JPWO2017094156A1 - 文字認識装置及び文字認識方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施の形態1に係る文字認識装置1の構成図である。文字認識装置1は、画像データを二値化処理して二値化データを生成する二値化処理部2と、前記二値化データをもとに文字列領域を抽出して文字列領域データを生成する文字列領域抽出部3と、前記二値化データと前記文字列領域データから行方向の黒画素の頻度を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成部4と、前記ヒストグラムから行判定閾値を算出する閾値算出部5と、前記行判定閾値を用いて前記文字列領域における異なる行の境界を判定する行境界判定部6と、前記行境界判定部6が判定した行の境界に基づいて文字列領域の文字を認識する文字認識部7とを有して構成されている。
また、文字列領域抽出部3は、抽出した文字列領域3bの形状、あるいは二値化画像の属性情報等から、抽出した文字列領域内の行の方向を推定する。
参考文献1:平野敬、岡田康裕、依田文夫、“文書画像からの罫線抽出方式”、電子情報通信学会総合大会、1998年3月
参考文献2:米山昇吾、平野敬、岡田康裕、“図面画像内シンボル抽出方式の検討”、電子情報通信学会総合大会、2006年3月
上述した図3の例では、ヒストグラムのピーク値Pが102であり、重み係数ρを0.22とした結果、行判定閾値th1が22となった場合を示している。
文字認識部7では、行境界判定部6が判定した行の境界判定と文字列領域抽出部3が抽出した文字列領域に基づいて文字列領域内の文字認識処理を行う。文字認識を行う方法として、従来より種々の方法が存在する。例えばランレングス補正を用いて画像劣化に対するロバスト性を向上させた下記参考文献の手法がある。
参考文献3:森稔、澤木美奈子、萩田紀博、村瀬洋、武川直樹、“ランレングス補正を用いた画像劣化にロバストな特徴抽出”、電子情報通信学会論文誌、Vol.J86−D2、No.7、pp.1049−1057、2003年7月
文字認識部7は文字認識処理が完了すると、文字認識結果を出力する。以上が文字認識装置1に係る構成である。
ヒストグラム生成部4で生成されたヒストグラムを示すデータは、ステップS2にて生成された文字列領域データと共に閾値算出部5に送られる。
ここで、この行判定閾値th1を算出するためのステップS4の詳細の動作について説明する。図6は、閾値算出部5が行判定閾値を算出する動作を示す詳細フローチャートである。
ステップS42にて、閾値算出部5はステップS41にて算出したピーク値Pと重み係数ρを用いて行判定閾値th1を算出する。
図3に示した例では、ヒストグラムのピーク値Pが102であり、重み係数ρを0.22とした結果、行判定閾値th1が22となった場合を示している。図3(b)においてH(y)がth1としての22より小さい行境界領域4aに対応して、図3(a)に示す文字領域の行境界領域4aのあたりに行の境界がある様子がわかる。重み係数ρは、上述したとおり、画像の種類ごと、あるいは画像内の領域ごとに適した値に調整することで、より適切な行判定を行うことができる。
まず、ステップS51−1にて文字列領域データに含まれるystartすなわち文字列領域が始まる座標yを初期値として設定する。
次に、ステップS51−2にて行判定閾値th1と現在の座標yに対応するヒストグラムの値H(y)とを比較する。H(y)が行判定閾値th1よりも小さい場合(H(y)<th1)はこの座標yに行の境目がある可能性が高く、この場合はステップS51−3に進む。一方、H(y)が行判定閾値th1以上(H(y)≧th1)の場合はこの座標yには文字列が存在する可能性が高く、この場合はステップS54に進む。
ステップS51−3では、座標yを行の境界が存在すると推定される座標として記憶して、ステップS51−4に進む。
ステップS51−3終了後あるいはステップS51−2でH(y)が行判定閾値th1以上である場合は、ステップS51−4に進み、yをインクリメントして次の座標yとし、ステップS51−5でyが文字列領域32が終わる座標yendと判定されるまで、ステップS51−2からステップS51−5までの動作を繰り返す。
このような動作により、文字列領域内において行の境目と推定される座標yが1つまたは複数抽出され、記憶される。
そして、行境界判定部6はステップS51−6で、行の境目があると推定された座標yが1つの場合はその座標yを、また推定された座標が複数隣り合って存在する場合は、複数の座標yのうち中央に位置する座標yを行の境界であると判定する。
行の境界であると判定したy座標は行境界データとして、ステップS2にて生成された文字列領域データと共に文字認識部7に送られる。
次に、実施の形態2に係る文字認識装置1について説明する。実施の形態1では、行境界判定部6の判定基準として、黒画素の頻度を対象とした行判定閾値th1を用いて行判定を行ったが、実施の形態2では黒画素の頻度に加え、ヒストグラムの傾きg(y)を行判定基準として用いることで行境界判定を行う。
この実施の形態2では、閾値算出部5と行境界判定部6の詳細構成及び動作が実施の形態1と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。
行境界判定部6では、閾値算出部5によって算出された行判定閾値th1に基づいて行境界があると推定された座標yについて、さらに以下の式による判断を行い、この式が成り立つ場合、座標yに行境界があると推定し、これ以外の場合は座標yに行の境界がないと推定する。
判定した行の境界は、行の境界が存在すると判定された行の位置情報を示すものであり、行境界データとして、文字列領域データと共に文字認識部7に送られる。
その他の構成については実施の形態1と同様である。
まず、ステップS52−1にて文字列領域データに含まれるystartすなわち文字列領域が始まる座標yを初期値として設定する。
次に、ステップS52−2にて行判定閾値th1と現在の座標yに対応するヒストグラムの値H(y)とを比較する。H(y)が行判定閾値th1よりも小さい場合(H(y)<th1)はこの座標yに行の境目がある可能性が高く、この場合はステップS52−3に進む。一方、H(y)が行判定閾値th1以上(H(y)≧th1)の場合はこの座標yには文字列が存在する可能性が高く、この場合はステップS52−5に進む。
ステップS52−3にて行判定閾値th2と現在の座標yに対応するヒストグラムの傾きH(y)―H(y―1)とを比較する。H(y)―H(y―1)が行判定閾値th2よりも大きい場合(H(y)―H(y―1)>th2)は、ヒストグラムの傾きが急であることからこの座標yに行の境目がある可能性が高いと推定でき、この場合はステップS52−4に進む。一方、H(y)―H(y―1)が行判定閾値th2以下(H(y)―H(y―1)≦th2)の場合は、この座標yには行判定閾値th1より黒画素数が少ないものの、ヒストグラムの傾きが緩やかであることから行の境目ではない可能性が高く、この場合はステップS52−5に進む。
ステップS52−4では、座標yを行の境界が存在すると推定される座標として記憶して、ステップS52−5に進む。
ステップS52−4終了後、あるいはステップS52−2でH(y)が行判定閾値th1以上と判断、あるいはステップS52−3でH(y)―H(y―1)が行判定閾値th2以下と判断された場合は、ステップS52−5に進み、yをインクリメントして次の座標yとし、ステップS52−6でyの文字列領域32が終わる座標yendと判定されるまで、ステップS52−2からステップS52−5までの動作を繰り返す。
このような動作により、文字列領域内において行の境目と推定される座標yが1つまたは複数抽出され、記憶される。
そして、行境界判定部6はステップS52−7で、行の境目があると推定された座標yが1つの場合はその座標yを、また推定された座標が複数隣り合って存在する場合は、複数の座標yのうち中央に位置する座標yを行の境界であると判定する。
なお、ステップS52−2で行った黒画素数による推定と、ステップS52−3で行ったヒストグラムの傾きによる推定は、入れ替えて行っても良い。この場合、まずヒストグラムの傾きにより行の境目の候補の座標を推定し、その推定された候補についてさらに黒画素数による推定を行うことで、行の境目の候補の座標が決まる。
また、ステップS52−2で行った黒画素数による推定と、ステップS52−3で行ったヒストグラムの傾きによる推定とを統合し、以下のコスト関数Cの式を判定用の式として用いることも可能である。
次に、実施の形態3に係る文字認識装置1について説明する。実施の形態1では、行境界判定部6の判定基準として、黒画素の頻度を対象とした行判定閾値th1を用いて行判定を行ったが、実施の形態3では黒画素の頻度に加え、ヒストグラムから検出されるピーク値P(n)を行判定基準として用いることで行境界判定を行う。
この実施の形態3では、閾値算出部5と行境界判定部6の詳細構成及び動作が実施の形態1と異なり、他の部分は実施の形態1と同様である。
図9に、2行の長さが異なる場合の文字列領域のヒストグラムを生成した場合の画像及びヒストグラムの例を示す。複数の行が存在し、かつ、その長さが異なる場合、ヒストグラムのピーク値の差P(n)−P(n−1)が大きくなる。この性質を利用して、ヒストグラムのピーク値の差に関する閾値を設定することにより、異なる長さの複数の行が存在する場合に行の境目を判定することができる。
まず、行境界判定部6は、H(y)が行判定閾値th1よりも小さい場合は座標yに行の境界があると推定し、H(y)が行判定閾値th1以上である場合は座標位置yに行の境界がないと推定する。
そして、行境界判定部6は、行境界判定部6は行の境目があると推定された座標yが1つの場合はその座標yを、行の境目があると推定された座標yが1つの場合は、複数の座標yのうち中央の位置を行の境界であると判定する。行の境界があると判定された隣り合う複数の座標yのどこを行の境界と判定するかについては、中央に限らず、隣り合う複数の座標yの中から選定されれば良い。また、行の境界があると判定された座標yが隣り合わない場合にはその座標yを行の境界であると判定する。行の境界は1つの文字列領域に1つとは限らず複数存在する場合がある。
その他の構成については実施の形態1と同様である。
行境界閾値th1を用いた行境界判定は、実施の形態1と同様である。行境界判定部は実施の形態1で説明した図7のフローチャートによる動作を終えると、図10に記載したフローチャートによる動作を行う。
まず、ステップS53−1にて文字列領域データに含まれるピーク値のカウント初期値としてn=1を設定する。
次に、ステップS53−2にて行判定閾値th3と隣り合うピーク値の差P(n)−P(n−1)とを比較する。ピーク値の差P(n)−P(n−1)が行判定閾値th3よりも大きい場合(P(n)−P(n−1)>th3)はピーク値P(n)、P(n−1)をとるそれぞれのy座標の間に行の境目がある可能性が高く、この場合はステップS53−3に進む。一方、ピーク値の差P(n)−P(n−1)が行判定閾値th3以下(P(n)−P(n−1)≦th3)の場合はピーク値の差P(n)―P(n−1)からは行の有無を判断できず、この場合はステップS53−4に進む。
ステップS53−3では、ピーク値P(n)、P(n−1)をとるそれぞれのy座標の間を、行の境界が存在すると推定される座標として記憶して、ステップS53−4に進む。
ステップS53−3終了後、あるいはステップS53−2でP(n)−P(n−1)が行判定閾値th3以下と判断された場合は、ステップS53−4に進んで、nをインクリメントし、ステップS53−5でnがヒストグラムの最後のピーク値P(nend)のカウント値であるnendと判定されるまで、ステップS53−2からステップS53−5までの動作を繰り返す。
このような動作により、文字列領域内において行の境目と推定される座標yが1つまたは複数抽出され、記憶される。
そして、行境界判定部6はステップS53−6にて、行の境目があると推定された座標yが1つの場合はその座標yを、またピーク値P(n)からピーク値P(n−1)までの座標yが複数存在する場合は、複数の座標yのうち中央に位置する座標yを行の境界であると判定する。
以上のようにして、図7のフローチャートにより行境界閾値th1に基づいた判定で得られた行境界データと、図10のフローチャートにより行境界閾値th3に基づいた判定で得られた行境界データは、文字認識部7に送られる。文字認識部7では、これら両方の行境界データを用いて、実施の形態1と同様に文字認識を行う。
なお、行判定閾値th1を用いる図7のフローチャートの動作と行判定閾値th3を用いる図10のフローチャートの動作の順序は逆でも良い。
このほかの動作については実施の形態1と同様である。
次に、実施の形態4に係る文字認識装置1について説明する。実施の形態2では、行境界判定部6の判定基準として、黒画素の頻度を対象とした行判定閾値th1及びヒストグラムの傾きg(y)を行判定基準として用いることで行境界判定を行ったが、本実施の形態ではヒストグラムの傾きg(y)のみを行判定基準として行の境界を判定する。
この実施の形態4では、閾値算出部5と行境界判定部6の詳細構成及び動作が実施の形態2と異なり、他の部分は実施の形態2と同様である。
まず、行境界判定部6では、H(y)−H(y−1)がth2よりも大きい場合に座標yに行境界があると推定し、H(y)−H(y−1)がth2よりも小さい場合は座標yに行の境界がないと推定する。
判定した行の境界は、行の境界が存在すると判定された行の位置情報を示すものであり、行境界データとして、文字列領域データと共に文字認識部に送られる。
その他の構成については実施の形態1と同様である。
まず、ステップS54−1にて文字列領域データに含まれるystartすなわち文字列領域が始まる座標yを初期値として設定する。
次に、ステップS54−2にて行判定閾値th2と現在の座標yに対応するヒストグラムの傾きH(y)―H(y―1)とを比較する。H(y)―H(y―1)が行判定閾値th2よりも大きい場合(H(y)―H(y―1)>th2)は、ヒストグラムの傾きが急であることからこの座標yに行の境目がある可能性が高いと推定でき、この場合はステップS54−3に進む。一方、H(y)―H(y―1)が行判定閾値th2以下(H(y)―H(y―1)≦th2)の場合は、この座標yには行判定閾値th2より黒画素数が少ないものの、ヒストグラムの傾きが緩やかであることから、行の境目ではない可能性が高く、この場合はステップS54−4に進む。
ステップS54−3では、座標yを行の境界が存在すると推定される座標として記憶して、ステップS54−4に進む。
ステップS54−3終了後、あるいはステップS54−2でP(n)―P(n−1)が行判定閾値th2以下と判断された場合は、ステップS54−4に進み、yをインクリメントして次の座標yとし、ステップS54−5でyの文字列領域32が終わる座標yendと判定されるまで、ステップS54−2からステップS54−5までの動作を繰り返す。
このような動作により、文字列領域内において行の境目と推定される座標yが1つまたは複数抽出され、記憶される。
そして、行境界判定部6はステップS54−6にて、行の境目があると推定された座標yが1つの場合はその座標yを、また推定された座標が複数隣り合って存在する場合は、複数の座標yのうち中央に位置する座標yを行の境界であると判定する。
このほかの動作については実施の形態1と同様である。
図13は、実施の形態1に係る文字認識装置をソフトウェアで実現する場合のハードウェア構成図である。このように文字認識装置1をコンピュータで構成した場合は、プロセッサ12を二値化処理部2、文字列抽出部3、ヒストグラム生成部4、閾値算出部5、行境界判定部6及び文字認識部7として機能させる。プロセッサ12は、ソフトウェアやファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。これらのソフトウェアやファームウェアはハードディスク11に格納され、実行する際にはハードディスク11からメモリ13に取り出されることにより機能する。
2.二値化処理部
3.文字列領域抽出部
3a.二値化画像
3b文字列領域
4.ヒストグラム生成部
4a.行境界領域
5.閾値算出部
5a.行判定難領域
5b.行判定容易領域
6.行境界判定部
7.文字認識部
8.画像取り込み装置
9.処理回路
10.ディスプレイ
11.ハードディスク
Claims (6)
- 入力された画像データから文字列領域を抽出する文字列領域抽出部と、
前記文字列領域抽出部で抽出された前記文字列領域の行方向の黒画素の頻度を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成部と、
前記ヒストグラム生成部で生成された前記ヒストグラムから行判定閾値を算出する閾値算出部と、
前記閾値算出部で算出された前記行判定閾値に基づいて前記文字列領域における異なる行の境界を判定する行境界判定部と、
前記文字列領域抽出部で抽出された前記文字列領域と前記行境界判定部で判定された行の境界に基づいて前記文字列領域の文字を認識する文字認識部と、
を備えた文字認識装置。 - 前記閾値算出部により前記ヒストグラムから算出される前記行判定閾値は、黒画素の頻度に対する閾値であることを特徴とする請求項1に記載の文字認識装置。
- 前記黒画素の頻度の閾値は、前記ヒストグラムのピーク値に係数をかけて求めることを特徴とする請求項2に記載の文字認識装置。
- 前記閾値算出部により前記ヒストグラムから算出される前記行判定閾値は、前記ヒストグラムの傾きに対する閾値であることを特徴とする請求項1に記載の文字認識装置。
- 前記閾値算出部により前記ヒストグラムから算出される前記行判定閾値は、前記ヒストグラムの複黒画素の頻度の数のピーク値の差分に対する閾値であることを特徴とする請求項1に記載の文字認識装置。
- 入力された画像データから文字列領域を抽出する文字列領域抽出ステップと、
前記文字列領域抽出ステップで抽出された前記文字列領域の行方向の黒画素の頻度を示すヒストグラムを生成するヒストグラム生成ステップと、
前記ヒストグラム生成ステップで生成された前記ヒストグラムから行判定閾値を算出する閾値算出ステップと、
前記閾値算出ステップで算出された前記行判定閾値に基づいて前記文字列領域における異なる行の境界を判定する行境界判定ステップと、
前記文字列領域抽出ステップで抽出された前記文字列領域と前記行境界判定ステップで判定された行の境界に基づいて前記文字列領域の文字を認識する文字認識ステップと、
を備えた文字認識方法。
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