WO2001076287A1

WO2001076287A1 - Dispositif de station de base et dispositif de commande de transfert intercellulaire

Info

Publication number: WO2001076287A1
Application number: PCT/JP2001/002640
Authority: WO
Inventors: Katsuhiko Hiramatsu; Takashi Kitade
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2000-03-30
Filing date: 2001-03-29
Publication date: 2001-10-11
Also published as: US20020160778A1; EP1185120A1; KR20020026277A; AU4462301A; KR100441330B1; JP2001285914A; CN1365579A; CN1167290C; EP1185120A4

Description

明細書基地局装置およびハンドオーバ制御方法技術分野

本発明は、基地局装置およびハンドオーバ制御方法に関し、特に、 T D D (Time Division Duplex) 方式の無線通信システムにおいて用いられる基地局装置およびハンドオーバ制御方法に関する。背景技術

セルラー方式の移動体通信システムにおいては、移動局は、通常、セル境界付近において、通信相手となる基地局を切り替えるハンドオーバを行う。また、移動局は、セル間におけるハンドオーバと同様の方法で、セクタ間におけるハンドオーバを行う。また、ハンドオーバの方法には、大別して、ソフト八ンドオーバとハードハンドォ一バの 2つがある。

以下、 T D D方式の無線通信システムにおいて行われるセクタ間のハンドオーバについて、図 1から図 3を用いて説明する。なお、 T D D方式とは、同一周波数帯域の回線を時間（タイムスロット）によって分割し、各タイムスロッ卜に下り回線（基地局が移動局に対して信号を送信するための回線）の通信チャネルと上り回線（移動局が基地局に対して信号を送信するための回線）の通信チャネルがそれぞれ割り当てられる方式である。

図 1は、無線通信システムのセルおよびセクタの概念図であり、図 2 A〜図 2 Cは、ソフトハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例を示す模式図であり、図 3 Aおよび図 3 Bは、ハードハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例を示す模式図である。

図 1に示すように 1つのセルには、 1つの基地局が存在する。また、セルは、セクタ A〜Cの 3つのセクタに分割されている。そして、今、移動局は、セクタ Aからセクタ Bへ移動中である。なお、以下の説明では、タイムス口ットを T S、セクタ Aに対応する下り回線の通信チャネルを D— A、セクタ Aに対応する上り回線の通信チャネルを U— A、セクタ Bに対応する下り回線の通信チャネルを D— B、およびセクタ Bに対応する上り回線の通信チヤネルを U— Bと示す。

まず、セクタ間においてソフトハンドオーバが行われる場合について説明する。移動局がセクタ Aに存在する時（すなわち、ハンドオーバ前）には、基地局はセクタ Aに対してのみ信号を送信している。よって、図 2 Aに示すように、 T S 2には D— Aが割り当てられ、 T S 7には U— Aが割り当てられている。

次いで、移動局がセクタ Aからセクタ Bへ移動し、セクタ Aとセクタ Bとの境界付近に位置した時には、基地局は、セクタ Aおよびセクタ Bの両方に対して信号を送信する。よって、図 2 Bに示すように、新たに T S 3には D —Bが割り当てられ、 T S 8には U— Bが割り当てられる。この結果、ハンドオーバ中における通信チャネルの割り当て状態は、図 2 Bに示すようになる。つまり、移動局がセクタ Aとセクタ Bとの境界付近に位置した時には、移動局は、セクタ Aに対応する通信チャネルとセクタ Bに対応する通信チヤネルの両方を使用してと基地局と通信を行う。これにより、移動局と基地局との通信状態は、ハンドオーバ中となる。

そして、移動局がセクタ Bに完全に入った時には、基地局はセクタ Bに対してのみ信号を送信する。よって、図 2 Cに示すように、丁3 2ぉょび丁3 7への通信チャネルの割り当ては無くなり、移動局は、 T S 3に割り当てられた D— Bおよび T S 8に割り当てられた U— Bを使用して基地局と通信を行う。これにより、ハンドオーバが終了する。

このようにソフトハンドオーバでは、図 2 Bに示すように、セクタ Aに対応する通信チャネルとセクタ Bに対応する通信チャネルの両方を使用して通信が行われる期間がある。次いで、セクタ間においてハードハンドオーバが行われる場合について説明する。移動局がセクタ Aに存在する時（すなわち、ハンドオーバ前）の通信チャネルの割り当て状態は、図 3 Aに示すように、上述したソフトハンドオーバの場合（図 2 A) と同様である。すなわち、図 3 Aに示すように、 T S 2には D— Aが割り当てられ、 T S 7には U _ Aが割り当てられている。次いで、移動局がセクタ Aからセクタ Bへ移動し、セクタ Aとセクタ Bとの境界に来た時、通信チャネルの割り当て状態が、図 3 Aから図 3 Bに示すように切り替わる。すなわち、基地局は、移動局がセクタ Aとセクタ Bとの境界に来た時に、セクタ Aに対して信号を送信するのを止めるとともに、セクタ Bに対して信号を送信するのを開始する。よって、図 3 Bに示すように， T S 2および T S 7への通信チャネルの割り当ては無くなり、移動局は、 T S 3に割り当てられた D— Bおよび T S 8に割り当てられた U—Bを使用して基地局と通信を行う。これにより、ハンドオーバが終了する。

このようにハードハンドオーバでは、ソフトハンドオーバのように、セク夕 Aに対応する通信チャネルとセクタ Bに対応する通信チャネルの両方を使用して通信が行われる期間がない。

しかしながら、上記従来のソフ卜ハンドオーバおよび上記従来の八一ドハンドオーバにはそれぞれ、以下のような長所 ·短所がある。

すなわち、上記従来のソフトハンドオーバでは、図 2 Bに示すように、ハンドオーバ中には、セクタ Aに対応する通信チャネルとセクタ Bに対応する通信チャネルの両方を使用して通信が行われる。

つまり、ソフトハンドオーバでは、ハンドオーバ中には、下り回線のタイムスロットを複数用いて通信が行われる。よって、ソフトハンドオーバには、ハンドオーバ時に通信回線が途切れてしまう可能性を低くすることができ、移動局の受信性能を向上させることができるという長所がある一方、他の移動局との間で行われている通信に対する干渉が増加するという短所がある。この短所は、 T D D方式では、通常、 1つのタイムスロットに複数の移動局からの信号が C D M A (Code Division Multiple Access) 方式により多重されていることによる。

一方、上記従来のハードハンドオーバでは、ソフトハンドオーバのように、セクタ Aに対応する通信チャネルとセクタ Bに対応する通信チャネルの両方を使用して通信が行われる期間がない。

つまり、ハードハンドオーバでは、常に下り回線のタイムスロットを 1つだけ用いて通信が行われる。よって、ハードハンドオーバには、他の移動局との間で行われている通信に対する干渉を低減することができるという長所がある一方、

ハンドオーバ時に通信回線が途切れてしまう可能性が高くなり、移動局の受信性能をあまり向上させることができないという短所がある。

このように、上記従来のソフトハンドオーバと上記従来のハードハンドォーバには、それぞれ長所 ·短所がある。発明の開示

本発明の目的は、ハンドオーバ中において、他の通信相手との間で行われている通信に対する干渉を抑えつつ、通信回線が途切れてしまう可能性を低くすることができる基地局装置およびハンドオーバ制御方法を提供することである。

上記目的を達成するために、本発明では、ハンドオーバ中において、各セク夕の伝搬路状態の比較結果に基づいて、各セクタに対応するタイムス口ットのいずれか 1つを用いて信号を送信するようにした。図面の簡単な説明

図 1は、無線通信システムのセルおよびセクタの概念図である。

図 2 Aは、ソフトハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例（ハンドオーバ前）を示す模式図である。図 2 Bは、ソフトハンドオーバ実行時のタイムスロットの割り当て状態の一例（ハンドオーバ中）を示す模式図である。

図 2 Cは、ソフトハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例（ハンドオーバ後）を示す模式図である。

図 3 Aは、ハードハンドオーバ実行時のタイムスロットの割り当て状態の一例（ハンドオーバ前）を示す模式図である。

図 3 Bは、ハ一ドハンドオーバ実行時のタイムスロットの割り当て状態の一例（ハンドオーバ後）を示す模式図である。

図 4は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の概略構成を示す要部ブロック図である。

図 5 Aは、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の動作を説明するためのハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例（ハンドォ一バ前）を示す模式図である。

図 5 Bは、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の動作を説明するためのハンドオーバ実行時のタイムスロットの割り当て状態の一例（ハンドォーバ中）を示す模式図である。

図 5 Cは、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の動作を説明するためのハンドオーバ実行時のタイムスロットの割り当て状態の一例（ハンドォーバ中）を示す模式図である。

図 5 Dは、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の動作を説明するためのハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例（ハンドォ一バ後）を示す模式図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図 4は、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の概略構成を示す要部ブロック図である。図 4において、基地局 1 0 0は、移動局 2 0 0と無線通信を行う。また、この基地局 1 0 0は、図 1に示すように、 A〜Cの 3つのセクタに分割されているセルに存在するものとする。但し、以下の説明では、説明の便宜上、セクタ Aおよびセクタ Bに着目して説明する。

アンテナ A 1 0 1、送受信部 A 1 0 2および受信電力測定部 A 1 0 3は、それぞれセクタ Aに対応して設けられる。送受信部 A 1 0 2は、アンテナ A 1 0 1を介して受信される信号に所定の無線処理および所定の復調処理を施す。また、送受信部 A 1 0 2は、送信データに所定の変調処理を施した後、その送信データを特定のタイムスロッ卜でセクタ Aに対して送信する。受信電力測定部 A 1 0 3は、受信信号の電力値を測定する。

一方、アンテナ B 1 0 4、送受信部 B 1 0 5および受信電力測定部 B 1 0 6は、それぞれセクタ Bに対応して設けられる。送受信部 B 1 0 5は、アンテナ B 1 0 4を介して受信される信号に所定の無線処理および所定の復調処理を施す。また、送受信部 B 1 0 5は、送信データに所定の変調処理を施した後、その送信データを特定のタイムスロッ卜でセクタ Bに対して送信する _t 受信電力測定部 B 1 0 6は、受信信号の電力値を測定する。

比較部 1 0 7は、受信電力測定部 A 1 0 3で測定された電力値と受信電力測定部 B 1 0 6で測定された電力値とを比較する。制御部 1 0 8は、受信電力測定部 A 1 0 3および受信電力測定部 B 1 0 6で測定された電力値に基づいて、送受信部 A 1 0 2および送受信部 B 1 0 5の動作を制御する。また、制御部 1 0 8は、受信電力測定部 A 1 0 3および受信電力測定部 B 1 0 6で測定された電力値に基づいて、スィッチ 1 0 9の切り替え制御を行う。

次いで、上記構成を有する基地局装置の動作について説明する。図 5 A〜図 5 Dは、本発明の一実施の形態に係る基地局装置の動作を説明するためのハンドオーバ実行時のタイムスロッ卜の割り当て状態の一例を示す模式図である。

図 1に示すように、今、移動局 2 0 0は、セクタ Aからセクタ Bへ移動中であるものとする。なお、以下の説明では、タイムスロットを T S、セクタ Aに対応する下り回線の通信チャネルを D— A、セクタ Aに対応する上り回線の通信チャネルを U _ A、セクタ Bに対応する下り回線の通信チャネルを D _ B、およびセクタ Bに対応する上り回線の通信チャネルを U— Bと示す。また、 D _ A、 U _ A、 D— B、および U— Bを用いて伝送される信号をそれぞれ、 D— Aの信号、 U— Aの信号、 D— Bの信号、および U— Bの信号という。

まず、移動局 2 0 0がセクタ Aに存在する時（すなわち、ハンドオーバ前）には、送受信部 A 1 0 2が移動局 2 0 0に D— Aの信号を送信している。このとき、スィッチ 1 0 9は、送信デ一夕が送受信部 A 1 0 2に入力されるような接続状態となっている。また、ハンドオーバ前には、送受信部 A 1 0 2が、移動局 2 0 0から送られてくる U— Aの信号を受信する。よって、図 5 Aに示すように、ハンドオーバ前には、 T S 2に D— Aが割り当てられ、 T S 7に U _ Aが割り当てられている。

送受信部 A 1 0 2で復調処理等を施された信号は、受信電力測定部 A 1 0 3へ出力される。そして、受信信号の電力値が、受信電力測定部 A 1 0 3で測定される。測定された受信電力値は、制御部 1 0 8へ出力される。

制御部 1 0 8は、受信電力測定部 A 1 0 3で測定された受信電力値と受信電力値の所定のしきい値とを比較する。そして、受信電力測定部 A 1 0 3で測定された受信電力値が所定のしきい値よりも小さくなつた時、すなわち、移動局 2 0 0がセクタ Aとセクタ Bとの境界付近にきた時に、制御部 1 0 8 は、送受信部 B 1 0 5の動作を開始させる。よって、移動局 2 0 0から送られてくる U— Aの信号が、送受信部 A 1 0 2および送受信部 B 1 0 5の双方で受信される。これにより、基地局 1 0 0と移動局 2 0 0との通信状態は、ハンドオーバ中へと移行する。

ハンドオーバ中においては、基地局 1 0 0は、受信信号の電力値に基づいて送受信部 A 1 0 2と送受信部 B 1 0 5とを適宜切り替えて用いて、データを移動局 2 0 0へ送信する。つまり、ハンドオーバ中においては、タイムスロットの割り当て状態が、受信電力値に基づいて、図 5 Bの状態と図 5じの状態とに適宜切り替わる。具体的には、ハンドオーバ中に基地局 1 0 0が以下のように動作することにより、タイムスロットの割り当て状態が適宜切り替わる。

すなわち、図 5 Bの状態において、基地局 1 0 0へ送られてくる U— Aの信号が、送受信部 A 1 0 2および送受信部 B 1 0 5の双方で受信される。受信された信号は、送受信部 A 1 0 2および送受信部 B 1 0 5で所定の無線処理および所定の復調処理が施されて、受信電力測定部 A 1 0 3および受信電力測定部 B 1 0 6へそれぞれ出力される。

受信電力測定部 A 1 0 3では、アンテナ A 1 0 1を介して受信された U— Aの信号の電力値が測定される。また、受信電力測定部 B 1 0 6では、アンテナ B 1 0 4を介して受信された U— Aの信号の電力値が測定される。測定された受信電力値は、比較部 1 0 7へそれぞれ出力される。

比較部 1 0 7では、受信電力測定部 A 1 0 3で測定された受信電力値と、受信電力測定部 B 1 0 6で測定された受信電力値とが大小比較され、比較結果が制御部 1 0 8へ出力される。

制御部 1 0 8では、比較結果に基づいて、次の送信フレームにおいては、 D _ Aまたは D _ Bのどちらを用いて移動局 2 0 0へデータを送信するかを決定する。

図 5 Bの状態において、アンテナ A 1 0 1を介して受信された U— Aの信号の電力値が、アンテナ B 1 0 4を介して受信された U— Aの信号の電力値以上の場合には、制御部 1 0 8は、次のフレームにおいては、 D— Aを用いてデータを送信することを決定する。そして、制御部 1 0 8は、送信データが送受信部 A 1 0 2へ入力されるようにスィツチ 1 0 9を制御する。これにより、送信データは、アンテナ A 1 0 1を介してセクタ Aに送信される。よって、図 5 Bに示す状態において、アンテナ A 1 0 1を介して受信された U— Aの信号の電力値が、アンテナ B 1 0 4を介して受信された U— Aの信号の電力値以上の場合には、タイムスロットの割り当て状態は、次のフレームにおいても、図 5 Bに示す状態となる。

一方、アンテナ A 1 0 1を介して受信された U— Aの信号の電力値が、ァンテナ B 1 0 4を介して受信された U _ Aの信号の電力値よりも小さい場合には、制御部 1 0 8は、次のフレームにおいては、 D— Bを用いてデータを送信することを決定する。そして、制御部 1 0 8は、送信データが送受信部 B 1 0 5へ入力されるようにスィッチ 1 0 9を制御する。これにより、送信デ一夕は、アンテナ B 1 0 4を介してセクタ Bに送信される。

よって、図 5 Bに示す状態において、アンテナ A 1 0 1を介して受信された U— Aの信号の電力値が、アンテナ B 1 0 4を介して受信された U— Aの信号の電力値よりも小さい場合には、タイムスロットの割り当て状態は、次のフレームにおいては、図 5 Bに示す状態から図 5 Cに示す状態へと切り替わる。つまり、図 5 Cに示すように、 T S 2および T S 7への通信チャネルの割り当ては無くなり、基地局 1 0 0は、 T S 3に割り当てられた D— Bおよび T S 8に割り当てられた U— Bを使用して移動局 2 0 0と通信を行う。今、例えば、図 5 Bに示す状態から図 5 Cに示す状態へと切り替わった場合には、図 5 Cの状態においては、移動局 2 0 0送られてくる U— Bの信号が、送受信部 A 1 0 2および送受信部 B 1 0 5の双方で受信される。そして、上述したのと同様の動作にて、制御部 1 0 8力次の送信フレームにおいては、 D— Aまたは D _ Bのどちらを用いて移動局 2 0 0へデータを送信するかを決定する。

このような動作が行われることにより、ハンドオーバ中においては、現フレームにおける受信信号の電力値に基づいて、現フレームの次のフレームで使用される通信チャネルが決定される。つまり、ハンドオーバ中においては、タイムスロットの割り当て状態が、 1フレーム毎に、図 5 Bに示す状態と図 5 Cに示す状態とで適宜切り替わる。

そして、ハンドオーバ中へと移行してから所定の時間経過後には、移動局 2 0 0はセクタ Bの範囲に完全に入るため、タイムスロッ卜の割り当て状態は、図 5 Dに示す状態で安定する。よって、ハンドオーバ中へと移行してから所定の時間経過後には、スィッチ 1 0 9は、送信データが送受信部 B 1 0 5へ入力されるような接続状態となっている。また、ハンドオーバ中へと移行してから所定の時間経過後に、制御部 1 0 8は、送受信部 A 1 0 2の動作を停止させる。これにより、ハンドオーバが終了する。

以上説明したように、本実施の形態では、ハンドオーバ中において、上記従来のソフトハンドオーバのように下り回線のタイムスロットを複数用いて通信が行われる期間がない。つまり、本実施の形態では、ハンドオーバ中において常に下り回線のタイムスロットを 1つだけ用いて通信が行われる。よつて、本実施の形態によれば、他の移動局との間で行われている通信に対する干渉を低減することができる。

また、本実施の形態では、ハンドオーバ中において、受信電力値が大きくなる伝搬路、すなわち、伝搬損失が少ない伝搬路を使用して通信が行われるようにタイムスロットの割り当て状態が適宜切り替わる。よって、本実施の形態によれば、上記従来のハードハンドオーバに比べて、ハンドオーバ時に通信回線が途切れてしまう可能性を低くすることができる。

また、本実施の形態は、 T D D方式の無線通信システムに用いられているまた、本実施の形態では、ハンドオーバ中においては、各セクタに対応して設けられたアンテナでそれぞれ受信された信号（U _ Aの信号または U— B の信号）の受信電力値を比較して、次のフレームにおいてどのセクタに対して信号を送信するか（すなわち、 D— Aの信号または D _ Bの信号のどちらを送信するか）を決定する。 T D D方式では、上り回線の伝搬路特性と下り回線の伝搬路特性との相関性が非常に高いので、 U— Aの信号または U— B の信号が伝送される際の伝搬路の状態と、 D— Aの信号または D— Bの信号が伝送される際の伝搬路の状態とは、相関性が高くなる。よって、本実施の形態によれば、伝搬路状態の瞬時変動に追従し、常に伝搬路状態が最良なセク夕に対して信号を送信することができる。

なお、本実施の形態においては、ハンドオーバ中におけるタイムスロットの割り当て状態の切り替えを 1フレーム毎に行うようにした。しかし、ハンドオーバ中におけるタイムスロッ卜の割り当て状態の切り替え単位は、これに限られるものではない。例えば、本実施の形態では、ハンドオーバ中におけるタイムスロッ卜の割り当て状態の切り替えを誤り訂正のブロック単位で行うようにしてもよい。

また、本実施の形態では、各タイムスロットでの信号の多重方式に特に制限はない。例えば、本実施の形態では、各タイムスロットでの信号の多重方式として、 C D M A方式や O F D M ( Orthogonal Frequency Division Multiplexing) 方式等を用いることができる。

また、本実施の形態においては、説明の便宜上、ハンドオーバ中のセクタを 2つとした場合について説明した。しかし、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、ハンドオーバ中のセクタが 3つ以上となる無線通信システムにも適用可能なものである。

また、本実施の形態においては、受信電力値に基づいてタイムスロットの割り当て状態を適宜切り替える構成とした。しかし、本実施の形態はこれに限られるものではなく、例えば伝搬路損失値等、伝搬路状態を示す値であればいかなる値に基づいてタイムスロッ卜の割り当て状態を切り替えてもよい。また、本実施形態においては、セクタ間のハンドオーバについて説明した。しかし、本実施の形態は、セル間のハンドオーバにも適用可能なものである。セル間のハンドオーバに適用される場合には、アンテナ A 1 0 1、送受信部 A 1 0 2および受信電力測定部 A 1 0 3が基地局 Aに備えられ、アンテナ B 1 0 4、送受信部 B 1 0 5および受信電力測定部 B 1 0 6が基地局 Bに備えられる。また、この場合には、比較部 1 0 7および制御部 1 0 8は、基地局 Aおよび基地局 Bを制御する無線制御局に備えられる。そして、無線制御局が上述したのと同様にして基地局 Aと基地局 Bの動作を制御することにより、基地局 Aと基地局 Bとの間でセル間のハンドオーバが行われる。

また、本実施の形態においては、各セクタに対応させてそれぞれアンテナを備える構成とした。しかし、本実施の形態はこれに限られるものではなく，各セクタに対してそれぞれ指向性を形成するアレーアンテナを備える構成としてもよい。

以上説明したように、本発明によれば、ハンドオーバ中において、他の通信相手との間で行われている通信に対する干渉を抑えつつ、通信回線が途切れてしまう可能性を低くすることができる。

本明細書は、 2000年 3月 30日出願の特願 2000— 093943に基づくものである。この内容はすべてここに含めておく。産業上の利用可能性

本発明は、 TDD方式の無線通信システムにおいて用いられる基地局装置等の無線通信装置に適用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 各セクタに対応するアンテナにて受信されたハンドオーバ中の移動局装置からの信号を用いて前記各セクタの伝搬路状態を比較する比較器と、比較結果に基づいて、前記各セクタに対応するタイムスロッ卜のいずれか 1つを用いて前記移動局装置へ信号を送信する送信器と、を具備する基地局装置

2 . 送信器は、伝搬路状態が最良のセクタに対応するタイムスロットを用いて信号を送信する請求項 1記載の基地局装置。

3 . 送信器は、タイムスロットをフレーム単位で切り替えて用いる請求項 1記載の基地局装置。

4 . 送信器は、タイムスロットを誤り訂正のブロック単位で切り替えて用いる請求項 1記載の基地局装置。

5 . 第 1セクタに対応するアンテナにて受信されたハンドオーバ中の移動局装置からの信号と、第 2セクタに対応するアンテナにて受信された前記信号とを用いて、前記第 1セクタの伝搬路状態と前記第 2セクタの伝搬路状態とを比較する比較器と、比較結果に基づいて、前記第 1セクタに対応する夕ィムスロットまたは前記第 2セクタに対応するタイムスロットのいずれか一方を用いて前記移動局装置へ信号を送信する送信器と、を具備する基地局装

6 . 送信器は、第 1セクタまたは第 2セクタのうち伝搬路状態が良い方のセクタに対応するタイムスロットを用いて信号を送信する請求項 5記載の基地局装置。

7 . 送信器は、第 1セクタに対応するタイムスロットと第 2セクタに対応するタイムスロッ卜をフレーム単位で切り替えて用いる請求項 5記載の基地

8 . 送信器は、第 1セクタに対応するタイムスロットと第 2セクタに対応するタイムスロットを誤り訂正のブロック単位で切り替えて用いる請求項 5 記載の基地局装置。

9 . ハンドオーバ中の移動局装置からの信号を用いて自セルの伝搬路状態を推定する複数の基地局と、前記伝搬路状態の比較結果に基づいて、各セルに対応するタイムスロッ卜のうちいずれのタイムスロットを用いて前記複数の基地局のうちいずれの基地局から前記移動局装置へ信号を送信するかを決定する無線制御局と、を具備する無線通信システム。

1 0 . 各セクタに対応するアンテナにて受信されたハンドオーバ中の移動局装置からの信号を用いて前記各セクタの伝搬路状態を比較する比較工程と、比較結果に基づいて、前記各セクタに対応するタイムスロッ卜のいずれか 1 つを用いて前記移動局装置へ信号を送信する送信工程と、を具備するハンドオーバ制御方法。

1 1 . 第 1セクタに対応するアンテナにて受信されたハンドオーバ中の移動局装置からの信号と、第 2セクタに対応するアンテナにて受信された前記信号とを用いて、前記第 1セクタの伝搬路状態と前記第 2セクタの伝搬路状態とを比較する比較工程と、比較結果に基づいて、前記第 1セクタに対応するタイムスロットまたは前記第 2セクタに対応するタイムスロットのいずれか一方を用いて前記移動局装置へ信号を送信する送信工程と、を具備するハンドオーバ制御方法。

1 2 . 各基地局にて受信されたハンドオーバ中の移動局からの信号を用いて各セルの伝搬路状態を比較する比較工程と、比較結果に基づいて、各セルに対応するタイムスロッ卜のうちいずれのタイムスロットを用いて前記各基地局のうちいずれの基地局から前記移動局へ信号を送信するかを決定する決定工程と、を具備するハンドオーバ制御方法。