JPS644293B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、投入抵抗装置付しや断器に関するも
のである。

550kVのような超高圧の電力系統に使用するし
や断器では、しや断器の投入時に発生するサージ
を抑制するため、しや断器に投入抵抗を設けるの
が一般的である。第１図に従来の投入抵抗付しや
断器の一例を示す。図中、２は固定接触子、４は
前記固定接触子２と並置され抵抗５を介して固定
接触子２と接続された固定投入抵抗接触子であ
る。１は前記固定接触子２と接離する可動接触
子、６は前記可動接触子１を前記固定接触子２に
接離させる操作機構である。３は可動接触子１と
接続されかつ可動接触子１とともに移動して固定
投入抵抗接触子４と接離する可動投入抵抗接触子
である。

電力の投入は操作機構６を操作して可動投入抵
抗接触子３と可動接触子１を駆動して、まず可動
投入抵抗接触子３と固定投入抵抗接触子４とを接
触させ、投入時のサージを抵抗５により抑制す
る。そして、引き続いて可動接触子１と固定接触
子２を接触させて、主電流を流す。

以上のような従来のしや断器では可動接触子１
の動作と連動して可動投入抵抗接触子３が動作す
るので、可動投入抵抗接触子３と固定投入抵抗接
触子４が接触し、可動接触子１と固定接触子２が
接触するまでの期間、すなわち投入抵抗の挿入時
間が短く、投入抵抗を挿入中に電力系統の事故の
有無を判定できない。

本発明は以上の従来の投入抵抗装置付しや断器
の欠点に鑑みてなされたもので、投入時にまず抵
抗を挿入して、事故の有無を判定してから、事故
がなければしや断器を投入し、事故があればその
まま抵抗電流をしや断するようにした投入抵抗装
置付しや断器を提供することを目的とする。

すなわち、本発明は固定接触子と、該固定接触
子と並置され抵抗を介して固定接触子と接続され
た固定投入抵抗接触子と、固定接触子と接離する
可動接触子と、可動接触子を固定接触子に接離さ
せる第１の操作機構と、可動接触子と接続されか
つ固定投入抵抗接触子と接離する可動投入抵抗接
触子と、可動投入抵抗接触子を固定投入抵抗接触
子に接離させる第２の操作機構とから成る投入抵
抗装置付しや断器を要旨とする。

以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第２図に、本発明の一実施例を示す。接地され
た金属の容器１０の内部に可動接触子１と固定接
触子２とからなる主開閉器と、可動投入抵抗接触
子３、固定投入抵抗接触子４及び抵抗５からなる
投入抵抗装置とが容器１０内部に配設され、該容
器１０内部は絶縁媒体により封止絶縁されてい
る。可動接触子１は両側へ拡がるリンク機構１８
と該リンク機構１８によつて両側へ拡がる可動接
触子１′，１′と、該可動接触子１′，１′の一方と
接離する固定接触子２′とから成る。可動投入抵
抗接触子３は両側へ拡がるリンク機構１９と該リ
ンク機構１９によつて両側へ拡がる可動接触子
３′，３′と、該可動接触子３′，３′の一方と接触
する固定投入抵抗接触子４′と該固定投入抵抗接
触子４′と固定接触子２′とを接続する抵抗５′と
から成る。可動接触子１及び可動投入抵抗接触子
３は容器１０の外部にある操作機構６，７により
シヤフト８，９を介してそれぞれ駆動される。シ
ヤフト８，９は容器１０内の絶縁媒体が大気中に
漏れるのを防止するために図示していない封止機
構により封止されている。

操作は次のようにして行なう。操作機構７を操
作してリンク機構１９をシヤフト８を介して両側
に拡張させ、可動投入抵抗接触子３′，３′のいず
れか一方を固定投入抵抗接触子４′に接続すると
ともに、可動投入抵抗接触子３′，３′の他方を固
定投入抵抗接触子４に接続する。そして、ここで
電力系統の事故の有無を判定し、事故がなければ
主開閉器を投入し、事故があればそのまま抵抗電
流をしや断する。主開閉器の投入は投入抵抗装置
の投入と同様にして行なう。すなわち、操作機構
６を操作してリンク機構１８をシヤフト９を介し
て両側に拡張させ、可動接触子１′，１′のいずれ
か一方を固定接触子２′に接続するとともに、可
動接触子１′，１′の他方を固定接触子２に接続す
る。

本発明では可動接触子１を駆動する操作機構６
と可動投入抵抗接触子３を駆動する操作機構７が
別設されているので、可動接触子１の投入速度に
かかわらず、投入抵抗の挿入時間を自由に設定す
ることができる。

第３図に本発明の他の実施例を示す。第３図ａ
は容器１０の横断面で、リンク機構１８，１９と
連結するロツド１１，１２の配置を示す。図中、
ロツド１１はリンク機構１９と連結され、ロツド
１２はリンク機構１８と連結される。リンク機構
１８，１９などの充電部と、容器１０とは絶縁が
必要な関係上、ロツド１１，１２はエポキシ注形
品などの絶縁物からなつている。図中、矢印は動
作方向を示し、ロツド１１は回転、ロツド１２は
直線運動をする。１５，１６は組立、点検用のカ
バーである。第３図ｂはリンク機構１８，１９と
ロツド１１，１２との連結部を示し、シヤフト１
３，１４を介してそれぞれ連結されている。１７
はシヤフト１３，１４を保持するための軸受であ
る。

可動投入抵抗接触子３の駆動は、投入抵抗装置
としては短絡電流などと比較して電流の小さい抵
抗電流を開閉するだけであるので、接触子３の質
量も小さく、操作力もあまり大きなものは必要で
ない。従つて、ロツド１１は力の伝達要素として
大荷重の伝達に適していないネジリによる使用が
可能である。このように、ロツド１１を回転運動
させ、また第３図ａのように配置することによ
り、シヤフト１３，１４がほぼ並行となり、軸受
の穴も並行となるので、それぞれの軸受を一体化
し、軸受の穴加工も同一方向から行えるので、一
体化した軸受部材１７は加工角度を変えてセツト
するなどの作業がなく、安価に製造できる。ま
た、ロツド１１，１２の延長方広にはカバー１
５，１６があり、ロツド１１，１２を容器外部に
出入れする組立や点検作業において、作業を障害
する部品がなく、カバー１５，１６を取りはずす
だけで容易に作業が行なえる。

以上説明したように、本発明によると、投入抵
抗の挿入時間を自由に調整できるとともに、組
立、点検作業を容易に行なうことができる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の投入抵抗装置付しや断器の説明
図、第２図は本発明の実施例の説明図、第３図は
本発明の他の実施例の説明図で、ａは容器の断面
ｂは連結部を示す。図中、同一符号は同一又は同
一機能を有する部品を示す。 １……可動接触子、２……固定接触子、３……
可動投入抵抗接触子、４……固定投入抵抗接触
子、５……抵抗、６，７……操作機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 固定接触子、該固定接触子と並置され抵抗を
   介して固定接触子と接続された固定投入抵抗接触
   子と、固定接触子と接離する可動接触子と、可動
   接触子を固定接触子に接離させる第１の操作機構
   と、可動接触子と接続されかつ固定投入抵抗接触
   子と接離する可動投入抵抗接触子と、可動投入抵
   抗接触子を固定投入抵抗接触子に接離させる第２
   の操作機構とから成る投入抵抗装置付しや断器。