JPWO2015132831A1 - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

本開示は、再構成時の解像度が高い撮像装置を提供することを目的とする。本開示の撮像装置は、光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、メインレンズと、撮像素子と、メインレンズと撮像素子の間に配置され、撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、任意の焦点位置の仮想撮像面に、光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える。

Description

本開示は、マイクロレンズにより光線方向を分離して記録するライトフィールドカメラに関する。
近年、光学系と撮像素子を一体化し、撮影後に好みの位置にピントを合わせ、任意の焦点位置の画像を生成するリフォーカス処理が可能なライトフィールドカメラ(Light−field camera)が登場している。ライトフィールドカメラは、例えば、非特許文献1に開示されている。
ライトフィールドカメラは、メインレンズとマイクロレンズアレイと撮像素子で構成される。被写体から入射した光はメインレンズを通過した後、マイクロレンズアレイを通過し撮像素子に入射する。撮像素子では光の方向毎に区別され記録されるため、一般的なカメラと異なり、撮像素子の受光面には光の強度に加えて、その光の進行方向の情報も含む。
そのため、撮影後に任意の焦点位置の画像を生成するリフォーカス処理が可能である。例えば、撮像素子の受光した光を電気信号に変換した各画素から、仮想撮像面へ光線方向にしたがって投影することで、仮想撮像面に撮像素子を置いた場合のリフォーカス画像を生成できる。
Ren. Ng, et al, "Light Field Photography with a Hand−Held Plenoptic Camera", Stanford Tech Report CTSR 2005−2
本開示は、ライトフィールドカメラで画像を再構成して任意の焦点位置に合わせたリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上する撮像装置を提供する。
本開示の撮像装置は、光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、メインレンズと、撮像素子と、メインレンズと撮像素子の間に配置され、撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、任意の焦点位置の仮想撮像面に、光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える。
本開示の撮像装置は、ライトフィールドカメラで画像を再構成してリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上することができる。
図1は、実施の形態1におけるライトフィールドカメラの構成を示すブロック図である。 図2は、仮想撮像面上の光線中心の分布を示す図である。 図3は、実施の形態1における仮想撮像面上の光線中心の位置の計算方法を説明する図である。 図4は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1におけるコスト関数の一例を説明する図である。 図6は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図7は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度におけるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図8は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が+4.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図9は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が+2.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図10は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が−3.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図11は、実施の形態1における別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図12は、実施の形態1におけるさらに別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
以下、図1〜12を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.光線中心と画像の解像度の関係]
まず、光線中心と画像の解像度の関係について説明する。ライトフィールドカメラでは、撮像素子で受光した光を電気信号に変換した画素を処理して画像を再構成してリフォーカス画像を生成する場合、光線中心が重要な役割を果たす。光線中心とは、任意の焦点位置に合わせて画像を再構成する仮想撮像面へ、撮像素子から光線方向に従って仮想撮像面に投影した光線の交わる点である。従って、再構成する画像の各画素は、撮像素子から光線方向に従って、仮想撮像面に投影した仮想撮像面上の光線中心のうち、再構成する画像内のそれぞれの画素に近い光線中心を用いて補完する。この時、光線中心の数は、撮像素子の画素数で固定されるため、仮想撮像面上の光線中心が一箇所に固まると、仮想撮像面上の光線中心の混みあいの程度を示す密度が低い領域では再構成時の画像の解像度が低くなってしまう。
[1−2.ライトフィールドカメラの構成]
実施の形態1において、撮像装置としてライトフィールドカメラを用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかるライトフィールドカメラの構成図である。図1において、ライトフィールドカメラ100は、被写体101を撮影する。ライトフィールドカメラ100は、撮像部310と、信号処理部320で構成される。撮像部310は、メインレンズ102、マイクロレンズアレイ103、撮像素子104で構成される。信号処理部320は、LSI(large Scale Integration)などのプロセッサを用いて実現される。
被写体101を通過する光は、メインレンズ102、マイクロレンズアレイ103を通過し、撮像素子104に記録される。この時、撮像素子104の各画素は、光の強度だけでなく、光の進行方向も同時に記録される。
撮像素子104で受光した光を電気信号に変換した各画素は、信号処理部320に送られる。信号処理部320は、任意の焦点位置で撮影した時の画像を再構成するために、撮像素子104を任意の空間上の平面へ仮想的に配置した仮想撮像面105が設定されると、撮像素子104の各画素から、仮想撮像面105へ光線方向に従って投影した光線中心106の位置を計算する。その後、光線中心106を用いて画像を再構成することで、仮想撮像面105におけるリフォーカス画像を生成する。
図2は、仮想撮像面上の光線中心の分布を示す図である。マイクロレンズアレイ103は、直径が約18画素で、ハニカム構造(honeycomb structure)で配置されており、撮像素子104は、ベイヤ構造(Bayer structure)で配置されている。光線中心の分布210は、本実施の形態のライトフィールドカメラ100の光線中心の分布である。
図2において、光線中心の分布210は、マイクロレンズアレイ103を構成するマイクロレンズ201のうち、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線A−Aと、撮像素子104の水平方向B−Bとが、互いに平行でなく所定の角度を有し、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線A−Aは撮像素子104の水平方向B−Bに対して傾いている。すなわち、マイクロレンズアレイ103は撮像素子104に対して垂直方向に所定の回転角を有している。
図2において、光線中心の分布220は、従来のライトフィールドカメラの光線中心の分布である。光線中心の分布220は、マイクロレンズアレイ103を構成するマイクロレンズ201のうち、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線C−Cと、撮像素子104の水平方向B−Bとが、互いに平行であり、傾いていない。すなわち、マイクロレンズアレイが撮像素子に対して垂直方向に回転していない。
図2において、光線中心の分布210と光線中心の分布220を比較すると、光線中心の分布210のほうが、光線中心の重なりが少なく、仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高い。仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高いと、画像を再構成してフォーカス画像を生成する際、画像の解像度がより高くなる。すなわち、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有することで、仮想撮像面105に投影した光線中心の密度は、より高くなる。
以上のように構成されたライトフィールドカメラ100において、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な回転角を算出したので、以下説明する。
[1−3.最適な回転角]
[1−3−1.光線中心の位置]
まず、仮想撮像面105上の光線中心の位置の計算方法について説明する。
図3は、実施の形態1における仮想撮像面上の光線中心の位置の計算方法を説明する図である。図3において、マイクロレンズアレイ103と撮像素子104の距離をb、マイクロレンズアレイ103と仮想撮像面105の距離をbbとする。
マイクロレンズアレイ103のi番目のマイクロレンズ401の中心位置を撮像素子104の方向に水平に伸ばして撮像素子104と交差する位置である中心位置402の座標を、
とする。
撮像素子104上の任意の画素を画素403、中心位置402から画素403までの方向ベクトル404を、
とする。また、i番目のマイクロレンズ401の直径をdとする。
ここで、撮像素子104上の画素403の仮想撮像面105上に投影した際の光線中心の座標405は、i番目のマイクロレンズ401の中心を通過して直線に光が進むと仮定すると、
となる。
また仮想撮像面105における光線の幅をddとすると、i番目のマイクロレンズ401の直径dで捉えた光線が撮像素子104の画素403へ集光されると考えると、dd=dとなる。これにより、撮像素子104上の各画素から、仮想撮像面105に投影した光線中心の位置および、光線の幅を計算できる。
[1−3−2.コスト値の算出]
マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を算出するため、コスト関数を用いて評価を行った。具体的には、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角を、0度から30度までの間で0.1度刻みに変化させ、それぞれの回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する。算出したコスト値を用いて評価を行い、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を見出した。
ここで、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順について説明する。図4は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順を示すフローチャートである。
マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角のコスト値は、想定される全ての仮想撮像面に対して算出する。想定される全ての仮想撮像面105は、撮像素子104から所定の焦点距離内で予め設定された間隔で決定されるリフォーカス距離の仮想撮像面105の全てである。
(S501)まず、コスト関数のコスト値や変数等をゼロに初期化する。
(S502)次に、想定される仮想撮像面を全てに対して処理が完了したか否かを判定する。全て処理した場合(Yesの場合)は、コスト値とコスト値の算出を実施した回転角を出力して終了する。想定される仮想撮像面を全て処理してない場合(Noの場合)、ステップS503へ処理を進める。
(S503)予め設定された間隔に従って、対象とするリフォーカス距離の仮想撮像面を設定する。
(S504)次に、設定された仮想撮像面上の指定範囲内において、指定範囲内のすべての画素に対しコスト値を計算したか否かを判定する。全ての画素に対してコスト値を計算した場合(Yesの場合)は、ステップS502に戻る。指定範囲内の全ての画素に対してコスト値を計算してない場合(Noの場合)、ステップS505へ処理を進める。
(S505)仮想撮像面上の指定範囲内の計算してない画素の位置を取得する。
(S506)次に、撮像素子104上の各画素から予め計算しておいた仮想撮像面105へ投影した光線中心の位置に対し、ステップS505で取得した画素の位置から最も近い光線中心を探索し、光線中心の位置を特定する。
(S507)次に、ステップS506で求めた光線中心の位置と、ステップS505で取得した画素の位置の距離を、コスト値に追加し、ステップS504へ戻る。
[1−3−3.コスト関数の一例]
次に、コスト値を算出するコスト関数の詳細について説明する。図5は、実施の形態1におけるコスト関数の一例を説明する図である。図5において、仮想撮像面105上に、コスト関数を計算する範囲を特定するための指定範囲をRとし、指定範囲R内に存在するr番目の注目画素P(r)の位置を、
と定義する。
次に仮想撮像面105の位置をfとし、撮像素子104上のn番目の画素を、位置fにある仮想撮像面105へ投影した場合の光線中心の位置Ray(f,n)を、
と定義する。
この時、注目画素の位置P(r)と、光線中心の位置Ray(f,n)との距離Dist(P(r),Ray(f、n))は、例えば、最小距離の2乗誤差として定義すれば、
となる。
想定される仮想撮像面全ての集合をfocus、指定範囲をR、撮像素子104上の画素全体の集合をNとした場合、コスト関数Cost(focus,R,N)は、
と定義できる。
(数7)で定義したコスト関数は、想定される仮想撮像面105全てにおいて、指定範囲R、つまり、再構成する画像の範囲で、それぞれの再構成する画素の位置と再構成時に用いる光線中心の位置の距離を評価することと等価である。そして、再構成時の画素と光線中心の距離が全体的に近いほど、仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高く、高い解像度を得られることに基づく式となっている。
[1−3−4.最適な回転角の算出]
(数7)のコスト関数を用いて、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を見出した。図6から図10を用いて説明する。
図6は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。図6において、横軸をマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角、縦軸をコスト関数の平均値とする。
コスト関数の平均値は、算出したコスト値を、計算に用いた仮想撮像面105上の画素数で割った値である。コスト関数の平均値は、値が低いほど高い解像度で画像の再構成ができる。
図6において、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度から30度の範囲で0.1度刻みにコスト関数の平均値をプロットしており、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の時に最もコスト関数の平均値が高く、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の時が最もコスト関数の平均値が低い結果となった。また、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約1.7度から約28.3度の間であればマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の時よりもコスト関数の平均値が低いので、高い解像度で画像の再構成ができ、さらにマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約1.7度、約6.6度、約12.4度、約17.6度、及び約23.4度でコスト関数の平均値が極小値となり、より高い解像度で画像の再構成ができる。
次に、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度における、撮像素子104から仮想撮像面105までの距離であるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値の関係について説明する。
図7は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度におけるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値を示す図である。横軸のリフォーカス距離は、マイクロレンズアレイ103と撮像素子104の距離を1としたときの相対距離を示している。図7において、リフォーカス距離を−5から+5まで変化させた時の、コスト関数の平均値をグラフ化している。なお、リフォーカス距離が−1〜+1の区間は評価しない。図7におけるリフォーカス距離が+4.5付近、+2.5付近、−3.5付近に対する仮想撮像面105上の光線中心の分布について説明する。
図8は、リフォーカス距離が+4.5付近の光線中心の分布を示す図である。図8において、左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合におけるコスト関数の平均値は1.4であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合におけるコスト関数の平均値は4.8である。
図9は、リフォーカス距離が+2.5付近の光線中心の分布を示す図である。図9において、左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合におけるコスト関数の平均値は1.5であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合におけるコスト関数の平均値は1.1である。
図10は、リフォーカス距離が−3.5付近の光線中心の分布を示す図である。左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の回転角が6.6度におけるコスト関数の平均値は1.4であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度におけるコスト関数の平均値は3.9である。
図8、9、10より、コスト関数の平均値が1.4の光線中心の分布とコスト関数の平均値が3.9の光線中心の分布を比較すると、コスト関数の平均値が1.4の光線中心の分布のほうがコスト関数の平均値3.9の光線中心の分布よりも光線中心が重ならず、仮想撮像面105に対して密度が高く配置されていることが分かる。同様に、コスト関数の平均値が1.1、1.5の光線中心の分布は、仮想撮像面105に対して密度が高く配置され、コスト関数の平均値が4.8の光線中心の分布は光線中心が重なっている。
従って、図8、9、10コスト関数の平均値が低いほど、光線中心の分布が、仮想撮像面105に対して密度が高いことが視覚的に確認できる。すなわち、コスト関数の平均値が低いほど、画像を再構成する際、再構成して求めたい画素付近に光線中心が存在するので、リフォーカス画像の解像度が高くなる。
また、図7から、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合に比べ、リフォーカス距離が−5から+5までの全般にわたって、概ねコスト関数の平均値が低いことがわかる。
これにより、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有していると、画像の再構成時において、リフォーカス画像の解像度が向上する。
なお、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度であるとしたが、実際には製造時の精度の制約等により0.2度以下の回転角となることがあり得る。しかしながら、本実施の形態では、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有するとは、製造時の制度の制約を超えた、約1度以上の回転角であることを意図している。
さらに、マイクロレンズアレイ103の構造が別の構成である場合についても最適な回転角を見出した。図11は、実施の形態1における別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する回転角に対するコスト関数の平均値を示す図であり、図12は、実施の形態1におけるさらに別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。
図11は、マイクロレンズアレイ103は直径が約17画素で、ハニカム構造で配置されており、撮像素子104の画素はベイヤ構造で配置された構成における、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角約6.6度及び約23.4度でコスト関数の平均値が極小値となり、リフォーカス画像の解像度が向上することを見出した。
さらに、図12は、マイクロレンズアレイ103は直径が約16画素で、ハニカム構造で配置されており、撮像素子104の画素はベイヤ構造で配置された構成における、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約3.9度、約13.8度、約16.2度、及び約26.1度でコスト関数の平均値が極小値となり、リフォーカス画像の解像度が向上することを見出した。
[1−4.効果等]
以上のように、本開示の撮像装置は、光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、メインレンズと、撮像素子と、メインレンズと撮像素子の間に配置され、撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、任意の焦点位置の仮想撮像面に、光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える。
これにより、画像を再構成してリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上できる。
本開示の撮像装置は、ライトフィールドカメラに適応可能である。具体的には、車載カメラや監視カメラ、デジタルカメラ、ムービー、ウェアラブルカメラなどに用いるライトフィールドカメラに適用可能である。
100 ライトフィールドカメラ
101 被写体
102 メインレンズ
103 マイクロレンズアレイ
104 撮像素子
105 仮想撮像面
106 光線中心
201 マイクロレンズ
210,220 光線中心の分布
310 撮像部
320 信号処理部
401 i番目のマイクロレンズ
402 中心位置
403 画素
404 方向ベクトル
405 光線中心の座標
本開示は、マイクロレンズにより光線方向を分離して記録するライトフィールドカメラに関する。
近年、光学系と撮像素子を一体化し、撮影後に好みの位置にピントを合わせ、任意の焦点位置の画像を生成するリフォーカス処理が可能なライトフィールドカメラ(Light−field camera)が登場している。ライトフィールドカメラは、例えば、非特許文献1に開示されている。
ライトフィールドカメラは、メインレンズとマイクロレンズアレイと撮像素子で構成される。被写体から入射した光はメインレンズを通過した後、マイクロレンズアレイを通過し撮像素子に入射する。撮像素子では光の方向毎に区別され記録されるため、一般的なカメラと異なり、撮像素子の受光面には光の強度に加えて、その光の進行方向の情報も含む。
そのため、撮影後に任意の焦点位置の画像を生成するリフォーカス処理が可能である。例えば、撮像素子の受光した光を電気信号に変換した各画素から、仮想撮像面へ光線方向にしたがって投影することで、仮想撮像面に撮像素子を置いた場合のリフォーカス画像を生成できる。
Ren. Ng, et al, "Light Field Photography with a Hand−Held Plenoptic Camera", Stanford Tech Report CTSR 2005−2
本開示は、ライトフィールドカメラで画像を再構成して任意の焦点位置に合わせたリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上する撮像装置を提供する。
本開示の撮像装置は、光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、メインレンズと、撮像素子と、メインレンズと撮像素子の間に配置され、撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、任意の焦点位置の仮想撮像面に、光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える。回転角は、仮想撮像面へ撮像素子から光線方向に従って仮想撮像面に投影した光線の交わる点である光線中心の位置と、リフォーカス画像を構成する画素の位置との距離を評価するコスト関数の極小値を探索することで決定される角度である。
本開示の撮像装置は、ライトフィールドカメラで画像を再構成してリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上することができる。
図1は、実施の形態1におけるライトフィールドカメラの構成を示すブロック図である。 図2は、仮想撮像面上の光線中心の分布を示す図である。 図3は、実施の形態1における仮想撮像面上の光線中心の位置の計算方法を説明する図である。 図4は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1におけるコスト関数の一例を説明する図である。 図6は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図7は、実施の形態1におけるマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度におけるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図8は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が+4.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図9は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が+2.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図10は、実施の形態1におけるリフォーカス距離が−3.5付近における光線中心の分布を示す図である。 図11は、実施の形態1における別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。 図12は、実施の形態1におけるさらに別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
以下、図1〜12を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.光線中心と画像の解像度の関係]
まず、光線中心と画像の解像度の関係について説明する。ライトフィールドカメラでは、撮像素子で受光した光を電気信号に変換した画素を処理して画像を再構成してリフォーカス画像を生成する場合、光線中心が重要な役割を果たす。光線中心とは、任意の焦点位置に合わせて画像を再構成する仮想撮像面へ、撮像素子から光線方向に従って仮想撮像面に投影した光線の交わる点である。従って、再構成する画像の各画素は、撮像素子から光線方向に従って、仮想撮像面に投影した仮想撮像面上の光線中心のうち、再構成する画像内のそれぞれの画素に近い光線中心を用いて補完する。この時、光線中心の数は、撮像素子の画素数で固定されるため、仮想撮像面上の光線中心が一箇所に固まると、仮想撮像面上の光線中心の混みあいの程度を示す密度が低い領域では再構成時の画像の解像度が低くなってしまう。
[1−2.ライトフィールドカメラの構成]
実施の形態1において、撮像装置としてライトフィールドカメラを用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかるライトフィールドカメラの構成図である。図1において、ライトフィールドカメラ100は、被写体101を撮影する。ライトフィールドカメラ100は、撮像部310と、信号処理部320で構成される。撮像部310は、メインレンズ102、マイクロレンズアレイ103、撮像素子104で構成される。信号処理部320は、LSI(large Scale Integration)などのプロセッサを用いて実現される。
被写体101を通過する光は、メインレンズ102、マイクロレンズアレイ103を通過し、撮像素子104に記録される。この時、撮像素子104の各画素は、光の強度だけでなく、光の進行方向も同時に記録される。
撮像素子104で受光した光を電気信号に変換した各画素は、信号処理部320に送られる。信号処理部320は、任意の焦点位置で撮影した時の画像を再構成するために、撮像素子104を任意の空間上の平面へ仮想的に配置した仮想撮像面105が設定されると、撮像素子104の各画素から、仮想撮像面105へ光線方向に従って投影した光線中心106の位置を計算する。その後、光線中心106を用いて画像を再構成することで、仮想撮像面105におけるリフォーカス画像を生成する。
図2は、仮想撮像面上の光線中心の分布を示す図である。マイクロレンズアレイ103は、直径が約18画素で、ハニカム構造(honeycomb structure)で配置されており、撮像素子104は、ベイヤ構造(Bayer structure)で配置されている。光線中心の分布210は、本実施の形態のライトフィールドカメラ100の光線中心の分布である。
図2において、光線中心の分布210は、マイクロレンズアレイ103を構成するマイクロレンズ201のうち、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線A−Aと、撮像素子104の水平方向B−Bとが、互いに平行でなく所定の角度を有し、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線A−Aは撮像素子104の水平方向B−Bに対して傾いている。すなわち、マイクロレンズアレイ103は撮像素子104に対して垂直方向に所定の回転角を有している。
図2において、光線中心の分布220は、従来のライトフィールドカメラの光線中心の分布である。光線中心の分布220は、マイクロレンズアレイ103を構成するマイクロレンズ201のうち、隣接する3つのマイクロレンズ201の中心を結ぶ線C−Cと、撮像素子104の水平方向B−Bとが、互いに平行であり、傾いていない。すなわち、マイクロレンズアレイが撮像素子に対して垂直方向に回転していない。
図2において、光線中心の分布210と光線中心の分布220を比較すると、光線中心の分布210のほうが、光線中心の重なりが少なく、仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高い。仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高いと、画像を再構成してフォーカス画像を生成する際、画像の解像度がより高くなる。すなわち、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有することで、仮想撮像面105に投影した光線中心の密度は、より高くなる。
以上のように構成されたライトフィールドカメラ100において、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な回転角を算出したので、以下説明する。
[1−3.最適な回転角]
[1−3−1.光線中心の位置]
まず、仮想撮像面105上の光線中心の位置の計算方法について説明する。
図3は、実施の形態1における仮想撮像面上の光線中心の位置の計算方法を説明する図である。図3において、マイクロレンズアレイ103と撮像素子104の距離をb、マイクロレンズアレイ103と仮想撮像面105の距離をbbとする。
マイクロレンズアレイ103のi番目のマイクロレンズ401の中心位置を撮像素子104の方向に水平に伸ばして撮像素子104と交差する位置である中心位置402の座標を、
とする。
撮像素子104上の任意の画素を画素403、中心位置402から画素403までの方向ベクトル404を、
とする。また、i番目のマイクロレンズ401の直径をdとする。
ここで、撮像素子104上の画素403の仮想撮像面105上に投影した際の光線中心の座標405は、i番目のマイクロレンズ401の中心を通過して直線に光が進むと仮定すると、
となる。
また仮想撮像面105における光線の幅をddとすると、i番目のマイクロレンズ401の直径dで捉えた光線が撮像素子104の画素403へ集光されると考えると、dd=dとなる。これにより、撮像素子104上の各画素から、仮想撮像面105に投影した光線中心の位置および、光線の幅を計算できる。
[1−3−2.コスト値の算出]
マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を算出するため、コスト関数を用いて評価を行った。具体的には、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角を、0度から30度までの間で0.1度刻みに変化させ、それぞれの回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する。算出したコスト値を用いて評価を行い、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を見出した。
ここで、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順について説明する。図4は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角に対してコスト関数を用いてコスト値を算出する手順を示すフローチャートである。
マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する任意の垂直方向の回転角のコスト値は、想定される全ての仮想撮像面に対して算出する。想定される全ての仮想撮像面105は、撮像素子104から所定の焦点距離内で予め設定された間隔で決定されるリフォーカス距離の仮想撮像面105の全てである。
(S501)まず、コスト関数のコスト値や変数等をゼロに初期化する。
(S502)次に、想定される仮想撮像面を全てに対して処理が完了したか否かを判定する。全て処理した場合(Yesの場合)は、コスト値とコスト値の算出を実施した回転角を出力して終了する。想定される仮想撮像面を全て処理してない場合(Noの場合)、ステップS503へ処理を進める。
(S503)予め設定された間隔に従って、対象とするリフォーカス距離の仮想撮像面を設定する。
(S504)次に、設定された仮想撮像面上の指定範囲内において、指定範囲内のすべての画素に対しコスト値を計算したか否かを判定する。全ての画素に対してコスト値を計算した場合(Yesの場合)は、ステップS502に戻る。指定範囲内の全ての画素に対してコスト値を計算してない場合(Noの場合)、ステップS505へ処理を進める。
(S505)仮想撮像面上の指定範囲内の計算してない画素の位置を取得する。
(S506)次に、撮像素子104上の各画素から予め計算しておいた仮想撮像面105へ投影した光線中心の位置に対し、ステップS505で取得した画素の位置から最も近い光線中心を探索し、光線中心の位置を特定する。
(S507)次に、ステップS506で求めた光線中心の位置と、ステップS505で取得した画素の位置の距離を、コスト値に追加し、ステップS504へ戻る。
[1−3−3.コスト関数の一例]
次に、コスト値を算出するコスト関数の詳細について説明する。図5は、実施の形態1におけるコスト関数の一例を説明する図である。図5において、仮想撮像面105上に、コスト関数を計算する範囲を特定するための指定範囲をRとし、指定範囲R内に存在するr番目の注目画素P(r)の位置を、
と定義する。
次に仮想撮像面105の位置をfとし、撮像素子104上のn番目の画素を、位置fにある仮想撮像面105へ投影した場合の光線中心の位置Ray(f,n)を、
と定義する。
この時、注目画素の位置P(r)と、光線中心の位置Ray(f,n)との距離Dist(P(r),Ray(f、n))は、例えば、最小距離の2乗誤差として定義すれば、
となる。
想定される仮想撮像面全ての集合をfocus、指定範囲をR、撮像素子104上の画素全体の集合をNとした場合、コスト関数Cost(focus,R,N)は、
と定義できる。
(数7)で定義したコスト関数は、想定される仮想撮像面105全てにおいて、指定範囲R、つまり、再構成する画像の範囲で、それぞれの再構成する画素の位置と再構成時に用いる光線中心の位置の距離を評価することと等価である。そして、再構成時の画素と光線中心の距離が全体的に近いほど、仮想撮像面105に対して光線中心の密度が高く、高い解像度を得られることに基づく式となっている。
[1−3−4.最適な回転角の算出]
(数7)のコスト関数を用いて、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する最適な垂直方向の回転角を見出した。図6から図10を用いて説明する。
図6は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。図6において、横軸をマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角、縦軸をコスト関数の平均値とする。
コスト関数の平均値は、算出したコスト値を、計算に用いた仮想撮像面105上の画素数で割った値である。コスト関数の平均値は、値が低いほど高い解像度で画像の再構成ができる。
図6において、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度から30度の範囲で0.1度刻みにコスト関数の平均値をプロットしており、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の時に最もコスト関数の平均値が高く、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の時が最もコスト関数の平均値が低い結果となった。また、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約1.7度から約28.3度の間であればマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の時よりもコスト関数の平均値が低いので、高い解像度で画像の再構成ができ、さらにマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約1.7度、約6.6度、約12.4度、約17.6度、及び約23.4度でコスト関数の平均値が極小値となり、より高い解像度で画像の再構成ができる。
次に、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度における、撮像素子104から仮想撮像面105までの距離であるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値の関係について説明する。
図7は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度と6.6度におけるリフォーカス距離に対するコスト関数の平均値を示す図である。横軸のリフォーカス距離は、マイクロレンズアレイ103と撮像素子104の距離を1としたときの相対距離を示している。図7において、リフォーカス距離を−5から+5まで変化させた時の、コスト関数の平均値をグラフ化している。なお、リフォーカス距離が−1〜+1の区間は評価しない。図7におけるリフォーカス距離が+4.5付近、+2.5付近、−3.5付近に対する仮想撮像面105上の光線中心の分布について説明する。
図8は、リフォーカス距離が+4.5付近の光線中心の分布を示す図である。図8において、左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合におけるコスト関数の平均値は1.4であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合におけるコスト関数の平均値は4.8である。
図9は、リフォーカス距離が+2.5付近の光線中心の分布を示す図である。図9において、左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合におけるコスト関数の平均値は1.5であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合におけるコスト関数の平均値は1.1である。
図10は、リフォーカス距離が−3.5付近の光線中心の分布を示す図である。左側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の光線中心の分布を示しており、右側はマイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の光線中心の分布を示している。マイクロレンズアレイ103の回転角が6.6度におけるコスト関数の平均値は1.4であり、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度におけるコスト関数の平均値は3.9である。
図8、9、10より、コスト関数の平均値が1.4の光線中心の分布とコスト関数の平均値が3.9の光線中心の分布を比較すると、コスト関数の平均値が1.4の光線中心の分布のほうがコスト関数の平均値3.9の光線中心の分布よりも光線中心が重ならず、仮想撮像面105に対して密度が高く配置されていることが分かる。同様に、コスト関数の平均値が1.1、1.5の光線中心の分布は、仮想撮像面105に対して密度が高く配置され、コスト関数の平均値が4.8の光線中心の分布は光線中心が重なっている。
従って、図8、9、10コスト関数の平均値が低いほど、光線中心の分布が、仮想撮像面105に対して密度が高いことが視覚的に確認できる。すなわち、コスト関数の平均値が低いほど、画像を再構成する際、再構成して求めたい画素付近に光線中心が存在するので、リフォーカス画像の解像度が高くなる。
また、図7から、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が6.6度の場合は、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度の場合に比べ、リフォーカス距離が−5から+5までの全般にわたって、概ねコスト関数の平均値が低いことがわかる。
これにより、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有していると、画像の再構成時において、リフォーカス画像の解像度が向上する。
なお、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が0度であるとしたが、実際には製造時の精度の制約等により0.2度以下の回転角となることがあり得る。しかしながら、本実施の形態では、マイクロレンズアレイ103が撮像素子104に対して垂直方向に回転角を有するとは、製造時の制度の制約を超えた、約1度以上の回転角であることを意図している。
さらに、マイクロレンズアレイ103の構造が別の構成である場合についても最適な回転角を見出した。図11は、実施の形態1における別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する回転角に対するコスト関数の平均値を示す図であり、図12は、実施の形態1におけるさらに別のマイクロレンズアレイの撮像素子に対する回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。
図11は、マイクロレンズアレイ103は直径が約17画素で、ハニカム構造で配置されており、撮像素子104の画素はベイヤ構造で配置された構成における、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角約6.6度及び約23.4度でコスト関数の平均値が極小値となり、リフォーカス画像の解像度が向上することを見出した。
さらに、図12は、マイクロレンズアレイ103は直径が約16画素で、ハニカム構造で配置されており、撮像素子104の画素はベイヤ構造で配置された構成における、マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角に対するコスト関数の平均値を示す図である。マイクロレンズアレイ103の撮像素子104に対する垂直方向の回転角が約3.9度、約13.8度、約16.2度、及び約26.1度でコスト関数の平均値が極小値となり、リフォーカス画像の解像度が向上することを見出した。
[1−4.効果等]
以上のように、本開示の撮像装置は、光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、メインレンズと、撮像素子と、メインレンズと撮像素子の間に配置され、撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、任意の焦点位置の仮想撮像面に、光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える。
これにより、画像を再構成してリフォーカス画像を生成する際、画像の解像度を向上できる。
本開示の撮像装置は、ライトフィールドカメラに適応可能である。具体的には、車載カメラや監視カメラ、デジタルカメラ、ムービー、ウェアラブルカメラなどに用いるライトフィールドカメラに適用可能である。
100 ライトフィールドカメラ
101 被写体
102 メインレンズ
103 マイクロレンズアレイ
104 撮像素子
105 仮想撮像面
106 光線中心
201 マイクロレンズ
210,220 光線中心の分布
310 撮像部
320 信号処理部
401 i番目のマイクロレンズ
402 中心位置
403 画素
404 方向ベクトル
405 光線中心の座標

Claims (4)

  1. 光の進行方向と進行方向に対する強度で構成される光線情報が記録可能な撮像装置であって、
    メインレンズと、
    撮像素子と、
    前記メインレンズと前記撮像素子の間に配置され、前記撮像素子に対して垂直方向に所定の回転角を有するマイクロレンズアレイと、
    任意の焦点位置の仮想撮像面に、前記光線情報を用いてリフォーカス画像を生成する信号処理部と、を備える、
    撮像装置。
  2. 前記回転角は、略1.0度以上である、
    請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記回転角は、前記仮想撮像面へ前記撮像素子から光線方向に従って前記仮想撮像面に投影した光線の交わる点である光線中心の位置と、前記リフォーカス画像を構成する画素の位置との距離を評価するコスト関数の極小値を探索することで決定される角度である、
    請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記任意の焦点位置は、前記マイクロレンズアレイと前記撮像素子の距離に対して±5の範囲である、
    請求項3記載の撮像装置。
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