WO2019008750A1 - ガス検出用電極及びガスセンサ - Google Patents

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近藤 順悟
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  • the counter electrode 30 is disposed on the bottom surface of the main body cover 12 so as to face the gas detection electrode 20 and is connected to the external terminal 31 by a lead wire.
  • the material which comprises the counter electrode 30 will not be specifically limited if it has electroconductivity, For example, platinum, gold
  • a gap (space) is provided between the gas detection electrode 20 and the counter electrode 30.
  • the medium 40 is filled in the gap between the gas detection electrode 20 and the counter electrode 30.
  • the medium 40 is not particularly limited as long as it contains the gas to be detected, and examples thereof include an ionic liquid, water, an organic solvent, the atmosphere, and the like.
  • FIG. 1 exemplifies the case where the medium 40 is water.
  • Co complex planar square Co (III) complex (see Formula (2), hereinafter referred to as “Co complex”) having the N 2 S 2 type ligand described in Non-Patent Document 1 described above.
  • the electrode was immersed for 1 week and then washed with dimethylformamide, acetonitrile and pure water to remove excess Co complex, to obtain an NO-responsive Co complex-IL fixed electrode (electrode for gas detection).
  • porous titanium oxide electrode is immersed in a piranha solution (concentrated sulfuric acid: 30%, mixed with hydrogen peroxide 3: 1) for 2 hours, washed with pure water and methanol, and sprayed with nitrogen gas. It dried quickly.
  • a piranha solution concentrated sulfuric acid: 30%, mixed with hydrogen peroxide 3: 1
  • NO gas detection sensitivity (1) Initial detection sensitivity In the same manner as in Comparative Example 1, a cell for CV measurement is prepared using the Co complex-IL fixed porous electrode of Example 1, and cyclic voltammetry (CV) The concentration of NO in the aqueous solution was measured by As a result, a change was observed in the current value around ⁇ 0.65 V according to the NO concentration. Specifically, it was found that the current value linearly increased as the concentration of NO increased from 10 ppb to 2 ppm. The current value at an NO concentration of 100 ppb was 10 ⁇ A.

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Abstract

ガス検出用電極は、導電性を有する構造体と、第1結合部位で構造体に共有結合するリンカー部と、リンカー部のうち第1結合部位とは異なる第2結合部位でリンカー部と共有結合するイオン液体と、特定のガスを選択的に捕捉する性質を持ちイオン液体を介して固定化された金属錯体と、を備える。

Description

ガス検出用電極及びガスセンサ
 本発明は、ガス検出用電極及びガスセンサに関する。
 ガスセンサとしては、特許文献1に開示されているように、ガス吸収体としてイオン液体を使用し、イオン液体が陽極と陰極とを覆い、両極間のインピーダンスの値から検出対象のガスの検出を行うものが知られている。このガスセンサでは、検出対象となるガスの種類に応じてそのガスを吸収可能なイオン液体を適宜選定する。しかし、検出対象となるガスを選択的に吸収するイオン液体を選定するのは容易ではなかった。一方、非特許文献1には、選択的にNOを捕捉する能力を有するCo錯体を、嵩高いホスホニウムタイプのイオン液体で改質されたAu電極上に固定化する技術が開示されている。イオン液体は、分子の末端に硫黄原子を有し、その硫黄原子がAu電極と結合している。水中のNO濃度は、こうした電極を用いることにより電気化学的に評価することができる。非特許文献1の技術をガスセンサに適用すれば、特許文献1のガスセンサに比べて、検出対象のガスをより選択的に検出できると考えられる。
特開2014-6128号公報
Chemistry Letters, Vol.45, No.4, 2016, pp436-438
 しかしながら、非特許文献1の技術では、検出対象のガスを選択的に検出できるものの、ガスセンサの電極に繰り返し電圧を印加したりガスセンサを高温で使用したりすると、イオン液体中の硫黄原子とAu電極との結合が外れてしまうことがあった。そのため、耐久性に優れたガス検出用電極の開発が望まれていた。
 本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、耐久性に優れたガス検出用電極を提供することを主目的とする。
 本発明のガス検出用電極は、
 導電性を有する構造体と、
 第1結合部位で前記構造体に共有結合するリンカー部と、
 前記リンカー部のうち前記第1結合部位とは異なる第2結合部位で前記リンカー部と共有結合するイオン液体と、
 特定のガスを選択的に捕捉する性質を持ち、前記イオン液体を介して固定化された金属錯体と、
 を備えたものである。
 本発明のガス検出用電極は、構造体にリンカー部が共有結合し、そのリンカー部にイオン液体が共有結合し、そのイオン液体を介して金属錯体が固定化されている。このガス検出用電極を作用極とするサイクリックボルタンメトリにおいて、金属錯体が選択的に捕捉することのできる特定のガスの濃度を変化させると、その濃度に応じて発生する電子の量が変化する。そのため、このガス検出用電極は、その特定のガス(検出対象のガス)を検出する電極として利用することができる。また、構造体とイオン液体は、リンカー部にそれぞれ第1結合部位及び第2結合部位で共有結合されている。こうした共有結合は、非特許文献1のAuと硫黄原子との結合に比べて結合力が強く、電圧や高温に対する耐久性が高い。したがって、本発明によれば、耐久性に優れたガス検出用電極を提供することができる。
 本発明のガス検出用電極において、前記構造体は、多孔体であることが好ましい。こうすれば、構造体が緻密体の場合に比べて、単位体積当たりの表面積が大きくなる。そのため、構造体に結合されるリンカー部、イオン液体及びそのイオン液体に固定化される金属錯体の量も構造体が緻密体の場合に比べて多くなり、検出可能なガス濃度範囲が広くなる。
 本発明のガス検出用電極において、前記構造体は、導電性を有する金属酸化物の構造体であることが好ましい。金属酸化物は電圧や高温に対する耐久性が高いため、本発明のガス検出用電極の構造体として用いるのに適している。こうした金属酸化物は、特に限定するものではないが、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化タングステン及び酸化モリブデンからなる群より選ばれた1種としてもよい。
 本発明のガス検出用電極において、前記イオン液体と前記金属錯体との組合せは、ホスホニウムタイプのイオン液体と4配位のCo錯体との組合せであるか、アンモニウムタイプのイオン液体と6配位のFe-Fe錯体との組合せであるか、ピロリジニウムタイプのイオン液体と4配位のTi錯体との組合せであるか、又は、イミダゾリウムタイプのイオン液体と6配位のRu錯体との組合せとしてもよい。4配位のCo錯体は選択的にNOガスを捕捉する。6配位のFe-Fe錯体は選択的にO2ガスを捕捉する。4配位のTi錯体は選択的にN2ガスを捕捉する。6配位のRu錯体は選択的にNH3ガスを捕捉する。
 本発明のガスセンサは、上述したガス検出用電極と、前記ガス検出用電極と対をなすカウンタ電極と、前記ガス検出用電極と前記カウンタ電極との隙間に充填され、検出対象ガスを含有可能な媒体と、を備えたものである。本発明のガスセンサは、上述したガス検出用電極を使用しているため、検出対象のガスを選択的にかつ広濃度範囲で検出できる。
 本発明のガスセンサにおいて、前記媒体は、イオン液体、水、有機系溶媒又は大気としてもよい。
ガスセンサ10の概略構成を示す断面図。 図1の1点鎖線の四角形内を拡大した拡大断面図。 構造体22とカップリング剤23とイオン液体26との模式的な反応式を示す説明図。 実施例1のガス検出用電極20の表面を模式的に示した説明図。
 本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。図1は本実施形態のガスセンサ10の概略構成を示す断面図、図2は図1の1点鎖線の四角形内を拡大した拡大断面図、図3は構造体22とカップリング剤23とイオン液体26との模式的な反応式を示す説明図である。
 本実施形態のガスセンサ10は、図1に示すように、本体カバー12の内部に、ガス検出用電極20とカウンタ電極30と媒体40と参照電極50を備えたものである。
 本体カバー12は、内部に空間を有する立体形状の部材である。本体カバー12の上面には、複数の開口部12aが設けられている。開口部12aは、ガス透過膜(液体は透過しないがガスは透過する膜)で被覆されていてもよいし、ガス透過膜とメッシュ部材の両方で被覆されていてもよい。ガス透過膜としては、例えばパリレン膜が挙げられる。
 ガス検出用電極20は、本体カバー12の上面裏側に配置され、リード線により外部端子21に接続されている。ガス検出用電極20は、図2に示すように、構造体22と、リンカー部24と、イオン液体26と、金属錯体28とを有している。
 構造体22は、導電性材料で形成された多孔体であり、表面に多数の孔22aを有している。構造体22は、孔22aを有しない場合に比べて単位体積当たりの表面積が大きい。構造体22は、三次元網目構造からなる多孔体でもよいし、ハニカム構造からなる多孔体でもよい。構造体22の気孔率は、特に限定するものではないが、例えば10%以上であることが好ましく、30%以上70%以下であることがより好ましい。孔22aは、開気孔であってもよいし閉気孔であってもよい。構造体22を構成する材料としては、特に限定するものではないが、導電性を有する酸化物が好ましく、導電性を有する金属酸化物がより好ましい。こうした金属酸化物としては、特に限定するものではないが、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化タングステン及び酸化モリブデンからなる群より選ばれた1種としてもよい。孔22aのサイズは、孔22aの表面にリンカー部24及びイオン液体26を介して金属錯体28が固定化されるのを許容するサイズであることが好ましく、0.01μm以上1mm以下とするのが好ましく、0.05μm以上10μm以下とするのがより好ましい。
 リンカー部24は、図2に示すように、構造体22の表面に第1結合部位B1で共有結合され、イオン液体26に第2結合部位B2で共有結合されている。リンカー部24は、第1結合部位B1と第2結合部位B2との間に中間部24aを備えている。中間部24aは、C,O,S及びNの少なくとも1つ以上の原子を含む。中間部24aは、直鎖部分を有していてもよく、さらに直鎖部分に結合する形で側鎖を有していてもよく、その場合、直鎖部分を構成する原子の数は20以下が好ましい。第1結合部位B1の具体的な結合形態は、特に限定されるものではないが、構造体22が金属酸化物の場合には構造体22の表面にOH基が現れているため、例えば、エーテル結合やエステル結合、シロキサン結合などが挙げられる。エーテル結合は、図3において、リンカー部24の元となる二価性のカップリング剤23のZがOH基の場合に、そのOH基と構造体22の表面のOH基との脱水縮合によって形成される。エステル結合は、カップリング剤23のZが酸ハライド、カルボン酸、エステル又はスクシニミジルエステルの場合に、そのZと構造体22の表面のOH基との縮合によって形成される。シロキサン結合は、カップリング剤23のZがアルコキシシランの場合に、そのアルコキシシランと構造体22の表面のOH基との縮合によって形成される。第2結合部位B2の具体的な結合形態も、特に限定されるものではないが、図3において、二価性のカップリング剤23の官能基Xとイオン液体26に含まれる官能基Yとによって決定される。カップリング剤23をR1-X、イオン液体26をR2-Y、両者が結合した構造をR1-B2-R2 と表したときの代表的な組合せ例を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 イオン液体26は、リンカー部24のうち第1結合部位B1とは異なる第2結合部位B2でリンカー部24と共有結合されている。イオン液体26としては、金属錯体28を固定化可能な材料を用いる。
 金属錯体28は、検出対象のガスを選択的に捕捉する性質を持ち、イオン液体26の間に固定化されている。例えば、金属錯体28が4配位のCo錯体の場合にはホスホニウムタイプのイオン液体を用いることが好ましい。こうしたCo錯体は選択的にNOガスを捕捉する。一例として、式(1)のイオン液体と式(2)のCo錯体との組合せが挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 金属錯体28が6配位のFe-Fe錯体(核に2つのFeを有する錯体)の場合にはアンモニウムタイプのイオン液体を用いることが好ましい。こうしたFe-Fe錯体は選択的にO2ガスを捕捉する。一例として、式(3)のイオン液体と式(4)のFe-Fe錯体との組合せが挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 金属錯体28が4配位のTi錯体の場合にはピロリジニウムタイプのイオン液体を用いることが好ましい。こうしたTi錯体は選択的にN2ガスを捕捉する。一例として、1-ブチル-1-メチルピロリジニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートとCp2TiCl2(Cpはシクロペンタジエニル基)との組合せが挙げられる。
 金属錯体28が6配位のRu錯体の場合にはイミダゾリウムタイプのイオン液体を用いることが好ましい。こうしたRu錯体は選択的にNH3ガスを捕捉する。一例として、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム ヘキサフルオロホスフェートとトリス(2,2’-ビピリジル)ルテニウム(II)クロリドとの組合せが挙げられる。
 カウンタ電極30は、本体カバー12の底面にガス検出用電極20と対向する位置に配置され、リード線により外部端子31に接続されている。カウンタ電極30を構成する材料は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば白金、金、ニッケルが挙げられる。ガス検出用電極20とカウンタ電極30との間には隙間(スペース)が設けられている。
 媒体40は、ガス検出用電極20とカウンタ電極30との隙間に充填されている。媒体40は、検出対象ガスを含有可能であれば特に限定されないが、例えばイオン液体、水、有機系溶媒、大気などが挙げられる。図1には媒体40が水の場合を例示した。
 参照電極50は、媒体40中に位置するよう配置されている。参照電極50は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、表面を銀/塩化銀又は銀でメッキしておくことなどが挙げられる。
 次に、ガスセンサ10の使用例について説明する。ガスセンサ10を使用する際には、特定のガス60が存在する雰囲気にガスセンサ10を配置する。すると、特定のガス60が本体カバー12の開口部12aから媒体40に溶解し、媒体40に溶解した特定のガス60が金属錯体28に捕捉される。図1の点線矢印はガス60が捕捉される様子を模式的に示したものである。ガス60が金属錯体28に捕捉されると、それによって生じる電子が導電性の構造体22へ移動する。その電子の移動に伴って2つの外部端子21,31の間に電流が流れるため、その電流を測定し、その電流に基づいて媒体40に含まれる特定のガス60の濃度を求める。
 以上説明した本実施形態によれば、特定(検出対象)のガス60を選択的に検出できる。すなわち、このガス検出用電極20を作用極とするサイクリックボルタンメトリにおいて、金属錯体28に選択的に捕捉される特定のガス60の濃度を変化させると、その濃度に応じて発生する電子の量が変化する。そのため、このガス検出用電極20は、その特定のガス60を検出する電極として利用することができる。選択的に捕捉された特定のガス60は、電位を正の方向に挿引することにより、離脱させることができる。これによって金属錯体28にはガスが捕捉されていない初期状態に戻すことができ、ガスセンサ10を再生することが可能である。
 また、構造体22とイオン液体26は、リンカー部24にそれぞれ第1結合部位B1及び第2結合部位B2で共有結合されている。こうした共有結合は、非特許文献1のAuと硫黄原子との結合に比べて結合力が強く、電圧や高温に対する耐久性が高い。したがって、ガス検出用電極20は、従来品に比べて耐久性に優れる。特に構造体22は金属酸化物で構成されているため、より耐久性に優れたものが得られる。
 更に、ガス検出用電極20の構造体22は、多孔体であるため、緻密体に比べて単位体積当たりの表面積が大きい。そのため、構造体22に結合されるリンカー部24、イオン液体26及びそのイオン液体26に固定化される金属錯体28の量も緻密体の場合に比べて多くなり、検出可能なガス濃度範囲が広くなる。
 更にまた、多孔体である構造体22の単位体積当たりの表面積を大きくすることで、検出感度をより向上させたりガスとの反応効率をより向上させたりすることができる。また、ガス検出用電極20を小型化することができるため、ガスセンサ10を小型化することができる。
 なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
 例えば、上述した実施形態では、構造体22として多孔体を用いたが、緻密体を用いてもよい。その場合、多孔体に比べて単位体積当たりの表面積が小さくなる分、検出可能なガス濃度範囲が狭くなるが、従来品に比べて耐久性は高くなる。
 上述した実施形態では、構造体22を導電性を有する金属酸化物で形成したが、導電性を有する材料であれば特に金属酸化物に限定されるものではない。例えば、金属多孔体(チタン多孔体、ステンレス多孔体など)でもよいし、絶縁性を有する多孔体の表面に導電性膜を被覆したものでもよい。
 上述した実施形態では、リンカー部24は、第1結合部位B1と第2結合部位B2との間に中間部24aを備えた構造としたが、第1結合部位B1と第2結合部位B2とが直接結合した構造であってもよい。
 上述した実施形態では、NOガス等に合った金属錯体28の具体例を例示したが、金属錯体28を適宜選択すればその他のガス(例えばH2、N2O、CO2など)についても検出可能となる。その際、適切なイオン液体を選択し、このイオン液体を介して金属錯体を電極表面に固定化することで実施可能である。
 上述した実施形態では、ガスセンサ10に参照電極50を設けたが、電極電位の測定を行わない場合には参照電極50を省略してもよい。
 以下に、本発明の実施例について説明する。なお、以下の実施例は本発明を何ら限定するものではない。
[比較例1]
1.ガス検出用電極
 特開2014-210697号公報を参考にして平均気孔径400μm、気孔率80%の三次元網目構造を有するSi-SiC焼結体(10mm×10mm×5mm)を作製した。このSi-SiC焼結体に、無電解めっきによりニッケル被膜を形成(膜厚約2μm)した後、電解めっきによりニッケル被膜を金で覆い、金被覆多孔体電極を作製した。金の膜厚は約200nm、金被覆多孔体電極の表面積は孔の内部の表面積を含んで約40cm2であり、単位体積当たりの表面積は約80cm2であった。
 続いて、非特許文献1に記載のホスホニウムタイプのイオン液体であるビス[12-(トリヘキシルホスホニウム)ドデシル]ジスルファン ビス(トリフルオロメタンスルホネート)(以下「IL」という)とエタノールの混合液中に、準備した金被覆多孔体電極を2週間浸漬した後、過剰のILを除くため、エタノール、クロロホルムで洗浄し、金被覆多孔体電極の表面にILが固定された電極(IL固定電極)を得た。
 最後に、非特許文献1に記載のN2S2型配位子を持つ平面四角形Co(III)錯体(式(2)参照、以下「Co錯体」という)を溶解させた水溶液中に、上述のIL固定電極を1週間浸漬した後、過剰のCo錯体を除くため、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、純水で洗浄し、NO応答性のCo錯体-IL固定電極(ガス検出用電極)を得た。
2.NOガス検出感度
(1)初期検出感度
 測定用NOガスは、予め純水、KOH水溶液の順にバブリングを行い、NO2ガスや硝酸塩を除いたものを使用した。また、NO水溶液は、10mLの純水に数時間Arガスをパージした後、純水とNOガス存在下、20分バブリングすることでNO水溶液(1.9mM)を調製した。
 サイクリックボルタンメトリ(CV)による水溶液中NO濃度の測定を以下のようにして行った。作用電極としてCo錯体-IL固定電極を、参照電極としてAg/AgCl電極を、カウンタ電極として白金線を用い、CVの測定用セルを作製した。電気化学測定は、ポテンショスタット(ALS1000C、ビー・エー・エス(株)製)により行った。水溶液中のNO濃度を10ppb,50ppb,100ppb,150ppb,200ppb,500ppb,1ppm,2ppm,5ppm,10ppm及び0ppb(NOなし)としたものをそれぞれ用いて、CV測定を行った。その結果、NO濃度に応じて-0.65V付近の電流値に変化が見られた。なお、スキャン速度は0.1Vs-1とし、支持電解質溶液としてNaClO4の0.1M水溶液を用いた。具体的には、NO濃度が10ppbから5ppmまでは濃度の増加に伴い、電流値は直線的に大きくなることがわかった。
(2)耐久試験後の検出感度
 比較例1のガス検出用電極につき、先ほどと同様の手順でCVの測定用セルを作製した。その測定用セルにつき、水溶液中のNO濃度を測定する前に、+1.4Vと-1.4Vの間で電位を繰り返しスキャンさせた(5回繰り返した)。その後、水溶液中のNO濃度を100ppbとしたものを用いて、CV測定を行った。その結果、初期検出感度の測定時に確認された-0.65V付近の電流値は確認されなくなった。
 この結果から、比較例1のガス検出用電極は、電圧印加を繰り返すことにより表面に固定されたCo錯体-ILが表面から解離することがわかった。
[実施例1]
1.ガス検出用電極
 平均粒径0.3μmの酸化チタン粉末を適量の分散剤とともに水に添加し超音波処理等によって分散させた、次に、一次粒子径が5~10nmのチタニアゾルを添加混合し、製膜用のスラリーとした。次にスピンコートプロセスにより高速回転するアルミナ製の基板上に成膜スラリーを滴下し、乾燥後200~400℃で熱処理することにより平均細孔径0.1μmの多孔質酸化チタン膜(膜厚:100μm)を作製し電極とした。基板にはその表面が金で被覆されたものを用いた。多孔質酸化チタン膜の作製にあたっては、スピンコートプロセスに限らずディッピング法、スプレー法、ドクターブレード法などを用いてもよい。得られた多孔質酸化チタン電極の単位体積当たりの表面積は約105cm2であった。
 続いて、多孔質酸化チタン電極を、ピラニア溶液(濃硫酸:30%、過酸化水素水を3:1で混合)に2時間浸漬させた後に純水、メタノールで洗浄し、窒素ガスを吹き付けて速やかに乾燥させた。
 次に、乾燥後の多孔質酸化チタン電極を、シランカップリング剤を混合したトルエン溶液(70℃)に3時間程度浸漬させた。シランカップリング剤には信越化学工業製3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-403)を用いた。浸漬後、クロロホルム、水、メタノールで洗い流し、窒素ガスを吹き付けて速やかに乾燥させた。これにより、多孔質酸化チタン電極の表面に3-グリシドキシプロピルがシロキサン結合により固定化された。
 さらに、比較例1と同様にして、比較例1にて使用したジスルフィド基を有するILをアミノ基に変えたIL(式(1)参照)を溶かしたエタノール溶液中に、3-グリシドキシプロピルがシロキサン結合された多孔体酸化チタン電極を2時間浸漬した。これにより、ILのアミノ基とグリシドとのエポキシ開環反応により、ILのアミノ基がリンカー部(-CH2CH(OH)CH2OC36 SiO-、但しSiはシロキサン結合を形成している)を介して多孔質酸化チタン電極に固定された。その後、過剰のILを除くため、エタノール、クロロホルムで洗浄し、多孔質酸化チタン電極の表面にILが固定された電極(IL固定多孔体電極)を得た。
 最後に、比較例1と同様にして、Co錯体(式(2)参照)を溶解させた水溶液中に上述のIL固定多孔質電極を1週間浸漬した後、過剰のCo錯体を除くため、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、純水で洗浄し、NO応答性のCo錯体-IL固定多孔質電極(ガス検出用電極)を得た。こうして得られたガス検出用電極20の模式図を図4に示す。なお、図4の符号は上述した実施形態で用いた符号と同じである。
2.NOガス検出感度
(1)初期検出感度
 比較例1と同様にして、実施例1のCo錯体-IL固定多孔質電極を用いてCVの測定用セルを作製し、サイクリックボルタンメトリ(CV)による水溶液中NO濃度の測定を行った。その結果、NO濃度に応じて-0.65V付近の電流値に変化が見られた。具体的には、NO濃度が10ppbから2ppmまでは濃度の増加に伴い、電流値は直線的に大きくなることがわかった。また、NO濃度100ppbにおける電流値は10μAであった。
(2)耐久試験後の検出感度
 実施例1のガス検出用電極につき、先ほどと同様の手順でCVの測定用セルを作製した。その測定用セルにつき、水溶液中のNO濃度を測定する前に、+1.4Vと-1.4Vの間で電位を繰り返しスキャンさせた(5回繰り返した)。その後、水溶液中のNO濃度を100ppbとしたものを用いて、CV測定を行った。その結果、-0.65V付近の電流値は、初期検出感度の測定時に確認された値(10μA)と同等であった。
 以上の結果から、実施例1のガス検出用電極は、電圧印加を繰り返した後も表面に固定されたCo錯体-ILが表面から解離せず、大きな酸化還元電位においてもガスを検出できることがわかった。これに対して、比較例1のガス検出用電極は、電圧印加を繰り返した後はガスを検出できなくなることがわかった。これは、実施例1ではイオン液体が結合力の強い共有結合を介して多孔質酸化チタン電極に結合していたのに対して、比較例1ではイオン液体が結合力の弱い硫黄原子と金との結合を介して金被膜に結合していたことによると考えられる。
 本発明は、ガスセンサに利用可能である。
10 ガスセンサ、12 本体カバー、12a 開口部、20 ガス検出用電極、21 外部端子、22 構造体、22a 孔、23 カップリング剤、24 リンカー部、24a 中間部、26 イオン液体、28 金属錯体、30 カウンタ電極、31 外部端子、40 媒体、50 参照電極、60 ガス、B1 第1結合部位、B2 第2結合部位。

Claims (7)

  1.  導電性を有する構造体と、
     第1結合部位で前記構造体に共有結合するリンカー部と、
     前記リンカー部のうち前記第1結合部位とは異なる第2結合部位で前記リンカー部と共有結合するイオン液体と、
     特定のガスを選択的に捕捉する性質を持ち、前記イオン液体を介して固定化された金属錯体と、
     を備えたガス検出用電極。
  2.  前記構造体は、多孔体である、
     請求項1に記載のガス検出用電極。
  3.  前記構造体は、導電性を有する金属酸化物の構造体である、
     請求項1又は2に記載のガス検出用電極。
  4.  前記金属酸化物は、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化タングステン及び酸化モリブデンからなる群より選ばれた1種である、
     請求項3に記載のガス検出用電極。
  5.  前記イオン液体と前記金属錯体との組合せは、ホスホニウムタイプのイオン液体と4配位のCo錯体との組合せであるか、アンモニウムタイプのイオン液体と6配位のFe-Fe錯体との組合せであるか、ピロリジニウムタイプのイオン液体と4配位のTi錯体との組合せであるか、又は、イミダゾリウムタイプのイオン液体と6配位のRu錯体との組合せである、
     請求項1~4のいずれか1項に記載のガス検出用電極。
  6.  請求項1~5のいずれか1項に記載のガス検出用電極と、
     前記ガス検出用電極と対をなすカウンタ電極と、
     前記ガス検出用電極と前記カウンタ電極との隙間に充填され、検出対象ガスを含有可能な媒体と、
     を備えたガスセンサ。
  7.  前記媒体は、イオン液体、水、有機系溶媒又は大気である、
     請求項6に記載のガスセンサ。
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