JPWO2016021597A1 - 端末装置、基地局装置および方法 - Google Patents

端末装置、基地局装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016021597A1
JPWO2016021597A1 JP2016540247A JP2016540247A JPWO2016021597A1 JP WO2016021597 A1 JPWO2016021597 A1 JP WO2016021597A1 JP 2016540247 A JP2016540247 A JP 2016540247A JP 2016540247 A JP2016540247 A JP 2016540247A JP WO2016021597 A1 JPWO2016021597 A1 JP WO2016021597A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
transmission
pusch
subframe
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016540247A
Other languages
English (en)
Inventor
渉 大内
渉 大内
寿之 示沢
寿之 示沢
智造 野上
智造 野上
公彦 今村
公彦 今村
直紀 草島
直紀 草島
アルバロ ルイズデルガド
アルバロ ルイズデルガド
林 貴志
貴志 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Publication of JPWO2016021597A1 publication Critical patent/JPWO2016021597A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/04TPC
    • H04W52/30TPC using constraints in the total amount of available transmission power
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J11/00Orthogonal multiplex systems, e.g. using WALSH codes
    • H04J11/0023Interference mitigation or co-ordination
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/04TPC
    • H04W52/30TPC using constraints in the total amount of available transmission power
    • H04W52/34TPC management, i.e. sharing limited amount of power among users or channels or data types, e.g. cell loading
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/04TPC
    • H04W52/38TPC being performed in particular situations
    • H04W52/50TPC being performed in particular situations at the moment of starting communication in a multiple access environment
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W56/00Synchronisation arrangements
    • H04W56/004Synchronisation arrangements compensating for timing error of reception due to propagation delay
    • H04W56/0045Synchronisation arrangements compensating for timing error of reception due to propagation delay compensating for timing error by altering transmission time
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W74/00Wireless channel access
    • H04W74/08Non-scheduled access, e.g. ALOHA
    • H04W74/0833Random access procedures, e.g. with 4-step access
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W84/00Network topologies
    • H04W84/02Hierarchically pre-organised networks, e.g. paging networks, cellular networks, WLAN [Wireless Local Area Network] or WLL [Wireless Local Loop]
    • H04W84/04Large scale networks; Deep hierarchical networks
    • H04W84/042Public Land Mobile systems, e.g. cellular systems
    • H04W84/045Public Land Mobile systems, e.g. cellular systems using private Base Stations, e.g. femto Base Stations, home Node B

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

基地局装置と通信する端末装置であって、第1のCGのサブフレームi1のプライマリセルにおけるPRACHの送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームi2におけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームi1の少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信する送信部を備える。

Description

本発明の実施形態は、効率的な送信電力制御および送信制御を実現する端末装置、基地局装置および方法の技術に関する。
本願は、2014年8月7日に、日本に出願された特願2014−160982号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、OFDM(Orthogonal Frequency−Division Multiplexing)通信方式やリソースブロックと呼ばれる所定の周波数・時間単位の柔軟なスケジューリングの採用によって、高速な通信を実現させたEvolved Universal Terrestrial Radio Access(以降EUTRAと称する)の標準化が行なわれた。
また、3GPPでは、より高速なデータ伝送を実現し、EUTRAに対して上位互換性を持つAdvanced EUTRAの検討を行っている。EUTRAでは、基地局装置がほぼ同一のセル構成(セルサイズ)から成るネットワークを前提とした通信システムであったが、Advanced EUTRAでは、異なる構成の基地局装置(セル)が同じエリアに混在しているネットワーク(異種無線ネットワーク、ヘテロジニアスネットワーク(Heterogeneous Network))を前提とした通信システムの検討が行われている。
ヘテロジニアスネットワークのように、セル半径の大きいセル(マクロセル)と、セル半径がマクロセルよりも小さいセル(小セル、スモールセル)とが配置される通信システムにおいて、端末装置が、マクロセルとスモールセルとに同時に接続して通信を行うデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity)技術(双対接続性技術)について検討されている(非特許文献1)。
非特許文献1において、端末装置がセル半径(セルサイズ)の大きいセル(マクロセル)とセル半径の小さいセル(スモールセル(または、ピコセル))との間でデュアルコネクティビティを実現しようとするとき、マクロセルとスモールセル間のバックボーン回線(Backhaul(バックホール))が低速であり、遅延が発生することを前提としたネットワークでの検討が進められている。すなわち、マクロセルとスモールセル間での制御情報またはユーザ情報のやり取りが遅延することによって、従来では実現できていた機能が実現できない、または実現が困難となる可能性がある。
また、非特許文献2では、端末装置が、高速バックホールで連結されている複数のセルに対して同時に接続する際に、セルにおけるチャネル状態情報をフィードバックする方法が記載されている。
R2−130444,NTT DOCOMO,3GPP TSG RAN2#81,January 28th − February 1st,2013. 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Physical layer procedures (Release 10),2013年2月,3GPP TS 36.213 V11.2.0 (2013−2).
セル間での情報共有が制限される場合、従来の送信電力制御方法および送信制御方法をそのまま用いることができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、効率的に送信電力制御および送信制御を行なうことができる端末装置、基地局装置および方法を提供することである。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の一様態による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信する送信部を備える。
(2)また、本発明の一様態による方法は、基地局装置と通信する端末装置における方法であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信するステップを有する。
(3)また、本発明の一様態による基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信する受信部を備える。
(4)また、本発明の一様態による方法は、端末装置と通信する基地局装置における方法であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信するステップを有する。
この発明によれば、基地局装置と端末装置が通信する無線通信システムにおいて、伝送効率を向上させることができる。
第1の実施形態に係る下りリンクの無線フレーム構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る上りリンクの無線フレーム構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るデュアルコネクティビティの基本構造を示す図である。 第1の実施形態に係るデュアルコネクティビティの基本構造を示す図である。 第1の実施形態に係る基地局装置のブロック構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る端末装置のブロック構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るコネクティビティグループの一例を示す図である。 第1の実施形態に係るコネクティビティグループにおけるCSIの生成と報告の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る周期的CSI報告の一例を示す図である。 デュアルコネクティビティにおける上りリンク送信のサブフレームの一例を示す図である。 第2の実施形態に係る基地局装置のブロック構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る端末装置のブロック構成の一例を示す図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について以下に説明する。基地局装置(基地局、ノードB、eNB(eNodeB))と端末装置(端末、移動局、ユーザ装置、UE(User equipment))とが、セルにおいて通信する通信システム(セルラーシステム)を用いて説明する。
EUTRAおよびAdvanced EUTRAで使用される主な物理チャネル、および物理シグナルについて説明を行なう。チャネルとは信号の送信に用いられる媒体を意味し、物理チャネルとは信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。本実施形態において、物理チャネルは、信号と同義的に使用され得る。物理チャネルは、EUTRA、およびAdvanced EUTRAにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、変更または追加された場合でも本実施形態の説明には影響しない。
EUTRAおよびAdvanced EUTRAでは、物理チャネルまたは物理シグナルのスケジューリングについて無線フレームを用いて管理している。1無線フレームは10msであり、1無線フレームは10サブフレームで構成される。さらに、1サブフレームは2スロットで構成される(すなわち、1サブフレームは1ms、1スロットは0.5msである)。また、物理チャネルが配置されるスケジューリングの最小単位としてリソースブロックを用いて管理している。リソースブロックとは、周波数軸を複数サブキャリア(例えば12サブキャリア)の集合で構成される一定の周波数領域と、一定の送信時間間隔(1スロット)で構成される領域で定義される。
図1は、本実施形態に係る下りリンクの無線フレーム構成の一例を示す図である。下りリンクはOFDMアクセス方式が用いられる。下りリンクでは、PDCCH、EPDCCH、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH;Physical Downlink Shared CHannel)などが割り当てられる。下りリンクの無線フレームは、下りリンクのリソースブロック(RB;Resource Block)ペアから構成されている。この下りリンクのRBペアは、下りリンクの無線リソースの割り当てなどの単位であり、予め決められた幅の周波数帯(RB帯域幅)及び時間帯(2個のスロット=1個のサブフレーム)からなる。1個の下りリンクのRBペアは、時間領域で連続する2個の下りリンクのRB(RB帯域幅×スロット)から構成される。1個の下りリンクのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアから構成される。また、時間領域においては、通常のサイクリックプレフィックスが付加される場合には7個、通常よりも長いサイクリックプレフィックスが付加される場合には6個のOFDMシンボルから構成される。周波数領域において1つのサブキャリア、時間領域において1つのOFDMシンボルにより規定される領域をリソースエレメント(RE;Resource Element)と称する。物理下りリンク制御チャネルは、端末装置識別子、物理下りリンク共用チャネルのスケジューリング情報、物理上りリンク共用チャネルのスケジューリング情報、変調方式、符号化率、再送パラメータなどの下りリンク制御情報が送信される物理チャネルである。なお、ここでは一つの要素キャリア(CC;Component Carrier)における下りリンクサブフレームを記載しているが、CC毎に下りリンクサブフレームが規定され、下りリンクサブフレームはCC間でほぼ同期している。
なお、ここでは図示していないが、下りリンクサブフレームには、同期シグナル(Synchronization Signals)や物理報知情報チャネルや下りリンク参照信号(RS:Reference Signal、下りリンクリファレンスシグナル)が配置されてもよい。下りリンク参照信号としては、PDCCHと同じ送信ポートで送信されるセル固有参照信号(CRS:Cell−specific RS)、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の測定に用いられるチャネル状態情報参照信号(CSI−RS)、一部のPDSCHと同じ送信ポートで送信される端末固有参照信号(URS:UE−specific RS)、EPDCCHと同じ送信ポートで送信される復調用参照信号(DMRS:Demodulation RS)などがある。また、CRSが配置されないキャリアであってもよい。このとき一部のサブフレーム(例えば、無線フレーム中の1番目と6番目のサブフレーム)に、時間および/または周波数のトラッキング用の信号として、CRSの一部の送信ポート(例えば送信ポート0だけ)あるいは全部の送信ポートに対応する信号と同様の信号(拡張同期シグナルと呼称する)を挿入することができる。
図2は、本実施形態に係る上りリンクの無線フレーム構成の一例を示す図である。上りリンクはSC−FDMA方式が用いられる。上りリンクでは、物理上りリンク共用チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)、PUCCHなどが割り当てられる。また、PUSCHやPUCCHの一部に、上りリンク参照信号(上りリンクリファレンスシグナル)が割り当てられる。上りリンクの無線フレームは、上りリンクのRBペアから構成されている。この上りリンクのRBペアは、上りリンクの無線リソースの割り当てなどの単位であり、予め決められた幅の周波数帯(RB帯域幅)及び時間帯(2個のスロット=1個のサブフレーム)からなる。1個の上りリンクのRBペアは、時間領域で連続する2個の上りリンクのRB(RB帯域幅×スロット)から構成される。1個の上りリンクのRBは、周波数領域において12個のサブキャリアから構成される。時間領域においては、通常のサイクリックプレフィックスが付加される場合には7個、通常よりも長いサイクリックプレフィックスが付加される場合には6個のSC−FDMAシンボルから構成される。なお、ここでは一つのCCにおける上りリンクサブフレームを記載しているが、CC毎に上りリンクサブフレームが規定される。
同期シグナルは、3種類のプライマリ同期シグナルと、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるセカンダリ同期シグナルとで構成され、プライマリ同期シグナルとセカンダリ同期シグナルの信号の組み合わせによって、基地局装置を識別する504通りのセル識別子(物理セルID(Physical Cell Identity; PCI))と、無線同期のためのフレームタイミングが示される。端末装置は、セルサーチによって受信した同期シグナルの物理セルIDを特定する。
物理報知情報チャネル(PBCH;Physical Broadcast Channel)は、セル内の端末装置で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報(システム情報);System information)を通知(設定)する目的で送信される。物理下りリンク制御チャネルで報知情報が送信される無線リソースがセル内の端末装置に対して通知され、物理報知情報チャネルで通知されない報知情報は、通知された無線リソースにおいて、物理下りリンク共用チャネルによって報知情報を通知するレイヤ3メッセージ(システムインフォメーション)が送信される。
報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI;Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI;Tracking Area Identifier)、ランダムアクセス設定情報(送信タイミングタイマーなど)、当該セルにおける共通無線リソース設定情報、周辺セル情報、上りリンクアクセス制限情報などが通知される。
下りリンクリファレンスシグナルは、その用途によって複数のタイプに分類される。例えば、セル固有RS(Cell−specific reference signals)は、セル毎に所定の電力で送信されるパイロットシグナルであり、所定の規則に基づいて周波数領域および時間領域で周期的に繰り返される下りリンクリファレンスシグナルである。端末装置は、セル固有RSを受信することでセル毎の受信品質を測定する。また、端末装置は、セル固有RSと同時に送信される物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルの復調のための参照用の信号としてもセル固有RSを使用する。セル固有RSに使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。
また、下りリンクリファレンスシグナルは下りリンクの伝搬路変動の推定にも用いられる。伝搬路変動の推定に用いられる下りリンクリファレンスシグナルのことをチャネル状態情報リファレンスシグナル(Channel State Information Reference Signals;CSI−RS)と称する。また、端末装置に対して個別に設定される下りリンクリファレンスシグナルは、UE specific Reference Signals(URS)、Demodulation Reference Signal(DMRS)またはDedicated RS(DRS)と称され、拡張物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルを復調するときのチャネルの伝搬路補償処理のために参照される。
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH;Physical Downlink Control Channel)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボル(例えば1〜4OFDMシンボル)で送信される。拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH;Enhanced Physical Downlink Control Channel)は、物理下りリンク共用チャネルPDSCHが配置されるOFDMシンボルに配置される物理下りリンク制御チャネルである。PDCCHまたはEPDCCHは、端末装置に対して基地局装置のスケジューリングに従った無線リソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する情報を通知する目的で使用される。以降、単に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)と記載した場合、特に明記がなければ、PDCCHとEPDCCHの両方の物理チャネルを意味する。
端末装置は、下りリンクデータや上位層制御情報であるレイヤ2メッセージおよびレイヤ3メッセージ(ページング、ハンドオーバーコマンドなど)を送受信する前に、自装置宛の物理下りリンク制御チャネルを監視(モニタ)し、自装置宛の物理下りリンク制御チャネルを受信することで、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラント(下りリンクアサインメント)と呼ばれる無線リソース割り当て情報を物理下りリンク制御チャネルから取得する必要がある。なお、物理下りリンク制御チャネルは、上述したOFDMシンボルで送信される以外に、基地局装置から端末装置に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるように構成することも可能である。
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH;Physical Uplink Control Channel)は、物理下りリンク共用チャネルで送信された下りリンクデータの受信確認応答(HARQ−ACK;Hybrid Automatic Repeat reQuest−AcknowledgementあるいはACK/NACK;Acknowledgement/Negative Acknowledgement)や下りリンクの伝搬路(チャネル状態)情報(CSI;Channel State Information)、上りリンクの無線リソース割り当て要求(無線リソース要求、スケジューリングリクエスト(SR;Scheduling Request))を行なうために使用される。
CSIは、受信品質指標(CQI:Channel Quality Indicator)、プレコーディング行列指標(PMI:Precoding Matrix Indicator)、プレコーディングタイプ指標(PTI:Precoding Type Indicator)、ランク指標(RI:Rank Indicator)を含み、それぞれ、好適な変調方式および符号化率、好適なプレコーディング行列、好適なPMIのタイプ、好適なランクを指定する(表現する)ために用いられることができる。各Indicatorは、Indicationと表記されてもよい。また、CQIおよびPMIには、1つのセル内のすべてのリソースブロックを用いた送信を想定したワイドバンドCQIおよびPMIと、1つのセル内の一部の連続するリソースブロック(サブバンド)を用いた送信を想定したサブバンドCQIおよびPMIとに分類される。また、PMIは、1つのPMIで1つの好適なプレコーディング行列を表現する通常のタイプのPMIの他に、第1のPMIと第2のPMIの2種類のPMIを用いて1つの好適なプレコーディング行列を表現するタイプのPMIが存在する。
物理下りリンク共用チャネル(PDSCH;Physical Downlink Shared Channel)は、下りリンクデータの他、ページングや物理報知情報チャネルで通知されない報知情報(システムインフォメーション)をレイヤ3メッセージとして端末装置に通知するためにも使用される。物理下りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。物理下りリンク共用チャネルは物理下りリンク制御チャネルが送信されるOFDMシンボル以外のOFDMシンボルに配置されて送信される。すなわち、物理下りリンク共用チャネルと物理下りリンク制御チャネルは1サブフレーム内で時分割多重されている。
物理上りリンク共用チャネル(PUSCH;Physical Uplink Shared Channel)は、主に上りリンクデータと上りリンク制御情報を送信し、CSIやACK/NACKなどの上りリンク制御情報を含めることも可能である。また、上りリンクデータの他、上位層制御情報であるレイヤ2メッセージおよびレイヤ3メッセージを端末装置から基地局装置に通知するためにも使用される。また、下りリンクと同様に物理上りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。
上りリンクリファレンスシグナル(上りリンク参照信号;Uplink Reference Signal、上りリンクパイロット信号、上りリンクパイロットチャネルとも呼称する)は、基地局装置が、物理上りリンク制御チャネルPUCCHおよび/または物理上りリンク共用チャネルPUSCHを復調するために使用する復調参照信号(DMRS;Demodulation Reference Signal)と、基地局装置が、主に、上りリンクのチャネル状態を推定するために使用するサウンディング参照信号(SRS;Sounding Reference Signal)が含まれる。また、サウンディング参照信号には、周期的に送信される周期的サウンディング参照信号(Periodic SRS)と、基地局装置から指示されたときに送信される非周期的サウンディング参照信号(Aperiodic SRS)とがある。
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH;Physical Random Access Channel)は、プリアンブル系列を通知(設定)するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを有する。プリアンブル系列は、複数のシーケンスによって基地局装置へ情報を通知するように構成される。例えば、64種類のシーケンスが用意されている場合、6ビットの情報を基地局装置へ示すことができる。物理ランダムアクセスチャネルは、端末装置の基地局装置へのアクセス手段として用いられる。
端末装置は、SRに対する物理上りリンク制御チャネル未設定時の上りリンクの無線リソース要求のため、または、上りリンク送信タイミングを基地局装置の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報(タイミングアドバンス(Timing Advance;TA)コマンドとも呼ばれる)を基地局装置に要求するためなどに物理ランダムアクセスチャネルを用いる。また、基地局装置は、端末装置に対して物理下りリンク制御チャネルを用いてランダムアクセス手順の開始を要求することもできる。
レイヤ3メッセージは、端末装置と基地局装置のRRC(無線リソース制御)層でやり取りされる制御平面(CP(Control−plane、C−Plane))のプロトコルで取り扱われるメッセージであり、RRCシグナリングまたはRRCメッセージと同義的に使用され得る。なお、制御平面に対し、ユーザデータ(上りリンクデータおよび下りリンクデータ)を取り扱うプロトコルのことをユーザ平面(UP(User−plane、U−Plane))と称する。ここで、物理層における送信データであるトランスポートブロックは、上位層におけるC−PlaneのメッセージとU−Planeのデータとを含む。なお、それ以外の物理チャネルは、詳細な説明は省略する。
基地局装置によって制御される各周波数の通信可能範囲(通信エリア)はセルとしてみなされる。このとき、基地局装置がカバーする通信エリアは周波数毎にそれぞれ異なる広さ、異なる形状であってもよい。また、カバーするエリアが周波数毎に異なっていてもよい。基地局装置の種別やセル半径の大きさが異なるセルが、同一の周波数および/または異なる周波数のエリアに混在して一つの通信システムを形成している無線ネットワークのことを、ヘテロジニアスネットワークと称する。
端末装置は、セルの中を通信エリアとみなして動作する。端末装置が、あるセルから別のセルへ移動するときは、非無線接続時(非通信中)はセル再選択手順、無線接続時(通信中)はハンドオーバー手順によって別の適切なセルへ移動する。適切なセルとは、一般的に端末装置のアクセスが基地局装置から指定される情報に基づいて禁止されていないと判断したセルであって、かつ、下りリンクの受信品質が所定の条件を満足するセルのことを示す。
また、端末装置と基地局装置は、キャリア・アグリゲーションによって複数の異なる周波数バンド(周波数帯)の周波数(コンポーネントキャリア、または周波数帯域)を集約(アグリゲート、aggregate)して一つの周波数(周波数帯域)のように扱う技術を適用してもよい。コンポーネントキャリアには、上りリンクに対応する上りリンクコンポーネントキャリアと、下りリンクに対応する下りリンクコンポーネントキャリアとがある。本明細書において、周波数と周波数帯域は同義的に使用され得る。
例えば、キャリア・アグリゲーションによって周波数帯域幅が20MHzのコンポーネントキャリアを5つ集約した場合、キャリア・アグリゲーションを可能な能力を持つ端末装置はこれらを100MHzの周波数帯域幅とみなして送受信を行う。なお、集約するコンポーネントキャリアは連続した周波数であっても、全てまたは一部が不連続となる周波数であってもよい。例えば、使用可能な周波数バンドが800MHz帯、2GHz帯、3.5GHz帯である場合、あるコンポーネントキャリアが800MHz帯、別のコンポーネントキャリアが2GHz帯、さらに別のコンポーネントキャリアが3.5GHz帯で送信されていてもよい。
また、同一周波数帯の連続または不連続の複数のコンポーネントキャリアを集約することも可能である。各コンポーネントキャリアの周波数帯域幅は端末装置の受信可能周波数帯域幅(例えば20MHz)よりも狭い周波数帯域幅(例えば5MHzや10MHz)であってもよく、集約する周波数帯域幅が各々異なっていてもよい。周波数帯域幅は、後方互換性を考慮して従来のセルの周波数帯域幅のいずれかと等しいことが望ましいが、従来のセルの周波数帯域と異なる周波数帯域幅でも構わない。
また、後方互換性のないコンポーネントキャリア(キャリアタイプ)を集約してもよい。なお、基地局装置が端末装置に割り当てる(設定する、追加する)上りリンクコンポーネントキャリアの数は、下りリンクコンポーネントキャリアの数と同じか少ないことが望ましい。
無線リソース要求のための上りリンク制御チャネルの設定が行われる上りリンクコンポーネントキャリアと、当該上りリンクコンポーネントキャリアとセル固有接続される下りリンクコンポーネントキャリアから構成されるセルは、プライマリセル(PCell:Primary Cell)と称される。また、プライマリセル以外のコンポーネントキャリアから構成されるセルは、セカンダリセル(SCell:Secondary Cell)と称される。端末装置は、プライマリセルでページングメッセージの受信、報知情報の更新の検出、初期アクセス手順、セキュリティ情報の設定などを行う一方、セカンダリセルではこれらを行わないでもよい。
プライマリセルは活性化(Activation)および不活性化(Deactivation)の制御の対象外であるが(つまり必ず活性化しているとみなされる)、セカンダリセルは活性化および不活性化という状態(state)を持ち、これらの状態の変更は、基地局装置から明示的に指定されるほか、コンポーネントキャリア毎に端末装置に設定されるタイマーに基づいて状態が変更される。プライマリセルとセカンダリセルとを合わせてサービングセル(在圏セル)と称する。
なお、キャリア・アグリゲーションは、複数のコンポーネントキャリア(周波数帯域)を用いた複数のセルによる通信であり、セル・アグリゲーションとも称される。なお、端末装置は、周波数毎にリレー局装置(またはリピーター)を介して基地局装置と無線接続されてもよい。すなわち、本実施形態の基地局装置は、リレー局装置に置き換えることができる。
基地局装置は端末装置が該基地局装置で通信可能なエリアであるセルを周波数毎に管理する。1つの基地局装置が複数のセルを管理していてもよい。セルは、端末装置と通信可能なエリアの大きさ(セルサイズ)に応じて複数の種別に分類される。例えば、セルは、マクロセルとスモールセルに分類される。さらに、スモールセルは、そのエリアの大きさに応じて、フェムトセル、ピコセル、ナノセルに分類される。また、端末装置がある基地局装置と通信可能であるとき、その基地局装置のセルのうち、端末装置との通信に使用されるように設定されているセルは在圏セル(Serving cell)であり、その他の通信に使用されないセルは周辺セル(Neighboring cell)と称される。
言い換えると、キャリア・アグリゲーションにおいて、設定された複数のサービングセルは、1つのプライマリセルと1つまたは複数のセカンダリセルとを含む。
プライマリセルは、初期コネクション構築プロシージャが行なわれたサービングセル、コネクション再構築プロシージャを開始したサービングセル、または、ハンドオーバプロシージャにおいてプライマリセルと指示されたセルである。プライマリセルは、プライマリ周波数でオペレーションする。コネクションが(再)構築された時点、または、その後に、セカンダリセルが設定されてもよい。セカンダリセルは、セカンダリ周波数でオペレーションする。なお、コネクションは、RRCコネクションと称されてもよい。CAをサポートしている端末装置に対して、1つのプライマリセルと1つ以上のセカンダリセルで集約される。
図3および図4を用いてデュアルコネクティビティの基本構造(アーキテクチャー)について説明する。図3および図4は、端末装置1が、複数の基地局装置2(図中では基地局装置2−1、基地局装置2−2で示す)と同時に接続していることを示している。基地局装置2−1はマクロセルを構成する基地局装置であり、基地局装置2−2はスモールセルを構成する基地局装置であるとする。このように、端末装置1が、複数の基地局装置2に属する複数のセルを用いて同時に接続することをデュアルコネクティビティと称する。各基地局装置2に属するセルは同じ周波数で運用されていてもよいし、異なる周波数で運用されていてもよい。
なお、キャリア・アグリゲーションは、複数のセルを一つの基地局装置2が管理し、各セルの周波数が異なるという点がデュアルコネクティビティと異なる。換言すると、キャリア・アグリゲーションは、一つの端末装置1と一つの基地局装置2とを、周波数が異なる複数のセルを介して接続させる技術であるのに対し、デュアルコネクティビティは、一つの端末装置1と複数の基地局装置2とを、周波数が同じまたは異なる複数のセルを介して接続させる技術である。
端末装置1と基地局装置2は、キャリア・アグリゲーションに適用される技術を、デュアルコネクティビティに対して適用することができる。例えば、端末装置1と基地局装置2は、プライマリセルおよびセカンダリセルの割り当て、活性化/不活性化などの技術をデュアルコネクティビティにより接続されるセルに対して適用してもよい。
図3および図4において、基地局装置2−1または基地局装置2−2は、MME300とSGW400とバックボーン回線で接続されている。MME300は、MME(Mobility Management Entity)に対応する上位の制御局装置であり、端末装置1の移動性管理や認証制御(セキュリティ制御)および基地局装置2に対するユーザデータの経路を設定する役割などを持つ。SGW400は、Serving Gateway(S−GW)に対応する上位の制御局装置であり、MME300によって設定された端末装置1へのユーザデータの経路に従ってユーザデータを伝送する役割などを持つ。
また、図3および図4において、基地局装置2−1または基地局装置2−2とSGW400の接続経路は、SGWインターフェースN10と称される。また、基地局装置2−1または基地局装置2−2とMME300の接続経路は、MMEインターフェースN20と称される。また、基地局装置2−1と基地局装置2−2の接続経路は、基地局インターフェースN30と称される。SGWインターフェースN10は、EUTRAにおいてS1−Uインターフェースとも称される。また、MMEインターフェースN20は、EUTRAにおいてS1−MMEインターフェースとも称される。また、基地局インターフェースN30は、EUTRAにおいてX2インターフェースとも称される。
デュアルコネクティビティを実現するアーキテクチャーとして、図3のような構成をとることができる。図3において、基地局装置2−1とMME300は、MMEインターフェースN20によって接続されている。また、基地局装置2−1とSGW400は、SGWインターフェースN10によって接続されている。また、基地局装置2−1は、基地局インターフェースN30を介して、基地局装置2−2へMME300、および/またはSGW400との通信経路を提供する。換言すると、基地局装置2−2は、基地局装置2−1を経由してMME300、および/またはSGW400と接続されている。
また、デュアルコネクティビティを実現する別のアーキテクチャーとして、図4のような構成をとることができる。図4において、基地局装置2−1とMME300は、MMEインターフェースN20によって接続されている。また、基地局装置2−1とSGW400は、SGWインターフェースN10によって接続されている。基地局装置2−1は、基地局インターフェースN30を介して、基地局装置2−2へMME300との通信経路を提供する。換言すると、基地局装置2−2は、基地局装置2−1を経由してMME300と接続されている。また、基地局装置2−2は、SGWインターフェースN10を介してSGW400と接続されている。
なお、基地局装置2−2とMME300が、MMEインターフェースN20によって直接接続されるような構成であってもよい。
別の観点から説明すると、デュアルコネクティビティとは、少なくとも二つの異なるネットワークポイント(マスター基地局装置(MeNB:Master eNB)とセカンダリ基地局装置(SeNB:Secondary eNB))から提供される無線リソースを所定の端末装置が消費するオペレーションである。言い換えると、デュアルコネクティビティは、端末装置が、少なくとも2つのネットワークポイントでRRC接続を行なうことである。デュアルコネクティビティにおいて、端末装置は、RRC接続(RRC_CONNECTED)状態で、かつ、非理想的バックホール(non−ideal backhaul)によって接続されてもよい。
デュアルコネクティビティにおいて、少なくともS1−MMEに接続され、コアネットワークのモビリティアンカーの役割を果たす基地局装置をマスター基地局装置と称される。また、端末装置に対して追加の無線リソースを提供するマスター基地局装置ではない基地局装置をセカンダリ基地局装置と称される。マスター基地局装置に関連されるサービングセルのグループをマスターセルグループ(MCG:Master Cell Group)、セカンダリ基地局装置に関連されるサービングセルのグループをセカンダリセルグループ(SCG:Secondary Cell Group)と称される場合もある。なお、セルグループは、サービングセルグループであってもよい。
デュアルコネクティビティにおいて、プライマリセルは、MCGに属する。また、SCGにおいて、プライマリセルに相当するセカンダリセルをプライマリセカンダリセル(pSCell:Primary Secondary Cell)と称する。なお、pSCellをスペシャルセルやスペシャルセカンダリセル(Special SCell:Special Secondary Cell)と称する場合もある。スペシャルSCell(スペシャルSCellを構成する基地局装置)には、PCell(PCellを構成する基地局装置)の機能の一部(例えば、PUCCHを送受信する機能など)がサポートされてもよい。また、pSCellには、PCellの一部の機能だけがサポートされてもよい。例えば、pSCellには、PDCCHを送信する機能がサポートされてもよい。また、pSCellには、CSSまたはUSSとは異なるサーチスペースを用いて、PDCCH送信を行なう機能がサポートされてもよい。例えば、USSとは異なるサーチスペースは、仕様で規定された値に基づいて決まるサーチスペース、C−RNTIとは異なるRNTIに基づいて決まるサーチスペース、RNTIとは異なる上位レイヤで設定される値に基づいて決まるサーチスペースなどである。また、pSCellは、常に、起動の状態であってもよい。また、pSCellは、PUCCHを受信できるセルである。
デュアルコネクティビティにおいて、データ無線ベアラ(DRB:Date Radio Bearer)は、MeNBとSeNBで個別に割り当てられてもよい。一方、シグナリング無線ベアラ(SRB:Signalling Radio Bearer)はMeNBだけに割り当てられてもよい。デュアルコネクティビティにおいて、MCGとSCGまたはPCellとpSCellでは、それぞれ個別にデュプレックスモードが設定されてもよい。デュアルコネクティビティにおいて、MCGとSCGまたはPCellとpSCellで、同期されなくてもよい。デュアルコネクティビティにおいて、MCGとSCGそれぞれにおいて、複数のタイミング調整のためのパラメータ(TAG:Timing Advance Group)が設定されてもよい。つまり、端末装置は、各CG内において、異なる複数のタイミングでの上りリンク送信が可能である。
デュアルコネクティビティにおいて、端末装置は、MCG内のセルに対応するUCIは、MeNB(PCell)のみに送信し、SCG内のセルに対応するUCIは、SeNB(pSCell)のみに送信することができる。例えば、UCIはSR、HARQ−ACK、および/またはCSIである。また、それぞれのUCIの送信において、PUCCHおよび/またはPUSCHを用いた送信方法はそれぞれのセルグループで適用される。
プライマリセルでは、すべての信号が送受信可能であるが、セカンダリセルでは、送受信できない信号がある。例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)は、プライマリセルでのみ送信される。また、PRACH(Physical Random Access Channel)は、セル間で、複数のTAG(Timing Advance Group)が設定されない限り、プライマリセルでのみ送信される。また、PBCH(Physical Broadcast Channel)は、プライマリセルでのみ送信される。また、MIB(Master Information Block)は、プライマリセルでのみ送信される。プライマリセカンダリセルでは、プライマリセルで送受信可能な信号が送受信される。例えば、PUCCHは、プライマリセカンダリセルで送信されてもよい。また、PRACHは、複数のTAGが設定されているかにかかわらず、プライマリセカンダリセルで送信されてもよい。また、PBCHやMIBがプライマリセカンダリセルで送信されてもよい。
プライマリセルでは、RLF(Radio Link Failure)が検出される。セカンダリセルでは、RLFが検出される条件が整ってもRLFが検出されたと認識しない。プライマリセカンダリセルでは、条件を満たせば、RLFが検出される。プライマリセカンダリセルにおいて、RLFが検出された場合、プライマリセカンダリセルの上位層は、プライマリセルの上位層へRLFが検出されたことを通知する。プライマリセルでは、SPS(Semi−Persistent Scheduling)やDRX(Discontinuous Transmission)を行なってもよい。セカンダリセルでは、プライマリセルと同じDRXを行なってもよい。セカンダリセルにおいて、MACの設定に関する情報/パラメータは、基本的に、同じセルグループのプライマリセル/プライマリセカンダリセルと共有している。一部のパラメータ(例えば、sTAG−Id)は、セカンダリセル毎に設定されてもよい。一部のタイマーやカウンタが、プライマリセルおよび/またはプライマリセカンダリセルに対してのみ適用されてもよい。セカンダリセルに対してのみ、適用されるタイマーやカウンタが設定されてもよい。
図5は、本実施形態に係る基地局装置2−1および基地局装置2−2のブロック構成の一例を示す概略図である。基地局装置2−1および基地局装置2−2は、上位層(上位層制御情報通知部)501、制御部(基地局制御部)502、コードワード生成部503、下りリンクサブフレーム生成部504、OFDM信号送信部(下りリンク送信部)506、送信アンテナ(基地局送信アンテナ)507、受信アンテナ(基地局受信アンテナ)508、SC−FDMA信号受信部(CSI受信部)509、上りリンクサブフレーム処理部510を有する。下りリンクサブフレーム生成部504は、下りリンク参照信号生成部505を有する。また、上りリンクサブフレーム処理部510は、上りリンク制御情報抽出部(CSI取得部)511を有する。
図6は、本実施形態に係る端末装置1のブロック構成の一例を示す概略図である。端末装置1は、受信アンテナ(端末受信アンテナ)601、OFDM信号受信部(下りリンク受信部)602、下りリンクサブフレーム処理部603、トランスポートブロック抽出部(データ抽出部)605、制御部(端末制御部)606、上位層(上位層制御情報取得部)607、チャネル状態測定部(CSI生成部)608、上りリンクサブフレーム生成部609、SC−FDMA信号送信部(UCI送信部)611および612、送信アンテナ(端末送信アンテナ)613および614を有する。下りリンクサブフレーム処理部603は、下りリンク参照信号抽出部604を有する。また、上りリンクサブフレーム生成部609は、上りリンク制御情報生成部(UCI生成部)610を有する。
まず、図5および図6を用いて、下りリンクデータの送受信の流れについて説明する。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2において、制御部502は、下りリンクにおける変調方式および符号化率などを示すMCS(Modulation and Coding Scheme)、データ送信に用いるRBを示す下りリンクリソース割り当て、HARQの制御に用いる情報(リダンダンシーバージョン、HARQプロセス番号、新データ指標)を保持し、これらに基づいてコードワード生成部503や下りリンクサブフレーム生成部504を制御する。上位層501から送られてくる下りリンクデータ(下りリンクトランスポートブロックとも称す)は、コードワード生成部503において、制御部502の制御の下で、誤り訂正符号化やレートマッチング処理などの処理が施され、コードワードが生成される。1つのセルにおける1つのサブフレームにおいて、最大2つのコードワードが同時に送信される。下りリンクサブフレーム生成部504では、制御部502の指示により、下りリンクサブフレームが生成される。まず、コードワード生成部503において生成されたコードワードは、PSK(Phase Shift Keying)変調やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調などの変調処理により、変調シンボル系列に変換される。また、変調シンボル系列は、一部のRB内のREにマッピングされ、プレコーディング処理によりアンテナポート毎の下りリンクサブフレームが生成される。このとき、上位層501から送られてくる送信データ系列は、上位層における制御情報(例えば専用(個別)RRC(Radio Resource Control)シグナリング)である上位層制御情報を含む。また、下りリンク参照信号生成部505では、下りリンク参照信号が生成される。下りリンクサブフレーム生成部504は、制御部502の指示により、下りリンク参照信号を下りリンクサブフレーム内のREにマッピングする。下りリンクサブフレーム生成部504で生成された下りリンクサブフレームは、OFDM信号送信部506においてOFDM信号に変調され、送信アンテナ507を介して送信される。なお、ここではOFDM信号送信部506と送信アンテナ507を一つずつ有する構成を例示しているが、複数のアンテナポートを用いて下りリンクサブフレームを送信する場合は、OFDM信号送信部506と送信アンテナ507とを複数有する構成であってもよい。また、下りリンクサブフレーム生成部504は、PDCCHやEPDCCHなどの物理層の下りリンク制御チャネルを生成して下りリンクサブフレーム内のREにマッピングする能力も有することができる。複数の基地局装置(基地局装置2−1および基地局装置2−2)は、それぞれ個別の下りリンクサブフレームを送信する。
端末装置1では、受信アンテナ601を介して、OFDM信号受信部602においてOFDM信号が受信され、OFDM復調処理が施される。下りリンクサブフレーム処理部603は、まずPDCCHやEPDCCHなどの物理層の下りリンク制御チャネルを検出する。より具体的には、下りリンクサブフレーム処理部603は、PDCCHやEPDCCHが割り当てられ得る領域においてPDCCHやEPDCCHが送信されたものとしてデコードし、予め付加されているCRC(Cyclic Redundancy Check)ビットを確認する(ブラインドデコーディング)。すなわち、下りリンクサブフレーム処理部603は、PDCCHやEPDCCHをモニタリングする。CRCビットが予め基地局装置から割り当てられたID(C−RNTI(Cell−Radio Network Temporary Identifier)、SPS−C−RNTI(Semi Persistent Scheduling―C−RNTI)など1つの端末に対して1つ割り当てられる端末固有識別子、あるいはTemporaly C−RNTI)と一致する場合、下りリンクサブフレーム処理部603は、PDCCHあるいはEPDCCHを検出できたものと認識し、検出したPDCCHあるいはEPDCCHに含まれる制御情報を用いてPDSCHを取り出す。制御部606は、制御情報に基づく下りリンクにおける変調方式および符号化率などを示すMCS、下りリンクデータ送信に用いるRBを示す下りリンクリソース割り当て、HARQの制御に用いる情報を保持し、これらに基づいて下りリンクサブフレーム処理部603やトランスポートブロック抽出部605などを制御する。より具体的には、制御部606は、下りリンクサブフレーム生成部504におけるREマッピング処理や変調処理に対応するREデマッピング処理や復調処理などを行うように制御する。受信した下りリンクサブフレームから取り出されたPDSCHは、トランスポートブロック抽出部605に送られる。また、下りリンクサブフレーム処理部603内の下りリンク参照信号抽出部604は、下りリンクサブフレームから下りリンク参照信号を取り出す。トランスポートブロック抽出部605では、コードワード生成部503におけるレートマッチング処理、誤り訂正符号化に対応するレートマッチング処理、誤り訂正復号化などが施され、トランスポートブロックが抽出され、上位層607に送られる。トランスポートブロックには、上位層制御情報が含まれており、上位層607は上位層制御情報に基づいて制御部606に必要な物理層パラメータを知らせる。なお、複数の基地局装置2(基地局装置2−1および基地局装置2−2)は、それぞれ個別の下りリンクサブフレームを送信しており、端末装置1ではこれらを受信するため、上述の処理を複数の基地局装置2毎の下りリンクサブフレームに対して、それぞれ行うようにしてもよい。このとき、端末装置1は複数の下りリンクサブフレームが複数の基地局装置2から送信されていると認識してもよいし、認識しなくてもよい。認識しない場合、端末装置1は、単に複数のセルにおいて複数の下りリンクサブフレームが送信されていると認識するだけでもよい。また、トランスポートブロック抽出部605では、トランスポートブロックが正しく検出できたか否かを判定し、判定結果は制御部606に送られる。
次に、上りリンク信号の送受信の流れについて説明する。端末装置1では制御部606の指示の下で、下りリンク参照信号抽出部604で抽出された下りリンク参照信号がチャネル状態測定部608に送られ、チャネル状態測定部608においてチャネル状態および/または干渉が測定され、さらに測定されたチャネル状態および/または干渉に基づいて、CSIが算出される。また、制御部606は、トランスポートブロックが正しく検出できたか否かの判定結果に基づいて、上りリンク制御情報生成部610にHARQ−ACK(DTX(未送信)、ACK(検出成功)またはNACK(検出失敗))の生成および下りリンクサブフレームへのマッピングを指示する。端末装置1は、これらの処理を複数のセル毎の下りリンクサブフレームに対して、それぞれ行う。上りリンク制御情報生成部610では、算出されたCSIおよび/またはHARQ−ACKを含むPUCCHが生成される。上りリンクサブフレーム生成部609では、上位層607から送られる上りリンクデータを含むPUSCHと、上りリンク制御情報生成部610において生成されるPUCCHとが上りリンクサブフレーム内のRBにマッピングされ、上りリンクサブフレームが生成される。ここで、PUCCHおよびPUCCHを含む上りリンクサブフレームは、コネクティビティグループ(サービングセルグループあるいはセルグループとも称す)毎に生成される。なお、コネクティビティグループの詳細については後述するが、ここでは2つのコネクティビティグループを想定し、それぞれ、基地局装置2−1および基地局装置2−2に対応するものとする。1つのコネクティビティグループにおける上りリンクサブフレーム(例えば基地局装置2−1に送信される上りリンクサブフレーム)は、SC−FDMA信号送信部611において、SC−FDMA変調が施されSC−FDMA信号が生成され、送信アンテナ613を介して送信される。他の1つのコネクティビティグループにおける上りリンクサブフレーム(例えば基地局装置2−2に送信される上りリンクサブフレーム)は、SC−FDMA信号送信部612において、SC−FDMA変調が施されSC−FDMA信号が生成され、送信アンテナ614を介して送信される。また、2つ以上のコネクティビティグループにおける上りリンクサブフレームを、1つのサブフレームを用いて同時に送信することもできる。
基地局装置2−1および基地局装置2−2では、それぞれ1つのコネクティビティグループにおける上りリンクサブフレームを受信する。具体的には、受信アンテナ508を介して、SC−FDMA信号受信部509においてSC−FDMA信号が受信され、SC−FDMA復調処理が施される。上りリンクサブフレーム処理部510では、制御部502の指示により、PUCCHがマッピングされたRBを抽出し、上りリンク制御情報抽出部511においてPUCCHに含まれるCSIを抽出する。抽出されたCSIは制御部502に送られる。CSIは、制御部502による下りリンク送信パラメータ(MCS、下りリンクリソース割り当て、HARQなど)の制御に用いられる。
図7は、コネクティビティグループ(セルグループ)の一例を示している。基地局装置2−1および基地局装置2−2と端末装置1とが、複数のサービングセル(セル#0、セル#1、セル#2およびセル#3)において通信を行っている。セル#0は、プライマリセルであり、それ以外のセルであるセル#1、セル#2およびセル#3はセカンダリセルである。4つのセルは、実際は異なる2つの基地局装置である基地局装置2−1および基地局装置2−2によりカバーされている(提供されている)。セル#0とセル#1は基地局装置2−1によってカバーされ、セル#2とセル#3は基地局装置2−2によってカバーされている。各サービングセルは、複数のグループに分類され、それぞれのグループをコネクティビティグループと呼称する。ここで、低速度のバックホールを跨ぐサービングセルを異なるグループに分類し、高速度のバックホールを用いることができるサービングセル、あるいは、同一の装置で提供されるためにバックホールを用いる必要がないサービングセルを、同一のグループに分類してもよい。プライマリセルが属すコネクティビティグループのサービングセルをマスターセル、他のコネクティビティグループのサービングセルをアシスタントセルと呼ぶことができる。また、各コネクティビティグループの中の1つのサービングセル(例えばコネクティビティグループの中でセルインデクスが最小であるサービングセル)は、プライマリセカンダリセルあるいは略してPSセル(pSCellとも記載される)と呼ぶことができる。なお、コネクティビティ内の各サービングセルは、異なるキャリア周波数のコンポーネントキャリアを有している。一方、異なるコネクティビティグループのサービングセルは、互いに異なるキャリア周波数のコンポーネントキャリアを有することもできるし、同じキャリア周波数のコンポーネントキャリアを有することもできる(同一のキャリア周波数を設定可能である)。例えば、セル#1が有する下りリンクコンポーネントキャリアおよび上りリンクコンポーネントキャリアのキャリア周波数は、セル#0のそれらとは異なる。一方、セル#2が備える下りリンクコンポーネントキャリアおよび上りリンクコンポーネントキャリアのキャリア周波数は、セル#0のそれらとは異なってもよいし、同じでもよい。また、SRはコネクティビティグループ毎に送信されることが好ましい。プライマリセルを含むサービングセルグループをマスターセルグループ、プライマリセルを含まない(プライマリセカンダリセルを含む)サービングセルグループをセカンダリグループと呼ぶこともできる。
なお、端末装置1と基地局装置2は、サービングセルをグループ化する方法として、例えば、下記の(1)から(5)の何れかの方法を用いることができる。なお、(1)から(5)と別の方法を用いてコネクティビティグループを設定してもよい。
(1)各サービングセルには、コネクティビティ識別子の値が設定され、同一のコネクティビティ識別子の値が設定されたサービングセルをグループと見なす。なお、プライマリセルのコネクティビティ識別子の値は設定されず、所定の値(例えば、0)であるものとしてもよい。
(2)各セカンダリセルには、コネクティビティ識別子の値が設定され、同一のコネクティビティ識別子の値が設定されたセカンダリセルをグループと見なす。また、コネクティビティ識別子の値が設定されなかったセカンダリセルはプライマリセルと同じグループと見なす。
(3)各セカンダリセルには、STAG(SCell Timing Advanced Group)識別子の値が設定され、同一のSTAG識別子の値が設定されたセカンダリセルをグループと見なす。また、STAG識別子が設定されなかったセカンダリセルはプライマリセルと同じグループと見なす。なお、このグループは、下りリンク受信に対する上りリンク送信のタイミング調整を行うためのグループと共用される。
(4)各セカンダリセルには、1から7のいずれかの値をセカンダリセルインデクス(サービングセルインデクス)として設定される。プライマリセルはサービングセルインデクスが0であるものとする。これらのサービングセルインデクスに基づいてグループ分けされる。例えば、セカンダリセルインデクスが1から4の場合プライマリセルと同じグループであると見なす一方、セカンダリセルインデクスが5から7の場合、プライマリセルとは異なるグループであると見なすことができる。
(5)各セカンダリセルには、1から7のいずれかの値をセカンダリセルインデクス(サービングセルインデクス)として設定される。プライマリセルはサービングセルインデクスが0であるものとする。また、基地局装置2から各グループに属するセルのサービングセルインデクスが通知される。
ここで、コネクティビティ識別子やSTAG識別子やセカンダリセルインデクスは、専用RRCシグナリングを用いて、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2から端末装置1に設定されてもよい。
図8は、端末装置1のコネクティビティグループにおけるCSIの生成と報告の一例を示している。基地局装置2−1および/または基地局装置2−2は、各サービングセルにおける下りリンク参照信号のパラメータを端末装置1に設定するとともに、提供する各サービングセルにおいて下りリンク参照信号を送信する。端末装置1は、各サービングセルにおける下りリンク参照信号を受信し、チャネル測定および/または干渉測定を行う。なお、ここで言う下りリンク参照信号は、CRSと非ゼロ電力CSI−RSとゼロ電力CSI−RSとを含むことができる。好ましくは、端末装置1は非ゼロ電力CSI−RSを用いてチャネル測定を行い、ゼロ電力CSI−RSを用いて干渉測定を行う。さらに、チャネル測定結果と干渉測定結果とに基づき、好適なランクを示すRIや、好適なプレコーディング行列を示すPMIや、参照リソースにおいて所要品質(例えばトランスポートブロック誤り率が0.1を超えない)を満たすような変調方式および符号化率に対応する最も大きいインデクスであるCQIを算出する。
次に、端末装置1は、CSIを報告する。このとき、コネクティビティグループに属する各サービングセルのCSIは、そのコネクティビティグループのセルにおいて、上りリンクリソース(PUCCHリソースまたはPUSCHリソース)を用いて報告される。具体的には、あるサブフレームにおいて、セル#0のCSIとセル#1のCSIは、コネクティビティグループ#0のPSセルでありプライマリセルでもあるセル#0のPUCCHを用いて送信される。また、あるサブフレームにおいて、セル#0のCSIとセル#1のCSIは、コネクティビティグループ#0に属する何れか1つのセルのPUSCHを用いて送信される。また、あるサブフレームにおいて、セル#2のCSIとセル#3のCSIは、コネクティビティグループ#1のPSセルであるセル#2のPUCCHを用いて送信される。また、あるサブフレームにおいて、セル#2のCSIとセル#3のCSIは、コネクティビティグループ#1に属する何れか1つのセルのPUSCHを用いて送信される。いわば、各PSセルは、従来のキャリア・アグリゲーションにおけるプライマリセル機能の一部(例えばPUCCHを用いたCSIの送信)を果たすことができる。各コネクティビティグループ内のサービングセルに対するCSI報告は、キャリア・アグリゲーションにおけるサービングセルに対するCSI報告と同様の振る舞いをする。
あるコネクティビティグループに属するサービングセルの周期的CSIに対するPUCCHリソースは、同じコネクティビティグループのPSセルに設定される。基地局装置2は、PSセルにおける周期的CSIに対するPUCCHリソースを設定するための情報を、端末装置1に送信する。端末装置1は、PSセルにおける周期的CSIに対するPUCCHリソースが設定するための情報を受信した場合は、該PUCCHリソースを用いて周期的CSIの報告を行なう。基地局装置2は、PSセル以外のセルにおける周期的CSIに対するPUCCHリソースを設定するための情報を、端末装置1に送信しない。端末装置1は、PSセル以外のセルにおける周期的CSIに対するPUCCHリソースが設定するための情報を受信した場合は、エラーハンドリングを行ない、該PUCCHリソースを用いて周期的CSIの報告を行なわない。
図9は、周期的CSI報告の一例を示している。周期的CSIは、専用RRCシグナリングで設定された周期のサブフレームにおいて、周期的に端末装置1から基地局装置2にフィードバックされる。また、周期的CSIは通常、PUCCHを用いて送信される。周期的CSIのパラメータ(サブフレームの周期および基準サブフレームから開始サブフレームへのオフセット、報告モード)は、サービングセル毎に個別に設定されることができる。周期的CSIに対するPUCCHリソースのインデクスは、コネクティビティグループ毎に設定されることができる。ここでは、セル#0、#1、#2および#3における周期が、それぞれT、T、TおよびTと設定されているものとする。端末装置1は、コネクティビティグループ#0のPSセルでありプライマリセルでもあるセル#0のPUCCHリソースを用いて、セル#0の周期的CSIをT周期のサブフレームで上りリンク送信するとともに、セル#1の周期的CSIをT周期のサブフレームで上りリンク送信する。端末装置1は、コネクティビティグループ#1のPSセルであるセル#2のPUCCHリソースを用いて、セル#2の周期的CSIをT周期のサブフレームで上りリンク送信するとともに、セル#3の周期的CSIをT周期のサブフレームで上りリンク送信する。1つのコネクティビティグループ内の複数のサービング間で周期的CSI報告が衝突(1つのサブフレームにおいて複数の周期的CSI報告が発生)した場合、1つの周期的CSI報告だけを送信し、その他の周期的CSI報告はドロップする(送信しない)。
また、いずれの上りリンクリソース(PUCCHリソースまたはPUSCHリソース)を用いて、周期的CSI報告および/またはHARQ−ACKを送信するかの決定方法として、端末装置1は、次に示す方法を用いることができる。すなわち、端末装置1は、それぞれのコネクティビティグループにおいて、下記の(D1)から(D6)の何れかに従って周期的CSI報告および/またはHARQ−ACKを送信する上りリンクリソース(PUCCHリソースまたはPUSCHリソース)を決定する。
(D1)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されていない場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIのみを含み、コネクティビティグループ内でPUSCHが送信されない場合、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUCCHで、上りリンク制御情報が送信される。
(D2)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されていない場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIおよび/またはHARQ−ACKを含み、コネクティビティグループ内のPSセルでPUSCHが送信される場合、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUSCHで、上りリンク制御情報が送信される。
(D3)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されていない場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIおよび/またはHARQ−ACKを含み、コネクティビティグループ内のPSセルでPUSCHが送信されず、かつそのコネクティビティグループ内のPSセル以外の少なくとも1つのセカンダリセルでPUSCHを送信する場合、そのコネクティビティグループ内で最小のセルインデクスのセカンダリセルのPUSCHで、上りリンク制御情報が送信される。
(D4)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されている場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIのみを含む場合、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUCCHで上りリンク制御情報が送信される。
(D5)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されている場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIおよびHARQ−ACKを含み、そのコネクティビティグループ内のPSセルでPUSCHが送信される場合、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUCCHでHARQ−ACKが送信され、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUSCHで周期的CSIが送信される。
(D6)端末装置1に対して1つより多くのサービングセルが設定されており、PUSCHとPUCCHの同時送信が設定されている場合、サブフレームnにおいて、もしあるコネクティビティグループに対する上りリンク制御情報が周期的CSIおよびHARQ−ACKを含み、そのコネクティビティグループ内のPSセルでPUSCHが送信されず、同じコネクティビティグループ内の少なくとも1つの他のセカンダリセルでPUSCHが送信される場合、そのコネクティビティグループ内のPSセルのPUCCHでHARQ−ACKが送信され、そのコネクティビティグループ内で最小のセカンダリセルインデクスのセカンダリセルのPUSCHで周期的CSIが送信される。
このように、端末装置1とそれぞれ1つ以上のサービングセルを用いて通信する複数の基地局装置2とを有する通信システムにおいて、端末装置1は、上位層制御情報取得部において、サービングセル毎のコネクティビティ識別子を設定し、チャネル状態情報生成部において、サービングセル毎の周期的チャネル状態情報を算出する。1つのサブフレームにおいて、コネクティビティ識別子が同じ値を持つサービングセルの周期的チャネル状態情報の報告が衝突する場合、上りリンク制御情報生成部において、1つ以外の周期的チャネル状態情報をドロップして、上りリンク制御情報を生成し、上りリンク制御情報送信部において、上りリンク制御情報を含む上りリンクサブフレームを送信する。基地局装置2−1と基地局装置2−2のうちの少なくともいずれかは、上位層制御情報通知部において、サービングセル毎のコネクティビティ識別子として、複数の基地局装置のそれぞれに対応する値(例えば、基地局装置2−1のサービングセルに対しては第1の値、基地局装置2−2のサービングセルに対しては第2の値など)を設定する。また、基地局装置2−1と基地局装置2−2の各々は、上りリンク制御情報受信部において、上りリンクサブフレームを受信し、1つの上りリンクサブフレームにおいて、第1の基地局装置に対応するコネクティビティ識別子の値を持つ2つ以上のサービングセルの周期的チャネル状態情報の報告が衝突する場合、上りリンク制御情報抽出部において、衝突した周期的チャネル状態情報の中の1つの周期的チャネル状態情報のみを含む上りリンク制御情報を抽出する。好ましくは、各コネクティビティグループにおけるサービングセルのCSIは、各コネクティビティグループのPSセルにおける上りリンクサブフレームで送受信される。
ここで、上位層制御情報通知部の機能は、基地局装置2−1と基地局装置2−2の両方が備えていてもよいし、片方のみが備えていてもよい。なお、片方のみが備えているとは、デュアルコネクティビティにおいて、基地局装置2−1と基地局装置2−2のいずれか一方から上位層制御情報が送信されることを意味し、基地局装置2−1または基地局装置2−2が上位層制御情報通知部そのものを持たない構成をとることを意味しない。基地局装置2−1および基地局装置2−2はバックホール送受信機構を有しており、基地局装置2−1が提供するサービングセルに関連する設定(これらのサービングセルのコネクティビティグループ設定を含む)を、基地局装置2−2が行う場合、基地局装置2−1はその設定を示す情報を、バックホールを介して、基地局装置2−2に送信し、基地局装置2−2はバックホールを介して受信した情報に基づいて、設定(基地局装置2−2内の設定、あるいは端末装置1へのシグナリング)を行う。逆に、基地局装置2−2が提供するサービングセルに関連する設定を、基地局装置2−1が行う場合、基地局装置2−2はその設定を示す情報を、バックホールを介して、基地局装置2−1に送信し、基地局装置2−1はバックホールを介して受信した情報に基づいて、設定(基地局装置2−1内の設定、あるいは端末装置1へのシグナリング)を行う。あるいは、上位層制御情報通知部の機能の一部を基地局装置2−2が担い、その他の機能を基地局装置2−1が担うようにしてもよい。この場合、基地局装置2−1をマスター基地局装置と呼び、基地局装置2−2をアシスト基地局装置と呼ぶことができる。アシスト基地局装置は、アシスト基地局装置が提供するサービングセルに関連する設定(これらのサービングセルのコネクティビティグループ設定を含む)を端末装置1に提供することができる。一方、マスター基地局装置は、マスター基地局装置が提供するサービングセルに関連する設定(これらのサービングセルのコネクティビティグループ設定を含む)を端末装置1に提供することができる。
端末装置1は、基地局装置2−1のみと通信を行っていると認識することができる。すなわち、上位層制御情報取得部は、基地局装置2−1および基地局装置2−2から通知される上位層制御情報を基地局装置2−1から通知されているものとして取得することができる。あるいは、端末装置1は,基地局装置2−1および基地局装置2−1という2つの基地局装置と通信を行っていると認識することもできる。すなわち、上位層制御情報取得部は、基地局装置2−1から通知される上位層制御情報および基地局装置2−2から通知される上位層制御情報を取得し、これらを結合(マージ)することができる。
これにより、各々の基地局装置2は、他の基地局装置2を経由することなく、所望の周期的CSI報告を端末装置1から直接受信することができる。そのため、基地局装置2同士が低速度のバックホールで互いに接続されているような場合であっても、時宜にかなった周期的CSI報告を用いてスケジューリングを行うことができる。
次に、非周期的CSI報告について説明する。非周期的CSI報告は、PDCCHやEPDCCHで送られる上りリンクグラントにおけるCSIリクエストフィールドを用いて指示され、PUSCHを用いて送信される。より具体的には、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、まずn種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)を、専用RRCシグナリングを用いて端末装置1に設定する。CSIリクエストフィールドはn+2種類の状態を表現することができる。状態は、それぞれ非周期的CSI報告をフィードバックしない、上りリンクグラントで割り当てられるサービングセルにおける(あるいは上りリンクグラントで割り当てられるサービングセルのCSIプロセスにおける)CSI報告をフィードバックする、および予め設定されたn種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)におけるCSI報告をフィードバックすることを示している。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望のCSI報告に基づいてCSIリクエストフィールドの値を設定し、端末装置1はCSIリクエストフィールドの値に基づいて、いずれのCSI報告を行うかを判断し、CSI報告を行う。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望のCSI報告を受信する。
デュアルコネクティビティ時の非周期的CSI報告のひとつの例としては、n種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)を、コネクティビティグループ毎に設定する。例えば、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、n種類(nは自然数)のコネクティビティグループ#0内のサービングセルの組み合わせ(あるいはコネクティビティグループ#0内のCSIプロセスの組み合わせ)と、n種類(nは自然数)のコネクティビティグループ#1内のサービングセルの組み合わせ(あるいはコネクティビティグループ#0内のCSIプロセスの組み合わせ)とを端末装置1に設定する。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望のCSI報告に基づいてCSIリクエストフィールドの値を設定する。端末装置1は、非周期的CSI報告を要求する上りリンクグラントでPUSCHリソースが割り当てられるサービングセルがいずれのコネクティビティグループに属すかを判断し、非周期的CSI報告を要求する上りリンクグラントでPUSCHリソースが割り当てられるサービングセルが属すコネクティビティグループに対応するn種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)を用いて、いずれのCSI報告を行うかを判断し、非周期的CSI報告を要求する上りリンクグラントで割り当てられたPUSCHで非周期的CSI報告を行う。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望のCSI報告を受信する。
デュアルコネクティビティ時の非周期的CSI報告の他の例としては、1つのn種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)を設定する。n種類(nは自然数)のサービングセルの組み合わせ(あるいはCSIプロセスの組み合わせ)の各々は、いずれかのコネクティビティグループに属すサービングセル(あるいはコネクティビティグループに属すサービングセルのCSIプロセス)の組み合わせに限定される。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望の非周期的CSI報告に基づいてCSIリクエストフィールドの値を設定し、端末装置1はCSIリクエストフィールドの値に基づいて、いずれの非周期的CSI報告を行うかを判断し、非周期的CSI報告を行う。基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、所望の非周期的CSI報告を受信する。
これにより、各々の基地局装置2は、他の基地局装置2を経由することなく、所望の非周期的CSI報告を端末装置1から直接受信することができる。また、各PUSCHは、1つのコネクティビティグループに属すサービングセル(あるいはコネクティビティグループに属すサービングセルのCSIプロセス)の非周期的CSI報告のみを含むため、他の基地局装置2の設定に依存しない非周期的CSI報告を端末装置1から受信することができる。そのため、基地局装置2同士が低速度のバックホールで互いに接続されているような場合であっても、時宜にかなった非周期的CSI報告を用いてスケジューリングを行うことができる。
次に、デュアルコネクティビティにおける端末装置1の上りリンク電力制御について説明する。ここで、上りリンク電力制御とは、上りリンク送信における電力制御を含む。上りリンク送信とは、PUSCH、PUCCH、PRACH、SRSなど、上りリンク信号/上りリンク物理チャネルの送信を含む。なお、以下の説明において、MeNBが、MeNBとSeNBの両方に関連するパラメータを一括して通知(設定)してもよい。SeNBが、MeNBとSeNBの両方に関連するパラメータを一括して通知(設定)してもよい。MeNBとSeNBが、MeNBとSeNBのそれぞれに関連するパラメータを個別に通知(設定)してもよい。
図10は、デュアルコネクティビティにおける上りリンク送信のサブフレームの一例を示す図である。この例において、MCGにおける上りリンク送信のタイミングと、MCGにおける上りリンク送信のタイミングとは異なっている。例えば、MCGのサブフレームiは、SCGのサブフレームi−1と、SCGのサブフレームiにオーバーラップしている。SCGのサブフレームiは、MCGのサブフレームiと、MCGのサブフレームi+1にオーバーラップしている。そのため、デュアルコネクティビティにおいて、あるセルグループにおける上りリンク送信の送信電力制御は、他方のセルグループにおいてオーバーラップしている2つのサブフレームの送信電力を考慮することが好ましい。
端末装置1は、プライマリセルを含むMCGとプライマリセカンダリセルを含むSCGで、上りリンク電力制御を個別に行なってもよい。なお、上りリンク電力制御は、上りリンク送信に対する送信電力制御を含む。上りリンク電力制御は、端末装置1の送信電力制御を含む。
端末装置1は、上位層の個別シグナリングおよび/または上位層の共通シグナリング(例えば、SIB:System Information Block)を用いて、端末装置1の最大許可出力電力PEMAXが設定される。なお、この最大許可出力電力は、上位層の最大出力電力と称されてもよい。例えば、サービングセルcにおける最大許可出力電力であるPEMAX,cは、サービングセルcに対して設定されるP−Maxによって与えられる。つまり、サービングセルcにおいて、PEMAX,cはP−Maxと同じ値である。
端末装置1は、周波数バンド毎に端末装置1のパワークラスPPowerClassが予め規定される。パワークラスは、予め規定される許容誤差を考慮しないで規定される最大出力電力である。例えば、パワークラスは、23dBmとして規定される。予め規定されたパワークラスに基づいて、最大出力電力がMCGとSCGとで個別に設定されてもよい。なお、パワークラスは、MCGとSCGとで独立に規定されてもよい。
端末装置1に対して、サービングセル毎に設定最大出力電力が設定される。端末装置1に対して、サービングセルcに対する設定最大出力電力PCMAX,cが設定される。PCMAXはPCMAX,cの合計である。なお、設定最大出力電力は、物理層の最大出力電力と称されてもよい。
PCMAX,cは、PCMAX_L,c以上PCMAX_H,c以下の値である。例えば、端末装置1は、その範囲内でPCMAX,cをセットする。PCMAX_H,cは、PEMAX,cとPPowerClassとの最小値である。PCMAX_L,cは、PEMAX,cに基づく値とPPowerClassに基づく値との最小値である。PPowerClassに基づく値は、PPowerClassからMPR(Maximum power reduction)に基づく値を減算した値である。MPRは、最大出力電力のための最大電力低減であり、送信する上りリンクチャネルおよび/または上りリンク信号の変調方式および送信帯域幅の設定に基づいて決まる。それぞれのサブフレームにおいて、MPRは、スロット毎に評価され、そのスロット内の送信にわたって得られる最大値によって与えられる。サブフレーム内の2つのスロットにおける最大のMPRがそのサブフレーム全体のために適用される。すなわち、MPRはサブフレーム毎に異なる場合があるため、PCMAX_L,cもサブフレーム毎に異なる可能性がある。結果として、PCMAX,cもサブフレーム毎に異なる可能性がある。
端末装置1は、MeNB(MCG)とSeNB(SCG)のそれぞれに対して、PCMAXを設定または決定できる。すなわち、セルグループ毎に電力割り当ての合計が設定または決定できる。MeNBに対する設定最大出力電力の合計はPCMAX,MeNBと定義され、MeNBに対する電力割り当ての合計はPalloc_MeNBと定義される。SeNBに対する設定最大出力電力の合計はPCMAX,SeNBと定義され、SeNBに対する電力割り当ての合計はPalloc_SeNBと定義される。PCMAX,MeNBとPalloc_MeNBは同じ値にすることができる。PCMAX,SeNBとPalloc_SeNBは同じ値にすることができる。すなわち、MeNBに関連するセルの出力電力(割り当て電力)の合計がPCMAX,MeNBまたはPalloc_MeNB以下、かつ、SeNBに関連するセルの出力電力(割り当て電力)の合計がPCMAX,SeNBまたはPalloc_SeNB以下になるように、端末装置1は送信電力制御を行う。具体的には、端末装置1は、セルグループ毎に設定された値を超えないように、上りリンク送信の送信電力に対して、セルグループ毎にスケーリングする。ここで、スケーリングは、各セルグループにおいて、同時に送信する上りリンク送信に対する優先度と、そのセルグループに対する設定最大出力電力とに基づいて、優先度の低い上りリンク送信に対する送信の停止または送信電力の低減を行うことである。なお、送信電力制御が上りリンク送信のそれぞれに対して個別に行われる場合、本実施形態で説明される方法は上りリンク送信のそれぞれに対して個別に適用できる。
PCMAX,MeNBおよび/またはPCMAX,SeNBは、上位層のシグナリングを通じて設定される最小保障電力に基づいて、設定される。以下では、最小保障電力の詳細を説明する。
最小保障電力は、セルグループ毎に個別に設定される。最小保障電力が上位層のシグナリングで設定されない場合、端末装置1は最小保障電力を予め規定された値(例えば、0)とすることができる。MeNBに対する設定最大出力電力は、PMeNBと定義される。SeNBに対する設定最大出力電力は、PSeNBと定義される。例えば、PMeNBおよびPSeNBは、MeNBおよびSeNBに対する上りリンク送信に対して、最低限の通信品質を保持するために保障される最小電力として用いられてもよい。最小保障電力は、保障電力、保持電力、または所要の電力とも称される。
なお、保障電力は、MeNBに対する上りリンク送信の送信電力とSeNBに対する上りリンク送信の送信電力との合計がPCMAXを超える場合に、予め規定された優先順位などに基づいて、優先度の高いチャネルまたは信号の送信または送信品質を保持するために用いられてもよい。なお、PMeNBおよびPSeNBを通信に用いられる最低限必要な電力(つまり、保障電力)とし、それぞれのCGにおける電力割り当てを計算する際に、計算対象のCG以外のCGに対してリザーブしておく電力値として用いることもできる。
PMeNBおよびPSeNBは絶対電力値(例えばdBm単位で表記される)として規定できる。絶対電力値の場合、PMeNBおよびPSeNBが設定される。PMeNBおよびPSeNBの合計値はPCMAX以下となることが好ましいが、これに限るものではない。PMeNBおよびPSeNBの合計値がPCMAXより大きい場合は、スケーリングすることにより総電力をPCMAX以下に抑える処理がさらに必要となる。例えば、そのスケーリングは、1未満の値の1つの係数をMCGの総電力値とSCGの総電力値とに乗算する。
PMeNBおよびPSeNBはPCMAXに対する比率(割合、相対値)として規定されてもよい。例えば、PCMAXのデシベル値に対してdB単位で表記されてもよいし、PCMAXの真値に対する比率で表記されてもよい。PMeNBに関する比率およびPSeNBに関する比率が設定され、それらの比率に基づいてPMeNBおよびPSeNBは決定される。比率表記の場合、PMeNBに関する比率およびPSeNBに関する比率の合計値は100%以下となることが好ましい。
以上を言い換えると、以下の通りである。PMeNBおよび/またはPSeNBは、上位層のシグナリングを通じて、上りリンク送信に対するパラメータとして共通または独立に設定できる。PMeNBは、MeNBに属するセルにおいて、上りリンク送信のそれぞれまたは全部に割り当てられる送信電力の合計に対する最低保証電力を示す。PSeNBは、SeNBに属するセルにおいて、上りリンク送信のそれぞれまたは全部に割り当てられる送信電力の合計に対する最低保証電力を示す。PMeNBおよびPSeNBは、それぞれ0以上の値である。PMeNBおよびPSeNBの合計は、PCMAXまたは所定の最大送信電力を超えないように設定されてもよい。以下の説明において、最低保証電力は、保証電力または保障電力とも呼称される。
なお、保障電力は、サービングセル毎に設定されてもよい。また、保障電力は、セルグループ毎に設定されてもよい。また、保障電力は、基地局装置(MeNB、SeNB)毎に設定されてもよい。また、保障電力は、上りリンク信号毎に設定されてもよい。また、保障電力は、上位層パラメータに設定されてもよい。また、PMeNBのみをRRCメッセージで設定し、PSeNBをRRCメッセージで設定しないようにしてもよい。このとき、PCMAXから、設定されたPMeNBを減算して得られる値(残りの電力)を、PSeNBとしてセットするようにしてもよい。
保障電力は、上りリンク送信の有無にかかわらず、サブフレーム毎にセットされてもよい。また、保障電力は、上りリンク送信が期待されない(上りリンク送信が行われないことを端末装置が認識している)サブフレーム(例えば、TDD UL−DL設定における下りリンクサブフレーム)においては、適用されなくてもよい。すなわち、あるCGのための送信電力を決定する上で、他方のCGのための保障電力をリザーブしなくてもよい。また、保障電力は、周期的な上りリンク送信(例えば、P−CSI、トリガータイプ0SRS、TTIバンドリング、SPS、上位層シグナリングによるRACH送信など)が生じるサブフレームにおいて、適用されてもよい。保障電力がすべてのサブフレームにおいて有効か無効かを示す情報が、上位層を介して、通知されてもよい。
保障電力が適用されるサブフレームセットが、上位層パラメータとして通知されてもよい。なお、保障電力が適用されるサブフレームセットは、サービングセル毎に設定されてもよい。また、保障電力が適用されるサブフレームセットは、セルグループ毎に設定されてもよい。また、保障電力が適用されるサブフレームセットは、上りリンク信号毎に設定されてもよい。また、保障電力が適用されるサブフレームセットは、基地局装置(MeNB、SeNB)毎に設定されてもよい。保障電力が適用されるサブフレームセットは、基地局装置(MeNB、SeNB)で共通であってもよい。その際、MeNBとSeNBは、同期してもよい。また、MeNBとSeNBが非同期の場合、保障電力が適用されるサブフレームセットは、個別にセットされてもよい。
保障電力が、MeNB(MCG、MCGに属するサービングセル)およびSeNB(SCG、SCGに属するサービングセル)それぞれに対して、設定される場合、MeNB(MCG、MCGに属するサービングセル)およびSeNB(SCG、SCGに属するサービングセル)にセットされるフレーム構造タイプに基づいて、すべてのサブフレームにおいて、常に、保障電力がセットされるかが決定されてもよい。例えば、MeNBとSeNBのフレーム構造タイプが異なる場合は、すべてのサブフレームにおいて、保障電力がセットされてもよい。その際、MeNBとSeNBは、同期していなくてもよい。MeNBとSeNB(MeNBとSeNBのサブフレームおよび無線フレーム)が同期している場合には、TDD UL−DL設定の下りリンクサブフレームと重複するFDDの上りリンクサブフレーム(上りリンクセルのサブフレーム)においては、保障電力を考慮しなくてもよい。つまり、その際の、FDDの上りリンクサブフレームにおける上りリンク送信に対する上りリンク電力の最大値は、PUE_MAXまたはPUE_MAX,cであってもよい。
以下では、Palloc,MeNBおよび/またはPalloc,SeNBの設定方法(決定方法)の詳細を説明する。
Palloc,MeNBおよび/またはPalloc,SeNBの決定の一例は、以下のステップで行われる。第1のステップでは、MCGおよびSCGにおいて、Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBがそれぞれ求められる。Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBは、それぞれのセルグループにおいて、実際の上りリンク送信に対して要求される電力の合計と、それぞれのセルグループに設定される保障電力(すなわち、PMeNBおよびPSeNB)との最小値によって与えられる。第2のステップでは、残余電力が、所定の方法に基づいて、Ppre_MeNBおよび/またはPpre_SeNBに割り当てられる(加算される)。残余電力は、PCMAXからPpre_MeNBおよびPpre_SeNBを減算した電力である。残余電力の一部または全ては、利用できる。これらのステップに基づいて決定された電力が、Palloc,MeNBおよびPalloc,SeNBとして用いられる。
実際の上りリンク送信に対して要求される電力の一例は、実際の上りリンク送信の割り当てとその上りリンク送信に対する送信電力制御に基づいて決まる電力である。例えば、上りリンク送信がPUSCHである場合、その電力は、少なくともPUSCHが割り当てられたRB数、端末装置1で計算された下りリンクパスロスの推定、送信電力制御コマンドに参照される値、および、上位層のシグナリングで設定されたパラメータに基づいて決まる。上りリンク送信がPUCCHである場合、その電力は、少なくともPUCCHフォーマットに依存する値、送信電力制御コマンドに参照される値、および、端末装置1で計算された下りリンクパスロスの推定に基づいて決まる。上りリンク送信がSRSである場合、その電力は、少なくともSRSを送信するためのRB数、現在のPUSCHの電力制御のために調整された状態に基づいて決まる。
実際の上りリンク送信に対して要求される電力の一例は、実際の上りリンク送信の割り当てとその上りリンク送信に対する送信電力制御に基づいて決まる電力と、その上りリンク送信が割り当てられたセルにおける設定最大出力電力(つまり、PCMAX,c)との最小値である。具体的には、あるセルグループにおける要求電力(実際の上りリンク送信に対して要求される電力)は、Σ(min(PCMAX,j、PUCCH+PPUSCH,j)によって与えられる。ただし、jはそのセルグループに関連するサービングセルを示す。そのサービングセルがPCellまたはpSCellであって、そのサービングセルにPUCCH送信が無い場合、PPUCCHは0とする。そのサービングセルがSCellである場合(つまり、そのサービングセルがPCellまたはpSCellではない場合)、PPUCCHは0とする。そのサービングセルにPUSCH送信が無い場合、PPUSCH,jは0とする。なお、要求電力を計算する方法は、後述のステップ(t1)〜(t9)に記載の方法を用いることができる。
Palloc,MeNBおよび/またはPalloc,SeNBの決定の一例は、以下のステップで行われる。第1のステップでは、MCGおよびSCGにおいて、Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBがそれぞれ求められる。Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBは、それぞれのセルグループにおいて、それぞれのセルグループに設定される保障電力(すなわち、PMeNBおよびPSeNB)によって与えられる。第2のステップでは、残余電力が、所定の方法に基づいて、Ppre_MeNBおよび/またはPpre_SeNBに割り当てられる(加算される)。例えば、残余電力は、先に送信されるセルグループの優先度が高いとみなして割り当てられる。例えば、残余電力は、後に送信される可能性があるセルグループは考慮しないで、先に送信されるセルグループに割り当てられる。残余電力は、PCMAXからPpre_MeNBおよびPpre_SeNBを減算した電力である。残余電力の一部または全ては、利用できる。これらのステップに基づいて決定された電力が、Palloc,MeNBおよびPalloc,SeNBとして用いられる。
残余電力は、PMeNBまたはPSeNBを満たさない上りリンクチャネルおよび/または上りリンク信号のために割り当てられることができる。残余電力の割り当ては、上りリンク送信の種類に対する優先度に基づいて行われる。上りリンク送信の種類は、上りリンクチャネル、上りリンク信号および/またはUCIのタイプである。その優先度は、セルグループを超えて与えられる。その優先度は予め規定されてもよいし、上位層のシグナリングで設定されてもよい。
優先度が予め規定される場合の一例は、セルグループおよび上りリンクチャネルに基づく。例えば、上りリンク送信の種類に対する優先度は、MCGにおけるPUCCH、SCGにおけるPUCCH、MCGにおけるUCIを含むPUSCH、SCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順で規定される。
優先度が予め規定される場合の一例は、セルグループ、上りリンクチャネルおよび/またはUCIのタイプに基づく。例えば、上りリンク送信の種類に対する優先度は、MCGにおけるHARQ−ACKおよび/またはSRを少なくとも含むUCIを含むPUCCHまたはPUSCH、SCGにおけるHARQ−ACKおよび/またはSRを少なくとも含むUCIを含むPUCCHまたはPUSCH、MCGにおけるCSIのみを含むUCIを含むPUCCHまたはPUSCH、SCGにおけるCSIのみを含むUCIを含むPUCCHまたはPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順で規定される。
優先度が上位層のシグナリングで設定される場合の一例において、優先度は、セルグループ、上りリンクチャネルおよび/またはUCIのタイプに対して設定される。例えば、上りリンク送信の種類に対する優先度は、MCGにおけるPUCCH、SCGにおけるPUCCH、MCGにおけるUCIを含むPUSCH、SCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHのそれぞれに設定される。
優先度に基づく残余電力の割り当ての一例において、残余電力は、それぞれのセルグループの中で最も優先度の高い上りリンク送信の種類を含むセルグループに割り当てられる。なお、最も優先度の高い上りリンク送信の種類を含むセルグループに割り当てた後にさらに残った電力は、もう一方のセルグループに割り当てられる。具体的な端末装置1の動作は以下の通りである。
優先度に基づく残余電力の割り当ての一例において、残余電力は、優先度に基づくパラメータ(点数)の合計が高いセルグループに割り当てられる。
優先度に基づく残余電力の割り当ての一例において、残余電力は、優先度に基づくパラメータ(点数)の合計に基づいて決まる比率によって、それぞれのセルグループに割り当てられる。例えば、MCGおよびSCGにおける優先度に基づくパラメータ(点数)の合計がそれぞれ15および5である時、残余電力の75%はMCGに割り当てられ、残余電力の25%はSCGに割り当てられる。優先度に基づくパラメータは、上りリンク送信に割り当てられるリソースブロックの数にさらに基づいて決定されてもよい。
優先度に基づく残余電力の割り当ての一例において、残余電力は、優先度の高い上りリンク送信の種類に対して順に割り当てられる。その割り当ては、上りリンク送信の種類に対する優先度に応じて、セルグループを超えて行われる。具体的には、残余電力は、優先度の高い上りリンク送信の種類から順に、その上りリンク送信の種類に対する要求電力を満たすように割り当てられる。さらに、その割り当ては、Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBが、それぞれのセルグループにおいて、優先度の高い上りリンク送信の種類に割り当てられることを想定して行われる。その想定に基づいて、残余電力は、要求電力に満たない上りリンク送信の種類に対して、優先度の高い上りリンク送信の種類に対して順に割り当てられる。
優先度に基づく残余電力の割り当ての一例において、残余電力は、優先度の高い上りリンク送信の種類に対して順に割り当てられる。その割り当ては、上りリンク送信の種類に対する優先度に応じて、セルグループを超えて行われる。具体的には、残余電力は、優先度の高い上りリンク送信の種類から順に、その上りリンク送信の種類に対する要求電力を満たすように割り当てられる。さらに、その割り当ては、Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBが、それぞれのセルグループにおいて、優先度の低い上りリンク送信の種類に割り当てられることを想定して行われる。その想定に基づいて、残余電力は、要求電力に満たない上りリンク送信の種類に対して、優先度の高い上りリンク送信の種類に対して順に割り当てられる。
優先度に基づく残余電力の割り当ての別の一例は、以下の通りである。第1のセルグループと第2のセルグループとを用いて、基地局装置と通信する端末装置は、あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの最大出力電力に基づいてチャネルおよび/または信号を送信する送信部を備える。前記第2のセルグループにおける上りリンク送信に関する情報を認識する場合、残余電力は、上りリンク送信の種類に対する優先度に基づいて割り当てられる。前記残余電力は、前記端末装置の最大出力電力の合計から、前記第1のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力と、前記第2のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力とを減算することによって与えられる。前記最大出力電力は、前記第1のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力と、前記残余電力のうち前記第1のセルグループに割り当てられた電力との合計である。
また、前記残余電力は、前記優先度の高い上りリンク送信の種類を有するセルグループから順に割り当てられる。
また、前記残余電力は、以下を想定して割り当てられる。前記第1のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力が、前記第1のセルグループ内の優先度の高い上りリンク送信の種類に割り当てられる。前記第2のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力が、前記第2のセルグループ内の優先度の高い上りリンク送信の種類に割り当てられる。
また、前記残余電力は、以下を想定して割り当てられる。前記第1のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力が、前記第1のセルグループ内の優先度の低い上りリンク送信の種類に割り当てられる。前記第2のセルグループにおける上りリンク送信に基づいて決まる電力が、前記第2のセルグループ内の優先度の低い上りリンク送信の種類に割り当てられる。
また、前記残余電力は、それぞれのセルグループにおいて、上りリンク送信の種類に対する優先度に基づいて決まるパラメータの合計に基づいて割り当てられる。
セルグループ(CG)間で保障電力と残余電力(残りの電力)との割り当ての具体的な方法の一例は以下の通りである。CG間での電力割り当ては、第1のステップで保障電力の割り当てを行い、第2のステップで残りの電力の割り当てを行う。第1のステップで割り当てられる電力は、Ppre_MeNBおよびPpre_SeNBである。第1のステップで割り当てられる電力と第2のステップで割り当てられる電力の合計は、Palloc_MeNBおよびPalloc_SeNBである。なお、保障電力は、第1のリザーブ電力、第1のステップで割り当てられる電力、または、第1の割り当て電力とも呼称される。残りの電力は、第2のリザーブ電力、第2のステップで割り当てられる電力、または、第2の割り当て電力とも呼称される。
保障電力の割り当ての一例は次のようなルールに従う。
(G1)あるCG(第1のCG)に対して(あるCG(第1のCG)に割り当てる電力を決定する際に)、もし端末装置が、そのCG(第1のCG)のサブフレームとオーバーラップするサブフレームにおいて、他のCG(第2のCG)における上りリンク送信を行わないことを知っているなら、そのときは、その端末装置は他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して保障電力をリザーブしない(割り当てない)。
(G2)それ以外の場合は、その端末装置は、他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して保障電力をリザーブする(割り当てる)。
残りの電力の割り当ての一例は次のようなルールに従う。
(R1)あるCG(第1のCG)に対して(あるCG(第1のCG)に割り当てる電力を決定する際に)、もし端末装置が、そのCG(第1のCG)のサブフレームとオーバーラップするサブフレームにおいて、そのCG(第1のCG)における上りリンク送信よりも優先度の高い上りリンク送信を、他のCG(第2のCG)において行うことを知っているなら、そのときは、その端末装置は他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して残りの電力をリザーブする。
(R2)それ以外の場合は、その端末装置は、そのCG(第1のCG)に対して残りの電力を割り当て、他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して残りの電力をリザーブしない。
保障電力の割り当ての一例は次のようなルールに従う。
(G1)あるCG(第1のCG)に対して(あるCG(第1のCG)に割り当てる電力を決定する際に)、もし端末装置が、そのCG(第1のCG)のサブフレームとオーバーラップするサブフレームにおいて、他のCG(第2のCG)における上りリンク送信に関する情報を知らない場合、その端末装置は、以下の動作を行う。その端末装置は、そのCG(第1のCG)における上りリンク送信に関する情報に基づいて、そのCG(第1のCG)の割り当て電力に対して要求される電力(Ppre_MeNBまたはPpre_SeNB)を割り当てる。その端末装置は、他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して保障電力(PMeNBまたはPSeNB)を割り当てる。
(G2)それ以外の場合、その端末装置は、以下の動作を行う。その端末装置は、そのCG(第1のCG)における上りリンク送信に関する情報に基づいて、そのCG(第1のCG)の割り当て電力に対して要求される電力(Ppre_MeNBまたはPpre_SeNB)を割り当てる。その端末装置は、他のCG(第2のCG)における上りリンク送信に関する情報に基づいて、他のCG(第2のCG)の割り当て電力に対して要求される電力(Ppre_MeNBまたはPpre_SeNB)を割り当てる。
残りの電力の割り当ての一例は次のようなルールに従う。
(R1)あるCG(第1のCG)に対して(あるCG(第1のCG)に割り当てる電力を決定する際に)、もし端末装置が、そのCG(第1のCG)のサブフレームとオーバーラップするサブフレームにおいて、他のCG(第2のCG)における上りリンク送信に関する情報を知らない場合、その端末装置は、以下の動作を行う。その端末装置は、そのCG(第1のCG)の割り当て電力に対して残りの電力を割り当てる。
(R2)それ以外の場合、その端末装置は、そのCG(第1のCG)の割り当て電力と、他のCG(第2のCG)の割り当て電力とに対して、所定の方法に基づいて残りの電力を割り当てる。具体的な方法は、本実施形態で説明した方法を用いることができる。
残余電力の定義(算出方法)の一例は、以下の通りである。この例では、端末装置1は、他方のセルグループにおいてオーバーラップするサブフレームに対する上りリンク送信の割り当てを認識している場合である。
図10で示されるサブフレームiにおいて、MCGに対する割り当て電力(Palloc_MeNB)を演算する場合に算出される残余電力は、PCMAXから、MCGのサブフレームiにおける第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_MeNB)と、MCGのサブフレームiとオーバーラップするSCGのサブフレームに関する電力とを減算することによって与えられる。図10において、そのオーバーラップするSCGのサブフレームは、SCGのサブフレームi−1とサブフレームiである。SCGのサブフレームに関する電力は、SCGのサブフレームi−1における実際の上りリンク送信の送信電力と、SCGのサブフレームiにおける第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_SeNB)との最大値である。
図10で示されるサブフレームiにおいて、SCGに対する割り当て電力(Palloc_SeNB)を演算する場合に算出される残余電力は、PCMAXから、SCGのサブフレームiにおける第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_SeNB)と、SCGのサブフレームiとオーバーラップするMCGのサブフレームに関する電力とを減算することによって与えられる。図10において、そのオーバーラップするMCGのサブフレームは、MCGのサブフレームiとサブフレームi+1である。MCGのサブフレームに関する電力は、MCGのサブフレームiにおける実際の上りリンク送信の送信電力と、MCGのサブフレームi+1における第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_MeNB)との最大値である。
残余電力の定義(算出方法)の別の一例は、以下の通りである。この例では、端末装置1は、他方のセルグループにおいてオーバーラップするサブフレームに対する上りリンク送信の割り当てを認識していない場合である。
図10で示されるサブフレームiにおいて、MCGに対する割り当て電力(Palloc_MeNB)を演算する場合に算出される残余電力は、PCMAXから、MCGのサブフレームiにおける第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_MeNB)と、MCGのサブフレームiとオーバーラップするSCGのサブフレームに関する電力とを減算することによって与えられる。図10において、そのオーバーラップするSCGのサブフレームは、SCGのサブフレームi−1とサブフレームiである。SCGのサブフレームに関する電力は、SCGのサブフレームi−1における実際の上りリンク送信の送信電力と、SCGのサブフレームiにおける保障電力(PSeNB)との最大値である。
図10で示されるサブフレームiにおいて、SCGに対する割り当て電力(Palloc_SeNB)を演算する場合に算出される残余電力は、PCMAXから、SCGのサブフレームiにおける第1のステップで割り当てられた電力(Ppre_SeNB)と、SCGのサブフレームiとオーバーラップするMCGのサブフレームに関する電力とを減算することによって与えられる。図10において、そのオーバーラップするMCGのサブフレームは、MCGのサブフレームiとサブフレームi+1である。MCGのサブフレームに関する電力は、MCGのサブフレームiにおける実際の上りリンク送信の送信電力と、MCGのサブフレームi+1における保障電力(PMeNB)との最大値である。
残余電力の定義(算出方法)の別の一例は、以下の通りである。第1のセルグループと第2のセルグループとを用いて、基地局装置と通信する端末装置は、あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの最大出力電力に基づいて、チャネルおよび/または信号を送信する送信部を備える。前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの上りリンク送信に関する情報を認識する場合、前記第1のセルグループの最大出力電力は、前記あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの上りリンク送信に基づいて決まる電力と、残余電力のうち前記第1のセルグループに割り当てられる電力との合計である。前記残余電力は、前記端末装置の最大出力電力の合計から、前記あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの上りリンク送信に基づいて決まる電力と、前記第2のセルグループに対する電力とを減算することによって与えられる。前記第2のセルグループに対する電力は、前記あるサブフレームとオーバーラップする前方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの出力電力と、前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの上りリンク送信に基づいて決まる電力との最大値である。
残余電力の定義(算出方法)の別の一例は、以下の通りである。第1のセルグループと第2のセルグループとを用いて、基地局装置と通信する端末装置は、あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの最大出力電力に基づいて、チャネルおよび/または信号を送信する送信部を備える。前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの上りリンク送信に関する情報を認識しない場合、前記第1のセルグループの最大出力電力は、前記あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの上りリンク送信に基づいて決まる電力と、残余電力のうち前記第1のセルグループに割り当てられる電力との合計である。前記残余電力は、前記端末装置の最大出力電力の合計から、前記あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの上りリンク送信に基づいて決まる電力と、前記第2のセルグループに対する電力とを減算することによって与えられる。前記第2のセルグループに対する電力は、前記あるサブフレームとオーバーラップする前方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの出力電力と、前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの保障電力との最大値である。
残余電力の定義(算出方法)の別の一例は、以下の通りである。第1のセルグループと第2のセルグループとを用いて、基地局装置と通信する端末装置は、あるサブフレームにおける前記第1のセルグループの最大出力電力に基づいて、チャネルおよび/または信号を送信する送信部を備える。前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの上りリンク送信に関する情報を認識しない場合、前記第1のセルグループの最大出力電力は、前記端末装置の最大出力電力の合計から、前記第2のセルグループに対する電力を減算することによって与えられる。前記第2のセルグループに対する電力は、前記あるサブフレームとオーバーラップする前方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの出力電力と、前記あるサブフレームとオーバーラップする後方のサブフレームにおける前記第2のセルグループの保障電力との最大値である。
以下では、保障電力および残りの電力割り当ての他の方法について説明する。
まず、ステップ(s1)として、MCGの電力値とSCGの電力値を初期化し、余剰電力(未割り当ての余剰電力)を算出する。また、余剰保障電力(未割り当ての保障電力)を初期化する。より具体的には、PMCG=0、PSCG=0、PRemaining=PCMAX−PMeNB−PSeNBとする。また、PMeNB,Remaining=PMeNB、PSeNB,Remaining=PSeNBとする。ここで、PMCGおよびPSCGはそれぞれMCGの電力値とSCGの電力値であり、PRemainingは余剰電力値である。PCMAX、PMeNBおよびPSeNBは前述したパラメータである。また、PMeNB,RemainingおよびPSeNB,RemainingはそれぞれMCGの余剰保障電力値とSCGの余剰保障電力値である。なお、ここでは各電力値は線形値とする。
次に、MCGにおけるPUCCH、SCGにおけるPUCCH、MCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順で、順次、余剰電力および余剰保障電力を各CGに割り当てていく。このとき、余剰保障電力がある場合は、余剰保障電力を先に割り当て、余剰保障電力が無くなった後、余剰保障電力を割り当てる。また、順に各CGに割り当てていく電力量は、基本的には、各チャネルに要求される電力値(TPC(Transmit Power Control)コマンドやリソースアサインメントなどに基づく電力値)である。ただし、余剰電力あるいは余剰保障電力が要求される電力値に満たない場合は、余剰電力あるいは余剰保障電力のすべてが割り当てられる。CGに電力が割り当てられると、割り当てられた電力分だけ余剰電力あるいは余剰保障電力が減少する。なお、0の値の余剰電力あるいは余剰保障電力を割り当てることは、余剰電力あるいは余剰保障電力を割り当てないことと同じ意味である。以下では、より具体的なCG毎電力値算出ステップとして、(s2)から(s8)を説明する。
ステップ(s2)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるPUCCH送信があるならば(あるいは、端末装置1がMCGにおけるPUCCH送信があるということを知っているならば)、PMCG=PMCG+δ+δ、PMeNB,Remaining=PMeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUCCH,MCG,PMeNB,Remaining)およびδ=min(PPUCCH,MCG−δ,PRemaining)である。すなわち、PUCCH送信に要求される電力値をMCGの余剰保障電力からMCGに割り当てる。このとき、MCGの余剰保障電力がPUCCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてMCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からMCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをMCGに割り当てる。MCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUCCH,MCGは、MCGのPUCCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、下りリンクパスロス、そのPUCCHで送信されるUCIによって決まる調整値、PUCCHフォーマットによって決まる調整値、そのPUCCHの送信に用いられるアンテナポート数によって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。
ステップ(s3)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるPUCCH送信があるならば(あるいは、端末装置1がSCGにおけるPUCCH送信があるということを知っているならば)、PSCG=PSCG+δ+δ、PSeNB,Remaining=PSeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUCCH,SCG,PSeNB,Remaining)およびδ=min(PPUCCH,SCG−δ,PRemaining)である。すなわち、PUCCH送信に要求される電力値をSCGの余剰保障電力からSCGに割り当てる。このとき、SCGの余剰保障電力がPUCCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてSCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からSCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをSCGに割り当てる。SCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUCCH,SCGは、SCGのPUCCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、下りリンクパスロス、そのPUCCHで送信されるUCIによって決まる調整値、PUCCHフォーマットによって決まる調整値、そのPUCCHの送信に用いられるアンテナポート数によって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。
ステップ(s4)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるならば(あるいは、端末装置1がMCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるということを知っているならば)、PMCG=PMCG+δ+δ、PMeNB,Remaining=PMeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUSCH,j,MCG,PMeNB,Remaining)およびδ=min(PPUSCH,j,MCG−δ,PRemaining)である。すなわち、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値をMCGの余剰保障電力からMCGに割り当てる。このとき、MCGの余剰保障電力がUCIを含むPUSCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてMCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からMCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをMCGに割り当てる。MCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUSCH,j,MCGは、MCGにおけるUCIを含むPUSCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、リソースアサインメントによってそのPUSCH送信に割り当てられたPRB数によって決まる調整値、下りリンクパスロスおよびそれに乗算される係数、UCIに適用されるMCSのオフセットを示すパラメータによって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。
ステップ(s5)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるならば(あるいは、端末装置1がSCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるということを知っているならば)、PSCG=PSCG+δ+δ、PSeNB,Remaining=PSeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUSCH,j,SCG,PSeNB,Remaining)およびδ=min(PPUSCH,j,SCG−δ,PRemaining)である。すなわち、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値をSCGの余剰保障電力からSCGに割り当てる。このとき、SCGの余剰保障電力がUCIを含むPUSCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてSCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からSCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをSCGに割り当てる。SCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUSCH,j,SCGは、SCGにおけるUCIを含むPUSCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、リソースアサインメントによってそのPUSCH送信に割り当てられたPRB数によって決まる調整値、下りリンクパスロスおよびそれに乗算される係数、UCIに適用されるMCSのオフセットを示すパラメータによって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。
ステップ(s6)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおける1つ以上のPUSCH送信(UCIを含まないPUSCH送信)があるならば(あるいは、端末装置1がMCGにおけるPUSCH送信があるということを知っているならば)、PMCG=PMCG+δ+δ、PMeNB,Remaining=PMeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(ΣPPUSCH,c,MCG,PMeNB,Remaining)およびδ=min(ΣPPUSCH,c,MCG−δ,PRemaining)である。すなわち、PUSCH送信に要求される電力値の合計値をMCGの余剰保障電力からMCGに割り当てる。このとき、MCGの余剰保障電力がPUSCH送信に要求される電力の合計値に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてMCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からMCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをMCGに割り当てる。MCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUSCH,c,MCGは、MCGに属すサービングセルcにおけるPUSCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、リソースアサインメントによってそのPUSCH送信に割り当てられたPRB数によって決まる調整値、下りリンクパスロスおよびそれに乗算される係数、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。また、Σは合計を意味し、ΣPPUSCH,c,MCGは、c≠jであるサービングセルcにおけるPPUSCH,c,MCGの合計値を表している。
ステップ(s7)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおける1つ以上のPUSCH送信(UCIを含まないPUSCH送信)があるならば(あるいは、端末装置1がSCGにおけるPUSCH送信があるということを知っているならば)、PSCG=PSCG+δ+δ、PSeNB,Remaining=PSeNB,Remaining−δ、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(ΣPPUSCH,c,SCG,PSeNB,Remaining)およびδ=min(ΣPPUSCH,c,SCG−δ,PRemaining)である。すなわち、PUSCH送信に要求される電力値の合計値をSCGの余剰保障電力からSCGに割り当てる。このとき、SCGの余剰保障電力がPUSCH送信に要求される電力の合計値に対して足りない場合には、余剰保障電力をすべてSCGに割り当てた上で、不足分を余剰電力からSCGに割り当てる。ここで、さらに、余剰電力が不足分に足りない場合には、余剰電力のすべてをSCGに割り当てる。SCGの電力値には、余剰保障電力あるいは余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰保障電力あるいは余剰電力から減算される。なお、PPUSCH,c,SCGは、SCGに属すサービングセルcにおけるPUSCH送信に要求される電力値であり、上位層により設定されるパラメータ、リソースアサインメントによってそのPUSCH送信に割り当てられたPRB数によって決まる調整値、下りリンクパスロスおよびそれに乗算される係数、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出される。また、Σは合計を意味し、ΣPPUSCH,c,SCGは、c≠jであるサービングセルcにおけるPPUSCH,c,SCGの合計値を表している。
ステップ(s8)として、次の演算が行われる。もし、電力計算の対象となっているサブフレームがMCGのサブフレームであるなら、対象となるCGに対する最大出力電力値であるPCMAX,CGをPCMAX,CG=PMCGとセットする。それ以外の場合、つまり、電力計算の対象となっているサブフレームがSCGのサブフレームであるなら、対象となるCGに対する最大出力電力値であるPCMAX,CGをPCMAX,CG=PSCGとセットする。
このようにして、保障電力および余剰電力から対象となるCGにおける最大出力電力値を算出することができる。なお、MCGの電力値、SCGの電力値、余剰電力、余剰保障電力の上記の各ステップにおける初期値としては、それぞれ、一つ前のステップにおける最終値が用いられる。
なお、ここでは、電力割り当ての優先順位として、MCGにおけるPUCCH,SCGにおけるPUCCH,MCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順を用いたが、これに限るものではない。他の優先順位を用いることもできる。例えば、HARQ−ACKを含むMCGにおけるチャネル、HARQ−ACKを含むSCGにおけるチャネル、MCGにおけるPUSCH(HARQ−ACKを含まない)、SCGにおけるPUSCH(HARQ−ACKを含まない)という順であってもよい。また、MCGとSCGとを区別せず、SRを含むチャネル、HARQ−ACKを含むチャネル(SRを含まない)、CSIを含むチャネル(SRやHARQ−ACKを含まない)、データを含むチャネル(UCIを含まない)の順であってもよい。これらの場合、上記ステップs2からステップs7における要求電力値を置き換えればよい。1つのステップにおいて複数のチャネルが対象になる場合は、ステップs6やステップs7のようにそれらのチャネルの要求電力の合計値を用いればよい。あるいは、上記ステップの一部を行わないような方法を用いることもできる。また、上記のチャネルに加えて、PRACHやSRSなどを考慮して優先順位をつけてもよい。このとき、PRACHはPUCCHよりも高い優先度とし、SRSはPUSCH(UCIを含まない)より低い優先度としてもよい。
以下では、保障電力および残りの電力割り当ての他の方法について説明する。
まず、ステップ(t1)として、MCGの電力値とSCGの電力値と余剰電力(未割り当ての余剰電力)とMCGの総要求電力とSCGの総要求電力とを初期化する。より具体的には、PMCG=0、PSCG=0、PRemaining=PCMAXとする。また、PMCG,Required=0、PSCG,Required=0とする。ここで、PMCGおよびPSCGはそれぞれMCGの電力値とSCGの電力値であり、PRemainingは余剰電力値である。PCMAX、PMeNBおよびPSeNBは前述したパラメータである。また、PMCG,RequiredおよびPSCG,RequiredはそれぞれMCG内のチャネルを送信するための要求される総要求電力値とSCG内のチャネルを送信するための要求される総要求電力値である。なお、ここでは各電力値は線形値とする。
次に、MCGにおけるPUCCH,SCGにおけるPUCCH,MCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順で、順次、余剰電力を各CGに割り当てていく。このとき、順に各CGに割り当てていく電力量は、基本的には、各チャネルに要求される電力値(TPC(Transmit Power Control)コマンドやリソースアサインメントなどに基づく電力値)である。ただし、余剰電力が要求される電力値に満たない場合は、余剰電力のすべてが割り当てられる。CGに電力が割り当てられると、割り当てられた電力分だけ余剰電力が減少する。また、チャネルに要求される電力値をそのCGの総要求電力に加算していく。なお、余剰電力が要求される電力値に足りるか否かによらず、要求される電力値を加算する。以下では、より具体的なCG毎電力値算出ステップとして、(t2)から(t9)を説明する。
ステップ(t2)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるPUCCH送信があるならば、PMCG=PMCG+δ、PMCG,Required=PMCG,Required−PPUCCH,MCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUCCH,MCG,PRemaining)である。すなわち、PUCCH送信に要求される電力値を余剰電力からMCGに割り当てる。このとき、余剰電力がPUCCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰電力をすべてMCGに割り当てる。MCGの総要求電力値には、PUCCH送信に要求される電力値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t3)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるPUCCH送信があるならば、PSCG=PSCG+δ、PSCG,Required=PSCG,Required−PPUCCH,SCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUCCH,SCG,PRemaining)である。すなわち、PUCCH送信に要求される電力値を余剰電力からSCGに割り当てる。このとき、余剰電力がPUCCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰電力をすべてSCGに割り当てる。SCGの総要求電力値には、PUCCH送信に要求される電力値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t4)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるならば、PMCG=PMCG+δ、PMCG,Required=PMCG,Required−PPUSCH,j,MCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUSCH,j,MCG,PRemaining)である。すなわち、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値を余剰電力からMCGに割り当てる。このとき、余剰電力がUCIを含むPUSCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰電力をすべてMCGに割り当てる。MCGの総要求電力値には、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t5)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があるならば、PSCG=PSCG+δ、PSCG,Required=PSCG,Required−PPUSCH,j,SCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(PPUSCH,j,SCG,PRemaining)である。すなわち、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値を余剰電力からSCGに割り当てる。このとき、余剰電力がUCIを含むPUSCH送信に要求される電力に対して足りない場合には、余剰電力をすべてSCGに割り当てる。SCGの総要求電力値には、UCIを含むPUSCH送信に要求される電力値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t6)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおける1つ以上のPUSCH送信(UCIを含まないPUSCH送信)があるならば、PMCG=PMCG+δ、PMCG,Required=PMCG,Required−ΣPPUSCH,c,MCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(ΣPPUSCH,c,MCG,PRemaining)である。すなわち、PUSCH送信に要求される電力値の合計値を余剰電力からMCGに割り当てる。このとき、余剰電力がPUSCH送信に要求される電力の合計値に対して足りない場合には、余剰電力をすべてMCGに割り当てる。MCGの電力値には、余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。MCGの総要求電力値には、PUSCH送信に要求される電力値の合計値が加算される。MCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t7)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおける1つ以上のPUSCH送信(UCIを含まないPUSCH送信)があるならば、PSCG=PSCG+δ、PSCG,Required=PSCG,Required−ΣPPUSCH,c,SCG、PRemaining=PRemaining−δの演算を行う。ここで、δ=min(ΣPPUSCH,c,SCG,PRemaining)である。すなわち、PUSCH送信に要求される電力値の合計値を余剰電力からSCGに割り当てる。このとき、余剰電力がPUSCH送信に要求される電力の合計値に対して足りない場合には、余剰電力をすべてSCGに割り当てる。SCGの電力値には、余剰電力から割り当てられた分の電力値が加算される。SCGの総要求電力値には、PUSCH送信に要求される電力値の合計値が加算される。SCGに割り当てた分の電力値は、余剰電力から減算される。
ステップ(t8)として、各CGに対する割り当てられた電力値が保障電力以上となっているか(下回っていないか)どうかをチェックする。また、各CGに対する割り当てられた電力値が総要求電力値に一致しているか(下回っていないか)どうか(すなわち、CG内のチャネルの内、余剰電力値が要求電力値に満たないチャネルが存在していないかどうか)をチェックする。あるCG(CG1)において保障電力以上となっていない(保障電力を下回っている)場合であって、かつ、総要求電力値に一致していない(総要求電力値を下回っている)場合、もう一方のCG(CG2)に割り当てられた電力値から、不足分だけを不足しているCG(CG1)に割り当てる。もう一方のCG(CG2)の最終的な電力値はその不足分が減算され、結果的にPCMAXからCG1の保障電力値を減算した値となる。これにより、あるCGにおいて、要求電力を満たしている場合は、保障電力を満たさなくてもよいため、電力を効率的に利用することができる。より具体的な例としては、ステップ(t8−1)およびステップ(t8−2)のような演算が行われる。
ステップ(t8−1)として、もしPMCG<PMeNBであって、かつ、PMCG<PMCG,Requiredであるなら、PMCG=PMeNBとセットし、PSCG=PCMAX−PMCG(つまり、PSCG=PCMAX−PMeNB)とセットする。
ステップ(t8−2)として、もしPSCG<PSeNBであって、かつ、PSCG<PSCG,Requiredであるなら(あるいはステップ(t8−1)の条件を満たさず、かつ、もしPSCG<PSeNBであって、かつ、PSCG<PSCG,Requiredであるなら)、PSCG=PSeNBとセットし、PMCG=PCMAX−PSCG(つまり、PMCG=PCMAX−PSeNB)とセットする。
ステップ(t9)として、次の演算が行われる。もし、電力計算の対象となっているサブフレームがMCGのサブフレームであるなら、対象となるCGに対する最大出力電力値であるPCMAX,CGをPCMAX,CG=PMCGとセットする。それ以外の場合、つまり、電力計算の対象となっているサブフレームがSCGのサブフレームであるなら、対象となるCGに対する最大出力電力値であるPCMAX,CGをPCMAX,CG=PSCGとセットする。
このようにして、保障電力および余剰電力から対象となるCGにおける最大出力電力値を算出することができる。なお、MCGの電力値、SCGの電力値、余剰電力、MCGの総要求電力、SCGの総要求電力の上記の各ステップにおける初期値としては、それぞれ、一つ前のステップにおける最終値が用いられる。
また、ステップ(t8)に替えて、次のようなステップ(ステップ(t10))を実行してもよい。すなわち、各CGに対する割り当てられた電力値が保障電力以上となっているか(下回っていないか)どうかをチェックする。あるCG(CG1)において保障電力以上となっていない(保障電力を下回っている)場合は、もう一方のCG(CG2)に割り当てられた電力値から、不足分だけを不足しているCG(CG1)に割り当てる。もう一方のCG(CG2)の最終的な電力値は、その不足分が減算され、結果的にPCMAXからCG1の保障電力値を減算した値とCG2の総要求電力値との間の最小値となる。これにより、各CGにおいて、必ず保障電力を確保することができるため、安定した通信を行うことができる。より具体的な例としては、ステップ(t10−1)およびステップ(t10−2)のような演算が行われる。
ステップ(t10−1)として、もしPMCG<PMeNBであるなら、PMCG=PMeNBとセットし、PSCG=min(PSCG,Required,PCMAX−PMeNB)とセットする。
ステップ(t10−2)として、もしPSCG<PSeNBであるなら、PSCG=PSeNBとセットし、PMCG=min(PMCG,Required,PCMAX−PSeNB)とセットする。
なお、ここでは、電力割り当ての優先順位として、MCGにおけるPUCCH,SCGにおけるPUCCH,MCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順を用いたが、これに限るものではない。他の優先順位(例えば、前述した優先順位など)を用いることもできる。
ここまで、CG毎の最大出力電力値を決定するための保障電力および残りの電力割り当ての方法について説明した。以下では、CG毎の最大出力電力値の下でのCG内の電力配分について説明する。
まず、デュアルコネクティビティが設定されていない場合のCG内の電力配分について説明する。
もし、端末装置1の総送信電力がPCMAXを超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX−PPUCCH)という条件を満たすように、サービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ここで、wはサービングセルcに対するスケーリングファクター(電力値に乗算される係数)であり、0以上かつ1以下の値を取る。PUCCH送信が無い場合は、PPUCCH=0とする。
もし、端末装置1があるサービングセルjでUCIを含むPUSCH送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1の総送信電力がPCMAXを超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX−PPUSCH、j)という条件を満たすように、UCIを含まないサービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ただし、左辺は、サービングセルj以外のサービングセルcにおける総和である。ここで、wはUCIを含まないサービングセルcに対するスケーリングファクターである。ここで、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1の総送信電力が依然としてPCMAXを超える場合でない限り、UCIを含むPUSCHにはパワースケーリングが適用されない。ただし、wは、w>0のときには各サービングセルに対して共通の値であるが、あるサービングセルに対してwは零であってもよい。このとき、そのサービングセルにおけるチャネル送信がドロップされることを意味する。
もし、端末装置1がPUCCHとあるサービングセルjでUCIを含むPUSCHとの同時送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1の総送信電力がPCMAXを超えると思われる場合、端末装置1は、PPUSCH、j=min(PPUSCH,j,(PCMAX−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて、PPUSCH,cを得る。すなわち、まずPUCCHの電力をリザーブした上で、残りの電力からUCIを含むPUSCHの電力を算出する。このとき、UCIを含むPUSCHの要求電力(最初の式の右辺のPPUSCH,j)よりも残りの電力が多い場合は、UCIを含むPUSCHの要求電力を、UCIを含むPUSCHの電力(最初の式の左辺のPPUSCH,jすなわちUCIを含むPUSCHの実際の電力値)とし、UCIを含むPUSCHの要求電力よりも残りの電力が少ない/等しい場合は、残りの電力の全てを、UCIを含むPUSCHの電力とする。PUCCHの電力とUCIを含むPUSCHの電力を差し引いた残りの電力を、UCIを含まないPUSCHに割り当てる。このとき、必要に応じてスケーリングを行う。
もし、端末装置1に複数のTAG(Timing Advance Group)が設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUCCH/PUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUSCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPCMAXを超えないようにその総送信電力を調整する。ここで、TAGとは、下りリンクの受信タイミングに対する上りリンクの送信タイミングの調整のためのサービングセルのグループである。1つのTAGに1つ以上のサービングセルが属し、1つのTAGにおける1つ以上のサービングセルに対して、共通の調整が適用される。
もし、端末装置1に複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUCCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPCMAXを超えないようにその総送信電力を調整する。
もし、端末装置1に複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がPCMAXを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1に複数のTAGおよび2つより多いサービングセルが設定されており、かつ、あるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、異なるサービングセルに対するサブフレームiのSRS送信および異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がPCMAXを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1に複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームのシンボルにおけるSRS送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がPCMAXを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。ここで、PRACH送信は、プリアンブル送信、プリアンブル系列送信、ランダムアクセスプリアンブル送信と同義であってもよい。つまり、プリアンブルの送信はPRACH送信と称されてもよい。
もし、端末装置1に複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームにおけるPUSCH/PUCCH送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、オーバーラップされた部分においてその総送信電力がPCMAXを超えないように、PUSCH/PUCCHの送信電力を調整する。
次に、デュアルコネクティビティが設定されている場合のCG内の電力配分について説明する。
もし、端末装置1のあるCGにおける総送信電力がPCMAX,CGを超えると思われる場合、端末装置1は、PPUCCH=min(PPUCCH,PCMAX,CG)およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX,CG−PPUCCH)という条件を満たすように、そのCGにおけるサービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。すなわち、PUCCHの要求電力(最初の式の右辺のPPUCCH)よりもそのCGの最大出力電力値が多い場合は、PUCCHの要求電力をPUCCHの電力(最初の式の左辺のPPUCCHすなわちPUCCHの実際の電力値)としてセットし、PUCCHの要求電力よりもそのCGの最大出力電力値が少ない/等しい場合は、そのCGの最大出力電力値の全てをPUCCHの電力としてセットする。PUCCHの電力をPCMAX,CGから差し引いた残りの電力を、PUSCHに割り当てる。このとき、必要に応じてスケーリングを行う。そのCGにおけるPUCCH送信が無い場合は、PPUCCH=0とする。なお、2番目の式の右辺のPPUCCHは最初の式で算出されたPPUCCHである。
もし、端末装置1があるCGにおけるあるサービングセルjでUCIを含むPUSCH送信を行い、そのCGにおける残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のそのCGにおける総送信電力がPCMAX,CGを超えると思われる場合、端末装置1は、PPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(PCMAX,CG−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX,CG−PPUSCH,j)という条件を満たすように、UCIを含まないサービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ただし、2番目の式の左辺は、サービングセルj以外のサービングセルcにおける総和である。なお、2番目の式の右辺のPPUSCH,jは最初の式で算出されたPPUSCH,jである。
もし、あるCGにおいて、端末装置1がPUCCHとあるサービングセルjでUCIを含むPUSCHとの同時送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のそのCGにおける総送信電力がPCMAX,CGを超えると思われる場合、端末装置1は、PPUCCH=min(PPUCCH,PCMAX,CG)およびPPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(PCMAX,CG−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PCMAX,CG−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて、PPUSCH,cを得る。すなわち、まずそのCGの最大出力電力からPUCCHの電力をリザーブした上で、残りの電力からUCIを含むPUSCHの電力を算出する。このとき、PUCCHの要求電力よりもそのCGの最大出力電力が大きい場合は、PUCCHの要求電力をPUCCHの送信電力としてセットし、PUCCHの要求電力よりもそのCGの最大出力電力が小さい/等しい場合は、そのCGの最大出力電力のPUCCHの送信電力としてセットする。同様に、UCIを含むPUSCHの要求電力よりも残りの電力が多い場合は、UCIを含むPUSCHの要求電力を、UCIを含むPUSCHの送信電力としてセットし、UCIを含むPUSCHの要求電力よりも残りの電力が少ない/等しい場合は、残りの電力の全てを、UCIを含むPUSCHの送信電力としてセットする。PUCCHの電力とUCIを含むPUSCHの電力を差し引いた残りの電力を、UCIを含まないPUSCHに割り当てる。このとき、必要に応じてスケーリングを行う。
複数のTAGが設定される場合の電力調整あるいはSRSのドロップに関しては、デュアルコネクティビティが設定されていない場合と同様の処理を行ってもよい。この場合、CG内の複数のTAGに対して同様の処理を行うとともに、異なるCGにおける複数のTAGに対しても同様の処理を行うことが好ましい。あるいは、下記の処理を行ってもよい。または、これらの両方を行ってもよい。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGが設定されており、かつ、そのCG内の1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUCCH/PUSCH送信が、そのCG内の他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUSCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもそのCGのPCMAX,CGを超えないようにその総送信電力を調整する。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGが設定されており、かつ、そのCG内の1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUSCH送信が、そのCG内の他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUCCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもそのCGのPCMAX,CGを超えないようにその総送信電力を調整する。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGが設定されており、かつ、そのCG内の1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、そのCG内の他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がそのCGのPCMAX,CGを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGおよび2つより多いサービングセルが設定されており、かつ、そのCG内のあるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、そのCG内の異なるサービングセルに対するサブフレームiのSRS送信およびそのCG内の異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がそのCGのPCMAX,CGを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、そのCG内のセカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、そのCG内の異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームのシンボルにおけるSRS送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてその総送信電力がそのCGのPCMAX,CGを超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1に1つのCG内で複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、そのCG内のセカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、そのCG内の異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームにおけるPUSCH/PUCCH送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、オーバーラップされた部分においてその総送信電力がそのCGのPCMAX,CGを超えないように、PUSCH/PUCCHの送信電力を調整する。
このように、デュアルコネクティビティが設定された場合においても、セルグループの間で、効率的に送信電力の制御を行うことができる。
以上では、まずチャネル毎の要求電力を算出し、次にCG毎の最大出力電力を算出し、最後にCG内でパワースケーリングを行う場合について説明した。ここで、CG毎の最大出力電力の算出において、保障電力および優先度ルールを用いた。また、CG内でのパワースケーリングは、算出されたCG毎の最大出力電力を超える場合に適用された。
これに対し、以下では、まずチャネル毎の要求電力を算出し、次にCG内でパワースケーリングを行い、最後にCG間で余剰電力の割り当てを行う場合について説明する。ここで、CG内でのパワースケーリングは、算出されたCG毎の保障電力を超える場合に前述のようなパワースケーリング方法が適用される。また、CG間での余剰電力の割り当てにおいて前述と同様の優先度ルールが用いられる。
まず、デュアルコネクティビティが設定されている場合のMCGにおけるパワースケーリングについて説明する。MCGにおいて総要求電力がPpre,MeNBを超えると思われる場合にパワースケーリングが適用される。MCGにおけるパワースケーリングの計算は、電力算出対象であるサブフレームがMCGにおけるサブフレームである場合、あるいは、電力算出対象であるサブフレームがSCGにおけるサブフレームであり、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合(サブフレーム間の受信タイミングが予め決められた値以下(あるいは未満)である場合)、あるいは、電力算出対象であるサブフレームがSCGにおけるサブフレームであり、電力算出対象であるSCGにおけるサブフレームとオーバーラップするMCGサブフレーム(前半部分にオーバーラップするサブフレームと後半部分にオーバーラップするサブフレーム)において、要求電力が算出できる場合(すなわち、端末装置1がこのMCGサブフレームにおける上りリンク送信に要求される電力値を知っている場合)に行われる。
ここで、Ppre,MeNBは、このステップで割り当てるMCGに対する暫定的な(事前ステップにおける)総電力値である。端末装置1がMCGのサブフレームにおける総要求電力(PCMAX,cやTPCコマンドやリソースアサインメントから算出されるチャネル/信号毎の要求電力値の合計であり、例えば、PPUCCHとPPUSCHとPSRSとの合計値)を知っている(算出できる)場合、Ppre,MeNBは総要求電力と保障電力PMeNBのうちの小さい方(最小)の値を取ることができる。あるいは、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合、Ppre,MeNBは総要求電力と保障電力PMeNBのうちの小さい方の値を取ることができる。一方、端末装置1がMCGのサブフレームにおける総要求電力を知らない(算出できない)場合、Ppre,MeNBは保障電力PMeNBの値を取ることができる。あるいは、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合であって、MCGのサブフレームがSCGのサブフレームよりも後の時刻で送信される場合、Ppre,MeNBは保障電力PMeNBの値を取ることができる。
もし、端末装置1のMCGにおける総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,MeNB−PPUCCH)という条件(あるいはΣ(wPPUSCH,c)≦(PMeNB−PPUCCH)という条件)を満たすように、サービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ここで、wはサービングセルcに対するスケーリングファクター(電力値に乗算される係数)であり、0以上かつ1以下の値を取る。PPUSCH,cはサービングセルcにおけるPUSCH送信に要求される電力である.PPUCCHはそのCG(つまりMCG)におけるPUCCH送信に要求される電力であり,そのCGにおいてPUCCH送信が無い場合は、PPUCCH=0とする。ここで、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1の総送信電力が依然としてPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超える場合でない限り、PUCCHにはパワースケーリングが適用されない。逆に、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1の総送信電力が依然としてPMeNBを超える場合はPUCCHにパワースケーリングを適用する。
もし、端末装置1があるサービングセルjでUCIを含むPUSCH送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のMCGにおける総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,MeNB−PPUSCH,j)という条件(あるいはΣ(wPPUSCH,c)≦(PMeNB−PPUSCH,j)という条件)を満たすように、UCIを含まないサービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ただし、左辺は、サービングセルj以外のサービングセルcにおける総和である。ここで、wはUCIを含まないサービングセルcに対するスケーリングファクターである。ここで、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1の総送信電力が依然としてPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超える場合でない限り、UCIを含むPUSCHにはパワースケーリングが適用されない。逆に、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1の総送信電力が依然としてPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超える場合はUCIを含むPUSCHにパワースケーリングを適用する。ただし、wは、w>0のときには各サービングセルに対して共通の値であるが、あるサービングセルに対してwは零であってもよい。このとき、そのサービングセルにおけるチャネル送信がドロップされることを意味する。
もし、端末装置1がPUCCHとあるサービングセルjでUCIを含むPUSCHとの同時送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のMCGにおける総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、PPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(Ppre,MeNB−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,MeNB−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて(あるいはPPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(PMeNB−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PMeNB−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて)、PPUSCH,cを得る。すなわち、まずPUCCHの電力をリザーブした上で、残りの電力からUCIを含むPUSCHの電力を算出する。このとき、PUCCHの要求電力よりもPpre,MeNB(あるいはPMeNB)が少ない/等しい場合は、Ppre,MeNB(あるいはPMeNB)の全てをPUCCHの電力とする。UCIを含むPUSCHの要求電力(最初の式の右辺のPPUSCH,j)よりも残りの電力が多い場合は、UCIを含むPUSCHの要求電力を、UCIを含むPUSCHの電力(最初の式の左辺のPPUSCH,jすなわちUCIを含むPUSCHの実際の電力値)とし、UCIを含むPUSCHの要求電力よりも残りの電力が少ない/等しい場合は、残りの電力の全てを、UCIを含むPUSCHの電力とする。PUCCHの電力とUCIを含むPUSCHの電力を差し引いた残りの電力を、UCIを含まないPUSCHに割り当てる。このとき、必要に応じてスケーリングを行う。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAG(Timing Advance Group)が設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUCCH/PUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUSCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えないようにMCHにおけるその総送信電力を調整する。ここで、TAGとは、下りリンクの受信タイミングに対する上りリンクの送信タイミングの調整のためのサービングセルのグループである。1つのTAGに1つ以上のサービングセルが属し、1つのTAGにおける1つ以上のサービングセルに対して、共通の調整が適用される。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUCCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えないようにMCGにおけるその総送信電力を調整する。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてMCGにおけるその総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAGおよび2つより多いサービングセルが設定されており、かつ、あるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、異なるサービングセルに対するサブフレームiのSRS送信および異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてMCGにおけるその総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームのシンボルにおけるSRS送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてMCGにおけるその総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にMCGにおける複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームにおけるPUSCH/PUCCH送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、オーバーラップされた部分においてMCGにおけるその総送信電力がPpre,MeNB(あるいはPMeNB)を超えないように、PUSCH/PUCCHの送信電力を調整する。
次に,SCGにおけるパワースケーリングについて説明する。SCGにおいて総要求電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えると思われる場合にパワースケーリングが適用される。SCGにおけるパワースケーリングの計算は、電力算出対象であるサブフレームがSCGにおけるサブフレームである場合、あるいは、電力算出対象であるサブフレームがMCGにおけるサブフレームであり、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合(サブフレーム間の受信タイミングが予め決められた値以下(あるいは未満)である場合)、あるいは、電力算出対象であるサブフレームがMCGにおけるサブフレームであり、電力算出対象であるMCGにおけるサブフレームとオーバーラップするSCGサブフレーム(前半部分にオーバーラップするサブフレームと後半部分にオーバーラップするサブフレーム)において、要求電力が算出できる場合(すなわち、端末装置1がこのSCGサブフレームにおける上りリンク送信に要求される電力値を知っている場合)に行われる。
ここで、Ppre,SeNBは、このステップで割り当てるSCGに対する暫定的な(事前ステップにおける)総電力値である。端末装置1がSCGのサブフレームにおける総要求電力(PCMAX,cやTPCコマンドやリソースアサインメントから算出されるチャネル/信号毎の要求電力値の合計であり、例えば、PPUCCHとPPUSCHとPSRSとの合計値)を知っている(算出できる)場合、Ppre,SeNBは総要求電力と保障電力PSeNBのうちの小さい方(最小)の値を取ることができる。あるいは、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合、Ppre,SeNBは総要求電力と保障電力PMeNBのうちの小さい方の値を取ることができる。一方、端末装置1がSCGのサブフレームにおける総要求電力を知らない(算出できない)場合、Ppre,SeNBは保障電力PSeNBの値を取ることができる。あるいは、MCGにおけるサブフレームとSCGにおけるサブフレームが同期している場合であって、SCGのサブフレームがMCGのサブフレームよりも後の時刻で送信される場合、Ppre,SeNBは保障電力PSeNBの値を取ることができる。
もし、端末装置1のSCGにおける総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,SeNB−PPUCCH)という条件(あるいはΣ(wPPUSCH,c)≦(PSeNB−PPUCCH)という条件)を満たすように、サービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ここで、wはサービングセルcに対するスケーリングファクター(電力値に乗算される係数)であり、0以上かつ1以下の値を取る。PPUSCH,cはサービングセルcにおけるPUSCH送信に要求される電力である.PPUCCHはそのCG(つまりSCG)におけるPUCCH送信に要求される電力であり,そのCGにおいてPUCCH送信が無い場合は、PPUCCH=0とする。ここで、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1のSCGにおける総送信電力が依然としてPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超える場合でない限り、PUCCHにはパワースケーリングが適用されない。逆に、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1のSCGにおける総送信電力が依然としてPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超える場合はPUCCHにパワースケーリングを適用する。
もし、端末装置1があるサービングセルjでUCIを含むPUSCH送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のSCGにおける総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、Σ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,SeNB−PPUSCH、j)という条件(あるいはΣ(wPPUSCH,c)≦(PSeNB−PPUSCH,j)という条件)を満たすように、UCIを含まないサービングセルcにおけるPPUSCH,cをスケーリングする。ただし、左辺は、サービングセルj以外のサービングセルcにおける総和である。ここで、wはUCIを含まないサービングセルcに対するスケーリングファクターである。ここで、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1のSCGにおける総送信電力が依然としてPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超える場合でない限り、UCIを含むPUSCHにはパワースケーリングが適用されない。逆に、Σ(wPPUSCH,c)=0かつ端末装置1のSCGにおける総送信電力が依然としてPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超える場合はUCIを含むPUSCHにパワースケーリングを適用する。ただし、wは、w>0のときには各サービングセルに対して共通の値であるが、あるサービングセルに対してwは零であってもよい。このとき、そのサービングセルにおけるチャネル送信がドロップされることを意味する。
もし、端末装置1がPUCCHとあるサービングセルjでUCIを含むPUSCHとの同時送信を行い、残りのサービングセルのうちのいずれかでUCIを含まないPUSCH送信を行う場合であって、かつ、端末装置1のSCGにおける総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えると思われる場合、端末装置1は、PPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(Ppre,SeNB−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(Ppre,SeNB−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて(あるいはPPUSCH,j=min(PPUSCH,j,(PSeNB−PPUCCH))およびΣ(wPPUSCH,c)≦(PSeNB−PPUCCH−PPUSCH,j)に基づいて)、PPUSCH,cを得る。すなわち、まずPUCCHの電力をリザーブした上で、残りの電力からUCIを含むPUSCHの電力を算出する。このとき、PUCCHの要求電力よりもPpre,SeNB(あるいはPSeNB)が少ない/等しい場合は、Ppre,SeNB(あるいはPSeNB)の全てをPUCCHの電力とする。UCIを含むPUSCHの要求電力(最初の式の右辺のPPUSCH,j)よりも残りの電力が多い場合は、UCIを含むPUSCHの要求電力を、UCIを含むPUSCHの電力(最初の式の左辺のPPUSCH,jすなわちUCIを含むPUSCHの実際の電力値)とし、UCIを含むPUSCHの要求電力よりも残りの電力が少ない/等しい場合は、残りの電力の全てを、UCIを含むPUSCHの電力とする。PUCCHの電力とUCIを含むPUSCHの電力を差し引いた残りの電力を、UCIを含まないPUSCHに割り当てる。このとき、必要に応じてスケーリングを行う。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAG(Timing Advance Group)が設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUCCH/PUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUSCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えないようにSCGにおけるその総送信電力を調整する。ここで、TAGとは、下りリンクの受信タイミングに対する上りリンクの送信タイミングの調整のためのサービングセルのグループである。1つのTAGに1つ以上のサービングセルが属し、1つのTAGにおける1つ以上のサービングセルに対して、共通の調整が適用される。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiにおけるその端末装置1のPUSCH送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームi+1のPUCCH送信の最初のシンボルの一部にオーバーラップするなら、その端末装置1は、オーバーラップされたどの部分においてもPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えないようにSCGにおけるその総送信電力を調整する。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAGが設定されており、かつ、1つのTAGにおけるあるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、他のTAGにおける異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてSCGにおけるその総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAGおよび2つより多いサービングセルが設定されており、かつ、あるサービングセルに対するサブフレームiの1つのシンボルにおけるその端末装置1のSRS送信が、異なるサービングセルに対するサブフレームiのSRS送信および異なるサービングセルに対するサブフレームiまたはサブフレームi+1のPUCCH/PUSCH送信にオーバーラップするなら、その端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてSCGにおけるその総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームのシンボルにおけるSRS送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、そのシンボルのオーバーラップされたどこかの部分においてSCGにおけるその総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えるならば、そのSRS送信をドロップする。
もし、端末装置1にSCGにおける複数のTAGが設定されているなら、上位層によって、セカンダリサービングセルにおけるPRACH送信が、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレームにおけるPUSCH/PUCCH送信と並行して送信することがリクエストされたとき、端末装置1は、オーバーラップされた部分においてSCGにおけるその総送信電力がPpre,SeNB(あるいはPSeNB)を超えないように、PUSCH/PUCCHの送信電力を調整する。
次のステップでは、事前ステップにおける余剰電力(例えば、PCMAXからPpre,MeNBおよびPpre,SeNBを減算した残りの電力)をCG間で分配する。このとき、前のステップにおいて、パワースケーリングを行ったチャネル/信号に対して、所定の優先度の順で分配される。このとき、前のステップにおいてパワースケーリングを適用しない(要求電力を知らない(算出できない)、あるいは総要求電力が保障電力に等しいか、大きい)CGにおけるチャネル/信号には分配しない。
端末装置1が、一方のCGのサブフレームにおける電力算出において、そのサブフレームの後半部分とオーバーラップする他方のCGのサブフレームにおける要求電力を知らない(算出できない)場合、このステップにおける余剰電力のすべては、そのサブフレームにおけるどの部分においても(他方のCGにおける時間的に早いサブフレームとオーバーラップする部分についても)端末装置1の総出力電力がPCMAXを超えない限り、電力算出対象であるCGに割り当てられる。PUCCH、UCIを含むPUSCH、UCIを含まないPUSCHという順で余剰電力を割り当てる場合、余剰電力を割り当てた結果は、Ppre,MeNBあるいはPpre,SeNBを、Ppre,MeNBあるいはPpre,SeNBに余剰電力を加算した値に置き換えること以外、前のステップにおけるパワースケーリングと同様のパワースケーリングを行った結果に一致する。ただし、前のステップにおいて、電力算出対象であるCGにおいてパワースケーリングが適用されていない場合、すなわち、そのCG内のすべての上りリンクチャネル/信号に対して、すでに要求電力が割り当てられている場合、余剰電力の割り当てを行わなくてもよい。その場合、このステップにおけるパワースケーリングも行わなくてもよい。
端末装置1が、一方のCGのサブフレームにおける電力算出において、そのサブフレームの後半部分とオーバーラップする他方のCGのサブフレームにおける要求電力(あるいは要求電力を算出するための情報であるTPCコマンドやリソースアサインメント情報など)を知っている(算出できる)場合、このステップにおける余剰電力は、そのサブフレームにおけるどの部分においても端末装置1の総出力電力がPCMAXを超えない限り、優先度順位に従って、かつCGを跨いで、パワースケーリングが適用されたチャネル/信号に割り当てられる。ただし、前のステップにおいて、電力算出対象であるCGにおいてパワースケーリングが適用されていない場合、すなわち、そのCG内のすべての上りリンクチャネル/信号に対して、すでに要求電力が割り当てられている場合、余剰電力の割り当てを行わなくてもよい。ここで、優先度順位は、前述した優先度順位(CGやチャネル/信号やコンテンツなどに基づく優先度順位)を用いることができる。
上記のいずれの場合も、前のステップにおけるスケーリングファクターwを、より大きい(より1に近い)値に置き換えるか、あるいはスケーリングファクターを1に置き換える(つまり、スケーリングファクターを乗算しないことと等価)ことにより、前のステップにおいて割り当てられた電力よりも大きな電力が割り当てられる。また、前のステップにおいてスケーリングファクターwを0としたチャネル/信号(ドロップされたチャネル/信号)に対して、0より大きい(1も含む)スケーリングファクターに置き換えることができる。これにより、前のステップではドロップしていた上りリンク送信に対して、ドロップを取りやめる(上りリンク送信を行う)こともできる。あるいは、簡単のため、前のステップにおいてスケーリングファクターwを0としたチャネル/信号には、余剰電力を割り当てないようにすることもできる。このとき、前のステップにおいてスケーリングファクターwが0より大きい値であったチャネル/信号に対してのみ、余剰電力を割り当てることになる。
例えば、MCGにおけるPUCCH,SCGにおけるPUCCH,MCGにおけるUCIを含むPUSCH、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH、SCGにおけるUCIを含まないPUSCHの順で、順次、余剰電力を各CGに割り当てていく。より具体的には、下記の手順で余剰電力の割り当てが行われる。
まず、ステップ(x1)として、余剰電力を初期化する。より具体的には、PRemaining=PCMAX−Ppre,MeNB−Ppre,SeNBとする。なお、電力算出対象がMCGのサブフレームである場合、Ppre,SeNBはそのサブフレームの後半部分とオーバーラップするSCGサブフレームにおける値である。このとき、PRemaining=PCMAX−Ppre,MeNB−max(PSCG(i−1),Ppre,SeNB)としてもよい。ここで、PSCG(i−1)は、電力算出対象のMCGサブフレームの前半部分とオーバーラップするSCGサブフレームにおける実際の総送信電力である。また、電力算出対象がSCGのサブフレームである場合、Ppre,MeNBはそのサブフレームの後半部分とオーバーラップするMCGサブフレームにおける値である。このとき、PRemaining=PCMAX−max(PMCG(i−1),Ppre,MeNB)−Ppre,SeNBとしてもよい。ここで、PMCG(i−1)は、電力算出対象のSCGサブフレームの前半部分とオーバーラップするMCGサブフレームにおける実際の総送信電力である。
ステップ(x2)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるPUCCH送信があり、かつそのPUCCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUCCHがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUCCHはMCGにおけるPUCCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUCCHとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(x3)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるPUCCH送信があり、かつそのPUCCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUCCHがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUCCHはSCGにおけるPUCCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUCCHとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(x4)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUSCH,jがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,jはMCGにおけるUCIを含むPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUSCH,jとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(x5)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるUCIを含むPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUSCH,jがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,jはSCGにおけるUCIを含むPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUSCH,jとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(x6)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるUCIを含まないPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)ΣPPUSCH,cがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,cはMCGにおけるサービングセルcのPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)ΣPPUSCH,cとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(x7)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるUCIを含まないPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)ΣPPUSCH,cがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,cはSCGにおけるサービングセルcのPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)ΣPPUSCH,cとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
他の例としては、MCGにおけるHARQ−ACKを含むチャネル,SCGにおけるHARQ−ACKを含むチャネル,MCGにおけるHARQ−ACKを含まないPUSCH、SCGにおけるHARQ−ACKを含まないPUSCHの順で、順次、余剰電力を各CGに割り当てていく。より具体的には、下記の手順で余剰電力の割り当てが行われる。
まず、ステップ(y1)として、余剰電力を初期化する。なお、ステップ(y1)はステップ(x1)と同様の処理で実現される。
ステップ(y2)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUCCH送信があり、かつそのPUCCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUCCHがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUCCHはMCGにおけるPUCCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUCCHとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(y3)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUSCH,jがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,jはMCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUSCH,jとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(y4)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUCCH送信があり、かつそのPUCCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUCCHがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUCCHはSCGにおけるPUCCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUCCHとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(y5)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)PPUSCH,jがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,jはSCGにおけるHARQ−ACKを運ぶPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)PPUSCH,jとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(y6)として、次の演算が行われる。もし、MCGにおけるHARQ−ACKを含まないPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)ΣPPUSCH,cがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,cはMCGにおけるサービングセルcのPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)ΣPPUSCH,cとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
ステップ(y7)として、次の演算が行われる。もし、SCGにおけるHARQ−ACKを含まないPUSCH送信があり、かつそのPUSCHにスケーリングファクターwのスケーリングが適用されており、かつPRemaining>0(つまり余剰電力がある)ならば、(w’−w)ΣPPUSCH,cがPRemainingを超えないような新たなスケーリングファクターw’を決定する。ここで、w<w’≦1であり、PPUSCH,cはSCGにおけるサービングセルcのPUSCHの要求電力である。PRemaining=PRemaining−(w’−w)ΣPPUSCH,cとすることにより、余剰電力値は割り当てられた電力分だけ減るように更新される。
このように、まず両方のCGの各チャネル/信号の要求電力を計算し、次に必要に応じて(CGの総要求電力がCGの保障電力を超える場合に)CG毎に暫定的なパワースケーリングを行う。最後に、前のステップにおいてスケーリングファクターが乗算されたチャネル/信号に対して、余剰電力を順次割り当てる。これにより、上りリンクの送信電力を有効的に用いることができる。
以上では、まずチャネル毎の要求電力を算出し、次にCG内でパワースケーリングを行い、最後にCG間で余剰電力の割り当てを行う場合について説明した。
これに対し、以下では、まずチャネル毎の要求電力を算出し、パワースケーリングを行いながら余剰電力の割り当てを行う場合の一例について説明する。ここで、CG間での余剰電力の割り当てにおいて前述と同様の優先度ルールを用いることができる。優先度ルールに基づく順で、チャネルに余剰電力を順次割り当てていく。このとき、対象となっているCGにおけるその時点での総送信電力が、PCMAXから他方のCGにすでに割り当てた総電力を差し引いた電力値を超える場合に、パワースケーリングが適用される。パワースケーリングを行うか否かによらず、対象となっているチャネルに電力を割り当てた場合は、余剰電力から割り当てた分の電力を減算する。余剰電力が無くなるまで、これらが繰り返し行われる。
まず、MCGに属するあるサービングセル(例えば、PCell)のPUCCHに対する電力の割り当てを行う。ここで、MCGに属するあるサービングセルのPUCCHに対する電力はPPUCCH,MCGと称されてもよい。MCGのこの時点での総送信電力(PUCCHに要求される電力)はPCMAXまたはPCMAX,cを超えることはないため、MCGのPPUCCHが割り当てられる。なお、MCGにPUCCH送信が無い場合は、PPUCCH,MCG=0とする。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、MCGに属するあるサービングセルのPUCCHに対する電力は、MCGのPUCCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX,c)を超えないように設定される。言い換えると、PPUCCH,MCGは、PUCCHに要求される電力と電力の上限値との間の最小値(小さい方の値)に基づいて設定される。
MCGのPUCCHに要求される電力がPCMAXよりも大きい値の場合、PUCCHに要求される電力は、MCGのPUCCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、PUCCHに要求される電力に対して適用される。MCGのPUCCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、MCGのPUCCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、UCIを含むPUSCHやUCIを含まないPUSCH)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
次に、SCGに属するあるサービングセル(例えば、pSCell)のPUCCHに対する電力の割り当てを行う。ここで、SCGに属するあるサービングセル(例えば、pSCell)のPUCCHに対する電力はPPUCCH,SCGと称されてもよい。なお、PCellとpSCellは異なるサービングセルである。SCGにおけるこの時点での総送信電力(PUCCHに要求される電力)が、PCMAXからMCGにすでに割り当てを終えた電力を減算した値を超えない限り、SCGのPPUCCHが割り当てられる。逆に、超えてしまう場合、スケーリングを行うかドロップする。なお、SCGにPUCCH送信が無い場合は、PPUCCH,SCG=0とする。また、MCGにすでに割り当てを終えた電力は、PCMAX,MCGと称されてもよい。PCMAX,MCGは、PPUCCH,MCGおよび/またはPPUSCH,j,MCGおよび/またはPPUSCH,c,MCGで構成されてもよい。つまり、PCMAX,MCGは、PPUCCH,MCG、PPUSCH,j,MCG、PPUSCH,c,MCGのうち、いずれか1つを用いて構成されてもよいし、いずれか2つを用いて構成されてもよいし、すべてを用いて構成されてもよい。例えば、PCMAX,MCGは、PPUCCH,MCG+PPUSCH,j,MCGであってもよいし、PPUCCH,MCG+PPUSCH,j,MCG+PPUSCH,c,MCGであってもよいし、MCGに対してすでに割り当てを終えた電力が無い場合には0であってもよい。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、SCGに属するあるサービングセルのPUCCHに対する電力PPUCCH,SCGは、SCGのPUCCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX−PCMAX,MCG)を超えないように設定される。言い換えると、PPUCCH,SCGは、PUCCHに要求される電力と電力の上限値との間の最小値に基づいて設定される。また、SCGに属するあるサービングセルのPUCCHに対する電力に割り当て可能な余剰電力が、PUCCHに要求される電力に対して、所定の値(または閾値)より小さい場合には、SCGに属するあるサービングセルのPUCCH送信をドロップしてもよい。なお、所定の値は、上位層パラメータとして設定されてもよいし、デフォルト値として端末装置に予め設定されてもよいし、上位層シグナリングによって設定されなかった場合に、デフォルト値を用いてもよい。
SCGのPUCCHに要求される電力がPCMAXおよびPCMAX−PCMAX,MCGよりも大きい値の場合、SCGのPUCCHに要求される電力は、SCGのPUCCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、SCGのPUCCHに要求される電力に対して適用される。SCGのPUCCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、SCGのPUCCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、UCIを含むPUSCHやUCIを含まないPUSCH)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
次に、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力の割り当てを行う。ここで、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力はPPUSCH,j,MCGと称されてもよい。なお、MCGに属するあるサービングセルjは、少なくともpSCellとは異なる、つまり、SCGに属するサービングセルとは異なるサービングセルである。MCGにおけるこの時点での総送信電力(PPUCCHとPPUSCH,jの総和、つまり、PPUCCH,MCGとPPUSCH,j,MCGの総和)が、PCMAXからSCGにすでに割り当てを終えた電力を減算した値を超えない限り、PPUSCH,j,MCGが割り当てられる。逆に、超えてしまう場合、スケーリングを行うかドロップする。なお、MCGにUCIを含むPUSCH送信が無い場合は、PPUSCH,j,MCG=0とする。また、SCGにすでに割り当てを終えた電力は、PCMAX,SCGと称されてもよい。PCMAX,SCGは、PPUCCH,SCGおよび/またはPPUSCH,k,SCGおよび/またはPPUSCH,d,SCGで構成されてもよい。つまり、PCMAX,SCGは、PPUCCH,SCG、PPUSCH,k,SCG、PPUSCH,d,SCGのうち、いずれか1つを用いて構成されてもよいし、いずれか2つを用いて構成されてもよいし、すべてを用いて構成されてもよい。例えば、PCMAX,SCGは、PPUCCH,SCG+PPUSCH,k,SCGであってもよいし、PPUCCH,SCG+PPUSCH,k,SCG+PPUSCH,d,SCGであってもよいし、SCGに対してすでに割り当てを終えた電力が無い場合には0であってもよい。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力PPUSCH,j,MCGは、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX−PPUCCH,MCGまたはPCMAX−PCMAX,SCGまたはPCMAX−PPUCCH,MCG−PCMAX,SCG)を超えないように設定される。言い換えると、PPUSCH,j,MCGは、PUSCHに要求される電力とMCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値との間の最小値に基づいて設定される。また、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力に割り当て可能な余剰電力が、PUSCHに要求される電力に対して、所定の値(または閾値)よりも小さい場合には、MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCH送信をドロップしてもよい。
MCGに属するあるサービングセルjのUCIを含むPUSCHに要求される電力がサービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値よりも大きい値の場合、サービングセルjのUCIを含むPUSCHに要求される電力は、サービングセルjのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、サービングセルjのUCIを含むPUSCHに要求される電力に対して適用される。サービングセルjのUCIを含むPUSCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、サービングセルjのUCIを含むPUSCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、UCIを含まないPUSCH)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
次に、SCGに属するサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力の割り当てを行う。ここで、SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力はPPUSCH,k,SCGと称されてもよい。なお、SCGに属するあるサービングセルkは、PCellおよびサービングセルjとは異なる、つまり、MCGに属するサービングセルとは異なるサービングセルである。SCGにおけるこの時点での総送信電力(SCGにおけるPPUCCHとPPUSCH,kの総和、つまり、PPUCCH,SCGとPPUSCH,k,SCGの総和)が、PCMAXからMCGにすでに割り当てを終えた電力を減算した値を超えない限り、PPUSCH,j,SCGが割り当てられる。逆に、超えてしまう場合、スケーリングを行うかドロップする。なお、SCGにUCIを含むPUSCH送信が無い場合は、PPUSCH,k,SCG=0とする。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力PPUSCH,k,SCGは、SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX−PPUCCH,SCGまたはPCMAX−PCMAX,MCGまたはPCMAX−PPUCCH,SCG−PCMAX,MCG)を超えないように設定される。言い換えると、PPUSCH,k,SCGは、PUSCHに要求される電力とSCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値との間の最小値に基づいて設定される。また、SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力に割り当て可能な余剰電力が、PUSCHに要求される電力に対して、所定の値(または閾値)よりも小さい場合には、SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCH送信をドロップしてもよい。
SCGに属するあるサービングセルkのUCIを含むPUSCHに要求される電力がサービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値よりも大きい値の場合、サービングセルkのUCIを含むPUSCHに要求される電力は、サービングセルkのUCIを含むPUSCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、サービングセルkのUCIを含むPUSCHに要求される電力に対して適用される。サービングセルkのUCIを含むPUSCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、サービングセルkのUCIを含むPUSCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、UCIを含まないPUSCH)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
次に、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まない、つまり、UL−SCHデータのみを含むPUSCHに対する電力の割り当てを行う。なお、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力はPPUSCH,c,MCGと称されてもよい。なお、MCGに属するあるサービングセルcは、pSCellおよびサービングセルkとは異なる、つまり、SCGに属するサービングセルとは異なり、上記サービングセルjとも異なるサービングセルである。MCGにおけるこの時点での総送信電力(MCGにおけるPPUCCHとPPUSCH,jとPPUSCH,cの総和、つまり、PPUCCH,MCGとPPUSCH,j,MCGとPPUSCH,c,MCGの総和)が、PCMAXからSCGにすでに割り当てを終えた電力を減算した値を超えない限り、PPUSCH,c,MCGが割り当てられる。逆に、超えてしまう場合、スケーリングを行うかドロップする。なお、MCGにUCIを含まないPUSCH送信が無い場合は、PPUSCH,c,MCG=0とする。なお、UL−SCHデータは、トランスポートブロックと称されてもよい。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力PPUSCH,c,MCGは、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX−PPUCCH,MCGまたはPCMAX−PPUSCH,j,MCGまたはPCMAX−PPUCCH,MCG−PPUSCH,j,MCGまたはPCMAX−PCMAX,SCGまたはPCMAX−PPUCCH,MCG−PCMAX,SCGまたはPCMAX−PPUCCH,MCG−PPUSCH,j,MCG−PCMAX,SCG)を超えないように設定される。言い換えると、PPUSCH,c,MCGは、PUSCHに要求される電力とMCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値との間の最小値に基づいて設定される。なお、UCIを含まないPUSCHの送信が、複数のサービングセルにおいて、同時に生じる場合には、同じ値のスケーリングファクターを用いて、最小値を超えないように設定される。また、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力に割り当て可能な余剰電力が、PUSCHに要求される電力に対して、所定の値(または閾値)よりも小さい場合には、MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCH送信をドロップしてもよい。
MCGに属するあるサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに要求される電力がサービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値よりも大きい値の場合、サービングセルcのUCIを含まないPUSCHに要求される電力は、サービングセルcのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、サービングセルcのUCIを含まないPUSCHに要求される電力に対して適用される。サービングセルcのUCIを含まないPUSCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、サービングセルcのUCIを含まないPUSCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、SRS)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
次に、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まない、つまり、UL−SCHデータのみを含むPUSCHに対する電力の割り当てを行う。なお、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力はPPUSCH,d,SCGと称されてもよい。なお、SCGに属するあるサービングセルdは、PCellおよびサービングセルjおよびサービングセルcとは異なる、つまり、MCGに属するサービングセルとは異なり、さらに、上記サービングセルkとも異なるサービングセルである。SCGにおけるこの時点での総送信電力(SCGにおけるPPUCCHとPPUSCH,kとPPUSCH,dの総和、つまり、PPUCCH,SCGとPPUSCH,k,SCGとPPUSCH,d,SCGの総和)が、PCMAXからSCGにすでに割り当てを終えた電力を減算した値を超えない限り、PPUSCH,d,SCGが割り当てられる。逆に、超えてしまう場合、スケーリングを行うかドロップする。なお、SCGにUCIを含まないPUSCH送信が無い場合は、PPUSCH,d,SCG=0とする。
MCGとSCGが設定される、つまり、複数のCGが設定される場合、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力PPUSCH,d,SCGは、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値(PCMAXまたはPCMAX−PPUCCH,SCGまたはPCMAX−PPUSCH,k,SCGまたはPCMAX−PPUCCH,SCG−PPUSCH,k,SCGまたはPCMAX−PCMAX,MCGまたはPCMAX−PPUCCH,SCG−PCMAX,MCGまたはPCMAX−PPUCCH,SCG−PPUSCH,k,SCG−PCMAX,MCG)を超えないように設定される。言い換えると、PPUSCH,d,SCGは、PUSCHに要求される電力とSCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値との間の最小値に基づいて設定される。また、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力に割り当て可能な余剰電力が、PUSCHに要求される電力に対して、所定の値(または閾値)よりも小さい場合には、SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCH送信をドロップしてもよい。
SCGに属するあるサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに要求される電力がサービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値よりも大きい値の場合、サービングセルdのUCIを含まないPUSCHに要求される電力は、サービングセルdのUCIを含まないPUSCHに対する電力の上限値を超えないようにスケーリングファクターが算出され、サービングセルdのUCIを含まないPUSCHに要求される電力に対して適用される。サービングセルdのUCIを含まないPUSCHに要求される電力がスケーリングされる、つまり、サービングセルdのUCIを含まないPUSCHに要求される電力にスケーリングファクターが適用される場合には、他の物理上りリンクチャネル(例えば、SRS)に対して、電力を割り当てなくてもよい。
MCGおよびSCGのそれぞれに対して最低保障電力PMCG、PSCGが設定されている場合には、PPUCCH,SCGやPPUSCH,j,MCG、PPUSCH,k,SCG、PPUSCH,c,MCG、PPUSCH,d,SCGに対して電力を割り当てる際に、余剰電力が最低保障電力を大きく下回るとすれば、以降の電力割り当てを行なわなくてもよい。例えば、各CGに対するPUCCHの送信電力に対して、大半の電力を割り当てたとすれば、MCGやSCGに対するPUSCHの送信電力に対して電力を割り当てなくてもよい。つまり、PMCG(またはPSCG)≫PCMAX−PCMAX,MCG−PCMAX,SCG(または、PCMAX−PCMAX,MCG、PCMAX−PCMAX,SCG、各物理上りリンクチャネルに対する電力の上限値)を満たす場合には、MCGまたはSCGに対する物理上りリンクチャネルに対して電力を割り当てなくてもよい。すなわち、電力が割り当てられなかった物理上りリンクチャネルの送信をドロップしてもよい。
MCGおよびSCGのそれぞれに対して最低保障電力PMCG、PSCGが設定されている場合には、PPUCCH,SCGやPPUSCH,j,MCG、PPUSCH,k,SCG、PPUSCH,c,MCG、PPUSCH,d,SCGに対して電力を割り当てる際に、余剰電力が最低保障電力を大きく下回るとすれば、以降の電力割り当てを行なわなくてもよい。例えば、各CGに対するPUCCHの送信電力に対して、大半の電力を割り当てたとすれば、MCGやSCGに対するPUSCHの送信電力に対して電力を割り当てなくてもよい。つまり、物理上りリンクチャネル(PUSCH,PUCCH)に要求される電力≫PCMAX−PCMAX,MCG−PCMAX,SCG(または、PCMAX−PCMAX,MCG、PCMAX−PCMAX,SCG、各物理上りリンクチャネルに対する電力の上限値)を満たす場合には、MCGまたはSCGに対する物理上りリンクチャネルに対して電力を割り当てなくてもよい。すなわち、電力が割り当てられなかった物理上りリンクチャネルの送信をドロップしてもよい。
MCGおよびSCGのそれぞれに対して最低保障電力PMCG、PSCGが設定され、かつ、あるCGに属するサービングセルの物理上りリンクチャネルに要求される電力があるCGの最低保障電力を上回っている場合には、PPUCCH,SCGやPPUSCH,j,MCG、PPUSCH,k,SCG、PPUSCH,c,MCG、PPUSCH,d,SCGに対して電力を割り当てる際に、余剰電力が最低保障電力を大きく下回るとすれば、以降の電力割り当てを行なわなくてもよい。例えば、各CGに対するPUCCHの送信電力に対して、大半の電力を割り当てた、つまり、余剰電力が非常に小さいとすれば、MCGやSCGに対するPUSCHの送信電力に対して電力を割り当てなくてもよい。つまり、PMCG(またはPSCG)≫PCMAX−PCMAX,MCG−PCMAX,SCG(または、PCMAX−PCMAX,MCG、PCMAX−PCMAX,SCG、各物理上りリンクチャネルに対する電力の上限値)を満たす場合には、MCGまたはSCGに対する物理上りリンクチャネルに対して電力を割り当てなくてもよい。すなわち、電力が割り当てられなかった物理上りリンクチャネルの送信をドロップしてもよい。
複数のCGが設定され、かつ、CG間および/またはCG内で、複数の物理上りリンクチャネルの送信が重複する場合には、CGの優先度および物理上りリンクチャネルの優先度に応じて、物理上りリンクチャネルに対する電力の上限値が変わる。
なお、上記のPCMAX、PCMAX,MCG、PCMAX,SCG、PPUCCH,SCG、PPUSCH,j,MCG、PPUSCH,k,SCG、PPUSCH,c,MCG、PPUSCH,d,SCGなどは、相対値や比率ではなく、リニア値として示されてもよい。例えば、リニア値の単位(次元と称する場合もある)は、dBmやW、mWであってもよい。
上述の一例では、チャネルに対する電力の割り当てにおいて、対象となっているCGにおけるその時点での総送信電力が、PCMAXから他方のCGにすでに割り当てた総電力を差し引いた電力値を超える場合に、そのチャネルに対する割り当て電力にパワースケーリングが適用される場合を説明した。別の一例として、対象となっているチャネルに対する要求電力が、PCMAXから、対象となっているCGにすでに割り当てた総電力と他方のCGにすでに割り当てた総電力との合計を差し引いた電力値を超える場合に、そのチャネルに対する割り当て電力にパワースケーリングが適用されてもよい。
また、別の一例として、上述した方法において、対象となっているチャネルに対する電力の割り当ては、さらにそれぞれのCGに設定される保障電力を考慮して決定することができる。例えば、対象となっているチャネルの要求電力が、PCMAXから、対象となっているCGに関する電力と他方のCGに関する電力の合計を差し引いた電力値を超える場合に、そのチャネルに対する割り当て電力にパワースケーリングが適用されてもよい。対象となっているCGに関する電力は、対象となっているCGにすでに割り当てた総電力と、対象となっているCGにおける保障電力との最大値である。他方のCGに関する電力は、他方のCGにすでに割り当てた総電力と、他方のCGにおける保障電力との最大値である。
具体的には、以下の通りである。以下では、まずチャネル毎の要求電力を算出し、パワースケーリングを行いながら余剰電力の割り当てを行う場合の別の一例について説明する。なお、以下の説明において、上述の一例における説明で重複する内容の一部は省略する。ここで、CG間での余剰電力の割り当てにおいて前述と同様の優先度ルールを用いることができる。優先度ルールに基づく順で、チャネルに余剰電力を順次割り当てていく。このとき、対象となっているチャネルに対する要求電力が、PCMAXから、対象となっているCGに関する電力と他方のCGに関する電力の合計を差し引いた電力値を超える場合に、パワースケーリングが適用される。パワースケーリングを行うか否かによらず、対象となっているチャネルに電力を割り当てた場合は、余剰電力から割り当てた分の電力を減算する。余剰電力が無くなるまで、これらが繰り返し行われる。
なお、上述の説明において、MCGに関する電力は、MCGにすでに割り当てた総電力とMCGにおける保障電力との最大値である。SCGに関する電力は、SCGにすでに割り当てた総電力とSCGにおける保障電力との最大値である。
基地局装置は、パワーヘッドルームレポートから、端末装置が設定した最大出力電力PCMAXを想定し、端末装置から受信した物理上りリンクチャネルに基づいて、各物理上りリンクチャネルに対する電力の上限値を想定する。基地局装置は、それらの想定に基づいて、物理上りリンクチャネルに対する送信電力制御コマンドの値を決定し、下りリンク制御情報フォーマットを伴うPDCCHを用いて、端末装置に送信する。そうすることによって、端末装置から送信される物理上りリンクチャネルの送信電力の電力調整が行なわれる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について以下に説明する。
第2の実施形態では、複数のCGが設定された場合のPRACHの送信タイミングおよび複数のCG間でPRACH送信とPUSCH/PUCCH/PRACH送信が重複した時の端末装置の送信電力制御について説明する。
同期/非同期の複数のCG間でPRACH送信とPUSCH/PUCCH送信が重複する場合、先に割り当てられた物理上りリンクチャネルの送信に対して優先して電力が割り当てられる。例えば、PRACH送信とPUSCH送信が重複する場合、PUSCHの方が先に割り当てられたとすれば、物理上りリンクチャネル間の優先度に係らず、PUSCH送信に対して優先して電力が割り当てられることがあり、残りの電力がPRACH送信に対して割り当てられる。残りの電力が、PRACH送信に対して十分な電力でないとすれば、そのPRACH送信は基地局装置で受信されないことがあり、通信効率が劣化する場合がある。
本実施形態で用いるチャネルや信号、端末装置および基地局装置の概略構成等は第1の実施形態で説明したものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
ランダムアクセスプロシージャについて説明する。物理層におけるランダムアクセスプロシージャ(非同期物理ランダムアクセスプロシージャ、L1ランダムアクセスプロシージャ)を行なう前に、レイヤ1(端末装置の物理層)は、上位層からランダムアクセスチャネルのパラメータに関する情報(PRACH設定および周波数ポジション)とプライマリセルに対するプリアンブル系列セットにおけるルートシーケンスやサイクリックシフトを決定するためのパラメータに関する情報(ロジカルルートシーケンスインデクステーブルに対するインデクス、サイクリックシフト(NCS)、セットタイプ(非制限または制限セット))を受信する。
ランダムアクセスプロシージャは、PDCCHオーダーまたはMAC層によって開始される。SCellにおけるランダムアクセスプロシージャは、PDCCHオーダーによってのみ開始される。端末装置は、特定のサービングセルに対して、および、C−RNTIでマスクされたPDCCHオーダーと一致するPDCCH送信を受信するとすれば、端末装置は、そのサービングセルに対するランダムアクセスプロシージャを開始する。PCellにおけるランダムアクセスプロシージャに対して、PDCCHオーダーまたはRRC層は、ランダムアクセスプリアンブルインデクス(ra-PreambleIndex)とランダムアクセスPRACHマスクインデクス(ra-PRACH-MaskIndex)を指示し、SCellにおけるランダムアクセスプロシージャに対して、PDCCHオーダーは、“000000”とは異なる値のランダムアクセスプリアンブルインデクスと、ランダムアクセスPRACHマスクインデクスを指示する。PRACHにおけるpTAGプリアンブル送信とPDCCHオーダーの受信は、PCellに対してのみサポートされる。
物理層の観点から、L1ランダムアクセスプロシージャは、ランダムアクセスプリアンブルおよびランダムアクセスレスポンスの送信を含む。残りのメッセージは、共用データチャネルで上位層による送信に対してスケジュールされ、L1ランダムアクセスプロシージャの一部とみなされない。ランダムアクセスチャネル(ここでは、PRACH)は、ランダムアクセスプリアンブル送信のために予約された、ある1つのサブフレームもしくは連続する(複数の)サブフレームのセットにおける6リソースブロックを占有する。なお、1つのサブフレームは、プリアンブルフォーマット0、4に対して用いられ、連続する(複数の)サブフレームのセットは、プリアンブルフォーマット1、2、3に対して用いられる。基地局装置は、ランダムアクセスプリアンブル送信(またはランダムアクセスチャネルプリアンブル送信)のために予約されたリソースブロックにおいて、データ(UL−SCHデータ)をスケジューリングすることは禁止しない。つまり、基地局装置は、端末装置に対して、ランダムアクセスプリアンブル送信のために予約されたリソースブロックを用いたPUSCHをスケジューリングしてもよい。端末装置は、ランダムアクセスプリアンブル送信のために予約されたリソースブロックを用いて、UL−SCHデータ(つまり、UL−SCHトランスポートブロック、PUSCH)を送信してもよい。
L1ランダムアクセスプロシージャは、以下のステップで行われる。
(H1)L1ランダムアクセスプロシージャは、上位層によってプリアンブル送信の要求があった場合にトリガーされる。
(H2)プリアンブル送信の要求の一部として、上位層によって、ランダムアクセスプロシージャに必要なパラメータの値が指示される。ここで、必要なパラメータとは、PRACHの送信電力設定に必要なパラメータ(ターゲットプリアンブル受信電力(PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER)、初期電力値、ランプアップ値など)、ランダムアクセスに対応するRNTI(RA−RNTI)、ランダムアクセスのリソース設定および系列生成に必要なパラメータ(プリアンブルインデクス、マスクインデクス、ルートシーケンスインデクス、ゼロ相関ゾーン設定(サイクリックシフト)、ハイスピードフラグ、周波数オフセットなど)などである。
(H3)プリアンブルの送信電力PPRACHが決定される。PPRACHは、min{PCMAX,c(i),PREAMBLE_TARGET_RECEIVED_POWER+PL}と示される。PCMAX,c(i)は、サービングセルcのサブフレームiにおける設定された端末装置の送信電力(最大出力電力)である。ターゲットプリアンブル受信電力は、初期電力値およびランプアップ値およびプリアンブルの送信回数に基づいて、セットされる。PLは、サービングセルcに対する端末装置で算出された下りリンクパスロスの推定値である。
(H4)プリアンブル系列は、プリアンブルインデクスを用いるプリアンブル系列セットから選択される。
(H5)シングルプリアンブルは、指示されたPRACHリソースで、ステップ(H2)でセットされた送信電力PPRACHで、ステップ(H4)で選択されたプリアンブル系列を用いて送信される。
(H6)指示されたRA−RNTIを伴うPDCCHの検出は、上位層で制御されたウインドウ内で行われる。検出した場合には、対応するDL−SCHトランスポートブロックは上位層へ引き渡される。上位層は、そのトランスポートブロックを分析し、物理層に20ビットの上りリンクグラントを通知する。
次に、L1ランダムアクセスプロシージャに対する、ランダムアクセスプリアンブル送信(つまり、PRACH送信、プリアンブル系列送信)後の端末装置の上りリンク送信タイミングについて説明する。
サブフレームnにおいて関連するRA−RNTIを伴うPDCCHが検出され、対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンス(つまり、ランダムアクセスレスポンス)を含んでいるとすれば、端末装置は、レスポンスの中の情報に応じて、1番目のサブフレームn+k(k≧6)でUL−SCHトランスポートブロックを送信する。ここで、UL遅延フィールドが“0”にセットされているとすれば、1番目のサブフレームは、PUSCH送信に対して最初に適用可能な上りリンクサブフレームである。TDDサービングセルに対しては、PUSCH送信に対する1番目の上りリンクサブフレーム(最初に適用可能なサブフレーム)は、上位層によって指示されたUL/DL設定(つまり、上位層パラメータのサブフレームアサインメント)に基づいて決定される。UL遅延フィールドが“1”にセットされているとすれば、端末装置は、サブフレームn+k後の次に適用可能な上りリンクサブフレームまでPUSCH送信を延期する。
サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスが受信され、かつ、対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンスを含んでいないとすれば、端末装置は、上位層によって要求されているとすれば、サブフレームn+5で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備する。
サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスを受信しなかったとすれば、端末装置は、上位層によって要求されているとすれば、サブフレームn+4で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備する。ここで、サブフレームnは、ランダムアクセスレスポンスウインドウの一番後のサブフレームとみなされる。
サブフレームnにおいて“PDCCHオーダー”によってランダムアクセスプロシージャが行なわれる場合には、上位層によって要求されているとすれば、端末装置は、PRACHリソースが適用可能な(割り当て可能な)1番目のサブフレームn+k(k≧6)でランダムアクセスプリアンブルを送信する。ここで、PDCCHオーダーとは、ランダムアクセスプリアンブル送信のスケジューリングを行なうために、所定のフィールドが所定の値にセットされた下りリンク制御情報フォーマット(つまり、下りリンク制御情報フォーマットを伴うPDCCH)のことである。PDCCHオーダーは、PDCCHに含まれる下りリンク制御情報に基づいて、ランダムアクセスプリアンブル送信のスケジューリングを行なう。
端末装置に複数のTAGが設定され、あるサービングセルに対するキャリアインディケータフィールドが設定されたとすれば、端末装置は、対応するランダムアクセスプリアンブル送信に対するサービングセルを決定するために、検出した“PDCCHオーダー”に含まれるキャリアインディケータフィールドを用いる。つまり、PDCCHオーダー”に含まれるキャリアインディケータフィールドの値に基づいて、ランダムアクセスプリアンブル送信を行なうサービングセルを決定する。
次に、端末装置に複数のCGが設定される場合についてのL1ランダムアクセスプロシージャに対する、ランダムアクセスプリアンブル送信(つまり、PRACH送信)後の端末装置の上りリンク送信タイミングについて説明する。
サブフレームnにおいて関連するRA−RNTIを伴うPDCCHが検出され、対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンスを含んでいるとすれば、端末装置は、レスポンスの中の情報に応じて、1番目のサブフレームn+k(k≧X(Xは所定の値))でUL−SCHトランスポートブロックを送信する。ここで、UL遅延フィールドが“0”にセットされているとすれば、1番目のサブフレームは、PUSCH送信に対して最初に適用可能な上りリンクサブフレームである。TDDサービングセルに対しては、PUSCH送信に対する1番目の上りリンクサブフレーム(最初に適用可能なサブフレーム)は、上位層によって指示されたUL/DL設定(つまり、上位層パラメータのサブフレームアサインメント)に基づいて決定される。UL遅延フィールドが“1”にセットされているとすれば、端末装置は、サブフレームn+k後の次に適用可能な上りリンクサブフレームまでPUSCH送信を延期する。ただし、kの値が十分に大きければ、複数のCGが設定された端末装置は、UL遅延フィールドの値に因らず、1番目のサブフレームn+kでUL−SCHトランスポートブロックを送信してもよい。
端末装置に複数のCGが設定される場合、サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスが受信され、且つ、対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンスを含んでいないとすれば、端末装置は、上位層によって要求されているとすれば、サブフレームn+k(k≧X(Xは所定の値))で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備する。kまたはXは、非同期の他のCGに属するサービングセルにおけるPUSCH/PUCCH送信のタイミングを考慮して設定されてもよい。例えば、他のCGに属するサービングセルにおけるPUSCHに対するスケジューリング情報をサブフレームiで受信した場合、PUSCHは、サブフレームi+4以降の最初の上りリンクサブフレームで送信される。あるCGに属するサービングセルにおけるPRACH送信がサブフレームi+4のPUSCH送信と重複する場合、PRACHに対して適切な送信電力を割り当てるためには、サブフレームiと同じタイミングかそれよりも前のサブフレームで、新しいプリアンブル系列を送信する必要があるか否かが判定された方がよい。例えば、サブフレームi−1で対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンスを含んでいないことが分かれば、PRACH送信に対して優先して電力を割り当てることができる。言い換えると、サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスが受信され、かつ、対応するDL−SCHトランスポートブロックが送信されたプリアンブル系列に対するレスポンスを含んでいないとすれば、サブフレームn+6で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備すれば、PRACH送信に対して優先して電力を割り当てることができる。
サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスを受信しなかったとすれば、端末装置は、上位層によって要求されているとすれば、サブフレームn+k(k≧X(Xは所定の値))で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備する。kまたはYは、非同期の他のCGに属するサービングセルにおけるPUSCH/PUCCH送信のタイミングを考慮して設定されてもよい。例えば、他のCGに属するサービングセルにおけるPUSCHに対するスケジューリング情報をサブフレームiで受信した場合、PUSCHは、サブフレームi+4以降の最初の上りリンクサブフレームで送信される。あるCGに属するサービングセルにおけるPRACH送信がサブフレームi+4のPUSCH送信と重複する場合、PRACHに対して適切な送信電力を割り当てるためには、サブフレームiと同じタイミングかそれよりも前のサブフレームで、新しいプリアンブル系列を送信する必要があるか否かが判定された方がよい。例えば、サブフレームi−1でランダムアクセスレスポンスを受信しないことが分かれば、PRACH送信に対して優先して電力を割り当てることができる。言い換えると、サブフレームnにおいてランダムアクセスレスポンスを受信しなかったとすれば、サブフレームn+5で遅れずに新しいプリアンブル系列を送信できるように準備すれば、PRACH送信に対して優先して電力を割り当てることができる。
サブフレームnにおいて“PDCCHオーダー”によってランダムアクセスプロシージャが行なわれる場合には、上位層によって要求されているとすれば、端末装置は、PRACHリソースが適用可能な(割り当て可能な)1番目のサブフレームn+k(k≧X(Xは所定の値))でランダムアクセスプリアンブルを送信する。ここで、PDCCHオーダーとは、ランダムアクセスプリアンブル送信のスケジューリングを行なうために、所定のフィールドが所定の値にセットされた下りリンク制御情報フォーマット(つまり、下りリンク制御情報フォーマットを伴うPDCCH)のことである。
複数のCGが設定される場合、上記のサブフレームn+k、サブフレームn+k、サブフレームn+k、サブフレームn+kのランダムアクセスレスポンスや“PDCCHオーダー”に対するUL−SCHトランスポートブロックの送信やPRACH送信(プリアンブル系列送信、ランダムアクセスプリアンブル送信)と他のCGに属するサービングセルのサブフレームにおいて、上りリンク信号の送信(例えば、PUSCH、PUCCH)が重複するとすれば、上記のk(またはX)、k(またはX)、k(またはX)、k(またはX)は、あるCGに属するあるサービングセルのサブフレームnでランダムアクセスレスポンスや“PDCCHオーダー”を受信して、ランダムアクセスレスポンスやPDCCHオーダーを復調・復号してから、それに対するUL−SCHトランスポートブロックやプリアンブル系列を生成し、送信するまでに必要な時間またはサブフレーム数に基づいて決定されてもよい。例えば、サブフレームnと重複する、もう一方のCGに属するサービングセルのサブフレームmで、PUSCHグラント(上りリンクグラント)やPDSCHを受信した場合に、サブフレームn+kとサブフレームm+kにおいて、PRACH送信とPUSCH/PUCCH送信が重複しても、PRACH送信に対して、優先して電力が割り当てられるように、kの値が決定されてもよい。例えば、kからkの値はすべて共通の値(同じ値)が設定されてもよい。
また、あるCGに属するあるサービングセルを第1のサービングセルとし、もう一方のCGに属するサービングセルを第2のサービングセルとすると、第1のサービングセルに対するランダムアクセスレスポンスやPDCCHオーダーを受信するサブフレームnと第2のサービングセルに対するDL−SCHトランスポートブロックを受信するサブフレームmが重複しておらず、それらに対するPRACH送信とPUSCH/PUCCH送信が重複する場合、PRACH送信のサブフレームn+kは、プリアンブル系列生成および送信電力設定に対して十分な時間またはサブフレーム数が設定されてもよい。つまり、kの値は、プリアンブル系列の生成に必要な時間であり、かつ、PRACH送信に対して優先して電力が割り当てられるのに必要な時間であってもよい。例えば、他のCGに属するサービングセルに対するPUSCHグラント(上りリンクグラント)の受信タイミングや自セルに対するRARグラント(ランダムアクセスレスポンスグラント)または“PDCCHオーダー”の復調・復号に必要な時間、RARグラント等を復調・復号してからプリアンブル系列を生成し、送信の準備が整うまでの時間を考慮して、あるCGに属するサービングセル(つまり、自セル)のPRACH送信に対する、kの値は、4以上であることが好ましい。複数のCGが設定されるか否かに応じて、必要な時間が異なる場合は、複数のCGが設定されるか否かに応じて、kの値は切り替えられ、そのkの値に基づいて、ランダムアクセスプロシージャは行なわれる。
基地局装置は、プリアンブル系列を抽出できなかった場合、DL−SCHトランスポートブロックに、そのプリアンブル系列に対応するレスポンスを含まずに、DL−SCHトランスポートブロックを送信してもよい。また、基地局装置は、ある端末装置のプリアンブル系列に対するランダムアクセスレスポンスを含むDL−SCHトランスポートブロックをサブフレームnで送信した場合、端末装置において、そのレスポンスの検出が失敗することを想定して、サブフレームn+t(tは上記の所定の値)において、新しいプリアンブル系列を受信できるようにしてもよい。また、基地局装置は、端末装置において、そのレスポンスの検出が成功することを想定して、サブフレームn+t(tは上記の所定の値)において、そのレスポンスに対するUL−SCHトランスポートブロックを受信できるようにしてもよい。
図11は、本実施形態に係る基地局装置2−1および基地局装置2−2のブロック構成の一例を示す概略図である。基地局装置2−1および基地局装置2−2は、上位層(上位層制御情報通知部)1101、制御部(基地局制御部)1102、ランダムアクセスレスポンス(RAR)生成部(ランダムアクセスプロシージャ処理部)1103、下りリンクサブフレーム生成部1104、OFDM信号送信部(下りリンク送信部)1106、送信アンテナ(基地局送信アンテナ)1107、受信アンテナ(基地局受信アンテナ)1108、SC−FDMA信号受信部(プリアンブル受信部)1109、上りリンクサブフレーム処理部1110を有する。図11では記載していないが、図11の基地局装置2−1および基地局装置2−2は、下りリンク参照信号生成部、および、上りリンク制御情報抽出部を有する。下りリンクサブフレーム生成部1104は、PDCCHオーダー生成部1105を有する。また、上りリンクサブフレーム処理部1110は、プリアンブル系列抽出部1111を有する。また、制御部1102は、図11に記載しないが、下りリンク信号および/または下りリンク送信に対する送信制御部および送信電力制御部を有する。送信電力制御部は、下りリンク送信(つまり、PDSCH/PDCCH/CRS/DM−RS/URS/CSI−RSなどの送信)に対する送信電力の設定を行なう。送信制御部は、送信電力制御部で設定した送信電力および上位層1101によって出力された送信制御に関する情報に基づいて、下りリンク信号の送信制御を行なう。下りリンクサブフレーム生成部1104は、送信制御部および送信電力制御部から出力された制御情報に基づいて、下りリンク信号に対するリソースにマッピングし、送信する。なお、ここではOFDM信号送信部1106と送信アンテナ1107を一つずつ有する構成を例示しているが、複数のアンテナポートを用いて下りリンクサブフレームを送信する場合は、OFDM信号送信部1106と送信アンテナ1107とを複数有する構成であってもよい。なお、複数のアンテナポートを用いて上りリンクサブフレームを受信する場合には、SC−FDMA信号受信部1109と受信アンテナ1108とを複数有する構成であってもよい。
図12は、本実施形態に係る端末装置1のブロック構成の一例を示す概略図である。端末装置1は、受信アンテナ(端末受信アンテナ)1201、OFDM信号受信部(下りリンク受信部)1202、下りリンクサブフレーム処理部1203、トランスポートブロック抽出部(DL−SCHトランスポートブロック抽出部、DL−SCHデータ抽出部)1205、制御部(端末制御部)1206、上位層(上位層制御情報取得部)1207、上りリンクサブフレーム生成部1209、SC−FDMA信号送信部(プリアンブル送信部)1211、送信アンテナ(端末送信アンテナ)1213を有する。下りリンクサブフレーム処理部1203は、PDCCHオーダー処理部1214を有する。また、上りリンクサブフレーム生成部1209は、プリアンブル系列生成部(ランダムアクセスプロシージャ処理部)1215を有する。受信アンテナなどの各装置については、図6で説明したものと同様であるため、詳細な説明は省略する。また、図12では記載していないが、図12の端末装置は、下りリンク参照信号抽出部やチャネル状態測定部、上りリンク制御情報生成部を有する。また、制御部1206は、図12に記載しないが、上りリンク信号および/または上りリンク送信に対する送信制御部および送信電力制御部を有する。送信電力制御部は、上りリンク送信(つまり、PUSCH/PUCCH/DM−RS/SRS/PRACH送信)に対する送信電力の設定を行なう。送信制御部は、送信電力制御部で設定した送信電力およびDL−SCHトランスポートブロックに含まれる送信制御に関する情報に基づいて、上りリンク信号の送信制御を行なう。上りリンクサブフレーム生成部1209は、送信制御部および送信電力制御部から出力された制御情報に基づいて、上りリンク信号に対するリソースにマッピングし、送信する。なお、ここではSC−FDMA信号送信部1211と送信アンテナ1213を一つずつ有する構成を例示しているが、複数のアンテナポートを用いて上りリンクサブフレームを送信する場合は、SC−FDMA信号送信部1211と送信アンテナ1213とを複数有する構成であってもよい。なお、複数のアンテナポートを用いて下りリンクサブフレームを受信する場合には、OFDM信号受信部1202と受信アンテナ1201とを複数有する構成であってもよい。
ランダムアクセスプロシージャに係る、端末装置1の物理層(L1層)と上位層(L2/L3層、MAC/RRC層)間の相互作用モデルについて説明する。上位層1207は、ランダムアクセスプリアンブル送信を、制御部1206を介して、物理層(つまり、上りリンクサブフレーム生成部1209、プリアンブル系列生成部1215、SC−FDMA送信部1211、送信アンテナ1213)に指示する。プリアンブル系列生成部1215は、その指示を受けて、上位層パラメータに基づいて、プリアンブル系列を生成し、プリアンブル系列をPRACHのリソースにマッピングし、SC−FDMA送信部1211、送信アンテナ1213を介して、ランダムアクセスプリアンブルを送信する。ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、トランスポートブロック抽出部1205において、受信したDL−SCHトランスポートブロックからランダムアクセスレスポンスを受信した場合、ACK(ランダムアクセスプリアンブル送信が成功した)とみなし、トランスポートブロック抽出部1205から上位層1207へその情報(判定結果)を出力する。上位層1207は、その情報を受信した場合、RRC接続要求の送信を指示する。トランスポートブロック抽出部1205において、ランダムアクセスレスポンスを受信しなかった場合、DTX受信とみなし、その情報(判定結果)を上位層1207へ出力する。上位層1207は、その情報を受信すると、物理層へランダムアクセスプリアンブル送信を指示する。
図11および図12を用いて、ランダムアクセスプロシージャの流れについて説明する。基地局装置の上位層1101は、制御部1102を介して、物理層(下りリンクサブフレーム生成部1104、OFDM信号送信部1106、送信アンテナ1107)に、PRACH送信に必要なパラメータに関する情報を含むシステムインフォメーションまたは専用信号などの上位層信号を送信することを指示する。端末装置の上位層1207は、ランダムアクセスプロシージャを開始する場合、制御部1206を介して、ランダムアクセスプリアンブルを送信することを指示する。その際、受信したパラメータに基づいて、プリアンブル系列生成部1215において、プリアンブル系列を生成し、そのプリアンブル系列をPRACHリソースにマッピングし、PRACHに対する送信電力をセットし、そのPRACHを送信する。プリアンブル系列抽出部1111において、プリアンブル系列の検出が成功した場合には、その判定結果(例えば、ACK)を、制御部1102を介して、上位層1101へ出力する。上位層1101は、その判定結果を受けて、そのプリアンブル系列に対応するランダムアクセスレスポンスを生成することをRAR生成部1103に指示する。RAR生成部1103において、ランダムアクセスレスポンスを生成し、そのレスポンスをDL−SCHトランスポートブロックに割り当て、DL−SCHトランスポートブロックをマッピングしたPDSCHを送信する。プリアンブル系列抽出部1111において、プリアンブル系列の検出が成功しなかった場合、それ以降の処理は行なわない。つまり、DL−SCHトランスポートブロックにランダムアクセスレスポンスを割り当てる処理を行なわない。PDCCHオーダーによるランダムアクセスプロシージャを開始する場合、上位層1101は、制御部1102を介して、PDCCHオーダー生成部1105に、PDCCHオーダーの下りリンク制御情報フォーマットを生成することを指示する。さらに、PDCCHオーダーの下りリンク制御情報フォーマットを生成した場合、PDCCHのリソースにマッピングし、送信する。端末装置は、下りリンクサブフレーム処理部1203において、PDCCHオーダーの下りリンク制御情報フォーマットを受信した場合、その情報をPDCCHオーダー処理部1214へ出力する。PDCCHオーダーに含まれる制御情報および上位層パラメータに基づいて、プリアンブル系列を生成し、PRACHリソースにマッピングし、PRACHを送信する。
複数のCGが設定された場合、上位層1207は、制御部1206を介して、PDCCHオーダーを受信してからPRACHを送信するタイミング、および/または、ランダムアクセスレスポンスの受信の成功/失敗から新しいプリアンブル系列のPRACHを送信するタイミング、および/または、ランダムアクセスレスポンスの受信の成功からのUL−SCHトランスポートブロックを送信するタイミングを変更することを指示する。
第2の実施形態のように、複数のCGが設定される場合に、従来のPRACHの送信タイミングから変えることによって、同期/非同期の異なるCGにおけるPUSCH/PUCCH送信と重複しても、PRACH送信に対して優先して電力を割り当てることができる。
なお、上記実施形態では、各PUSCH送信に要求される電力値は、上位層により設定されるパラメータ、リソースアサインメントによってそのPUSCH送信に割り当てられたPRB数によって決まる調整値、下りリンクパスロスおよびそれに乗算される係数、UCIに適用されるMCSのオフセットを示すパラメータによって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出されるものとして説明した。また、各PUCCH送信に要求される電力値は、上位層により設定されるパラメータ、下りリンクパスロス、そのPUCCHで送信されるUCIによって決まる調整値、PUCCHフォーマットによって決まる調整値、そのPUCCHの送信に用いられるアンテナポート数によって決まる調整値、TPCコマンドに基づく値などに基づいて算出されるものとして説明した。しかしながら、これに限るものではない。要求される電力値に対して上限値を設け、上記パラメータに基づく値と上限値(例えば、サービングセルcにおける最大出力電力値であるPCMAX,c)との間の最小値を、要求される電力値として用いることもできる。
なお、上記実施形態では、サービングセルをコネクティビティグループにグループ化する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、複数のサービングセルにおいて、下りリンク信号のみをグループ化したり、上りリンク信号のみをグループ化したりすることができる。この場合、コネクティビティ識別子は下りリンク信号あるいは上りリンク信号に対して設定される。また、下りリンク信号と上りリンク信号とを個別にグループ化することができる。この場合、コネクティビティ識別子は下りリンク信号と上りリンク信号に対してそれぞれ個別に設定される。あるいは、下りリンクコンポーネントキャリアをグループ化したり、上りリンクコンポーネントキャリアをグループ化したりすることができる。この場合、コネクティビティ識別子は各コンポーネントキャリアに対してそれぞれ個別に設定される。
また、上記各実施形態では、コネクティビティグループを用いて説明したが、必ずしも同一の基地局装置(送信点)により提供されるサービングセルの集合をコネクティビティグループで規定する必要はない。コネクティビティグループに替えて、コネクティビティ識別子やセルインデクスを用いて規定することもできる。例えば,コネクティビティ識別子で規定する場合、上記各実施形態におけるコネクティビティグループは、同一のコネクティビティ識別子の値を持つサービングセルの集合と言い換えることができる。あるいは、セルインデクスで規定する場合、上記各実施形態におけるコネクティビティグループは、セルインデクスの値が所定値(あるいは所定範囲)であるサービングセルの集合と言い換えることができる。
また、上記各実施形態では、プライマリセルやPSセルという用語を用いて説明したが、必ずしもこれらの用語を用いる必要はない。例えば、上記各実施形態におけるプライマリセルをマスターセルと呼ぶこともできるし、上記各実施形態におけるPSセルをプライマリセルと呼ぶこともできる。
本発明に関わる基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2、および端末装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であってもよい。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
なお、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2の一部、をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、端末装置1、又は基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、複数の装置から構成される集合体(装置グループ)として実現することもできる。装置グループを構成する装置の各々は、上述した実施形態に関わる基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2の各機能または各機能ブロックの一部、または、全部を備えてもよい。装置グループとして、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2の一通りの各機能または各機能ブロックを有していればよい。また、上述した実施形態に関わる端末装置1は、集合体としての基地局装置と通信することも可能である。
また、上述した実施形態における基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)であってもよい。また、上述した実施形態における基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2は、eNodeBに対する上位ノードの機能の一部または全部を有してもよい。
また、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。端末装置1、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
また、上述した実施形態では、端末装置もしくは通信装置の一例としてセルラー移動局装置を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置にも適用できる。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
なお、本発明は、以下の特徴を有する。
(1)本発明の一様態による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信する送信部を備える。
(2)本発明の一様態による端末装置は、上記の端末装置であって、前記送信部は、複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信が重複する場合、前記PUSCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整する。
(3)本発明の一様態による端末装置は、上記の端末装置であって、前記送信部は、複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信が重複する場合、前記PUCCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整する。
(4)本発明の一様態による方法は、基地局装置と通信する端末装置における方法であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信するステップを有する。
(5)本発明の一様態による方法は、上記の方法であって、複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信が重複する場合、前記PUSCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整するステップを有する。
(6)本発明の一様態による方法は、上記の方法であって、複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信が重複する場合、前記PUCCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整するステップを有する。
(7)本発明の一様態による基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信する受信部を備える。
(8)本発明の一様態による方法は、端末装置と通信する基地局装置における方法であって、第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信するステップを有する。
(9)本発明の一様態による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、複数のセルグループが設定された場合には、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを受信しなければ、サブフレームn+k(k≧5)に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成し、複数のセルグループが設定されない場合には、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを受信しなければ、サブフレームn+4に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成する生成部を備える。
(10)本発明の一様態による端末装置は、上記の端末装置であって、前記生成部は、複数のセルグループが設定された場合には、サブフレームnで受信したランダムアクセスレスポンスに対応するDL−SCHトランスポートブロックに、前記端末装置が送信したプリアンブル系列に対するレスポンスが含まれていないとすれば、サブフレームn+j(j≧6)に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成し、複数のセルグループが設定されない場合には、サブフレームnで受信したランダムアクセスレスポンスに対応するDL−SCHトランスポートブロックに、前記端末装置が送信したプリアンブル系列に対するレスポンスが含まれていないとすれば、サブフレームn+5に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成する。
(11)本発明の一様態による方法は、基地局装置と通信する端末装置における方法であって、複数のセルグループが設定された場合には、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを受信しなければ、サブフレームn+k(k≧5)に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成するステップと、複数のセルグループが設定されない場合には、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを受信しなければ、サブフレームn+4に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成するステップと、を含む。
(12)本発明の一様態による方法は、上記の方法であって、複数のセルグループが設定された場合には、サブフレームnで受信したランダムアクセスレスポンスに対応するDL−SCHトランスポートブロックに、前記端末装置が送信したプリアンブル系列に対するレスポンスが含まれていないとすれば、サブフレームn+j(j≧6)に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成するステップと、複数のセルグループが設定されない場合には、サブフレームnで受信したランダムアクセスレスポンスに対応するDL−SCHトランスポートブロックに、前記端末装置が送信したプリアンブル系列に対するレスポンスが含まれていないとすれば、サブフレームn+5に遅れないで送信するために新しいプリアンブル系列を生成するステップと、を含む。
(13)本発明の一様態による基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、前記端末装置に対して複数のセルグループを設定した場合、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを送信するとすれば、サブフレームn+k(k≧5)において、新しいプリアンブル系列に対する受信処理を行なう受信部を備え、前記受信部は、前記端末装置に対して複数のセルグループを設定しなかった場合、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを送信するとすれば、サブフレームn+4において、新しいプリアンブル系列に対する受信処理を行なう。
(14)本発明の一様態による方法は、端末装置と通信する基地局装置における方法であって、前記端末装置に対して複数のセルグループを設定した場合に、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを送信するとすれば、サブフレームn+k(k≧5)において、新しいプリアンブル系列に対する受信処理を行なうステップと、前記端末装置に対して複数のセルグループを設定しなかった場合に、サブフレームnでランダムアクセスレスポンスを送信するとすれば、サブフレームn+4において、新しいプリアンブル系列に対する受信処理を行なうステップと、を含む。
以上のように、本発明に係る端末装置、基地局装置及び方法は、無線通信システムにおいて、伝送効率を向上するうえで有用である。
501,1101 上位層
502,1102 制御部
503 コードワード生成部
504,1104 下りリンクサブフレーム生成部
505 下りリンク参照信号生成部
506,1106 OFDM信号送信部
507,1107 送信アンテナ
508,1108 受信アンテナ
509,1109 SC−FDMA信号受信部
510,1110 上りリンクサブフレーム処理部
511 上りリンク制御情報抽出部
601,1201 受信アンテナ
602,1202 OFDM信号受信部
603,1203 下りリンクサブフレーム処理部
604 下りリンク参照信号抽出部
605,1205 トランスポートブロック抽出部
606,1206 制御部
607,1207 上位層
608 チャネル状態測定部
609,1209 上りリンクサブフレーム生成部
610 上りリンク制御情報生成部
611,612,1211 SC−FDMA信号送信部
613,614,1213 送信アンテナ
1103 RAR生成部
1105 PDCCHオーダー生成部
1111 プリアンブル系列抽出部
1214 PDCCHオーダー処理部
1215 プリアンブル系列生成部

Claims (8)

  1. 基地局装置と通信する端末装置であって、
    第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信する送信部を備える
    端末装置。
  2. 前記送信部は、
    複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、かつ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信が重複する場合、前記PUSCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整する
    請求項1記載の端末装置。
  3. 前記送信部は、
    複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、かつ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信が重複する場合、前記PUCCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整する
    請求項1記載の端末装置。
  4. 基地局装置と通信する端末装置における方法であって、
    第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了していれば、前記第1のPRACHを送信するステップを有する
    方法。
  5. 複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信が重複する場合、前記PUSCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整するステップを有する
    請求項4記載の方法。
  6. 複数のTAG(Timing Advance Group)が、前記第1のCGにおいて設定される場合、且つ、前記第1のCGのセカンダリサービングセルにおけるPRACHの送信と、前記セカンダリサービングセルとは異なるサービングセルにおけるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)の送信が重複する場合、前記PUCCHの送信電力を、前記端末装置の最大送信電力を超えないように調整するステップを有する
    請求項4記載の方法。
  7. 端末装置と通信する基地局装置であって、
    第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信する受信部を備える
    基地局装置。
  8. 端末装置と通信する基地局装置における方法であって、
    第1のCG(Cell Group)のサブフレームiのプライマリセルにおけるPRACH(Physical Random Access Channel)の送信(第1のPRACHの送信)と第2のCGのサブフレームiにおけるPRACHの送信(第2のPRACHの送信)が重複する場合、前記サブフレームiの少なくとも1つ前のサブフレームにおいて、前記第1のPRACHの送信の準備が完了するように、上位層の信号を用いて、設定していれば、前記サブフレームiにおいて、前記第1のPRACHを受信するステップを有する
    方法。
JP2016540247A 2014-08-07 2015-08-04 端末装置、基地局装置および方法 Pending JPWO2016021597A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014160982 2014-08-07
JP2014160982 2014-08-07
PCT/JP2015/072095 WO2016021597A1 (ja) 2014-08-07 2015-08-04 端末装置、基地局装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016021597A1 true JPWO2016021597A1 (ja) 2017-06-08

Family

ID=55263859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016540247A Pending JPWO2016021597A1 (ja) 2014-08-07 2015-08-04 端末装置、基地局装置および方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20170230913A1 (ja)
JP (1) JPWO2016021597A1 (ja)
WO (1) WO2016021597A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10015757B2 (en) 2015-09-14 2018-07-03 Ofinno Technologies, Llc Uplink timing advance configuration of a wireless device and base station
JP6759695B2 (ja) 2016-05-11 2020-09-23 ソニー株式会社 端末装置、基地局装置、通信方法、及びプログラム
CN108023708B (zh) * 2016-11-03 2022-09-13 中兴通讯股份有限公司 一种信息发送方法、装置、系统及相关设备
CN108306720B (zh) * 2017-01-13 2022-06-21 北京三星通信技术研究有限公司 一种传输uci信息的方法和设备
US10470140B2 (en) * 2017-05-04 2019-11-05 Qualcomm Incorporated Power headroom report for uplink split bearer communications
IL270621B2 (en) 2017-05-27 2023-09-01 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp Ltd Method and device for wireless communication
WO2018227451A1 (en) * 2017-06-15 2018-12-20 Nec Corporation Methods and devices for physical random access channel power control
CN111492698A (zh) * 2017-11-09 2020-08-04 株式会社Ntt都科摩 用户终端以及无线通信方法
US11659555B2 (en) * 2018-04-06 2023-05-23 Qualcomm Incorporated Non-periodic channel state information triggering and reporting in wireless communications
WO2020164106A1 (en) * 2019-02-15 2020-08-20 Zte Corporation System and method for determining uplink transmission priority
CN111586820B (zh) * 2019-02-15 2022-06-10 华为技术有限公司 确定上行发送功率的方法和终端设备
US11672016B2 (en) * 2019-12-09 2023-06-06 Qualcomm Incorporated RACH configuration for different power classes
US11956044B2 (en) * 2020-05-13 2024-04-09 Qualcomm Incorporated Dynamic adaptation of semi-persistent CSI report setting

Also Published As

Publication number Publication date
US20170230913A1 (en) 2017-08-10
WO2016021597A1 (ja) 2016-02-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6586091B2 (ja) 端末装置および方法
WO2016021542A1 (ja) 端末装置、基地局装置および方法
JP6523278B2 (ja) 端末装置、基地局装置、および通信方法
WO2016021597A1 (ja) 端末装置、基地局装置および方法
US10136400B2 (en) Apparatus and method for controlling transmission power in wireless communication system
JP6495279B2 (ja) 端末装置、基地局装置、および通信方法
JP6587612B2 (ja) 端末装置、基地局装置、および通信方法
WO2016047747A1 (ja) 端末装置、基地局装置、および通信方法
JP6656150B2 (ja) 端末装置、基地局装置、および通信方法
CN106465285B (zh) 无线通信系统中传输功率控制方法及装置