JPWO2011111106A1 - 制御局及び無線システム - Google Patents

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Abstract

第1のセルを形成する第1の張り出し基地局と第2のセルを形成する第2の張り出し基地局とが、第1のセルに位置するユーザ端末に対して、同一のデータを送信する協力通信を行う。第2の張り出し基地局に対応する第2の信号処理部が、第1の張り出し基地局に固有なトレーニング信号を生成し、第1の張り出し基地局および前記第2の張り出し基地局は、同一のデータ及びトレーニング信号を送信する。基地局固有のトレーニング信号を用いるシステムにおいて協力通信を可能とする。

Description

本開示は、無線通信に関する。
セルラー通信では、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送技術の導入により飛躍的にスループットが向上している。しかしながら、基地局が形成するセルのセル端に位置するユーザ端末は、所望波電力の低下やセル間干渉により高いスループットを得られない。
この問題に対する解決方法として、異なるセルを形成する複数の基地局が同一のユーザ端末へ同一データを送信する協力通信が知られている(例えば、特許文献1参照)。協力通信によれば、所望波電力の改善や干渉の低減を行うことができる。
例えば、2つの基地局(第1基地局と第2基地局)が協力通信を行う場合、第1基地局及び第2基地局それぞれが送信した送信データをx、ユーザ端末が受信した受信信号をyとすると、y=(H1+H2)x+nと表すことができる。ここで、H1、H2は、それぞれ、第1基地局とユーザ端末間、第2基地局とユーザ端末間の伝搬路行列である。また、nは雑音信号である。ユーザ端末が、受信した受信信号yから、基地局が送信した送信データxを求めるためには、(H1+H2)を求める必要がある。この、(H1+H2)が求まると、ユーザ端末は、送信データを取得できるため、協力通信を実現できる。
ユーザ端末は、伝搬路行列Hを、基地局から送信されるトレーニング信号を受信して処理することにより求めている。
特開2008-172753号公報
トレーニング信号は、通信規格によっては、基地局を特定する識別子に対して固有な信号であることが仕様で規定されている。この通信規格において、第1基地局と第2基地局は、それぞれ異なるトレーニング信号を送信していた。
また、ユーザ端末によっては、複数の異なるトレーニング信号を受信した場合に、同時に異なる複数のトレーニング信号を処理する機能を備えていない端末がある。このような端末は、第1基地局と第2基地局から異なるトレーニング信号を受信した場合、一方の基地局が送信したトレーニング信号しか処理することができない。その結果、伝搬路行列もH1、H2いずれか一方しか求めることができなかった。したがって、(H1+H2)を求めることができず、協力通信を実現することができなかった。
本発明の一観点は、トレーニング信号が各基地局ごとに固有で、かつ、端末が複数の異なるトレーニング信号を同時に処理する機能を備えていない場合に、協力通信を実現可能とする無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点による制御局は、第1セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第1張り出し基地局と、第2セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第2張り出し基地局と、接続されるための制御局であって、前記第1張り出し基地局に固有な第1トレーニング信号を生成する第1信号処理部と、前記第2張り出し基地局に固有な第2トレーニング信号を生成する第2信号処理部と、
を備え、前記第1セル前記第2セルの重複部分に位置する第1ユーザ端末へ、前記第1張り出し基地局と前記第2張り出し基地局とを介して、同一のデータを送信する協力通信を行う場合に、前記第1信号処理部と前記第2信号処理部とは前記第1トレーニング信号を生成し、前記協力通信を行う場合に、前記第1張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号と、前記第2張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号とは、双方ともに、前記第1トレーニング信号であることを特徴とする。
本発明の一観点によれば、トレーニング信号が各基地局ごとに固有で、かつ、端末が複数の異なるトレーニング信号を同時に処理する機能を備えていない場合に、協力通信を実現可能とする。
本発明の実施形態に係る通信システムの概念図である。 本発明の実施例1に係る無線通信装置のブロック構成図である。 本発明の実施例1に係る信号処理部のブロック構成図である。 協力通信を行わない場合のスイッチ部を示す図である。 協力通信を行う場合のスイッチ部を示す図である。 制御信号送信周期及び協力通信期間を示す図である。 本発明の実施例2に係る無線通信装置のブロック構成図である。 本発明の実施例2に係る信号処理部のブロック構成図である。 本発明の実施例3に係る無線通信装置が送信する制御信号を示す図である。 本発明の実施例4に係る無線通信装置のブロック構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の実施例1に係るシステム全体の概念図を示す。張り出し基地局102iと張り出し基地局102jは、それぞれセル10i、10jを形成する。張り出し基地局102i及び102jはバックボーン116を介して制御局101と接続されている。張り出し基地局102iと張り出し基地局102jは、張り出し基地局102iが形成するセル10iに位置するユーザ端末11に対して協力通信を行う。H1、H2は、それぞれ、張り出し基地局102iとユーザ端末11間、張り出し基地局102jとユーザ端末11間の伝搬路行列である。
図2に本発明の実施例1に係る無線通信装置(無線システム)のブロック構成図を示す。無線通信装置は、制御局101と、NRRU個(NRRUは、2以上の整数)の張り出し基地局102を備える。
制御局101は、インターフェース部103(以下、I/F部103と表記する。)と、I/F部103に接続されたスケジューリング部104と、スケジューリング部104に接続されたNRRU 個の再送制御部105と、再送制御部105に接続されたスイッチ部106と、スイッチ部106に接続されたNRRU 個の信号処理部107とを有する。信号処理部107は、バックボーン116を介して張り出し基地局102に接続されている。スケジューリング部104は、スイッチ部106、信号処理部107にも接続されている。図1の張り出し基地局102i及び張り出し基地局102jは、図2の張り出し基地局102に対応している。各々の再送制御部105、及び各々の信号処理部107は、それぞれ各々の張り出し基地局102に対応づけられている。張り出し基地局102i、張り出し基地局102jそれぞれに対応する再送制御部105、信号処理部107を、再送制御部105i、再送制御部105j、信号処理部107i、信号処理部107jとする。以下、張り出し基地局102i及び102jそれぞれに対応する無線通信装置の構成要素には、サフィックスi及びjを付して説明する。
張り出し基地局102は、Nt個(Ntは1以上の整数)の変換部108及びNt個のアンテナ109を有する。尚、各々の張り出し基地局102は、それぞれ同じ数の変換部108及びアンテナ109を有している必要はなく、異なる数の変換部108及びアンテナ109を有していてもよい。
次に、図1の無線通信装置の各構成の機能の概略について説明する。
尚、以下の説明では、協力通信を行う場合は、張り出し基地局102i及び102jを介して通信を行い、協力通信を行わない場合は、張り出し基地局102iを介して通信を行うこととする。
I/F部103は、外部の装置から、ユーザ端末に対して送信するユーザデータを取得する。また、I/F部103は、取得したユーザデータをスケジューリング部104に通知する。
スケジューリング部104は、ユーザデータの送信先のユーザ端末と、ユーザデータを送信する張り出し基地局102を選択する。スケジューリング部101は、ユーザデータのサイズやQoS(Quality of Service)等の情報に基づき、送信先のユーザ端末とユーザデータを送信する張り出し基地局102を選択する。
スケジューリング部101は、ユーザデータのサイズやQoSから各ユーザ端末への通信要求の高さを知ることができ、通信要求の高いユーザ端末を選択する。また、スケジューリング部101は、選択したユーザ端末が位置するセルを形成する張り出し基地局102を選択する。協力通信を行う場合は、スケジューリング部101は、その他の張り出し基地局102も選択する。スケジューリング部101は、ユーザ端末が位置するセルを形成する張り出し基地局102に対応する再送制御部105にユーザデータを通知する。
再送制御部105は、スケジューリング部101からユーザデータを受け取ると、スイッチ部106を介して信号処理部107に対してユーザデータを通知する。
スイッチ部106は、再送制御部105と信号処理部107との接続関係を切り替える。図4、図5に、それぞれ協力通信を行わない場合、行う場合のスイッチ部106の状態を示す。図4に示すように、協力通信を行わない場合、スイッチ部106は、再送制御部105iと信号処理部107iとを1対1対応となるよう接続している。また、図5に示すように、協力通信を行う場合、再送制御部105iと信号処理部107i及び107jとを接続する。
信号処理部107は、再送制御部105からスイッチ部106を介して入力されたユーザデータからデータ信号を生成するとともにトレーニング信号を生成し、データ信号とトレーニング信号を含むデジタル信号を生成する。尚、信号処理部107の詳細な構成及び機能については後述する。
張り出し基地局102の変換部108は、信号処理部107から通知されたデジタル信号をアナログ信号に変換する処理を行い、このアナログ信号をアンテナ109へ出力する。変換部108は、フィルタ、デジタルアナログ(D/A)変換器、周波数変調器、電力増幅器を含む一般的な構成である。
アンテナ109は、アナログ信号を送信する。
次に、信号処理部107の構成及び機能について詳細に説明する。図3に信号処理部107の構成を示す。
信号処理部107は、スイッチ部106に接続されたデータ信号生成部110と、スケジューリング部104に接続された識別子記憶部111と、識別子記憶部111に接続されたトレーニング信号生成部112と、データ信号生成部110及びトレーニング信号生成部112に接続された送信デジタル信号処理部113を有する。
データ信号生成部110は、再送制御部105からスイッチ部106を介して入力されたユーザデータに対して、チャネル符号化を行い、データ信号を生成する。チャネル符号化として、例えば、巡回冗長検査符号の付加、スクランブリング、誤り訂正符号化、ビットインターリーブ、直交振幅変調を行う。
トレーニング信号生成部112は、識別子記憶部111が記憶する識別子を参照し識別子に固有のトレーニング信号を生成する。
識別子記憶部111は、張り出し基地局102の識別子を記憶する。ここで、識別子とは、各張り出し基地局102毎に割り当てられた、各張り出し基地局102固有の識別子であるとする。以下では、張り出し基地局102i、102jそれぞれに固有の識別子を識別子i、識別子jとして説明する。
識別子記憶部111は、協力通信を行っていない期間は、対応する張り出し基地局102の識別子のみを記憶している。この場合、トレーニング信号生成部112は、張り出し基地局102に対応する識別子に固有のトレーニング信号を生成する。一方、協力通信を行う場合、対応する張り出し基地局102とは異なる張り出し基地局102の識別子が通知されると、通知された識別子を記憶する。
識別子記憶部111は、記憶できる識別子が1つである場合、通知された識別子を上書きして記憶する。
識別子記憶部111が記憶できる識別子が複数である場合、通知された識別子と対応する張り出し基地局102の識別子いずれも記憶する。識別子記憶部111は、例えば、対応する張り出し基地局102の識別子を常に記憶する第1記憶領域と、対応する張り出し基地局102とは異なる張り出し基地局102の識別子を一時的に記憶する第2記憶領域を備える構成とする。第2記憶領域に識別子を記憶している場合、トレーニング信号生成部112は、第2記憶領域に記憶された識別子を参照してトレーニング信号を生成する。すなわち、対応する張り出し基地局102と異なる張り出し基地局102の識別子を参照してトレーニング信号を生成する。
送信デジタル信号処理部113は、データ信号及びトレーニング信号に送信処理を施し、データ信号及びトレーニング信号を含むデジタル信号を生成する。送信処理として、例えば、単一セルにおける送信デジタル信号処理部113は、送信ダイバーシチ効果を得るSTBC(Space-Time Block Codes)や、送信信号を時間方向にサイクリックシフトさせることにより周波数ダイバーシチ効果を得るCDD(Cyclic Delay Diversity)等のMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送の送信処理を施す。協力通信を行う場合も前述のようなMIMO伝送処理を行う。このとき、協力通信を行う複数の張り出し基地局において同じ方式で送信処理を行う必要がある。尚、本実施例ではシングルキャリア伝送について説明を行うが、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)及びOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)に代表されるマルチキャリア伝送においても同様の処理が適用可能である。
次に、無線通信装置の動作及び各構成の機能の詳細について説明する。
無線通信装置は、協力通信を行う場合と行わない場合があるが、まず、協力通信を行う場合との比較説明のため、協力通信を行わない場合の動作について説明する。
スケジューリング部104が、ユーザデータを送信する宛て先として選択したユーザ端末に対し、ユーザデータを送信する張り出し基地局数を1つ選択する場合(協力通信を行わない場合)を説明する。
この場合、スケジューリング部104は、I/F部103より通知されるユーザデータを、選択した張り出し基地局102iに対応する再送制御部105iに通知する。図4に示すように。協力通信を行わない場合、スイッチ部106は、再送制御部105iと信号処理部107iとを1対1対応となるよう接続している。したがって、再送制御部105iが出力するユーザデータは、スイッチ部106を介し、信号処理部107iのみに通知される。ユーザデータが通知されると、データ信号生成部110iは、ユーザデータからデータ信号を生成する。また、トレーニング信号生成部112iは、識別子記憶部111iが記憶する識別子iに固有のトレーニング信号を生成する。識別子iは、張り出し基地局102i固有の識別子である。したがって、トレーニング信号生成部112iは、張り出し基地局102i固有のトレーニング信号を生成する。送信デジタル信号処理部113iはデータ信号及びトレーニング信号からデジタル信号を生成する。張り出し基地局102iの変換部108iは、デジタル信号をアナログ信号に変換し、アンテナ109iは、アナログ信号を送信する。
次に、協力通信を行う場合の無線通信装置の動作及び各構成の機能について説明する。
図1に示すように、協力通信を行う張り出し基地局のうち、ユーザ端末11が位置するセルを形成する張り出し基地局を張り出し基地局102i、ユーザ端末11が位置しないセルを形成する張り出し基地局を張り出し基地局102jとして説明する。
スケジューリング部104は、ネットワークインターフェース部103より通知されたユーザデータを、再送制御部105iに通知する。また、スケジューリング部104は、スイッチ部102に対して、再送制御部105iと信号処理部107i及び107jとを接続する指示する指示信号を通知する。尚、通知前に、再送制御部105iと信号処理部107iが接続されている場合、指示信号は、再送制御部105iと信号処理部107jとを接続する指示する指示信号であってもよい。スイッチ部102は、指示信号を受け取ると、再送制御部105iと信号処理部107i及び107jとを接続する。図5に、スイッチ部102が、指示信号を受けた後の接続状態を示す。再送制御部105iがユーザデータを出力すると、スイッチ部102を介して信号処理部107i及び107jに通知される。
また、スケジューリング部104は、識別子記憶部111jに張り出し基地局102iの識別子iを通知する。識別子記憶部111jは通知された識別子iを記憶する。
張り出し基地局102jに対応する信号処理部107jのトレーニング信号生成部112jは、識別子iに固有のトレーニング信号を生成する。データ信号生成部110jは、再送制御部105iからスイッチ部106を介して入力されたユーザデータからデータ信号を生成する。送信デジタル信号処理部113jはデータ信号及びトレーニング信号からデジタル信号を生成する。張り出し基地局102jの変換部108jは、デジタル信号をアナログ信号に変換する処理を行い、アンテナ109jはアナログ信号を送信する。
一方、張り出し基地局102iに対応する信号処理部107iのトレーニング信号生成部112iも、識別子iに固有のトレーニング信号を生成し、データ信号生成部110iは、再送制御部105iからスイッチ部106を介して入力されたユーザデータからデータ信号を生成する。送信デジタル信号処理部113iは、データ信号及びトレーニング信号からデジタル信号を生成する。張り出し基地局102iの変換部108iは、デジタル信号をアナログ信号に変換する処理を行い、アンテナ109iはアナログ信号を送信する。
以上説明したように、本実施例の無線通信装置では、張り出し基地局102iと102jが送信するアナログ信号は、同じトレーニング信号及び同じユーザデータから生成したアナログ信号である。したがって、ユーザ端末は2つのアナログ信号を空間(伝搬路)で合成されたアナログ信号を受信することができる。ユーザ端末は、受信したトレーニング信号を処理することにより、張り出し基地局102iとユーザ端末間の伝搬路行列H1と、張り出し基地局102jとユーザ端末間の伝搬路行列H2との和(H1+H2)を求めることができる。ユーザ端末は、(H1+H2)を求めることができた場合、受信した信号から張り出し基地局102i及び102jが送信したユーザデータを求めることができる。
次に、ユーザ端末11が、(H1+H2)を求める方法と、受信した受信信号から張り出し基地局が送信したユーザデータを取得する方法を説明する。図1を具体例として説明する。張り出し基地局102iと102jが送信する信号ベクトルをNr次元の送信信号ベクトルsとし、ユーザ端末が受信する受信信号ベクトルをN次元の受信信号ベクトルyとすると、ベクトルsとベクトルyの関係は数式(1)で表わせる。数式(1)において、行列H1と行列H2は、それぞれ、張り出し基地局102i及び張り出し基地局102jとユーザ端末11との間の伝搬路行列である。張り出し基地局102i及び102jの有するアンテナ数がいずれもNtであり、ユーザ端末11のアンテナ数がNr(Nrは1以上の整数)である場合、行列H1及び行列H2は、それぞれNr×Nt(Nt≧Nr)次元の行列である。また、ベクトルnはNr次元の雑音信号ベクトルである。
y=Hs+n
H=H1+H2 …(1)
前述したように、張り出し基地局102iと張り出し基地局102jは、いずれも張り出し基地局102i固有のトレーニング信号ベクトルstrを送信し、ユーザ端末11は、2つの張り出し基地局から送信されたトレーニング信号が空間で合成された信号ベクトルytrを受信する。ユーザ端末は、張り出し基地局102iのセルに位置するため、張り出し基地局102iの固有のトレーニング信号ベクトルstrは、ユーザ端末にとって既知の信号である。したがって、数式[数1]の受信信号ベクトルy、送信信号ベクトルsそれぞれに、 ytr、strを代入することにより、数式(1)のH=H1+H2を求めることができる。
ユーザ端末11は、行列Hを求めることにより、行列Hの関数である受信ウェイトWrを求めることができる。受信ウェイトWrの算出方法は、後述する。ユーザ端末11は、張り出し基地局102が送信したユーザデータに対応する受信信号ベクトルydataに対して受信ウェイトWrを乗算することにより、数式(2)に示すようにユーザデータベクトルsdataを取り出すことができる。
sdata =Wrydata …(2)
尚、受信ウェイトWrは、数式(3)で示す方法で算出することができる。数式(3)の方法で、受信ウェイトWrを算出する方法はZF(Zero-Forcing)規範による算出方法である。
尚、受信ウェイトWrを算出する方法は、数式(3)に示すZF規範に限られず、MMSE(Minimum Mean Square Error)規範等の他の方法であっても良い。
Wr = (HHH) -1HH …(3)
次に、本実施例の無線通信装置が協力通信を行う期間について説明する。
張り出し基地局102は、所定の周期で張り出し基地局102が形成するセルに位置するユーザ端末に対して、ユーザ端末が当該張り出し基地局102と接続していることを確認するための制御信号を送信している。ユーザ端末は、これらの制御信号を受信することにより、属しているセルの張り出し基地局との接続が継続していることを確認できる。ユーザ端末が、これらの制御信号を受信できない場合にはハンドオーバ要求を発動する。ユーザ端末によるハンドオーバ要求を回避するため、張り出し基地局102は、制御信号を送信する期間以外に協力通信を行う必要がある。以下では、その理由を説明する。
制御信号は、制御データとトレーニング信号から生成される信号である。張り出し基地局102jが、張り出し基地局102iと協力通信を行っている期間に制御信号を送信する場合、張り出し基地局102jは、再送制御部105iが出力する制御データと識別子iに固有のトレーニング信号を含む制御信号を送信する。すなわち、張り出し基地局102jは、張り出し基地局102iが送信する制御信号と同じ制御信号を送信することとなる。この場合、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末は、制御信号を受信しても、張り出し基地局102jから送信された制御信号と認識しない。そのため、ユーザ端末は、ハンドオーバ要求することになる。このようなハンドオーバ要求が発動されることを防ぐために、制御信号を送信する期間以外に協力通信を行う必要がある。
図6は、XGP(eXtended Global Platform)システムを用いた場合の制御信号が送信される周期について示している。このシステムでは、制御信号として、共通制御信号と個別制御信号がある。
共通制御信号とは、全てのユーザ端末が受信可能な信号である。共通制御信号を含むフレームをフレーム303で示す。共通制御信号は、周期301で送信される。
個別制御信号は、ユーザ端末個別に通知される信号である。個別制御信号を含むフレームをフレーム304で示す。個別制御信号は、周期302で送信される。
張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末がハンドオーバ要求することを回避するために、スケジューリング部104は、図6に示す共通制御信号及び個別制御信号が送信されるタイミングを避けて協力通信を行うようにする。そのために、少なくとも協力通信の期間を、個別制御信号の送信周期302未満とする。なお、協力通信の期間は、ユーザ端末に割り当てる時間リソースの最小単位であるスロット時間長以上とする。図6の305及び306に協力通信を行う期間の例を示す。図6の305は、1フレームで協力通信を行う例であり、306は、2スロットで協力通信を行う例である。
以下では、協力通信の期間を、個別制御信号の送信周期302未満とするための無線通信装置の動作を説明する。
スケジューリング部104は、協力通信を開始してから個別制御信号送信の送信周期期間302より短い期間経過後、識別子記憶部111jに識別子jまたは識別子記憶部111jの記憶情報を元の状態に戻すリセットするための更新情報を通知する。また、スケジューリング部104は、協力通信を行う際、識別子iを識別子記憶部111jに通知する際に、個別制御信号の送信周期期間302より短い設定期間を通知しておき、設定期間経過後、識別子記憶部111jが元の状態に戻るようにリセットするようにしてもよい。
識別子記憶部111jは、識別子jの通知を受けると、識別子iから識別子jへの書き換えを行う。又、識別子記憶部111jをリセットするための更新情報の通知を受けた場合、若しくは設定期間を通知されていた場合は設定期間経過後、識別子記憶部111jを元の状態にリセットする。具体的には、識別子記憶部111jが記憶していた識別子iを削除し、識別子jだけ記憶している状態とする。
また、スケジューリング部104は、協力通信を開始してから個別制御信号送信の送信周期期間302より短い期間経過後、スイッチ部106に対して、再送制御部105jと信号処理部107jとを接続する指示信号を通知する。
以上の無線通信装置の動作により、張り出し基地局102jは、張り出し基地局102iと協力通信を行う状態から協力通信を行わない状態に切り替えることができる。また、協力通信を行う期間を、個別制御信号の送信周期302未満とすることができる。協力通信を完了後、張り出し基地局102jが制御信号を送信する場合、張り出し基地局102j自身の制御信号を送信することとなる。すなわち、張り出し基地局102jは、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末に対して、再送制御部105jが出力する制御データと識別子jに固有のトレーニング信号を含む制御信号を送信することとなる。
このように、協力通信を個別制御信号の送信周期未満とし、制御信号を送信するタイミングを避けて協力通信することにより、ユーザ端末によるハンドオーバ要求を回避することができる。
本実施例の無線通信装置によると、トレーニング信号が基地局の識別子に固有な信号であることが仕様で規定されている通信規格で、かつ、ユーザ端末が複数の異なるトレーニング信号を受信後同時に処理する機能を備えていない場合において、協力通信する期間、協力通信する基地局が送信するトレーニング信号を同一とすることにより、協力通信を実現可能とする。
次に、本発明の実施例2に係る無線通信装置について説明する。図7は本発明の実施例2に係る無線通信装置の構成を示し、図8は本発明の実施例2に係る信号処理部107の構成を示す。
実施例2に係る無線通信装置は、ユーザ端末から張り出し基地局102とユーザ端末間の伝搬路情報を取得し、その伝搬路情報を用いて、ユーザデータの送信宛のユーザ端末とユーザデータを送信する張り出し基地局102の組み合わせを選択する。また、実施例2に係る無線通信装置は、伝搬路情報を用いて、協力通信を行うか否かを決定する。また、実施例2に係る無線通信装置は、伝搬路情報を用いて、協力通信を行う場合の送信ウェイトを算出する。
実施例2に係る無線通信装置は、制御局101が伝搬路情報取得部114を有する点及び信号処理部107が受信デジタル信号処理部115を有する点が実施例1に係る無線通信装置と異なる。
受信デジタル信号処理部115では、張り出し基地局102を介して受信する伝搬路情報を含む受信デジタル信号に対して復調処理をすることにより、伝搬路情報を取り出す。受信デジタル信号処理部115は、例えば、受信デジタル信号に対して、直交振幅復調、デビットインターリーブ、誤り訂正復号化、デスクランブリング、巡回冗長検査等の処理を行う。
伝搬路情報取得部114は、張り出し基地局102及び受信デジタル信号処理部115を介し、ユーザ端末より伝搬路情報を取得する。伝搬路情報とは、例えば、受信電力、受信SNR(Signal to Noise Ratio)、受信SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)、周波数応答を要素とするN×N次元の伝搬路行列である。なお、伝搬路行列の要素は、周波数応答を量子化したものでもよい。また、伝搬路行列の取得方法としては、アナログ値やサンプル集(Codebook)の中から最も相関の高いサンプル(Codeword)のインデックスを、ユーザ端末がフィードバックしたものを受信する方法であっても良い。
伝搬路情報取得部104は、取得した伝搬路情報をスケジューリング部104及び信号処理部107の送信デジタル信号処理部113に通知する。
スケジューリング部104は、取得した伝搬路情報を用いて、ユーザデータの送信宛となるユーザ端末及びユーザデータを送信する張り出し基地局を選択する。また、スケジューリング部104は、取得した伝搬路情報を用いて、協力通信を行うか否かを決定する。
送信デジタル信号処理部113は、取得した伝搬路情報を用いて、送信ウェイトを求め、データ信号に送信ウェイトを乗算した信号を生成し、張り出し基地局102を介してユーザ端末に送信する。
次に、伝搬路情報の取得方法及び、伝搬路情報を用いた協力通信について説明する。
まず、協力通信を行うための伝搬路情報の取得に関して説明する。
例えば、張り出し基地局102iが形成するセルに位置するユーザ端末に対して、張り出し基地局102iと張り出し基地局102jが協力通信を行う場合、スケジューリング部104は、張り出し基地局102jに対応する識別子記憶部111jに、張り出し基地局102iの識別子iを通知する。張り出し基地局102i及び102jのトレーニング信号生成部112i及び112jは、それぞれ識別子記憶部111i、111jを参照してトレーニング信号を生成して、同一のトレーニング信号を送信する。これにより、ユーザ端末は、空間(伝搬路)で合成されたトレーニング信号を受信し、協力通信時の受信電力、受信SNR、ならびに受信SINRを知ることができる。ユーザ端末は、これらの伝搬路情報を張り出し基地局102iに対してフィードバックする。伝搬路情報取得部114は、張り出し基地局102i及び受信デジタル信号処理部115を介して、ユーザ端末の伝搬路情報を取得できる。
また、伝搬路情報として、張り出し基地局102i及び102jとユーザ端末間の伝搬路行列を個別に取得するには、張り出し基地局102iと張り出し基地局102jが異なる時間で同一のトレーニング信号を送信し、ユーザ端末がそれぞれの伝搬路を個別に推定しフィードバックする方法がある。また、予めスケジューリング部104が張り出し基地局102jに対応する識別子記憶部111jに対して張り出し基地局102iの識別子iを通知しておき、張り出し基地局102i及び102jが、ユーザ端末から既知信号を受信することにより伝搬路行列を推定する方法もある。また、張り出し基地局102i及び102jは、それぞれユーザ端末の伝搬路情報として受信電力だけが必要な場合には、スケジューリング部104が前記のように張り出し基地局102jに対応する識別子記憶部111jに張り出し基地局102iの識別子iを通知せずとも、ユーザ端末から受信電力の情報を取得することができる。
伝搬路情報取得部114は、取得した伝搬路情報をスケジューリング部104に通知する。
尚、協力通信を行わない場合の伝搬路情報を取得する場合、張り出し基地局102は測定用のリソースでユーザ端末に既知の信号を送信する。伝搬路情報取得部114は、張り出し基地局102及び受信デジタル信号処理部115を介して、伝搬路情報を取得する。
次に、伝搬路情報を用いての協力通信について説明する。
スケジューリング部104は、伝搬路情報取得部114から通知された伝搬路情報を用いて、ユーザデータの送信宛のユーザ端末、及びユーザデータを送信する張り出し基地局の組み合わせの選択を行う。
この場合、スケジューリング部104は、例えば、伝搬路情報として取得した受信電力、SNR、SINR、及び伝搬路応答の振幅を指標とし、これが大きなユーザ端末及び張り出し基地局102の組み合わせを選択する。また、スケジューリング部104は、伝搬路行列より送信ウェイトを計算し、この送信ウェイトと伝搬路行列を乗算したものを実効伝搬路応答としてユーザ端末の受信電力を見積もったものを指標として、張り出し基地局102及びユーザ端末の組み合わせを選択しても良い。なお、送信ウェイトの生成方法については後述する。
また、スケジューリング部104は、空間多重伝送(SDMA, Spatial Division Multiple Access)する場合には、張り出し基地局及びユーザ端末同士の伝搬路の相関値を算出し、これが低い張り出し基地局及びユーザ端末の組み合わせを選択してもよい。
尚、スケジューリング部104は、伝搬路情報(SNR、又はSINR)から協力通信を行うか否かを決定することができる。スケジューリング部104は、例えば、伝搬路情報から求められる1基地局あたりの通信容量を比較して、協力通信を行うか否かを決定する。1基地局あたりの通信容量が大きい方を選択する。例えば、張り出し基地局102iの伝搬路情報から求められる通信容量と、張り出し基地局102iと張り出し基地局102jとが協力通信を行う場合の伝搬路情報から求められる通信容量の1/2とを比較して、協力通信を行うか否かを決定する。
次に、伝搬路情報を用いた送信ウェイトの算出方法について説明する。
スケジューリング部104は、スケジューリング部104が選択した張り出し基地局及びユーザ端末の組み合わせの情報をスケジューリング結果として伝搬路情報取得部114に通知する。
伝搬路情報取得部114は、スケジューリング部104から通知されたスケジューリング結果に基づき、選択された張り出し基地局とユーザ端末の伝搬路の情報を、選択された張り出し基地局に対応する送信デジタル信号処理部113に通知する。例えば、張り出し基地局102i及び102jが張り出し基地局102iのセルに属するユーザ端末に対して協力通信する場合、伝搬路情報取得部114は、送信デジタル信号処理部113iに、張り出し基地局102jとユーザ端末間及び張り出し基地局102iとユーザ端末間の伝搬路行列を通知する。また、送信デジタル信号処理部113jに、張り出し基地局102jとユーザ端末間及び張り出し基地局102iとユーザ端末間の伝搬路行列を通知する。
送信デジタル信号処理部113は、データ信号及びトレーニング信号に送信処理を施し、データ信号及びトレーニング信号を含むデジタル信号を生成する。
送信デジタル信号処理部113i及び113jは、張り出し基地局102i及び102jとユーザ端末間の伝搬路行列とから送信ウェイトを算出し、データ信号ベクトルsに送信ウェイトWtを乗算した信号をユーザ端末に対して送信する。ここで、実施例1と同様に、張り出し基地局102i及び張り出し基地102jとユーザ端末の間の伝搬路行列をそれぞれH1及びH2とすると、ユーザ端末の受信するN次元の受信信号ベクトルyは数式(4)で表わせる。
y=HWts+n
H=[H1,H2]
Wt=HH(HHH)-1 …(4)
尚、送信ウェイトWtを算出する際、数式(4)の方法で算出しているが、この算出方法はZF規範の計算例である。しかしながら、送信ウェイトWtの算出方法は、この方法に限られず、別の規範を用いて算出しても良い。
このように、本実施例の無線通信装置によると、基地局の識別子に固有のトレーニング信号を用いるシステムであっても、協力通信のための伝搬路情報を取得可能となる。これにより送信ビームフォーミング等の送信処理が可能となるためさらなるスループット向上が可能となる。
本発明の実施例3に係る無線通信装置の構成は、図7に示す実施例2の無線通信装置の構成と同様である。実施例3の無線通信装置は、協力通信を行う際にユーザデータだけでなく制御信号も送信ビームフォーミングにより伝送する点が実施例2の無線通信装置と異なる。以下に詳細を説明する。
張り出し基地局102は、所定の周期で張り出し基地局102が形成するセルに位置するユーザ端末に対して、制御信号を送信する。ユーザ端末は、これらの制御信号を受信することにより、属しているセルの張り出し基地局との接続が継続していることを確認できる。これらの制御信号を受信できない場合には、ハンドオーバ要求を発動する。また、ユーザ端末は、異なる張り出し基地局からの制御信号を受信した場合も、ハンドオーバ要求を発動する場合がある。
制御信号は、制御データと前述したトレーニング信号から生成される信号である。したがって、図6で説明したような制御信号を送信するタイミングに、張り出し基地局102i及び102jが協力通信を行っている場合、張り出し基地局102jは、識別子iに固有のトレーニング信号と張り出し基地局102iに対応する制御データを含む制御信号を送信することになる。この場合、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末は、制御信号を受信すると、張り出し基地局102iから送信された制御信号と認識し、ハンドオーバ要求を発動する場合がある。ハンドオーバ要求が発動することを防ぐためには、張り出し基地局102jが制御信号を送信する際、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末が制御信号を受信しないようにビームフォーミングを行う必要がある。
図9に、本実施例の無線通信装置が制御信号を送信する図を示す。
本実施例の無線通信装置では、図9に示す例のように、張り出し基地局102jが、張り出し基地局102iが形成するセルに位置するユーザ端末11に対して、協力通信により制御信号(例えば、共通制御信号あるいは個別制御信号)を伝送する際、制御信号ベクトルscontrol(i)に対して送信ウェイトWcontrolを乗算して送信する。その際、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末にヌルビームを向け受信されないような送信ウェイトを乗算する。送信ウェイトは、例えば、送信デジタル信号処理部113jが、算出、保持しているものとする。張り出し基地局102jより送信されるNs次元の送信信号ベクトルxは、数式(5)で表わせる。
x= Wcontrol scontrol(i) …(5)
Wcontrolは、張り出し基地局102jと張り出し基地局102iが形成するセルに属するユーザ端末11との間の伝搬路情報と張り出し基地局102jと張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末13,14との間の伝搬路情報から算出することができる。なお、張り出し基地局102jとユーザ端末11との間の伝搬路情報としては、予めセル端制御信号用にセル端位置の角度により計算されている値を用いても良い。
図9に示すように、張り出し基地局102jが制御信号ベクトルscontrol(i) に送信ウェイトWcontrolを乗算したNs次元送信信号ベクトルxを送信することにより、張り出し基地局102jが形成するセルに位置するユーザ端末13及び14にヌルビームを向けることができ、張り出し基地局102jの形成するセルに位置するユーザ端末13及び14が制御信号ベクトルscontrol(i)を受信することを防ぎ、ハンドオーバ要求を発動しないようにすることができる。
このように、本実施例の無線通信装置によれば、協力通信時に、張り出し基地局が異なる張り出し基地局に対応する制御信号を送信する場合に、当該張り出し基地局が形成するセルに属するユーザ端末が、制御信号を受信しないようにヌルビームを向けた送信ビームフォーミングをすることにより、ユーザ端末による不要なハンドオーバ要求の発動を回避することができる。
次に、本発明の実施例4に係る無線通信装置を図10に示す。実施例4の無線通信装置は、張り出し基地局402が対応する信号処理部107を備える構成である点が実施例1から3の無線通信装置と異なる。その他の構成及び動作方法は、実施例1から3と同様であるため説明を省略する。
本実施例の無線通信装置によれば、実施例1に係る無線通信装置と同様な効果を達成することができる。
なお、無線通信装置は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、張り出し基地局102の変換部108、I/F部103、スケジューリング部104、再送制御部105、スイッチ部106、信号処理部107のデータ信号生成部110、識別子記憶部111、トレーニング信号生成部112、送信デジタル信号処理部113とは、上記のコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、無線通信装置は、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、識別子記憶部111は、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
101・・・制御局、102,102i,102j,402・・・張り出し基地局、11,12,13,14・・・ユーザ端末、10i,10j・・・セル、107,116・・・バックボーン、103・・・I/F部、104・・・スケジューリング部、105・・・再送制御部、106・・・スイッチ部、107・・・信号処理部、108・・・変換部、109・・・アンテナ、110・・・データ信号生成部、111・・・識別子記憶部、112・・・トレーニング信号生成部、113・・・送信デジタル信号処理部、114・・・伝搬路情報取得部、115・・・受信デジタル信号処理部、301・・・共通制御信号送信周期、302・・・個別制御信号送信周期、303・・・共通制御信号が含まれるフレーム、304・・・個別制御信号が含まれるフレーム、305,306・・・協力通信を行う期間。

Claims (5)

  1. 第1セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第1張り出し基地局と、第2セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第2張り出し基地局と、接続されるための制御局であって、
    前記第1張り出し基地局に固有な第1トレーニング信号を生成する第1信号処理部と、
    前記第2張り出し基地局に固有な第2トレーニング信号を生成する第2信号処理部と、
    を備え、
    前記第1セル前記第2セルの重複部分に位置する第1ユーザ端末へ、前記第1張り出し基地局と前記第2張り出し基地局とを介して、同一のデータを送信する協力通信を行う場合に、前記第1信号処理部と前記第2信号処理部とは前記第1トレーニング信号を生成し、
    前記協力通信を行う場合に、前記第1張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号と、前記第2張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号とは、双方ともに、前記第1トレーニング信号であることを特徴とする制御局。
  2. 各ユーザ端末と前記張り出し基地局との間の伝搬路情報を用いて、データの送信先とするユーザ端末と、そのユーザ端末へデータを送信する際に使用する張り出し基地局とを決定するスケジューリング部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の制御局。
  3. 前記第2張り出し基地局との接続状態を確認するための制御信号は、前記第2張り出し基地局を介して、前記第2セルに位置するユーザ端末へ定期的に送信されていて、
    前記協力通信を行う期間は、前記第2の張り出し基地局から制御信号が送信される周期より短い期間とすることを特徴とする請求項2記載の制御局。
  4. 前記第2張り出し基地局との接続状態を確認するための制御信号は、前記協力通信を行う期間中、前記第2張り出し基地局を介して、前記第2セルに位置するユーザ端末にヌルを向けるビームによって送信されることを特徴とする請求項2記載の制御局。
  5. 第1セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第1張り出し基地局と、
    第2セルを形成するとともにデータとトレーニング信号を送信する第2張り出し基地局と、
    前記第1張り出し基地局と前記第2張り出し基地局とに接続される制御局とを備える無線システムであって、
    前記制御局は、
    前記第1張り出し基地局に固有な第1トレーニング信号を生成する第1信号処理部と、
    前記第2張り出し基地局に固有な第2トレーニング信号を生成する第2信号処理部と、
    を備え、
    前記第1セル前記第2セルの重複部分に位置する第1ユーザ端末へ、前記第1張り出し基地局と前記第2張り出し基地局とを介して、同一のデータを送信する協力通信を行う場合に、前記第1信号処理部と前記第2信号処理部とは前記第1トレーニング信号を生成し、
    前記協力通信を行う場合に、前記第1張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号と、前記第2張り出し基地局を介して前記第1ユーザ端末へ送信されるトレーニング信号とは、双方ともに、前記第1トレーニング信号であることを特徴とする無線システム。
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