JPWO2003066759A1

JPWO2003066759A1 - Ink printing ink composition and use thereof

Info

Publication number: JPWO2003066759A1
Application number: JP2003566116A
Authority: JP
Inventors: 福浦　朝生; 朝生福浦
Original assignee: National Printing Bureau
Current assignee: National Printing Bureau
Priority date: 2002-02-06
Filing date: 2002-02-06
Publication date: 2005-06-02
Also published as: AU2002230157A1; WO2003066759A1

Abstract

本発明は、偽造防止や変造防止が要求されるセキュリテイ印刷物及び美術印刷物の製造に利用される凹版印刷技術に関し、裏移りの発生防止、耐チョーキング性および印刷品質の向上が図られるとともに、印刷機の連続稼働時も安定的な印刷物が得られ、ワイピング性およびワイピングローラの洗浄性に優れた凹版印刷用インキ組成物の提供を目的とするものである。水溶性紫外線硬化性組成物、酸化重合性組成物、光重合開始剤、酸化重合触媒および重合禁止剤を少なくとも含んでなる、凹版印刷用インキ組成物において、前記水溶性紫外線硬化性組成物が、３０℃における粘度０．５〜４．０Ｐａ・ｓを有し、前記酸化重合性組成物が、３０℃における粘度０．０５〜７０Ｐａ・ｓを有するものとする。The present invention relates to an intaglio printing technique used for the production of security printed matter and art printed matter that requires prevention of counterfeiting and alteration, and is capable of preventing the occurrence of set-off, improving choking resistance and printing quality, and printing press. An object of the present invention is to provide an ink composition for intaglio printing that provides a stable printed product even during continuous operation, and is excellent in wiping performance and cleaning performance of a wiping roller. In an intaglio printing ink composition comprising at least a water-soluble ultraviolet curable composition, an oxidation polymerizable composition, a photopolymerization initiator, an oxidation polymerization catalyst and a polymerization inhibitor, the water soluble ultraviolet curable composition comprises: It has a viscosity of 0.5 to 4.0 Pa · s at 30 ° C., and the oxidation polymerizable composition has a viscosity of 0.05 to 70 Pa · s at 30 ° C.

Description

発明の分野
本発明は、銀行券、パスポート、証券類、郵便切手などの偽造防止や変造防止が要求される、セキュリティ印刷物及び美術印刷物の製造に利用される凹版印刷技術に関する。
背景技術
銀行券、パスポート、証券類、および切手類等は、その性質上偽造や変造されにくいことが要求され、また美的な要素も求められる。このような要求のために、銀行券等の印刷には、印刷物の仕上がりが非常に優れ、また製版工程が複雑で容易には偽造がされにくい、彫刻凹版印刷が用いられている。
また、この彫刻凹版印刷方式で作製される彫刻凹版印刷物の特徴として、独特の手触り感、細かくシャープな画線の形成が可能なこと、更に、特殊な印刷機を用いなければ製造できないことが挙げられ、このような理由からも、上記セキュリティ印刷物に彫刻凹版印刷が多用されている。
凹版印刷とは、金属製の版面に凹状の画線を作製し、その中にインキを着肉し、画線凹部にインキを詰め込み、凹版上の余剰のインキをふき取り、強い圧力で用紙にインキを転移させる印刷方法である。
通常、凹版画線の凹部の深さは最大１００μｍにも達するが、用紙に転移するインキは、着肉されたインキの一部であり、転移後の用紙上のインキの皮膜の厚さは概ね１０μｍ〜４０μｍ程度である。しかし、この用紙上のインキの皮膜の厚さは、他の印刷方式に比べ著しく厚い。
このような凹版印刷に用いられる凹版印刷用インキ組成物は、乾性油変性アルキド樹脂を主成分として、溶剤やワックスを配合したビヒクル成分に顔料を練合することにより製造されている。
前記したように、凹版印刷方式においては、形成される印刷物上のインキの皮膜厚さが、オフセット印刷などの他の印刷方法に比較し非常に厚いため、印刷後に印刷物を積載すると、重なった印刷物の裏面にインキが移る、いわゆる裏移りの問題が発生する。
この裏移りを防止するために様々な工夫がなされている。例を挙げるならば、１）印刷物間に間紙を挿入する、２）インキに溶剤を添加し溶剤を紙に浸透させることによってビヒクル中の樹脂分の析出を促進する、３）インキを常温において硬くし、印刷時に凹版版面を加温することによって、印刷時に流動性があったインキの印刷後の流動性を失わせる、等の方法である。
また、凹版印刷方式では、凹版版面上の余剰のインキをふき取る工程が存在する。このふき取り工程は、ペーパーワイピング方式またはロールワイピング方式により行われるが、廃棄物の量や印刷速度などの理由から、大量印刷の場合は、主にロールワイピング方式が用いられている。
ロールワイピング方式とは、凹版版面を取り付けた版胴と逆方向に回転するワイピングローラと呼ばれるローラによって、凹版版面上の余剰インキをふき取る方式である。ワイピングローラに付着したインキを、油性溶液または界面活性剤を含む水溶液に分散または溶解させることによって、連続的なワイピングを可能としている。油性溶液を用いる場合を油性ワイピング方式、水性溶液を用いる場合を水性ワイピング方式と称しているが、作業環境への負荷の少なさから水性ワイピング方式が主流となっている。
このようなロールワイピング方式によって容易にふき取ることが可能で、なおかつ界面活性剤を含む水性溶液に分散または溶解するようにするために、低粘度で比較的低分子量の乾性油変性樹脂を主成分としたビヒクルを含むインキ組成物が用いられている。しかし、このような低粘度の乾性油変性樹脂を主成分とするビヒクルでは、ビヒクルの分子間相互作用が小さく、印刷用紙にビヒクルが浸透しやすいため、微視的に見れば画線がにじみ、このため、偽造防止のために用いられる微細文字等の印刷品質が低下するという新たな問題が生じる。
また、裏移りを防止するために、インキの乾燥を早くすると、用紙へのインキ転移時に、既にある程度インキの乾燥反応が進行するために、インキの転移不良が生じる場合がある。
さらに、凹版印刷用のインキでは、インキを固着するために用いられるビヒクル成分の割合が、他の印刷方法で用いられるインキより相対的に少なく、ビヒクル中に高分子量の樹脂分を高配合率で含ませることはできないため、印刷物の画線を紙等でこすると、こすった紙が汚れる、いわゆるチョーキングの問題が発生する。これは、例えば、銀行券の自動支払い機等の高速に銀行券を処理する機械では、銀行券を送り出すローラ等の接触部分が汚れてくるという問題を生じさせる。
用紙上のインキの皮膜の厚さが１μｍ程度のオフセット印刷においては、印刷物の裏移り防止とインキ硬化皮膜の耐チョーキング性向上のために、ビヒクルとして紫外線硬化性組成物を用いることにより、紫外線を照射して、ビヒクルを硬化させる紫外線乾燥方式が広く実施されている。しかし、凹版印刷に紫外線乾燥方式を適用すると、用紙上のインキの皮膜の厚さが２０μｍ以上にもなる凹版印刷では、着色濃度の高いインキを使用すると、インキの皮膜内部まで紫外線が透過しないため、インキの乾燥不良が生じる。
紫外線では透過しないような厚いインキ皮膜を硬化させる方法として、電子線を利用した乾燥方式が提案され、一部実用化されている。しかし、電子線による硬化方式は、電子線照射装置が高価であることや、酸素による重合阻害を抑制するため窒素を流さなければならず、ランニングコストが高価になるため、普及していない。また、電子線が用紙の分子を切断するため、紙の強度を低下させる傾向もある。
紫外線では透過しないような厚いインキ皮膜を硬化させることを目的として、先に本発明者らは、紫外線硬化と酸化重合機能を併せ持つインキ及びそれを使用した印刷物として出願し、特許第２１１３８８０号として登録されている（特開平１−２８９８７６号）。ここには、凹版印刷用インキ組成物として、紫外線硬化性組成物、酸化重合性組成物、光重合開始剤、酸化重合触媒を混合したビヒクルを用いることにより、印刷後のインキの皮膜表面は紫外線で硬化させ、裏移りを防止するとともに、未硬化のインキの皮膜内部は、酸化重合性材料と酸化重合触媒から生成するラジカルによって紫外線硬化性材料が重合していき、完全硬化に至ることが示されている。
さらにまた、本発明者らは、特願２０００−２２３１９２号において、柔軟性に優れ、かつ、紫外線硬化性に優れるポリグリセリンポリアクリレートを、紫外線硬化性組成物として用いることにより、凹版印刷物の積載時に凹版印刷物どうしが固着する、いわゆるブロッキング現象を低減させたインキ組成物を提案している。
凹版印刷においては、連続印刷時のワイピング性が生産性、印刷品質に大きな影響を与える。本発明者らが先に出願した凹版刷用インキ組成物では、各構成成分の粘度が不適切な場合、連続印刷時に、印刷不良、ワイピング不良、ワイピングローラの洗浄不良が生じる場合があった。
発明の開示
本発明者らは、今般、凹版印刷インキ組成物において、水溶性の紫外線硬化性組成物とヨウ素価１００以上の油脂類からなる酸化重合性組成物との配合割合の調整と、それぞれの組成物の粘度を調整することにより、印刷物の裏移りの発生、耐チョーキング性の不良、印刷品質の不良を解消でき、かつ、印刷機の連続稼働時における、印刷不良、ワイピング不良、ワイピングローラの洗浄不良をも同時に解消することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づくものである。
従って、本発明は、裏移りの発生防止、耐チョーキング性、印刷品質の向上が可能な凹版印刷用インキ組成物において、印刷機の連続稼働時も安定的な印刷物が得られ、安定的なワイピング性とワイピングローラの洗浄性が得られる凹版印刷用インキ組成物の提供を目的とするものである。
さらに、本発明の他の目的は、前記凹版印刷用インキ組成物を用いた印刷物の製造方法と、その印刷物の提供を目的とするものである。
すなわち、本発明による凹版インキ組成物は、水溶性紫外線硬化性組成物、酸化重合性組成物、光重合開始剤、酸化重合触媒および重合禁止剤を含んでなる凹版印刷用インキ組成物であって、前記水溶性紫外線硬化性組成物が、３０℃における粘度０．５〜４．０Ｐａ・ｓを有し、前記酸化重合性組成物が、３０℃における粘度０．０５〜７０Ｐａ・ｓを有するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の凹版印刷用インキ組成物は、水溶性紫外線硬化性組成物、酸化重合性材料、光重合開始剤、酸化重合触媒、重合禁止剤の全てを少なくとも含んでなるものであり、着色顔料及び体質顔料を練合して製造される。
本発明にあっては、水溶性の紫外線硬化性組成物を含むことにより、印刷物の裏移りの発生を防止でき、耐チョーキング性及び印刷品質が向上することに加えて、印刷機の連続稼働時も安定的な印刷物が得られ、ワイピング性やワイピングローラの洗浄性が向上する。本発明において「水溶性」とは、水またはアルカリ水溶液に可溶であることを意味する。
本発明の好ましい態様によれば、前記水溶性の紫外線硬化性組成物は、光重合性二重結合を有する水溶性化合物を主成分とするものであることが好ましい。より好ましくは、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリグリセリンポリアクリレート、水溶性エポキシアクリレート、アクリロイルモルホリン、または、カルボキシル基を有するアクリレートの混合物からなる群から選ばれた少なくとも一種からなる光重合性二重結合を有する水溶性化合物である。特許第２１１３８８０号に記載のように、本発明の凹版印刷用インキ組成物が光重合性二重結合を有する化合物成分を含むことにより、紫外線照射により用紙上の前記インキ組成物の皮膜表面が硬化し、未硬化の前記インキ組成物の皮膜内部は、徐々に酸化重合性組成物と酸化重合触媒によって生成するラジカルによって、光重合性二重結合を有する化合物が重合するため、インキを自然に完全乾燥することができる。更に、本発明の凹版印刷用インキ組成物は、分子間相互作用の大きいアクリレートがビヒクルの主成分を構成するため、従来の乾性油を主成分とするビヒクルからなる酸化重合型の凹版印刷用インキ組成物に比べ、インキが分離しにくく、それに伴い、印刷画線が著しくシャープになり、画線品質を向上させることができる。また、このような理由から、同じ凹版版面を用いても、従来の酸化重合型の凹版印刷用インキ組成物を使用した場合に比べ、インキの皮膜をより厚くすることができる。
より好ましい具体例として、水性ワイピング方式の場合は、光重合性二重結合を有する水溶性化合物として、水溶性のアクリレートを使用することができる。より具体的には、ビスフェノールＡ型エポキシアクリレートの酸無水物付加アクリレート、フェノールノボラックエポキシアクリレートの酸無水物付加アクリレートまたはジペンタエリスリトールペンタアクリレートの酸無水物付加アクリレート等の水酸基を有するアクリレートに酸無水物を付加させたカルボキシル基を有するアクリレート、もしくは、水酸基を有するウレタンアクリレートに酸無水物を付加させたカルボキシル基を有するアクリレート、更には、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリグリセリンエポキシアクリレートまたはポリグリセリンポリアクリレート等の水溶性アクリレートもしくはアクリロイルモルホリンを用いることができる。先に出願した特願２０００−２２３１９２に記載したポリグリセリンポリアクリレートの使用は、ブロッキング防止のため、より好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、本発明の凹版印刷物の製造方法におけるロールワイピング方式において、安定的に連続印刷を行うには、前記水溶性の紫外線硬化性組成物の３０℃における粘度が、０．５〜４．０Ｐａ・ｓであることが好ましい。より好ましくは、１．０〜２．０Ｐａ・ｓである。すなわち、印刷速度、ワイピングローラの回転速度にもよるが、一般的な周速比１．３（版胴の周速に対するワイピングローラの周速の比を表す）、版面温度６０℃以下の条件で印刷する場合は、水溶性紫外線硬化性組成物の粘度が０．５Ｐａ・ｓ以下ではローラ間のインキ転移が不良となり、また、４．０Ｐａ・ｓを上回る粘度では、凹版版面から余剰インキをふき取る時に版面上に拭き残りが生じやすく、印刷物に汚れが生じる原因となる。更に、前記水溶性紫外線硬化性組成物の粘度が高い場合には、印刷速度を遅くする、周速比を大きくする、または版面温度を上げる等の方法により対応することもできる。
本発明の好ましい態様によれば、酸化重合性組成物は、３０℃における粘度が０．０５〜７０Ｐａ・ｓであることが好ましい。より好ましくは、３０℃における粘度が０．０５〜２５Ｐａ・ｓである。３０℃における粘度が０．０５Ｐａ・ｓ以下では、画線のにじみが生じやすく、７０Ｐａ・ｓ以上では凹版印刷用インキ組成物の製造時の作業性が悪くなるとともに、前記インキ組成物への分散状態が悪化するため硬化不良が生じたり、凹版版面から余剰のインキをふき取る時に版面上にふき残りが生じ印刷物が汚れたり、前記インキ組成物のワイピング液への分散性が低下するためワイピングローラの洗浄不良が生じる。また、酸化重合性組成物の粘度が高い場合には、分子中にカルボキシル基を付けるなどの変性を行うことにより、前記インキ組成物の界面活性剤を含むアルカリ水溶液への分散性を高め、ワイピングローラの洗浄性を向上させることができる。
本発明のより好ましい態様として、酸化重合性組成物は、ヨウ素価１００以上の油脂類あるいはヨウ素価１００以上の油脂類から変性された液状の材料から成るものであることが好ましい。さらに好ましくは、ヨウ素価１６０以上の油脂類あるいはヨウ素価１６０以上の油脂類から変性された液状材料である。ヨウ素価が１００以下の油脂類またはその変性物を用いると乾燥が遅くなったり、乾燥しない場合もある。
本発明の好ましい態様によれば、光重合性二重結合を有する水溶性化合物を主成分とする水溶性紫外線硬化性組成物が、酸化重合性組成物に対し、３倍以上の重量部で配合されてなるものであることが好ましい。これより前記水溶性紫外線硬化性組成物の配合量が少なくなると、印刷後のインキ皮膜表面の紫外線硬化性が低下し裏移りを引き起こす。また、酸化重合性材料を全く配合しないと、紫外線照射で硬化しなかった用紙上のインキ皮膜内部の前記水溶性紫外線硬化性組成物が重合せず、インキの乾燥不良が生じる。
本発明の凹版印刷用インキ組成物に用いられる光重合開始剤は、市販の各種光重合開始剤を利用することができる。これらは単独で、あるいは、２種以上を組み合わせて使用することができる。その使用量は、光重合開始剤の種類によって異なる。また、４−ジメチルアミノ安息香酸エチル、または、４−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等の光重合開始助剤を添加することもできる。
本発明の凹版印刷用インキ組成物に用いられる酸化重合触媒は、コバルト、マンガン、鉛、および、鉄等の金属化合物や、ホウ酸コバルト、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、および、一酸化鉛等を使用することができる。
本発明の凹版印刷用インキ組成物は、重合禁止剤を含んでなるものである。重合禁止剤を含むことにより、前記インキ組成物の保存安定性を確保することができる。重合禁止剤としては、公知の重合禁止剤を用いることができ、その添加量は、概ね１００〜１５００ｐｐｍであり、重合禁止剤の種類によって異なる。
本発明の凹版印刷用インキ組成物に使用される顔料としては、紫外線硬化性組成物や酸化重合性組成物がカルボキシル基を有する酸性物質の場合には、炭酸カルシウムなどの塩基性顔料は使用できないが、それ以外の通常の紫外線硬化型のインキ組成物に用いられる中性または酸性の顔料は使用できる。紫外線硬化性組成物や酸化重合性組成物がカルボキシル基を有しない中性物質の場合は、顔料に制限はなく、通常の紫外線硬化型のインキ組成物に用いられる顔料の全てが使用できる。また、通常の紫外線硬化型のインキ組成物は、紫外線を吸収しやすい顔料の使用は困難であるが、本発明の凹版印刷用インキ組成物では、酸化重合性物質の存在により未硬化のインキ皮膜内部が乾燥していくため、紫外線を吸収しやすい顔料でも使用することができる。
本発明の凹版印刷用インキ組成物は、必須成分である、水溶性紫外線硬化性組成物、酸化重合性組成物、光重合開始剤、酸化重合触媒および重合禁止剤と、顔料を、一般的な３本ロールミルやビーズミルなどの装置を用いて、一般的な方法で練合することにより製造できる。
本発明における凹版印刷用インキ組成物を用いた印刷物の製造方法は、凹版版面上に本発明の前記インキ組成物を着肉し、凹版版面上に着肉した前記インキ組成物の版面上の余剰分をふき取り、余剰分の前記インキ組成物をふき取った凹版版面から、被印刷体に前記インキ組成物を転移させることにより印刷し、前記インキ組成物が転移した該被印刷体上に紫外線を照射して、少なくとも該被印刷体上の前記インキ組成物の皮膜表層部を硬化させ、次いで、該被印刷体上のインキ皮膜内部を乾燥させてなるものである。好ましい態様としては、前記被印刷体として、紙またはプラスチックシートを用いることができる。
凹版版面への凹版印刷用インキ組成物の着肉、余剰インキ組成物のふき取り、および印刷は、従来から知られている凹版印刷機構をそのまま用いることができる。前記インキ組成物のビヒクル成分として、アクリレートが主成分である場合は、それに合わせた材質の転移ローラが必要な場合がある。本発明における印刷物の製造方法において、必要な追加的な機構は、用紙上に紫外線を照射するための紫外線照射装置である。
紫外線照射装置は、オフセット印刷で用いられるものを流用することが可能である。紫外線照射量は、印刷速度や前記インキ組成物の表面硬化性すなわち紫外線硬化性組成物の硬化性の違いによって異なる。概ね５０ｍ／ｍｉｎの印刷速度では、２００Ｗ／ｃｍのメタルハライドランプ２本が必要である。印刷速度を上げたい場合は、メタルハライドランプの本数を増加させるか、又は紫外線硬化性組成物の硬化性を上げるなどで対応することができる。
本発明の好ましい態様として、凹版版面上に着肉した前記インキ組成物の版面上の余剰分のふき取りを、界面活性剤を含む水またはアルカリ水溶液で、凹版印刷中連続的に洗浄してなるものであることが好ましい。紫外線硬化性組成物及び酸化重合性組成物が水に可溶の場合は、凹版版面上から余剰の前記インキ組成物をふき取ったローラを印刷中連続的に洗浄する溶液として、水を用いることができる。また、紫外線硬化性組成物にアルカリ可溶性アクリレートを用いた場合にはアルカリ水溶液を用いることができる。また、酸化重合性組成物が非水溶性や非アルカリ可溶性である場合は、界面活性剤を含むアルカリ水溶液を用いることができる。
本発明によれば、上記の製造方法により得られた凹版印刷物は、従来の低粘度の乾性油を主成分としたビヒクルを用いた酸化重合型の凹版印刷用インキ組成物を使用した場合に比べ、インキの皮膜が厚く、また、凹版印刷画線が鮮明である。
本発明の好ましい態様として、本発明の製造方法により得られた凹版印刷物は、銀行券であることが好ましい。印刷物のインキの皮膜が厚く、また、凹版印刷画線が鮮明であるため、更に偽造防止効果を高めることができる。
実施例
以下本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例
印刷条件
図１に示すような画線部分が凹状（２）になっている凹版版面（１）を使用し、図２に示すような凹版印刷装置部分（３）と紫外線照射装置（４）とを用いて、下記に示す配合の凹版印刷用インキ組成物をインキ着肉装置（１０）から着肉ローラ（５）を介して版胴（６）上の版面（７）に着肉し、次いで、ワイピングローラ（８）により非画線部の前記インキ組成物をふき取った後に、圧胴（９）上の用紙に凹版印刷を行う。印刷後直ちに紫外線照射装置（４）内に印刷された用紙を通し、紫外線を照射して前記インキ組成物の表面を瞬間的に乾燥させる。また、ふき取られたワイピングローラ（８）上の余剰の前記インキ組成物は、ワイピング槽（１１）中の界面活性剤を含むアルカリ水溶液で洗浄して、次の印刷に備える。
印刷速度は、５０ｍ／ｍｉｎ、ワイピングローラと版胴の周速比は１．３、版面温度は６０℃とし、２００Ｗ／ｃｍのメタルハライドランプ２本の紫外線照射条件で印刷を行った。
凹版インキ組成物
紫外線硬化性組成物
フェノールノボラックエポキシアクリレートの無水フタル酸付加アクリレートとポリエチレングリコール４００ジアクリレートを混合し３０℃における粘度を１．５Ｐａ・ｓに調整したもの。配合量４０．５％
酸化重合性組成物
３０℃における粘度が２０Ｐａ・ｓのあまに油変成アルキド樹脂（定法によって作製した油長５５のアルキド樹脂）。配合量４．５％
光重合開始剤
イルガキュア９０７（チバスペシャリティケミカル製）配合量２．８％
酸化重合触媒
オクチル酸コバルト配合量１．０％
重合禁止剤
メチルハイドロキノン配合量０．０４％
顔料
パーマネントカーミンＦＢ配合量７．０％
ハンザイエローＧ配合量４．０％
カーボンブラック配合量９．０％
硫酸バリウム配合量３１．２％
評価結果
安定的なインキ転移とワイピング性及び洗浄性が得られるとともに、５０００枚の積載で裏移りは生じず、また、１５時間後には完全に乾燥し、紙で擦ってもほとんどチョーキングは生じなかった。また、印刷物の彫刻凹版画線はにじみがなく、鮮明な画線であった。彫刻凹版インキ皮膜の皮膜厚さは、最大４０μｍ程度であった。さらに、ビヒクル中にカルボキシル基が存在しているにもかかわらず、耐アルカリ性等の耐薬品性に優れていた。
比較例１
印刷条件
紫外線を照射しない条件で印刷を行った。他の印刷条件は実施例と同様で行った。
凹版インキ組成物
通常の乾性油変性のアルキド樹脂をビヒクルとして用いた凹版インキ組成物を使用した。この場合の凹版インキ組成物の物性は、裏移りをできるだけ避けるために、常温では硬くし、版面温度は６０〜７０℃に設定し、印刷時は流動性が上がるようにした。
評価結果
凹版印刷物は、画線のにじみや、オフセット印刷画線上の凹版インキ組成物の転移不良が生じる箇所や裏移りを生じる箇所があった。また、実施例と同じ凹版版面を使用したにも関わらず、インキ皮膜の皮膜厚さは、最大２０μｍ程度であった。さらに、凹版印刷物のアルカリ水溶液（水酸化ナトリウム１％水溶液）に対する耐性を調べた結果、凹版画線の多くが脱落した。
比較例２
印刷条件
実施例と同様の条件で印刷を行った。
凹版インキ組成物
実施例のアクリレート混合物のポリエチレングリコール４００ジアクリレートの割合を減らして、アクリレート混合物の３０℃における粘度を５．０Ｐａ・ｓに調整したビヒクルを用いた。
評価結果
凹版版面上の凹版インキ組成物の拭き残りが生じ、それが原因で、印刷物の全面に汚れが生じた。
比較例３
印刷条件
実施例と同様の条件で印刷を行った。
凹版インキ組成物
実施例のアクリレート混合物と酸化重合性材料の比を７：３にしたものを用いた。
評価結果
用紙上のインキ皮膜の表面硬化性が悪く、その結果、印刷物に裏移りが生じた。
比較例４
印刷条件
実施例と同様の条件で印刷を行った。
凹版インキ組成物
実施例の酸化重合性材料を除いたものを用いた。
評価結果
用紙上のインキ皮膜の表面は硬化したが、用紙上の未硬化のインキ皮膜の内部は、１週間以上経過しても硬化しなかった。
比較例５
印刷条件
実施例と同様の条件で印刷を行った。
凹版インキ組成物
実施例のアクリレート混合物の代わりに、非水溶性で非アルカリ水溶性のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートと水溶性のポリエチレングリコール４００ジアクリレートの混合物を用いた。
評価結果
凹版版面から余剰インキをふき取ったワイピングローラは界面活性剤を含むアルカリ水溶液で洗浄できず、印刷物に汚れが生じた。
【図面の簡単な説明】
図１は、本発明で用いられる凹版版面の概略図である。
図２は、本発明による凹版印刷用インキ組成物を用いた印刷物の製造方法の実施に好ましく用いられる、紫外線照射装置を備えた凹版印刷機の概略図である。 Field of the Invention The present invention relates to an intaglio printing technique used for manufacturing security prints and art prints, which are required to prevent counterfeiting and alteration such as banknotes, passports, securities, and postage stamps.
Background art Bank notes, passports, securities, stamps, and the like are required to be difficult to forge or falsify due to their nature, and aesthetic elements are also required. Due to such demands, engraving intaglio printing is used for printing banknotes and the like, which is very excellent in the finished printed matter and has a complicated plate making process and is not easily counterfeited.
In addition, the engraving intaglio printed material produced by this engraving intaglio printing method is characterized by a unique feel, the formation of fine and sharp lines, and the fact that it cannot be produced without using a special printing machine. For these reasons, engraving intaglio printing is frequently used for the security printed matter.
Intaglio printing creates a concave image line on a metal plate, fills it with ink, stuffs ink into the image line recess, wipes off excess ink on the intaglio plate, and inks the paper with strong pressure. This is a printing method for transferring the ink.
Usually, the depth of the concave portion of the intaglio image line reaches a maximum of 100 μm, but the ink transferred to the paper is a part of the ink that has been deposited, and the thickness of the ink film on the paper after the transfer is approximately It is about 10 μm to 40 μm. However, the thickness of the ink film on the paper is significantly thicker than other printing methods.
An intaglio printing ink composition used for such intaglio printing is produced by kneading a pigment with a vehicle component containing a drying oil-modified alkyd resin as a main component and a solvent or wax.
As described above, in the intaglio printing method, the thickness of the ink film on the printed material to be formed is very thick compared to other printing methods such as offset printing. This causes a problem of so-called set-off, in which ink is transferred to the back side of the plate.
Various ideas have been made to prevent this set-off. For example, 1) Insert a slip sheet between printed materials, 2) Add a solvent to the ink and allow the solvent to penetrate the paper to promote precipitation of the resin in the vehicle. 3) Ink at room temperature It is a method of hardening the intaglio plate surface during printing and losing the fluidity after printing of the ink that was fluid during printing.
In the intaglio printing method, there is a step of wiping off excess ink on the intaglio plate surface. This wiping process is performed by a paper wiping method or a roll wiping method, but the roll wiping method is mainly used for mass printing due to the amount of waste and printing speed.
The roll wiping method is a method of wiping off excess ink on the intaglio plate surface with a roller called a wiping roller that rotates in the opposite direction to the plate cylinder on which the intaglio plate surface is attached. Continuous wiping is enabled by dispersing or dissolving the ink adhering to the wiping roller in an oily solution or an aqueous solution containing a surfactant. The case where an oily solution is used is referred to as an oily wiping method, and the case where an aqueous solution is used is referred to as an aqueous wiping method. However, the aqueous wiping method is mainly used because of a small load on the work environment.
In order to be easily wiped off by such a roll wiping method and to be dispersed or dissolved in an aqueous solution containing a surfactant, a low-viscosity and relatively low molecular weight drying oil-modified resin is used as a main component. Ink compositions containing such vehicles have been used. However, in the vehicle mainly composed of such a low-viscosity drying oil-modified resin, the interaction between the molecules of the vehicle is small and the vehicle easily penetrates into the printing paper. For this reason, there arises a new problem that the print quality of fine characters and the like used for preventing counterfeiting deteriorates.
In addition, if the drying of the ink is accelerated in order to prevent the set-off, the ink may be poorly transferred because the ink drying reaction has already progressed to some extent when the ink is transferred to the paper.
Furthermore, in the ink for intaglio printing, the proportion of the vehicle component used to fix the ink is relatively smaller than the ink used in other printing methods, and the high molecular weight resin content in the vehicle is high. Since it cannot be included, rubbing the line of printed matter with paper or the like causes a problem of so-called choking, in which the rubbed paper becomes dirty. For example, in a machine that processes banknotes at high speed, such as an automatic payment machine for banknotes, there is a problem that contact portions such as rollers for sending out banknotes become dirty.
In offset printing where the thickness of the ink film on the paper is about 1 μm, ultraviolet rays can be absorbed by using an ultraviolet curable composition as a vehicle in order to prevent the prints from turning over and to improve the choking resistance of the ink cured film. An ultraviolet drying method is widely practiced in which the vehicle is cured by irradiation. However, when the UV drying method is applied to the intaglio printing, the intaglio printing in which the thickness of the ink film on the paper is 20 μm or more, the ultraviolet rays do not penetrate to the inside of the ink film if the ink with high coloring density is used. Ink drying failure occurs.
As a method of curing a thick ink film that cannot be transmitted by ultraviolet rays, a drying method using an electron beam has been proposed and partially put into practical use. However, the curing method using an electron beam is not widespread because an electron beam irradiation apparatus is expensive, or nitrogen must be flowed to suppress polymerization inhibition due to oxygen, and the running cost becomes expensive. In addition, since the electron beam cuts paper molecules, the strength of the paper also tends to be reduced.
For the purpose of curing a thick ink film that does not transmit with ultraviolet rays, the present inventors previously filed an application having both ultraviolet curing and oxidative polymerization functions and a printed material using the same, and registered as Patent No. 2113880. (Japanese Patent Laid-Open No. 1-289876). Here, by using a vehicle in which an ultraviolet curable composition, an oxidative polymerizable composition, a photopolymerization initiator, and an oxidative polymerization catalyst are mixed as the intaglio printing ink composition, the surface of the ink film after printing is exposed to ultraviolet rays. In order to prevent set-off, the UV curable material is polymerized by radicals generated from the oxidatively polymerizable material and the oxidative polymerization catalyst inside the uncured ink film, which leads to complete curing. Has been.
Furthermore, in the Japanese Patent Application No. 2000-223192, the present inventors use polyglycerin polyacrylate which is excellent in flexibility and excellent in ultraviolet curable property as an ultraviolet curable composition, so that the intaglio printed material is loaded. An ink composition has been proposed in which the so-called blocking phenomenon in which intaglio prints are fixed to each other is reduced.
In intaglio printing, the wiping performance during continuous printing has a significant effect on productivity and print quality. In the intaglio printing ink composition previously filed by the present inventors, when the viscosity of each constituent component is inappropriate, printing failure, wiping failure, and wiping roller cleaning failure may occur during continuous printing.
DISCLOSURE OF THE INVENTION The inventors of the present invention now have a blending ratio of a water-soluble ultraviolet curable composition and an oxidatively polymerizable composition comprising an oil having an iodine value of 100 or more in an intaglio printing ink composition. By adjusting and adjusting the viscosity of each composition, the occurrence of set-off of printed matter, poor choking resistance, and poor print quality can be resolved, and poor printing and wiping during continuous operation of the printing press. It was found that defects and wiping roller cleaning defects could be resolved at the same time. The present invention is based on such knowledge.
Accordingly, the present invention provides an intaglio printing ink composition capable of preventing the occurrence of set-off, improving choking resistance and printing quality, and can provide a stable printed matter even during continuous operation of the printing press. The object of the present invention is to provide an ink composition for intaglio printing, which can obtain good cleaning properties and wiping roller cleaning properties.
Still another object of the present invention is to provide a method for producing a printed material using the ink composition for intaglio printing and to provide the printed material.
That is, the intaglio ink composition according to the present invention is an intaglio printing ink composition comprising a water-soluble ultraviolet curable composition, an oxidation polymerizable composition, a photopolymerization initiator, an oxidation polymerization catalyst, and a polymerization inhibitor. The water-soluble ultraviolet curable composition has a viscosity of 0.5 to 4.0 Pa · s at 30 ° C., and the oxidative polymerizable composition has a viscosity of 0.05 to 70 Pa · s at 30 ° C. It is.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION The intaglio printing ink composition of the present invention comprises a water-soluble ultraviolet curable composition, an oxidation polymerizable material, a photopolymerization initiator, an oxidation polymerization catalyst, and a polymerization inhibitor. It comprises at least all, and is produced by kneading a color pigment and an extender pigment.
In the present invention, by including a water-soluble ultraviolet curable composition, it is possible to prevent the occurrence of set-off of printed matter, and in addition to the improvement of choking resistance and print quality, the continuous operation of the printing press. In addition, a stable printed matter can be obtained, and wiping performance and wiping roller cleaning performance are improved. In the present invention, “water-soluble” means soluble in water or an aqueous alkaline solution.
According to a preferred aspect of the present invention, the water-soluble ultraviolet curable composition preferably contains a water-soluble compound having a photopolymerizable double bond as a main component. More preferably, it is photopolymerizable comprising at least one selected from the group consisting of polyethylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, polyglycerin polyacrylate, water-soluble epoxy acrylate, acryloylmorpholine, or a mixture of acrylates having a carboxyl group. It is a water-soluble compound having a double bond. As described in Japanese Patent No. 2113880, the intaglio printing ink composition of the present invention contains a compound component having a photopolymerizable double bond, so that the film surface of the ink composition on paper is cured by ultraviolet irradiation. However, since the compound having a photopolymerizable double bond is gradually polymerized inside the film of the uncured ink composition by radicals generated by the oxidatively polymerizable composition and the oxidative polymerization catalyst, the ink is completely completely natural. Can be dried. Furthermore, the intaglio printing ink composition of the present invention is an oxidation polymerization type intaglio printing ink comprising a vehicle mainly composed of a drying oil, since an acrylate having a large intermolecular interaction constitutes the main component of the vehicle. Compared to the composition, the ink is difficult to separate, and accordingly, the printed image line becomes remarkably sharp and the image line quality can be improved. For this reason, even when the same intaglio plate surface is used, the ink film can be made thicker than when a conventional oxidation polymerization type intaglio printing ink composition is used.
As a more preferred specific example, in the case of the aqueous wiping method, a water-soluble acrylate can be used as the water-soluble compound having a photopolymerizable double bond. More specifically, an acid anhydride to an acrylate having a hydroxyl group such as an acid anhydride addition acrylate of bisphenol A type epoxy acrylate, an acid anhydride addition acrylate of phenol novolac epoxy acrylate, or an acid anhydride addition acrylate of dipentaerythritol pentaacrylate An acrylate having a carboxyl group to which is added, an acrylate having a carboxyl group to which an acid anhydride is added to a urethane acrylate having a hydroxyl group, polyethylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, polyglycerin epoxy acrylate, or poly Water-soluble acrylates such as glycerin polyacrylate or acryloylmorpholine can be used. Use of the polyglycerin polyacrylate described in Japanese Patent Application No. 2000-223192 filed earlier is more preferable for preventing blocking.
According to a preferred embodiment of the present invention, in the roll wiping method in the method for producing an intaglio printed material of the present invention, the viscosity at 30 ° C. of the water-soluble ultraviolet curable composition is 0 for stable continuous printing. It is preferable that it is .5 to 4.0 Pa · s. More preferably, it is 1.0 to 2.0 Pa · s. That is, depending on the printing speed and the rotational speed of the wiping roller, the general peripheral speed ratio is 1.3 (representing the ratio of the peripheral speed of the wiping roller to the peripheral speed of the plate cylinder), and the plate surface temperature is 60 ° C. or less. In the case of printing, if the viscosity of the water-soluble ultraviolet curable composition is 0.5 Pa · s or less, the ink transfer between the rollers is poor, and if the viscosity exceeds 4.0 Pa · s, the excess ink is wiped off from the intaglio plate surface. Occasionally, wiping residue tends to occur on the plate surface, causing the printed matter to become dirty. Further, when the viscosity of the water-soluble ultraviolet curable composition is high, it can be dealt with by a method of slowing the printing speed, increasing the peripheral speed ratio, or increasing the plate surface temperature.
According to a preferred embodiment of the present invention, the oxidatively polymerizable composition preferably has a viscosity at 30 ° C. of 0.05 to 70 Pa · s. More preferably, the viscosity at 30 ° C. is 0.05 to 25 Pa · s. When the viscosity at 30 ° C. is 0.05 Pa · s or less, blurring of the image line is likely to occur, and when it is 70 Pa · s or more, the workability during the production of the ink composition for intaglio printing is deteriorated and the dispersion to the ink composition is performed. When the wiping roller of the wiping roller is deteriorated, the curing failure may occur, or when the excess ink is wiped off from the intaglio plate surface, the wiping residue is left on the plate surface and the printed matter is soiled. Insufficient cleaning occurs. In addition, when the viscosity of the oxidatively polymerizable composition is high, by performing modification such as adding a carboxyl group in the molecule, the dispersibility of the ink composition in an alkaline aqueous solution containing a surfactant is improved, and wiping is performed. The cleaning property of the roller can be improved.
As a more preferred embodiment of the present invention, the oxidatively polymerizable composition is preferably made of an oil or fat having an iodine value of 100 or more or a liquid material modified from an oil or fat having an iodine value of 100 or more. More preferred are oils and fats having an iodine value of 160 or higher, or liquid materials modified from oils and fats having an iodine value of 160 or higher. When an oil or fat having an iodine value of 100 or less or a modified product thereof is used, drying may be slow or may not dry.
According to a preferred embodiment of the present invention, the water-soluble ultraviolet curable composition mainly comprising a water-soluble compound having a photopolymerizable double bond is blended in an amount of 3 times by weight or more with respect to the oxidatively polymerizable composition. It is preferable that it is made. If the blending amount of the water-soluble ultraviolet curable composition is reduced, the ultraviolet curable property on the surface of the ink film after printing is lowered, causing an offset. If no oxidatively polymerizable material is blended at all, the water-soluble ultraviolet curable composition inside the ink film on the paper that has not been cured by ultraviolet irradiation will not be polymerized, resulting in poor drying of the ink.
As the photopolymerization initiator used in the intaglio printing ink composition of the present invention, various commercially available photopolymerization initiators can be used. These can be used alone or in combination of two or more. The amount used varies depending on the type of photopolymerization initiator. Further, a photopolymerization initiation assistant such as ethyl 4-dimethylaminobenzoate or isoamyl 4-dimethylaminobenzoate can be added.
The oxidation polymerization catalyst used in the ink composition for intaglio printing of the present invention includes metal compounds such as cobalt, manganese, lead, and iron, cobalt borate, cobalt octylate, cobalt naphthenate, lead monoxide, and the like. Can be used.
The ink composition for intaglio printing according to the present invention comprises a polymerization inhibitor. By including a polymerization inhibitor, the storage stability of the ink composition can be ensured. As the polymerization inhibitor, a known polymerization inhibitor can be used, and the addition amount thereof is generally 100 to 1500 ppm, and varies depending on the kind of the polymerization inhibitor.
As a pigment used in the ink composition for intaglio printing of the present invention, a basic pigment such as calcium carbonate cannot be used when the ultraviolet curable composition or the oxidative polymerizable composition is an acidic substance having a carboxyl group. However, other neutral or acidic pigments used in ordinary UV-curable ink compositions can be used. In the case where the ultraviolet curable composition or the oxidative polymerizable composition is a neutral substance having no carboxyl group, there is no limitation on the pigment, and all the pigments used in ordinary ultraviolet curable ink compositions can be used. In addition, it is difficult to use a pigment that easily absorbs ultraviolet rays in a normal ultraviolet curable ink composition, but in the intaglio printing ink composition of the present invention, an uncured ink film is present due to the presence of an oxidation polymerizable substance. Since the inside is dried, even pigments that easily absorb ultraviolet rays can be used.
The ink composition for intaglio printing of the present invention contains essential components, a water-soluble ultraviolet curable composition, an oxidation polymerizable composition, a photopolymerization initiator, an oxidation polymerization catalyst, a polymerization inhibitor, a pigment, It can manufacture by kneading by a general method using apparatuses, such as a 3 roll mill and a bead mill.
The method for producing a printed material using the intaglio printing ink composition according to the present invention comprises depositing the ink composition of the present invention on an intaglio plate surface, and surplus on the plate surface of the ink composition that has been deposited on the intaglio plate surface. From the intaglio plate surface from which the ink composition has been wiped off, printing is performed by transferring the ink composition to the substrate, and ultraviolet rays are irradiated on the substrate to which the ink composition has been transferred. Then, at least the surface layer portion of the ink composition on the printing medium is cured, and then the inside of the ink film on the printing medium is dried. As a preferred embodiment, paper or a plastic sheet can be used as the printed material.
For inking of the intaglio printing ink composition onto the intaglio printing surface, wiping off the surplus ink composition, and printing, a conventionally known intaglio printing mechanism can be used as it is. When acrylate is a main component as the vehicle component of the ink composition, a transfer roller made of a material corresponding to the acrylate may be necessary. In the printed matter manufacturing method of the present invention, a necessary additional mechanism is an ultraviolet irradiation device for irradiating the paper with ultraviolet rays.
As the ultraviolet irradiation device, one used for offset printing can be used. The amount of ultraviolet irradiation varies depending on the printing speed and the difference in surface curability of the ink composition, that is, the curability of the ultraviolet curable composition. At a printing speed of approximately 50 m / min, two 200 W / cm metal halide lamps are required. To increase the printing speed, it is possible to increase the number of metal halide lamps or increase the curability of the ultraviolet curable composition.
As a preferred embodiment of the present invention, the excess wiping on the plate surface of the ink composition that has been deposited on the intaglio plate surface is continuously washed during intaglio printing with water or an alkaline aqueous solution containing a surfactant. It is preferable that When the ultraviolet curable composition and the oxidative polymerizable composition are soluble in water, water may be used as a solution for continuously washing the roller that wipes off the excess ink composition from the intaglio plate surface during printing. it can. Further, when an alkali-soluble acrylate is used in the ultraviolet curable composition, an alkaline aqueous solution can be used. Moreover, when the oxidatively polymerizable composition is water-insoluble or water-insoluble, an aqueous alkali solution containing a surfactant can be used.
According to the present invention, the intaglio printed matter obtained by the above production method is compared with the case of using an oxidation polymerization type intaglio printing ink composition using a vehicle mainly composed of a low-viscosity drying oil as a main component. The ink film is thick and the intaglio printing line is clear.
As a preferred embodiment of the present invention, the intaglio printed matter obtained by the production method of the present invention is preferably a bank note. Since the ink film of the printed matter is thick and the intaglio printing image line is clear, the effect of preventing forgery can be further enhanced.
Examples Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the following examples, but the present invention is not limited thereto.
Example Printing conditions Using an intaglio plate surface (1) in which the image line portion has a concave shape (2) as shown in FIG. 1, an intaglio printing device portion (3) and ultraviolet rays as shown in FIG. Using the irradiation device (4), an intaglio printing ink composition having the following composition is transferred from the ink deposition device (10) to the plate cylinder (6) via the deposition roller (5). Then, after wiping off the ink composition in the non-image area by the wiping roller (8), intaglio printing is performed on the paper on the impression cylinder (9). Immediately after printing, the printed paper is passed through the ultraviolet irradiation device (4) and irradiated with ultraviolet rays to instantaneously dry the surface of the ink composition. Further, the excess ink composition on the wiping roller (8) wiped off is washed with an alkaline aqueous solution containing a surfactant in the wiping tank (11) to prepare for the next printing.
The printing speed was 50 m / min, the peripheral speed ratio between the wiping roller and the plate cylinder was 1.3, the plate surface temperature was 60 ° C., and printing was performed under the ultraviolet irradiation conditions of two 200 W / cm metal halide lamps.
Intaglio ink composition UV curable composition Phenolic anhydride-added acrylate of phenol novolak epoxy acrylate and polyethylene glycol 400 diacrylate are mixed to adjust the viscosity at 30 ° C. to 1.5 Pa · s. Blending amount 40.5%
Oil-modified alkyd resin having a viscosity of 20 Pa · s at 30 ° C. (an oil-length alkyd resin having an oil length of 55 produced by a conventional method). Mixing amount 4.5%
Photopolymerization initiator Irgacure 907 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) 2.8%
Oxidation polymerization catalyst Cobalt octylate 1.0%
Polymerization inhibitor methylhydroquinone compounding amount 0.04%
Pigment Permanent Carmine FB Blending 7.0%
Hansa Yellow G amount 4.0%
Carbon black compounding amount 9.0%
Barium sulfate content 31.2%
Evaluation results Stable ink transfer, wiping and cleaning properties are obtained, and no set-up occurs after loading 5000 sheets. Also, after 15 hours, the paper is completely dried and hardly choked even when rubbed with paper. It was. Further, the engraving intaglio image line of the printed matter was clear and free from blurring. The film thickness of the engraving intaglio ink film was about 40 μm at maximum. Furthermore, despite the presence of a carboxyl group in the vehicle, it was excellent in chemical resistance such as alkali resistance.
Comparative Example 1
Printing conditions Printing was performed under the condition that ultraviolet rays were not irradiated. Other printing conditions were the same as in the example.
Intaglio ink composition An intaglio ink composition using a normal drying oil-modified alkyd resin as a vehicle was used. The physical properties of the intaglio ink composition in this case were hardened at room temperature to avoid set-off as much as possible, the plate surface temperature was set to 60 to 70 ° C., and the fluidity was improved during printing.
Evaluation results The intaglio printed matter had a portion where blurring of the image line, a transfer defect of the intaglio ink composition on the offset printing image line occurred, or a place where the printout occurred. In addition, although the same intaglio plate surface as in the example was used, the film thickness of the ink film was about 20 μm at maximum. Furthermore, as a result of examining the resistance of the intaglio printed matter to an alkaline aqueous solution (1% aqueous solution of sodium hydroxide), most of the intaglio image lines were dropped.
Comparative Example 2
Printing conditions Printing was performed under the same conditions as in the example.
A vehicle in which the proportion of polyethylene glycol 400 diacrylate in the acrylate mixture of the intaglio ink composition example was reduced and the viscosity of the acrylate mixture at 30 ° C. was adjusted to 5.0 Pa · s was used.
As a result of evaluation, wiping residue of the intaglio ink composition on the surface of the intaglio plate was generated, which caused stains on the entire surface of the printed material.
Comparative Example 3
Printing conditions Printing was performed under the same conditions as in the example.
The ratio of the acrylate mixture of the intaglio ink composition example and the oxidative polymerizable material was 7: 3.
Evaluation results The surface curability of the ink film on the paper was poor, and as a result, the printed matter was set off.
Comparative Example 4
Printing conditions Printing was performed under the same conditions as in the example.
An intaglio ink composition was used except for the oxidatively polymerizable material in Examples.
Evaluation Results Although the surface of the ink film on the paper was cured, the inside of the uncured ink film on the paper was not cured even after one week or more.
Comparative Example 5
Printing conditions Printing was performed under the same conditions as in the example.
Instead of the acrylate mixture of the intaglio ink composition example, a mixture of water-insoluble and non-alkali water-soluble dipentaerythritol hexaacrylate and water-soluble polyethylene glycol 400 diacrylate was used.
Evaluation result The wiping roller which wiped off excess ink from the intaglio plate surface could not be washed with an alkaline aqueous solution containing a surfactant, and the printed matter was stained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of an intaglio plate surface used in the present invention.
FIG. 2 is a schematic view of an intaglio printing press equipped with an ultraviolet irradiation device, which is preferably used for carrying out a method for producing a printed matter using the ink composition for intaglio printing according to the present invention.

Claims

An ink composition for intaglio printing comprising at least a water-soluble ultraviolet curable composition, an oxidation polymerizable composition, a photopolymerization initiator, an oxidation polymerization catalyst, and a polymerization inhibitor, wherein the water soluble ultraviolet curable composition comprises: The ink composition for intaglio printing has a viscosity of 0.5 to 4.0 Pa · s at 30 ° C, and the oxidatively polymerizable composition has a viscosity of 0.05 to 70 Pa · s at 30 ° C.

The water-soluble ultraviolet curable composition is mainly composed of a water-soluble compound having a photopolymerizable double bond, and the oxidatively polymerizable composition is made of 100 or more iodinated oils or fats. The intaglio printing ink composition according to claim 1, which is a modified liquid material.

The ink composition for intaglio printing according to claim 1 or 2, wherein the water-soluble ultraviolet curable composition is soluble in an alkaline aqueous solution.

The water-soluble ultraviolet curable composition mainly comprising a water-soluble compound having a photopolymerizable double bond is blended in an amount of 3 times by weight or more with respect to the oxidative polymerizable composition. The ink composition for intaglio printing according to any one of -3.

The water-soluble UV curable composition is at least one selected from the group consisting of polyethylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, polyglycerin polyacrylate, water-soluble epoxy acrylate, acryloylmorpholine, or a mixture of acrylates having a carboxyl group. The ink composition for intaglio printing according to any one of claims 1 to 4.

The intaglio printing ink composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the intaglio printing surface is coated,
Wipe off the excess of the ink composition on the intaglio plate surface,
Printing by transferring the ink composition to the substrate from the intaglio plate surface that wiped off the excess of the ink composition,
Irradiating the printed material to which the ink composition has been transferred with ultraviolet rays to cure the surface of the ink film on the printed material,
Then, the manufacturing method of the printed matter using the intaglio printing ink composition including the process of drying the ink film inside on this to-be-printed body.

The excess wiping off on the plate surface of the ink composition for intaglio printing, which is thickened on the intaglio plate surface, is washed continuously with water or an aqueous alkali solution containing a surfactant during intaglio printing. Method.

An intaglio print obtained by the method according to claim 6 or 7.

The intaglio printed matter according to claim 8, wherein the intaglio printed matter is a bank note.