JPS6385498A - 界面活性剤含有放射性廃液の処理方法および設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、界面活性剤含有放射性廃液の処理、特に発泡
性の著しい洗剤混入放射性廃液の粉体化処理及び造粒処
理に好適な処理方法および処理設備に関する。

〔従来の技術〕

原子力発電所などにおいては作業表の洗濯等によって洗
剤の混入した放射性廃液が発生する。この廃液は、従来
は、約１１５００に濃縮減容された後、セメント固化等
によって保管されている。この保管量をさらに低減させ
るために、同伴水を除去分離してこれを再利用し、界面
活性剤のみ廃棄することが合理的である。水分を分離除
去するためには、蒸発乾燥処理が用いられる。しかし界
面活性剤が高粘性物質であるため、蒸発乾燥による粉体
化及び造粒が非常に困難であること、界面活性剤は発泡
性を有していて蒸発乾燥による粉体化の際発泡し、蒸気
側へ不純物が移行するため、分離した水が汚れるなどの
問題がある。つオリ、不鈍物が蒸気側へ移行しにくい割
合である除染係数ＤＦ（全受入れ不純物量／蒸気側不純
物量）が小さくガる。

そこで特公昭６０−３８６８０には、洗濯廃液を単独処
理する際界面活性剤の以上のような性質を抑えるため、
廃液に活性炭などの吸着剤を添加し物理的に界面活性剤
を吸着させることによシ、粉体化を可能にすることが論
じられている。

〔発萌が解決しようとする問題点〕

上記従来技術は、乾燥時に界面活性剤が発泡する問題に
ついては、活性炭などの吸着剤を添加し　□て界面活性
剤を吸着することにより解決しているが、作成したペレ
ット（造粒物）は比重が小さく、減容性が十分でない。

また、界面活性剤を物理吸着させる吸着剤として、多量
の活性炭ないしはゼオライトを使用するため廃棄物量が
増大するという問題を有しており、さらに、これらの吸
着剤は比重が軽く、かつ造粒性の悪い物質であるため、
造粒しても比重が小さく、結果的にさらに減容性を低下
させるという問題がある。

本発明の目的は、吸着剤を用いずに界面活性剤含有廃液
を消泡し乾燥時のＤＦを向上させると共に、減容性、造
粒性に優れた処理方法および処理設備を提供することに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明においては、界面活性剤による発泡を消泡剤の添
加によシ抑制し、しかも界面活性剤混入廃液（洗濯廃液
等）と他の固形分含有廃液（ホウ酸廃液ないしは硫酸す
）　ＩＪウム廃液等）と混合することによシ界面活性剤
の影醤を最小限にして粉体化し、造粒に適合しうる粉体
を生成させる。この場合、界面活性剤と消泡剤の混入量
を消泡効果発現に必要な景以上で且つ混合廃液の全固形
分量の８ｗｔ％以下に調整するものとする。（固形分と
は水分を蒸発させた後に固体として残る成分のことであ
る。） 〔作用〕 界面活性剤は親水基と疎水基を持つので、気液界面へ吸
着、配向し、単分子膜を形成して表面張力を低下させる
。すなわち界面活性剤溶液は表面張力が低いため発泡し
やすい。発泡を防止せんがためこれに消泡剤を添加する
と、消泡剤が泡膜に付着しその部分の表面張力を著しく
低下させるが、溶解度が小さいために、この表面張力の
低下現象は局部的なものとなる結果、周囲の表面張力の
大きい部に引かれ、破泡する。以上の作用により泡が蒸
気側へ移行せず、ＤＦが向上する。

しかし、界面活性剤および消泡剤はいずれも高粘性物質
であるため、これが多すぎると乾燥粉体化時にこれが粉
体に付着し、粉体化および造粒を困難にするので、本発
明においては他の固形分含有廃液と混合処理し、且っ消
泡剤の添加量を前記の値の範囲にすることによシ、高粘
性物質の割合を所要最小限にして粉体化、造粒を可能と
なし、非常に減容性に優れた処理方法としたのである。

〔実施例〕 洗剤を含んだ放射性廃液にＰＷＲ発電所から生じたホウ
酸を主成分とする廃液を混合し、これに下記の４種類の
消泡剤の一種又は二種以上を混合して遠心薄膜乾燥機で
処理したところ、乾燥時に発泡することなく、乾燥機の
除染係数ＤＦは洗剤を含まないホウ酸廃液の場合と同等
になった。また生成した粉体について造粒機で造粒した
ところ、ペレット物性が良好なペレットを作成できた。

すなわち、洗濯廃液とホウ酸廃液との混合廃液にシリコ
ーン系エマルジヲン型消泡剤、シリコーン系変性油型消
泡剤、シリコーン型粉末型消泡剤、又はシリコーン型オ
イル型消泡剤のうちの１種を、少くとも消泡効果が発現
する最小量（消泡剤の種類により若干差がある）混合し
、伝熱面積１．２ｍ’の遠心薄膜乾燥機に流ｆｉ１５０
に、？／ｈｒで供給し、蒸発乾燥処理した。上記粉体を
打錠機（タブレット型造粒機）で造粒した結果を第２図
に示す。第２図は廃液に含まれる全固形分中の洗剤およ
び消泡剤の濃度とペレット強度（相対値）の関係につい
て示したものである。第２図から明らかなように、消泡
剤の種類に関係なく、洗剤および消泡剤という高粘性物
質を多く含むほど造粒性が悪くなってペレット強度が低
下する傾向があり、さらＫこれらが多量に含まれていて
上記濃度が９重量％弱を超えると造粒時に座屈し成型す
ることが不可能となる。この実験結果から混合廃液に含
まれる全固形分中の洗剤と消泡剤の含有濃度が８重量％
以下であれば、造粒可能であることがわかった。

なお上記実験結果は前記４種の消泡剤のいずれを用いた
場合でも、又はそれらの２種以上を用いた場合でも、同
様であった。

以下に具体的実施例を示す。

〈実施例１〉 第１図に示すように、供給タンク５に、界面活性剤を含
有する洗濯廃液１とホウ酸溌液２とを混合し、固形分が
１０重量％の廃液とした。タンク４からシリコーン系エ
マルジＷｙ型消泡剤３をあらかじめ消泡に必要な量を測
定した値だけ供給タンク５へ混合した。本実施例の場合
は、界面活性剤の址と同意の消泡剤を混合した。かくて
作成した廃液の固形分量の８重量％が、高粘性物質であ
る界面活性剤および消泡剤であるようにした。次に伝熱
面積１．２ｍの遠心薄膜乾燥機５に上記廃液を供給し、
５０ｋｇ／ｈｒで乾燥粉体化した。蒸気はミストセパレ
ータ１１で固形分を除去され、復水器１２で液化され、
濃縮器へ戻された。生成した粉体は、粉体ホッパー６へ
充填され、造粒機８でバインダホッパー７からのバイン
ダと混合した後、円筒型（２８φＸ２８　ｔ　）ペレッ
トに成型された。

成型されたペレットはホラ／ｆ−９で計値されドラム缶
１０に充填された。

第１図のＡ点から廃液を、またＢ点からミストをサンプ
リングし乾燥機５の除染係数ＤＦを測定したところ、消
泡剤を添加しない場合に比べて除染係数が２倍であった
。

また、生成したペレットは、造粒時に座屈することなく
、比重１強度とも十分なペレットであった。

さらに、発泡が完全に抑制されたので、発泡によシ蒸気
といっしょにミストセパレータや復水器側へ界面活性剤
が混入して復水後濃縮器へ移行して悪影響を及ぼすこと
も阻止できた。

〈実施例２〉 第３図に示すように、供給タンク５に界面活性剤を含有
する洗濯廃液１とホウ酸廃液２とを混合し、固形分が１
０重ｆａｔ％の廃液とした。次に消泡のためシリコーン
系エマルジョン型消泡剤３をタンク４から供給タンク５
へ混合し、かくて作成した廃液の固形分量の８重量％が
高粘性物質である界面活性剤および消泡剤であるように
した。

コンプレッサ１５により砂ホッノ母１４から炉床上に供
給された砂等の固体粒子（流動媒体）をヒータ１６で加
熱した空気で仮焼炉ガスブロア１７で浮遊させた流動層
を有する仮焼炉１３へ、上記廃液を噴霧供給した。噴霧
液滴は流動媒体に接触して乾燥、仮焼され、仮焼生成物
は流動媒体表面に層状に付着・生成し、これにより流動
媒体は成長し、相互衝突等により小片を生じた。このう
ち微細なものは気流に同伴されて仮焼炉の頂部から炉外
へ排出され、サイクロンセパレータ１８で固形分が補収
され粉体ホッパ４６に集められ造粒機８でペレット状に
造粒され、ペレットホッパー９に充填された後、ドラム
缶１０へ充填された。他方、蒸気はスクラバー１９で固
形分を分離され、復水器２１で液化され、凝縮水タンク
２２、更に濃縮液タンク２０に移された。なお、一部の
粉体は仮焼炉１３の底部から流動床の砂と一緒に取出さ
れ、砂から分離されて回収された。

本実施例によれば、泡が気相へ同伴されることがなく、
粉体化され生成した粉体は、造粒時に座屈することがな
く、比重１強度とも従来と同様十分なベレットを成型す
ることができた。

実施例１．２では、タブレット型造粒機で円筒型ノベレ
ットを作成したが、ブリケット型造粒機でアーモンド型
に造粒しても同様の効果が得られる。また、実施例１．
２では、ＰＷＲ型発電プラントから発生する濃縮廃液の
主成分であるホウ酸廃液と洗濯廃液を混合処理したが、
他の廃液（ＢＷＲ発電プラントからの硫酸ソーダ廃液や
廃樹脂を含む廃液）と混合しても同様の効果が得られる
。

なお前記各実施例では、シリコーン系エマルジョン型消
泡剤を使用したが、シリコーン系変性油型消泡剤、シリ
コーン系粉末型消泡剤もしくはシリコーン系オイル型消
泡剤またはそれらの混合物を使用しても同様の効果が得
られる。但し、界面活性剤の含有量に対して消泡効果が
発現するまでの消泡剤の必要量が種類により異なるので
、基礎試験で検討が必要である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、界面活性剤含有放射性廃液に消泡剤を
混合することにより乾燥粉体化時の発泡を抑制できるの
で、乾燥機の除染係数を向上させることができる。また
、高粘性物質である界面活性剤と消泡剤の量を適切なら
しめることによシ、高粘性物質の影響を抑えて減容性に
優れたベレットを造粒できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例による処理設備のプロセス
フロー図である。第２図は、混合廃液の全固形分中の洗
剤および消泡剤の濃度とペレット強度との関係を示す図
である。第３図は、本発明の他の実施例による処理設備
のプロセスフロー図である。 第１図 〔Ｊ−一１ｏ　ド“う１５奄巳 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　界面活性剤を含有する放射性廃液に、他の固形分を
   含有する廃液および消泡剤を混合して、前記界面活性剤
   および消泡剤の量が消泡効果発現に必要な量以上で且つ
   該混合廃液中の固形分の８重量％以下であるようになし
   、該混合廃液を加熱により乾燥粉体化し、該粉体をペレ
   ットに造粒することを特徴とする、界面活性剤含有放射
   性廃液の処理方法。 ２　前記他の固形分を含有する廃液としてホウ酸または
   硫酸ソーダ含有廃液を用いる特許請求の範囲第１項記載
   の界面活性剤含有放射性廃液の処理方法。 ３　前記消泡剤としてシリコン系エマルジョン型消泡剤
   、シリコン系変性油型消泡剤、シリコン系粉末型消泡剤
   およびシリコン系オイル型消泡剤の少くとも一種を用い
   る特許請求の範囲第１項又は第２項記載の界面活性剤含
   有放射性廃液の処理方法。 ４　界面活性剤を含有する放射性廃液および他の固形分
   を含有する廃液を混合する混合用タンク、該混合タンク
   に計量された消泡剤を供給するための消泡剤タンク、該
   混合用タンクからの廃液を乾燥粉体化する装置、該乾燥
   粉体化装置から生じた粉体をペレットに造粒する造粒装
   置からなることを特徴とする、界面活性剤含有放射性廃
   液の処理設備。 ５　前記乾燥粉体化装置が遠心薄膜乾燥機である特許請
   求の範囲第４項記載の界面活性剤含有放射性廃液の処理
   設備。 ６　前記乾燥粉体化装置が、下からの加熱空気流により
   浮遊せしめられた固体粒子の流動層を有する仮焼炉およ
   び該仮焼炉からの気流に同伴された粉体を分離する装置
   よりなる特許請求の範囲第４項記載の界面活性剤含有放
   射性廃液の処理設備。