JPWO2002049073A1 - Gas discharge tube - Google Patents
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Abstract
ガス放電管は、ガラスバルブと、ガラスバルブの両端部にそれぞれ封装された一対の導入線3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極11とを備える。このガス放電管においては、傍熱型電極11間に放電空間Sが形成される。傍熱型電極11は、一端部13aが導入線3と電気的に接続される加熱用ヒータ13と、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されると共に導入線5と電気的に接続され、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出する電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)とを備える。傍熱型電極11は、加熱用ヒータ13と電子放射部17とが電気的に接続された部分(連結ピン21)を放電空間Sに向けた状態で、一対の導入線3,5の先端部に装着される。The gas discharge tube includes a glass bulb, a pair of introduction wires 3 and 5 respectively sealed at both ends of the glass bulb, and an indirectly heated electrode 11 attached to the tip of the pair of introduction wires 3 and 5. . In this gas discharge tube, a discharge space S is formed between the indirectly heated electrodes 11. The indirectly heated electrode 11 is electrically connected to the heater 13 having one end 13 a electrically connected to the introduction line 3, and electrically connected to the other end 13 b of the heater 13 and electrically connected to the introduction line 5. And an electron emitting portion 17 (double coil 18, metal oxide 19) which receives heat from the heater 13 and emits electrons by receiving heat. The indirectly heated electrode 11 is configured such that a portion (connecting pin 21) where the heating heater 13 and the electron emitting portion 17 are electrically connected is directed toward the discharge space S, and a tip portion of the pair of introduction wires 3 and 5. Attached to.
Description
技術分野
本発明は、ガス放電管に関する。
背景技術
傍熱型電極の一つとして、たとえば特公昭62−56628号公報(米国特許4441048号公報)に開示されたようなものが知られている。特公昭62−56628号公報に開示された傍熱型電極は、熱良導性の円筒の外壁に2重コイルを複数ターン巻回して密に固定し、ペースト状の電極物質材を2重コイルの1次螺旋内部及び2次螺旋間に塗布して円筒表面に一様な電極面を形成し、円筒の内部にヒータを設けて構成されている。
そして、傍熱型電極を用いたガス放電管では、ガスが気密封止された管状の容器と、この容器の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線とを備え、一対の導入線の先端部に、たとえば上述したような構成の傍熱型電極を装着することで、傍熱型電極間に放電空間が形成されることになる。
発明の開示
本発明は、傍熱型電極を用いた場合において、ガスを気密封止するための管状の容器の径を細くすることが可能なガス放電管を提供することを課題としている。
本発明に係るガス放電管は、ガスが気密封止された管状の容器と、容器の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線の先端部に装着された傍熱型電極とを備え、傍熱型電極間に放電空間が形成されるガス放電管であって、傍熱型電極のそれぞれは、一端部が一対の導入線の一方と電気的に接続される加熱用ヒータと、加熱用ヒータの他端部と電気的に接続されると共に、一対の導入線の他方と電気的に接続され、加熱用ヒータからの熱を受けて電子を放出する電子放射部と、を備え、加熱用ヒータと電子放射部とが電気的に接続された部分を放電空間に向けた状態で装着されていることを特徴としている。
本発明に係るガス放電管では、傍熱型電極のそれぞれが、一端部が一対の導入線の一方と電気的に接続される加熱用ヒータと、加熱用ヒータの他端部と電気的に接続されると共に、一対の導入線の他方と電気的に接続され、加熱用ヒータからの熱を受けて電子を放出する電子放射部と、を備えており、加熱用ヒータと電子放射部とが電気的に接続された部分を放電空間に向けた状態で装着されているので、加熱用ヒータが、容器の管軸方向に延びて配設されることになる。また、予熱時に加熱用ヒータを流れた電流(ヒータ電流)が電子放射部を通過して導入線の他方に達することになり、加熱用ヒータのそれぞれの端部と導入線とを直接接続する必要がない。これらの結果、ガス放電管の電極として傍熱型電極を用いた場合において、ガスを気密封止するための管状の容器の径を細くすることができる。
また、本発明に係るガス放電管において、加熱用ヒータの他端部と電子放射部とは、連結ピンにより電気的に接続されていることが好ましい。このように、加熱用ヒータの他端部と電子放射部とが連結ピンにより電気的に接続されることにより、加熱用ヒータと電子放射部との電気的な接続を確実に行い得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
また、本発明に係るガス放電管において、加熱用ヒータの他端部には、易電子放射物質としての金属酸化物が設けられていることが好ましい。このように、加熱用ヒータの他端部に易電子放射物質としての金属酸化物が設けられることにより、予熱時に加熱用ヒータの他端部に設けられた金属酸化物から熱電子放出がおこり、予備的な放電が生じることになる。この結果、ガス放電管の始動性を高めることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照しながら本発明によるガス放電管の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、図1及び図2に基づいて、本発明の第1実施形態に係るガス放電管DTを説明する。図1は、本第1実施形態に係るガス放電管を示す概略断面図であり、図2は、本第1実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
ガス放電管DTは、図1に示されるように、管状の容器としてのガラスバルブ1と、ガラスバルブ1の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線(導入ピン)3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極11とを備えている。ガラスバルブ1の外径は、たとえば20mm程度に設定されている。ガラスバルブ1の内部には、アルゴン等の希ガス、あるいは、アルゴン等の希ガス及び水銀が気密封止されている。ガラスバルブ1の途中部分には、排気管からの切離部7が形成されている。そして、このガス放電管DTにおいては、傍熱型電極11間に放電空間Sが形成されることになる。
傍熱型電極11は、図2に示されるように、加熱用ヒータ13と、基体金属15と、電子放射部17と、連結ピン21とを有している。
加熱用ヒータ13は、直径0.03〜0.1mm、たとえば0.07mmのタングステン素線を二重に巻回したフィラメントコイルからなり、このタングステンフィラメントコイルの表面には、電着法等により電気絶縁材料(たとえば、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、シリカ等)が被覆されて電気絶縁層14が形成されている。加熱用ヒータ13の一端部13aは、溶接等により、一対の導入線3,5のうちの一方の導入線3と電気的に接続されている。
基体金属15は、筒状に形成され、導電性を有している。基体金属15は、たとえば、モリブデン等からなる。この基体金属15の内側に、加熱用ヒータ13が挿入されて配設される。基体金属15は、溶接等により、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続されている。また、基体金属15は、溶接等により、連結ピン21を介して加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されている。連結ピン21は、コバール、ニッケル等の導電性を有した金属からなる。
電子放射部17は、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出するものであり、二重コイル18と、易電子放射物質としての金属酸化物19とを含んでいる。二重コイル18は、コイル状に巻き回されたコイルより構成される多重コイルであって、直径0.091mmのタングステン素線を径0.25mm、ピッチ0.146mmの一次コイルに形成し、さらにその一次コイルで径1.7mm、ピッチ0.6mmの二重コイルに形成したものである。また、二重コイル18は、マンドレル18aを有している。ここで、マンドレルとは、フィラメントコイル作成時に巻径を決める型の役割を果たす芯線のことである。尚、マンドレルの材料として、たとえばモリブデンを用いる。
二重コイル18は、基体金属15の外側表面に複数回巻き付けられて固定されており、二重コイル18と基体金属15とは電気的に接続されている。これにより、電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)は、連結ピン21及び基体金属15を介して、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されることになる。また、基体金属15は、易電子放射物質としての金属酸化物19と加熱用ヒータ13に形成された電気絶縁層14とを隔絶する機能を有している。
金属酸化物19は、二重コイル18に保持される。二重コイル18の表面部分及び金属酸化物19は、金属酸化物19の表面及び二重コイル18の表面部分が放電面となるように、傍熱型電極11の外側に露出しており、金属酸化物19の表面部分に二重コイル18の表面部分が接触するようになっている。
金属酸化物19としては、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の内のいずれか単体の酸化物、又はこれらの酸化物の混合物、あるいは、主構成要件がバリウム、ストロンチウム、カルシウムの内のいずれか単体の酸化物、又はこれらの酸化物の混合物であり副構成要件がランタン系を含む希土類金属(周期律表のIIIa)である酸化物が用いられる。バリウム、ストロンチウム、カルシウムは、仕事関数が小さく、熱電子を容易に放出することができ、熱電子供給量を増加させることができる。また、副構成要件として希土類金属(周期律表のIIIa)を添加した場合、熱電子供給量を更に増加させることができると共に、耐スパッタ性能を向上することもできる。
金属酸化物19は、電極物質材として金属炭酸塩(たとえば、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム等)の形で塗布され、塗布された金属炭酸塩を真空加熱分解することにより得られる。尚、加熱用ヒータへの通電により真空加熱分解を行う場合、直流加熱分解に比べ交流加熱分解の方が好ましい。このようにして得られた金属酸化物19が最終的に易電子放射物質となる。電極物質材としての金属炭酸塩は、二重コイル18が基体金属15の外側表面に複数回巻き付けられて固定されている状態において、二重コイル18の外側から塗布される。
上述した構成の傍熱型電極11のそれぞれは、図1に示されるように、加熱用ヒータ13と電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)とが電気的に接続された部分、すなわち加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を放電空間Sに向けた状態(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を対向させた状態)で、導入線3,5に装着されて、ガラスバルブ1内に配設される。
ガス放電管DTにおいては、一対の傍熱型電極11に電圧が印加されることにより、図3に示されるように、傍熱型電極11から電子が放出されて、放電空間S内に放電路Rが形成される。図3は、本第1実施形態に係るガス放電管における放電状態を示す模式図である。なお、放電路Rには、説明のため、ハッチングを付している。また、図3中「×」は、傍熱型電極11から放出された電子を示している。
以上のことから、本第1実施形態のガス放電管DTにおいては、傍熱型電極11のそれぞれが、一端部13aが一対の導入線3,5のうちの一方の導入線3と電気的に接続される加熱用ヒータ13と、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されると共に、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続され、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出する電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)と、を備えており、加熱用ヒータ13と電子放射部17とが電気的に接続された部分(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21)を放電空間Sに向けた状態で装着されているので、加熱用ヒータ13は、その軸線方向がガラスバルブ1の管軸方向に延びて配設されることになる。また、予熱時に加熱用ヒータ13を流れた電流(ヒータ電流)が、連結ピン21、基体金属15、電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)を通過して導入線5に達することになり、加熱用ヒータ13のそれぞれの端部13a,13bと導入線3,5とを直接接続する必要がない。これらの結果、ガス放電管DTの電極として傍熱型電極11を用いた場合において、ガラスバルブ1の径を細くすることができる。
また、本第1実施形態のガス放電管DTにおいては、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部17(基体金属15)とは、連結ピン21により電気的に接続されているので、加熱用ヒータ13と電子放射部17との電気的な接続を確実に行い得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
また、本第1実施形態の傍熱型電極11においては、二重コイル18の裏面(放電面とは反対側の面)において等電位面が実効的に形成されるので、形成された等電位面の広い領域で熱電子放出が起きるために放電面積が増加し、単位面積当りの電子放出量(電子放出密度)が大きくなり、放電位置における負荷が軽減されることになり、劣化要因である金属酸化物19のスパッタ、還元金属との酸化による安定化(鉱物化)、つまり熱電子放出能の低下を抑制することができる。この結果、局所的な放電の発生を抑制でき、傍熱型電極11の長寿命化を図ることができる。また、放電位置の移動も抑制されることになるため、長時間にわたって安定した放電を得ることができる。
また、本第1実施形態の傍熱型電極11にあっては、放電面積が増加したことに関連して、電流密度を若干上げて、負荷をやや増す、つまり、放電電流を増しても、従来のものに比べ損傷を小さくできる。これにより、従来のものとほぼ同一形状で、大放電電流の傍熱型電極を提供でき、パルス動作、大電流動作の実現が可能となる。
また、本第1実施形態の傍熱型電極11にあっては、二重コイル18の裏面において実効的に等電位面を形成しているので、熱電子放出能の低下及び放電位置の移動を抑制し得る構成を低コスト且つより一層簡易に実現することができる。
また、本第1実施形態の傍熱型電極11にあっては、二重コイル18がマンドレル18aを有しているので、加工時に二重コイル18が変形するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図4及び図5に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。図4は、本第2実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図であり、図5は、同じく傍熱型電極を示す概略斜視図である。なお、図5は、金属酸化物19の図示を説明のため省略している。
本第2実施形態のガス放電管は、第1実施形態と同様に、管状の容器としてのガラスバルブ1と、ガラスバルブ1の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線(導入ピン)3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極31とを備えている。そして、傍熱型電極31間に放電空間Sが形成されることになる。
傍熱型電極31は、図4及び図5に示されるように、加熱用ヒータ13と、電子放射部33と、線状部材37と、連結ピン21とを有している。
電子放射部33は、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出するものであり、二重コイル35と、易電子放射物質としての金属酸化物19とを含んでいる。二重コイル35は、コイル状に巻き回されたコイルより構成される多重コイルであって、直径0.091mmのタングステン素線を径0.25mm、ピッチ0.146mmの一次コイルに形成し、さらにその一次コイルで径1.7mm、ピッチ0.6mmの二重コイルに形成したものである。二重コイル35の内側には、加熱用ヒータ13が挿入されて配設されている。
線状部材37は、導電性を有する剛体(金属導体)で、周期律表のIIIa〜VIIa、VIII、Ib族に属し、具体的にはタングステン、タンタル、モリブデン、レニウム、ニオブ、オスミウム、イリジウム、鉄、ニッケル、コバルト、チタン、ジルコニウム、マンガン、クロム、バナジウム、ロジウム、希土類金属等の高融点金属(融点1000℃以上)の単体金属もしくはこれらの合金からなる。本実施形態においては、タングステン製の線状部材を用いている。線状部材37の直径は、0.1mm程度に設定されている。線状部材37は、二重コイル35の外側に二重コイル35の長手方向にわたって、放電方向に略直交するように配設されており、二重コイル35と線状部材37とは電気的に接続されている。なお、線状部材37の本数は、2本に限られることなく、1本、あるいは3本以上の複数本であってもよい。
線状部材37は、連結ピン21を介して加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されている。連結ピン21と線状部材37とは溶接により接続されている。これにより、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)とが、連結ピン21及び線状部材37を介して電気的に接続されることになる。
また、線状部材37は、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5に溶接等により電気的に接続されている。これにより、導入線5と電子放射部33とが、線状部材37を介して電気的に接続されることになる。
金属酸化物19は、二重コイル35に保持され、線状部材37に接触して設けられている。金属酸化物19及び線状部材37は、金属酸化物19の表面及び線状部材37の表面が放電面となるように、傍熱型電極31の外側に露出しており、金属酸化物19の表面部分に線状部材37が接触するようになっている。金属酸化物19は、電極物質材として金属炭酸塩(たとえば、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム等)を、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13を配設すると共に二重コイル35の外側に線状部材37を配設した状態で、線状部材37側から塗布し、塗布した金属炭酸塩を真空加熱分解することにより設けられることになる。尚、加熱用ヒータへの通電により真空加熱分解を行う場合、直流加熱分解に比べ交流加熱分解の方が好ましい。
また、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13が配設されていない状態で陰極物質材としての金属炭酸塩を二重コイル35(線状部材37)に塗布し、その後、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13を挿入してもよい。このように、金属炭酸塩の塗布後に加熱用ヒータ13を挿入して配設するのは、加熱用ヒータ13に形成された電気絶縁層14に小孔が有る場合、加熱用ヒータ13を配設した状態で金属炭酸塩を塗布すると、塗布した金属炭酸塩が小孔内に入り込み、金属炭酸塩から得られる金属酸化物19と加熱用ヒータ13とが短絡状態となるのを回避するためである。
上述した構成の傍熱型電極31のそれぞれは、第1実施形態と同じく、加熱用ヒータ13と電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)とが電気的に接続された部分、すなわち加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を放電空間Sに向けた状態(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を対向させた状態)で、導入線3,5に装着されて、ガラスバルブ内に配設される。
以上のことから、本第2実施形態のガス放電管においては、傍熱型電極31のそれぞれが、一端部13aが一対の導入線3,5のうちの一方の導入線3と電気的に接続される加熱用ヒータ13と、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されると共に、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続され、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出する電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)と、を備えており、加熱用ヒータ13と電子放射部33とが電気的に接続された部分(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21)を放電空間Sに向けた状態で装着されているので、加熱用ヒータ13は、その軸線方向がガラスバルブ1の管軸方向に延びて配設されることになる。また、予熱時に加熱用ヒータ13を流れた電流(ヒータ電流)が、連結ピン21、線状部材37、電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)を通過して導入線5に達することになり、加熱用ヒータ13のそれぞれの端部13a,13bと導入線3,5とを直接接続する必要がない。これらの結果、ガス放電管の電極として傍熱型電極31を用いた場合において、ガラスバルブ1の径を細くすることができる。
また、本第2実施形態のガス放電管においては、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部33(線状部材37)とは、連結ピン21により電気的に接続されているので、加熱用ヒータ13と電子放射部33との電気的な接続を確実に行い得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
また、本第2実施形態の傍熱型電極31においては、金属酸化物19に接触して線状部材37が設けられ、線状部材37により等電位面が実効的に形成されるので、形成された等電位面の広い領域で熱電子放出が起きるために放電面積が増加し、単位面積当りの電子放出量(電子放出密度)が大きくなり、放電位置における負荷が軽減されることになり、劣化要因である金属酸化物19のスパッタ、還元金属との酸化による安定化(鉱物化)、つまり熱電子放出能の低下を抑制することができる。この結果、局所的な放電の発生を抑制でき、傍熱型電極11の長寿命化を図ることができる。また、放電位置の移動も抑制されることになるため、長時間にわたって安定した放電を得ることができる。
また、本第2実施形態の傍熱型電極31にあっては、放電面積が増加したことに関連して、電流密度を若干上げて、負荷をやや増す、つまり、放電電流を増しても、従来のものに比べ損傷を小さくできる。これにより、従来のものとほぼ同一形状で、大放電電流の傍熱型電極を提供でき、パルス動作、大電流動作の実現が可能となる。
また、本第2実施形態の傍熱型電極31にあっては、線状部材37を用いているので、熱電子放出能の低下及び放電位置の移動を抑制し得る構成の電気導体を低コスト且つより一層簡易に実現することができる。また、線状部材37(電気導体)が剛体となるために、加工が容易であると共に、金属酸化物19に密接して設けることができる。
また、本第2実施形態の傍熱型電極31にあっては、加熱用ヒータ13を核として、その外側に金属酸化物19を保持する二重コイル35を取り巻くように配置し、二重コイル35に保持された金属酸化物19の表面部分に接触するように線状部材37を配設することにより、二重コイル35の振動抑制効果が働き、金属酸化物19の落下を防ぐことができる。また、二重コイル35のピッチ間に多量の金属酸化物19が保持されることになり、放電中の経時劣化に伴う消失金属酸化物分を補充する効果がある。
(第3実施形態)
次に、図6及び図7に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。図6は、本第3実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図であり、図7は、同じく傍熱型電極を示す概略斜視図である。なお、図7は、金属酸化物19の図示を説明のため省略している。
本第3実施形態のガス放電管は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、管状の容器としてのガラスバルブ1と、ガラスバルブ1の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線(導入ピン)3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極51とを備えている。そして、傍熱型電極51間に放電空間Sが形成されることになる。
傍熱型電極51は、図6及び図7に示されるように、加熱用ヒータ13と、電子放射部33と、メッシュ状部材53と、連結ピン21とを有している。
メッシュ状部材53は、導電性を有する剛体(金属導体)で、周期律表のIIIa〜VIIa、VIII、Ib族に属し、具体的にはタングステン、タンタル、モリブデン、レニウム、ニオブ、オスミウム、イリジウム、鉄、ニッケル、コバルト、チタン、ジルコニウム、マンガン、クロム、バナジウム、ロジウム、希土類金属等の高融点金属(融点1000口以上)の単体金属もしくはこれらの合金からなる。本実施形態においては、直径0.03mmのタングステン素線をメッシュ状に編んだメッシュ状部材を用いている。メッシュ状部材53におけるメッシュの大きさは、80メッシュとされている。メッシュ状部材53は、二重コイル35の外側に二重コイル35の長手方向にわたって、放電方向に略直交するように配設されており、二重コイル35とメッシュ状部材53とは電気的に接続されている。また、二重コイル35は、溶接等により、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続されている。
メッシュ状部材53の両端部には、ニッケル製の板状部材55,57が溶接によりメッシュ状部材53と電気的に接続された状態で固定されており、板状部材55には、導入線5が溶接によりメッシュ状部材53と電気的に接続された状態で固定されている。
板状部材55には、溶接等により、連結ピン21が電気的に接続されている。これにより、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)とが、連結ピン21、板状部材55及びメッシュ状部材53を介して電気的に接続されることになる。
金属酸化物19は、二重コイル35に保持され、メッシュ状部材53に接触して設けられている。金属酸化物19及びメッシュ状部材53は、金属酸化物19の表面及びメッシュ状部材53の表面が放電面となるように、傍熱型電極51の外側に露出しており、金属酸化物19の表面部分にメッシュ状部材53が接触するようになっている。金属酸化物19は、電極物質材として金属炭酸塩(たとえば、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム等)を、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13を配設すると共に二重コイル35の外側にメッシュ状部材53を配設した状態で、メッシュ状部材53側から塗布し、塗布した金属炭酸塩を真空加熱分解することにより設けられることになる。尚、加熱用ヒータへの通電により真空加熱分解を行う場合、直流加熱分解に比べ交流加熱分解の方が好ましい。
また、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13が配設されていない状態で陰極物質材としての金属炭酸塩を二重コイル35(メッシュ状部材53)に塗布し、その後、二重コイル35の内側に加熱用ヒータ13を挿入してもよい。この場合、上述したように、金属炭酸塩から得られる金属酸化物19と加熱用ヒータ13とが短絡状態となるのを回避することが可能となる。
以上のことから、本第3実施形態のガス放電管においては、傍熱型電極51のそれぞれが、一端部13aが一対の導入線3,5のうちの一方の導入線3と電気的に接続される加熱用ヒータ13と、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されると共に、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続され、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出する電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)と、を備えており、加熱用ヒータ13と電子放射部33とが電気的に接続された部分(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21)を放電空間Sに向けた状態で装着されているので、加熱用ヒータ13は、その軸線方向がガラスバルブ1の管軸方向に延びて配設されることになる。また、予熱時に加熱用ヒータ13を流れた電流(ヒータ電流)が、連結ピン21、メッシュ状部材53(板状部材55,57)、電子放射部33(二重コイル35、金属酸化物19)を通過して導入線5に達することになり、加熱用ヒータ13のそれぞれの端部13a,13bと導入線3,5とを直接接続する必要がない。これらの結果、ガス放電管の電極として傍熱型電極51を用いた場合において、ガラスバルブ1の径を細くすることができる。
また、本第3実施形態の傍熱型電極51においては、金属酸化物19に接触してメッシュ状部材53が設けられているので、メッシュ状部材53は、傍熱型電極51の放電面(金属酸化物19の表面及びメッシュ状部材53の表面)において等電位面を実効的に形成することになる。すなわち、メッシュ状部材53は、複数の電気配線(導電路)で構成され、かつ単一の方向へ電流が流れるよう規制されることはない。したがって、メッシュ状部材53の表面の端々間の電気抵抗は著しく小さく、メッシュ状部材53の表面においてはほぼ等電位状態となっており、複数の放電点あるいは放電線からなる放電面の電位はほぼ等しくなる。言い換えると、メッシュ状部材53により、放電面内において放電面に平行な方向に放電電流が流れ得る複数の電気回路が形成、つまり、放電電子(エミッション)の通り路(等電位回路)が複数形成されることとなる。
これにより、傍熱型電極51では、金属酸化物19に接触するメッシュ状部材53により等電位面が実効的に形成されるので、形成された等電位面の広い領域で熱電子放出が起きるために放電面積が増加し、単位面積当りの電子放出量(電子放出密度)が大きくなって、放電位置における負荷が軽減されることになり、劣化要因である金属酸化物19のスパッタ、還元金属との酸化による安定化(鉱物化)、つまり熱電子放出能の低下を抑制することができる。この結果、局所的な放電の発生を抑制でき、電極の長寿命化を図ることができる。また、放電位置の移動も抑制されることになるため、長時間にわたって安定した放電を得ることができる。また、放電面積が増加することから、傍熱型電極51の動作電圧及び発生熱量を低くすることもできる。
また、本第3実施形態の傍熱型電極51にあっては、放電面積が増加したことに関連して、電流密度を若干上げて、負荷をやや増す、つまり、放電電流を増しても、従来のものに比べ損傷を小さくできる。これにより、従来のものとほぼ同一形状で、大放電電流の傍熱型電極を提供でき、パルス動作、大電流動作の実現が可能となる。
また、本第3実施形態の傍熱型電極51にあっては、電気導体としてメッシュ状部材53を用いているので、熱電子放出能の低下及び放電位置の移動を抑制し得る構成の電気導体を低コスト且つより一層簡易に実現することができる。また、メッシュ状部材53(電気導体)が剛体となるために、加工が容易であると共に、金属酸化物19に密接して設けることができる。更に、メッシュ状部材53と金属酸化物19とが接触する箇所を容易に多く設けることができる。
また、本第3実施形態の傍熱型電極51にあっては、加熱用ヒータ13を核として、その外側に金属酸化物19を保持する二重コイル35を取り巻くように配置し、二重コイル35に保持された金属酸化物19の表面部分に接触するようにメッシュ状部材53を配設することにより、二重コイル35の振動抑制効果が働き、金属酸化物19の落下を防ぐことができる。また、二重コイル35のピッチ間に多量の金属酸化物19が保持されることになり、放電中の経時劣化に伴う消失金属酸化物分を補充する効果がある。
なお、メッシュ状部材53におけるメッシュの大きさは、小さいほど金属酸化物19の露出面積が減少するために、金属酸化物19の耐スパッタ性が向上することになる。ただし、二次電子放出を起こすために、理論的には、金属酸化物19に衝突してくる励起あるいは電離ガスが通過する程度の大きさは必要である。また、メッシュの大きさを小さくした場合には、等電位面の面積も増加するために、放電面積をより一層増加させることができる。
(第4実施形態)
次に、図8に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。図8は、本第4実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。第4実施形態は、加熱用ヒータ13の他端部13bに易電子放射物質としての金属酸化物を設けた点で第2実施形態と相違する。
本第4実施形態のガス放電管は、第1〜第3実施形態と同様に、管状の容器としてのガラスバルブ1と、ガラスバルブ1の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線(導入ピン)3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極71とを備えている。そして、傍熱型電極71間に放電空間Sが形成されることになる。
傍熱型電極71は、図8に示されるように、加熱用ヒータ13と、電子放射部33と、線状部材37と、連結ピン21とを有している。
加熱用ヒータ13の他端部13bには、易電子放射物質としての金属酸化物73が設けられている。金属酸化物73は、金属酸化物19と同じく、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)の内のいずれか単体の酸化物、又はこれらの酸化物の混合物、あるいは、主構成要件がバリウム、ストロンチウム、カルシウムの内のいずれか単体の酸化物、又はこれらの酸化物の混合物であり副構成要件がランタン系を含む希土類金属(周期律表のIIIa)である酸化物が用いられる。
金属酸化物73は、電極物質材として金属炭酸塩(たとえば、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム等)の形で塗布され、塗布された金属炭酸塩を真空加熱分解することにより得られ、設けられることになる。このようにして得られた金属酸化物73が最終的に易電子放射物質となる。電極物質材としての金属炭酸塩は、加熱用ヒータ13の他端部13bに連結ピン21が固定されている状態において、他端部13bに塗布される。
以上のことから、本第4実施形態のガス放電管においては、上述した第2実施形態と同様に、ガス放電管の電極として傍熱型電極31を用いた場合において、ガラスバルブ1の径を細くすることができる。
また、本第4実施形態のガス放電管においては、加熱用ヒータ13の他端部13bには、易電子放射物質としての金属酸化物73が設けられているので、予熱時に、金属酸化物73が加熱用ヒータ13により速やかに加熱されて、この金属酸化物73から熱電子放出がおこり、ガス放電管内において予備的な放電が生じることになる。この結果、ガス放電管の始動性を高めることができる。
(第5実施形態)
次に、図9に基づいて、本発明の第5実施形態を説明する。図9は、本第5実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
本第5実施形態のガス放電管は、第1〜第4実施形態と同様に、管状の容器としてのガラスバルブ1と、ガラスバルブ1の両端部にそれぞれ封装された一対の導入線(導入ピン)3,5と、一対の導入線3,5の先端部に装着された傍熱型電極91とを備えている。そして、傍熱型電極91間に放電空間Sが形成されることになる。
傍熱型電極91は、図9に示されるように、加熱用ヒータ13と、電子放射部17と、線状部材37と、連結ピン21とを有している。
電子放射部17は、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出するものであり、マンドレル18aを有する二重コイル18と、易電子放射物質としての金属酸化物19とを含んでいる。
線状部材37は、二重コイル18の外側に二重コイル18の長手方向にわたって、放電方向に略直交するように配設されており、二重コイル18と線状部材37とは電気的に接続されている。また、線状部材37は、連結ピン21を介して加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されている。連結ピン21と線状部材37とは溶接により接続されている。これにより、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)とが、連結ピン21及び線状部材37を介して電気的に接続されることになる。更に、線状部材37は、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5に溶接等により電気的に接続されている。これにより、導入線5と電子放射部17とが、線状部材37を介して電気的に接続されることになる。
金属酸化物19は、二重コイル18に保持され、線状部材37に接触して設けられている。金属酸化物19及び線状部材37は、金属酸化物19の表面及び線状部材37の表面が放電面となるように、傍熱型電極91の外側に露出しており、金属酸化物19の表面部分に線状部材37が接触するようになっている。金属酸化物19は、電極物質材として金属炭酸塩(たとえば、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸カルシウム等)を、二重コイル18の内側に加熱用ヒータ13を配設すると共に二重コイル18の外側に線状部材37を配設した状態で、線状部材37側から塗布し、塗布した金属炭酸塩を真空加熱分解することにより設けられることになる。
上述した構成の傍熱型電極91のそれぞれは、第1〜第4実施形態と同じく、加熱用ヒータ13と電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)とが電気的に接続された部分、すなわち加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を放電空間Sに向けた状態(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21を対向させた状態)で、導入線3,5に装着されて、ガラスバルブ内に配設される。
以上のことから、本第5実施形態のガス放電管においては、傍熱型電極91のそれぞれが、一端部13aが一対の導入線3,5のうちの一方の導入線3と電気的に接続される加熱用ヒータ13と、加熱用ヒータ13の他端部13bと電気的に接続されると共に、一対の導入線3,5のうちの他方の導入線5と電気的に接続され、加熱用ヒータ13からの熱を受けて電子を放出する電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)と、を備えており、加熱用ヒータ13と電子放射部17とが電気的に接続された部分(加熱用ヒータ13の他端部13b及び連結ピン21)を放電空間Sに向けた状態で装着されているので、加熱用ヒータ13は、その軸線方向がガラスバルブ1の管軸方向に延びて配設されることになる。また、予熱時に加熱用ヒータ13を流れた電流(ヒータ電流)が、連結ピン21、線状部材37、電子放射部17(二重コイル18、金属酸化物19)を通過して導入線5に達することになり、加熱用ヒータ13のそれぞれの端部13a,13bと導入線3,5とを直接接続する必要がない。これらの結果、ガス放電管の電極として傍熱型電極91を用いた場合において、ガラスバルブ1の径を細くすることができる。
また、本第5実施形態のガス放電管においては、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部17(線状部材37)とは、連結ピン21により電気的に接続されているので、加熱用ヒータ13と電子放射部17との電気的な接続を確実に行い得る構成を簡易且つ低コストで実現することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、第1〜第5実施形態においては、連結ピン21を用いて、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部17,33とを電気的に接続するように構成しているが、これに限られることなく、加熱用ヒータ13の他端部13bと電子放射部17,33とを直接電気的に接続するように構成してもよい。この場合には、加熱用ヒータ13の他端部13bと、基体金属15、線状部材37、あるいはメッシュ状部材53(板状部材57)とが溶接等により接続されることになる。
また、本実施形態においては、ガラスバルブ(発光管)形状を直管構造としたが、これに限られることなく湾曲構造、環形構造としてもよい。
なお、本実施形態のガス放電管DTにおいては、交流動作の場合、1対の傍熱型電極11,31,51,71,91が主たる機能として電子放出を行う陰極と、電子が流れ込む陽極としての役割を交互に果たす。陽極として機能するとき、電子が流れ込む際の電圧降下により多量の熱が電極に生じる。電極が陽極として機能するときに生じた熱量を当該電極が陰極として機能するときに熱電子放出に必要な熱量として使うことで、ガス放電管の持続放電中の加熱用ヒータ13からの熱供給なし、あるいは直流動作に比べて少ない熱供給にて、安定した持続放電を実現することができる。
産業上の利用可能性
本発明のガス放電管は、重水素を封入した重水素ガス放電ランプ、希ガスを封入した希ガスランプ、希ガスランプ容器内面に蛍光体を塗布した希ガス蛍光ランプ、希ガスランプに水銀を添加、封入した水銀ランプ、水銀ランプ容器内面に蛍光体を塗布した水銀蛍光ランプ(蛍光ランプ)に利用できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、第1実施形態に係るガス放電管を示す概略断面図である。
図2は、第1実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
図3は、第1実施形態に係るガス放電管における放電状態を示す模式図である。
図4は、第2実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
図5は、第2実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略斜視図である。
図6は、第3実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
図7は、第3実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略斜視図である。
図8は、第4実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。
図9は、第5実施形態に係るガス放電管に含まれる傍熱型電極を示す概略断面図である。Technical field
The invention relates to gas discharge tubes.
Background art
As one of the indirectly heated electrodes, for example, one disclosed in Japanese Patent Publication No. 62-56628 (U.S. Pat. No. 4,444,048) is known. The indirectly heated electrode disclosed in Japanese Patent Publication No. 62-56628 is a method in which a double coil is wound a plurality of turns around the outer wall of a thermally conductive cylinder and tightly fixed, and a paste-like electrode material is formed of a double coil. Is applied inside the primary spiral and between the secondary spirals to form a uniform electrode surface on the surface of the cylinder, and a heater is provided inside the cylinder.
The gas discharge tube using the indirectly heated electrode includes a tubular container in which gas is hermetically sealed, and a pair of introduction lines sealed at both ends of the container, respectively. By mounting an indirectly heated electrode having the above-described configuration to the portion, a discharge space is formed between the indirectly heated electrodes.
Disclosure of the invention
An object of the present invention is to provide a gas discharge tube capable of reducing the diameter of a tubular container for hermetically sealing a gas when an indirectly heated electrode is used.
The gas discharge tube according to the present invention includes a tubular container in which gas is hermetically sealed, and an indirectly heated electrode attached to a tip end of a pair of lead wires sealed at both ends of the container. A gas discharge tube in which a discharge space is formed between the hot electrodes, wherein each of the indirectly heated electrodes has a heating heater having one end electrically connected to one of a pair of introduction wires; and a heating heater. An electron emitting portion that is electrically connected to the other end of the heating wire, is electrically connected to the other of the pair of introduction wires, and receives heat from the heating heater to emit electrons. And an electron radiating portion is mounted with the electrically connected portion facing the discharge space.
In the gas discharge tube according to the present invention, each of the indirectly heated electrodes has one end electrically connected to one of the pair of introduction wires, and the other end electrically connected to the other end of the heater. And an electron emission portion that is electrically connected to the other of the pair of introduction wires and emits electrons by receiving heat from the heating heater, wherein the heating heater and the electron emission portion are electrically connected to each other. Since the electrically connected portion is mounted in a state facing the discharge space, the heater for heating extends in the tube axis direction of the container. In addition, the current (heater current) flowing through the heating heater at the time of preheating passes through the electron emission section and reaches the other of the introduction lines, and it is necessary to directly connect each end of the heating heater to the introduction line. There is no. As a result, when the indirectly heated electrode is used as the electrode of the gas discharge tube, the diameter of the tubular container for hermetically sealing the gas can be reduced.
In the gas discharge tube according to the present invention, it is preferable that the other end of the heater for heating and the electron emitting section are electrically connected by a connecting pin. As described above, the other end of the heating heater and the electron emitting section are electrically connected to each other by the connecting pin, thereby simplifying the configuration capable of reliably performing the electrical connection between the heating heater and the electron emitting section. And it can be realized at low cost.
Further, in the gas discharge tube according to the present invention, it is preferable that a metal oxide as an electron emitting material is provided at the other end of the heating heater. In this way, by providing the metal oxide as the electron emitting material at the other end of the heater for heating, thermionic emission occurs from the metal oxide provided at the other end of the heater for heating during preheating, Preliminary discharge will occur. As a result, the startability of the gas discharge tube can be improved.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of a gas discharge tube according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the description, the same elements or elements having the same functions will be denoted by the same reference symbols, without redundant description.
(1st Embodiment)
First, a gas discharge tube DT according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a schematic sectional view showing a gas discharge tube according to the first embodiment, and FIG. 2 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the first embodiment. .
As shown in FIG. 1, the gas discharge tube DT includes a glass bulb 1 as a tubular container, a pair of introduction wires (introduction pins) 3 and 5 respectively sealed at both ends of the glass bulb 1, and a pair of And an indirectly heated
As shown in FIG. 2, the indirectly heated
The
The
The
The
The
As the
The
As shown in FIG. 1, each of the indirectly
In the gas discharge tube DT, when a voltage is applied to the pair of indirectly
From the above, in the gas discharge tube DT of the first embodiment, each of the indirectly
In the gas discharge tube DT of the first embodiment, the
Further, in the indirectly
Further, in the indirectly
Further, in the indirectly
Further, in the indirectly
(2nd Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 4 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the second embodiment, and FIG. 5 is a schematic perspective view showing the similarly indirectly heated electrode. FIG. 5 omits illustration of the
As in the first embodiment, the gas discharge tube of the second embodiment includes a glass bulb 1 as a tubular container, and a pair of introduction wires (introduction pins) 3 respectively sealed at both ends of the glass bulb 1. 5 and an indirectly
As shown in FIGS. 4 and 5, the indirectly
The
The
The
Further, the
The
Further, a metal carbonate serving as a cathode material is applied to the double coil 35 (the linear member 37) in a state where the
As in the first embodiment, each of the indirectly
From the above, in the gas discharge tube of the second embodiment, each of the indirectly
In the gas discharge tube of the second embodiment, the
In the indirectly
In the indirectly
In the indirectly
Further, in the indirectly
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 6 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the third embodiment, and FIG. 7 is a schematic perspective view showing the indirectly heated electrode similarly. FIG. 7 omits illustration of the
As in the first embodiment and the second embodiment, the gas discharge tube of the third embodiment includes a glass bulb 1 as a tubular container and a pair of lead wires sealed at both ends of the glass bulb 1 ( (Introduction pins) 3, 5 and indirectly
As shown in FIGS. 6 and 7, the indirectly
The
The connecting
The
Further, a metal carbonate serving as a cathode material is applied to the double coil 35 (mesh member 53) in a state where the
From the above, in the gas discharge tube of the third embodiment, each of the indirectly
Further, in the indirectly
Thereby, in the indirectly
Further, in the indirectly
Further, in the indirectly
In the indirectly
Note that the smaller the size of the mesh in the mesh-
(Fourth embodiment)
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 8 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the fourth embodiment. The fourth embodiment is different from the second embodiment in that a metal oxide as an electron emitting material is provided at the
As in the first to third embodiments, the gas discharge tube according to the fourth embodiment includes a glass bulb 1 as a tubular container, and a pair of introduction wires (introduction pins) sealed at both ends of the glass bulb 1. 3) and an indirectly
As shown in FIG. 8, the indirectly
The
The
From the above, in the gas discharge tube of the fourth embodiment, as in the second embodiment described above, when the indirectly
Further, in the gas discharge tube of the fourth embodiment, the
(Fifth embodiment)
Next, a fifth embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 9 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the fifth embodiment.
As in the first to fourth embodiments, the gas discharge tube according to the fifth embodiment includes a glass bulb 1 as a tubular container and a pair of introduction wires (introduction pins) sealed at both ends of the glass bulb 1. 3) and an indirectly
As shown in FIG. 9, the indirectly
The
The
The
In each of the indirectly
From the above, in the gas discharge tube of the fifth embodiment, each of the indirectly
Further, in the gas discharge tube of the fifth embodiment, the
The present invention is not limited to the embodiments described above. For example, in the first to fifth embodiments, the connecting
Further, in the present embodiment, the glass bulb (arc tube) has a straight tube structure, but is not limited to this, and may have a curved structure or an annular structure.
In the gas discharge tube DT of the present embodiment, in the case of an AC operation, the pair of indirectly
Industrial applicability
The gas discharge tube of the present invention is a deuterium gas discharge lamp filled with deuterium, a rare gas lamp filled with a rare gas, a rare gas fluorescent lamp coated with a phosphor on the inner surface of a rare gas lamp container, and mercury filled in a rare gas lamp. It can be used for added and sealed mercury lamps and mercury fluorescent lamps (fluorescent lamps) in which a phosphor is coated on the inner surface of a mercury lamp container.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view showing a gas discharge tube according to the first embodiment.
FIG. 2 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the first embodiment.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a discharge state in the gas discharge tube according to the first embodiment.
FIG. 4 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the second embodiment.
FIG. 5 is a schematic perspective view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the second embodiment.
FIG. 6 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the third embodiment.
FIG. 7 is a schematic perspective view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the third embodiment.
FIG. 8 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the fourth embodiment.
FIG. 9 is a schematic sectional view showing an indirectly heated electrode included in the gas discharge tube according to the fifth embodiment.
Claims (3)
前記傍熱型電極のそれぞれは、
一端部が前記一対の導入線の一方と電気的に接続される加熱用ヒータと、
前記加熱用ヒータの他端部と電気的に接続されると共に、前記一対の導入線の他方と電気的に接続され、前記加熱用ヒータからの熱を受けて電子を放出する電子放射部と、を備え、
前記加熱用ヒータと前記電子放射部とが電気的に接続された部分を前記放電空間に向けた状態で装着されていることを特徴とするガス放電管。A gas-tightly sealed tubular container, and an indirectly heated electrode attached to the tip of a pair of introduction wires respectively sealed at both ends of the container, wherein a discharge space is provided between the indirectly heated electrodes Is a gas discharge tube in which
Each of the indirectly heated electrodes,
A heating heater having one end electrically connected to one of the pair of introduction wires;
An electron emitting unit electrically connected to the other end of the heater, electrically connected to the other of the pair of introduction wires, and receiving heat from the heater to emit electrons. With
A gas discharge tube, wherein a portion where the heating heater and the electron emitting section are electrically connected is mounted with the portion facing the discharge space.
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2001
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