JPWO2018147243A1 - 医療用処置具 - Google Patents

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康徳 石関
康広 萬福
護 高階
精一 横山
秀樹 石川
司 鮫島
良彦 木下
拓司 浅野
徹 谷
成幸 仲
尚礼 塩見
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Shiga University of Medical Science NUC
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Abstract

両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することは困難であり、実用化が困難であった。加えて、マイクロ波印加用アンテナの表面から均一にマイクロ波を照射することは困難であった。本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、マイクロ波印加用アンテナ及びマイクロ波受手用アンテナの構造及び配置を最適化すること、さらに、マイクロ波分波器を設置することにより、両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することができることを見出した。

Description

本発明は、両電極からマイクロ波を照射可能であることを特徴とする医療用処置具に関する。
本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2017-020176号優先権を請求する。
(マイクロ波を使用したデバイス)
マイクロ波は、消化器、肝臓、膀胱、前立腺、子宮、血管、腸管等の生体組織を低温で凝固(固定化)できることが知られている。そして、マイクロ波を用いた手術支援用の種々のデバイスが開発されている。
(先行文献)
マイクロ波を使用したデバイスとして、以下の複数が報告されている。
特許文献1は、「入力線路と導通する入力端子の近傍で2本に分岐すると共に、それぞれの出力端子において対応する出力線路と導通する2本の分配線路を備える電力分配回路であって、前記2本の分配線路の出力端子のそれぞれに導通する2本の接続線路と、前記2本の接続線路の間に配置されるアイソレーション抵抗と、前記2本の分配線路の分岐部に設けられるスタブと、を備えることを特徴とする電力分配回路」を開示している。
本特許文献は、マイクロ波の分配回路を開示しているが、本発明の医療用処置具の構成を開示していない。
特許文献2は、「生体組織にマイクロ波を照射するための電極部を有する手術器本体と、前記手術器本体に内蔵され、マイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、前記手術器本体に内蔵され、前記電極部と前記マイクロ波発振器との間に接続されており、前記マイクロ波発振器からのマイクロ波を増幅させて前記電極部に送る増幅器と、を備えた、マイクロ波手術器であって、前記増幅器と前記電極部との間に接続され、前記増幅器の出力インピーダンスと前記生体組織のインピーダンスとを整合させるための可変出力整合回路と、前記増幅器と電極部との間における反射電力及び入射電力を別々に検出する検出回路と、前記検出回路により検出された入射電力および反射電力の値に基づいて前記可変出力整合回路を制御する制御手段と、をさらに備えた、マイクロ波手術器。」を開示している。
本特許文献は、増幅器の出力インピーダンスと生体組織のインピーダンスとを整合させるための可変出力整合回路を開示しているが、本発明の医療用処置具の両電極からマイクロ波を照射可能であること及び電極の構成を開示していない。
特許文献3は、「互いに関して旋回可能でその間の間隙を開閉する1組の顎要素、前記間隙へ隣接する前記1組の顎要素の一方に取り付けられた第1伝送線路構造、前記第1伝送線路構造に対向して前記間隙へ隣接する前記1組の顎要素の他方に取り付けられた第2伝送線路構造、マイクロ波周波数エネルギーを伝達する同軸ケーブル、及び前記同軸ケーブルの先端側にパワー・スプリッタ、を備え、前記パワー・スプリッタは、前記第1伝送線路構造及び前記第2伝送線路構造間で前記同軸ケーブルにより伝達された前記マイクロ波周波数エネルギーを分割するように配列され、各前記第1伝送線路構造及び前記第2伝送線路構造は、不平衡な損失伝送線路からなり、進行波として前記マイクロ波エネルギーを支援し、各前記第1伝送線路構造及び前記第2伝送線路構造は、前記マイクロ波エネルギーへ非共振である前記進行波沿いに電気長を有する、電気外科鉗子」を開示している。
本特許文献は、両電極からマイクロ波を照射可能であることを開示しているが、本発明の医療用処置具の電極の構成を開示していない。
以上により、先行特許文献は、本発明の両電極からマイクロ波が効率的に照射される電極構造を開示又は示唆をしていない。
特開平11−330813 特開2012−115384 特表2016−533862
両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することは困難であり、実用化が困難であった。加えて、マイクロ波印加用アンテナの表面から均一にマイクロ波を照射することは困難であった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、マイクロ波印加用アンテナ及びマイクロ波受手用アンテナの構造及び配置を最適化すること、さらに、マイクロ波分波器を設置することにより、両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することができることを見出して、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下からなる。
1.医療用処置具であって、
1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ1及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ1を含む第1電極、
1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ2及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ2を含む第2電極、
第1中心導体及び第1外部導体を含む第1同軸ケーブル、ここで、該第1中心導体及び該第1外部導体は、それぞれ、該マイクロ波印加用アンテナ1及び該マイクロ波受手用アンテナ1に直接又は間接的に接続しており、
第2中心導体及び第2外部導体を含む第2同軸ケーブル、ここで、該第2中心導体及び該第2外部導体は、それぞれ、該マイクロ波印加用アンテナ2及び該マイクロ波受手用アンテナ2に直接又は間接的に接続しており、
マイクロ波伝送用同軸ケーブル、及び
該マイクロ波伝送用同軸ケーブルにより伝達されたマイクロ波を該第1中心導体及び該第2中心導体に分波するマイクロ波分波器を含み、
該第1電極及び該第2電極の両方からマイクロ波を照射可能であることを特徴とする医療用処置具。
2.前記第1電極及び前記第2電極は、両電極間の隙間に組織を把持できるように可動であることを特徴とする前項1に記載の医療用処置具。
3.前項2に記載の医療用処置具であって、
前記第1電極において、前記マイクロ波印加用アンテナ1は絶縁体(誘電体)を介して、2本の前記マイクロ波受手用アンテナ1の間に設置されており、かつ、前記第2電極において、前記マイクロ波印加用アンテナ2は絶縁体(誘電体)を介して、2本の前記マイクロ波受手用アンテナ2の間に設置されていることを特徴とする医療用処置具。
4.前項3に記載の医療用処置具であって、
前記第1電極の先端は、前記マイクロ波印加用アンテナ1及び前記2本のマイクロ波受手用アンテナ1により三股に分かれたフォーク形状を形成しており、かつ、前記第2電極の先端は、前記マイクロ波印加用アンテナ2及び前記2本のマイクロ波受手用アンテナ2により三股に分かれたフォーク形状を形成していることを特徴とする医療用処置具。
5.前記マイクロ波分波器は、ウィルキンソン電力分配器であることを特徴とする前項1〜4のいずれか1に記載の医療用処置具。
6.前記マイクロ波分波器は、3dBカプラ分波回路、ラットレース分波回路又は90度ハイブリッド分波回路であることを特徴とする前項1〜4のいずれか1に記載の医療用処置具。
7.前記マイクロ波分波器は、前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの入力インピーダンスと前記マイクロ波印加用アンテナからの出力インピーダンスを整合させるためのインピーダンス整合器を含むことを特徴とする前項1〜6のいずれか1に記載の医療用処置具。
8.前記マイクロ波分波器は、二股に分かれたフォーク形状の中空管、該中空管に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体を含み、
前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの中心導体の先端は、該中空管内の該導体の末端と直接又は間接的に結合しており、
前記第1同軸ケーブルの前記第1中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の一方と直接又は間接的に結合しており、及び
前記第2同軸ケーブルの前記第2中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の他方と直接又は間接的に結合している、
ことを特徴とする前項1〜7のいずれか1に記載の医療用処置具。
9.前記マイクロ波分波器は、二股に分かれたフォーク形状の中空管、該中空管に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体、該導体の二股に分かれている両末端を連結するアイソレーション抵抗を含み、
前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの中心導体の先端は、該中空管内の該導体の末端と直接又は間接的に結合しており、
前記第1同軸ケーブルの前記第1中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の一方と直接又は間接的に結合しており、及び
前記第2同軸ケーブルの前記第2中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の他方と直接又は間接的に結合している、
ことを特徴とする前項1〜7のいずれか1に記載の医療用処置具。
本発明の医療用処置具は、以下の効果を有する。
(1)両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することができる。
(2)マイクロ波印加用アンテナの表面から実質的に均一にマイクロ波を照射することができる。
本発明の医療用処置具の全体図(矢印の方向(長軸方向)が先端側であり、反対方向が末端側)。 本発明の第1電極の医療用処置具の電極図(絶縁体を省略してある図) 本発明の三股に分かれたフォーク形状の電極図{(1)先端側から見た図、(2)(1)の電極図を、長軸方向を軸として90度反時計回りに回転させた図} 本発明のマイクロ波分波器の実施態様例1 本発明のマイクロ波分波器の実施態様例2 本発明の医療用処置具の電極の実施例(絶縁体を省略してある図) 本発明の医療用処置具の第1電極及び第2電極の熱分布測定結果(A:第1電極の熱分布測定結果、B:第2電極の熱分布測定結果)
以下、本発明について図面を参照して説明するが、本発明は図面に記載された医療用処置に限定されるものではない。
(医療用処置具)
本発明の医療用処置具(1)は、組織にマイクロ波を照射することが可能なマイクロ波照射器具(特に、マイクロ波照射手術器具)に関する(参照:図1〜4)。
本発明の医療用処置具(1)は、少なくとも以下の構成を含む。
1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ1(2)及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ1(3)を含む第1電極(4)。
1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ2(5)及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ2(6)を含む第2電極(7)。
第1中心導体及び第1外部導体(18)を含む第1同軸ケーブル(8){ここで、第1中心導体及び第1外部導体(18)は、それぞれ、マイクロ波印加用アンテナ1(2)及びマイクロ波受手用アンテナ1(3)に直接又は間接的に接続している}。
第2中心導体及び第2外部導体(19)を含む第2同軸ケーブル(9){ここで、第2中心導体及び第2外部導体(19)は、それぞれ、マイクロ波印加用アンテナ2(5)及びマイクロ波受手用アンテナ2(6)に直接又は間接的に接続している}。
マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)。
マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)により伝達されたマイクロ波を第1中心導体及び第2中心導体に分波するマイクロ波分波器(11)。
なお、本発明の医療用処置具(1)は、第1電極(4)及び第2電極(7)である両電極間の隙間に組織を把持できるように可動であれば特に限定されないが、例えば鉗子、鑷子を例示することができる(参照:図1)。鉗子の例としては、本発明で使用する鉗子は、自体公知の鉗子を使用可能であり、ケリー鉗子、コッヘル鉗子、ペアン鉗子、アリス鉗子等を例示することができるが、特に限定されない。
(照射マイクロ波)
本発明の医療用処置具(1)のマイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)に伝送されるマイクロ波は、特に、限定されないが、300MHz〜300GHz(波長:1m〜1mm)、好ましくは、0.9GHz〜30GHzである。なお、伝送方法は、自体公知の方法、例えば、自体公知のマイクロ波を発振するマイクロ波発振器に接続すること、又は、該発振器を医療用処置具(1)に内蔵することにより容易に達成することができる。
なお、本発明において使用される電力は0.1W〜200W、好ましくは1.0W〜80Wである。
(同軸ケーブル)
本発明で用いられる同軸ケーブル{第1同軸ケーブル(8)、第2同軸ケーブル(9)、マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10):図4}は、例えば、銅からなる導電体の中心導体と、中心導体を覆う絶縁体又は誘電体(例えば、テフロン(登録商標)、ポリエチレン等からなる)のシールドチューブと、銅、ステンレス、真鍮等からなる外部導体(導電体)のアースパイプ又は編組銅線からなる。
なお、第1同軸ケーブル(8)及び第2同軸ケーブル(9)は、自体公知のセミリジット同軸ケーブルでも良い。
(アンテナ)
本発明のマイクロ波印加用アンテナ1(2)及びマイクロ波印加用アンテナ2(5)は、マイクロ波を供給することができる材質であれば特に、限定されない。例えば、銀、銅、金、鉄、チタン、ステンレス、リン青銅又は真鍮等広く導電性材料が使用可能である。好適には、銀、銅、金、ステンレス、真鍮等が例示される。
本発明のマイクロ波受手用アンテナ1(3)及びマイクロ波受手用アンテナ2(6)は、マイクロ波を受けることができる材質であれば特に、限定されない。例えば、銀、銅、金、鉄、チタン、ステンレス、リン青銅又は真鍮等広く導電性材料が使用可能である。好適には、銀、銅、金、ステンレス、真鍮等が例示される。
アンテナの形状は、特に限定されないが、円錐、三角錐、四角錐、円柱、四角柱、三角柱、球、立方体、直方体等が例示される。さらに、アンテナの内表面(特に、組織との接触面)は、刃形状、平面型、丸型、棒状、凹凸型、のこぎり歯形状等が広く適用可能である。
本発明のマイクロ波印加用アンテナの具体的な構成は、四角柱であり、組織との接触面は組織が滑りにくいようにのこぎり歯形状であり、マイクロ波受手用アンテナの具体的な構成は、四角柱であり、組織との接触面は組織が滑りにくいようにのこぎり歯形状であってもよい。
(電極)
本発明の第1電極(4)は1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ1(2)及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ1(3)を含み、第2電極(7)は1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ2(5)及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ2(6)を含む。
さらに、第1電極(4)及び第2電極(7)は、両電極間の隙間に組織を把持できるように可動である構成(特に、鉗子)、さらに必要に応じて、凝固機能及び切断機能を有すれば特に限定されない。
電極は、組織との接触において、凝固組織が付着し難いコーティングが一部又は全部にされていることがより好適である。コーティングは、金、テフロン系部材等で行なわれる。これにより、凝固後の組織が付着することなく、連続的に凝固、切断の処理が行える。
本発明の第1電極(4)及び/又は第2電極(7)の好ましい構成、より詳しくは効率的なマイクロ波照射可能な構成は、以下の通りである。
第1電極(4)において、マイクロ波印加用アンテナ1(2)は2本のマイクロ波受手用アンテナ1(3)の間に形成される空間に設置されている(参照:図2)。さらに、該空間の隙間には絶縁体(誘電体)(12)が設置されている。
第2電極(7)において、マイクロ波印加用アンテナ2(5)は2本のマイクロ波受手用アンテナ2(6)の間に形成される空間に設置されている。さらに、該空間の隙間には絶縁体(誘電体)(12)が設置されている(参照:図3)。
本発明の第1電極(4)及び/又は第2電極(7)のより好ましい構成は、以下の通りである。
第1電極(4)において、マイクロ波印加用アンテナ1(2)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ1(3)により三股に分かれたフォーク形状を形成している(参照:図2、6)。なお、マイクロ波印加用アンテナ1(2)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ1(3)により形成される空間には、絶縁体(例えば、PEEK樹脂、テフロン(登録商標)、セラミックス)(誘電体)(12)が存在する。
第2電極(7)において、マイクロ波印加用アンテナ2(5)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ2(6)により三股に分かれたフォーク形状を形成している(参照:図3)。なお、マイクロ波印加用アンテナ2(5)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ2(6)により形成される空間には、絶縁体(誘電体)(12)が存在する。
(マイクロ波分波器)
本発明のマイクロ波分波器(11)は、マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)より伝達されたマイクロ波を第1中心導体及び第2中心導体に分波することができれば、自体公知のマイクロ波分波器を採用することができる。例えば、ウィルキンソン電力分配器、3dBカプラ分波回路、ラットレース分波回路、90度ハイブリッド分波回路等を例示することができる。
また、マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)のインピーダンス(マイクロ波発振インピーダンス)と第1同軸ケーブル(8)及び第2同軸ケーブル(9)のインピーダンスを整合するための必要な装置(回路)を設置しても良い。このような回路は、コイルと複数の可変コンデンサとを備えており、該可変コンデンサの静電容量を調節することで、または、長さ可変であるスタブ、スリーブ等を備え、それらの長さ等を調節することで、インピーダンス整合を行うことができる。
(マイクロ波分波器の実施態様例1)
本発明のマイクロ波分波器(11)の実施態様例1(参照:図4)では、二股に分かれたフォーク形状の中空管(13)、中空管(13)に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体(14)から形成されている。また、これらの構成を設置する(含む)筐体(ケース)は、金属で形成されていることが好ましく、さらに該筐体の外装は特に限定されないが、プラスチック材質が好ましい。
中心導体(15)、該中心導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う外部導体(16)を含むマイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)の中心導体(15)の先端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(171)を通過して、導体(14)の末端(二股に分かれてない末端)と直接又は間接的に結合している。
第1中心導体、該中心導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う第1外部導体(18)を含む第1同軸ケーブル(8)の第1中心導体の末端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(172)を通過して、導体(14)の先端(二股に分かれている末端の一方)と直接又は間接的に結合している。
第2中心導体、該導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う第2外部導体(19)を含む第2同軸ケーブル(9)の第2中心導体の末端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(173)を通過して、導体(14)の先端(二股に分かれている末端の他方)と直接又は間接的に結合している。
導体(14)の材質は、銅、銀、金、アルミ等を例示することができるが特に限定されない。また、二股の形状は、U字形状、V字形状等でも良い。
外部導体(16)は、曲げることを防ぐために編組銅線が好ましい。
なお、中空管(13)の二股に分かれる前の内径をD、導体(14)の二股に分かれる前の直径(外径)をd、中空管(13)の空間の比誘電率をεrで表す。
マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)のインピーダンス(R)と第1同軸ケーブル(8)及び第2同軸ケーブル(9)のインピーダンス(R)を整合するために、Dとdを設定するために、下記式(1)(常用対数)を利用することができる。
上記Zは、設定するインピーダンスを示し、例えば、RとRを50Ωに設定する場合、中空管(13)内部の空間を空気で満たす場合にはεr≒1である。
よって、式1より、D/dは2.30となる。インピーダンスを数値で設定するので、内径Dと外径dは比の関係になり、一方の数値を設定することで、他方の数値を設定することができる。なお、好ましくは、外径dを設定し、内径Dを算出する。例えば、外径dを1.48mmとした場合には、内径Dが3.40mmとなる。
すなわち、マイクロ波分波器(11)の中空管(13)の二股に分かれる前の内径Dと導体(14)の二股に分かれる前の直径(外径)dを設定することにより、インピーダンス整合を行うことができる。
(マイクロ波分波器の実施態様例2)
本発明のマイクロ波分波器(11)の実施態様例2(参照:図5)では、二股に分かれたフォーク形状の中空管(13)、中空管(13)に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体(14)から形成されている。また、これらの構成を設置する(含む)筐体(ケース)は、金属で形成されていることが好ましく、さらに該筐体の外装は特に限定されないが、プラスチック材質が好ましい。
中心導体(15)、該導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う外部導体(16)を含むマイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)の中心導体(15)の先端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(171)を通過して、導体(14)の末端(二股に分かれてない末端)と直接又は間接的に結合している。
第1中心導体、該中心導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う第1外部導体(18)を含む第1同軸ケーブル(8)の第1中心導体の末端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(172)を通過して、導体(14)の先端(二股に分かれている先端の一方)と直接又は間接的に結合している。
第2中心導体、該導体を覆う絶縁体(誘電体)(12)、該絶縁体を覆う第2外部導体(19)を含む第2同軸ケーブル(9)の第2中心導体の末端は、中空管(13)の空間を形成する支柱(173)を通過して、導体(14)の先端(二股に分かれている先端の他方)と直接又は間接的に結合している。
導体(14)の二股に分かれている両先端は、アイソレーション抵抗(20)により連結している。なお、本発明のマイクロ波分波器の実施態様例2は、アイソレーション抵抗(20)の存在により、マイクロ波分波器の実施態様例1と比較して、伝送効率を約30%向上させることができる。
なお、中空管(13)の二股に分かれる前の内径をD0、分かれた後の内径をD1、導体(14)の二股に分かれる前の直径(外径)をd0、分かれた後の直径(外径)をd1、中空管(13)の空間の比誘電率をεr、アイソレーション抵抗(20)のインピーダンスをRi、導体(14)の先端(二股に分かれている末端)のインピーダンスをZとする。
マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)のインピーダンス(R)と第1同軸ケーブル(8)及び第2同軸ケーブル(9)のインピーダンス(R)を整合するために、D0、D1とd0、d1を設定するために、下記式(2)〜(5)を利用することができる。
上記Z0は、設定するインピーダンスを示し、例えば、RとRを50Ωに設定する場合、中空管(13)内部の空間を空気で満たす場合にはεr≒1である。
式(2)により、D0/d0は2.30となる。
次に、式(3)のウィルキンソン電力分配回路より、Z1(約70.7Ω)の値を得ることができる。
次に、式(4)にZ1の値を入力することにより、D1/d1は3.25となる。
最後に、式(5)より、アイソレーション抵抗値(100Ω)を得ることができる。
すなわち、マイクロ波分波器(11)の中空管(13)の二股に分かれる前の内径をD0、分かれた後の内径をD1、導体(14)の二股に分かれる前の直径(外径)をd0、分かれた後の直径(外径)をd1、を設定することにより、インピーダンス整合を行うことができる。
例えば、外径d1を1.48mmとした場合には、内径D1が4.81mmとなる。
マイクロ波伝送用同軸ケーブル(10)のインピーダンス(R)を50Ωにして、第1同軸ケーブル(8)及び第2同軸ケーブル(9)のインピーダンス(R)を任意の値にする場合には、以下の式(6)を利用することができる。なお、アイソレーション抵抗(20)のインピーダンスRiは、式(5)に従う。
アーム{導体(14)の二股分岐点から末端までの区間}の区間(距離)は、インピーダンス整合を考慮すると、λ/4であることが好ましい。
例えば、周波数2.45GHzの波長λが122.4mmの場合には、アームの区間は30.6mmとなる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(本発明の医療用処置具の第1電極及び第2電極の熱分布測定)
本実施例では、図6に示すように、1本のマイクロ波印加用アンテナ1(2)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ1(3)を含む第1電極(4)並びに1本のマイクロ波印加用アンテナ2(5)及び2本のマイクロ波受手用アンテナ2(6)を含む第2電極(7)を含む医療用処置具(1)を作製した。
各アンテナはステンレスを使用し、絶縁体(誘電体)(12)はPEEK樹脂を使用した。
マイクロ波印加用アンテナに関し、長さ(L1)は12mm、先端の形状は長方形状(2.2×0.5mm(W1))である。
マイクロ波受手用アンテナに関し、長さ(L2)は12mm、先端の形状は長方形状(1.5×0.5mm(W2))である。
なお、1本のマイクロ波印加用アンテナと2本のマイクロ波受手用アンテナのそれぞれの間隔は、0.5mm(I)である。
(本発明の医療用処置具の第1電極及び第2電極の熱分布測定結果)
作製した医療用処置具の第1電極(4)及び第2電極(7)にサーモスケール(熱分布測定フイルム:材質はPETであり、発熱前の色は白色であるが、80℃〜105 ℃で灰色から黒色へ変化する)を貼り付け、熱分布を測定した。
熱分布の測定条件として、医療用処置具(1)に投入したエネルギーは、周波数2.45GHz、出力40Wにした。測定装置は、富士フイルムの「サーモスケール100」を使用した。
熱分布測定結果は、図7の結果から明らかなように、第1電極(4)及び第2電極(7)の両方が実質的に均一に発熱している(マイクロ波を照射している)ことを確認した。
以上により、マイクロ波印加用アンテナの表面から実質的に均一にマイクロ波を照射することができることを確認した。
本発明では、両電極から照射されるマイクロ波を組織に効率的に照射することができる医療用処置具を提供できる。
1:医療用処置具
2:マイクロ波印加用アンテナ1
3:マイクロ波受手用アンテナ1
4:第1電極
5:マイクロ波印加用アンテナ2
6:マイクロ波受手用アンテナ2
7:第2電極
8:第1同軸ケーブル
9:第2同軸ケーブル
10:マイクロ波伝送用同軸ケーブル
11:マイクロ波分波器
12:絶縁体(誘電体)
13:中空管
14:導体
15:中心導体
16:外部導体
171:支柱
172:支柱
173:支柱
18:第1外部導体
19:第2外部導体
20:アイソレーション抵抗
L1:マイクロ波印加用アンテナの長さ
L2:マイクロ波受手用アンテナの長さ
W1:マイクロ波印加用アンテナの先端面積
W2:マイクロ波受手用アンテナの先端面積
I:マイクロ波印加用アンテナとマイクロ波受手用アンテナの間隔

Claims (9)

  1. 医療用処置具であって、
    1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ1及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ1を含む第1電極、
    1又は複数のマイクロ波印加用アンテナ2及び1又は複数のマイクロ波受手用アンテナ2を含む第2電極、
    第1中心導体及び第1外部導体を含む第1同軸ケーブル、ここで、該第1中心導体及び該第1外部導体は、それぞれ、該マイクロ波印加用アンテナ1及び該マイクロ波受手用アンテナ1に直接又は間接的に接続しており、
    第2中心導体及び第2外部導体を含む第2同軸ケーブル、ここで、該第2中心導体及び該第2外部導体は、それぞれ、該マイクロ波印加用アンテナ2及び該マイクロ波受手用アンテナ2に直接又は間接的に接続しており、
    マイクロ波伝送用同軸ケーブル、及び
    該マイクロ波伝送用同軸ケーブルにより伝達されたマイクロ波を該第1中心導体及び該第2中心導体に分波するマイクロ波分波器を含み、
    該第1電極及び該第2電極の両方からマイクロ波を照射可能であることを特徴とする医療用処置具。
  2. 前記第1電極及び前記第2電極は、両電極間の隙間に組織を把持できるように可動であることを特徴とする請求項1に記載の医療用処置具。
  3. 請求項2に記載の医療用処置具であって、
    前記第1電極において、前記マイクロ波印加用アンテナ1は絶縁体(誘電体)を介して、2本の前記マイクロ波受手用アンテナ1の間に設置されており、かつ、前記第2電極において、前記マイクロ波印加用アンテナ2は絶縁体(誘電体)を介して、2本の前記マイクロ波受手用アンテナ2の間に設置されていることを特徴とする医療用処置具。
  4. 請求項3に記載の医療用処置具であって、
    前記第1電極の先端は、前記マイクロ波印加用アンテナ1及び前記2本のマイクロ波受手用アンテナ1により三股に分かれたフォーク形状を形成しており、かつ、前記第2電極の先端は、前記マイクロ波印加用アンテナ2及び前記2本のマイクロ波受手用アンテナ2により三股に分かれたフォーク形状を形成していることを特徴とする医療用処置具。
  5. 前記マイクロ波分波器は、ウィルキンソン電力分配器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の医療用処置具。
  6. 前記マイクロ波分波器は、3dBカプラ分波回路、ラットレース分波回路又は90度ハイブリッド分波回路であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の医療用処置具。
  7. 前記マイクロ波分波器は、前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの入力インピーダンスと前記マイクロ波印加用アンテナからの出力インピーダンスを整合させるためのインピーダンス整合器を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の医療用処置具。
  8. 前記マイクロ波分波器は、二股に分かれたフォーク形状の中空管、該中空管に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体を含み、
    前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの中心導体の先端は、該中空管内の該導体の末端と直接又は間接的に結合しており、
    前記第1同軸ケーブルの前記第1中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の一方と直接又は間接的に結合しており、及び
    前記第2同軸ケーブルの前記第2中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の他方と直接又は間接的に結合している、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の医療用処置具。
  9. 前記マイクロ波分波器は、二股に分かれたフォーク形状の中空管、該中空管に格納された二股に分かれたフォーク形状の導体、該導体の二股に分かれている両末端を連結するアイソレーション抵抗を含み、
    前記マイクロ波伝送用同軸ケーブルの中心導体の先端は、該中空管内の該導体の末端と直接又は間接的に結合しており、
    前記第1同軸ケーブルの前記第1中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の一方と直接又は間接的に結合しており、及び
    前記第2同軸ケーブルの前記第2中心導体の末端は、該中空管内の該導体の先端の他方と直接又は間接的に結合している、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の医療用処置具。
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