JPWO2016163113A1 - シミュレーション装置、シミュレーションシステム、シミュレーション方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

小さい計算負荷で歩行者等の行動を適切に表現できるシミュレーション装置等を提供する。シミュレーション装置は、移動路50を移動する移動体モデル54を選択する移動体モデル選択部110と、選択された移動体モデル54と、移動体モデル54の進行方向及び移動路50の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデル55との関係を導出する隣接関係導出部120と、隣接移動体モデル55との前記関係に応じて、移動体モデルの移動路50における位置を更新する位置更新部130とを備える。

Description

本発明は、シミュレーション装置、シミュレーションシステム、シミュレーション方法及びコンピュータ読み取り可能記録媒体に関する。
歩道等を移動する歩行者、自転車、車椅子等(以下「歩行者等」とする)の移動の容易さや、歩行者等を所望の方向へ誘導する方法の評価を目的として、歩行者等の移動の様子を計算機上で模擬するシミュレーションが行われる場合がある。このシミュレーションは、例えば市街地等に存在する歩道の状況や、歩道における歩行者等の移動の様子等を数値化することで行われる。
特許文献1には、群衆歩行シミュレーションシステムが記載されている。特許文献1に記載の群衆歩行シミュレーションシステムでは、歩行者同士、歩行者と障害物との間には距離に依存する反発力が作用し、歩行者と目標地点との間には距離に関係ない一定の吸引力が作用するように設定される。
特許文献2には、歩行者シミュレーション装置等が記載されている。特許文献2に記載の技術では、2点間を結ぶリンク上を進行する擬人モデルに対して、擬人モデル間の間隔を確保するパーソナルスペースを形成し、パーソナルスペース同士の重複が検出された場合、擬人モデルの回避方向位置を決定する。
特許文献3には、交通シミュレーション装置等の技術が記載されている。特許文献3に記載の技術では、地図情報に基づいて複数生成された歩行者の出発地から目的地までの経路の候補から、経路の各々の危険度を考慮して経路が選択される。そして、選択された経路に従って、歩行者をモデル化した歩行者モデル等を移動させて交通状態がシミュレーションされる。
特許文献4には、交通流シミュレーション装置等が記載されている。特許文献4に記載の交通流シミュレーション装置は、移動体が1以上のレーンによって構成される通路を移動する移動先の位置を計算する。
特開平4−75199号公報 特開2009−301295号公報 特開2009−19920号公報 特開2008−129874号公報
歩行者等の移動の様子を模擬するシミュレーションにおいては、多数の歩行者の移動の様子が、その行動特性に基づいて適切に表現されることが好ましい。しかしながら、特許文献1又は2に記載の技術では、歩行者等の移動の様子が再現される場合に、その歩行者等の周囲に存在する多くの他の歩行者等が計算の対象とされる必要がある。また、特許文献3又は4に記載の技術では、各々の装置等において再現される歩行者等に関する移動の様子が、現実の歩行者等の移動の様子とは異なる場合がある。
すなわち、上述した各特許文献に記載の技術は、歩行者等の移動の様子を模擬する際に必要となる計算負荷が大きく、かつ、歩行者等の行動特性が適切に表現されない可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、小さい計算負荷で歩行者等の行動を適切に表現できるシミュレーション装置等を提供することを主たる目的とする。
本発明の一態様におけるシミュレーション装置は、移動路を移動する移動体モデルを選択する移動体モデル選択手段と、選択された移動体モデルと、移動体モデルの進行方向及び移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する隣接関係導出手段と、隣接移動体との関係に応じて、移動体モデルの移動路における位置を更新する位置更新手段とを備える。
また、本発明の一態様におけるシミュレーション方法は、移動路を移動する移動体モデルを選択し、選択された移動体モデルと、移動体モデルの進行方向及び移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出し、隣接移動体との関係に応じて、移動体モデルの移動路における位置を更新する。
また、本発明の一態様におけるコンピュータ読み取り可能記録媒体は、コンピュータに、移動路を移動する移動体モデルを選択する処理と、選択された移動体モデルと、移動体モデルの進行方向及び移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する処理と、隣接移動体との関係に応じて、移動体モデルの移動路における位置を更新する処理とを実行させるプログラムを非一時的に格納する。
本発明によると、小さい計算負荷で歩行者等の行動を適切に表現できるシミュレーション装置等を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置を備えるシミュレーションシステムの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる区間の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる交点の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる交点の別の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路を移動する移動体モデル及び隣接移動体モデルの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路を移動する移動体モデル及び隣接移動体モデルの別の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路の区間における移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係及び移動体モデルの位置の更新に関する例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路の交点における移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係及び移動体モデルの位置の更新に関する例を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の各実施形態におけるシミュレーション装置等を実現する情報処理装置の構成例を示す図である。
本発明の各実施形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、例えば図12に示すような情報処理装置500とソフトウェアとの任意の組み合わせにより実現することができる。情報処理装置500は、一例として、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)501
・ROM(Read Only Memory)502
・RAM(Ramdom Access Memory)503
・RAM503にロードされるプログラム504
・プログラム504を格納する記憶装置505
・記憶媒体506の読み書きを行うドライブ装置507
・通信ネットワーク509と接続する通信インターフェース508
・データの入出力を行う入出力インターフェース510
・各構成要素を接続するバス511
各実施形態における各装置等の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム504をCPU501が取得して実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム504は、例えば、予め記憶装置505やRAM503に格納されており、必要に応じてCPU501が読み出す。なお、プログラム504は、通信ネットワーク509を介してCPU501に供給されてもよいし、予め記録媒体506に格納されており、ドライブ装置507が当該プログラムを読み出してCPU501に供給してもよい。
各装置等の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置等の各構成要素の一部又は全部は、プロセッサ等を含む汎用または専用の回路 (circuitry)や、これらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップ によって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップ によって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
各装置の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
(第1の実施形態)
最初に、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置の構成を示す図である。図2は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置を備えるシミュレーションシステムの構成を示す図である。図3は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において用いられる移動路の例を示す図である。図4は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる区間の例を示す図である。図5は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる交点の一例を示す図である。図6は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路に含まれる交点の別の一例を示す図である。図7は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路を移動する移動体モデル及び隣接移動体モデルの一例を示す図である。図8は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路を移動する移動体モデル及び隣接移動体モデルの別の一例を示す図である。図9は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路の区間における移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係及び移動体モデルの位置の更新に関する例を示す図である。図10は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置において対象とされる移動路の交点における移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係及び移動体モデルの位置の更新に関する例を示す図である。図11は、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置の動作を示すフローチャートである。
図1に示すとおり、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置100は、移動体モデル選択部110と、隣接関係導出部120と、位置更新部130とを備える。移動体モデル選択部110は、移動路を移動する移動体モデルを選択する。隣接関係導出部120は、選択された移動体モデルと、移動体モデルの進行方向及び移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する。位置更新部130は、隣接移動体との関係に応じて、移動体モデルの移動路における位置を更新する。
また、図2に示すとおり、本発明の第1の実施形態におけるシミュレーション装置100を含むシミュレーションシステム10が構成される。シミュレーションシステム10は、移動路生成部11と、移動体モデル生成部12とを備える。移動路生成部11と、移動路に関する情報を生成する。移動路は、区間と交点との少なくとも一方を有する。また、移動体モデル生成部12は、移動路に配置される所定の数の移動モデルに関する情報を生成する。
まず、本実施形態におけるシミュレーション装置100が対象とする移動路及び移動体モデルについて説明する。
図3は、移動路50の一例を示す図である。移動路50は、移動体モデル54が通過する1つ以上のレーン52を含み、2つの地点の間を結ぶ区間51と、複数の区間51が接続される交点53との少なくとも一方を有する。図3に示す例では、移動路50は、区間51及び交点53の双方を有する。
移動路50において、区間51は、任意の2つの地点の間を接続する。すなわち、区間51は、一例として、現実の道路において任意の2つの地点の間を結ぶ道路やその歩道と関係付けられる。図4は、区間51の一例を示す。区間51は、例えば現実の道路において任意の2つの地点の間の距離等に応じて長さが定められてもよい。
区間51の各々は、当該区間51に沿って延びる1つ以上のレーン52を含む。本発明の各実施形態においては、後述する移動体モデル54が任意の区間51を移動する場合には、移動体モデル54は、当該区間51に含まれるレーン52の一つを通過することが想定されている。そのため、レーン52の各々は、例えば当該区間51と関係付けられる現実の歩道において、歩行者等が通行可能な程度の幅に相当することが想定される。例えば、各々のレーン52は当該区間51と関係付けられる現実の歩道において、50cm(センチメートル)から1m(メートル)程度の幅であることが想定される。
したがって、区間51の各々に含まれるレーン52の数は、例えば当該区間51と関係付けられる現実の歩道の幅等に基づいて定められる。一例として、区間51の各々に含まれるレーン52の数は、当該区間51に関係付けられる現実の歩道の幅を、1つのレーン52当たりの幅にて割ることで求められる。
また、ある区間51において、レーン52の数が途中で変わる場合がある。この場合には、当該区間51は、レーン52の数が変わる箇所に中間点が設置されて複数の区間51として構成される。このことは、例えば、当該区間51と関係付けられる現実の歩道の幅等が変化する場合に相当する。
なお、区間51の各々に含まれるレーン52の数は、上述した方法と異なる方法で定められてもよい。区間51の各々に含まれるレーン52の数は、例えば当該区間と関係付けられる現実の歩道の状況や、本実施形態におけるシミュレーション装置100において評価される内容等に応じて適宜定められる。
交点53は、移動路50において複数の上述した区間51が接続される部分である。すなわち、交点53は、一例として、現実の道路において複数の道路が互いに接続する交差点等と関係付けられる。
交点53には、任意の数の区間51が接続される。各々の交点53に接続される区間51は、例えば当該交点53と関係付けられた現実の交差点等に接続される道路の数に応じて定められる。また、区間51の各々は、先に説明したようにそれぞれ1つ以上のレーン52を含む。
また、交点53は、任意の形状とされる。一例として、交点53は、図5に示すように、交点53に接続される区間51の各々の幅を一つの辺とする多角形状の形状とされる。又は、交点53は、図6に示すように、当該交点53と関係付けられた現実の交差点等の形状に応じた形状であってもよい。
本実施形態におけるシミュレーション装置100が動作する場合には、予め、シミュレーション装置100の処理対象となる移動路50に任意の数の移動体モデル54が配置される。移動体モデル54は、移動路51を移動する任意の種類の移動体について、移動路51における移動の様子を表すモデルである。すなわち、移動体モデル54は、例えば移動路51を移動する歩行者等に対応する。
移動体モデル54は、移動路50の区間51に配置される場合には、区間51に含まれるレーン52のいずれかに配置される。この場合には、移動体モデル54は、当該レーン52の端点を含むいずれかの位置に配置される。
移動体モデル54は、移動路50の交点53に配置される場合には、まず、移動元となる区間51と移動先となる区間51が設定される。また、移動元となる区間51において、移動元となるレーン52が設定される。更に、移動先となる区間51において、移動先となるレーン52が設定される。そして、移動体モデル54は、移動元となるレーン52の端点と、移動先となるレーン52の端点との間の任意の位置を移動するように配置される。一例として、移動体モデル54は、移動元となるレーン52の端点と、移動先となるレーン52の端点との間を結ぶ仮想的な経路に沿った任意の位置に配置される。すなわち、移動体モデル54は、当該仮想的な経路に沿って移動することが想定されている。
上述したいずれの場合においても、移動体モデル54のそれぞれには、進行方向及び移動速度が設定される。移動体モデル54が移動路50の区間51に配置される場合には、進行方向は、区間51のいずれか一方の端部から他方の端部への方向として設定される。すなわち、移動体モデル54は、区間51が延びる方向のいずれか一方に移動することが想定される。移動体モデル54が移動路50の交点53に配置される場合には、進行方向は、移動体モデル54は移動元となるレーン52から移動先となるレーン52の端点へ向かう方向として設定される。本実施形態の各図面においては、移動体モデル54の進行方向は、移動体モデル54を表す三角形の一つの頂点の向きにて表現される。例えば、図4に示す例では、移動体モデル54は、図中の下側から上側へ向かうとして進行方向が設定される。
また、移動速度は、例えば移動体モデル54の各々に対応付けられている歩行者等の通常の場合における移動の速度に応じて設定される。移動速度は、全ての移動体モデル54に対して同じ移動速度が設定されてもよいし、移動体モデル54の各々に対して異なる移動速度が設定されてもよい。移動体モデル54の各々に対して異なる移動速度が設定される場合には、各々の移動体モデル54に設定される移動速度は、例えば当該移動体モデル54が表す歩行者等の移動速度に基づいて定められる。
いずれの場合においても、複数の移動体モデル54が、同じ位置に配置されてもよい。また、本実施形態におけるシミュレーション装置100において、処理が繰り返し実行される場合には、移動体モデル54は、当該繰り返しの処理の途中において、新たに移動路50に配置されてもよい。
上述した移動路50は、例えばシミュレーションの対象とする現実の歩道等の交通路やその接続関係等に応じて定められる。また、移動路は、仮想的な道路網等のデータに基づいて定められてもよい。本実施形態におけるシミュレーション装置100において、一本の道路の特定の間や、特定の一か所の交差点に関してシミュレーションが行われる場合には、移動路50は、区間51又は交点53いずれか一方のみを含む形態であってもよい。
本実施形態におけるシミュレーション装置100の各構成要素は、予め生成された、上述の移動路50及び移動体モデル54に関する情報に基づいて動作する。シミュレーション装置100の各構成要素は、これらの情報を、例えば図示しない入力部や通信ネットワーク等を介して予め取得する。また、シミュレーション装置100の各構成要素は、図示しない任意のメモリやディスク装置等に予め格納されたこれらの情報を取得してもよい。
また、シミュレーションシステム10においては、移動路生成部11は、上述した移動路50に関する情報を生成する。また、移動体モデル生成部12は、上述した移動体モデル54に関する情報を生成する。したがって、シミュレーションシステム10に備えられるシミュレーション装置100の各構成要素は、移動路生成部11及び移動体モデル生成部12にて生成された移動路50及び移動体モデル54に関する情報に基づいて動作してもよい。なお、シミュレーションシステム10に備えられるシミュレーション装置100の各構成要素は、例えば図示しない入力部や通信ネットワーク等を介して取得してもよい。また、一本の道路の特定の間や、特定の一か所の交差点に関してシミュレーションが行われる場合には、移動路生成部11は、区間51又は交点53のいずれか一方のみに関する情報を生成するような構成であってもよい。
次に、本実施形態におけるシミュレーション装置100の各構成要素を説明する。
移動体モデル選択部110は、移動路50において複数の移動体モデル54が配置されている場合に、その一つを選択する。本実施形態におけるシミュレーション装置100においては、移動体モデル選択部110にて選択された移動体モデル54に対して、隣接関係導出部120及び位置更新部130において、一連のシミュレーションに関する処理が行われる。
移動体モデル選択部110は、例えば、複数の移動体モデル54のうちの一つをランダムに選択する。この場合には、移動体モデル選択部110は、区間51に配置された移動体モデル54と、交点53に配置された移動体モデル54とを区別せずにランダムに選択してもよい。その他の方法として、動体モデル選択部110は、移動路50や移動体モデル54の各々の特性などに応じて定められる任意の順序や手順に基づいて、複数の移動体モデル54のうちの一つを選択してもよい。
隣接関係導出部120は、移動体モデル選択部110において選択された移動体モデル54と、隣接移動体モデル55との関係を導出する。隣接移動体モデル55は、上述のように、移動体モデル54の進行方向及び移動路50の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する移動体モデルである。すなわち、本実施形態においては、移動体モデル54に対する隣接移動体モデル55は、区間51又は交点53のそれぞれにおいて、当該移動体モデル54の移動に影響を及ぼし得る移動体モデルである。
隣接移動体モデル55や、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との関係は、移動体モデル選択部110において選択された移動体モデル54の移動路50における位置に応じて、例えば次のように定められる。
移動体モデル54が区間51に位置する場合には、隣接関係導出部120は、移動体モデル54が位置するレーン52において、移動体モデル54の進行方向に位置する最も近い移動体モデルを隣接移動体モデル55として特定する。
図7は、移動体モデル54が区間51に位置する際に移動体モデル55を特定する場合の例を示す図である。図7に示す例では、移動体モデル52が位置するレーン52と同じレーンに他の移動体モデルが1つ存在する。したがって、隣接関係導出部120は、その移動体モデルを隣接移動体モデル55として特定する。
移動体モデル54が交点53に位置する場合には、隣接関係導出部120は、移動体モデル54の進行方向にある所定の範囲に位置し、移動元及び移動先の区間51が同一である最も近い移動体モデルを隣接移動体モデル55として特定する。この場合において、所定の範囲は、例えば図8に示すように、移動体モデル54からその進行方向に向かって広がる扇形状の範囲とされる。図8の例においては、矢印に示す移動体モデル54の進行方向に対して、扇形状の図形によって示される左右それぞれ45度程度の範囲が所定の範囲とされる。ただし、この所定の範囲は他の形状の範囲であってもよい。例えば、所定の範囲は、扇形の角が丸められた形状の範囲であってもよい。
なお、本実施形態においては、隣接関係導出部120は、移動体モデル選択部110において選択された移動体モデル54と同じ地点に位置する移動体モデルを、例えば上述の手順に従って隣接移動体モデル55として特定する。なわち、隣接関係導出部120は、移動体モデル選択部110において選択された移動体モデル54と同じ地点に位置する移動体モデルを隣接移動体モデル55としなくてもよい。
また、隣接関係導出部120は、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との関係として、隣接移動体モデル55の進行方向や、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間の距離に関する情報を導出する。隣接関係導出部120は、例えば移動体モデル54の移動路50における位置が上述のいずれの場合においても、これらの情報を導出する。
位置更新部130は、隣接関係導出部120にて導出された移動体モデル54と隣接移動体モデル55との関係に応じて、移動体モデル54の移動路50における位置を更新する。
位置更新部130において更新された後の移動体モデル54の位置は、その更新の前に対応する時点から任意の期間だけ後の時点における移動体モデル54の位置に相当する。つまり、位置更新部130にて移動体モデル54の位置が更新されることで、移動体モデル54の移動速度や、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との関係に応じた当該移動モデル54の任意の期間における移動の様子が表される。
なお、上述した任意の期間は、移動体モデル54の移動速度や隣接移動体モデル55との関係等に応じて、移動体モデル54に対応付けられている歩行者等の比較的短い時間における振る舞いが適切に表されるように適宜定められる。一例として、移動体モデル54が歩行者等に対応付けられている場合には、現実の道路等において歩行者が1歩から数歩移動する場合に要する時間に基づいて、上述した任意の期間は1秒として定められる。
また、位置更新部130において、移動体モデル54の位置の更新が繰り返されることで、当該移動体モデル54の任意の期間における移動の様子が表現される。
位置更新部130においては、移動体モデル54の更新後における位置は、その更新の時点における移動体モデル54の位置に応じて、例えば次のように決定される。位置更新部130は、移動体モデル54が区間51に位置する場合は、移動体モデル54の位置を例えば以下のように更新する。
移動体モデル54が区間51に位置する場合に、隣接移動体モデル55と移動体モデル54とが同じレーン52に位置し、その間隔が所定の間隔よりも小さく、かつ各々の移動方向が互いに異なることが想定される。現実の道路等においては、歩道等の同じ位置を複数の歩行者が互いに向き合う方向に移動する場合は、歩行者は、衝突を避けるように互いに回避するように移動することが考えられる。したがって、この場合には、位置更新部130は、移動体モデル54が隣接移動体モデル55を回避するようにその位置を更新する。なお、上述した所定の間隔は、移動体モデル54の移動速度や移動路50の状態等に応じて適宜定められる。一例として、移動体モデル54が歩行者等に対応付けられている場合には、現実の道路等において歩行者等の衝突を回避する必要が生じる距離に基づいて、所定の間隔は1mとして定められる。
より具体的には、位置更新部130は、上述した回避するような動作として、移動体モデル54が位置する区間51におけるレーン52の数に応じて以下のように移動体モデル54の位置を更新する。つまり、移動体モデル54が位置する区間51に複数のレーン52が含まれる場合には、位置更新部130は、その時点において当該移動体モデル54が位置するレーン52に隣接するレーン52へ移動させるようにその位置を更新する。すなわち、位置更新部130は、その時点において当該移動体モデル54が位置するレーン52に隣接する左右のいずれかにあるレーン52へ移動体モデル54が移動するように、移動体モデル54の位置を更新する。
この場合には、位置更新部130は、移動体モデル54を、例えばその時点における位置の左側又は右側の予め定めた方向に移動させるように移動体モデル54の位置を更新してもよい。このように、移動体モデル54の位置を予め定めた方向に移動するように更新することで、当該区間51に複数の移動体モデル54が存在する場合に、同じ方向に向かう移動体モデル54が区間51の同じ一つの側に移動する結果となる。
現実の歩道等の道路においては、異なる方向から多数の歩行者等が互いに向かい合うようにして近づく際には、同一の方向に向かう歩行者等が歩道等の同一側に寄ることで、衝突を回避することがある。上述した位置更新部130の動作は、例えばこのような歩行者等の行動に相当する。
図9は、移動体モデル54が位置する区間51に複数のレーン52が含まれる場合において、位置更新部130によって移動体モデル54の位置が更新される際の一動作例を示す図である。
図9に示す例においては、移動体モデル54−1が位置するレーン52−1に隣接移動体モデル55が位置する。また、移動体モデル54−1と隣接移動体モデル55の移動方向は互いに異なっている。そして、移動体モデル54−1と隣接移動体モデル55との間隔は、上述した所定の間隔よりも小さいことが想定される。この場合には、位置更新部130は、移動体モデル54をレーン52−1の左側のレーンであるレーン52−2に移動させるように移動体モデル54の位置を更新する。
なお、レーン52−2には、別の移動体モデル54−2が存在し、移動体モデル54−2と移動体モデル54−1との間隔は、移動体モデル54−1と隣接移動体モデル55との間隔よりも小さい。しかしながら、移動体モデル54−2の移動方向は、移動体モデル54−1の移動方向と同じである。一般に、現実の歩道等において同じ方向へ向かう歩行者等は、互いに歩道等の移動を阻害する可能性は小さい。したがって、位置更新部130は、移動体モデル54−1の位置を更新する際に、移動体モデル54−2の存在を考慮しなくてもよい。
また、移動体モデル54が位置する区間51に1つのレーン52が含まれる場合には、位置更新部130は、当該移動体モデル54が停止するとしてその位置を更新する。すなわち、位置更新部130は、更新前において移動体モデル54が配置されている地点に基づいて、移動体モデル54の更新後の位置を更新する。例えば、この場合には、位置更新部130は、更新前における移動体モデル54の位置を、そのまま移動体モデル54の更新後の位置とする。移動体モデル54が位置する区間51に複数のレーン52が含まれる場合においても、移動体モデル54が左端又は右端のレーン52に位置する場合には、位置更新部130は、当該移動体モデル54が停止するとしてその位置を更新する。
これらの動作は、現実の歩道等において、複数の歩行者等が歩道等の同じ位置を対向して移動する場合において、歩行者等の各々が、衝突を回避するように歩道における位置を変更したり、停止したりする動作等に相当する。
また、移動体モデル54が区間51に位置する場合に、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間隔が上述の所定の間隔よりも大きい予め定めた範囲にある(予め定めた範囲よりも小さい)ことが想定される。この場合には、位置更新部130は、移動体モデル54の通常の移動速度よりも減速した移動速度に基づいて、移動体モデル54の位置を更新する。すなわち、移動体モデル54が予め定められた通常の移動速度よりも遅い速度にて移動するとして、移動後の位置を定めて移動体モデル54の位置を更新する。
この動作は、現実の歩道等において、歩行者等が予め定められた通常の移動速度にて移動すると他の歩行者等に接近することが想定される場合に、他の歩行者等との接近を避けるように移動する速度を低くする動作に相当する。
例えば、移動体モデル54の通常の移動速度が毎秒0.5m、隣接移動体モデル55との距離が1.2m、所定の間隔が1mである場合が想定される。この場合に、位置更新部130は、当該移動体モデル54が毎秒0.2mに減速して移動するとして、移動体モデル54の位置を更新する。
また、移動体モデル54が区間51に位置し、隣接移動体モデル55と移動体モデル54との間隔が上述の場合と異なる場合には、位置更新部130は、移動体モデル54が通常の移動速度にて移動するようにその位置を更新する。
移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間隔が上述した所定の間隔や範囲よりも大きい場合には、移動体モデル54は、隣接移動体モデル55と十分に離れていると想定される。つまり、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間隔が離れていると判断できる所定の条件を満たす場合には、位置更新部130は、移動体モデル54の予め定められた通常の移動速度に基づいて移動体モデル54の位置を更新する。すなわち、位置更新部130は、移動体モデル54が予め定めた通常の移動速度にて移動するようにその位置を更新する。位置更新部130は、移動体モデル54予め設定された進行方向に移動するように、移動体モデル54の位置を更新する。
なお、移動体モデル54が、当該移動体モデル54の位置するレーン52が含まれる区間51の端点に到達した場合には、当該移動体モデル54は、例えば移動路50から取り除かれてもよい。後述のように、移動体モデル54の位置が繰り返して更新される場合には、移動体モデル54は、当該区間51が接続する交点53に位置するとして扱われてもよい。
一方、位置更新部130は、移動体モデル54が交点53に位置する場合には、移動体モデル54の位置を例えば以下のように更新する。
移動体モデル54が交点53に位置する場合において、移動体モデル54及び隣接移動体モデル55の移動元及び移動先となるレーン52が同一である場合が想定される。この場合に、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間隔が上述した所定の間隔より小さい場合には、位置更新部130は、当該移動体モデル54を停止させるようにその位置を更新する。
図10は、移動体モデル54−1が交点53に位置する場合において、位置更新部130によって移動体モデル54−1の位置が更新される際の一動作例を示す図である。図10の例において、移動体モデル54−1の移動元は、区間51−1であり、移動先は区間51−3である。また、移動体モデル54−1に対して、移動元及び移動体が同じである隣接移動体モデル55が存在する。そして、移動体モデル54−1と隣接移動体モデル55との間隔が上述した所定の間隔より小さい場合には、位置更新部130は、移動体モデル54−1を停止させるように移動体モデル54−1の位置を更新する。
すなわち、現実の交差点等において、同じ方向へ向かう歩行者等は、他の方向へ向かう歩行者等との接触を避け、互いに円滑に移動できるように、必要な距離を保ちながら移動することが想定される。位置更新部130が、移動体モデル54−1を停止させるように移動体モデル54−1の位置を更新することで、上述した歩行者等の移動の様子が表現される。
また、この場合に、移動体モデル54と隣接移動体モデル55との間隔が上述の所定の間隔よりも大きい予め定めた範囲にある場合には、位置更新部130は、当該移動体モデル54の減速した移動速度に基づいて、その位置を更新する。すなわち、移動体モデル130は、移動体モデル54の通常の移動速度よりも減速した移動速度に基づいて、移動体モデル54の位置を更新する。すなわち、移動体モデル54が予め定められた通常の移動速度よりも遅い速度にて移動するとして、移動後の位置を定めて移動体モデル54の位置を更新する。
また、隣接移動体モデル55と移動体モデル54との関係が上述した各々の場合とは異なる場合には、位置更新部130は、移動体モデル54が通常の移動速度にて移動するようにその位置を更新する。位置更新部130は、移動体モデル54予め設定された移動元となるレーン52から移動先となるレーン52へ移動するように、移動体モデル54の位置を更新する。
なお、移動体モデル54が交点53に位置する場合には、位置更新部130は、移動体モデル選択部110にて選択された移動体モデル54と移動元及び移動先となるレーン52が異なる他の移動体モデル54を考慮しなくてもよい。このことは、歩行者等が交差点等において異なる向きに移動する場合において、各々が互いに衝突を避けつつ各々が所望の方向へ移動する動作に相当する。
図10に示す例においては、上述した移動体モデル54−1及び隣接移動体モデル55に対して、更に移動体モデル54−2が交点53に存在する。図10の例において、移動体モデル54−1の位置を更新する場合には、位置更新部130は、移動体モデル54−1と隣接移動体モデル55との関係に基づいて、移動体モデル54−1の位置を更新する。すなわち、位置更新部130は、移動体モデル54−1と移動体モデル54−2との関係に基づいて位置を更新しなくてもよい。図10の例において、位置更新部130にて移動体モデル54−2の位置が更新される場合には、例えば移動体モデル54−2は通常の移動速度にて移動するようにその位置が更新される。
なお、移動体モデル54が移動先となる区間51に到達した場合には、当該移動体モデル54は、例えば移動路50から取り除かれてもよい。後述のように、移動体モデル54の位置が繰り返して更新される場合には、移動体モデル54は、移動元の区間51に位置するとして扱われてもよい。
位置更新部130は、上記の全ての更新に関する処理を行わなくてもよい。例えば、位置更新部130は、移動体モデル54が回避する動作を行うか又は通常の移動速度にて移動するとして、移動体モデル54の位置を更新してもよい。位置更新部130は、移動体モデル54の性質や移動路50の状況などに応じて、必要される更新に関する処理を実行する。
次に、図9に示すフローチャートを用いて、本実施形態におけるシミュレーション装置100の動作を説明する。
最初に、移動体モデル選択部110は、移動路50に配置された複数の移動体モデル54のうち、その一つを選択する(ステップS101)。
次に、隣接関係導出部120は、ステップS101において選択された移動体モデル54に対する隣接移動体モデル55を特定する。そして、隣接関係導出部120は、移動体モデル54と、隣接移動体モデル55との関係を導出する(ステップS102)。
次に、位置更新部130は、ステップS103において導出された移動体モデル54と隣接移動体モデル55との関係に応じて、移動体モデル54の移動路50における位置を更新する(ステップS103)。移動体モデル54の移動路50における位置が更新されることで、当該移動体モデルの任意の期間における移動の様子が表される。
ステップS101からS103までの動作によって、ステップS101にて選択された移動体モデル54に関して、上述した任意の期間における移動の様子が表される。同様に、他の移動体モデル54に関してもステップS101からS103までの処理が行われることで、移動路50に配置された複数の移動体モデル54に関する任意の期間における移動の様子が表される。
そこで、例えば移動体モデル選択部110は、移動路50に配置された複数の移動体モデル54のうち、他の移動体モデル54に対してステップS101からステップS103の処理を実行するか否かを判断する(ステップS104)。他の移動体モデル54は、例えば先にステップS101からS103までの処理の対象とされた移動体モデル54と異なるモデルである。
他の移動体モデル54に対して処理を実行する場合には、移動体モデル選択部110は、ステップS101に戻り、ステップS101からステップS103の処理が未実行である移動体モデル54の一つを選択する。そして、選択された移動体モデル54に対して、隣接関係導出部120及び位置更新部130においてステップS102及びS103の動作がそれぞれ実行される。なお、移動体モデル選択部110は、本ステップにおいて処理が行われる対象となる移動体モデル54に関する情報を、入力手段等を介して予め所得してもよい。
ステップS101からステップS103の処理が全ての移動体モデル54に対して実行された場合等、ステップS104にて他の移動体モデル54に対して処理を繰り返し実行しないとした場合には、ステップS105の処理が行われる。
ステップS105においては、例えば移動体モデル選択部110は、更にステップS101からステップS104までの処理を行って移動体モデル54の位置の更新を繰り返すか否かを判断する。
ステップS101からステップS104までの処理を行い、移動体モデル54の位置の更新を繰り返すことで、上述した任意の期間よりも長い一定の期間における移動体モデル54の移動の様子がシミュレーションされる。したがって、移動体モデル54の移動の様子に関する当該一定の期間におけるシミュレーションが必要な場合には、ステップS105において、移動体モデル選択部110は、当該一定の期間に応じて処理を繰り返すと判断する。例えば、任意の期間が1秒間に相当し、かつ、一定の期間が1時間(すなわち、3600秒)に相当する場合には、ステップS101からステップS104までの処理が3600回繰り返されるようにステップS105の動作が実行される。
移動体モデル54の位置の更新を繰り返して実行する場合には、移動体モデル選択部110は、ステップS101に戻って処理を継続する。必要な回数の移動体モデル54の位置が既に繰り返されている場合等、移動体モデル54の位置の更新を繰り返して実行しない場合には、シミュレーション装置100における処理が終了する。
上述した各ステップにて実行された移動体モデル54の位置の更新に関する結果は、移動路50における歩行者等の移動の様子を表すシミュレーション結果として、図示しない任意の出力手段や通信ネットワーク等を介して出力される。また、当該シミュレーション結果は、図示しない任意のメモリやディスク装置等へ出力されてもよい。
以上のとおり、本実施形態におけるシミュレーション装置100は、移動体モデル54について、隣接移動体モデル55との関係に応じて位置が更新することによって、移動路50における移動体モデル54の移動の様子を表現する。
位置更新部130の処理においては、隣接移動体モデル55との関係に応じて移動体モデル54の移動路50における位置が更新される。すなわち、少ない数の隣接移動体モデル55の挙動を考慮することで、対象である移動体モデル54の移動路50における位置が更新される。したがって、位置更新部130は、小さい計算負荷にて対象である移動体モデル54の移動路50における位置を更新することが可能となる。
また、位置更新部130は、上述した回避する動作等のように、移動体モデル54が表す歩行者等の動きに即して移動体モデル54の移動路50における位置を更新する。したがって、本実施形態におけるシミュレーション装置100は、現実の歩行者等の動きに沿った歩行者等のシミュレーションが可能となる。
すなわち、本実施形態におけるシミュレーション装置100は、小さい計算負荷で歩行者等の行動を適切に表現することができる。
(シミュレーション装置の適用例)
上述した実施形態におけるシミュレーション装置100やシミュレーションシステム10等は、市街地等における歩行者等の移動の様子を評価する場合の種々の用途に用いられる。例えば、シミュレーション装置100等は、群衆が市街地を通過することが想定される場合において、群衆が通過する道路に応じた各々の所要時間の評価等に用いられる。
具体的な一例として、シミュレーション装置100等は、災害時において、交通機関等の停止に伴い移動や帰宅が困難になった、いわゆる帰宅困難者を誘導する方法を検討する場合に用いられる。
災害等が発生し、交通機関の多くが停止している場合には、交通機関を利用できないことから、平常時と比較して多くの人が帰宅困難者として歩いて帰宅することが想定される。この場合には、大都市の市街地には、それぞれが異なる方向へ向かう多数の歩行者が集まる可能性が考えられる。上述した実施形態におけるシミュレーション装置100等は、多数の歩行者が全体として円滑な移動を可能とするように、各々の歩行者を適した道へ誘導する場合の手法の評価に用いられる。
すなわち、シミュレーション装置100は、市街地の道路等を表す移動路50に関する情報に基づいて、上述した帰宅困難者である歩行者等の移動の様子に関するシミュレーションを行う。市街地の道路等を表す移動路50に関する情報は、例えばシミュレーションシステム10の移動路生成部11等で生成される。このシミュレーションが、種々の条件を変えてシミュレーション装置100において繰り返し実行されることで、帰宅困難者である歩行者等を誘導する場合に関する手法が評価される。
以上、実施形態等を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、実施形態における各構成は、本発明のスコープを逸脱しない限りにおいて、互いに組み合わせることが可能である。
この出願は、2015年4月6日に出願された日本出願特願2015−77644を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 シミュレーションシステム
11 移動路生成部
12 移動体モデル生成部
50 移動路
51 区間
52 レーン
53 交点
54 移動体モデル
55 隣接移動体モデル
100 シミュレーション装置
110 移動体モデル選択部
120 隣接関係導出部
130 位置更新部
500 情報処理装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 プログラム
505 記憶装置
506 記憶媒体
507 ドライブ装置
508 通信インターフェース
509 通信ネットワーク
510 入出力インターフェース
511 バス
本発明は、シミュレーション装置、シミュレーションシステム、シミュレーション方法及びプログラムに関する。
また、本発明の一態様におけるプログラムは、コンピュータに、移動路を移動する移動体モデルを選択する処理と、選択された移動体モデルと、移動体モデルの進行方向及び移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する処理と、隣接移動体との関係に応じて、移動体モデルの移動路における位置を更新する処理とを実行させるプログラムである

Claims (10)

  1. 移動体モデルが通過する1つ以上のレーンを含み、2つの地点の間を接続する区間と、複数の前記区間が接続される交点との少なくとも一方を有する移動路を移動する移動体モデルを選択する移動体モデル選択手段と、
    選択された前記移動体モデルと、前記移動体モデルの進行方向及び前記移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する隣接関係導出手段と、
    前記隣接移動体モデルとの前記関係に応じて、前記移動体モデルの前記移動路における位置を更新する位置更新手段とを備える、シミュレーション装置。
  2. 前記隣接関係導出手段は、前記移動体モデルが前記移動路の前記区間に位置する場合において、前記移動体モデルが位置する前記レーンと同じ前記レーンに位置し、かつ、前記移動体モデルの進行方向に位置する最も近い他の前記移動体モデルを隣接移動体モデルであるとして、前記移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係を導出する、請求項1に記載のシミュレーション装置。
  3. 前記隣接関係導出手段は、前記移動体モデルと移動元及び移動先となる前記区間が同一であり、かつ、前記移動体モデルに最も近い他の前記移動体モデルを隣接移動体モデルであるとして、前記移動体モデルと隣接移動体モデルとの関係を導出する、請求項1又は2に記載のシミュレーション装置。
  4. 前記位置更新手段は、前記移動体モデルと前記隣接移動体モデルとの間隔が所定の条件を満たす場合に、移動体モデルの予め定められた移動速度に基づいて前記移動体モデルの位置を更新する、請求項1から3のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  5. 前記位置更新手段は、前記移動体モデルが前記区間に位置する場合において、前記移動体モデルと前記隣接移動体モデルとの間隔が所定の間隔よりも小さい場合に、前記移動体モデルが位置する前記レーンと隣接する前記レーンに前記移動体モデルの位置を更新する、請求項1から4のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記位置更新手段は、前記移動体モデルが前記交点に位置する場合において、前記移動体モデルと前記隣接移動体モデルとの間隔が所定の間隔よりも小さい場合に、前記移動体モデルが配置されている地点に基づいて前記移動体モデルの位置を更新する、請求項1から5のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記位置更新手段は、前記移動体モデルと前記隣接移動体モデルとの間隔が所定の間隔よりも大きく、かつ、所定の範囲にある場合に、前記移動体モデルの通常の移動速度よりも減速した移動速度に基づいて前記移動体モデルの位置を更新する、請求項1から6のいずれか一項に記載のシミュレーション装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のシミュレーション装置と、
    前記移動体モデルが通過する1つ以上のレーンを含み、2つの地点の間を接続する区間と、複数の前記区間が接続される交点との少なくとも一方を有する前記移動路に関する情報を生成する移動路生成手段と、
    前記移動路に配置される所定の数の前記移動モデルに関する情報を生成する移動体モデル生成手段とを備える、シミュレーションシステム。
  9. 移動体モデルが通過する1つ以上のレーンを含み、2つの地点の間を接続する区間と、複数の前記区間が接続される交点との少なくとも一方を有する移動路を移動する移動体モデルを選択し、
    選択された前記移動体モデルと、前記移動体モデルの進行方向及び前記移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出し、
    前記隣接移動体との前記関係に応じて、前記移動体モデルの前記移動路における位置を更新する、シミュレーション方法。
  10. コンピュータに、
    移動体モデルが通過する1つ以上のレーンを含み、2つの地点の間を接続する区間と、複数の前記区間が接続される交点との少なくとも一方を有する移動路を移動する移動体モデルを選択する処理と、
    選択された前記移動体モデルと、前記移動体モデルの進行方向及び前記移動路の形態に基づいて定められる所定の方向に位置する隣接移動体モデルとの関係を導出する処理と、
    前記隣接移動体との前記関係に応じて、前記移動体モデルの前記移動路における位置を更新する処理とを実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能記録媒体。
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