JPWO2012095983A1 - スケジューリング方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施例1にかかるスケジューリング方法を示すフローチャートである。図1に示すように、実施例1にかかるスケジューリング方法では、まず、処理の割り当て及び回収を行う装置、例えば基地局は、基地局の通信範囲内にある第1端末から第1情報、第2情報及び第3情報を取得する(ステップS1)。次いで、処理の割り当て及び回収を行う装置は、取得した第1情報、第2情報及び第3情報に基づいて、第1端末に割り当てた処理を回収するか否かを判定する(ステップS2)。処理の割り当て及び回収を行う装置は、処理を回収する場合には(ステップS2:Yes)、回収した処理を、基地局の通信範囲内にある第2端末に割り当てる(ステップS3)。第2端末は、割り当てられた処理を行う。処理を回収しない場合には(ステップS2:No)、第1端末が引き続き処理を行う。
・移動体通信システムの説明
図2は、実施例2にかかるスケジューリング方法を適用した移動体通信システムを示すブロック図である。図2に示すように、実施例2にかかる移動体通信システムでは、キャリアネットワーク1に複数の上位局、例えば中継局2,3が接続されている。各中継局2,3にはそれぞれ例えば一つ以上の基地局4〜9が接続されている。中継局2に接続された例えば複数の基地局4〜6は同じグループに含まれている。中継局3に接続された例えば複数の基地局7〜9は基地局4〜6とは別のグループに含まれている。
図3は、実施例2にかかる基地局を示すブロック図である。各基地局4〜9の構成は同様であるので、ここでは基地局4の構成について説明する。図3に示すように、基地局4は、例えば、一つ以上のCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)21、ネットワーク通信部22、メモリ23及び端末通信部24がバス25を介して相互に接続された構成を有する。
図4は、実施例2にかかる基地局の端末管理データベースのレコードの一例を示す模式図である。図4に示すように、端末管理データベース26のレコードには、端末ID(端末識別子)、ステータス、接続先基地局、ネゴシエーション情報、バッテリ残量及び通信品質の各フィールドが含まれている。
基地局4は、基地局データベース27に格納されている情報により、同じグループ内の他の基地局を認識することができる。基地局データベース27に格納される情報の一例として、例えば基地局のアドレスが挙げられる。基地局のアドレスの一例として、例えばIPアドレスが挙げられる。
図5は、実施例2にかかる端末を示す模式図である。図5に示すように、端末14では、例えばアプリケーション41や、分散処理の一つとして割り当てられた処理42が実行される。端末14は自身のバッテリ残量43の情報及びネゴシエーション情報44を有する。ネゴシエーション情報44は、端末がネゴシエーションを行っている基地局の例えばアドレスの情報(IPアドレスなど)であってもよい。
[分散処理全体の説明]
図6は、実施例2にかかるスケジューリング方法における分散処理を示すフローチャートである。図6に示すように、実施例2では、まずサービスサーバは、キャリアサーバが用意するクラウドの機能を呼び出す(ステップS11)。このような一部の必要なサービスを読み出して実行する形態はいわゆるSaaS(Software as a Service)と呼ばれることがある。呼び出されるクラウドの機能の一例として、例えばウェブ(WEB)の検索機能が挙げられる。
図7は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末の登録処理を示すフローチャートである。端末が基地局の通信範囲内へ移動してきたとき、端末は基地局に対してネゴシエーションを要求する。基地局のスケジューラはネゴシエーションの要求に対して端末管理ライブラリを呼び出す。
図8は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末のステータス更新処理を示すフローチャートである。端末が基地局の通信範囲内へさらに移動してきたとき、端末はハンドオーバーを行い、基地局との接続を確立する。基地局のスケジューラはハンドオーバーに対して端末管理ライブラリを呼び出す。
図9は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末の削除処理を示すフローチャートである。端末が接続中の基地局から離れていくと電波強度が低下していく。やがて、端末は基地局とのネゴシエーションを切断する。基地局のスケジューラはネゴシエーションの切断に対して端末管理ライブラリを呼び出す。図9に示すように、端末管理ライブラリは端末管理データベースの、ネゴシエーションを切断した端末に対応するエントリを削除し(ステップS41)、端末の削除処理を終了する。
図10は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理の割り当て処理を示すフローチャートである。基地局はキャリアサーバや他の基地局から、端末に行わせる処理を割り当てられる。基地局のスケジューラは処理の割り当てに対して分散処理ライブラリを呼び出す。説明の便宜上、主たる基地局を基地局Cとし、基地局Cと同じグループの別の基地局を基地局Dとして区別する。
図11は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理結果の受け取り処理を示すフローチャートである。端末は、割り当てられた処理を終了すると、接続している基地局に対して処理結果を送信する。基地局のスケジューラは処理結果を受け取ると分散処理ライブラリを呼び出す。
図12は、実施例2にかかるスケジューリング方法における問い合わせの応答処理を示すフローチャートである。上述したように、基地局は、別の基地局から、ステータスが「空き」である端末があるか否か(ステップS56)、あるいは端末のステータス(ステップS34)の問い合わせを受けることがある。基地局は、別の基地局から問い合わせを受けると問合せ応答ライブラリを呼び出す。
図13及び図14は、実施例2にかかるスケジューリング方法における割り当て処理の回収処理を示すフローチャートである。移動体通信システムでは、端末が移動するので、端末の状態は常に変化している。基地局のスケジューラは、接続している端末ごとに周期的に回収ライブラリを呼び出して端末のパラメータを収集することによって、端末の状態を監視している。基地局と端末とはお互いに通信要求がなくても、一定の間隔で通信を行っており、通信可能状態にあることを確認している。この基地局と端末との間の一定間隔での通信タイミングに同期して、基地局のスケジューラが回収ライブラリを呼び出してもよい。そして、回収ライブラリは端末ごとに、以下に説明する割り当て処理の回収処理を行う。
図15は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理を回収する場合の端末管理データベースの一例を示す模式図である。図15において、基地局A及び基地局Bは、[端末管理ライブラリによる端末のステータス更新処理の説明]の項において説明したとおりである(図16においても同様)。なお、図15には、端末管理データベースが、端末IDフィールドを省略して示されている(図16においても同様)。図15に示す例では、基地局Aと基地局Bとは、異なるグループに属しているとする。端末のバッテリ残量は十分であるとする。以下の説明において、バッテリ残量及び通信品質は一例であり、他の数値であることもある。
端末が基地局Aとだけ通信しているときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。基地局Aの端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリのステータス、接続先基地局、ネゴシエーション情報、バッテリ残量及び通信品質は、それぞれ「処理中」、基地局Aのアドレス、基地局Aのアドレス、例えば80%及び例えば10Mbpsである(図15、符号51)。以下、同様の説明を、「基地局Aのエントリ51において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局A、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps」と表す。基地局Bの端末管理データベースには、当該端末に対応するエントリが存在しない(図15、符号52)。以下、同様の説明を、「基地局Bのエントリ52において、エントリなし」と表す。
基地局Aの通信範囲内を移動している端末は、基地局Aと基地局Bとの境界に近づくと基地局Bとの間でネゴシエーションを開始する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ53において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
基地局Bのエントリ54において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:登録なし、バッテリ残量:登録なし、通信品質:登録なし
基地局Aと端末との間の通信品質がさらに悪化すると、基地局Aは、端末に割り当てた処理を回収する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ55において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
基地局Bのエントリ56において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
ハンドオーバーが発生するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ57において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば0.1Mbps
基地局Bのエントリ58において、ステータス:「空き」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
端末と基地局Aとの間の通信が途絶すると、基地局Aは端末管理データベースから、当該端末に対応するエントリを削除するので、エントリがなくなる。端末と基地局Aとの間の通信が途絶するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ59において、エントリなし
基地局Bのエントリ60において、ステータス:「空き」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
図16は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理を回収しない場合の端末管理データベースの一例を示す模式図である。図16に示す例では、基地局Aと基地局Bとは、同じグループに属しているとする。端末のバッテリ残量は十分であるとする。以下の説明において、バッテリ残量及び通信品質は一例であり、他の数値であることもある。
端末が基地局Aとだけ通信しているときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ71において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局A、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
基地局Bのエントリ72において、エントリなし
基地局Aの通信範囲内を移動している端末は、基地局Aと基地局Bとの境界に近づくと基地局Bとの間でネゴシエーションを開始する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ73において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
基地局Bのエントリ74において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:登録なし、バッテリ残量:登録なし、通信品質:登録なし
基地局Aと端末との間の通信品質がさらに悪化しても、基地局Aと基地局Bとが同じグループに属するので、基地局Aは、端末に割り当てた処理を回収しない。端末に割り当てられた処理は基地局Aから基地局Bに引き継がれる。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ75において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
基地局Bのエントリ76において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
ハンドオーバーが発生するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ77において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば0.1Mbps
基地局Bのエントリ78において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
端末と基地局Aとの間の通信が途絶すると、基地局Aは端末管理データベースから、当該端末に対応するエントリを削除するので、エントリがなくなる。端末と基地局Aとの間の通信が途絶するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ79において、エントリなし
基地局Bのエントリ80において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
14 第1端末
26 第1端末管理メモリ
27 基地局メモリ
42 第1処理
43 第1情報
44 第3情報
図1は、実施例1にかかるスケジューリング方法を示すフローチャートである。図1に示すように、実施例1にかかるスケジューリング方法では、まず、処理の割り当て及び回収を行う装置、例えば基地局は、基地局の通信範囲内にある第1端末から第1情報、第2情報及び第3情報を取得する(ステップS1)。次いで、処理の割り当て及び回収を行う装置は、取得した第1情報、第2情報及び第3情報に基づいて、第1端末に割り当てた処理を回収するか否かを判定する(ステップS2)。処理の割り当て及び回収を行う装置は、処理を回収する場合には(ステップS2:Yes)、回収した処理を、基地局の通信範囲内にある第2端末に割り当てる(ステップS3)。第2端末は、割り当てられた処理を行う。処理を回収しない場合には(ステップS2:No)、第1端末が引き続き処理を行う。
・移動体通信システムの説明
図2は、実施例2にかかるスケジューリング方法を適用した移動体通信システムを示すブロック図である。図2に示すように、実施例2にかかる移動体通信システムでは、キャリアネットワーク1に複数の上位局、例えば中継局2,3が接続されている。各中継局2,3にはそれぞれ例えば一つ以上の基地局4〜9が接続されている。中継局2に接続された例えば複数の基地局4〜6は同じグループに含まれている。中継局3に接続された例えば複数の基地局7〜9は基地局4〜6とは別のグループに含まれている。
図3は、実施例2にかかる基地局を示すブロック図である。各基地局4〜9の構成は同様であるので、ここでは基地局4の構成について説明する。図3に示すように、基地局4は、例えば、一つ以上のCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)21、ネットワーク通信部22、メモリ23及び端末通信部24がバス25を介して相互に接続された構成を有する。
図4は、実施例2にかかる基地局の端末管理データベースのレコードの一例を示す模式図である。図4に示すように、端末管理データベース26のレコードには、端末ID(端末識別子)、ステータス、接続先基地局、ネゴシエーション情報、バッテリ残量及び通信品質の各フィールドが含まれている。
基地局4は、基地局データベース27に格納されている情報により、同じグループ内の他の基地局を認識することができる。基地局データベース27に格納される情報の一例として、例えば基地局のアドレスが挙げられる。基地局のアドレスの一例として、例えばIPアドレスが挙げられる。
図5は、実施例2にかかる端末を示す模式図である。図5に示すように、端末14では、例えばアプリケーション41や、分散処理の一つとして割り当てられた処理42が実行される。端末14は自身のバッテリ残量43の情報及びネゴシエーション情報44を有する。ネゴシエーション情報44は、端末がネゴシエーションを行っている基地局の例えばアドレスの情報(IPアドレスなど)であってもよい。
[分散処理全体の説明]
図6は、実施例2にかかるスケジューリング方法における分散処理を示すフローチャートである。図6に示すように、実施例2では、まずサービスサーバは、キャリアサーバが用意するクラウドの機能を呼び出す(ステップS11)。このような一部の必要なサービスを読み出して実行する形態はいわゆるSaaS(Software as a Service)と呼ばれることがある。呼び出されるクラウドの機能の一例として、例えばウェブ(WEB)の検索機能が挙げられる。
図7は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末の登録処理を示すフローチャートである。端末が基地局の通信範囲内へ移動してきたとき、端末は基地局に対してネゴシエーションを要求する。基地局のスケジューラはネゴシエーションの要求に対して端末管理ライブラリを呼び出す。
図8は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末のステータス更新処理を示すフローチャートである。端末が基地局の通信範囲内へさらに移動してきたとき、端末はハンドオーバーを行い、基地局との接続を確立する。基地局のスケジューラはハンドオーバーに対して端末管理ライブラリを呼び出す。
図9は、実施例2にかかるスケジューリング方法における端末の削除処理を示すフローチャートである。端末が接続中の基地局から離れていくと電波強度が低下していく。やがて、端末は基地局とのネゴシエーションを切断する。基地局のスケジューラはネゴシエーションの切断に対して端末管理ライブラリを呼び出す。図9に示すように、端末管理ライブラリは端末管理データベースの、ネゴシエーションを切断した端末に対応するエントリを削除し(ステップS41)、端末の削除処理を終了する。
図10は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理の割り当て処理を示すフローチャートである。基地局はキャリアサーバや他の基地局から、端末に行わせる処理を割り当てられる。基地局のスケジューラは処理の割り当てに対して分散処理ライブラリを呼び出す。説明の便宜上、主たる基地局を基地局Cとし、基地局Cと同じグループの別の基地局を基地局Dとして区別する。
図11は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理結果の受け取り処理を示すフローチャートである。端末は、割り当てられた処理を終了すると、接続している基地局に対して処理結果を送信する。基地局のスケジューラは処理結果を受け取ると分散処理ライブラリを呼び出す。
図12は、実施例2にかかるスケジューリング方法における問い合わせの応答処理を示すフローチャートである。上述したように、基地局は、別の基地局から、ステータスが「空き」である端末があるか否か(ステップS56)、あるいは端末のステータス(ステップS34)の問い合わせを受けることがある。基地局は、別の基地局から問い合わせを受けると問合せ応答ライブラリを呼び出す。
図13及び図14は、実施例2にかかるスケジューリング方法における割り当て処理の回収処理を示すフローチャートである。移動体通信システムでは、端末が移動するので、端末の状態は常に変化している。基地局のスケジューラは、接続している端末ごとに周期的に回収ライブラリを呼び出して端末のパラメータを収集することによって、端末の状態を監視している。基地局と端末とはお互いに通信要求がなくても、一定の間隔で通信を行っており、通信可能状態にあることを確認している。この基地局と端末との間の一定間隔での通信タイミングに同期して、基地局のスケジューラが回収ライブラリを呼び出してもよい。そして、回収ライブラリは端末ごとに、以下に説明する割り当て処理の回収処理を行う。
図15は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理を回収する場合の端末管理データベースの一例を示す模式図である。図15において、基地局A及び基地局Bは、[端末管理ライブラリによる端末のステータス更新処理の説明]の項において説明したとおりである(図16においても同様)。なお、図15には、端末管理データベースが、端末IDフィールドを省略して示されている(図16においても同様)。図15に示す例では、基地局Aと基地局Bとは、異なるグループに属しているとする。端末のバッテリ残量は十分であるとする。以下の説明において、バッテリ残量及び通信品質は一例であり、他の数値であることもある。
端末が基地局Aとだけ通信しているときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。基地局Aの端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリのステータス、接続先基地局、ネゴシエーション情報、バッテリ残量及び通信品質は、それぞれ「処理中」、基地局Aのアドレス、基地局Aのアドレス、例えば80%及び例えば10Mbpsである(図15、符号51)。以下、同様の説明を、「基地局Aのエントリ51において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局A、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps」と表す。基地局Bの端末管理データベースには、当該端末に対応するエントリが存在しない(図15、符号52)。以下、同様の説明を、「基地局Bのエントリ52において、エントリなし」と表す。
基地局Aの通信範囲内を移動している端末は、基地局Aと基地局Bとの境界に近づくと基地局Bとの間でネゴシエーションを開始する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ53において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
基地局Bのエントリ54において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:登録なし、バッテリ残量:登録なし、通信品質:登録なし
基地局Aと端末との間の通信品質がさらに悪化すると、基地局Aは、端末に割り当てた処理を回収する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ55において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
基地局Bのエントリ56において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
ハンドオーバーが発生するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ57において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば0.1Mbps
基地局Bのエントリ58において、ステータス:「空き」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
端末と基地局Aとの間の通信が途絶すると、基地局Aは端末管理データベースから、当該端末に対応するエントリを削除するので、エントリがなくなる。端末と基地局Aとの間の通信が途絶するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ59において、エントリなし
基地局Bのエントリ60において、ステータス:「空き」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
図16は、実施例2にかかるスケジューリング方法における処理を回収しない場合の端末管理データベースの一例を示す模式図である。図16に示す例では、基地局Aと基地局Bとは、同じグループに属しているとする。端末のバッテリ残量は十分であるとする。以下の説明において、バッテリ残量及び通信品質は一例であり、他の数値であることもある。
端末が基地局Aとだけ通信しているときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ71において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局A、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
基地局Bのエントリ72において、エントリなし
基地局Aの通信範囲内を移動している端末は、基地局Aと基地局Bとの境界に近づくと基地局Bとの間でネゴシエーションを開始する。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ73において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
基地局Bのエントリ74において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:登録なし、バッテリ残量:登録なし、通信品質:登録なし
基地局Aと端末との間の通信品質がさらに悪化しても、基地局Aと基地局Bとが同じグループに属するので、基地局Aは、端末に割り当てた処理を回収しない。端末に割り当てられた処理は基地局Aから基地局Bに引き継がれる。このときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ75において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
基地局Bのエントリ76において、ステータス:「割当禁止」、接続先基地局:基地局A、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば1Mbps
ハンドオーバーが発生するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ77において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば0.1Mbps
基地局Bのエントリ78において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば3Mbps
端末と基地局Aとの間の通信が途絶すると、基地局Aは端末管理データベースから、当該端末に対応するエントリを削除するので、エントリがなくなる。端末と基地局Aとの間の通信が途絶するときの基地局A及び基地局Bの各端末管理データベースの、当該端末に対応するエントリは次のとおりである。
基地局Aのエントリ79において、エントリなし
基地局Bのエントリ80において、ステータス:「処理中」、接続先基地局:基地局B、ネゴシエーション情報:基地局B、バッテリ残量:例えば80%、通信品質:例えば10Mbps
前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報に基づいて、前記第1端末に割り当てた第1処理を回収するか否かを判定し、
前記第1処理を回収する場合には、前記第1処理を前記第1基地局の通信範囲内にある第2端末に割り当てること
を特徴とするスケジューリング方法。
前記バッテリ残量が所定値よりも少ないときに前記第1処理を回収すること
を特徴とする付記1に記載のスケジューリング方法。
前記電波強度または前記通信速度が所定値よりも低いときに前記第3情報に基づいて前記第1処理を回収するか否かを判定すること
を特徴とする付記1に記載のスケジューリング方法。
前記電波強度または前記通信速度が所定値よりも低いときに前記第3情報に基づいて前記第1処理を回収するか否かを判定すること
を特徴とする付記2に記載のスケジューリング方法。
前記第2基地局が基地局メモリに登録されていないときは、前記第1処理を回収すること
を特徴とする付記3に記載のスケジューリング方法。
前記第2基地局が基地局メモリに登録されていないときは、前記第1処理を回収すること
を特徴とする付記4に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記1乃至付記6の何れか一に記載のスケジューリング方法。
前記第1ステータスが設定される第1端末が検索されるときは、前記第1端末に処理を割り当て、
前記第1ステータスが設定される第1端末が検索されないときは、基地局メモリに登録される第2基地局と通信するとともに前記第1ステータスが設定される第2端末を検索し、前記第2端末に処理を割り当てること
を特徴とするスケジューリング方法。
を特徴とする付記8に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記8に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記9に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記8に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記9に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記10に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記11に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記8に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記9に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記10に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記11に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記12に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記13に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記14に記載のスケジューリング方法。
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする付記15に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記16に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記17に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記18に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記19に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記20に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記21に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記22に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記23に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記8乃至付記31の何れか一に記載のスケジューリング方法。
を特徴とする付記8乃至付記31の何れか一に記載のスケジューリング方法。
14 第1端末
26 第1端末管理メモリ
27 基地局メモリ
42 第1処理
43 第1情報
44 第3情報
Claims (13)
- 第1基地局の通信範囲内にある第1端末から第1情報、第2情報及び第3情報を取得し、
前記第1情報、前記第2情報及び前記第3情報に基づいて、前記第1端末に割り当てた第1処理を回収するか否かを判定し、
前記第1処理を回収する場合には、前記第1処理を前記第1基地局の通信範囲内にある第2端末に割り当てること
を特徴とするスケジューリング方法。 - 前記第1情報は前記第1端末のバッテリ残量を含み、
前記バッテリ残量が所定値よりも少ないときに前記第1処理を回収すること
を特徴とする請求項1に記載のスケジューリング方法。 - 前記第2情報は前記第1基地局と前記第1端末との間の電波強度または通信速度を含み、
前記電波強度または前記通信速度が所定値よりも低いときに前記第3情報に基づいて前記第1処理を回収するか否かを判定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のスケジューリング方法。 - 前記第3情報は、前記第1端末が次に通信する第2基地局の情報を含み、
前記第2基地局が基地局メモリに登録されていないときは、前記第1処理を回収すること
を特徴とする請求項3に記載のスケジューリング方法。 - 前記第1処理を回収する場合には、前記第1端末に新たな処理を割り当てることができないことを示す第1ステータスを設定すること
を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載のスケジューリング方法。 - 第1基地局の第1端末管理メモリから、第1ステータスが設定されるとともに前記第1基地局と通信を行う端末を検索し、
前記第1ステータスが設定される第1端末が検索されるときは、前記第1端末に処理を割り当て、
前記第1ステータスが設定される第1端末が検索されないときは、基地局メモリに登録される第2基地局と通信するとともに前記第1ステータスが設定される第2端末を検索し、前記第2端末に処理を割り当てること
を特徴とするスケジューリング方法。 - 前記第1ステータスは、処理の割り当てが可能であることを示すこと
を特徴とする請求項6に記載のスケジューリング方法。 - 前記第1端末に処理が割り当てられるとき、前記第1端末管理メモリの前記第1端末のステータスを、処理が行なわれていることを示す第2ステータスに設定すること
を特徴とする請求項6または請求項7に記載のスケジューリング方法。 - 前記第2端末が検索されるとき、前記第2基地局に対応する第2端末管理メモリの前記第2端末のステータスを、処理の割り当てを禁止することを示す第3ステータスに設定すること
を特徴とする請求項6乃至請求項8の何れか一に記載のスケジューリング方法。 - 前記第1基地局の通信範囲に移動する第3端末から、前記第3端末が通信する第3基地局の情報を取得し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されていないとき前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定し、
前記第3基地局の情報が前記基地局メモリに登録されているとき前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか一に記載のスケジューリング方法。 - 前記第3基地局から取得した前記第3端末のステータスが、処理を行なっていることを示す第2ステータスではないとき、前記第3端末の前記第1ステータスを前記第1端末管理メモリに設定すること
を特徴とする請求項10に記載のスケジューリング方法。 - 第3端末が前記第1基地局の通信範囲内に移動してきたとき、前記第3端末の情報を前記第1端末管理メモリに登録すること
を特徴とする請求項6乃至請求項11の何れか一に記載のスケジューリング方法。 - 第3端末が前記第1基地局の通信範囲内から移動するとき、前記第3端末の情報を前記第1端末管理メモリから削除すること
を特徴とする請求項6乃至請求項11の何れか一に記載のスケジューリング方法。
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