WO2020195322A1 - 作業工具およびこれを備えた制御システム - Google Patents

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    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor

Abstract

作業工具(10)は、モータ(111)と、トリガスイッチ(121)と、測定部(16)(負荷推定部(161))と、を備えている。トリガスイッチ(121)は、操作者によって操作され、操作量に応じてモータ(111)の出力を調整する。測定部(16)は、モータ(111)に入力されるモータ電流と、モータ(111)の回転速度と、に基づいて、モータ(111)に掛かる推定負荷情報を算出する。

Description

作業工具およびこれを備えた制御システム
 本発明は、例えば、電動ドライバ、ジグソー、チェーンソー等のモータを備えた作業工具およびこれを備えた制御システムに関する。
 作業現場や工場において、ドリルやドライバなどの先端工具をモータによって回転駆動して所望の作業を行う電動工具が広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第6107385号公報
 しかしながら、上記従来の作業工具では、以下に示すような問題点を有している。
 すなわち、一般的に、電動ドライバ、ジグソー、チェーンソー等の作業工具を使用する際には、使用者のスキル(力のかけ方)によって、熟練者とそれ以外の人とで作業完了までに要する時間に大きな差が生じる。また、作業対象(例れば、木材、金属等)によっても、作業量が大幅に異なる。
 このため、例えば、所定の作業を完了するまでに要する目標作業時間と実際の作業時間との差を正確に把握するためには、モータに掛かる負荷を正確に推定することが要求される。
 本発明の課題は、モータに掛かる負荷を高精度に推定することが可能な作業工具およびこれを備えた制御システムを提供することにある。
 第1の発明に係る作業工具は、モータと、トリガスイッチと、負荷推定部と、を備えている。トリガスイッチは、使用者によって操作され、操作量に応じてモータの出力を調整する。負荷推定部は、モータに入力されるモータ電流と、モータの回転速度と、に基づいて、モータに掛かる推定負荷情報を算出する。
 ここでは、トリガスイッチの操作によって駆動されるモータを搭載した作業工具において、モータ電流と回転速度とに基づいて、モータに掛かる負荷の大きさ(推定負荷情報)を推定する。
 ここで、作業工具には、例えば、電動ドライバ、ジグソー、チェーンソー等のモータによって駆動される各種工具が含まれる。そして、作業工具を用いて行われる所定の作業には、電動ドライバを用いたネジ締め・外し作業、ボルト締め・外し作業、ジグソーを用いた切削作業、チェーンソーを用いた切削作業等が含まれる。
 これにより、モータを搭載した作業工具を使用する際に、モータに掛かる負荷を推定することで、例えば、所定の作業を完了するまでに要する目標作業時間に対する実際の作業時間の遅れ等を、使用者あるいは管理者に認識させることができる。また、その目標作業時間に対する実際の作業時間の遅れを解消するために、例えば、モータの出力を増加させる制御を実施することができる。さらに、モータに掛かる負荷に基づいて、使用者の熟練度を推定することもできる。
 第2の発明に係る作業工具は、第1の発明に係る作業工具であって、負荷推定部は、負荷トルク算出部と、速度変動解析部と、を有している。負荷トルク算出部は、モータ電流に基づいて負荷トルクを算出する。速度変動解析部は、負荷トルク算出部において算出された負荷トルクに対するモータの回転速度の変動を解析して推定負荷情報を出力する。
 ここでは、モータ電流に基づいて算出された負荷トルクと、負荷トルクに対するモータの回転速度の変動を解析して、モータに掛かる負荷を推定する。
 これにより、推定された負荷情報を用いて、例えば、目標作業時間の調整、目標作業時間に間に合わせるためのモータ出力増加制御等を実施することができる。
 第3の発明に係る作業工具は、第1または第2の発明に係る作業工具であって、トリガスイッチが操作されてからモータの負荷変動が発生した作業開始時間からの経過作業時間を計測する作業時間測定部を、さらに備えている。
 ここでは、トリガスイッチが操作されてからモータの負荷変動が発生した作業開始時間を検知して、作業開始からの経過作業時間を計測する。
 これにより、目標作業時間と実際の経過作業時間とを比較することで、目標作業時間に対して、実際の作業がどの程度遅れているかを、使用者あるいは管理者等に認識させることができる。
 第4の発明に係る作業工具は、第3の発明に係る作業工具であって、負荷推定部から受信した推定負荷情報と、作業時間測定部から受信した経過作業時間とに基づいて、所定の作業を完了するまでに必要な推定作業時間を推定する作業時間推定部を、さらに備えている。
 ここでは、推定された負荷情報と、所定の作業を開始してからの経過時間を示す経過作業時間とに基づいて、このまま作業を継続した場合に作業が終了するまでに要する推定作業時間を推定する。
 これにより、現在作業中の使用者が、いつ作業が完了するのかを認識することができるため、例えば、目標作業時間からの遅れを解消するための措置として、モータの出力増加手段(制御面および機構面)等を採用することができる。
 さらに、現在作業中の使用者が、目標作業時間に対してどの程度の遅れがあるのかを把握することで、例えば、その使用者の作業工具を扱う技量レベル(熟練度)を判定することもできる。
 第5の発明に係る作業工具は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る作業工具であって、作業時間推定部から受信した推定作業時間と、予め設定された目標作業時間とを比較して、作業時間が目標作業時間に近づくように、モータの出力を増加させるように制御を行うフィードバック制御部を、さらに備えている。
 ここでは、フィードバック制御部が、今までに掛かった作業時間と目標作業時間とを参照して、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御等の出力増加制御、あるいはオービタルやインパクトハンマ等の出力増加機構を用いて、モータの出力を増加させる。
 なお、これらのモータ出力を増加させる制御は、単独で採用されてもよいし、複数の制御を組み合わせて採用されてもよい。
 これにより、例えば、今までに掛かった作業時間が目標作業時間よりも遅い場合でも、モータの出力を増加させることで、使用者等によって予め設定された所定の作業に対する目標作業時間に近づくように制御することができる。
 第6の発明に係る作業工具は、第5の発明に係る作業工具であって、フィードバック制御部は、出力増加制御および出力増加機構のうちの少なくとも一方を選択して、モータの出力を増加させる制御を行う。
 ここでは、制御面あるいは機構面における複数の出力増加手段の少なくとも1つを選択して、モータの出力を増加させる。
 これにより、制御面または機構面からモータの出力を増加させることで、例えば、今までに掛かった作業時間が目標作業時間よりも遅い場合でも、使用者等によって予め設定された所定の作業に対する目標作業時間に近づくように制御することができる。
 第7の発明に係る作業工具は、第6の発明に係る作業工具であって、出力増加制御には、PWM(Pulse Width Modulation)制御、進角制御、150度通電方式制御のうちの少なくとも1つが含まれる。
 ここでは、上述したモータ出力増加制御として、PWM制御、進角制御、150度通電方式制御のうちの少なくとも1つを実施する。
 これにより、これらのモータ制御を選択して、あるいは組み合わせて、モータの出力を増加させることができる。
 第8の発明に係る作業工具は、第6または第7の発明に係る作業工具であって、出力増加機構には、オービタルあるいはインパクトハンマが含まれる。
 ここでは、例えば、ジグソー等の作業工具の機械出力増加機構として用いられるオービタル、あるいは電動ドライバ等の作業工具の機械出力増加機構として用いられるインパクトハンマによって、作業工具の機械出力を増加させる。
 これにより、各種作業工具の機械出力を、機構的な側面から増加させることができる。
 第9の発明に係る作業工具は、第1から第8の発明のいずれか1つに係る作業工具であって、モータの制御に関する値を検出するセンサを、さらに備えている。
 これにより、モータの制御に関する各種データを、各種センサを用いて取得することができる。
 第10の発明に係る作業工具は、第9の発明に係る作業工具であって、センサは、トリガスイッチの操作量を検出するセンサ、モータに印加される電圧を検出する電圧センサ、モータに流れる電流を検出する電流センサ、モータの温度を検出する温度センサを含む。
 これにより、トリガスイッチの操作量を検出するセンサ、モータの電圧センサ、電流センサ、温度センサ等における検出結果を取得することができる。
 第11の発明に係る作業工具は、第1から第10の発明のいずれか1つに係る作業工具であって、モータは、ブラシレスモータである。
 これにより、長寿命で小型化が可能であり高出力、高効率という特徴を持つブラシレスモータを備え、使用者にとって使い勝手よい作業工具を提供することができる。
 第12の発明に係る制御システムは、第1から第11の発明のいずれか1つに係る作業工具と、作業工具に対して送信されるモータに対する制約条件を設定する外部端末と、を備えている。
 ここでは、上述した作業工具と外部端末とを組み合わせて、制御システムを構成する。
 ここで、外部端末には、使用者や管理者が使用するPC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等が含まれる。
 これにより、作業工具に対して、作業工具に搭載されたモータに対する制約条件を設定して、送信することができる。
 第13の発明に係る制御システムは、第12の発明に係る制御システムであって、外部端末は、制約条件と予め設定される目標作業時間とを設定する設定部を有している。
 ここでは、外部端末側に設けられた設定部において、制約条件と予め設定される目標作業時間とを設定する。
 これにより、制約条件とともに、所定の作業に関する目標作業時間を設定して、作業工具へ送信することができる。
 第14の発明に係る制御システムは、第13の発明に係る制御システムであって、外部端末は、目標作業時間とモータの出力を増加させる出力増加情報とを管理装置へ送信する通信部を、さらに有している。
 ここでは、使用者等が使用するPCやタブレット端末、スマートフォン等の外部端末の通信部を介して、目標作業時間とモータの出力を増加させる出力増加情報とが、管理者が使用する管理装置へ送信される。
 これにより、管理者は、管理装置において受信した目標作業時間と出力増加情報とを参照して、例えば、目標作業時間の達成状況、使用者の習熟度の変化等を確認することができる。
 第15の発明に係る制御システムは、第14の発明に係る制御システムであって、通信部から、目標作業時間とモータの出力を増加させる出力増加情報とが送信される管理装置を、さらに備えている。
 ここでは、本制御システムが、外部端末から目標作業時間とモータの出力を増加させる出力増加情報とが送信される管理装置を含むように構成される。
 これにより、管理者は、制御システムに含まれる管理装置において受信した目標作業時間と出力増加情報とを参照して、例えば、目標作業時間の達成状況、使用者の習熟度の変化等を確認することができる。
(発明の効果)
 本発明に係る作業工具によれば、モータに掛かる負荷を高精度に推定することができる。
本発明の一実施形態に係る作業工具を含む制御システムの構成を示す制御ブロック図。 図1の作業工具に含まれる測定部の構成を示す制御ブロック図。 出力増加手段ごとの出力増加量を示す図。 図1の作業工具と外部端末とにおいて実施される制御の流れを示すフローチャート。 図1の作業工具において実施されるフィードバック制御の流れを示すフローチャート。 図1の作業工具の一例として挙げられるジグソーの構成を示す斜視図。 図6のジグソーにおいてオービタルを用いて出力増加させた際の鋸刃の動きを概略的に示す図。 (a)および(b)は、図6のジグソーを用いて厚さの異なる金属板を切削する状態を示す図。 (a)および(b)は、図6のジグソーを用いて厚さの異なる木板を切削する状態を示す図。
 本発明の一実施形態に係る作業工具10およびこれを備えた制御システム100について、図1~図9(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
 (制御システム100の概要)
 図1は、本実施形態の作業工具10を含む制御システム100の構成を示すブロック図である。
 本実施形態の制御システム100は、図1に示すように、作業工具10と、外部端末20と、を備えている。作業工具10は、例えば、ジグソー、チェーンソー、電動ドライバ等のモータ111によって駆動される工具である。外部端末20は、例えば、作業工具10に搭載されたモータ111の駆動に関する制御値のログデータ等を表示するとともに、その後の制御の制約条件等が設定される。
 (作業工具10)
 作業工具10は、モータ111を搭載した電力消費体の一種であって、図1に示すように、機構部11と、入力部12と、制御部13と、ログ出力部14と、電源部15と、測定部16と、を備えている。
 機構部11は、例えば、作業工具10がジグソーの場合、鋸刃などを駆動する。
 入力部12は、作業工具10に設けられた各種センサによって検出された値を、制御部13へと送信する。
 制御部13は、入力部12からの入力情報などに基づいて、モータ111を含む機構部11の駆動の制御を行う。
 ログ出力部14は、駆動時における制御値のログデータ、測定部16において測定された推定作業時間等のデータを外部端末20に送信する。
 電源部15は、機構部11、入力部12、制御部13、ログ出力部14および測定部16に対して、電力を供給する。
 (機構部11)
 機構部11は、図1に示すように、モータ111と、減速機112と、出力部113と、位置検出部114と、出力増加機構115と、を有している。
 モータ111は、制御部13からの指示に基づいて回転駆動される。モータ111としては、例えば、三相DCブラシレスモータを用いることができる。
 減速機112は、ギア機構などによって構成されており、モータ111のトルクを増幅する。減速機112とモータ111との間は、回転の同期がとられており、モータ111の回転を減速して出力部113へと伝達する。
 出力部113は、例えば、ジグソーの鋸刃等であって、切断等の目的に応じてモータ111の出力を機械的な仕事に変換する。減速機112と出力部113との間は、回転の同期が取られており、モータ111の回転を出力する。
 位置検出部114は、ホールICに代表される磁気センサ等である。位置検出部114は、モータ111の回転角度位置を検出し、制御部13へ送信する。位置検出部114は、センサを用いない構成であってもよく、電流を検出することによりモータ111の回転角度位置を検出する。位置検出部114とモータ111の間において回転の同期がとられている。
 出力増加機構115は、例えば、作業工具10がジグソーである場合には、鋸刃付近に装着されるオービタル、作業工具10が電動ドライバである場合には、先端部付近に装着されるインパクトハンマ等を含む機構であって、それぞれ、作業工具10の機械出力を機構面において増加させる。
 (入力部12)
 入力部12は、図1に示すように、トリガスイッチ121と、センサ回路122と、を有している。
 トリガスイッチ121は、アナログスイッチであって、作業工具10の持ち手部分に設けられており、その引き量(操作量)に応じてモータ111の出力を調整する。また、トリガスイッチ121は、使用者によって操作されると、計測開始を示す信号を測定部16へ送信する。
 センサ回路122は、入力されたトリガスイッチ121の引き量を、ログ出力部14を介して制御部13へと送信する。センサ回路122は、引き量センサ122aと、電圧センサ122bと、電流センサ122cと、トルクセンサ122dと、温度センサ122eとを含む。
 引き量センサ122aは、トリガスイッチ121の引き量(操作量)を検出する。
 電圧センサ122bは、モータ111への印加される電圧を検出する。
 電流センサ122cは、モータ111に流れる電流を検出する。
 トルクセンサ122dは、例えば、作業工具10を用いて所定の材料にボルト止め作業を実施する際に、モータ111の回転時に生じるトルクを検出する。
 温度センサ122eは、モータ111等の温度を検出する。
 なお、センサ回路122は、これらのセンサ以外のセンサ、例えば、周囲環境を計測するセンサ(湿度センサ)等を含んでいてもよい。
 (制御部13)
 制御部13は、図1に示すように、作業工具10と通信可能な外部端末20によって設定された制約条件に基づいて、機構部11の駆動を制御する。制御部13は、フィードバック制御部131と、モータ駆動回路132と、回転速度演算部133と、出力増加制御部134と、を有している。
 フィードバック制御部131は、使用者によるトリガスイッチ121の引き量(操作量)に応じて、外部端末20から受信した制約条件のもとで、センサ回路122から入力される各種センサ情報と、回転速度演算部133から入力される回転角度位置および回転速度とに基づいて、PWM(Pulse Width Modulation)信号の出力を決定する。
 なお、制約条件とは、目標値(固定値)、上下値リミッタ、目標値テーブル、シーケンス動作などであって、後述する外部端末20において設定され、作業工具10へ送信される。そして、フィードバック制御部131は、モータ駆動回路132にPWM信号を送信する。
 フィードバック制御部131から送信されるPWM信号は、トリガスイッチ121の引き量等に応じて決定され、例えば、90%、50%、10%等である。これにより、トリガスイッチ121の引き量等に応じて、モータの出力を調整することができる。
 また、本実施形態の作業工具10では、フィードバック制御部131が、ログ出力部14を介して測定部16から受信した推定作業時間と、外部端末20の設定部22から受信した目標作業時間とを比較して、推定作業時間が目標作業時間よりも遅れている場合には、モータ111の出力を増加させる出力増加制御を実施する。
 具体的には、フィードバック制御部131は、推定作業時間が目標作業時間よりも遅れている場合には、作業が終了する時間が目標作業時間に近づくように、モータ111の出力を増加させるために、出力増加制御部134によって、進角制御あるいは150度通電方式制御を実施させる。
 なお、進角制御および150度通電方式制御は、モータ111のトルクを増加させるための公知の制御であるから、ここでは詳細な説明は省略する。
 また、モータ111の出力増加制御としては、一般的なPWM制御を組み合わせて実施してもよい。
 さらに、フィードバック制御部131は、推定作業時間が目標作業時間よりも遅れている場合には、作業が終了する時間が目標作業時間に近づくように、機構面においてモータ111の出力を増加させる。
 具体的には、フィードバック制御部131は、推定作業時間が目標作業時間よりも遅れている場合には、作業が終了する時間が目標作業時間に近づくように、モータ111の出力を増加させるために、機構部11の出力増加機構115によって、オービタル、インパクトハンマ等を用いる。
 なお、これらのモータ111の出力を増加させる制御面および機構面での手段として、目標作業時間に対する推定作業時間の遅れに応じて、いずれか1つを選択して実施してもよいし、複数の手段を組み合わせて実施してもよい。
 モータ駆動回路132は、機構部11の位置検出部114で検出された回転角度位置に応じて転流動作を行うとともに、フィードバック制御部131から入力されるPWM信号によるONデューティ比に基づいてモータ111のUVW相に印加される平均電圧を切り替える。
 回転速度演算部133は、機構部11の位置検出部114で検出された出力パルス間隔からモータ111の回転速度を算出する。そして、回転速度演算部133は、位置検出部114から入力された回転角度位置と演算した回転速度とを、フィードバック制御部131と測定部16とにそれぞれ送信する。
 出力増加制御部134は、フィードバック制御部131から入力された出力増加設定に基づいて、モータ111の出力を制御面から増加させるように制御を行う。具体的には、出力増加制御部134は、進角制御、150度通電方式制御等を実施するように、モータ駆動回路132へ出力増加制御信号を送信することで、モータ111の出力を増加させる。
 (ログ出力部14)
 ログ出力部14は、図1に示すように、各種制御量のデータと、後述する推定作業時間とを、フィードバック制御部131に送信する。各種制御量には、目標値(例えば、回転速度)、出力値(例えば、Duty比)、およびセンサの値(上述した各種センサの検出値、例えば、トリガ引き量)が含まれる。
 ログ出力部14には、センサ回路122で検出された各種センサの値、フィードバック制御部131で決定されたPWM出力、回転速度演算部133で演算された回転位置・回転速度、および位置検出部114で検出された回転角度位置、測定部16において推定された推定作業時間等の各種データが入力される。
 (電源部15)
 電源部15は、機構部11、入力部12、制御部13、ログ出力部14および測定部16に対して電力を供給する。そして、電源部15は、バッテリ151と、バッテリ制御部152とを有している。
 バッテリ151は、交換可能な二次電池であって、例えば、18Vのリチウムイオンバッテリ等が用いられる。
 バッテリ制御部152は、リチウムイオンバッテリ等のバッテリ151を充放電するための電子回路である。
 (測定部16)
 測定部16は、図1に示すように、モータ電流、モータ111の回転速度、トリガスイッチ121の計測開始信号等が入力され、モータ111に掛かる負荷の大きさ、所定の作業を完了するまでに要する推定作業時間を推定する。より詳細には、測定部16は、図2に示すように、負荷推定部161と、作業時間測定部162と、作業時間推定部163とを有している。
 負荷推定部161は、モータ111に入力されるモータ電流とモータ111の回転速度とに基づいてモータ111に掛かる負荷(推定負荷情報)を算出する。そして、負荷推定部161は、図2に示すように、負荷トルク算出部161aと速度変動解析部161bとを有している。
 負荷トルク算出部161aは、図2に示すように、トリガスイッチ121の操作量に応じてモータ駆動回路132から送信されたモータ電流を受信して、モータ111の負荷トルクを算出し、速度変動解析部161bへ送信する。
 速度変動解析部161bは、図2に示すように、負荷トルク算出部161aにおいて算出された負荷トルクに対するモータ111の回転速度に基づいて、モータ111の回転速度の変動を解析する。そして、速度変動解析部161bは、解析結果に基づいて、モータ111に掛かった負荷の大きさ(推定負荷情報)を推定し、作業時間推定部163へ送信する。
 作業時間測定部162は、図2に示すように、トリガスイッチ121が操作されたことを示す計測開始信号と、速度変動解析部161bから受信したモータ111の回転速度(負荷トルク)の最初の変化を作業開始タイミングとして検出する。そして、作業時間測定部162は、作業開始からの経過作業時間を測定し、作業時間推定部163へ送信する。
 作業時間推定部163は、図2に示すように、負荷推定部161(速度変動解析部161b)から受信した推定負荷情報と、作業時間測定部162から受信した経過作業時間とに基づいて、現在進行中の所定の作業を完了するまでに要する時間を推定し、推定作業時間としてログ出力部14へ送信する。
 本実施形態の作業工具10では、以上のように、モータ111のモータ電流に基づいて算出された負荷トルクと、モータ111の回転速度とに基づいて、モータ111に掛かる負荷の大きさ(推定負荷情報)を算出する。
 これにより、モータ111に係る推定負荷情報を用いて、例えば、現在進行中の作業が完了するまでに要する時間を推定することができる。また、現在進行中の所定の作業に対して予め設定された目標作業時間に対して、どの程度の進行具合かを確認し、目標作業時間よりも遅れている場合には、例えば、モータ111の出力を増加させる等の制御を行うことができる。さらに、推定負荷情報を用いて、現在、作業をしている使用者の技量レベル(熟練度)を推定することもできる。
 (外部端末20)
 外部端末20は、使用者や管理者が使用する端末(例えば、作業工具10と通信可能なPC(Personal Computer)等)であって、作業工具10の制約条件を設定して、作業工具10側の制御部13へ送信する。
 より詳細には、外部端末20は、図1に示すように、表示部21と、設定部22と、通信部23と、を有している。
 表示部21は、例えば、液晶タッチパネル等の入力機能を備えた表示装置であって、作業工具10を使用する各種作業ごとに、作業完了までに要する基準時間(目標作業時間)、および付随作業情報等が入力される。
 なお、目標作業時間は、例えば、作業工具10としてジグソーを用いた切削作業において、厚さ20mm、50cm×50cmの大きさの木板を100枚切断するために要する基準となる時間である。
 また、付随作業情報は、例えば、作業工具10として電動ドライバを用いたネジ締め作業において、作業回数、使用されるネジ深さ(長さ)等の情報が含まれる。
 そして、表示部21は、図1に示すように、入力された目標作業時間および付随作業情報を、設定部へ送信する。
 設定部22は、図1に示すように、表示部21を介して入力された目標作業時間および付随作業情報を参照して、所定のモータ111の制御値に対する制約条件を生成し、作業工具10のフィードバック制御部131に送信する。
 通信部23は、図1に示すように、設定部22において設定されたモータ111の制約条件、目標作業時間、付随作業情報を、管理者によって使用される中央管理端末(管理装置)30へ送信する。そして、通信部23は、管理者によって、中央管理端末30に入力されたモータ111の制約条件、目標作業時間、付随作業情報等の各種情報を、中央管理端末30から受信して、設定部22へ送信する。
 これにより、必要に応じて、管理者が管理する中央管理端末30からも、モータ111の制約条件、目標作業時間等を入力して、作業工具10のフィードバック制御部131へ送信することができる。
 <出力増加制御および出力増加機構>
 本実施形態の作業工具10は、上述したように、目標作業時間に対して推定作業時間が遅れている場合に、モータ111の出力を増加させる複数の出力増加手段を備えている。
 ここで、図1に示す出力増加制御部134および出力増加機構115による作業工具10の出力増加手段について、図3を用いて説明すれば以下の通りである。
 すなわち、作業工具10の出力を増加させる手段としては、図3に示すように、モータ制御による出力増加制御および機構的な手段が考えられる。
 なお、図3に示す出力増加手段テーブルは、例えば、No1から順に優先的に選択されるものとし、上位にあるものから順に積み増し方式で採用されてもよい。
 モータ制御による出力増加手段には、例えば、図3に示すように、進角制御(0~40度)、150度通電方式による制御等が含まれる。
 これらの進角制御および150度通電方式制御は、図1に示す出力増加制御部134によって実施される。
 進角制御は、モータの誘起電圧と巻線電流との位相合わせによって、トルクを最大限に引き出す制御であって、進角制御を実施した場合の出力増加量は、図3に示すように、約0~20%である。
 150度通電方式制御は、3相ブラシレスモータの制御方法として採用される正弦波通電方式による制御であって、150度通電方式制御を実施した場合の出力増加量は、図3に示すように、約10%である。
 また、機構的な出力増加手段には、例えば、図3に示すように、作業工具10がジグソーの場合のオービタル、あるいは、作業工具10が電動ドライバの場合のインパクトハンマ等が考えられる。
 オービタルを組み合わせたジグソーの出力増加量は、図3に示すように、段階的に選択可能なダイヤル操作によって、0,20,40,60%で切り替えることができる。
 インパクトハンマを組み合わせた電動ドライバの出力増加量は、図3に示すように、80%である。
 本実施形態の作業工具10では、以上のように、外部端末20側において設定された目標作業時間と現在進行中の作業の推定作業時間とを比較した結果、作業が遅れている場合には、モータ111の出力を増加させる制御面および機構面での出力増加手段を採用する。
 これにより、使用者が、モータ111の出力を増加させる措置を採ることなく、自動的に作業工具10がモータ111の出力を増加させるように出力増加制御あるいは出力増加機構を採用することができる。
 よって、使用者の技量レベルに差がある場合でも、目標作業時間に近い作業時間で作業を完了させることができるため、作業工具10を用いた各種作業の作業工程を計画通りに実施することができる。この結果、管理者の管理負担を軽減することができる。
 <作業工具10への制約条件の設定処理>
 本実施形態の作業工具10は、以上のような構成を備えており、図4に示すフローチャートに従って、トリガスイッチ121の操作から作業工具10の制御の制約条件の設定までの処理を実施する。
 なお、図4に示すフローチャートでは、ステップS11~S18,S23~S25は、作業工具10側の処理を示しており、ステップS19~S22は、外部端末20側の処理を示している。
 すなわち、ステップS11では、使用者によってトリガスイッチ121が操作され、トリガスイッチ121が、OFF状態からON状態へ移行する。このとき、トリガスイッチ121の引き量(操作量)は、引き量センサ122aへ送信される。
 次に、ステップS12では、ステップS11におけるトリガスイッチ121の引き量に応じてモータ111の回転が開始される。
 なお、引き量センサ122aからの出力は、ログ出力部14を介してフィードバック制御部131へ送信される。そして、フィードバック制御部131は、設定された制約条件と、引き量センサ122aから出力されたトリガスイッチ121の引き量とに応じて、PWM出力をモータ駆動回路132へ送信する。これにより、モータ駆動回路132は、制約条件とトリガスイッチ121の引き量とに応じてモータ111の回転を制御することができる。
 次に、ステップS13では、制御部13の回転速度演算部133が、機構部11の位置検出部114からの信号を受信して、モータ111の回転速度の演算を開始する。
 次に、ステップS14では、測定部16の負荷推定部161の負荷トルク算出部161aが、モータ電流に基づいて負荷トルクを算出する。
 次に、ステップS15では、負荷推定部161の速度変動解析部161bが、モータ111の回転速度と負荷トルクとに基づいて、推定負荷情報を作成する。
 次に、ステップS16では、作業時間測定部162が、トリガスイッチ121の操作が開始された計測開始信号と、負荷推定部161において検出された負荷変動のタイミングとに基づいて、所定の作業が開始されてからの経過時間を示す経過作業時間の測定を開始する。
 これにより、作業工具10のトリガスイッチ121を操作して、モータ111を回転させてから、作業対象となる木板等に先端工具等が接触して負荷が変動したタイミングを、作業開始として検出し、その後の作業時間の計測を開始することができる。
 次に、ステップS17では、作業時間推定部163が、負荷推定部161から受信した推定負荷情報と、作業時間測定部162から受信した経過作業時間とに基づいて、進行中の所定の作業が完了するまでに要する時間(推定作業時間)を推定する。
 次に、ステップS18では、作業時間推定部163が、ログ出力部14を介して、フィードバック制御部131に推定作業時間を送信する。
 次に、ステップS19では、外部端末20側において、表示部21を介して目標作業時間、付随作業情報が入力されたか否かを判定する。ここで、入力されている場合には、ステップS21へ進み、入力されていない場合には、ステップS20へ進む。
 次に、ステップS20では、表示部21からの入力はないものの、中央管理端末30から目標作業時間、付随作業情報が入力されたか否かを判定する。
 ここで、入力されている場合には、ステップS21へ進み、入力されていない場合には、再び、ステップS19へ戻り、表示部21あるいは中央管理端末30(ステップS20)から入力があるまで待機する。
 次に、ステップS21では、外部端末20の設定部22が、表示部21等から入力された目標作業時間、付随作業情報から、モータ111の制約条件を生成する。
 次に、ステップS22では、外部端末20の設定部22が、作業工具10側のフィードバック制御部131へ、モータ111の制約条件、目標作業時間、付随作業情報を送信する。
 次に、ステップS23では、作業工具10側のフィードバック制御部131が、外部端末20側の設定部22から受信した新たな制約条件等を登録する。
 次に、ステップS24では、例えば、作業工具10側に設けられた表示画面等を用いて、制御面(進角制御、150度通電方式制御等)または機構面(オービタル、インパクトハンマ等)でのモータ111の出力増加設定を行うか否かを、使用者に確認する。ここで、使用者等が出力増加設定を行うことを希望する場合には、ステップS25において、所望の出力増加手段が選択され、処理を終了する。
 なお、ステップS24において、制御面での出力増加手段が選択された場合には、出力増加制御部134によって出力増加制御(進角制御、150度通電方式制御等)が実施される。一方、機構面での出力増加手段が選択された場合には、例えば、使用者に対してオービタルの使用および段階を設定することを促す表示を行うように制御される。
 <フィードバック制御>
 本実施形態の作業工具10は、以上のような構成を備えており、図5に示すフローチャートに従って、外部端末20側において設定あるいは変更された制約条件等に基づいて、作業工具10に搭載されたモータ111のフィードバック制御を実施する。
 すなわち、ステップ31では、フィードバック制御部131が、外部端末20から受信した制約条件を確認する。
 次に、ステップS32では、フィードバック制御部131が、ステップS31において受信した制約条件に基づいて、モータ出力の増加の必要量を算出する。
 次に、ステップS33では、フィードバック制御部131が、ステップS32において算出した出力増加設定を満たすように出力増加手段テーブル(図3参照)を参照し、出力増加手段を選択する。
 ここで、出力増加設定とは、選択される出力増加手段と設定(強度またはON/OFF)とをまとめた情報である。
 なお、図3に示す出力増加手段テーブルから出力増加手段を選択する処理は、作業工具10の制御部13において実施されてもよいし、使用者等に出力増加手段テーブルを提示して選択するように促してもよい。
 次に、ステップS34では、フィードバック制御部131は、ステップS33における選択結果に応じて、出力増加設定を実施するように、出力増加制御部134および出力増加機構115へ送信する。
 次に、ステップS35では、出力増加制御部134が、フィードバック制御部131から受信した出力増加設定に基づいて、出力増加制御(進角制御、150度通電方式制御等)を実施する。
 次に、ステップS36では、出力増加機構115が、フィードバック制御部131から受信した出力増加設定に基づいて、出力増加手段(オービタル、インパクトハンマ等)を用いた作業を実施する。
 <ジグソー50を用いた場合の出力増加機構>
 本実施形態の作業工具10として、図6に示すジグソー50を用いた場合の出力増加機構の一例について、以下で説明する。
 ジグソー50は、鋸刃52を高速で上下方向に往復移動させることで、木材や金属を切削する作業工具であって、図6に示すように、本体部51と、鋸刃52と、オービタル(出力増加機構)53とを備えている。
 なお、鋸刃52の上下方向における往復移動とは、図7おける上下方向であって、本体部51に対して進退する方向における往復移動を意味している。
 本体部51は、内部に、図1に示す構成(例えば、モータ111、バッテリ151等)を内蔵しており、トリガスイッチ121の引き量に応じた速度でモータ111が回転することで、鋸刃52を上下に往復移動させる。
 鋸刃52は、機構部11の先端に装着された先端工具であって、本体部51から下向きに突出するように取り付けられている。
 オービタル53は、図7に示すように、鋸刃52の本体部51への取付部分に近接する鋸刃52の根元部分に当接配置されている。そして、オービタル53は、鋸刃52の上下方向における往復移動時に、図7に示す側面視において、鋸刃52の先端部分が楕円軌道上を移動するように、鋸刃52を刃がある方向へ段階的に押し出す機構である。
 なお、オービタル53による鋸刃52の押し付け量は、例えば、4段階で設定されるように構成されている。段階的な設定は、図示しない切替駆動部(モータ、ソレノイド等)によって実施される。
 これにより、ジグソー50によって切削を行う材料の硬さ、作業速度等を考慮して、オービタル53の設定を段階的に切り替えて作業を実施することができる。
 ここで、例えば、図8(a)に示す金属板M1を1枚切削する場合と、図8(b)に示す金属板M1,M2を2枚切削する場合とでは、金属板の厚さが2倍になることで、作業工具10のモータ111に掛かるモータ負荷電流(負荷トルク)も2倍になる。
 同様に、例えば、図9(a)に示す木板W1を1枚切削する場合と、図9(b)に示す木板W1,W2を2枚切削する場合とでは、木板の厚さが2倍になることで、作業工具10のモータ111に掛かるモータ負荷電流(負荷トルク)も2倍になる。
 さらに、上述したジグソー50のオービタル53を使用した場合には、切削作業の作業時間は短縮される一方で、切削対象となる材料の厚みの増加と同様に、負荷電流(負荷トルク)が増加する。
 本実施形態の作業工具10では、以上のような構成により、外部端末20等において設定された目標作業時間と現在進行中の作業の推定作業時間とを比較して、例えば、進行中の作業が遅れている場合には、モータ111の出力を増加させる制御面および機構面での出力増加手段を採用する。
 例えば、作業工具10がジグソー50である場合には、図7に示すオービタル53が作動するように制御される。なお、オービタル53が0~3の4段階で設定可能である場合には、目標作業時間からの遅れの程度に応じて適切な段階で設定されるように制御されてもよいし、使用者に段階を選択するように促す表示を行ってもよい。
 これにより、使用者が、モータ111の出力を増加させる措置を採ることなく、自動的に作業工具10がモータ111の出力を増加させるように出力増加制御あるいは出力増加機構を採用することができる。
 よって、使用者の技量レベルに差がある場合でも、目標作業時間に近い作業時間で作業を完了させることができるため、作業工具10を用いた各種作業の作業工程を計画通りに実施することができる。この結果、管理者の管理負担を軽減することができる。
 [他の実施形態]
 以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
 (A)
 上記実施形態では、負荷推定部161において、モータ電流とモータ111の回転速度とに基づいて作成された推定負荷情報を、現在進行中の所定の作業が完了するまでに要する時間(推定作業時間)の推定に用いる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 負荷推定部161において作成された推定負荷情報は、例えば、作業中の使用者の技量レベルの推定等に用いられてもよい。
 (B)
 上記実施形態では、実際の作業状況から推定される推定作業時間と目標作業時間とを比較して、遅れが生じている場合には、目標作業時間に近づくように、モータ111の出力を増加させる各種手段を採用する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、目標作業時間に対して推定作業時間が遅れている場合には、外部端末の表示部等へ作業時間の遅れを表示するように制御してもよい。
 この場合には、外部端末の表示部を確認した使用者あるいは管理者は、作業の遅れを認識して、作業者の増員を行う等の措置を講ずることで、作業工程に遅れが生じることを回避することができる。
 (C)
 上記実施形態では、作業工具10が外部端末20と接続されており、外部端末20に入力された目標作業時間、制約条件等を作業工具10側へ送信する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、作業工具側に液晶タッチパネル等の表示・入力手段が設けられている構成では、制約条件、目標作業時間の設定を作業工具側において実施してもよい。
 つまり、本発明は、外部端末を含まない作業工具の単独で構成されていてもよい。
 (D)
 上記実施形態では、管理者によって使用される中央管理端末30が、外部端末20を介して作業工具10と接続されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、中央管理端末が、作業工具と接続された制御システムの構成であってもよい。
 (E)
 上記実施形態では、本発明の制御システム100を構成する外部端末20として、作業工具10と通信可能なPC(Personal Computer)を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、PC以外に、スマートフォンやタブレット端末等のように、表示機能と設定機能とを備えた外部端末であってもよい。
 (F)
 上記実施形態では、交換可能なバッテリ151から電力供給を受けて駆動される作業工具10に対して、本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、コード式の作業工具に対して、本発明を適用してもよい。
 (G)
 上記実施形態では、電力消費体に搭載されたモータとして、3相DCブラシレスモータを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、制御対象として、ブラシ付きDCモータ等の他のモータを備えた電力消費体であってもよい。
 (H)
 上記実施形態では、本発明の作業工具として、主に、ジグソー50を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
 例えば、ジグソー以外では、電動ドライバ、チェーンソー等、他の作業工具に対して、本発明を適用してもよい。
 本発明の作業工具は、モータに掛かる負荷を高精度に推定することができるという効果を奏することから、モータを搭載した各種作業工具に対して広く適用可能である。
10   作業工具
11   機構部
12   入力部
13   制御部
14   ログ出力部
15   電源部
16   測定部
20   外部端末
21   表示部
22   設定部
23   通信部
30   中央管理端末(管理装置)
50   ジグソー(作業工具)
51   本体部
52   鋸刃
53   オービタル(出力増加機構)
100  制御システム
111  モータ
112  減速機
113  出力部
114  位置検出部
115  出力増加機構
121  トリガスイッチ
122  センサ回路
122a 引き量センサ
122b 電圧センサ
122c 電流センサ
122d トルクセンサ
122e 温度センサ
131  フィードバック制御部
132  モータ駆動回路
133  回転速度演算部
134  出力増加制御部
151  バッテリ
152  バッテリ制御部
161  負荷推定部
161a 負荷トルク算出部
161b 速度変動解析部
162  作業時間測定部
163  作業時間推定部
M1,M2 金属板
W1,W2 木板

Claims (15)

  1.  モータと、
     使用者によって操作され、操作量に応じて前記モータの出力を調整するトリガスイッチと、
     前記モータに入力されるモータ電流と、前記モータの回転速度と、に基づいて、前記モータに掛かる推定負荷情報を算出する負荷推定部と、
    を備えている作業工具。
  2.  前記負荷推定部は、前記モータ電流に基づいて負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、前記負荷トルク算出部において算出された負荷トルクに対する前記モータの回転速度の変動を解析して前記推定負荷情報を出力する速度変動解析部と、を有している、
    請求項1に記載の作業工具。
  3.  前記トリガスイッチが操作されてから前記モータの負荷変動が発生した作業開始時間からの経過作業時間を計測する作業時間測定部を、さらに備えている、
    請求項1または2に記載の作業工具。
  4.  前記負荷推定部から受信した前記推定負荷情報と、前記作業時間測定部から受信した前記経過作業時間とに基づいて、所定の作業を完了するまでに必要な推定作業時間を推定する作業時間推定部を、さらに備えている、
    請求項3に記載の作業工具。
  5.  前記作業時間推定部から受信した前記推定作業時間と、予め設定された目標作業時間とを比較して、作業時間が前記目標作業時間に近づくように、前記モータの出力を増加させるように制御を行うフィードバック制御部を、さらに備えている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の作業工具。
  6.  前記フィードバック制御部は、出力増加制御および出力増加機構のうちの少なくとも一方を選択して、前記モータの出力を増加させる制御を行う、
    請求項5に記載の作業工具。
  7.  前記出力増加制御には、PWM(Pulse Width Modulation)制御、進角制御、150度通電方式制御のうちの少なくとも1つが含まれる、
    請求項6に記載の作業工具。
  8.  前記出力増加機構には、オービタルあるいはインパクトハンマが含まれる、
    請求項6または7に記載の作業工具。
  9.  前記モータの制御に関する値を検出するセンサを、さらに備えている、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の作業工具。
  10.  前記センサは、前記トリガスイッチの操作量を検出するセンサ、前記モータに印加される電圧を検出する電圧センサ、前記モータに流れる電流を検出する電流センサ、前記モータの温度を検出する温度センサを含む、
    請求項9に記載の作業工具。
  11.  前記モータは、ブラシレスモータである、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の作業工具。
  12.  請求項1から11のいずれか1項に記載の作業工具と、
     前記作業工具に対して送信される前記モータに対する制約条件を設定する外部端末と、
    を備えた制御システム。
  13.  前記外部端末は、前記制約条件と予め設定される目標作業時間とを設定する設定部を有している、
    請求項12に記載の制御システム。
  14.  前記外部端末は、前記目標作業時間と前記モータの出力を増加させる出力増加情報とを管理装置へ送信する通信部を、さらに有している、
    請求項13に記載の制御システム。
  15.  前記通信部から、前記目標作業時間と前記モータの出力を増加させる出力増加情報とが送信される前記管理装置を、さらに備えている、
    請求項14に記載の制御システム。
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