JPS6348216Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、中央部材の全周囲を取囲むごとく皿
体を着脱自在に取付けることを基本として、必要
時に簡易、迅速に組立てることができ、又使用後
においては容易に分解することができる組立式回
転皿装置に関する。

（従来の技術及びその問題点） 回転体（板状のものあるいは桶状のもの）上
に、その中央部分に位置させて円形状皿体を載置
するとともにその周囲に皿体を載置し、該回転体
の回転によつて全ての皿体が一体となつて回転す
るように構成された回転皿装置は周知であるが、
かかる従来の回転皿装置にあつては、使用する皿
体の大きさに応じた多種類の回転体を用意する必
要があり、各回転体を別個に設計、製作しなけれ
ばならない等装置のコスト上昇を招いていた他、
その取扱いが不便であり、又回転体の収納に相当
のスペースを必要としていた。しかも回転体の大
きさによつてはその運搬に支障を伴なうばあいも
往往にしてあつたため、回転皿装置を利用する仕
出しは、これまでほとんど行われていなかつた。

本考案は、かかる問題点を解決しうる組立式回
転皿装置の提供を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案の組立式回転皿装置（以下装置という）
１は、外周縁に沿うごとく円環状の案内部７が設
けられてなる中央部材２と、該中央部材２の全周
囲を取囲むように相接して中央部材２に着脱自在
に取付けられる複数個の皿体３…とからなり；該
皿体３は、その内縁部３ａが、前記案内部７上に
転動体を介して載つた状態となるよう中央部材２
に着脱自在に取付けられ、転動体の転動によつて
案内部７に案内されつつ中央部材２の回りを回転
するようになされていることを特徴とするもので
ある。

（作用） 然して、各皿体３を、その内縁部３ａが中央部
材２の前記案内部７に案内されるように該中央部
材２に取付けると、全ての皿体３…が一体となつ
て中央部材２の回りを略水平面内で回転する本考
案の回転皿装置１を構成でき、使用後において
は、各皿体３を中央部材２から取外すことによつ
て装置を分解することができる。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１実施例 第１図〜第６図において本考案の装置１は、中
央部材２の全周囲を取囲むように、側縁部におい
て相接する同一形状、同一寸法を有する５個の皿
体３を取付けたものである。

中央部材２は、円形皿体２Ａとして形成され、
その周壁５の上端面部６には、その全周に亘り、
凹溝７ａからなる円環状の案内部７が形成されて
いる。

皿体３は、第２〜４図に示すごとく、内側壁９
及び外側壁１０が円弧面として形成された扇状を
なす主体１１の該内側壁９の上縁部１２下側の、
例えば両側部位に、前記凹溝７ａと接触して転動
しうる転動体としての車輪１３，１３を具える車
輪部材１５が、凹部１６に嵌め込まれて固着され
ている。又第１図、第３図、第５図に示すごと
く、皿体３の底板１７下面の外縁部分略中央に
は、キヤスタ１８の取付基板１９の両側縁部２
０，２０と弾性的に係合しうる係止溝２１，２１
を形成するＬ字状係止片２２，２２が、該両係止
溝２１，２１が対向するごとく前後方向に設けら
れており、取付基板１９を係止溝２１，２１に係
合させることによつてキヤスタ１８が皿体３に取
付けられている。なお該キヤスタ１８は、皿体３
に設けられている前記車輪１３が凹溝７ａと接触
することによつて接地し、該接地により皿体３を
水平状態に保持せしめる。

次に本実施例に係る装置１の作用を説明する。

本考案の装置１は、皿体３に設けられている車
輪１３，１３を凹溝７ａに嵌め込むことによつ
て、即ち、皿体３の内縁部３ａを案内部７に案内
せしめることによつて組立てられる。（第６図参
照）。然して、全ての皿体３は、その内縁部３ａ
が案内部７から外れることなく転動体の転動によ
つて安定的に略水平面内で回転する。又使用後に
おいては、皿体３を中央部材２から取外すことに
より、装置１を容易に分解することができる。

第７図は第１実施例におけるばあいにおいて、
皿体３の内縁部３ａに設けられる転動体としての
車輪１３を、中央部材２である円形皿体２Ａの周
壁５の上端面部６を転動する主体２３の両側に鍔
部２５，２５を設けた構成とし、該車輪１３が周
壁５の上端面部６、即ち円環状をなす案内部７を
外れないようにしたばあいを示す。

第２実施例 第８図は円形皿体２Ａとして構成された中央部
材２の周壁５に、皿体３の内縁部３ａが掛着され
るごとく取付けられて、全ての皿体３…が一体と
なつて略水平面内で回転するようになされた本考
案の他の実施例を示す。即ち、皿体３の内縁部３
ａの上縁部１２下側の、例えば両側部位に、円形
皿体２Ａの周壁５内周縁部２６、即ち円環状をな
す案内部７、とのみ接触して転動しうる、Ｖ字状
溝部２７が周設された転動体としての車輪１３を
具える車輪部材１５が固定されるとともに、内側
壁９の外面下端部分の、例えば両側部位に、円形
皿体２Ａの周壁外面２９と接触して転動しうる回
転球体３０を固着し、車輪１３，１３が前記周壁
５内周縁部２６と接触した状態とすると、皿体３
は円形皿体２Ａの周壁５に引掛けられた状態とな
り、該皿体３は、その内縁部３ａが案内部７に案
内されて、円形皿体２Ａ（即ち中央部材２）の回
りを回転しうるように該中央部材２に取付けられ
るのである。なお本実施例においては、装置１の
安定性が損なわれないならば、皿体３の底板１６
下面にキヤスタを付設することは必ずしも必要で
はない。

第３実施例 第９図は、本考案に係る装置１の他の実施例を
示すものであり、中央部材２は、円形皿体２Ａの
上側部分に、該円形皿体２Ａの周壁５上周縁部３
１上に載る上環部３２と、該上環部３２と一体化
されかつ周壁５の側周面部３３と当接する側環部
３５と、該側環部３５の上方に延びる掛止周壁３
６とからなり、該掛止周壁３６の上面部３７及び
側環部３５の外面部３９に転動体としての回転球
体４０が小角度ピツチで配設された環部材４１を
着脱自在にかつ水平面内において回転不能に取付
けてなる。なお該環部材４１は、側環部３５の内
面部４２に突設されている係止突条（図示せず）
を周壁５の側周面部３３に設けられている係止溝
４３に嵌合させることによつて、周壁５に回転不
能に取付けられる。一方皿体３は、その内縁部３
ａが、内側壁９と該内側壁９の上縁部４２におい
て連続一体化されかつ内側壁９と間隔をあけて垂
下する係合片４４とからなる鉤状係合部４５を具
えるごとく構成されており、該鉤状係合部４３を
前記掛止周壁３６に掛着させると、前記上縁部４
２の下面部及び内側壁９の外面部が前記回転球体
４０と接触し、その結果、皿体３は、その内縁部
３ａが中央部材２の案内部７に案内されて該中央
部材２の回りを回転できることとなる。なお該皿
体３の底板下面には、必要に応じてキヤスタが取
付けられる。なお又、前記環部材４１は円形皿体
２Ａと一体のものとして構成されることもある。

（考案の効果） 本考案の装置は、中央部材の全周囲を取囲むご
とく複数個の皿体を着脱自在に取付け、全ての皿
体が一体となつて略水平面内で回転する構成とし
た結果、所要大きさの皿体を中央部材に取付ける
のみにて、所望大きさの装置を簡易、迅速に組立
てることができる。従つて、従来装置のごとく多
種類の回転体を用意する必要がなく、取扱いに便
利であり又装置のコスト低減を図りうる。さら
に、小さく分解された中央部材と皿体のみを運搬
するのみで、所要場所において本考案の装置を簡
易に組立てることができ、又使用後における装置
の分解も容易であることから、回転皿装置を利用
する仕出しの普及を図りうることともなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図はその分解斜視図、第３図は皿体をキヤスタ及
び車輪部材の取付状態とともに示す斜視図、第４
図は車輪部材をその取付態様とともに示す斜視
図、第５図はキヤスタをその取付態様とともに示
す斜視図、第６図は組立てられた本考案の装置を
示す斜視図、第７図は本考案の他の実施例の要部
を示す断面図、第８図は本考案の他の実施例の要
部を示す断面図、第９図は本考案のその他の実施
例の要部を示す斜視図である。 ２……中央部材、３……皿体、３ａ……皿体の
内縁部、７……案内部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周縁に沿うごとく円環状の案内部７が設けら
   れてなる中央部材２と、該中央部材２の全周囲を
   取囲むように相接して中央部材２に着脱自在に取
   付けられる複数個の皿体３…とからなり、；該皿
   体３は、その内縁部３ａが、前記案内部７上に転
   動体を介して載つた状態となるよう中央部材２に
   着脱自在に取付けられ、転動体の転動によつて案
   内部７に案内されつつ中央部材２の回りを回転す
   るようになされていることを特徴とする回転皿装
   置。