JPS645900B2 - - Google Patents

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JPS645900B2
JPS645900B2 JP56198740A JP19874081A JPS645900B2 JP S645900 B2 JPS645900 B2 JP S645900B2 JP 56198740 A JP56198740 A JP 56198740A JP 19874081 A JP19874081 A JP 19874081A JP S645900 B2 JPS645900 B2 JP S645900B2
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JP
Japan
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signal
frequency
formant
electrodes
audio
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JP56198740A
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JPS5829300A (ja
Inventor
Fuinrei Patoritsuku Jeimuzu
Shiriguman Piitaa
Cho Ton Uito
Emu Kuraaku Guriimu
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Commonwealth of Australia
Original Assignee
Commonwealth of Australia
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Publication date
Application filed by Commonwealth of Australia filed Critical Commonwealth of Australia
Publication of JPS5829300A publication Critical patent/JPS5829300A/ja
Publication of JPS645900B2 publication Critical patent/JPS645900B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子的に聴覚神経を刺激して聴覚類
似的知覚を生じさせるような、体内に埋め込まれ
た聴覚人工補綴器と共に使用するに適した型の信
号処理系に関する。
〔従来の技術〕
言語による通信のために聴覚人工補綴器を最適
に利用するためには音声信号を或刺激パターンに
符号化するような信号プロセツサが必要である。
従来のこのような信号プロセツサは下記の2つの
一般的部類に属している。
(1) 聴覚の所謂位置―ピツチ理論(place―
pitchtheory)に従つて正常聴覚の人の場合に
刺激されるであろう部分に位置する電極を刺激
するもの。刺激は基底膜のその部分の振動数に
相当するレートで生ずる。
(2) 蝸牛の1個所以上の位置において刺激をもた
らすが、但し全電極に共通の刺激でしかも音声
信号の声門パルスレートに等しいか又はこれに
比例するレートで刺激をもたらすもの。
上記(1)の部類に属する音声プロセツサは音声信
号のフオルマント情報を提供するが、これらは韻
律学的情報は提供しない。しかもその音声スペク
ル的エネルギーが広範囲のピークに分布されてい
るため、誤認的知覚が患者に聞こえることもあり
得る。上記2の部類に属する音声プロセツサは読
唇術を補助するに重要な韻律学的情報を提供する
けれども、これは必要なフオルマント周波数の情
報を提供しない。
PCT/Au 80/00016出願の主題の発明はフオ
ルマント情報及び韻律学的情報の両者が共に存在
してそれにより誤認的知覚の形成を避けるような
出力信号を有する音声プロセツサを提供すること
により前述のような欠点を克服しようとするもの
であつた。
このPCT/Au 80/00016の音声プロセツサは
特にオーストラリア特許出願Au―A 41061/78
号及びAu―A 46563/79号に夫々記述されてい
る体内埋設可能聴覚人工補綴器並びに関連する刺
激用電極列と共に用いるに適したものである。
この聴覚人工補綴器は、フオルマント情報及び
韻律学的情報の両者を共に含んでそれにより誤認
的知覚の形成が回避されるような出力信号を有す
る電極プロセツサを包含している。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような従来の技術によれば、使用できる周
波数領域が制限され、誤認を完全に防止すること
はできない。
本発明の目的は、より多くの周波数領域を別個
の刺激として与え、より完全な音声の近似を行え
る音声処理技術を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、体内に埋め込まれた電極配列を有
し、配列中の選ばれた電極に電流のセツトを印加
することによつて患者の聴覚神経繊維を刺激する
のに適したタイプの個人患者用聴覚人工補綴器を
刺激する手段をコントロールするため、音声信号
をデータ信号へ変換する信号処理装置であつて、 音声信号を受け取り、受け取つた音声信号に対
応する電気的入力信号を発生させる手段と、 上記電気的入力信号から、上記音声信号の音響
学的特性を特徴づける電気的信号を発生させる手
段と、 上記電気的信号によつて表わされる上記音響学
的特性と上記電極配列に印加される電流刺激の組
との間の関係を表わすデータを上記電気的信号か
ら得て、記憶するためのプログラミング可能な手
段と、 上記刺激する手段による刺激のセツトの印加を
コントロールするための命令信号を発生させる手
段であつて、この刺激のセツトは少なくとも2つ
の電極にシーケンシヤルに印加される少なくとも
2つの電流パルス刺激を含み、かつ上記刺激のセ
ツトは有声発声に対しては音声信号の音声周波数
から得られるレートで印加され、無声発声に対し
ては音声周波数から独立なレートで印加される、
命令信号を発生させる手段とを含む音声処理装置
である。
たとえば、第1の電極に与える電流刺激のセツ
トと第2の電極に与える電流刺激のセツトとの間
に時間的遅延が与えられている。
〔作 用〕
このような遅延によつて知覚する周波数領域は
拡げられる。
周波数領域を多くすることにより音声により近
い近似が行える。
〔実施例〕
この発明に従う音声プロセツサは特にオースト
ラリア特許出願Au―A 41061/78号及びAu―
A 46563/79号に夫々記述されている体内埋設
可能な聴覚人工補綴器並びに関連する刺激用電極
列と共に用いるに適したものである。
上に挙げた先出願の明細書中に記述されている
ように、本発明に従う聴覚人工補綴器は蝸牛の鼓
室階の部分の中に埋め込まれている一連の配列電
極を含み、それによつて種々の強度レベル及び刺
激周波数の電流を適用することによつて聴覚神経
繊維の刺激をもたらすようになつている。精神物
理学的な試験が各電極の鋭敏度の順位を決定する
ために用いられ、そして音声プロセツサ内のプロ
グラミング可能な手段が少なくとも1つ以上の、
如何なる特定の時間間隔内における音声信号をも
本質的に表わす時間変数のパラメータの特性に依
存して特定の選択的電極の刺激を生じさせるよう
にプログラムされている。
上記PCT/Au/80/00016号出願の音声プロ
セツサは本質的に、体内に埋め込まれた配列電極
が備えられていてこれらの電極のうちの選ばれた
電極に電流を適用することによつて患者の聴覚神
経繊維が刺激されるようになつている聴覚人工補
綴器をコントロールするためのデータ信号へ音声
信号を変換する信号処理系よりなり、そしてこの
処理系は、受け取つた音声信号に対応する入力信
号を発生させる手段と、上記音声信号の基本的音
声成分の振幅及び周波数を評価する手段と、上記
音声信号の第2フオルマント成分の振幅及び周波
数を評価する手段と、上記音声信号が有音のもの
か無声のものかを決定する手段と、使用に際して
上記配列電極のうちで選ばれた電極に上記電流の
適用をもたらすような指令データを作り出すため
のプログラミング可能な手段であつて、患者の精
神物理学的テストに基づいて、各電極と上記第2
フオルマント周波数の或選ばれた範囲との間の予
め定められた関係を決めるデータ(第2図参照)
を用いてプログラミングされており、且つ上記評
価された第2フオルマント成分周波数に基づい
て、患者内に作り出される聴覚類似的な感じの所
望の覚を生じさせるような上記電極の選択をもた
らす上記プログラミング可能な手段と、及び有声
音声信号に対して上記評価された基本音声成分の
周波数に依存する周波数で、また無声音声信号に
対しては実質的に一定の低い周波数で上記選ばれ
た電極の刺激を生じさせる手段とを有しており、
その際上記プログラミング可能な手段は更に、上
記音声信号の上記評価された第2フオルマント成
分の振幅と及び患者体内に埋め込まれた各電極の
感度に関する予め定められたデータとに依存する
各選ばれた電極の刺激レベルを決定するデータが
作り出されるようにプログラミングされているも
のである。
上記PCT/Au 80/00016号のプロセツサは、
音声信号の第2フオルマント成分及び基本的な音
声成分の振幅及び周波数を、患者体内でその聴覚
神経の刺激を生じさせて聴覚類似の知覚が作り出
されるように聴覚人工補綴器によつて利用するた
めにその音声信号を本質的に定義するのに成功裏
に用いることができるということの発見に基づく
ものである。この目的を達成するために、その評
価された第2フオルマント周波数を地形図状に描
き、それによつてこの第2フオルマント周波数の
通常経験される範囲の選ばれた部分をその配列電
極のうちの個々の電極と関連させるようにする。
この地形図状描写(以下マツピングと呼ぶ)は好
ましくはこの第2フオルマント周波数の高い方の
水準のものがより高い感度順位を有する電極と関
連させられるようにし、そしてこのようにした場
合にその配列された電極列の中のこれらの電極が
上記第2フオルマント周波数を評価した時にその
マツピングに応じて刺激のために選ばれるように
なる。電極の選び出しはそれぞれの患者毎に上述
した第2フオルマント周波数/感度のマツピング
に従つてそのプログラミング可能な手段をプログ
ラムすることによつて達成される。各電極の刺激
の水準、また従つて対応する聴覚的知覚の大きさ
は第2フオルマント成分の評価された振幅によつ
て決定される。
電流が蝸牛の内部で拡散するので神経繊維の異
なつた群に対して独立の刺激を与える電極の数は
厳密に制限される。従つてこれらの電極を刺激す
るのに用いることができる周波数範囲の数は比較
的少ない。従つて広い範囲の音声信号を知覚する
患者の能力は、そのプロセツサがある1つの音声
フオルマントの音声信号を分割してその受取つた
音声を聾唖患者に認識できる形にするのを確実に
するために充分な数の周波数帯域に分けるには制
限があることによつて限定される。
本発明の目的は脳に対して個別の刺激に転換す
ることが出来る周波数帯域の数を増大させる手段
を提供することである。
この目的のために本発明は前記PCT/Au
80/00016号の出願の音声プロセツサにおいてそ
のプログラミング可能な手段が、受け取られたい
ずれの信号に対しても1つ以上の電極に電流の適
用を生じさせるような指令データを作り出すこと
ができるような改良を提供する。この受け取られ
た信号は単一パルスであつてもよくあるいはまた
多数のパルス区間よりなるパルス列であつてもよ
く、そしてこれらのパルス又はパルス区間のそれ
ぞれが本発明に従つて2つの部分に分割され、そ
してその一方が遅延されるのである。しかしなが
ら実験によれば、もし2つの電極が同じパルスレ
ートを有するインターリーブされたパルス列によ
つて刺激され、但しその際一方のパルス列がその
パルスの周期までの範囲でもう一方よりも遅延さ
れている場合には、いずれかの電極を単独で刺激
することによつて作り出された各知覚の間の中間
の感覚を引き出すことができる。この作り出され
た感覚は2つのパルス列の間の遅延時間及びそれ
らの振幅に依存する。
本発明によれば、このインターリーブパルス列
の技術が単一電極の刺激に加えて、脳に対する個
別の刺激として存在できる周波数帯域の数を増大
させる手段を提供するために用いられている。従
つて本発明によれば患者が音声を理解する能力は
従来技術のものに較べて大きく増大される。
プログラミング可能な手段をプログラミングす
ることによつて(マイクロプロセツサ)個別の電
極を刺激するための2つの手段を、そのプログラ
ミング可能な手段からの音声フオルマントのある
一つについての出力信号が2つの電極によつて一
緒に分担されるように賦活することができる。
本発明の重要な様相の1つは2つの電極の同時
的賦活がそれら2つの電流の相互作用のために知
覚を曇らせる傾向があるということである。即ち
プログラミング可能な手段が受け取られた1つの
信号に応答して1つの電極を予め定められた大き
さで刺激し、そして次に0.2乃至5ミリ秒以内の
後に第2の電極を第2の予め定められた大きさで
刺激する。各電極の刺激の大きさと継続時間とを
変化することによつて比較的多数の認識可能な電
極刺激を得ることができ、そしてこのことはある
1つの音声フオルマントの中で多数の個別に別れ
た周波数帯域がその聾唖患者によつて利用される
ことができ、そしてより大きな度合の認識可能な
データが得られるということを意味する。
前記PCT/Au 80/00016号のプロセツサにお
けると同様にその第2フオルマント周波数は周波
数帯域のある選ばれた区間がそれぞれの電極にお
いて同一又は異なつた大きさの2つの電極の順次
的刺激のある特定の組合せに対応するようにマツ
ピングされる。一方の電極の刺激の大きさを変え
ることによつて異なつた周波数帯域区間を表わす
ことができる。1つの電極の刺激の大きさを変え
ると、同じ総括的大きさを保持するためにもう一
方の電極の刺激の大きさも変化させない限りは聴
覚の大きさの変化がもたらされる。この遅延の変
化はまた周波数帯域区間を区別するのにも利用す
ることができる。
電極刺激の間の遅延がそのプログラミング可能
な手段からの出力信号の周期よりも小さくなけれ
ばならないことに注意しなければならない。高い
周波数の帯域区間と共に電極刺激の間のより短い
遅延が要求される。すべての周波数帯域区間につ
いて好ましい遅延時間は0.5ミリ秒である。
本発明のもう1つの様相は蝸牛内に埋め込まれ
た1対の電極の電気的刺激によつて作り出された
知覚が2つのフオルマント成分を持つことができ
るという発見に基づくものである。2つの電極の
配置に対応する2つの物理的ジメンジヨンがその
2つの知覚ジメンジヨンと関連させられた。これ
は音響学的表象における2つの音声フオルマント
周波数とその得られた知覚の2つのジメンジヨン
との間の相関性に対するアナロジーとして理解す
ることができる。3個又はそれ以上の電極の組合
せに加えられた幾つかの組の刺激が3つ又はそれ
以上の音声フオルマントよりなる音響学的信号に
よつて作り出される知覚対象に似た類似知覚を作
り出すのに利用することができるであろうと考え
られる。
従つて2つの音声フオルマントの周波数の関係
をマツピングすることができ、そして2つの電極
の電気的な刺激を用いる神経物理学的テストによ
つて上記2つの音声フオルマントの音響学的表象
の或類似知覚(percept analogue)を作り出す
電極刺激のための対応する2つの値を確立するこ
とができる。これは音声プロセツサを、受け取つ
た音響学的音声信号に関して、1対の電極に一連
のパルスを生じさせて上記音響学的信号に似た類
似知覚を作り出すようにプログラムすることを可
能にする。
この目的のために本発明は前記PCT/Au
80/00016号の音声プロセツサーを改良して、あ
る受け取られた音声信号に対応する入力信号を発
生させる手段が複数のフオルマント成分を有する
信号を発生し、そしてフオルマント成分のいくつ
かの対の各振幅と周波数とを評価するための手段
が設けられており、そしてそのプログラミング可
能な手段が受け取られたどの1つの信号に対して
もいくつかの対の電極に電流の印加をもたらすた
めの指令データを作り出すことが可能であるよう
にすることを提供する。
幾つかの対の電極に加えられる電流はこれらの
電極に同時的に加えることができ、あるいはまた
入力信号(単一のパルスであつてもまたはパルス
列であつてもよい)自身の間の平均遅延時間に較
べて小さな時間間隔で別々に加えられてもよい。
この遅延時間は0.2乃至5ミリ秒のオーダである
ことができる。このようにして2つの電極をその
患者の脳内に1対のフオルマント成分を含む音声
信号に似た類似知覚(percept analogue)を作
り出すような電流で刺激することによつて、より
複雑な知覚をシミユレートすることができる。例
えば第2及び第3音声フオルマントよりなる音声
信号に似た類似知覚を決定するための精神物理学
的試験によつてその音声プロセツサ中のコンピユ
ータを任意の入力信号を受け取つた時にその類似
知覚を作り出すように任意にプログラムすること
ができる。基本的には、前記Au 80/00016号の
プロセツサを、少なくとも1つ以上の追加的なデ
イジタル語入力を受け入れるための手段及びある
受け取られた信号から2つの電極を刺激するため
の手段を付け加えることによつて修飾したもので
ある。
言語においては幾つかの音は無声音であつてこ
れらは声門の振動によつて作り出されるものでは
なくて単に空気の運動によるものである。従つて
患者内に真に迫つた聴覚類似の感じの必要な知覚
を作り出すために、その音声プロセツサはどんな
ときでもその音声信号が有声のものであるか又は
無声のものであるかを決定するための手段を含む
ことができる。この理由のために音声プロセツサ
はその音声信号が有声のものであるか又は無声の
ものであるかを検出し、且つそのプログラミング
可能な手段をしてその選ばれた電極に有声の音声
成分に対してその音声信号の基本的な音声成分の
評価された周波数と関連するパルスレートで刺激
を生じさせるためのデータを送り出すようにする
手段が設けられていてもよい。無声の音声成分が
検出された場合には、その選ばれた幾つかの電極
がその無声音に類似したラフな音響知覚をもたら
す低い一定のパルスレートで刺激される。
音声信号の有声音かまたは無声音であるかの検
出はそのプログラミング可能な手段を第2フオル
マント周波数のその時々の値と基本的音響成分の
振幅とを比較するようにプログラムすることによ
つて達成することができる。
あるいはまたこの決定は、低周波信号のエネル
ギーを同時的な高周波信号のエネルギーと比較す
ることによつて行なうことも可能である。
無声信号の知覚が患者によつて学習されること
も可能であるということが発見されている。本発
明者は、ある信号が有声のものであるかまたは無
声のものであるかを検出するための手段を省いた
場合に有声信号は認識可能な信号を作り出し、一
方無声信号は患者によつて無声の信号であること
を容易に区別することができるようなランダム信
号を作り出すということを見出した。この発見に
よつて従来の音声プロセツサの成分の構成部分の
1つを省略することができ、そしてそれにより、
空間と費用とを節約することが可能になつた。
本発明の更にもう1つの態様はある音声信号に
応答して関連する追加的なデータを脳に供給する
ための手段に関する。蝸牛内に埋設することがで
きる電極の数は限定される。2個の電極に電流を
供給することによつて、脳が識別することができ
るようなより多くの種類の信号を得ることが可能
である。2つの音声フオルマントを含むパルスが
受け取られた場合に、これら2つのフオルマント
に似た類似知覚を与えるような電流値で2個の電
極を刺激することができる。上述したようにそれ
ら2つの電極の電流の間に間隔を与えることが可
能である。
本発明者は、この間隔自身が脳によつて知覚さ
れることができ、従つて更にもう一つの音声フオ
ルマント成分に関する情報を提供できるというこ
とを見出した。例えば、若しその選ばれたいくつ
かの電極の各ポジシヨンが第2及び第3音声フオ
ルマントに類似した類似知覚を与えるならば、ど
の対の電極もこれに加えられる電流印加の間の間
隔は第1音声フオルマントF1の類似知覚に相当
するであろう。より高い音声フオルマントの周波
数帯域は一般に患者が或時間間隔を検出するのを
可能とするためには高過ぎるので、この形式の表
象(presentation)は好ましくは第1フオルマン
トF1に限定される。
加えて、各パルス自身の間の基本的間隔も声門
のパルスレートへの類似を与えるようにパターン
化可能である(基本音声フオルマントF0)。従つ
て各電極に対するパルスの振幅及び各電極上のパ
ルス間間隔並びに刺激される各電極間での間隔は
音声類似の情報を含むことができる。
本発明の好ましい具体例の一つは添付の第1図
に示す如くである。
この図を参照して、ブロツク線図形式で示した
単純な硬結線された音声プロセツサは最少のハー
ドウエアと電力消費とで、2つの電極を或予め定
められた時間間隔だけ隔てゝその基本音声成分の
周波数(声門パルス周波数F0)に比例するレー
トで刺激することにより表わされるその音声信号
の第2フオルマントの周波数と振幅とだけの表示
に基づく音声処理戦略を実行するように設計され
ている。
図示の系は音声信号を受け取るためのマクロホ
ン20及び出力ピーク信号水準を入力信号振幅の
広い範囲にわたつてほぼ一定に維持する前置増幅
器/自動利得制御回路21を含んでいる。第2フ
オルマント周波数F2はこの回路21の出力から
高域フイルタ22、零交差検出装置23、周波数
から電圧への変換器24、及びF2に比例する電
圧VF2を作り出してその以降はこの電圧がデイジ
タル変換器26へのアナログによつて5ビツトの
デイジタル形に変換されるようなヒステリシス回
路25によつて評価される。高域フイルタ22は
1500Hzカツトオフ及びQ=2を有する2極高域フ
イルタである。このフイルタは第1及び第3フオ
ルマントによるFeへの望ましくない貢献が上記
零交差カウンタ及びRMS回路によつて無視
(ignore)され得ると言うことを有効に保証する。
これはF2がその他の成分による如何なる貢献を
も浚駕することを確実にする。第2フオルマント
の振幅A2はフイルタ22の力から整流器27及
び35Hz低域フイルタ28によつて取り出される。
得られた信号はデイジタル変換器29へのアナ
ログによつて5ビツトのデイジタル信号に変換さ
れる。
音声信号の基本音声成分の周波数F0は回路2
1から整流器30及び270Hz低域フイルタ31に
よつて取り出されるが、これらは一緒になつて外
囲検出器(envelops detector)31を構成して
いる。この外囲器の脈動(undulation)はキヤパ
シター32によつてその直流分と分離され、そし
てこの外囲器の零交差(zero crossings)は回路
33によつて検出され、それに続いてこの零交差
の周期は周期より電圧への変換器34によつて電
圧V0に変換される。
音声信号が有声か無声かを決めるために、整流
器30からの信号の振幅を35Hz低域振幅フイルタ
25により測定し、それに続いてこれは減衰器3
6を経て比較器37の1つの入力に送り込まれ
る。上述したように、或音声はその高い周波数部
のエネルギーが低い周波数部のエネルギーに比べ
て高いときは特性的に無声である。従つて減衰器
36を調節することによつて比較器37は有声信
号に対して高い出力を、また無声信号に対して低
い出力を発するようにすることができる。
比較器37の出力が高くなると、これはセレク
タスイツチ38を作動させて声門パルスレート取
出し路から電圧V0を通過させ、そして比較器3
7の出力が低くなると低い定電圧Vuvを通過させ
て体内埋設電極の低いパルスレートでの刺激を起
させ、それにより患者に歯擦音に似た知覚を生じ
させる。
電圧制御式発振器39がセレクタスイツチ38
からの出力を刺激レートF0′に相当する周波数に
変換する。
第2フオルマントの振幅と周波数(A2、F2
とに対応する数値的な振幅及び周波数のデータが
16kのプログラミング可能且つ消去可能読取専用
メモリ(EPROM)40に与えられる。この装置
は11ビツトの入力を受け取つて或電極番号とその
刺激水準とに対応する2個の4ビツト語を提供す
る。これはまた論理セレクタ47によつて第1又
は第2出力に関連する11ビツトの入力を受け取
り、そしてこの情報はROM40のメモリの別々
な部分に保持される。この単純なセレクシヨン論
理回路が多チヤンネル刺激を提供するための必須
の部分である。PCT/Au 80/00016号の場合と
同様に、この先願明細書第2、第3及び第4図に
含まれた情報が上記EPROM40中にプログラム
されており、それによつて上記2つの4ビツト語
はその選ばれる電極を指定し且つこれら電極の刺
激の所望の水準を指示する。第2音声フオルマン
ト周波数を表わす2つの電極を用いることによつ
て、その一方の電極のみが刺激されたときに検出
することのできるものに該当するものが検出され
る。このようにして患者はより多数の第2音声フ
オルマント周波数を知覚するように教育すること
ができ、また従つて全体的音声知覚を改善するこ
とができる。
このプロセツサによつて行なわれる最終操作は
その情報を体内埋設された人工補綴器に伝達する
ための順序データに符号化することである。これ
を行なうには、7ビツト語のブランクを後続させ
た同期化信号をその刺激されるべき電極に適した
語が到達するまで伝送し、次いで更に別のブラン
ク語を16語が伝送されてしまうまで伝送する必要
がある。第2の同期化ビツトを、その埋め込まれ
た人工補綴器によつて刺激が開始されるように送
り込む。
4ビツトのデイジタル比較器41が所望の電極
番号をmod―16カウンタ42の出力と比較するた
めに用いられる。このカウンタ42はリセツトさ
れ、そして基準化された“声門パルス”F0′が受
け取られたときに開始される。カウンタ42は刻
時回路45からの7個のクロツクパルスの群を正
しい語が到達するまで計数する。並列負荷シフト
レジスタ43及び45はその出発時にその刺激水
準で負荷され、次いで使用可能になり、そしてそ
れらのデータを、並列負荷シフトレジスタ45か
らのデータがシフトレジスタ43からのそれより
も0.5msだけ後になるようにして順次送り出す。
このシフトレジスタ45からの出力の遅延はその
刺激レベルと共に予めプログラムされている。シ
フトレジスタ43及び45の各出力はORゲート
(48)中で結合されて次に回路44に送り出さ
れる。このデータストリームは回路44によつて
加えられた同期化ビツトを含み、そしてその出力
を次の基準化された“声門パルス”が到達するま
でリセツトモードに保持する。クロツクパルス及
び順次データ信号は前に述べた共出願中の明細書
中で詳細に説明されているパワーアンドデートコ
イル装置を経て埋設人工補綴器へ伝達されるため
にいくつかの増幅器及び変調器に送られる。
第2図は第1図に示したプロセツサの変形例を
示す。この例では知覚され得る第2音声フオルマ
ント周波数の範囲を増大させるために2つの電極
の刺激を利用する代りに第1音声フオルマント
F1の類似信号に対応する情報が第2フオルマン
トと共に何対かの電極に与えられている。
この変形例は利得制御回路21の後にスイツチ
62、零交差カウンタ63、周波数電圧変換器6
4、及び第1音声フオルマントF1に比例する電
圧VF1を作り出すヒステリシス回路65を含んで
いる。スイツチ66は電圧VF1がデイジタル変換
器26へのアナログによつて5ビツトのデイジタ
ル形に変換されるのを可能にする。スイツチ62
が作動すると第1フオルマントの振幅A1が整流
器27及び低域フイルタ28によつて取り出され
る。
このようにしてF1及びF2の両類似信号を作り
出していくつかの電極対に送り込むことができ
る。
第4図は第1又は第2フオルマントの周波数F
を聴覚人工補綴器中の種々の電極と関連させたマ
ツピング図である。F1とF2とに対する両類似知
覚を許容するために2つの電極が刺激されている
場合は、下記式 F2>F1 が成立する必要があり、またF2=F1のときはF1
とF2との区別は全く達成できない。
第3図には本発明の更に別な態様が硬結線音声
プロセツサとして示されている。成単位20乃至28
は第1図によつて記述したものと同じである。
この具体例においては更に追加的ないくつかの
フオルマント周波数が解析されてより包括的な類
似信号を提供する。またこの具体例は第2図示し
た例における第1フオルマント類似信号の作り出
しの方式と別の方式を示している。
第1フオルマントの振幅A1が整流器50と低
域フイルタ51とによつてフイルタ49の出力か
ら取り出される。加算器54が減衰器52及び5
3の両出力を加算して振幅A1及びA2の適当な混
合を提供し、それにより最も自然に聞こえる音声
知覚を作り出す。得られた信号はアナログ―デイ
ジタル変換器29によつて5ビツトのデイジタル
信号に変換される。
音声信号の基本的音声成分の周波数F0は整流
器30及び270Hz域フイルタ(これらは一緒にな
つて外囲検出器を構成している)によつて回路2
1から取り出される。この外囲の波動はキヤパシ
タ32によつてその直流分から分離され、そして
この外囲の零交差は回路33によつて検出され、
これに続いてこの零交差の周波数は周波数―電圧
変換器34によつて電圧V0に変換される。次い
でこの電圧V0は電圧―周波数変換器39によつ
て周波数F0′(基準化された声門パルス)に変換さ
れる。
上記混合された振幅(A)及び第2フオルマン
ト周波数F2は16kのプログラミング可能且つ消去
可能取り専用メモリ(EPROM)40に供給され
る。この装置は10ビツト入力を受け取つて電極番
号及びその刺激レベルに対応する2つの4ビツト
語を提供する。これはまた論理セレクタ47を通
じて第1又は第2の出力ワードに関する第11番目
の入力ビツトをも受け取り、そしてこの情報は第
1図に示した具体例の場合と同様にROM40の
メモリの別個の部分中に保持される。
第1フオルマントF1についての周波数情報を
取り出ためにはほぼ1000Hzにセツトされた低域フ
イルタ49を用い、そしてこれには零交差検出器
55、電圧―周波数変換器56、ヒステレシス平
滑回路57及びアナログ―デイジタル変換器58
が後続しており、これは第2フオルマントを取出
すときと同様であり、たゞ基本的に最初のフイル
タの特性のみが異なつている。
第1フオルマントF1を与える手段は各パルス
対間の遅延の形である。この遅延は、精神物理学
的テストによつて決定された自然の響きの音声に
適したデジタル量の形で遅延を作り出すようにプ
ログラムされている電気的にプログラミング可能
なROM(EPROM)59を介してF1データから導
き出される。
このプロセツサの残余の機能は第1図を参照し
て記述した具体例のものと同じである。
以上の説明より、本発明は2成分音声信号のみ
に対する知覚の提供に限定されることなく、3つ
又はそれ以上のフオルマント成分を有する音声信
号の類似知覚を提供することができると言うこと
がわかるであろう。
〔発明の効果〕
本発明によれば、より多くの周波数帯域を別の
刺激に変換でき、音声のより良い近似を行える。
【図面の簡単な説明】
第1乃至第3図は本発明に従う音声プロセツサ
の異なる具体例をブロツク線図で示す。第4図は
本発明に従うプロセツサに用いるプログラミング
可能手段のプログラミングのための精神物理学的
テストの結果を例示する。 20……マイクロホン、21……前置増幅器/
自動利得制御回路、22……高域フイルタ、2
3,55……零交差検出器、24,34,64…
…周波数―電圧変換器、25,65……ヒステリ
シス回路、26,29,58……アナログ―デイ
ジタル変換器、27,30,50……整流器、2
8,31,49,51……低域フイルタ、32…
…キヤパシタ、36,52,53……減衰器、3
7,41……比較器、38,62,66……スイ
ツチ、39,56……電圧―周波数変換器、4
0,59……プログラミング可能且つ消去可能読
取り専用メモリ、42……カウンタ、43,45
……シフトレジスタ、47……論理セレクタ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 体内に埋め込まれた電極配列を有し、配列中
    の選ばれた電極に電流のセツトを印加することに
    よつて患者の聴覚神経繊維を刺激するのに適した
    タイプの個人患者用聴覚人工補綴器を刺激する手
    段をコントロールするため、音声信号をデータ信
    号へ変換する信号処理装置であつて、 音声信号を受け取り、受け取つた音声信号に対
    応する電気的入力信号を発生させる手段と、 上記電気的入力信号から、上記音声信号の音響
    学的特性を特徴づける電気的信号を発生させる手
    段と、 上記電気的信号によつて表わされる上記音響学
    的特性と上記電極配列に印加される電流刺激の組
    との間の関係を表わすデータを上記電気的信号か
    ら得て、記憶するためのプログラミング可能な手
    段と、 上記刺激する手段による刺激のセツトの印加を
    コントロールするための命令信号を発生させる手
    段であつて、この刺激のセツトは少なくとも2つ
    の電極にシーケンシヤルに印加される少なくとも
    2つの電流パルス刺激を含み、かつ上記刺激のセ
    ツトは有声発声に対しては音声信号の音声周波数
    から得られるレートで印加され、無声発声に対し
    ては音声周波数から独立なレートで印加される、
    命令信号を発生させる手段とを含む音声処理装
    置。 2 無声発声の場合には上記プログラム可能な手
    段が上記刺激する手段をコントロールしてどんな
    有声発声の場合の印加レートよりも低い実質的に
    一定のレートで刺激のセツトを印加する特許請求
    の範囲第1項記載の音声処理装置。 3 上記プログラム可能な手段が刺激のセツト中
    の2つの電流刺激を印加するための2グループの
    電極を選択し、ここで1つの電極グループは第2
    のフオルマントの周波数に基づいて選択され、他
    の電極グループは第1のフオルマントの周波数に
    基づいて選択される、特許請求の範囲第1項記載
    の音声処理装置。 4 上記プログラム可能な手段が第2のフオルマ
    ントの周波数に基づいて2つのシーケンシヤルな
    刺激電流パルスを有する1つの刺激セツトの表現
    のために1グループの電極を選び、上記2つの刺
    激の印加の間の時間間隔は第1のフオルマントの
    周波数に依存している、特許請求の範囲第1項記
    載の音声処理装置。 5 上記プログラム可能な手段が一定のパルス間
    遅延を有する2つのシーケンシヤルな刺激電流パ
    ルスを有する1つの刺激セツトを表現するための
    1グループの電極を選び、ここで両電極グループ
    とも単一フオルマントの周波数に基づいて選択さ
    れている、特許請求の範囲第1項記載の音声処理
    装置。
JP56198740A 1980-12-12 1981-12-11 音声プロセツサにおける改良 Granted JPS5829300A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU6923/80 1980-12-12
AUPE692380 1980-12-12
AU9509/81 1981-06-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5829300A JPS5829300A (ja) 1983-02-21
JPS645900B2 true JPS645900B2 (ja) 1989-02-01

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US4532930A (en) * 1983-04-11 1985-08-06 Commonwealth Of Australia, Dept. Of Science & Technology Cochlear implant system for an auditory prosthesis

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JPS5829300A (ja) 1983-02-21

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