JPS6345887Y2

JPS6345887Y2 -

Info

Publication number: JPS6345887Y2
Application number: JP1983063136U
Authority: JP
Priority date: 1983-04-28
Filing date: 1983-04-28
Publication date: 1988-11-29
Also published as: JPS59170458U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は後退防止枠を有する養豚用分娩柵の改
良に関する。

養豚において、母豚の分娩時期になると、分娩
柵の中に入れて自由に身動きができないように
し、母豚の横臥により子豚が押し潰されることの
ないようにするとともに、後方位置には母豚の前
後動を規制するために後退防止枠を設けている。
しかし、従来の後退防止枠は左右に複数段の横棒
を架設したものや、下端部に子豚の通る空間を設
けた複数の縦棒を取りつけたものがあるが、前者
のものにあつては横棒に豚の排泄物が付着した
り、豚の陰部が触れて細菌の入る虞れがあり、後
者のものにあつては、横臥したときに縦棒の下端
部に母豚の臀部が当たる欠点があつた。

そこで本考案は上記の諸点を鑑み、起立時も横
臥時も母豚の尻中央部、つまり陰部に接触するこ
とがなく、しかも母豚の尻部に縦棒の先端が当た
ることがなく、正常な状態において分娩すること
ができる後退防止枠を有する分娩柵を提供しよう
とするものである。

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図〜第５図は本考案の実施例で、１は後退
防止枠で、左右対称に離間する一対の保護杆２
Ａ，２Ｂから成る。それぞれの保護杆２Ａ，２Ｂ
は垂直杆部３Ａ，３Ｂ、垂直杆部３Ａ，３Ｂに連
続しＬ字形に屈曲する水平杆部４Ａ，４Ｂ、垂直
杆部３Ａ，３Ｂに連続し、内側に突出するように
支持する上部支持杆部５Ａ，５Ｂ、および水平杆
部４Ａ，４Ｂに連続し、内側に突出するように支
持する下部支持杆部６Ａ，６Ｂとから成つてい
る。保護杆２Ａ，２Ｂの垂直杆部３Ａ，３Ｂの離
間距離ｌは母豚の尻中央部が露呈する空間を設
け、水平杆部４Ａ，４Ｂは互いに側方に離れるよ
うに左右対称にＬ字形に屈曲し、水平杆部４Ａ，
４Ｂの床面からの高さｈは、母豚が横臥したとき
に臀部が当接し、尻中央部が当接しない高さにす
る。また、上部支持杆部５Ａ，５Ｂおよび下部支
持杆部６Ａ，６Ｂは、垂直杆部３Ａ，３Ｂおよび
水平杆部４Ａ，４Ｂの形成する面が垂直になるよ
うに、同一の長さとし、それぞれの端部には後出
入口扉７に取りつけるための取付部８を設ける。

９は母豚の左右の動きを規制するための横柵
で、左右一対の上部横柵１０Ａ，１０Ｂと下部横
柵１１Ａ，１１Ｂとの複数段から成り、左右の上
部横柵１０Ａ，１０Ｂの間隔は、第１図、第４図
に示すように、母豚の腰幅よりやや広い程度の幅
にし、後部１２Ａ，１２Ｂではラツパ状に広げた
形にする。左右の下部横柵１１Ａ，１１Ｂの間隔
は、前方端部１３Ａ，１３Ｂでは上部横柵１０
Ａ，１０Ｂと同じ幅にし、中央部にかけて途々に
広くし、中央部から後部では、第５図に示すよう
に、母豚が横臥できるように上部横柵１０Ａ，１
０Ｂより広くする。

普通、分娩時の母豚の腰幅は、起立時34cm〜38
cm、横臥時32cm〜34cm位であるので、一対の垂直
杆部３Ａ，３Ｂの間隔は22cm水平杆部４Ａ，４Ｂ
の高さは25cm、左右の上部横柵１０Ａ，１０Ｂの
間隔は47cm、下部横柵１１Ａ，１１Ｂの間隔は70
cm〜80cm位にすると最もよい。

なお、１４は子豚室、１５は囲い、１６は飼樽
である。

このように本考案は、左右対称の一対の保護杆
を離間して後出入口扉より内側へ突出して設け、
母豚の臀部に当接する保護杆は、母豚の尻中央部
が露呈する空間を設けた垂直杆部と、横臥したと
きに臀部が当接して尻中央部が当接しない高さの
水平杆部とを、連続して構成したので、排泄物が
保護杆に付着することなく、細菌が陰部に感染し
たり、分娩時に膨張して傷つき易くなつている陰
部を傷めたりする虞れがなく、清潔な環境を維持
することができる。

また、保護杆は、垂直杆部に連続して屈曲する
ように水平杆部を設けたので、縦棒のみのものと
比べ、横臥した母豚や、下方を通過する子豚が、
縦棒の先端にぶつかることもなく、無理なく母豚
の動作を規制し、子豚の圧死を防ぐことができ
る。

さらに、左右の上部横柵の間隔を下部横柵の間
隔より狭くしたので、母豚が横臥しようとすると
き、まず脚を折り曲げ、体を低くしてから横にな
るので、子豚を圧死することが防がれ、上部横柵
の後部はラツパ状に広げたので、後出入口の開閉
に際し、当たることなく、円滑にできる。さらに
また、下部横柵間の間隔は前方端部では上部横柵
間の間隔とほぼ同じ幅にし、中央部にかけて次第
に広くし、中央部から後部では母豚が横臥できる
ように上部横柵より広くしてなるから、母豚が横
臥した状態で母豚の頭部付近が下部横柵に拘束さ
れ、横臥した状態での方向変換等の不要な動きを
防止することができ、子豚が安全に授乳できる。
しかも、母豚の横臥のスペースは十分確保でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の平面図、第２図、第
３図は第１図の要部拡大斜視図、第４図は母豚が
起立したときの様子を表わす一部平面図、第５図
は母豚が横臥したときの様子を表わす側面図であ
る。１：後退防止枠、２Ａ，２Ｂ：保護杆、３Ａ，
３Ｂ：垂直杆部、４Ａ，４Ｂ：水平杆部、５Ａ，
５Ｂ：上部支持杆部、６Ａ，６Ｂ：下部支持杆
部、７：後出入口扉、８：取付部、９：分娩柵、
１０Ａ，１０Ｂ：上部横柵、１１Ａ，１１Ｂ：下
部横柵。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１左右の横柵及び後退用防止枠を有する養豚用
分娩柵において、後退用防止枠は垂直杆部と該
垂直杆部に連続してＬ字形に屈曲する水平杆部
とから成る一対の保護杆を左右対称に内側に突
出して後出入口扉に設け、前記一対の垂直杆部
間は母豚の尻中央部が露呈する空間を有し、前
記水平杆部と床面の間は母豚が横臥したときに
臀部が当接し、尻中央部が当接しない高さを有
しており、かつ前記左右の横柵は上部横柵と下
部横柵の複数段からなり、該下部横柵間の間隔
は前方端部では上部横柵間の間隔とほぼ同じ幅
にし、中央部にかけて次第に広くし、中央部か
ら後部では母豚が横臥できるように上部横柵よ
り広くしてなることを特徴とした養豚用分娩
柵。２前記左右の上部横柵の間隔は、後部において
ラツパ条に拡げたことを特徴とする実用新案登
録請求の範囲第１項記載の養豚用分娩柵。