JPS6348641Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、和服を着用する際に、種々の体型の
人に対して胸部、胴部、後腰部の補正ができる和
装用ボデイ補正着に関するものである。

〔背景技術〕

従来、和服を着用する際の体型の補正は、タオ
ル等を適宜胸部や胴部に入れることにより行われ
ていた。このため、苦しく無理な着付けをしてし
まい、結果的に、美しい胸や衿、腰等の外形線が
得られず、さらに、時間が経過すると、着崩れが
発生することがあつた。

本考案は、和服を着たときの苦しさを防止する
とともに、胸部の線、衿の線等を美しく整え、胴
部の帯が苦痛なく綺麗に結べ、しかも、迅速に着
付けできる和装用ボデイ補正着を提供することを
目的としている。

〔考案の要旨〕

前記目的を達成するために、本考案による和装
用ボデイ補正着は、胸部の全部または上側もしく
は下側の一部の補正をするために選択的に使用で
きる複数種類の胸部補正パツトと、前記いずれか
の胸部補正パツトを挿入する挿入口９が下側にあ
る袋状部をもつ胸部補正部分２と、前記胸部補正
部分２の上両側に設けられ先端部に被係止布に着
脱自在な係止布６が取り付けられた背側留め紐５
と、胴部の体型を補正する胴部補正パツトと、前
記胸部補正部分２の下側に連設され折り返して前
記胴部補正パツトを挿入する挿入部を形成する胴
部補正部分１′と、前記胴部補正部分１′の下端の
両側に設けられ先端に被係止布に着脱自在な係止
布１１が取り付けられ全体が前記各係止布６，１
１に係止される被係止布からなる胴側留め紐１０
と、前記胴側留め紐１０に装着する後腰部補正パ
ツト１５とから構成したされている。

〔実施例〕

以下、図面等を参照して、実施例につき、本考
案を詳細に説明する。

第１図Ａは、本考案による和装用ボデイ補正着
の実施例を示した平面図、第１図Ｂ，Ｃ，Ｄは、
補正パツトの例を示した図、第２図は、前記実施
例補正着の使用形態での立体的な正面図および背
面図である。

本考案によるボデイ補正着１は、さらし布等に
より、第１図Ａに示したように型どり縫製したも
のであり、主に、胸部補正部分２と、胴部補正部
分１′とから構成されている。

胸部補正部２は、縫い目２′により両側のみを
縫い袋状にしてある。袋状にすることにより、腕
際までパツトを入れないようにしている。胸部補
正部２の下側の縫つていない開口部が、パツトの
挿入口９となり、その挿入口９の内側には、被係
止布およびそれと着脱自在な係止布７，７がそれ
ぞれ取り付けられており、パツト挿入後は被係止
布と係止布７，７によつて挿入口９を閉じておく
ことができる。

ここで、係止布７は、微小なループの一群を有
する被係止布に着脱自在である微小なフツクの一
群を有する布であつて、係止布７と被係止布とを
組み合わせて面状フアスナーといわれるものを用
いることができる。後述する係止布４，６，８，
１１も同様のものを用いることができる。

また、左右の腰部にはダーツ７′，７′が設けら
れている。

胸部補正部分２には、胸部全体用（第１図Ｂ）
および部分用（第１図Ｃ，Ｄ）のパツトが用意さ
れており着用する人の体型に合わせて、１枚また
はそれ以上を選択的に使用することができる。こ
れらのパツトは、市販の洋服用パツトを使用する
こともできるが、さらし布等にキルテイング用の
化学綿（ポリエステル綿）を２〜３枚をね入れて
縫製したものを使用してもよい。後者の場合に
は、軽くて暖かいうえ、洗濯も可能であり、経済
的で便利である。

胸部補正部分２の上側には、２本の後紐５，５
が取り付けられており、それらの後紐５，５に
は、中間の交差部分および先端部分（第２図Ｆ）
に係止布４，６が付けられている。

胸部補正部分２の衿側には、絹布またはナイロ
ン布等の衿３を付けることができる。

胴部補正部分１′は、胸部補正部分２の下側に
連設されており、タオルを半分に折つたものがき
ちんと入る程度の長さであり、上に折り返して二
重にし、胴部補正に使用する。

胴部補正部分１′の上側の左右には、仮留め用
の係止布８，８が取り付けられている。

この胴部補正部分１′の下端には、帯状紐１０
が取り付けられている。帯状紐１０の左右の先端
には、係止布１１が設けられており、右きき、左
ききのどちりかでも、容易にとめられるようにし
てある。この帯状紐１０は、薄手であつて、全体
が係止布６，１１等に係止される被係止布である
布を用いることにより、結び目等ができず、後ろ
ですつきりと留められるとともに、後腰部補正パ
ツトが滑り落ちないようにすることができる。

後腰部の補正は、第６図に示した、後腰部補正
パツト１５により、補正することができる。この
後腰部補正パツト１５は、半だ円型に型どりされ
ており、内側にポケツト１８が設けられている。
このポケツト１８は、ポケツト入り口１７から綿
等を出し入れして、体型に合わせてパツトの厚み
を調整するために設けられている。この際、上部
分はうすめに、下は少々厚めに綿を入れるとよ
い。後腰部補正パツト１５の上部両端には、係止
布１６が付けられており、この係止布１６に係止
される被係止布でできた帯状紐１０に付けて使用
する。

なお、後腰部補正パツト１５は、帯状紐１０の
内側に挟むようにしてもよい。

次に、第３図、第４図を参照して、本考案の着
用操作を説明する。

第３図、第４図は、本考案による和装用ボデイ
補正着の実施例の着用状態を示した図である。

第３図Ｇは、女性着用時の胸部に全体用の補正
パツト（第１図Ｂ）を挿入し、胴部にタオル等の
胴部補正パツト１３を挿入し、胴部補正部分１′
を折り返して、第３図Ｇに示すように、紐１０を
後ろ側で係止布１１で固定するようにして着用し
ている。さらに、第３図Ｈに示すように、後腰部
補正パツト１５を帯状紐１０に係止布１６で取り
付けている。

第４図は、男性着用時の胴部にバスタオル等の
大型の胴部補正パツト１４を内側に挿入して（第
４図Ｉ）、その胴部補正パツト１４を後ろ側まで
回し込むようにして使用する（第４図Ｊ） 以上説明した実施例にとらわれることなく、本
考案を逸脱しない範囲で種々の変形または応用を
することができる。

日本人の80％位は、全体用のパツト（第２図
Ｂ）を利用した方がよい体型なので、化学綿を型
どりして、胸部補正部分２に挿入して、縫い付け
て使用してもよい。

また、経済的に許されるならば、全体に被係止
布を使用し、裏布地は伸縮性のよい生地を使うと
よい。

第５図は、本考案による和装用ボデイ補正着の
応用例を示した図である。

これは、本考案による和装用ボデイ補正着を肌
じゆばんに応用したものである。

〔考案の効果〕

以上詳しく説明したように、本考案のボデイ補
正着は、人体の各部の調整が可能なので、どんな
体型の人でも、男女を問わず使用することができ
るので、一家に一つあればだれでも着用できる画
期的なものである。つまり、安定度、密着度とも
に優れ、胸部、胴部、腰部が同時に補正でき、ま
た、だれでも容易に着用できる。

また、無駄がなく、肌ざわりがよく、経済的で
ある。

さらに、留める所は全て、係止布にしたので、
紐や金具と違い、着心地がよい。特に、後交差部
分に、係止布がついているので、ずれがなく、衿
をどんなにくつても心配ない。

さらにまた、この補正着を用いれば、理想的な
体型に早く補正できるので、慣れない人でも、美
しく、雅やかに、楽に着付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは、本考案による和装用ボデイ補正着
の実施例を示した平面図、第１図Ｂ，Ｃ，Ｄは、
補正パツトの例を示した図、第２図は、前記実施
例補正着の使用形態での立体的な正面図および背
面図である。第３図、第４図は、本考案による和
装用ボデイ補正着の実施例の着用状態を示した図
である。第５図は、本考案による和装用ボデイ補
正着の応用例を示した図である。第６図は、本考
案による和装用ボデイ補正着に使用する腰補正用
パツトの実施例を示した図である。 １……本考案によるボデイ補正着、１′……胴
部補正部分、２……胸部補正部分、２′……縫い
目、３……衿、４，６，７，８，１１……係止
布、５……紐、７′……ダーツ、９……挿入口、
１０……帯紐、１３，１４……胴部補正パツト、
１５……後腰部補正パツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胸部の全部または上側もしくは下側の一部の補
   正をするために選択的に使用できる複数種類の胸
   部補正パツトと、前記いずれかの胸部補正パツト
   を挿入する挿入口９が下側にある袋状部をもつ胸
   部補正部分２と、前記胸部補正部分２の上両側に
   設けられ先端部に被係止布に着脱自在な係止布６
   が取り付けられた背側留め紐５と、胴部の体型を
   補正する胴部補正パツトと、前記胸部補正部分２
   の下側に連設され折り返して前記胴部補正パツト
   を挿入する挿入部を形成する胴部補正部分１′と、
   前記胴部補正部分１′の下端の両側に設けられ先
   端に被係止布に着脱自在な係止布１１が取り付け
   られ全体が前記各係止布６，１１に係止される被
   係止布からなる胴側留め紐１０と、前記胴側留め
   紐１０に装着する後腰部補正パツト１５とから構
   成した和装用ボデイ補正着。