JPWO2019198797A1 - バイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法 - Google Patents

バイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法 Download PDF

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Abstract

バイナリー発電システムは、第1熱媒体を流す第1熱媒体ライン、第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を流す第2熱媒体ライン、作動媒体を循環させる作動媒体ライン、第1熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられると共に作動媒体を予熱する予熱器、第2熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられ予熱器よりも下流側に配置されると共に作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する蒸発器および作動媒体ラインが設けられ蒸発器よりも下流側に配置されると共に作動媒体蒸気を用いて発電を行う発電機を有するバイナリー発電装置と、複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体と、複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体とを備える。

Description

本開示は、バイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法を説明する。
熱源は、発電装置に利用できる。この熱源として、ごみ焼却場、製鋼所および化学工場といった施設の熱源が挙げられる。また、熱源として、太陽光に由来する熱源も挙げられる。これらの熱源が利用される発電装置には、例えばバイナリー発電装置がある。バイナリー発電装置は、有機ランキンサイクル(Organic Rankine Cycle;ORC)を採用する。バイナリー発電装置は、蒸発器と発電機とを備える。バイナリー発電装置は、必要に応じて予熱器をさらに備える。蒸発器は、熱源によって加熱された熱媒体によって作動媒体を蒸発させる。発電機は、蒸発器で生成された作動媒体の蒸気によって発電する。予熱器は、作動媒体を予熱する。さらに、予熱器は、予熱された作動媒体を蒸発器に供給する。特許文献1は、工場排温水等の熱源を利用するバイナリーサイクル発電装置を開示する。特許文献2は、下水処理施設の熱源を利用するバイナリー発電装置を開示する。特許文献3は、太陽熱エネルギーを利用する太陽熱エネルギー発電装置を開示する。
特開2005−248877号公報 特開2015−143496号公報 特開2015−37364号公報
上記施設等の熱源は、複数の箇所に散在する。また、上記施設の熱源は、異なる温度領域を有する。従って、上記施設等の熱源は、必ずしも効率的に活用されていない。特許文献1の発電装置は、多様な温度領域の熱源に対応できる構成を有していない。従って、特許文献1の発電装置が広範囲な温度領域の熱エネルギーを効率的に利用するためには、特許文献1の発電装置の更なる改善が必要である。特許文献2の発電装置は、高温蓄熱装置と低温蓄熱装置とに蓄熱された熱エネルギーを利用する。しかし、特許文献2の発電装置が複数の施設に存在する熱源を利用して発電できるような構造を備えるためには、特許文献2の発電装置の更なる改善が必要である。特許文献3の発電装置は、太陽光線が得られないときも熱源側の熱媒体の温度を維持する。しかし、特許文献3の発電装置が異なる温度領域に対応した発電を行うためには、特許文献3の発電装置の更なる改善が必要である。
本開示は、複数の施設からの異なる温度領域の排熱を利用できるバイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法を説明する。
本開示のバイナリー発電システムは、第1熱媒体を流すための第1熱媒体ライン、第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を流すための第2熱媒体ライン、作動媒体を循環させるための作動媒体ライン、第1熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられると共に作動媒体を予熱する予熱器、第2熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられ予熱器よりも下流側に配置されると共に作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する蒸発器、および、作動媒体ラインが設けられ蒸発器よりも下流側に配置されると共に作動媒体蒸気を用いて発電を行う発電機を有するバイナリー発電装置と、排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体と、複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体と、を備える。第1蓄熱体は、第1熱媒体を生成する。第1熱媒体は、第1熱媒体ラインを通じて予熱器に供給される。第2蓄熱体は、第2熱媒体を生成する。第2熱媒体は、第2熱媒体ラインを通じて蒸発器に供給される。
本開示のいくつかの態様によれば、複数の施設からの異なる温度領域の排熱を利用できるバイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法を提供できる。
図1は、第1実施形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。 図2は、第1実施形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る排熱を発生させる複数の施設およびバイナリー発電システムの配置を示した図である。 図4は、第2実施形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。 図5は、第2実施形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。 図6は、第3実施形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。 図7は、バイナリー発電システムの第1の適用例を示す図である。 図8は、バイナリー発電システムの第2の適用例を示す図である。 図9は、バイナリー発電システムの第3の適用例を示す図である。
本開示のバイナリー発電システムは、第1熱媒体を流すための第1熱媒体ライン、第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を流すための第2熱媒体ライン、作動媒体を循環させるための作動媒体ライン、第1熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられると共に作動媒体を予熱する予熱器、第2熱媒体ラインと作動媒体ラインとが設けられ予熱器よりも下流側に配置されると共に作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する蒸発器、および、作動媒体ラインが設けられ蒸発器よりも下流側に配置されると共に作動媒体蒸気を用いて発電を行う発電機を有するバイナリー発電装置と、排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体と、複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体と、を備える。第1蓄熱体は、第1熱媒体を生成する。第1熱媒体は、第1熱媒体ラインを通じて予熱器に供給される。第2蓄熱体は、第2熱媒体を生成する。第2熱媒体は、第2熱媒体ラインを通じて蒸発器に供給される。
このバイナリー発電システムの第1蓄熱体および第2蓄熱体は、排熱を発生させる複数の施設からの排熱を蓄熱することができる。これらの第1蓄熱体および第2蓄熱体は、蓄熱後に電気を必要とする場所、例えばバイナリー発電装置が設置された場所に移動させることができる。そして、第2蓄熱体は、移動後にバイナリー発電のための熱媒体を生成することができる。その結果、施設からの排熱が有効に活用される。さらに、排熱の発生場所と関係なく、電気を必要とする場所での発電が可能となる。また、発電のための熱源が不足している発電装置に対して、第1蓄熱体および第2蓄熱体を選択的に提供することもできる。熱源が過剰の発電装置から、熱源が不足している発電装置に対して、第1蓄熱体および第2蓄熱体を移動することもできる。第2蓄熱体は、第1蓄熱体が生成する第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を生成できる。従って、複数の施設からの異なる温度領域の排熱を利用できるバイナリー発電システムが提供される。
本開示のバイナリー発電システムでは、複数の第2蓄熱体の内で第2熱媒体を生成する第2蓄熱体を切り替える第2切替器をさらに備えてよい。
バイナリー発電システムの第2切替器は、蒸発器に供給するための第2熱媒体を生成する第2熱媒体を容易に変更することができる。また、第2切替器は、一度に複数の第2蓄熱体が第2熱媒体を生成するように変更できる。
本開示のバイナリー発電システムでは、第1蓄熱体は、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含んでよい。第2蓄熱体は、化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含んでよい。
バイナリー発電システムの第1蓄熱体は、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含む。従って、第1蓄熱体は、第2熱媒体より低い温度の第1熱媒体を効率よく生成できる。また、第2蓄熱体は、化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含む。従って、第2蓄熱体は、第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を効率よく生成できる。
本開示のバイナリー発電システムでは、第1蓄熱体および第2蓄熱体は、吸着材を含んでよい。
バイナリー発電システムの第1蓄熱体および第2蓄熱体は吸着材を含む。従って、第1蓄熱体は、第2熱媒体より低い温度の第1熱媒体を効率よく生成できる。
本開示のバイナリー発電システムは、作動媒体ラインが設けられ発電機よりも下流側に配置されると共に作動媒体蒸気を冷却媒体によって冷却する凝縮器と、冷却媒体を冷却すると共に、第1蓄熱体および第2蓄熱体の少なくとも一つに蓄熱用媒体を供給する冷却塔と、第1蓄熱体および第2蓄熱体の少なくとも一つと冷却塔とを接続する蓄熱用媒体ラインと、をさらに備えてよい。
バイナリー発電システムでは、第1蓄熱体および第2蓄熱体が吸着材を含む。この場合に、冷却塔は、蓄熱用媒体ラインを通じて、第1蓄熱体および第2蓄熱体に対して、蓄熱材を発熱させるための材料である水分を供給することができる。
本開示のバイナリー発電システムは、複数の第2蓄熱体の内で蓄熱用媒体が供給される第2蓄熱体を切り替える第4切替器をさらに備えてもよい。
バイナリー発電システムの第4切替器は、蓄熱用媒体を供給する第2蓄熱体を変更することができる。
本開示のバイナリー発電方法は、作動媒体蒸気を用いてバイナリー発電装置の発電機で発電を行うバイナリー発電方法である。バイナリー発電方法は、排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体によって第1熱媒体を生成する工程と、複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体によって第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を生成する工程と、第1熱媒体を予熱器に供給し、予熱器において第1熱媒体により作動媒体を予熱する工程と、第2熱媒体を蒸発器に供給し、蒸発器において第2熱媒体により作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する工程と、を備える。
バイナリー発電方法の第1蓄熱体は、複数の施設で発生した排熱を利用して第1熱媒体を生成できる。第2蓄熱体は、複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を利用して第2熱媒体を生成できる。従って、バイナリー発電方法は、複数の施設で発生した排熱を利用できる。また、第2熱媒体は、第1熱媒体より高い温度を有する。従って、このバイナリー発電方法は、異なる温度領域の排熱を利用できる。
本開示のバイナリー発電方法は、複数の第2蓄熱体の内で第2熱媒体を生成する第2蓄熱体を切り替える工程をさらに備えてよい。
バイナリー発電方法は、第2蓄熱体を切り替える工程を備える。この工程によって、蒸発器に供給するための第2熱媒体を生成する第2蓄熱体を容易に変更することができる。
以下、本開示のバイナリー発電システムおよびバイナリー発電方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付す。図面の説明において重複する説明は省略する。本明細書において、「ライン」は、内部を媒体が流れる配管もしくは管路、または、空間を意味する。また、本明細書において、「上流」または「下流」は、対象とする媒体の流れの方向を基準とする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。図1は、バイナリー発電を行う前の構成を示している。図2は、第1実施形態のバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。図2は、バイナリー発電を行うときの構成を示している。
バイナリー発電システム1は、作動媒体蒸気を利用して発電を行う。作動媒体蒸気は、熱媒体と作動媒体との熱交換によって生成される。バイナリー発電システムは、例えばオーガニックランキンサイクルを採用する。作動媒体には、水よりも沸点の低い媒体が用いられる。作動媒体は、例えばハロゲン化炭化水素を含む。具体的には、作動媒体は、R−123、R−134a、またはR−245faを含む。
バイナリー発電システム1は、収容ユニット10と、バイナリー発電装置20と、を備える。収容ユニット10は、一つまたは複数の第1蓄熱体30と、一つまたは複数の第2蓄熱体40を収容する。収容ユニット10に収容された蓄熱体は、バイナリー発電装置20に熱媒体を供給する。熱媒体は、第1熱媒体と、第2熱媒体とを含む。第2熱媒体の温度は、第1熱媒体より高い。第1蓄熱体30は第1熱媒体を生成する。第2蓄熱体40は第2熱媒体を生成する。第1熱媒体および第2熱媒体は、ごみ焼却場、製鋼所および化学工場といった施設からの排熱を利用して熱媒体を生成する。図1および図2に示す収容ユニット10は、二つの第1蓄熱体30と、二つの第2蓄熱体40と、を収容する。収容ユニット10が収容する第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の数は、特に上限はない。収容ユニット10は、例えば、容器および倉庫のような構造物であってもよい。また、収容ユニット10は、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40を載置できるスペースであってもよい。さらに、収容ユニット10は、構造物でなくてもよい。
第1蓄熱体30は、筐体と、蓄熱材料と、を有する。蓄熱材料は、筐体の内部に収容されている。第1蓄熱体30の筐体は、第1供給ポート31と、第1受入ポート32と、を有する。第1供給ポート31は、第1熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第1受入ポート32は、バイナリー発電装置20から第1熱媒体を受け入れる。第2蓄熱体40は、筐体と、蓄熱材料と、を有する。蓄熱材料は、筐体内に収容されている。第2蓄熱体40の筐体は、第2供給ポート41と、第2受入ポート42と、を有する。第2供給ポート41は、第2熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第2受入ポート42は、バイナリー発電装置20から第2熱媒体を受け入れる。
バイナリー発電装置20は、予熱器60と、蒸発器65と、膨張発電機(発電機)70と、凝縮器75と、を備える。バイナリー発電装置20は、第1熱媒体ラインL1と第2熱媒体ラインL2と作動媒体ラインL3とを備える。第1熱媒体ラインL1は、第1熱媒体を流す。第2熱媒体ラインL2は、第2熱媒体を流す。作動媒体ラインL3は、作動媒体を循環させる。第1熱媒体ラインL1は、予熱器60を通る。第2熱媒体ラインL2は、蒸発器65を通る。作動媒体ラインL3は、予熱器60、蒸発器65、膨張発電機70および凝縮器75を通る。バイナリー発電装置20は、作動媒体ポンプ50を備える。作動媒体ポンプ50は、作動媒体ラインL3に設けられている。作動媒体は、作動媒体ポンプ50によってバイナリー発電装置20の内部を循環する。
作動媒体ラインL3は、第1循環ラインL3aと第2循環ラインL3bとを有する。作動媒体は、第1循環ラインL3aと第2循環ラインL3bとを通じてバイナリー発電装置20の内部を循環している。第1循環ラインL3aの上流端は、作動媒体ポンプ50の吐出部51に接続されている。第1循環ラインL3aの下流端は、膨張発電機70の入口部71に接続されている。第2循環ラインL3bの上流端は、膨張発電機70の出口部72に接続されている。第2循環ラインL3bの下流端は、作動媒体ポンプ50の吸込部52に接続されている。予熱器60および蒸発器65は、第1循環ラインL3aに設けられている。蒸発器65は、作動媒体の流れを基準として、予熱器60よりも下流側に配置されている。予熱器60には、第1熱媒体ラインL1と第1循環ラインL3aとが通っている。蒸発器65には、第2熱媒体ラインL2と第1循環ラインL3aとが通っている。膨張発電機70は、作動媒体を基準として蒸発器65よりも下流側に配置されている。
図2に示されるように、第1熱媒体ラインL1は、一方の端部に設けられた第1入口ポート33と、他方の端部に設けられた第1出口ポート34と、を有する。バイナリー発電を行うときには、例えば第1蓄熱体30の一つが収容ユニット10から取り出される。第1蓄熱体30の第1供給ポート31は、第1入口ポート33に接続される。第1蓄熱体30の第1受入ポート32は、第1出口ポート34に接続される。第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。また、第1受入ポート32と第1出口ポート34との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第1熱媒体は、第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続部を通る。次に、第1熱媒体は、第1熱媒体ラインL1を通じて第1蓄熱体30から予熱器60に供給される。次に、第1熱媒体は、予熱器60の内部を循環する。次に、第1熱媒体は、第1出口ポート34と第1受入ポート32との接続部を通る。そして、第1熱媒体は、第1蓄熱体30に戻される。第1熱媒体の循環は、閉ループを形成することができる。
第2熱媒体ラインL2は、一方の端部に設けられた第2入口ポート43と、他方の端部に設けられた第2出口ポート44と、を有する。バイナリー発電を行うときには、例えば第2蓄熱体40の一つが収容ユニット10から取り出される。第2蓄熱体40の第2供給ポート41は、第2入口ポート43に接続される。第2蓄熱体40の第2受入ポート42は、第2出口ポート44に接続される。第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。また、第2受入ポート42と第2出口ポート44との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第2熱媒体は、第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続部を通る。次に、第2熱媒体は、第2熱媒体ラインL2を通じて第2蓄熱体40から蒸発器65に供給される。次に、第2熱媒体は、蒸発器65の内部を循環する。次に、第2熱媒体は、第2出口ポート44と第2受入ポート42との接続部を通る。そして、第2熱媒体は、第2蓄熱体40に戻される。第2熱媒体の循環は、閉ループを形成することができる。
バイナリー発電システム1の予熱器60は、作動媒体を加熱(予熱)する。作動媒体の加熱は、第1熱媒体と作動媒体との熱交換による。作動媒体を加熱は、第1熱媒体の顕熱を利用する。予熱器60によって予熱された作動媒体は、蒸発器65に供給される。蒸発器65は、作動媒体を再び加熱する。作動媒体の加熱は、予熱器60からの作動媒体と第2熱媒体との熱交換による。この加熱によって、作動媒体蒸気が生成される。作動媒体蒸気は、第1循環ラインL3aを通じて膨張発電機70に供給される。
予熱器60は、例えば単相タイプの熱交換器である。予熱器60は、例えばプレート式の熱交換器であってもよい。予熱器60は、向流式の熱交換器であってもよい。予熱器60は、並流式の熱交換器であってもよい。蒸発器65は、例えば相変換タイプの熱交換器である。蒸発器65は、プレート式の熱交換器であってもよい。蒸発器65は、向流式の熱交換器であってもよい。蒸発器65は、並流式の熱交換器であってもよい。バイナリー発電装置20は、一つの予熱器60と一つの蒸発器65とを有する。バイナリー発電装置20は、さらに、複数の予熱器60と複数の蒸発器65とを有してもよい。複数の蒸発器65が設けられるときには、蒸発器65は、作動媒体を過熱(スーパーヒート)するための過熱器を含んでもよい。
膨張発電機70は、例えば膨張機と、発電機と、を含んでいる。膨張機は、タービン等のターボ型の機械である。発電機は、膨張機に連結されている。膨張発電機70は、蒸発器65からの作動媒体蒸気を用いてタービンを回転させる。膨張発電機70は、タービンの回転によって発電を行う。膨張発電機70には、電力変換器73が接続されている。電力変換器73は、例えば、AC−DCコンバータ、系統連系コンバータ、および、絶縁トランス等の機器を含む。膨張発電機70の膨張機は、ターボ型の膨張機に限られない。膨張機は、スクリュー式の容積型膨張機であってもよい。膨張発電機70を通った作動媒体は、第2循環ラインL3bを通じて凝縮器75に流れる。
凝縮器75は、作動媒体と冷却媒体との熱交換により作動媒体を冷却および凝縮する。その結果、作動媒体は、液化する。凝縮器75には、第2循環ラインL3bと冷却媒体ラインL4とが通っている。凝縮器75は、向流式の熱交換器であってもよい。凝縮器75は、並流式の熱交換器であってもよい。凝縮器75は、空冷タイプであってもよい。冷却媒体は、水などの液体を含んでもよいし、空気などのガスを含んでもよい。冷却媒体ラインL4には、冷却媒体を冷却するための冷却塔80が設けられる。
図3は、第1実施形態のバイナリー発電システムを示した図である。図3は、排熱を発生させる複数の施設と、バイナリー発電システムと、の配置を示す。図3に示すように、排熱を発生させる複数の施設は、例えば、ごみ焼却場、製鋼所および化学工場である。例えば、複数の施設は、施設5a、施設5b、施設5c、施設5d、施設5eおよび施設5fを含む。これらの施設は、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の少なくとも一つを提供することができる。第1蓄熱体30は、複数の施設5a〜5fのうち、例えば、第1施設の施設5aで発生した排熱を蓄熱できる。第1施設は、施設5bおよび/または施設5cであってもよい。第1施設は、施設5a〜施設5cであってもよい。第2蓄熱体40は、複数の施設5a〜5fのうち、例えば、第2施設の施設5dで発生した排熱を蓄熱できる。第2施設は、施設5eおよび/または施設5fであってもよい。第2施設は、施設5d〜施設5fであってもよい。また、例えば、施設aは、第1施設と第2施設とを兼ね備えてもよい。施設aは、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の両方を提供してもよい。図3に示すように、排熱を発生させる施設は、複数箇所に存在する。しかし、例えば、バイナリー発電システム1は一つである。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、複数の施設から一つのバイナリー発電システム1の収容ユニット10に収容されることができる。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、例えば電気自動車または自動運転トラックといった車両によって、施設5a〜5fからバイナリー発電システム1まで移動する。図3が示す排熱を発生させる施設の数は、6つである。しかし、施設の数は、2つ以上5つ以下であってもよい。さらに、施設の数は、7つ以上であってもよい。
バイナリー発電システム1の第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、排熱を発生させる複数の施設からの排熱を蓄熱することができる。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、蓄熱後に電気を必要とする場所、例えばバイナリー発電装置が設置された場所に移動させることができる。さらに、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、移動後にバイナリー発電のための熱媒体を生成することができる。その結果、施設からの排熱が有効に活用される。また、バイナリー発電システム1は、排熱の発生場所と関係なく、電気を必要とする場所での発電が可能となる。さらに、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、発電のための熱源が不足している発電装置に対して選択的に提供することもできる。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、熱源が過剰の発電装置から、熱源が不足している発電装置へ移動させることもできる。第2蓄熱体40は、第1蓄熱体30が生成する第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を生成できる。従って、バイナリー発電システム1は、複数の施設からの異なる温度領域の排熱を利用できるバイナリー発電システムが提供される。
複数の施設からの排熱といった熱源は、変動熱源である場合もあり得る。変動熱源は、一定範囲の温度を有しない。また、変動熱源は、一定の熱量をも有しない。また、変動熱源は、熱エネルギーを連続的に提供しない。変動熱源からの熱エネルギーは、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40によって回収される。そして、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、一定の温度範囲および熱量を有する熱源としてバイナリー発電に用いることができる。
本開示は、バイナリー発電方法を説明する。バイナリー発電方法は、作動媒体蒸気を用いてバイナリー発電装置20の膨張発電機(発電機)70で発電を行う。バイナリー発電方法は、排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体30によって第1熱媒体を生成する工程を備える。バイナリー発電方法は、複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体40によって第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を生成する工程をさらに備える。また、バイナリー発電方法は、第1熱媒体を予熱器60に供給し、予熱器60において第1熱媒体により作動媒体を予熱する工程を備える。バイナリー発電方法は、第2熱媒体を蒸発器65に供給し、蒸発器65において第2熱媒体により作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する工程も含む。バイナリー発電方法は、蒸発器65で生成した作動媒体蒸気を膨張発電機70に供給し、作動媒体蒸気が供給された膨張発電機70によって発電を行う。
バイナリー発電方法は、第1蓄熱体30を用いて複数の施設で発生した排熱を利用して第1熱媒体を生成する。バイナリー発電方法は、第2蓄熱体40を用いて複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を利用して第2熱媒体を生成する。バイナリー発電方法は、複数の施設で発生した排熱を利用できる。第2熱媒体は、第1熱媒体より高い温度を有する。従って、バイナリー発電方法は、異なる温度領域の排熱を利用できる。
本開示では、第1蓄熱体30は、例えば、40℃以上120℃以下の温度の第1熱媒体を供給する。第1蓄熱体30は、例えば、冷却水および燃料電池からの排熱を蓄熱する。冷却水は、排熱を発生させる施設5a〜5fの内部で発生する。第1蓄熱体30は、例えば冷却水を使って徐熱した後の温水を熱源とする。第1蓄熱体30は、例えば発電エンジンのジャケット水を熱源としてもよい。第1蓄熱体30は、焼却場の冷却水を熱源としてもよい。第1蓄熱体30は、地熱または温泉の熱を熱源としてもよい。
第1蓄熱体30は、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含むことができる。潜熱蓄熱材は、酢酸ソーダおよびエリスリトールといった材料の固液相変化の際に生じる蓄熱または放熱を利用する。蓄熱材は、排熱を発生させる施設5a〜5fからの排熱を蓄熱して固相から液相に変化する。一方、蓄熱材は、蓄熱した熱を放熱して液相から固相に変化する。酢酸ナトリウム三水和物または酢酸ソーダを用いた潜熱蓄熱材は、液相から固相に変化して放熱するときに、例えば40℃以上120℃以下の温風または熱風である第1熱媒体を生成する。
吸着材は、ハスクレイ(登録商標)またはゼオライトといった材料の水分の脱着または吸着の際に生じる蓄熱または放熱を利用する。蓄熱材は、排熱を発生させる施設5a〜5fからの排熱を蓄熱しながら乾燥体に変化する。一方、蓄熱材は、空気と水分との供給を受けて放熱しながら湿潤体に変化する。ハスクレイ(登録商標)を用いた吸着材は、湿潤体に変化して放熱するときに、例えば80℃以上120℃以下の温風または熱風からなる第1熱媒体を生成する。
第2蓄熱体40は、例えば、120℃以上400℃以下の温度の第2熱媒体を供給することができる。第2蓄熱体40は、例えば、製鉄所の内部、具体的には、高炉、電気炉、コークス炉または焼結炉の排熱を蓄熱する。第2蓄熱体40は、焼却場の焼却炉の排出ガス、セメント工場の排熱、またはバイオマスボイラの余剰蒸気を熱源としてもよい。
第2蓄熱体40は、化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含むことができる。化学蓄熱材は、水酸化マグネシウムといった材料の脱水または水和反応の際に生じる蓄熱または放熱を利用する。蓄熱材は、排熱を発生させる施設5a〜5fからの排熱を蓄熱して脱水反応を生じる。一方、蓄熱材は、蓄熱した熱を放熱して水和反応を生じる。水酸化マグネシウムを用いた化学蓄熱材は、脱水反応を起こすときに、例えば200℃以上400℃以下の温風または熱風である第2熱媒体を生成する。
第2蓄熱体40のための潜熱蓄熱材は、エリスリトールといった材料の固液相変化の際に生じる蓄熱または放熱を利用する。エリスリトールを用いた潜熱蓄熱材は、液相から固相に変化して放熱するときに、例えば120℃の温風または熱風である第1熱媒体を生成する。
第2蓄熱体40のための吸着材は、ゼオライトといった材料の水分の脱着または吸着の際に生じる蓄熱または放熱を利用する。ゼオライトを用いた吸着材は、湿潤体に変化して放熱するときに、例えば120℃以上200℃以下の温風または熱風である第2熱媒体を生成する。
バイナリー発電システム1の第1蓄熱体30は、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含む。その結果、第1蓄熱体30は、第2熱媒体より低い温度の第1熱媒体を効率よく生成できる。第2蓄熱体40は、化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含む。その結果、第2蓄熱体40は、第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を効率よく生成できる。化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材によって生成された温風または熱風は、浄化装置等を通すことなく、予熱器60および蒸発器65に供給されることができる。本開示のバイナリー発電システム1は、予熱器60および蒸発器65のスケール対策等は不要である。
(第2実施形態)
図4は、本開示の別の形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。図4は、バイナリー発電を行う前の構成を示している。図5は、本開示の別の形態に係るバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。図5は、バイナリー発電を行うときの構成を示している。
第2実施形態のバイナリー発電システム1pは、蓄熱用媒体ラインL5の設置と、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の構成の変更とを除いて、第1実施形態のバイナリー発電システム1と同様の構成を有する。収容ユニット10が収容する第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の数は、特に上限はない。図4および図5は、収容ユニット10を示す。収容ユニット10は、二つの第1蓄熱体30と、二つの第2蓄熱体40と、を収容する。
バイナリー発電システム1pは、冷却塔80と、蓄熱用媒体ラインL5と、を備える。蓄熱用媒体ラインL5は、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の間に設けられる。冷却塔80は、凝縮器75の内部で作動媒体を冷却する冷却媒体が水であるときに、水分を発生させる。従って、バイナリー発電システム1pは、冷却塔80の内部で生成した水分を蓄熱用媒体ラインL5を通じて第1蓄熱体30および第2蓄熱体40に供給することができる。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40が吸着材を含むとき、供給された水分は、蓄熱材を発熱させるための材料となる。蓄熱用媒体ラインL5は、一方の端部に設けられた第1水供給ポート81と、他方の端部に設けられた第2水供給ポート82と、を有する。第1水供給ポート81は、第1蓄熱体30に水分を供給する。第2水供給ポート82は、第2蓄熱体40に水分を供給する。
バイナリー発電システム1pの第1蓄熱体30は、第1供給ポート31と、第1受入ポート32と、を有する。第1供給ポート31は、第1熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第1受入ポート32は、冷却塔80から蓄熱用媒体ラインL5を通じて供給された水分を受け入れる。第2蓄熱体40は、第2供給ポート41と、第2受入ポート42と、を有する。第2供給ポート41は、第2熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第2受入ポート42は、冷却塔80から蓄熱用媒体ラインL5を通じて供給された水分を受け入れる。
図5に示されるように、第1熱媒体ラインL1は、一方の端部に設けられた第1入口ポート33と、他方の端部に設けられた第1出口ポート34pと、を有する。ハスクレイ(登録商標)といった吸着剤を含む第1蓄熱体30を用いてバイナリー発電を行うときには、例えば、第1蓄熱体30の一つが収容ユニット10から取り出される。取り出された第1蓄熱体30の第1供給ポート31は、第1入口ポート33に接続される。第1蓄熱体30は、閉ループを形成することができる。第1蓄熱体30の第1受入ポート32は、蓄熱用媒体ラインL5の第1水供給ポート81に接続される。第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。第1受入ポート32と第1水供給ポート81との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第1熱媒体は、第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続部を通る。次に、第1熱媒体は、第1熱媒体ラインL1を通じて第1蓄熱体30から予熱器60に供給される。次に、第1熱媒体は、予熱器60内を循環する。その後、第1熱媒体は、第1出口ポート34pから大気に放出される。第1熱媒体は、必要に応じて、冷却配管との熱交換後に大気放出される。
第2熱媒体ラインL2は、一方の端部に設けられた第2入口ポート43と、他方の端部に設けられた第2出口ポート44と、を有する。ゼオライトといった吸着剤を含む第2蓄熱体40を用いてバイナリー発電を行うときには、例えば、その第2蓄熱体40の一つが収容ユニット10から取り出される。取り出された第2蓄熱体40の第2供給ポート41は、第2入口ポート43に接続される。第2蓄熱体40は、閉ループを形成することができる。第2蓄熱体40の第2受入ポート42は、蓄熱用媒体ラインL5の第2水供給ポート82に接続されることができる。第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。第2受入ポート42と第2水供給ポート82との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第2熱媒体は、第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続部を通る。次に、第2熱媒体は、第2熱媒体ラインL2を通じて第2蓄熱体40から蒸発器65に供給される。次に、第2熱媒体は、蒸発器65内を循環する。その後、第2熱媒体は、第2出口ポート44から大気に放出される。第2熱媒体は、必要に応じて、冷却配管との熱交換後に大気に放出される。
(第3実施形態)
図6は、本開示のさらに別のバイナリー発電システムの概略構成を示す図である。バイナリー発電システム1qは、収容ユニット10の構成と、蓄熱用媒体ラインL5の構成と、第1熱媒体ラインL1および第2熱媒体ラインL2の構成とをそれぞれ変更している。バイナリー発電システム1qのそのほかの構成は、第2実施形態のバイナリー発電システム1pと同様である。収容ユニット10に収容される第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の数は、特に上限はない。図6は、収容ユニット10を示す。収容ユニット10は、二つの第1蓄熱体30と、二つの第2蓄熱体40と、を収容する。
図6に示されるように、第1蓄熱体30の第1供給ポート31は、第1熱媒体ラインL1に接続される。このとき、第1蓄熱体30は、収容ユニット10に収容されている。第2蓄熱体40の第2供給ポート41は、第2熱媒体ラインL2に接続される。このとき、第2蓄熱体40は、収容ユニット10に収容されている。
第1熱媒体ラインL1は、一方の端部に設けられた第1出口ポート34qと、他方の端部に設けられた一又は複数の第1分岐ラインL1aと、を有する。それぞれの第1分岐ラインL1aは、第1入口ポート33を有する。第1入口ポート33は、第1蓄熱体30の第1供給ポート31に接続される。第2熱媒体ラインL2は、一方の端部に設けられた第2出口ポート44と、他方の端部に設けられた一又は複数の第2分岐ラインL2aと、を有する。それぞれの第2分岐ラインL2aは、第2入口ポート43を有する。第2入口ポート43は、第2蓄熱体40の第2供給ポート41に接続される。
バイナリー発電システム1qは、冷却塔80と、蓄熱用媒体ラインL5と、を備える。蓄熱用媒体ラインL5は、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の間に設けられる。冷却塔80は、凝縮器75内で作動媒体を冷却する冷却媒体が水であるときに、水分を発生させる。バイナリー発電システム1pは、冷却塔80の内部で生成した水分を蓄熱用媒体ラインL5を通じて第1蓄熱体30および第2蓄熱体40に供給することができる。第1蓄熱体30および第2蓄熱体40が吸着材を含むときに、供給された水分は、蓄熱材を発熱させるための材料となる。蓄熱用媒体ラインL5は、一方の端部に設けられた第1水供給ポート81と、他方の端部に設けられた第2水供給ポート82と、を有する。第1水供給ポート81は、第1蓄熱体30に水分を供給する。第2水供給ポート82は、第2蓄熱体40に水分を供給する。
バイナリー発電システム1qの第1蓄熱体30は、第1供給ポート31と、第1受入ポート32と、を有する。第1供給ポート31は、第1熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第1受入ポート32は、冷却塔80から蓄熱用媒体ラインL5を通じて供給された水分を受け入れる。第2蓄熱体40は、第2供給ポート41と、第2受入ポート42と、を有する。第2供給ポート41は、第2熱媒体をバイナリー発電装置20に供給する。第2受入ポート42は、冷却塔80から蓄熱用媒体ラインL5を通じて供給された水分を受け入れる。
バイナリー発電を行う前に、第1蓄熱体30の第1供給ポート31は、第1入口ポート33に接続される。第1蓄熱体30の第1受入ポート32は、蓄熱用媒体ラインL5の第1水供給ポート81に接続される。第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。第1受入ポート32と第1水供給ポート81との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第1熱媒体は、第1供給ポート31と第1入口ポート33との接続部を通る。次に、第1熱媒体は、第1熱媒体ラインL1を通じて第1蓄熱体30から予熱器60に供給される。次に、第1熱媒体は、予熱器60内を循環する。その後、第1熱媒体は、第1出口ポート34qから予熱器60の外部に排気される。第1熱媒体は、必要に応じて、冷却配管との熱交換後に排気される。
バイナリー発電を行う前に、第2蓄熱体40の第2供給ポート41は、第2入口ポート43に接続される。第2蓄熱体40の第2受入ポート42は、蓄熱用媒体ラインL5の第2水供給ポート82に接続される。第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続は、例えば、フランジといった接続部材による。第2受入ポート42と第2水供給ポート82との接続も、例えば、フランジといった接続部材による。第2熱媒体は、第2供給ポート41と第2入口ポート43との接続部を通る。次に、第2熱媒体は、第2熱媒体ラインL2を通じて第2蓄熱体40から蒸発器65に供給される。次に、第2熱媒体は、蒸発器65の内部を循環する。その後、第2熱媒体は、第2出口ポート44から蒸発器65の外部に排気される。第2熱媒体は、必要に応じて、冷却配管との熱交換後に排気される。
バイナリー発電システム1qは、第1切替器91を有することができる。第1切替器91の数は、収容ユニット10に収容可能な第1蓄熱体30の数に対応させることができる。第1切替器91は、第1熱媒体ラインL1に設けられる。第1切替器91が設けられる位置は、例えば、第1供給ポート31と第1入口ポート33とが接続される位置の付近である。バイナリー発電システム1qは、第2切替器92を有することができる。第2切替器92の数は、収容ユニット10に収容可能な第2蓄熱体40の数に対応させることができる。第2切替器92は、第2熱媒体ラインL2に設けられる。第2切替器92が設けられる位置は、例えば、第2供給ポート41と第2入口ポート43とが接続される位置の付近である。第1切替器91および第2切替器92は、例えばバルブといったラインの開閉部材を含む。
バイナリー発電システム1qの第1切替器91は、第1熱媒体ラインL1に第1熱媒体を供給する第1蓄熱体30を容易に変更することができる。第1切替器91は、第1熱媒体を複数の第1蓄熱体30から同時に第1熱媒体ラインL1へ供給させるように変更できる。第2切替器92は、第2熱媒体ラインL2に第2熱媒体を供給する第2蓄熱体40を容易に変更することができる。第2切替器92は、第2熱媒体を複数の第2蓄熱体40から同時に第2熱媒体ラインL2へ供給させるように変更できる。第1切替器91および第2切替器92の操作は、例えば予熱器60および蒸発器65に供給される第1熱媒体および第2熱媒体の温度のモニター結果に基づいて行われる。
第1切替器91および第2切替器92は、例えば、蓄熱用媒体ラインL5を設けないバイナリー発電システムに設置することも可能である。第1切替器91は、第1熱媒体ラインL1に第1熱媒体を供給する第1蓄熱体30を容易に変更することができる。第2切替器92は、第2熱媒体ラインL2に第2熱媒体を供給する第2蓄熱体40を容易に変更することができる。
バイナリー発電システム1qの第1切替器91は、予熱器60に供給するための第1熱媒体を生成する第1蓄熱体を容易に変更することができる。また、第1切替器91は、第1熱媒体を複数の第1蓄熱体から同時に生成するように変更できる。第2切替器92は、蒸発器65に供給するための第2熱媒体を生成する第2熱媒体を容易に変更することができる。第2切替器92は、第2熱媒体を複数の第2蓄熱体から同時に生成するように変更できる。
蓄熱用媒体ラインL5は、第3切替器93を有することができる。第3切替器93は、蓄熱用媒体を供給する第1蓄熱体30を切り替える。第3切替器93の数は、収容ユニット10に収容可能な第1蓄熱体30の数に対応させることができる。第3切替器93は、例えば、第1受入ポート32と第1水供給ポート81とが接続される位置の付近に設けられる。蓄熱用媒体ラインL5は、第4切替器94を有することができる。第4切替器94は、蓄熱用媒体を供給する第2蓄熱体40を切り替える。第4切替器94の数は、収容ユニット10に収容可能な第2蓄熱体40の数に対応させることができる。第4切替器94は、例えば、第2受入ポート42と第2水供給ポート82とが接続される位置の付近に設けられる。
第3切替器93は、水分を供給する第1蓄熱体30および第2蓄熱体40を容易に変更することができる。第4切替器94も、水分を供給する第1蓄熱体30および第2蓄熱体40を容易に変更することができる。第3切替器93および第4切替器94は、それぞれ、水分を複数の第1蓄熱体30および第2蓄熱体40に同時に供給するように変更できる。第3切替器93および第4切替器94の操作は、それぞれ、例えば第1蓄熱体30および第2蓄熱体40に供給される水分量の測定結果に基づいて行われる。
本開示の別側面に係るバイナリー発電方法は、複数の第1蓄熱体30のなかで第1熱媒体を生成する第1蓄熱体30を切り替える工程、および/または、複数の第2蓄熱体40のなかで第2熱媒体を生成する第2蓄熱体40を切り替える工程を備える。このバイナリー発電方法では、第1蓄熱体30を切り替える工程によって、予熱器60に供給するための第1熱媒体を生成する第1蓄熱体30を容易に変更することができる。また、第2蓄熱体40を切り替える工程によって、蒸発器65に供給するための第2熱媒体を生成する第2蓄熱体40を容易に変更することができる。
さらに、本開示のバイナリー発電システムの適用例として、3つの例を挙げる。
(第1の適用例)
図7は、バイナリー発電システム1の第1の適用例を示す。敷地200Aには、複数の設備6a、6b、6cと、工場7a、7b、7cと、エネルギーセンター100Aと、が設けられている。設備6a、6b、6cは、例えば、ごみ焼却設備といった排熱を発生させる設備である。工場7a、7b、7cは、例えば、製鋼所および化学工場といった工場である。設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cは、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の少なくとも一つを提供することができる。
エネルギーセンター100Aは、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの排熱を利用して発電する。エネルギーセンター100は、バイナリー発電システム1を構成するバイナリー発電装置20を備える。なお、エネルギーセンター100Aは、バイナリー発電装置20p、20qを備えてもよい。
設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの排熱は、第1蓄熱体30および/または第2蓄熱体40に蓄えられる。そして、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40は、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cからエネルギーセンター100Aへ搬送させる。この搬送には、例えば、自動運転トラックといった自動運転車両および無人車両(AGV)を利用した無人の自動搬送を適用してよい。以下、第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の搬送に用いる車両を、単に「車両300」と呼ぶ。
車両300は、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cからエネルギーセンター100Aへ第1蓄熱体30および第2蓄熱体40を搬送する。また、車両300は、エネルギーセンター100Aから設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cへ第1蓄熱体30および第2蓄熱体40を搬送する。
敷地200Aには、車両300の規定の運転ルートが設定されてもよい。運転ルートは、輪状を呈する搬送本線110と、搬送本線110から設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cへ延びる複数の搬送分岐線111と、搬送本線110からエネルギーセンター100Aへ延びる搬送支線112と、を含む。車両300は、運転ルートに沿うように移動する。車両300が無人車両である場合には、車両300は、規定の運転プログラムに従って移動する。
車両300による搬送形態は、規定の運転プログラムに応じて所望の形態をとり得る。例えば、車両300を6台準備する。そして、それぞれの車両300と、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cと、を関連付ける。例えば、ある車両300は、設備6aに関連付けられる。そして、車両300は、設備6aとエネルギーセンター100Aとを往復するように制御してもよい。また、車両300を1台準備する。この車両300は、設備6aからエネルギーセンター100Aへ移動する。次に、車両300は、エネルギーセンター100Aから別の設備6bへ移動する。そして、再び車両300は、エネルギーセンター100Aに移動してもよい。なお、上記のいくつかの搬送形態は、例示であり、上記の搬送形態になんら限定されない。
(第2の適用例)
図8は、バイナリー発電システムの第2の適用例を示す。敷地200Bには、複数の設備6a、6b、6cと、工場7a、7b、7cと、エネルギーセンター100Bと、が設けられている。
エネルギーセンター100Bは、2基のバイナリー発電装置20A、20Bと、制御装置101と、を有する。制御装置101は、バイナリー発電装置20A、20Bに接続されている。つまり、制御装置101は、電力需給調整機能を奏する電力制御室であるともいえる。制御装置101は、バイナリー発電装置20A、20Bに対して制御信号を出力することにより統合制御を行う。この制御信号によれば、例えば、バイナリー発電装置20A、20Bの出力電力量を調整できる。例えば、需要電力に応じて、バイナリー発電装置20A、20Bのそれぞれの出力電力量を増減させる。また、需要電力に応じて、バイナリー発電装置20A、20Bの一方を運転させ、他方を停止させる。
制御装置101は、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cに配置されている監視装置8aおよび電力需要装置8bに接続されている。つまり、制御装置101は、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの遠隔監視を行う。制御装置101は、有線又は無線の通信網を介して監視装置8aおよび電力需要装置8bに接続されている。例えば、有線の通信網は、輪状を呈する通信本線120と、通信本線120から監視装置8aおよび電力需要装置8bへ延びる複数の通信分岐線121と、通信本線120から制御装置101へ延びる通信支線122と、を含む。監視装置8aは、例えば、排熱量をモニタリングしてもよい。制御装置101は、監視装置8aから設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの稼働状況に関する情報を受ける。例えば、制御装置101は、排熱のモニタリングを行う。制御装置101は、排熱量に関する情報に基づいて、車両300による第1蓄熱体30および第2蓄熱体40の搬入や搬出といった制御を行ってよい。
例えば、敷地200Bにおいて、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cおよびエネルギーセンター100Bがマイクログリッドを構成する場合もあり得る。この場合には、需要電力と供給電力とのバランスを制御するためのエネルギーマネジメントを要する。そこで、制御装置101は、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの需要電力と、エネルギーセンター100Bの供給電力と、のバランスを維持する制御を行ってもよい。例えば、制御装置101は、エネルギーセンター100Bの供給電力に応じて、設備6a、6b、6cおよび工場7a、7b、7cの需要電力を調整してもよい。
なお、エネルギーセンター100Bは、図示しない蓄電池を備えてもよい。蓄電池は、供給電力に対して需要電力が少ない場合に、余剰の電力を蓄えることができる。また、蓄電池は、供給電力に対して需要電力が大きい場合に、不足する電力を供給することができる。つまり、蓄電池を備えるエネルギーセンター100Bによれば、より柔軟なエネルギーマネジメントを行うことができる。
(第3の適用例)
図9は、バイナリー発電システムの第3の適用例を示す。上記第1の適用例および第2の適用例では、敷地200Aまたは敷地200Bに設けられた設備群に対してバイナリー発電システムを適用する例を示した。例えば、図9に示すように、バイナリー発電システムは、複数の敷地200A、200Cをまたいで適用されてもよい。図9において、敷地200Aは、第1の事業所であり、敷地200Cは、第1の事業所とは別の場所にある第2の事業所である。バイナリー発電システムは、地理的に離れた2か所の事業所をまたいで適用することも可能である。この場合、敷地200Aと敷地200Cとを繋ぐ連結線113が設定される。例えば、車両300は、連結線113を通じて敷地200Aから敷地200Bへ移動することができる。その結果、敷地200Aにおける排熱を、別の敷地200Bに配置されたエネルギーセンター100Cにおいて電力に変換することが可能になる。従って、より柔軟な運用を実現することができる。
1、1p、1q バイナリー発電システム
10 収容ユニット
20 バイナリー発電装置
30 第1蓄熱体
40 第2蓄熱体
60 予熱器
65 蒸発器
70 膨張発電機
75 凝縮器
80 冷却塔
92 第2切替器
94 第4切替器
L1 第1熱媒体ライン
L2 第2熱媒体ライン
L3 作動媒体ライン
L5 蓄熱用媒体ライン

Claims (8)

  1. 第1熱媒体を流すための第1熱媒体ライン、前記第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を流すための第2熱媒体ライン、作動媒体を循環させるための作動媒体ライン、前記第1熱媒体ラインと前記作動媒体ラインとが設けられると共に前記作動媒体を予熱する予熱器、前記第2熱媒体ラインと前記作動媒体ラインとが設けられ前記予熱器よりも下流側に配置されると共に前記作動媒体を蒸発させて作動媒体蒸気を生成する蒸発器、および、前記作動媒体ラインが設けられ前記蒸発器よりも下流側に配置されると共に前記作動媒体蒸気を用いて発電を行う発電機を有するバイナリー発電装置と、
    排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体と、
    前記複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体と、
    を備え、
    前記第1蓄熱体は、前記第1熱媒体を生成し、前記第1熱媒体は、前記第1熱媒体ラインを通じて前記予熱器に供給され、
    前記第2蓄熱体は、前記第2熱媒体を生成し、前記第2熱媒体は、前記第2熱媒体ラインを通じて前記蒸発器に供給される、バイナリー発電システム。
  2. 複数の前記第2蓄熱体の内で前記第2熱媒体を生成する前記第2蓄熱体を切り替える第2切替器をさらに備える、請求項1に記載のバイナリー発電システム。
  3. 前記第1蓄熱体は、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含み、
    前記第2蓄熱体は、化学蓄熱材、潜熱蓄熱材および吸着材の少なくとも一つを含む、請求項1または2に記載のバイナリー発電システム。
  4. 前記第1蓄熱体および前記第2蓄熱体は、吸着材を含む、請求項1または2に記載のバイナリー発電システム。
  5. 前記作動媒体ラインが設けられ前記発電機よりも下流側に配置されると共に前記作動媒体蒸気を冷却媒体によって冷却する凝縮器と、
    前記冷却媒体を冷却すると共に、前記第1蓄熱体および前記第2蓄熱体の少なくとも一つに蓄熱用媒体を供給する冷却塔と、
    前記第1蓄熱体および前記第2蓄熱体の少なくとも一つと前記冷却塔とを接続する蓄熱用媒体ラインと、
    をさらに備える、請求項4に記載のバイナリー発電システム。
  6. 複数の前記第2蓄熱体の内で前記蓄熱用媒体が供給される前記第2蓄熱体を切り替える第4切替器をさらに備える、請求項5に記載のバイナリー発電システム。
  7. 作動媒体蒸気を用いてバイナリー発電装置の発電機で発電を行うバイナリー発電方法であって、
    排熱を発生させる複数の施設のうち第1施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第1蓄熱体によって第1熱媒体を生成する工程と、
    前記複数の施設のうち第2施設で発生した排熱を蓄熱する一つまたは複数の第2蓄熱体によって第1熱媒体より高い温度の第2熱媒体を生成する工程と、
    前記第1熱媒体を予熱器に供給し、前記予熱器において前記第1熱媒体により作動媒体を予熱する工程と、
    前記第2熱媒体を蒸発器に供給し、前記蒸発器において前記第2熱媒体により前記作動媒体を蒸発させて前記作動媒体蒸気を生成する工程と、
    を備える、バイナリー発電方法。
  8. 複数の前記第2蓄熱体の内で前記第2熱媒体を生成する前記第2蓄熱体を切り替える工程をさらに備える、請求項7に記載のバイナリー発電方法。
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