JPWO2019167228A1 - 移動通信システム、受信側装置および送信側装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、移動通信システムにおいて、RLCの並べ替え待ち時間と最大HARQ送信回数の不整合による無線リソースの浪費と伝送遅延の増大を防止することを目的とする。受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると並び替えタイマー(41)を起動し、並べ替えタイマー(41)の満了するまで、抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。受信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)は、並べ替えタイマー(41)と同時に満了するHARQ再送待ちタイマー(341)を備え、HARQ再送待ちタイマー(341)の満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)に送信する。送信側装置は、再送終了要求信号を受信するとPDUの再送を終了する。
Description
本発明は、移動通信システムのHARQ再送制御に関する。
非特許文献1,2,3では、3GPP(Third Generation Partnership Project)の標準化仕様としてLTE(Long Term Evolution)およびLTE−A(Long Term Evolution Advanced)の仕様が規定されている。
これらの規定に従った移動通信システムでは、無線アクセスネットワークとユーザ端末との間の無線通信において、MAC(Medium Access Control)層でHARQ(Hybrid Automatic repeat-request)再送制御が行われる。HARQ再送制御における再送回数の上限である最大HARQ送信回数(maxHARQ-Tx:Maximum number of HARQ transmissions)は、送信側HARQエンティティにおいて定義されている。HARQ再送制御により、受信側装置ではトランスポートブロック(TB)の順序が逆転する。
従って、受信側装置の無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層では、受信側RLCエンティティが並べ替えタイマーを用いて時間を区切り、順序の補正を行う。
3GPP TS 36.321 version 12.4.0 Release 12 LTE; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Medium Access Control (MAC) protocol specification、3GPP、2015年2月
3GPP TS 36.322 version 12.1.1 Release 12 LTE; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Link Control (RLC) protocol specification、3GPP、2015年2月
3GPP TS 36.331 version 12.5.0 Release 12 LTE; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); protocol specification、3GPP、2015年4月
送信側HARQエンティティの最大HARQ送信回数と、受信側RLCエンティティの並べ替えタイマー値とは、MAC層とRLC層という異なるプロトコル層で独立に管理と制御が行われているため、これらの不整合により以下の問題が生じる。
例えば、最大HARQ送信回数が比較的大きく、並べ替えタイマー値が比較的小さい場合、受信側RLCエンティティが並べ替えタイマー満了によってプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)の受信を諦めた後にも、送信側HARQプロセスにおいて最大HARQ送信回数に達するまでHARQ再送が継続しうる。この場合、無駄な再送による無線リソースを浪費してしまうという問題点がある。
反対に、最大HARQ送信回数が比較的小さく、並べ替えタイマー値が比較的大きい場合、送信側HARQプロセスで最大HARQ送信回数に達し、もはや再送されない状況になっても、受信側RLCエンティティは並べ替えタイマーが満了するまでPDUの受信を試み続ける。この場合、無駄な並べ替え待ちにより伝送遅延が増大するという問題点がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、移動通信システムにおいて、RLCの並べ替え待ち時間と最大HARQ送信回数との不整合による、無線リソースの浪費と伝送遅延の増大を防止することを目的とする。
本発明の移動通信システムは、送信側装置と、送信側装置からHARQ(Hybrid Automatic repeat-request)方式によりPDU(Protocol Data Unit)が送信される受信側装置とを備える。受信側装置のRLC(Radio Link Control)層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると並び替えタイマーを起動し、並べ替えタイマーが満了するまで、抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。受信側装置のMAC(Medium Access Control)層のHARQプロセスは、並べ替えタイマーと同時に満了するHARQ再送待ちタイマーを備え、HARQ再送待ちタイマーの満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を送信側装置のMAC層のHARQプロセスに送信する。送信側装置は、再送終了要求信号を受信するとPDUの再送を終了する。
本発明の移動通信システムによれば、並べ替えタイマーと同時に満了するHARQ再送待ちタイマーの満了を契機としてPDUの再送を終了することが可能である。従って、RLCの並べ替え待ち時間と最大HARQ送信回数との不整合による、無線リソースの浪費と伝送遅延の増大が防止される。
本発明の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
<前提技術>
図1は、本発明の前提技術における移動通信システム10の概略構成を示している。移動通信システム10は、3GPP(Third Generation Partnership Project)標準化仕様で規定されるLTE(Long Term Evolution)またはLTE−A(Long Term Evolution Advanced)に従った移動通信システムである。移動通信システム10は、ユーザ端末100および無線基地局200を含む。
図1は、本発明の前提技術における移動通信システム10の概略構成を示している。移動通信システム10は、3GPP(Third Generation Partnership Project)標準化仕様で規定されるLTE(Long Term Evolution)またはLTE−A(Long Term Evolution Advanced)に従った移動通信システムである。移動通信システム10は、ユーザ端末100および無線基地局200を含む。
ユーザ端末100と無線基地局200は、無線アクセスネットワーク20を介して通信を行う。無線アクセスネットワーク20は、3GPPにおいて規定されるE−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)である。ユーザ端末100は、在圏するセルの無線基地局200と無線リンクを介して通信を行う。ユーザ端末100と無線基地局200との間に、ユーザデータ用ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)および制御メッセージ用ベアラ(SRB:Signalling Radio Bearer)が論理的なパケット伝達経路として設定される。
なお、移動通信システム10は、必ずしもLTE(E−UTRAN)に限定されない。例えば、無線アクセスネットワーク20は、5Gとして規定されるユーザ端末100と無線通信を実行する無線アクセスネットワークであってもよい。
図2は、無線アクセスネットワーク20を構成するユーザ端末100、無線基地局200間のプロトコルスタック構成を示す。
ユーザ端末100および無線基地局200のそれぞれは、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)層、RLC層、MAC層、PHY(PHYsical)層およびRRC(Radio Resource Control)層を備えている。PDCP層は、秘匿、正当性確認およびヘッダ圧縮などを行う。RLC層は、順序制御、重複検出および再送制御などを行う。MAC層は、無線リソース割当およびHARQ再送制御などを行う。PHY層は、ユーザ端末100と無線基地局200間の無線伝送を行う。RRC層は、制御メッセージを送受する。
これらのプロトコル層は、プロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)を単位として処理を行う。PDCP層およびRLC層では、ベアラ毎にエンティティが設定される。MAC層では、ユーザ端末100毎にエンティティが設定される。すなわち、無線基地局200には、通信相手となるユーザ端末100の数に応じた複数のMACエンティティが設定され得る。ユーザ端末100と無線基地局200のRRC層は、SRBを使ってRRCメッセージを送受し、ユーザ端末100と無線基地局200の間のコネクション確立および解放、ベアラの確立、再構成および解放などを行う。
図3は、MAC層3の構成を示す図である。MAC層3は、MACエンティティ30とスケジューラ31を備えている。MACエンティティ30は、無線基地局200と各ユーザ端末100に設定される。ユーザ端末100間の無線リソースの割当を行うスケジューラ31は、無線基地局200のMAC層3に設けられる。
MACエンティティ30は、スケジューラ32とHARQエンティティ33を備える。スケジューラ32は、ユーザ端末100内の無線リソースの割当を行う。HARQエンティティ33は、再送制御を行う。なお、図示しないが、移動通信システム10が複数のコンポーネントキャリア(CC:要素周波数帯域)を束ねて通信を行うキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)を採用する場合、HARQエンティティ33は各ユーザ端末100について、さらにCC毎に設けられる。
HARQ再送制御には、nチャンネルSAW(n-channel Stop And Wait)方式が採用されており、HARQエンティティ33はn個のHARQプロセス34を備える。
無線基地局200のMAC層3は、スケジューリングの最小時間単位であるTTI(Transmission Time Interval)毎に、トランスポートブロック(TB:Transport Block)と呼ばれるパケットの送信機会を得る。
無線基地局200からユーザ端末100への下りリンクについては、無線基地局200のスケジューラ31が、どのユーザ端末100に対してデータ送信するかを決定し、ユーザ端末100との間の無線リンク状態に応じた特定のTBサイズを選択する。スケジューラ31が決定したユーザ端末100のMACエンティティ30において、スケジューラ32は、どのベアラについてデータ送信するかを決定し、ベアラ間にTBサイズを割り振る。スケジューラ32は、割り振ったTBサイズに応じたRLC−PDUを、ベアラに対応するRLCエンティティから受け取り、TBに多重する。無線基地局200のMACエンティティ30からユーザ端末100のMACエンティティ30へ、HARQエンティティ33を用いてTBが伝送される。ユーザ端末100は受信したTBからRLC−PDUを抽出し、対応するベアラのRLCエンティティにRLC−PDUを渡す。
ユーザ端末100から無線基地局200への上りリンクについては、無線基地局200のスケジューラ31が、どのユーザ端末100にデータ送信させるかを決定し、ユーザ端末100との間の無線リンク状態に応じた特定のTBサイズを選択する。そしてスケジューラ31は、PHY層の制御チャンネルを通じてユーザ端末100のMAC層3に通知する。スケジューラ31が決定したユーザ端末100のMACエンティティ30において、スケジューラ32は、どのベアラについてデータ送信するかを決定し、ベアラ間にTBサイズを割り振る。スケジューラ32は、割り振ったTBサイズに応じたRLC−PDUを、ベアラに対応するRLCエンティティから受け取り、TBに多重する。ユーザ端末100のMACエンティティ30から無線基地局200のMACエンティティ30へ、HARQエンティティ33を用いてTBが伝送される。無線基地局200は受信したTBからRLC−PDUを抽出し、対応するベアラのRLCエンティティにRLC−PDUを渡す。
図4は、移動通信システム10における送信側装置と受信側装置の間の伝送の一例を示している。HARQエンティティ33は、nチャンネルSAWの各チャンネルに対応したHARQプロセス34を備える。図4ではn=4の場合が示され、p0,p1,p2,p3という4組のHARQプロセス34が示されている。1組のHARQプロセス34が、一つのTBを伝送する。
送信側装置のHARQプロセス34(以下、「送信側HARQプロセス34」と称する)は、送信対象のTBをHARQプロセス34毎に備える再送バッファに保存した上で、受信側装置のHARQプロセス34(以下、「受信側HARQプロセス34」と称する)へ初送する。
受信側HARQプロセス34は、TBにエラーがない場合は、TBを正常受信してRLC−PDU抽出等の後続処理に渡すとともに、ACK(Acknowledgement)信号をPHY層の制御チャンネルを通じて送信側HARQプロセス34に返信する。本明細書では、ACK信号の返信をACK応答とも称する。また、受信側HARQプロセス34は、TBにエラーを検出した場合、NACK(Negative ACK)信号をPHY層の制御チャンネルを通じて送信側HARQプロセス34に返信する。本明細書では、NACK信号の返信をNACK応答とも称する。
なお、上りリンクにおいては、無線基地局200からユーザ端末100へのTB送信許可通知(UL grant)において許可対象TBが初送か再送かを示すことで、ACK信号またはNACK信号に相当する情報を無線基地局200からユーザ端末100へ伝える方法もある。上記で説明したACK信号とNACK信号には、このようなTB送信許可通知に含められるものを含む。
送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からACK信号を受けると、再送バッファを解放し、次のTB送信を可能とする。なお、「次のTB送信を可能な状態」とは、再送すべきTBを持たないアイドリング状態にあることを示す。また、送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からNACK信号を受けると、再送バッファに保存している送信対象TBを、受信側HARQプロセス34へ再度送信する(再送)。このように、一組のHARQプロセス34は、一つのTBを送信すると次のTB送信を停止してACK信号またはNACK信号を待つという、SAW(Stop And Wait)方式の動作を行う。従って、n組のHARQプロセス34は、n個のTBをACK信号またはNACK信号の受信前に送信することができる。
図4では、16個のTBの伝送が示されている。まず、1から4番目のTBを、HARQプロセス34の組p0からp3がそれぞれ伝送する。受信側HARQプロセス34は、1番目と2番目のTBにエラーを検出し、3番目と4番目のTBを正常に受信する。そこで、受信側HARQプロセス34は、1番目と2番目のTBに対してNACK応答を行い、3番目と4番目のTBに対してACK応答を行う。送信側HARQプロセス34(p0)は、受信側HARQプロセス34(p0)からNACK信号を受けると、再送バッファに保存している1番目のTBを再送する。受信側HARQプロセス34(p0)は、1番目のTBを正常に受信すると、ACK応答を行う。ここで、受信側HARQエンティティ33は、3番目のTB、4番目のTB、1番目のTBの順にTBを受信しており、TBの受信順序が逆転している。送信側HARQプロセス34(p0)は、受信側HARQプロセス34(p0)からACK信号を受けると、1番目のTBを保存していた再送バッファを解放し、次の、すなわち7番目のTBを送信可能にする。
送信側HARQプロセス34(p1)は、受信側HARQプロセス34(p1)からNACK応答を受けると、再送バッファに保存している2番目のTBを再送する(1度目)。受信側HARQプロセス34(p1)は、2番目のTBにエラーを検出すると、再びNACK応答を行う。送信側HARQプロセス34(p1)は、受信側HARQプロセス34(p1)からNACK応答を受けると、再送バッファに保存している2番目のTBを再送する(2度目)。このように、送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からNACK応答を受ける度にTBの再送を繰り返す。このときのTBの送信回数の上限が、最大HARQ送信回数(maxHARQ-Tx:Maximum number of HARQ transmissions)として送信側HARQエンティティ33に定義されている。
図4では、最大HARQ送信回数が4回の場合を例示している。送信側HARQプロセス34(p1)は、再送回数に初送の1回を加えた回数が最大HARQ送信回数に達すると、受信側HARQプロセス34(p1)からの応答がACK応答またはNACK応答のいずれであっても、2番目のTBを保存していた再送バッファを解放し、次の、すなわち14番目のTBを送信可能にする。ここで、2番目のTBは消失し、以降も受信側HARQプロセス34に受信されることはない。
上りリンクの最大HARQ送信回数は、ユーザ端末100−無線基地局200間のコネクション確立時のRRCメッセージの中で、無線基地局200からユーザ端末100に対して設定される。下りリンクの最大HARQ送信回数の具体的な設定方法は、規定されていない。
なお、HARQ再送制御では、受信側HARQプロセス34にもTBを保存するバッファを備え、エラーの検出されたTBの初送分、および再送分をソフトコンバイニングしてエラー発生率を低減する方式が採られるが、本発明とは直接関係しないため説明を省略する。
図4のように、HARQプロセス34がTBを一定の時間間隔で再送する方式は、同期HARQ(Synchronous HARQ)と呼ばれ、上りリンクで用いられる。これに対して下りリンクでは、非同期HARQ(Asynchronous HARQ)が用いられる。非同期HARQでは、あるHARQプロセス34によるTBの初送よりも他のHARQプロセス34によるTBの再送を優先するなど、TBの送信タイミングを柔軟に制御することができるが、各HARQプロセス34のTB送信時間間隔は予見できない。従って、非同期HARQ方式の場合、最大HARQ送信回数に相応する時間は予見できない。
次に、RLC層について説明する。RLC層には、RLC−AM(RLC Acknowledged Mode)、RLC−UM(RLC Unacknowledged Mode)、およびRLC−TM(RLC Transparent Mode)の3モードがある。RLC−TMでは、RLCそのものを透過とする。RLC−AMおよびRLC−UMの送信側エンティティは、PDCP−PDUを適応的に分割または統合することにより、MAC層3から割り振られたサイズに見合った長さのRLC−PDUを生成して、MAC層3に渡す。RLC−AMおよびRLC−UMの受信側エンティティは、MAC層3のHARQ再送制御で生じる順序逆転の補正(以下、「順序補正」と称する)を行ってから、送信側エンティティによるPDCP−PDUの分割または統合に対応してPDCP−PDUの再構築を行う。RLC−AMの場合はさらに、受信側RLCエンティティからの送達確認通知に基づいて送信側RLCエンティティがRLC−PDUを再送するARQ(Automatic Repeat reQuest)制御が実施されるが、本発明とは直接関係しないため説明を省略する。
以下、順序補正についてさらに説明する。順序補正のため、各RLC−PDUにはシーケンス番号(SN:Sequence Number)を含むヘッダが付加される。このヘッダにより、受信側RLCエンティティはどのRLC−PDUが損失したかを識別できる。図5は、RLC層による順序補正処理の一例を示す図である。送信側RLCエンティティは、受信側RLCエンティティの受信状態を意識することなく、シーケンス番号を単純にインクリメントしながらRLC−PDUを生成し、受信側RLCエンティティに送信する。一方、受信側RLCエンティティは、順序補正ウィンドウ(Reordering window)の範囲外のシーケンス番号のRLC−PDUを受信したことを契機に、順序補正ウィンドウを更新する。
図6は、RLC−UMの場合の、受信側RLCエンティティの状態変数と順序補正ウィンドウの制御イメージを表している。順序補正ウィンドウは、受信した各RLC−PDUの順序をシーケンス番号順に補正、すなわち並べ替えるために用いられるウィンドウである。順序補正ウィンドウには、PDCP−PDUの再構成を待機中の受信済みのRLC−PDUが格納される。シーケンス番号のビット数をnとしたとき、順序補正ウィンドウのサイズは2の(n−1)乗である。以下の説明では、シーケンス番号を5ビットとし、順序補正ウィンドウのサイズを24=16とする。
状態変数は、順序補正ウィンドウにおける各RLC−PDUの受信状態を管理するための変数である。図6には状態変数として受信待機番号VR(UR)と、最大受信番号VR(UH)を示している。VR(UH)は、受信済みRLC−PDUのシーケンス番号の最大値に1を加えたシーケンス番号を意味する。VR(UR)は、並べ替え待ち、すなわち抜けが発生しているPLC−PDUのうち最も古いPLC−PDUのシーケンス番号を意味する。並べ替え待ちがない状態では、VR(UR)はVR(UH)と一致する。
図6において、領域Aは、「VR(UH)−順序補正ウィンドウサイズ(=16)」から「VR(UR)」の間のシーケンス番号の領域である。受信側RLCエンティティは、領域Aのシーケンス番号のPLC−PDUを既に受信し、PDCP−PDUに再構築済みである。受信側RLCエンティティは、領域Aのシーケンス番号のPLC−PDUを再び受信した場合、後に受信したPLC−PDUを破棄する。
領域Bは、「VR(UR)」から「VR(UH)」の間のシーケンス番号の領域である。領域Bのシーケンス番号のPLC−PDUは、受信側RLCエンティティが受信を期待しており、並べ替え待ちのRLC−PDUである。受信側RLCエンティティは、領域Bのシーケンス番号のRLC−PDUを受信したとき、そのシーケンス番号のRLC−PDUを初めて受信した場合は受け入れ、既に受信済みであれば破棄する。なお、領域Aおよび領域Bが、順序補正ウィンドウにあたる。
領域Cは、未受信のRLC−PDUのシーケンス番号の領域である。受信側RLCエンティティは、領域Cのシーケンス番号のRLC−PDUを受信すると、順序補正ウィンドウを更新する。
受信側RLCエンティティは、シーケンス番号の抜けを検出すると、並べ替えタイマーを起動し、VR(UR)を更新しない。受信側RLCエンティティは、抜けが発生しているシーケンス番号のRLC−PDUを受信すると、VR(UR)を次に古い並べ替え待ちの、すなわち、抜けが発生しているRLC−PDUのシーケンス番号に更新する。また、受信側RLCエンティティは、並べ替えタイマーの満了時にも、抜けが発生しているシーケンス番号のRLC−PDUの受信を諦め、VR(UR)を次に古い並べ替え待ちのRLC−PDUのシーケンス番号に更新する。並べ替え待ちのRLC−PDUがなければ、VR(UR)はVR(UH)に等しくなる。並べ替え待ちのRLC−PDUがまだある場合は、受信側RLCエンティティは、並べ替えタイマーを改めて起動する。受信側RLCエンティティは、更新後のVR(UR)より古い、並べ替え待ちであったRLC−PDUを、PDCP−PDUに再構築し、PDCP層に渡す。
例えば、受信側RLCエンティティはSN=0、SN=2、SN=1の順でRLC−PDUを受信した場合、以下のように順序補正を行う。
まず、受信側RLCエンティティはSN=0のRLC−PDUを受信すると、VR(UH)=1、VR(UR)=1とし、SN=0のRLC−PDUをPDCP−PDUに再構築する。
次に、受信側RLCエンティティはSN=2のRLC−PDUを受信すると、VR(UH)=3、VR(UR)=1とし、並べ替えタイマーを起動する。
その後、受信側RLCエンティティはSN=1のRLC−PDUを受信すると、VR(UH)=3、VR(UR)=3とし、SN=1,2のRLC−PDUをPDCP−PDUに再構築する。
並べ替えタイマーが満了する時間である並べ替えタイマー値(t-Reordering)は、例えば35msであるが、これに限定されるものではない。受信側RLCエンティティ毎に定義される並べ替えタイマー値は、下りリンクについては、UEとeNBとの間のベアラ確立または再構成時のRRCメッセージにおいて、無線基地局200からユーザ端末100に対して設定される。上りリンクの並べ替えタイマー値については、具体的な設定方法が規定されていない。
以上のように、RLC層の順序補正処理において、受信側RLCエンティティは、MAC層のHARQ再送制御で生じるTBの順序逆転および消失を、シーケンス番号の抜けによって検出する。そして、受信側RLCエンティティは並べ替えタイマー値の期間は抜けたRLC−PDUの受信を試み、それでも受信できなければ当該RLC−PDUの受信を諦める。この順序補正処理のために、並べ替えタイマー値の分だけ伝送遅延が増加し得る。
<実施の形態1>
<構成>
実施の形態1の移動通信システム11の構成は、図1に示した通りであり、ユーザ端末100と無線基地局200からなる。図7は、移動通信システム11における受信側装置のブロック図である。図7では、MAC層とRLC層を中心に受信側装置の構成を示している。なお、受信側装置とは、下りリンクにおけるユーザ端末100であり、上りリンクにおける無線基地局200である。
<構成>
実施の形態1の移動通信システム11の構成は、図1に示した通りであり、ユーザ端末100と無線基地局200からなる。図7は、移動通信システム11における受信側装置のブロック図である。図7では、MAC層とRLC層を中心に受信側装置の構成を示している。なお、受信側装置とは、下りリンクにおけるユーザ端末100であり、上りリンクにおける無線基地局200である。
図7において、受信側装置は、MACエンティティ30、RLCエンティティ40、およびRRC層50を備える。MACエンティティ30は、HARQエンティティ33およびHARQ再送待ちタイマー値選択部35を備える。
HARQエンティティ33は、n個のHARQプロセス34を備え、HARQ再送待ちタイマー値331を保持する。n個のHARQプロセス34は、それぞれHARQ再送待ちタイマー341を備える。HARQ再送待ちタイマー値選択部35は、候補テーブル351を備える。
RLCエンティティ40はベアラ毎に設定される。各RLCエンティティ40は並べ替えタイマー41を備え、並べ替えタイマー値42を保持する。
<動作>
次に、実施の形態1の受信側装置の動作を、図7を参照して説明する。
次に、実施の形態1の受信側装置の動作を、図7を参照して説明する。
RRC層50は、ベアラの確立または再構成の時に新たなRLCエンティティ40を生成し、RLCエンティティ40に並べ替えタイマー値42を設定する。下りリンクの場合、送信側装置である無線基地局200のRRC層50が、受信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に設定すべき並べ替えタイマー値を通知し、ユーザ端末100のRRC層50がRLCエンティティ40に並べ替えタイマー値42を設定する。上りリンクの場合、受信側装置である無線基地局200のRRC層50が、新たに生成したRLCエンティティ40に並べ替えタイマー値42を設定する。
同時に、RRC層50はHARQ再送待ちタイマー値選択部35に新たな並べ替えタイマー値42を通知する。HARQ再送待ちタイマー値選択部35は、この並べ替えタイマー値42を候補テーブル351に追加し、候補テーブル351中の最大値を、HARQ再送待ちタイマー値331に設定する。
なお、図示しないが、移動通信システム10がCAを採用する場合、CC毎にHARQエンティティ33が設けられる。候補テーブル351中の最大値は、各HARQエンティティ33が有するHARQ再送待ちタイマー値331に設定される。
ベアラを解放する際、RRC層50は既存の解放対象のRLCエンティティ40を削除する。同時に、RRC層50はHARQ再送待ちタイマー値選択部35に、当該RLCエンティティ40の並べ替えタイマー値42を削除するよう通知する。HARQ再送待ちタイマー値選択部35は、この通知を受けて当該RLCエンティティ40の並べ替えタイマー値42を候補テーブル351から削除し、削除後の候補テーブル351中の最大値を、HARQ再送待ちタイマー値331に設定する。
図8は、実施の形態1の移動通信システム11における受信側HARQプロセス34の動作を示すフローチャートである。以下、図8に沿って受信側HARQプロセス34の動作を説明する。
まず、受信側HARQプロセス34は、送信側HARQプロセス34からTBを受信すると(ステップS101)、TBにエラーがあるかを判定する(ステップS102)。TBにエラーがない場合、すなわち正常受信の場合、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341を停止し(ステップS103)、送信側HARQプロセス34にACK応答を行う(ステップS104)。そして、受信側HARQプロセス34は、正常受信したTBからRLC−PDUを抽出し、対応するベアラのRLCエンティティ40に渡す(ステップS105)。
ステップS102でTBにエラーが検出された場合、受信側HARQプロセス34はTBが初送か否かを判定する(ステップS106)。従来、TBには、PHY層の制御チャンネルによってNDI(New Data Indicator)と呼ばれる情報が付随しているが、受信側HARQプロセス34はNDIによってTBが初送か再送かを判定することが可能である。
ステップS106でTBが初送である場合、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341を起動する(ステップS107)。なお、HARQ再送待ちタイマー341は、前述したステップS103の処理によって停止されない限り、ステップS107の起動時からHARQ再送待ちタイマー値331の期間を経過した時点で満了する。次に、受信側HARQプロセス34は送信側HARQプロセス34にNACK応答を行う(ステップS108)。
ステップS106でTBが再送である場合、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341が満了したかを判定する(ステップS109)。そして、受信側HARQプロセス34は、HARQ再送待ちタイマー341が満了していなければNACK応答(ステップS110)、HARQ再送待ちタイマー341が満了していればACK応答(ステップS111)を、それぞれ送信側HARQプロセス34に行う。送信側HARQプロセス34は、NACK応答を受けている間はTBの再送を行うが、ACK応答を受けるとTBの再送を止める。すなわち、送信側HARQプロセス34は再送バッファを開放し、次のTB送信が可能な状態となる。
図9は、移動通信システム11における送信側装置と受信側装置の間の伝送の一例を示している。両装置間には2つのベアラが設定され、ベアラに対応して両装置には2組のRLCエンティティ40、すなわちRLC−1とRLC−2が設定されている。なお、送信側装置のMAC層のHARQエンティティには、無限大の最大HARQ送信回数が設定されているものとする。そして、受信側装置のRLCエンティティ40には、並べ替えタイマー値42としてRLC−1にt-Reordering-1が、RLC−2にt-reordering-2が設定されている。なお、(t-Reordering-1 > t-Reordering-2)である。
ベアラの確立または再構成の時に、HARQ再送待ちタイマー値選択部35が、候補テーブル351に設定された並べ替えタイマー値42の最大値であるt-Reordering-1をHARQ再送待ちタイマー値331に設定する。
図9では、送信側装置がRLC−1とRLC−2のRLC−PDUを多重化したTBを初送し、受信側装置がこのTBをエラーありで受信した場合を例示している。この場合、受信側HARQプロセス34は、HARQ再送待ちタイマー341を起動し(図8のステップS107)、NACK応答を行う(ステップS108)。受信側RLCエンティティ40のRLC−1とRLC−2は、TBに多重されたRLC−PDUのシーケンス番号に抜けを検出し、それぞれ並べ替えタイマー41を起動する。
送信側HARQプロセス34はNACK応答を受けてTBを再送するが、受信側HARQプロセス34は、再送されたTBにもエラーを検出する。受信側HARQプロセス34は、受信したTBにエラーを検出する度に、NACK応答を行う(ステップS110)。このように、送信側HARQプロセス34によるTBの再送と、受信側HARQプロセス34によるNACK応答とが何度も繰り返される。
RLC−2の並べ替えタイマー41は、起動からt-Reordering-2が経過した時点で満了する。その後、RLC−1の並べ替えタイマー41も起動からt-Reordering-1が経過した時点で満了し、同時にMAC層のHARQプロセス34においても、HARQ再送待ちタイマー341が起動からt-Reordering-1が経過したことにより満了する。
その後、送信側HARQプロセス34がNACK応答を受けてTBを再送する。そして、受信側HARQプロセス34がTBを受信し、受信したTBにエラーを検出する。しかし、HARQ再送待ちタイマー341が既に満了しているため、受信側HARQプロセス34はNACK応答ではなくACK応答を行う(ステップS111)。送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からACK応答を受けると、TBの再送を止める。
<変形例>
上記の説明において、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341を備えたが、代わりに初送時刻を記録するメモリ等を備えても良い。その場合、受信側HARQプロセス34は図8のステップS107では現在時刻を初送時刻として記録し、ステップS109ではステップS107で記録した初送時刻からの経過時間がHARQ再送待ちタイマー値331を超えているかを判定する。
上記の説明において、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341を備えたが、代わりに初送時刻を記録するメモリ等を備えても良い。その場合、受信側HARQプロセス34は図8のステップS107では現在時刻を初送時刻として記録し、ステップS109ではステップS107で記録した初送時刻からの経過時間がHARQ再送待ちタイマー値331を超えているかを判定する。
また、図8のフローチャートによれば、受信側HARQプロセス34がエラーなしでTBを受信した場合(ステップS102でNo)、受信時刻がHARQ再送待ちタイマー341の満了後であってもTBからRLC−PDU抽出を行う(ステップS105)。しかし、ここで抽出されるRLC−PDUは受信側HARQプロセス34が既に受信を諦めたものであるため、受信側HARQプロセス34はRLC−PDU抽出を行わなくてもよい。
また、上記の説明では、送信側の最大HARQ送信回数を無限大とした。しかし、HARQ再送がACK信号の伝送エラーに対処する等の目的であれば、無線アクセスネットワークで運用され得る並べ替えタイマー値に鑑みて、十分に大きな回数が最大HARQ送信回数として設定されれば良い。また、最大HARQ送信回数を予め取り決めておき、RRCメッセージによる最大HARQ送信回数の設定を省略しても良い。
また、上記の説明では、図8のステップS111で受信側HARQプロセス34がACK信号を応答した。しかし、ここで受信側HARQプロセス34が送信側HARQプロセス34に送信する信号は、送信側HARQプロセス34に再送終了を要求する信号、すなわち再送終了要求信号であればよく、ACK信号に限らない。
また、上記の説明では、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341が満了した後、TBを受信した時に、図8のステップS111においてACK信号を応答した。しかし、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー341の満了時に即、TBの受信を待たずにACK信号を送信してもよい。
また、上記の説明では、下りリンクと上りリンクにおける並べ替えタイマー値を、無線基地局200が決定したが、ユーザ端末100が決定してもよい。例えば下りリンクの場合、ユーザ端末100が、ベアラに要求される伝送遅延上限値、または順序補正処理のために割当て可能なデータバッファあるいはキューの容量などに基づいて、並べ替えタイマー値を決定してもよい。ユーザ端末100が決定した並べ替えタイマー値は、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージに載せて、ユーザ端末100から無線基地局200に通知してもよい。あるいは、ユーザ端末100の保有メモリ量などの属性情報、または当該属性情報を指し示すインデクス値、または機種識別子を、コネクション確立時のRRCメッセージに載せてユーザ端末100から無線基地局200に通知しておく。そして、無線基地局200が、ベアラ確立または再構成時にベアラに要求される伝送遅延上限値、若しくはユーザ端末100が順序補正処理のために割当て可能なデータバッファあるいはキューの容量などに基づいて、並べ替えタイマー値を決定してもよい。
また、上記の説明では、HARQプロセス34が1つのHARQ再送待ちタイマー341を備えた。しかし、HARQプロセス34は生成されているRLCエンティティ40に対応した複数のHARQ再送待ちタイマー341を備えてもよい。この場合、HARQ再送待ちタイマー値選択部35は、候補テーブル351中の最大値をHARQ再送待ちタイマー値331に設定する代わりに、候補テーブル351中の一部または全ての並べ替えタイマー値42を、RLCエンティティ40の識別情報と対応づけてHARQ再送待ちタイマー値331に設定する。そして、図8のステップS107では、RLCエンティティ40に対応した複数のHARQ再送待ちタイマー341を起動する。さらに、図8のステップS109では、ステップS107で起動した全てのHARQ再送待ちタイマー341が満了していた場合、ステップS111に進み、受信側HARQプロセス34はACK信号を送信側HARQプロセス34に応答する。一方、一部のHARQ再送待ちタイマー341だけが満了していた場合、受信側HARQプロセス34は満了済みのHARQ再送待ちタイマー341に対応するRLCエンティティ40の識別情報を含む部分ACK信号を応答する。この部分ACK信号を受信した送信側HARQプロセス34は、部分ACK信号に含まれるRLCエンティティ40の識別情報に対応するRLC−PDUを送信対象TBから除去して、TBの再送を継続する。このとき、送信対象TBのRLC−PDUが除去された領域を別のデータ送信に利用してもよい。あるいは、より小さなTBサイズの変調方式または符号化率でTBを再送してもよい。
また、受信側HARQプロセス34が1つのHARQ再送待ちタイマー341を備える場合でも、HARQ再送待ちタイマー値選択部35は、候補テーブル351中の一部または全ての並べ替えタイマー値42を選択してHARQ再送待ちタイマー値331に設定し、受信側HARQプロセス34はHARQ再送待ちタイマー値331の昇順にHARQ再送待ちタイマー341を起動しても良い。すなわち、受信側HARQプロセス34は、一つのHARQ再送待ちタイマー値331を設定したHARQ再送待ちタイマー341満了したら、次のHARQ再送待ちタイマー値331をHARQ再送待ちタイマー341に設定して起動する。そして、受信側HARQプロセス34は、最後以外のHARQ再送待ちタイマー値331が設定されたHARQ再送待ちタイマー341の満了の際に、部分ACK信号を応答し、最後のHARQ再送待ちタイマー値331が設定されたHARQ再送待ちタイマー341の満了の際に、ACK信号を応答する。
<効果>
以上に説明したように、実施の形態1の移動通信システム11は、送信側装置と、送信側装置からHARQ方式によりPDUが送信される受信側装置とを備える。そして、受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると並び替えタイマー41を起動し、並べ替えタイマー41が満了するまで、抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。受信側装置のMAC層のHARQプロセス34は、並べ替えタイマー41と同時に満了するHARQ再送待ちタイマー341を備え、HARQ再送待ちタイマー341の満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を送信側装置のMAC層のHARQプロセス34に送信する。送信側装置は、再送終了要求信号を受信するとPDUの再送を終了する。従って、移動通信システム11によれば、RLCの並べ替え待ち時間に相応した回数のHARQ再送を行うことができる。そのため、移動通信システム11によれば、無駄な再送による無線リソース浪費と無駄な伝送遅延増大を防止することが可能である。
以上に説明したように、実施の形態1の移動通信システム11は、送信側装置と、送信側装置からHARQ方式によりPDUが送信される受信側装置とを備える。そして、受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると並び替えタイマー41を起動し、並べ替えタイマー41が満了するまで、抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。受信側装置のMAC層のHARQプロセス34は、並べ替えタイマー41と同時に満了するHARQ再送待ちタイマー341を備え、HARQ再送待ちタイマー341の満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を送信側装置のMAC層のHARQプロセス34に送信する。送信側装置は、再送終了要求信号を受信するとPDUの再送を終了する。従って、移動通信システム11によれば、RLCの並べ替え待ち時間に相応した回数のHARQ再送を行うことができる。そのため、移動通信システム11によれば、無駄な再送による無線リソース浪費と無駄な伝送遅延増大を防止することが可能である。
<実施の形態2>
<構成>
実施の形態2の移動通信システム12の構成は、図1に示した通りであり、ユーザ端末100と無線基地局200からなる。図10は、移動通信システム12における送信側装置のブロック図である。図10では、MAC層とRLC層を中心に送信側装置の構成を示している。なお、送信側装置とは、下りリンクにおける無線基地局200であり、上りリンクにおけるユーザ端末100である。
<構成>
実施の形態2の移動通信システム12の構成は、図1に示した通りであり、ユーザ端末100と無線基地局200からなる。図10は、移動通信システム12における送信側装置のブロック図である。図10では、MAC層とRLC層を中心に送信側装置の構成を示している。なお、送信側装置とは、下りリンクにおける無線基地局200であり、上りリンクにおけるユーザ端末100である。
図10において、送信側装置は、MACエンティティ30、RLCエンティティ40、およびRRC層50を備える。MACエンティティ30は、スケジューラ32とHARQエンティティ33を備える。スケジューラ32は、候補テーブル321を備える。
HARQエンティティ33は、n個のHARQプロセス34を備える。n個のHARQプロセス34は、それぞれHARQ再送制限タイマー342を備え、HARQ再送制限タイマー値343を保持する。
RLCエンティティ40はベアラ毎に設定され、それぞれリモート並べ替えタイマー値(t-Reordering-remote)43を保持する。
<動作>
次に、実施の形態2の移動通信システム12における送信側装置の動作を、図10を参照して説明する。RRC層50は、ベアラの確立または再構成の時に、新たなRLCエンティティ40を生成し、RLCエンティティ40にリモート並べ替えタイマー値43を設定する。リモート並べ替えタイマー値43は、実施の形態1で説明した受信側装置のRLCエンティティ40に設定される並べ替えタイマー値(t-Reordering)と同じ値である。下りリンクの場合、送信側装置である無線基地局200のRRC層50が、受信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、受信側RLCエンティティ40に設定すべき並べ替えタイマー値(t-Reordering)を通知する。この並べ替えタイマー値と同じ値を、RRC層50が無線基地局200に新たに生成したRLCエンティティ40に対し、リモート並べ替えタイマー値43として設定する。上りリンクの場合、受信側装置である無線基地局200のRRC層50が、新たに生成したRLCエンティティ40に並べ替えタイマー値(t-Reordering)を設定する。無線基地局200のRRC層50は、この並べ替えタイマー値と同じ値を、送信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージにリモート並べ替えタイマー値(t-Reordering-remote)として載せて通知する。ユーザ端末100のRRC層50は、無線基地局200のRRC層50から取得したリモート並べ替えタイマー値を、ユーザ端末100に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、リモート並べ替えタイマー値43として設定する。
次に、実施の形態2の移動通信システム12における送信側装置の動作を、図10を参照して説明する。RRC層50は、ベアラの確立または再構成の時に、新たなRLCエンティティ40を生成し、RLCエンティティ40にリモート並べ替えタイマー値43を設定する。リモート並べ替えタイマー値43は、実施の形態1で説明した受信側装置のRLCエンティティ40に設定される並べ替えタイマー値(t-Reordering)と同じ値である。下りリンクの場合、送信側装置である無線基地局200のRRC層50が、受信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、受信側RLCエンティティ40に設定すべき並べ替えタイマー値(t-Reordering)を通知する。この並べ替えタイマー値と同じ値を、RRC層50が無線基地局200に新たに生成したRLCエンティティ40に対し、リモート並べ替えタイマー値43として設定する。上りリンクの場合、受信側装置である無線基地局200のRRC層50が、新たに生成したRLCエンティティ40に並べ替えタイマー値(t-Reordering)を設定する。無線基地局200のRRC層50は、この並べ替えタイマー値と同じ値を、送信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージにリモート並べ替えタイマー値(t-Reordering-remote)として載せて通知する。ユーザ端末100のRRC層50は、無線基地局200のRRC層50から取得したリモート並べ替えタイマー値を、ユーザ端末100に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、リモート並べ替えタイマー値43として設定する。
ベアラを解放する際、RRC層50は既存の解放対象のRLCエンティティ40を削除する。それと同時に、RLCエンティティ40に設定されたリモート並べ替えタイマー値43は削除される。
送信側装置のMACエンティティ30において、スケジューラ32が、どのベアラについてデータ送信するかを決定し、ベアラ間にTBサイズを割り振る。スケジューラ32は、割り振ったTBサイズに応じたRLC−PDUを、ベアラに対応するRLCエンティティ40から受け取り、TBに多重する。ここで、RLCエンティティ40は、RLC−PDUにリモート並べ替えタイマー値43を付随してスケジューラ32に渡す。スケジューラ32は、RLC−PDUを受け取る時に、付随するリモート並べ替えタイマー値43を候補テーブル321に追加する。スケジューラ32は、TBに多重するRLC−PDUが揃った時点で、候補テーブル321中の最大値を選択する。そして、スケジューラ32は、多重化したTBを、次のTBを送信可能な状態のHARQプロセス34に渡す時に、前記の最大値をHARQ再送制限タイマー値343として設定する。その後、スケジューラ32は、候補テーブル321をクリアする。なお、図示しないが、移動通信システム12がCAを採用する場合、CC毎に設けられたHARQエンティティ33が上記のTBを構成する動作を行う。その結果、HARQ再送制限タイマー値343は、当該CCのHARQエンティティ33に含まれるHARQ再送制限タイマー値343として設定される。
図11は、実施の形態2の移動通信システム12における送信側HARQプロセス34の動作を示すフローチャートである。以下、図11に沿って送信側HARQプロセス34の動作を説明する。
送信側HARQプロセス34は、スケジューラ32から送信対象のTBを受け取ると(ステップS201)、当該TBをHARQプロセス34毎に備える再送バッファに保存する(ステップS202)。次に、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342を起動する(ステップS203)。HARQ再送制限タイマー342は、後述するステップS207の処理によって停止されない限り、ステップS203の起動からHARQ再送制限タイマー値343の期間を経過した時点で満了する。続いて、送信側HARQプロセス34は、再送バッファに保存しているTBを受信側HARQプロセス34へ初送し(ステップS204)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待機する(ステップS205)。
受信側HARQプロセス34からの応答がACK応答であれば(ステップS206でYes)、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342を停止する(ステップS207)。そして、送信側HARQプロセス34は再送バッファを解放し(ステップS208)、次のTBを送信可能な状態にする。
ステップS206で受信側HARQプロセス34からの応答がNACK応答であれば(ステップS206でNo)、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342が満了したかを判定する(ステップS209)。ステップS209でHARQ再送制限タイマー342がまだ満了していない場合、送信側HARQプロセス34は再送バッファに保存しているTBを、受信側HARQプロセス34へ送信、すなわち再送する(ステップS210)。その後、送信側HARQプロセス34はステップS205に戻り、再び受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待機する。
ステップS209でHARQ再送制限タイマー342が満了している場合、送信側HARQプロセス34は再送バッファを解放し(ステップS211)、次のTBを送信可能な状態にする。すなわち、ステップS204またはステップS210で送信したTBの再送を終了する。このHARQ再送制限タイマー342による再送終了判断は、最大HARQ送信回数による再送終了判断に優先する。すなわち、送信側HARQプロセス34は、ステップS211の時点で、再送回数に初送の1回を加えた回数が最大HARQ送信回数に達していなくても、再送を終了する。
図12は、実施の形態2の移動通信システム12における送信側装置と受信側装置の間の伝送の一例を示す図である。両装置間には2つのベアラが設定され、ベアラに対応して両装置には2組のRLCエンティティ40、すなわちRLC−1とRLC−2が設定されている。なお、送信側装置のMAC層のHARQエンティティ33には、無限大の最大HARQ送信回数が設定されているものとする。そして、受信側装置のRLCエンティティ40には、RLC−1の並べ替えタイマー値としてt-Reordering-1が、RLC−2の並べ替えタイマー値としてt-reordering-2が設定されている。なお、(t-Reordering-1 > t-Reordering-2)である。
ベアラの確立または再構成の時に、RRC層50は、送信側RLCエンティティ40のリモート並べ替えタイマー値43を設定する。すなわち、RRC層50は、RLC−1にt-Reordering-1を、RLC−2にt-Reordering-2を設定する。送信側装置のMACエンティティ30において、スケジューラ32が、RLC−1とRLC−2からRLC−PDUを受け取ってTBに多重する。この時スケジューラ32は、RLC−1から取得したRLC−PDUに付随するリモート並べ替えタイマー値43(t-Reordering-1)と、RLC−2から取得したRLC−PDUに付随するリモート並べ替えタイマー値43(t-Reordering-2)とが追加された候補テーブル321の中から、最大値であるt-Reordering-1を、HARQ再送制限タイマー値343として送信側HARQプロセス34に設定する。送信側HARQプロセス34は、HARQ再送制限タイマー342を起動し(図11のステップS203)、TBを初送する(ステップS204)。
図12では、このTBが受信側装置においてエラーありで受信された場合を例示している。受信側HARQプロセス34はNACK応答を行う。また、受信側RLCエンティティ40のRLC−1およびRLC−2は、TBに多重されたRLC−PDUのシーケンス番号が抜けたことを検出し、それぞれ並べ替えタイマーを起動する。
送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からNACK応答を受ける度に、HARQ再送制限タイマー342が満了したかを判定する(図11のステップS209)。HARQ再送制限タイマー342が満了していなければ、送信側HARQプロセス34はTBを再送する(ステップS210)。図12の例では、再送したTBも受信側装置においてエラーありで受信される。受信側HARQプロセス34は、エラーありのTBを受信する度にNACK応答を行う。このように、送信側HARQプロセス34によるTBの再送と受信側HARQプロセス34によるNACK信号の応答が何度も繰り返される。
受信側装置において、RLC−2の並べ替えタイマーは起動からt-Reordering-2が経過した時点で満了する。その後、RLC−1の並べ替えタイマーも起動からt-Reordering-1が経過した時点で満了する。RLC−1の並べ替えタイマーの満了と同時に、送信側HARQプロセス34において、HARQ再送制限タイマー342が起動からt-Reordering-1が経過をもって満了する。
その後、送信側HARQプロセス34はNACK応答を受信すると、図11のフローは、ステップS206でNo、ステップS209でYesとなる。そして、送信側HARQプロセス34は再送バッファを開放し、TBの再送を止める(ステップS211)。
<変形例>
上記の説明において、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342を備えたが、代わりに初送時刻を記録するメモリ等を備えても良い。その場合、送信側HARQプロセス34は図11のステップS203で現在時刻を初送時刻として記録し、ステップS209ではステップS203で記録した初送時刻からの経過時間がHARQ再送制限タイマー値343を超えているかを判定する。
上記の説明において、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342を備えたが、代わりに初送時刻を記録するメモリ等を備えても良い。その場合、送信側HARQプロセス34は図11のステップS203で現在時刻を初送時刻として記録し、ステップS209ではステップS203で記録した初送時刻からの経過時間がHARQ再送制限タイマー値343を超えているかを判定する。
また、上記の説明では、送信側の最大HARQ送信回数を無限大とした。しかし、HARQ再送がACK信号の伝送エラーに対処する等の目的であれば、無線アクセスネットワークで運用され得る並べ替えタイマー値に鑑みて、十分に大きな回数が最大HARQ送信回数として設定されれば良い。また、最大HARQ送信回数を予め取り決めておき、RRCメッセージによる最大HARQ送信回数の設定を省略しても良い。
また、上記の説明では、送信側HARQプロセス34は、HARQ再送制限タイマー342の満了後にNACK応答を受信した時に、図11のステップS211においてTBの再送を止めた。しかし、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー342の満了時に即、再送を止めてもよい。
また、上記の説明では、下りリンクと上りリンクにおける並べ替えタイマー値を、無線基地局200が決定したが、ユーザ端末100が決定してもよい。例えば、下りリンクの場合、ユーザ端末が、ベアラに要求される伝送遅延上限値、または順序補正処理のために割当て可能なデータバッファあるいはキューの容量などに基づいて、並べ替えタイマー値を決定してもよい。ユーザ端末100が決定した並べ替えタイマー値は、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージに載せて、ユーザ端末100から無線基地局200に通知してもよい。あるいは、ユーザ端末100の保有メモリ量などの属性情報、または当該属性情報を指し示すインデクス値、または機種識別子を、コネクション確立時のRRCメッセージに載せてユーザ端末100から無線基地局200に通知しておく。そして、無線基地局200が、ベアラ確立または再構成時に無線基地局200がベアラに要求される伝送遅延上限値、若しくはユーザ端末100が順序補正処理のために割当て可能なデータバッファあるいはキューの容量などに基づいて、並べ替えタイマー値を決定してもよい。
また、上記の説明では、送信側HARQプロセス34が1つのHARQ再送制限タイマー342を備えた。しかし、送信側HARQプロセス34は、RLC−PDUに対応した複数のHARQ再送制限タイマー342を備えてもよい。この場合、スケジューラ32は、候補テーブル321中の最大値をHARQ再送制限タイマー値343に設定する代わりに、候補テーブル321中の一部または全てのリモート並べ替えタイマー値43を、RLC−PDUの識別情報と対応づけてHARQ再送制限タイマー値343に設定する。そして、送信側HARQプロセス34は、図11のステップS203において、RLC−PDU毎に複数のHARQ再送制限タイマー342を起動する。さらに送信側HARQプロセス34は、図11のステップS209において、ステップS203で起動した全てのHARQ再送制限タイマー342が満了していた場合、ステップS211に進みTBの再送を停止する。一方、図11のステップS209において、一部のHARQ再送制限タイマー342が満了していた場合、送信側HARQプロセス34は、満了したHARQ再送制限タイマー342に対応するRLC−PDUを送信対象のTBから除去して再送を継続する。このとき、送信側HARQプロセス34は、送信対象のTBからPLC−PDUが除去された領域を、別のデータ送信に利用しても良い。あるいは、送信側HARQプロセス34は、より小さなTBサイズの変調方式または符号化率でTBを再送してもよい。
また、送信側HARQプロセス34が1つのHARQ再送制限タイマー342を備える場合でも、スケジューラ32は、候補テーブル321中の一部または全てのリモート並べ替えタイマー値43を選択してHARQ再送制限タイマー値343に設定し、送信側HARQプロセス34はHARQ再送制限タイマー値343の昇順にHARQ再送制限タイマー342を起動しても良い。すなわち、送信側HARQプロセス34は、一つのHARQ再送制限タイマー値343でHARQ再送制限タイマー342が満了したら次のHARQ再送制限タイマー値343でHARQ再送制限タイマー342を起動する。そして、満了済みのHARQ再送制限タイマー342のHARQ再送制限タイマー値343に対応するRLC−PDUを送信対象のTBから除去して再送を継続する。
なお、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせてもよい。例えば、下りリンクと上りリンクとで実施の形態1と実施の形態2を使い分けてもよいし、下りリンクあるいは上りリンクに実施の形態1と実施の形態2の両方を同時に適用してもよい。
<効果>
以上説明したように、実施の形態2の移動通信システム12において、受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると、並び替えタイマー41を起動し、並べ替えタイマー41が満了するまで抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。そして、送信側装置のMAC層のHARQプロセス34は、並べ替えタイマー41と同時に満了するHARQ再送制限タイマー342を備え、HARQ再送制限タイマー342の満了時に、PDUの再送を終了する。従って、移動通信システム12によれば、RLCの並べ替え待ち時間に相応した回数のHARQ再送を行うことができる。そのため、移動通信システム12によれば、無駄な再送による無線リソース浪費と無駄な伝送遅延増大を防止することが可能である。
以上説明したように、実施の形態2の移動通信システム12において、受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると、並び替えタイマー41を起動し、並べ替えタイマー41が満了するまで抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替える。そして、送信側装置のMAC層のHARQプロセス34は、並べ替えタイマー41と同時に満了するHARQ再送制限タイマー342を備え、HARQ再送制限タイマー342の満了時に、PDUの再送を終了する。従って、移動通信システム12によれば、RLCの並べ替え待ち時間に相応した回数のHARQ再送を行うことができる。そのため、移動通信システム12によれば、無駄な再送による無線リソース浪費と無駄な伝送遅延増大を防止することが可能である。
<実施の形態3>
実施の形態1と実施の形態2では、RLCの並べ替え待ち時間に相応したHARQ再送を行う装置及び方法を示した。一方、ベアラによっては、同じ並べ替え時間内に更に伝送エラー率を低減したいという要求がありうる。例えば、符号化された映像データの中でキーフレームに該当するデータを伝送するベアラ、または緊急停止等の制御信号データを伝送するベアラなどは、特に伝送エラー率の低減が求められる。実施の形態3では、時間内の再送頻度を増やすことで伝送エラー率をさらに低減する移動通信システムについて説明する。
実施の形態1と実施の形態2では、RLCの並べ替え待ち時間に相応したHARQ再送を行う装置及び方法を示した。一方、ベアラによっては、同じ並べ替え時間内に更に伝送エラー率を低減したいという要求がありうる。例えば、符号化された映像データの中でキーフレームに該当するデータを伝送するベアラ、または緊急停止等の制御信号データを伝送するベアラなどは、特に伝送エラー率の低減が求められる。実施の形態3では、時間内の再送頻度を増やすことで伝送エラー率をさらに低減する移動通信システムについて説明する。
実施の形態3の移動通信システム13の構成は、図1に示した通りであり、ユーザ端末100と無線基地局200からなる。図13は、移動通信システム13における送信側装置のブロック図である。図13では、MAC層とRLC層を中心に送信側装置の構成を示している。なお、送信側装置とは、下りリンクにおける無線基地局200であり、上りリンクにおけるユーザ端末100である。
図13において、送信側装置は、MACエンティティ30、RLCエンティティ40、およびRRC層50を備える。MACエンティティ30は、スケジューラ32およびHARQエンティティ33を備える。スケジューラ32は、HARQ冗長再送カウント値候補テーブル322を備える。HARQエンティティ33は、n個のHARQプロセス34を備える。各HARQプロセス34は、HARQ冗長再送カウンタ344を備える。RLCエンティティ40はベアラ毎に設定される。各RLCエンティティ40は冗長再送カウント値44を保持する。
移動通信システム13における受信側装置の構成は、図7に示した実施の形態1の移動通信システム11における受信側装置の構成と同様である。なお、本実施の形態では、冗長再送を行う構成を実施の形態1に適用した例を説明するが、本構成は実施の形態2にも適用可能である。
<動作>
次に、移動通信システム13における送信側装置の動作を、図13を参照して説明する。RRC層50は、ベアラの確立または再構成の時に、新たなRLCエンティティ40を生成し、RLCエンティティ40に冗長再送カウント値44を設定する。伝送エラー率を低減すべきベアラについては「1」が、その他通常のベアラについては「0」が、冗長再送カウント値44に設定される。冗長再送カウント値44は、ベアラの特性に基づいて、無線基地局200が決定することが可能である。例えば、下りリンクの場合、送信側装置である無線基地局200のRRC層50が、無線基地局200に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、冗長再送カウント値44を設定する。また、上りリンクの場合、無線基地局200のRRC層50が、送信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージに載せて冗長再送カウント値44を通知する。そして、ユーザ端末100のRRC層50が、その値をユーザ端末100に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、冗長再送カウント値44として設定する。
次に、移動通信システム13における送信側装置の動作を、図13を参照して説明する。RRC層50は、ベアラの確立または再構成の時に、新たなRLCエンティティ40を生成し、RLCエンティティ40に冗長再送カウント値44を設定する。伝送エラー率を低減すべきベアラについては「1」が、その他通常のベアラについては「0」が、冗長再送カウント値44に設定される。冗長再送カウント値44は、ベアラの特性に基づいて、無線基地局200が決定することが可能である。例えば、下りリンクの場合、送信側装置である無線基地局200のRRC層50が、無線基地局200に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、冗長再送カウント値44を設定する。また、上りリンクの場合、無線基地局200のRRC層50が、送信側装置であるユーザ端末100のRRC層50に、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージに載せて冗長再送カウント値44を通知する。そして、ユーザ端末100のRRC層50が、その値をユーザ端末100に新たに生成したRLCエンティティ40に対して、冗長再送カウント値44として設定する。
ベアラを解放する際、RRC層50は既存の解放対象のRLCエンティティ40を削除する。このとき、冗長再送カウント値44も同時に削除される。
次に、送信側装置のMACエンティティ30の動作を、これまでより細かく説明する。ここでは、スケジューラ32は、各HARQプロセス34に対して以下3種類の指示を行い、指示に対する結果としてHARQプロセス34からTB「送信済」またはTB「無送信」を受け取るものとする。
(1)初送指示(TBおよび冗長再送カウント値を付随する)
(2)通常再送指示
(3)冗長再送指示
図14は、実施の形態3のスケジューラ32の動作を示すフローチャートである。
(2)通常再送指示
(3)冗長再送指示
図14は、実施の形態3のスケジューラ32の動作を示すフローチャートである。
スケジューラ32は、TTI毎に訪れうるTB送信機会を待つ(ステップS301)。TB送信機会が訪れると、スケジューラ32はn個のHARQプロセス34から一つを選択し、選択したHARQプロセス34に通常再送指示を行う(ステップS302)。その後、スケジューラ32はHARQプロセス34から「送信済」の結果を受け取ると(ステップS303でYes)、処理を終了してステップS301に戻る。一方、スケジューラ32はHARQプロセス34から「無送信」の結果を受け取ると(ステップS303でNo)、通常再送指示を行っていない他のHARQプロセスがあるかを判断する(ステップS304)。通常再送指示を行っていない他のHARQプロセスがあれば、スケジューラ32は当該HARQプロセスを選択し(ステップS305)、新たに選択したHARQプロセスに通常再送指示を行う(ステップS302)。このように、スケジューラ32はHARQプロセス34に通常再送指示した結果が「無送信」であれば、未指示の他のHARQプロセス34に対して通常再送指示を行う。n個のHARQプロセス34に対する通常再送指示の結果が全て「無送信」となると、未指示の他のHARQプロセス34はなく(ステップS304でNo)、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。
ステップS306において、スケジューラ32はどのベアラについてデータを送信するか決定する。いずれかのRLCエンティティ40が送信すべきデータを保有している場合、スケジューラ32は対象ベアラありと判定する(ステップS307でYes)。そして、スケジューラ32はベアラ間にTBサイズを割り振り、割り振ったTBサイズに応じたRLC−PDUを、ベアラに対応するRLCエンティティ40から受け取り、TBに多重する(ステップS308)。ここで、RLCエンティティ40は、RLC−PDUに冗長再送カウント値44を付随してスケジューラ32に渡す。スケジューラ32は、RLC−PDUを受け取る時に、付随する冗長再送カウント値44をHARQ冗長再送カウント値候補テーブル322に追加する。スケジューラ32は、TBに多重するRLC−PDUが揃った時点で、HARQ冗長再送カウント値候補テーブル322中の最大値を選択して冗長再送カウント値とする。
次に、スケジューラ32はn個のHARQプロセス34から一つを選択し、選択したHARQプロセス34に初送指示を行う(ステップS309)。初送指示を受けて送信される多重化したTBには、冗長再送カウント値が付随する。
その後、スケジューラ32はHARQプロセス34から「送信済」の結果を受け取ると(ステップS310でYes)、次のTB送信機会を待つ(ステップS301)。一方、スケジューラ32はHARQプロセス34から「無送信」の結果を受け取ると(ステップS310でNo)、初送指示を行っていない他のHARQプロセスがあるかを判断する(ステップS311)。初送指示を行っていな他のHARQプロセスがある場合、スケジューラ32は当該HARQプロセスを選択し(ステップS312)、新たに選択したHARQプロセスに初送指示を行う(ステップS309)。このように、スケジューラ32はHARQプロセス34に初送指示した結果が「無送信」であれば、未指示の他のHARQプロセス34に対して初送指示を行う。n個のHARQプロセス34に対する初送指示の結果が全て「無送信」となると、未指示の他のHARQプロセス34はなく(ステップS311でNo)、スケジューラ32の処理はステップS313に進む。但し、一般的にはこうしたケースが発生しないようにHARQプロセス数(n)が決定される。
以上に説明したスケジューラ32の動作は、冗長再送カウント値44に関する部分を除き、従来と同様である。ステップS309からステップS312の動作が、多重化したTBを次のTBを送信可能な状態のHARQプロセス34に渡す動作に相当する。
ステップS307において、いずれのRLCエンティティ40も送信すべきデータを保有していない場合、スケジューラ32は対象ベアラなしと判定してステップS313に進む。ステップS313においてスケジューラ32は、n個のHARQプロセス34から一つを選択し、選択したHARQプロセス34に対して冗長再送指示を行う。
その後、スケジューラ32はHARQプロセス34から「送信済」の結果を受け取ると(ステップS314でYes)、次のTB送信機会を待つ(ステップS301)。一方、スケジューラ32はHARQプロセス34から「無送信」の結果を受け取ると(ステップS314でNo)、冗長再送指示を行っていない他のHARQプロセスがあるかを判断する(ステップS315)。冗長再送指示を行っていない他のHARQプロセスがある場合、スケジューラ32は当該HARQプロセスを選択し(ステップS316)、新たに選択したHARQプロセスに冗長再送指示を行う(ステップS313)。このように、スケジューラ32はHARQプロセス34に冗長再送指示した結果が「無送信」であれば、未指示の他のHARQプロセス34に対して冗長再送指示を行う。n個のHARQプロセス34に対する冗長再送指示の結果が全て「無送信」となると、未指示の他のHARQプロセス34はなく(ステップS315でNo)、スケジューラ32は次のTB送信機会を待つ(ステップS301)。
図15は、実施の形態3の送信側HARQプロセス34の動作を示すフローチャートである。以下、図15のフローに沿って実施の形態3の送信側HARQプロセス34の動作を説明する。まず、送信側HARQプロセス34は初期状態で次のTBを送信可能な状態にある(ステップS401)。送信側HARQプロセス34は、スケジューラ32からの指示を受けると、指示が初送指示か否かを判断する(ステップS402)。指示が通常再送指示または冗長再送指示である場合は(ステップS402でNo)、再送すべきTBが再送バッファにないため、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返し(ステップS403)、次のTBを送信可能な状態にする(ステップS401)。
ステップS402において指示が初送指示であった場合、送信側HARQプロセス34はスケジューラ32から送信対象のTBを受け取り(ステップS404)、初送指示に付随する冗長再送カウント値44をHARQ冗長再送カウンタ344に設定する(ステップS405)。そして、送信側HARQプロセス34は、TBを送信側HARQプロセス34毎に備える再送バッファに保存する(ステップS406)。さらに、送信側HARQプロセス34は、TBを受信側HARQプロセス34へ初送し(ステップS407)、「送信済」の結果をスケジューラ32に返し(ステップS408)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。
その後、送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からの応答より先にスケジューラ32からの指示を受けると、その指示が冗長再送か否かを判断する(ステップS410)。受信側HARQプロセス34からの応答より先にスケジューラ32からの指示がない場合、送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からの応答がACK応答か否かを判断する(ステップS412)。ACK応答の場合、送信側HARQプロセス34は再送バッファを解放し(ステップS413)、次のTBを送信可能な状態になる(ステップS401)。
ステップS412で受信側HARQプロセス34からの応答がNACK応答である場合、送信側HARQプロセス34はスケジューラ32からの通常再送指示を待つ(ステップS414)。そして、送信側HARQプロセス34はスケジューラ32からの指示を受けると、指示が通常再送指示か否かを判断する(ステップS415)。ステップS415で指示が初送指示である場合、再送バッファは解放されておらず次のTBを送信可能な状態にないため、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS416)、通常再送指示を待つ(ステップS414)。また、ステップS415で指示が冗長再送指示である場合も、通常再送を優先するため、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS416)、ステップS414に戻る。一方、ステップS415で指示が通常再送指示である場合、送信側HARQプロセス34は再送バッファに保存している送信対象TBを受信側HARQプロセス34へ再送する(ステップS417)。そして、送信側HARQプロセス34は「送信済」の結果をスケジューラ32に返し(ステップS418)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。
ステップS410において、送信側HARQプロセス34が受信側HARQプロセス34からの応答より先にスケジューラ32から初送指示を受けた場合(ステップS410でNo)、再送バッファは解放されておらず次のTBを送信可能な状態にないため、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS411)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。また、ステップS410において、送信側HARQプロセス34が受信側HARQプロセス34からの応答より先にスケジューラ32から通常再送指示を受けた場合も(ステップS410でNo)、受信側HARQプロセス34からの応答があるまで通常再送の要否が不明であるため、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS411)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。
ステップS410において、送信側HARQプロセス34が受信側HARQプロセス34からの応答より先にスケジューラ32から冗長再送指示を受けた場合(ステップS410でYes)、送信側HARQプロセス34はHARQ冗長再送カウンタ344が0より大きいか否かを判断する(ステップS419)。HARQ冗長再送カウンタ344が0、すなわち残数なしの場合、送信側HARQプロセス34は「無送信」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS420)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。
一方、HARQ冗長再送カウンタ344が0より大きい、すなわち残数ありの場合、送信側HARQプロセス34はHARQ冗長再送カウンタ344を1つ減算し(ステップS421)、再送バッファに保存している送信対象TBを受信側HARQプロセス34へ冗長再送として送信する(ステップS422)。そして、送信側HARQプロセス34は「送信済」の結果をスケジューラ32に返し(ステップS423)、受信側HARQプロセス34からのACK応答またはNACK応答を待つ(ステップS409)。
なお、図13から図15で明示はしないが、CAの場合、スケジューラ32はTTI毎に各CCについて図14の動作をする。すなわち、スケジューラ32は各CCのHARQエンティティ33に含まれるHARQプロセス34に、冗長再送カウント値を付随した初送指示を行う。
図16は、実施の形態3の移動通信システム13における送信側装置と受信側装置の間の伝送の一例を示す図である。両装置間には2つのベアラが設定され、ベアラに対応して両装置には2組のRLCエンティティ40、すなわちRLC−1とRLC−2が設定されている。RLC−1は伝送エラー率を低減すべきベアラ、RLC−2は一般のベアラである。なお、送信側装置のMAC層のHARQエンティティ33には、無限大の最大HARQ送信回数が設定されているものとする。また説明のため、TBが3回目の再送でようやくエラーなしに伝送される無線リンク状態を仮定する。
ベアラの確立または再構成の時に、送信側装置のRLCエンティティ40では、冗長再送カウント値44が設定される。具体的には、RLC−1の冗長再送カウント値44に「1」が設定され、RLC−2の冗長再送カウント値44に「0」が設定される。送信側装置のMACエンティティ30において、n個のHARQプロセス34の初期状態は次のTBを送信可能な状態とする。
以下、図16に示す伝送例を、図14と図15のフローチャートに沿って説明する。まず、最初のTB送信機会が訪れると、スケジューラ32は図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を行う。しかし、送信側HARQプロセス34の結果は全て「無送信」となり、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。スケジューラ32は、ステップS308でRLC−1からRLC−PDUを受け取ってTBに多重し、RLC−1の冗長再送カウント値44「1」をTBに付随する。そして、スケジューラ32はステップS309に従ってHARQプロセス34(p0)に初送指示を行う。ここでは、RLC−1がTBサイズ分の送信データを保有しているものとする。
送信側HARQプロセス34(p0)は、図15のステップS401からステップS408に従って、HARQ冗長再送カウンタ344に「1」を設定し、TBを初送し、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す。そして、送信側HARQプロセス34(p0)は、ステップS409で受信側HARQプロセス34(p0)からのACK信号またはNACK信号を待つ。
スケジューラ32は、送信側HARQプロセス34(p0)から「送信済」の結果を受けて、図14のステップS310からステップS301に戻る。スケジューラ32は、次のTB送信機会が訪れると、図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を行う。しかし、送信側HARQプロセス34(p0)は図15のステップS410からステップS411に進んで「無送信」の結果となり、他の送信側HARQプロセス34は図15のステップS402からステップS403に進んで「無送信」の結果となるため、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。
次に、スケジューラ32はステップS306からステップS308に従って、RLC−2からRLC−PDUを受け取ってTBに多重し、RLC−2の冗長再送カウント値44「0」をTBに付随する。そして、スケジューラ32はステップS309に従ってHARQプロセス34(p0)に初送指示を行う。ここでは、RLC−2がTBサイズ分の送信データを保有しているものとする。
送信側HARQプロセス34(p0)は、図15のステップS409において初送指示を受け、ステップS411で「無送信」の結果をスケジューラ32に返す。従って、この結果を受けたスケジューラ32は、図14のステップS310からステップS312に従って、次の送信側HARQプロセス34(p1)を選択し、ステップS309で送信側HARQプロセス34(p1)に対して初送指示を行う。
送信側HARQプロセス34(p1)は、図15のステップS401からステップS408に従って、HARQ冗長再送カウンタ344に「0」を設定し、TBを初送し、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す。そして、送信側HARQプロセス34(p1)は、ステップS409でACK信号またはNACK信号を待つ。スケジューラ32は、送信側HARQプロセス34(p1)から「送信済」の結果を受けて、図14のステップS310からステップS301に戻る。
こうして、RLC−1とRLC−2には送信すべきデータがなくなる。ここで、スケジューラ32は次のTB送信機会が訪れると、図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を行う。しかし、HARQプロセス34(p0,p1)は図15のステップS410からステップS411で「無送信」の結果となり、他のHARQプロセス34は図15のステップS402からステップS403で「無送信」の結果となる。従って、スケジューラ32はステップS306に進み、ステップS307で対象ベアラなしと判定し、ステップS313でHARQプロセス34(p0)に冗長再送指示を行う。
冗長再送指示を受けたHARQプロセス34(p0)は、図15のステップS419においてHARQ冗長再送カウンタ344の「1」が0より大きいため、ステップS421でHARQ冗長再送カウンタ344を「0」に減算する。そして、HARQプロセス34(p0)は、TBを冗長再送し(ステップS422)、「送信済」の結果をスケジューラ32に返して(ステップS423)、ステップS409に戻る。スケジューラ32は、HARQプロセス34(p0)から「送信済」の結果を受けて、図14のステップS314からステップS301に戻る。
スケジューラ32は、次のTB送信機会が訪れると、図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を行う。しかし、前回同様にHARQプロセス34の送信結果は全て「無送信」となるため、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。スケジューラ32は、ステップS307で対象ベアラなしと判定し、ステップS313に進む。スケジューラ32は、ステップS313からステップS316に従って冗長再送指示を行う。
HARQプロセス34(p0)は、図15のステップS409においてスケジューラ32から冗長再送指示を受けると、HARQ冗長再送カウンタ344をチェックする(ステップS419)。HARQ冗長再送カウンタ344が既に「0」であるため、HARQプロセス34(p0)は、「無送信」の結果を返して(ステップS420)、ステップS409に戻る。HARQプロセス34(p1)は、図15のステップS409においてスケジューラ32から冗長再送指示を受けると、HARQ冗長再送カウンタ344をチェックする(ステップS419)。HARQ冗長再送カウンタ344は初期値から「0」であるため、HARQプロセス34(p1)は、「無送信」の結果を返して(ステップS420)、ステップS409に戻る。HARQプロセス34(p2,p3)は、図15のステップS401においてスケジューラ32から冗長再送指示を受けると、「無送信」の結果を返して(ステップS403)、ステップS401に戻る。
スケジューラ32は、こうしてHARQプロセス34(p0,p1,p2,p3)から「無送信」の結果を受けると、ステップS315でNoとなりステップS301に戻る。この結果、TBは送信されない。
次に、受信側HARQプロセス34(p0)から送信側HARQプロセス34(p0)にNACK応答が到着すると、送信側HARQプロセス34(p0)の処理は図15のステップS412でNoとなり、通常再送機会を待つ(ステップS414)。スケジューラ32に次のTB送信機会が訪れて、図14のステップS302からステップS305に従い通常再送指示を行うと、送信側HARQプロセス34(p0)はTBを再送し(ステップS417)、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す(ステップS418)。従って、スケジューラ32の処理は、ステップS303でYesとなりステップS301に戻る。
次に、受信側HARQプロセス34(p1)から送信側HARQプロセス34(p1)にNACK応答が到着すると、送信側HARQプロセス34(p1)の処理は図15のステップS412でNoとなり、通常再送機会を待つ(ステップS414)。スケジューラ32に次のTB送信機会が訪れて、図14のステップS302からステップS305に従い通常再送指示を行うと、送信側HARQプロセス34(p1)はTBを再送し(ステップS417)、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す(ステップS418)。従って、スケジューラ32の処理は、ステップS303でYesとなりステップS301に戻る。
次に、受信側HARQプロセス34(p0)から送信側HARQプロセス34(p0)に到着するNACK応答は、前述の冗長再送に対するものである。送信側HARQプロセス34(p0)はこのNACK応答を受けると、その処理は図15のステップS412でNoとなり、通常再送機会を待つ(ステップS414)。スケジューラ32に次のTB送信機会が訪れると、スケジューラ32は図14のステップS302からステップS305に従い通常再送指示を行う。そして、HARQプロセス34(p0)がTBを再送し(ステップS417)、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す(ステップS418)。従って、スケジューラ32の処理は、ステップS303でYesとなりステップS301に戻る。図16には、これ以降、同様に再送が繰り返される様子を示している。
その後、HARQプロセス34(p0)は、3回目の再送に対するACK応答が到着すると、再送バッファを開放し(ステップS413)、次のTBを送信可能な状態に戻る(ステップS401)。スケジューラ32に次のTB送信機会が訪れると、スケジューラ32は図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を行う。しかし、HARQプロセス34の結果は全て「無送信」となるため、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。スケジューラ32は、RLC−1からRLC−PDUを受け取ってTBに多重し(ステップS308)、RLC−1の冗長再送カウント値44「1」をTBに付随して、HARQプロセス34(p0)に初送指示を行う(ステップS309)。
HARQプロセス34(p0)は、図15のステップS401からステップS408に従ってTBを初送し、HARQ冗長再送カウンタ344に「1」を設定し、「送信済」の結果をスケジューラ32に返す。そして、HARQプロセス34(p0)はACK信号またはNACK信号を待つ(ステップS409)。スケジューラ32は、HARQプロセス34(p0)から「送信済」の結果を受け、その処理は図14のステップS310からステップS301に戻る。
スケジューラ32に次のTB送信機会が訪れると、スケジューラ32は図14のステップS302からステップS305に従って通常再送指示を試みる。しかし、HARQプロセス34(p0、p1)の送信結果は、図15のステップS411で「無送信」となり、他のHARQプロセス34の送信結果は、図15のステップS403で「無送信」となる。従って、スケジューラ32の処理はステップS306に進む。スケジューラ32は、RLC−2からRLC−PDUを受け取ってTBに多重し(ステップS308)、RLC−2の冗長再送カウント値44「0」をTBに付随して、ステップS309からステップS312に従って初送指示を行う。
HARQプロセス34(p0、p1)は、図15のステップS409で初送指示を受け、ステップS411で「無送信」の結果をスケジューラ32に返す。この送信結果を受けたスケジューラ32は、次のHARQプロセス34(p2)を選択し(ステップS312)、HARQプロセス34(p2)に初送指示を行う(ステップS309)。
HARQプロセス34(p2)は、図15のステップS401からステップS408に従って、HARQ冗長再送カウンタ344に「0」を設定し、TBを初送し、「送信済」の結果をスケジューラ32に返信する。そして、HARQプロセス34(p2)はACK信号またはNACK信号を待つ(ステップS409)。スケジューラ32がHARQプロセス34(p2)の送信結果「送信済」を受けると、その処理は図14のステップS310からステップS301に戻る。以上が、図16に例示した移動通信システム13における装置間の伝送における、スケジューラ32とHARQプロセス34の動作である。
このように、各RLCに予め設定された冗長再送カウント値が冗長再送回数の上限となる。実施の形態1では、送信側HARQプロセス34は、受信側HARQプロセス34からNACK応答を受けるとTBを再送しており、NACK信号が、PDUの再送を要求する再送要求信号であった。しかし、実施の形態3では、送信側HARQプロセス34は冗長再送回数の上限に達するまで、受信側HARQプロセス34からのNACK応答を待たずに冗長再送を行う。RLC−1のRLC−PDUを伝送するTB「1」は、冗長再送される他、冗長再送に対するNACK応答に応じて高頻度で通常再送される。従って、冗長再送されないRLC−2のRLC−PDUを伝送するTB「2」に比べて、同じ時間内に高頻度で再送される。
なお、図14から図16では、HARQ再送待ちタイマーの満了によって受信側HARQプロセス34からACK応答が行われることを示していない。しかし、実際には、図14から図16で示した冗長再送制御が、実施の形態1で説明したHARQ再送待ちタイマーによるHARQ再送制御と同時に行われる。
<変形例>
上記の説明では、伝送エラー率を低減すべきベアラの冗長再送カウント値44に「1」、一般のベアラの冗長再送カウント値44に「0」が設定された。しかし、冗長再送カウント値44はこれらの値に限らず、ベアラの伝送エラー率を低減すべき程度に応じて「2」以上が設定されてもよい。
上記の説明では、伝送エラー率を低減すべきベアラの冗長再送カウント値44に「1」、一般のベアラの冗長再送カウント値44に「0」が設定された。しかし、冗長再送カウント値44はこれらの値に限らず、ベアラの伝送エラー率を低減すべき程度に応じて「2」以上が設定されてもよい。
また、上記の説明では、初送(図14のステップS306からステップS312)が冗長再送(ステップS313からステップS316)に優先して処理されたが、冗長再送が初送に優先して処理されてもよい。また、ベアラの要件に基づいて冗長再送の優先度を決定し、冗長再送カウント値と組み合わせてHARQプロセス34に設定してもよい。具体的には、例えば冗長再送指示に高優先と低優先の2種を設け、スケジューラ32は通常再送、冗長再送(高優先)、初送、冗長再送(低優先)の順に送信指示を行えばよい。
また、上記の説明においてHARQプロセス34は、初送後、最初のACK応答またはNACK応答が到着する前にも冗長再送を行った。しかし、最初のNACK応答が到着すること、または規定回数のNACK応答が到着することを、HARQプロセス34が冗長再送を行う条件としても良い。規定回数のNACK応答が到着することを冗長再送の条件とする場合、この規定回数はベアラの要件に基づいて決定され、冗長再送カウント値と組み合わせてHARQプロセス34に設定されるようにしてもよい。
なお、受信側HARQプロセス34はACK信号を応答した後に、冗長再送されたTBを受信することがある。受信側HARQプロセス34は、この遅れて受信したTBをNDIに基づいて再送と判定し破棄してもよい。
また、上記の説明では、送信側の最大HARQ送信回数を無限大とした。しかし、無線アクセスネットワークで運用され得る並べ替えタイマー値と、冗長再送による再送頻度の増加を考慮して、十分に大きな回数が最大HARQ送信回数として設定されれば良い。また、最大HARQ送信回数を予め取り決めておき、RRCメッセージによる最大HARQ送信回数の設定を省略しても良い。
また、上記の説明では、下りリンクと上りリンクにおける冗長再送カウント値を、無線基地局200が決定したが、ユーザ端末100が決定してもよい。例えば下りリンクの場合、ユーザ端末100が、ベアラの特性に基づいて冗長再送カウント値を決定しても良い。この場合、ユーザ端末100が決定した冗長再送カウント値は、ベアラ確立または再構成時のRRCメッセージに載せて、ユーザ端末100から無線基地局200に通知されても良い。
また、上記の説明では、RRC層50がRLCエンティティ40に冗長再送カウント値44を設定し、RLCエンティティ40が冗長再送カウント値44をTBに付随してスケジューラ32に渡した。しかし、RRC層50が冗長再送カウント値44をQCI(QoS Class Identifier)情報に付随してスケジューラ32に直接渡してもよい。また、冗長再送に関する設定値がQCIの定義に含まれても良い。
また、上記の説明では、CAの場合、全てのCCで等しく冗長再送が行われるものとしたが、一部のCCでだけ冗長再送が行われても良い。
<効果>
以上説明したように、本実施の形態の移動通信システム13では、実施の形態1の移動通信システム11または実施の形態2の移動通信システム12の構成に加えて以下の構成を備える。すなわち、送信側HARQプロセス34は、PDUを送信した後、予め定められた冗長再送回数の上限に達するまで、受信側装置のMAC層のHARQプロセス34からの再送要求信号を待たずにPDUの冗長再送を行う。従って、移動通信システム13によれば、実施の形態1,2の効果に加えて、冗長再送によりPDUの再送頻度が高まり、伝送エラー率が低減するという効果が得られる。
以上説明したように、本実施の形態の移動通信システム13では、実施の形態1の移動通信システム11または実施の形態2の移動通信システム12の構成に加えて以下の構成を備える。すなわち、送信側HARQプロセス34は、PDUを送信した後、予め定められた冗長再送回数の上限に達するまで、受信側装置のMAC層のHARQプロセス34からの再送要求信号を待たずにPDUの冗長再送を行う。従って、移動通信システム13によれば、実施の形態1,2の効果に加えて、冗長再送によりPDUの再送頻度が高まり、伝送エラー率が低減するという効果が得られる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,11,12,13 移動通信システム、30 MACエンティティ、31,32 スケジューラ、34 HARQプロセス、40 RLCエンティティ、41 並べ替えタイマー、50 RRC層、100 ユーザ端末、200 無線基地局、341 HARQ再送待ちタイマー、342 HARQ再送制限タイマー、344 HARQ冗長再送カウンタ。
Claims (6)
- 送信側装置と、前記送信側装置からHARQ(Hybrid Automatic repeat-request)方式によりPDU(Protocol Data Unit)が送信される受信側装置とを備える移動通信システム(11)であって、
前記受信側装置のRLC(Radio Link Control)層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると並び替えタイマー(41)を起動し、前記並べ替えタイマー(41)が満了するまで、抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、シーケンス番号を用いてPDUを並べ替え、
前記受信側装置のMAC(Medium Access Control)層のHARQプロセス(34)は、前記並べ替えタイマー(41)と同時に満了するHARQ再送待ちタイマー(341)を備え、前記HARQ再送待ちタイマー(341)の満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)に送信し、
前記送信側装置は、前記再送終了要求信号を受信するとPDUの再送を終了する、
移動通信システム(11)。 - 送信側装置から、HARQ(Hybrid Automatic repeat-request)方式によりPDU(Protocol Data Unit)が送信される受信側装置であって、
RLC(Radio Link Control)層において、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると、並び替えタイマー(41)を起動し、前記並べ替えタイマー(41)が満了するまで抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、前記シーケンス番号を用いてPDUを並べ替え、
MAC(Medium Access Control)層のHARQプロセス(34)は、前記並べ替えタイマー(41)と同時に満了するHARQ再送待ちタイマー(341)を備え、前記HARQ再送待ちタイマー(341)の満了時に、PDUの再送の終了を要求する信号である再送終了要求信号を前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)に送信する、
受信側装置。 - 送信側装置と、前記送信側装置からHARQ(Hybrid Automatic repeat-request)方式によりPDU(Protocol Data Unit)が送信される受信側装置とを備える移動通信システム(12)であって、
前記受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると、並び替えタイマー(41)を起動し、前記並べ替えタイマー(41)が満了するまで抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、前記シーケンス番号を用いてPDUを並べ替え、
前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)は、前記並べ替えタイマー(41)と同時に満了するHARQ再送制限タイマー(342)を備え、前記HARQ再送制限タイマー(342)の満了時に、PDUの再送を終了する、
移動通信システム(12)。 - HARQ方式によりPDUを受信側装置に送信する送信側装置であって、
前記受信側装置のRLC層は、受信したPDUに割り当てられたシーケンス番号に抜けを検知すると、並び替えタイマー(41)を起動し、前記並べ替えタイマー(41)が満了するまで抜けを検知したシーケンス番号のPDUの受信を試み、前記シーケンス番号を用いてPDUを並べ替え、
前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)は、受信側装置の並べ替えタイマーと同時に満了するHARQ再送制限タイマー(342)を備え、前記HARQ再送制限タイマー(342)の満了時に、PDUの再送を終了する、
送信側装置。 - 請求項1または請求項3に記載の移動通信システム(13)であって、
前記再送は冗長再送を含み、
前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)は、前記PDUを送信した後、予め定められた冗長再送回数の上限に達するまで、前記受信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)からのPDUの再送を要求する信号である再送要求信号を待たずに前記PDUの冗長再送を行う、
移動通信システム。 - 請求項4に記載の送信側装置であって、
前記再送は冗長再送を含み、
前記送信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)は、前記PDUを送信した後、予め定められた冗長再送回数の上限に達するまで、前記受信側装置のMAC層のHARQプロセス(34)からのPDUの再送を要求する信号である再送要求信号を待たずに前記PDUの冗長再送を行う、
送信側装置。
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