JPWO2019044983A1 - X線ct装置および画像生成方法 - Google Patents

X線ct装置および画像生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019044983A1
JPWO2019044983A1 JP2019539622A JP2019539622A JPWO2019044983A1 JP WO2019044983 A1 JPWO2019044983 A1 JP WO2019044983A1 JP 2019539622 A JP2019539622 A JP 2019539622A JP 2019539622 A JP2019539622 A JP 2019539622A JP WO2019044983 A1 JPWO2019044983 A1 JP WO2019044983A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
data
time
projection data
estimated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019539622A
Other languages
English (en)
Inventor
俊裕 利府
俊裕 利府
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CONNOISSEUR CO., LTD.
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Original Assignee
CONNOISSEUR CO., LTD.
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CONNOISSEUR CO., LTD., Nemoto Kyorindo Co Ltd filed Critical CONNOISSEUR CO., LTD.
Publication of JPWO2019044983A1 publication Critical patent/JPWO2019044983A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computerised tomographs

Abstract

このCT装置の画像データ処理ユニット(160)は、第1の画像と第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、当該動き情報のデータを利用し、第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像Im(A)′を生成する処理と、前記動き情報のデータを利用し、第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像Im(C)′を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、a6:第3の画像(Im(B))と、前記第1の推定画像(Im(A)′)または前記第2の推定画像(Im(C)′)を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理とを行うことを特徴とする。

Description

本発明は、X線CT装置および画像生成方法等に関し、特には、時間分解能に優れかつ対象物の動きによるアーチファクトを低減することができるX線CT装置および画像生成方法等を提供することにある。
従来、医用画像診断装置として、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、血管造影(アンギオグラフィ)撮像装置等が公知である。
X線CT装置においては、被検体にX線を照射するとともに被検体の身体を通過したX線を検出器で検出して生データを取得し、それに対して所定の前処理を施して投影データを生成する。そして、その投影データを用いて画像の再構成を行なって、被検体の関心部位の断層画像を生成する。画像の再構成としては、360°の範囲のスキャンデータから画像の再構成を行う手法と、180°+ファンビーム角(α)の範囲のスキャンデータから画像の再構成を行う手法などが知られている。なお、ファンビームの場合にはこのように180°+αのデータを用いることとなるが、パラレルビームの場合には180°分のデータでよく、また、ファンビームデータとパラレルビームとの変換(ファン−パラ変換などとも言われる)に関してもそれ自体従来公知である。
特許文献1では、動きのある対象物(一例で心臓など)を撮像する技術に関し、例えば図16に示すように、2つの画像を比較することで対象物の動き量のデータを得ることが開示されている。具体的には、第1の画像1310の対象物1311、1312と、第2の画像1320の対象物1321、1322との比較画像1330を利用して、対象物の動き量を知ることができる。同文献の請求項1では、こうした対象物の動きの量のデータに基づき、第1の画像に対応する第1の時刻と第2の画像に対応する第2の時刻との間の中間時刻の画像を、再構成(reconstruction)により得ることが記載されている。
国際公開公報WO2015/126205号
特許文献1の手法では、動き量のデータに基づき画像の生成を行っているが、あくまで再構成を実施して生成されるものである。再構成によらず、最終的な画像を生成することについては、同文献では何ら開示も示唆もされていない。
そこで本発明の目的は、特許文献1とは異なる手法で、時間分解能に優れかつ対象物の動きによるアーチファクトを低減することができるX線CT装置および画像生成方法等を提供することにある。
本発明の一形態に係るX線CT装置は以下の通りである:
X線を出射する出射部およびX線を検出する検出器を有するガントリと、
上記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニットと、
を備えるX線CT装置であって、
上記画像データ処理ユニットは、
第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して画像を生成するものであって、
a1:上記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成する処理と、
a2:上記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における上記対象物の第2の画像を生成する処理と、
a3:上記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成する処理と、
a4:上記第1の画像と上記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、
a5:上記動き情報のデータを利用し、上記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成する処理と、上記動き情報のデータを利用し、上記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、
a6:上記第3の画像と、上記第1の推定画像または上記第2の推定画像を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理と、
を行うことを特徴とする、X線CT装置。
なお、上記のとおり第1の投影データと第2の投影データとは「対向データ」であるが、これは、180°対向したデータであるあることを意味する。本発明は、パラレルビームおよびファンビームのいずれのCT装置にも適用し得る。
(用語の説明)
・「画像データ処理ユニット」とは、例えば、演算処理を行うCPU(1つまたは複数のプロセッサ)とメモリとインターフェース等を有し、メモリ内に格納されたコンピュータプログラムを実行することで様々な機能を実現するコンピュータであってもよい。
・「被検体」は、基本的にはヒトを指すが、動物を撮像するものであってもよい。
・「操作者」には、医師、医療従事者(例えば放射線技師、看護師)などが含まれる。
・「薬液注入装置」とは、本明細書では、基本的には、造影剤(例えばヨード系)などの薬液を注入する薬液注入装置のことをいう。薬液注入装置は、X線CT装置の付近に配置して使用されるものであってもよい。薬液注入装置は、一形態では、次の構成要素を備えている:
−1つまたは複数のピストン駆動機構、
−1または複数の制御部(制御ユニット)、および、
−1つまたはディスプレイ等。
薬液注入装置の一形態としては、注入ヘッドおよびそれに接続されたコンソールとを備えたものであってもよい。この場合、(i)注入ヘッドにピストン駆動機構が備えられ、コンソールに制御ユニットとディスプレイとが備えられていてもよいし、(ii)注入ヘッドとコンソールの双方に制御ユニットが設けられていてもよいし、(iii)注入ヘッドとコンソールの双方にディスプレイが設けられていてもよい。
本発明によれば、時間分解能に優れかつ対象物の動きによるアーチファクトを低減することができるX線CT装置および画像生成方法等を提供することができる。
本発明の一形態に係るX線CT装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の一形態に係る画像生成方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の一形態に係る画像生成方法のより具体的な手順を示すフローチャートである。 CT装置でスキャンされたスキャン範囲およびデータを説明するための図である。 横方向を検出器のチャンネル番号、縦方向をスキャン角度として示すサイノグラムデータである。 時刻t(A)における画像と時刻t(C)における画像の変形移動を示す図である。 時刻t(A)の画像を時刻t(B)における画像に変形移動させることを示す図である。 他の態様の画像生成について説明するための図である。 角度β分だけずらし生成したデータを示す模式図である。 一対のデータセットを利用した推定画像の作成を説明するための図である。 各データセットから作られた画像を示す図である。 動きのあった画像部分から中間推定画像を作ることを説明するための図である。 エッジ間の中間推定画像を示す図である。 データセットの他の例を示す図である。 二管球システムを利用した場合の画像生成を説明するための図である。 対象物の動きに関する動き量について説明するための図である(従来技術)。
本発明の実施の形態を図面を参照して以下に説明する。
1.第1の実施形態
[構成]
図1に示すX線CT装置1(単に「CT装置1」ともいう)は、ガントリ100と、それに接続されたコントロールユニット150とを備えている。図1では描かれていないが、CT装置1は、また、被検体を載せて移動させる寝台も備えている。なお、本実施系形態において、ガントリ100自体は従来公知のものを使用してもよい。コントロールユニット150の基本的な機能(ガントリの動作制御や、断層画層の再構成等)についても従来公知の構成で実施可能である。
[ガントリ]
ガントリ100には、被検体Sに向けてX線を照射するX線照射部101と、それに対向配置されたX線検出器111とが設けられている。これらは、回転機構105によって保持され、撮像時(スキャン時)に、一体的に回転するように構成されている。
X線照射部101はX線管(不図示)を有しており、高電圧発生装置(不図示)から発生される高電圧パルスを受けてX線を発生させる。照射されるX線は、例えば、円錐状または角錐状のビーム形状であってもよい。図1では描かれていないが、X線照射部101には、所定幅のスリットを有するコリメータが配置されており、これにより、X線のファン角(チャンネル方向(詳細下記)の広がり角)等が規定されるようになっている。
回転機構105は、被検体Sを包囲する大きさに形成されスキャン時に被検体Sの周りを回転する回転フレーム102を有している。回転機構105には、X線照射部101および検出器111の対が複数設けられてもよいが、本実施形態では、一例として、一対のみが設けられている。
X線検出器111は、複数のX線検出素子(不図示)がチャンネル方向(詳細下記)に沿って配列されたものである。このX線検出素子により、被検体Sを透過したX線の強度データが電気信号として出力される(生データ)。
X線検出器111は、一例で、スライス方向とチャンネル方向にそれぞれ複数配置された多列の面検出器を有するものであってもよい。「スライス方向」は被検体Sの体軸方向に相当する方向であり、「チャンネル方向」はX線照射部101の回転方向に相当する方向である。このような多列のX線検出器を用いることで、1回転(ハーフスキャンであれば略半回転)のスキャンで、スライス方向に幅を有する3次元の撮影領域の画像化が可能となる。
X線検出器111には、DAS(data acquisition system)と呼ばれるデータ収集回路104を含むデータ収集部106が接続される。データ収集回路104は、一例で、X線検出器111の各チャンネルの電流信号を電圧に変換するI−V変換器と、この電圧信号をX線の照射周期に同期して周期的に積分する積分器とを有する。また、この積分器の出力信号を増幅するアンプと、このアンプの出力信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル・コンバータ等が設けられている。データ収集部106は、検出器からの信号に所定の前処理を施し、それを「投影データ」として出力する。
前処理としては、特に限定されるものではないが、一例で、対数変換処理、オフセット処理、感度補正処理、ビームハードニング処理等であってもよい。
[コントロールユニット]
コントロールユニット150は、一例で、スキャナコントローラ151と、入力デバイス153と、表示デバイス155と、記憶デバイス157と、画像データ処理ユニット160等を有している。
コントロールユニット150は、一例で、1台のコンピュータで構成されたものであり、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)などの処理装置と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)や、またはHDD(Hard Disc Drive)などの図示しない記憶装置とによって構成されている。記憶装置には、各部の機能を実行するための制御プログラムが記憶される。CPUなどの処理装置が、記憶装置に記憶されている各プログラムを実行することで各機能が実行されるようになっている。なお、複数のコンピュータでコントロールユニット150を構成することも可能であり、例えば、スキャナコントローラ151を含むコンピュータと、画像データ処理ユニット160を含むコンピュータとが別々に構成されていてもよい。
入力デバイス153としては、例えば、キーボードやマウスなど操作者からの入力に用いられるものが設けられている。他にも、追加でまたは代替で、音声入力デバイスや非接触の動作検出デバイス等が利用されてもよい。タッチパッドやタッチペンを利用することも可能である。
表示デバイス155としては、1つまたは複数のディスプレイが設けられていてもよい。記憶デバイス157に関しても、所定のデータ(投影データや生成した画像データ等)を保存できるものであればどのようなものであってもよく、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)を利用することができる。
スキャナコントローラ151は、CT装置1のガントリ100の各部の動作等を制御するための制御部であり、従来公知のものを用いることができる。限定されるものではないが、スキャナコントローラ151は、X線照射部101、検出器111、回転機構105、不図示の高電圧発生部等の動作を制御するものであってもよい。
[画像データ処理ユニット]
画像データ処理ユニット160は、(i)データ収集部106から出力されたデータに基づき断層画像を生成する機能を実行する部分(機能)と、(ii)本実施形態に係る推定断層画像を生成する機能(詳細下記)を実行する部分(機能)とを有している。また、それに加えて、生成された断層画像をレンダリングする機能等も有しているが、これについては従来公知の手法を利用可能であるので、詳細な説明は省略するものとする。
上記(i)は、例えば、再構成処理部によって実施されるものであってもよく、具体的な一例としては、データ収集部106から出力された投影データに基づいて、再構成を行って、断層画像データ(2次元データもしくは3次元のボリュームデータ)を生成する。再構成には、例えば、フーリエ変換法、コンボリューション・バックプロジェクション法、逐次近似法、重積積分法、フィルタ逆投影法等、任意の方法を採用することができる。ボリュームデータは、再構成された複数の断層画像データを利用し、補間処理を行うことで生成されるものであってもよい。
より詳しくは、再構成に関し、フェルドカンプ法またはコーンビーム再構成法など従来公知の手法を利用可能である。フェルドカンプ法は、コーンビームのように再構成面に対して投影レイが交差する場合の再構成法である。コーンビーム再構成法は、フェルドカンプ法よりもコーン角のエラーが抑えられる方法として、再構成面に対するレイの角度に応じて投影データを補正する再構成法である。
上記(ii)は、後述する動作の説明でより詳しく述べるが、180°+追加角度βのスキャンデータ(図4参照)の全部または一部を読み込み、部分再構成(partial reconstruction)を行うことで画像化を行うものであってもよい。
画像データ処理ユニット160は、また、2つの画像を比較して、動き情報のデータを取得する機能も有する。動き情報のデータの取得には、例えば、画像のエッジ検出を行ない、所定の点の移動量および/または変形量、方向などの情報を取得するものであってもよい。モーションベクトル情報を取得する技術としてはこの他にも種々の方式を採用しうる。
画像データ処理ユニット160は、また、上記のようにして取得した動き情報のデータに基づき、第1の画像および/または第2の画像を変形移動させる機能も有する。具体的には、第1の画像(時刻t(A))と第2の画像(時刻t(C))の間の中間画像を生成するように、第1の画像および/または第2の画像を変形移動させる機能を有する。なお「変形移動」とは、変形のみを行うこと、移動のみを行うこと、またはそれらの両方を行うことのいずれかを意味し、必ずしも、変形と移動との両方を常に行うことに限定されるものではない。
画像データ処理ユニット160は、また、最終的な推定断層画像を生成するために、上記変形移動により生成した第1の画像および/または第2の画像と、スキャンデータの一部を部分再構成して得た画像(詳細後述)とを重畳して1つの画像とする機能も有する。
[動作]
以上のように構成された本実施形態のCT装置1の動作について、以下、説明する。なお、本実施形態のCT装置1は従来公知の一般的な断層画像生成の機能も有しているが、これについては説明を省略し、以下、本願の主たる特徴である推定断層画像の生成手順を中心に説明を行うものとする。図2、図3ではフローチャートが示されているが、本願発明の方法は必ずしもその順番に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、1つまたは複数のステップの順番を入れ替える、あるいは、同時に実施するようにしてもよい。
(全体の概略フロー)
CT装置1による撮像から断層画像生成までのフローの概要は図2に示す通りである。すなわち、まず、この例では、ステップS1において被検体に造影剤の注入を行う。そして、造影剤注入開始より所定時間が経過したタイミングのステップS2において、CT装置1でスキャンを実施する。ステップS3では、それにより得られたデータに対して所定の前処理等を行なって投影データを生成し、次いで、ステップS4において、その投影データに基づき所定の画像生成処理を実施する。
(モーションコレクションによる推定画像の生成)
まず、本発明の一形態に係る推定画像生成の前提として、図4に示すように、被検体をスキャンして得られたデータがあるものとする。これは180°+追加角度βの範囲のデータである。このようなデータに基いて画像を生成するということは、いわゆるフル再構成の場合と比較して、スキャンに要する時間(スキャン時間)が短縮される。よって、時間分解能を向上させることができる点で好ましい。なお、角度βは、例えば10°〜120°の範囲内であることが一形態において好ましい。出射部の回転速度は、0.2sec/回転〜60sec/回転の範囲内であることが一形態において好ましい。
本実施形態で使用するデータとしては図5のように、180°分のデータ+追加の角度β分のデータととらえると分かり易い。図5のデータ120(サイノグラムデータと捉えてよい)は、具体的には、回転角度0度側(図中の上端側)から順に、投影データA、投影データB、投影データCを含むデータである。
(ステップS11)
上記データ120を使用して、ステップS11では、まず、第1の投影データAを用い、部分再構成を行って、この範囲に対応する第1の画像Im(A)を生成する。
図6は、スキャン時刻とそれに対応する画像の位置関係等を説明するための図である。横軸が時刻を示し、縦軸が対象物の画像位置を示している。ここでは、第1の投影データAは時刻t(A)に撮像されたものと想定し、時刻t(A)の個所に画像Im(A)が表示されている。
(ステップS12)
次いで、ステップS12では、第2の投影データCを用い、部分再構成を行って、この範囲に対応する第2の画像Im(C)を生成する。第2の投影データCは、第1の投影データAに対して角度を180°シフトさせた対向ビームに相当するデータである。図6では、時刻t(C)の個所に画像Im(C)が表示されている。
なお、このような対向データのそれぞれを再構成して画像化する場合、時刻t(A)からt(C)までの間に対象物が動いていなければ、画像Im(A)と画像Im(C)は実質的に同一となる。ただし、本実施形態では、時刻t(A)からt(C)までの間に画像の中のある特定の位置にある対象物が所定の距離d1(図6参照)だけ動いたものとする。
(ステップS13)
再び図3のフローチャートに戻り、続いてステップS13では、第3の投影データBを用い、この部分に対応する画像Im(B)を生成する。
(ステップS14)
さて、ここまで説明したように、投影データA、Cのそれぞれについての再構成および画像化により、時刻t(A)の対象物の位置・形状と、時刻t(C)における対象物の位置・形状とが分かることとなる。したがって、これら2つの画像Im(A)と画像Im(C)に基いて、対象物の動き情報のデータを求めることが可能となる。
動き情報としては、本実施形態では、時刻t(A)における対象物の画像Im(A)が、時刻t(C)までリニアもしくは実質的にリニアに移動するものと仮定する(図6中の破線Lも参照)。
(ステップS15)
このように、動き情報のデータが得られれば、例えば、時刻t(A)の画像Im(A)を時刻t(B)における画像に変形移動させることで、図7に示すように、時刻t(B)における推定画像Im(A)′を生成することができる。推定画像Im(A)′は、動き情報のデータを用いて、例えば位置をリニアに移動させたり、大きさ・形状をリニアに変形させたりする画像処理により実現することが可能である。なお、必ずしも厳密な意味でのリニアではなく、線形と見做せるような非線形のデータ処理であってもよい。
こうして得た推定画像Im(A)′とスキャン範囲Bに対応する画像Im(B)とを重畳することで、時刻t(B)の推定断層画像が生成される。なお、時刻t(C)の画像Im(B)に基づき時刻t(B)における推定画像Im(C)′を生成し、画像Im(B)とを重畳するようにしてもよい。
さらに、別の手法としては、例えば、画像Im(A)から変形させたIm(A)′と、画像Im(C)から変形させたIm(C)′とを用意し、下記のような式で重畳を行うようにしてもよい:
[(Im(A)′+Im(C)′)/2]+Im(B)
このような手法によれば、造影剤濃度がスキャン中に大きく変わるような場合であっても、変化を小さくすることができ、好ましい。
以上一連の工程により、180°+追加角度βのデータ(図5参照)に基づき対象物の推定断層画像を生成することができる。特に、本実施形態の手法で最終的に得られる推定断層画像は、仮想的に同時刻(ここでは時刻t(B))の画像を用意しそれらを重畳して生成するものである。したがって、再構成処理を要することなく、比較的簡単なデータ処理で、時間分解能に優れ、かつ、モーションアーチファクトも低減された良好な画像を得ることが可能となる。またフルスキャンの場合と比較して、被検体の被曝量も低減させることができる点でも好ましい。
以上、本発明を具体的な一例に沿って説明したが、本発明は、上記の内容に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上記例に限定されるものではない。本明細書の所定の実施態様として開示された技術的事項は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の実施態様と組み合わせることができる。
(他の態様)
「時刻t(B)」(図6参照)に関し、この時刻は、必ずしも第1の時刻t(A)と第2の時刻t(C)とのちょうど中間である必要はない。両時刻t(A)、t(C)の間の任意の時点としてもよい。
ステップS15(図3参照)において生成した推定断層画像は、CT装置1の1つまたは複数の表示デバイス155に表示されるようになっていてもよいが必ずしもこれに限定されるものではない。そのデータが記憶デバイス157または外部の所定の記憶手段に保存され、他の機器で表示されるようになっていてもよい。
上述の実施形態ではCT装置の一部を構成するコンピュータが本発明の一形態に係る画像生成処理を行うことを説明したが、別のコンピュータで画像生成処理を行うようにしてもよい。この場合、一例として、本発明の一形態に係る画像生成処理プログラムが所定のコンピュータにインストールされ、それにより当該画像生成処理が実施できるようになっていてもよい。
なお、上記の例では対向ビームのデータを利用して画像Im(A)、Im(B)を生成した。画像Im(A)、Im(B)は、被写体の動きがなければ本来同一となるような2つの画像である。上述したように、被写体に動きがあれば画像Im(A)と画像Im(B)との間に移動および/または変形が生じることとなる。両画像を比較することで、動きや変形に関する情報を得ることができる。上記実施形態ではこの動きや変形に関する情報を利用するものであるが、このような情報を得ることができる画像Im(A)、Im(B)であれば、必ずしも対向したデータに限られず、他のデータを使用してもよい。例えば、管球を複数回回転させるスキャンを想定する。この場合に、例えば、ある一回転中の投影データA(図5参照)と、その次の回転中での投影データA′(先の投影データAに対して360°分遅れたデータとなる)とを使用するようにしてもよい。これらのデータから作られる2つの画像も、被写体の動きがあれば移動および/または変形が生じることとなる。そこで、両画像の比較から、上記同様に動きや変形に関する情報を得ることができる。
図4、図5に関し、角度βは一例として10°〜120°の範囲内であることを述べた。角度βが10°の例を想定すると、投影データB(図5参照)は10°から180°までの角度(つまり170°)のデータということになる。本発明においては、このような範囲の投影データBを使用することも可能である。
投影データは基本的には撮像装置から取得されたものを利用すればよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、撮像装置とは別のデータ保存デバイスに格納された投影データを利用する構成であってもよい。また、一例として、少なくとも2枚の構成画像(例えば、第1の時相で撮像された構成画像と第2の時相で撮像された構成画像。)を利用し、それらから動きや変形に関する情報を取得し、その動き/変形情報を使って推定画像を生成するものであってもよい。限定されるものではないが、第1の時相としては(a+b)であり第2の時相としては(b+c)であり、第1の時相の画像と第2の時相の画像との比較やサブトラクション処理によって動き/変形情報を得るものであってもよい。
撮像装置に関しても、X線CT装置以外の他のモダリティ(MRI:Magnetic resonance imaging、血管造影装置、PET:positron emission tomography、SPECT:Single Photon Emission Computed Tomography)を利用可能である。
なお、以上、本発明で適用可能な種々の形態について説明したが、これらの事項は第1の実施形態についてのみ当てはまるものではなく、本出願の他の実施形態および変形例にも適用可能である点に留意すべきである。
2.第2の実施形態
本発明としては、次のような手法で画像を生成するものであってもよい。すなわち、この例では、まず、図8に示すように、180°+β分のスキャンデータ(データA〜Cを含み、AおよびCが対向データとなっている)があるものとし、これを利用する。まず、領域I(180°範囲)に関し、A+Bのデータに基づき再構成を行ってそれに対応する1つ目の画像を生成する(図9のIm(A+B)も参照)。
次に、領域II(領域Iに対してβ分だけずらした180°範囲)に関し、B+Cのデータに基づき再構成を行ってそれに対応する2つ目の画像を生成する(図8のIm(B+C)も参照)。
このようにして2つの画像が得られたら、上述した実施形態と同様に、それらに基いて動き情報を取得することができ、さらに、その動き情報を利用して、中間時刻(時刻t(B)に相当、上記実施形態も参照)の推定画像を生成することができる。
このような手法、すなわち、角度β分だけずれたデータA、Cを利用する手法は、一般的なCT装置で、例えば従来公知のハーフ再構成法によって実施し得るものであり、有用である。
[一対のデータセットを利用した推定画像の生成]
図10に示すような一対のデータセットを利用して推定断層画像を生成することも可能である。以下、具体的に説明する。以下の手順は、一例として次のステップを含む:
− 一対のデータセットの用意、
− データセットに基づく画像の生成、
− 生成した画像どうしの差分演算、
− 動かなかった画像部分の検出処理、
− 動いた画像部分の検出処理、
− 動いた画像部分から推定される推定中間画像の生成処理。
(データセットの用意)
図10のデータ220は、180°分のスキャンデータを2つ含んだデータであり、第1のデータセット221と、第2のデータセット222とを含んでいる。第1のデータセット221は、領域aのデータと領域bのデータとからなり、各データは一例として角度90°分のデータである。第2のデータセット222は、第1のデータセット211に対して90°シフトしたものであり、領域bのデータと領域cのデータとからなる。これらのデータも一例として角度90°分のデータである。ここで、領域bのデータは、第1および第2のデータセット221、222における重複データである。
領域a、b、cに対して、収集された中心時刻をt(A)、t(B)、t(C)とする。なお、領域a〜領域cの順にデータは収集される。
一対のデータセット221、222は、例えば、一例として、CT装置側での再構成処理によってそれぞれ作られたものを用いることができる。なお、以下の説明では、CT装置で収集された投影データを利用し「画像」を生成する例について説明するが、当然ながら、本発明は、体軸方向に複数のデータをもつ画像データセットを用いても実施可能であり、ボリュームデータの利用を前提とするものであってもよい。
画像処理装置(不図示)としては、演算処理を行うCPU(1つまたは複数のプロセッサ)とメモリとインターフェース等を有した画像処理ユニットを備えたものであり、メモリ内に格納されたコンピュータプログラムを実行することで様々な機能を実現する。この画像処理装置は、スタンドアロンなデバイスとして設けられたものであってもよいし、他の機器の一部として設けられたものであってもよい。
(データセットに基づく画像の生成)
次いで、画像処理装置(不図示)は、第1のデータセット221に基いてハーフ再構成処理を行い、それに対応する第1の画像Img1を生成する(図11参照)。また、第2のデータセット222に基いてハーフ再構成処理を行なって第2の画像Img2を生成する。
(生成した画像どうしの差分演算等)
次いで、画像処理装置(不図示)は、第1の画像Img1と第2の画像Img2との差分演算を行う。具体的には、一例として(第1の画像−第2の画像)の絶対値をとり、この値が、ゼロかそうでないかを判定するものであってもよい。差分がゼロということは、その画像部分は動きが無かったことを意味する。一方、差分がゼロでない部分は、動きのあった画像部分を意味する。
図11の例を参照しながら説明すると、この例では、第1の画像Img1は、動きのなかった画像部分Img(f)と、動きのあった画像部分Img1(m)とに分けられることが理解できる。同様に、第2の画像Img2は、動きのなかった画像部分Img(f)と、動きのあった画像部分Img2(m)とに分けられる。
第1の画像Img1および第2の画像Img2は、図11から理解されるように、それぞれ相対的に動きがあって一部対象物の位置が画像上で異なっているものである。この例では、画像部分Img(f)は共通である。残りの画像部分Img1(m)は、時刻t(A)からt(C)にかけて、画像部分Img2(m)へと移動するような変化をしている。
(動いた画像部分から推定される推定画像の生成処理)
しかし、このままでは、時刻t(B)において対象物がどこに存在していたか不明であるので、次のようなステップにより推定画像の生成を行う:
具体的には、一例で、画像部位Img1と、画像部位Img2とについてエッジ抽出処理を行ない、画像部位Img1と、画像部位Img2の各々の部位が、どのように対応しているかを決めるために、レジストレーション(Registration)処理を行う。それによって、それらの中間位置に、推定中間画像Img′を描画することができる(図12、図13も参照)。なお、「中間位置」は、必ずしも画像部位Img1、Img2のちょうど中間でなくてもよい。エッジ抽出としては、従来公知の種々の手法およびアルゴリズムを利用することができ、特定のものに限定されるものではない。
次いで、動かなかった画像部分Img(f)と、上記で生成した推定中間画像Img′とを合成することで、最終的な1つの推定断層画像を生成することができる。
以上に説明した発明は下記のように表現することができる:
(p1)撮像装置が被検体を撮像して収集された投影データを利用して断層画像を生成する画像処理装置であって、該画像処理装置は画像処理ユニットを備え、
前記画像処理ユニットは、
撮像装置で得られた第1のデータセット(221)の投影データと、前記第1のデータセットに対して角度が90°(または所定角度)ずれている第2のデータセット(222)の投影データとを識別する処理と、
前記第1のデータセットの投影データから第1の画像を生成する処理と、
前記第2のデータセットの投影データから第2の画像を生成する処理と、
前記第1の画像と第2の画像の差分をとって、第1および第2の画像で動きのなかった部分(Img(f))および動きのあった部分を特定する処理と、
動きのあった第1の画像部分のデータ(Img1(m))と動きのあった第2の画像部分のデータImg2(m)を用いて、その中間推定画像(Img′)を生成する処理と、
前記動きのなかった部分(Img(f))と前記中間推定画像(Img′)とを合成して全体の推定画像を生成する処理と、
を行うように構成されている、画像処理装置。
(p2)上記画像処理装置において、
第1のデータセットは、時刻(t(A))と時刻(t(B))のデータを含むものであり、
第2のデータセットは、時刻(t(B))と時刻(t(C))のデータを含むものである。
(p3)上記画像処理装置において、
前記全体の推定画像は、時刻t(B)における推定画像である。
なお、上記記載の画像処理装置の発明は、画像処理装置を用いた画像生成方法および画像生成プログラムの発明として表現することが可能である:
(p4)第1のデータセットの投影データと、前記第1のデータセットに対して所定角度ずれている第2のデータセットの投影データとに基づいて作成された第1の画像および第2の画像を利用して推定画像を生成する画像生成方法であって、
前記第1の画像と第2の画像の差分をとって、第1および第2の画像で動きのなかった部分および動きのあった部分を特定するステップと、
動きのあった第1の画像部分のデータと動きのあった第2の画像部分のデータを用いて、その中間推定画像を生成するステップと、
前記動きのなかった部分と前記中間推定画像とを合成して全体の推定画像を生成するステップと、を含む方法。および、コンピュータもしくは特定のデータ処理ユニットに当該方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
なお、上記の説明では、第1のデータセット221は2つの領域a、bを含むものであり、第2のデータセット222も2つの領域b、cを含むものであった。しかしながら、本発明としては、3つ以上の複数の領域を含むデータセットを利用するものであってもよい。
例えば図14のようなデータセットを想定する。第1のデータセットA220は領域a、b、c、dを含み、第2のデータセットA221は領域c、d、e、fを含んでいる。すなわち、第2のデータセットA221はa、bの分だけ第1のデータセットより遅れたデータということになる。
このようなデータセットA220、A221では、領域c、dは共通部分(図10の領域bに相当)ということなる。一方、領域a、eが対向データとなり、領域b、fが対向データということにある。このような場合であっても、領域a、eの対向データに基づいて生成される中間推定画像と、領域b、fの対向データに基づいて生成される別の中間推定画像とを利用することで、上記実施形態と同様の推定画像生成を実施することができる。具体的には、それらの中間推定画像を、共通部分(領域c、d)に基づく部分再構成画像に合成するようにしてもよい。
[二管球システムの利用〕
CT装置1(図1参照)が複数の管球を有していてもよいことは前述したとおりであるが、このような複数の管球のCT装置で収集された投影データに基づき、下記のような推定画像生成を行うことも可能である。
前提として、図15(a)に示すように90°分だけ角度をずらして配置された第1の出射部101aと、第2の出射部101bとが設けられているとする。ハーフ再構成を行なって画像生成を行うためには、全体として180°分のデータがあればよい(平行ビーム相当。ファンビームの場合には180°+ファン角であるが、以下「180°分のデータ」等と表現する)。そして、このような構成においては、各出射部101a、101bで90°分ずつの投影データを収集すればよい。なお、ここでは「90°」のデータで説明を行うが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。
具体的には、図15(b)に示すように、第1の出射部101aを角度0°の位置から角度(90°+β)の位置まで回転させ、第2の出射部101bを角度90°の位置から角度(180°+β)の位置まで回転させる。
そして、それにより得られた全体として180°分のデータを、図15(b)のように複数の領域a、b、c(c1、c2)、d、eに区分する。データ収集した時刻は、各領域の中心時刻とする。すなわち、第1の出射部101aがスキャンする領域a、b、c(c1)については、それぞれ、時刻t(A)、t(B)、t(C)でデータが収集され、第2の出射部101bがスキャンする領域c(c2)、d、eについては、それぞれ、時刻t(A)、t(B)、t(C)でデータが収集されることとなる。
ここで、領域cについて着目する。領域c1は、第1の出射部101aでスキャンされたデータであり、領域c2は、第2の出射部101bでスキャンされたデータであるが、これらは、同一の対象物に対し同じ方向から異なる時刻(C)、t(A)にそれぞれ収集されたデータである:
c1・・・時刻t(C)に収集
c2・・・時刻t(A)に収集
また、対向データである領域a、eに関しては、
a・・・時刻t(A)に収集
e・・・時刻t(C)に収集
ということになる。
領域a、eのデータはこのように異なる時刻に収集されたものであるが、対向データであるので、時刻t(A)からt(C)までの間に動きがあれば、生成される画像も異なるものとなる。
続く処理としては、領域aとeのデータから、時刻t(B)に相当する画像a′(不図示)を作る。次いで、c1とc2から、時刻t(B)に相当する画像c′(不図示)を作る。これらの処理としては、第1の実施形態と同様の考え方を利用することができる。こうして用意したデータを利用し、(a′+b+c′+d)で時刻t(B)の推定画像を生成することができる。
上述した手法によれば、二管球のシステムを略90°分だけ回転させて収集したデータで画像生成を実施できることから、時間分解能の向上を図ることができるという利点がある。
(付記)
本明細書はさらに下記の発明を開示する(なお、括弧中の符号は本発明を何ら限定するものではない):
1.X線を出射する出射部(101)およびX線を検出する検出器(111)を有するガントリ(100)と、
上記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニット(160)と、
を備えるX線CT装置(1)であって、
上記画像データ処理ユニット(160)は、
第1の投影データ(A)、第2の投影データ(C)および第3の投影データ(B)を含むデータ(120)を使用して画像を生成するものであって、
a1:上記第1の投影データ(A)を用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像(Im(A))を生成する処理と、
a2:上記第1の投影データ(C)の対向データである第2の投影データ(C)を用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における上記対象物の第2の画像(Im(C))を生成する処理と、
a3:上記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データ(B)を用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像(Im(B))を生成する処理と、
a4:上記第1の画像と上記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、
a5:上記動き情報のデータを利用し、上記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像(Im(A)′)を生成する処理と、上記動き情報のデータを利用し、上記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像(Im(C)′)を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、
a6:上記第3の画像(Im(B))と、上記第1の推定画像(Im(A)′)または上記第2の推定画像(Im(C)′)を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理と、
を行うことを特徴とする、X線CT装置。
なお、上記において、a5とa6の両方が実施可能であるが、a5とa6の処理の一方のみが行われるような構成であってよい。本発明はまた、上記画像データ処理ユニット(160)に相当する機能を備えたコンピュータ装置(例えばワークステーション等)も開示する。すなわち、X線CT装置の発明ではなくワークステーションのようなコンピュータ装置の発明として、本発明は表現されてもよく、上述したような画像処理が当該コンピュータ装置で実行されるようになっていてもよい。
2.上記第1から第3の投影データを生成するためのスキャン角度は、180°+追加角度(β)である、X線CT装置。
3.上記第1の投影データ(A)および第2の投影データ(C)は、上記追加角度(β)分のスキャンデータに対応するデータである、X線CT装置。
4.上記追加角度(β)は、10°〜120°の範囲内である、X線CT装置。
5.上記出射部の回転速度は、0.1sec/回転〜60sec/回転の範囲内である、X線CT装置。
6.上記画像のデータは、単一スライス画像、または、マルチスライスによるボリューム画像である、X線CT装置。
7.被検体をX線CT装置でスキャン撮像して得た第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して医療用画像を生成する方法(もしくは、単に、第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して医療用画像を生成する方法と表現してもよい)であって、
b1:上記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成するステップと、
b2:上記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における上記対象物の第2の画像を生成するステップと、
b3:上記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成するステップと、
b4:上記第1の画像と上記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得するステップと、
b5:上記動き情報のデータを利用し上記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成するステップと、上記動き情報のデータを利用し上記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成するステップとの少なくとも一方を行う処理と、
b6:上記第3の画像と、上記第1の推定画像または上記第2の推定画像を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成するステップと、
を含む、画像生成方法。
本発明は、次のように、コンピュータプログラムの発明として表現することも可能である。すなわち、この画像生成プログラムは、第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して医療用画像を生成する方法を実行するための画像生成プログラムであって、1つまたは複数のコンピュータ(プロセッサ)に次のステップを実行させる:
c1:上記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成するステップと、
c2:上記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における上記対象物の第2の画像を生成するステップと、
c3:上記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成するステップと、
c4:上記第1の画像と上記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得するステップと、
c5:上記動き情報のデータを利用し、上記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成するステップと、上記動き情報のデータを利用し、上記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成するステップとの少なくとも一方を行う処理と、
c6:上記第3の画像と、上記第1の推定画像または上記第2の推定画像を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成するステップ。
なお、上記でX線CT装置に関する発明として記載した2.〜5.の技術的特徴は、当然ながら、方法の発明およびコンピュータプログラムの発明としても表現することができる。また、方法の各ステップ、および、コンピュータプログラムによって実行される各ステップの実施主体は、必ずしも単一のコンピュータ(プロセッサ)に限定されるものではない。
8.X線を出射する出射部(101)およびX線を検出する検出器(111)を有するガントリ(100)と、
上記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニット(160)と、
を備えるX線CT装置(1)であって、
上記画像データ処理ユニット(160)は、
第1の投影データ(A)、第2の投影データ(C)および第3の投影データ(B)を含むデータ(120)を使用して画像を生成するものであって、
d1:上記第1の投影データ(A)を用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像(Im(A))を生成する処理と、
d2:上記第1の投影データの対向データである第2の投影データ(C)を用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における上記対象物の第2の画像(Im(C))を生成する処理と、
d3:上記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データ(B)を用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像(Im(B))を生成する処理と、
d4:上記第1の画像と上記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、
d5:上記動き情報のデータを利用し、上記第1の画像を変形させ、時刻t(XB)における第1の推定画像(Im(A)′)を生成する処理と、上記動き情報のデータを利用し、上記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像(Im(C)′)を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、
d6:上記第1の推定画像(Im(A)′)と上記第2の推定画像(Im(C)′)との平均をとり、その画像と、上記第3の画像(Im(B))とを組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理と、
を行うことを特徴とする、X線CT装置。
「上記第1の推定画像(Im(A)′)と上記第2の推定画像(Im(C)′)との平均をとり」とは、数式で表現すると[(Im(A)′+Im(C)′)/2]である。
本出願は、物の発明を、方法の発明およびコンピュータプログラムの発明として表現したものも開示する。なお、以上では一例としてハーフ再構成等の態様を説明したが、本発明はそれに限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でフル再構成(360°再構成)を利用する場合にも適用可能である。
1 X線CT装置(撮像装置)
100 ガントリ
101、101a、101b X線照射部
102 回転フレーム
104 データ収集回路(DAS)
105 回転機構
106 データ収集部
120 データ
150 コントロールユニット
151 スキャナコントローラ
153 入力デバイス
155 表示デバイス
157 記憶デバイス
160 画像データ処理ユニット(データ処理ユニット)

Claims (9)

  1. X線を出射する出射部およびX線を検出する検出器を有するガントリと、
    前記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニットと、
    を備えるX線CT装置であって、
    前記画像データ処理ユニットは、
    第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して画像を生成するものであって、
    a1:前記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成する処理と、
    a2:前記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における前記対象物の第2の画像を生成する処理と、
    a3:前記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成する処理と、
    a4:前記第1の画像と前記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、
    a5:前記動き情報のデータを利用し、前記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成する処理と、前記動き情報のデータを利用し、前記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、
    a6:前記第3の画像と、前記第1の推定画像または前記第2の推定画像を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理と、
    を行うことを特徴とする、X線CT装置。
  2. 前記第1から第3の投影データを生成するためのスキャン角度は、180°+追加角度である、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記第1の投影データおよび第2の投影データは、前記追加角度分に対応するデータである、請求項1または2に記載のX線CT装置。
  4. 前記追加角度は、10°〜120°の範囲内である、請求項2または3に記載のX線CT装置。
  5. 前記出射部の回転速度は、0.1sec/回転〜60sec/回転の範囲内である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記画像のデータは、単一スライス画像、または、マルチスライスによるボリューム画像である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  7. 第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して医療用画像を生成する方法であって、
    b1:前記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成するステップと、
    b2:前記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における前記対象物の第2の画像を生成するステップと、
    b3:前記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成するステップと、
    b4:前記第1の画像と前記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得するステップと、
    b5:前記動き情報のデータを利用し、前記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成するステップと、前記動き情報のデータを利用し、前記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成するステップとの少なくとも一方を行う処理と、
    b6:前記第3の画像と、前記第1の推定画像または前記第2の推定画像を組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成するステップと、
    を含む、画像生成方法。
  8. X線を出射する出射部およびX線を検出する検出器を有するガントリと、
    前記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニットと、
    を備えるX線CT装置であって、
    前記画像データ処理ユニットは、
    第1の投影データ、第2の投影データおよび第3の投影データを含むデータを使用して画像を生成するものであって、
    d1:前記第1の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)における対象物の第1の画像を生成する処理と、
    d2:前記第1の投影データの対向データである第2の投影データを用い、部分再構成を行って、時刻t(A)よりも後の時刻t(C)における前記対象物の第2の画像を生成する処理と、
    d3:前記第1の投影データと第2の投影データとの間である第3の投影データを用い部分再構成を行って、時刻t(A)と時刻t(C)の間の時刻t(B)における第3の画像を生成する処理と、
    d4:前記第1の画像と前記第2の画像とに基づき、動き情報のデータを取得する処理と、
    d5:前記動き情報のデータを利用し、前記第1の画像を変形させ、時刻t(B)における第1の推定画像を生成する処理と、前記動き情報のデータを利用し、前記第2の画像を変形させ、時刻t(B)における第2の推定画像を生成する処理との少なくとも一方を行う処理と、
    d6:前記第1の推定画像と前記第2の推定画像との平均をとり、その画像と、前記第3の画像とを組み合わせて、時刻t(B)における関心部位の推定断層画像を生成する処理と、
    を行うことを特徴とする、X線CT装置。
  9. X線を出射する出射部およびX線を検出する検出器を有するガントリと、前記検出器からの検出データに基づき演算を行う画像データ処理ユニットと、を備えるX線CT装置であって、
    前記画像データ処理ユニットは、
    e1:連続するスキャンデータを使って、所定角度分だけ時間をずらして再構成することで2つの画像を生成する処理と、
    e2:前記2つの画像の中間時刻の画像を生成する処理と、
    を実施するように構成されている、X線CT装置。
JP2019539622A 2017-08-30 2018-08-30 X線ct装置および画像生成方法 Pending JPWO2019044983A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017165994 2017-08-30
JP2017165994 2017-08-30
JP2018011960 2018-01-26
JP2018011960 2018-01-26
PCT/JP2018/032143 WO2019044983A1 (ja) 2017-08-30 2018-08-30 X線ct装置および画像生成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2019044983A1 true JPWO2019044983A1 (ja) 2020-10-01

Family

ID=65525534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019539622A Pending JPWO2019044983A1 (ja) 2017-08-30 2018-08-30 X線ct装置および画像生成方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2019044983A1 (ja)
WO (1) WO2019044983A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5470271B2 (ja) * 2007-12-20 2014-04-16 ウイスコンシン アラムナイ リサーチ ファウンデーシヨン ダイナミック先験的画像制限画像再構成法
JP2009297314A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線断層撮影装置
JP5455210B2 (ja) * 2009-10-29 2014-03-26 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー X線ct装置およびx線ct画像再構成方法
US8761478B2 (en) * 2009-12-15 2014-06-24 General Electric Company System and method for tomographic data acquisition and image reconstruction
US9959631B2 (en) * 2014-02-21 2018-05-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Tomography apparatus and method for reconstructing tomography image thereof

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019044983A1 (ja) 2019-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10748293B2 (en) Tomography apparatus and method for reconstructing tomography image thereof
JP6747885B2 (ja) 放射線診断装置及び放射線診断装置作動方法
US9754390B2 (en) Reconstruction of time-varying data
US8055050B2 (en) Motion compensation in energy-sensitive computed tomography
CN107427274B (zh) 断层扫描设备及其用于重构断层扫描图像的方法
KR101728046B1 (ko) 단층 영상 복원 장치 및 그에 따른 단층 영상 복원 방법
US9576391B2 (en) Tomography apparatus and method of reconstructing a tomography image by the tomography apparatus
US7848480B2 (en) X-ray CT scanner and data processing method of X-ray CT scanner
EP3107457B1 (en) Tomography apparatus and method of reconstructing a tomography image by the tomography apparatus
US20080267455A1 (en) Method for Movement Compensation of Image Data
US10034648B2 (en) System and method for motion artifacts reduction
US8660313B2 (en) Correction for un-voluntary respiratory motion in cardiac CT
JP2018020120A (ja) 医用画像処理装置及び医用画像処理プログラム
JP6479919B2 (ja) 流動データの再構築
US9858688B2 (en) Methods and systems for computed tomography motion compensation
US9836862B2 (en) Methods and systems for contrast enhanced imaging with single energy acquisition
US10383589B2 (en) Direct monochromatic image generation for spectral computed tomography
JPWO2019044983A1 (ja) X線ct装置および画像生成方法
US20230363724A1 (en) X-ray ct apparatus and high-quality image generation device
KR20160072004A (ko) 단층 촬영 장치 및 그에 따른 단층 영상 복원 방법
JP2023124839A (ja) 医用画像処理方法、医用画像処理装置及びプログラム
JP6777407B2 (ja) ヘリカルct装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム