JPS646859Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は水上運動具に関する。

［従来の技術］ 従来、ボードの後部底面下に直進性のバランス
を保持するための垂直の三角状の水中尾翼を固定
したサーフボードは周知である。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、このサーフボードは波に乗ることによ
り波の力を利用して進行するものであるから、波
の高い海岸でしか使用することができず、波の穏
やかな海岸や波の無い水面ではボード上で腹ばい
になり、手で水を掻いて前進するしか使用方法が
ない。

このように、波乗りにしか使用することができ
ないサーフボードは、水面の条件によつて使用場
所が限定され、また波乗りは激しいスポーツであ
るため一部の愛好者が楽しむのみであるから、従
来のサーフボードは気軽に誰でも楽しめる運動用
具ではなかつた。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、誰でも簡単に動かすことができて波の無い水
面でも楽しめ、言わば陸上におけるスケートボー
ドに匹敵する水上用のスケートボードともいうべ
き水上運動具を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の水上運動具は、ボードあるいは舟体の
前部の底面下に軸棒を斜めに降ろし、この軸棒と
ボードあるいは舟体の底部で支持した薄材をボー
ドあるいは舟体の前後方向に張設してなることを
特徴とする。

［実施例］ 以下、本考案を図面に基づき実施例をもつて説
明する。

第１図ないし第３図に図示する第１の実施例
は、サーフボードとしても使用できる水上運動具
である。これら図において、１は従来のサーフボ
ードと同等材からなる平面同形状のボードであ
り、人を上に載せて水面に浮上できる。２はこの
ボード１の前部の底面下に斜めに降ろした軸棒で
あり、この軸棒２はボード１が水上を推進する際
に、水の抵抗が小さくなるようにボード１の底面
下に斜め後方に適宜な角度をつけて設ける。３は
帆布からなる薄材であり、この薄材３はその前端
を軸棒２に固定するとともに、その上端をボード
１の底部１ａに固定してボード１の底面下の前後
方向に張設されている。４はボード１の上部に設
けた把手である。

なお、ボード１の推進力は軸棒２の傾斜角度、
及び薄材３の材質、面積、厚さあるいは張り具合
等によつて影響を受けるため、ボード１の大きさ
等に合せてこれらを適当に設定しなければならな
い。薄材３の材質としては例えば、帆布の他、ゴ
ム製や合成樹脂製のものでもよい。

次に、第４図に図示する第２の実施例は、波乗
りを目的としたものではなく、主として波の無い
水面上を動き回る水上運動具であり、その構成は
第１の実施例におけるボード１を側面においても
舟の形状にしたいわゆる舟体１１として置き換え
たことと、舳先の傾斜角度に軸棒２を一致させた
他は全く同一である。

なお、舟体１１は第４図の形状に限定されるも
のではなく、人が上に乗ることができて水面に浮
上するものならどのような形状であつてもよい。

［作用］ 本考案の水上運動具を利用するに際して、使用
者は水面に浮かべたボードあるいは舟体上に乗
り、腹ばいや座つた姿勢でボードあるいは舟体の
両側部に手を掛けこれらを左右に揺り動かす。す
ると、ボードあるいは舟体の底面下に設けた薄材
も同調して右左に揺れることになるが、薄材はそ
の前端が軸棒に固定され上端がボードあるいは舟
体の底面の前後方向で固定されているだけで後端
及び下端は開放されているので、うねりを生じな
がら揺れることになる。このようにうねりを生じ
ながら揺れる薄材は、それと接する左右両側の水
を後方に蹴る力を生じ、この水を後方へ蹴る力が
前方への推進力となつてボードあるいは舟体は前
進することになる。

また、薄材はその前端と上端が固定された状態
でボードの底面下に張設されているため、ボード
を左右に揺らさなければ、従来のサーフボードに
設けられる水中垂直尾翼と同様に水上における直
進時のバランスが保持されることになる。

なお、ボードあるいは舟体の上部に把手を設け
れば、これを握りとしてボードあるいは舟体の左
右揺動がしやすくなる。

［考案の効果］ 以上述べたように、本考案の水上運動具は、簡
単な操作で前進させることができ、かつ、波の無
い水面上を動き回ることができるので、誰でも気
軽に楽しめるものとなる。また、楽しみながら腕
や脚その他全身運動ができるので、陸上における
スケートボードのように格好の運動器具となる。
さらに、波のある水面ではサーフボードとして波
乗りに使用できる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の第１の実施例
で、第１図は水上運動具の側面図、第２図は同じ
く平面図、第３図は同じく底面図である。また第
４図は本考案の第２の実施例の水上運動具の側面
図である。 １……ボード、２……軸棒、３……薄材、４…
…把手、１１……舟体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ボードあるいは舟体の前部の底面下に軸棒を
   斜めに降ろし、この軸棒とボードあるいは舟体
   の底部で支持した薄材をボードあるいは舟体の
   前後方向に張設してなることを特徴とする水上
   運動具。 (2) ボードあるいは舟体の上部に把手を設けてな
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の水上運
   動具。