JPS6340884B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ プラスチツクから成る組立ドレーン９を内部
に支持する挿入管７を排水すべき地層に押圧して
垂直ドレーンを施工するにあたり、前記挿入管７
に対して横断する方向に移動する切断ブレード１
４，２０と相手ブレードとを有する横切断装置１
２，１３，１４，１６を前記挿入管の拡大なくそ
の外径内に納まるよう下端の内部に配置した挿入
管７を前記排水すべき地層に挿入し、前記組立ド
レーン９の下端を前記排水すべき地層の下の支持
地盤１に取付け、次に前記挿入管の下端を前記排
水すべき地層の上方に上昇させ、この排水すべき
地層の上に他の地層がある場合でもこの地層内の
前記排水すべ地層の直ぐ上方位置で前記組立ドレ
ーンを前記横切断装置によつて切断し、次に前記
挿入管７を上昇させることを特徴とする垂直ドレ
ーンの施工法。

２ プラスチツクから成る組立ドレーンを内部に
収容する挿入管７と、排水すべき地層に前記挿入
管を挿入し引出す装置と、前記挿入管内のプラス
チツクから成る組立ドレーンを切断するため前記
挿入管に対して横断する方向に移動する切断ブレ
ード１４，２０及び前記切断ブレードに対向して
設置した相手ブレード１６，２１とを具え前記挿
入管の一部を拡大することなくこの挿入管の外径
内に納まるよう前記挿入管の下端付近の内部に配
置された横切断装置とを具えることを特徴とする
垂直ドレーンの施工装置。

３ 流体圧で作動するピストンシリンダ装置１
３，１５によつて前記切断ブレード１４が作動す
るよう構成した請求の範囲第２項に記載の垂直ド
レーンの施工装置。

４ 前記シリンダから流体圧が排出した時、板ば
ね１７によつて前記切断ブレード１４が復帰する
よう構成した請求の範囲第３項に記載の垂直ドレ
ーンの施工装置。

５ 前記挿入管内でチエーン１１によつて回転駆
動されるスプロケツトに前記切断ブレード２０を
取付けた請求の範囲第２項に記載の垂直ドレーン
の施工装置。

明細書 垂直ドレーンによつて土壌の脱水を行ないこれ
により土壌に含まれる水分含有量を減少させるこ
とにより粘土、シルト等のような水を含む微細な
粒子の水の透過性が悪い土壌を締め固める目的で
組立ドレーンを使用する時、本発明を適用する。
このようにすることによつて地面の支持能力を改
良し、また発生することが予測できる沈下を促進
すると共に、同時に土壌の剪断強度を増大する。

種々の種類の組立ドレーンが垂直排水用として
開発されたが、これ等のドレーンは約10cm幅の例
えばプラスチツクの一定形状のストリツプと、こ
のストリツプの周りに巻付けた水を透過する多孔
質の紙または他の類似する材料の排水材料とから
成る。

通常垂直な方向に希望の深さまで特殊な挿入管
によつて組立ドレーンを押圧することにより地中
にこの組立てドレーンを設置する。挿入管内に組
立ドレーンを保持し、この組立ドレーンの下端を
特殊な係止部材によつて所定の位置に係止する。
完全に据付けた時この挿入管を引き出し、地中に
垂直な組立ドレーンを残す。地表面の上方僅かな
距離でこの組立ドレーンを切断する。地面の状態
および意図する目的によつて適切な間隔、例えば
１〜２ｍの間隔をあけ、締め固めることを希望す
る区域に斯る組立ドレーンを設ける。土からの水
分は多孔性の紙を通つて組立ドレーン内の通路内
に排水し、地面まで上昇して流れ去る。

この種の工法は、乾燥し締め固めるべき例えば
粘土層のような層が地面上に存在しているか地面
に近く存在している場合に行なわれる。しかしな
がら自然状態で水を通し易い粗粒土（coarser）
または砂あるいは砂利のような充填土によつて粘
土床が覆れていることが多い。このような場合に
は粘土層から隔つた地面まで水を上昇させること
は必要でなく、粘土層の上の砂層へ水をくみ上げ
れば十分である。

数十ｍの厚さを有する海底または湖の粘土また
は泥土を乾燥し締め固めを行なうため垂直排水を
使用するときも上記と同一状態に遭遇する。例え
ば道路、鉄道または空港の建設のため対象となる
地点で例えば湖沼または海を埋立てることを意図
するとき垂直排水を行なう必要がある。盛土作業
の前に、柔らかく、圧縮自在な粘土または泥土に
垂直排水を行なわないと、充填土およびその上に
加わる他の負荷の作用による圧縮性の地層の沈下
は数十年を要する。垂直排水によつて沈下を加速
することができ、下層土（subsoil）の状態およ
び垂直排水の間隔に応じて１年及至２年または数
ケ月以内ですらこの沈下を達成することができ
る。層の状態または負荷によつて、この沈下は数
十メートルに達する。今日、粘土層または泥土層
の垂直排水のために組立ドレーンを使用すると
き、硬質な底層から粘土層を通して水面まで組立
ドレーンを突出させ、上記の水面においてドレー
ンを切断するという工法をとる。

本発明の目的は従来技術において既知である工
法を更に改良させることにある。従つて、本発明
の目的は内部に組立ドレーンを有する挿入管ハウ
ジングを土中に押圧し、次にこの挿入管を引き出
し、この組立ドレーンを切断することにより垂直
ドレーンを施工する工法を提供するにある。本発
明は組立ドレーンを切断することにより垂直ドレ
ーンを施工するにあたり、組立ドレーンによつて
運ばれる水を収容する例えば砂層の高さで、また
は砂層のような地層内で挿入管内に設置し横切断
手段により組立ドレーンを切断する。

本発明によつて極めて著るしい効果を得ること
ができる。組立ドレーンの頂端部を従来既知のも
のよりいつそう低いレベルに配置するから、組立
ドレーン内の流動をさまたげる静水液圧を相関的
に減少させると共に、同時に垂直ドレーン内の流
動に対する内部抵抗（well―resistance）を小さ
くする。このことは組立ドレーン内の流動を加速
し、ドレーンの施工性を向上する。一方、またこ
のことは一般に巻いて購入される組立ドレーン材
料が少なくてすむということを意味している。例
えば、垂直排水を設けるべき面積が10ヘクタール
であり各組立ドレーンの間隔が1.5ｍであり、こ
のとき各組立ドレーンの長さを夫々５ｍ節約でき
ると仮定すると、面積の総節約量は組立ドレーン
の220000ｍに相当する。

これ等の効果を達成するため、本発明施工装置
は、挿入管の一部を拡大することなくこの挿入管
の外径内に納まるよう挿入管の下端付近の内部に
配置されドレーンを切断する横切断装置を具え
る。このように横切断装置は挿入管から横方向に
突出しておらず、また挿入管も横切断装置を収容
するため膨大部を有していないから、排水すべき
地層のみならずその地層の上の地層内に自由に挿
入できるから、排水すべき地層の上に砂層のよう
な他の層があつても、排水すべき地層の直ぐ上で
横切断装置を作動させドレーンを切断することが
できるのである。

第１図は乾燥土から粘土層または泥土層に組立
ドレーンを挿入したとき出現する状態を示す図で
ある。第２図は水面で操作しながら組立ドレーン
を粘土層または泥土層に挿入した状態を示す図で
ある。

第３図は第１図の―線に沿う断面図であ
る。第４図は第３図の―線に沿う断面図であ
る。第５図は本発明の他の実施例を示す第４図と
同様の断面図である。

第１図は最下部に硬質底部１があり、その上に
粘土層２があり、更にその上に水を通過させる水
透過性自然土即ち充填土（earth filling）３があ
る場合を示す。地表面１０上を移動する作業機械
３２に取り付けた挿入管７によつて組立ドレーン
即ち予め製造したドレーン９の設置を行なう。下
端部３３が地面の上方にあるよう挿入管がその頂
部位置にある間に、保管コイル６から得た組立ド
レーン９を挿入管の下端に固着する。次に挿入管
７を層３，２に通して更に支持地盤である硬質底
部１まで押し込む。特別な係止装置（図示せず）
を用いて硬質底部１に組立ドレーン９の下端を取
り付ける。挿入管内の横切断手段が粘土層２の頂
部の上方僅かな距離に来るようにこの挿入管を引
き上げる。組立ドレーン９を切断し挿入管を頂部
位置まで上昇させる。次に作業機械３２を僅かに
移動させ、他の組立ドレーン９を粘土層２に導入
する。

挿入管７内の横切断手段を挿入管の下端に密接
させて位置させ、この結果作業、修理または交換
のため容易にこの横切断手段を操作することがで
きる。

第２図は、例えば起重機船（pontoon）８に乗
せて浮揚させている作業機械３２によつて、海の
ような水層の底部の粘土層２内に組立ドレーン９
を設置する場合を示す。この場合の作用は第１図
に関して説明した作用と同一である。作業を始め
る前に、水透過性砂層３を海底に堆積させること
ができる。組立ドレーン９を据付けた後に、充填
土３０を海中に沈める。上記充填土上に余分な盛
土３１を運搬して沈下を早めることができる。第
１図における実施例においても同様に多量の盛土
３１を加えることができる。

第３図は組立ドレーンの横切断装置を配置した
点における挿入管７の横断面を示す。この横切断
装置は挿入管７を横断する３個のシリンダ１３を
有するシリンダ体１２を具える。挿入管７を横切
る切断ブレード１４をシリンダ体１２の底部に支
持する。挿入管７の壁に固着した固定ピストン１
５上に各シリンダ１３を案内する。挿入管７の頂
端部を通して貫入する圧力流体移送管１１に各シ
リンダ１３を連結する。圧力流体をシリンダに入
れたとき、シリンダ体１２は第３〜４図でみて右
方に移動する。これによつて、組立ドレーン９を
相手ブレード１６に押圧しこの組立ドレーンを切
断する。シリンダ体１２の底部の両端にばね１７
を作用させ、シリンダ１３が減圧すると直ちにこ
のばねが切断ブレードをその最初の位置に復帰さ
せる。挿入管７の引き上げ中、切断ブレード保護
部１８と相手ブレード保護部１９とは組立ドレー
ン９を保護する。

第５図の実施例においては、挿入管７の２個の
対向壁によつて切断ブレード２０を支持するよう
にこの切断ブレードの両端を支承する。組立ドレ
ーン９を横断して切断するため切断ブレード２０
を第５図に示す位置から時計方向に約90度回転さ
せ、これにより切断ブレード２０が相手ブレード
２１に出会い組立ドレーンを切断する。切断ブレ
ード２０の端部にスプロケツト２２を支持し、挿
入管の頂端部から入れたチエーン１１にこのスプ
ロケツトを共働させる。挿入管７を引き上げてい
る間、部材２４，２５，２６および２７は組立ド
レーン９を保護するのに役立つ。

本発明の請求の範囲内において種々の変更を加
えることは当業者であれば容易に行い得る。この
ことは、特に、挿入管７内の横切断手段の構造と
その作動方法とに関して言えることである。この
手段を機械的に、または液圧または、空気圧で、
もしくは電気的に作動させることができる。