理は、シリアル番号枝番附番506、シリアル番号枝番をDBへ追記、環境価値・クレジット紐付記録公開用DB作成507に対応する。但し、上述のように環境価値の残高を他の方法で記録してもよい。
 なお、上記説明では、環境価値証書を例に説明したが、当該モジュール406は、環境価値のみならず、カーボンシンククレジットについても同様の処理を行うことができる。
 (モジュール間連携)
 次に、主体間情報伝達モジュール402と主体内工程モジュール404との連携として、環境価値証書情報やカーボンシンククレジット情報を受け入れる処理について説明する。エッジノード300は、上述の証書一覧画面を表示させてもよいし、図22A~22Bに示すように、受信一覧画面2200において、証書情報を検収するようにしてもよい。例えば、エッジノード300は、(例えばラジオボタンの選択等により)受信した企業活動データのうちの1つをユーザによって選択されると、選択された企業活動データの製品と紐づけられている環境価値の情報2202を表示させる。環境価値の情報2202には、連携IDや割り当てられた環境価値、枝番付きの環境価値証書番号などが含まれる。
 また、エッジノード300は、上述のように証書一覧画面において証書の詳細情報を表示させてもよい。他の一例としては、例えばエッジノード300は、証書を確認するための証書確認画面を表示させることができる。エッジノード300は、図23A~23Bに示すメイン画面2300において証書確認の指示を受け付けると、証書を検索する検索画面2302を表示させる。エッジノード300は、検索画面2302で入力されたシリアル番号の証書を、(図5B~5Cに示す)証書DB或いは環境価値・クレジット紐付記録公開用DBから検索し、シリアル番号と合致する証書が見つかった場合、確認画面2304を表示させる。エッジノード300は、確認画面2304において、証書の種類、枝番付きシリアル番号、使用量、連携IDなどを表示する。また、確認画面2304では、ユーザが証書を承認するか否認するかを設定可能である。エッジノード300は、ユーザが承認を選択した場合には証書の受け入れを確定させ、ユーザが否認した場合には証書を受け入れない。また、確認画面2304は、添付されている証票を表示するためのボタン或いはリンクを含む。
 エッジノード300は、承認ボタンが押下された場合、対象の証書をダウンロードする。一方、否認ボタンが押下された場合、ダウンロードするデータのなかの環境価値・カーボンシンククレジットを消去する。
 なお、環境価値証書情報やカーボンシンククレジット情報を受け入れる処理は、図5A~5Cに示す例において、環境価値・クレジット紐付記録公開Web又は環境価値・クレジット紐付記録公開用DBから証書を呼出し、証書確認508において承認と否認の選択において上流側受入れデータを確定する処理に相当する。
 上述の説明では、部品構成表と受信した部品トランザクションデータに基づいて製品トランザクションデータを設定する例を説明したが、他の例として、以下に説明する、製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を行ってもよい。製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理は、図18に示した「製造製品部品表-連携ID紐づけ」ボタン1802が押下された場合に実行されてよい。
 図24A~24Cは、製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理を模式的に示している。まず、エッジノード300は、ユーザから製造製品の製品コードの入力を受け付けて(2402)、部品構成表DBから必要部品の情報を検索する。エッジノード300は、部品構成表のデータに連携IDを付与可能にする、連携ID紐づけ情報2404を表示させる。エッジノード300は、ユーザから連携IDの入力を受け付けて、更に保存の指示を受け付けると、部品の情報とオフセットの情報とが製品1つに連携したデータである連携データ2406を生成し、表示用データとして表示させる。このとき、エッジノード300は、例えば、連携ID紐づけ情報2404に対して入力された連携IDと一致する、(確認画面2304に表示された)証書の連携IDを検索する。エッジノード300は、一致した証書の連携IDが見つかると、連携ID紐づけ情報2404と証書のデータとを紐づけて、上記連携データ2406を生成する。
 更に、エッジノード300は、ユーザから換算ボタンに対する入力を受け付けると、図25A~25Cに示す換算処理を実行する。図25A~25Cでは、部品構成表と連携データ2406とから換算係数を算出し、連携データの値を更新する。具体的に、エッジノード300は、製造製品の物量データ(製品の数量・個数に相当)と部品構成表の必要部品点数に基づき、インプット-係数-アウトプットモデルの係数を算出する。そして、連携データ2406に含まれるエネルギー消費量、GHG排出量(カーボンフットプリント)、シンククレジット及び環境価値に算出した係数を乗算して、製品あたりのエネルギー消費量、GHG排出量(カーボンフットプリント)、シンククレジット及び環境価値を算出、表示する(図25B)。エッジノード300は、製造製品に紐づけられている全ての部品について、当該係数を算出する(連携データ2406の行ごとの計算に相当)。
 次に、エッジノード300は、ユーザによる集計の指示を受け付けると、製品コードごとのScope1、Scope2、及びScope3相当の全てのエネルギー消費量、GHG排出量、シンククレジット及び環境価値の値を合計し、各項目の合計値を製品ごとの集計値として出力する。エッジノード300は、その後、主体内工程演算を起動して、連携IDや数量等を入力する製品出荷情報1900を表示させる。
 また、エッジノード300は、連携データ2406に基づいて換算係数DBを再構成する。図26は、連携データ2406の連携ID及び部品コードと、主体内工程演算で入力される製品出荷情報の連携IDとを用いて、換算係数DBが再構成される処理を説明している。エッジノード300は、連携データ2406に含まれる連携IDと部品コードをそれぞれ上流側の連携IDと部品コードとして、図19Bの製品出荷情報1900の連携IDを下流側連携IDとして、換算係数DBのテーブルを作成する。エッジノード300は、作成したテーブルを係数DBに格納する。
 なお、上述の製造製品部品表-連携IDの紐づけ処理は、図5A~5Cに示す例において、製造製品部品表-連携ID紐づけ502、換算係数計算・受入データ換算・集計509、換算係数DB整形510、下流側連携ID追記511に対応する。
 上述したオフセットの割当方法のほか、他の例として、SCOPE1未オフセット分の割当処理を行ってもよい。SCOPE1未オフセット分の割当処理は、例えば、図18に示した「SCOPE1未オフセット分の割当処理」ボタン1806が押下された場合に実行されてよい。SCOPE1未オフセット分の割当処理では、まず、主体のSCOPE1の企業活動データでオフセットされていない部分について、クレジット及び環境価値を追加的に割り当てる。そのうえで、上述の環境価値証書減算モジュールの処理を実行して、(割当分を示す新たな)枝番を附番したシリアル番号を生成する。
 図27A~27Cは、SCOPE1未オフセット分の割当処理を模式的に示している。なお、この処理を実行する前の連携データのシンククレジット及び環境価値の値はそれぞれ35と50である。エッジノード300は、「SCOPE1未オフセット分の割当処理」ボタン1806が押下されると、クレジット・環境価値残高一覧を表示させる。例えば、エッジノード300は、証書DBに格納された証書の情報を読み出して、一覧を表示させる。当該一覧には、証書の種類、発行主体、シリアル番号、残高などの情報を表示させる。
 次に、例えば選択された証書に対して、シンククレジット及び環境評価の残高のうち新たに割り当てる割当量を受け付ける。その後、ユーザが例えば入力ボタンを押下すると、エッジノード300は、図21Bに示した、環境価値の減算処理、枝番附番処理、及び公開用DBへの格納処理を行う。エッジノード300は、既に割り当てられているシンククレジットと環境価値(それぞれ35と50)に対して、新たに割り当てられた割当量を追加し、新たな割当量に基づく枝番附番処理を行う。処理実行後の連携データのシンククレジット及び環境価値の値はそれぞれ45と70に増加する。なお、ここで説明したオフセットは、自社のScope1排出量に対してオフセットするものである。
 なお、図27A~27Cを参照して説明したSCOPE1未オフセット分の割当処理は、図5A~5Cの例において、割当入力、SCOPE1未オフセット分の割当処理505、シリアル番号枝番附番506、「シリアル番号枝番をDBへ追記」等の処理に対応する。
 <正確性証明の追記>
 次に、図28A~28Cを参照して、正確性証明の追記処理について説明する。エッジノード300は、ユーザから製品出荷情報に対する要求を受け付けると、製品出荷情報を表示させる。エッジノード300は、ユーザによって特定の製品出荷情報が選択されると、対象の連携データを表示させる。更に、フィルタリングにより、関連する証書(正確性証明に関する証書)のみを証書DBから取得して、表示する。
 次に、エッジノード300は、(表示させた証書のうち)正確性証明を行う証書のシリアル番号の入力を受け付けると、対象の連携データに正確性証明の対象と正確性証明証書のシリアル番号を紐づける。このようにすることで、連携データに含まれるデータに正確性証明に係るデータを付与することができる。
 なお、図28A~28Cを参照して説明した正確性証明の追記処理は、図5A~5Cの例において、証書DBからの証書読み出し、正確性証明フィルタリング、正確性証明の追記512、データ送信などに対応する。
 以上説明したように、本実施形態では、温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムを用いる例を説明した。本実施形態では、情報連携システムが、第1企業によって生成される第1企業活動データ(例えば、図10において追加される企業活動データ)であって、第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データを記録できるようにした。また、情報連携システムが、他の企業によって生成されて記録される第2企業活動データ(例えば図8、図12A~12Bに示す他社の企業活動データ)であって、他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得できるようにした。更に、情報連携システムが、第1企業活動データと、第2企業活動データの一部とに基づいて、第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量(図25A~25C及び図26の例えばScope1、2、3の合計のGHG排出量)を算出するようにした。このとき、第1企業活動データに基づいて第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、第2企業活動データのうちの第1企業と関連する企業活動データに基づいて第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出するようにした。このようにすることで、サプライチェーン上の他の企業の企業活動データの利用と、間接的な排出を含むGHG排出量の算出とを容易にすることが可能になる。
 また、本実施形態では、第1企業活動データを第1企業の製品レベルで算出するようにした。このようにすることで、算出されるGHG排出量を精緻化することができる。更に、本実施形態では、製品レベルの企業活動データを提供するため、仕入れ品の物量に対する製品内の部品数の割合を表す係数を用いるようにした。これにより、製造製品に対する上流工程の排出量の計算を容易にすることができる。
 更に、本実施形態では、第1企業活動データは、第1企業によるGHG排出量に適用されるオフセットの情報を含むようにした。より詳細には、第1企業活動データは、第1企業によるGHG排出量とGHG以外のエネルギー消費量、及び、第1企業のカーボンシンククレジットの情報と環境価値の情報とを含むようにした。これにより、GHG排出量のみならず、(クレジットや環境価値などの)オフセット情報を一体として扱うことにより、企業におけるGHG排出量等の削減実績を含めたトータルの排出実績をトレースすることが可能になる。 なお、上述の実施形態では、企業活動データをブロックチェーンに記録する場合を例に説明した。しかし、本明細書に記載の実施形態では、企業活動データを、耐改ざん性やトレーサビリティを備える他の方式で例えばデータベースに記録してもよい。
 また、上述の実施形態では、部品を製造する企業(サプライチェーンの上流側の企業)と、当該部品を用いて製品を製造する企業(サプライチェーンの下流側の企業)が上述のシステムを用いる場合を例に説明した。しかし、本明細書に記載の実施形態は、この例に限定されない。例えば、原材料を提供する企業(サプライチェーンの上流側の企業)と、当該原材料を用いて製品を製造する企業(サプライチェーンの下流側の企業)が上述のシステムを用いることも可能である。この場合、上述した部品と製品の関係を、原材料と製品の関係に読み替えることができる。例えば上述の部品表には製品の原材料が含まれてもよい。
 <入力支援機能>
 上述のように、情報連携システム100では、部品を製造する企業と、当該部品を用いて製品を製造する企業とのそれぞれが自己の企業の企業活動データをブロックチェーンに登録する。そのうえで、例えば、製品を製造する企業(サプライチェーンの下流側の企業)が、部品を製造する企業(サプライチェーンの上流側の企業)の企業活動データを利用する。このため、各企業活動データは正確であることが求められる。一方で、企業活動データは、人手で入力されることがあったり、人手で入力されたデータに由来しているものがあったりする。このため、人為的なミスなどにより、例えば、単位の異なる数値、或いは桁数の異なる数値が入力される場合や、そもそも入力されていない場合などが発生し得る。また、企業の中には、企業活動データの収集、登録に対する十分な知識、経験が乏しく、正確に自己の企業活動データを入力することが大きな負担となってしまう場合が生じ得る。
 このため、本実施形態の情報連携システム100は、企業活動データの入力負担を軽減するための入力支援機能を更に備える。具体的には、例えば、企業活動データを利用する企業(すなわちサプライチェーンの下流側で製品を製造する企業)が、部品を製造する企業(サプライチェーンの上流側の企業)に対して、企業活動データとして必要なデータを指定する。このようにすることで、部品を製造する企業は、企業活動データのうち、当該企業活動データを利用する企業が必要とするデータのみを入力することで、企業活動データの入力ミスを低減したり入力負担を軽減したりすることができる。
 或いは、上述の製品を製造する企業の代わりに、企業のGHG排出量を監査したりGHG排出量の計算を代行する企業(単に監査企業という)が、部品を製造する企業に対して、企業活動データとして必要なデータを指定するようにしてもよい。この場合、部品を製造する企業は、監査企業の指定に従って企業活動データを入力し、監査企業による検証を受けたうえで、企業活動データを他の企業に提供する。このようにすることで、部品を製造する企業は、入力負担を軽減しつつ正確な企業活動データを、サプライチェーンの下流側の企業(製品を製造する企業)に提供することができる。なお、監査企業については、製品又は部品を製造する企業の環境管理部門等の部門が監査企業の役割を果たしてもよい。すなわち、監査企業は、対象企業と別の企業である必要はない。
 図29を参照して、情報連携システム100における入力支援機能について、より詳細に説明する。図29に示す例では、監査企業が、部品を製造する企業(ここでは監査の対象という意味で対象企業ともいう)の企業活動データの入力を支援する場合を例に説明する。すなわち、対象企業に対して、監査企業が企業活動データのうちの必要なデータを指定し、入力された企業活動データを検証する。なお、このような入力支援は、製品を製造する企業が、部品を製造する企業に対して、企業活動データにおける必要なデータを指定し、入力された企業活動データを利用する場合にも適用可能である。
 なお、図29では、図が複雑化しないように、監査企業と対象企業(部品を製造する企業)と製品を製造する企業と(のユーザ端末2902、2904、2906)の間のやりとりを模式的に示している。しかし、実際には、監査企業、対象企業、及び製品を製造する企業のそれぞれのユーザ端末が、エッジノード300とデータのやり取りを行うことにより、上述したトランザクションの送受信と同様に、あたかも各企業のユーザ端末間でデータが送受信されるように機能が実現される。
 例えば、監査企業のユーザ端末2902がエッジノード300に表示用画面(例えば燃料消費入力依頼画面)を要求すると、エッジノード300が表示用の画面データを生成して監査企業のユーザ端末2902に送信する。監査企業のユーザ端末2902は、エッジノード300から受信した表示用画面を表示部に表示させ、ユーザからの入力を受け付ける。監査企業のユーザ端末2902は、表示用画面におけるユーザ操作(例えば燃料消費入力依頼の要求)を受け付けると、宛先を対象企業とする要求(例えば燃料消費入力依頼の要求)をエッジノード300に送信する。これに対して、エッジノード300は、対象企業のユーザ端末2904に対する画面データを生成して、画面データを送信する(例えば燃料消費入力依頼を受信者画面に表示させる)。このように、図29に示す企業間のやりとりは、エッジノード300によって処理されて実現される。すなわち、エッジノード300は、対象企業によって製造され、製品の製造に用いられる部品に関する企業活動データのうちの必要なデータを別個に指定して、対象企業のユーザ端末に送信する。以下、企業間のやりとりを説明するが、当業者であれば、各やりとりにおいてエッジノード300がそれぞれのユーザ端末との間で上記と同様の動作を行うことが理解される。
 なお、監査企業は、対象企業のGHG排出量を監査したり、排出量の計算を代行する企業であるため、対象企業がどの部品を取引相手に納品するかを示す情報を予め取得し、ユーザ端末2902の記憶媒体に格納している。
 以下、図29に示す一連のシーケンスについて説明する。まず、監査企業のユーザ端末2902は、対象企業のユーザ端末2904に向けた、燃料消費入力依頼の要求を送信する(S2902)。燃料消費入力依頼の要求は、対象企業の企業活動データのうちの燃料消費のデータを指定して、対象企業によるデータの入力を依頼する要求である。ここで入力される燃料消費のデータは、例えば、年間の燃料消費のデータであってもよいが、燃料消費入力依頼が特定の期間の指定を含んでおり、当該期間の燃料消費データであってもよい。
 対象企業のユーザ端末2904は、燃料消費入力依頼を受信すると、例えば、対象企業のユーザから企業活動データのうちの燃料消費のデータの入力を受け付ける(S2904)。なお、燃料消費のデータは、対象企業のScope1のデータに相当する。また、ここでは、燃料消費のデータを例として、対象企業が燃料を燃焼した場合の直接排出量について説明している。しかし、本実施形態は、例えば半導体製造におけるフロン類の直接排出など、GHG全般の直接排出量に対して同様のシーケンスを適用可能である。
 対象企業のユーザ端末2904は、監査企業のユーザ端末2902へ向けた、燃料消費検証依頼の要求を送信する(S2906)。燃料消費検証依頼の要求は、対象企業において入力した燃料消費のデータの検証を、監査企業に依頼する要求である。監査企業のユーザ端末2902が燃料消費検証依頼を受信すると、例えば、監査企業のユーザが、燃料消費検証依頼に含まれる燃料消費のデータを検証する。そして、監査企業のユーザ端末2902は、監査企業のユーザからの検証結果の入力を受け付ける(S2908)。検証の結果、問題がなければ、対象企業による入力内容が確定する。検証の結果、対象企業による入力内容に誤りが含まれるような場合、監査企業のユーザ端末2902は、再び対象企業のユーザ端末2904に向けて、指摘事項を示したメッセージを含む燃料消費入力依頼を送信してもよい。なお、図29の説明では、監査企業のユーザが、燃料消費検証依頼に含まれる燃料消費のデータを検証する場合を例に説明しているが、監査企業のユーザ端末2902が、桁数の異なる数値などの異常値を検出する所定の検証用プログラムを実行して、燃料消費のデータを検証してもよい。
 監査企業のユーザ端末2902は、次に、対象企業のユーザ端末2904へ向けた、電力消費入力依頼の要求を送信する(S2910)。電力消費入力依頼の要求は、対象企業の企業活動データのうちの電力消費のデータを指定して、対象企業によるデータの入力を依頼する要求である。ここで入力される電力消費のデータは、例えば、年間の電力消費のデータであってもよいが、電力消費入力依頼が特定の期間の指定を含んでおり、当該期間の電力消費データであってもよい。なお、電力消費のデータは、対象企業のScope2のデータに相当する。対象企業のユーザ端末2904は、電力消費入力依頼を受信すると、例えば、対象企業のユーザから企業活動データのうちの電力消費のデータの入力を受け付ける(S2912)。
 対象企業のユーザ端末2904は、監査企業のユーザ端末2904へ向けた、電力消費検証依頼の要求を送信する(S2914)。電力消費検証依頼の要求は、対象企業において入力した電力消費のデータの検証を、監査企業に依頼する要求である。監査企業のユーザ端末2902が電力消費検証依頼を受信すると、例えば、監査企業のユーザが、電力消費検証依頼に含まれる電力消費のデータを検証する。そして、監査企業のユーザ端末2902は、監査企業のユーザからの検証結果の入力を受け付ける(S2916)。検証の結果、問題がなければ、対象企業による入力内容が確定する。検証の結果、対象企業による入力内容に誤りが含まれるような場合、監査企業のユーザ端末2902は、再び対象企業のユーザ端末2904に向けて、指摘事項を示したメッセージを含む電力消費入力依頼を送信してもよい。なお、図29の説明では、監査企業のユーザが、電力消費検証依頼に含まれる電力消費のデータを検証する場合を例に説明しているが、監査企業のユーザ端末2902が、桁数の異なる数値などの異常値を検出する所定の検証用プログラムを実行して、電力消費のデータを検証してもよい。
 更に、監査企業のユーザ端末2902は、対象企業が入力すべきScope3の入力項目を設定する(S2918)。監査企業のユーザ端末2902は、対象企業のユーザ端末2904へ向けた、Scope3入力依頼の要求を送信する(S2920)。Scope3入力依頼の要求は、対象企業の企業活動データのうち、S2918で設定されたScope3に関するデータを指定して、対象企業によるデータの入力を依頼する要求である。ここで入力されるScope3のデータは、例えば、年間にわたって集計されるデータであってもよいが、Scope3入力依頼が特定の期間の指定を含んでおり、当該期間のScope3のデータであってもよい。対象企業のユーザ端末2904は、Scope3入力依頼を受信すると、例えば、対象企業のユーザから企業活動データのうちのScope3のデータの入力を受け付ける(S2922)。
 対象企業のユーザ端末2904は、監査企業のユーザ端末2904へ向けた、Scope3検証依頼の要求を送信する(S2924)。Scope3検証依頼の要求は、対象企業において入力したScope3のデータの検証を、監査企業に依頼する要求である。監査企業のユーザ端末2902がScope3検証依頼を受信すると、例えば、監査企業のユーザが、Scope3検証依頼に含まれるScope3のデータを検証する。そして、監査企業のユーザ端末2902は、監査企業のユーザからの検証結果の入力を受け付ける(S2926)。検証の結果、問題がなければ、対象企業による入力内容が確定する。検証の結果、対象企業による入力内容に誤りが含まれるような場合、監査企業のユーザ端末2902は、再び対象企業のユーザ端末2904に向けて、指摘事項を示したメッセージを含むScope3入力依頼を送信してもよい。なお、図29の説明では、監査企業のユーザが、Scope3検証依頼に含まれるScope3のデータを検証する場合を例に説明しているが、監査企業のユーザ端末2902が、桁数の異なる数値などの異常値を検出する所定の検証用プログラムを実行して、Scope3のデータを検証してもよい。このように、監査企業のユーザ端末2902から対象企業のユーザ端末2904に向けて、例えば企業活動データのうちのScope1~3の情報の入力を別個に依頼することにより、対象企業はステップ・バイ・ステップで企業活動データを入力することができ、その入力負担を軽減することができる。また、対象企業によって入力されたデータが監査企業によって都度検証されるため、企業活動データの正確性を確保することができる。換言すれば、エッジノード300が、それぞれのユーザ端末に対して、上述の入力依頼の要求や検証依頼の要求の送受信を行うことにより、例えば監査企業のユーザ端末2902と対象企業のユーザ端末2904との間の要求のやりとりを実現し、企業活動データの入力の促進や正確な企業活動データの蓄積を実現することができる。
 更に、監査企業のユーザ端末2902は、対象企業によって入力されたScope3のデータに問題が無いと判定された場合、対象企業のユーザ端末2904に向けて、データ送信依頼を送信する(S2928)。データ送信依頼は、対象企業に対して、部品の企業活動データをトランザクションデータとして製品を製造する企業のユーザ端末2906に送信することを依頼する要求である。
 対象企業のユーザ端末2904は、データ送信依頼を受信したことに応じて、又は、データ送信依頼の受信後にユーザ操作を受け付けたことに応じて、検証を受けたScope1~3のデータを含む企業活動データ(部品に関するトランザクションデータ)を、製品を製造する企業のユーザ端末2906に送信する(S2930)。このとき、対象企業のユーザ端末2904がトランザクションデータを送信するために(例えばエッジノード300により)以下の処理が行われる。エッジノード300は、送信先企業(すなわち製品を製造する企業)に対する対象企業の売上高と対象企業における年間売上高との比率で、Scope1及び2に係るエネルギー消費量とGHG排出量の総和を按分してトランザクションデータの一要素として追加する。また、エッジノード300は(S2918で)指定されたScope3の入力項目に対する入力値のそれぞれを原単位で計算して、各入力値のGHG排出量を算出する。更にエッジノード300は算出した値の総和を、トランザクションデータにおけるエネルギー消費量やGHG排出量とする。このような算出値を含むトランザクションデータは、上述のように、エッジノード300を介してブロックチェーンに格納され、当該格納されたデータがブロックチェーンから読み出されることにより、あたかもトランザクションデータの送受信が行われたように実現される。なお、前述の計算例では売上高を用いて比率を算出したが、これに代えて、対象企業(あるいは工場やライン等)の総生産量と納品する生産量、または対象企業の生産活動時間と納品する製品に関する生産活動時間で比率を算出しても良い。
 例えば、監査企業のユーザ端末2902が表示する依頼用の画面について、図30を参照して説明する。図30は、他の企業との間で送受信される依頼の一覧を表示する依頼一覧画面3002において、追加ボタン3004が押下された際に、依頼ダイアログ3006が表示されている様子を示している。図30の例では、依頼一覧画面3002には、例えば、過去に対象企業から送信された燃料消費検証依頼、電力消費検証依頼、及びScope3データ入力依頼などがリストとして表示されている。依頼ダイアログ3006は、依頼先3008と、依頼テンプレート3010と、依頼内容3012と、Scope3データ送信先3014と、入力項目3016と、送信ボタン3018とを含む。
 依頼先3008には、例えば対象企業が設定される。依頼テンプレート3010は、例えば、燃料消費入力依頼、電力消費入力依頼又はScope3入力依頼の別を設定可能であってよい。依頼内容3012は、任意のテキストを入力可能であってよく、例えば、監査企業から対象企業に対する、依頼事項やその説明を示すテキストであってよい。Scope3データ送信先3014は、入力するデータの送信先を示す。上述の例では、入力するデータは製品を製造する企業(サプライチェーンの下流側の企業)へ送信されるため、例えば、当該企業の名称が入力される。入力項目3016には、入力項目の項目或いはグループの名称が入力される。項目追加ボタン3020が押下されると、Scope3入力項目として入力されるべき項目を追加することができる。例えば、「インテリア業」なるグループに対して、項目「ポリエステル」、「アクリル」、「綿」及び「麻」などの項目を設定することができる。項目の設定では、項目ごとに、項目に関連付けられるカテゴリ、単位、原単位などを指定可能である。例えば、項目名「ポリエステル」に対して、カテゴリ「3.1購入した物品・サービス」を指定可能であり、単位として「枚」、原単位として「0.003」など、対象企業が各項目のデータを入力する際の指標を設定することができる。これらによって、対象企業は、データを閲覧、利用する企業が望むデータをより正確に入力することが可能になる。
 ユーザ操作によって、送信ボタン3018が押下されると、ダイアログが閉じて、対象企業のユーザ端末2904に向けた、Scope3入力依頼が送信される。なお、監査企業のユーザ端末2902が表示する依頼用の画面やダイアログは、上述の通り、監査企業のユーザ端末2902からエッジサーバ300に画面生成の要求が送信され、エッジサーバ300が表示用画面のデータを生成してユーザ端末2902に送信することにより実現される。
 なお、図30に示した依頼用の画面の例では、Scope3入力依頼を送信する場合を例に説明したが、これの例は、燃料消費入力依頼及び電力消費入力依頼のためにも使用可能である。例えば、依頼のダイアログの依頼テンプレート3010において、燃料消費入力依頼、或いは電力消費入力依頼が設定されればよい。上述の入力項目3016はScope3に関連付けられた項目を例に説明したが、これらの入力項目が、設定されるテンプレート(燃料消費入力依頼、電力消費入力依頼、Scope3入力依頼)に応じて、それぞれに関連付けられた項目が入力可能になる。
 <部品情報共有機能>
 上記実施形態では、例えば図15に関連した説明として、エッジノード300が部品構成表を用いて製品のトランザクションデータを生成する処理について説明した。本実施形態では、更に、部品構成表のうちの特定の部品の構成情報を他社或いは他部門と共有することができる機能を更に備える。共有された部品は、供給先で自社或いは自部門の部品の構成情報のように表示することができ、当該部品についての企業活動データを入力してトランザクションデータとして送信することができる。
 なお、部品情報共有機能の説明では、製品を製造する企業と部品を製造する企業との間で構成情報が共有されることについて、説明を簡単にするため、これらの企業のユーザ端末の間のやりとりのように説明している。しかし、実際には、部品を製造する企業及び製品を製造する企業のそれぞれのユーザ端末が、エッジノード300とデータのやり取りを行うことにより、あたかも各企業のユーザ端末間で構成情報が共有されるように機能が実現される。
 部品情報共有機能を用いることにより、例えば図31Aに示すように、製品を製造する企業(B社)が、部品を製造する企業(A社)に対して部品を共有することができる。例えば、製品を製造する企業(B社)の部品構成表には、「部品A」を構成する「部品a」及び「部品b」の構成情報が含まれているものとする。例えば、製品を製造するB社から、部品を製造するA社へ部品Aの情報を共有した場合、「部品A」と、「部品A」を構成する「部品a」及び「部品b」とがA社に共有される。部品が共有された状態で、部品を製造するA社が、共有に係る部品である「部品A」について、「部品A」と、「部品A」を構成する「部品a」及び「部品b」とに関する企業活動データを算出して入力し、製品を製造するB社へ送信する。そうすると、入力された「部品A」、「部品a」及び「部品b」に関するデータが当該B社に送信され、当該B社の部品の情報が更新される。エッジノード300は、B社が、「部品A」、「部品a」及び「部品b」に関するデータを、原則として直接編集することができない(リードオンリーの権限で扱われる)ように制御するが、出荷比率、取引金額、取引数量などの特定の項目は入力可能にする。
 また、図31Bでは、製品を製造する企業(B社)が、部品を製造する企業(A社)に対して部品を共有する他の例を示している。製品を製造する企業(B社)が、共有に係る部品である「部品A」の情報を、部品を製造する企業(A社)に共有することができる。当該部品Aを製造するA社は、「部品A」を構成する「部品a」及び「部品b」の情報を新たな追加して、追加した部品に関する企業活動データを算出して入力することができる。しかし、製品を製造する企業(B社)は、部品Aの構成情報を有していない。このため、「部品a」及び「部品b」の情報は、製品を製造する企業(B社)には共有されず、部品Aの全体的な情報が、製品を製造するB社に送信される。このようにすれば、部品Aを構成する部品を他の企業に知られたくない(共有したくない)場合にも、部品Aの情報を製品を製造する企業と共有することができる。
 上述の部品情報の共有は、以下で説明するユーザインタフェースを用いて設定されるが、部品情報を共有するための処理はエッジノード300において実行にされる。すなわち、エッジノード300は、ユーザ端末2904からの共有の要求に応じて、例えば、対応する箇所の部品構成表の情報を転送するなどにより、2社間で部品の情報を共有させる。一方、エッジノード300は、図31Bに示した、製品を製造する企業が、部品の構成情報を有していない場合には、部品を製造する企業が追加した部品情報(「部品a」及び「部品b」)を、製品を製造する企業には共有しないように、部品情報の共有を制御する。
 次に、図32を参照して、部品情報を共有するためのユーザインタフェースについて説明する。なお、図32に示す例では、製品を製造する企業のユーザ端末が、部品構成を示すユーザインタフェース3200を表示している際に、例えば不図示の共有ボタンが押下されたことに応じて、共有ダイアログ3202が表示される。すなわち、エッジノード300は、ユーザ端末において共有ボタンが押下されたことに応じて、共有ダイアログ3202を含む画面情報を生成して、ユーザ端末に送信する。共有ダイアログ3202は、部品情報の共有先である企業名を追加するユーザインタフェースを含む。エッジノード300は、共有先追加ボタン3204が押下されると、企業名或いは企業コードを検索可能にし、入力されたテキスト等に基づいて、企業名或いは企業コードを検索する。エッジノード300は、検索結果の中から特定の企業名或いは企業コードが選択されると、選択された企業名等を共有ダイアログ3202の企業名表示3206に表示する。このとき、エッジノード300は、特定の企業名或いは企業コードの選択に応じて、共有対象の部品情報を選択された企業との間で共有する。
 このような部品情報共有機能を用いることにより、例えば、完全な或いは十分な部品表を保有していない(例えば中小企業のような)サプライチェーンの上流側の企業に対して、サプライチェーンの下流側の企業が保有する部品表の関連部分を参照可能にする。すなわち、上流側の企業は、下流側の企業の部品情報の一部をあたかも上流側の企業の部品表のように表示させることができる。また、サプライチェーンの下流側の企業から上流側の企業に対して、特定の情報(すなわち共有に係る部品の情報)の入力を促すことができるため、下流側の企業が、上流側の企業活動データを利用しようとした際に入力されていないような事態を低減し、より確実に必要なデータを取得することが可能になる。ひいては、企業活動データの入力ミスを低減したり入力負担を軽減したりすることが可能になる。
 本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
 本願は、2021年11月25日提出の日本国特許出願特願2021-191405を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。
 120…ブロックチェーンネットワーク、300…エッジノード、320…ブロックチェーンノード、350…ユーザ端末

Claims (12)

  1.  コンピュータを、温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムの各手段として機能させるための1つ以上のプログラムであって、前記情報連携システムは、
     第1企業によって生成される第1企業活動データであって、前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データをストレージに記録する記録手段と、
     他の企業によって生成されて前記ストレージに記録される第2企業活動データであって、前記他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得する取得手段と、
     前記第1企業活動データと前記第2企業活動データの一部とに基づいて、前記第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量を算出する算出手段と、を含み、
     前記算出手段は、前記第1企業活動データに基づいて前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、前記第2企業活動データのうちの前記第1企業と関連する企業活動データに基づいて前記第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出する、ことを特徴とするプログラム。
  2.  前記第1企業によって生成される企業活動データは、前記第1企業の製品のために前記第1企業によって排出されるGHG排出量を含み、前記第2企業活動データは、当該製品の製造に用いられる部品又は原材料のために前記他の企業によって排出されるGHG排出量を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3.  前記第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量は、前記第1企業による部品の仕入れ数と、前記第1企業の製品に必要な当該部品の数との関係を示す係数を用いて算出される、ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
  4.  前記第1企業活動データは、前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に適用されるオフセットの情報を含む、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
  5.  前記第1企業活動データは、前記第1企業によるGHG排出量とGHG以外のエネルギー消費量、及び、前記第1企業のカーボンシンククレジットの情報と環境価値の情報とを含む、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
  6.  前記ストレージは、前記第1企業活動データと前記第2企業活動データとが記録されるブロックチェーン又は耐改ざん性を有するデータベースを含む、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。
  7.  前記情報連携システムは、前記第2企業活動データの入力を支援する支援手段を更に含み、
     前記支援手段は、前記他の企業によって提供され、前記第1企業の製品の製造に用いられる部品又は原材料に関する企業活動データのうちの必要なデータを指定して、前記他の企業のユーザ端末に送信する、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプログラム。
  8.  前記支援手段は、前記第1企業による前記必要なデータの指定を受け付ける、ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
  9.  前記支援手段は、企業活動データのうちの前記必要なデータの指定を受け付ける場合に、前記他の企業が前記指定に係るデータを入力する際の指標を更に設定する、ことを特徴とする請求項7又は8に記載のプログラム。
  10.  前記情報連携システムは、前記第1企業の製品の製造に用いられる部品又は原材料の構成情報を、当該部品又は原材料を製造する他の企業と共有する共有手段を更に含む、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプログラム。
  11.  温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムであって、
     第1企業によって生成される第1企業活動データであって、前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データをストレージに記録する記録手段と、
     他の企業によって生成されて前記ストレージに記録される第2企業活動データであって、前記他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得する取得手段と、
     前記第1企業活動データと前記第2企業活動データの一部とに基づいて、前記第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量を算出する算出手段と、を含み、
     前記算出手段は、前記第1企業活動データに基づいて前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、前記第2企業活動データのうちの前記第1企業と関連する企業活動データに基づいて前記第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出する、ことを特徴とする情報連携システム。
  12.  温室効果ガス(GHG)排出量の情報を扱う情報連携システムを構成する情報処理装置であって、
     第1企業によって生成される第1企業活動データであって、前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第1企業活動データを、ストレージに記録させる手段と、
     他の企業によって生成されて前記ストレージに記録される第2企業活動データであって、前記他の企業によって直接的に排出されるGHG排出量に関する第2企業活動データの一部を取得する手段と、
     前記第1企業活動データと前記第2企業活動データの一部とに基づいて、前記第1企業により直接及び間接的に排出されるGHG排出量を算出する手段と、を含み、
     前記算出する手段は、前記第1企業活動データに基づいて前記第1企業によって直接的に排出されるGHG排出量を算出し、前記第2企業活動データのうちの前記第1企業と関連する企業活動データに基づいて前記第1企業によって間接的に排出されるGHG排出量を算出する、ことを特徴とする情報処理装置。
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