JPS6391534A - 架橋非晶高分子の架橋点間重合度分布の簡易迅速決定法及びその装置 - Google Patents

架橋非晶高分子の架橋点間重合度分布の簡易迅速決定法及びその装置

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JPS6391534A JP23624886A JP23624886A JPS6391534A JP S6391534 A JPS6391534 A JP S6391534A JP 23624886 A JP23624886 A JP 23624886A JP 23624886 A JP23624886 A JP 23624886A JP S6391534 A JPS6391534 A JP S6391534A
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村上 謙吉
Hidetoshi Oikawa
英俊 及川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、Q、明の目的 (1)産業上の利用分野 高分子物質を適材、適所に有効利用するためには、その
高分子の物性を正確に把握する必要があるがその前提と
して少くとも高分子の平均分子量、分子量分布(重合度
分布)を知る必要がある。
ところが鎖状高分子の場合には、既に平均分子量の決定
法については知られていた。 更に1ケルバーミエーシ
ヨンクロマトクラフイー(gel permeatio
n chromatography −GPC)の開発
、次いで高速液体クロマトグラフィーの開発によって分
子量分布の迅速決定が可能となったので鎖状高分子の物
性の正確な把握が出来るようになってその有効利用が一
段と発展することてなった。
しかしながら、架橋高分子については既によく知られて
いるように各種溶剤に不溶、加熱しても溶融することは
ないので従来の鎖状高分子の分子量分布の測定法の適用
はいずれも不可能であった。
ところが本発明者の研究、開発によって非品性架橋高分
子について、架橋点間の分子量分布(重合度分布)の迅
速決定が可能となったので鎖状高分子におけると同様に
架橋非晶高分子の物性の把握が可能となり、これら高分
子の有効利用に資するところ多大なものがあると信じて
いる。
(2)従来の技術 これまで架橋高分子の分子量に関して知られていた技術
は、鎖状高分子の平均分子量に相当する架橋高分子の架
橋点間の平均分子量(平均重合度)測定法があった。 
この測定法は膨潤法ともいうものであったが〔ジャーナ
ル、ケミカル、フジツクス(J、  chem、 ph
ys、、) i 1巻521頁、 1943年〕、シか
しながらかつて架橋高分子の分子量分布(重合度分布)
即ち架橋点間分子量分布を知る測定法は皆無であった。
(3)発明が解決しようとする問題点 本願発明は、これまで皆無であった架橋高分子の架橋点
間分子量分布の簡易迅速測定法を提供しようとするもの
であるが、この開発の基礎には本発明者らが永年研究に
従事したケモレオロジー(chemorheology
−化学レオロジーともいう)を学問的背景とする理論的
解析がある。
生ゴム(典型的な非品性高分子)を加硫すると加硫ゴム
(典型的な非品性架橋高分子)がえられるが、生ゴムを
試料片としてその両端に力(f)を加えるとゴム中の高
分子鎖のすべりあるいは拡散によりfは次第に低下する
(これを応力緩和という)。 ところが加硫ゴムの場合
には分子鎖間に架橋があって力が加わっても生ゴムの場
合のようなfの低下はみられない。
しかしながら、この加硫ゴム試料片を高温空気にさらす
と加硫ゴム中のポリマー鎖が酸化劣化(化学変化)を受
けて切断(主鎖分子切断)するため力(f)が著しく低
下する(この現象を化学応力緩和という)。
かくして、加硫ゴム試料片において、劣化前の単位体積
当りの架橋点間分子鎖数をn(o)、を時間反応後の分
子鎖数をn(t)とし、を時間後の試料片の分子鎖切断
数をqm(t)とすると、次の理論式が成立する。
ところでこの試料における架橋点間重合度をx1主鎖分
子切断反応における反応速度定数をkとすると次の実験
式が成立する。
しかしながら(1)、(2)式は架橋点間重合度がXで
ある均一網目鎖の場合にのみ成立することになり、一方
一般に架橋高分子の構造は不均一構造であるから、(1
)、(2)式をより正確に表現するなお、(3)、(4
)式においてnx(o)、nx(t)は夫々架橋点間重
合度がXである分子鎖数(単位体積当り)、劣化開始を
時間後の分子鎖数、qmx(t)は切断された分子鎖数
である。
結局を時間後なお残存している未切断の架橋分子鎖数n
(t)は(()、(4)式から次のようになる。
従って、(5)式の両辺をn(o)で割るとすことにな
るのでこれをM(X)とすると、【=1 となり、これを−膜化すれば次の式が求められる。
ところで加硫ゴムのケモレオロジー研究において、架橋
高分子の劣化の定量的測定の基礎として次式がよく用い
られている。
即ち、ゴム弾性の統計理論に基いて延伸率αに保った変
形ゴムに作用する応力をf (o)としたとき次式が成
立する。
f(o) = n(o)RT (α−α )    ・
・−−−−・−・(8)こ\においてRFiガス定数、
Tは総体温度である。 劣化(化学変化)によりt時間
後架橋密度がn(0)からn(t)に変化した時にはf
(す=n(t)・R−T(α−α  )   −−−・
−−−−・(9)となるから(8)、(9)式から が成立し、これと前記(1)式と組合せると折数qrr
(t)が簡単に求められるかの如くであるが、本発明者
らの研究室において実験°的研究を繰返して検討を加え
たところ、(9)式そのものが不正確なものであり、従
ってこれを基建としたQO)、αカ式も正しくないこと
が判った。(日本レオロジー学会誌、第9を第1号44
〜48頁参照)更にその後引続いた研究の結禿J4は′
とrとの間には次のような関係式が成立することを確認
した。
こ\においてBは高分子の種類にのみ依存する定数であ
り、絡み合い点間分子量の逆数の値である。
以上のような理論的考察の結果、簡単な応力緩和測定装
置を使用して、架橋非晶高分子物質である試料片の劣化
による応力緩和の時間的変算し、更にこの値を重合度X
のものについて、−次乃至二次微分近似計算を行うこと
により(7)式から求めようとする試料の架橋点間重合
度(分子量)分布が得ることができることを見出した。
結局架橋非晶高分子物質の化学応力緩和を測定するだけ
で以後簡単な計算によって、高分子を構成する重合度分
布を簡易且つ迅速に知ることが出来る。
口0発明の構成 本発明は2発明からなり、その1つは架橋非晶高分子物
質の架橋点間重合度分布を簡易迅速に決定する方法であ
プ、その2は架橋点間重合度分布を迅速に決定するため
に特別に構成した化学応力緩和を測定するための装置に
関するものである。
(1)問題を解決するための手段 本発明は、架橋非晶高分子を100〜130℃の温度に
おいて空気中に曝して劣化(酸化)させて化学応力緩和
の状態を測定し、その測定値を基礎にして計算によシ高
分子の分子量分布(重合度分布)即ち架橋点間重合度分
布を決定しようというものである。
本発明の実施のため使用する化学応力緩和測定装置は第
1図記載のとおりゲージ式応力緩和測定装置である。
装置の主なる構成並びに測定の要領を示すと次の通りで
ある。
試料片としては、巾5m!!1%長さ約33、厚さ0.
3〜0.5W程度のものを使用するとよいが、試料片■
を上、下部チャック切に固定するよう取付け、一方試料
片に所定の伸長を与えるためにストッバー0を延伸操作
棒Ωの上部相当位置に固定し、延伸操作棒0を操作する
ことによって試料片に所定の伸張を与えるように構成さ
れている。
この第1図に示す化学応力緩和装置は、第2図に示した
ような恒温槽中に挿入して、所定温度に加熱した空気に
よって緩和装置中の試料片がさらされるようKなってい
る。
測定開始にあたり、試料片の温度平衡をうるため所定温
度(通常100℃〜120℃)の恒温槽巾約20 分間
緩和装置を挿入しておく。 しかる後測定を開始するが
、試料片に対する初期荷重は伸長させてから36秒後の
値をとるとと\し、又試料片の伸長率は、第2図恒温槽
の窓ガラス部(3)からカセットメーターによって正確
に測定できるようにしである。
ところで空気劣化による応力緩和は第1図ストレージゲ
ージ(ト)により読みとられ増幅の上レコーダーに記録
されるが、このレコーダーでは応力緩和が測定時間に対
応して記録されるごとくになっている。 このレコーダ
ーにはコンビュウターを付属させておき、応力緩和の測
定データーから直ちに架橋点間重合度分布(M(x))
が計算できるようにしである。 かくして架橋点間重合
度分布と架橋高分子の平均分子:t(平均重合度)との
関係グラフが自動的に求められる。(第3図参照) ところで、このコンビュウターによる計算及びグラフ取
得に至るソフトウェア−の背景は次のとおりである。
a、架橋点間平均重合度の算出(膨潤法)供試料の小片
を精秤後ベンゼン中に浸漬し、30℃ 24〜48時間
放置する。 膨潤した試料を取り出し表面に付着のベン
ゼンを除去し、直ちに試料管に封入して秤量し、膨潤試
料の重量を求める。
Wo=  試料の初期重量 W = 試料の膨潤後型量 2、A= 天然ゴム密度(0,91s t /c!A)
、ρ、ycy =  ベンゼン密度(0,858f/c
d )ところで膨潤法による架橋点間の平均重合度は次
の式から得られることが知られている。
従って、 架橋点間平均重合度くx〉 = ■=ベンゼンの%に体積(89,84cPI/mo l
 )O m:天然ゴム単量体の分子量(68mol−)μ:天然
ゴムとベンゼンとの相互作用係数(0,38) 以上から供試料の架橋点間平均重合度を求めることがで
きる。
b。反応速度定数にの算出 化学応力緩和曲線は実測上縦軸を出力電圧、横軸をチャ
ート長として見られる。 これを予め補正したフルスケ
ール荷重、チャート速度から応力と時間との関係に変換
すると次のような関係が成立する。
こ\においてfは重力の加速度(980cm/ sec
” )である。
そこで時間二〇のときの応力(fo) ′t−基準とし
て相対応力f / f oを各時間に対応させて求と反
応速度定数には次のようになる。
もしも初期の傾きが求めKくい場合にはf/f。
の片対数プロットをとり直接直弾部分からkを求める。
 この場合には このようにして反応速度定数kを求めたら、横軸にkt
の自然対数1nktに変換し、別に前ら前示())式を
用いて一次又は二次微分すれば架橋点間重合分布M(X
)が近似値として求めることができる。 かくして以上
の計算経過をプログラムに組むことによって、マイクロ
コンピュータ−で直接M(X)を求めることができる。
次に第1図化学ろ力緩和測定装置を使用して架橋非晶高
分子の架橋点間重合度分布を求めた所謂本発明の実施の
一例を次に示す。
実施例 天然ゴム(ベール・クレープ1ttl)ヲ50±5℃の
温度でオープンロールミルにより4分間素練抄した後こ
れに架橋剤としてジキュミルバーオキサイドを3重量%
あて加えて6分間混練し24時間熟成した後、145℃
、200Kyl備1の圧力で30分間加熱加硫して、加
硫ゴムとした。
この加硫ゴムを熱アセトンで48時間抽出処理したもの
を真空乾燥して実験に供した。
供試料は長さ約3cIn%巾5811%厚さ0.4四の
短冊型のものとした。
第1図の化学応力緩和測定装置に、この供試料をセット
し、前述のような前処理を行った後100〜130℃の
温度(絶対温度として373〜4o3k)で空気中にお
ける劣化を行い化学応力緩和曲、1!を求め、一方膨潤
法によって供試料の架橋点間平均重合度((x)=11
9)を求め、測定値のコンピューター処理計算によ9供
試料の架橋点間重合度分布曲線M(X)を求めたところ
第3図に示すような結果をえた。
この結果から判ることは、温度に無関係で重合度分布が
整合性あるものとして見られたということである。
ハ1発明の効果 架橋高分子で最も重要な特性は、架橋密度(架橋点間平
均重合度、架橋点間平均分子量)と架橋点間重合度分布
であることはよく知られているところである。 しかし
ながら、従来架橋密度については、わずかにその平均値
を求める2、3の方法が知られていたが、その重合度分
布を知る手段は皆無であった。 これは鎖状高分子で用
いられた手法が架橋高分子には全く適用できないためで
あった。 ところが本発明の完成によって、従来前えら
れもしな・かったケモレオロジーの応用により架橋高分
子を適当の条件の下で劣化させ1化学応力緩和を実測す
るだけで、その測定値を利用し−C−1イクロコンピユ
ーターによる計算で簡単且つ正確迅速に架橋点間重合度
分布を知る方法を開発することができた。 劣化の方法
として高温熱酸化の手法を用いたが、劣化による切断は
結局主鎖分子のランダム切断あるいは交換鎖切断があれ
ば実施が可能であるから、原理的には試料の条件に応じ
て熱劣化でも光劣化でもかまわない。 従って本発明の
利用範囲は極めて広いと言うことができ、もとより非結
晶性架橋高分子であシさえすればよく、ゴム、プラスチ
ック等いずれにおいても利用しうる。
架橋点間重合度分布を知りうるということは、当該架橋
高分子の強度(引張り、曲げ、摩擦、疲労)の詳細が明
らかとなることである。 何故ならば架橋点間重合度の
1番小さい分子鎖を中心としてその周辺に応力集中が生
じ破壊につながるからである。
結局本発明の完成罠よって架橋高分子の物性とその重合
度分布との間にはどんな関係が成り立つかというこれま
で全く知りうる余地の無かった分野に光切を投げかけた
ことくなり、架橋高分子の新利用面への貢献、改良に寄
与するところ多大のものがあると信する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施のために使用する化学応力緩和
測定装置である。 第2図は、本発明の化学応力緩和を加j定するために使
用する恒温槽の構成を示すものである。 第3図は、本発明を実施の結果供試料の平均重合度と、
重合度分布との関係を示すグラフである。 縦軸は重合度分布を横軸は平均重合度を示す。 第1図における各符合の説明は次のとおりである。 A:固定バー      G:冷却水出入ロB:延伸用
スライド固定柱H:冷却部 C:延伸操作棒     工:ストレインゲージ感応線
り=ストッバー     J:チャックEニストレイン
ゲージ  K:試料片 F:本体  AM:動歪計  R:記録装置第2図にお
ける各符合の説明は次のとおりである。 1:応力緩和測定装置挿入石英管 2:空気導入管 3:石英製窓 4:断熱材 5:温度計 第3図における縦軸Mに)X 10”は架橋点間平均重
合度分布、横軸Xは架橋点間平均重合度を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、架橋非晶高分子を加熱空気中で酸化するとともに荷
    重を加え、その結果生ずる化学応力緩和の程度を測定す
    ることにより架橋点間重合度分布を求めることを特徴と
    する架橋非晶高分子の架橋点間重合度分布の簡易迅速決
    定法 2、架橋非晶高分子が加硫ゴムである特許請求の範囲第
    1項記載の方法 3、ストレインゲイジを内設した容器本体を貫通する2
    本の延伸操作棒の上部及び下部を夫々固定バーにて固定
    し、ストレインゲイジの中央上部には上部固定バーを貫
    通する延伸用スライド固定柱を接続し、その下部にはス
    トレインゲイジ応力感応線及びチャックを介して架橋非
    晶高分子試料片の一端を懸垂接続せしめ、試料片の他端
    をチャックを介して下部固定バーに固着した構成からな
    る装置においてストレインゲイジにはゲイジを読みとる
    動歪計と更にその記録装置を付属せしめ、試料片を加熱
    空気にさらすとともに延伸操作棒の移動で試料片に荷重
    を加えるようにした化学応力緩和測定装置。
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