JPS638207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磯釣りに使用する遠投げ用道糸の自動
解放装置に係るものである。

従来、仕掛けを遠方へ遠投げにするには、右手
人差指に道糸を引つ掛けて道糸の自然繰り出しを
防止しながら釣竿を振り、略々45度の角度に達し
たタイミングに合せ、人差指に引つ掛けてある道
糸を放して道糸の解放を行なつたものであるが、
この様な場合にはタイミング良く人差指から道糸
を放す為には右手の力を抜かなければならず、そ
の為に釣竿の握力が弱くなつて釣竿を強く振るこ
とができないため仕掛けを遠方まで遠なげするこ
とができなかつた。

又、道糸から人差指を放すタイミングが非常に
難しく効果的なタイミング合せができるようにな
るには熟練を必要とするものであつた。

殊に最近は魚が磯辺寄りに棲息しない為仕掛け
をできるだけ遠方へ投げ込まなければ魚が釣れな
くなつているため互いにより遠方へ遠投げし合う
のが現況である。

本考案は斯かる問題に鑑み、釣竿に道糸の自動
解放装置を取付け、両手で強く釣竿を握り締めて
強く振り降ろすことができるようにし、釣竿が
略々45度に達する時点に於て釣竿の振りを急激に
停止させた瞬間に仕掛けに取り付けた重りの慣性
力を利用して道糸の自動解放装置から道糸を解き
放して遠方へ仕掛けを投げ飛ばすことができる様
にしたものである。

今、本考案の実施例を図面に付き説明すれば下
記の通りである。

図中１，２は先端部に耳部イ，ロを設けると共
に耳根部ハ，ニを界にしてくの字形に曲設した一
対の棒状スプリングで、竿先に向かつて傾斜さ
せ、且つその先端の耳部イ，ロを重ねて圧着させ
た状態に保つて根部ホ，ヘを釣竿に於けるリール
３の取付け部分４の側壁に貫通させ、棒状スプリ
ング１，２の根部ホ，ヘに刻設した螺子部ト，チ
にナツト５，６を螺着して固定してある。

７は鈎形に形成した道糸８の案内鈎で、その根
部を棒状スプリング１，２の前方の釣竿に於ける
リール３の取付部分４の側壁へ固定してある。

本考案は上記の様に構成されているから、本考
案の道糸８の自動解放装置を取り付けた釣竿を使
用する時は、先ずリール３に捲着された道糸８を
案内鈎７に図面第１図に示す様に引つ掛け、更に
その延長部を一対の棒状スプリング１，２の耳部
イ，ロの耳根部ハ，ニの間へ挟み込んでから釣竿
を両手で握り締めて前方に向かつて振り降ろし
略々45度くらいの傾斜角度に到達した時点に於て
急激に釣竿を停止させれば、一対の棒状スプリン
グ１，２の耳根部ハ，ニに挟まれている道糸８は
仕掛けに取り付けてある重りにより生ずる慣性力
により棒状スプリング１，２の挟圧力から脱して
外れ更に案内鈎７からも外れ、前方へ飛ばされる
仕掛けの慣性力で道糸８はリール３から繰り出さ
れるから、仕掛けは磯から遠く離れた魚の棲息地
点へ投げ込まれるものである。本考案は上記の様
に道糸を指に引つ掛けてタイミング良く外す煩わ
しい操作をすることなく釣竿を両手で握つて勢い
良く振り降ろして略々45度の角度で止めるだけで
棒状スプリングの耳根部に抑えられた道糸は慣性
力により耳根部から外れて遠方へ投げ飛ばされる
から遠投げ用道糸の自動解放装置として大きな実
用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側面図。第２図
は仝上斜視図である。 図中、１，２は棒状スプリング。７は案内鈎。
８は道糸。イ，ロは耳部。ハ，ニは耳根部。ホ，
ヘは根部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端部に耳部を設けると共にその耳根部を界に
   してくの字形に曲設した一対の棒状スプリングを
   竿先に向かつて傾斜させ且つその先端の耳部を重
   ねて圧着させた状態に保つて根部を釣竿に於ける
   リール取付部分の側壁に固定し、この棒状スプリ
   ングの前方へ鈎形に形成した道糸の案内鈎を取付
   けてなる遠投げ用道糸の自動解放装置。