WO2022059210A1 - 端末装置、無線通信システム及び再送制御方法 - Google Patents

端末装置、無線通信システム及び再送制御方法 Download PDF

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Abstract

端末装置(200)は、複数の送信端末(100)から送信される信号を受信する無線通信部(210)と、前記無線通信部(210)に接続されるプロセッサ(220)とを有し、前記プロセッサ(220)は、前記複数の送信端末(100)から信号が同時に送信されることを検出し、前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定し、前記再送用の無線リソースが重複すると判定した場合に、前記複数の送信端末(100)のうちの第1の送信端末を代理して、信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報を前記無線通信部(210)から送信する処理を実行する。

Description

端末装置、無線通信システム及び再送制御方法
 本発明は、端末装置、無線通信システム及び再送制御方法に関する。
 現在のネットワークにおいては、モバイル端末(スマートフォンやフィーチャーホン)のトラフィックがネットワークのリソースの大半を占めている。また、モバイル端末が使用するトラフィックは、今後も拡大していく傾向にある。
 一方で、IoT(Internet of Things)サービス(例えば、交通システム、スマートメータ、装置等の監視システム)の展開に合わせて、多様な要求条件を持つサービスに対応することが求められている。そのため、第5世代移動体通信(5G又はNR(New Radio))の通信規格では、4G(第4世代移動体通信)の標準技術に加えて、さらなる高データレート化、大容量化、低遅延化を実現する技術が求められている。
 なお、第5世代通信規格については、3GPP(Third Generation Partnership Project)の作業部会(例えば、TSG-RAN WG1、TSG-RAN WG2等)で技術検討が進められており、2017年12月以降、標準規格書が更新されている。
 上述したように、多種多様なサービスに対応するために、5Gでは、eMBB(Enhanced Mobile Broad Band)、Massive MTC(Machine Type Communications)、及びURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)に分類される多くのユースケースのサポートを想定している。
 また、3GPPの作業部会では、NR-V2X(New Radio Vehicle to Everything)通信についても議論されている。NR-V2Xは、例えば、サイドリンクチャネルを用いて、自動車間通信を行うV2V(Vehicle to Vehicle)、自動車と歩行者(Pedestrian)間で通信を行うV2P(Vehicle to Pedestrian)、自動車と標識等の道路インフラ間で通信を行うV2I(Vehicle to Infrastructure)、及び自動車とネットワーク間で通信を行うV2N(Vehicle to Network)等の総称である。
 NR-V2Xにおける無線リソース配置に関しては、制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control CHannel)とデータチャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared CHannle)をTDM(Time Division Multiplexing)又はFDM(Frequency Division Multiplexing)させる配置方法がある。なお、PSCCHの無線リソースには、例えば、対応するPSSCHのデータの変調方式及び符号化率に関する情報などを含むSCI(Sidelink Control Information)がマッピングされる。
 また、サイドリンクのチャネル品質を向上するために、フィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback CHannel)が導入されている。PSFCHは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)によるデータの再送制御に用いられる。すなわち、受信側の端末装置がPSFCHを用いてデータの再送が必要か否かを示す情報を送信することにより、送信側の端末装置による再送を制御することができる。例えば端末装置が同一グループに属する複数の端末装置へデータを送信するグループキャストが行われる場合、PSFCHを用いるHARQには以下の2種類がある。
 第1のHARQでは、グループ内の各端末装置は、例えばSCIなどの制御情報が受信されたにも関わらず、対応するデータが正しく受信されなかった場合には、データの再送が必要であることを示すNAKをPSFCHにおいて送信する。また、各端末装置は、制御情報及びデータが正しく受信された場合には、PSFCHにおいて何も送信しない。したがって、データの送信元の端末装置は、PSFCHにおいてNAKが受信される場合に、データを再送する。
 一方、第2のHARQでは、グループ内の各端末装置は、制御情報が受信されたにも関わらず、対応するデータが正しく受信されなかった場合には、上記の第1の再送制御と同様にNAKをPSFCHにおいて送信する。また、各端末装置は、制御情報及びデータが正しく受信された場合には、データの再送が不要であることを示すACKをPSFCHにおいて送信する。したがって、データの送信元の端末装置は、PSFCHにおいてACKが受信されない場合、すなわちNAKが受信されるか何も受信されない場合に、データを再送する。
特表2019-525615号公報
 ところで、V2Xを実施する端末装置は、例えばコスト削減などのために、送信と受信を同時には実行しない半二重通信(Half Duplex)をすることがある。半二重通信をする端末装置は、送信処理中には他の端末装置から送信される制御情報及びデータを受信することはない。このため、たとえHARQによる再送制御が行われても、グループ内のすべての端末装置が正しくデータを受信するとは限らず、通信の信頼性が低下するという問題がある。
 具体的には、例えば同一グループ内の複数の端末装置が同時に送信処理を行う場合、端末装置から送信された制御情報及びデータは、送信処理中の他の端末装置には受信されない。つまり、同時に送信処理を行う各端末装置は、送信処理中に他の端末装置から制御情報及びデータが送信されたことを検知しない。結果として、これらの端末装置は、PSFCHにおいてACKもNAKも送信しないことになる。
 このとき、上述した第2のHARQが行われる無線通信システムでは、データの送信元の端末装置がいずれもACKもNAKも受信しないことから、複数の端末装置がデータを再送することになる。しかしながら、複数の端末装置が再送に使用する無線リソースが時間的に重複する場合には、再び複数の端末装置が同時に送信処理を行うことになり、再送されたデータは、送信処理中の他の端末装置には受信されない。この結果、限られた再送回数でグループ内のすべての端末装置が正しく受信することは困難であるとともに、遅延が大きくなり、無線通信システムに要求される信頼性が満たされない恐れがある。例えば自動運転のための無線通信システムなどでは、99.99~99.999%の高い信頼性が要求されるにも関わらず、端末装置が半二重通信をする場合には適切なデータの再送が行われず、要求される信頼性を満足するのが困難になる。
 開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、通信の信頼性を向上することができる端末装置、無線通信システム及び再送制御方法を提供することを目的とする。
 本願が開示する端末装置は、1つの態様において、複数の送信端末から送信される信号を受信する無線通信部と、前記無線通信部に接続されるプロセッサとを有し、前記プロセッサは、前記複数の送信端末から信号が同時に送信されることを検出し、前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定し、前記再送用の無線リソースが重複すると判定した場合に、前記複数の送信端末のうちの第1の送信端末を代理して、信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報を前記無線通信部から送信する処理を実行する。
 本願が開示する端末装置、無線通信システム及び再送制御方法の1つの態様によれば、通信の信頼性を向上することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。 図2は、実施の形態1に係る送信端末の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1に係る調整端末の構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態1に係る再送制御方法を示すフロー図である。 図5は、実施の形態1に係る無線リソース使用の具体例を示す図である。 図6は、実施の形態2に係る送信端末の動作を示すフロー図である。 図7は、実施の形態2に係る無線リソース使用の具体例を示す図である。 図8は、実施の形態3に係る送信端末の動作を示すフロー図である。 図9は、実施の形態3に係る無線リソース使用の具体例を示す図である。 図10は、実施の形態4に係る再送制御方法を示すフロー図である。 図11は、実施の形態4係る無線リソース使用の具体例を示す図である。 図12は、実施の形態5に係る調整端末の構成を示すブロック図である。
 以下、本願が開示する端末装置、無線通信システム及び再送制御方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
 図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、例えば自動車に搭載される複数の端末装置は、それぞれ自装置から通信範囲(Communication Range)CR内に位置する他の端末装置とグループを形成し、グループ内でグループキャストを実行する。すなわち、端末装置は、それぞれの通信範囲CR内の他の端末装置へ信号を送信し、それぞれの通信範囲CR内の他の端末装置から信号を受信する。
 ただし、端末装置は、半二重通信によって信号の送受信を実行するため、送信処理中には他の端末装置からの信号を受信することはなく、受信処理中には他の端末装置へ信号を送信することはない。図1においては、信号を送信する送信端末Tx#1、#2と、信号を受信する受信端末Rx#1~#4と、信号を受信するとともにグループ内での通信を調整する調整(Coordinative)端末Coとを図示している。なお、送信端末Tx#1、#2、受信端末Rx#1~#4及び調整端末Coは、いずれも同等の端末装置であるため、送信端末Tx#1、#2は、他の端末装置からの信号を受信する受信端末にもなり得るし、受信端末Rx#1~#4及び調整端末Coは、他の端末装置へ信号を送信する送信端末にもなり得る。
 また、各グループ内ではあらかじめ定められた少なくとも1つの端末装置が調整端末Coとなる。グループ内で複数の調整端末Coが定められている場合には、それぞれの調整端末Coの優先順位も定められており、送信端末となっていない最優先の調整端末Coがグループの調整端末Coの役割を果たす。これを実現するために、各調整端末Coは、それぞれの調整端末Coの優先順位をあらかじめ把握しており、互いの送受信状態をリアルタイムに検知している。
 ここでは、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複する無線リソースを用いて信号を送信するものとする。すなわち、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複するPSCCH及びPSSCHを用いて制御情報及びデータを送信する。そして、送信端末Tx#1、#2は、PSFCHにおいて自端末以外のすべての端末装置からACKを受信した場合にはデータの再送が不要と判断する。一方、送信端末Tx#1、#2は、PSFCHにおいていずれかの端末装置からNAKを受信した場合やいずれかの端末装置からACK及びNAKのいずれも受信しなかった場合にはデータの再送が必要と判断する。
 受信端末Rx#1~#4は、送信端末Tx#1、#2から送信される信号を受信し、受信信号を復号する。そして、受信端末Rx#1~#4は、受信信号の復号が成功し、データが正しく受信された場合にはACKを送信する一方、受信信号の復号が失敗し、データが正しく受信されなかった場合にはNAKを送信する。
 調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信される信号を受信し、受信信号を復号する。このとき、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信される制御情報に基づいて、送信端末Tx#1、#2が同時に送信処理を実行することを検出する。さらに、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信される制御情報に基づいて、送信端末Tx#1、#2がデータの再送に使用する無線リソースが時間的に重複するか否かを判定する。そして、調整端末Coは、再送に使用される無線リソースも時間的に重複する場合には、自端末以外の他の端末装置の代わりにACKを送信する。すなわち、調整端末Coは、例えば送信端末Tx#1、#2のうち優先度が高いデータを送信する送信端末Tx#1を代理して、送信端末Tx#2から送信された優先度が低いデータに対するACKを送信する。これにより、調整端末Coは、送信端末Tx#2によるデータの再送を中止させ、送信端末Tx#1から再送されるデータが送信端末Tx#2によって受信されるようにする。
 図2は、実施の形態1に係る送信端末100の構成を示すブロック図である。図2に示す送信端末100は、図1に示した送信端末Tx#1、#2に対応する。図2に示すように、送信端末100は、プロセッサ110、メモリ120及び無線通信部130を有する。
 プロセッサ110は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、送信端末100の全体を統括制御する。具体的には、プロセッサ110は、制御情報生成部111、送信データ生成部112、送信制御部113、受信制御部114及び再送制御部115を有する。
 制御情報生成部111は、グループ内の他の端末装置に対して送信されるデータに関する制御情報を生成する。具体的には、制御情報生成部111は、例えばデータチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報、及びデータの再送に用いられる無線リソースを特定する情報などを含むSCIを生成する。
 送信データ生成部112は、グループ内の他の端末装置に対して送信されるデータを生成する。
 送信制御部113は、例えばPSCCH及びPSSCHなどの物理チャネルによって、制御情報及び送信データを無線通信部130から送信する。すなわち、送信制御部113は、制御情報を例えばPSCCHなどの制御チャネルによって送信し、送信データを例えばPSSCHなどのデータチャネルによって送信する。このとき、送信制御部113は、制御情報及び送信データが無線通信部130から送信された後も、これらの制御情報及び送信データを再送のために一時的にバッファに保持する。
 また、送信制御部113は、再送制御部115によって取得されるACK及びNAKなどのフィードバック情報に基づいて、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。具体的には、送信制御部113は、グループ内のいずれかの端末装置からNAKが受信された場合や、いずれかの端末装置からACK及びNAKのいずれも受信されなかった場合、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。すなわち、送信制御部113は、グループ内の自端末を除くすべての端末装置からACKが受信された場合以外には、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。
 受信制御部114は、無線通信部130における受信信号を復調及び復号し、例えばPSCCHなどの制御チャネルからSCIなどの制御情報を取得し、例えばPSSCHなどのデータチャネルからデータを取得する。このとき、受信制御部114は、SCIなどの制御情報の復号結果に基づいて、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定し、データチャネルの復調及び復号を実行する。
 また、受信制御部114は、送信制御部113によって送信されるデータに対応するフィードバックチャネルであるPSFCHを監視し、グループ内の端末装置からフィードバックされるフィードバック情報を復調及び復号する。そして、受信制御部114は、復号されたフィードバック情報を再送制御部115へ出力する。すなわち、受信制御部114は、グループ内の各端末装置からフィードバックされるACK又はNAKを再送制御部115へ出力する。
 再送制御部115は、受信制御部114から出力されるACK及びNAKを取得し、送信制御部113による再送を制御する。具体的には、再送制御部115は、グループ内のいずれかの端末装置からNAKが受信された場合や、いずれかの端末装置からACK及びNAKのいずれも受信されなかった場合、送信制御部113のバッファに保持された制御情報及び送信データを再送させる。したがって、再送制御部115は、グループ内の自端末を除くすべての端末装置からACKが受信された場合には、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送させない。
 メモリ120は、例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などを備え、プロセッサ110による処理に用いられる情報を記憶する。
 無線通信部130は、他の端末装置との間で無線通信を実行する。すなわち、無線通信部130は、プロセッサ110から出力される送信信号に対して所定の無線送信処理を施し、アンテナを介して他の端末装置へ送信する。また、無線通信部130は、アンテナを介して他の端末装置から信号を受信し、受信信号に対して所定の無線受信処理を施し、受信信号をプロセッサ110へ出力する。なお、無線通信部130は、半二重通信を行うため、信号の送信処理中には受信処理を実行することがなく、信号の受信処理中には送信処理を実行することがない。したがって、無線通信部130は、例えば信号の送信中には、他の端末装置から送信される信号を受信することがない。
 図3は、実施の形態1に係る調整端末200の構成を示すブロック図である。図3に示す調整端末200は、図1に示した調整端末Coに対応する。図3に示すように、調整端末200は、無線通信部210、プロセッサ220及びメモリ230を有する。
 無線通信部210は、他の端末装置との間で無線通信を実行する。すなわち、無線通信部210は、アンテナを介して送信端末100から信号を受信し、受信信号に対して所定の無線受信処理を施し、受信信号をプロセッサ220へ出力する。また、無線通信部210は、プロセッサ220から出力される送信信号に対して所定の無線送信処理を施し、アンテナを介して他の端末装置へ送信する。
 プロセッサ220は、例えばCPU、FPGA又はDSPなどを備え、調整端末200の全体を統括制御する。具体的には、プロセッサ220は、受信制御部221、同時送信検出部222、再送リソース判定部223、再送制御部224、制御情報生成部225、送信データ生成部226及び送信制御部227を有する。
 受信制御部221は、無線通信部210における受信信号を復調及び復号し、例えばPSCCHなどの制御チャネルからSCIなどの制御情報を取得し、例えばPSSCHなどのデータチャネルからデータを取得する。このとき、受信制御部221は、SCIなどの制御情報の復号結果に基づいて、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定し、データチャネルの復調及び復号を実行する。
 同時送信検出部222は、制御チャネルの復号結果に基づいて、グループ内に同時に送信処理を実行中の送信端末100があることを検出する。具体的には、同時送信検出部222は、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報を制御情報から取得し、複数の送信端末100のデータチャネルが時間的に重複するか否かを判定する。そして、同時送信検出部222は、複数の送信端末100のデータチャネルが時間的に重複する場合に、これらの送信端末100による同時送信が発生することを検出する。
 再送リソース判定部223は、同時送信検出部222によって複数の送信端末100による同時送信の発生が検出された場合に、同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定する。すなわち、再送リソース判定部223は、データの再送に用いられる無線リソースを特定する情報を制御情報から取得し、同時送信される複数のデータに対応する再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定する。そして、再送リソース判定部223は、判定結果を再送制御部224へ通知する。再送リソース判定部223は、複数の送信端末100のためのフィードバックチャネルの無線リソースも検出し、再送制御部224へ通知する。これにより、送信端末100のためのフィードバックチャネルを用いて、送信制御部227から送信端末100の代わりにACK又はNAKが送信される。
 再送制御部224は、受信制御部221によって正しいデータの復号結果が得られた場合に、データの再送が不要であることを示すACKを生成し、受信制御部221によって正しいデータの復号結果が得られなかった場合に、データの再送が必要であることを示すNAKを生成する。すなわち、再送制御部224は、受信制御部221におけるデータチャネルの復号精度が所定基準を満たす場合にACKを生成し、データチャネルの復号精度が所定基準を満たさない場合にNAKを生成する。
 また、再送制御部224は、同時送信検出部222によって複数の送信端末100による同時送信の発生が検出され、かつ、同時送信されるデータの再送用の無線リソースが再送リソース判定部223によって時間的に重複すると判定された場合に、同時送信されるデータの優先度を比較する。そして、再送制御部224は、優先度が最も高いデータの再送が他のデータの再送と同時にならないように、優先度が最も高いデータを除く他のデータに対するACKをグループ内の端末装置を代理して生成する。具体的には、再送制御部224は、同時送信されたデータのうち優先度が最も高いデータ以外のデータの送信元の送信端末100に対するACKを生成する。したがって、再送制御部224は、データを同時送信した送信端末100のうち優先度が最も高いデータを送信した送信端末100を代理してACKを生成する。また、再送制御部224は、他の送信端末100についても、優先度が低いデータを同時送信する複数の送信端末100がある場合には、それぞれの送信端末100を代理してACKを生成する。さらに、再送制御部224は、グループ内の各受信端末を代理してACKを生成しても良い。
 このように、再送制御部224は、データの初送及び再送が同時となる複数の送信端末100がある場合に、優先度が最も高いデータのみが再送されるように、その他のデータに対するACKを、グループ内の端末装置を代理して生成する。これらのACKが各端末装置を代理して送信されることにより、優先度が低いデータを同時送信した送信端末100はデータの再送を行わない一方、優先度が最も高いデータを同時送信した送信端末100はデータの再送を行う。この結果、優先度が最も高いデータの初送時に同時送信をした送信端末100が、再送されたデータを受信することができる。
 制御情報生成部225は、グループ内の他の端末装置に対して送信されるデータに関する制御情報を生成する。具体的には、制御情報生成部225は、例えばデータチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報などを含むSCIを生成する。
 送信データ生成部226は、グループ内の他の端末装置に対して送信されるデータを生成する。
 送信制御部227は、例えばPSCCH及びPSSCHなどの物理チャネルによって、制御情報及び送信データを無線通信部210から送信する。すなわち、送信制御部227は、制御情報を例えばPSCCHなどの制御チャネルによって送信し、送信データを例えばPSSCHなどのデータチャネルによって送信する。
 また、送信制御部227は、再送制御部224によって生成されたACK又はNAKをデータチャネルに対応するフィードバックチャネルによって送信する。すなわち、データチャネルの復号が成功してACKが生成された場合には、送信制御部227は、復号が成功したデータチャネルに対応するフィードバックチャネルによってACKを送信する。また、データチャネルの復号が失敗してNAKが生成された場合には、送信制御部227は、復号が失敗したデータチャネルに対応するフィードバックチャネルによってNAKを送信する。
 一方、送信制御部227は、データの初送及び再送が同時となる複数の送信端末100がある場合には、再送制御部224によって生成されたACKを他の端末装置を代理して送信する。すなわち、送信制御部227は、データチャネルの復号が成功したか失敗したかに関わらず、優先度が最も高いデータ以外のデータを送信した送信端末100に対して、グループ内の各端末装置からのACKを送信する。
 メモリ230は、例えばRAM又はROMなどを備え、プロセッサ220による処理に用いられる情報を記憶する。
 次いで、上記のように構成された調整端末200による再送制御方法について、図4に示すフロー図を参照しながら説明する。
 調整端末200が属するグループではグループキャストが行われ、グループ内の送信端末100が制御情報及びデータを送信する。具体的には、制御情報は、例えばPSCCHなどの制御チャネルにおいて送信され、データは、例えばPSSCHなどのデータチャネルにおいて送信される。
 制御チャネルの信号が無線通信部210によって受信されると(ステップS101)、受信制御部221によって制御チャネルの復調及び復号が実行され、制御情報が取得される。制御情報には、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報などが含まれるため、この情報が用いられてデータチャネルの信号が受信され(ステップS102)、受信制御部221によってデータチャネルの復調及び復号が実行される。
 そして、同時送信検出部222によって、複数の送信端末100が同時に送信処理を実行したか否かが判定される(ステップS103)。具体的には、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報が制御情報から取得され、複数の送信端末100のデータチャネルが時間的に重複するか否かが判定される。
 この判定の結果、データチャネルが時間的に重複しない場合には(ステップS103No)、再送制御部224によって、データチャネルの復号が成功したか否かが判断される(ステップS107)。そして、データチャネルの復号が成功した場合には(ステップS107Yes)、再送制御部224によってデータの再送が不要であることを示すACKが生成される。生成されたACKは、送信制御部227によって、復号が成功したデータチャネルに対応するフィードバックチャネルを用いて送信される(ステップS108)。一方、データチャネルの復号が失敗した場合には(ステップS107No)、再送制御部224によってデータの再送が必要であることを示すNAKが生成される。生成されたNAKは、送信制御部227によって、復号が失敗したデータチャネルに対応するフィードバックチャネルを用いて送信される(ステップS109)。
 ステップS103の判定の結果、データチャネルが時間的に重複する場合には(ステップS103Yes)、再送リソース判定部223によって、同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かが判定される(ステップS104)。具体的には、データの再送に用いられる無線リソースを特定する情報が制御情報から取得され、同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かが判定される。
 この判定の結果、再送用の無線リソースが時間的に重複しない場合には(ステップS104No)、複数の送信端末100のデータチャネルが時間的に重複しない場合と同様に、データチャネルの復号が成功したか否かが判断される(ステップS107)。そして、データチャネルの復号が成功した場合には(ステップS107Yes)、ACKが送信され(ステップS108)、データチャネルの復号が失敗した場合には(ステップS107No)、NAKが送信される(ステップS109)。このように、複数の送信端末100がデータを同時送信しない場合や、データが同時送信されても再送用の無線リソースが時間的に重複しない場合には、データチャネルの復号結果に応じて、ACK又はNAKが調整端末200から送信される。
 一方、ステップS104の判定の結果、再送用の無線リソースが時間的に重複する場合には(ステップS104Yes)、再送制御部224によって、初送及び再送が同時となるデータの優先度が比較される(ステップS105)。すなわち、複数の送信端末100から同時送信されるデータそれぞれの優先度が例えば制御情報に基づいて判定され、優先度が最も高いデータが決定される。ここでは、例えば低遅延及び高信頼性が要求されるデータほど、優先度が高いデータと決定される。
 そして、優先度が最も高いデータのみが再送されるように、再送制御部224によって優先度が低いデータに対するACKが生成される。具体的には、調整端末200においてデータの再送が不要であることを示すACKが生成されるのみではなく、グループ内の他の端末装置においてもデータの再送が不要であることを示すACKがこれらの端末装置を代理して生成される。
 すなわち、例えば優先度が最も高いデータを送信する送信端末100は、他の優先度が低いデータが送信されるのと同時に送信処理を実行するため、これらの優先度が低いデータを受信しない。このため、この送信端末100は、優先度が低いデータに対するACK又はNAKを生成することがないが、調整端末200は、この送信端末100を代理して優先度が低いデータに対するACKを生成する。
 また、グループ内の各受信端末は、同時送信される優先度が最も高いデータ及び優先度が低いデータを受信して、それぞれのデータに対するACK又はNAKを生成して送信する。これに対して、調整端末200は、優先度が低いデータに対して受信端末が生成したNAKを打ち消すように、受信端末を代理して優先度が低いデータに対するACKを生成しても良い。つまり、優先度が低いデータに対して受信端末が生成するNAKよりも電力が大きいACKが調整端末200の再送制御部224によって生成されても良い。
 なお、グループは、送信端末100から所定距離の通信範囲内に位置する端末装置によって構成されるため、グループ内の受信端末は、送信端末100から送信されるデータを正しく受信することができる。したがって、通常、受信端末は、送信端末100から送信されるデータに対してACKを生成して送信するため、調整端末200は、必ずしも受信端末を代理してACKを生成しなくても良い。調整端末200は、SCIを復号することにより複数の送信端末100の位置情報を取得し、複数の送信端末100間の距離を算出し、算出された距離が通信範囲以内であるか否かを判定することにより、各送信端末100からのACK又はNAKが要求されるか否かを判断する。
 グループ内の各端末装置を代理して生成されたACKは、送信制御部227によって、優先度が最も高いデータの送信と同時に送信された優先度が低いデータに対するフィードバックチャネルを用いて送信される(ステップS106)。これにより、優先度が低いデータを送信する送信端末100は、グループ内のすべての端末装置から優先度が低いデータに対するACKを受信し、優先度が低いデータを再送することがない。一方、優先度が最も高いデータを送信する送信端末100は、少なくとも優先度が低いデータを送信する送信端末100からACK又はNAKを受信しないため、優先度が最も高いデータを再送する。結果として、優先度が低いデータを送信した送信端末100は、再送される優先度が最も高いデータを受信することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 次に、複数の送信端末100が同時にデータを送信する場合の再送制御について、図5を参照しながら具体的に説明する。図5は、送信端末Tx#1、#2が同時にデータを送信する場合の無線リソース使用の具体例を示す図である。
 送信端末Tx#1は、制御チャネル及びデータチャネルを含む無線リソース301を用いて、制御情報及び送信データを送信する。すなわち、送信端末Tx#1は、グループ内の自端末以外の端末装置へデータをグループキャストする。グループ内の端末装置には、送信端末Tx#2、受信端末Rx#1及び調整端末Coが含まれる。
 同様に、送信端末Tx#2は、無線リソース301と時間的に重複する無線リソース302を用いて、制御情報及び送信データを送信する。すなわち、送信端末Tx#2は、グループ内の自端末以外の端末装置へデータをグループキャストする。グループ内の端末装置には、送信端末Tx#1、受信端末Rx#1及び調整端末Coが含まれる。
 このように、送信端末Tx#1、#2は、同時にデータを送信する。これらのデータには優先度が設定されており、ここでは、送信端末Tx#1が送信するデータの優先度が最も高く、送信端末Tx#2が送信するデータの優先度が低いものとする。すなわち、送信端末Tx#1が送信するデータは、送信端末Tx#2が送信するデータよりも低遅延及び高信頼性が要求されるデータであるものとする。
 送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複する無線リソース301、302を用いて送信処理を実行するため、送信端末Tx#1は送信端末Tx#2が送信するデータを受信せず、送信端末Tx#2は送信端末Tx#1が送信するデータを受信しない。このため、送信端末Tx#1は、送信端末Tx#2が送信したデータに対応するフィードバックチャネル304において、ACK又はNACKを送信しない。同様に、送信端末Tx#2は、送信端末Tx#1が送信したデータに対応するフィードバックチャネル303において、ACK又はNACKを送信しない。
 一方、グループ内の受信端末Rx#1及び調整端末Coは、無線リソース301、302と同時に送信処理を実行しないため、送信端末Tx#1、#2が送信するデータを受信する。そして、受信端末Rx#1は、送信端末Tx#1、#2から送信されたそれぞれのデータを復調及び復号し、復号が成功すればACKをフィードバックし、復号が失敗すればNAKをフィードバックする。すなわち、受信端末Rx#1は、送信端末Tx#1が送信したデータに対するACK又はNAKをフィードバックチャネル303において送信する。また、受信端末Rx#1は、送信端末Tx#2が送信したデータに対するACK又はNAKをフィードバックチャネル304において送信する。なお、ここでは、受信端末Rx#1について説明したが、グループ内に受信端末Rx#1以外の受信端末がある場合には、これらの受信端末も受信端末Rx#1と同様にACK又はNAKをフィードバックする。
 調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信されたそれぞれの制御情報を復調及び復号し、送信端末Tx#1、#2がデータの初送に用いる無線リソース301、302が時間的に重複することを検出する。すなわち、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2による同時送信の発生を検出する。そして、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2が送信するデータの再送用の無線リソースを制御情報から特定し、同時送信されるデータに対応する再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定する。ここでは、送信端末Tx#1、#2から同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するものとして説明を続ける。
 同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するため、調整端末Coは、これらのデータの優先度を比較し、送信端末Tx#1が送信するデータの優先度が最も高く、送信端末Tx#2が送信するデータの優先度が低いと判定する。そこで、調整端末Coは、優先度が低いデータに対するACKを各端末装置を代理して送信する。すなわち、調整端末Coは、送信端末Tx#2から送信されるデータを受信しない送信端末Tx#1を代理して、このデータに対するACKをフィードバックチャネル304において送信する。また、調整端末Coは、送信端末Tx#2から送信されるデータに対してACK又はNAKを送信する受信端末Rx#1を代理して、このデータに対するACKをフィードバックチャネル304において送信しても良い。すなわち、調整端末Coは、受信端末Rx#1が送信するNAKを打ち消すように、このNAKよりも大きい電力でACKを送信しても良い。さらに、調整端末Coは、送信端末Tx#2から送信されるデータの自端末における復号が成功したか失敗したかに関わらず、このデータに対するACKをフィードバックチャネル304において送信する。
 これにより、フィードバックチャネル304においては、送信端末Tx#2が無線リソース302において送信したデータに対するグループ内の端末装置からのACKが送信されることになる。このため、送信端末Tx#2は、フィードバックチャネル304において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することになり、無線リソース302において送信したデータを再送することはない。
 一方、調整端末Coは、送信端末Tx#1から送信されるデータの自端末における復号が成功したか失敗したかに関わらず、このデータに対するNAKをフィードバックチャネル303において送信するか、フィードバックチャネル303において送信を中断する(DTX:Discontinuous Transmission)。つまり、調整端末Coは、優先度が最も高いデータが再送されるように制御する。
 これにより、フィードバックチャネル303においては、送信端末Tx#1が無線リソース301において送信したデータに対して、送信端末Tx#2からはACK及びNAKが送信されず、受信端末Rx#1からはACK又はNAKが送信され、調整端末CoからはNAKが送信されるか送信が中断される。このため、送信端末Tx#1は、フィードバックチャネル303において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することがなく、NAKの受信又は何も受信しないDTXの発生を検知することになり、無線リソース301において送信したデータを無線リソース305を用いて再送する。
 このように、送信端末Tx#1がデータを再送し、送信端末Tx#2がデータを再送しないため、送信端末Tx#1、#2による再送が時間的に重複することがなく、送信端末Tx#2は、送信端末Tx#1が無線リソース305を用いて再送するデータを受信することができる。すなわち、送信端末Tx#2は、優先度が最も高いデータを受信することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 以上のように、本実施の形態によれば、複数の送信端末がデータを同時送信し、これらのデータの再送も同時になることを調整端末が検出した場合、調整端末は、グループ内の各端末装置を代理して優先度が低いデータを送信する送信端末へACKをフィードバックする。このため、優先度が低いデータを送信する送信端末は、データを再送することがなく、他の送信端末から再送される優先度が最も高いデータを受信することができる。結果として、端末装置が半二重通信を行う場合でも、複数の端末装置によるデータの同時送信が繰り返されることを回避し、通信の信頼性を向上することができる。
(実施の形態2)
 上記実施の形態1においては、送信端末Tx#1、#2によるデータの同時送信が発生する場合に、このデータの再送が同時となることを回避するようにした。しかしながら、送信端末Tx#1、#2に割り当てられる無線リソースが周期的な無線リソースである場合には、次に新たなデータが送信端末Tx#1、#2から初送される際に、このデータについても同時送信が発生する可能性が高い。
 そこで、実施の形態2においては、送信端末Tx#1、#2によるデータの再送が回避された場合には、一方の送信端末がデータの初送に使用する無線リソースを再選択するようにして、同時送信が発生する可能性を低下させる処理について説明する。
 実施の形態2に係る無線通信システム、送信端末100及び調整端末200の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。また、実施の形態2においても、調整端末200は、実施の形態1(図4)と同様の再送制御を実行するため、その説明を省略する。実施の形態2においては、送信端末100の動作が実施の形態1とは異なる。
 図6は、実施の形態2に係る送信端末100によるデータ送信後の動作を示すフロー図である。ここでは、送信端末100がデータを送信した後の動作について説明する。
 送信端末100がデータを送信した後、このデータに対応するフィードバックチャネルが監視され、フィードバックチャネルにおいてグループ内の各端末装置からACK又はNAKが受信される。ここでは、グループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKが受信されるものとして説明を続ける(ステップS201)。なお、グループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKが受信される場合としては、送信端末100から送信されたデータをすべての端末装置が正しく受信してACKを送信する場合と、上記実施の形態1において説明したように、調整端末200がグループ内の各端末装置を代理してACKを送信する場合とがある。
 フィードバック情報としてACKが受信される場合には、再送制御部115によって再送が不要と判断される。再送が不要と判断されると、送信端末100は、データの送信処理を実行しないため、他の送信端末から送信される制御チャネルの信号が無線通信部130によって受信され(ステップS202)、受信制御部114によって制御チャネルの復調及び復号が実行され、制御情報が取得される。制御情報には、データチャネルとして用いられる無線リソースを特定する情報などが含まれるため、この情報が用いられてデータチャネルの信号が受信され(ステップS203)、受信制御部114によってデータチャネルの復調及び復号が実行される。
 受信制御部114によって取得される制御情報は、送信制御部113へ出力される。そして、送信制御部113によって制御情報が参照されることにより、受信されたデータが初送されたデータではなく再送されたデータであるか否かが判定される(ステップS204)。この判定の結果、受信されたデータが初送されたデータである場合には(ステップS204No)、このデータの送信元である他の送信端末がデータの初送に使用する無線リソースは、送信端末100がデータの初送に使用する無線リソースとは時間的に重複しない。このため、送信端末100が使用する無線リソースは、他の送信端末が使用する無線リソースと時間的に重複していないと判断され、送信制御部113は、引き続きこれまで使用していた周期的な無線リソースを使用してデータを送信する。
 一方、受信されたデータが再送されたデータである場合には(ステップS204Yes)、初送されたデータが受信されないにも関わらず再送データが受信されたことから、他の送信端末がデータを初送した際には、送信端末100がデータを送信処理中であったと判断される。すなわち、他の送信端末がデータの初送に使用する無線リソースが、送信端末100がデータの初送に使用する無線リソースと時間的に重複すると判断される。そこで、送信制御部113によって制御情報が参照されることにより、この再送データが、送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されたか否かが判定される(ステップS205)。この判定の結果、再送データが送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されていない場合には(ステップS205No)、再送データの送信元である他の送信端末がデータの再送に使用する無線リソースは、送信端末100がデータの再送に使用する無線リソースとは時間的に重複しない。このため、送信端末100が使用する無線リソースは、他の送信端末が使用する無線リソースと時間的に重複していないと判断され、送信制御部113は、引き続きこれまで使用していた周期的な無線リソースを使用してデータを送信する。
 これに対して、再送データが送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されている場合には(ステップS205Yes)、再送データの送信元である他の送信端末がデータの再送に使用する無線リソースが、送信端末100がデータの再送に使用する無線リソースと時間的に重複する。このため、送信端末100が使用する無線リソースは、他の送信端末が使用する無線リソースと時間的に重複すると判断される。
 このように、送信端末100がデータの初送及び再送に使用する無線リソースと、他の送信端末がデータの初送及び再送に使用する無線リソースとが時間的に重複すると判断された場合、送信制御部113によって、データの送信に使用する無線リソースが再選択される(ステップS206)。すなわち、送信制御部113によって、現在データの送信に使用されている周期的な無線リソースとは時間が異なる無線リソースが改めて選択され、以降は、再選択された無線リソースを使用してデータが送信される。これにより、送信端末100と他の端末装置とによる同時送信を解消することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 次に、複数の送信端末100が同時にデータを送信する場合の無線リソースの使用について、図7を参照しながら具体的に説明する。図7は、送信端末Tx#1、#2が同時にデータを送信する場合の無線リソース使用の具体例を示す図である。図7において、図5と同じ部分には同じ符号を付す。
 図7に示すように、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複する無線リソース301、302を用いてデータを送信するため、調整端末Coは、無線リソース302に対応するフィードバックチャネル304において、グループ内の各端末装置を代理して送信端末Tx#2に対するACKを送信する。このため、送信端末Tx#2は、フィードバックチャネル304において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することになり、無線リソース302において送信したデータを再送することはない。
 これに対して、無線リソース301において、優先度が最も高いデータを送信した送信端末Tx#1は、フィードバックチャネル303において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することがなく、NAKの受信又は何も受信しないDTXの発生を検知する。このため、送信端末Tx#1は、無線リソース301において送信したデータを無線リソース305を用いて再送する。
 フィードバックチャネル304においてACKを受信した送信端末Tx#2は、送信端末Tx#1が無線リソース305を用いて再送するデータを受信する。そして、送信端末Tx#2は、無線リソース305において受信される制御情報から、無線リソース305において受信されたデータが再送されたデータであり、かつ、無線リソース305が送信端末Tx#2の再送用の無線リソースと時間的に重複すると判断する。この結果、送信端末Tx#2は、自端末が使用する無線リソースと送信端末Tx#1が使用する無線リソースとが時間的に重複すると判断し、自端末が使用する周期的な無線リソースを再選択する。すなわち、送信端末Tx#2は、現在データの送信に使用している周期的な無線リソースとは時間が異なる無線リソースを改めて選択する。
 これにより、送信端末Tx#1が無線リソース311において新たなデータを初送するのに対し、送信端末Tx#2は、無線リソース311と時間的に重複しない無線リソース312において新たなデータを初送するようになる。すなわち、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複しない無線リソース311、312を用いてデータを送信するため、送信端末Tx#2は、送信端末Tx#1から送信されるデータを受信することができ、送信端末Tx#1は、送信端末Tx#2から送信されるデータを受信することができる。
 以上のように、本実施の形態によれば、送信端末がグループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKを受信した後、他の送信端末からデータを受信した場合、送信端末は、受信されたデータが再送データであり、かつ、自端末の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースにおいて受信されたか否かを判定する。そして、受信されたデータが再送データであり、かつ、送信端末の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースにおいて受信された場合には、送信端末は、自端末がデータの送信に使用する無線リソースの時間を変更する。このため、送信端末と他の送信端末に周期的な無線リソースが割り当てられている場合、継続して送信端末と他の送信端末による同時送信が発生することを防止し、通信の信頼性を向上することができる。
(実施の形態3)
 上記実施の形態1においては、送信端末Tx#1、#2によるデータの同時送信が発生する場合に、優先度が最も高い送信端末Tx#1のデータのみが再送されるようにすることにより、データの再送が同時となることを回避するようにした。しかしながら、優先度が低い送信端末Tx#2のデータが再送されないため、初送時に送信端末Tx#2のデータを正しく受信しなかった端末装置(例えば送信端末Tx#1)が、引き続きこのデータを受信しない。
 そこで、実施の形態3においては、送信端末Tx#1、#2によるデータの再送が回避された場合には、ACKを受信した送信端末Tx#2が再送タイミングを変更して、優先度が低いデータを再送する処理について説明する。
 実施の形態3に係る無線通信システム、送信端末100及び調整端末200の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。また、実施の形態3においても、調整端末200は、実施の形態1(図4)と同様の再送制御を実行するため、その説明を省略する。実施の形態3においては、送信端末100の動作が実施の形態1とは異なる。
 図8は、実施の形態3に係る送信端末100によるデータ送信後の動作を示すフロー図である。図8において、図6と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。ここでは、送信端末100がデータを送信した後の動作について説明する。
 送信端末100がデータを送信した後、このデータに対応するフィードバックチャネルが監視され、フィードバックチャネルにおいてグループ内の各端末装置からACK又はNAKが受信される。ここでは、グループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKが受信されるものとして説明を続ける(ステップS201)。なお、グループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKが受信される場合としては、送信端末100から送信されたデータをすべての端末装置が正しく受信してACKを送信する場合と、上記実施の形態1において説明したように、調整端末200がグループ内の各端末装置を代理してACKを送信する場合とがある。
 フィードバック情報としてACKが受信される場合には、再送制御部115によって再送が不要と判断される。本実施の形態においては、再送が不要と判断されても、送信制御部113によって再送のためにバッファに記憶された制御情報及び送信データが破棄されない。すなわち、グループ内の各端末装置からACKが受信された場合でも、引き続き再送のための制御情報及び送信データがバッファに保持される。
 再送が不要と判断されると、送信端末100は、データの送信処理を実行しないため、他の送信端末から送信される制御チャネルの信号及びデータチャネルの信号が受信され(ステップS202、S203)、受信制御部114によって受信信号の復調及び復号が実行される。
 受信制御部114によって取得される制御情報は、送信制御部113へ出力され、受信されたデータが初送されたデータではなく再送されたデータであるか否かが判定される(ステップS204)。この判定の結果、受信されたデータが初送されたデータである場合には(ステップS204No)、このデータの送信元である他の送信端末がデータの初送に使用する無線リソースは、送信端末100がデータの初送に使用する無線リソースとは時間的に重複しない。このため、グループ内のすべての端末装置から受信したACKは、調整端末200から代理送信されたものではなく、各端末装置から送信されたものであると判断される。そこで、送信制御部113は、バッファに保持された制御情報及び送信データの再送が不要となるため、これらの制御情報及び送信データをバッファから破棄する。
 一方、受信されたデータが再送されたデータである場合には(ステップS204Yes)、他の送信端末がデータの初送に使用する無線リソースが、送信端末100がデータの初送に使用する無線リソースと時間的に重複すると判断される。そこで、この再送データが、送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されたか否かが判定される(ステップS205)。この判定の結果、再送データが送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されていない場合には(ステップS205No)、再送データの送信元である他の送信端末がデータの再送に使用する無線リソースは、送信端末100がデータの再送に使用する無線リソースとは時間的に重複しない。このため、グループ内のすべての端末装置から受信したACKは、調整端末200から代理送信されたものではなく、各端末装置から送信されたものであると判断される。そこで、送信制御部113は、バッファに保持された制御情報及び送信データの再送が不要となるため、これらの制御情報及び送信データをバッファから破棄する。
 これに対して、再送データが送信端末100の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信されている場合には(ステップS205Yes)、再送データの送信元である他の送信端末がデータの再送に使用する無線リソースが、送信端末100がデータの再送に使用する無線リソースと時間的に重複する。このため、送信端末100がデータの初送及び再送に使用する無線リソースと、他の送信端末がデータの初送及び再送に使用する無線リソースとが時間的に重複すると判断される。
 この場合、グループ内のすべての端末装置から受信したACKは、調整端末200から代理送信されたものであると判断されるため、送信制御部113は、再送用の無線リソースの時間を変更した上で、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する(ステップS301)。すなわち、送信端末100は、データを送信した後、グループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKを受信したものの、このACKは、送信端末100と他の送信端末による再送が同時になることを回避するために調整端末200から送信されたものであることがある。この場合には、送信端末100は、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。これにより、初送時に送信端末100のデータを正しく受信しなかった端末装置が、再送されたデータを受信することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 次に、複数の送信端末100が同時にデータを送信する場合の無線リソースの使用について、図9を参照しながら具体的に説明する。図9は、送信端末Tx#1、#2が同時にデータを送信する場合の無線リソース使用の具体例を示す図である。図9において、図5と同じ部分には同じ符号を付す。
 図9に示すように、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複する無線リソース301、302を用いてデータを送信するため、調整端末Coは、無線リソース302に対応するフィードバックチャネル304において、グループ内の各端末装置を代理して送信端末Tx#2に対するACKを送信する。このため、送信端末Tx#2は、フィードバックチャネル304において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することになる。ただし、このとき、送信端末Tx#2は、再送のためにバッファに保持された制御情報及び送信データを破棄することなく、引き続き保持する。
 これに対して、無線リソース301において、優先度が最も高いデータを送信した送信端末Tx#1は、フィードバックチャネル303において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することがなく、NAKの受信又は何も受信しないDTXの発生を検知する。このため、送信端末Tx#1は、無線リソース301において送信したデータを無線リソース305を用いて再送する。
 フィードバックチャネル304においてACKを受信した送信端末Tx#2は、送信端末Tx#1が無線リソース305を用いて再送するデータを受信する。そして、送信端末Tx#2は、無線リソース305において受信される制御情報から、無線リソース305において受信されたデータが再送されたデータであり、かつ、無線リソース305が送信端末Tx#2の再送用の無線リソースと時間的に重複すると判断する。この結果、送信端末Tx#2は、フィードバックチャネル304において受信したACKが調整端末200から送信されたものであると判断し、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。すなわち、送信端末Tx#2は、再送用の無線リソースの時間を変更し、送信端末Tx#1が使用する無線リソース305と時間的に重複しない無線リソース321を用いて、バッファに保持された制御情報及び送信データを再送する。無線リソース321を用いて再送されるデータは、無線リソース302において送信されたデータである。
 これにより、優先度が低い送信端末Tx#2のデータも再送され、送信端末Tx#1を含む各端末装置は、無線リソース321を用いて送信端末Tx#2から送信されるデータを受信することができる。
 以上のように、本実施の形態によれば、送信端末がグループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKを受信した後、他の送信端末からデータを受信した場合、送信端末は、受信されたデータが再送データであり、かつ、自端末の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースにおいて受信されたか否かを判定する。そして、受信されたデータが再送データであり、かつ、送信端末の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースにおいて受信された場合には、送信端末は、受信したACKが調整端末から送信されたものであると判断し、ACK受信後も破棄せずにバッファに保持したデータを再送する。このため、調整端末が代理でACKを送信することにより再送されない優先度が低いデータが、優先度が最も高いデータの再送とは異なるタイミングで再送され、優先度が低いデータのパケット受信率(Packet Reception Ratio)を改善し、通信の信頼性を向上することができる。
 なお、上記実施の形態3においては、送信端末100がグループ内の自端末以外のすべての端末装置からACKを受信しても、再送のためにバッファに保持された制御情報及び送信データを継続して保持するものとした。これらの制御情報及び送信データがバッファに継続して保持される期間は、例えばタイマによって制限されても良い。タイマに設定される期間は、例えばあらかじめ定められた最大期間でも良いし、ACKが受信されるフィードバックチャネルから再送用の無線リソースにおける制御チャネルまでの期間でも良い。少なくともこの期間バッファに制御情報及び送信データが保持されていれば、送信端末は、この期間中に他の送信端末から受信する制御情報を用いて、受信されたACKが調整端末から送信されたものであるか否かを判定することができるからである。
(実施の形態4)
 実施の形態4の特徴は、複数の送信端末が同時にデータを送信する場合、調整端末がグループ内の各端末装置を代理して複数の送信端末へACKを送信し、複数の送信端末から受信したデータを再送する点である。
 実施の形態4に係る無線通信システム、送信端末100及び調整端末200の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態4においては、調整端末200の動作が実施の形態1とは異なる。
 図10は、実施の形態4に係る調整端末200による再送制御方法を示すフロー図である。図10において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
 調整端末200が属するグループではグループキャストが行われ、グループ内の送信端末100が制御情報及びデータを送信する。具体的には、制御情報は、例えばPSCCHなどの制御チャネルにおいて送信され、データは、例えばPSSCHなどのデータチャネルにおいて送信される。
 制御チャネル及びデータチャネルの信号は、無線通信部210によって受信され(ステップS101、S102)、受信制御部221によって制御チャネル及びデータチャネルの復調及び復号が実行される。そして、同時送信検出部222によって、複数の送信端末100が同時に送信処理を実行したか否かが判定される(ステップS103)。
 この判定の結果、データチャネルが時間的に重複しない場合には(ステップS103No)、再送制御部224によって、データチャネルの復号が成功したか否かが判断される(ステップS107)。そして、データチャネルの復号が成功した場合には(ステップS107Yes)、再送制御部224によってデータの再送が不要であることを示すACKが生成され、送信制御部227によって、フィードバックチャネルを用いてACKが送信される(ステップS108)。一方、データチャネルの復号が失敗した場合には(ステップS107No)、再送制御部224によってデータの再送が必要であることを示すNAKが生成され、送信制御部227によって、フィードバックチャネルを用いてNAKが送信される(ステップS109)。
 ステップS103の判定の結果、データチャネルが時間的に重複する場合には(ステップS103Yes)、再送リソース判定部223によって、同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かが判定される(ステップS104)。再送用の無線リソースが時間的に重複しない場合には(ステップS104No)、複数の送信端末100のデータチャネルが時間的に重複しない場合と同様に、データチャネルの復号が成功したか否かが判断される(ステップS107)。そして、データチャネルの復号が成功した場合には(ステップS107Yes)、ACKが送信され(ステップS108)、データチャネルの復号が失敗した場合には(ステップS107No)、NAKが送信される(ステップS109)。
 一方、ステップS104の判定の結果、再送用の無線リソースが時間的に重複する場合には(ステップS104Yes)、同時送信されるすべてのデータの再送を抑止するように、再送制御部224によってすべてのデータに対するACKが生成される。具体的には、グループ内のすべての端末装置において複数の送信端末のデータの再送が不要であることを示すACKが各端末装置を代理して生成される。
 すなわち、例えばデータを同時送信する複数の送信端末100は、互いに同時に送信処理を実行するため、他の送信端末100が送信するデータを受信しない。このため、各送信端末100は、他の送信端末100のデータに対するACK又はNAKを生成することがないが、調整端末200は、これらの送信端末100を代理して他の送信端末100のデータに対するACKを生成する。
 また、グループ内の各受信端末は、同時送信されるデータを受信して、それぞれのデータに対するACK又はNAKを生成して送信する。これに対して、調整端末200は、各データに対して受信端末が生成したNAKを打ち消すように、受信端末を代理してACKを生成しても良い。つまり、データに対して受信端末が生成するNAKよりも電力が大きいACKが調整端末200の再送制御部224によって生成されても良い。
 なお、グループは、送信端末100から所定距離の通信範囲内に位置する端末装置によって構成されるため、グループ内の受信端末は、送信端末100から送信されるデータを正しく受信することができる。したがって、通常、受信端末は、送信端末100から送信されるデータに対してACKを生成して送信するため、調整端末200は、必ずしも受信端末を代理してACKを生成しなくても良い。
 グループ内の各端末装置を代理して生成されたACKは、送信制御部227によって、複数の送信端末100から同時送信されたデータに対するフィードバックチャネルを用いて送信される(ステップS401)。これにより、同時にデータを送信する複数の送信端末100は、グループ内のすべての端末装置からACKを受信し、データを再送することがない。つまり、同時にデータを再送する複数の送信端末100が互いの再送データを受信しないことを回避することができる。
 そして、送信制御部227によって、複数の送信端末100から受信されたデータが再送される(ステップS402)。すなわち、調整端末200から送信されるACKを受信しデータの再送をしない複数の送信端末100に代わって、調整端末200が複数の送信端末100のデータを再送する。結果として、同時にデータを送信した複数の送信端末100は、初送時に受信しなかった各送信端末100からのデータを調整端末200から受信することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 次に、複数の送信端末100が同時にデータを送信する場合の再送制御について、図11を参照しながら具体的に説明する。図11は、送信端末Tx#1、#2が同時にデータを送信する場合の無線リソース使用の具体例を示す図である。図11において、図5と同じ部分には同じ符号を付す。
 図11に示すように、送信端末Tx#1、#2は、時間的に重複する無線リソース301、302を用いてデータを送信するため、互いのデータを受信しない。調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信されたそれぞれの制御情報を復調及び復号し、送信端末Tx#1、#2がデータの初送に用いる無線リソース301、302が時間的に重複することを検出する。そして、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2が送信するデータの再送用の無線リソースを制御情報から特定し、同時送信されるデータに対応する再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定する。ここでは、送信端末Tx#1、#2から同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するものとして説明を続ける。
 同時送信されるデータの再送用の無線リソースが時間的に重複するため、調整端末Coは、同時送信されるすべてのデータに対するACKを各端末装置を代理して送信する。すなわち、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2を代理して、それぞれのデータに対するACKをフィードバックチャネル303、304において送信する。また、調整端末Coは、送信端末Tx#1、#2から送信されるデータに対してACK又はNAKを送信する受信端末Rx#1を代理して、これらのデータに対するACKをフィードバックチャネル303、304において送信しても良い。すなわち、調整端末Coは、受信端末Rx#1が送信するNAKを打ち消すように、このNAKよりも大きい電力でACKを送信しても良い。
 これにより、フィードバックチャネル303、304においては、送信端末Tx#1、#2が無線リソース301、302において送信したデータに対するグループ内の端末装置からのACKが送信されることになる。このため、送信端末Tx#1、#2は、フィードバックチャネル303、304において、自端末以外のすべての端末装置からACKを受信することになり、無線リソース301、302において送信したデータを再送することはない。
 そして、調整端末Coは、データの再送をしない送信端末Tx#1、#2の代わりに、送信端末Tx#1、#2のデータを無線リソース331、332を用いて再送する。すなわち、調整端末Coは、無線リソース301において送信端末Tx#1から受信したデータを無線リソース331を用いて再送し、無線リソース302において送信端末Tx#2から受信したデータを無線リソース332を用いて再送する。
 このように、調整端末Coが送信端末Tx#1、Tx#2による再送を抑止するとともに、送信端末Tx#1、Tx#2から受信したデータを再送するため、送信端末Tx#1、Tx#2が送信処理を実行していないタイミングで送信端末Tx#1、Tx#2のデータが送信される。結果として、送信端末Tx#1、Tx#2は、それぞれ互いのデータを受信することができ、通信の信頼性を向上することができる。
 以上のように、本実施の形態によれば、複数の送信端末がデータを同時送信し、これらのデータの再送も同時になることを調整端末が検出した場合、調整端末は、グループ内の各端末装置を代理して同時送信する複数の送信端末へACKをフィードバックする。そして、調整端末は、複数の送信端末から受信したデータをこれらの送信端末に代わって再送する。このため、同時送信する複数の送信端末は、データを再送することがなく、調整端末から再送される各送信端末のデータを受信することができる。結果として、端末装置が半二重通信を行う場合でも、複数の端末装置によるデータの同時送信が繰り返されることを回避し、通信の信頼性を向上することができる。
 なお、上記実施の形態1~4においては、半二重通信を行う複数の送信端末100が時間的に重複する無線リソースを使用してデータを送信する場合について説明した。しかし、上記実施の形態1~4の再送制御方法は、送信端末100が半二重通信を行うか否かに関わらず、複数の送信端末100が重複する無線リソースを使用する無線リソースの衝突が発生する場合にも適用することが可能である。この場合、調整端末200は、複数の送信端末100が時間的及び周波数的に重複する無線リソースを使用することを各送信端末100から送信される制御情報に基づいて検出する。制御情報が送信される制御チャネルは、通常、SNR(Signal to Noise Ratio)が低い場合でも復号可能であり、調整端末200は、無線リソースの衝突が発生している場合でも、各送信端末の制御チャネルから制御情報を取得することができる。
 また、上記実施の形態1~4において、グループ内であらかじめ定められた少なくとも1つの端末装置が調整端末200となるものとしたが、調整端末200が上記実施の形態1~4の再送制御方法を実行するか否かは、調整端末200におけるデータの受信状況に応じて動的に決定されても良い。
(実施の形態5)
 実施の形態5の特徴は、調整端末が再送モードを決定し、決定した再送モードに応じて他の端末装置を代理してACK又はNAKを含むフィードバック情報を送信する点である。
 実施の形態5に係る無線通信システム及び送信端末100の構成は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する。
 図12は、実施の形態5に係る調整端末200の構成を示すブロック図である。図12において、図3と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図12に示す調整端末200は、図3に示す調整端末200の同時送信検出部222及び再送リソース判定部223に代えて再送モード決定部401を有し、再送制御部224に代えて再送制御部402を有する。
 再送モード決定部401は、制御情報及びデータの送信に用いられる制御チャネル及びデータチャネルの輻輳状態に応じて、再送モードをHARQ再送モードとするか無条件再送モードとするかを決定する。ここで、HARQ再送モードとは、受信端末からのACK又はNAKなどのフィードバック情報に従ってデータを再送するモードであり、無条件再送モードとは、送信端末が無条件でデータを繰り返し送信するモードである。HARQ再送モードには、送信端末がNAKを受信した場合にデータを再送する第1のHARQと、送信端末がACKを受信しない場合、すなわちNAKを受信するか何も受信しない場合にデータを再送する第2のHARQとが含まれる。再送モード決定部401は、例えばチャネルの輻輳が発生していない場合には、再送モードを無条件再送モードとすると決定し、例えばチャネルの輻輳が発生している場合には、再送モードをHARQ再送モードとすると決定する。
 再送制御部402は、再送モード決定部401によって決定された再送モードに従って、ACK又はNAKを含むフィードバック情報を生成する。具体的には、再送制御部402は、再送モードが無条件再送モードに決定された場合には、受信制御部221におけるデータの復号結果に関わらず、データの再送が必要であることを示すNAKを生成する。また、再送制御部402は、再送モードがHARQ再送モードに決定された場合には、受信制御部221によって受信信号の復号が失敗した場合に、データの再送が必要であることを示すNAKを生成する。このとき、再送制御部402は、再送モードが第2のHARQを採用するHARQ再送モードであれば、受信制御部221によって受信信号の復号が成功した場合に、データの再送が不要であることを示すACKを生成しても良い。
 再送制御部402によって生成されるACK又はNAKを含むフィードバック情報は、送信制御部227によって、フィードバックチャネルが用いられて送信される。再送モードとして無条件再送モードが選択されている場合には、調整端末200からNAKが送信されるため、送信端末100は、送信したデータを常に再送することになり、同一のデータを繰り返し送信する。一方、再送モードとしてHARQ再送モードが選択されている場合には、調整端末200から通常のHARQと同様のフィードバック情報が送信されるため、送信端末100は、調整端末200を含む各端末装置からのフィードバック情報に応じてデータを再送する。
 このように、調整端末200からのフィードバック情報によって送信端末100の再送モードを動的に切り替えることができ、状況に応じた再送モードを適用することにより、通信の信頼性を向上することができる。
 以上のように、本実施の形態によれば、調整端末は、チャネルの輻輳状態に応じて再送モードを決定し、決定した再送モードに従ってフィードバック情報を送信端末へフィードバックする。このため、送信端末の再送モードを動的に切り替えることができ、状況に応じた再送モードを適用することにより、通信の信頼性を向上することができる。
 110、220 プロセッサ
 111、225 制御情報生成部
 112、226 送信データ生成部
 113、227 送信制御部
 114、221 受信制御部
 115、224、402 再送制御部
 120、230 メモリ
 130、210 無線通信部
 222 同時送信検出部
 223 再送リソース判定部
 401 再送モード決定部

Claims (11)

  1.  複数の送信端末から送信される信号を受信する無線通信部と、
     前記無線通信部に接続されるプロセッサとを有し、
     前記プロセッサは、
     前記複数の送信端末から信号が同時に送信されることを検出し、
     前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定し、
     前記再送用の無線リソースが重複すると判定した場合に、前記複数の送信端末のうちの第1の送信端末を代理して、信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報を前記無線通信部から送信する
     処理を実行することを特徴とする端末装置。
  2.  前記送信する処理は、
     前記同時に送信される信号の優先度を比較し、
     比較の結果、優先度が最も高い信号を送信する前記第1の送信端末を代理して、前記フィードバック情報を送信する
     処理を含むことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  3.  前記送信する処理は、
     前記複数の送信端末のうち前記第1の送信端末以外のすべての送信端末に対応するフィードバックチャネルにおいて、前記フィードバック情報を送信する
     ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  4.  前記送信する処理は、
     前記複数の送信端末それぞれを代理して、前記複数の送信端末のうち各送信端末自身以外のすべての送信端末に対応するフィードバックチャネルにおいて、前記フィードバック情報を送信し、
     前記プロセッサは、
     前記複数の送信端末から同時に送信され前記無線通信部によって受信された信号を前記無線通信部から送信する
     処理をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  5.  前記判定する処理は、
     前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的及び周波数的に重複するか否かを判定する
     ことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
  6.  信号を送受信する無線通信部と、
     前記無線通信部に接続されるプロセッサとを有し、
     前記プロセッサは、
     前記無線通信部から送信された信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報が受信された後、送信端末から送信された信号が受信された場合に、受信信号が前記送信端末から再送された信号であるか否かを判定し、
     前記受信信号が、自装置の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信された信号であるか否かを判定し、
     前記受信信号が、前記送信端末から再送され、かつ、自装置の再送用の無線リソースと時間的に重複する無線リソースを使用して送信された信号である場合に、自装置の送信を制御する
     処理を実行することを特徴とする端末装置。
  7.  前記制御する処理は、
     信号を送信する際に使用する無線リソースの時間を変更する
     ことを特徴とする請求項6記載の端末装置。
  8.  前記制御する処理は、
     前記無線通信部から送信された信号であって前記フィードバック情報に対応する信号を再送する
     ことを特徴とする請求項6記載の端末装置。
  9.  送信端末から送信される信号を受信する無線通信部と、
     前記無線通信部に接続されるプロセッサとを有し、
     前記プロセッサは、
     前記無線通信部における受信信号を復号し、
     前記送信端末の再送モードを、フィードバック情報に応じて信号を再送する第1の再送モードと、フィードバック情報に関わらず信号を繰り返し送信する第2の再送モードとのいずれにするかを決定し、
     前記送信端末の再送モードが前記第1の再送モードに決定された場合、前記受信信号の復号が失敗した際に、信号の再送が必要であることを示すフィードバック情報を生成し、
     前記送信端末の再送モードが前記第2の再送モードに決定された場合、前記受信信号の復号結果に関わらず、信号の再送が必要であることを示すフィードバック情報を生成し、
     生成したフィードバック情報を前記無線通信部から前記送信端末へ送信する
     処理を実行することを特徴とする端末装置。
  10.  信号を送信する複数の送信端末と、前記複数の送信端末から送信される信号を受信する端末装置とを有する無線通信システムであって、
     前記端末装置は、
     前記複数の送信端末から送信される信号を受信する無線通信部と、
     前記無線通信部に接続されるプロセッサとを有し、
     前記プロセッサは、
     前記複数の送信端末から信号が同時に送信されることを検出し、
     前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定し、
     前記再送用の無線リソースが重複すると判定した場合に、前記複数の送信端末のうちの第1の送信端末を代理して、信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報を前記無線通信部から送信する
     処理を実行することを特徴とする無線通信システム。
  11.  複数の送信端末から信号が同時に送信されることを検出し、
     前記同時に送信される信号の再送用の無線リソースが時間的に重複するか否かを判定し、
     前記再送用の無線リソースが重複すると判定した場合に、前記複数の送信端末のうちの第1の送信端末を代理して、信号の再送が不要であることを示すフィードバック情報を送信する
     処理を有することを特徴とする再送制御方法。
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WO2016076301A1 (ja) * 2014-11-14 2016-05-19 株式会社Nttドコモ ユーザ装置、フィードバック制御方法、及び再送制御方法
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