JPWO2002062852A1 - Receptor protein expressed on cells - Google Patents
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Abstract
本発明は、TR430タンパク質(SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:4)またはその類似体に対して特異的に結合する抗体を提供する。本発明はさらに、TR430タンパク質を発現する細胞内部でのNF−κB転写活性を調節する被検化合物のスクリーニング方法、もしくはこの方法により得られた化合物を提供する。本発明はまた、前記抗体または前記スクリーニング方法により得られた化合物を含む、細胞内部でのNF−κB活性の増大または低下と関連する疾患を治療するための医薬組成物を提供する。The present invention provides antibodies that specifically bind to the TR430 protein (SEQ ID NO: 2 or SEQ ID NO: 4) or an analog thereof. The present invention further provides a method for screening a test compound that regulates NF-κB transcription activity in a cell expressing the TR430 protein, or a compound obtained by this method. The present invention also provides a pharmaceutical composition for treating a disease associated with an increase or a decrease in NF-κB activity inside cells, comprising the antibody or the compound obtained by the screening method.
Description
技術分野
本発明は、SEQ ID NO:2もしくはSEQ ID NO:4のタンパク質(本明細書の以下において、TR430タンパク質と総称する)に特異的に結合することができる抗体に関する。本発明はさらに、当該タンパク質に結合し、かつ当該タンパク質の機能を調節することができる抗体に関する。本発明はまた、このようにして得られた抗体を使用する腫瘍化した細胞の検出方法にも関する。本発明はまた、当該タンパク質の機能を調節することができる化合物のスクリーニング方法、およびそのスクリーニング方法により選択された当該タンパク質の機能を調節することができる化合物に関する。本発明はさらに、当該タンパク質を介する細胞シグナルを調節することにより細胞機能を調節することを目的とする、当該タンパク質の機能を調節することができる抗体または化合物を含む組成物に関する。
背景技術
本発明者らは以前に、ヒトレチノブラストーマ細胞(理研細胞銀行より入手)由来のcDNAライブラリから、TR430a遺伝子およびTR430g遺伝子と命名した2種類の遺伝子を採取した。この遺伝子のヌクレオチド配列を詳細に解析した結果、腫瘍壊死因子(TNF)受容体(TNFR)スーパーファミリーに属するサイトカイン受容体分子をコードする遺伝子の一種であることがわかり、また2種類のヌクレオチド配列はアリルの違いに由来すると考えられることがわかった。これら2種類の遺伝子、TR430a遺伝子およびTR430g遺伝子のヌクレオチド配列を、本発明においてはSEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:3として記載する。
これら2種類のヌクレオチド配列、TR430a遺伝子およびTR430g遺伝子(すなわちTR430遺伝子)を特許遺伝子データベース、GENESEQを使用して検索したところ、TR430a遺伝子(SEQ ID NO:1)のヌクレオチド配列は、国際特許出願WO99/52924においてSEQ ID NO:1としてすでに記載される分子と同一であることがわかった。国際特許出願WO99/52924明細書には、TR430a遺伝子のヌクレオチド配列と同一のヌクレオチド配列およびその発現分布が開示されている。この分子は、1290ヌクレオチドのオープンリーディングフレームを有し、それにより430アミノ酸残基のタンパク質をコードすることが推測されている。このヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質のアミノ酸配列については、前記国際特許出願WO99/52924明細書中でも示されているが、本願明細書中においてもSEQ ID NO:2として記載する。
国際特許出願WO99/52924明細書によれば、この推定タンパク質のN−末端には、22アミノ酸残基からなる推定シグナル配列が含まれており、したがってこのタンパク質は408アミノ酸残基からなる推定成熟タンパク質からなることが推定される。この推定成熟タンパク質は、1回膜貫通ドメイン、そして腫瘍壊死因子/神経成長因子受容体(NGFR)(TNFR/NGFR)システインリッチ領域ドメインを有していると考えられている。
しかしながら、国際特許出願WO99/52924明細書においては、当該ヌクレオチド配列をクローニングし、配列決定したことまでしか記載されていない。したがって、具体的にそのヌクレオチド配列によりコードされるタンパク質がどのような機能を有するかについては、全くわかっていなかった。また、その他のグループからも、TR430遺伝子に関しては、ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列以外の研究成果については何ら報告されていない。
本発明は、SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:4に示すアミノ酸配列を有するTR430タンパク質の具体的な機能を解析することを課題とする。本発明は、当該課題を解決するために、まず、TR430タンパク質に特異的に結合することができる抗体を産生することを課題とする。本発明はまた、上記のように作製した抗体を使用して、TR430タンパク質を発現する細胞を同定し、その細胞における機能を解析することを課題とする。さらに、そのような抗体を使用することにより、細胞活性を調節することも本発明の課題である。
本発明はまた、TR430タンパク質を発現する細胞におけるTR430タンパク質を介する細胞シグナル伝達を調節することができる化合物を選択することを課題とする。さらに、そのような化合物を使用することにより、細胞活性を調節することも本発明の課題である。
本発明はさらに、TR430タンパク質を発現する細胞活性を調節することにより、TR430タンパク質を発現する細胞の異常な機能に関連する疾患を治療することを課題とする。本発明はまた、そのような疾患を治療するための医薬組成物を提供することも課題とする。
発明の開示
本発明は、TR430タンパク質またはその類似体に対して特異的に結合する抗体を提供する。
本発明はさらに、被検化合物を接触させたTR430タンパク質を発現する細胞、および被検化合物を接触させていないTR430タンパク質を発現する細胞との間で、両細胞内部でのNF−κB転写活性を比較して、被検化合物の接触によりNF−κB転写活性化を調節する程度を検出することを含む、TR430タンパク質の機能を調節する被検化合物のスクリーニング方法を提供する。
本発明は、さらにTR430タンパク質の刺激から生じる細胞内シグナル伝達を媒介するシグナル伝達分子の機能を調節する被検化合物のスクリーニング方法を提供する。
本発明はさらに、TR430タンパク質の機能を調節する被検化合物の前記スクリーニング方法により得られた、TR430タンパク質を発現する細胞内部でのNF−κB転写活性化を調節することができる化合物を提供する。
本発明はまた、TR430タンパク質またはその類似体に対して特異的に結合する抗体または前記スクリーニング方法により得られた化合物、および医薬的に許容可能な担体とを含む、細胞内部でのNF−κB活性の増大または低下と関連する疾患を治療するための医薬組成物を提供する。
発明を実施するための最良の形態
本発明の実施にあたっては、明細書中に特に示されない限り、免疫学、分子生物学、微生物学、細胞生物学および組換えDNAに関する従来から存在する技術を使用することができる(例えば、Sambrook and Russel,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,3rd edition(2001);CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY(F.M.Ausubel et al.eds.,(1987));the series METHODS IN ENZYMOLOGY(Academic Press,Inc.):PCR2:A PRACTICAL APPROACH(M.J.MacPherson,B.D.Hames and G.R.Taylor eds.(1995)),Harlow and Lane,eds.(1989)ANTIBODIES,A LABORATORY MANUAL,and ANIMAL CELL CULTURE(R.I.Freshney,ed.(1987))参照)。
1.ヌクレオチド配列のクローニングと解析
本発明者らは、ヒトレチノブラストーマ細胞から、TR430a遺伝子(SEQ ID NO:1)およびTR430g遺伝子(SEQ ID NO:3)という2種類のヌクレオチド配列をクローニングした。これら2種類の遺伝子は、アリルに由来すると見られる多型を有しており、推定TR430gタンパク質は推定TR430aタンパク質と比較して、187番アミノ酸残基がLys(TR430a)からGlu(TR430g)へ、そして273番アミノ酸残基がHis(TR430a)からArg(TR430g)へとそれぞれ置換したものであった。本明細書においては特に言及しない限り、TR430a遺伝子およびTR430g遺伝子をあわせてTR430遺伝子と、TR430aタンパク質およびTR430gタンパク質をあわせてTR430タンパク質という。
これらの配列を特許遺伝子データベース、GENESEQを用いて相同性検索したところ、TR430a遺伝子のヌクレオチド配列は、すでにWO99/52924中に開示されているヌクレオチド配列と同一であった。TR430a遺伝子のヌクレオチド配列から推定されたTR430aタンパク質のアミノ酸配列をSEQ ID NO:2に示した。
一方、TR430g遺伝子のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:3)およびTR430gタンパク質のアミノ酸配列(SEQ ID NO:4)は、ともにこれまでに報告されたことがない新規な配列であった。
TR430aタンパク質は、第1〜22番アミノ酸からなるシグナルペプチド配列、およびその後に続く408アミノ酸からなる成熟タンパク質部分を有することを特徴とする(例えば、WO99/52924を参照)。このタンパク質はさらに、第51〜90番アミノ酸からなる腫瘍壊死因子受容体/神経成長因子受容体(TNFR/NGFR)のシステインリッチドメイン、第163(細胞外末端)〜186(細胞質末端)番アミノ酸からなる膜貫通ドメイン(TMドメイン)を有していることが知られている。このことから、本発明のTR430タンパク質は、細胞膜を貫通し、細胞外からの刺激を受容する細胞外ドメインとその刺激を細胞内部のシグナル伝達系に伝達する細胞内ドメインとを有する、TNFR/NGFR様のタンパク質であることがわかった。
2.TR430 mRNAの発現解析
TR430遺伝子発現の組織分布については、mRNAを定量することができる当該技術分野において既知の方法で調べることができる。TR430 mRNAの組織分布を調べるには、例えば、RT−PCR法、ノザンハイブリダイゼーション法などの方法を使用することができる。このような方法でTR430遺伝子の発現分布を調べた結果、本発明のTR430遺伝子の発現は末梢血白血球、脾臓に限局していることがわかった。この結果は、末梢リンパ球、脾臓および骨格筋で発現されており、心臓、脳および胎盤で弱く発現していると報告している以前の知見(WO99/52924)と一致している。
本発明で使用することができるRT−PCR法は、RNA依存型DNAポリメラーゼ、すなわち逆転写酵素(reverse transcriptase)を用いて、mRNAを鋳型としたDNAの合成反応をあらかじめ行い、次いでそのDNAを鋳型として使用するPCRを行う方法である。RT−PCR法は、たとえばSambrook and Russel,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,3rd edition(2001)中に記載される手順に従って、行うことができる。本発明のRT−PCR法においてファーストストランドcDNAを作成するために使用することができる逆転写反応のためのプライマーは、オリゴdTプライマーまたはランダムヘキサマープライマーである。
上述の逆転写反応により作成されたファーストストランドcDNAを用いたPCR反応において使用するプライマーは、TR430遺伝子cDNAの配列にアニールすることができる、15〜100塩基対の長さ、好ましくは15〜35塩基対の長さの配列からなる1組のプライマー対である。本発明においては、例えば、フォワードプライマーおよびリバースプライマーとして、それぞれ:
を好ましいRT−PCR用プライマーとして使用することができ、これによりSEQ ID NO:1の620番〜1255番ヌクレオチド部分を増幅することができる。
本発明で使用することができるノザンハイブリダイゼーション法は、たとえばSambrook and Russel,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,3rd edition(2001)中に記載される手順に従って行うことができる。概略すると、細胞から抽出したTR430mRNAを変性ゲル上で電気泳動した後、その核酸をニトロセルロース膜などに転写して、その膜上の標的配列を、当該配列にハイブリダイズできるプローブを使用して検出する。ノザンハイブリダイゼーション法において使用することができるプローブは、TR430mRNAの配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる配列を有するものである。
本発明において使用するプローブは、少なくとも22塩基対、好ましくは200〜1000塩基対、最も好ましくは200〜600塩基対の配列からなるプローブである。本発明において使用するプローブは、SEQ ID NO:1の150〜350番ヌクレオチド、400〜700番ヌクレオチド、等にハイブリダイズできるようなプローブであることが望ましい。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例としては、例えば、約25℃から約37℃のインキュベーション温度、約6×SSC(0.15M NaClおよび15mMクエン酸塩バッファー)から約10×SSCのハイブリダイゼーションバッファー濃度、約0%から25%のホルムアミド濃度、および約6×SSCの洗浄溶液、のような場合があるが、これには限定されない。高度にストリンジェントな条件の例としては、例えば、約55℃から約68℃のインキュベーション温度、約1×SSCから約0.1×SSCのバッファー濃度、約55%から約75%のホルムアミド濃度、および約1×SSC、0.1×SSC、もしくは脱イオン水からなる洗浄溶液、のような場合があるが、これらには限定されない。一般的に、ハイブリダイゼーションのインキュベーション時間は5分〜24時間であり、1もしくはそれ以上の洗浄工程を含み、および洗浄インキュベーション時間は約1〜15分である。
3.免疫原の調製
本発明においては、免疫原として、TR430タンパク質に対して実質的に特異的に反応する抗体を産生するための免疫原性を有するタンパク質を調製する。例えば、このような免疫原として、TR430aタンパク質(SEQ ID NO:2)そのもの、TR430gタンパク質(SEQ ID NO:4)そのもの、またはそれらの類似体を使用することができる。
ここで、TR430aタンパク質もしくはTR430gタンパク質の類似体とは、欠失、置換、付加により、これらのタンパク質のアミノ酸配列とは少なくとも1つのアミノ酸が異なっているタンパク質であって、同様の免疫原性を有しているものをいう。当該類似体は、同様の活性もしくは同様の免疫原性を有しているものであればその配列同一性(例えばアミノ酸配列にして60%、70%、80%、90%、95%、もしくは99%の配列同一性など)は問題とされない。さらに、この類似体は、アミノ酸残基数を特に限定するものではなく、SEQ ID NO:2のタンパク質(430アミノ酸残基)と同じ程度の長さを有するタンパク質、GSTなどの他のタンパク質と融合されてアミノ酸残基数が増加したキメラタンパク質、あるいはアミノ酸残基数が少なくとも4残基、好ましくは少なくとも8残基、より好ましくは少なくとも10残基程度の短いものであってもよい。したがって、本発明の類似体には、例えばTR430タンパク質のフラグメント、TR430の細胞外ドメイン(SEQ ID NO:2のアミノ酸26〜162番)のようなものが含まれるが、これには限定されるものではない。
本発明で使用することができるTR430タンパク質(SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:4)は、TR430遺伝子のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:3)を遺伝子工学的に発現して得たものであっても、またはヒト組織サンプル、例えば末梢血リンパ球から単離・精製したものであってもよい。さらに本発明で使用することができるTR430タンパク質の類似体は、上述したように遺伝子工学的に発現させたTR430タンパク質もしくは組織サンプルから単離・精製したものを、好ましいタンパク質分解酵素で分断することにより生じたフラグメントであっても、あるいは目的の配列を有するポリペプチドを人工的に合成すること、例えば目的の配列を有するポリペプチドをコードするヌクレオチドをin vitroで発現させること、もしくは固相ペプチド合成法などの化学的合成により調製してもよいが、これらには限定されない。
TR430タンパク質をTR430遺伝子のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:3)に基づいて調製する場合、Sambrook and Russel,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,3rd edition(2001)などに記載されているような、当該技術分野において周知の遺伝子工学的方法を使用することができる。具体的には、本発明においては、TR430タンパク質を、大腸菌発現系、昆虫細胞発現系、もしくは哺乳動物細胞発現系などを使用して発現させることができる。
例えば以下に記載する方法により、TR430タンパク質の細胞外ドメイン(SEQ ID NO:2またはSEQ ID NO:4のアミノ酸26〜162番)を大腸菌発現系を用いて発現させることができる。TR430タンパク質の細胞外ドメイン(アミノ酸番号26〜162)をコードする塩基配列を、プライマー:
を用いたPCRにより増幅し、増幅されたPCR産物をいったんpGEM−T Easyベクター(プロメガ社)にクローニングした。挿入された配列の確認後、このベクターを制限酵素EcoRVとSalIで切断し、得られた制限酵素断片を、同様に制限酵素EcoRVとSalIで切断したpET−32a(ノバジェン社)中にサブクローニングし、大腸菌チオレドキシン融合発現ベクターpET32a/TRexを構築した。
発現ベクターpET32a/TRexを大腸菌BL21(DE3)株に導入して形質転換し、終濃度1mM IPTGでタンパク質の発現を誘導し、当該大腸菌を37℃で培養することにより、目的とするチオレドキシン−TR430細胞外ドメイン融合タンパク質を発現させる。この発現タンパク質は不溶性であるため、発現誘導後の菌体からタンパク質を抽出した後、6M尿素溶液で溶解した。溶解液中の目的とする発現タンパク質をHiTrap Chelatingカラム(アマシャムファルマシアバイオテク社)を用いて製造者の指示に従い、吸着・溶出し、当該タンパク質の精製を行った。さらに溶出画分を100倍強の体積の50mM Tris−HCl(pH8)、0.1M NaCl、0.1mM 2−メルカプトエタノールに対して室温にて終夜透析し、続いて100倍強の体積の50mM Tris−HCl(pH8)、0.1M NaClに対して室温にて終夜透析した。透析画分を遠心分離して、目的とする発現タンパク質がほぼ単一バンドとして検出されるにまで精製された。
4.抗体の産生
本発明においては、上述したように調製した免疫原を使用して、TR430タンパク質またはその類似体に対して特異的に結合する抗体を産生することができる。本発明において、抗体という用語は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体のいずれをも含む。このような抗体は、当該技術分野において周知の方法に従って調製することができる。
ここで、TR430タンパク質またはその類似体に特異的に結合する抗体とは、前記タンパク質またはその類似体上に存在するいずれかのペプチド部分に対しては結合するが、それ以外の配列を有するペプチド部分に対しては実質的に結合することができない抗体のことをいう。このような特徴を有する抗体は、例えば細胞膜表面のTR430タンパク質またはその類似体を特異的に検出するため、もしくは当該タンパク質またはその類似体に結合してその機能を調節するため、に使用することができる。ここで当該タンパク質またはその類似体の機能の調節とは、当該タンパク質またはその類似体自体を活性化または不活性化することのみならず、当該タンパク質またはその類似体自体の活性化または非活性化した結果として細胞内部で生じるシグナル伝達物質を活性化または非活性化することをも含む概念をいう。
この抗体は、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ等の動物を、上述したように調製した免疫原を用いて免疫化することにより作成する。免疫化する際には、抗体を産生させる動物の免疫活性を増強するために、アジュバントとともに投与することができる。アジュバントの例としては、Martin,REMINGTON’S PHARM.SCI.,15th Ed.(Mack Publ.Co.,Easton(1975))を参照することができる。アジュバントとして、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、もしくはアルミニウムアジュバントなどのいずれをも使用することができる。油中水型エマルジョンの例としては、フロイント(Fleund)の完全アジュバント、フロイントの不完全アジュバントなど、水中油型エマルジョンの例としてはRIBIアジュバントシステム(RIBI Immunol.Res.Inc.)など、そしてアルミニウムアジュバントの例としては硫酸アルミニウムカリウム、などを使用することができるが、これらのものに限定されるものではない。
ポリクローナル抗体は、当該技術分野において周知の方法により作製することができる(Current Protocol in Molecular Biology(前掲))。具体的には、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ等の動物を、上述したように調製した免疫源と上述したアジュバントとを混合して投与、免疫化することにより、ポリクローナル抗体を作成する。前記動物を数回にわたり免疫化した後、動物の血液を微量採取し、TR430タンパク質と実質的に特異的に結合するという特徴を有する抗体が実際に産生されていることを確認する。動物血液中に目的とする抗体が産生されている場合には、その動物から得た血清を、プロテインAカラム、抗原吸着カラム、ゲル濾過カラム、イオン交換カラム、逆相カラムなどを用いて精製することにより、目的とするポリクローナル抗体を得ることができる。
ポリクローナル抗体は、例えば、酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)などの酵素イムノアッセイ(EIA)、ウェスタンブロット法、およびフローサイトメトリーに使用することができ、あるいは細胞培養上清中に添加して培養細胞の活性を調節すること、そして生体内に投与して標的となる細胞の活性を調節すること、当該技術分野で周知の方法に従った免疫組織化学、などにも使用することができるが、これら以外の用途に使用することもできる。
モノクローナル抗体は、当該技術分野において周知の方法により作製することができる(Current Protocol in Molecular Biology(前掲))。免疫化した動物がマウスの場合、まず、上述したように調製した免疫原をアジュバントとともにマウスに数回にわたり投与し、免疫化を行う。数回の免疫化の後、前記マウスの血液を微量採取し、TR430タンパク質と実質的に特異的に結合するという特徴を有する抗体が実際に産生されていることを確認する。マウス血液中に目的とする抗体が産生されている場合には、マウスを犠死させて脾細胞を単離し、マウス由来のミエローマ細胞と融合させてハイブリドーマ細胞を得る。このようにして得られたハイブリドーマ細胞のうち、標的タンパク質であるTR430タンパク質もしくはその類似体に特異的に結合する抗体を産生することができるハイブリドーマ細胞をクローン化する。
次いで、このようにして得られたハイブリドーマ細胞を培養条件下で培養してその培養上清を採取するか、もしくはハイブリドーマ細胞をマウス腹腔に投与して当該マウス腹腔内に貯留する腹水を採取する。得られた培養上清もしくはマウス腹水を、プロテインAカラム、抗原吸着カラム、ゲル濾過カラム、イオン交換カラム、逆相カラムなどを使用して精製することにより、マウスモノクローナル抗体を得ることができる。
モノクローナル抗体は、例えば、ELISA、RIA、FIAなどのEIA、免疫沈降法、ウェスタンブロット法、およびフローサイトメトリーに使用することができ、あるいは細胞培養上清中に添加して培養細胞の活性を調節すること、そして生体内に投与して標的となる細胞の活性を調節すること、当該技術分野で周知の方法に従った免疫組織化学、などにも使用することができるが、これら以外の用途に使用することもできる。
5.抗体を用いたTR430aの発現解析
本発明者は、上述した方法により調製した抗体を用いて、TR430タンパク質の発現解析を試みた。目的の抗体を使用してTR430タンパク質の発現解析を行うためには、免疫組織化学、フローサイトメトリー、免疫沈降法、ウェスタンブロッティング法などの方法を使用することができる。
固型組織におけるTR430タンパク質の発現解析を行う場合、この抗体を用いて免疫組織化学を行うことが好ましい。免疫組織化学の手法は、当該技術分野において周知であり、例えばCurrent Protocol in Molecular Biology(前掲)などに記載される方法に従って、例えば、パラフィン固定組織切片、細胞塗沫もしくは凍結組織切片を使用して行うことができる。パラフィン固定切片を使用する場合には脱パラフィンした後、細胞塗沫は細胞をメタノール、パラホルムアルデヒドなどで固定化した後、凍結組織切片を使用する場合にはコンパウンドを除去した後、TR430タンパク質またはその類似体に特異的に結合する抗体を組織切片に接触させて、続いてこの抗体を二次抗体もしくはアビジン−ビオチンシステムなどを使用して検出することにより、TR430タンパク質が当該組織で発現しているかどうかを確認することができる。
血球系細胞や培養細胞などの浮遊系細胞におけるTR430タンパク質の発現解析を行う場合、例えば、この抗体を用いてフローサイトメトリー、免疫沈降法などを行うことが好ましい。例えばフローサイトメトリーを行う場合、リン酸生理食塩水(PBS)/2%牛胎児血清(FBS)中に懸濁した細胞(例えば、106/100μL)に対して目的とする抗体を添加し、細胞に抗体を結合させる。遠心分離後、PBS/2%FBSで再懸濁した後、ローダミン(Rhodamine)、Cy3、FITCなどの蛍光色素でラベルされた適量の二次抗体を添加して、細胞に結合した目的の抗体と結合させる。このように処理した細胞をFACSCalibur(ベクトンディキンソン社)を用いて解析することにより、細胞表面にTR430タンパク質が発現しているかどうかについてを解析した。
本発明のTR430遺伝子は、多種類のヒト組織の中でも、主として末梢血リンパ球で発現されていることが確認された(図1)。この結果は、以前にWO99/52924においても明らかにされている知見と一致する。
本発明においてはさらに末梢血リンパ球に含まれる多種類の細胞のうちどの細胞で発現されているかを明らかにするため、FITCラベルされた抗ヒトCD3もしくは抗ヒトCD19抗体などの抗体も用いて、ヒト末梢血リンパ球についてのフローサイトメトリーを行った。その結果、TR430タンパク質は、B細胞上に発現していることが初めて明らかになった(図2)。
さらに本発明においてヒト白血病細胞株におけるTR430タンパク質の発現を上述したフローサイトメトリーにより調べたところ、B細胞系列以外の細胞株6例中、5例においてTR430タンパク質の発現が同定された(図3)。この知見および本願発明のTR430遺伝子がヒトの眼由来のレチノブラストーマ細胞のcDNAから単離されたことから判断して、本発明のTR430タンパク質は、広く腫瘍化した細胞に発現していることが示唆される。
本発明の一態様において、本発明のタンパク質の上述する性質を利用することにより、上述した方法により得られた抗体を、腫瘍化した細胞の検査、診断、抗腫瘍治療中の予後観察に利用することができる。すなわち、本発明の抗体を用いて、被検体体内における腫瘍化した細胞の存在を検出することができる。具体的には、
(i)被検体から採取した被検細胞に対してTR430タンパク質を特異的に認識する抗体、およびB細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体を適用すること;および;
(ii)B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体に対しては陰性であるが、TR430タンパク質を特異的に認識する抗原に対しては陽性である細胞を検出すること;
により、被検細胞中に腫瘍化した細胞が存在することを検出することができる。
本発明の一態様において、被検細胞が浮遊細胞である血液細胞の場合、
(i)被検体から採取した被検血液細胞に対して、TR430タンパク質を特異的に認識する抗体、およびB細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体を使用してフローサイトメトリーを行うこと;および;
(ii)B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体に対しては陰性であるが、TR430タンパク質を特異的に認識する抗原に対しては陽性である細胞を検出すること;
により、被検血液細胞中に腫瘍化した細胞が存在することを検出することができる。
本発明の別の態様において、浮遊細胞もしくは固型組織からのバイオプシーなどを塗沫の状態で使用する場合、
(i)被検体から採取した被検細胞をスライドグラス上に固定し、この被検細胞に対してTR430タンパク質を特異的に認識する抗体、およびB細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体を適用すること;および;
(ii)B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体に対しては陰性であるが、TR430タンパク質を特異的に認識する抗原に対しては陽性である細胞を検出すること;
により、被検細胞中に腫瘍化した細胞が存在することを検出することができる。
本発明のさらに別の態様において、切除されたヒト固型組織を用いる場合、
(i)被検体から採取した被検組織切片に対して、TR430タンパク質を特異的に認識する抗体、およびB細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体を適用すること;および;
(ii)B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体に対しては陰性であるが、TR430タンパク質を特異的に認識する抗原に対しては陽性である細胞を検出すること;
により、被検組織切片中に腫瘍化した細胞が存在することを検出することができる。
本発明において腫瘍化した細胞は特定のものには限定されず、例えば血液細胞の腫瘍化した細胞としては白血病細胞、骨髄性白血病細胞、リンパ球系系白血病細胞、などが存在し、腫瘍化した固型組織由来細胞としてはレチノブラストーマ細胞、小細胞肺癌細胞、大細胞肺癌細胞、肝癌細胞、腎臓癌細胞、胃癌細胞、黒色腫細胞、大腸癌細胞、膵癌細胞、前立腺癌細胞、などが存在するが、これらには限定されない。B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体としては、CD19、CD20、CD22、などが知られているが、これらには限定されない。
本発明のさらに別の態様においては、TR430タンパク質を特異的に認識することができる抗体、およびB細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体を含む、腫瘍化した細胞の検出キットを提供することもできる。このキットは、フローサイトメトリー、免疫組織化学、などに使用することができる。したがって、フローサイトメトリーに使用することができるように、キットに含まれるこれらの抗体に対して蛍光色素を直接結合させてもよく、あるいはこれらの抗体を特異的に認識することができる蛍光色素結合二次抗体をキット中に含むこともできる。あるいは、免疫組織化学において使用することができるように、キットに含まれる抗体に対してホースラディッシュペルオキシダーゼ、ストレプトアビジン、アルカリホスファターゼを直接結合させてもよく、あるいはホースラディッシュペルオキシダーゼ、ストレプトアビジン、アルカリホスファターゼを結合させた、これらの抗体を特異的に認識することができる二次抗体をキット中に含むこともできる。
6.B細胞におけるシグナル伝達経路の解析
上述したように、TR430タンパク質は、末梢血B細胞およびヒト白血病細胞などの腫瘍化した血液細胞の細胞表面に発現する、1回膜貫通型のTNFR/NGFRファミリーに属するタンパク質であることが明らかになった。本発明では次いで、このTR430タンパク質を、上述した方法により得られた抗体で刺激することにより、TR430発現細胞中においてどのような細胞内シグナル伝達反応が生じるかについて調べることができる。
B細胞は、骨髄に由来する抗体産生細胞の前駆細胞であり、細胞膜表面上に抗原特異的受容体でもある免疫グロブリン(B細胞抗原受容体、以下BCRという)を保有している。B細胞はBCRに特異的なリガンドによる刺激を受けると、B細胞の膜上に発現する共受容体(co−receptor)と会合または協同し、それにより初めてBCRを介する外部からのシグナルを細胞内部に伝達する。このように共受容体がBCRシグナルを制御することにより、B細胞は強力に反応すべき抗原に対しては強力に反応し、一方で反応すべきでない抗原に対しては反応しなくなる。
B細胞上に発現するTNF受容体スーパーファミリーに属する分子CD40、TACI、BCMAからのシグナルは、BCRからのシグナルを修飾し、B細胞の運命を決定することも知られている(Gross et al.(2000)Nature 404,995;Bulow and Bram(1997)Science 278,138;Moore et al.(1999)Science 285,260;Thompson et al.(2000)J.Exp.Med.192,129;Baker and Reddy(1998)Oncogene 17,3261)。TNFRからの刺激が細胞内部でどのようなシグナル伝達を経由するかについては従来報告されており、TRADDおよび/またはRIPを介したTRAF2の活性化(TNFRI)もしくはTRAF2の直接的な活性化(TNFRII)に引き続いて、NIK、IκBなどを介して、その一つの結果としてNF−κBの活性化が生じることがわかっている。
本発明において、上述した方法により産生される抗体を使用して、細胞表面に発現するTR430タンパク質を刺激することにより、末梢血B細胞あるいは腫瘍化した細胞などにどのような刺激が伝達されるかを調べることができる。上述した従来の知見から、TR430タンパク質の刺激とNF−κBの活性との間に何らかの関係があると推測される。
TR430タンパク質とNF−κB活性との間にどのような関係があるかを調べるため、本発明の一態様において、TR430遺伝子を一過性に導入し過剰発現させた細胞において、NF−κBレポーターアッセイを行うことができる。例えば、上述した方法により産生されたポリクローナル抗体が、NF−κB結合部位を有するプロモーターを活性化できるかどうかを、ホタルルシフェラーゼ遺伝子の発現増強をレポーターとして、調べることができる。TR430遺伝子を一過性に導入し過剰発現させるために使用することができる細胞としては、例えばヒト胎児腎細胞株293細胞、HeLa細胞、Jurkat細胞、などを使用することができる。
TR430タンパク質を一過性に導入し過剰発現させた細胞を本発明の抗体で刺激したところ、細胞内部で、最終的にNF−κBの活性が著しく上昇することがわかった(図5)。このことから、当該細胞表面に存在するTR430タンパク質の細胞外ドメインを、本発明の抗体により刺激すると、その刺激が細胞内部に伝達され、最終的にNF−κB活性が著しく増大することが示唆される。このことからまた、TR430タンパク質は、細胞外からの何らかの未知のシグナルに対する受容体として機能していることが示唆される。このB細胞内部で活性化されるNF−κB(核因子κB)は、B細胞の生存、増殖に中心的な転写因子として機能していることが知られている(Grumont et al.(1999)Genes Dev 13,400;Franzoso et al.(1997)Genes Dev.11,3482;Grumont et al.(1998)J.Exp.Med.187,663;Kontgen et al.(1995)Genes Dev.9,1965)。
本発明の一態様において、上述した抗体によるTR430タンパク質への刺激が、細胞内部においてどのようなシグナルカスケードの活性化を引き起こすのかを調べるために、本発明において、酵母2ハイブリッド(Two−Hybrid)スクリーニングを行うことができる。この方法を用いることにより、例えば、TR430タンパク質の細胞内ドメイン(187〜430番アミノ酸部分)に対して選択的に結合することができるタンパク質を選択することができる。
本発明の酵母2ハイブリッドスクリーニングは、例えば、TR430細胞内ドメインをコードする塩基配列をLexA DNA結合ドメインプラスミド(pBTM118)にクローニングして囮タンパク質発現ベクターを構築し、pACT2にクローニングされたヒト末梢血白血球ライブラリ(クローンテック社)ともにレポーター酵母株L40に導入することにより行うことができる。実際的には、例えばMATCHMAKER Two−Hybrid System(クローンテック社)などの商業的に入手可能なキットを、製造者の指示書に基づいて使用して行うことができる。
上述したような酵母2ハイブリッドスクリーニングを行ったところ、2種類のキナーゼ、TRAK1(TR430−Associated Kinase 1)およびTRAK2が、TR430タンパク質に選択的に結合することができるタンパク質として見出された。これらのタンパク質をコードする遺伝子を配列決定し、配列相同性に関して検索したところ、TRAK1はGenBankに受託番号AF099989として登録されているヒトSte−20関連キナーゼ、SPAKのヌクレオチド配列(SEQ ID NO:9)と同一の配列を有していることがわかった。TRAK2は、同様に、GenBankに受託番号AB017642として登録されているヒト酸化ストレス応答性分子1(oxidative−stress responsive 1)のヌクレオチド配列(SEQ ID NO:10)と同一の配列を有していることがわかった。
さらに、上述したように同定されたキナーゼ、TRAK1およびTRAK2から、さらにその下流においてどのようなシグナルカスケードを形成しているのかについて、例えば免疫沈降法、リン酸化タンパク質の定量など、Current Protocol in Molecular Biology(前掲)に記載された方法などを使用して調べることができる。
サイトカイン受容体を介したNF−κBの活性化において、TRAFファミリータンパク質もしくはNIKの変異体がドミナントネガティブ分子として阻害的に働くことが示されている(Malinin et al.(1997)Nature 385,540)。このような研究結果から、本明細書の先に述べた様に、サイトカイン受容体シグナルによるNF−κB活性化に際してはTRAFファミリータンパク質およびNIKが重要な働きをしていることが知られている。
本発明の一態様においては、上述のNF−κBレポーターアッセイ、および免疫沈降法、リン酸化タンパク質の定量など、Current Protocol in Molecular Biology(前掲)に記載された方法などを使用して、TRAF2および/またはNIKの活性化または不活性化を介してNF−κB活性の調節に関与しているかどうかについて検討することができる。TRAF2のドミナントネガティブ体、NIKのドミナントネガティブ体は、TR430タンパク質によるNF−κB活性化を阻害した。したがって、細胞表面TR430からのシグナルは、TRAF2、そしてNIKが関与するカスケードにより、最終的にNF−κBに刺激を伝達することが示唆される。
7.TR430タンパク質のリガンドの同定
TNF受容体スーパーファミリーに属する分子BCMA、TACIに対するリガンドとして、TNFファミリーに属する分子であるAPRIL(a proliferation−inducing ligand)やBLySが知られている。このうち、APRILは血清非存在下での癌細胞の増殖をin vitroで促進し、APRILを過剰発現させたNIH−3T3株は、ヌードマウスにおいて高率で腫瘍形成を引き起こすことが知られている。また、BCMA可溶型受容体は、APRILによる細胞増殖を抑制し、ヌードマウスにおける癌増殖を抑制する。これらのことより、APRILとその受容体は癌増殖に関わる重要な因子である、と考えられている(Hahne et al.(1998)J.Exp.Med.188,1185;Rennert et al.(2000)J.Exp.Med.192,1677;Ware(200)J.Exp.Med.192,F35)。一方で、APRILはBCMA、TACIともに発現していない癌細胞の増殖を促進することから、APRILをリガンドとする別の受容体の存在が示唆されている(Ware(200)J.Exp.Med.192,F35)。
TR430タンパク質は白血病細胞株で高確率でその発現が検出されたこと(図3参照)、および、TR430タンパク質の刺激によりNF−κBの活性化が起こることから(図5参照)、本発明者は、TR430がAPRIL受容体の候補である可能性があると考え、その検討を行った。
本発明においては、TNF受容体スーパーファミリーに属する分子のリガンドであるAPRIL、BLySを用いて、TR430に対する刺激活性を有しているか否かについて、HEK293細胞におけるAPRILまたはBLySとTR430との一過的共発現系で、これらのリガンドによる刺激の結果、NF−κBの活性化が生じるかどうかを指標にして、評価した。
HEK293細胞を使用するAPRILまたはBLySとTR430との一過的共発現系は、APRILまたはBLyS発現プラスミドをそれぞれTR430発現プラスミドと同時にHEK293細胞に導入することにより作成した。
BLySとTR430とをHEK293細胞に共発現した場合には、TR430の活性化によるNF−κB活性化レベルを刺激しなかった。その一方で、APRILとTR430とをHEK293細胞に同時に発現させると、NF−κBレポーター活性は増強した(図8)。BLySがTR430を発現するHEK293細胞においてNF−κB活性を増大することができなかった、という事実は、BLySがTR430を刺激しないことと共に、この細胞がBCMA、TACI分子を発現していないことを示す。その一方で、APRILとTR430とを共発現させた場合には、当該HEK293細胞におけるNF−κBが活性化されるという事実は、BCMA、TACIを発現していない細胞においても、APRILによりTR430が刺激され、その後の細胞内シグナル伝達が機能し、結果的にNF−κBが活性化される、という経路を示唆する。したがって、APRILとTR430とがこれまで知られていなかったリガンド−受容体関係を有していることが推測される。すなわち、TR430に対する未知リガンドがAPRILであると推測される。
本発明者はさらにAPRILが血清非存在下で増殖を支持するJurkat細胞において、TR430が発現されており、その一方でBCMA、TACIは発現していないことをノーザンブロット法で確認した(図9)。この知見もまた、TR430に対する未知リガンドがAPRILであるという推測を支持するものである。
さらに、本発明者は、APRILとTR430が結合することを一過的共発現系での免疫沈降法により確認した(図10)。これらの結果は、TR430がAPRILの受容体であることを示しており、このことから、可溶性TR430受容体や中和抗体、もしくは低分子化合物などによりTR430機能を阻害できれば、APRIL刺激によっておこる癌細胞の増殖促進、B細胞の異常増殖に基づく疾病を抑制する効果があることが示唆される。
8.TR430タンパク質の機能を調節する化合物の単離スクリーニング方法
本発明はまた、TR430タンパク質の機能を調節する候補化合物をスクリーニングする方法を提供することができる。本発明で提供することができるスクリーニング方法は、
(i)TR430タンパク質を発現する細胞に候補化合物を接触させ;
(ii)候補化合物を接触させたTR430タンパク質を発現する細胞、および候補化合物を接触させていないTR430タンパク質を発現する細胞との間で、両細胞内部でのNF−κB転写活性を比較し;
(iii)候補化合物の接触によりNF−κB転写活性化を調節する程度を検出し;そして
(iv)NF−κB転写活性化を調節する化合物を選択する;
ことを含む。工程(i)を行う前に、TR430タンパク質を発現する細胞を、あらかじめTR430アゴニストを添加することにより活性化させてもよい。TR430アゴニストによる活性化により、候補化合物によるTR430タンパク質の機能の調節の程度をより明瞭に検出することができる。
上記工程(i)において使用するTR430タンパク質を発現する細胞は、例えばY79などのヒト培養細胞株や末梢血B細胞、前述した腫瘍化した細胞などのTR430タンパク質をもともと発現する細胞であってもよく、もしくはもともとはTR430タンパク質を発現していないがTR430遺伝子を導入して形質転換した細胞であってもよい。
候補化合物がNF−κB活性を調節する程度は、NF−κBの活性化に直接的に機能するIκBのリン酸化および分解、NF−κB結合部位を有するDNAに結合する核タンパク質の量を検出することにより、測定することができる。もしくは、NF−κB転写活性化により発現を誘導されるレポーターをTR430タンパク質を発現する細胞に導入し、候補化合物により活性化されたNF−κBがレポーターの発現を誘導する程度を検出することもでき、また同様にして候補化合物によるNF−κB活性化抑制をレポーターの発現を抑制する程度として検出することもできる。現在使用することができるレポーターとして、例えばNF−κB活性化をルシフェラーゼ活性として検出可能なpNFkB−Luc(ストラタジーン社)などを使用することができるが、これらには限定されない。
TR430タンパク質を介したシグナル伝達を調節する候補化合物は、TR430タンパク質の細胞内ドメインとTRAK1を候補化合物の存在下で接触させるか、または、TR430タンパク質の細胞内ドメインとTRAK1を接触させた後にさらに候補化合物と接触させることにより、TR430タンパク質細胞内ドメインとTRAK1の結合を調節するかどうかに基づいて選択することができる。
タンパク質相互作用の調節を検出するためには、免疫沈降法、ELISA法、BIACORE(アマシャムファルマシア社)等の生体分子間相互作用を用いた方法、などを用いることができる。タンパク質は天然の発現細胞から精製でき、また大腸菌、動物細胞や昆虫細胞を宿主とした組み換えタンパク質として発現させ、精製して用いることもできる。公知の方法によりタンパク質を緑色蛍光タンパク質(GFP)などの蛍光タンパク質、各種酵素、免疫的なタグを用いて標識しておくことにより、タンパク質間相互作用の検出を容易にすることができる。また、酵母または動物細胞を宿主とした2ハイブリット法(クローンテック社)などを用いてタンパク質相互作用の調節を検出することもできる。
動物細胞においてTR430タンパク質とTRAK1組み換えタンパク質を同時に発現させ、その相互作用を免疫沈降法により検出できる(図6)。一方の組み換えタンパク質を固相化し、これに結合するタンパク質量を酵素免疫学的に検出することもできる。たとえば、TR430タンパク質細胞内ドメインをGST融合タンパク質として発現精製し、直接もしくは抗GST抗体などをもちいて間接的に固相化する。これにFLAGタグをつけたTRAK1を加え、候補化合物とともにインキュベーションする。洗浄後、固相化したTR430タンパク質細胞内ドメインに結合するTRAK1の量をFLAGタグを認識する抗体を用いて検出する。固相化する分子を入れ替えても同様にタンパク質相互作用に対する作用を評価でき、タグの種類、融合タンパク質の種類をかえて実施することもできる。
TRAK1とTR430タンパク質細胞内ドメインの相互作用を酵母2ハイブリット法を用いて検出できる。たとえば、TR430細胞内ドメイン/LexA DNA結合ドメイン融合タンパク質を発現させるプラスミドと、TRAK1/GAL4転写活性化ドメイン融合タンパク質を発現させるプラスミドをレポーター株に導入し、相互作用をβガラクトシダーゼ活性として検出できる(図7)。
本発明の別の態様においては、上述したスクリーニング方法により得られた化合物を提供することもできる。このような化合物は、TR430タンパク質を介して当該TR430タンパク質を発現する細胞の機能を調節することができる。ここでTR430タンパク質を発現する細胞の機能とは、TR430タンパク質を刺激することにより細胞内部でNF−κB活性の増大または減少が関連する機能をいう。より具体的には、NF−κB活性の増大または減少が関連する機能とは、B細胞の増殖・分化・生存、抗体産生、抗体のサブクラススイッチング、腫瘍化した血液細胞の増殖・生存、などのことをいうが、これらには限定されない。
あるいは、候補化合物の存在下でTRAK1のキナーゼ活性を検出し、タンパク質リン酸化を調節するかどうかに基づいてNF−κB活性を調節する候補化合物を選択することができる。
キナーゼ活性を検出するためには、反応系において[γ32P/33P]ATPを用いることにより、放射活性的に検出することができる。リン酸基の転移を受けるタンパク質としては、TRAK1を使用することができ、あるいはミエリン塩基性タンパク質(MBP、Myelin Basic Protein)、PHAS−I(Phosphorylated Heat and Acid Stable Protein Regulated by Insulin)などの外来性タンパク質を基質として使用することもできるが、これらに限定されない。
これらの場合においては、反応後の酸不溶画分に取り込まれたラジオアイソトープ量を定量することにより、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行った後にオートラジオグラフィーを行うことにより、タンパク質のリン酸化を評価することもできる。あるいは、シンチレーションプロキシミティアッセイ(SPA、Scintillation Proximity Assay、アマシャムファルマシア社)や、マルチスクリーンアッセイシステム(MultiScreen Assay System、ミリポア社)を使用して、スクリーニングをハイスループット化することもできる。
9.TR430タンパク質の機能に基づく医療用途
本発明の一態様においては、TR430タンパク質に結合する抗体もしくは本発明のスクリーニング方法により得られた化合物を使用して細胞表面に発現するTR430タンパク質を刺激し、細胞内部のNF−κBの転写活性化を調節することができる。また、本発明のスクリーニング方法により得られた化合物を使用して、TR430タンパク質を刺激して生じるシグナルを媒介するタンパク質の機能を調節し、NF−κBの転写活性化を調節することができる。その結果、これらの抗体もしくは化合物によりB細胞あるいは腫瘍化した細胞の発現する機能を調節することができ、NF−κB活性の増大もしくは減少と関連する疾患の治療などを目的として利用することもできる。
本発明において、B細胞の発現する機能という用語は、B細胞自身の増殖機能、抗体産生機能、生存機能などについて言及するが、これらには限定されない。本発明において、腫瘍化した細胞の発現する機能という用語は、その細胞自身の増殖機能、生存機能などについて言及するが、これらには限定されない。またこれらの細胞の機能の調節という用語は、上述した細胞の機能を増強する場合、抑制する場合の両方の概念に言及する。したがって、これらの細胞の機能を調節することは、具体的には、例えば、これらのB細胞もしくは腫瘍化した細胞自身の増殖機能の増強もしくは抑制、B細胞の抗体産生機能の増強もしくは抑制、生存機能の増強もしくは抑制などが含まれる。
NF−κBからIκBが遊離してNF−κBが核内に移行すると、主に炎症・免疫応答に関わる遺伝子、例えば免疫グロブリン遺伝子の他、IL−2遺伝子、IL−2受容体α遺伝子などの様々な遺伝子、の発現を制御することが知られている(Janin et al.,(1995)Curr.Opin.Immunol.7,333−342)。この他にも、NF−κBはアポトーシスの制御だけでなく、ボディープラン(Mercurio et al.,(1999)Curr.Opin.Cell Biol.11,226−232;Yin et al.,(1999)Trend Genet.15,229−235)にも関与していることが知られている。
マウスでは、TNF受容体様分子からの過剰な刺激が与えられた場合、リンパ節症、プラズマ細胞増加症、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患様の症状を引き起こすことがわかっている(Khare et al.(2000)Pro.Natl.Acad.Sci.USA 97,3370−3375;Gross et al.,(2000)Nature 404,995−999)。これらの疾患は、本来アポトーシスにより除去されるべき細胞群の細胞死プログラムがTNF受容体様分子からの生存シグナルにより阻害されるためであると考えられており、同様の機構が腫瘍細胞の生存にも関与しているのではないかと示唆されている(Laabi and Strasser(2000)Science 289,883;Romano et al.(2000)Leuk Lymphoma 36,255;Furman et al(2000)J.Immunol.164,2200;Romano et al.(1998)Blood 92,990)。
上述したように、本発明の一態様においては、TR430タンパク質に結合する抗体もしくは本発明のスクリーニング方法により得られた化合物を使用して、細胞内部のNF−κBの転写活性化を調節し、その結果これらの抗体もしくは化合物をNF−κB活性の増大もしくは減少と関連する疾患の治療などを目的として利用することもできる。
抗体を患者の治療目的で用いる場合には、抗体自体の免疫原性が少ないことから、ヒト抗体またはヒト化抗体を使用することが好ましい。ヒト抗体は、免疫系をヒトのものと入れ換えたマウス(例えば、Functional transplant of megabase human immunoglobulin loci recapitulates human antibody response in mice,Mendez,M.J.et al.Nat.Genet.15:146−156,1997参照)に免疫することにより調製することができる。また、ヒト化抗体は、モノクローナル抗体の超可変領域を用いた遺伝子組み換えによって調製することができる(Methods in Enzymology 203,99−121,1991)。
本明細書中で細胞内部のNF−κB活性を増大するとは、外部からTR430タンパク質を刺激することにより細胞内部にシグナルが形成され、IκBのリン酸化を介して、標的遺伝子の活性化を引き起こす程度に、NF−κBの転写因子としての活性が高まった状態をいう。B細胞中においてNF−κB活性が増大した場合、B細胞分化、抗体のサブクラススイッチング、生存能の増強、などの機能を発揮することが知られている。
一方、本明細書中で細胞内部のNF−κB活性を低下するとは、IκBのリン酸化が生じることなく、標的遺伝子の活性化を引き起こす程度にまでNF−κBの転写因子としての活性が亢進していない状態、もしくはそれ以下の活性を示す状態をいう。例えば、B細胞中においてNF−κB活性が低下した場合、アポトーシスなどの現象が生じることが知られている。
したがって、TR430タンパク質刺激によってもたらされるNF−κB活性化を中和できるTR430タンパク質に特異的に結合することができる抗体は、本来はアポトーシスにより除去されるべき細胞が細胞内部でのNF−κB活性が増大するために生存することにより生じる疾患を治療するために用いることができる。細胞内部のNF−κB活性の増大と関連する疾患としては、リンパ節症、プラズマ細胞増加症、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、癌、などが知られているが、これらには限定されない。
本発明の一態様において、本発明のTR430タンパク質に対して特異的に結合することができる抗体を治療的有効量で含む医薬組成物を提供することができる。このような医薬組成物は、細胞内部でのNF−κB活性の増大もしくは減少と関連する疾患を治療するために用いることができる。
上述した抗体を含む医薬組成物は、皮下投与及び非経口投与を含むいずれかの適当な投与経路から投与することができる。好ましくは非経口投与により被検体に投与する。非経口投与の例には静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与および腹腔内投与などが含まれる。本発明においては、静脈内投与および腹腔内投与が好ましい。医薬組成物中で投与する1回当たりの抗体の治療的有効量は、典型的には患者の体重1kg当り約0.2〜20mgの範囲であってよい。しかしながら、投与量および投与方法は主として抗体を含む医薬組成物の用途、治療すべき患者の年齢、体重、および患者の症状等を含む状況を考慮して医師により決定されるものであり、上述した投与量および投与方法には限定されない。
非経口投与のためには、抗体は一般に医薬的に許容可能なビヒクルと共に単位投与剤形として、例えば溶液剤、懸濁剤、乳剤などに製剤化される。この様なビヒクルは本質的に非毒性である。この様なビヒクルの例には水、塩溶液、リンゲル溶液、デキストロース溶液、および5%ヒト血清アルブミンが含まれる。非水ビヒクル、例えば硬化油及びオレイン酸エチルを使用することもできる。キャリヤーとしてリポゾームを使用することができる。例えば、抗体は典型的にはこの様なビヒクル中に約0.1mg/ml〜100mg/mlの濃度で製剤化される。
本発明の別の一態様において、本発明のスクリーニング方法により得られた化合物を治療的有効量で含む医薬組成物を提供することができる。このような医薬組成物は、細胞内部でのNF−κB活性の増大もしくは減少と関連する疾患を治療するために用いることができる。
上述した化合物を含む医薬組成物は、皮下投与及び非経口投与を含むいずれかの適当な投与経路から投与することができる。経口投与には舌下投与、胃内投与、小腸内投与などが含まれる。非経口投与の例には静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与および腹腔内投与などが含まれる。本発明においては、静脈内投与および腹腔内投与が好ましい。医薬組成物中で投与する1回当たりの化合物量は、0.01〜100mg、好ましくは0.1〜50mgであり、1日当たり1回〜3回投与することが好ましい。しかしながら投与量および投与方法は、投与すべき化合物の種類、化合物を含む医薬組成物の用途、治療すべき患者の年齢、体重、および患者の症状等を含む状況を考慮して医師により決定されるものであり、これらには限定されない。
実施例
以下に実施例を提供する。これらの実施例は本発明を具体的に説明するために記載するものであり、本発明の技術的範囲を限定するために記載するものではない。
実施例1:遺伝子・タンパク質構造の解析
シグナル配列、Pfam TNFR/NGFR Cysリッチモチーフ、一回膜貫通ドメインを有するTNR受容体スーパーファミリーに属するサイトカイン受容体分子を、Y79細胞株(理研細胞銀行より入手)由来のcDNAライブラリより、クローニングした。配列解析の結果、アリルの違いに由来すると考えられる二種類の転写産物を同定した。これらの遺伝子の一つがコードするTR430a(SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2)は、WO99/52924に記載されているT129と同一分子であった。TR430g(SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4)はT129タンパク質のアミノ酸配列、すなわちTR430aタンパク質のアミノ酸配列の、アミノ酸残基187番目のLysがGluに、273番目のHis残基がArgへ置換したアミノ酸配列をコードするクローンであった。
実施例2:RT−PCRによる発現解析
Human MTC Panel(クローンテック、カタログ番号K1420−1、K1421−1、K1425−1)を用い、TR430遺伝子のRT−PCR法による組織発現解析を行った。増幅の際に用いたプライマーは以下の通りである:
耐熱性DNAポリメラーゼとしてLA Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造)を用い、製造者の指示に従い、反応液を調製した。プライマーの終濃度は400nM、鋳型cDNAの容量は12.5μlあたり0.5μlであった。PCR反応サイクルは、94℃ 1minの後、94℃ 30秒間、60℃ 30秒間、72℃ 1分間を1サイクルとして32サイクル行った。PCR生成物をアガロースゲル電気泳動により解析した結果を図1に示す。遺伝子発現は、末梢血白血球、脾臓に限局していたことから、TR430遺伝子は血球系細胞で優勢に発現していることが示唆された。
実施例3:受容体細胞外ドメインに対するポリクローナル抗体の作製
抗原として用いる受容体細胞外ドメインタンパク質を、大腸菌発現系により、以下の様に調製した。TR430タンパク質の細胞外ドメイン(アミノ酸番号26−162)をコードする塩基配列を、プライマーWALT−NfとWALT−Nrを用いたPCRにより増幅し、いったんpGEM−T Easyベクター(プロメガ社)にクローニングし配列確認を行った。配列の確認後、このベクターを制限酵素EcoRVとSalIで切断し、得られた制限酵素断片を、pET−32a(ノバジェン社)中にサブクローニングし、大腸菌チオレドキシン融合発現ベクターpET32a/TRexを構築した。PCRに用いたプライマー配列は以下の通りである:
発現ベクターpET32a/TRexを大腸菌BL21(DE3)株に導入して形質転換し、終濃度1mM IPTGでタンパク質の発現を誘導し、当該大腸菌を37℃で培養した。目的とする発現タンパク質は封入体として不溶性画分に存在した。発現誘導後の菌体を遠心分離し、B−PER(ピアース社)を用いてタンパク質を抽出した後、さらに遠心分離し、沈殿画分を6M尿素溶液で溶解した。溶解液中の目的とする発現タンパク質をHiTrap Chelatingカラム(アマシャムファルマシアバイオテク社)を用いて製造者の指示に従い、吸着・溶出し、当該タンパク質の精製を行った。溶出画分を100倍強の体積の50mM Tris−HCl(pH8)、0.1M NaCl、0.1mM 2−メルカプトエタノールに対して室温にて終夜透析し、続いて100倍強の体積の50mM Tris−HCl(pH8)、0.1M NaClに対して室温にて終夜透析した。透析画分を遠心分離して、可溶性画分を得た。その可溶性画分には、TR430タンパク質細胞外ドメイン融合タンパク質が存在し、この融合タンパク質はSDS−PAGE後のクーマシーブリリアントブルー(CBB)染色でほぼ単一バンドとして検出されるにまで精製された。
精製されたTR430タンパク質細胞外ドメイン融合タンパク質を免疫原として、ウサギを免疫化し、ウサギポリクローナル抗体を作製した。フロイントの完全アジュバント(FCA;Freund’s Complete Adjuvant)をアジュバントとした抗原タンパク質を、日本白色種家兎(雌)に対し、初回のみ0.15mg、その後は二週間毎に0.3mgを計5回皮内にブーストして免疫し、抗血清を得た。
免疫前血清および抗血清に対して、プロテインAに対するアフィニティ精製もしくは抗原タンパク質に対するアフィニティ精製を行い、抗体を精製した。HiTrap ProteinAおよびHiTrap NHS−活性化カラムを用い(どちらもアマシャムファルマシアバイオテク社)を用い、製造者の指示に従い、抗体の精製を行った。
実施例4:Y79細胞株およヒト末梢血における受容体タンパク質発現解析
終夜培養したY79細胞を遠心分離して回収し、106/100μLの細胞数になるようリン酸生理食塩水(PBS)/2%牛胎児血清(FBS)中に懸濁した。この細胞調製液に対して2μlの免疫前の血清、もしくは免疫後抗血清のいずれかを添加し、氷上で30分間インキュベーションした。遠心分離後、PBS/2%FBSで再懸濁したものに対して、0.5μlの抗ウサギCy3抗体(アマシャムファルマシアバイオテク社)を添加し、氷上で30分間インキュベーションした。遠心分離と再懸濁を繰り返して細胞を二回洗浄した後に、FACS Calibur(ベクトンディキンソン社)を用いて、抗体が細胞表面のTR430タンパク質に結合するかどうかについて解析した。
図2Aにおいて、太線が抗血清と抗ウサギCy3抗体を用いた場合、実線が免疫前血清と抗ウサギCy3抗体を用いた場合、点線が抗ウサギCy3抗体のみを用いた場合による染色結果を示す。免疫前の血清ではTR430タンパク質発現細胞であるY79細胞は弱くしか染色されない一方で、免疫後の抗血清ではY79細胞が強く染色された。これは、得られた抗血清中に、細胞膜上に発現するTR430タンパク質を認識する抗体が含まれていることを示す。
正常健常人男子の血液よりモノ・ポリ分離溶液(大日本製薬)を用い、末梢血単核球細胞を調製した。細胞懸濁液に抗血清もしくは免疫前血清を添加し氷上で30分間放置した後、遠心分離を行い細胞を洗浄した。懸濁後ローダミン(Rhodamine)ラベルされた抗ウサギ抗体を添加し、氷上で30分間放置した。遠心分離後、再懸濁し、FITCラベルされた抗ヒトCD3もしくは抗ヒトCD19抗体(ベックマンコールター社)を添加し、さらに氷上で30分間放置した。遠心後、再懸濁したのちFACSCaliburで細胞の二重染色パターンを解析した。図2Bに示すように、CD19陽性細胞が抗血清で選択的に染色されたことから、Bリンパ球上にTR430タンパク質が発現していることが明らかとなった。対照となる免疫前の血清では顕著な細胞染色は見られなかった。
実施例5:培養細胞株におけるTR430タンパク質発現解析
ヒト血球系腫瘍細胞株におけるTR430タンパク質発現をアフィニティ精製したウサギ抗TR430ポリクローナル抗体を用いて解析した。フローサイトメトリーによる解析結果を図3に示した。図中において実線が抗TR430抗体、点線が対照IgG抗体による染色を示す。急性リンパ芽球白血病細胞CCRF−CEM、急性T細胞白血病細胞Jurkat、慢性骨髄性白血病細胞K562およびKU812、骨髄性白血病細胞U937、およびBリンパ芽球細胞U266に対し抗TR430抗体による染色が観察され、受容体TR430タンパク質の発現が示された。前骨髄性白血病細胞HL60には受容体タンパク質の発現は検出されなかった。
実施例6:受容体刺激によるNF−κB活性化
TR430刺激によるNF−κB活性化能を、ホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流にNF−κBの複数の結合部位をもつ合成プロモーターをもつレポータープラスミドpNF−kB−Luc(ストラタジーン社)を用いて評価した。CMVプロモーターにより発現調節をうける受容体遺伝子発現ベクター(pcDNA−TR430aおよびpcDNA−TR430g)とpNF−kB−Lucをヒト胎児腎細胞株293細胞に一過的に導入し、過剰発現によるNF−κBレポーター活性化能を調べた。陽性対照としてpFC−MEKK(ストラタジーン社)、陰性対照として空の発現ベクターであるpcDNA3.1(−)MycHis(インビトロジェン社)を用いた。2×104細胞を48ウェルプレート1ウェルあたりに捲き込み、200μl DMEM/10%FBSの培地で37℃、5%CO2下で終夜培養した。培地交換後、1ウェルあたり100ngの発現プラスミドおよび200ngのレポータープラスミドをFuGENE−6(ロッシュダイアグノスティックス社)を用い、細胞へ導入した。24時間培養後のルシフェラーゼ活性をルシフェラーゼアッセイシステム(プロメガ社)を用い定量した。図4Aに示すように、陰性対照mockに比べ、TR430a遺伝子、TR430g遺伝子を過剰発現させることにより、約7から10倍のNF−KB活性化が起こった。
TR430タンパク質細胞外ドメインに対する抗血清よる受容体刺激能を、上述の方法に評価した(図4B)。TR430を過剰発現させた場合、NF−κB活性化能はFBSの濃度に非依存である一方で、終濃度1%のウサギ抗血清を添加することにより、単に過剰発現させた場合に対して更に約10倍の活性化の増強が見られた。免疫前の血清である対照血清に増強能は認められなかった。また、受容体を発現しない対照空ベクターmockの場合には、抗血清による活性化の増強は認められなかった。抗原タンパク質に対しアフィニティー精製を行ったポリクローナル抗体による受容体刺激によるNF−κB活性化を図4Cに示した。精製された抗体の添加により活性化シグナルの増強が起こることが示された。
実施例7:酵母2ハイブリッド(Two−Hybrid)スクリーニングによるTR430−細胞内ドメインに結合するキナーゼTRAK1、TRAK2の同定
TR430タンパク質の細胞内ドメインに結合するタンパク質の選択をMATCHMAKER Two−Hybrid System(クローンテック社)を用いて行った。TR430aタンパク質の細胞内ドメイン(アミノ酸残基番号187−430)をコードする塩基配列をLexA DNA結合ドメインプラスミド(pBTM118)にクローニングし、囮タンパク質発現ベクターを構築した。pACT2にクローニングされたヒト末梢血白血球ライブラリ(クローンテック社)ともにレポーター酵母株L40に導入し、HIS3遺伝子発現に対する選択を行った。選択されたクローン配列を解析し、その後、相互作用の選択性の確認をlacZ遺伝子発現による青白で判定した。結果を図6に示した。TR430の細胞内ドメインに選択的に結合する遺伝子として、二種の互いによく似たSte−20関連キナーゼSPAK(GenBank登録番号AF099989)およびOSR1(GenBank登録番号AB017642)が同定された。相互作用が同定されたキナーゼSPAKとOSR1をそれぞれ、TR430と結合することに基づき、以下ではTRAK1(TR430−Associated Kinase1)およびTRAK2と呼称する。図6のクローン#26は全長配列を含むTRAK2遺伝子であり、クローン#49、#62はそれぞれアミノ酸34および367残基以降の配列をコードするTRAK1遺伝子配列であった。TRAK1とTRAK2のアミノ酸配列相同性はキナーゼドメインを含むN末端側でより高いが、TRAK1の367残基以降の配列がTR430タンパク質の細胞内ドメインに選択的に結合したことから、TR430タンパク質との結合ドメインはアミノ酸367残基以降のC末端側配列上に存在すると推測された。
実施例8:免疫沈降によるTR430タンパク質とTRAK相互作用
酵母2ハイブリッドスクリーニングにより同定されたTR430タンパク質細胞内ドメイン結合タンパク質の哺乳動物細胞内での相互作用を一過的共発現系での免疫沈降により確認した。シグナル配列が切断された成熟型TR430(26−430残基)のN末端にIgκのシグナル配列およびHAタグを付加した発現ベクターおよびTRAK1、TRAK2のN末端にFLAGタグを付加した発現ベクターをそれぞれ単独もしくは同時に293細胞へ導入した。35mmディシュあたり2×105の細胞を巻き込み、終夜培養した。培地交換後、1ディシュあたりそれぞれ500ngの発現ベクターをFuGENE−6を使い細胞に導入した。2日間培養後、PBSで一度細胞を洗浄し、細胞抽出液(50mM Tris−HCl pH7.5、150mM NaCl、10%グリセロール、1.5mM MgCl2、1mM EGTA、1%CHAPS、5μg/mlロイペプチン、1mM p−ABSF)でタンパク質を可溶化した。このうちの一部を用いSDS−PAGEおよびウエスタンブロティングを行い、導入プラスミド由来のタンパク質発現をマウス抗FLAG M2抗体(シグマ社)、ウサギ抗HA抗体(サンタクルーズ社)を用いて確認した。残り抽出画分について抗FLAG M2アガロース(シグマ社)を用い免疫沈降を行い、共沈するTR430タンパク質をウサギ抗HA抗体で検出した。図5に示すように、TRAK1、もしくはTRAK2の存在に依存したTR430タンパク質の共沈が確認された。
実施例9:TR430タンパク質細胞内シグナルカスケードの同定
TR430タンパク質刺激を介したNF−κB活性化細胞内シグナルカスケードにおける他TNF受容体スーパーファミリーにおいてシグナルを介在するTRAF2、NIKの関与を、293細胞における共発現系でのNF−κBレポーターアッセイにより調べた(図7)。NIK、TRAF2はそれ単独でNF−κBの活性化することが知られている。キナーゼ活性を消失するようアミノ酸置換を施したNIK変異体NIK(KK429−430AA)は、過剰発現させることにより、上流からのシグナルに応じた内在性のNIKの活性化を競合的ブロックし、ドミナントネガティブとしてNF−κB活性化に阻害的にはたらく(Malinin et al.(1997)Nature 385,540)。N末端を欠失させたTRAF2変異体TRAF2(225−501)もTRAF2を介した活性化シグナルに対しドミナントネガティブとして働く。NIK(KK429−430AA)およびTRAF2(225−501)は、TR430タンパク質からの活性化シグナルに対し阻害的に働いた。これらの結果は、TR430タンパク質の下流のNF−κB活性化経路にTRAF2、NIKが関与していることを表している。シグナルカスケードを形成する下流因子を阻害することによりTR430タンパク質を介したNF−κBの活性化シグナルを遮断可能なことを示す。
実施例10:APRILとTR430タンパク質の共発現によるTR430タンパク質の活性化
本実施例においては、APRIL、BLySによるTR430タンパク質活性化の効果の有無をHEK293細胞におけるNF−κBレポーターアッセイにより調べた。APRIL遺伝子(GenBankアクセッション番号AF046888)およびBLyS遺伝子(GenBankアクセッション番号AF132600)をヒト骨髄cDNAライブラリからPCR法によりクローニングした。この際使用したプライマーの配列は、以下の通りであった:
であった。
得られた遺伝子をpcDNA3.1ベクター(インビトロジェン)に組み込み、CMVプロモーターの調節下で遺伝子発現が制御されるように、発現プラスミドの構築をおこなった。発現プラスミドの構築は、PCR増幅産物をいったんpGEMT Easyベクター(プロメガ)に組み込んだ後、EcoRIで切断した目的遺伝子を含むフラグメントを、pcDNA3.1ベクターのEcoRIサイトに挿入し、遺伝子の挿入方向がプロモーターに対し、順方向にクローニングされたクローンを選択することにより行った。
100ngのTR430タンパク質発現プラスミド、75ng NF−κBレポータープラスミド、100ngのAPRIL発現プラスミドもしくはBLyS発現プラスミド、25ngの形質転換効率校正用のβ−ガラクトシダーゼ発現プラスミドを混和し、50μlのDMEMと2μl FuGENE混和液に加え、15分間放置した。その後、継代後終夜培養したHEK293細胞に対して、48ウエルプレート1ウエルあたり、10μlの溶液を培養液200μlに対して添加、混合した後、37℃、5%CO2の条件下で終夜培養をおこなった。HEK293細胞の培養後のルシフェラーゼ活性を、ルシフェラーゼアッセイシステム(プロメガ)を用いて定量した。
結果を図8に示す。TR430を過剰発現させていない形質転換細胞においては、BLyS、APRIL発現を発現させても、レポーター活性の上昇は観測されなかったが、TR430を過剰発現させて同時にAPRILを過剰発現させると約3倍のレポーター活性の上昇がみられた。BLySをTR430と共発現しても、レポーター活性の上昇は観測されなかった。
実施例11:白血病細胞株におけるTR430、TACI、BCMA遺伝子のノーザンブロット解析
Jurkat、Raji、U937細胞株より、Trizol(Gibco BRL)を用いて、製造者の指示通りにトータルRNAを調製した。それぞれ1レーンあたり15μgの得られたトータルRNAをホルムアルデヒド変性アガロースゲルで電気泳動し、泳動後のサンプルをナイロン膜(HyBondXL、アマシャムファルマシアバイオテク)にキャピラリー法により転写した。
TR430、TACI、BCMAの32P cDNAプローブをRTG DNA labeling beads(−dCTP)(アマシャムファルマシアバイオテク)を用いて作製した。ハイブリダイゼーションプローブは、TACI、BCMAについては全翻訳領域をコードする塩基配列(それぞれGenBankアクセッション番号AF023614およびZ29575)、TR430については細胞内ドメインをコードする塩基配列領域を鋳型に用い作製した。具体的には、SEQ ID NO:2アミノ酸配列番号187から430をコードする塩基配列を有する核酸をTR430プローブとして使用した(SEQ ID NO:15)。
プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーションはExpress Hybハイブリダイゼーション溶液(クローンテック)を用いて、製造者の指示にしたがって行い、ハイブリダイゼーション後の洗浄は、製造者の指示書に記載された方法に従って、ストリンジェントな条件、すなわち2×SSC、0.05%SDSを用いて室温にて1時間、0.1×SSC、0.1%SDSを用いて65℃にて1時間で行った。その後、ラジオオートグラフィをBAS5000(富士フィルム)を用いて行った。
結果を図9に示す。TR430遺伝子の発現が3つの細胞株すべてに検出されたのに対し、TACI、BCMA遺伝子の発現はRajiのみで認められた。Jurkat、およびU937細胞にTACI、BCMAが発現していないことは、以前別グループにより発表された内容と一致する結果である(Rennert et al.(2000)J.Exp.Med.192,1677)。
実施例12:TR430−APRIL複合体の検出
シグナル配列が切断された成熟型TR430(26−430残基)のN末にIgκのシグナル配列およびHAタグを付加したTR430発現プラスミド、およびN末端にFLAGタグを付加したAPRIL発現プラスミドまたはBLyS発現プラスミドを単独もしくは同時に、HEK293細胞へ導入した。
6ウェルディシュあたり2×105のHEK細胞を巻き込み、DMEM/10%FBSを使用して、終夜培養した。培地交換後、1ディシュあたりそれぞれ500ngの発現ベクター、すなわち500ngの上記TR430発現プラスミドと500ngのAPRIL発現プラスミド、または500ngの上記TR430発現プラスミドと500ngのBLyS発現プラスミドをFuGENE−6を使い細胞に導入した。37℃、5%CO2条件下で2日間培養した後、PBSで一度細胞を洗浄し、細胞抽出液(50mM Tris−HCl pH7.5、150mM NaCl、10%グリセロール、1.5mM MgCl2、1mM EGTA、1%CHAPS、5μg/mlロイペプチン、1mM p−ABSF)でタンパク質を可溶化した。このようにして得られた可溶化タンパク質の一部をSDS−PAGE・ウエスタンブロティングに供し、導入プラスミド由来のタンパク質発現をマウス抗FLAG M2抗体(シグマ)、ウサギ抗HA抗体(サンタクルーズ)により確認した。残りの抽出画分について抗FLAG M2アガロース(シグマ)を用いて免疫沈降を行い、共沈するTR430の有無をラビット抗HA抗体で検出した。
結果を図10に示す。APRILの存在に依存したTR430の共沈が確認され、TR430とAPRILが複合体を形成することが示された(図10)。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
図1は、RT−PCR法によるTR430遺伝子のヒト組織発現解析結果を示す。
図2は、Y79細胞株及びヒト末梢血リンパ球の細胞膜上に発現するTR430タンパク質の抗血清による検出を示す。
図3は、ヒト白血病細胞株に発現するTR430タンパク質の抗TR430抗体による検出を示す。
図4は、TR430遺伝子過剰発現によるNF−κBの活性化(A)、抗血清添加による受容体からのNF−κB活性化シグナルの増強(B)、および、抗原タンパク質に対しアフィニティ精製されたポリクローナル抗体によるTR430受容体を介したNF−κBの活性化(C)を示す。
図5は、動物細胞で共発現させたTRAK1、TRAK2とTR430タンパク質が相互作用する様子を示す。
図6は、酵母2ハイブリッドスクリーニングでTR430細胞内ドメインに選択的に結合するクローンを示す。
図7は、TR430のNF−κB活性化シグナルを媒介する分子群の効果を示す。
図8は、APRILがTR430を刺激し、結果的にNF−κBの活性化をもたらすが、BLySはNF−κBの活性化を引き起こさないことを示す。
図9は、APRILの受容体として知られているTACI、BCMAとともに、TR430のmRNA発現について、Jurkat細胞、Raji細胞、およびU937細胞に由来するmRNAを用いたノザンブロット解析の図である。
図10は、APRILとTR430の結合を示す、免疫沈降の結果を示す図である。Technical field
The present invention relates to an antibody capable of specifically binding to a protein having SEQ ID NO: 2 or SEQ ID NO: 4 (hereinafter collectively referred to as TR430 protein). The present invention further relates to an antibody capable of binding to the protein and modulating the function of the protein. The present invention also relates to a method for detecting a tumorigenic cell using the antibody thus obtained. The present invention also relates to a method for screening a compound capable of regulating the function of the protein, and a compound capable of regulating the function of the protein selected by the screening method. The present invention further relates to a composition comprising an antibody or a compound capable of regulating the function of the protein, for the purpose of regulating a cell function by regulating a cell signal mediated by the protein.
Background art
The present inventors previously collected two types of genes named TR430a gene and TR430g gene from a cDNA library derived from human retinoblastoma cells (obtained from RIKEN Cell Bank). As a result of detailed analysis of the nucleotide sequence of this gene, it was found that it was a type of gene encoding a cytokine receptor molecule belonging to the tumor necrosis factor (TNF) receptor (TNFR) superfamily. It turned out that it is thought to be derived from the allyl difference. The nucleotide sequences of these two genes, the TR430a gene and the TR430g gene, are described in the present invention as SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 3.
When these two nucleotide sequences, the TR430a gene and the TR430g gene (that is, the TR430 gene) were searched using the patent gene database, GENESEQ, the nucleotide sequence of the TR430a gene (SEQ ID NO: 1) was found in International Patent Application WO99 / At 52924 it was found to be identical to the molecule already described as SEQ ID NO: 1. International Patent Application WO 99/52924 discloses a nucleotide sequence identical to the nucleotide sequence of the TR430a gene and its expression distribution. This molecule has an open reading frame of 1290 nucleotides, which is predicted to encode a 430 amino acid residue protein. The amino acid sequence of the protein encoded by this nucleotide sequence is also shown in the international patent application WO99 / 52924, but is also described as SEQ ID NO: 2 in the present specification.
According to International Patent Application WO 99/52924, the N-terminus of this putative protein contains a putative signal sequence consisting of 22 amino acid residues, thus the protein is a putative mature protein consisting of 408 amino acid residues. It is estimated that This putative mature protein is believed to have a single transmembrane domain and a tumor necrosis factor / nerve growth factor receptor (NGFR) (TNFR / NGFR) cysteine-rich region domain.
However, the international patent application WO 99/52924 only describes that the nucleotide sequence was cloned and sequenced. Therefore, the specific function of the protein encoded by the nucleotide sequence has not been known at all. Other groups have not reported any research results other than the nucleotide sequence and amino acid sequence of the TR430 gene.
An object of the present invention is to analyze the specific function of the TR430 protein having the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 2 or SEQ ID NO: 4. An object of the present invention is to first produce an antibody that can specifically bind to a TR430 protein in order to solve the above-mentioned problem. Another object of the present invention is to identify a cell expressing the TR430 protein using the antibody prepared as described above, and to analyze the function of the cell. Furthermore, it is an object of the present invention to regulate cell activity by using such an antibody.
Another object of the present invention is to select a compound that can regulate cell signaling through the TR430 protein in a cell that expresses the TR430 protein. Furthermore, it is also an object of the present invention to regulate cell activity by using such compounds.
Another object of the present invention is to treat a disease associated with an abnormal function of a cell expressing the TR430 protein by modulating the activity of a cell expressing the TR430 protein. Another object of the present invention is to provide a pharmaceutical composition for treating such a disease.
Disclosure of the invention
The present invention provides antibodies that specifically bind to TR430 protein or an analog thereof.
The present invention further provides NF-κB transcriptional activity in both cells between a cell expressing a TR430 protein contacted with a test compound and a cell expressing a TR430 protein not contacted with the test compound. In comparison, there is provided a method for screening a test compound that regulates the function of a TR430 protein, comprising detecting the degree to which NF-κB transcriptional activation is regulated by contact with the test compound.
The present invention further provides a method for screening a test compound that regulates the function of a signaling molecule that mediates intracellular signaling resulting from stimulation of a TR430 protein.
The present invention further provides a compound capable of regulating NF-κB transcription activation inside a TR430 protein-expressing cell, obtained by the above-described screening method for a test compound that regulates the function of TR430 protein.
The present invention also relates to an NF-κB activity inside a cell, comprising an antibody that specifically binds to a TR430 protein or an analog thereof, or a compound obtained by the screening method, and a pharmaceutically acceptable carrier. Pharmaceutical compositions for treating diseases associated with an increase or decrease in
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In practicing the present invention, conventional techniques relating to immunology, molecular biology, microbiology, cell biology, and recombinant DNA can be used unless otherwise indicated in the specification (eg, Sambrook and). Russel, MOLECULAR CLONING: ALABORATORY MANUAL, 3rd edition (2001); CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY (FM Ausubel et al. Ed. PCR2: A PRACTICAL APPROACH (MJ MacPherson, BD Hames an) d GR Taylor eds. (1995)), Harlow and Lane, eds. (1989) ANTIBODIES, A LABORATORY MANUAL, and ANIMAL CELL CULTURE (RI Freshney, ed.) (1987).
1. Cloning and analysis of nucleotide sequences
The present inventors have cloned two nucleotide sequences from human retinoblastoma cells, the TR430a gene (SEQ ID NO: 1) and the TR430g gene (SEQ ID NO: 3). These two genes have polymorphisms that appear to be derived from the allele. The putative TR430g protein has a 187 amino acid residue from Lys (TR430a) to Glu (TR430g), compared to the putative TR430a protein. The amino acid residue at position 273 was substituted with His (TR430a) by Arg (TR430g). In this specification, the TR430a gene and the TR430g gene are collectively referred to as the TR430 gene, and the TR430a protein and the TR430g protein are collectively referred to as the TR430 protein unless otherwise specified.
When these sequences were subjected to homology search using the patent gene database, GENESEQ, the nucleotide sequence of the TR430a gene was identical to the nucleotide sequence already disclosed in WO 99/52924. The amino acid sequence of the TR430a protein deduced from the nucleotide sequence of the TR430a gene is shown in SEQ ID NO: 2.
On the other hand, the nucleotide sequence of the TR430g gene (SEQ ID NO: 3) and the amino acid sequence of the TR430g protein (SEQ ID NO: 4) were both novel sequences that have not been reported before.
The TR430a protein is characterized by having a signal peptide sequence consisting of amino acids 1-22 followed by a mature protein part consisting of 408 amino acids (see, for example, WO 99/52924). This protein further comprises a cysteine-rich domain of tumor necrosis factor receptor / nerve growth factor receptor (TNFR / NGFR) consisting of amino acids 51-90, amino acids 163 (extracellular end) to 186 (cytoplasmic end). Is known to have a transmembrane domain (TM domain). From this, the TR430 protein of the present invention has a TNFR / NGFR, which has an extracellular domain that penetrates the cell membrane and receives extracellular stimulus and an intracellular domain that transmits the stimulus to a signal transduction system inside the cell. Was found to be a similar protein.
2. Expression analysis of TR430 mRNA
Tissue distribution of TR430 gene expression can be determined by any method known in the art that can quantify mRNA. In order to examine the tissue distribution of TR430 mRNA, for example, a method such as an RT-PCR method and a Northern hybridization method can be used. As a result of examining the expression distribution of the TR430 gene by such a method, it was found that the expression of the TR430 gene of the present invention was localized in peripheral blood leukocytes and spleen. This result is consistent with previous findings that were expressed in peripheral lymphocytes, spleen and skeletal muscle, and weakly expressed in heart, brain and placenta (WO 99/52924).
In the RT-PCR method that can be used in the present invention, a synthesis reaction of DNA using mRNA as a template is performed in advance by using an RNA-dependent DNA polymerase, that is, reverse transcriptase, and then the DNA is used as a template. This is a method of performing a PCR used as a method. The RT-PCR method can be performed, for example, according to the procedure described in Sambrook and Russel, MOLECULAR CLING: A LABORATORY MANUAL, 3rd edition (2001). Primers for the reverse transcription reaction that can be used to prepare first-strand cDNA in the RT-PCR method of the present invention are oligo dT primers or random hexamer primers.
The primer used in the PCR reaction using the first-strand cDNA prepared by the above reverse transcription reaction can anneal to the sequence of the TR430 gene cDNA, and has a length of 15 to 100 base pairs, preferably 15 to 35 base pairs. One pair of primers consisting of a pair-length sequence. In the present invention, for example, as a forward primer and a reverse primer, respectively:
Can be used as a preferable primer for RT-PCR, whereby the nucleotides at positions 620 to 1255 of SEQ ID NO: 1 can be amplified.
The Northern hybridization method that can be used in the present invention can be carried out, for example, according to the procedure described in Sambrook and Russel, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 3rd edition (2001). Briefly, after TR430 mRNA extracted from cells is electrophoresed on a denaturing gel, the nucleic acid is transferred to a nitrocellulose membrane or the like, and the target sequence on the membrane is detected using a probe capable of hybridizing to the sequence. I do. Probes that can be used in the Northern hybridization method have a sequence that can hybridize to the sequence of TR430 mRNA under stringent conditions.
The probe used in the present invention is a probe having a sequence of at least 22 base pairs, preferably 200 to 1000 base pairs, and most preferably 200 to 600 base pairs. The probe used in the present invention is preferably a probe that can hybridize to nucleotides 150 to 350, nucleotides 400 to 700, and the like of SEQ ID NO: 1.
Examples of stringent hybridization conditions include, for example, an incubation temperature of about 25 ° C. to about 37 ° C., a hybridization buffer concentration of about 6 × SSC (0.15 M NaCl and 15 mM citrate buffer) to about 10 × SSC. , About 0% to 25% formamide concentration, and about 6 × SSC wash solution. Examples of highly stringent conditions include, for example, an incubation temperature of about 55 ° C. to about 68 ° C., a buffer concentration of about 1 × SSC to about 0.1 × SSC, a formamide concentration of about 55% to about 75%, And about 1 × SSC, 0.1 × SSC, or a wash solution comprising deionized water, but is not limited to these. Generally, the incubation time for hybridization is 5 minutes to 24 hours, includes one or more washing steps, and the wash incubation time is about 1 to 15 minutes.
3. Preparation of immunogen
In the present invention, as the immunogen, a protein having immunogenicity for producing an antibody that reacts substantially specifically with the TR430 protein is prepared. For example, the TR430a protein itself (SEQ ID NO: 2), the TR430g protein itself (SEQ ID NO: 4), or analogs thereof can be used as such an immunogen.
Here, an analog of the TR430a protein or the TR430g protein is a protein in which at least one amino acid is different from the amino acid sequence of these proteins due to deletion, substitution, or addition, and has the same immunogenicity. What you do. If the analog has similar activity or similar immunogenicity, its sequence identity (eg, 60%, 70%, 80%, 90%, 95%, or 99% in amino acid sequence) % Sequence identity) is not a concern. Further, this analog is not particularly limited in the number of amino acid residues, but is fused with other proteins such as GST and a protein having the same length as the protein of SEQ ID NO: 2 (430 amino acid residues). The chimeric protein may have an increased number of amino acid residues, or may be as short as at least 4 amino acids, preferably at least 8 amino acids, and more preferably at least 10 amino acids. Thus, analogs of the invention include, but are not limited to, for example, fragments of the TR430 protein, the extracellular domain of TR430 (amino acids 26-162 of SEQ ID NO: 2). is not.
The TR430 protein (SEQ ID NO: 2 or SEQ ID NO: 4) that can be used in the present invention is obtained by genetically expressing the nucleotide sequence of the TR430 gene (SEQ ID NO: 1 or SEQ ID NO: 3). Or a human tissue sample, for example, isolated and purified from peripheral blood lymphocytes. Further, analogs of the TR430 protein that can be used in the present invention can be obtained by isolating and purifying a TR430 protein or a tissue sample that has been expressed by genetic engineering as described above with a preferable proteolytic enzyme. Artificially synthesizing a polypeptide having the desired sequence, for example, by expressing a nucleotide encoding the polypeptide having the desired sequence in vitro, or a solid phase peptide synthesis method. May be prepared by chemical synthesis such as, but not limited to.
When the TR430 protein is prepared based on the nucleotide sequence of the TR430 gene (SEQ ID NO: 1 or SEQ ID NO: 3), it is described in Sambrook and Russel, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 3rd edition (2001) and the like. Such genetic engineering methods well known in the art can be used. Specifically, in the present invention, the TR430 protein can be expressed using an E. coli expression system, an insect cell expression system, a mammalian cell expression system, or the like.
For example, by the method described below, the extracellular domain of TR430 protein (
, And the amplified PCR product was once cloned into a pGEM-T Easy vector (Promega). After confirming the inserted sequence, this vector was cut with restriction enzymes EcoRV and SalI, and the obtained restriction enzyme fragment was subcloned into pET-32a (Novagen) similarly cut with restriction enzymes EcoRV and SalI, An E. coli thioredoxin fusion expression vector pET32a / TRex was constructed.
The expression vector pET32a / TRex was introduced into Escherichia coli BL21 (DE3) strain for transformation, the protein expression was induced at a final concentration of 1 mM IPTG, and the Escherichia coli was cultured at 37 ° C. to obtain the desired thioredoxin-TR430 cell. Express the ectodomain fusion protein. Since this expressed protein is insoluble, the protein was extracted from the cells after the induction of expression, and then dissolved with a 6 M urea solution. The target expressed protein in the lysate was adsorbed and eluted using a HiTrap Chelating column (Amersham Pharmacia Biotech) according to the manufacturer's instructions, and the protein was purified. Further, the eluted fraction was dialyzed overnight at room temperature against a slightly more than 100-fold volume of 50 mM Tris-HCl (pH 8), 0.1 M NaCl, and 0.1 mM 2-mercaptoethanol, followed by a slightly more than 100-fold volume of 50 mM Dialysis was performed overnight at room temperature against Tris-HCl (pH 8) and 0.1 M NaCl. The dialyzed fraction was purified by centrifugation until the expressed protein of interest was detected as a substantially single band.
4. Antibody production
In the present invention, an antibody that specifically binds to the TR430 protein or an analog thereof can be produced using the immunogen prepared as described above. In the present invention, the term antibody includes both polyclonal antibodies and monoclonal antibodies. Such antibodies can be prepared according to methods well known in the art.
Here, an antibody that specifically binds to the TR430 protein or an analog thereof refers to a peptide portion that binds to any peptide portion present on the protein or an analog thereof, but has a sequence other than that. Refers to an antibody that cannot substantially bind. Antibodies having such characteristics can be used, for example, to specifically detect TR430 protein or its analog on the cell membrane surface, or to bind to the protein or its analog and regulate its function. it can. Here, the regulation of the function of the protein or the analog thereof means not only the activation or inactivation of the protein or the analog itself, but also the activation or deactivation of the protein or the analog itself. It refers to a concept that also includes activating or deactivating a signal transducer that results within a cell.
This antibody is prepared by immunizing animals such as mice, rats, rabbits, goats and the like with the immunogen prepared as described above. Upon immunization, it can be administered together with an adjuvant to enhance the immune activity of the animal that produces the antibody. Examples of adjuvants include Martin, REMINGTON'S PHARM. SCI. , 15th Ed. (Mack Publ. Co., Easton (1975)). As the adjuvant, any of a water-in-oil emulsion, an oil-in-water emulsion, and an aluminum adjuvant can be used. Examples of water-in-oil emulsions include Freund's complete adjuvant and Freund's incomplete adjuvant, and examples of oil-in-water emulsions include the RIBI adjuvant system (RIBI Immunol. Res. Inc.) and aluminum adjuvants. Examples thereof include potassium aluminum sulfate, but are not limited thereto.
Polyclonal antibodies can be produced by methods well known in the art (Current Protocol in Molecular Biology (supra)). Specifically, a polyclonal antibody is prepared by administering and immunizing animals such as mice, rats, rabbits and goats by mixing the immunogen prepared as described above with the adjuvant described above. After several immunizations of the animal, a micro-collection of the animal's blood is made to confirm that antibodies have been produced that are substantially specific for binding to the TR430 protein. When the target antibody is produced in the blood of the animal, the serum obtained from the animal is purified using a protein A column, an antigen adsorption column, a gel filtration column, an ion exchange column, a reverse phase column, or the like. Thereby, a desired polyclonal antibody can be obtained.
Polyclonal antibodies can be used, for example, in enzyme linked immunosorbent assays (ELISA), radioimmunoassays (RIA), enzyme immunoassays (EIA) such as fluorescence immunoassays (FIA), Western blots, and flow cytometry, or Modulating the activity of cultured cells by adding to the cell culture supernatant, and modulating the activity of target cells by administering in vivo, immunohistochemistry according to methods well known in the art, It can be used for other purposes, but it can also be used for other purposes.
Monoclonal antibodies can be produced by methods well known in the art (Current Protocol in Molecular Biology (supra)). When the immunized animal is a mouse, first, the immunogen prepared as described above is administered to the mouse several times with an adjuvant to immunize the mouse. After several immunizations, a micro-sample of the mouse blood is taken to confirm that antibodies have been produced that are substantially specific for binding to the TR430 protein. When the target antibody is produced in the mouse blood, the mouse is sacrificed, spleen cells are isolated, and the cells are fused with mouse-derived myeloma cells to obtain hybridoma cells. Among the hybridoma cells thus obtained, a hybridoma cell capable of producing an antibody that specifically binds to the target protein TR430 protein or an analog thereof is cloned.
Next, the hybridoma cells thus obtained are cultured under culture conditions and the culture supernatant is collected, or the hybridoma cells are administered to the peritoneal cavity of a mouse and ascites stored in the peritoneal cavity of the mouse is collected. A mouse monoclonal antibody can be obtained by purifying the obtained culture supernatant or mouse ascites using a protein A column, an antigen adsorption column, a gel filtration column, an ion exchange column, a reverse phase column, or the like.
Monoclonal antibodies can be used, for example, in EIAs such as ELISA, RIA, FIA, immunoprecipitation, western blot, and flow cytometry, or can be added to cell culture supernatants to regulate the activity of cultured cells To regulate the activity of target cells by in vivo administration, immunohistochemistry according to methods well known in the art, and the like. Can also be used.
5. Expression analysis of TR430a using antibody
The present inventors attempted to analyze the expression of TR430 protein using the antibody prepared by the above-described method. In order to analyze the expression of the TR430 protein using the target antibody, methods such as immunohistochemistry, flow cytometry, immunoprecipitation, and Western blotting can be used.
When performing expression analysis of TR430 protein in solid tissues, it is preferable to perform immunohistochemistry using this antibody. Techniques for immunohistochemistry are well known in the art, for example, using paraffin-fixed tissue sections, cell smears or frozen tissue sections, according to methods described in, for example, Current Protocol in Molecular Biology (supra). It can be carried out. After deparaffinization when using paraffin-fixed sections, the cell smear was used to fix cells with methanol, paraformaldehyde, etc., and when using frozen tissue sections, after removing the compound, TR430 protein or its Contacting the tissue section with an antibody that specifically binds to the analog, and then detecting this antibody using a secondary antibody or an avidin-biotin system, etc., to determine whether the TR430 protein is expressed in the tissue You can check if.
When analyzing the expression of TR430 protein in suspension cells such as blood cells and cultured cells, for example, it is preferable to perform flow cytometry, immunoprecipitation, or the like using this antibody. For example, when performing flow cytometry, cells (for example, 10%) suspended in phosphate saline (PBS) / 2% fetal bovine serum (FBS) are used.6/ 100 μL), and the antibody is bound to the cells. After centrifugation and resuspension in PBS / 2% FBS, an appropriate amount of a secondary antibody labeled with a fluorescent dye such as Rhodamine, Cy3, or FITC is added, and the target antibody bound to the cells is added. Join. The cells thus treated were analyzed using FACSCalibur (Becton Dickinson) to analyze whether the TR430 protein was expressed on the cell surface.
It was confirmed that the TR430 gene of the present invention was mainly expressed in peripheral blood lymphocytes among various types of human tissues (FIG. 1). This result is consistent with the findings previously revealed in WO 99/52924.
In the present invention, in order to further clarify which of various types of cells contained in peripheral blood lymphocytes are expressed, FITC-labeled antibodies such as anti-human CD3 or anti-human CD19 antibody are also used. Flow cytometry was performed on human peripheral blood lymphocytes. As a result, it became clear for the first time that the TR430 protein was expressed on B cells (FIG. 2).
Furthermore, in the present invention, the expression of TR430 protein in the human leukemia cell line was examined by the above-described flow cytometry, and the expression of TR430 protein was identified in 5 of 6 cell lines other than the B cell lineage (FIG. 3). . Judging from this finding and the fact that the TR430 gene of the present invention was isolated from the cDNA of a human eye-derived retinoblastoma cell, the TR430 protein of the present invention was found to be widely expressed in tumorigenic cells. It is suggested.
In one embodiment of the present invention, by utilizing the above-mentioned properties of the protein of the present invention, the antibody obtained by the above-mentioned method is used for examination, diagnosis, and prognosis observation during tumor treatment of antitumor cells. be able to. That is, using the antibody of the present invention, it is possible to detect the presence of tumor cells in a subject. In particular,
(I) applying an antibody that specifically recognizes a TR430 protein to a test cell collected from a test subject and an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen; and
(Ii) detecting cells that are negative for an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen, but are positive for an antigen that specifically recognizes the TR430 protein;
Thus, it is possible to detect the presence of a tumor cell in the test cells.
In one embodiment of the present invention, when the test cells are blood cells that are floating cells,
(I) Performing flow cytometry on a test blood cell collected from a test subject using an antibody that specifically recognizes the TR430 protein and an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen. ;and;
(Ii) detecting cells that are negative for an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen, but are positive for an antigen that specifically recognizes the TR430 protein;
Thereby, it is possible to detect the presence of tumor cells in the test blood cells.
In another embodiment of the present invention, when using a biopsy or the like from floating cells or solid tissue in the form of a smear,
(I) A test cell collected from a test sample is fixed on a slide glass, and an antibody that specifically recognizes the TR430 protein for the test cell and an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen Applying;
(Ii) detecting cells that are negative for an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen, but are positive for an antigen that specifically recognizes the TR430 protein;
Thus, it is possible to detect the presence of a tumor cell in the test cells.
In yet another embodiment of the present invention, when using excised human solid tissue,
(I) applying an antibody that specifically recognizes a TR430 protein and an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen to a test tissue section collected from a test subject; and
(Ii) detecting cells that are negative for an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen, but are positive for an antigen that specifically recognizes the TR430 protein;
Thus, it is possible to detect the presence of tumor cells in the test tissue section.
In the present invention, the tumorigenic cells are not limited to specific ones.Examples of the tumorigenic cells of blood cells include leukemia cells, myeloid leukemia cells, lymphocytic leukemia cells, etc. Solid tissue-derived cells include retinoblastoma cells, small cell lung cancer cells, large cell lung cancer cells, liver cancer cells, kidney cancer cells, gastric cancer cells, melanoma cells, colon cancer cells, pancreatic cancer cells, prostate cancer cells, etc. However, the present invention is not limited to these. Antibodies that specifically recognize B cell-specific marker antigens include, but are not limited to, CD19, CD20, CD22, and the like.
In still another aspect of the present invention, there is provided a kit for detecting a tumorigenic cell, comprising an antibody capable of specifically recognizing a TR430 protein, and an antibody specifically recognizing a B cell-specific marker antigen. You can also. This kit can be used for flow cytometry, immunohistochemistry, and the like. Therefore, a fluorescent dye may be directly bound to these antibodies contained in the kit so that the antibodies can be used for flow cytometry, or a fluorescent dye capable of specifically recognizing these antibodies can be used. A secondary antibody can be included in the kit. Alternatively, horseradish peroxidase, streptavidin, alkaline phosphatase may be directly bound to the antibody contained in the kit, or horseradish peroxidase, streptavidin, alkaline phosphatase may be used in the immunohistochemistry. A bound secondary antibody capable of specifically recognizing these antibodies can also be included in the kit.
6. Analysis of signal transduction pathway in B cells
As described above, it is apparent that the TR430 protein is a single transmembrane TNFR / NGFR family protein that is expressed on the cell surface of tumorized blood cells such as peripheral blood B cells and human leukemia cells. became. Next, in the present invention, by stimulating the TR430 protein with the antibody obtained by the above-described method, it is possible to examine what kind of intracellular signaling reaction occurs in the TR430-expressing cell.
B cells are precursor cells of antibody-producing cells derived from bone marrow, and have immunoglobulins (B cell antigen receptors, hereinafter referred to as BCRs) that are also antigen-specific receptors on the cell membrane surface. When stimulated by a BCR-specific ligand, B cells associate or cooperate with co-receptors expressed on the membrane of the B cell, and thus, for the first time, signal external signals through the BCR to the inside of the cell. To communicate. By controlling the BCR signal by the co-receptor, B cells respond strongly to antigens that should react strongly, but stop responding to antigens that should not react.
It is also known that signals from the molecules CD40, TACI, and BCMA belonging to the TNF receptor superfamily expressed on B cells modify the signals from BCR and determine the fate of B cells (Gross et al. (2000) Nature 404, 995; Bulow and Bram (1997) Science 278, 138; Moore et al. (1999) Science 285, 260; Thompson et al. (2000) J. Exp. Med. 192, 129; Bakerland. Reddy (1998) Oncogene 17, 3261). It has been reported in the past that what kind of signal transduction is stimulated from TNFR inside cells has been reported. Activation of TRAF2 via TRADD and / or RIP (TNFRI) or direct activation of TRAF2 (TNFRII) ), It has been found that one such result is activation of NF-κB via NIK, IκB, and the like.
In the present invention, what kind of stimulation is transmitted to peripheral blood B cells or tumorigenic cells by stimulating the TR430 protein expressed on the cell surface using the antibody produced by the above-described method. You can find out. From the above-mentioned conventional findings, it is speculated that there is some relationship between the stimulation of TR430 protein and the activity of NF-κB.
In order to investigate the relationship between TR430 protein and NF-κB activity, in one embodiment of the present invention, NF-κB reporter assay was performed on cells in which the TR430 gene was transiently introduced and overexpressed. It can be performed. For example, it can be examined whether or not the polyclonal antibody produced by the above-described method can activate a promoter having an NF-κB binding site, using a firefly luciferase gene expression enhancement as a reporter. Cells that can be used to transiently introduce and overexpress the TR430 gene include, for example, human fetal kidney cell line 293 cells, HeLa cells, Jurkat cells, and the like.
When the cells in which the TR430 protein was transiently introduced and overexpressed were stimulated with the antibody of the present invention, it was found that NF-κB activity was significantly increased finally inside the cells (FIG. 5). This suggests that, when the extracellular domain of the TR430 protein present on the cell surface is stimulated by the antibody of the present invention, the stimulation is transmitted to the inside of the cell, and finally the NF-κB activity is significantly increased. You. This also suggests that the TR430 protein functions as a receptor for some unknown signal from outside the cell. It is known that NF-κB (nuclear factor κB) activated inside the B cell functions as a transcription factor central to the survival and proliferation of the B cell (Grummont et al. (1999)). Genes Dev 13,400; Franzoso et al. (1997) Genes Dev.11,3482; Grummont et al. (1998) J.Exp.Med.187,663; Kongen et al. (1995) Genes Dev.9,1965. ).
In one embodiment of the present invention, a yeast two-hybrid (Two-Hybrid) screen is used in the present invention to examine what kind of signal cascade is activated by the above-described antibody stimulation of the TR430 protein inside a cell. It can be performed. By using this method, for example, a protein that can selectively bind to the intracellular domain of the TR430 protein (the 187-430 amino acid portion) can be selected.
In the yeast two-hybrid screening of the present invention, for example, a base sequence encoding a TR430 intracellular domain is cloned into a LexA DNA binding domain plasmid (pBTM118) to construct a decoy protein expression vector, and human peripheral blood leukocytes cloned into pACT2. It can be carried out by introducing both the library (Clontech) and the reporter yeast strain L40. In practice, commercially available kits such as, for example, the MATCHMAKER Two-Hybrid System (Clontech) can be used using the manufacturer's instructions.
When the yeast two-hybrid screening was performed as described above, two kinds of kinases, TRAK1 (TR430-Associated Kinase 1) and TRAK2, were found as proteins capable of selectively binding to the TR430 protein. When the genes encoding these proteins were sequenced and searched for sequence homology, TRAK1 was the nucleotide sequence of human Ste-20-related kinase, SPAK, registered at GenBank under accession number AF099989 (SEQ ID NO: 9). It was found to have the same sequence as TRAK2 also has the same sequence as the nucleotide sequence (SEQ ID NO: 10) of human oxidative stress responsive molecule 1 (oxidative-stress response 1) registered in GenBank under accession number AB017642. I understood.
Furthermore, from the kinases TRAK1 and TRAK2 identified as described above, what kind of signal cascade is formed further downstream thereof, for example, current protocol in Molecular Biology such as immunoprecipitation and quantification of phosphorylated protein. It can be examined by using the method described in (supra).
In activation of NF-κB through cytokine receptors, it has been shown that a mutant of TRAF family protein or NIK acts as a dominant negative molecule in an inhibitory manner (Malinin et al. (1997) Nature 385, 540). . From the results of such studies, it is known that TRAF family proteins and NIK play an important role in NF-κB activation by cytokine receptor signals, as described earlier in this specification.
In one embodiment of the present invention, TRAF2 and / or TRAF2 and / or TRAF2 and / or NF-κB reporter assay, and the methods described in Current Protocol in Molecular Biology (supra), such as immunoprecipitation and quantification of phosphorylated proteins, are used. Alternatively, it can be examined whether it is involved in the regulation of NF-κB activity through the activation or inactivation of NIK. The dominant-negative form of TRAF2 and the dominant-negative form of NIK inhibited NF-κB activation by TR430 protein. Therefore, it is suggested that the signal from cell surface TR430 ultimately transmits stimulation to NF-κB through a cascade involving TRAF2 and NIK.
7. Identification of ligand for TR430 protein
As ligands for molecules BCMA and TACI belonging to the TNF receptor superfamily, APRIL (a proliferation-inducing ligand) and BLyS which are molecules belonging to the TNF family are known. Among them, APRIL promotes the growth of cancer cells in the absence of serum in vitro, and NIH-3T3 strain overexpressing APRIL is known to cause tumor formation in nude mice at a high rate. . Moreover, the BCMA soluble receptor suppresses cell growth by APRIL and suppresses cancer growth in nude mice. From these, APRIL and its receptor are considered to be important factors involved in cancer growth (Hahne et al. (1998) J. Exp. Med. 188, 1185; Rennert et al. (2000). ) J. Exp. Med. 192, 1677; Ware (200) J. Exp. Med. 192, F35). On the other hand, APRIL promotes the growth of cancer cells that do not express both BCMA and TACI, suggesting the existence of another receptor using APRIL as a ligand (Ware (200) J. Exp. Med. 192, F35).
Since the expression of the TR430 protein was detected with high probability in leukemia cell lines (see FIG. 3), and activation of NF-κB occurred by stimulation of the TR430 protein (see FIG. 5), the present inventors And TR430 were considered to be candidates for APRIL receptors, and were examined.
In the present invention, the use of APRIL or BLyS, which is a ligand of a molecule belonging to the superfamily of TNF receptors, is used to determine whether or not it has a stimulatory activity for TR430, between APRIL or BLyS in HEK293 cells and TR430. In the co-expression system, evaluation was performed by using as an index whether stimulation of these ligands resulted in activation of NF-κB.
A transient coexpression system of APRIL or BLyS with TR430 using HEK293 cells was created by introducing an APRIL or BLyS expression plasmid into the HEK293 cells simultaneously with the TR430 expression plasmid, respectively.
When BLyS and TR430 were co-expressed in HEK293 cells, they did not stimulate NF-κB activation levels due to TR430 activation. On the other hand, when APRIL and TR430 were simultaneously expressed in HEK293 cells, the NF-κB reporter activity was enhanced (FIG. 8). The fact that BLyS failed to increase NF-κB activity in HEK293 cells expressing TR430, together with BLyS not stimulating TR430, indicates that the cells do not express BCMA, TACI molecules. . On the other hand, when APRIL and TR430 are co-expressed, the fact that NF-κB is activated in the HEK293 cells indicates that TR430 is stimulated by APRIL even in cells that do not express BCMA or TACI. And suggests a pathway by which subsequent intracellular signaling functions and consequently activates NF-κB. Therefore, it is inferred that APRIL and TR430 have a previously unknown ligand-receptor relationship. That is, it is presumed that the unknown ligand for TR430 is APRIL.
The present inventors further confirmed by Northern blotting that TR430 was expressed in Jurkat cells in which APRIL supported growth in the absence of serum, while BCMA and TACI were not expressed (FIG. 9). . This finding also supports the speculation that the unknown ligand for TR430 is APRIL.
Furthermore, the present inventors confirmed that APRIL and TR430 bind by immunoprecipitation in a transient co-expression system (FIG. 10). These results indicate that TR430 is an APRIL receptor, indicating that if TR430 function can be inhibited by a soluble TR430 receptor, a neutralizing antibody, or a low molecular compound, cancer cells induced by APRIL stimulation It is suggested that the compound has an effect of promoting the growth of B cells and suppressing a disease based on abnormal proliferation of B cells.
8. Method for isolating and screening compounds that regulate the function of TR430 protein
The present invention can also provide a method for screening a candidate compound that modulates the function of a TR430 protein. The screening method that can be provided in the present invention,
(I) contacting a candidate compound with cells expressing the TR430 protein;
(Ii) comparing the NF-κB transcriptional activity inside the cells between a cell expressing the TR430 protein contacted with the candidate compound and a cell expressing the TR430 protein not contacted with the candidate compound;
(Iii) detecting the extent to which NF-κB transcriptional activation is modulated by contacting the candidate compound; and
(Iv) selecting a compound that modulates NF-κB transcriptional activation;
Including. Before performing step (i), cells expressing the TR430 protein may be activated by adding a TR430 agonist in advance. Activation by a TR430 agonist makes it possible to more clearly detect the degree of modulation of TR430 protein function by a candidate compound.
Cells expressing the TR430 protein used in the above step (i) may be cells that originally express the TR430 protein, such as human cultured cell lines such as Y79, peripheral blood B cells, and the above-described tumorigenic cells. Alternatively, the cells may not originally express the TR430 protein, but may have been transformed by introducing the TR430 gene.
The extent to which a candidate compound modulates NF-κB activity is determined by the phosphorylation and degradation of IκB, which directly functions in NF-κB activation, and the amount of nucleoprotein that binds to DNA having an NF-κB binding site. Thus, it can be measured. Alternatively, a reporter whose expression is induced by NF-κB transcription activation is introduced into cells expressing TR430 protein, and the degree of NF-κB activated by the candidate compound that induces the reporter expression can be detected. Similarly, the suppression of NF-κB activation by a candidate compound can be detected as the extent to which reporter expression is suppressed. As a reporter that can be used at present, for example, pNFkB-Luc (Stratagene) capable of detecting NF-κB activation as luciferase activity can be used, but is not limited thereto.
Candidate compounds that modulate signal transduction via the TR430 protein include contacting the intracellular domain of the TR430 protein with TRAK1 in the presence of the candidate compound, or contacting the intracellular domain of the TR430 protein with TRAK1 for further candidates. Selection can be made based on whether to regulate the binding of TRAK1 to the intracellular domain of the TR430 protein by contacting with the compound.
In order to detect the regulation of the protein interaction, an immunoprecipitation method, an ELISA method, a method using a biomolecular interaction such as BIACORE (Amersham Pharmacia) or the like can be used. The protein can be purified from natural expression cells, or expressed and purified as a recombinant protein using Escherichia coli, animal cells or insect cells as hosts. By labeling the protein with a fluorescent protein such as green fluorescent protein (GFP), various enzymes, or an immunological tag by a known method, it is possible to easily detect the protein-protein interaction. Regulation of protein interaction can also be detected using a two-hybrid method (Clontech) using yeast or animal cells as a host.
The TR430 protein and the TRAK1 recombinant protein are simultaneously expressed in animal cells, and the interaction can be detected by immunoprecipitation (FIG. 6). One of the recombinant proteins can be immobilized and the amount of the protein bound thereto can be detected by enzyme immunology. For example, the TR430 protein intracellular domain is expressed and purified as a GST fusion protein and immobilized directly or indirectly using an anti-GST antibody or the like. The FLAG-tagged TRAK1 is added thereto, and the mixture is incubated with the candidate compound. After washing, the amount of TRAK1 binding to the immobilized TR430 protein intracellular domain is detected using an antibody that recognizes the FLAG tag. Even if the molecules to be immobilized are exchanged, the effect on protein interaction can be similarly evaluated, and the method can be carried out by changing the type of tag and the type of fusion protein.
The interaction between TRAK1 and the intracellular domain of the TR430 protein can be detected using the yeast two-hybrid method. For example, a plasmid expressing the TR430 intracellular domain / LexA DNA binding domain fusion protein and a plasmid expressing the TRAK1 / GAL4 transcription activation domain fusion protein are introduced into a reporter strain, and the interaction can be detected as β-galactosidase activity (FIG. 7).
In another aspect of the present invention, a compound obtained by the above-described screening method can be provided. Such a compound can regulate the function of a cell expressing the TR430 protein via the TR430 protein. Here, the function of the cell that expresses the TR430 protein refers to a function associated with an increase or decrease in NF-κB activity inside the cell by stimulating the TR430 protein. More specifically, functions associated with increase or decrease in NF-κB activity include B cell proliferation / differentiation / survival, antibody production, antibody subclass switching, tumor cell growth / survival, and the like. However, it is not limited to these.
Alternatively, the kinase activity of TRAK1 can be detected in the presence of the candidate compound, and a candidate compound that modulates NF-κB activity can be selected based on whether to modulate protein phosphorylation.
To detect kinase activity, [γ32P /33The use of [P] ATP enables radioactive detection. TRAK1 can be used as the protein that undergoes phosphate group transfer, or myelin basic protein (MBP, Myelin Basic Protein), PHAS-I (Phosphorylated Heat and Acid Stable Protein Regulated by Insulin, etc.) Proteins can also be used as substrates, but are not limited to these.
In these cases, by quantifying the amount of radioisotope incorporated in the acid-insoluble fraction after the reaction, SDS-polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) followed by autoradiography, Protein phosphorylation can also be evaluated. Alternatively, high-throughput screening can be performed using a scintillation proximity assay (SPA, Scintillation Proximity Assay, Amersham Pharmacia) or a multi-screen assay system (MultiScreen Assay System, Millipore).
9. Medical applications based on the function of TR430 protein
In one embodiment of the present invention, TR430 protein expressed on the cell surface is stimulated using an antibody that binds to the TR430 protein or a compound obtained by the screening method of the present invention to activate transcription of NF-κB inside the cell. Can be adjusted. In addition, by using the compound obtained by the screening method of the present invention, the function of a protein that mediates a signal generated by stimulating the TR430 protein can be regulated, and the transcriptional activation of NF-κB can be regulated. As a result, the functions expressed by B cells or tumor cells can be regulated by these antibodies or compounds, and they can also be used for the treatment of diseases associated with an increase or decrease in NF-κB activity. .
In the present invention, the term “function expressed by a B cell” refers to, but is not limited to, the proliferation function, antibody production function, survival function, and the like of the B cell itself. In the present invention, the term “function expressed by a tumor cell” refers to, but is not limited to, the proliferation function, survival function, etc. of the cell itself. The term “regulation of cell function” refers to both the above-mentioned concepts of enhancing and suppressing cell function. Therefore, regulating the function of these cells is, for example, specifically, enhancement or suppression of the proliferation function of these B cells or tumor cells, enhancement or suppression of the antibody production function of B cells, survival. Includes enhancement or suppression of functions.
When IκB is released from NF-κB and NF-κB is translocated into the nucleus, mainly genes involved in inflammation and immune response, such as immunoglobulin genes, IL-2 gene, IL-2 receptor α gene, etc. It is known to regulate the expression of various genes (Janin et al., (1995) Curr. Opin. Immunol. 7, 333-342). In addition to this, NF-κB not only controls apoptosis, but also has a body plan (Mercurio et al., (1999) Curr. Opin. Cell Biol. 11, 226-232; Yin et al., (1999) Trend Genet). 15, 229-235).
In mice, it has been shown that excessive stimulation from TNF receptor-like molecules causes autoimmune disease-like symptoms such as lymphadenopathy, plasmacytosis, and systemic lupus erythematosus (SLE) ( Khare et al. (2000) Pro. Natl. Acad. Sci. USA 97, 3370-3375; Gross et al., (2000) Nature 404, 995-999). These diseases are thought to be due to the fact that the cell death program of a group of cells that should be eliminated by apoptosis is inhibited by a survival signal from a TNF receptor-like molecule. (Laabi and Strasser (2000) Science 289, 883; Romano et al. (2000) Leuk Lymphoma 36, 255; Furman et al (2000) J. Immunol. 164, 168). Romano et al. (1998) Blood 92,990).
As described above, in one embodiment of the present invention, the transcriptional activation of NF-κB inside cells is regulated using an antibody that binds to the TR430 protein or a compound obtained by the screening method of the present invention. As a result, these antibodies or compounds can be used for the treatment of diseases associated with an increase or decrease in NF-κB activity.
When an antibody is used for the purpose of treating a patient, it is preferable to use a human antibody or a humanized antibody because the antibody itself has low immunogenicity. Human antibodies include mice in which the immune system has been replaced by humans (eg, Functional transplant of megabase human immunoglobulin loci recapitulates human antibody body, Medicine, Medicine, Int. (See 1997). In addition, a humanized antibody can be prepared by genetic recombination using the hypervariable region of a monoclonal antibody (Methods in Enzymology 203, 99-121, 1991).
As used herein, increasing the NF-κB activity inside the cell means that the signal is formed inside the cell by externally stimulating the TR430 protein, and the activation of the target gene is induced through the phosphorylation of IκB. And the state in which the activity of NF-κB as a transcription factor is increased. It is known that when NF-κB activity is increased in B cells, it exerts functions such as B cell differentiation, antibody subclass switching, and enhancement of viability.
On the other hand, in the present specification, to decrease the NF-κB activity inside the cell means that the activity of NF-κB as a transcription factor is increased to the extent that the target gene is activated without phosphorylation of IκB. Refers to a state in which no activity is observed, or a state in which the activity is lower. For example, it is known that when NF-κB activity is reduced in B cells, phenomena such as apoptosis occur.
Therefore, an antibody capable of specifically binding to the TR430 protein capable of neutralizing NF-κB activation brought about by stimulation of TR430 protein has a property that cells which should be removed by apoptosis should have NF-κB activity inside the cells. It can be used to treat diseases caused by survival to increase. Diseases associated with an increase in intracellular NF-κB activity include, but are not limited to, lymphadenopathy, plasmacytosis, autoimmune diseases such as systemic lupus erythematosus, cancer, and the like.
In one aspect of the present invention, a pharmaceutical composition comprising a therapeutically effective amount of an antibody capable of specifically binding to the TR430 protein of the present invention can be provided. Such a pharmaceutical composition can be used to treat a disease associated with increased or decreased NF-κB activity inside cells.
Pharmaceutical compositions containing the above-described antibodies can be administered by any suitable route of administration, including subcutaneous and parenteral administration. It is preferably administered to a subject by parenteral administration. Examples of parenteral administration include intravenous, intraarterial, intramuscular, and intraperitoneal administration. In the present invention, intravenous administration and intraperitoneal administration are preferred. A therapeutically effective amount of antibody per dose administered in a pharmaceutical composition may typically range from about 0.2 to 20 mg / kg of the patient's body weight. However, the dose and the method of administration are determined by a physician in consideration of the use of the pharmaceutical composition containing the antibody, the age of the patient to be treated, the body weight, and the situation including the patient's symptoms and the like. There is no limitation on the dosage and method of administration.
For parenteral administration, the antibodies will generally be formulated in a unit dosage form, for example, in solutions, suspensions, emulsions, and the like, with pharmaceutically acceptable vehicles. Such vehicles are essentially non-toxic. Examples of such vehicles include water, saline, Ringer's solution, dextrose solution, and 5% human serum albumin. Non-aqueous vehicles such as hardened oils and ethyl oleate can also be used. Liposomes can be used as carriers. For example, antibodies are typically formulated in such vehicles at a concentration of about 0.1 mg / ml to 100 mg / ml.
In another aspect of the present invention, a pharmaceutical composition comprising a therapeutically effective amount of a compound obtained by the screening method of the present invention can be provided. Such a pharmaceutical composition can be used to treat a disease associated with increased or decreased NF-κB activity inside cells.
Pharmaceutical compositions containing the compounds described above can be administered by any suitable route, including subcutaneous and parenteral administration. Oral administration includes sublingual administration, intragastric administration, and small intestinal administration. Examples of parenteral administration include intravenous, intraarterial, intramuscular, and intraperitoneal administration. In the present invention, intravenous administration and intraperitoneal administration are preferred. The amount of the compound administered at a time in the pharmaceutical composition is 0.01 to 100 mg, preferably 0.1 to 50 mg, and it is preferable to administer the compound once to three times a day. However, the dosage and method of administration are determined by the physician in view of the type of compound to be administered, the use of the pharmaceutical composition containing the compound, the age and weight of the patient to be treated, the condition including the patient's condition, etc. And are not limited to these.
Example
Examples are provided below. These examples are provided to specifically explain the present invention, but not to limit the technical scope of the present invention.
Example 1: Analysis of gene / protein structure
A cytokine receptor molecule belonging to the TNR receptor superfamily having a signal sequence, a Pfam TNFR / NGFR Cys-rich motif, and a single transmembrane domain was cloned from a cDNA library derived from the Y79 cell line (obtained from Riken Cell Bank). As a result of sequence analysis, two types of transcripts, which are considered to be derived from allele differences, were identified. TR430a (SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 2) encoded by one of these genes was the same molecule as T129 described in WO 99/52924. TR430g (SEQ ID NO: 3 and SEQ ID NO: 4) has the amino acid sequence of T129 protein, that is, the amino acid sequence of TR430a protein, in which Lys at amino acid residue 187 is substituted with Glu and His residue at position 273 is substituted with Arg. This was a clone encoding the amino acid sequence.
Example 2: Expression analysis by RT-PCR
Tissue expression analysis of the TR430 gene by RT-PCR was performed using Human MTC Panel (Clontech, catalog numbers K1420-1, K1421-1, K1425-1). The primers used for amplification are as follows:
A reaction solution was prepared using LA Taq DNA polymerase (Takara Shuzo) as a thermostable DNA polymerase according to the manufacturer's instructions. The final concentration of the primer was 400 nM, and the volume of the template cDNA was 0.5 μl per 12.5 μl. The PCR reaction cycle was performed at 94 ° C. for 1 minute, followed by 32 cycles of 94 ° C. for 30 seconds, 60 ° C. for 30 seconds, and 72 ° C. for 1 minute. FIG. 1 shows the results of analyzing the PCR products by agarose gel electrophoresis. Gene expression was restricted to peripheral blood leukocytes and spleen, suggesting that the TR430 gene was predominantly expressed in blood cells.
Example 3: Generation of polyclonal antibody against receptor extracellular domain
A receptor extracellular domain protein used as an antigen was prepared by an E. coli expression system as follows. The nucleotide sequence encoding the extracellular domain (amino acids 26-162) of the TR430 protein was amplified by PCR using primers WALT-Nf and WALT-Nr, and cloned into the pGEM-T Easy vector (Promega) once. Confirmation was made. After confirming the sequence, this vector was cut with restriction enzymes EcoRV and SalI, and the obtained restriction enzyme fragment was subcloned into pET-32a (Novagen) to construct an Escherichia coli thioredoxin fusion expression vector pET32a / TRex. The primer sequences used for PCR are as follows:
The expression vector pET32a / TRex was introduced into Escherichia coli BL21 (DE3) strain for transformation, protein expression was induced at a final concentration of 1 mM IPTG, and the Escherichia coli was cultured at 37 ° C. The expressed protein of interest was present in the insoluble fraction as inclusion bodies. The cells after the induction of expression were centrifuged, and proteins were extracted using B-PER (Pierce), followed by centrifugation, and the precipitated fraction was dissolved in a 6M urea solution. The target expressed protein in the lysate was adsorbed and eluted using a HiTrap Chelating column (Amersham Pharmacia Biotech) according to the manufacturer's instructions, and the protein was purified. The eluted fraction was dialyzed overnight at room temperature against a slightly more than 100-fold volume of 50 mM Tris-HCl (pH 8), 0.1 M NaCl, 0.1 mM 2-mercaptoethanol, followed by a slightly more than 100-fold volume of 50 mM Tris-HCl. It was dialyzed against -HCl (pH 8) and 0.1 M NaCl at room temperature overnight. The dialyzed fraction was centrifuged to obtain a soluble fraction. The soluble fraction contained the TR430 protein extracellular domain fusion protein, which was purified until it was detected as a nearly single band by Coomassie Brilliant Blue (CBB) staining after SDS-PAGE.
Rabbits were immunized using the purified TR430 protein extracellular domain fusion protein as an immunogen to prepare rabbit polyclonal antibodies. An antigen protein using Freund's Complete Adjuvant (FCA; Freund's Complete Adjuvant) as an adjuvant was added to Japanese white rabbits (females) in an amount of 0.15 mg only for the first time and then 0.3 mg every two weeks for a total of 5 weeks. The dermis was boosted and immunized to obtain antiserum.
Pre-immune serum and antiserum were subjected to affinity purification for protein A or affinity purification for an antigen protein to purify the antibody. Antibodies were purified using HiTrap Protein A and HiTrap NHS-activated columns (both from Amersham Pharmacia Biotech) according to the manufacturer's instructions.
Example 4: Analysis of receptor protein expression in Y79 cell line and human peripheral blood
The Y79 cells cultured overnight were collected by centrifugation and collected.6The cells were suspended in a physiological saline phosphate (PBS) / 2% fetal bovine serum (FBS) to a cell number of / 100 μL. To this cell preparation, 2 μl of either pre-immune serum or post-immune antiserum was added and incubated on ice for 30 minutes. After centrifugation, 0.5 μl of anti-rabbit Cy3 antibody (Amersham Pharmacia Biotech) was added to the suspension resuspended in PBS / 2% FBS, and incubated on ice for 30 minutes. After the cells were washed twice by repeating centrifugation and resuspension, it was analyzed using FACS Calibur (Becton Dickinson) whether or not the antibody bound to the TR430 protein on the cell surface.
In FIG. 2A, the thick line shows the staining results when using antiserum and anti-rabbit Cy3 antibody, the solid line shows the staining results when using pre-immune serum and anti-rabbit Cy3 antibody, and the dotted line shows the staining results when using only anti-rabbit Cy3 antibody. Y79 cells, which are TR430 protein-expressing cells, were stained only weakly in the serum before immunization, while Y79 cells were strongly stained in the antiserum after immunization. This indicates that the obtained antiserum contains an antibody that recognizes the TR430 protein expressed on the cell membrane.
Peripheral blood mononuclear cells were prepared from blood of normal healthy males using a mono / poly separated solution (Dainippon Pharmaceutical). Antiserum or pre-immune serum was added to the cell suspension, left on ice for 30 minutes, and then centrifuged to wash the cells. After the suspension, an anti-rabbit antibody labeled with Rhodamine was added, and the mixture was left on ice for 30 minutes. After centrifugation, the cells were resuspended, FITC-labeled anti-human CD3 or anti-human CD19 antibody (Beckman Coulter) was added, and the mixture was further left on ice for 30 minutes. After centrifugation, the cells were resuspended, and the double staining pattern of the cells was analyzed by FACSCalibur. As shown in FIG. 2B, CD19-positive cells were selectively stained with antiserum, which revealed that TR430 protein was expressed on B lymphocytes. No significant cell staining was observed in the control pre-immune serum.
Example 5: Analysis of TR430 protein expression in cultured cell lines
TR430 protein expression in human hematological tumor cell lines was analyzed using affinity purified rabbit anti-TR430 polyclonal antibody. The results of analysis by flow cytometry are shown in FIG. In the figure, the solid line indicates staining with the anti-TR430 antibody, and the dotted line indicates staining with the control IgG antibody. Staining with anti-TR430 antibody was observed for acute lymphoblastic leukemia cells CCRF-CEM, acute T-cell leukemia cells Jurkat, chronic myeloid leukemia cells K562 and KU812, myeloid leukemia cells U937, and B lymphoblastoid cells U266, Expression of the receptor TR430 protein was shown. No receptor protein expression was detected in promyelocytic leukemia cells HL60.
Example 6: NF-κB activation by receptor stimulation
The ability to activate NF-κB by TR430 stimulation was evaluated using a reporter plasmid pNF-kB-Luc (Stratagene) having a synthetic promoter having multiple NF-κB binding sites upstream of the firefly luciferase gene. Receptor gene expression vectors (pcDNA-TR430a and pcDNA-TR430g) whose expression is controlled by the CMV promoter and pNF-kB-Luc are transiently introduced into human fetal kidney cell line 293 cells, and the NF-κB reporter is overexpressed. The activation ability was examined. PFC-MEKK (Stratagene) was used as a positive control, and an empty expression vector pcDNA3.1 (-) MycHis (Invitrogen) was used as a negative control. 2 × 104The cells were rolled up per well of a 48-well plate, and 200 μl of DMEM / 10% FBS at 37 ° C., 5% CO 2.2Cultured overnight. After the medium was exchanged, 100 ng of the expression plasmid and 200 ng of the reporter plasmid per well were introduced into the cells using FuGENE-6 (Roche Diagnostics). Luciferase activity after 24 hours of culture was quantified using a luciferase assay system (Promega). As shown in FIG. 4A, overexpression of the TR430a gene and the TR430g gene resulted in about 7 to 10-fold activation of NF-KB as compared to the negative control mock.
The ability of the antiserum to stimulate the receptor against the extracellular domain of the TR430 protein was evaluated by the method described above (FIG. 4B). When TR430 was overexpressed, the ability to activate NF-κB was independent of the concentration of FBS, whereas the addition of rabbit antiserum at a final concentration of 1% further increased the ability to simply overexpress TR430. An approximately 10-fold enhancement of activation was seen. The control serum, which was the serum before immunization, had no enhancing ability. In addition, in the case of the control empty vector mock which does not express the receptor, the activation by the antiserum was not enhanced. FIG. 4C shows activation of NF-κB by receptor stimulation by a polyclonal antibody obtained by subjecting an antigen protein to affinity purification. It was shown that the addition of the purified antibody caused an enhancement of the activation signal.
Example 7: Identification of kinases TRAK1, TRAK2 that bind to TR430-intracellular domain by yeast two-hybrid (Two-Hybrid) screening
Selection of a protein that binds to the intracellular domain of the TR430 protein was performed using MATCHMAKER Two-Hybrid System (Clontech). The nucleotide sequence encoding the intracellular domain (amino acid residues 187-430) of the TR430a protein was cloned into a LexA DNA binding domain plasmid (pBTM118) to construct a decoy protein expression vector. Both the human peripheral blood leukocyte library (Clontech) cloned into pACT2 was introduced into reporter yeast strain L40, and selection for HIS3 gene expression was performed. The selected clone sequences were analyzed, and then the confirmation of the selectivity of the interaction was judged by blue and white by lacZ gene expression. The results are shown in FIG. Two closely related Ste-20-related kinases, SPAK (GenBank accession number AF099989) and OSR1 (GenBank accession number AB017642), were identified as genes that selectively bind to the intracellular domain of TR430. Based on the binding of the identified kinases SPAK and OSR1 to TR430, respectively, the following describes TRAK1 (TR430-AssociatedKinase1) and TRAK2.
Example 8: TRAK interaction with TR430 protein by immunoprecipitation
The interaction of the TR430 protein intracellular domain binding protein identified by the yeast two-hybrid screen in mammalian cells was confirmed by immunoprecipitation in a transient co-expression system. An expression vector in which an Igκ signal sequence and an HA tag were added to the N-terminus of a mature TR430 (
Example 9: Identification of TR430 protein intracellular signal cascade
NF-κB activation via TR430 protein stimulation Involvement of TRAF2 and NIK mediating signals in other TNF receptor superfamilies in the intracellular signal cascade was investigated by NF-κB reporter assay in a co-expression system in 293 cells. (FIG. 7). NIK and TRAF2 alone are known to activate NF-κB. An NIK mutant NIK (KK429-430AA) having an amino acid substitution so as to eliminate the kinase activity competitively blocks the activation of endogenous NIK in response to a signal from upstream by overexpression, and is dominant negative. Act in an inhibitory manner on NF-κB activation (Malinin et al. (1997) Nature 385, 540). The N-terminal deleted TRAF2 mutant TRAF2 (225-501) also acts as a dominant negative for TRAF2-mediated activation signals. NIK (KK429-430AA) and TRAF2 (225-501) acted inhibitory on the activation signal from TR430 protein. These results indicate that TRAF2 and NIK are involved in the NF-κB activation pathway downstream of the TR430 protein. FIG. 4 shows that the activation signal of NF-κB mediated by TR430 protein can be blocked by inhibiting downstream factors that form a signal cascade.
Example 10: Activation of TR430 protein by co-expression of APRIL and TR430 protein
In this example, the presence or absence of the effect of TR430 protein activation by APRIL and BLyS was examined by an NF-κB reporter assay in HEK293 cells. APRIL gene (GenBank Accession No. AF046888) and BLyS gene (GenBank Accession No. AF132600) were cloned from human bone marrow cDNA library by PCR. The sequences of the primers used were as follows:
Met.
The obtained gene was incorporated into a pcDNA3.1 vector (Invitrogen), and an expression plasmid was constructed so that gene expression was controlled under the control of the CMV promoter. To construct an expression plasmid, a PCR amplification product is first inserted into a pGEMT Easy vector (Promega), and then a fragment containing the target gene digested with EcoRI is inserted into the EcoRI site of the pcDNA3.1 vector. Was performed by selecting a clone cloned in the forward direction.
100 ng of the TR430 protein expression plasmid, 75 ng of the NF-κB reporter plasmid, 100 ng of the APRIL or BLyS expression plasmid, and 25 ng of the β-galactosidase expression plasmid for the transformation efficiency calibration, were mixed with 50 μl of DMEM and 2 μl of FuGENE. In addition, it was left for 15 minutes. After that, 10 μl of a solution was added to 200 μl of the culture solution per well of the 48-well plate and mixed with the HEK293 cells cultured overnight after the passage, and then the mixture was added at 37 ° C., 5% CO 2.2Overnight. Luciferase activity after culturing the HEK293 cells was quantified using a luciferase assay system (Promega).
FIG. 8 shows the results. In the transformed cells in which TR430 was not overexpressed, no increase in reporter activity was observed even when BLyS and APRIL were expressed, but about 3 times when TR430 was overexpressed and APRIL was overexpressed simultaneously. Increased reporter activity. Even when BLyS was co-expressed with TR430, no increase in reporter activity was observed.
Example 11: Northern blot analysis of TR430, TACI, BCMA genes in leukemia cell lines
Total RNA was prepared from Jurkat, Raji, U937 cell lines using Trizol (Gibco BRL) according to the manufacturer's instructions. 15 μg of the obtained total RNA per lane was electrophoresed on a formaldehyde-denatured agarose gel, and the sample after electrophoresis was transferred to a nylon membrane (HyBondXL, Amersham Pharmacia Biotech) by the capillary method.
TR430, TACI, BCMA32P cDNA probes were prepared using RTG DNA labeling beads (-dCTP) (Amersham Pharmacia Biotech). Hybridization probes were prepared using TACI and BCMA as templates, using the nucleotide sequence encoding the entire translation region (GenBank Accession Nos. AF023614 and Z29575, respectively), and TR430 using the nucleotide sequence region encoding the intracellular domain as a template. Specifically, a nucleic acid having a base sequence encoding SEQ ID NO: 2 amino acid sequence numbers 187 to 430 was used as a TR430 probe (SEQ ID NO: 15).
Prehybridization and hybridization are performed using an Express Hyb hybridization solution (Clontech) according to the manufacturer's instructions, and washing after hybridization is performed in a stringent manner according to the method described in the manufacturer's instructions. The test was performed under the conditions, that is, 1 hour at room temperature using 2 × SSC and 0.05% SDS, and 1 hour at 65 ° C. using 0.1 × SSC and 0.1% SDS. Thereafter, radioautography was performed using BAS5000 (Fuji Film).
FIG. 9 shows the results. While expression of the TR430 gene was detected in all three cell lines, expression of the TACI and BCMA genes was found only in Raji. The absence of TACI and BCMA expression in Jurkat and U937 cells is a result consistent with what was previously published by another group (Rennert et al. (2000) J. Exp. Med. 192, 1677).
Example 12: Detection of TR430-APRIL complex
A mature TR430 (
2 × 10 per 6 well dishes5Of HEK cells and cultured overnight using DMEM / 10% FBS. After the medium was exchanged, 500 ng of the expression vector per dish, that is, 500 ng of the TR430 expression plasmid and 500 ng of the APRIL expression plasmid, or 500 ng of the TR430 expression plasmid and 500 ng of the BLyS expression plasmid were introduced into cells using FuGENE-6. . 37 ° C, 5% CO2After culturing for 2 days under the conditions, the cells were washed once with PBS, and the cell extract (50 mM Tris-HCl pH 7.5, 150 mM NaCl, 10% glycerol, 1.5
The results are shown in FIG. The co-precipitation of TR430 depending on the presence of APRIL was confirmed, indicating that TR430 and APRIL form a complex (FIG. 10).
[Sequence list]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the results of human tissue expression analysis of the TR430 gene by RT-PCR.
FIG. 2 shows detection of TR430 protein expressed on cell membranes of Y79 cell line and human peripheral blood lymphocytes by antiserum.
FIG. 3 shows detection of TR430 protein expressed in a human leukemia cell line by an anti-TR430 antibody.
FIG. 4 shows activation of NF-κB by overexpression of TR430 gene (A), enhancement of NF-κB activation signal from receptor by addition of antiserum (B), and polyclonal affinity-purified to antigen protein FIG. 4 shows activation of NF-κB via TR430 receptor by antibody (C).
FIG. 5 shows how TRAK1, TRAK2 and TR430 protein co-expressed in animal cells interact.
FIG. 6 shows clones that selectively bind to the TR430 intracellular domain in a yeast two-hybrid screen.
FIG. 7 shows the effect of molecules that mediate the NF-κB activation signal of TR430.
FIG. 8 shows that APRIL stimulates TR430, resulting in activation of NF-κB, whereas BLyS does not cause activation of NF-κB.
FIG. 9 is a diagram of Northern blot analysis of mRNA expression of TR430 together with TACI and BCMA known as APRIL receptors, using mRNAs derived from Jurkat cells, Raji cells, and U937 cells.
FIG. 10 is a diagram showing the results of immunoprecipitation showing the binding between APRIL and TR430.
Claims (15)
(ii)B細胞特異的マーカー抗原を特異的に認識する抗体に対しては陰性であるが、TR430タンパク質を特異的に認識する抗原に対しては陽性である細胞を検出すること;
により、被検細胞中に腫瘍化した細胞が存在することを検出する方法。(I) applying an antibody that specifically recognizes a TR430 protein to a test cell collected from a test subject and an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen; and
(Ii) detecting cells that are negative for an antibody that specifically recognizes a B cell-specific marker antigen, but are positive for an antigen that specifically recognizes the TR430 protein;
The presence of tumor cells in the test cells.
(ii)候補化合物を接触させたTR430タンパク質を発現する細胞、および候補化合物を接触させていないTR430タンパク質を発現する細胞との間で、両細胞内部でのNF−κB転写活性を比較し;
(iii)候補化合物の接触によりNF−κB転写活性化を調節する程度を検出し;そして
(iv)NF−κB転写活性化を調節する化合物を選択する;
ことを含む、TR430タンパク質の機能を調節する被検化合物のスクリーニング方法。(I) contacting a candidate compound with cells expressing the TR430 protein;
(Ii) comparing the NF-κB transcriptional activity inside the cells between a cell expressing the TR430 protein contacted with the candidate compound and a cell expressing the TR430 protein not contacted with the candidate compound;
(Iii) detecting the extent to which NF-κB transcriptional activation is modulated by contacting the candidate compound; and (iv) selecting a compound that modulates NF-κB transcriptional activation;
A method for screening a test compound that regulates the function of a TR430 protein.
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