JPWO2016203922A1 - 撮像装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の撮像装置には、明るい画像や暗い画像を見やすく補正するために、画像処理部において、入力された画像の濃淡ヒストグラムを用いてコントラストを調整する処理を行うものがある。
図9は、従来の撮像装置におけるコントラスト調整を示す説明図である。
また、(b)に示すように、暗い画像の濃淡ヒストグラムは、低輝度側に偏った形状になる。
これらの画像は、いずれも画面におけるコントラストの差が小さく、視認性が低い(見にくい)。
これにより、画像の濃淡の階調が広がって視認性が向上し、見やすい補正画像を生成することができるものである。
図10は、従来の撮像装置における濃淡ヒストグラム拡大処理の概要を示す説明図である。
図10に示すように、従来の撮像装置の画像処理部では、入力された元画像(a)から、濃淡ヒストグラムを計算する(b)。
そして、上限値が最大輝度値に、下限値が最小輝度値になるように全体の輝度値を補正して、ヒストグラムを拡張し(d)、補正画像(e)を得る。
つまり、濃淡ヒストグラムを拡大するには、抽出される、分布が多い輝度値の範囲(上限及び下限)を決定する必要がある。
例えば、濃淡ヒストグラムの上下限値は、ヒストグラムの山の麓に設定するのが最適であるとの考えから、山の麓を上下限値として検知するよう自動化している。
濃淡ヒストグラムを拡大は、映像フレーム全体に対して一律に行う場合と、フレームを格子状に分割した部分画像毎に行う場合があり、後者は並列分散処理による実装に適する。
また、装置に組み込むためには、小さなロジック規模での実現が求められる。
図11は、従来の濃淡ヒストグラムの上下限値算出の一例を示す説明図である。
少ないロジック容量で上下限値を算出できる手法として、図11に示すように、ヒストグラムにおける連続する2つの領域の分布を用いる手法が提案されている。
まず、ヒストグラムの端から、任意に決めた連続(隣接)する2つの区間(階級)の度数を求める(a)。図11(a)では高輝度側から探索しており、上限値候補となるPu′を中心として高輝度側と低輝度側に同じ幅の区間(ビン)を設定し、当該2つのビンにおける度数を求める。
(a)の例では、2つの領域の度数が、両方とも閾値未満であるため、次の映像フレームで上限値候補Pu′を低輝度側に一定量移動して、同様に上限値候補Pu′を中心とする2つのビンの度数を閾値と比較する(b)。
そして、2つのビンにおける度数が両方とも閾値以上となれば(c)、上限値候補 Pu′を高輝度側に移動する。
この様に、2つの領域の内、一方の度数が閾値以上であり、他方の度数が閾値未満であるかどうかを判定する処理を判定処理とする。
なお、実際の度数グラフ(ヒストグラム)は図11に示されるほど滑らかではない。「ビンの度数」には、度数そのものではなく、そのビンの度数の分布を代表する値、例えばそのビンおよびその両側の領域を含む3つの領域に亘る平均値や中央値等を用いることがある。その場合、隣接する2つのビンの度数を得るには、内部的には連続する4つの領域について度数を計数する。
このことは、映像の補正が瞬時に行われず、例えば、暗い画像が明るくなるまで数フレームかかることを意味する。
また、ヒストグラム形状による問題もある。図12は、ヒストグラムの形状による違いを示す説明図である。
上述した2つの領域を用いた上下限値の算出では、図12(a)に示すように、一般的な形状のヒストグラムを想定した閾値を用いて行われるため、ヒストグラムの形状によっては最適な上下限値を決定することができない。
つまり、濃淡ヒストグラムの形状によって、上下限値決定の精度にバラつきがある。
尚、画像のコントラストを向上させる技術としては、特表2006−500643号公報「装置のダイナミック補充による、マルチクラスヒストグラム計算および処理装置での一次元/多次元パラメータの分析による特徴抽出及び認識のためのアクティブ視覚的認知方法及び装置」(ホールディング・ベ・エ・ヴェ・ソシエテ・アノニム、特許文献1)、特開2013−55552号公報「撮像装置」(日立コンシューマエレクトロニクス株式会社、特許文献2)がある。
また、特許文献2には、濃淡ヒストグラムに応じてコントラストを補正する範囲及び補正する度合いを制御する制御パラメータを生成して、当該制御パラメータに従って画像のDC成分及びAC成分の信号量を変化させてコントラストを補正することが記載されている。
具体的には、輝度分布の内、2つの連続するビンの度数のみを計数するのではなく、全体の分布を計数すると、CPU内のレジスタやキャッシュメモリで保持しきれず、外部メモリへのアクセスが発生して、処理時間が増加する場合がある。
[実施の形態の概要]
実施形態に係る撮像装置及び画像処理方法は、画像のコントラスト拡大の際に、上下限値探索処理部43が、濃淡ヒストグラムの輝度に沿って隣接する2つの領域を設定し、その領域の位置を走査しながらその領域の度数を閾値と比較して、一方の度数が閾値以上で他方の度数が閾値未満である場合に、両領域の境界となる輝度値を上限値又は下限値として決定する上下限値探索処理を行っている。上下限値の探索開始位置や度数の閾値は、処理対象の画像の濃淡ヒストグラムの形状に基づいて、適応的に設定される。濃淡ヒストグラムの形状は、予め定めた分類によって識別される。形状識別器42は、「一般型」「やり型」「平型」等の複数のパターンに識別するように、機械学習のアルゴリズムを用いて得られた登録パターンを記憶する。
本発明の実施の形態に係る撮像装置及び画像処理方法は、監視システムにおいて用いられる監視カメラへ適用されることを想定している。監視カメラの映像は、通常、画角が固定されて撮影され、急激なパンやシーン変化がないものと仮定でき、画像の濃淡ヒストグラムも急激には変化しないものである。
本発明の実施の形態に係る撮像装置(本装置)の構成を説明する前に、本装置で行われるコントラスト拡張の概略について説明する。
本装置のコントラスト拡張処理は、ライン補正・カラム補正、ピクセル補正、フレーム補正の4つの補正処理によって構成される。
ライン補正は1つあるいは複数の水平走査線単位、カラム補正はフレームを横方向に複数に分割した領域単位、ピクセル補正は画素単位、フレーム補正はフレーム一律の処理となっており、これらの処理がカスケードに接続されて実行される。
本実施の形態では、ピクセル補正の前に行われる濃淡ヒストグラムを用いたライン・カラム補正を例として説明するが、同様の手法をピクセル補正やフレーム補正の他、任意の部分領域の補正に適用することも可能である。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置は、イメージセンサ11と、A/D(Analog/Digital)変換器12と、信号処理部13と、コントラスト補正部14と、出力回路15とを備えている。
A/D変換器12は、画像信号についてアナログ信号をディジタル信号に変換する。
信号処理部13は、ディジタル信号に変換された画像信号について、ノイズ除去、輝度(Y)・色(C)信号生成、ガンマ処理、エッジエンハンサ処理等を行う。
出力回路15は、テレビ等の出力装置に応じて、コントラスト補正部14で補正された画像信号をビデオ信号等の出力信号に変換して、画像を出力する。
コントラスト拡張処理は、図10に示した方法と同様に行われるが、本装置のコントラスト補正部14では、濃淡ヒストグラムの上下限値を算出する処理をヒストグラムの形状に応じて最適化する点が特徴となっている。
図2は、コントラスト補正部14の機能ブロック図である。
コントラスト補正部14は、ヒストグラム抽出器41と、形状識別器42と、上下限値探索処理部43と、コントラスト拡張処理部44とを備えている。
尚、コントラスト補正部14は、現実のハードウェアで実現される際は、制御部(CPU)、記憶部、インタフェース部等が備えられ、記憶部に記憶された画像処理ソフトウェアを制御部が実行することにより、本装置における処理が実現される。
ヒストグラム抽出器41は、信号処理部13から入力された画像信号について、ヒストグラム(濃淡ヒストグラム)を抽出する。本例では、ヒストグラムの生成は(更新)は、フレーム時間周期であるとして説明するが、それに限らず、複数フレームの時間をかけて、例えば当該複数フレームに亘って万遍なく選んだ所定数の画素から生成するようにしてもよい。
形状識別器42の具体的な処理については後述する。
つまり、本装置では、濃淡ヒストグラムの勾配に応じて、次のフレームでのビンの位置を現在の位置からどれだけ離れた位置にするかを調整し、実質的にビンを走査する移動速度(走査速度)を変えるようにしている。
図3は、コントラスト補正部14により実行される処理のフローを示す説明図であり、図4は、3種類のヒストグラム形状を示す説明図である。図3には、コントラスト補正の基本的な機能を果たす識別過程(b)の他、予め行われるべき学習過程(a)も一緒に示してある。
次に、学習過程と識別過程の処理について具体的に説明する。
[学習過程:図3,図5]
まず、学習過程について図3,図5を用いて説明する。図5は、特徴量の抽出を示す説明図である。
図3に示すように、学習過程においては、ヒストグラム抽出器41若しくはその他のコンピュータは、画像データを入力し(302)、入力された画像データから、濃淡ヒストグラムを抽出し(303)、適宜表示部(図示省略)に出力する。
教師データとしては、各パターンについて、例えば1000フレーム、合計3000フレーム程度のサンプルを用意する。
図5に示すように、通常は、画像から抽出した輝度値をそのまま用いて、区間(ビン、階級)の数が多いヒストグラム501が作成される。例えば輝度値が8ビットで表される場合、階調数と等しい256のビンが生じる。これをそのまま特徴量とすることもできるが、特徴量の次元が多いと、学習機械はより多くの教師データを必要とし、或いは学習の収束が遅くなる。
本例では、輝度値除算器502が、ヒストグラム501の複数の区間を併合することで、16のビンからなるヒストグラム503を生成し、各ビンの値を特徴量とする。これにより、1つのヒストグラムから16の特徴量が抽出される。なお、濃淡ヒストグラム抽出303の時点で、削減されたビン数のヒストグラムを直接生成してもよい。
学習には、作成したラベルを用いる教師付き学習や教師なし学習等、識別器を学習させることができる任意の周知の手法が利用できる。
教師付き学習により特定物体を認識する最も単純な例では、「一般型」、「やり型」、「平型」の3種類のラベル毎に抽出したヒストグラムの特徴量の平均値を算出し、それらを登録パターンとして記憶する(308)。フィッシャー識別器を用いる例では、ある登録パターンに属するか否かの境界となる超平面のパラメータが、登録パターンとして記憶される。このほか、サポートベクターマシンや、深層畳み込みニューラルネット等による識別も利用でき、それに適した登録パターンが生成され、記録される。。
教師なしの学習手法には、k-meansやmean shiftのクラスタリングなどを用いることができる。このとき、学習するヒストグラムは3つのクラスに分類されることを想定し、クラスタ数は3とする。この場合も、各クラスターの代表位置(重心等)が登録パターンとして記憶される。
次に、本装置のコントラスト補正部14における識別過程について図3、図6を用いて説明する。図6は、識別過程におけるマッチング処理の概念図である。
識別過程では、図3(b)に示したようにコントラスト補正部14が、装置の運用開始後に入力された画像に対して、コントラスト拡張のための輝度値の上下限値を算出する。コントラスト補正部14では、学習過程と同様に、ヒストグラム抽出器41が入力画像の濃淡ヒストグラムを生成し(309)、形状識別器42が16階級の特徴量を抽出し(図5参照)、当該画像の特徴量とする(310)。
図6を参照して、最も単純なマッチングが説明される。ここでは、登録パターンとして、特定物体認識手法等で学習した、当該パターンの代表値(特徴量の平均値等)が保持されていると仮定する。
具体的には、形状識別器42は、登録パターンと抽出したヒストグラムについてそれぞれの特徴量(度数)を比較して差分をとり、差分の絶対値を予め設定された第1の閾値と比較して、閾値以下ならポジティブ、閾値を越えるとネガティブとする。すなわち、1つのヒストグラムについてポジティブ又はネガティブの指標が合計16個得られる。
図6に示すように、マッチングは3つの登録パターンすべてについて行われ、各パターンについてポジティブの個数を求める。
尚、ポジティブの数が極端に少ない場合は、当該入力画像はいずれの登録パターンにも当てはまらないものとして、「その他」として識別する。
そのため、形状識別器42は、入力画像より抽出した特徴量が、学習した登録パターン(クラスタ)のどれに近いかを計測することでヒストグラムを識別する。
クラスタとの距離の算出は、ユークリッド距離、マハラノビス距離を用いることができる。閾値は、学習したクラスタの重心から最も離れた同クラスタのサンプルまでの距離とする。
そして、上下限値探索処理部43は、度数の閾値及び走査開始位置に基づいて上下限値を算出する上下限値探索処理を行う(314)。
上下限値探索処理部43の動作については後述する。
次に、コントラスト補正部14の上下限値探索処理部43におけるヒストグラム形状に応じた走査開始位置の選択について説明する。
上下限値探索処理部43では、形状識別器42からヒストグラム形状が「やり型」であることが入力(通知)された場合に、上下限値探索処理における走査開始位置をデフォルトの位置(初期値はヒストグラムの端)から中央寄りにずらして設定する。
この距離が予め設定された開始位置判定の閾値を超える場合に、予め規定されているピーク寄りの所定の位置を走査開始位置として設定する。
次に、上下限値探索処理部43におけるヒストグラム形状に応じた度数の閾値の選択について説明する。
図12に示したように、従来はヒストグラムの形状に関わらず、閾値は一定の値としていたが、本装置では、閾値の値を形状に応じて設定してもよい。
すなわち、上下限値探索処理部43は、予め、平型、一般型、やり型に対応する適切な閾値を記憶しておき、形状識別器42において識別された入力画像の濃淡ヒストグラム形状が入力されると、それに応じて閾値を選択する。
一例として、形状別の閾値の値は、平型<一般型<やり型とする。
また、元々広い輝度範囲に画素が満遍なく分布している平型の場合には、一般型と同じ閾値とした場合よりも、上下限値算出処理の収束までの時間が短くてすむ。
次に、本装置の上下限値探索処理における走査速度の選択の概要について図7を用いて説明する。図7は、本装置の上下限値探索処理における走査速度の選択の概要を示す説明図である。
本装置の上下限値探索処理部43では、濃淡ヒストグラムの傾きに応じて、輝度に沿って隣接する2つのビンの走査速度を選択する。
例えば、図7(a)に示すように、上限値の探索において、高輝度側の端付近では、濃淡ヒストグラムの勾配が水平に近いので、ビンの移動量をデフォルト(規定値)より大きく、例えばデフォルトの3倍とする。これにより、ビンの移動速度は3倍になる。
尚、ビンの移動量のデフォルトは、例えば、上限値候補を挟んで隣接するビンの幅と同等とする。
また、図7(c)に示すように、山の麓付近になると、勾配が急になるので、移動量をデフォルトの1倍とする。
次に上下限値探索処理の中で行われるビンの走査速度算出の処理について図8を用いて説明する。図8は、ビンの走査速度算出の処理を示す説明図である。
本装置の上下限値探索処理では、上下限値探索処理部43が、ヒストグラムの形状(勾配)に応じて走査速度を調整しながら、上下限値の算出を行う。
つまり、走査速度算出の処理(走査速度算出処理)は、上下限値探索処理の中で行われるものである。
勾配算出処理では、16階級の特徴量を表すヒストグラムではなく、ヒストグラム抽出器41で抽出されたビン数の多い濃淡ヒストグラムを用いてベクトルを算出する。
上下限値探索処理部43には、勾配を分類するための閾値が予め記憶されている。
また、「普通」のときはデフォルトの2倍、「急」のときは1倍とする。
下限値探索についても、同様に平均ベクトルから勾配を求め、それに応じてビンを移動しつつ下限値の探索処理を行う。
これにより、精度を劣化させることなく探索処理を早く収束させることができるものである。
これにより、探索処理にかかる時間を一層短縮することができるものである。
尚、勾配に応じたビンの移動量をデフォルトの何倍にするか、また、スピードアップのための「平ら」の連続フレーム数は、任意に設定可能である。
このようにすれば、ベクトル算出を行う場合に比べて処理を大幅に簡略化することができるものである。
本発明の実施の形態に係る撮像装置及び画像処理方法によれば、形状識別器42が、入力された画像の濃淡ヒストグラムを抽出し、上下限値探索処理部43が、濃淡ヒストグラムの輝度に沿って隣接する2つの領域を走査しながら、当該領域の度数を閾値と比較して、一方の度数が閾値以上で他方の度数が閾値未満である場合に、両領域の境界となる輝度値を上限値又は下限値として決定する上下限値探索処理を行うものであり、上下限値算出処理において上下限値が決定しなかった場合に、現在の上下限値候補付近の隣接するビンの度数からヒストグラムの勾配を求め、当該勾配が緩やかであれば、次のフレームにおける上下限値候補の移動量を規定値の3倍とし、当該勾配が普通であれば移動量を2倍とし、急であれば移動量を規定値とするようにしているので、探索にあまり影響のない山の麓から離れたところでは走査速度を大きくして処理のスピードを上げると共に、山の麓付近では走査速度を小さくして精度良く上下限値を求めることができ、上下限値の探索精度を保持しつつ、濃淡ヒストグラムの形状に応じて探索に要する時間を短縮することができる効果がある。
Claims (5)
- 入力画像から濃淡ヒストグラムを抽出し、前記濃淡ヒストグラムにおける特定の輝度範囲についてコントラストを拡張するコントラスト補正部を備えた撮像装置であって、
前記コントラスト補正部が、
前記入力画像から抽出された1フレーム分の濃淡ヒストグラムについて、輝度に沿って隣接する2つの領域を走査して、前記2つの領域の内、一方の領域の輝度の度数が予め設定された閾値以上であり、他方の領域の輝度の度数が前記閾値未満であるという条件を満たすか否かを判定する判定処理を行い、
前記条件を満たさない場合に、前記濃淡ヒストグラムの形状に基づいて、前記2つの領域の位置から、次の1フレーム分の濃淡ヒストグラムにおける輝度に沿って隣接する2つの領域の位置までの移動量を変更することにより当該2つの領域の走査速度を調整して、前記次の1フレーム分の濃淡ヒストグラムについて前記判定処理を行い、
前記条件を満たす場合に、前記2つの領域の境界となる輝度の値を前記特定の輝度範囲の上限値又は下限値として決定する上下限値探索処理部を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 入力画像から濃淡ヒストグラムを抽出し、前記濃淡ヒストグラムにおける特定の輝度範囲についてコントラストを拡張するコントラスト補正部を備えた撮像装置であって、
前記コントラスト補正部が、
前記濃淡ヒストグラムの形状を識別する形状識別器と、
前記濃淡ヒストグラムにおいて、輝度に沿って隣接する2つの領域を走査して、前記2つの領域の度数と予め設定された閾値との比較に基づいて、前記特定の輝度範囲の上限値及び下限値を決定する上下限値探索処理を行う上下限値探索処理部とを備え、
前記上下限値探索処理部が、前記形状識別器で識別された形状に応じて前記2つの領域の走査開始位置及び/又は前記閾値を調整し、
前記調整された走査開始位置及び/又は前記閾値を用いて前記上下限値探索処理を行うことを特徴とする撮像装置。 - コントラスト補正部が、予め、濃淡ヒストグラムの典型的な形状の特徴量を学習して複数の形状パターンを記憶しておき、入力画像から抽出した濃淡ヒストグラムについて形状の特徴量を算出し、前記算出された特徴量と前記記憶された形状パターンの特徴量とを比較して形状を識別する形状識別器と、
前記識別された形状に応じて、隣接する2つの領域の走査開始位置及び/又は閾値を調整する上下限値探索処理部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。 - 上下限値探索処理部が、判定処理において条件を満たさない場合に、2つの領域の近傍の特定範囲について、隣接する度数間のベクトルを複数求め、前記複数のベクトルの平均ベクトルに基づいて濃淡ヒストグラムの傾きを判定し、前記傾きに応じて、前記2つの領域の位置から次の1フレーム分の濃淡ヒストグラムにおける輝度に沿って隣接する2つの領域の位置までの移動距離を変更して走査速度を調整することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 入力画像から濃淡ヒストグラムを抽出し、前記濃淡ヒストグラムにおける特定の輝度範囲についてコントラストを拡張する画像処理方法であって、
予め、濃淡ヒストグラムの典型的な形状の特徴量を学習して複数の形状パターンを記憶しておき、入力画像から抽出された1フレーム分の濃淡ヒストグラムについて形状の特徴量を算出し、前記算出された特徴量と前記記憶された形状パターンの特徴量とを比較して前記濃淡ヒストグラムの形状を識別し、
前記濃淡ヒストグラムにおいて、輝度に沿って隣接する2つの領域を、前記識別された形状に応じて調整された開始位置から輝度に沿って走査して、前記2つの領域の内、一方の領域の輝度の度数が前記識別された形状に応じて調整された閾値以上であり、他方の領域の輝度が前記閾値未満であるという条件を満たすか否かを判定する判定処理を行い、
前記条件を満たさない場合に、前記2つの領域の近傍の特定範囲について、隣接する度数間のベクトルを複数求め、前記複数のベクトルの平均ベクトルに基づいて前記濃淡ヒストグラムの傾きを判定し、前記傾きに応じて、前記2つの領域の位置から次の1フレーム分の濃淡ヒストグラムにおける輝度に沿って隣接する2つの領域の位置までの移動距離を変更して当該2つの領域の走査速度を調整して、前記次の1フレーム分の濃淡ヒストグラムについて前記判定処理を行い、
前記条件を満たす場合に、前記2つの領域の境界となる輝度の値を前記特定の輝度範囲の上限値又は下限値として決定することを特徴とする画像処理方法。
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