JPWO2005081464A1 - アクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置 - Google Patents

アクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置 Download PDF

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Abstract

安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにするとともに、ノマディック接続にも対応させる技術が開示され、その技術によれば加入者端末1がインターネットなどの所定のネットワークにアクセスするためのISP接続を可能とするアクセスネットワーク3を、ISP側終端装置6、加入者局装置7、加入者側終端装置9により構成し、ISP側終端装置と加入者局装置との間(第1ネットワーク4)と、加入者局装置と加入者側終端装置との間(第2ネットワーク5)において、それぞれVLANタグを利用したレイヤ2レベルの転送を可能とする。第1ネットワークにおいて伝送されるフレームには、第2ネットワークでの伝送時に付与されるVLANタグを含むフレームヘッダが追加付与される。

Description

本発明は、複数の中継局により構成されるアクセスネットワークを介して、加入者が有する加入者端末と所定の通信ネットワークとの間の通信を可能とするアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置に関し、特に、加入者端末とISP(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)との間のアクセスネットワークをVLAN(Virtual Local Area Network:仮想LAN)により構成可能とし、VLAN及びISPによって提供されるISPネットワークを介して、加入者端末がインターネットにアクセスすることが可能なアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置に関する。
一般的に、加入者端末とISPとを接続するアクセスネットワークは、IPネットワークが用いられており、加入者端末から送信されたパケットは、IPトンネルを通じて、ISPに送られるように構成されている。しかしながら、IPトンネルに対応したIPパケットのカプセル化の処理は、特に、加入者端末を収容している収容装置において処理の負荷が高く、高速通信の妨げになるという問題点があった。
上記の問題点に鑑み、例えば、下記の特許文献1及び非特許文献1には、アクセスネットワークをVLANによって構成するとともに、VLANの設定やアクセスネットワークにおけるトラフィックに係る情報を集中管理する管理用装置を設け、この管理用装置によって、VLAN経路に係る経路制御を行うようにする技術が開示されている。この技術によれば、例えば、エッジ装置間におけるアクセスネットワーク内の複数の経路(冗長経路)をあらかじめ把握しておくことが可能となり、障害発生による経路切り換えを高速に行うとともに、スループットを向上させることが可能となる。また、さらに、この技術によれば、PPPoE(Point−to−Point Protocol Over Ethernet(登録商標))などを用いた際のブロードバンドアクセスサーバがボトルネックとなる問題も解決される。
一方、下記の特許文献2には、2つの異なるユーザサイト間をVPN(Virtual Private Network)によって接続する通信サービスを提供する通信システムにおいて、2つの異なるユーザサイトのそれぞれに接続されているエッジ装置を含む階層化ネットワーク内では、ユーザMAC(Media Access Control)フレームがカプセル化されて、階層化ヘッダが付加された階層化MACフレームが伝送されるようにする技術が開示されている。この階層化ヘッダには、エッジ送信元アドレス(例えば、入口エッジ装置の物理ポートのアドレス)とエッジ宛先アドレス(出口エッジ装置の物理ポートのアドレス)とが含まれており、階層化ネットワーク内の中継装置は、この階層化ヘッダのエッジ宛先アドレスを参照して、階層化MACフレームの転送を行うことにより、VLANを用いた場合の設定数を超えるVPNを構成することが可能となり、スケーラビリティ及び運用効率を向上させることが可能となる。
特開2003−338836号公報(図4、9) 特開2004−32006号公報(図1、2、16、17) TSMMW2002(The 4th Topical Symposium on Millimeter Waves)P.199−202
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載の技術によれば、アクセスネットワークのエッジ装置である加入者局装置ごとに、固定のVLAN経路が割り当てられているため、加入者局装置からISPへの接続が制限されており、ある加入者局装置に接続している加入者端末が、接続するISPを自由に選択できないという問題点がある。
また、特許文献2に記載されている技術では、2つの異なるユーザサイト間には、基本的に1本のVLAN経路が設定されるが、複数のVLAN経路を経由して(複数のVLANタグを付け替えて)フレーム伝送を行うようなネットワーク構成の場合には、上流のVLANのエッジに存在しているエッジ装置(ISP側終端装置)は、あるVLANを隔てて存在する下流のVLANに関する情報を取得することができない。したがって、例えば、ISP側は、加入者端末に係る情報を把握することができず、公正なサービスの実現や不正なアクセスの防止などを十分に行うことができないという問題点がある。また、例えば、下流のVLANが上流のVLANに対する接続ポイントの切り換えを行うことが可能なノマディック環境では、上流のISP側から移動後のVLANに対してフレーム伝送が不可能になるという問題点もある。
本発明は、上記の問題点に鑑み、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応したアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のアクセスネットワークシステムは、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムであって、
前記所定のネットワークに接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークを終端する第1ネットワーク終端装置と、
前記加入者端末を配下に置くことが可能であり、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークを終端する第2ネットワーク終端装置と、
前記第1及び前記第2ネットワークをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端する加入者局装置とを、
有しており、前記第2ネットワークにおいて、VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送が行われるとともに、前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダが追加付与された前記フレームの伝送が行われるように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、本発明の前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグとは異なるVLANタグによって識別されるVLANパスを利用した前記フレームの伝送が行われるように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、前記加入者局装置が、前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを生成するように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、前記第1及び前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグに基づいて、前記第1ネットワークにおいてのみ利用される前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが生成され、前記フレームヘッダの宛先MACアドレス及び送信元MACアドレスに前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが設定されるように構成されている。
また、上記目的を達成するため、本発明の加入者局装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれる加入者局装置であって、
前記所定のネットワーク側に接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークと、前記加入者端末側に接続されており、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークとをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端するように配置されており、
前記第2ネットワークにおいて、VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送を行う手段と、
前記第1ネットワークに送出するフレームに、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段とを有している。
また、本発明の加入者局装置は、上記構成に加えて、前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを生成する手段を有している。
また、上記目的を達成するため、本発明のネットワーク終端装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記所定のネットワークに接続されているとともに、前記加入者端末側に配置された第1ネットワークに接続されているネットワーク終端装置であって、
前記第1ネットワークから受信したフレームに追加付与されているフレームヘッダに挿入されているVLANタグであって、前記第1ネットワークで伝送される前に経由した第2ネットワークにおいて、前記フレームに付与されていた前記第2ネットワークの前記VLANタグを、前記フレームヘッダから抽出する手段と、
前記フレームヘッダから抽出された前記VLANタグと、前記フレームの宛て先として設定されている前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段とを有している。
また、本発明のネットワーク終端装置は、上記構成に加えて、前記所定のネットワーク側から前記加入者端末宛てのフレームを受信した場合に、前記フレームに、前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段と、
前記VLANタグを含む前記フレームヘッダが追加付与されたフレームを、前記第1ネットワークに送出する手段とを有している。
また、上記目的を達成するため、本発明のネットワーク終端装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記加入者端末を配下に置くことが可能なネットワーク終端装置であって、
前記加入者端末から所定のネットワークへの接続設定情報を受信した場合には、前記加入者端末が所定のネットワークに接続する際に経由する加入者局装置に対して、前記所定のネットワークを識別するための情報を送信する手段と、
前記加入者局装置から、前記所定のネットワークを識別するための情報の応答として、前記加入者端末による所定のネットワークへの接続に対応したVLANタグを受信する手段と、
前記VLANタグと前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段と、
前記加入者端末から所定のネットワークに送信する任意のフレームを受信した場合には、前記任意のフレームに前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを付与する手段と、
前記VLANタグが付与されたフレームを前記加入者端末に対して送信する手段とを有している。
本発明は、上記の構成を有しており、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応したアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態におけるネットワーク構成を示す図 本発明の実施の形態における加入者側終端装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態における加入者側終端装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態における加入者局装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態における加入者局装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態において、加入者側終端装置と加入者端末との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、加入者局装置と加入者側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、ISP側終端装置と加入者局装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用されるISP側終端装置のMACアドレスの一例を示す図 本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用される加入者局装置のMACアドレスの一例を示す図 本発明の実施の形態において、ISPルータとISP側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態におけるISP認証要求のシーケンス図 本発明の実施の形態におけるISP認証応答のシーケンス図 本発明の実施の形態における主信号フレーム送受信のシーケンス図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、同一の加入者側終端装置の配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、異なる加入者側終端装置のそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更する前の状態を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更した後の状態を示す図
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態の概要について説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成を示す図である。図1には、加入者側に存在する加入者端末1と、ISP側に存在するISPルータ2a、2bとの間にアクセスネットワーク3が存在する様子が図示されている。なお、以下では、相対的にISP側に近い側を上流側、相対的に加入者側に近い側を下流側と呼ぶこともある。
アクセスネットワーク3は、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5を有しており、加入者側とISP側との間の通信は、第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5を介して行われる。なお、ここでは、第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5の2つのネットワークを経由しているが、さらに多くのネットワークを経由するような構成であってもよい。また、第2ネットワーク5は、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間に中継局装置が介在してもよく、また、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間が、単なる有線リンク又は無線リンクであってもよい。本明細書では、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間に中継局装置が介在する場合においても、また、単なるリンクであっても、便宜的に、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間を第2ネットワーク5と呼ぶことにする。すなわち、第2ネットワーク5という言葉には、いわゆるネットワーク接続のほかに、リンク接続も含まれるものとする。
また、図1には、第1ネットワーク4において、上流側のエッジ装置としてISP側終端装置6が、下流側のエッジ装置として加入者局装置7がそれぞれ配置されており、さらに、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間には、複数の中継局装置8a〜8dが配置されている様子が図示されている。なお、図1では、ISP側終端装置6及び加入者局装置7が、それぞれ1台ずつ図示されているが、複数存在していてもよい。また、同様に、図1では、中継局装置8a〜8dが4台図示されているが、任意の台数の中継局装置を配置することも可能である。
また、図1には、第2ネットワーク5において、上流側のエッジ装置として加入者局装置7が、下流側のエッジ装置として加入者側終端装置9がそれぞれ配置されており、さらに、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間には、複数の中継局装置8a〜8dが配置されている様子が図示されている。なお、上述のように、加入者局装置7は、第2ネットワーク5の上流側のエッジ装置であるとともに、第1ネットワーク4の下流側のエッジ装置でもあり、すなわち、加入者局装置7は、第1ネットワーク4と第2ネットワーク5との接続ポイントの役割を有している。
なお、図1では、1台の加入者局装置7に対して1台の加入者側終端装置9が接続されている様子が図示されているが、1台の加入者局装置7に対して、複数台の加入者側終端装置9が接続可能である。また、図1では、加入者局装置7と加入者側終端装置9とが直接接続されているように図示されているが、第1ネットワーク4と同様に、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間に任意の台数の中継局装置が配置可能である。また、一例として、加入者局装置7は、例えば、1つの建物内に存在する複数の加入者側終端装置9を収容する装置であり、加入者側終端装置9は、その建物内の各フロアに存在する複数の加入者端末1を収容する装置である。
また、第1ネットワーク4は、L2スイッチ間のVLANにより構成されている。すなわち、第1ネットワーク4において、上流側のエッジ装置と下流側のエッジ装置との間に、あらかじめリモートタグを利用して、L2スイッチ間にVLANパスを構築しておき、フレームに付加されたVLANタグによって、フレームが所定のパスを流れるようにフレーム転送を行うよう構成されている。なお、第1ネットワーク4内においてフレームに付加されるVLANタグをリモートタグと呼ぶことにする。また、第1ネットワーク4では、同一エッジ装置間で複数の冗長経路を構築しておくことも可能であり、この冗長経路を代替経路に利用したり、ロードバランス及びQoS(Quality of Service)ポリシーの制御などに利用したりすることが可能となる。
従来の技術を利用した通常の方法では、上述の構成において、ISP側終端装置6は、加入者局装置7よりも下流に存在する情報(例えば、第2ネットワーク5におけるリンクの情報や、加入者端末1に係る情報)を把握することが容易ではない。しかしながら、本発明では、図1の右側に図示されているように、加入者側からISP側に伝送される下流から上流に伝送されるフレームを、第1ネットワーク4内においてカプセル化し、そのカプセル化ヘッダ内に第2ネットワーク5におけるローカルタグを挿入することによって、ISP側終端装置6が、加入者局装置7よりも下流に存在する情報を把握できるようにするものである。なお、第2ネットワーク5内においてフレームに付与されるVLANタグをローカルタグと呼ぶことにする。
すなわち、図1に図示されているように、第1ネットワーク4において伝送されるフレーム(特に、下流から上流へのフレーム)に、送信先(宛先)又は送信元となる加入者端末1に関連する第2ネットワーク5におけるローカルタグが挿入されたカプセル化ヘッダを追加付与することができるように構成されている。これにより、例えば、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグが、第1ネットワーク4においてフレームと共に伝送され、ISP側終端装置6が、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグを取得することが可能となる。
ISP側終端装置6が、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグを取得することが可能となることによって、様々な効果がもたらされる。例えば、第1ネットワーク4内において上流から下流に流れるカプセル化されたフレームを受信した加入者局装置7は、カプセル化ヘッダ内の情報を解析するだけで、適切なローカルタグが付与されたフレームを、第2ネットワーク5に対して送出することも可能であり、これによって、加入者局装置7の処理の負荷が軽減されるようにすることが可能となる。
また、ISP側終端装置6は、例えば、マッピングする対応情報に2つのVID(リモートタグ及びローカルタグ)を利用することによって、加入者側終端装置9に接続されている加入者端末1を特定でき、サービスを享受している加入者端末1の台数をISP側で把握できるようになる。これは、次の理由から可能となる。ISP側終端装置6は、リモートタグから加入者局装置7を特定することが可能であり、特定された加入者局装置7で利用されているローカルタグから加入者側終端装置9を特定することが可能である。また、ISP側終端装置6には加入者端末1のMACアドレスも格納されるため、リモートタグ及びローカルタグが同一であるにもかかわらずMACアドレスが異なるマッピングは、単一の加入者側終端装置9に異なる加入者端末1(複数の加入者端末1)が接続されていることを示している。以上によって、ISP側終端装置6は、加入者側終端装置9に接続されている加入者端末1の台数を把握することが可能となる。
上記では、本発明の実施の形態の概要について説明したが、続いて、本発明の実施の形態の詳細について説明する。以下、図2〜図7を用いて、ISP側終端装置6、加入者局装置7、加入者側終端装置9のそれぞれの構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態における加入者側終端装置の構成の一例を示すブロック図である。加入者側終端装置9は、上流側送受信部901、下流側送受信部902、接続要求処理部903、接続性確立通知部904、対応情報格納手段905、ローカルタグ付与部906、ローカルタグ削除部907を有している。このうち、接続要求処理部903及び接続性確立通知部904は、後述の認証処理においてのみ必要な構成要素である。
上流側送受信部901は、第2ネットワーク5側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部902は、加入者側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図2では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部901と下流側送受信部902とに分けて図示しているが、上流側送受信部901及び下流側送受信部902は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部901及び下流側送受信部902は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部901及び下流側送受信部902に含まれているものとして、図示は省略する。
また、接続要求処理部903は、加入者端末1がISPに対して認証を求める際、加入者端末1から受信するISPへの接続設定に係る情報の処理を行う手段である。例えば、接続要求処理部903は、加入者端末1からISPへの接続設定に係る情報を受信した場合、ISPへの接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレスを対応情報格納手段905に出力するとともに、加入者端末1から受信したISPへの接続設定を、ISPへの接続要求として加入者局装置7に対して送信する。
また、接続性確立通知部904は、ISPへの接続要求に基づいて加入者局装置7が割り当てたローカルタグに係る処理を行う手段である。例えば、ISPへの接続要求に基づいて加入者局装置7が割り当てたローカルタグの通知を加入者局装置7から受けた場合に、そのローカルタグを対応情報格納手段905に出力するとともに、加入者局装置7との接続性が確立された旨を加入者端末1に対して通知する。
また、対応情報格納手段905は、加入者端末1のMACアドレスと、ローカルタグとの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。すなわち、例えば、図3に示すように、ISPへの接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレスと、そのISPへの接続設定に対応するISPへの接続要求に基づいて、加入者局装置7によって割り当てられたローカルタグとの対応関係が、対応情報格納手段905内に対応情報として格納される。なお、図3では、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#A」とローカルタグ「LT1」との対応と、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#B」とローカルタグ「LT2」との対応が、対応情報として格納されている状態が模式的に図示されている。
また、ローカルタグ付与部906は、上流の第2ネットワーク5において、VLANタグによる転送が可能となるように、対応情報格納手段905に格納されている対応情報を参照して、下流から受信したフレームに適切なローカルタグを付与して送出する手段である。また、ローカルタグ削除部907は、上流の第2ネットワーク5において、ローカルタグが付与されて転送されてきたフレームのローカルタグを削除し、ローカルタグの削除後のフレームを下流の加入者端末1に対して送出する手段である。
また、図4は、本発明の実施の形態における加入者局装置の構成の一例を示すブロック図である。加入者局装置7は、上流側送受信部701、下流側送受信部702、接続要求処理部703、ローカルタグ生成部704、リモートタグ格納部705、対応情報格納手段706、ローカルタグ削除部707、カプセル化部708、デカプセル部709、ローカルタグ付与部710を有している。このうち、接続要求処理部703及びローカルタグ生成部704は、後述の認証処理においてのみ必要な構成要素である。
上流側送受信部701は、第1ネットワーク4側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部702は、第2ネットワーク5側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図4では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部701と下流側送受信部702とに分けて図示しているが、上流側送受信部701及び下流側送受信部702は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部701及び下流側送受信部702は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部701及び下流側送受信部702に含まれているものとして、図示は省略する。
また、接続要求処理部703は、加入者端末1がISPに対して認証を求める際、加入者側終端装置9から受信するISPへの接続設定に係る情報の処理を行う手段である。例えば、接続要求処理部703は、加入者側終端装置9からISPへの接続要求に係る情報を受信した場合、ローカルタグ生成部704に対してローカルタグ生成要求を行って、このISPへの接続要求に係る固有のローカルタグを取得し、加入者側終端装置9に対してローカルタグの通知を行う。また、さらに、ISPへの接続要求に基づいて、加入者端末1が接続を所望するISPを特定して、このISPに接続するための第1ネットワーク4におけるパス(リモートタグによって識別されるパス)を見つけ、このパスを識別するリモートタグと、ローカルタグ生成部704によって生成されたローカルタグとを対応付けて、対応情報格納手段706に格納する。
また、ローカルタグ生成部704は、接続要求処理部703からのローカルタグ生成要求を受けた場合に、ローカルタグを生成する手段である。なお、ローカルタグは、各加入者端末1によるISPへの接続要求ごとに異なる値が設定されることが望ましく、例えば、加入者局装置7は、乱数を発生させ、この乱数に基づいて、ローカルタグをランダムに生成することが可能である。
また、リモートタグ格納部705は、第1ネットワーク4においてあらかじめ定められたパスを特定するためのリモートタグが格納されている情報格納媒体である。第1ネットワーク4では、各中継局装置8a〜8dは、フレームに付与されたリモートタグに基づく転送処理を行うように構成されており、リモートタグは、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間のパスと対応付けられてあらかじめ設定されている。
また、対応情報格納手段706は、加入者端末1が接続を所望するISPへの経路上に存在するISP側終端装置6までのパスに関連したリモートタグと、ローカルタグ生成部704によって生成されたローカルタグとの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。例えば、図5は、この対応情報格納手段706内の対応情報を模式的に図示するものであり、この図5では、リモートタグ「RT1」とローカルタグ「LT1」との対応、リモートタグ「RT2」とローカルタグ「LT2」との対応が、対応情報として格納されている状態が図示されている。
また、ローカルタグ削除部707は、下流の第2ネットワーク5において、ローカルタグが付与されて転送されてきたフレームのローカルタグを削除する手段である。また、カプセル化部708は、ローカルタグ削除部707におけるローカルタグ削除後のフレームに対して、対応情報格納手段706に格納されているリモートタグとローカルタグとの対応情報から生成されるフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)を付与する手段である。また、カプセル化部708では、さらに、第1ネットワーク4内の転送用のリモートタグをフレームに付与する処理も行われ、上流側送受信部701を通じて、カプセル化及びリモートタグが付与されたフレームが上流の第1ネットワーク4上に送出される。
また、デカプセル部709は、上流の第1ネットワーク4から受信したカプセル化されたフレームのカプセル化ヘッダを取り除く処理を行う手段である。また、ローカルタグ付与部710は、下流の第2ネットワーク5においてフレームが転送可能となるように、フレームに適切なローカルタグを付与する手段である。なお、ローカルタグ付与部710は、デカプセル部709からカプセル化ヘッダ内に挿入されていたリモートタグの情報を取得するとともに、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、フレームに付与すべき適切なローカルタグを取得し、付与することが可能となる。また、デカプセル部709で取り除かれたカプセル化ヘッダ内には、ローカルタグの情報が含まれているため、ローカルタグ付与部710は、デカプセル部709からカプセル化ヘッダ内のローカルタグの情報を取得して、このローカルタグをフレームに付与することも可能である。特に、カプセル化ヘッダ内のローカルタグの情報を取得して、このローカルタグをフレームに付与することは、加入者局装置7の処理の負荷の軽減をもたらす。また、このカプセル化ヘッダからのローカルタグの抽出及びフレームへの付与は、特に、ローカルタグが多数存在(例えば、加入者端末1が多数存在)し、1つのリモートタグに対して複数のローカルタグが重複して設定されるような場合に有効である。
また、図6は、本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の構成の一例を示すブロック図である。ISP側終端装置6は、上流側送受信部601、下流側送受信部602、擬似ヘッダ解析部603、対応情報格納手段604、デカプセル部605、カプセル化部606を有している。なお、不図示だが、ISP側終端装置6は、加入者局装置7と同様に、第1ネットワーク4内におけるパスの情報(リモートタグの情報)があらかじめ格納されたリモートタグ格納部を有していてもよい。
上流側送受信部601は、ISP側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部602は、第1ネットワーク4側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図6では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部601と下流側送受信部602とに分けて図示しているが、上流側送受信部601及び下流側送受信部602は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部601及び下流側送受信部602は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部601及び下流側送受信部602に含まれているものとして、図示は省略する。
また、擬似ヘッダ解析部603は、第1ネットワーク4からカプセル化されたフレームを受信した場合に、カプセル化ヘッダの解析を行う手段である。擬似ヘッダ解析部603は、例えば、認証処理において、第1ネットワーク4からカプセル化されたISP認証要求に係るフレームを受信した場合には、そのカプセル化ヘッダからローカルタグやリモートタグの情報を取得するとともに、さらに、加入者端末1のMACアドレスを取得して、これらの情報を対応付けて対応情報格納手段604に出力することが可能である。また、擬似ヘッダ解析部603は、デカプセル部605に対して、カプセル化されたフレームを出力する。カプセル化されたフレームは、デカプセル部605において、カプセル化ヘッダが取り除かれた後、上流側送受信部601を通じてISP側に送出される。
また、対応情報格納手段604は、擬似ヘッダ解析部603から供給された加入者端末1のMACアドレス、リモートタグ、ローカルタグの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。例えば、図7は、この対応情報格納手段604内の対応情報を模式的に図示するものであり、この図7では、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#A」、リモートタグ「RT1」、ローカルタグ「LT1」の対応、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#B」、リモートタグ「RT2」、ローカルタグ「LT2」の対応が、対応情報として格納されている状態が図示されている。
また、デカプセル部605は、ISP認証要求に係るフレームや主信号フレームなどの第1ネットワーク4から受信したカプセル化されたフレームのカプセル化ヘッダを取り除いて、ISP側に送出するためのフレームを生成する手段である。また、カプセル化部606は、ISP側(上流側)からフレームを受信した場合に、そのフレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)を参照して、対応情報格納手段604内に格納されている対応情報から、加入者端末1のMACアドレスと対応関係を有するリモートタグ及びローカルタグを含むカプセル化ヘッダをフレームに付与する手段である。このカプセル化部606では、カプセル化されたフレームに対して、さらに第1ネットワーク4における伝送用のリモートタグが付与され、カプセル化及びリモートタグが付与されたフレームは、下流側送受信部602を通じて、下流の第1ネットワーク4上に送出される。
次に、加入者側とISP側との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例について具体的に説明する。図8は、本発明の実施の形態において、加入者側終端装置と加入者端末との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図8に図示されるように、加入者側終端装置9と加入者端末1との間において伝送されるフレームは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、データ、FCS(Frame Check Sequence:フレームチェックシーケンス)のフォーマットを有している。なお、図8に図示されているフレームは、標準のフレームフォーマットと同一であり、以下、オリジナルフレームと呼ぶことにする。なお、図8では、宛先MACアドレスとして「ISPルータ#1」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者端末#1」が設定された、加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者側終端装置9から加入者端末1に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者端末1のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとしてISPルータ2a、2bのMACアドレスが設定される。
また、図9は、本発明の実施の形態において、加入者局装置と加入者側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図9に図示されるように、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間において伝送されるフレームは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、ローカルタグ(例えば、VID=100)、データ、FCSのフォーマットを有している。これは、標準のVLANにおけるフレームフォーマットと同一であり、第2ネットワーク5では、ローカルタグに基づくフレーム伝送が行われる。なお、図9では、宛先MACアドレスとして「ISPルータ#1」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者端末#1」が設定された、加入者局装置7から加入者側終端装置9に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者側終端装置9から加入者局装置7に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者局装置7のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとして加入者側終端装置9のMACアドレスが設定される。
また、図10は、本発明の実施の形態において、ISP側終端装置と加入者局装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図10に図示されるように、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間において伝送されるフレームは、図8に図示されるオリジナルフレームに拡張フレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)が付与されたフォーマットを有している。このカプセル化ヘッダは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、リモートタグ(例えば、VID=1)のフォーマットを有しており、第1ネットワーク4では、リモートタグに基づくフレーム伝送が行われる。
また、このカプセル化ヘッダは、標準イーサネット(登録商標)フレームヘッダに準拠したフレームヘッダとすることが望ましい。これにより、このカプセル化されたフレームを伝送する第1ネットワーク4内の中継局装置8a〜8dは、標準のタグ付きVLANフレームの処理を行うだけでよく、したがって、第1ネットワーク4内に配置される中継局装置8a〜8dは、従来からの処理を行うことが可能な装置によって構成可能となる。
なお、図10では、カプセル化ヘッダの宛先MACアドレスとして「ISP側終端装置」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者局装置」が設定された、ISP側終端装置6から加入者局装置7に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者局装置7からISP側終端装置6に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者局装置7のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとしてISP側終端装置6のMACアドレスが設定される。
また、上記の図10に図示されたカプセル化ヘッダに宛先MACアドレス及び送信元MACアドレスとして設定されるISP側終端装置6、加入者局装置7のMACアドレスには、第1ネットワーク4においてのみ利用される独自のMACアドレス(プライベートアドレス)が利用可能である。以下、図11及び図12を参照しながら、ISP側終端装置6及び加入者局装置7のMACアドレスについて説明する。
図11は、本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用されるISP側終端装置のMACアドレスの一例を示す図である。例えば、図11に図示するように、第1ネットワーク4においてのみ利用されるISP側終端装置6は、通常のMACアドレスと同様、48ビットを有している。先頭の8ビットにはプライベートアドレスを示す「0x02」が設定され、次の2オクテットには任意の値(例えば「0x00」「0x01」)が設定される。また、次の12ビットには、リモートタグのVIDの12ビット、最後の12ビットには、ローカルタグのVIDの12ビットが設定される。
一方、図12は、本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用される加入者局装置のMACアドレスの一例を示す図である。例えば、図12に図示するように、第1ネットワーク4においてのみ利用される加入者局装置7のアドレスも48ビットを有しており、先頭の8ビットにはプライベートアドレスを示す「0x02」が設定され、次の2オクテットには任意の値(例えば「0x00」「0x02」)が設定される。また、次の12ビットには、リモートタグのVIDの12ビット、最後の12ビットには、ローカルタグのVIDの12ビットが設定される。
図11及び図12に例示したISP側終端装置6及び加入者局装置7のプライベートアドレスを参照すれば分かるように、ISP側終端装置6及び加入者局装置7のプライベートアドレスには、リモートタグ及びローカルタグの両方が利用されており、カプセル化ヘッダ内には、リモートタグ及びローカルタグがMACアドレスとして挿入される。また、上記の2オクテットの部分の値のみが異なることによって、ISP側終端装置6と加入者局装置7との識別が可能となる。
また、図13は、本発明の実施の形態において、ISPルータとISP側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図13に図示されるように、ISPルータ2a、2bとISP側終端装置6との間において伝送されるフレームは、図8に図示されているオリジナルフレームと同一である。
次に、図1に示すネットワーク構成において、上述の構成及びフレームフォーマットを利用して通信が行われる場合の処理の詳細について説明する。加入者端末1が、ISPを経由してインターネットなどの外部ネットワークとの通信(主信号フレームの送受信)を行うためには、まず、加入者端末1がISPからの認証を受けるための認証処理が行われる必要がある。以下、図14及び図15を参照しながら、この認証処理について説明する。
図14は、本発明の実施の形態におけるISP認証要求のシーケンス図である。なお、ここでは、新規に加入者端末1が加入者側終端装置9に接続され、加入者端末1が所望のISPを通じて、インターネットなどの外部ネットワークへの接続要求を行う場合の認証処理について説明する。
図14において、まず、加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、ISPへの接続設定(例えば、接続を所望するISPを識別するための情報の送信)を行う(ステップS101)。加入者側終端装置9は、加入者端末1からのISPへの接続設定を受信し、接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレス(例えば、接続設定に係るフレームに設定されている送信元MACアドレスを参照)を記憶する(ステップS103)。なお、このステップS103におけるMACアドレスの記憶は、一時的なものであり、少なくとも後述のステップS111の処理が完了するまでは、MACアドレスは保持される。
続いて、加入者側終端装置9は、加入者局装置7に対して、加入者端末1に係るISPへの接続要求を送信する(ステップS105)。このステップS105で送信されるISPへの接続要求は、加入者側終端装置9が、加入者局装置7に対して、特定のISPへの接続を要求する加入者端末1が配下に存在することを通知するとともに、この加入者端末1に対してローカルタグの割り当てを要求するための処理である。
加入者局装置7は、加入者側終端装置9からのISPへの接続要求を受信し、例えば、乱数を発生し、その乱数を含む新たなローカルタグを生成して(ステップS107)、加入者側終端装置9に対して、このローカルタグを通知する(ステップS109)。なお、このローカルタグは、第2ネットワーク5におけるVLANタグであり、加入者端末1が所望のISPへの接続を行おうとするたびに新たに生成されることが望ましく、すなわち、加入者端末1がISPとの接続を確立するたびに、ローカルタグが生成されることが望ましい。
加入者局装置7からローカルタグの通知を受けた加入者側終端装置9は、ステップS103で記憶した加入者端末1のMACアドレスとローカルタグの対応を対応情報格納手段905に格納することによって記憶し(ステップS111)、加入者端末1に対して、加入者局装置7との接続性が確立されたことを通知する(ステップS113)。
また、加入者局装置7は、加入者側終端装置9からのISPへの接続要求を参照して、加入者端末1が接続を行おうとしているISPを特定し、このISPへの接続を可能とするISP側終端装置6までのパス(第1ネットワーク4においてあらかじめ設定されたパス)を定めるリモートタグ(第1ネットワーク4におけるVLANタグ)を取得する。そして、加入者局装置7は、ステップS107で生成されたローカルタグと、加入者端末1が接続を行おうとしているISPに係るISP側終端装置6までのパスを定めるリモートタグとを対応付けて、対応情報格納手段706に格納することによって、その対応関係を記憶する(ステップS115)。
上記のステップS101〜S115の処理によって、加入者側終端装置9の配下に新たにISPへの接続を試みる加入者端末1が存在する場合に、その加入者端末1に係るパス(ローカルタグによって特定されるパス)が、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間に確立される。
続いて、ステップS113において加入者局装置7との接続性確立を確認した加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、ISP認証要求(例えば、接続を所望するISPとの接続性確立のための認証情報の送信)を行う(ステップS121)。
加入者側終端装置9は、加入者端末1からのISP認証要求を受信し、対応情報格納手段905を参照して、加入者端末1のMACアドレスから、対応するローカルタグを取得して、このローカルタグをISP認証要求に係るフレームに付与した後(ステップS123)、加入者局装置7に対して、ローカルタグ付きISP認証要求を送信する(ステップS125)。なお、このとき、ステップS125において加入者側終端装置9から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者側終端装置9からローカルタグ付きISP認証要求を受信した加入者局装置7は、受信したフレームから、第2ネットワーク5における伝送用のローカルタグを外す(ステップS126)。そして、ステップS115で格納された対応情報格納手段706内のローカルタグとリモートタグとの対応関係を参照して、ローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ローカルタグを外した後のフレームのカプセル化を行って(ステップS127)、ISP側終端装置6に対して、カプセル化されたISP認証要求を送信する(ステップS129)。なお、加入者局装置7は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS125において加入者局装置7からISP側終端装置6に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
加入者局装置7からカプセル化されたISP認証要求を受信したISP側終端装置6は、カプセル化ヘッダに挿入されている加入者端末1のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグを対応付けて、対応情報格納手段604に格納することによって、その対応関係を記憶する(ステップS131)。そして、カプセル化されたフレームのデカプセルを行って(ステップS133)、デカプセル後のフレーム(加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送されたフレームと同一)を所定のISPの管理ネットワーク(所定のISPルータ2a)に向けて送信する(ステップS135)。
上記のステップS121〜S135の処理によって、ISP側終端装置6は、加入者端末1からのISP認証要求の受信と共に、第2ネットワーク5における加入者端末1に係るパスを識別することが可能なローカルタグを取得して保持することが可能となる。また、このローカルタグは、加入者端末1のISPに対する接続要求が行われるたびに生成されるようにすることによって、ISP側終端装置6は、このローカルタグを参照することによって、例えば、所定の加入者端末1を配下に置く加入者側終端装置9を特定したり、ISPに接続している加入者端末1の台数を把握したりすることも可能となる。なお、ここでは、加入者端末1からISPに対して認証要求が送られた場合に、ローカルタグの割り当てが行われるように構成されているが、加入者端末1からの任意の情報に応じて、ローカルタグの割り当てが行われるようにすることが可能である。
続いて、図14に示す認証要求に応じて、ISP側で認証処理が行われ、その認証結果が、ISP側から加入者側に送られる場合の処理について、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施の形態におけるISP認証応答のシーケンス図である。
図14のステップS135で送られてきたISP認証要求を受けて、所定のISP認証サーバ(不図示)によって認証処理が行われた後、ISP側からは、その認証結果がISP認証応答としてISP側終端装置6に送られる(ステップS201)。ISP側終端装置6は、ISP側のISPルータ2aからISP認証応答を受信し、対応情報格納手段604内のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグとの対応関係(図14のステップS115で格納された対応情報)を参照して、ISP認証応答に係るフレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)から、対応するリモートタグ、ローカルタグを決定する(ステップS203)。そして、ISP側終端装置6は、ステップS203で決定されたローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ISP認証応答に係るフレームのカプセル化を行って(ステップS205)、加入者局装置7に対して、カプセル化されたISP認証応答を送信する(ステップS207)。
なお、ISP側終端装置6は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS207においてISP側終端装置6から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
ISP側終端装置6からカプセル化されたISP認証応答を受信した加入者局装置7は、カプセル化されたフレームのデカプセルを行って(ステップS209)、デカプセル後のフレームに、加入者端末1に対応したローカルタグを付与した後(ステップS211)、加入者側終端装置9に対して、ローカルタグ付きISP認証応答を送信する(ステップS213)。なお、加入者局装置7は、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、また、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能である。また、このとき、ステップS213において加入者局装置7から加入者側終端装置9に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者局装置7からローカルタグ付きISP認証応答を受信した加入者側終端装置9は、受信したフレームから、第2ネットワーク5における伝送用のローカルタグを外し(ステップS215)、ローカルタグを外した後のフレーム(ISPルータ2aからISP側終端装置6に伝送されたフレームと同一)を、ISP認証応答の送信先に設定されている加入者端末1に対して送信する(ステップS217)。
上記のステップS201〜S217の処理によって、ISP側終端装置6は、ISP認証応答が送信されるべき加入者端末1(ISP認証要求を送信した加入者端末1)を確実に把握しながら、ISP認証応答を送信することが可能となる。また、加入者局装置7は、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、この場合には、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照してローカルタグを特定する処理を行う場合に比べて、加入者局装置7の処理の負荷を大幅に軽減できるようになる。
続いて、図14及び図15に示す認証処理に応じて、ISP側で認証処理が行われ、その認証結果が、ISP側から加入者側に送られる場合の処理について、図16を用いて説明する。図16は、本発明の実施の形態における主信号フレーム送受信のシーケンス図である。
ISPに対する認証処理に成功し、ISPを通じてインターネットなどの外部ネットワークに接続可能となった加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、主信号を送信する(ステップS301)。加入者側終端装置9は、加入者端末1からの主信号を受信し、対応情報格納手段905を参照して、加入者端末1のMACアドレスから、対応するローカルタグを取得して、このローカルタグを主信号フレームに付与した後(ステップS303)、加入者局装置7に対して、ローカルタグ付き主信号を送信する(ステップS305)。なお、このとき、ステップS303において加入者側終端装置9から加入者局装置7に流れる主信号フレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者側終端装置9からローカルタグ付き主信号を受信した加入者局装置7は、受信した主信号フレームからローカルタグを外し(ステップS306)、対応情報格納手段706に格納されているローカルタグとリモートタグとの対応関係を参照して、ローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ローカルタグを外した後のフレームのカプセル化を行う(ステップS307)。図14のステップS127における処理と同様、ステップS307の処理の際に、加入者局装置7は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。
そして、加入者局装置7は、ISP側終端装置6に対して、カプセル化された主信号(カプセル化主信号)を送信する(ステップS309)。なお、このとき、ステップS309において加入者局装置7からISP側終端装置6に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
加入者局装置7からカプセル化主信号を受信したISP側終端装置6は、カプセル化主信号のデカプセルを行って(ステップS311)、デカプセル後のフレーム(加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送された主信号フレームと同一)を所定のISPの管理ネットワーク(所定のISPルータ2a)に向けて送信する(ステップS313)。上記のステップS301〜S311の処理によって、加入者端末1から送信された主信号フレームは、アクセスネットワーク3を経由して所望のISPに到達し、外部ネットワークに送信可能となる。
一方、ISPが接続サービスを提供するインターネットなどの外部ネットワークや、ISPの管理ネットワークなどから送られてきた主信号は、ISPルータ2aを経由して、ISP側終端装置6に供給される(ステップS321)。ISP側終端装置6は、対応情報格納手段604内のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグとの対応関係(図14のステップS115で格納された対応情報)を参照して、主信号フレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)から、対応するリモートタグ、ローカルタグを決定する(ステップS322)。そして、ISP側終端装置6は、ステップS322で決定されたローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、主信号フレームのカプセル化を行って(ステップS323)、加入者局装置7に対して、カプセル化された主信号(カプセル化主信号)を送信する(ステップS325)。
なお、図15のステップS205における処理と同様、ステップS323の処理の際に、ISP側終端装置6は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS325においてISP側終端装置6から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
ISP側終端装置6からカプセル化主信号を受信した加入者局装置7は、カプセル化主信号のデカプセルを行って(ステップS327)、デカプセル後のフレームに、加入者端末1に対応したローカルタグを付与した後(ステップS329)、加入者側終端装置9に対して、ローカルタグ付き主信号を送信する(ステップS331)。なお、図15のステップS211における処理と同様、ステップS329の処理の際に、加入者局装置7は、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、また、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能である。また、このとき、ステップS331において加入者局装置7から加入者側終端装置9に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者局装置7からローカルタグ付き主信号を受信した加入者側終端装置9は、受信したフレームからローカルタグを外し(ステップS333)、ISP認証応答の送信先に設定されている加入者端末1に対して、ローカルタグを外した後のフレーム(ISPルータ2aからISP側終端装置6に伝送された主信号フレームと同一)を送信する(ステップS335)。上記のステップS301〜S335の処理によって、ISP側から送信された主信号フレームは、アクセスネットワーク3を経由して所定の加入者端末1に到達可能となる。また、加入者局装置7が、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得する場合には、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照してローカルタグを特定する処理を行う場合に比べて、加入者局装置7の処理の負荷が大幅に軽減される。また、ローカルタグは、ISPへのパスに対応しているので、加入者は、ローカルタグの選択を行うことによって、接続先のISPを恣意的に変更することが可能である。
次に、本発明において、複数の加入者端末1が異なるISPへの接続を同時に行う際の一例について説明する。図17は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、同一の加入者側終端装置の配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図である。また、図18は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、異なる加入者側終端装置のそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図である。
なお、図17及び図18では、4台の加入者端末1a〜1dと、2台の加入者側終端装置9a、9bが存在し、加入者側終端装置9aの配下には2台の加入者端末1a、1bが存在しており、加入者側終端装置9bの配下には2台の加入者端末1c、1dが存在している状態が図示されている。また、図17では、加入者端末1aは、ISPルータ2a側に存在するISPと接続されており、加入者端末1bは、ISPルータ2b側に存在するISPと接続されている。また、図18では、加入者端末1aは、ISPルータ2a側に存在するISPと接続されており、加入者端末1dは、ISPルータ2b側に存在するISPと接続されている。
本発明では、ISP側終端装置6が、複数の加入者端末1a〜1dのそれぞれに割り当てられているローカルタグが異なることを把握することが可能である。したがって、ISP側終端装置6は、下流にフレームを送信する際に、任意の加入者端末1a〜1dのそれぞれの送信先をリモートタグ及びローカルタグによって一意に特定することが可能であり、図17に示す同一の加入者側終端装置9aの配下に存在する複数の加入者端末1a、1bが異なるISPに接続する場合においても、また、図18に示す異なる加入者側終端装置9a、9bのそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末1a〜1dが異なるISPに接続する場合においても、下流から上流のフレーム及び上流から下流のフレームのいずれの伝送も誤りなく行われる。
次に、本発明において、複数の加入者端末1を配下に有する加入者側終端装置9が加入者局装置7と無線で通信を行っており、加入者側終端装置9が接続先の加入者局装置7を変更する場合について説明する。図19は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更する前の状態を示す図である。また、図20は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更した後の状態を示す図である。なお、図19及び図20では、2台の加入者端末1a、1bを配下に有する加入者側終端装置9が、加入者局装置7aから、加入者局装置7bに接続の切り換えを行う様子が図示されている。
本発明では、加入者局装置7a、7bが、ISPとの接続を行っている加入者端末1a、1bの管理を行い、加入者側終端装置9は、加入者局装置7a、7bから、ISPとの接続に1対1に対応するローカルタグが付与されるように構成されている。これにより、例えば、加入者側終端装置9が加入者局装置7a、7b間を移動した場合でも、移動前と移動後で同等の接続性が維持されるノマディック接続の実現が可能となる。なお、加入者側終端装置9による加入者局装置7の接続の切り換えは、無線通信時の移動に限らず、例えば、有線ケーブルの差し換えなどによる移動も包含される。
本発明に係るアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置は、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応しており、複数の中継局により構成されるアクセスネットワークを介して、加入者が有する加入者端末と所定の通信ネットワークとの間の通信技術に適用可能である。
本発明は、複数の中継局により構成されるアクセスネットワークを介して、加入者が有する加入者端末と所定の通信ネットワークとの間の通信を可能とするアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置に関し、特に、加入者端末とISP(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)との間のアクセスネットワークをVLAN(Virtual Local Area Network:仮想LAN)により構成可能とし、VLAN及びISPによって提供されるISPネットワークを介して、加入者端末がインターネットにアクセスすることが可能なアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置に関する。
一般的に、加入者端末とISPとを接続するアクセスネットワークは、IPネットワークが用いられており、加入者端末から送信されたパケットは、IPトンネルを通じて、ISPに送られるように構成されている。しかしながら、IPトンネルに対応したIPパケットのカプセル化の処理は、特に、加入者端末を収容している収容装置において処理の負荷が高く、高速通信の妨げになるという問題点があった。
上記の問題点に鑑み、例えば、下記の特許文献1及び非特許文献1には、アクセスネットワークをVLANによって構成するとともに、VLANの設定やアクセスネットワークにおけるトラフィックに係る情報を集中管理する管理用装置を設け、この管理用装置によって、VLAN経路に係る経路制御を行うようにする技術が開示されている。この技術によれば、例えば、エッジ装置間におけるアクセスネットワーク内の複数の経路(冗長経路)をあらかじめ把握しておくことが可能となり、障害発生による経路切り換えを高速に行うとともに、スループットを向上させることが可能となる。また、さらに、この技術によれば、PPPoE(Point-to-Point Protocol Over Ethernet(登録商標))などを用いた際のブロードバンドアクセスサーバがボトルネックとなる問題も解決される。
一方、下記の特許文献2には、2つの異なるユーザサイト間をVPN(Virtual Private Network)によって接続する通信サービスを提供する通信システムにおいて、2つの異なるユーザサイトのそれぞれに接続されているエッジ装置を含む階層化ネットワーク内では、ユーザMAC(Media Access Control)フレームがカプセル化されて、階層化ヘッダが付加された階層化MACフレームが伝送されるようにする技術が開示されている。この階層化ヘッダには、エッジ送信元アドレス(例えば、入口エッジ装置の物理ポートのアドレス)とエッジ宛先アドレス(出口エッジ装置の物理ポートのアドレス)とが含まれており、階層化ネットワーク内の中継装置は、この階層化ヘッダのエッジ宛先アドレスを参照して、階層化MACフレームの転送を行うことにより、VLANを用いた場合の設定数を超えるVPNを構成することが可能となり、スケーラビリティ及び運用効率を向上させることが可能となる。
特開2003−338836号公報(図4、9) 特開2004−32006号公報(図1、2、16、17) TSMMW2002(The 4th Topical Symposium on Millimeter Waves) P.199-202
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載の技術によれば、アクセスネットワークのエッジ装置である加入者局装置ごとに、固定のVLAN経路が割り当てられているため、加入者局装置からISPへの接続が制限されており、ある加入者局装置に接続している加入者端末が、接続するISPを自由に選択できないという問題点がある。
また、特許文献2に記載されている技術では、2つの異なるユーザサイト間には、基本的に1本のVLAN経路が設定されるが、複数のVLAN経路を経由して(複数のVLANタグを付け替えて)フレーム伝送を行うようなネットワーク構成の場合には、上流のVLANのエッジに存在しているエッジ装置(ISP側終端装置)は、あるVLANを隔てて存在する下流のVLANに関する情報を取得することができない。したがって、例えば、ISP側は、加入者端末に係る情報を把握することができず、公正なサービスの実現や不正なアクセスの防止などを十分に行うことができないという問題点がある。また、例えば、下流のVLANが上流のVLANに対する接続ポイントの切り換えを行うことが可能なノマディック環境では、上流のISP側から移動後のVLANに対してフレーム伝送が不可能になるという問題点もある。
本発明は、上記の問題点に鑑み、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応したアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のアクセスネットワークシステムは、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムであって、
前記所定のネットワークに接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークを終端する第1ネットワーク終端装置と、
前記加入者端末を配下に置くことが可能であり、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークを終端する第2ネットワーク終端装置と、
前記第1及び前記第2ネットワークをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端する加入者局装置とを、
有しており、前記第2ネットワークにおいて、VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送が行われるとともに、前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダが追加付与された前記フレームの伝送が行われるように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、本発明の前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグとは異なるVLANタグによって識別されるVLANパスを利用した前記フレームの伝送が行われるように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、前記加入者局装置が、前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを生成するように構成されている。
また、本発明のアクセスネットワークシステムは、上記構成に加えて、前記第1及び前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグに基づいて、前記第1ネットワークにおいてのみ利用される前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが生成され、前記フレームヘッダの宛先MACアドレス及び送信元MACアドレスに前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが設定されるように構成されている。
また、上記目的を達成するため、本発明の加入者局装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれる加入者局装置であって、
前記所定のネットワーク側に接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークと、前記加入者端末側に接続されており、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークとをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端するように配置されており、
前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられるVLANタグを生成する手段と、
前記第2ネットワークにおいて、前記VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送を行う手段と、
前記第1ネットワークに送出するフレームに、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段とを有している。
また、上記目的を達成するため、本発明のネットワーク終端装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記所定のネットワークに接続されているとともに、前記加入者端末側に配置された第1ネットワークに接続されているネットワーク終端装置であって、
前記第1ネットワークから受信したフレームに追加付与されているフレームヘッダに挿入されているVLANタグであって、前記第1ネットワークで伝送される前に経由した第2ネットワークにおいて、前記フレームに付与されていた前記第2ネットワークの前記VLANタグを、前記フレームヘッダから抽出する手段と、
前記フレームヘッダから抽出された前記VLANタグと、前記フレームの宛て先として設定されている前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段とを有している。
また、本発明のネットワーク終端装置は、上記構成に加えて、前記所定のネットワーク側から前記加入者端末宛てのフレームを受信した場合に、前記フレームに、前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段と、
前記VLANタグを含む前記フレームヘッダが追加付与されたフレームを、前記第1ネットワークに送出する手段とを有している。
また、上記目的を達成するため、本発明のネットワーク終端装置は、加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記加入者端末を配下に置くことが可能なネットワーク終端装置であって、
前記加入者端末から所定のネットワークへの接続設定情報を受信した場合には、前記加入者端末が所定のネットワークに接続する際に経由する加入者局装置に対して、前記所定のネットワークを識別するための情報を送信する手段と、
前記加入者局装置から、前記所定のネットワークを識別するための情報の応答として、前記加入者端末による所定のネットワークへの接続に対応したVLANタグを受信する手段と、
前記VLANタグと前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段と、
前記加入者端末から所定のネットワークに送信する任意のフレームを受信した場合には、前記任意のフレームに前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを付与する手段と、
前記VLANタグが付与されたフレームを前記加入者局装置に対して送信する手段とを有している。
本発明は、上記の構成を有しており、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応したアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置を提供することを目的とする。
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態の概要について説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成を示す図である。図1には、加入者側に存在する加入者端末1と、ISP側に存在するISPルータ2a、2bとの間にアクセスネットワーク3が存在する様子が図示されている。なお、以下では、相対的にISP側に近い側を上流側、相対的に加入者側に近い側を下流側と呼ぶこともある。
アクセスネットワーク3は、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5を有しており、加入者側とISP側との間の通信は、第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5を介して行われる。なお、ここでは、第1ネットワーク4及び第2ネットワーク5の2つのネットワークを経由しているが、さらに多くのネットワークを経由するような構成であってもよい。また、第2ネットワーク5は、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間に中継局装置が介在してもよく、また、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間が、単なる有線リンク又は無線リンクであってもよい。本明細書では、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間に中継局装置が介在する場合においても、また、単なるリンクであっても、便宜的に、加入者側終端装置9と加入者局装置7との間を第2ネットワーク5と呼ぶことにする。すなわち、第2ネットワーク5という言葉には、いわゆるネットワーク接続のほかに、リンク接続も含まれるものとする。
また、図1には、第1ネットワーク4において、上流側のエッジ装置としてISP側終端装置6が、下流側のエッジ装置として加入者局装置7がそれぞれ配置されており、さらに、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間には、複数の中継局装置8a〜8dが配置されている様子が図示されている。なお、図1では、ISP側終端装置6及び加入者局装置7が、それぞれ1台ずつ図示されているが、複数存在していてもよい。また、同様に、図1では、中継局装置8a〜8dが4台図示されているが、任意の台数の中継局装置を配置することも可能である。
また、図1には、第2ネットワーク5において、上流側のエッジ装置として加入者局装置7が、下流側のエッジ装置として加入者側終端装置9がそれぞれ配置されており、さらに、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間には、複数の中継局装置8a〜8dが配置されている様子が図示されている。なお、上述のように、加入者局装置7は、第2ネットワーク5の上流側のエッジ装置であるとともに、第1ネットワーク4の下流側のエッジ装置でもあり、すなわち、加入者局装置7は、第1ネットワーク4と第2ネットワーク5との接続ポイントの役割を有している。
なお、図1では、1台の加入者局装置7に対して1台の加入者側終端装置9が接続されている様子が図示されているが、1台の加入者局装置7に対して、複数台の加入者側終端装置9が接続可能である。また、図1では、加入者局装置7と加入者側終端装置9とが直接接続されているように図示されているが、第1ネットワーク4と同様に、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間に任意の台数の中継局装置が配置可能である。また、一例として、加入者局装置7は、例えば、1つの建物内に存在する複数の加入者側終端装置9を収容する装置であり、加入者側終端装置9は、その建物内の各フロアに存在する複数の加入者端末1を収容する装置である。
また、第1ネットワーク4は、L2スイッチ間のVLANにより構成されている。すなわち、第1ネットワーク4において、上流側のエッジ装置と下流側のエッジ装置との間に、あらかじめリモートタグを利用して、L2スイッチ間にVLANパスを構築しておき、フレームに付加されたVLANタグによって、フレームが所定のパスを流れるようにフレーム転送を行うよう構成されている。なお、第1ネットワーク4内においてフレームに付加されるVLANタグをリモートタグと呼ぶことにする。また、第1ネットワーク4では、同一エッジ装置間で複数の冗長経路を構築しておくことも可能であり、この冗長経路を代替経路に利用したり、ロードバランス及びQoS(Quality of Service)ポリシーの制御などに利用したりすることが可能となる。
従来の技術を利用した通常の方法では、上述の構成において、ISP側終端装置6は、加入者局装置7よりも下流に存在する情報(例えば、第2ネットワーク5におけるリンクの情報や、加入者端末1に係る情報)を把握することが容易ではない。しかしながら、本発明では、図1の右側に図示されているように、加入者側からISP側に伝送される下流から上流に伝送されるフレームを、第1ネットワーク4内においてカプセル化し、そのカプセル化ヘッダ内に第2ネットワーク5におけるローカルタグを挿入することによって、ISP側終端装置6が、加入者局装置7よりも下流に存在する情報を把握できるようにするものである。なお、第2ネットワーク5内においてフレームに付与されるVLANタグをローカルタグと呼ぶことにする。
すなわち、図1に図示されているように、第1ネットワーク4において伝送されるフレーム(特に、下流から上流へのフレーム)に、送信先(宛先)又は送信元となる加入者端末1に関連する第2ネットワーク5におけるローカルタグが挿入されたカプセル化ヘッダを追加付与することができるように構成されている。これにより、例えば、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグが、第1ネットワーク4においてフレームと共に伝送され、ISP側終端装置6が、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグを取得することが可能となる。
ISP側終端装置6が、第2ネットワーク5において付与されるローカルタグを取得することが可能となることによって、様々な効果がもたらされる。例えば、第1ネットワーク4内において上流から下流に流れるカプセル化されたフレームを受信した加入者局装置7は、カプセル化ヘッダ内の情報を解析するだけで、適切なローカルタグが付与されたフレームを、第2ネットワーク5に対して送出することも可能であり、これによって、加入者局装置7の処理の負荷が軽減されるようにすることが可能となる。
また、ISP側終端装置6は、例えば、マッピングする対応情報に2つのVID(リモートタグ及びローカルタグ)を利用することによって、加入者側終端装置9に接続されている加入者端末1を特定でき、サービスを享受している加入者端末1の台数をISP側で把握できるようになる。これは、次の理由から可能となる。ISP側終端装置6は、リモートタグから加入者局装置7を特定することが可能であり、特定された加入者局装置7で利用されているローカルタグから加入者側終端装置9を特定することが可能である。また、ISP側終端装置6には加入者端末1のMACアドレスも格納されるため、リモートタグ及びローカルタグが同一であるにもかかわらずMACアドレスが異なるマッピングは、単一の加入者側終端装置9に異なる加入者端末1(複数の加入者端末1)が接続されていることを示している。以上によって、ISP側終端装置6は、加入者側終端装置9に接続されている加入者端末1の台数を把握することが可能となる。
上記では、本発明の実施の形態の概要について説明したが、続いて、本発明の実施の形態の詳細について説明する。以下、図2〜図7を用いて、ISP側終端装置6、加入者局装置7、加入者側終端装置9のそれぞれの構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態における加入者側終端装置の構成の一例を示すブロック図である。加入者側終端装置9は、上流側送受信部901、下流側送受信部902、接続要求処理部903、接続性確立通知部904、対応情報格納手段905、ローカルタグ付与部906、ローカルタグ削除部907を有している。このうち、接続要求処理部903及び接続性確立通知部904は、後述の認証処理においてのみ必要な構成要素である。
上流側送受信部901は、第2ネットワーク5側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部902は、加入者側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図2では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部901と下流側送受信部902とに分けて図示しているが、上流側送受信部901及び下流側送受信部902は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部901及び下流側送受信部902は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部901及び下流側送受信部902に含まれているものとして、図示は省略する。
また、接続要求処理部903は、加入者端末1がISPに対して認証を求める際、加入者端末1から受信するISPへの接続設定に係る情報の処理を行う手段である。例えば、接続要求処理部903は、加入者端末1からISPへの接続設定に係る情報を受信した場合、ISPへの接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレスを対応情報格納手段905に出力するとともに、加入者端末1から受信したISPへの接続設定を、ISPへの接続要求として加入者局装置7に対して送信する。
また、接続性確立通知部904は、ISPへの接続要求に基づいて加入者局装置7が割り当てたローカルタグに係る処理を行う手段である。例えば、ISPへの接続要求に基づいて加入者局装置7が割り当てたローカルタグの通知を加入者局装置7から受けた場合に、そのローカルタグを対応情報格納手段905に出力するとともに、加入者局装置7との接続性が確立された旨を加入者端末1に対して通知する。
また、対応情報格納手段905は、加入者端末1のMACアドレスと、ローカルタグとの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。すなわち、例えば、図3に示すように、ISPへの接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレスと、そのISPへの接続設定に対応するISPへの接続要求に基づいて、加入者局装置7によって割り当てられたローカルタグとの対応関係が、対応情報格納手段905内に対応情報として格納される。なお、図3では、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#A」とローカルタグ「LT1」との対応と、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#B」とローカルタグ「LT2」との対応が、対応情報として格納されている状態が模式的に図示されている。
また、ローカルタグ付与部906は、上流の第2ネットワーク5において、VLANタグによる転送が可能となるように、対応情報格納手段905に格納されている対応情報を参照して、下流から受信したフレームに適切なローカルタグを付与して送出する手段である。また、ローカルタグ削除部907は、上流の第2ネットワーク5において、ローカルタグが付与されて転送されてきたフレームのローカルタグを削除し、ローカルタグの削除後のフレームを下流の加入者端末1に対して送出する手段である。
また、図4は、本発明の実施の形態における加入者局装置の構成の一例を示すブロック図である。加入者局装置7は、上流側送受信部701、下流側送受信部702、接続要求処理部703、ローカルタグ生成部704、リモートタグ格納部705、対応情報格納手段706、ローカルタグ削除部707、カプセル化部708、デカプセル部709、ローカルタグ付与部710を有している。このうち、接続要求処理部703及びローカルタグ生成部704は、後述の認証処理においてのみ必要な構成要素である。
上流側送受信部701は、第1ネットワーク4側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部702は、第2ネットワーク5側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図4では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部701と下流側送受信部702とに分けて図示しているが、上流側送受信部701及び下流側送受信部702は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部701及び下流側送受信部702は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部701及び下流側送受信部702に含まれているものとして、図示は省略する。
また、接続要求処理部703は、加入者端末1がISPに対して認証を求める際、加入者側終端装置9から受信するISPへの接続設定に係る情報の処理を行う手段である。例えば、接続要求処理部703は、加入者側終端装置9からISPへの接続要求に係る情報を受信した場合、ローカルタグ生成部704に対してローカルタグ生成要求を行って、このISPへの接続要求に係る固有のローカルタグを取得し、加入者側終端装置9に対してローカルタグの通知を行う。また、さらに、ISPへの接続要求に基づいて、加入者端末1が接続を所望するISPを特定して、このISPに接続するための第1ネットワーク4におけるパス(リモートタグによって識別されるパス)を見つけ、このパスを識別するリモートタグと、ローカルタグ生成部704によって生成されたローカルタグとを対応付けて、対応情報格納手段706に格納する。
また、ローカルタグ生成部704は、接続要求処理部703からのローカルタグ生成要求を受けた場合に、ローカルタグを生成する手段である。なお、ローカルタグは、各加入者端末1によるISPへの接続要求ごとに異なる値が設定されることが望ましく、例えば、加入者局装置7は、乱数を発生させ、この乱数に基づいて、ローカルタグをランダムに生成することが可能である。
また、リモートタグ格納部705は、第1ネットワーク4においてあらかじめ定められたパスを特定するためのリモートタグが格納されている情報格納媒体である。第1ネットワーク4では、各中継局装置8a〜8dは、フレームに付与されたリモートタグに基づく転送処理を行うように構成されており、リモートタグは、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間のパスと対応付けられてあらかじめ設定されている。
また、対応情報格納手段706は、加入者端末1が接続を所望するISPへの経路上に存在するISP側終端装置6までのパスに関連したリモートタグと、ローカルタグ生成部704によって生成されたローカルタグとの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。例えば、図5は、この対応情報格納手段706内の対応情報を模式的に図示するものであり、この図5では、リモートタグ「RT1」とローカルタグ「LT1」との対応、リモートタグ「RT2」とローカルタグ「LT2」との対応が、対応情報として格納されている状態が図示されている。
また、ローカルタグ削除部707は、下流の第2ネットワーク5において、ローカルタグが付与されて転送されてきたフレームのローカルタグを削除する手段である。また、カプセル化部708は、ローカルタグ削除部707におけるローカルタグ削除後のフレームに対して、対応情報格納手段706に格納されているリモートタグとローカルタグとの対応情報から生成されるフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)を付与する手段である。また、カプセル化部708では、さらに、第1ネットワーク4内の転送用のリモートタグをフレームに付与する処理も行われ、上流側送受信部701を通じて、カプセル化及びリモートタグが付与されたフレームが上流の第1ネットワーク4上に送出される。
また、デカプセル部709は、上流の第1ネットワーク4から受信したカプセル化されたフレームのカプセル化ヘッダを取り除く処理を行う手段である。また、ローカルタグ付与部710は、下流の第2ネットワーク5においてフレームが転送可能となるように、フレームに適切なローカルタグを付与する手段である。なお、ローカルタグ付与部710は、デカプセル部709からカプセル化ヘッダ内に挿入されていたリモートタグの情報を取得するとともに、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、フレームに付与すべき適切なローカルタグを取得し、付与することが可能となる。また、デカプセル部709で取り除かれたカプセル化ヘッダ内には、ローカルタグの情報が含まれているため、ローカルタグ付与部710は、デカプセル部709からカプセル化ヘッダ内のローカルタグの情報を取得して、このローカルタグをフレームに付与することも可能である。特に、カプセル化ヘッダ内のローカルタグの情報を取得して、このローカルタグをフレームに付与することは、加入者局装置7の処理の負荷の軽減をもたらす。また、このカプセル化ヘッダからのローカルタグの抽出及びフレームへの付与は、特に、ローカルタグが多数存在(例えば、加入者端末1が多数存在)し、1つのリモートタグに対して複数のローカルタグが重複して設定されるような場合に有効である。
また、図6は、本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の構成の一例を示すブロック図である。ISP側終端装置6は、上流側送受信部601、下流側送受信部602、擬似ヘッダ解析部603、対応情報格納手段604、デカプセル部605、カプセル化部606を有している。なお、不図示だが、ISP側終端装置6は、加入者局装置7と同様に、第1ネットワーク4内におけるパスの情報(リモートタグの情報)があらかじめ格納されたリモートタグ格納部を有していてもよい。
上流側送受信部601は、ISP側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースであり、下流側送受信部602は、第1ネットワーク4側とのフレームの送受信を可能とするインタフェースである。なお、図6では、説明を分かりやすくするため、フレームを送受信するためのインタフェースを、上流側送受信部601と下流側送受信部602とに分けて図示しているが、上流側送受信部601及び下流側送受信部602は、同一のインタフェースによって実現可能である。また、上流側送受信部601及び下流側送受信部602は、複数の入出力ポートにより構成されており、例えば、適切なローカルタグの付与を可能とする入力ポートの監視や出力ポートの制御などの機能も有しているが、ここでは、これらの機能は、上流側送受信部601及び下流側送受信部602に含まれているものとして、図示は省略する。
また、擬似ヘッダ解析部603は、第1ネットワーク4からカプセル化されたフレームを受信した場合に、カプセル化ヘッダの解析を行う手段である。擬似ヘッダ解析部603は、例えば、認証処理において、第1ネットワーク4からカプセル化されたISP認証要求に係るフレームを受信した場合には、そのカプセル化ヘッダからローカルタグやリモートタグの情報を取得するとともに、さらに、加入者端末1のMACアドレスを取得して、これらの情報を対応付けて対応情報格納手段604に出力することが可能である。また、擬似ヘッダ解析部603は、デカプセル部605に対して、カプセル化されたフレームを出力する。カプセル化されたフレームは、デカプセル部605において、カプセル化ヘッダが取り除かれた後、上流側送受信部601を通じてISP側に送出される。
また、対応情報格納手段604は、擬似ヘッダ解析部603から供給された加入者端末1のMACアドレス、リモートタグ、ローカルタグの対応関係を示す対応情報を格納するための情報格納媒体である。例えば、図7は、この対応情報格納手段604内の対応情報を模式的に図示するものであり、この図7では、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#A」、リモートタグ「RT1」、ローカルタグ「LT1」の対応、加入者端末1のMACアドレス「MACアドレス#B」、リモートタグ「RT2」、ローカルタグ「LT2」の対応が、対応情報として格納されている状態が図示されている。
また、デカプセル部605は、ISP認証要求に係るフレームや主信号フレームなどの第1ネットワーク4から受信したカプセル化されたフレームのカプセル化ヘッダを取り除いて、ISP側に送出するためのフレームを生成する手段である。また、カプセル化部606は、ISP側(上流側)からフレームを受信した場合に、そのフレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)を参照して、対応情報格納手段604内に格納されている対応情報から、加入者端末1のMACアドレスと対応関係を有するリモートタグ及びローカルタグを含むカプセル化ヘッダをフレームに付与する手段である。このカプセル化部606では、カプセル化されたフレームに対して、さらに第1ネットワーク4における伝送用のリモートタグが付与され、カプセル化及びリモートタグが付与されたフレームは、下流側送受信部602を通じて、下流の第1ネットワーク4上に送出される。
次に、加入者側とISP側との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例について具体的に説明する。図8は、本発明の実施の形態において、加入者側終端装置と加入者端末との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図8に図示されるように、加入者側終端装置9と加入者端末1との間において伝送されるフレームは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、データ、FCS(Frame Check Sequence:フレームチェックシーケンス)のフォーマットを有している。なお、図8に図示されているフレームは、標準のフレームフォーマットと同一であり、以下、オリジナルフレームと呼ぶことにする。なお、図8では、宛先MACアドレスとして「ISPルータ#1」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者端末#1」が設定された、加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者側終端装置9から加入者端末1に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者端末1のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとしてISPルータ2a、2bのMACアドレスが設定される。
また、図9は、本発明の実施の形態において、加入者局装置と加入者側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図9に図示されるように、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間において伝送されるフレームは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、ローカルタグ(例えば、VID=100)、データ、FCSのフォーマットを有している。これは、標準のVLANにおけるフレームフォーマットと同一であり、第2ネットワーク5では、ローカルタグに基づくフレーム伝送が行われる。なお、図9では、宛先MACアドレスとして「ISPルータ#1」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者端末#1」が設定された、加入者局装置7から加入者側終端装置9に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者側終端装置9から加入者局装置7に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者局装置7のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとして加入者側終端装置9のMACアドレスが設定される。
また、図10は、本発明の実施の形態において、ISP側終端装置と加入者局装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図10に図示されるように、ISP側終端装置6と加入者局装置7との間において伝送されるフレームは、図8に図示されるオリジナルフレームに拡張フレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)が付与されたフォーマットを有している。このカプセル化ヘッダは、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、リモートタグ(例えば、VID=1)のフォーマットを有しており、第1ネットワーク4では、リモートタグに基づくフレーム伝送が行われる。
また、このカプセル化ヘッダは、標準イーサネット(登録商標)フレームヘッダに準拠したフレームヘッダとすることが望ましい。これにより、このカプセル化されたフレームを伝送する第1ネットワーク4内の中継局装置8a〜8dは、標準のタグ付きVLANフレームの処理を行うだけでよく、したがって、第1ネットワーク4内に配置される中継局装置8a〜8dは、従来からの処理を行うことが可能な装置によって構成可能となる。
なお、図10では、カプセル化ヘッダの宛先MACアドレスとして「ISP側終端装置」が設定され、送信元MACアドレスとして「加入者局装置」が設定された、ISP側終端装置6から加入者局装置7に伝送されるフレームのフォーマットが図示されているが、加入者局装置7からISP側終端装置6に伝送されるフレームのフォーマットも同一であり、この場合には、宛先MACアドレスとして加入者局装置7のMACアドレスが設定され、送信元MACアドレスとしてISP側終端装置6のMACアドレスが設定される。
また、上記の図10に図示されたカプセル化ヘッダに宛先MACアドレス及び送信元MACアドレスとして設定されるISP側終端装置6、加入者局装置7のMACアドレスには、第1ネットワーク4においてのみ利用される独自のMACアドレス(プライベートアドレス)が利用可能である。以下、図11及び図12を参照しながら、ISP側終端装置6及び加入者局装置7のMACアドレスについて説明する。
図11は、本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用されるISP側終端装置のMACアドレスの一例を示す図である。例えば、図11に図示するように、第1ネットワーク4においてのみ利用されるISP側終端装置6は、通常のMACアドレスと同様、48ビットを有している。先頭の8ビットにはプライベートアドレスを示す「0x02」が設定され、次の2オクテットには任意の値(例えば「0x00」「0x01」)が設定される。また、次の12ビットには、リモートタグのVIDの12ビット、最後の12ビットには、ローカルタグのVIDの12ビットが設定される。
一方、図12は、本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用される加入者局装置のMACアドレスの一例を示す図である。例えば、図12に図示するように、第1ネットワーク4においてのみ利用される加入者局装置7のアドレスも48ビットを有しており、先頭の8ビットにはプライベートアドレスを示す「0x02」が設定され、次の2オクテットには任意の値(例えば「0x00」「0x02」)が設定される。また、次の12ビットには、リモートタグのVIDの12ビット、最後の12ビットには、ローカルタグのVIDの12ビットが設定される。
図11及び図12に例示したISP側終端装置6及び加入者局装置7のプライベートアドレスを参照すれば分かるように、ISP側終端装置6及び加入者局装置7のプライベートアドレスには、リモートタグ及びローカルタグの両方が利用されており、カプセル化ヘッダ内には、リモートタグ及びローカルタグがMACアドレスとして挿入される。また、上記の2オクテットの部分の値のみが異なることによって、ISP側終端装置6と加入者局装置7との識別が可能となる。
また、図13は、本発明の実施の形態において、ISPルータとISP側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図である。図13に図示されるように、ISPルータ2a、2bとISP側終端装置6との間において伝送されるフレームは、図8に図示されているオリジナルフレームと同一である。
次に、図1に示すネットワーク構成において、上述の構成及びフレームフォーマットを利用して通信が行われる場合の処理の詳細について説明する。加入者端末1が、ISPを経由してインターネットなどの外部ネットワークとの通信(主信号フレームの送受信)を行うためには、まず、加入者端末1がISPからの認証を受けるための認証処理が行われる必要がある。以下、図14及び図15を参照しながら、この認証処理について説明する。
図14は、本発明の実施の形態におけるISP認証要求のシーケンス図である。なお、ここでは、新規に加入者端末1が加入者側終端装置9に接続され、加入者端末1が所望のISPを通じて、インターネットなどの外部ネットワークへの接続要求を行う場合の認証処理について説明する。
図14において、まず、加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、ISPへの接続設定(例えば、接続を所望するISPを識別するための情報の送信)を行う(ステップS101)。加入者側終端装置9は、加入者端末1からのISPへの接続設定を受信し、接続設定を送信した加入者端末1のMACアドレス(例えば、接続設定に係るフレームに設定されている送信元MACアドレスを参照)を記憶する(ステップS103)。なお、このステップS103におけるMACアドレスの記憶は、一時的なものであり、少なくとも後述のステップS111の処理が完了するまでは、MACアドレスは保持される。
続いて、加入者側終端装置9は、加入者局装置7に対して、加入者端末1に係るISPへの接続要求を送信する(ステップS105)。このステップS105で送信されるISPへの接続要求は、加入者側終端装置9が、加入者局装置7に対して、特定のISPへの接続を要求する加入者端末1が配下に存在することを通知するとともに、この加入者端末1に対してローカルタグの割り当てを要求するための処理である。
加入者局装置7は、加入者側終端装置9からのISPへの接続要求を受信し、例えば、乱数を発生し、その乱数を含む新たなローカルタグを生成して(ステップS107)、加入者側終端装置9に対して、このローカルタグを通知する(ステップS109)。なお、このローカルタグは、第2ネットワーク5におけるVLANタグであり、加入者端末1が所望のISPへの接続を行おうとするたびに新たに生成されることが望ましく、すなわち、加入者端末1がISPとの接続を確立するたびに、ローカルタグが生成されることが望ましい。
加入者局装置7からローカルタグの通知を受けた加入者側終端装置9は、ステップS103で記憶した加入者端末1のMACアドレスとローカルタグの対応を対応情報格納手段905に格納することによって記憶し(ステップS111)、加入者端末1に対して、加入者局装置7との接続性が確立されたことを通知する(ステップS113)。
また、加入者局装置7は、加入者側終端装置9からのISPへの接続要求を参照して、加入者端末1が接続を行おうとしているISPを特定し、このISPへの接続を可能とするISP側終端装置6までのパス(第1ネットワーク4においてあらかじめ設定されたパス)を定めるリモートタグ(第1ネットワーク4におけるVLANタグ)を取得する。そして、加入者局装置7は、ステップS107で生成されたローカルタグと、加入者端末1が接続を行おうとしているISPに係るISP側終端装置6までのパスを定めるリモートタグとを対応付けて、対応情報格納手段706に格納することによって、その対応関係を記憶する(ステップS115)。
上記のステップS101〜S115の処理によって、加入者側終端装置9の配下に新たにISPへの接続を試みる加入者端末1が存在する場合に、その加入者端末1に係るパス(ローカルタグによって特定されるパス)が、加入者局装置7と加入者側終端装置9との間に確立される。
続いて、ステップS113において加入者局装置7との接続性確立を確認した加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、ISP認証要求(例えば、接続を所望するISPとの接続性確立のための認証情報の送信)を行う(ステップS121)。
加入者側終端装置9は、加入者端末1からのISP認証要求を受信し、対応情報格納手段905を参照して、加入者端末1のMACアドレスから、対応するローカルタグを取得して、このローカルタグをISP認証要求に係るフレームに付与した後(ステップS123)、加入者局装置7に対して、ローカルタグ付きISP認証要求を送信する(ステップS125)。なお、このとき、ステップS125において加入者側終端装置9から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者側終端装置9からローカルタグ付きISP認証要求を受信した加入者局装置7は、受信したフレームから、第2ネットワーク5における伝送用のローカルタグを外す(ステップS126)。そして、ステップS115で格納された対応情報格納手段706内のローカルタグとリモートタグとの対応関係を参照して、ローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ローカルタグを外した後のフレームのカプセル化を行って(ステップS127)、ISP側終端装置6に対して、カプセル化されたISP認証要求を送信する(ステップS129)。なお、加入者局装置7は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS125において加入者局装置7からISP側終端装置6に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
加入者局装置7からカプセル化されたISP認証要求を受信したISP側終端装置6は、カプセル化ヘッダに挿入されている加入者端末1のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグを対応付けて、対応情報格納手段604に格納することによって、その対応関係を記憶する(ステップS131)。そして、カプセル化されたフレームのデカプセルを行って(ステップS133)、デカプセル後のフレーム(加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送されたフレームと同一)を所定のISPの管理ネットワーク(所定のISPルータ2a)に向けて送信する(ステップS135)。
上記のステップS121〜S135の処理によって、ISP側終端装置6は、加入者端末1からのISP認証要求の受信と共に、第2ネットワーク5における加入者端末1に係るパスを識別することが可能なローカルタグを取得して保持することが可能となる。また、このローカルタグは、加入者端末1のISPに対する接続要求が行われるたびに生成されるようにすることによって、ISP側終端装置6は、このローカルタグを参照することによって、例えば、所定の加入者端末1を配下に置く加入者側終端装置9を特定したり、ISPに接続している加入者端末1の台数を把握したりすることも可能となる。なお、ここでは、加入者端末1からISPに対して認証要求が送られた場合に、ローカルタグの割り当てが行われるように構成されているが、加入者端末1からの任意の情報に応じて、ローカルタグの割り当てが行われるようにすることが可能である。
続いて、図14に示す認証要求に応じて、ISP側で認証処理が行われ、その認証結果が、ISP側から加入者側に送られる場合の処理について、図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施の形態におけるISP認証応答のシーケンス図である。
図14のステップS135で送られてきたISP認証要求を受けて、所定のISP認証サーバ(不図示)によって認証処理が行われた後、ISP側からは、その認証結果がISP認証応答としてISP側終端装置6に送られる(ステップS201)。ISP側終端装置6は、ISP側のISPルータ2aからISP認証応答を受信し、対応情報格納手段604内のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグとの対応関係(図14のステップS115で格納された対応情報)を参照して、ISP認証応答に係るフレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)から、対応するリモートタグ、ローカルタグを決定する(ステップS203)。そして、ISP側終端装置6は、ステップS203で決定されたローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ISP認証応答に係るフレームのカプセル化を行って(ステップS205)、加入者局装置7に対して、カプセル化されたISP認証応答を送信する(ステップS207)。
なお、ISP側終端装置6は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS207においてISP側終端装置6から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
ISP側終端装置6からカプセル化されたISP認証応答を受信した加入者局装置7は、カプセル化されたフレームのデカプセルを行って(ステップS209)、デカプセル後のフレームに、加入者端末1に対応したローカルタグを付与した後(ステップS211)、加入者側終端装置9に対して、ローカルタグ付きISP認証応答を送信する(ステップS213)。なお、加入者局装置7は、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、また、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能である。また、このとき、ステップS213において加入者局装置7から加入者側終端装置9に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者局装置7からローカルタグ付きISP認証応答を受信した加入者側終端装置9は、受信したフレームから、第2ネットワーク5における伝送用のローカルタグを外し(ステップS215)、ローカルタグを外した後のフレーム(ISPルータ2aからISP側終端装置6に伝送されたフレームと同一)を、ISP認証応答の送信先に設定されている加入者端末1に対して送信する(ステップS217)。
上記のステップS201〜S217の処理によって、ISP側終端装置6は、ISP認証応答が送信されるべき加入者端末1(ISP認証要求を送信した加入者端末1)を確実に把握しながら、ISP認証応答を送信することが可能となる。また、加入者局装置7は、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、この場合には、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照してローカルタグを特定する処理を行う場合に比べて、加入者局装置7の処理の負荷を大幅に軽減できるようになる。
続いて、図14及び図15に示す認証処理に応じて、ISP側で認証処理が行われ、その認証結果が、ISP側から加入者側に送られる場合の処理について、図16を用いて説明する。図16は、本発明の実施の形態における主信号フレーム送受信のシーケンス図である。
ISPに対する認証処理に成功し、ISPを通じてインターネットなどの外部ネットワークに接続可能となった加入者端末1は、加入者側終端装置9に対して、主信号を送信する(ステップS301)。加入者側終端装置9は、加入者端末1からの主信号を受信し、対応情報格納手段905を参照して、加入者端末1のMACアドレスから、対応するローカルタグを取得して、このローカルタグを主信号フレームに付与した後(ステップS303)、加入者局装置7に対して、ローカルタグ付き主信号を送信する(ステップS305)。なお、このとき、ステップS303において加入者側終端装置9から加入者局装置7に流れる主信号フレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者側終端装置9からローカルタグ付き主信号を受信した加入者局装置7は、受信した主信号フレームからローカルタグを外し(ステップS306)、対応情報格納手段706に格納されているローカルタグとリモートタグとの対応関係を参照して、ローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、ローカルタグを外した後のフレームのカプセル化を行う(ステップS307)。図14のステップS127における処理と同様、ステップS307の処理の際に、加入者局装置7は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。
そして、加入者局装置7は、ISP側終端装置6に対して、カプセル化された主信号(カプセル化主信号)を送信する(ステップS309)。なお、このとき、ステップS309において加入者局装置7からISP側終端装置6に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
加入者局装置7からカプセル化主信号を受信したISP側終端装置6は、カプセル化主信号のデカプセルを行って(ステップS311)、デカプセル後のフレーム(加入者端末1から加入者側終端装置9に伝送された主信号フレームと同一)を所定のISPの管理ネットワーク(所定のISPルータ2a)に向けて送信する(ステップS313)。上記のステップS301〜S311の処理によって、加入者端末1から送信された主信号フレームは、アクセスネットワーク3を経由して所望のISPに到達し、外部ネットワークに送信可能となる。
一方、ISPが接続サービスを提供するインターネットなどの外部ネットワークや、ISPの管理ネットワークなどから送られてきた主信号は、ISPルータ2aを経由して、ISP側終端装置6に供給される(ステップS321)。ISP側終端装置6は、対応情報格納手段604内のMACアドレス、ローカルタグ、リモートタグとの対応関係(図14のステップS115で格納された対応情報)を参照して、主信号フレームの送信先MACアドレス(加入者端末1のMACアドレス)から、対応するリモートタグ、ローカルタグを決定する(ステップS322)。そして、ISP側終端装置6は、ステップS322で決定されたローカルタグとリモートタグとを利用したフレームヘッダ(カプセル化ヘッダ)によって、主信号フレームのカプセル化を行って(ステップS323)、加入者局装置7に対して、カプセル化された主信号(カプセル化主信号)を送信する(ステップS325)。
なお、図15のステップS205における処理と同様、ステップS323の処理の際に、ISP側終端装置6は、ローカルタグ及びリモートタグからカプセル化ヘッダをあらかじめ生成、記憶しておき、フレームのカプセル化の際には、あらかじめ記憶されているカプセル化ヘッダを付加する処理を行うようにすることも可能であり、また、フレームの受信に応じて、ローカルタグとリモートタグとを利用したカプセル化ヘッダの生成を行うようにすることも可能である。また、このとき、ステップS325においてISP側終端装置6から加入者局装置7に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図10に図示したものとなる。
ISP側終端装置6からカプセル化主信号を受信した加入者局装置7は、カプセル化主信号のデカプセルを行って(ステップS327)、デカプセル後のフレームに、加入者端末1に対応したローカルタグを付与した後(ステップS329)、加入者側終端装置9に対して、ローカルタグ付き主信号を送信する(ステップS331)。なお、図15のステップS211における処理と同様、ステップS329の処理の際に、加入者局装置7は、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能であり、また、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得することも可能である。また、このとき、ステップS331において加入者局装置7から加入者側終端装置9に流れるフレームのフォーマットは、例えば、上述の図9に図示したものとなる。
加入者局装置7からローカルタグ付き主信号を受信した加入者側終端装置9は、受信したフレームからローカルタグを外し(ステップS333)、ISP認証応答の送信先に設定されている加入者端末1に対して、ローカルタグを外した後のフレーム(ISPルータ2aからISP側終端装置6に伝送された主信号フレームと同一)を送信する(ステップS335)。上記のステップS301〜S335の処理によって、ISP側から送信された主信号フレームは、アクセスネットワーク3を経由して所定の加入者端末1に到達可能となる。また、加入者局装置7が、受信したカプセル化されたフレームに付加されていたカプセル化ヘッダを解析することによって、デカプセル後のフレームに付与すべきローカルタグを取得する場合には、対応情報格納手段706に格納されている対応情報を参照してローカルタグを特定する処理を行う場合に比べて、加入者局装置7の処理の負荷が大幅に軽減される。また、ローカルタグは、ISPへのパスに対応しているので、加入者は、ローカルタグの選択を行うことによって、接続先のISPを恣意的に変更することが可能である。
次に、本発明において、複数の加入者端末1が異なるISPへの接続を同時に行う際の一例について説明する。図17は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、同一の加入者側終端装置の配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図である。また、図18は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、異なる加入者側終端装置のそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図である。
なお、図17及び図18では、4台の加入者端末1a〜1dと、2台の加入者側終端装置9a、9bが存在し、加入者側終端装置9aの配下には2台の加入者端末1a、1bが存在しており、加入者側終端装置9bの配下には2台の加入者端末1c、1dが存在している状態が図示されている。また、図17では、加入者端末1aは、ISPルータ2a側に存在するISPと接続されており、加入者端末1bは、ISPルータ2b側に存在するISPと接続されている。また、図18では、加入者端末1aは、ISPルータ2a側に存在するISPと接続されており、加入者端末1dは、ISPルータ2b側に存在するISPと接続されている。
本発明では、ISP側終端装置6が、複数の加入者端末1a〜1dのそれぞれに割り当てられているローカルタグが異なることを把握することが可能である。したがって、ISP側終端装置6は、下流にフレームを送信する際に、任意の加入者端末1a〜1dのそれぞれの送信先をリモートタグ及びローカルタグによって一意に特定することが可能であり、図17に示す同一の加入者側終端装置9aの配下に存在する複数の加入者端末1a、1bが異なるISPに接続する場合においても、また、図18に示す異なる加入者側終端装置9a、9bのそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末1a〜1dが異なるISPに接続する場合においても、下流から上流のフレーム及び上流から下流のフレームのいずれの伝送も誤りなく行われる。
次に、本発明において、複数の加入者端末1を配下に有する加入者側終端装置9が加入者局装置7と無線で通信を行っており、加入者側終端装置9が接続先の加入者局装置7を変更する場合について説明する。図19は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更する前の状態を示す図である。また、図20は、本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更した後の状態を示す図である。なお、図19及び図20では、2台の加入者端末1a、1bを配下に有する加入者側終端装置9が、加入者局装置7aから、加入者局装置7bに接続の切り換えを行う様子が図示されている。
本発明では、加入者局装置7a、7bが、ISPとの接続を行っている加入者端末1a、1bの管理を行い、加入者側終端装置9は、加入者局装置7a、7bから、ISPとの接続に1対1に対応するローカルタグが付与されるように構成されている。これにより、例えば、加入者側終端装置9が加入者局装置7a、7b間を移動した場合でも、移動前と移動後で同等の接続性が維持されるノマディック接続の実現が可能となる。なお、加入者側終端装置9による加入者局装置7の接続の切り換えは、無線通信時の移動に限らず、例えば、有線ケーブルの差し換えなどによる移動も包含される。
本発明に係るアクセスネットワークシステム及び加入者局装置並びにネットワーク終端装置は、安価かつ簡素な構成や高速通信の実現など、VLANを利用した場合の様々なメリットを保ちつつ、加入者端末ごとに接続先のISPを自由に選択でき、加入者端末とISP間における通信が確実に行われるようにし、さらに、ノマディック接続にも対応しており、複数の中継局により構成されるアクセスネットワークを介して、加入者が有する加入者端末と所定の通信ネットワークとの間の通信技術に適用可能である。
本発明の実施の形態におけるネットワーク構成を示す図 本発明の実施の形態における加入者側終端装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態における加入者側終端装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態における加入者局装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態における加入者局装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の構成の一例を示すブロック図 本発明の実施の形態におけるISP側終端装置の対応情報格納手段に格納される対応情報の一例を示す図 本発明の実施の形態において、加入者側終端装置と加入者端末との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、加入者局装置と加入者側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、ISP側終端装置と加入者局装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用されるISP側終端装置のMACアドレスの一例を示す図 本発明の実施の形態において、第1ネットワークにおいてのみ利用される加入者局装置のMACアドレスの一例を示す図 本発明の実施の形態において、ISPルータとISP側終端装置との間において伝送されるフレームのフォーマットの一例を示す図 本発明の実施の形態におけるISP認証要求のシーケンス図 本発明の実施の形態におけるISP認証応答のシーケンス図 本発明の実施の形態における主信号フレーム送受信のシーケンス図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、同一の加入者側終端装置の配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、異なる加入者側終端装置のそれぞれの配下に存在する複数の加入者端末から異なるISPに接続する一例を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更する前の状態を示す図 本発明の実施の形態におけるネットワーク構成において、加入者側終端装置が接続先の加入者局装置7を変更した後の状態を示す図

Claims (9)

  1. 加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムであって、
    前記所定のネットワークに接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークを終端する第1ネットワーク終端装置と、
    前記加入者端末を配下に置くことが可能であり、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークを終端する第2ネットワーク終端装置と、
    前記第1及び前記第2ネットワークをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端する加入者局装置とを、
    有しており、前記第2ネットワークにおいて、VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送が行われるとともに、前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダが追加付与された前記フレームの伝送が行われるように構成されているアクセスネットワークシステム。
  2. 前記第1ネットワークにおいて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグとは異なるVLANタグによって識別されるVLANパスを利用した前記フレームの伝送が行われるように構成されている請求項1に記載のアクセスネットワークシステム。
  3. 前記加入者局装置が、前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを生成するように構成されている請求項1に記載のアクセスネットワークシステム。
  4. 前記第1及び前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグに基づいて、前記第1ネットワークにおいてのみ利用される前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが生成され、前記フレームヘッダの宛先MACアドレス及び送信元MACアドレスに前記第1ネットワーク終端装置及び前記加入者局装置のMACアドレスが設定されるように構成されている請求項1に記載のアクセスネットワークシステム。
  5. 加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれる加入者局装置であって、
    前記所定のネットワーク側に接続されており、レイヤ2レベルの転送を行う第1ネットワークと、前記加入者端末側に接続されており、前記レイヤ2レベルの転送を行う第2ネットワークとをつなぐとともに、前記第1及び前記第2ネットワークのそれぞれを終端するように配置されており、
    前記第2ネットワークにおいて、VLANタグにより識別されるVLANパスを利用したフレームの伝送を行う手段と、
    前記第1ネットワークに送出するフレームに、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段とを、
    有する加入者局装置。
  6. 前記加入者端末からの前記所定のネットワークへの接続要求に応じて、前記第2ネットワークで用いられる前記VLANタグを生成する手段を有する請求項5に記載の加入者局装置。
  7. 加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記所定のネットワークに接続されているとともに、前記加入者端末側に配置された第1ネットワークに接続されているネットワーク終端装置であって、
    前記第1ネットワークから受信したフレームに追加付与されているフレームヘッダに挿入されているVLANタグであって、前記第1ネットワークで伝送される前に経由した第2ネットワークにおいて、前記フレームに付与されていた前記第2ネットワークの前記VLANタグを、前記フレームヘッダから抽出する手段と、
    前記フレームヘッダから抽出された前記VLANタグと、前記フレームの宛て先として設定されている前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段とを、
    有するネットワーク終端装置。
  8. 前記所定のネットワーク側から前記加入者端末宛てのフレームを受信した場合に、前記フレームに、前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを含むフレームヘッダを追加付与する手段と、
    前記VLANタグを含む前記フレームヘッダが追加付与されたフレームを、前記第1ネットワークに送出する手段とを、
    有する請求項7に記載のネットワーク終端装置。
  9. 加入者端末が所定のネットワークにアクセスするためのアクセスネットワークシステムに含まれ、前記加入者端末を配下に置くことが可能なネットワーク終端装置であって、
    前記加入者端末から所定のネットワークへの接続設定情報を受信した場合には、前記加入者端末が所定のネットワークに接続する際に経由する加入者局装置に対して、前記所定のネットワークを識別するための情報を送信する手段と、
    前記加入者局装置から、前記所定のネットワークを識別するための情報の応答として、前記加入者端末による所定のネットワークへの接続に対応したVLANタグを受信する手段と、
    前記VLANタグと前記加入者端末のMACアドレスとを対応付けて格納するための格納手段と、
    前記加入者端末から所定のネットワークに送信する任意のフレームを受信した場合には、前記任意のフレームに前記加入者端末のMACアドレスと対応付けて格納されている前記VLANタグを付与する手段と、
    前記VLANタグが付与されたフレームを前記加入者端末に対して送信する手段とを、
    有するネットワーク終端装置。
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