WO2017073170A1

WO2017073170A1 - 表示装置

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Publication number: WO2017073170A1
Application number: PCT/JP2016/076097
Authority: WO
Inventors: 淳徳味
Original assignee: ソニー株式会社
Priority date: 2015-10-30
Filing date: 2016-09-06
Publication date: 2017-05-04

Abstract

表示装置は、有効表示領域内に複数の画素を含む表示パネルと、表示パネルへ向けて光を出射する出射面を有する照明部と、有効表示領域の周辺領域に配置されると共に、照明部を構成する部品を支持する支持部材とを備える。支持部材は、照明部の出射面の一部に対向する張り出し部を含み、張り出し部は、周辺領域から有効表示領域まで延在して設けられると共に、有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有する。

Description

表示装置

　本開示は、テレビジョン装置等の表示装置に関する。

　液晶表示装置などの表示装置では、表示パネルとバックライトとが支持部材（シャーシ）により固定された状態で、筐体内に収容されている。このような表示装置では、支持部材がバックライトの構成部品を押さえる、あるいは挟むように配置される。

　一方で、バックライトでは、その構成に起因して輝度むらが生じ易く（照度分布が不均一となり易く）、表示画質に影響を与える。輝度むらの発生を抑制するための様々な手法が提案されている（例えば、特許文献１～３）。

特開２００６－１７１３７８号公報特開平９－３１１２２４号公報特開２００１－１１０２２０号公報

　上記のような支持部材を用いた表示装置では、有効表示領域の周辺領域（額縁領域）に支持部材が配置されるが、狭額縁化が進むにつれて、支持部材を配置するためのスペースを確保しにくくなる。支持部材の一部が有効表示領域内に入り込むと、有効表示領域の縁部（額縁領域との境界）付近において、輝度むらが生じ、表示画質が劣化してしまう。

　表示画質の劣化を抑制しつつ、狭額縁化を実現することが可能な表示装置を提供することが望ましい。

　本開示の一実施の形態の表示装置は、有効表示領域内に複数の画素を含む表示パネルと、表示パネルへ向けて光を出射する出射面を有する照明部と、有効表示領域の周辺領域に配置されると共に、照明部を構成する部品を支持する支持部材とを備えたものである。支持部材は、照明部の出射面の一部に対向する張り出し部を含み、張り出し部は、周辺領域から有効表示領域まで延在して設けられると共に、有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有するものである。

　本開示の一実施の形態の表示装置では、有効表示領域の周辺領域に、照明部を構成する部品を支持する支持部材が設けられ、この支持部材が、照明部の出射面の一部に対向する張り出し部を含み、張り出し部が、周辺領域から有効表示領域まで延在して設けられている。ここで、張り出し部では、照明部の構成部品を十分に支持するために一定以上の幅が確保されることが望まれるが、額縁が狭くなると、張り出し部の幅を周辺領域内に確保しにくい。そこで、張り出し部のうちの有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有することで、有効表示領域の縁部付近における輝度むらの発生を抑制しつつ、張り出し部を周辺領域から有効表示領域まで延在して配置させることができる（有効表示領域まで飛び出して配置させることができる）。

　本開示の一実施の形態の表示装置によれば、有効表示領域の周辺領域に、照明部を構成する部品を支持する支持部材が設けられ、支持部材が、照明部の出射面の一部に対向する張り出し部を含む。張り出し部のうちの有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有するようにしたので、有効表示領域の縁部付近における輝度むらの発生を抑制できる。また、これにより、張り出し部を、周辺領域から有効表示領域まで延在して設けることができ、額縁が狭くなった場合にも、支持部材を収容することができる。よって、表示画質の劣化を抑制しつつ、狭額縁化を実現することが可能となる。

本開示の一実施の形態に係る表示装置の外観を表す斜視図である。図１に示した表示装置のＩ－Ｉ線における額縁周辺の断面図である。図１に示した表示装置のＩＩ－ＩＩ線における額縁周辺の断面図である。導光板と光源との配置構成の一例を表す平面模式図である。導光板と光源との配置構成の他の例を表す平面模式図である。導光板と光源との配置構成の他の例を表す平面模式図である。図２および図３に示した支持部材の詳細構成を表す断面図である。非光源エリアにおける輝度むら抑制効果を説明するための写真である。光源エリアにおける輝度むら抑制効果を説明するための写真である。変形例１に係る照明部の構成を表す断面図である。図９に示した支持部材の詳細構成を表す断面図である。図９および図１０に示した支持部材の他の例を表す断面図である。図９および図１０に示した支持部材の他の例を表す断面図である。変形例２－１に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例２－２に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例２－３に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例２－４に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例３－１に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例３－２に係る支持部材の構成を表す断面図である。変形例３－３に係る支持部材の構成を表す断面図である。

　本開示の実施の形態について図面を参照して以下の順に詳細に説明する。
１．実施の形態（導光板の支持部材において、有効表示領域まで延在すると共に半透明性を有する張り出し部を設けた例）
２．変形例１（直下型のバックライトの例）
３．変形例２－１～２－４（張り出し部の形状の他の例）
４．変形例３－１～３－３（張り出し部の材料分布の他の例）

＜１．実施の形態＞
［構成］
　図１は、本開示の一実施の形態に係る表示装置（表示装置１）の外観を斜視したものである。図２は、図１におけるＩ－Ｉ線の断面構成を、図３は図１におけるＩＩ－ＩＩ線の断面構成を、それぞれ表したものである。この表示装置１は例えばテレビジョン装置として用いられる液晶表示装置である。

　表示装置１は、表示パネル１０と、光学シート１１と、照明部（バックライト）３０とを備える。これらの表示パネル１０、光学シート１１および照明部３０は、例えば化粧部材（ベゼル，フロントシャーシ）２１および背面側部材（バックシャーシ）２３等によって構成される筐体（外筐）内に配置されている。筐体内には、照明部３０の構成部品（ここでは後述の導光板３１）を支持する支持部材（ミドルシャーシ）２２と、表示パネル１０を支持する支持部材（ブラケット）１２２とが配置されている。これらの支持部材２２，１２２は、例えば化粧部材２１にそれぞれ固定された状態で配置されている。

　この表示装置１では、有効表示領域Ａ１において画像が表示されると共に、この有効表示領域Ａ１の周辺領域は、化粧部材２１により覆われている。表示パネル１０には、化粧部材２１と重畳する部分に遮光層（ブラックマトリクス）１１３が形成されている。ここでは、表示パネル１０の有効表示領域Ａ１の周辺領域、即ち、遮光層１１３および化粧部材２１によって遮光される領域が額縁領域Ａ２となっている。

　表示パネル１０は、動画像または静止画像等の画像を表示するためのものであり、有効表示領域Ａ１内に複数の画素を含んでいる。例えば、ＴＦＴ（Thin Film Transistor）基板１０ａとカラーフィルタ（ＣＦ）基板１０ｂとの間に液晶層（図示せず）が封止されたものである。表示パネル１０は、ＴＦＴ基板１０ａの光入射側には偏光板１１１が、ＣＦ基板１０ｂの光出射側には偏光板１１２が、それぞれ貼り合わせられている。

　ＴＦＴ基板１０ａは、例えばガラス基板上に、複数のＴＦＴ素子と、これらのＴＦＴ素子に接続されるゲート線およびソース線等の配線とが設けられると共に、各ＴＦＴ素子に電気的に接続された画素電極が形成されたものである。このＴＦＴ基板１０ａの一端は、背面側部材２３に取り付けられた駆動基板（図示せず）に、プリント基板等を介して電気的に接続されている。ＣＦ基板１０ｂは、例えばガラス基板上に、赤（Ｒ），緑（Ｇ），青（Ｂ）のカラーフィルタと対向電極とを有するものである。液晶層は、例えばＶＡ（Virtical Alignment）モード、ＩＰＳ（In Plane Switching）モードまたはＴＮ（Twisted Nematic）モード等により駆動される液晶を含んでいる。

　光学シート１１は、例えば拡散シート（拡散板）、輝度上昇フィルム（プリズムシート）および反射型偏光フィルム等を１または複数層にわたって積層したものである。光学シート１１は、ここでは、表示パネル１０と照明部３０との間に配置されている。

　照明部３０は、例えばいわゆるエッジライト方式のバックライトである。この照明部３０は、例えば、複数の光源３２と、この光源３２に対向する端面Ｓ１と、光出射面（出射面Ｓ２）を有する導光板３１とを備える。図４は、導光板３１と光源３２との平面構成例を模式的に表したものである。

　導光板３１は、端面Ｓ１からの入射光をその内部を反射により伝播させた後に出射面Ｓ２から出射させる（端面Ｓ１からの入射光に基づく光を出射面Ｓ２から出射させる）ものであり、支持部材２２によって支持されている。この導光板３１の面形状（ＸＹ平面形状）は矩形状であり、４つの端面（端面Ｓ１を含む）を有している。ここでは、一例として、光源３２に対向する２つの端面Ｓ１と、光源３２に非対向の２つの端面Ｓ３とを有している。この導光板３１は、例えばアクリル樹脂（例えばＰＭＭＡ（ポリメチルメタクリレート））またはポリカーボネート（ＰＣ）樹脂などの透明樹脂を含んで構成されている。あるいは、導光板３１は、ガラスにより構成されていてもよい。ガラスを用いた場合、樹脂を用いる場合に比べ、熱膨張率が小さいことから、導光板３１の変形が生じにくい。ここで、例えば額縁領域Ａ２では、導光板３１の変形量を考慮して予めスペースを確保しておくことがあるが、ガラスを用いた場合には、そのようなスペースを狭めることができ、狭額縁化に有利となる。導光板３１の例えば裏面（出射面Ｓ２の対向面）には、凸状（または凹状）の光散乱用パターンが印刷または加工により形成されている。この導光板３１の裏面には、反射シート３４が接着層または空気層を介して配置されている。

　光源３２は、例えば白色光を発するＬＥＤ（Light Emitting Diode；発光ダイオード）を含んで構成されている。あるいは、光源３２は、赤色，緑色または青色等を発するＬＥＤを含んでいてもよい。光源３２は、例えば図４に示したように、有効表示領域Ａ１よりも外側の領域、即ち額縁領域Ａ２において端面Ｓ１に対向して配置されている。ここでは、光源３２は、矩形状の導光板３１の２つの各短辺に沿って（２つの短辺に対応する各端面Ｓ１に対向して）複数配置されている。但し、光源３２の配置箇所はこれに限定されるものではない。例えば、図５Ａに示したように、２つの各長辺に沿って（２つの長辺に対応する各端面Ｓ１に対向して）複数配置されていてもよい。また、図５Ｂに示したように、４つの辺のそれぞれに沿って複数の光源３２が配置されていてもよい。更に、図示はしないが、４辺のうちの選択的な１辺に沿ってのみ配置されていてもよいし、３辺に配置されていても構わない。また、このような導光板３１がＺ方向に沿って複数積層されていてもよい。

　１つの端面Ｓ１に対向配置される複数の光源３２は、例えば等間隔で配置されている。光源３２の個数および配列ピッチは、個々の光源３２の輝度、導光板３１の厚み、サイズおよび構成材料等に応じて適宜設定される。

　基板３３は、端面Ｓ１に沿って配列する複数の光源３２を保持するものである。この基板３３は、各光源３２の点灯および消灯を駆動する光源駆動回路に電気的に接続されている。光源駆動回路は、例えば背面側部材２３に取り付けられた駆動基板上に形成されている。

　反射シート３４は、光源３２から入射された光の導光板３１の裏面側への抜けを防ぐと共に、導光板３１の内部を伝播する光を効率よく、反射させるものである。

　この照明部３０では、上記のように導光板３１の矩形状の各辺のうち短辺に対応する端面Ｓ１に光源３２が配置されるが、この光源３２が配置された端面Ｓ１の近傍には、放熱部材（ヒートシンク）３５が設けられている。放熱部材３５は、導光板３１の裏面側（反射シート３４の背面側）から端面Ｓ１の側に回り込むように屈曲した形状で設置されている。

　化粧部材２１は、例えば、表示装置１の前面の一部と、側面と、背面の一部を覆う外装部材である。この化粧部材２１は、一体的に構成されていてもよいし、いくつかの枠状部材を組み合わせて構成されたものであってもよい。化粧部材２１は、例えばアルミニウム（Ａｌ）などの熱伝導率が高い金属から構成されていてもよいし、ポリカーボネート（ＰＣ）などの樹脂から構成されていてもよい。

　化粧部材２１の前面側の端部の、表示パネル１０との対向面には、緩衝材としての樹脂層１２０が設けられている。この樹脂層１２０は、表示パネル１０への応力を低減するために設けられている。同様の目的で、支持部材１２２と表示パネル１０との間にも、樹脂層１２１が設けられている。

　支持部材２２は、照明部３０を構成する部品、例えば導光板３１を支持するものであり、額縁領域Ａ２において、化粧部材２１に固定、保持されている。支持部材２２は、例えば導光板３１の矩形状の４辺に対応する各端面にそれぞれ対向して設けられていてもよいし、枠状に一体的に形成されたものであってもよい。この支持部材２２は、例えば、表示装置１の側面に沿って化粧部材２１に隣接すると共に、照明部３０の出射面（導光板３１の出射面）Ｓ２の一部に対向する張り出し部２２Ａを有している。

　張り出し部２２Ａは、導光板３１と光学シート１１との間に設けられると共に、出射面Ｓ２と平行な面内に沿って、額縁領域Ａ２から有効表示領域Ａ１まで延在して設けられている。換言すると、支持部材２２は、表示装置１の側面から、導光板３１の出射面Ｓ２に対向する部分に回り込むように屈曲して設けられている。

　図６は、張り出し部２２Ａの詳細構成を表したものである。張り出し部２２Ａのうち、有効表示領域Ａ１に対向する第１部分２２Ａ１（第１部分）の厚みｔ１は、例えば有効表示領域Ａ１内において変化している。この厚みｔ１は、額縁領域Ａ２に対向する第２部分２２Ａ２（第２部分）の厚みｔ２よりも小さくなっている。望ましくは、図６に示したように、張り出し部２２Ａの厚みは、有効表示領域Ａ１と額縁領域Ａ２との境界から端部２２ｅに向かって徐々に小さくなっている。また、端部２２ｅは丸みを帯びていることが望ましい。即ち、張り出し部２２Ａの第１部分２２Ａ１は、なだらかな曲面や平面によって構成され、角部を含まないことが望ましい。導光板３１から出射された光の輝度むらの発生を抑制しつつ表示パネル１０の側へ導くためである。

　この張り出し部２２Ａのうち、少なくとも第１部分２２Ａ１は、半透明性を有する。即ち、第１部分２２Ａ１は、導光板３１から出射された光を、拡散させつつ、所定の透過率で透過させることが可能な材料により構成されている。第１部分２２Ａ１のみ、または張り出し部２２Ａのみが、半透明性を有する材料から構成されていてもよいし、支持部材２２の全体が半透明性を有する材料から構成されていてもよい。ここでは、導光板３１の４つの端面毎に支持部材２２が設けられ、各支持部材２２が所定の半透明性を有する材料により構成されている。

　具体的には、支持部材２２は、所定の透過率および拡散度を有する乳白色材料から構成されている。乳白色材料は、透明材料よりも高く、かつ白色材料よりも低い透過率を有する材料である。支持部材２２には、この透過率と拡散度との組み合わせが最適となる材料が選択される。詳細には、光源３２の位置、輝度および配列ピッチ等に応じて、出射面Ｓ２における輝度分布が均一となるように、支持部材２２の構成材料の透過率および拡散度の最適な組み合わせが選択される。例えば、図２に示した、光源３２に対向する端面Ｓ１を含む額縁領域Ａ２（以下、「光源エリア」という）に用いられる支持部材２２と、図３に示した光源３２が配置されていない端面Ｓ３を含む額縁領域Ａ２（以下、「非光源エリア」という）に用いられる支持部材２２とでは、輝度分布を均一化するための最適な透過率および拡散度の組み合わせが異なる。これは、次のような理由による。即ち、光源エリアでは、有効表示領域Ａ１の縁部付近に、光源３２の個々の輝度や配列ピッチに起因して粒状に（局所的に）明るくなる部分が生じ易い。一方で、非光源エリアでは、張り出し部２２Ａが出射面Ｓ２に重畳することで、有効表示領域Ａ１の縁部に沿って、線状に暗くなる部分が生じ易いためである。このように、光源エリアと非光源エリアとの間で、発生する輝度むらが異なるため、それぞれの輝度むらに応じた乳白色材料が選択されることが望ましい。

　一例としては、光源エリアの支持部材２２（端面Ｓ１に対向して設けられた支持部材２２）の透過率は、非光源エリアの支持部材２２（端面Ｓ３に対向して設けられた支持部材２２）の透過率よりも低く設定される。

　張り出し部２２Ａの第１部分２２Ａ１の幅ｄは、特に限定されないが、例えば額縁領域Ａ２の幅が小さくなるほど（狭額縁化が進むほど）、大きくなる（張り出し部２２Ａが有効表示領域Ａ１へ大きく入り込む）こととなる。本実施の形態では、上記のように第１部分２２Ａ１が半透明性を有することにより、張り出し部２２Ａを有効表示領域Ａ１へはみ出して配置させることができる。

　背面側部材２３は、例えば熱伝導率が高い金属、具体的にはアルミニウム（Ａｌ）等を含んで構成されている。このほか、鉄（Ｆｅ）またはポリカーボネート（ＰＣ）やＡＢＳ樹脂を添加したプラスチック等が用いられてもよい。なお、金属材料が用いられることによって、各種回路や電子部品から発生する電磁波を遮蔽することができる。これにより、表示装置１の内部に設けられる各種回路や電子部品から生じる不要輻射が軽減される。

［作用、効果］
　表示装置１では、ＴＦＴ基板１０ａおよびＣＦ基板１０ｂとの間に駆動電圧が印加されることで、表示パネル１０における液晶の光学特性が画素毎に変化する。照明部３０から出射された光が、光学シート１１を介して表示パネル１０を透過することにより、表示パネル１０上に映像が表示される。

　本実施の形態では、額縁領域Ａ２に、照明部３０を構成する部品（導光板３１）を支持する支持部材２２が設けられ、この支持部材２２が、照明部３０の出射面Ｓ２の一部に対向する張り出し部２２Ａを含み、張り出し部２２Ａが、額縁領域Ａ２から有効表示領域Ａ１まで延在して設けられている。ここで、張り出し部２２Ａでは、導光板３１を十分に支持するために一定以上の大きさの幅が確保されることが望まれるが、額縁領域Ａ２の幅が狭くなると、張り出し部２２Ａの幅を額縁領域Ａ２内に確保しにくい。そこで、張り出し部２２Ａのうちの有効表示領域Ａ１に対向する第１部分２２Ａ１が半透明性を有することで、有効表示領域Ａ１の縁部付近における輝度むらの発生が抑制される。これにより、張り出し部２２Ａを、額縁領域Ａ２から有効表示領域Ａ１まで延在して配置させる（有効表示領域Ａ１まで飛び出して配置させる）ことができる。額縁領域Ａ２が狭くなり支持部材２２の配置スペースが狭小化した場合にも、導光板３１を十分に支持しつつ支持部材２２を収容することができる。

　図７に、非光源エリアに配置される支持部材２２において、第１部分２２Ａ１として、半透明性を有する材料（乳白色材料）を用いた場合と、白色材料を用いた場合との発光輝度分布について示す。このように、非光源エリアでは、白色材料を用いた例では、有効表示領域Ａ１の縁部付近に、輝度むら（線状に暗い部分）が生じているのに対し、乳白色材料を用いた例では、そのようなむらの発生が軽減されていることがわかる。

　図８には、光源エリアに配置される支持部材２２において、第１部分２２Ａ１として、半透明性を有する材料（乳白色材料）を用いた場合と、白色材料を用いた場合との発光輝度分布について示す。このように、光源エリアでは、白色材料を用いた例では、有効表示領域Ａ１の縁部付近に、輝度むら（粒状に明るい部分）が生じているのに対し、乳白色材料を用いた例では、そのようなむらの発生が軽減されていることがわかる。

　以上のように本実施の形態では、額縁領域Ａ２において、支持部材２２が、照明部３０の出射面Ｓ２の一部に対向する張り出し部２２Ａを含み、この張り出し部２２Ａのうちの有効表示領域Ａ１に対向する第１部分２２Ａ１が半透明性を有する。これにより、有効表示領域Ａ１の縁部付近における輝度むらの発生を抑制しつつ、張り出し部２２Ａを、有効表示領域Ａ１まで延在して設けることができ、額縁が狭くなった場合にも、支持部材２２を収容することができる。よって、表示画質の劣化を抑制しつつ、狭額縁化を実現することが可能となる。

　また、上記のように輝度むらを低減できることから、光源３２の個数を削減したり、あるいは光学シート１１の構成枚数を減らすことが可能となる。また、光源エリアでは、上述したような粒状の明るさむらを軽減するために拡散シートを導光板の全面に配置する場合があるが、そのような拡散シートを用いることなく、輝度むらを軽減することができる。

＜変形例１＞
　図９は、変形例１に係る照明部の断面構成を表したものである。上記実施の形態では、表示装置１の照明部として、導光板３１を用いたエッジライト型のバックライトを例示したが、表示装置１の照明部は、本変形例のように直下型のバックライトであってもよい。本変形例の照明部では、例えば、出射面Ｓ２に対向して、ＸＹ平面上に複数の光源４１が配置され（２次元配置され）ている。これらの複数の光源４１の上方に、光学シート４２が配置されている。光学シート４２は、額縁領域Ａ２において、支持部材４３によって支持されている。

　光源４１は、所定の間隔で配置されると共に、上記実施の形態の光源３２と同様、例えば白色のＬＥＤを含んで構成されている。各光源４１から発せられた光が、出射面Ｓ２から出射され、光学シート４２を透過したのち、表示パネル１０（図９には図示せず）を照明する。

　光学シート４２は、例えば拡散シート（拡散板）、輝度上昇フィルム（プリズムシート）および反射型偏光フィルム等を１または複数層にわたって積層したものである。

　支持部材４３は、例えば、光学シート４２をその光入射側および光出射側から挟むようにして配置されている。この支持部材４３は、出射面Ｓ２の一部に対向する張り出し部４３ａ，４３ｂを有している。

　張り出し部４３ａ，４３ｂはいずれも、図１０に示したように、額縁領域Ａ２から有効表示領域Ａ１まで延在して設けられている。これらの張り出し部４３ａ，４３ｂは、上記実施の形態の張り出し部２２Ａと同様、少なくとも有効表示領域Ａ１に対向する部分（第１部分）が、半透明性を有しており、例えば乳白色材料を含んで構成されている。

　尚、支持部材４３は、上記のように光入射側および光出射側の両方において有効表示領域Ａ１まで張り出していてもよいが、どちらか一方においてのみ張り出していてもよい。例えば、図１１Ａに示したように、光出射側の張り出し部４３ａのみが有効表示領域Ａ１まで延在していてもよいし、図１１Ｂに示したように、光入射側の張り出し部４３ｂのみが有効表示領域Ａ１まで延在していてもよい。

＜変形例２－１～２－４＞
　図１２Ａは、変形例２－１に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。図１２Ｂは、変形例２－２に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。図１２Ｃは、変形例２－３に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。図１２Ｄは、変形例２－４に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。

　上記実施の形態では、張り出し部２２Ａが、有効表示領域Ａ１と額縁領域Ａ２との境界から端部２２ｅに向かってゆるやかに厚みｔ１が小さくなり、かつ端部２２ｅが丸みを帯びた形状を例示したが、張り出し部２２Ａの形状は、これに限定されず、他の様々な形状を取り得る。例えば、図１２Ａに示したように、有効表示領域Ａ１と額縁領域Ａ２との境界から端部２２ｅに向かって直線状に傾斜して厚みｔ１が小さくなり、端部２２ｅが角部を含んでいても構わない。また、図１２Ｂに示したように、有効表示領域Ａ１と額縁領域Ａ２との境界において階段状に厚みｔ１が小さくなる形状でも構わない。また、図１２Ｃに示したように、張り出し部２２Ａの厚みは、有効表示領域Ａ１内において必ずしも変化しなくともよい。更には、図１２Ｄに示したように、張り出し部２２Ａの厚みが、有効表示領域Ａ１内において変化せず、かつ端部２２ｅが角部を含んでいても構わない。張り出し部２２Ａのうちの有効表示領域Ａ１に対向する第１部分が、半透明性を有し、かつ有効表示領域Ａ１まで延在して設けられていればよい。

＜変形例３－１～３－３＞
　図１３Ａは、変形例３－１に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。図１３Ｂは、変形例３－２に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。図１３Ｃは、変形例３－３に係る張り出し部２２Ａの構成例を表したものである。

　上記実施の形態では、張り出し部２２Ａないし支持部材２２の全体が１つの乳白色材料から構成される場合を例に挙げたが、張り出し部２２Ａでは、有効表示領域Ａ１に対向する第１部分２２Ａ１と、額縁領域Ａ２に対向する第２部分２２Ａ２とが互いに特性の異なる材料から構成されていてもよい。

　例えば、図１３Ａに示したように、第１部分２２Ａ１と第２部分２２Ａ２とが、互いに透過率および拡散度のうちの一方または両方の異なる乳白色材料を含んで構成されていてもよい。この場合、第１部分２２Ａ１の透過率が、第２部分２２Ａ２の透過率よりも低いことが望ましい。有効表示領域Ａ１において輝度むらを低減できると共に、額縁領域Ａ２では遮光性を高めることができるためである。

　また、図１３Ｂに示したように、第１部分２２Ａ１のみが乳白色材料を含んで構成され、第２部分２２Ａ２は、白色材料または他の遮光性材料から構成されていてもよい。この場合にも、有効表示領域Ａ１において輝度むらを低減できると共に、額縁領域Ａ２では遮光性を高めることができる。

　更に、図１３Ｃに示したように、第１部分２２Ａ１と第２部分２２Ａ２との境界が鮮明ではなく徐々に透過率あるいは拡散度が変化するように構成されていてもよい。

　以上、実施の形態を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、表示装置１として液晶表示装置を例示したが、プラズマ表示装置や有機電界発光表示装置に適用してもよい。

　また、上記実施の形態において説明した各部材は一例であり、全ての部材を備える必要はなく、また、他の部材を更に備えていてもよい。

　尚、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。

　また、本開示は以下のような構成を取ることも可能である。
（１）
　有効表示領域内に複数の画素を含む表示パネルと、
　前記表示パネルへ向けて光を出射する出射面を有する照明部と、
　前記有効表示領域の周辺領域に配置されると共に、前記照明部を構成する部品を支持する支持部材と
　を備え、
　前記支持部材は、前記照明部の前記出射面の一部に対向する張り出し部を含み、
　前記張り出し部は、前記周辺領域から前記有効表示領域まで延在して設けられると共に、前記有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有する
　表示装置。
（２）
　前記張り出し部の厚みは、前記有効表示領域内において変化している
　上記（１）に記載の表示装置。
（３）
　前記張り出し部の厚みは、前記有効表示領域と前記周辺領域との境界から端部に向かって徐々に小さくなっている
　上記（２）に記載の表示装置。
（４）
　前記張り出し部の端部は丸みを帯びている
　上記（１）～（３）のいずれか１つに記載の表示装置。
（５）
　前記張り出し部のうちの前記周辺領域に対向する第２部分の透過率は、前記第１部分の透過率よりも低い
　上記（１）～（４）のいずれか１つに記載の表示装置。
（６）
　前記張り出し部のうちの少なくとも前記第１部分は、乳白色材料により構成されている
　上記（１）～（５）のいずれか１つに記載の表示装置。
（７）
　前記第１部分は乳白色材料により構成され、
　前記張り出し部のうちの前記周辺領域に対向する第２部分は、白色材料または遮光性材料により構成されている
　上記（６）に記載の表示装置。
（８）
　前記照明部は、
　複数の光源と、
　前記複数の光源に対向する端面と前記出射面とを有し、前記端面からの入射光に基づく光を前記出射面から出射させる導光板と
　を有し、
　前記導光板は、前記支持部材によって支持され、
　前記張り出し部は、前記導光板の前記出射面の一部に対向して設けられている
　上記（１）～（７）のいずれか１つに記載の表示装置。
（９）
　前記支持部材の前記第１部分の透過率および拡散度は、前記光源の位置、輝度および配列ピッチに応じて設定されている
　上記（８）に記載の表示装置。
（１０）
　前記導光板と前記表示パネルとの間に光学シートを更に備え、
　前記張り出し部は、前記導光板と前記光学シートとの間に配置されている
　上記（８）または（９）に記載の表示装置。
（１１）
　前記照明部は、
　前記出射面に対向して、２次元配置された複数の光源と、
　前記複数の光源と前記表示パネルとの間に配置された光学シートと
　を備え、
　前記光学シートは、前記支持部材によって支持されている
　上記（１）～（１０）のいずれか１つに記載の表示装置。

　本出願は、日本国特許庁において２０１５年１０月３０日に出願された日本特許出願番号第２０１５－２１４００２号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。

　当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims

　有効表示領域内に複数の画素を含む表示パネルと、
　前記表示パネルへ向けて光を出射する出射面を有する照明部と、
　前記有効表示領域の周辺領域に配置されると共に、前記照明部を構成する部品を支持する支持部材と
　を備え、
　前記支持部材は、前記照明部の前記出射面の一部に対向する張り出し部を含み、
　前記張り出し部は、前記周辺領域から前記有効表示領域まで延在して設けられると共に、前記有効表示領域に対向する第１部分が半透明性を有する
　表示装置。
　前記張り出し部の厚みは、前記有効表示領域内において変化している
　請求項１に記載の表示装置。
　前記張り出し部の厚みは、前記有効表示領域と前記周辺領域との境界から端部に向かって徐々に小さくなっている
　請求項２に記載の表示装置。
　前記張り出し部の端部は丸みを帯びている
　請求項１に記載の表示装置。
　前記張り出し部のうちの前記周辺領域に対向する第２部分の透過率は、前記第１部分の透過率よりも低い
　請求項１に記載の表示装置。
　前記張り出し部のうちの少なくとも前記第１部分は、乳白色材料により構成されている
　請求項１に記載の表示装置。
　前記第１部分は乳白色材料により構成され、
　前記張り出し部のうちの前記周辺領域に対向する第２部分は、白色材料または遮光性材料により構成されている
　請求項６に記載の表示装置。
　前記照明部は、
　複数の光源と、
　前記複数の光源に対向する端面と前記出射面とを有し、前記端面からの入射光に基づく光を前記出射面から出射させる導光板と
　を有し、
　前記導光板は、前記支持部材によって支持され、
　前記張り出し部は、前記導光板の前記出射面の一部に対向して設けられている
　請求項１に記載の表示装置。
　前記支持部材の前記第１部分の透過率および拡散度は、前記光源の位置、輝度および配列ピッチに応じて設定されている
　請求項８に記載の表示装置。
　前記導光板と前記表示パネルとの間に光学シートを更に備え、
　前記張り出し部は、前記導光板と前記光学シートとの間に配置されている
　請求項８に記載の表示装置。
　前記照明部は、
　前記出射面に対向して、２次元配置された複数の光源と、
　前記複数の光源と前記表示パネルとの間に配置された光学シートと
　を備え、
　前記光学シートは、前記支持部材によって支持されている
　請求項１に記載の表示装置。