JPWO2013035286A1 - グループ毎同報配信経路設定方法および通信装置 - Google Patents
グループ毎同報配信経路設定方法および通信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2013035286A1 JPWO2013035286A1 JP2013532426A JP2013532426A JPWO2013035286A1 JP WO2013035286 A1 JPWO2013035286 A1 JP WO2013035286A1 JP 2013532426 A JP2013532426 A JP 2013532426A JP 2013532426 A JP2013532426 A JP 2013532426A JP WO2013035286 A1 JPWO2013035286 A1 JP WO2013035286A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- bloom filter
- node
- tree
- adjacent node
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L45/00—Routing or path finding of packets in data switching networks
- H04L45/16—Multipoint routing
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L12/00—Data switching networks
- H04L12/02—Details
- H04L12/16—Arrangements for providing special services to substations
- H04L12/18—Arrangements for providing special services to substations for broadcast or conference, e.g. multicast
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
Abstract
同じグループに属する通信装置間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信を行う通信システムが備える各通信装置が、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、その隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信するブルームフィルタ送信手段501と、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定するグループ毎同報通信経路設定手段502とを備える。
Description
本発明は、グループ毎の同報配信の経路を設定するためのグループ毎同報配信経路設定方法および通信装置に関する。
ネットワークによって接続された端末(ノード)間で互いにデータを交換し、共有するという仕組みは、幅広いアプリケーションによって利用されている。データ共有の利用例としては、例えば、各端末がネットワーク内に存在する他の端末に対して自身の位置情報を送信することが挙げられる。このことにより、ネットワーク内の各端末で互いの位置情報をそれぞれ共有することが可能になる。他にも、各端末がもつセンサの情報(温度、消費電力、など)を交換して共有するなど、多くの利用形態が考えられる。
端末間でピアツーピア型にデータ交換および共有を行う場合、端末同士でフルメッシュ状のトポロジ(ネットワーク構成、特にネットワーク上のノードの接続形態をいう。)を構成して通信を行う方法がまず考えられる。しかし、この方法によると、全部でN台の端末が存在した場合、各端末は、自端末を除いた(N−1)台の端末へ向けてデータを送信する必要がある。従って、トラフィック負荷の観点から、Nが大きい場合にはフルメッシュトポロジ上でのデータ交換は避けるべきである。
そこで、端末間で論理的なトポロジを構成し、そのトポロジ上でデータの交換を行うことが考えられている。このような論理的なトポロジは、仮想トポロジまたはオーバーレイトポロジとも呼ばれている。
例えば、特許文献1には、端末間で論理的なトポロジを構成し、構成した論理的なトポロジ上でデータの交換を行う方法の一例が記載されている。特許文献1に記載されているネットワーク通信方法では、ネットワークに属する通信端末を、基幹ノードと、基幹ノードを媒介として他の通信装置と通信する枝ノードの二階層のノードとする。管理ノードが、基幹ノード間の通信量が最小になるように論理的なトポロジが定められる。そして、各基幹ノードが、管理ノードによって定められた論理的なトポロジに従って、他の基幹ノードとの通信を行う。このことにより、通信効率の向上を満たしつつ、ピアツーピアネットワークの匿名性向上の条件であるバケツリレー式の情報伝達が行えるようにしている。
端末間でデータを交換するための論理的なトポロジを構成する場合、一般的には、冗長な転送が行われないようにするため、結果として階層型のトポロジ(ツリートポロジ)になる。なお、特許文献1に記載されたネットワーク通信方法では、ツリーの階層は基幹ノードと枝ノードとの2階層であった。一方、ツリートポロジは、任意の数の階層を考えることができる。
図11は、ツリートポロジ上での同報配信の例を示す説明図である。図11では、12台の端末(端末T1〜T12)から構成されるツリートポロジの例が示されている。ここで、端末T1はツリーの頂点(ルート)に位置する端末である。そして、端末T1の配下には、頂点よりもレベルが1つ下の階層に属する端末として、端末T2〜T4が接続されている。さらに、端末T2の配下には端末T5〜T7が、端末T3の配下には端末T8,T9が、端末T4の配下には端末T10〜T12がそれぞれ接続されている。また、図11において、点線の矢印は、ツリートポロジ上での同報配信におけるデータ交換の経路の一例を示している。
ツリートポロジ上では、各端末は、自端末のもつデータを他の端末全てに配信する場合、自端末のもつ全てのリンクにデータを送信する。例えば、自端末が端末T2である場合、端末T2は、端末T1、T5〜T7の4台の端末にデータを送信する。
データを受信した端末は、受信したリンク以外の全てのリンクへ、受信したデータを転送する。例えば、図11において端末T4が端末T12からデータを受信した場合、端末T4は、受信したデータを端末T1,T10,T11にコピーして転送する。このような動作を各端末が繰り返すことによって、ある端末が送信したデータをツリートポロジ上の全ての端末に届けることができる。
ところで、ネットワークを介して接続された端末間で互いにデータを交換し、共有する形態の発展例として、各端末をグループに分類し、同じグループに属する端末同士でデータの交換および共有を行う利用法がある。例えば、各端末を利用者の所属組織に応じてグループ化し、同じ所属組織に属する利用者の端末間でだけ、各所属組織を配信対象としたデータを交換および共有する、という利用法である。特許文献2には、グループ毎に情報共有を行う方法の一例が記載されている。特許文献2に記載された方法では、クライアントを品質要求に応じた複数の情報共有グループに分ける。各クライアントは、情報共有グループを管理して、他のクライアントとの間で相互に更新情報を送受信して共有グループ別にデータを更新する。
また、アドホックネットワークにおいてデータ送信時と非送信時のオーバーヘッドを抑制するための経路制御方法の一例が特許文献3に記載されている。特許文献3に記載された経路制御方法は、リンク先に存在する各ノードのノード識別子をキーとしたブルームフィルタを経路情報として使用する。
図12は、特許文献2に記載されているようなグループ毎のデータの交換および共有を先に示したツリートポロジ上で行った場合のグループ毎のデータの交換および共有方法の例を示す説明図である。図12を参照すると、ツリートポロジを構成する端末T1〜T12の各端末は、グループA,B,Cのいずれかのグループに属している。本例では、端末T4〜T6,T9,T12はグループAに属し、端末T1,T2,T7,T10,T11はグループBに属し、端末T3,T8はグループCに属している。
本例の場合、各端末は、同じグループに属する端末同士で共有すべきデータを交換する。その際、データが転送される経路はグループ毎に設定される。すなわち、全端末を接続するツリートポロジ上において、同じグループの端末だけにデータが転送されるようにグループ毎にツリー状の経路(同報配信経路)が設定される。図12において、3種の矢印線はグループ毎の同報配信におけるデータ交換の経路(以下、グループ毎同報配信経路という。)の一例を示している。
このように、グループ毎に同報配信経路を設定することによって、異なるグループに属する端末しか存在しない不要な転送を回避することができ、データ交換にかかるトラフィックを削減することができる。例えば、図12に示す例では、グループCの同報配信経路は、端末T3と端末T8との間のリンクだけであり、その他のリンクにデータ交換のためのトラフィックを流す必要がなくなる。また、グループBの同報配信経路も、端末T1−T2間、端末T2−T7間、端末T1−T4間、端末T4−T10間、端末T4−T11間のリンクだけでよい。そのため、この方法は、ネットワークを流れるデータトラフィック量の削減に寄与する。
ツリートポロジ上においてグループ毎の同報配信経路を設定するためには、ツリートポロジにおける下位の階層の端末から上位の階層の端末に対して、下位の階層の端末側に存在する端末のグループの識別子(グループ名など)のリストを通知する必要がある。さらに、この場合、上位の階層の端末から下位の階層の端末に対して、上位の階層の端末側に存在する端末群のグループの識別子のリストも通知する必要がある。
例えば、図12における端末T3の場合を例に説明する。端末T3は、端末T1、T8、T9のそれぞれの側にどのグループに属する端末が存在するかを知らないと、グループCに属する端末宛のデータを、どのリンクへ転送してよいか判断することはできない。これを判断できるようにするため、各端末に、上位および下位のそれぞれの階層の端末側に存在する端末群のグループの識別子のリストを通知する必要がある。
しかし、グループ数が多い場合やグループの識別子が長いなどの場合、グループ毎の同報配信経路を設定するためのグループの識別子のリストの通知に必要な制御情報量が増える、という別の問題が発生する。例えば、ある端末が別の端末に通知するグループ識別子のリストが、1グループあたり8文字(8バイト)、グループ数が100個である場合、1回の通知で800バイトのトラフィックが発生することになる。ツリートポロジに参加する端末は動的に変化しうる。そのため、リストの交換は頻繁に行う必要がある。この通知を1秒に1回行う場合、800バイト/秒(6.4kbps)の帯域が消費される。特に無線通信環境など、利用できる帯域が少ない状況においては、このような制御情報量は無視できないため、できるだけ削減することが望まれる。
そこで、例えば特許文献3に記載された技術をグループ毎の同報通信経路の設定に利用すれば制御情報量を削減できるかもしれない。しかし、特許文献3に記載された経路制御方法は、通常のユニキャスト通信における経路制御方法であり、グループ毎の同報通信にそのまま適用すると、次のような問題がある。すなわち、特許文献3に記載されているように、受信したブルームフィルタ値を全てルーティングテーブルに設定する方法では、ネットワーク構成によってはグループ毎の同報通信の経路制御が正しく機能しない場合がある。すなわち、物理的なネットワークトポロジをそのままに、全ての隣接ノードに対してブルームフィルタ値の送受信処理を行い、受信したブルームフィルタ値を全てルーティングテーブルに設定するものとする。すると、ループするトポロジの場合、同じノードに対応するブルームフィルタ値を複数ノードから受信することになる。これを全てルーティングテーブルに設定すると、パケット転送のループが発生するおそれがある。
例えば、図13に示すようなループするトポロジの場合を考える。図13に示す例では、端末T1は端末T2と接続され、その端末T2はさらに端末T3と接続され、その端末T3はさらに端末T4と接続され、その端末T4はさらに端末T5と接続され、その端末T5はさらに端末T1と接続される。この構成により、ループ状のトポロジが形成される。特許文献3に記載されているように、全ての隣接ノードに対してブルームフィルタ値の送受信処理を行う方法の場合、例えば、端末T3が属するグループAに対応するブルームフィルタ値は、端末T3から端末T2経由で端末T1に通知されるが、その他に端末T3から端末T4,T5経由でも端末T1に通知されることなる。すると、端末T1では、グループAの同報通信経路として、端末T2と端末T5のいずれにも転送すべきであると判断することになり、それが毎ホップ発生するとパケット転送のループにつながる。
そこで、本発明は、経路設定時の制御情報によるトラフィック量だけでなく、データ配信時のデータトラフィック量を抑えたグループ毎の同報配信を可能とするグループ毎同報配信経路設定方法および通信装置を提供することを目的とする。より狭義には、データ配信時にループすることがないグループ毎の同報配信の経路を、できるだけ少ない制御情報量で設定可能なグループ毎同報配信経路設定方法および通信装置を提供することを目的とする。
本発明によるグループ毎同報配信経路設定方法は、同じグループに属するノード間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信の経路を設定するためのグループ毎同報配信経路設定方法であって、各ノードが、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、当該隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信し、各ノードが、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定することを特徴とする。
また、本発明による通信装置は、同じグループに属する通信装置間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信を行う通信システムが備える通信装置であって、ネットワークを介して1以上の通信装置と接続され、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、当該隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信するブルームフィルタ送信手段と、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定するグループ毎同報通信経路設定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ツリートポロジに沿ってグループ毎の同報配信経路を設定するためのグループの識別子のリストをブルームフィルタを用いて交換する。そのため、グループの識別子のリストの通知に必要な制御情報量を削減することができる。さらに、本発明によれば、ツリートポロジに沿って設定されたブルームフィルタを用いて表現されるリストによるグループ毎の同報配信経路に従って各ノードがデータを転送する。そのため、グループ毎の同報配信データがネットワーク上をループするといった問題を防ぐことができる。その結果として、経路設定時の制御情報によるトラフィック量だけでなく、データ配信時のデータトラフィック量を含むネットワークを流れるトラフィック量を削減することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信装置の構成例を示すブロック図である。図1に示す通信装置10は、本発明が適用される通信システムにおいてノードとして機能する端末であって、ツリー構成部11と、ツリー構成情報保持部12と、ブルームフィルタ交換部13と、フォワーディングテーブル14と、同報配信データ転送部15と、ブルームフィルタクエリ生成部16とを備えている。なお、通信装置10は、ネットワークに接続された端末であり、無線インターフェースや有線インターフェースを介してネットワークに接続されている。そして通信装置10は、ネットワークを介して他の端末と互いに接続されているものとする。なお、いずれの端末も通信装置10と同様の構成要素を備えているものとする。以下、通信装置10を単に端末と表現する場合がある。当該端末と他の端末を接続するリンクとしては、無線リンクや有線リンクの他、IPトンネルやUDP/TCPトンネルなど、カプセル化による論理的なリンクであってもよい。
ツリー構成部11は、端末間で階層型のツリートポロジを構成する。ツリー構成部11は、他の端末との間で制御メッセージの交換を行って、当該端末に適用されるツリートポロジを構成する。なお、ツリートポロジを構成するとは、物理的にツリー状であるか否かを問わず、論理的なトポロジがツリー状となるように本発明が適用されるネットワーク上の各ノードの接続形態を決定(固定化)するための各種制御を行うことをいう。このような機能(ツリートポロジ構成機能)を実現するプロトコルの例として、例えば、イーサネット(登録商標)上でループのないツリーを構成するプロトコルであるスパニングツリープロトコルや、マルチキャストツリーを構成するためのPIM−DM(Protocol-Independent Multicast Dense Mode )などが挙げられる。ツリー構成部11は、構成したツリートポロジを示すツリー構成情報をツリー構成情報保持部12に登録する。
ツリー構成部11は、例えば、スパニングツリープロトコルを用いる場合には、次のようにしてツリートポロジを構成してもよい。すなわち、BPDU(bridge protocol data unit )と呼ばれるフレームがネットワーク上のノードのツリー構成部11とやり取りされ、まず木構造の根となるブリッジ(ルートブリッジ)が定められる。そして、ルートブリッジまでのコストに基づいて不要なポートが遮断されることにより、ループのないツリーが構成されてもよい。より具体的には、まず、各ブリッジは、BPDUを交換し、その内部に含まれるブリッジIDを比較して、ルートブリッジを決定する。ルートブリッジを決定すると、各ブリッジは、さらにBPDUを交換し、ルートブリッジまでのパスコスト(経路上の各リンクに定められたコストを合計した値)を計算する。そして、各ブリッジにおいて、最もルートブリッジに近いポートがルートポート(Root Port 、RP)とされる。なお、ルートブリッジにいたるルートが複数存在する場合は、リンク速度から求められるコストの和を比較することで、最短ルートを選べばよい。また、各セグメントにおいて、最もルートブリッジに近い(コストが小さい)ポートを指定ポート(Designated Port 、DP)とする。なお、その他のポートを非指定ポート(Non Designated Port 、NDP)とする。各セグメントは、非指定ポートを閉塞することで、スパニングツリーを形成してもよい。
他に、ノード間で仮想ネットワーク(オーバーレイネットワーク)を構成し、物理的なトポロジに全く依存せずにツリー状トポロジを仮想的に構成することも可能である。この場合、図示しない管理サーバよりツリー状トポロジとなるように仮想リンク設定が指示されるようにしてもよい。また、分散ストリーム配信ツリーなどで使われるピアツーピア型のプロトコルにより分散的に仮想リンクを構成することで、論理的なツリートポロジを構成してもよい。ツリー構成部11は、このようなツリー構成動作を、例えば、他ノードの参加や離脱を検出したタイミングを利用して行うようにしてもよい。
ツリー構成情報保持部12は、ツリー構成部11によって構成されたツリートポロジのツリー構成情報を記憶する。ツリー構成情報は、例えば、当該端末の接続先(隣接ノード)をツリートポロジの階層情報とともに示す情報であってもよい。例えば、ツリー構成情報保持部12は、構成されているツリートポロジにおいて、自ノードからみて上位側に存在する隣接ノードと、下位側に存在する隣接ノードのリストを記憶してもよい。なお、グループ毎の同報通信に用いられるループのないツリートポロジであれば、ツリー構成情報は、上位または下位といった階層情報が省略された、当該端末の接続先(隣接ノード)を示す情報だけであってもよい。
図2は、ツリー構成情報保持部12に登録されるツリー構成情報テーブルのエントリ(ツリー構成情報)の例を示す説明図である。図2に示すツリー構成情報テーブルには、図12に示した端末T2におけるツリー構成情報が登録されている。当該エントリは、上位側隣接ノードとして端末T1が存在し、下位側隣接ノードとして端末T5〜T7が存在していることを示している。
ブルームフィルタ交換部13は、他の端末との間で、各隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループ、すなわち自ノード以遠のノードが属するグループの識別子のリストをブルームフィルタを用いて交換しあうための処理部である。ブルームフィルタ交換部13は、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131と、ブルームフィルタ生成部132と、ブルームフィルタ送信部133と、ブルームフィルタ受信部134と、フォワーディングテーブル設定部135とを含む。
ブルームフィルタとは、要素が集合のメンバーであるかどうかのテストに使われるビット列である。ある要素のブルームフィルタ値は、mビットのビット配列において、その要素のキー値がk個のハッシュ関数を用いて算出され、各ハッシュ値に対応するビット位置に1が設定された値になる。本実施の形態では、各ノードが属するグループの識別子(グループID)がブルームフィルタによって表現され、少ないビット長でグループの識別子のリストが通知される。
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるグループIDとブルームフィルタ値との関係を示す説明図である。本実施形態では、図3に示すように、グループAのブルームフィルタ値は“01100100”であるとする。また、グループBのブルームフィルタ値は“10010010”であるとする。また、グループCのブルームフィルタ値は“00101001”であるとする。なお、いずれも8ビットのビット列である。
受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131は、ブルームフィルタ受信部134が受け付けた隣接ノードから受信したブルームフィルタ値、および自ノードのグループIDを記憶する。
図4は、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に登録されるエントリ(以下、受信ブルームフィルタ・グループID記憶テーブルという。)の例を示す説明図である。図4は、自ノードが図12に示す端末T2であった場合の受信ブルームフィルタ・グループID記憶テーブルの例を示している。図4では、例えば、自ノードのグループIDがグループBであることが示されている。さらに、隣接ノードである端末T1、T5〜T7から受信したブルームフィルタ値がそれぞれ、“11111111”、“01100100”、“01100100”、“10010010”であることが示されている。なお、本実施形態では、リストに含まれるグループのブルームフィルタ値の論理和により、グループIDのリストが表現される。
ブルームフィルタ生成部132は、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に登録されている受信ブルームフィルタ・グループID記憶テーブルに基づいて、他の隣接ノードの各々へ送信するためのブルームフィルタ値を生成する。ブルームフィルタ生成部132は、具体的には、自ノードのグループIDのブルームフィルタ値と、送信する対象となる隣接ノード以外の隣接ノードから受信した全てのブルームフィルタ値との論理和をとることにより、それぞれの隣接ノードに通知するブルームフィルタ値を生成する。ブルームフィルタ値を生成するタイミングは、予め設定された一定周期ごとであってもよいし、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に登録されているエントリが更新されたタイミングであってもよい。
例として、自ノードが図12に示す端末T2であり、自ノードのグループIDおよび各隣接ノードから受信したブルームフィルタ値が図4に示した受信ブルームフィルタ・グループID記憶テーブルに示すものである場合に、端末T1へ送信されるブルームフィルタ値を生成する場合について説明する。まず、ブルームフィルタ生成部132は、自ノードのグループIDであるグループBのブルームフィルタ値を計算する。ここでは、グループBのブルームフィルタ値は“10010010”であるとする。次に、ブルームフィルタ生成部132は、送信対象ノードである端末T1以外の全ての隣接ノード(本例では、端末T5,T6,T7)から受信したブルームフィルタ値“01100100”,“01100100”,“10010010”と、先に計算したグループBのブルームフィルタ値“10010010”との論理和を計算する。結果、論理和は”11110110”となり、この値が端末T2から端末T1に送信されるものとして生成されたブルームフィルタ値となる。
なお、上記例では自ノードが属するグループは1つだけであったが、複数のグループに属していてもよい。例えば、自ノードがグループBとグループCの2つに属する場合、自ノードのグループIDのブルームフィルタ値は、グループBのブルームフィルタ値“10010010”と、グループCのブルームフィルタ値“00101001”との論理和をとって“10111011”とすればよい。
ブルームフィルタ送信部133は、ブルームフィルタ生成部132が生成したブルームフィルタ値を各隣接ノードに送信する。送信するタイミングは、予め設定された一定周期ごとであってもよいし、隣接ノード別に当該隣接ノードに対して送信すべきブルームフィルタが更新されたタイミングであってもよい。
ブルームフィルタ受信部134は、ツリートポロジ上の隣接ノードからブルームフィルタ値を受信し、受信したブルームフィルタ値を必要に応じて、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に登録する。また、ブルームフィルタ受信部134は、それとともにフォワーディングテーブル設定部135に該ブルームフィルタ値を送信したノードの識別子を渡す。
本発明では、ブルームフィルタ受信部134は、隣接ノードからブルームフィルタ値を受信した際、ツリー構成情報保持部12を参照し、ツリートポロジにおける上位側または下位側隣接ノードから受信したブルームフィルタ値だけを受け付け、それ以外のノードからブルームフィルタ値を受信したとしても破棄する。
フォワーディングテーブル設定部135は、ブルームフィルタ受信部134から渡されたブルームフィルタ値および該ブルームフィルタ値を送信したノードの識別子に基づいて、フォワーディングテーブル14に経路エントリを設定する。フォワーディングテーブル設定部135は、フォワーディングテーブル14に経路エントリを設定する際、ブルームフィルタ受信部134から渡されたブルームフィルタ値を、グループIDリストブルームフィルタを示す情報とし、該ブルームフィルタ値を送信したノードの識別子を隣接ノードを示す情報とする経路エントリを登録する。また、フォワーディングテーブル設定部135は、登録しようとしたエントリと同じ隣接ノードをもつエントリが既に存在する場合は当該エントリを上書きする。
フォワーディングテーブル14は、グループ毎の同報配信データを転送する際にどの隣接ノードに転送すべきかを決定するために参照されるテーブルである。フォワーディングテーブル14に設定されるエントリの例を図5に示す。図5に示すフォワーディングテーブルは、グループIDリストブルームフィルタと隣接ノードとを対にする1つのエントリが設定されている。ここで、グループIDリストブルームフィルタとは、ツリートポロジにおいて各隣接ノードの側に存在するノード群が属するグループの識別子のリスト(グループIDリスト)を表すブルームフィルタ値である。このブルームフィルタ値をチェックすることによって、対応する隣接ノードの側に、あるグループIDに属するノードが存在するかどうかを判定することができる。
例えば、図5に示す例からは、隣接ノードの端末T1の側に、ブルームフィルタ値“11111111”で表されるグループIDリストに含まれるグループ(本例では、グループAとグループBとグループC)に属する端末が存在していることがわかる。同様に、図5に示す例からは、隣接ノードの端末T5の側に、ブルームフィルタ値“01100100”で表されるグループIDリストに含まれるグループ(本例では、グループA)に属する端末が存在していることがわかる。同様に、図5に示す例からは、隣接ノードの端末T6の側に、ブルームフィルタ値“01100100”で表されるグループIDリストに含まれるグループ(本例では、グループA)に属する端末が存在していることがわかる。同様に、図5に示す例からは、隣接ノードの端末T7の側に、ブルームフィルタ値“10010010”で表されるグループIDリストに含まれるグループ(本例では、グループB)に属する端末が存在していることがわかる。
同報配信データ転送部15は、グループ毎の同報配信データを転送する際に、該データをどの隣接ノードに対して転送すべきかをフォワーディングテーブル14を参照して判定し、判定結果に基づき転送すべき隣接ノードにそのグループ毎の同報配信データを転送する。どの隣接ノードに対して転送すべきか判定する方法を説明する。まず、同報配信データ転送部15は、同報配信データのヘッダに含まれる対象グループIDに基づき、ブルームフィルタクエリ生成部16を介して該対象グループIDに対応する問い合わせ用のクエリを生成する。そして、同報配信データ転送部15は、フォワーディングテーブル14においてグループIDリストブルームフィルタと問い合わせ用のクエリとの論理積が該クエリと同じ値になるエントリを検索する。同報配信データ転送部15は、検索した結果、該当するエントリに対応する全ての隣接ノード(ただし、該同報配信データを送信してきた隣接ノードは除く。)を転送すべき隣接ノードとして判定する。以下では、同報配信データを送信してきた隣接ノードを「上流側の隣接ノード」と表現する場合がある。
ブルームフィルタクエリ生成部16は、同報配信データ転送部15が転送しようとしているデータの同報配信対象となるグループIDから、該データを転送すべき隣接ノードをフォワーディングテーブル14を参照して検索するためのクエリを生成する。クエリは、対象グループIDによって作られるブルームフィルタ値であればよい。
ここで、図12における端末T2が端末T1から受信したグループB宛の同報配信メッセージを転送すべき隣接ノードを検索する例を考える。本例では、フォワーディングテーブル14のエントリは図5に示したものとし、ブルームフィルタクエリ生成部16はグループBに対応するクエリとして“10010010”を生成するものとする。図5に示すフォワーディングテーブルにおいては、クエリとグループIDリストブルームフィルタの論理積がクエリと同じ値になるエントリとして、隣接ノードが端末T1、T7のエントリが該当する。そのうち、端末T1は転送対象である同報配信データを送信してきた隣接ノード、すなわち上流側の隣接ノードであるため除外される。その結果、端末T1からのグループB宛の同報配信データを転送すべき隣接ノードは、端末T7の1つであると判定される。
次に、本実施形態の通信装置(ノード)の動作を説明する。グループIDリストとしてのブルームフィルタ値を他ノードへ通知する動作を図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態の通信装置が隣接ノードにグループIDリストとしてのブルームフィルタ値を送信する際のノードの動作例を示す流れ図である。図6を参照すると、まず、ブルームフィルタ生成部132は、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131を参照し、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に記憶されている受信ブルームフィルタ・グループIDテーブルの内容、すなわち他の隣接から受信したブルームフィルタ値および自ノードのグループIDを用いて、他の隣接ノードの各々に送信するためのブルームフィルタ値を生成する(ステップS101)。ブルームフィルタ生成部132は、この生成動作を、予め設定された一定周期ごとに行ってもよいし、受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に登録されている各々のエントリ(自グループのグループIDや各隣接ノードの受信ブルームフィルタ値)が更新されたタイミングで行ってもよい。
例として、自ノードのグループIDおよび各隣接ノードから受信したブルームフィルタ値が図4の受信ブルームフィルタ・グループID記憶テーブルに示すものであり、図12の端末T2が端末T5に送信するブルームフィルタ値を生成する場合について説明する。まず、ブルームフィルタ生成部132は、自ノードのグループIDである“グループB”のブルームフィルタ値を計算する。ここでは、“グループB”のブルームフィルタ値は“10010010”として計算されたとする。次に、ブルームフィルタ生成部132は、送信対象ノードである端末T5以外の全ての隣接ノード(端末T1,T6,T7)から受信したブルームフィルタ値(“11111111”,“01100100”,“10010010”)と、先に計算した“グループB”のブルームフィルタ値(“10010010”)との論理和を計算する。結果、論理和は”11111111”となり、この値が端末T2から端末T5に送信するブルームフィルタ値となる。
次いで、ブルームフィルタ送信部133は、ステップS101で生成されたブルームフィルタ値を、対応する隣接ノードに対して各々送信する(ステップS102)。なお、ステップS101,S102では1つの隣接ノードに対する処理のみを行うものとする。ブルームフィルタ送信部133は、ステップS101〜S102の処理を必要な隣接ノード分繰り返し行うようにしてもよい。
次に、各ノードがツリートポロジ上における各グループ宛の同報配信データを転送するための経路(すなわち、グループ毎の同報配信経路)を設定する動作を図7を参照して説明する。図7は、隣接ノードからブルームフィルタ値を受信した際のノードの動作例を示す流れ図である。図7を参照すると、まず、ブルームフィルタ受信部134が隣接ノードからブルームフィルタ値を受信する(ステップS201)。
次に、ブルームフィルタ受信部134は、ツリー構成情報保持部12を参照し、受信したブルームフィルタの送信元ノードがツリートポロジにおける上位側または下位側の隣接ノードであるか否かを調べる(ステップS202、S203)。
そして、受信したブルームフィルタの送信元ノードがツリートポロジにおける上位側または下位側の隣接ノードではない場合には(ステップS203のNo)、ブルームフィルタ受信部134は、受信したブルームフィルタは破棄し、本動作を終了する(ステップS205)。
一方、受信したブルームフィルタの送信元ノードがツリートポロジにおける上位側または下位側の隣接ノードである場合には(ステップS203のYes)、ブルームフィルタ受信部134は、受信したブルームフィルタを受理し、受理したブルームフィルタを送信元ノードの情報とともに受信ブルームフィルタ・グループID記憶部131に記憶する(ステップS204)。
また、ブルームフィルタ受信部134は、受信したブルームフィルタを受理すると、フォワーディングテーブル14を参照し、受理したブルームフィルタの送信元ノードと同じ隣接ノードに対応するエントリがフォワーディングテーブル14に既に登録されているか否かを調べる(ステップS206、S207)。
ここで、受理したブルームフィルタの送信元ノードと同じ隣接ノードに対応するエントリがフォワーディングテーブル14に既に登録されている場合には(ステップS207のYes)、ブルームフィルタ受信部134は、フォワーディングテーブル14におけるそのエントリのグループIDリストブルームフィルタの値を、受理したブルームフィルタ値で更新する(ステップS208)。
一方、受理したブルームフィルタの送信元ノードと同じ隣接ノードに対応するエントリがフォワーディングテーブル14に登録されていない場合には(ステップS207のNo)、ブルームフィルタ受信部134は、受理したブルームフィルタ値をグループIDリストブルームフィルタとし、その送信元ノードを隣接ノードとするエントリをフォワーディングテーブル14に新たに追加する(ステップS209)。
以上のように、本実施形態によれば、グループ毎の同報配信経路を設定するために、ツリートポロジ上におけるグループの識別子のリストをブルームフィルタを用いて交換する。ブルームフィルタを用いることによって、グループの識別子のリストを小さなサイズで表現することができ、グループの識別子のリストの通知に必要な制御情報量を削減することが可能となる。
具体的には、偽陽性率1%の場合、1要素(グループ)あたり9.6ビットで、偽陽性率0.1%の場合、14.4ビットでグループの識別子を表現することが可能である。例えば、グループ識別子を8文字(8バイト=64ビット)で表現する場合に比べると、大幅に制御情報量を削減する効果がある。なお、ブルームフィルタを用いる場合、偽陽性が発生することが問題となる。しかし、本実施形態の場合、偽陽性が発生した際は、同報配信データの対象グループに属するノードが存在しない隣接ノードの側へも同報配信データが転送される(すなわち誤配信となる)だけで、最終的にその同報配信データは異なるグループの同報配信データとして受信されず廃棄されることになる。しかし、このときも同報配信データは対象グループに属するノードが存在する方向へ必ず転送されるため、データ転送量が若干増えるだけで機能的には問題がないと言える。
すなわち、通常のユニキャストの経路では、パケットを複数のリンクにコピーして転送するといった同報配信は行われない。そのため、偽陽性が発生し転送先が決定できずに間違った方向に転送されると、そのパケットは宛先へ届かないことになり問題である。しかし、グループ毎同報配信においては、異なるグループに属するノードへ誤配信されることよりも、対象グループに属する全てのノードへ同報配信データが配信されないこと(すなわち非配信)を避けるべきである。そのため、偽陽性の発生は致命的な問題にはならない。ブルームフィルタを使用することによる偽陽性の発生を考慮し、誤配信の発生に伴うデータトラフィックの増加と、ブルームフィルタの使用による制御メッセージ量の削減効果とのトレードオフを考慮して、適切なブルームフィルタ長を決定すべきである。
また、グループIDリストを通知するためにブルームフィルタが交換される。具体的には、ツリートポロジ上の隣接ノード以外から受信したブルームフィルタ値を破棄し、ツリートポロジ上の隣接ノードから受信したブルームフィルタのみを受理して、フォワーディングテーブルに設定する。さらに、これは、他の隣接ノードに送信するブルームフィルタ値を計算するために用いられる。このようにすることにより、グループ毎の同報配信経路をツリートポロジに沿って設定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、たとえ物理的には図13に示したようなループ状のトポロジであってもツリー構成部11が図8に示すようなループのないツリー型トポロジを論理的に構成し、その構成(より具体的には各ノードにおけるリンク)を示すツリー構成情報をツリー構成情報保持部12に記憶しておく。こうすることで、物理トポロジ(および物理リンク)と論理トポロジ(および論理リンク)を分けて認識することを可能にしている。ブルームフィルタ受信部134やブルームフィルタ送信部133は、ツリー構成情報保持部12に記憶されたツリー構成情報を基に論理トポロジを認識する。そして、ブルームフィルタ受信部134やブルームフィルタ送信部133は、ツリー上の隣接ノードからのみブルームフィルタ値を受信し、その他の隣接ノードからは受信しない、またツリー上の隣接ノードにのみ計算したブルームフィルタ値を送信するといった制御を行う。そのため、上述したようなループ状のトポロジでブルームフィルタ値が送受信されることを防ぐことができる。
次に、本発明の概要を説明する。図9は、本発明の概要を示すブロック図である。図9に示す通信装置500は、同じグループに属する通信装置間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信を行う通信システムが備える通信装置であって、ブルームフィルタ送信手段501と、グループ毎同報配信経路設定手段502とを備えている。なお、通信装置500は、ネットワークを介して1以上の通信装置と接続されているものとする。
ブルームフィルタ送信手段501(例えば、ブルームフィルタ送信部133)は、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、当該隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信する。
グループ毎同報配信経路設定手段502(例えば、ブルームフィルタ受信部134およびフォワーディングテーブル設定部135)は、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定する。
このような構成を、ネットワーク上の各通信装置が備えることによって、経路設定時の制御情報によるトラフィック量だけでなく、データ配信時のデータトラフィック量を抑えたグループ毎の同報配信を可能とする。
また、ブルームフィルタ送信手段501は、自ノードが属するグループの識別子から生成したブルームフィルタ値と、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したブルームフィルタ値のうち、送信対象とした隣接ノード以外の全ての隣接ノードから受信したブルームフィルタ値との論理和を、グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値として各隣接ノードに送信してもよい。このような構成によれば、各隣接ノードに送信するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を簡単に生成することができ、通知に係る処理の時間短縮にもつながる。
また、グループ毎同報通信経路設定手段502は、ツリー状のトポロジにおける隣接ノード以外からブルームフィルタ値を受信した場合には、受信したブルームフィルタ値をフォワーディングテーブルに設定せずに破棄してもよい。このような構成によれば、仮に通信ネットワーク内に本発明によるブルームフィルタ送信手段を備えない通信装置が参入してきたとしても、パケット転送のループにつながるような正しくない経路設定がされることを防ぐことができる。
また、通信装置500は、さらにグループ毎同報配信データ転送手段503や、ツリー構成手段504、ツリー構成情報保持手段505を備える構成であってもよい。図10は、本発明による通信装置の他の構成例を示すブロック図である。図10に示す通信装置500は、さらにグループ毎同報配信データ転送手段503と、ツリー構成手段504と、ツリー構成情報保持手段505とを備えている。
グループ毎同報配信データ転送手段503(例えば、同報配信データ転送部15)は、グループ毎同報配信データを転送する際に、フォワーディングテーブルに登録されているエントリのうち、エントリに含まれるブルームフィルタ値と、当該グループ毎同報配信データの配信対象となるグループの識別子から生成したブルームフィルタ値であるブルームフィルタクエリとの論理積が該ブルームフィルタクエリの値に一致するエントリに含まれる隣接ノードであって、当該グループ毎同報配信データの上流側の隣接ノード以外の隣接ノードに、当該グループ毎同報配信データを転送する。なお、本構成では、グループ毎同報通信経路設定手段502は、ツリー状のトポロジにおける隣接ノードから受信したグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードとを対応づけて、フォワーディングテーブルのエントリとして登録するものとしている。
このような構成によれば、グループ毎同報データの転送先を容易に決定することができる。なお、仮にブルームフィルタに偽陽性が発生したとしても、同報配信データは対象グループに属するノードが存在する方向へ必ず転送されるため、データ転送量が若干増えるだけで機能的には問題がない。
また、ツリー構成手段504(例えば、ツリー構成部11)は、少なくともグループ毎の同報配信を行うためのツリー状のトポロジを論理的に構成する。
ツリー情報保持手段505(例えば、ツリー構成情報保持部12)は、少なくともツリー構成手段によって構成されたツリー状のトポロジにおける隣接ノードを示す情報を保持する。ツリー構成手段504およびツリー情報保持手段505を備える構成によれば、たとえ物理的にはループ状のトポロジであったとしても、グループ毎同報配信経路が正しくルーティングテーブルに設定されないことに起因するパケット転送のループの発生を防ぐことができる。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2011年9月9日に出願された日本特許出願2011−197259を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、同じグループに属するノード間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信を行う通信システムに好適に適用可能である。
T1〜T12 端末
10 通信装置
11 ツリー構成部
12 ツリー構成情報保持部
13 ブルームフィルタ交換部
131 受信ブルームフィルタ・グループID記憶部
132 ブルームフィルタ生成部
133 ブルームフィルタ送信部
134 ブルームフィルタ受信部
135 フォワーディングテーブル設定部
14 フォワーディングテーブル
15 同報配信データ転送部
16 ブルームフィルタクエリ生成部
501 ブルームフィルタ送信手段
502 グループ毎同報配信経路設定手段
503 グループ毎同報配信データ転送手段
504 ツリー構成手段
505 ツリー構成情報保持手段
10 通信装置
11 ツリー構成部
12 ツリー構成情報保持部
13 ブルームフィルタ交換部
131 受信ブルームフィルタ・グループID記憶部
132 ブルームフィルタ生成部
133 ブルームフィルタ送信部
134 ブルームフィルタ受信部
135 フォワーディングテーブル設定部
14 フォワーディングテーブル
15 同報配信データ転送部
16 ブルームフィルタクエリ生成部
501 ブルームフィルタ送信手段
502 グループ毎同報配信経路設定手段
503 グループ毎同報配信データ転送手段
504 ツリー構成手段
505 ツリー構成情報保持手段
Claims (10)
- 同じグループに属するノード間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信の経路を設定するためのグループ毎同報配信経路設定方法であって、
各ノードが、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、前記各隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信し、
各ノードが、前記ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信した前記グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定する
ことを特徴とするグループ毎同報配信経路設定方法。 - 各ノードが、自ノードが属するグループの識別子から生成したブルームフィルタ値と、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したブルームフィルタ値のうち、送信対象とした隣接ノード以外の全ての隣接ノードから受信したブルームフィルタ値との論理和を、グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値として各隣接ノードに送信する
請求項1に記載のグループ毎同報配信経路設定方法。 - 各ノードが、ツリー状のトポロジにおける隣接ノードから受信した前記グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードとを対応づけて、フォワーディングテーブルのエントリとして登録し、
各ノードが、同報配信データの転送先を、前記フォワーディングテーブルに登録されているエントリのうち、前記エントリに含まれるブルームフィルタ値と、当該グループ毎同報配信データの配信対象となるグループの識別子から生成したブルームフィルタ値であるブルームフィルタクエリとの論理積が該ブルームフィルタクエリの値に一致するエントリに含まれる隣接ノードであって、当該グループ毎同報配信データの上流側の隣接ノード以外の隣接ノードに決定する
請求項1または請求項2に記載のグループ毎同報配信経路設定方法。 - 各ノードが、ツリー状のトポロジにおける隣接ノード以外からグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を受信した場合には、受信したブルームフィルタ値をフォワーディングテーブルに設定せずに破棄する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のグループ毎同報配信経路設定方法。 - 各ノードが、少なくともグループ毎の同報配信を行うためのツリー状のトポロジを論理的に構成して、少なくとも構成されたツリー状のトポロジにおける隣接ノードを示す情報を保持し、
各ノードが、前記保持しているツリー状のトポロジにおける隣接ノードを示す情報を参照して、送信先または送信元ノードがツリー状のトポロジにおける隣接ノードか否かを判定する
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のグループ毎同報配信経路設定方法。 - 同じグループに属する通信装置間でデータを交換または共有するためのグループ毎同報配信を行う通信システムが備える通信装置であって、
ネットワークを介して1以上の通信装置と接続され、
ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードに対して、前記各隣接ノードから見て自ノード側に存在するノード群が属するグループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値を送信するブルームフィルタ送信手段と、
前記ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信した前記グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードの情報に基づいて、フォワーディングテーブルを設定するグループ毎同報通信経路設定手段とを備えた
ことを特徴とする通信装置。 - ブルームフィルタ送信手段は、自ノードが属するグループの識別子から生成したブルームフィルタ値と、ツリー状のトポロジにおける各隣接ノードから受信したブルームフィルタ値のうち、送信対象とした隣接ノード以外の全ての隣接ノードから受信したブルームフィルタ値との論理和を、グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値として各隣接ノードに送信する
請求項6に記載の通信装置。 - グループ毎同報通信経路設定手段は、ツリー状のトポロジにおける隣接ノードから受信した前記グループの識別子のリストを表すブルームフィルタ値と、当該ブルームフィルタ値を送信した隣接ノードとを対応づけて、フォワーディングテーブルのエントリとして登録し、
グループ毎同報配信データを転送する際に、前記フォワーディングテーブルに登録されているエントリのうち、前記エントリに含まれるブルームフィルタ値と、当該グループ毎同報配信データの配信対象となるグループの識別子から生成したブルームフィルタ値であるブルームフィルタクエリとの論理積が該ブルームフィルタクエリの値に一致するエントリに含まれる隣接ノードであって、当該グループ毎同報配信データの上流側の隣接ノード以外の隣接ノードに、当該グループ毎同報配信データを転送するグループ毎同報配信データ転送手段を備えた
請求項6または請求項7に記載の通信装置。 - グループ毎同報通信経路設定手段は、ツリー状のトポロジにおける隣接ノード以外からブルームフィルタ値を受信した場合には、受信したブルームフィルタ値をフォワーディングテーブルに設定せずに破棄する
請求項6から請求項8のうちのいずれか1項に記載の通信装置。 - 少なくともグループ毎の同報配信を行うためのツリー状のトポロジを論理的に構成するツリー構成手段と、
少なくとも前記ツリー構成手段によって構成されたツリー状のトポロジにおける隣接ノードを示す情報を保持するツリー情報保持手段とを備えた
請求項6から請求項9のうちのいずれか1項に記載の通信装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011197259 | 2011-09-09 | ||
JP2011197259 | 2011-09-09 | ||
PCT/JP2012/005517 WO2013035286A1 (ja) | 2011-09-09 | 2012-08-31 | グループ毎同報配信経路設定方法および通信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2013035286A1 true JPWO2013035286A1 (ja) | 2015-03-23 |
JP6003893B2 JP6003893B2 (ja) | 2016-10-05 |
Family
ID=47831758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013532426A Active JP6003893B2 (ja) | 2011-09-09 | 2012-08-31 | グループ毎同報配信経路設定方法および通信装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6003893B2 (ja) |
WO (1) | WO2013035286A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6331715B2 (ja) * | 2014-06-02 | 2018-05-30 | 富士通株式会社 | 情報生成装置、ネットワークシステム、及び情報生成方法 |
JP6745245B2 (ja) * | 2017-06-15 | 2020-08-26 | Kddi株式会社 | 送信制御装置、送信制御方法及び送信制御プログラム |
CN113099326A (zh) | 2018-08-15 | 2021-07-09 | 华为技术有限公司 | Odn的逻辑拓扑信息的获取方法、装置、设备和存储介质 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007207013A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Toshiba Corp | 情報処理装置、情報共有プログラム |
JP2010531086A (ja) * | 2007-06-15 | 2010-09-16 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 重複セルを発見する方法 |
-
2012
- 2012-08-31 WO PCT/JP2012/005517 patent/WO2013035286A1/ja active Application Filing
- 2012-08-31 JP JP2013532426A patent/JP6003893B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007207013A (ja) * | 2006-02-02 | 2007-08-16 | Toshiba Corp | 情報処理装置、情報共有プログラム |
JP2010531086A (ja) * | 2007-06-15 | 2010-09-16 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 重複セルを発見する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2013035286A1 (ja) | 2013-03-14 |
JP6003893B2 (ja) | 2016-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11411853B2 (en) | Link-state advertisement LSA sending method, apparatus, and system | |
EP3046294B1 (en) | System and method for efficient name-based content routing using link-state information in information-centric networks | |
CN102150148B (zh) | 层2拓扑中针对单播帧和多播帧的差别化服务 | |
US9008088B2 (en) | Multicast implementation in a link state protocol controlled ethernet network | |
CN107623630B (zh) | 一种位索引显式复制信息传递方法和装置 | |
US8578054B2 (en) | Computing disjoint paths for reactive routing mesh networks | |
US8059647B2 (en) | Multicast implementation in a link state protocol controlled ethernet network | |
EP3038327B1 (en) | System and method for multi-source multicasting in content-centric networks | |
CN102986176A (zh) | 用于bgp mac-vpn的mpls标签分配的方法和装置 | |
CN114978978B (zh) | 一种算力资源调度方法、装置、电子设备及介质 | |
US10931530B1 (en) | Managing routing resources of a network | |
CN104335537A (zh) | 用于层2多播多路径传送的系统和方法 | |
EP2989755B1 (en) | Efficient multicast delivery to dually connected (vpc) hosts in overlay networks | |
CN103873373A (zh) | 一种组播数据报文转发方法及设备 | |
US11627066B2 (en) | IGP topology information and use for BIER-TE | |
JP5754267B2 (ja) | 中継装置及び中継制御方法 | |
JP6003893B2 (ja) | グループ毎同報配信経路設定方法および通信装置 | |
CN100496023C (zh) | 一种传输链路状态信息的方法 | |
US10680931B2 (en) | Ingress gateway selection for a shortest path bridging network to support inter domain multicast routing | |
CN104702510B (zh) | 一种rpr网络中的报文转发方法及装置 | |
EP3958517B1 (en) | Weighted multicast join load balance | |
CN107276774B (zh) | 一种组播报文传输方法以及转发设备 | |
Jiao | Research of tree-based multicast routing protocols for ad hoc networks | |
CN103685037B (zh) | 一种桥媒质访问控制地址变化的处理方法和第一节点 | |
Liu et al. | Generic fault-avoidance routing protocol for data center networks |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150703 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160809 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160822 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6003893 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |