JPWO2004052987A1 - Fluororesin composition, method for producing fluororesin composition, semiconductor production apparatus, and covered electric wire - Google Patents

Fluororesin composition, method for producing fluororesin composition, semiconductor production apparatus, and covered electric wire Download PDF

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Abstract

本発明は、耐オゾン性及び表面平滑性に優れた半導体製造装置に関わる部材、並びに、成型加工性に優れたテトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体からなるフッ素樹脂組成物を提供する。 テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなるフッ素樹脂組成物であって、上記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、上記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体と上記テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体との合計固形分質量の0.5〜60質量%であり、上記フッ素樹脂組成物からなる測定用チューブ成形体は、その内面について、平均粗さ〔Ra〕が0.035μm以下であり、最大粗さ〔Rt〕が0.3μm未満であることを特徴とするフッ素樹脂組成物である。The present invention provides a member relating to a semiconductor manufacturing apparatus excellent in ozone resistance and surface smoothness, and a fluororesin composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer excellent in molding processability. . A fluororesin composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, wherein the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer comprises the tetrafluoroethylene Tube molding for measurement comprising 0.5 to 60% by mass of the total solid mass of the ethylene / hexafluoropropylene copolymer and the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer, and comprising the fluororesin composition The body is a fluororesin composition having an average roughness [Ra] of 0.035 [mu] m or less and a maximum roughness [Rt] of less than 0.3 [mu] m on its inner surface.

Description

本発明は、フッ素樹脂組成物、フッ素樹脂組成物製造方法、半導体製造装置及び被覆電線に関する。  The present invention relates to a fluororesin composition, a fluororesin composition manufacturing method, a semiconductor manufacturing apparatus, and a covered electric wire.

テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体〔PFA〕は耐薬品性、耐熱性、成形性に優れるフッ素樹脂であり、その特性を活かして、強い劣化作用を有する流体(気体、液体)に接触する搬送ライン用のチューブ、ボトル等に用いられており、半導体製造装置の部材としては、オゾン含有媒体を流通させるチューブ、研磨剤を含有するスラリーを送液するチューブ等に用いられている。
近年、半導体製造の高速化の要請に対応するため、チューブを流通するオゾン含有媒体中のオゾンが高濃度化してきたが、PFAから得られる部材は劣化が速く進行し、装置のメンテナンス頻度を上げることが生産性の面で問題となっている。
PFAから得られる部材は従来、チューブ内面が充分な平滑性を有さず、特に研磨剤を含むスラリーを送液する場合、研磨により送液ライン内にチューブ材が混入し、研磨効率の低下、研磨異常、得られる半導体の電気特性低下の原因となり、製品歩留まりを大きく低下させていた。また、オゾン含有媒体を流通する場合、汚染物質の堆積が進みやすく、メンテナンス性の点でも問題があった。
半導体製造装置の部材として用いられるチューブは、このように劣化しにくく、内面が平滑な性質を有することが求められる。
従来、PFAの成形時に気泡を発生し平滑性悪化の一因となり得る不安定な末端官能基を、ペレット製造段階でフッ素含有ガスと接触させることにより安定化する試みがある(例えば、特公平8−30097号公報参照。)。しかしながら、PFA単独では耐オゾン性に劣るという問題があった。
熱的に安定で、高温の溶融状態に長時間保持しても溶融粘度低下が起こらないPFAとして、−CHOH末端基を炭素数10個あたり7〜40個程度残存させ、その他の不安定末端基は安定化したものも提案されている(例えば、特開平10−17621号公報参照。)。しかしながら、このようなPFAであっても、依然として耐オゾン性の点で難があった。
劣化に強いチューブの材料として、PFAとFEPとの混合物を用いたものもいくつか提案されている(例えば、特開平11−210942号公報、特開2002−173570号公報参照。)。しかしながら、PFAとFEPとからなる混合物を溶融混練し相溶物を製造する際、溶融粘度が増加するとともに剪断力が一時的に上昇する現象が観測され、そのような現象が観測される相溶物から得られるチューブは、内面の最大粗さを0.3μm未満にすることは困難であり、また、フッ素含有ガスと接触させることも行われていない。
得られる成形体の内面の平滑性を向上するために、PFAにポリテトラフルオロエチレンを添加してなる組成物が提案されている(例えば、特開平7−70397号公報参照。)。しかしながら、この組成物を製造する際、フッ素含有ガスと接触させることは行われず、また、溶融粘度の増加と剪断力の一時的な上昇に関する記載も示唆もない。
PFAはチューブ材としての用途以外に、電線被覆材としても用いられるが、融点が高いこと等から成形時にライン速度を上げ難く、上げた場合には被覆材の外表面に亀裂を生じる等、成形加工性に大きな問題があった。
成形加工性が良好なものとしてFEPを被覆材に用いた場合、耐熱性、電気特性の面ではPFAに劣り、近年では電線被覆材として要求される絶縁性、耐熱性等の性能水準を満たし得ない事例が増加してきているという問題があった。
電線被覆材として用いることを主とするPFA、FEP及び変性PTFEからなる組成物が開示されているが(例えば、米国特許第5317061号公報明細書参照。)、この組成物をフッ素含有ガスと接触させることは行われていない。
発明の要約
本発明の1つの目的は、上記現状に鑑み、耐オゾン性及び表面平滑性に優れた半導体製造装置に関わる部材を提供することにあり、本発明の2つめの目的は、成形加工性に優れたテトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体からなるフッ素樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなるフッ素樹脂組成物であって、上記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、上記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体と上記テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体との合計固形分質量の0.5〜60質量%であり、上記フッ素樹脂組成物からなる測定用チューブ成形体は、その内面について、平均粗さ〔Ra〕が0.035μm以下であり、最大粗さ〔Rt〕が0.3μm未満であることを特徴とするフッ素樹脂組成物である。
本発明は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなる混合組成物の溶融混練を行う溶融混練工程と、フッ素含有ガスを用いた精製処理を行う精製工程とをこの順で有する上記フッ素樹脂組成物を製造するためのフッ素樹脂組成物製造方法であって、上記溶融混練は、シリンダー内における上記混合組成物の温度を350〜395℃に制御した押出成形機を用いて上記混合組成物の粘度変化がなくなるまで行うものであり、上記フッ素含有ガスは、フッ素を5質量%以上含有するものであり、上記精製処理は、上記溶融混練工程により得られた押出物を上記フッ素含有ガスに曝露させて低分子量体を分解除去することよりなるものであることを特徴とするフッ素樹脂組成物製造方法である。
発明の詳細な開示
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のフッ素樹脂組成物は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなる測定用チューブ成形体が、その内面について、平均粗さ〔Ra〕が0.035μm以下であるものである。内面の平均粗さ〔Ra〕が0.035μmを超えるようなチューブに研磨剤等を含む流体を長時間流通させると、摩耗しやすく、化学的に劣化作用の強い流体に長時間接触すると汚染物質等がチューブ内面の劣化部分に堆積しやすい。平均粗さ〔Ra〕の好ましい上限は、0.03μmである。平均粗さ〔Ra〕は、上記範囲内であれば、測定用チューブ成形体の製造方法上の制約から、下限を0.005μmとすることができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなる測定用チューブ成形体が、その内面について、平均粗さ〔Ra〕が上記範囲内であるとともに、最大粗さ〔Rt〕が0.3μm未満であるものである。0.3μm以上であると、各種製品において求められる規格水準を満たさないので好ましくない。好ましい上限は、0.25μmである。最大粗さ〔Ra〕は、上記範囲内であれば、測定用チューブ成形体の製造方法上の制約から、下限を0.1μmとすることができる。
上記平均粗さ〔Ra〕及び上記最大粗さ〔Rt〕は、JIS B 0601に準拠して測定することにより得られる値である。
上記測定用チューブ成形体内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕は、通常、後述の低分子量体が存在すると大きくなる。このことは、γ線照射により分子量を低下させた数種のテトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体及び/又はテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体を溶融混練し、チューブ成形することにより得られたチューブの内面を観察することにより確認することができる。
上記測定用チューブは、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体との混合物を、シリンダー径30mm、L/D=22、ダイ/チップ=20mmφ/12mmφの押出成形機を用いて溶融混練して、チューブ成形用金型を用いて40cm/分の引取り速度で押し出すことにより得られる内径9.5mm、外径11.5mmのチューブである。上記溶融混練は、上記混合物のシリンダー内における温度を340℃〜395℃になるように制御し、スクリュー回転数8rpmで8〜10分間行うものである。
上記測定用チューブ成形体は、上述のように通常のチューブと同様に、押出成形により外表面を金型等の外的物体に接触させながら成形・冷却して得られるものであるので、外表面の凹凸は金型等の表面の平滑さに律され比較的平滑になるが、内表面は冷却時に冶具等に接触し続けるのではなく、表面の凹凸を金型等の外的物体により律されることがないので、球晶ができやすく表面が粗くなりやすい。しかしながら、本発明のフッ素樹脂組成物を用いて得られた上記測定用チューブ成形体は、その内面であっても表面平滑性を有し、平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕が上述の範囲を満たすものである。
本発明のフッ素樹脂組成物は、上記測定用チューブ成形体内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕が上述の範囲を満たす場合、その他の一般的な成形体についても充分な平滑性を有することができる。その他の一般的な成形体としては特に限定されず、例えば、上記チューブ内面と同様に、従来、表面が粗くなりやすかったもの、例えば、コーンを用いて得られた電線の被覆材、キャスト製膜により得られたフィルム等であってもよい。
本発明のフッ素樹脂組成物は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体〔TFE/FTE共重合体〕からなるものである。
本明細書において、上記TFE/FTE共重合体とは、フルオロアルコキシトリフルオロエチレン〔FTE〕をテトラフルオロエチレン〔TFE〕の共単量体とする共重合体であって、上記FTEは、TFEとFTEとの合計質量の1〜15質量%であるものを意味する。本明細書において、共単量体の全単量体における質量%で表す量は、共重合体の分子構造中、その共単量体に由来する共単量体単位が「単量体に由来する単位全て」中に占める質量%である。上記「共単量体単位」は、例えば、後述のHFPに由来するものである場合、−CF−CF(CF)−で表される。上記フルオロアルコキシトリフルオロエチレンにおけるフルオロアルコキシル基は、アルコキシル基の炭素−水素結合が、すべて炭素−フッ素結合になっているパーフルオロアルコキシル基であってもよいし、炭素−水素結合の水素が部分的にフッ素に置換されているアルコキシル基であってもよい。
上記TFE/FTE共重合体は、メルトフローレート〔MFR〕が9(g/10分)以下であるものが好ましい。9(g/10分)を超えるものは、分子量が低すぎて、得られる成形体の耐オゾン性や耐熱性が低下しやすい。より好ましい上限は、4(g/10分)であり、更に好ましい上限は、3.5(g/10分)である。上記MFRは、上記範囲内であれば、成形加工性の点で下限を例えば0.5(g/10分)とすることができる。
本明細書において、MFRは、ASTM D 3307(1998年)に準拠して372℃において5kgの荷重を加えて測定することにより得られる値である。
本発明のフッ素樹脂組成物は、上記TFE/FTE共重合体と、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体〔TFE/HFP共重合体〕とからなるものである。上記TFE/HFP共重合体を加えることにより耐オゾン性を強化することができる。
本明細書において、上記TFE/HFP共重合体とは、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕をTFEの共単量体とする共重合体であって、上記HFPは、TFEとHFPとの合計質量の1〜20質量%以上であるものを意味する。
上記TFE/HFP共重合体は、TFEの共単量体としてHFPと、更に所望によりビニルエーテルとを用いて得られる3元以上の共重合体であってもよい。上記TFE/HFP共重合体が上記3元以上の共重合体である場合、上記ビニルエーテルは、通常、TFEとHFPとビニルエーテルとの合計質量の1質量%以下であるが、TFEとHFPとビニルエーテルとの合計質量の1質量%を超えてもよく、1質量%を超える場合、好ましい上限を、例えば、2.5質量%、より好ましい上限を2質量%とすることができる。
上記ビニルエーテルとしては特に限定されず、例えば、下記一般式(I)
CY =CY−OR (I)
(式中、Y及びYは、同一若しくは異なり、水素原子又はフッ素原子を表す。Rは、炭素原子に結合する水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換されていてもよくエーテル酸素を有していてもよい有機基を表す。)で表されるエーテル酸素含有化合物等が挙げられる。上記有機基としては、経済面で、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、耐オゾン性の観点では、炭素数2〜4のアルキル基がより好ましい。
上記TFE/HFP共重合体は、メルトフローレート〔MFR〕が9(g/10分)以下であるものが好ましい。9(g/10分)を超えるものは、分子量が低すぎて、得られる成形体の耐オゾン性や耐熱性が低下しやすい。より好ましい上限は、4(g/10分)であり、更に好ましい上限は、3(g/10分)である。上記MFRは、上記範囲内であれば、成形加工性の点で下限を例えば0.5(g/10分)とすることができる。
上記範囲のMFRを有するTFE/HFP共重合体とTFE/FTE共重合体とを組み合わせることにより、測定用チューブ成形体の内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕を上述の範囲にすることができる。測定用チューブ成形体の内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕は、後述のフッ素含有ガスを用いた精製処理を行うことにより、更に小さくするとができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、後述のフッ素含有ガスを用いた精製処理を行わずに得たものであっても、MFRが1.0〜3.5(g/10分)のTFE/FTE共重合体と、MFRが0.5〜3(g/10分)のTFE/HFP共重合体とを用いることにより、上記測定用チューブ成形体の内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕を上述の範囲にすることができる。
上記TFE/HFP共重合体は、上記TFE/HFP共重合体と上述のTFE/FTE共重合体との合計固形分質量の0.5〜60質量%である。0.5質量%未満であると、本発明のフッ素樹脂組成物を用いて得られる成形体は表面平滑性に劣る場合があり、60質量%を超えると、得られる成形体は耐屈曲性や高温での機械的特性に劣る場合がある。成形速度を向上し得るという利点がある点で、好ましい上限は、50質量%であり、得られる成形体の耐熱性を低下させず実用的洗浄温度下で使用しても寸法安定性を損なわない点で、より好ましい上限は、30質量%である。後述の高い融点を示す点で、更に好ましい上限は、10質量%であるが、最適組成は、成形性、発現される性能とのバランスから、用途毎に設定されるべきものである。
本発明のフッ素樹脂組成物において、上述のTFE/FTE共重合体は、上記TFE/HFP共重合体と溶融混練を行うものであることが好ましい。
本明細書において、上記TFE/FTE共重合体と上記TFE/HFP共重合体との混合物であって、上記溶融混練を行う前及び上記溶融混練中のものを「混合組成物」ということがある。
溶融混練は、後述のように押出成形機を用いて行うが、本明細書において、上記混合組成物に対して溶融混練を行い、押出成形機から押し出したものを「押出物」ということがある。
上記TFE/HFP共重合体は、上記TFE/FTE共重合体と溶融混練を行った後の耐熱性の点から、上記混合組成物の合計固形分質量に占めるTFE/HFP共重合体の割合が0.5〜約10質量%が最も好ましい。上記範囲内であると、上記押出物は、示差走査型熱量計分析によれば、溶融混練を行う前のTFE/FTE共重合体単独の融点と比べ高い、又は、同等の融点を有するので耐熱性を向上させることができる。なお、上記押出物は、上記TFE/HFP共重合体が上記混合組成物の合計固形分質量の10質量%を超え、約35質量%以下である範囲においては、溶融混練を行う前のTFE/HFP共重合体よりも高い融解熱量を示し、約35質量%を超える領域においては、溶融混練を行う前のTFE/HFP共重合体よりも低い融解熱量を示す。本発明のフッ素樹脂組成物は、溶融混練を行ったものであることにより、このように特異的な熱特性を示すことができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、溶融混練を行うことにより、上述のように融解熱量を調整することができるとともに、平均分子量や溶融粘度を制御することができる。上記溶融混練については、後述する。
本発明のフッ素樹脂組成物は、また、加圧し粉砕する処理を上記混合組成物に対して行うことによっても、融解熱量、平均分子量及び溶融粘度を上述のように調整することができるものと考えられる。上記加圧し粉砕する処理を行う場合、成形装置に搭載されるスクリューの混練効果が高いものを用いる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、TFE/FTE共重合体とTFE/HFP共重合体と、更に、テトラフルオロエチレン重合体とからなるものであってもよい。テトラフルオロエチレン重合体からなるものであることにより、得られる成形体の耐屈曲性や耐クラック性をより改善することができる。上記テトラフルオロエチレン重合体は、また、添加すると後述のように成形時に成形加工性を改善する効果を有することから、成形助剤として用いる意味合いもある。
本明細書において、上記「テトラフルオロエチレン重合体」とは、テトラフルオロエチレンの単独重合体、及び/又は、上記テトラフルオロエチレンとその他の共単量体との共重合体であり、上記その他の共単量体は、テトラフルオロエチレンと上記その他の共単量体との合計質量の1質量%未満であるものを意味する。
上記テトラフルオロエチレン重合体は、テトラフルオロエチレン以外の共重合成分の含有率が1質量%未満に限定される点で、上記TFE/FTE共重合体や上記TFE/HFP共重合体とは区別される概念である。
上記その他の共単量体としては特に限定されず、例えば、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、HFP、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕等が挙げられる。
上記テトラフルオロエチレン重合体は、融解熱量が60J/g以上のものを用いることが好ましい。上記範囲内であると、上述の耐屈曲性及び耐クラック性に優れ、成形体を得るために溶融成形する際良好な成形加工性を有するフッ素樹脂組成物が得られる。上記テトラフルオロエチレン重合体としては、融解熱量が60J/g未満のものであってもよく、例えば、融解熱量が35〜48J/gのものを用いても、若干の成形加工性の改善と耐屈曲性や耐クラック性の改善がなされる。
本発明のフッ素樹脂組成物が上記テトラフルオロエチレン重合体からなるものである場合、上記テトラフルオロエチレン重合体は、上記フッ素樹脂組成物の固形分質量の0.2〜5質量%であることが好ましい。0.2質量%未満であると、上記テトラフルオロエチレン重合体を用いることによる成形加工性の改善が顕著に現れない場合があり、5質量%を超えると、得られる成形体の表面平滑性が悪化する場合がある。より好ましい下限は、0.5質量%であり、より好ましい上限は、3質量%である。
本発明のフッ素樹脂組成物は、上記TFE/FTE共重合体、上記TFE/HFP共重合体及び所望により用いる上記テトラフルオロエチレン重合体のほかに、添加剤類を含有していてもよい。
上記添加剤類としては特に限定されず、例えば、充填剤、潤滑剤、成形助剤、顔料等が挙げられるが、得られる成形体を半導体製造装置に用いる場合、純度を損なわない点から、添加剤類はできるだけ用いないことが好ましい。
上記TFE/FTE共重合体及び上記TFE/HFP共重合体は、末端官能基の数の調整を行ったものであることが好ましい。上記末端官能基の数の調整は、上記溶融混練に先立って行う。末端官能基の数の調整については、後述する。
上記フッ素樹脂組成物は、フッ素含有ガスを用いた処理を行ったものであることが好ましい。
本明細書において、上記「フッ素含有ガスを用いた処理」は、溶融混練前に末端官能基の数を調整すること、成形時に発泡を抑制することに加えて、溶融混練後に得られた押出物に含まれる低分子量体を分解除去することを目的として行うものである。
上記フッ素含有ガスを用いた処理は、フッ素含有ガスを用いた精製処理からなるものである。フッ素含有ガスに曝露することにより、上記溶融混練後に得られた押出物に含まれる低分子量体を分解除去することができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、分子量分布が1.0〜2.2であることが好ましい。
上記分子量分布は、ある特定の分子量のもののみから構成されている場合、即ち単分散における値を1.0としてそこからのばらつきの度合いを表す値である。上記分子量分布が2.2を超えると、分子量のばらつきが大きく、低分子量体が存在している場合があり、チューブ内面等の表面の凹凸が金型等に律されない成形体の成形時に、上記表面に低分子量体がブリードアウトし表面平滑性を低下させやすい。より好ましい上限は、1.6である。
上記分子量分布は、上述のように本発明のフッ素樹脂組成物についての値であり、本発明のフッ素樹脂組成物がフッ素含有ガスを用いた精製処理を行ってなるものである場合、上記フッ素含有ガスを用いた精製処理を行った後の値である。上述のフッ素含有ガスを用いた精製処理を行うことにより、低分子量体を除去することができ、上記範囲内の分子量分布に抑えることができる。フッ素含有ガスを用いた精製処理を行ってなるものである場合、上記精製処理を行う前の分子量分布の値が、上記範囲を超えるものであってもよい。
上述の低分子量体を除去したことは、フッ素含有ガスを用いた精製処理を経て上述の分子量分布の値が減少し、かつ、MFRが低下したことにより判断することができる。上述の分子量分布の減少のみに基づいて低分子量体が除去されたと判断できないのは、溶融粘弾性測定の結果を正規分布曲線にフィッティングすることで理想曲線に近づける操作を行うので、分布の広がりを示す指標とはなっても、分布の偏在を評価することができないからである。
溶融混練後のフッ素樹脂組成物のMFRの測定方法は、上述したものと同じである。
上記分子量分布は、Polym.Eng.Sci.,29(1989),645(W.H.Tuminello)、及び、Macromol.,26(1993),499(W.H.Tuminello et.al.)に記載の方法に従って測定することにより得られる値である。
本発明のフッ素樹脂組成物においては、−CF−CHOH、−CONH、−COOH、−COFからなる群より選択される少なくとも1つの末端官能基が炭素数10あたり10個未満であることが好ましい。10個以上であると、溶融成形時に発泡を生じやすい。本発明のフッ素樹脂組成物は、上記末端官能基が存在しないものであってもよい。
上記末端官能基の数は、赤外分光法により測定し得られた値である。
上記末端官能基の数は、上述のように、本発明のフッ素樹脂組成物における値であり、本発明のフッ素樹脂組成物が、上述のフッ素含有ガスを用いた精製処理を行ってなるものである場合、この精製処理の後における値である。
上記炭素数は、上記TFE/FTE共重合体の炭素数及び上記TFE/HFP共重合体の炭素数の合計である。上記炭素数及び上記末端官能基の数は、本発明のフッ素樹脂組成物が上述のテトラフルオロエチレン重合体からなるものである場合、テトラフルオロエチレン重合体の炭素数及び末端官能基の数を含むものである。
上記末端官能基は、上記TFE/FTE共重合体及び/又はTFE/HFP共重合体の分子鎖末端に存在するものである。上記分子鎖末端は、主鎖末端であってもよいし、側鎖末端であってもよい。上記末端官能基は、上記TFE/FTE共重合体及び/又はTFE/HFP共重合体の重合時に連鎖移動剤として1価の低級アルコール等を用いることにより、上記主鎖末端及び/又は上記側鎖末端に導入することができる。
本発明のフッ素樹脂組成物製造方法は、上記フッ素樹脂組成物を製造するためのものである。
本発明のフッ素樹脂組成物製造方法は、TFE/FTE共重合体とTFE/HFP共重合体とからなる混合組成物の溶融混練を行う溶融混練工程と、フッ素含有ガスを用いた精製処理を行う精製工程とをこの順で有することを特徴とするものである。
上記溶融混練工程において、上記混合組成物中の上記TFE/FTE共重合体、上記TFE/HFP共重合体及び所望により用いる上記テトラフルオロエチレン重合体の分子鎖が有する末端官能基同士が結合する反応(以下、カップリング反応という。)が起きる。
上記混合組成物における上記TFE/FTE共重合体、上記TFE/HFP共重合体の各分子の少なくとも一部が末端官能基間のカップリング反応により転化することは、▲1▼示差走査型熱量分析〔DSC〕により得られた熱収支曲線の概形が溶融混練前後で大きく変化する、▲2▼DSCにより観測される溶融混練前のTFE/HFP共重合体由来の264℃付近の吸熱ピークが溶融混練後に完全に消失する、▲3▼DSCにより観測される溶融混練前のTFE/FTE共重合体由来の2つの吸熱ピークの形状及び位置が溶融混練を行うと変化する、▲4▼高温の状態で長時間保持してもPFAの溶融粘度の低下が抑制されている、という4つの現象から総合的に判断して、確認することができる。
上記溶融混練工程は、上記末端官能基のカップリング反応により、カップリング体を生成し、耐オゾン性に優れた成形体を得ることを可能にする工程である。
樹脂の溶融混練においては、従来、上記カップリング反応が進行して分子量及び溶融粘度が増加するにつれて、混合組成物にかかる剪断力が一時的に上昇して局部的に分子鎖の切断が起こり、溶融粘度の低下及び低分子量体の生成が避けられなかった。しかしながら、本発明において、上記溶融混練工程は、後述する溶融混練にかける時間、溶融混練を行う温度、剪断速度、末端官能基の数等のパラメータを調整することにより上記末端官能基のカップリング反応の進行を制御し得るものであるので、剪断により一旦切断され分子量が低下した分子鎖であっても、カップリング反応により他の分子鎖と結合し、切断される前と同程度の分子量を有しているものと考えられ、結果的に低分子量体の存在率を抑え耐オゾン性に優れた成形体を得ることが可能である。
本発明において、上記溶融混練工程は、また、上記カップリング反応が剪断による分子鎖の切断を上回るペースで進行し溶融粘度が過度に上昇しないように制御するので、溶融成形時の成形加工性の悪化を防ぐことができると考えられる。
上記溶融混練工程において、溶融混練は、上記混合組成物の粘度変化がなくなるまで行うものである。上記混合組成物の溶融混練中の粘度変化は、スクリューを介してトルクメータによる回転トルクの経時変化を通して観測する。上記「混合組成物の粘度変化がなくなるまで」とは、上記混合組成物の粘度変化がない状態となるまで行うことを意味する。上記「混合組成物の粘度変化がない状態」とは、回転トルクの値の変動が一定時間以上中心値から5%以内にある状態を意味する。
上記「一定時間」は、例えば、10分とすれば充分である。
上記溶融混練に要する時間は、後述の溶融混練を行う温度、上記混合組成物の混合比率、スクリュー形状等により変わり得るが、一般的には2分以上である。
上記溶融混練に要する時間は、経済性と生産性の点で、上限を例えば10分とすることができ、例えば、末端官能基を17個有するTFE/FTE共重合体と、末端が全て活性基であるTFE/HFP共重合体とを質量比90:10の割合で混練する場合、390℃でおよそ4〜9分であり、上記混練にラボプラストミル型二軸押出機(東洋精機社製)を用いた場合、およそ2.5〜5分の通過時間に相当する。上記通過時間は、バッチ式の混練機を用いて粘度の経時変化を予め測定しておき、その経時変化のデータに基づき設定される。
上記溶融混練工程において、溶融混練は、シリンダー内におけるTFE/FTE共重合体とTFE/HFP共重合体との混合組成物の温度を350〜395℃に制御し、押出成形機を用いて行うものである。混練温度が上記範囲内であると、成形時に成形体表面の平滑化が容易なフッ素樹脂組成物を得ることができる。上記混練温度の好ましい下限は、360℃である。
上記溶融混練工程において、上記押出成形機のシリンダー内における温度は、上記混合組成物を入れない状態下に制御条件を入力したのち、安定状態で、一定内径シリンダーの10%以上の長さにわたって熱電対を複数用いて測定を行い目的の温度にあることを確認することにより制御することができる。
上記溶融混練工程には、混練効果の高いスクリューを備えた一軸型の押出成形機を用いてもよいが、二軸型の押出成形機を用いることがより好ましい。
二軸型の押出成形機を用いる場合であっても、スクリューの構成は充分な混練効果を備えつつ、混合組成物に過剰な剪断力を与えないものを選択することが望ましい。
剪断速度は、上述の温度範囲において、上記混合組成物の組成比率に応じて設定することが好ましい。
上記溶融混練工程において、用いる上記TFE/FTE共重合体及び上記TFE/HFP共重合体としては、重合上がりの粉体が好ましく、上記粉体としては、粒子径の小さいものが好ましい。これは、溶融混練に先立ちフッ素含有ガスにより後述のように末端官能基の数の調整を行う際、処理を容易に行うためだけでなく、均一な溶融混練状態を得るためである。上記重合上がりの粉体とは、重合反応終了後に乾燥を経て得られた粉体である。
上記溶融混練工程に先立ち、上記TFE/FTE共重合体の粉体と上記TFE/HFP共重合体の粉体とを、加熱せずに混合しておくことが好ましい。上記粉体の混合は、従来公知の装置を用いて行うことができる。
上記溶融混練工程に先立ち、上記TFE/FTE共重合体及び上記TFE/HFP共重合体は、末端官能基の数の調整を行ったものであることが好ましい。上記末端官能基の数の調整は、耐オゾン性に優れた成形体を得ることを可能にするカップリング体を溶融混練において生成する程度に末端官能基の数を保ちつつ、溶融混練において混合組成物にかかる剪断力の過度の上昇とそれに伴う低分子量体の発生を抑制する程度に末端官能基の数を抑えるためのものである。
上記末端官能基の数の調整は、上記末端官能基の数が上記TFE/FTE共重合体の炭素数及び上記TFE/HFP共重合体の炭素数の合計10個あたり4〜100個であるように行うものであることが好ましい。より好ましい上限は、70個であり、更に好ましい下限は、50個である。上記末端官能基の数の調整は、テトラフルオロエチレン重合体を用いる場合、このテトラフルオロエチレン重合体についても溶融混練工程に先立ち行うことが好ましく、この場合、上記調整後の炭素数と末端官能基の数は、上記TFE/FTE共重合体と上記TFE/HFP共重合体と上記テトラフルオロエチレン重合体とを合わせたものについての値であることが好ましい。
上記末端官能基の数の調整は、上記末端官能基の数が、元来重合段階で0であるもの又は後述の末端官能基の不活性化により0になったもの(A)と、後述の末端官能基の不活性化を全く経ていないもの(B)とを混合することにより、見掛け上、数を調整することも可能であるが好ましくはない。なぜならば、溶融混練を行う際、上記(B)はカップリング反応により分子量の増大が生じ得るのに対して、上記(A)は主鎖分断による劣化のみが生じるので、結果として、低分子量体の発生量が多くなることを免れないからである。従って、上記末端官能基の数の調整は、分子間で均一になるように、上記TFE/FTE共重合体と上記TFE/HFP共重合体と上記テトラフルオロエチレン重合体との混合組成物に対して一様に行うことが好ましい。
本発明のフッ素樹脂組成物製造方法における上記精製工程は、上記溶融混練工程により生じた低分子量体を除去することにより、本発明のフッ素樹脂組成物が均一な組成を有するように行うものである。
上記精製工程において、上記フッ素含有ガスは、フッ素を5質量%以上含有するものである。好ましい下限は、10質量%であり、より好ましい下限は、20質量%である。上記フッ素含有ガスは、上記範囲内であればフッ素を100質量%以下含有するものであってもよく、フッ素ガスそのものであってもよい。
上記精製工程における精製処理は、上記溶融混練工程により得られた押出物を上記フッ素含有ガスに曝露させて低分子量体を分解除去することよりなるものである。上記精製処理は、上述のように低分子量体を除去することとともに、後述する末端官能基の不活性化をも行い得る場合がある。
上記低分子量体の除去は、欧州特許第472908号明細書(1992年)、特開平04−085305号公報、及び、特許3006049号公報に開示されているように、クロロフルオロカーボン類等の含フッ素溶媒を用いて行うこともできるが、工程が煩雑になるので、上述のフッ素含有ガスを用いる方法が好ましい。
上述の溶融混練工程及び上述の精製工程を経て得られた本発明のフッ素樹脂組成物は、溶融成形に供されるものであるが、成形条件によっては、残存する末端官能基に起因する発泡が発生することがある。従って、溶融成形時に上記発泡を抑制するためには、上述の溶融混練工程ののち、残存している末端官能基を不活性化しておくことが好ましい。
上記末端官能基の不活性化の方法としては特に限定されず、例えば、上記フッ素含有ガスに曝露することにより末端をトリフルオロメチル基に変化させる方法、アニリンのメタノール溶液に浸漬したのち、オートクレーブ内で高温高圧下で処理することによりフェニル基に置換する方法等が挙げられるが、高温下での成形において分解しない末端に変えるものであれば、その手法は限定されない。
本発明のフッ素樹脂組成物は、上述のような組成を有し、上述のような製造方法によって製造されるものであるので、耐オゾン性と表面平滑性とに優れた成形体を得ることが可能である。
本発明のフッ素樹脂組成物がこのように優れた効果を奏する機構としては、明確ではないが、以下のように考えられる。即ち、本発明のフッ素樹脂組成物は、フッ素含有ガスを用いた精製処理を行うことにより低分子量体を除去することができるものであるので、金型等の外的物体により律されないチューブの内表面等の表面を有する成形体を得る場合であっても、成形体表面に低分子量体がブリードアウトしにくく、得られる成形体の表面平滑性が向上するものと考えられる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、更に、上述のように溶融混練において、末端官能基間のカップリング反応を制御することにより低分子量体が生成しにくいものであり、仮に低分子量体が生じたとしても上記溶融混練の後に上記フッ素含有ガスを用いた精製処理を行うことにより低分子量体を除去することができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、また、オゾン分解を受け難いTFE/HFP共重合体成分からなるものであるので、オゾン曝露を行った後における成形体の耐クラック性等の低下を抑制し軽微にすることができる。
本発明のフッ素樹脂組成物は、また、フッ素含有ガスを用いた精製処理の後、残存している末端官能基を不活性化したものであってもよい。末端官能基の不活性化により、成形体を得るために溶融成形を行う際、末端官能基の分解及び/又は末端官能基のカップリング反応に伴う発泡を抑止することができ、得られる成形体の表面平滑性の向上に寄与するものと考えられる。
上述のフッ素樹脂組成物から得られたものであることを特徴とする成形体もまた、本発明の一つである。
上記成形体からなる半導体製造装置であって、オゾンを10体積%以上含有するオゾン含有媒体を60℃以上で使用するものであることを特徴とする半導体製造装置もまた、本発明の一つである。
オゾン含有媒体としては特に限定されず、オゾン水等の液体であってもよいし、オゾン含有ガス等の気体であってもよい。
半導体製造装置で用いられる成形体としては特に限定されないが、例えば、チューブ等が挙げられる。
上述のフッ素樹脂組成物から得られるチューブは、耐オゾン性が高いことから、含オゾン水又は含オゾンガス等のオゾン含有媒体を用いる半導体製造装置に用いた場合、既存のフッ素樹脂製のチューブに比べ耐久性が高いので、装置のメンテナンスの頻度を下げ、装置の稼働率を高め、更にメンテナンスに要するコストを削減することができ、より安価な半導体の製造に寄与する。また、本発明のフッ素樹脂組成物から得られるチューブは、内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕が低いものであるので、表面平滑性、耐摩耗性に優れ、半導体製造工程における研磨ラインに使用した場合でも耐久性が高く、より安価な半導体の製造に資することができる。
上記成形体からなる半導体製造装置であって、粒子含有スラリーを15℃以上で使用するものであり、上記粒子含有スラリーは、アルミナ及び/又はシリカからなる粒子を含有するものであることを特徴とする半導体製造装置もまた、本発明の一つである。
上述のフッ素樹脂組成物から得られたものであることを特徴とする円筒状成形物用継手もまた、本発明の一つである。
上記円筒状成形物用継手は、円筒状成形物同士を接合したり、円筒状成形物とその他の部材とを接合したりする部材である。
上記円筒状成形物用継手によって接合される上記円筒状成形物は、上記円筒状成形物用継手と同様にフッ素樹脂組成物からなるものであることが好ましく、継ぎ目がなく円筒状のものであれば、厚みの厚薄、長さの長短、断面形状等の寸法的な制約はなく、上記フッ素樹脂組成物を使用することにより物性面での優位性を示すことができるものであれば、用途は特に限定されない。上記円筒状成形物としては、熱収縮チューブ、厚肉チューブ等様々な形状のものが挙げられ、半導体製造装置に用いることが好適である。
上記円筒状成形物は、TFE/FTE共重合体のみを用いて得られた円筒状成形物に比較して、優れた表面平滑性、耐クラック性、耐オゾン性を示す。
上記円筒状成形物用継手として、上記フッ素樹脂組成物を用いないと、表面平滑性に劣るので、研磨剤を含有するスラリーを送液した場合には、継手部で集中的な摩耗が生じ、次いで摩耗により生じた歪みから円筒状成形物内面にも通常以上の摩擦がスラリーとの間で新たに生じ、所望の耐摩耗性を発揮し得ないことがある。
上記フッ素樹脂組成物から得られた被覆材により電線が被覆されてなることを特徴とする被覆電線もまた、本発明の一つである。
上記フッ素樹脂組成物は、上述のように上記溶融混練を行う前のTFE/HFP共重合体よりも低い融解熱量を示すので、高速でフッ素樹脂被覆電線を製造することができる。上記フッ素樹脂組成物は、また、溶融粘度が低いので、TFE/HFP共重合体のみを用いて得られた被覆電線に比べて、成形加工性に優れている。また、TFE/FTE共重合体成分を含有するのでTFE/HFP共重合体のみを用いて得られた被覆電線に比べて、高温でより高い体積抵抗率を示す。
本発明のフッ素樹脂組成物から得られた成形体は、一般に、TFE/FTE共重合体のみを用いて得られた成形体に比べて成形体表面に生成する球晶が小さなものとなる。球晶が小さくなることは、粒界の面積が小さくなることを意味し、粒界の大きさが小さくなることにより応力の局所集中が少なくなり、疲労破壊に対する耐久性や耐屈曲性が向上するものと考えられ、上記被覆電線等への利用に好適である。
  Tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer [PFA] is a fluororesin with excellent chemical resistance, heat resistance, and moldability. By utilizing its properties, it can be used as a fluid (gas, liquid) with a strong deterioration effect. It is used for tubes, bottles, and the like for transport lines that come into contact, and as a member of a semiconductor manufacturing apparatus, it is used for tubes for circulating an ozone-containing medium, tubes for feeding slurry containing an abrasive, and the like.
  In recent years, ozone in the ozone-containing medium that circulates in tubes has become highly concentrated in order to meet the demand for high-speed semiconductor manufacturing. However, members obtained from PFA are rapidly deteriorated, and the maintenance frequency of the apparatus is increased. This is a problem in terms of productivity.
  Conventionally, the member obtained from PFA does not have sufficient smoothness on the inner surface of the tube. Especially when a slurry containing an abrasive is fed, the tube material is mixed into the feeding line by polishing, and the polishing efficiency is lowered. This caused abnormal polishing and decreased electrical characteristics of the resulting semiconductor, greatly reducing the product yield. In addition, when an ozone-containing medium is distributed, there is a problem in terms of maintainability because the accumulation of pollutants easily proceeds.
  A tube used as a member of a semiconductor manufacturing apparatus is required to have a property that the inner surface is not easily deteriorated and the inner surface is smooth.
  Conventionally, there has been an attempt to stabilize unstable terminal functional groups that may generate bubbles during PFA molding and contribute to deterioration of smoothness by contacting with a fluorine-containing gas in the pellet production stage (for example, Japanese Patent Publication No. 8). -30097. However, PFA alone has a problem of poor ozone resistance.
  As PFA, which is thermally stable and does not cause a decrease in melt viscosity even when kept in a high-temperature molten state for a long time,2OH end group has 10 carbon atoms6Some 7 to 40 per group are allowed to remain, and other unstable terminal groups have been stabilized (see, for example, JP-A-10-17621). However, even with such a PFA, there were still difficulties in terms of ozone resistance.
  Several materials using a mixture of PFA and FEP that are resistant to deterioration have been proposed (see, for example, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 11-210942 and 2002-173570). However, when a mixture of PFA and FEP is melt-kneaded to produce a compatible material, a phenomenon is observed in which the melt viscosity increases and the shear force temporarily rises. It is difficult to make the maximum roughness of the inner surface of a tube obtained from an object less than 0.3 μm, and it is not brought into contact with a fluorine-containing gas.
  In order to improve the smoothness of the inner surface of the resulting molded body, a composition obtained by adding polytetrafluoroethylene to PFA has been proposed (see, for example, JP-A-7-70397). However, when this composition is produced, it is not contacted with a fluorine-containing gas, nor is there any description or suggestion regarding an increase in melt viscosity and a temporary increase in shear force.
  PFA can be used as a wire covering material in addition to its use as a tube material, but it is difficult to increase the line speed during molding due to its high melting point, etc. There was a big problem in workability.
  When FEP is used as a coating material with good molding processability, it is inferior to PFA in terms of heat resistance and electrical properties, and in recent years, it can meet performance levels such as insulation and heat resistance required for wire coating materials. There was a problem that there was an increasing number of cases.
  Although a composition comprising PFA, FEP and modified PTFE mainly used as a wire covering material is disclosed (see, for example, US Pat. No. 5,31,061), this composition is contacted with a fluorine-containing gas. It is not done.
Summary of invention
  One object of the present invention is to provide a member related to a semiconductor manufacturing apparatus excellent in ozone resistance and surface smoothness in view of the above-mentioned present situation, and a second object of the present invention is excellent in molding processability. Another object of the present invention is to provide a fluororesin composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer.
  The present invention is a fluororesin composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, wherein the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer is , 0.5 to 60% by mass of the total solid content of the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer and the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer, and comprises the fluororesin composition. The tube molded body for measurement is a fluororesin composition characterized in that the inner surface thereof has an average roughness [Ra] of 0.035 μm or less and a maximum roughness [Rt] of less than 0.3 μm.
  The present invention relates to a melt-kneading step of melt-kneading a mixed composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, and purification using a fluorine-containing gas A fluororesin composition production method for producing the fluororesin composition having a purification step in this order, wherein the melt kneading is performed at a temperature of 350 to 395 ° C. in the cylinder. Is performed until the viscosity change of the mixed composition disappears, and the fluorine-containing gas contains 5% by mass or more of fluorine, and the purification treatment is performed by the melt-kneading. The extrudate obtained by the process is exposed to the fluorine-containing gas to decompose and remove low molecular weight substances. A fluorine resin composition production method according to claim Rukoto.
Detailed Disclosure of the Invention
  The present invention is described in detail below.
  The fluororesin composition of the present invention has an average roughness on the inner surface of a measuring tube molded body comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer. Ra] is 0.035 μm or less. If a fluid containing abrasives is circulated for a long time in a tube with an average inner surface roughness [Ra] of more than 0.035 μm, it will be worn out and will contaminate if it is in contact with a chemically strong fluid for a long time. Etc. are easily deposited on the deteriorated portion of the inner surface of the tube. The upper limit with preferable average roughness [Ra] is 0.03 micrometer. If average roughness [Ra] is in the said range, a lower limit can be 0.005 micrometer from the restrictions on the manufacturing method of the tube molded object for a measurement.
  The fluororesin composition of the present invention has an average roughness on the inner surface of a measuring tube molded body comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer. Ra] is within the above range, and the maximum roughness [Rt] is less than 0.3 μm. If it is 0.3 μm or more, it does not satisfy the standard level required for various products, which is not preferable. A preferable upper limit is 0.25 μm. If the maximum roughness [Ra] is within the above range, the lower limit can be set to 0.1 μm due to restrictions on the manufacturing method of the tube-forming body for measurement.
  The average roughness [Ra] and the maximum roughness [Rt] are values obtained by measuring in accordance with JIS B 0601.
  The average roughness [Ra] and maximum roughness [Rt] of the inner surface of the measurement tube molded body are usually increased when a low molecular weight substance described later is present. This means that several types of tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymers and / or tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymers whose molecular weights have been reduced by γ-ray irradiation are melt-kneaded and tube-formed. It can confirm by observing the inner surface of the tube obtained by this.
  The measurement tube is composed of a mixture of tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, cylinder diameter 30 mm, L / D = 22, die / tip = 20 mmφ / It is a tube having an inner diameter of 9.5 mm and an outer diameter of 11.5 mm obtained by melt-kneading using a 12 mmφ extruder and extruding at a take-up speed of 40 cm / min using a tube molding die. The melt kneading is performed for 8 to 10 minutes at a screw rotation speed of 8 rpm while controlling the temperature of the mixture in a cylinder at 340 ° C. to 395 ° C.
  As described above, the measurement tube molded body is obtained by molding and cooling the outer surface in contact with an external object such as a mold by extrusion as in the case of a normal tube. The unevenness of the surface is governed by the smoothness of the surface of the mold, etc., and becomes relatively smooth, but the inner surface is not kept in contact with the jig during cooling, but the unevenness of the surface is governed by an external object such as the mold. Therefore, spherulites are easily formed and the surface is likely to be rough. However, the above-described tube molded body for measurement obtained using the fluororesin composition of the present invention has surface smoothness even on the inner surface, and has an average roughness [Ra] and maximum roughness [Rt]. It satisfies the above-mentioned range.
  When the average roughness [Ra] and the maximum roughness [Rt] of the inner surface of the measurement tube molded body satisfy the above range, the fluororesin composition of the present invention is sufficiently smooth for other general molded bodies. Can have sex. Other general molded products are not particularly limited. For example, as in the case of the inner surface of the tube, conventionally, a material whose surface has been easily roughened, for example, a wire covering material obtained by using a cone, cast film formation The film etc. which were obtained by these may be sufficient.
  The fluororesin composition of the present invention comprises a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer [TFE / FTE copolymer].
  In the present specification, the TFE / FTE copolymer is a copolymer having fluoroalkoxytrifluoroethylene [FTE] as a comonomer of tetrafluoroethylene [TFE], and the FTE is composed of TFE and It means what is 1 to 15% by mass of the total mass with FTE. In the present specification, the amount expressed by mass% of all the monomers of the comonomer indicates that the comonomer unit derived from the comonomer is derived from the monomer in the molecular structure of the copolymer. % Of the total unit. For example, when the “comonomer unit” is derived from HFP described later,2-CF (CF3)-. The fluoroalkoxyl group in the fluoroalkoxytrifluoroethylene may be a perfluoroalkoxyl group in which the carbon-hydrogen bonds of the alkoxyl group are all carbon-fluorine bonds, or the hydrogen of the carbon-hydrogen bond is partially An alkoxyl group substituted with fluorine may be used.
  The TFE / FTE copolymer preferably has a melt flow rate [MFR] of 9 (g / 10 minutes) or less. When the molecular weight exceeds 9 (g / 10 minutes), the molecular weight is too low, and the ozone resistance and heat resistance of the resulting molded product are likely to be lowered. A more preferred upper limit is 4 (g / 10 minutes), and a still more preferred upper limit is 3.5 (g / 10 minutes). If the said MFR is in the said range, a minimum can be 0.5 (g / 10min) at the point of shaping | molding workability.
  In this specification, MFR is a value obtained by applying a load of 5 kg at 372 ° C. according to ASTM D 3307 (1998).
  The fluororesin composition of the present invention comprises the above-mentioned TFE / FTE copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer [TFE / HFP copolymer]. By adding the TFE / HFP copolymer, ozone resistance can be enhanced.
  In the present specification, the TFE / HFP copolymer is a copolymer having hexafluoropropylene [HFP] as a comonomer of TFE, and the HFP is 1 of the total mass of TFE and HFP. It means a content of ˜20% by mass or more.
  The TFE / HFP copolymer may be a ternary or higher copolymer obtained by using HFP as a comonomer of TFE and optionally vinyl ether. When the TFE / HFP copolymer is a ternary or higher copolymer, the vinyl ether is usually 1% by mass or less of the total mass of TFE, HFP, and vinyl ether, but TFE, HFP, and vinyl ether 1 mass% may be exceeded, and when it exceeds 1 mass%, a preferable upper limit can be made into 2.5 mass%, for example, and a more preferable upper limit can be 2 mass%.
  The vinyl ether is not particularly limited, and for example, the following general formula (I)
CY1 2= CY2-OR (I)
  (Where Y1And Y2Are the same or different and each represents a hydrogen atom or a fluorine atom. R represents an organic group in which some or all of the hydrogen atoms bonded to the carbon atom may be substituted with fluorine atoms and may have ether oxygen. The ether oxygen-containing compound represented by The organic group is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms in terms of economy, and more preferably an alkyl group having 2 to 4 carbon atoms from the viewpoint of ozone resistance.
  The TFE / HFP copolymer preferably has a melt flow rate [MFR] of 9 (g / 10 minutes) or less. When the molecular weight exceeds 9 (g / 10 minutes), the molecular weight is too low, and the ozone resistance and heat resistance of the resulting molded product are likely to be lowered. A more preferred upper limit is 4 (g / 10 minutes), and a still more preferred upper limit is 3 (g / 10 minutes). If the said MFR is in the said range, a minimum can be 0.5 (g / 10min) at the point of shaping | molding workability.
  By combining a TFE / HFP copolymer having a MFR within the above range and a TFE / FTE copolymer, the average roughness [Ra] and the maximum roughness [Rt] of the inner surface of the measurement tube molded body are set in the above-mentioned ranges. Can be. The average roughness [Ra] and maximum roughness [Rt] of the inner surface of the measurement tube molded body can be further reduced by performing a purification treatment using a fluorine-containing gas described later.
  The fluororesin composition of the present invention is a TFE / FTE having an MFR of 1.0 to 3.5 (g / 10 min) even if it is obtained without performing a purification treatment using a fluorine-containing gas described later. By using a copolymer and a TFE / HFP copolymer having an MFR of 0.5 to 3 (g / 10 min), the average roughness [Ra] and the maximum roughness of the inner surface of the measurement tube molded body [Rt] can be in the above range.
  The TFE / HFP copolymer is 0.5 to 60% by mass of the total solid content of the TFE / HFP copolymer and the TFE / FTE copolymer. If it is less than 0.5% by mass, the molded product obtained using the fluororesin composition of the present invention may be inferior in surface smoothness, and if it exceeds 60% by mass, the resulting molded product may have bending resistance or May have poor mechanical properties at high temperatures. In view of the advantage that the molding speed can be improved, the preferable upper limit is 50% by mass, and the dimensional stability is not impaired even when used at a practical washing temperature without lowering the heat resistance of the obtained molded product. In this respect, a more preferable upper limit is 30% by mass. The upper limit is more preferably 10% by mass in view of the high melting point described later, but the optimum composition should be set for each application from the balance between moldability and performance to be expressed.
  In the fluororesin composition of the present invention, the TFE / FTE copolymer described above is preferably one that is melt kneaded with the TFE / HFP copolymer.
  In the present specification, a mixture of the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer before the melt kneading and during the melt kneading may be referred to as a “mixed composition”. .
  Melt kneading is performed using an extrusion molding machine as will be described later. In this specification, what is melt-kneaded with respect to the mixed composition and extruded from the extrusion molding machine may be referred to as “extrudate”. .
  From the viewpoint of heat resistance after melt-kneading with the TFE / FTE copolymer, the TFE / HFP copolymer has a ratio of the TFE / HFP copolymer to the total solid mass of the mixed composition. Most preferred is 0.5 to about 10 weight percent. Within the above range, the extrudate is heat resistant because it has a melting point higher or equivalent to the melting point of the TFE / FTE copolymer alone before melt kneading according to differential scanning calorimetry analysis. Can be improved. In addition, in the range in which the TFE / HFP copolymer exceeds 10% by mass of the total solid content mass of the mixed composition and is about 35% by mass or less, the extrudate is obtained by TFE / before melt kneading. The heat of fusion is higher than that of the HFP copolymer, and in the region exceeding about 35% by mass, the heat of fusion is lower than that of the TFE / HFP copolymer before melt kneading. Since the fluororesin composition of the present invention has been melt-kneaded, it can exhibit specific thermal characteristics in this way.
  The fluororesin composition of the present invention can adjust the heat of fusion as described above by performing melt kneading, and can control the average molecular weight and melt viscosity. The melt kneading will be described later.
  The fluororesin composition of the present invention is also considered to be able to adjust the heat of fusion, the average molecular weight, and the melt viscosity as described above by subjecting the mixed composition to pressurization and pulverization. It is done. In the case of performing the above-described pressurizing and pulverizing treatment, a screw having a high kneading effect of a screw mounted on a molding apparatus is used.
  The fluororesin composition of the present invention may comprise a TFE / FTE copolymer, a TFE / HFP copolymer, and a tetrafluoroethylene polymer. By being made of a tetrafluoroethylene polymer, it is possible to further improve the bending resistance and crack resistance of the obtained molded body. When the tetrafluoroethylene polymer is added, it has an effect of improving the molding processability at the time of molding as will be described later.
  In the present specification, the “tetrafluoroethylene polymer” is a homopolymer of tetrafluoroethylene and / or a copolymer of the tetrafluoroethylene and another comonomer, and the other The comonomer means that less than 1% by mass of the total mass of tetrafluoroethylene and the other comonomer.
  The tetrafluoroethylene polymer is distinguished from the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer in that the content of copolymer components other than tetrafluoroethylene is limited to less than 1% by mass. It is a concept.
  The other comonomer is not particularly limited, and examples thereof include chlorotrifluoroethylene [CTFE], HFP, perfluoro (alkyl vinyl ether) [PAVE] and the like.
  The tetrafluoroethylene polymer preferably has a heat of fusion of 60 J / g or more. When it is within the above range, a fluororesin composition having excellent bending resistance and crack resistance and having good moldability when melt-molded to obtain a molded body can be obtained. The tetrafluoroethylene polymer may have a heat of fusion of less than 60 J / g. For example, even when a heat of fusion of 35 to 48 J / g is used, a slight improvement in molding processability and resistance is achieved. Flexibility and crack resistance are improved.
  When the fluororesin composition of the present invention is composed of the tetrafluoroethylene polymer, the tetrafluoroethylene polymer may be 0.2 to 5% by mass of the solid content mass of the fluororesin composition. preferable. When the amount is less than 0.2% by mass, the improvement in molding processability due to the use of the tetrafluoroethylene polymer may not appear remarkably, and when the amount exceeds 5% by mass, the surface smoothness of the obtained molded product is low. It may get worse. A more preferred lower limit is 0.5% by mass, and a more preferred upper limit is 3% by mass.
  The fluororesin composition of the present invention may contain additives in addition to the TFE / FTE copolymer, the TFE / HFP copolymer, and the tetrafluoroethylene polymer used as required.
  The additives are not particularly limited, and examples include fillers, lubricants, molding aids, pigments, and the like. However, when the obtained molded body is used in a semiconductor manufacturing apparatus, it is added because it does not impair the purity. It is preferable not to use agents as much as possible.
  The TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer are preferably those obtained by adjusting the number of terminal functional groups. The number of the terminal functional groups is adjusted prior to the melt kneading. The adjustment of the number of terminal functional groups will be described later.
  It is preferable that the said fluororesin composition has performed the process using fluorine-containing gas.
  In the present specification, the above-mentioned “treatment using a fluorine-containing gas” refers to adjusting the number of terminal functional groups before melt-kneading, suppressing foaming during molding, and extrudate obtained after melt-kneading. This is performed for the purpose of decomposing and removing low molecular weight substances contained in.
  The treatment using the fluorine-containing gas is a purification treatment using a fluorine-containing gas. By exposing to a fluorine-containing gas, the low molecular weight substance contained in the extrudate obtained after the melt-kneading can be decomposed and removed.
  The fluororesin composition of the present invention preferably has a molecular weight distribution of 1.0 to 2.2.
  The molecular weight distribution is a value representing the degree of variation from a specific molecular weight, that is, when the value in monodispersion is 1.0. When the molecular weight distribution exceeds 2.2, there is a large variation in molecular weight, and there may be a low molecular weight body. When molding a molded body in which irregularities on the surface such as the inner surface of the tube are not limited to a mold or the like, A low molecular weight substance bleeds out on the surface and surface smoothness tends to be lowered. A more preferred upper limit is 1.6.
  The molecular weight distribution is a value for the fluororesin composition of the present invention as described above, and when the fluororesin composition of the present invention is obtained by performing a purification treatment using a fluorine-containing gas, It is a value after performing the purification process using gas. By performing the purification treatment using the above-mentioned fluorine-containing gas, the low molecular weight body can be removed, and the molecular weight distribution within the above range can be suppressed. When the purification treatment is performed using a fluorine-containing gas, the molecular weight distribution before the purification treatment may exceed the above range.
  The removal of the low molecular weight substance can be determined by the fact that the value of the molecular weight distribution is reduced and the MFR is lowered through the purification treatment using the fluorine-containing gas. The reason why it is not possible to determine that the low molecular weight body has been removed based only on the decrease in the molecular weight distribution described above is that the result of the melt viscoelasticity measurement is fitted to a normal distribution curve to bring it closer to the ideal curve. This is because the distribution unevenness cannot be evaluated even if the index is shown.
  The method for measuring the MFR of the fluororesin composition after melt-kneading is the same as described above.
  The molecular weight distribution is shown in Polym. Eng. Sci. 29 (1989), 645 (WH Tuminello), and Macromol. , 26 (1993), 499 (WH Tuminello et.al.).
  In the fluororesin composition of the present invention, -CF2-CH2OH, -CONH2, -COOH, -COF, wherein at least one terminal functional group has 10 carbon atoms6Preferably, the number is less than 10. When it is 10 or more, foaming is likely to occur during melt molding. The fluororesin composition of the present invention may be one in which the terminal functional group is not present.
  The number of terminal functional groups is a value obtained by measurement by infrared spectroscopy.
  As described above, the number of the terminal functional groups is a value in the fluororesin composition of the present invention, and the fluororesin composition of the present invention is obtained by performing a purification treatment using the above-described fluorine-containing gas. In some cases, the value after this purification process.
  The carbon number is the sum of the carbon number of the TFE / FTE copolymer and the carbon number of the TFE / HFP copolymer. When the fluororesin composition of the present invention is composed of the above-mentioned tetrafluoroethylene polymer, the number of carbons and the number of terminal functional groups include the number of carbons and the number of terminal functional groups of the tetrafluoroethylene polymer. It is a waste.
  The said terminal functional group exists in the molecular chain terminal of the said TFE / FTE copolymer and / or TFE / HFP copolymer. The molecular chain terminal may be the main chain terminal or the side chain terminal. The terminal functional group is formed by using a monovalent lower alcohol or the like as a chain transfer agent during the polymerization of the TFE / FTE copolymer and / or the TFE / HFP copolymer. It can be introduced at the end.
  The fluororesin composition manufacturing method of this invention is for manufacturing the said fluororesin composition.
  The method for producing a fluororesin composition of the present invention includes a melt-kneading step for melt-kneading a mixed composition comprising a TFE / FTE copolymer and a TFE / HFP copolymer, and a purification treatment using a fluorine-containing gas. And a purification step in this order.
  In the melt-kneading step, the TFE / FTE copolymer, the TFE / HFP copolymer in the mixed composition, and the terminal functional groups possessed by the molecular chains of the tetrafluoroethylene polymer used as desired are bonded to each other. (Hereinafter referred to as coupling reaction) occurs.
  (1) Differential scanning calorimetry is that at least a part of each molecule of the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer in the mixed composition is converted by a coupling reaction between terminal functional groups. The outline of the heat balance curve obtained by [DSC] changes greatly before and after melt kneading. (2) The endothermic peak near 264 ° C. derived from the TFE / HFP copolymer before melt kneading observed by DSC is melted. (3) The shape and position of two endothermic peaks derived from the TFE / FTE copolymer before melt kneading observed by DSC change when melt kneading is observed. (4) High temperature state Therefore, it can be confirmed by comprehensively judging from four phenomena that the decrease in melt viscosity of PFA is suppressed even if it is held for a long time.
  The melt-kneading step is a step that makes it possible to produce a coupling body by a coupling reaction of the terminal functional group and to obtain a molded body having excellent ozone resistance.
  In melt kneading of resins, conventionally, as the coupling reaction proceeds and the molecular weight and melt viscosity increase, the shearing force applied to the mixed composition temporarily rises and the molecular chain breaks locally, A decrease in melt viscosity and the formation of low molecular weight products were inevitable. However, in the present invention, the above-mentioned melt-kneading step is performed by adjusting parameters such as the time required for melt-kneading described later, the temperature for melt-kneading, the shear rate, the number of terminal functional groups, etc. Therefore, even if the molecular chain is once cut by shearing and has a reduced molecular weight, it binds to other molecular chains by the coupling reaction and has the same molecular weight as before being cut. As a result, it is possible to obtain a molded article excellent in ozone resistance while suppressing the abundance of low molecular weight substances.
  In the present invention, the melt kneading step is controlled so that the coupling reaction proceeds at a pace exceeding the molecular chain scission by shearing and the melt viscosity does not increase excessively. It is thought that deterioration can be prevented.
  In the melt-kneading step, the melt-kneading is performed until there is no change in the viscosity of the mixed composition. The viscosity change during melt kneading of the mixed composition is observed through a change with time in rotational torque by a torque meter via a screw. The above “until the change in viscosity of the mixed composition disappears” means that the process is performed until there is no change in the viscosity of the mixed composition. The above-mentioned “state in which there is no change in viscosity of the mixed composition” means a state in which the fluctuation of the value of the rotational torque is within 5% from the center value for a certain time or more.
  For example, 10 minutes is sufficient as the “certain time”.
  The time required for the melt kneading may vary depending on the temperature at which the melt kneading described later is performed, the mixing ratio of the mixed composition, the screw shape, etc., but is generally 2 minutes or longer.
  The time required for the melt-kneading can be set to an upper limit of, for example, 10 minutes from the viewpoint of economy and productivity. For example, the TFE / FTE copolymer having 17 terminal functional groups and all the terminals are active groups. In the case where the TFE / HFP copolymer is kneaded at a mass ratio of 90:10, it is about 4 to 9 minutes at 390 ° C., and the lab plast mill type twin screw extruder (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.) Corresponds to a transit time of approximately 2.5 to 5 minutes. The passage time is set based on the data of the change over time by measuring the change over time of the viscosity in advance using a batch type kneader.
  In the melt-kneading step, the melt-kneading is performed using an extruder by controlling the temperature of the mixed composition of the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer in the cylinder to 350 to 395 ° C. It is. When the kneading temperature is within the above range, it is possible to obtain a fluororesin composition in which the surface of the molded body can be easily smoothed during molding. A preferable lower limit of the kneading temperature is 360 ° C.
  In the melt-kneading step, the temperature in the cylinder of the extruder is set to a thermoelectric power over a length of 10% or more of the constant inner diameter cylinder in a stable state after inputting the control conditions without the mixed composition. Control can be performed by measuring using a plurality of pairs and confirming that the temperature is at the target temperature.
  In the melt kneading step, a uniaxial extruder having a screw having a high kneading effect may be used, but it is more preferable to use a biaxial extruder.
  Even when a biaxial extruder is used, it is desirable to select a screw having a sufficient kneading effect and not giving an excessive shearing force to the mixed composition.
  The shear rate is preferably set in accordance with the composition ratio of the mixed composition in the above temperature range.
  In the melt-kneading step, the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer used are preferably powders after polymerization, and the powders preferably have a small particle size. This is because, prior to melt-kneading, when the number of terminal functional groups is adjusted with a fluorine-containing gas as will be described later, not only is the treatment easy, but a uniform melt-kneaded state is obtained. The powder after polymerization is a powder obtained by drying after completion of the polymerization reaction.
  Prior to the melt-kneading step, the TFE / FTE copolymer powder and the TFE / HFP copolymer powder are preferably mixed without heating. The powder can be mixed using a conventionally known apparatus.
  Prior to the melt-kneading step, the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer are preferably those in which the number of terminal functional groups has been adjusted. The adjustment of the number of terminal functional groups is a composition that is mixed in melt-kneading while maintaining the number of terminal functional groups to such an extent that a coupling body capable of obtaining a molded article having excellent ozone resistance is produced in melt-kneading. This is to suppress the number of terminal functional groups to such an extent as to suppress an excessive increase in the shearing force applied to the product and the accompanying generation of low molecular weight products.
  The number of terminal functional groups is adjusted by adding 10 carbon atoms in the TFE / FTE copolymer and 10 carbon atoms in the TFE / HFP copolymer.6It is preferable to carry out so that there are 4 to 100 pieces per piece. A more preferred upper limit is 70, and a still more preferred lower limit is 50. When the tetrafluoroethylene polymer is used, the terminal functional group is preferably adjusted prior to the melt-kneading step for the tetrafluoroethylene polymer. In this case, the adjusted carbon number and the terminal functional group are adjusted. The number of is preferably a value for a combination of the TFE / FTE copolymer, the TFE / HFP copolymer, and the tetrafluoroethylene polymer.
  Adjustment of the number of the above-mentioned terminal functional groups is the one in which the number of the above-mentioned terminal functional groups is originally 0 in the polymerization stage or the case where the number of the terminal functional groups becomes 0 by deactivation of the terminal functional groups described later (A) Although the number can be apparently adjusted by mixing with (B) which has not undergone inactivation of the terminal functional group, it is not preferable. This is because, when melt kneading, the above (B) may cause an increase in molecular weight due to a coupling reaction, whereas the above (A) only causes deterioration due to main chain fragmentation. This is because it is inevitable that the amount of generation will increase. Therefore, the adjustment of the number of the terminal functional groups is performed on the mixed composition of the TFE / FTE copolymer, the TFE / HFP copolymer, and the tetrafluoroethylene polymer so as to be uniform between molecules. It is preferable to carry out uniformly.
  The purification step in the method for producing a fluororesin composition of the present invention is performed so that the fluororesin composition of the present invention has a uniform composition by removing the low molecular weight product generated by the melt kneading process. .
  In the purification step, the fluorine-containing gas contains 5% by mass or more of fluorine. A preferable lower limit is 10% by mass, and a more preferable lower limit is 20% by mass. If the said fluorine-containing gas is in the said range, 100 mass% or less of fluorine may be contained, and fluorine gas itself may be sufficient.
  The purification treatment in the purification step comprises exposing the extrudate obtained in the melt-kneading step to the fluorine-containing gas to decompose and remove the low molecular weight substance. In some cases, the purification treatment can remove the low molecular weight as described above and also inactivate the terminal functional group described later.
  The removal of the low molecular weight substance is carried out by using a fluorine-containing solvent such as chlorofluorocarbons as disclosed in European Patent No. 472908 (1992), Japanese Patent Application Laid-Open No. 04-085305, and Japanese Patent No. 3006049. However, since the process becomes complicated, the method using the above-mentioned fluorine-containing gas is preferable.
  The fluororesin composition of the present invention obtained through the above-described melt-kneading step and the above-described purification step is subjected to melt molding, but depending on the molding conditions, foaming due to the remaining terminal functional groups may occur. May occur. Therefore, in order to suppress the foaming during melt molding, it is preferable to deactivate the remaining terminal functional groups after the melt-kneading step.
  The method for inactivating the terminal functional group is not particularly limited, for example, a method of changing the terminal to a trifluoromethyl group by exposure to the fluorine-containing gas, or after immersing in a methanol solution of aniline, However, the method is not limited as long as it is changed to a terminal that does not decompose in molding at high temperature.
  Since the fluororesin composition of the present invention has the composition as described above and is produced by the production method as described above, a molded article excellent in ozone resistance and surface smoothness can be obtained. Is possible.
  Although it is not clear as a mechanism in which the fluororesin composition of this invention has such an outstanding effect, it thinks as follows. That is, the fluororesin composition of the present invention can remove low molecular weight substances by performing a purification treatment using a fluorine-containing gas, so that the inside of a tube that is not restricted by an external object such as a mold. Even in the case of obtaining a molded body having a surface such as a surface, it is considered that the low molecular weight body hardly bleeds out on the surface of the molded body and the surface smoothness of the obtained molded body is improved.
  The fluororesin composition of the present invention is more difficult to produce a low molecular weight body by controlling the coupling reaction between the terminal functional groups in the melt-kneading as described above. However, the low molecular weight substance can be removed by performing a purification treatment using the fluorine-containing gas after the melt-kneading.
  Since the fluororesin composition of the present invention is composed of a TFE / HFP copolymer component that is not easily subjected to ozonolysis, it suppresses a decrease in crack resistance and the like of the molded article after exposure to ozone. Can be.
  The fluororesin composition of the present invention may also be one in which the remaining terminal functional groups are inactivated after purification using a fluorine-containing gas. By inactivating the terminal functional group, when performing melt molding to obtain a molded product, it is possible to suppress the decomposition of the terminal functional group and / or the foaming accompanying the coupling reaction of the terminal functional group, and the molded product obtained It is thought that it contributes to the improvement of the surface smoothness.
  A molded body characterized in that it is obtained from the above-mentioned fluororesin composition is also one aspect of the present invention.
  A semiconductor manufacturing apparatus comprising the above-mentioned molded body, wherein an ozone-containing medium containing 10% by volume or more of ozone is used at 60 ° C. or higher, is another aspect of the present invention. is there.
  The ozone-containing medium is not particularly limited, and may be a liquid such as ozone water or a gas such as an ozone-containing gas.
  Although it does not specifically limit as a molded object used with a semiconductor manufacturing apparatus, For example, a tube etc. are mentioned.
  Since the tube obtained from the above-mentioned fluororesin composition has high ozone resistance, when used in a semiconductor manufacturing apparatus using an ozone-containing medium such as ozone-containing water or ozone-containing gas, compared to existing fluororesin tubes. Since the durability is high, the frequency of maintenance of the apparatus can be reduced, the operating rate of the apparatus can be increased, and the cost required for maintenance can be reduced, which contributes to the manufacture of a cheaper semiconductor. Moreover, the tube obtained from the fluororesin composition of the present invention has a low average roughness [Ra] and maximum roughness [Rt] on the inner surface, so that it has excellent surface smoothness and wear resistance, and is a semiconductor manufacturing process. Even when used in a polishing line, it is highly durable and can contribute to the manufacture of a cheaper semiconductor.
  A semiconductor manufacturing apparatus comprising the molded body, wherein the particle-containing slurry is used at 15 ° C. or higher, and the particle-containing slurry contains particles comprising alumina and / or silica. The semiconductor manufacturing apparatus is also one aspect of the present invention.
  A joint for cylindrical molded products, which is obtained from the above-mentioned fluororesin composition, is also one aspect of the present invention.
  The said joint for cylindrical molded products is a member which joins cylindrical molded products or joins a cylindrical molded product and another member.
  The cylindrical molded product joined by the cylindrical molded joint is preferably made of a fluororesin composition, like the cylindrical molded joint. For example, there are no dimensional restrictions such as thin thickness, long length, cross-sectional shape, etc., and if it can show superiority in physical properties by using the above fluororesin composition, the use is There is no particular limitation. Examples of the cylindrical molded product include various shapes such as a heat-shrinkable tube and a thick-walled tube, and are preferably used for a semiconductor manufacturing apparatus.
  The cylindrical molded product exhibits excellent surface smoothness, crack resistance, and ozone resistance as compared with a cylindrical molded product obtained using only the TFE / FTE copolymer.
  If the fluororesin composition is not used as the cylindrical molded joint, the surface smoothness is inferior, so when a slurry containing an abrasive is fed, intensive wear occurs at the joint, Next, due to distortion caused by wear, friction more than usual is newly generated between the inner surface of the cylindrical molded product and the slurry, and the desired wear resistance may not be exhibited.
  A covered electric wire, wherein the electric wire is covered with a covering material obtained from the fluororesin composition, is also one aspect of the present invention.
  Since the fluororesin composition exhibits a lower heat of fusion than the TFE / HFP copolymer before the melt kneading as described above, a fluororesin-coated electric wire can be produced at a high speed. Since the fluororesin composition has a low melt viscosity, it is excellent in molding processability compared to a covered electric wire obtained using only a TFE / HFP copolymer. Moreover, since it contains a TFE / FTE copolymer component, it exhibits a higher volume resistivity at a higher temperature than a covered electric wire obtained using only a TFE / HFP copolymer.
  In general, the molded body obtained from the fluororesin composition of the present invention has smaller spherulites formed on the surface of the molded body than a molded body obtained using only the TFE / FTE copolymer. Smaller spherulites mean a smaller grain boundary area, and smaller grain boundaries reduce local concentration of stress and improve durability against fatigue fracture and bending resistance. It is thought that it is a thing and is suitable for the utilization to the said covered electric wire.

図1は、実施例1におけるスラリー送液試験後の測定用チューブ成形体内表面の電子顕微鏡像である。
図2は、比較例1におけるスラリー送液試験後の測定用チューブ成形体内表面の電子顕微鏡像である。
図3は、比較例5において、オゾン曝露試験後クラックを生じた継手の厚み方向の断面図である。
FIG. 1 is an electron microscopic image of the surface of a measuring tube molded body after a slurry liquid feeding test in Example 1.
FIG. 2 is an electron microscope image of the surface of the measuring tube molded body after the slurry feeding test in Comparative Example 1.
FIG. 3 is a sectional view in the thickness direction of a joint in Comparative Example 5 in which a crack occurred after the ozone exposure test.

符号の説明Explanation of symbols

1 曝露表面
2 クラック影
3 バルク
1 Exposed surface 2 Crack shadow 3 Bulk

以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。  EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited only to these examples.

表1に示す通りの組成比にて予め粉体混合しTFE/FTE共重合体(メルトフローレート〔MFR〕=2.0g/10分)とTFE/HFP共重合体(MFR=1.9g/10分)とからなる混合組成物を素原料として用いた。上記混合組成物における末端官能基の数は、TFE/FTE共重合体及びTFE/HFP共重合体の合計炭素数10個あたり17個であった。φ15mmのスクリューを備えた二軸型溶融混練機を用いて、上記混合組成物の温度を380〜390℃の範囲に保って混練、次いで押出を行い、ペレット状の押出物を得た。得られた押出物をオートクルーブ内で20質量%のフッ素含有ガスに185℃で2時間曝露することにより精製処理し、フッ素樹脂組成物を得た。
得られたフッ素樹脂組成物の分子量分布〔MWD〕は1.45であり、精製処理を行う前の値である1.63に比べて減少したほか、MFRも精製処理を行う前の値である2.1(g/10分)から精製処理後は1.7(g/10分)へと低下した。上記MWDの減少と上記MFRの低下を以って上記押出物から低分子量体の除去が行われたと判断した。このとき赤外線分光法にて確認されたフッ素樹脂組成物に含まれる末端官能基の数は、炭素数10個あたり4〜10個の間であった。
上記MFRについては、ASTM D 3307(1998年)に準拠して372℃にて荷重5kgで測定した。
得られたペレット状のフッ素樹脂組成物を原料とし、熱板温度360℃にて溶融圧縮成形を行い厚さ2mmのシートを得、得られたシートを370℃に予熱したオーブン内に2時間静置した際の発泡の有無を目視で確認したが発泡は見られなかった。
上記フッ素樹脂組成物を用いて、測定用チューブ成形体及びシートを成形し、以下の評価を行った。
表面粗さ
フッ素樹脂組成物を用いて上述の製法により成形した測定用チューブ成形体の内面の平均粗さ〔Ra〕及び最大粗さ〔Rt〕を、JIS B 0601に準拠して測定した。
スラリー送液試験
上記測定用チューブ成形体にスラリー(粒子:アルミナ、濃度50g/L)を、流速10L/分、温度25℃で800時間流通させた。スラリー送液前後の、測定用チューブ成形体の内面を電子顕微鏡を用いて観察した。結果を図1に示す。内表面に付着した粒子は少なく、また、傷等は見られなかった。
The powder was mixed in advance at the composition ratio shown in Table 1, and the TFE / FTE copolymer (melt flow rate [MFR] = 2.0 g / 10 min) and the TFE / HFP copolymer (MFR = 1.9 g / min). 10 minutes) was used as a raw material. The number of terminal functional groups in the mixed composition was 17 per 10 6 total carbon atoms of the TFE / FTE copolymer and the TFE / HFP copolymer. Using a twin-screw melt kneader equipped with a φ15 mm screw, the mixture composition was kneaded while keeping the temperature in the range of 380 to 390 ° C., and then extruded to obtain a pellet-like extrudate. The obtained extrudate was purified by exposing it to 20 mass% fluorine-containing gas at 185 ° C. for 2 hours in an autoclave to obtain a fluororesin composition.
The molecular weight distribution [MWD] of the obtained fluororesin composition is 1.45, which is less than 1.63 which is the value before the purification treatment, and the MFR is also the value before the purification treatment. It decreased from 2.1 (g / 10 min) to 1.7 (g / 10 min) after the purification treatment. It was determined that the low molecular weight was removed from the extrudate with a decrease in the MWD and a decrease in the MFR. At this time, the number of terminal functional groups contained in the fluororesin composition confirmed by infrared spectroscopy was between 4 and 10 per 10 6 carbon atoms.
The MFR was measured at a load of 5 kg at 372 ° C. according to ASTM D 3307 (1998).
Using the obtained pellet-shaped fluororesin composition as a raw material, melt compression molding was performed at a hot plate temperature of 360 ° C. to obtain a sheet having a thickness of 2 mm, and the resulting sheet was placed in an oven preheated to 370 ° C. for 2 hours. The presence or absence of foaming when placed was visually confirmed, but no foaming was observed.
Using the fluororesin composition, a measurement tube molded body and a sheet were molded, and the following evaluation was performed.
Surface roughness The average roughness [Ra] and the maximum roughness [Rt] of the inner surface of the measurement tube molded body molded by the above-described manufacturing method using the fluororesin composition were measured according to JIS B 0601.
Slurry liquid feeding test Slurry (particle: alumina, concentration 50 g / L) was circulated through the above-mentioned measurement tube molded body for 800 hours at a flow rate of 10 L / min and a temperature of 25 ° C. The inner surface of the measurement tube molded body before and after the slurry feeding was observed using an electron microscope. The results are shown in FIG. There were few particles adhering to the inner surface, and no scratches were observed.

実施例1の素原料100質量部に対して0.8質量部のテトラフルオロエチレン重合体(共単量体:HFP、0.08質量%、融解熱量45J/g、分子量約180万)を添加した以外は実施例1と同じ方法によりフッ素樹脂組成物を得、スラリー送液試験以外の評価を行った。  0.8 parts by mass of tetrafluoroethylene polymer (comonomer: HFP, 0.08% by mass, heat of fusion of 45 J / g, molecular weight of about 1.8 million) is added to 100 parts by mass of the raw material of Example 1. The fluororesin composition was obtained by the same method as Example 1 except having performed, and evaluation other than a slurry liquid feeding test was performed.

得られた押出物をフッ素含有ガスに曝露をしなかった以外は実施例1と同じ方法によりフッ素樹脂組成物を得、スラリー送液試験以外の評価を行った。
比較例1
素原料としてTFE/FTE共重合体樹脂のみを用いた以外は、実施例1と同じ方法によりフッ素樹脂組成物を得、同様の評価を行った。スラリー送液試験前後の測定用チューブ成形体内面の電子顕微鏡像を図2に示す。実施例1で得られたチューブに比べてより顕著に筋状の摩耗痕が観察された。
比較例2
溶融混練において混合組成物の温度が405℃になるように設定した以外は、実施例1と同じ方法によりフッ素樹脂組成物を得、スラリー送液試験以外の評価を行った。

Figure 2004052987
Figure 2004052987
表1から、実施例1〜3は、比較例1〜2に比べて測定用チューブ成形体の内面の平均粗さ及び最大粗さが小さいことがわかった。A fluororesin composition was obtained by the same method as in Example 1 except that the obtained extrudate was not exposed to the fluorine-containing gas, and evaluations other than the slurry feeding test were performed.
Comparative Example 1
A fluororesin composition was obtained by the same method as in Example 1 except that only the TFE / FTE copolymer resin was used as a raw material, and the same evaluation was performed. FIG. 2 shows electron microscope images of the inner surface of the measurement tube molded body before and after the slurry feeding test. Compared to the tube obtained in Example 1, streaky wear marks were observed more remarkably.
Comparative Example 2
A fluororesin composition was obtained by the same method as in Example 1 except that the temperature of the mixed composition was set to 405 ° C. in melt-kneading, and evaluations other than the slurry feeding test were performed.
Figure 2004052987
Figure 2004052987
From Table 1, Examples 1-3 showed that the average roughness and maximum roughness of the inner surface of the measurement tube molded body were smaller than those of Comparative Examples 1-2.

混合組成物におけるTFE/HFP共重合体成分率を50質量%にした以外は実施例1と同じ方法により溶融混練、次いでフッ素含有ガスを用いた処理を行い、フッ素樹脂組成物を得た。得られたフッ素樹脂組成物に対して、DSCを用いて292℃付近の吸熱ピーク面積から融解熱量測定を行った。また、上記フッ素樹脂組成物をシリンダー径φ30mm、スクリューL/D=22、ダイ/チップ=φ13mm/φ7mm、押出し温度340℃〜395℃、スクリュー回転数48rpm、引取り速度61m/分で溶融押出成形したところ、0.3mmの被覆厚みを有する電線被覆物を得た。得られた電線被覆物の誘電率及び誘電正接をASTM D 150(1987年)に準拠して測定周波数10Hzにて測定した。
上記融解熱量、上記誘電率及び上記誘電正接の測定結果、並びに、上記電線被覆物を得る際の引取り速度を表2に示す。
電線被覆物の成形速度は下記比較例3のそれに比べ1.2倍程度であり、生産性の向上が確認された。
また、得られた電線被覆物の120℃における体積抵抗率は、1×1018Ω・cm以上であり、通常のTFE/HFP共重合体の体積抵抗率(1017Ω・cm以下)に比べて、絶縁性の点でより優れていることが分かった。
比較例3
TFE/FTE共重合体ペレットのみを用いて、実施例4で製造したものと同じ被覆厚みとなるように電線被覆物を製造し、実施例4と同様の評価方法により評価を行った。
結果を表2に示す。

Figure 2004052987
表2から、TFE/HFP共重合体を添加した実施例4は、添加しない比較例3に比べ同等の電気特性を有しながら、融解熱量が低いフッ素樹脂組成物が得られることがわかった。Except for changing the TFE / HFP copolymer component ratio in the mixed composition to 50% by mass, melt kneading was carried out by the same method as in Example 1, and then a treatment using a fluorine-containing gas was performed to obtain a fluororesin composition. The obtained fluororesin composition was subjected to measurement of heat of fusion from an endothermic peak area near 292 ° C. using DSC. Also, the fluororesin composition was melt extruded at a cylinder diameter of 30 mm, screw L / D = 22, die / chip = φ13 mm / φ7 mm, extrusion temperature of 340 ° C. to 395 ° C., screw rotation speed of 48 rpm, take-up speed of 61 m / min As a result, an electric wire coating having a coating thickness of 0.3 mm was obtained. The dielectric constant and dielectric loss tangent of the obtained wire coating were measured at a measurement frequency of 10 6 Hz in accordance with ASTM D 150 (1987).
Table 2 shows the measurement results of the heat of fusion, the dielectric constant and the dielectric loss tangent, and the take-up speed when obtaining the wire coating.
The molding speed of the wire coating was about 1.2 times that of Comparative Example 3 below, and an improvement in productivity was confirmed.
Moreover, the volume resistivity at 120 ° C. of the obtained electric wire covering is 1 × 10 18 Ω · cm or more, which is compared with the volume resistivity (10 17 Ω · cm or less) of a normal TFE / HFP copolymer. As a result, it was found that the insulation was superior.
Comparative Example 3
Using only the TFE / FTE copolymer pellets, an electric wire coating was produced so as to have the same coating thickness as that produced in Example 4, and evaluation was performed by the same evaluation method as in Example 4.
The results are shown in Table 2.
Figure 2004052987
From Table 2, it was found that Example 4 to which the TFE / HFP copolymer was added obtained a fluororesin composition having a low heat of fusion while having the same electrical characteristics as Comparative Example 3 to which no TFE / HFP copolymer was added.

TFE/FTE共重合体(MFR=3.5〜8.5g/10分)とTFE/HFP共重合体(MFR=4.3〜8.7g/10分)とからなる混合組成物を素原料とした以外は実施例1と同じ方法により得られたフッ素樹脂組成物を用い、実施例1において得られた測定用チューブ成形体2本を接続しうる継手を射出成形により得た。上記測定用チューブ成形体2本を上記継手と接続し得られたセットを薬液循環ラインに組み込み、実施例1と同じ条件でスラリー送液試験を行った。スラリー送液試験後の継手内面を、電子顕微鏡を用いて観察したところ、継手部近辺には、アルミナの沈降や付着は見られず、継手やチューブに顕著な摩耗は見られなかった。
比較例4
実施例1において得られた測定用チューブ成形体2本に、比較例1の組成物から得られた継手を接続し得られたセットを実施例5と同じ薬液循環ラインに組み込み、実施例5と同様のスラリー送液試験を行った。スラリー送液試験後の継手内面の電子顕微鏡を用いて観察したところ、継手内面にアルミナの堆積が見られ、アルミナ堆積部分の周囲に筋状の摩耗痕が見られた。
A mixed composition comprising a TFE / FTE copolymer (MFR = 3.5 to 8.5 g / 10 min) and a TFE / HFP copolymer (MFR = 4.3 to 8.7 g / 10 min) is used as a raw material. A joint capable of connecting two measurement tube molded bodies obtained in Example 1 was obtained by injection molding using the fluororesin composition obtained by the same method as in Example 1 except that. A set obtained by connecting the two molded tube bodies for measurement to the joint was incorporated into a chemical circulation line, and a slurry feeding test was performed under the same conditions as in Example 1. When the inner surface of the joint after the slurry feeding test was observed using an electron microscope, no precipitation or adhesion of alumina was observed in the vicinity of the joint, and no significant wear was found on the joint or the tube.
Comparative Example 4
A set obtained by connecting the joint obtained from the composition of Comparative Example 1 to the two measurement tube molded bodies obtained in Example 1 was incorporated in the same chemical circulation line as Example 5, and Example 5 and A similar slurry feeding test was conducted. Observation of the inner surface of the joint after the slurry feeding test using an electron microscope revealed that alumina was deposited on the joint inner surface, and streak-like wear marks were observed around the alumina deposition portion.

実施例5で得られた継手に対しオゾン曝露試験を行った。オゾン曝露試験後の継手断面には図3に見られるようなクラックは観察されなかった。
オゾン曝露試験
オゾン曝露試験は、直列につないだ内径50mmのパイプ内に上記継手を静置し、オゾン発生装置(商品名:SGX−A11MN、住友精密社製)を用い、オゾンガス濃度12体積%のウェットガスを流量0.7L/分で210日間パイプ内に流通することにより行った。なお、上記ウェットガスは、ドライオゾンガスをイオン交換水のトラップに通すことにより得た。
比較例5
比較例1の組成物から得られた継手に対して、実施例6と同様のオゾン曝露試験を行った。オゾン曝露試験後の継手断面には図3に見られるようなクラックが観察された。
The joint obtained in Example 5 was subjected to an ozone exposure test. Cracks as seen in FIG. 3 were not observed in the joint cross section after the ozone exposure test.
Ozone exposure test The ozone exposure test was carried out by placing the joint in a pipe having an inner diameter of 50 mm connected in series and using an ozone generator (trade name: SGX-A11MN, manufactured by Sumitomo Seimitsu Co., Ltd.) with an ozone gas concentration of 12% by volume. The wet gas was circulated in the pipe for 210 days at a flow rate of 0.7 L / min. The wet gas was obtained by passing dry ozone gas through a trap of ion exchange water.
Comparative Example 5
The same ozone exposure test as in Example 6 was performed on the joint obtained from the composition of Comparative Example 1. Cracks as seen in FIG. 3 were observed in the joint cross section after the ozone exposure test.

本発明のフッ素樹脂組成物は、上述の構成よりなるので、TFE/FTE共重合体が元来有する、優れた耐熱性と電気特性を保持しながら、耐オゾン性及び表面平滑性に優れた成形体を得ることができる。  Since the fluororesin composition of the present invention has the above-described configuration, the TFE / FTE copolymer originally has excellent heat resistance and electrical properties, while being excellent in ozone resistance and surface smoothness. You can get a body.

Claims (16)

テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなるフッ素樹脂組成物であって、
前記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、前記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体と前記テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体との合計固形分質量の0.5〜60質量%であり、
前記フッ素樹脂組成物からなる測定用チューブ成形体は、その内面について、平均粗さ〔Ra〕が0.035μm以下であり、最大粗さ〔Rt〕が0.3μm未満である
ことを特徴とするフッ素樹脂組成物。
A fluororesin composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer,
The tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer has a total solid mass of 0.5 to 60 of the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer and the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer. Mass%,
The measuring tube molded body made of the fluororesin composition has an average roughness [Ra] of 0.035 μm or less and a maximum roughness [Rt] of less than 0.3 μm on the inner surface. Fluororesin composition.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体は、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体と溶融混練を行うものである請求の範囲第1項記載のフッ素樹脂組成物。The fluororesin composition according to claim 1, wherein the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer is melt kneaded with the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer. フッ素含有ガスを用いた処理を行ったものである請求の範囲第1又は2項記載のフッ素樹脂組成物。The fluororesin composition according to claim 1 or 2, which has been subjected to treatment using a fluorine-containing gas. フッ素含有ガスを用いた処理は、フッ素含有ガスを用いた精製処理からなるものである請求の範囲第3項記載のフッ素樹脂組成物。The fluororesin composition according to claim 3, wherein the treatment using the fluorine-containing gas comprises a purification treatment using the fluorine-containing gas. 分子量分布が1.0〜2.2である請求の範囲第1、2、3又は4項記載のフッ素樹脂組成物。The fluororesin composition according to claim 1, 2, 3 or 4, wherein the molecular weight distribution is 1.0 to 2.2. −CF−CHOH、−CONH、−COOH及び−COFからなる群より選択される少なくとも1つの末端官能基が炭素数10個あたり10個未満であり、
前記末端官能基は、テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体の分子鎖末端及び/又はテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体の分子鎖末端に存在するものであり、
前記炭素数は、前記テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体の炭素数及び前記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体の炭素数の合計である請求の範囲第1、2、3、4又は5項記載のフッ素樹脂組成物。
At least one terminal functional group selected from the group consisting of —CF 2 —CH 2 OH, —CONH 2 , —COOH, and —COF is less than 10 per 10 6 carbon atoms;
The terminal functional group is present at the molecular chain terminal of the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and / or the molecular chain terminal of the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer,
The carbon number is the sum of the carbon number of the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and the carbon number of the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer. 6. The fluororesin composition according to 4 or 5.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体は、メルトフローレートが9(g/10分)以下であるものであり、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、メルトフローレートが9(g/10分)以下であるものである請求の範囲第1、2、3、4、5又は6項記載のフッ素樹脂組成物。
The tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer has a melt flow rate of 9 (g / 10 min) or less,
The fluororesin composition according to claim 1, 2, 3, 4, 5 or 6, wherein the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer has a melt flow rate of 9 (g / 10 min) or less. object.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体は、メルトフローレートが1.0〜3.5(g/10分)であるものであり、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、メルトフローレートが0.5〜3(g/10分)であるものである請求の範囲第1、2、3、4、5又は6項記載のフッ素樹脂組成物。
The tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer has a melt flow rate of 1.0 to 3.5 (g / 10 min),
The tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer has a melt flow rate of 0.5 to 3 (g / 10 min), according to claim 1, 2, 3, 4, 5 or 6. Fluororesin composition.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体と、更に、テトラフルオロエチレン重合体とからなる請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7又は8項記載のフッ素樹脂組成物であって、
前記テトラフルオロエチレン重合体は、前記フッ素樹脂組成物の固形分質量の0.2〜5質量%であるフッ素樹脂組成物。
Claims 1, 2, 3, 4, 5, 6 comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer, a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, and a tetrafluoroethylene polymer. , 7 or 8 fluororesin composition,
The said tetrafluoroethylene polymer is a fluororesin composition which is 0.2-5 mass% of solid content mass of the said fluororesin composition.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体とテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体とからなる混合組成物の溶融混練を行う溶融混練工程と、フッ素含有ガスを用いた精製処理を行う精製工程とをこの順で有する請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7又は9項記載のフッ素樹脂組成物を製造するためのフッ素樹脂組成物製造方法であって、
前記溶融混練は、シリンダー内における前記混合組成物の温度を350〜395℃に制御した押出成形機を用いて前記混合組成物の粘度変化がなくなるまで行うものであり、
前記フッ素含有ガスは、フッ素を5質量%以上含有するものであり、
前記精製処理は、前記溶融混練工程により得られた押出物を前記フッ素含有ガスに曝露させて低分子量体を分解除去することよりなるものである
ことを特徴とするフッ素樹脂組成物製造方法。
A melt-kneading step for melt-kneading a mixed composition comprising a tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and a tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, and a purification using a fluorine-containing gas. A fluororesin composition production method for producing a fluororesin composition according to claim 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, or 9 comprising the steps in this order,
The melt kneading is performed until there is no change in the viscosity of the mixed composition using an extruder in which the temperature of the mixed composition in a cylinder is controlled to 350 to 395 ° C.,
The fluorine-containing gas contains 5% by mass or more of fluorine,
The said refinement | purification process consists of exposing the extrudate obtained by the said melt-kneading process to the said fluorine-containing gas, and decomposing | disassembling and removing a low molecular weight body, The fluororesin composition manufacturing method characterized by the above-mentioned.
テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体及びテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体は、末端官能基の数の調整を行ったものであり、
前記末端官能基の数の調整は、前記末端官能基の数が前記テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体の炭素数及び前記テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体の炭素数の合計10個あたり4〜100個であるように行うものである
請求の範囲第10項記載のフッ素樹脂組成物製造方法。
The tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer are prepared by adjusting the number of terminal functional groups,
The number of terminal functional groups is adjusted by adding the number of carbon atoms of the tetrafluoroethylene / fluoroalkoxytrifluoroethylene copolymer and the number of carbon atoms of the tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer. 10 claims paragraph 10 wherein 6 per is performed as is 4-100 amino fluororesin composition production method.
請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8又は9項記載のフッ素樹脂組成物から得られたものである
ことを特徴とする成形体。
A molded product obtained from the fluororesin composition according to claim 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8 or 9.
請求の範囲第12項記載の成形体からなる半導体製造装置であって、
オゾンを10体積%以上含有するオゾン含有媒体を60℃以上で使用するものである
ことを特徴とする半導体製造装置。
A semiconductor manufacturing apparatus comprising the molded body according to claim 12,
A semiconductor manufacturing apparatus characterized by using an ozone-containing medium containing 10% by volume or more of ozone at 60 ° C. or higher.
請求の範囲第12項記載の成形体からなる半導体製造装置であって、
粒子含有スラリーを15℃以上で使用するものであり、
前記粒子含有スラリーは、アルミナ及び/又はシリカからなる粒子を含有するものである
ことを特徴とする半導体製造装置。
A semiconductor manufacturing apparatus comprising the molded body according to claim 12,
The particle-containing slurry is used at 15 ° C or higher,
The particle-containing slurry contains particles made of alumina and / or silica.
請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8又は9項記載のフッ素樹脂組成物から得られたものである
ことを特徴とする円筒状成形物用継手。
A joint for cylindrical molded articles, which is obtained from the fluororesin composition according to claim 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, or 9.
請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8又は9項記載のフッ素樹脂組成物から得られた被覆材により電線が被覆されてなる
ことを特徴とする被覆電線。
A covered electric wire, wherein the electric wire is covered with a covering material obtained from the fluororesin composition according to claim 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8 or 9.
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