JPWO2008129676A1 - コークス炉ガス用改質器 - Google Patents

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Abstract

700〜800℃のコークス炉ガスが持つ顕熱を回収可能とし、コークス炉ガス中のタール留分やタールスラッジをガスに転換させ、未反応タール分の少ないガス燃料を効率的に製造するための改質炉を提供する。コークス炉から出てくるコークス炉ガスの改質器は、混合ゾーンとその下流に連結されている拡散ゾーンを有し、混合ゾーンにはコークス炉ガスと反応気体が導入されて、混合ゾーンから拡散ゾーンへと移る拡散ゾーン入口区間の流路断面積が混合ゾーンの断面積より狭い構造とし、混合ゾーン出口に接続している拡散ゾーンの入口区間の器内壁が、ガス混合物の流れ方向に拡散ゾーンの中心軸と5〜10度の広がり角度を成している。

Description

本発明は、コークス炉ガスの改質器に関する。より詳しくは、本発明は、今まで熱回収が不可能であった高温度のコークス炉ガスからの顕熱回収を可能にするとともに、環境汚染物質を多量に含むタール留分をガスに転換して、未反応タール量をほとんど無くすことを可能とする反応器の形状に関するものである。
従来、コークス炉から出てくる700〜800℃のコークス炉ガスは、アンモニア水を散布されて80〜100℃にまで冷却されており、従って顕熱の利用が全くなされていなかった。この顕熱を利用する方法として、特許文献1(特開2001-220584号公報)には、コークス炉ガスの改質並びに顕熱回収方法が開示されている。該公報には、コークス炉ガスに含まれるタール留分の凝集コーキングによるトラブルの故に今まで利用されずに捨てられていた700〜800℃のコークス炉ガスが持つ顕熱を回収可能とし、かつコークス炉ガス中のタール留分やタールスラッジをガスやチャーに転換させて、クリーンなガス燃料を製造するための処理方法が記されている。しかし、改質器の形状については特に記載が無い。
上記特許文献1の発明の実験結果が、経済産業省鉄鋼課製鉄企画室からの補助事業として財団法人金属系材料研究開発センターが受託した平成16年度の「製鉄プロセスガス利用水素製造技術開発」成果報告書に記載されている。その46〜47頁のデータから算出した未反応タール量は、炭素ベースで2〜8%である。この数値は、コークス炉ガス処理量が1Nm/時の小型実験装置での値であり、装置が大型化するにしたがって未反応タール量は増加する傾向にある。
実際のコークス炉におけるコークス炉ガスの流量は、上記報告書にあるベンチプラントと比べて、1門当り500〜600倍であり、未反応タールの量が全炭素量換算で10%以上になる可能性を有している。未反応タールが多くなれば熱回収や生成ガスのクリンナップに支障をきたすこととなる。
特開2001-220584号公報
本発明は、コークス炉ガスに含まれるタール留分の凝集コーキングトラブルの故に今まで利用されずに捨てられていた700〜800℃のコークス炉ガスが持つ顕熱を回収可能とし、またコークス炉ガス中のタール留分やタールスラッジをガスやチャーに転換させて未反応タール分を殆んどゼロとする、クリーンなガス燃料を製造することを可能にする改質器を提供しようとするものである。上記成果報告書の35頁では、拡散ゾーン(該報告書では、ソーキングゾーンと称している)が円柱形である故に、混合ゾーン(該報告書ではドライガス化ヘッドと称している)で生成した乱流が拡散ゾーンで消滅せず、渦の中心部に巻き込まれたタール溜分が未反応タール生成の主要因となっていると考えられる。そこでこの未反応タール留分やタールスラッジを熱分解、水蒸気改質やガス化等の反応によって効率よく消滅もしくは無害化させる事が重要である。
本発明者は、改質器を、コークス炉ガスと反応気体とが混合されて反応がある程度進む混合ゾーンと、この気体混合物が更に反応して熱分解或いはガス化がほぼ完全に進行する拡散ゾーンと、に分け、混合ゾーンから拡散ゾーンへと移る拡散ゾーン入口区間の流路断面積を一旦狭めた構造とし、この入口区間の形状を流れ方向に向かって、特定の角度で広げることによって、上記の渦が消せることを見出し、本改質器を発明した。
即ち、(1)本発明は、コークス炉から出てくるコークス炉ガスを改質する改質器において、
該改質器が混合ゾーンおよび該混合ゾーンの下流に連結されている拡散ゾーンを有し、混合ゾーンから拡散ゾーンへと移る拡散ゾーン入口区間の流路断面積が混合ゾーンの断面積より狭い構造とし、混合ゾーンにはコークス炉ガスおよび該ガスと反応されるべき反応気体が導入されて反応が起き、生じたガス混合物は次いで拡散ゾーンに送られ、そこで反応が更に進行すること、および、該混合ゾーン出口に接続している拡散ゾーンの入口区間の器内壁が、ガス混合物の流れ方向に拡散ゾーンの中心軸と5〜10度の広がり角度を成していることを特徴とする、上記コークス炉ガス用改質器である。
本発明の好ましい態様は、以下の通りである。
(2)反応ガスが一酸化炭素および酸素または空気であり、混合ゾーンの温度が900℃以上になってガス化反応が起き、拡散ゾーンにおいてタール留分がほぼ完全に熱分解される、上記(1)記載のコークス炉ガス用改質器。
(3)反応ガスが酸素または空気および200℃以上の水蒸気であり、混合ゾーンでコークス炉ガスの一部を燃焼させて混合ゾーンの温度が950℃以上となり、拡散ゾーンにおいてタールおよびタールスラッジを含むコークス炉ガスがほぼ完全にガス化される上記(1)記載のコークス炉ガス用改質器。
(4) 反応ガスが酸素、水素及び200℃以上の蒸気であり、混合ゾーンの入口近傍に反応ガス吹込みのためのノズルが備えられており、ノズルの先端部で酸水素炎が発生し、生じた2000℃以上の燃焼生成蒸気と上記200℃以上の蒸気とが混合されて蒸気温度を1500℃以上とし、該蒸気とコークスガスとの混合物の温度が950℃以上となるように構成され、拡散ゾーンにおいてガス化反応もしくは水蒸気改質ガス化反応がおきて、殆んど完全なガス化がおこなわれる上記(1)記載のコークス炉ガス用改質器。この場合、ノズルからの酸素等の反応ガスの吹込み速度は、炎がノズル先端から離れた位置に常にあるようにするために8m/秒以上とすることが好ましい。これは、炎および炎からの輻射熱によるノズル先端の溶融を防ぐためである。
(5)反応ガスが混合ゾーンの入口近傍に備えられたノズルを介して混合ゾーンに吹き込まれ、コークス炉への石炭投入時、コークス化反応中期、反応終了時の各段階における生成コークス炉ガス量は、反応中期での毎秒当りの量を1とすると、石炭投入時での量を2.5〜3.5、反応初期と終了時における量を1.5〜2.5と変化する際に、コークス炉ガス量の変化に合わせてノズルからの吹き込む反応ガス流量を1から3.5倍に変更できる、あるいは稼動するノズルの本数を変更できる、上記(1)ないし(3)のいずれか1項に記載のコークス炉ガス用改質器。
(6)ノズルが、ガスの流れ方向で見てガスの流れ方向の垂線に対して30度〜60度の角度をなすことによってエジェクター効果を発揮して、酸素あるいは空気を含むノズルからの吹き込みガスが混合ゾーンからコークス炉側に逆流することを防ぐところの上記(1)ないし(5)のいずれか1項記載のコークス炉ガス用改質器。
(7)コークス炉ガス用改質器が1秒当りのコークス炉ガスの最大発生量の0.5倍〜2.5倍の容量を有し、拡散ゾーンの容積が混合ゾーンの容積と同等またはそれ以上であること特徴とする上記(1)ないし(6)のいずれか1項記載のコークス炉ガス用改質器。
本明細書において、「ほぼ完全に熱分解され」或いは「ほぼ完全にガス化され」とは、対象物の好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、もっとも好ましくは98重量%以上が熱分解され或いはガス化されることを意味する。
コークス炉から出てくるコークス炉ガスは、通常700〜800℃の温度を持ち、混合ゾーンでこれに酸素又は空気と上記を吹き込んで混合させて950℃以上でガス化反応が起きる。あるいは、1000℃以上の上記もしくは燃焼ガスを混合させた混合ゾーン以降の拡散ゾーンにおいて、燃焼によって生成した高温の蒸気又は吹き込まれた高温の蒸気によって、メタンないしタールにわたる炭化水素類が効率よく水蒸気改質される。部分燃焼が起きるあるいは1000℃以上の高温水蒸気の混合を行う混合ゾーンから、拡散反応が起きる拡散ゾーンへの出口が、5〜10度、より好ましくは6.5〜8.5度、特に約7.5度の広がりを持っていることが重要である。
本発明を実証するために、実用規模のスケールの約125分の1のスケールの透明ポリ塩化ビニル製のコールドモデルを作成した。図1にその形状を示す。図の最左のモデルは円筒に入口と出口が取り付けられた形をしている。右5つのモデルでは、下方のふくらみが混合ゾーンであり、上方のふくらみが拡散ゾーンである。二つのゾーンの間でガス流れ方向の断面積が絞られており、従って、ガス混合物は混合ゾーンから拡散ゾーンに入っていくと更に混合を受け、拡散ゾーンで各気体は相互に混合される。拡散ゾーンの広がり角度は、図1のモデルの左から順に0度、2.5度、5度、7.5度、10度、12.5度である。ガスの拡散状況を可視化するために、コークス炉ガスの代わりに低温度の炭酸ガスを、吹き込み用酸素と蒸気の代わりに蒸気ミストを含む空気を用いた。改質器内の気体の定性的な流れ・混合の可視化を行うために、連続発振Arイオンレーザ(Spectra-Physics:Model 177G0-2)より発する波長488 nm(青緑色)の光を、円柱レンズにより可視化領域で厚さ約2〜3 mmのスリット光にしたものを光源として用いた。撮影は、高速度ビデオカメラ(Photron:FASTCAM-Net 500)を用いて、撮影速度500 frames/secシャッタースピード1/500 secで行った。この条件下では、記録画素数は512×240となり、約2.1秒間の連続撮影が可能であった。この装置を用いてコールドモデルの内部の流動状況をビデオ撮影し、PIV(Particle Image Velocimetry)による画像処理により、内部流内の速度ベクトルの瞬時分布を明確に定量化した。そして、拡散ゾーンにおけるガス流速を色分けしてディスプレイした。図2は、色分けを白黒に転換したものではあるが、速度の違いが縞模様として認識できる。それぞれの表示において、左端はモデルの容器の中心軸に対応し、右端は容器の壁に対応する。
広がり角度0度では、混合ゾーンで発生した乱流が消えず、拡散ゾーン出口まで壁面の流速が若干遅く、壁面から離れた位置と中心部はほぼ同じ流れであることが分かった。つまり乱流が消滅しない。拡散ゾーンの広がり角度が2.5度、5度、7.5度、10度、12.5度であると、縞模様が現れる。図2において同一流速 (同じ濃さ) の帯状区間の容器中心部と壁面部の塔頂方向の高さ(絶対値)を求めた(図3の右側を参照)。
図3のグラフは、コークス炉ガス量が通常量とその2倍量の二つの状況に於ける、上記高さを示す。7.5度において高さが最も小さく、それより角度が大きくなる或いは小さくなるに従って、高さが大きくなる。つまり中心部流速と壁面流速の差が増大し、渦が生じている。ガス流量を倍にすると、この傾向はより顕著になる。従って、拡散ゾーンに於いて渦が少なく乱流が少ないためには、広がり角度は、5〜10度であることが好ましく、より好ましくは7.5度近傍、例えば7〜9度である。
次に、実用規模の大きさ(コールドモデル実験に用いた装置の125倍)の装置を想定したシミュレーションを行った。図5左に装置の概念を、また図5右にシミュレーションに使用した装置の主要サイズを示す。図中の数字1はコークス炉からのコークス炉ガス出口、2は混合ゾーン、3は反応ガスを吹き込むためのノズル、4は拡散ゾーン、5は改質ガス出口を示す。図5では、広がり角度を7.5度としている。コールドモデル実験の解析で得られた流動に関する壁面の摩擦抵抗係数等のファクターを用いたシュミレーション結果の例を図4に示す。白黒の濃淡は、図下に示す速度に対応する。ただし、下方のノズル先端および上方の出口では速度が一番速く、色月の表示では赤色であり、白黒表示にすると不正確になるので、その箇所を図4では白抜きとして省略した。コールドモデル実験結果と同じく、7.5度の広がりを持つ拡散ソーンにおける乱流の消滅が、一番効果的であり、次いで5〜10度が効果的であるとの結果が得られた。
次に、7.5度の広がりを持つ拡散ゾーンを設けた改質器(図5)について、酸素または空気等の酸化剤と蒸気、または1000℃以上の高温蒸気もしくは燃焼ガスを吹き込むためのノズルの本数を変化させた場合、拡散混合状態がどのように変わるかのシミュレーションを実施した。各ノズルからの流量を互いに同じとし、従ってノズル本数に応じて吹き込みガス流量が変わる。
図6に結果を示す。中心軸における速度が特定の値にある中心位置を、図内の「同一中心位置流速の変化」と示した線で示す。同様に、壁面における速度が特定の値にある壁面位置を「同一壁面流速の変化」と示した線で示す。ノズルの数が多くなるに従って、図3で規定した「差」は少しずつ大きくなるが、吹込みガス流量が多くなってもガス流の大きな乱れは生じないことが確認され、図5に示す改質器が混合ゾーンで発生した乱流を消す効果がノズル本数に関わらず大きい。
図7は、ノズルの角度を示す概念図である。分かり易くするために、向かい合った位置の二つのノズルを示してある。1は混合ゾーンの下にあるコークス炉ガスの入口であり、そこにノズル3がαの角度で配置されている。ガスの流れ方向で見てガスの流れ方向の垂線に対する角度αが30度〜60度、特に40〜50度であることが好ましく、これによってエジェクター効果を発揮して、酸素あるいは空気を含むノズルからの吹き込みガスが混合ゾーンからコークス炉側に逆流することを防ぐことが出来る。
本発明によるコークス炉ガスの改質処理方法の3つの態様を以下に説明する。
1.混合ゾーン2にノズル3から一酸化炭素と酸素または空気を吹き込み、高温の燃焼ガスを発生させコークス炉ガスの温度を900℃以上、好ましくは950℃以上でコークス炉ガス中に含まれる約30%近いタール留分を拡散ゾーン4においてほとんど完全に熱分解させる方法。より詳しくは、コークス炉1より700〜800℃のコークス炉ガスが混合ゾーン2に導かれる。ここでは複数本のノズル3から一酸化炭素と酸素または空気を吹き込み高温の燃焼ガスを発生させ、コークス炉ガスの温度を900℃以上、好ましくは950℃以上で約30%近いタール留分を熱分解させる。この時ノズル3からは酸素または空気のみを吹き込みコークス炉ガスの一部を燃焼させガス温度を900℃以上としても良い。900℃以上で熱分解を促進させるためにコークス炉ガスは拡散ゾーン4に送られ熱分解反応が完結し、未反応タール分の割合を全炭素量の5%以下に抑えることが出来る。
2.混合ゾーン2にノズル3から酸素または空気と200℃以上の温度の蒸気を吹き込み充分に混合させ、コークス炉ガスの一部を燃焼させ炉内温度を950℃以上、好ましくは1000℃以上でタールやタールスラッジを含むコークス炉ガスを拡散ゾーン4において殆んど完全なガス化をさせる方法。詳しくは、コークス炉1より700〜800℃のコークス炉ガスが混合ゾーン2に導かれる。ここでは複数本のノズル3から酸素または空気と蒸気を吹き込み充分に混合させ、コークス炉ガスの一部を燃焼させ炉内温度を950℃以上、好ましくは1000℃以上でタールやタールスラッジを含むコークス炉ガスを完全ガス化させ、未反応タール分の割合を全炭素量の5%以下に抑えることが出来る。
3.混合ゾーン2にノズル3からは、酸素と水素及び蒸気を吹き込み、ノズル先端部に酸水素炎を発生させ、生成する蒸気温度が1500℃以上として混合ゾーン2に吹き込み、混合ゾーンの温度を950℃以上、好ましくは1000℃以上とし、拡散ゾーン4においてガス化反応もしくは水蒸気改質ガス化反応を完結させ殆んど完全なガス化をさせる方法。詳しくは、コークス炉1より700〜800℃のコークス炉ガスが混合ゾーン2に導かれる。ここでは複数本のノズル3からは、酸素と水素及び蒸気を吹き込み、水素ガスを燃焼させ、蒸気温度が1500℃以上の蒸気として混合ゾーン2に吹き込まれる。950℃以上、好ましくは1000℃以上で、ガス化反応もしくは水蒸気改質ガス化反応を促進させるために、コークス炉ガスは混合ゾーン2から拡散ゾーン4に送られ反応が完結し、未反応タール分の割合を全炭素量の5%以下に抑えることが出来る。
[発明の効果]
本発明によれば、コークス炉ガスは、熱分解やガス化、水蒸気改質ガス化の転換処理を受け、環境汚染を引き起こすタール留分が殆んど無くなるためクリーンな燃料ガスが得られ、該燃料ガスは1Nm当たり3350 Kcal以上のカロリーを持つ。この燃料ガスは水素に富んでおり、水蒸気改質反応と組み合わせれば効率の良い水素供給源となる。上記した3つの態様のすべての製品において未反応タール含有量が炭素換算で5%以下と少ない故に、ガスのクリンナップが容易であり、安価にクリーンなガスとすることが出来る。従って、製品ガスは、ガスタービン燃料としても利用可能である。
改質器のコールドモデルの外見を示す見取り図。 コールドモデルの内部のガス流動状況を示すビデオ記録から、拡散ゾーンにおけるガス流速を色分けしてディスプレイし、色分けを白黒に転換した図。 改質器の拡散ゾーンの広がり角度と、壁面と中心部のガス流速の差との関係を表したグラフ。 実用化規模の炉について行ったシミュレーションの結果における、ガス流動を示す。 実用化規模の炉の概念図。 図5に示す改質路についてノズル本数の変化が拡散ゾーンのガスの流れに与える影響についてのシミュレーション結果を表したものである。 ノズルの角度を示す概念図。
符号の説明
1 コークス炉ガスの入り口
2 混合ゾーン
3 ノズル
4 拡散ゾーン
5 改質ガス出口

Claims (7)

  1. コークス炉から出てくるコークス炉ガスを改質する改質器において、
    該改質器が混合ゾーンおよび該混合ゾーンの下流に連結されている拡散ゾーンを有し、混合ゾーンから拡散ゾーンへと移る拡散ゾーン入口区間の流路断面積が混合ゾーンの断面積より狭い構造とし、混合ゾーンにはコークス炉ガスおよび該ガスと反応されるべき反応気体が導入されて反応が起き、生じたガス混合物は次いで拡散ゾーンに送られ、そこで反応が更に進行すること、および、該混合ゾーン出口に接続している拡散ゾーンの入口区間の器内壁が、ガス混合物の流れ方向に拡散ゾーンの中心軸と5〜10度の広がり角度を成していることを特徴とする、上記コークス炉ガス用改質器。
  2. 反応ガスが一酸化炭素および酸素または空気であり、混合ゾーンの温度が900℃以上になってガス化反応が起き、拡散ゾーンにおいてタール留分がほぼ完全に熱分解される、請求項1記載のコークス炉ガス用改質器。
  3. 反応ガスが酸素または空気および200℃以上の水蒸気であり、混合ゾーンでコークス炉ガスの一部を燃焼させて混合ゾーンの温度が950℃以上となり、拡散ゾーンにおいてタールおよびタールスラッジを含むコークス炉ガスがほぼ完全にガス化される請求項1記載のコークス炉ガス用改質器。
  4. 反応ガスが酸素、水素及び200℃以上の蒸気であり、混合ゾーンの入口近傍に反応ガス吹込みのためのノズルが備えられており、ノズルの先端部で酸水素炎が発生し、生じた2000℃以上の燃焼生成蒸気と上記200℃以上の蒸気とが混合されて蒸気温度を1500℃以上とし、該蒸気とコークス炉ガスとの混合物の温度が950℃以上となるように構成され、拡散ゾーンにおいてガス化反応もしくは水蒸気改質ガス化反応がおきて、ほぼ完全なガス化がおこなわれる請求項1記載のコークス炉ガス用改質器。
  5. 反応ガスが混合ゾーンの入口近傍に備えられたノズルを介して混合ゾーンに吹き込まれ、コークス炉への石炭投入時、コークス化反応中期、反応終了時の各段階における生成コークス炉ガス量は、反応中期での毎秒当りの量を1とすると、石炭投入時での量を2.5〜3.5、反応初期と終了時における量を1.5〜2.5と変化する際に、このコークス炉ガス量の変化に合わせてノズルからの吹き込みの反応ガス流量を1から3.5倍に変更できる、あるいは稼動するノズルの本数を変更できる請求項1、請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載のコークス炉ガス用改質器。
  6. ノズルが、ガスの流れ方向で見てガスの流れ方向の垂線に対して30度〜60度の角度をなすことによってエジェクター効果を発揮して、ノズルから吹き込まれる酸素又は空気を含む反応ガスが、混合ゾーンからコークス炉側に逆流することを防ぐところの請求項1〜5のいずれか1項記載のコークス炉ガス用改質器。
  7. コークス炉ガス用改質器が1秒当りのコークス炉ガスの最大発生量の0.5倍〜2.5倍の容量を有し、拡散ゾーンの容積が混合ゾーンの容積と同等またはそれ以上であること特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のコークス炉ガス用改質器。
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