【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
目 的
カルバペネム誘導体が優れた抗菌活性を示すこ
とは知られており、その合成法は種々報告されて
いる。発明者等もその合成法を検討しペニシリン
誘導体を出発物質としてカルバペネム誘導体を合
成する場合、アゼチジノン誘導体1が重要な中間
体であることを見い出し本発明を完成した。
構 成
本発明は、式
を有するアゼチジノン誘導体に関する。
上記式中、R1は
Purpose It is known that carbapenem derivatives exhibit excellent antibacterial activity, and various methods for their synthesis have been reported. The inventors also studied the synthesis method and found that azetidinone derivative 1 is an important intermediate when synthesizing carbapenem derivatives using penicillin derivatives as starting materials, and completed the present invention. Configuration The present invention is based on the formula The present invention relates to an azetidinone derivative having the following. In the above formula, R 1 is
【式】または[expression] or
【式】基(R4は水素原子またはカルボキ
シ基の保護基を示す。)を示し、R2は水素原子ま
たは水酸基の保護基を示し、R3は水酸基、アル
コキシ基、アラルコキシ基、置換基を有してもよ
いアリールチオ基または置換基を有してもよいヘ
テロアリールチオ基を示す。
R2の水酸基の保護基は特に限定されることな
く一般的なアルコール性水酸基の保護基であり、
たとえばトリメチルシリル、t−ブチルジメチル
シリル、トリフエニルシリル、t−ブトキシジメ
チルシリルもしくはt−ブトキシフエニルシリル
などのトリ置換シリル基;ベンジル、4−ニトロ
ベンジル、2−ニトロベンジルもしくは4−メト
キシベンジルなどのアラルキル基;ベンジルオキ
シカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル、2−ニトロベワジルオキシカルボニル、ア
リルオキシカルボニル、2−クロルアリルオキシ
カルボニル、2−メチルアリルオキシカルボニ
ル、2,2,2−トリクロルエトキシカルボニ
ル、t−ブトキシカルボニル、ジフエニルメトキ
シカルボニルもしくは2−(トリメチルシリル)
エトキシカルボニルなどの置換オキシカルボニル
基;テトラヒドロピラニル、メトキシメチル、1
−エトキシエチルもしくは2−(トリメチルシリ
ル)エトキシメチルなどのエーテル基またはクロ
ルアセチル基があげられる。
R3のアルコキシ基は、たとえばメトキシ、エ
トキシまたはt−ブトキシがあげられる。
R3のアラルコキシ基は、たとえばベンジルオ
キシまたは4−メトキシベンジルオキシがあげら
れる。
R3の置換基を有してもよいアリールチオ基の
置換基を有してもよいアリール基は、たとえばフ
エニル、4−ニトロフエニル、3カルボキシフエ
ニル、2ヒドロキシフエニル、4−メトキシフエ
ニル、3−エトキシカルボニルメチルフエニル、
1−ナフチルまたは2−ナフチルがあげられ;ヘ
テロアリールチオ基のヘテロアリール基は、たと
えばピリジル、ピリミジニル、トリアジニル、チ
エニル、フリル、チアゾリルまたはイミダゾリル
があげられ、これらのヘテロアリール基はアルキ
ル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ
基、ジアルキルアミノ基、水酸基、アルカノイル
オキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子またはアルコ
キシカルボニル基のような置換基を1〜3個有し
てもよい。
上記アルキル基は、たとえばメチル、エチル、
プロピル基があげられ;アルコキシ基は、たとえ
ばメトキシ、エトキシ、プロポキシがあげられ;
アルキルアミノ基は、たとえばメチルアミノ、エ
チルアミノ、プロピルアミノがあげられ;ジアル
キルアミノ基は、たとえばジメチルアミノ、ジエ
チルアミノがあげられ;アルカノイルオキシ基
は、たとえばアセトキシ、プロピオニルオキシが
あげられ;ハロゲン原子は、たとえば弗素、塩
素、臭素があげられ;アルコキシカルボニル基
は、たとえば、メトキシカルボニル、t−ブトキ
シカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルがあげられる。
R4のカルボキシ基の保護基は、特に限定され
ることはなく一般的なカルボキシ基の保護基であ
り、たとえばメチル、t−ブチル、ベンジル、ジ
フエニルメチル、4−ニトロベンジル、2−ニト
ロベンジル、アリル、2−クロルアリル、2,
2,2−トリクロルエチル、2,2,2−トリブ
ロムエチルまたは2−(トリメチルシリル)エチ
ルがあげられる。
好適なR2は、水素原子、トリ置換シリル基ま
たは置換オキシカルボニルがあげられる。
好適なR3は、水酸基、メトキシ、ベンジルオ
キシ、置換基を有してもよいフエニルチオまたは
置換基を有してもよいピリジルチオがあげられ
る。
好適なR4は、ベンジル、4−ニトロベンジル、
2−ニトロベンジルまたはアリルがあげられる。
アゼチジノン誘導体1は、その不斉炭素に由来
する種々の立体異性体が存在するが式(1)はそれら
の一つの立体異性体またはそれらの混合物を示
す。好ましくは1R,3S,4Rの絶対配位を有する
ものである。
アゼチジノン誘導体1は下に示す式に従つて合
成される。
上記式中R2,R3およびR4は、前述したものと
同意義を示す。
ペニシリン誘導体から既知の方法(B.G.
Christensen et al.,J.Org。Chem.42,2960
(1977))で得られる化合物2を常法に従つて酸化
するとスルホキシド3が得られる、これと亜リン
酸トリメチルとを酢酸の存在下反応させるとアセ
トキシアゼチジノン4が得られる、これを塩基で
処理すると二重結合の移動したアセトキシアゼチ
ジノン5が得られる。これにトリメチルシリル酢
酸誘導体6または酢酸誘導体のトリメチルシリル
エノールエーテル7をトリフルオルメタンスルホ
ン酸のトリメチルシリルエステルの存在下反応さ
せるとアゼチジノン誘導体1″が得られる。
一方アセトキシアゼチジノン4とトリメチルシ
リル酢酸誘導体6または酢酸誘導体のトリメチル
シリルエノールエーテル7とをトリフルオルメタ
ンスルホン酸のトリメチルシリルエステルの存在
下反応させるとアゼチジノン誘導体1′が得られ
る。アゼチジノン誘導体1′を塩基で処理すると
二重結合の移動したアゼチジノン誘導体1″が得
られる。
なおR3が水酸基である化合物1は、R3がベン
ジルオキシ基である化合物1″のベンジル基を還
元的に除去するかあるいはR3がアルコキシ、ア
ラルコキシ、アリールチオ基である化合物1″を
アルカリ加水分解することによつて得られる。
発明の効果
アゼチジノン誘導体1′および1″は、次に示す
反応式に従つてカルバペネム誘導体9へ導くこと
ができる。
上記式中R1,R2,R3およびR4は、前述したも
のと同意義を示す。
すなわちアゼチジノン誘導体1′を塩基で処理
するとαβ−不飽和カルボン酸エステル1″が得ら
れ、これをオゾン酸化するとα−ケトカルボン酸
エステル8が得られる。次いでこれを亜リン酸ト
リエチルの存在下、加熱するとカルバペネム誘導
体9が得られる。
このカルバペネムの合成法において出発物質で
あるアゼチジノン誘導体1′は、ペニシリン誘導
体から導かれるアセトキシアゼチジノン4とトリ
メチルシリル酢酸エステル誘導体6または酢酸誘
導体のトリメチルシリルエノールエーテル7との
反応で得られる。
従つて本発明により、ペニシリン誘導体を出発
物質としてカルバペネム誘導体を合成することが
可能となつた。
以下に実施例および参考例をあげ本発明を具体
的に示す。
実施例 1
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−(1−メト
キシカルボニル−2−メチル−1−プロペニ
ル)−4−(ベンジルオキシカルボニルメチル)
−2−アゼチジノン
(3R,4R)−4−アセトキシ−3−〔(R)−1
−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル〕
−1−(1−メトキシカルボニル−2−メチル−
1−プロペニル)−2−アゼチジノン1.04g
(2.61mmole)、トリメチルシリル酢酸ベンジルエ
ステル1.74g(7.84mmole)を塩化メチレン12mlに
溶かし、ついでトリフルオロメタンスルホン酸ト
リメチルシリルエステル50mg(0.23mmol)を加
え、室温で7日間放置する。反応液を重曹水にあ
け有機層をわけ、水洗、乾燥後、溶媒を留去す
る。得られた残留物をローバーカラム−B(E.メ
ルク社製)を用いる液体クロマトグラフイーで分
離精製する。ヘキサン−酢酸エチル(4:1)混
合溶媒で溶出し、出発原料アゼチジノン109mg
(8.6%)を回収して、ついで目的物693mg(収率
55%)を油状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1740(br.)
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:
0.09(6H,S),0.89(9H,s),1.23(3H,
d,J=6.5Hz),1.85(3H,s),2.10(3H,
s),2.67(2H,d,J=7Hz),2.85(1H,
dd,J=6.5,2.5Hz),3.64(3H,s),3.9〜
4.5(2H,m),4.90(1H,d,J=12Hz),
5.06(1H,d,J=12Hz),7.28(5H,s)
実施例 2
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−4−(カルボキ
シメチル)−1−(1−メトキシカルボニル−2
−メチル−1−プロペニル)−2−アゼチジノ
ン
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−(1−メトキ
シカルボニル−2−メチル−1−プロペニル)−
4−(ベンジルオキシカルボニルメチル)−2−ア
ゼチジノン1.18gを酢酸エチル26mlに溶かし、10
%パラジウム−炭素500mgを加え、常圧水素下、
1.5時間撹拌した。反応終了後、触媒を去し、
液から溶媒を留去して目的物960mg(収率99%)
を無色油状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:〜3300,1734,
1715
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:
0.10(6H,s)0.90(9H,s),1.26(3H,
d,J=6Hz),1.94(3H,s),2.18(3H,
s),2.71(2H,d,J=7Hz),2.94(1H,
dd,J=6.5,2.5Hz),3.76(3H,s),4.0〜
4.5(2H,m)
実施例 3
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−〔(R)−1
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2
−メチル−2−プロペニル〕−4−〔(フエニル
チオ)カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン
(3S,4RS)−4−アセトキシ−3−〔(R)−1
−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル〕
−1−〔(R)−1−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−メチルプロプ−2−エニル〕−2
−アゼチジノン83mg(0.160mmole)と1−フエ
ニルチオ−1−(トリメチルシリルオキシ)エチ
レン54mg(0.24mmole)を乾燥塩化メチレン3ml
に溶かし、トリフルオルメタンスルホン酸 トリ
メチルシリルエステル6mg(0.027mmole)を加
え、窒素雰囲気下64時間静置する。反応終了後、
反応液を希重曹水にあけてクロロホルムで抽出す
る。クロロホルムを留去して得られる残留物をシ
リカゲルの分取用薄層クロマトグラフイー〔展開
溶媒:ヘキサン−酢酸エチル(4:1)〕により
精製し、目的物86mg(収率88%)を油状物として
得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1750(sh.),1740
,
1695
比旋光度〔α〕25 D−50゜(C=1.04,CHCl3)
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:
0.03(3H,s),0.06(3H,s),0.85(9H,
s),1.18(3H,d,J=6Hz),1.85(3H,
br.s)2.86(1H,dd,J=15,7Hz),3.00
(1H,dd,J=5,2.5Hz),3.20(1H,dd,
J=15,5.5Hz),3.9〜4.6(2H,m),4.78
(1H,s),4.87(1H,br.s),5.02(1H,
br.),5.20(2H,s),7.36(5H,s)7.45
(2H,d),8.16(2H,d)
実施例 4
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−〔1−(p
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−メ
チル−1−プロペニル〕−4−〔(フエニルチオ)
カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−〔(R)1−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−メ
チル−2−プロペニル〕−4−〔(フエニルチオ)
カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン86mgを塩
化メチレン1.5mlに溶かし、トリエチルアミン15
mgを加えて室温下1時間静置する。溶媒を留去し
て得られる残留物をベンゼン−酢酸エチル(20:
1)混合溶媒に溶かし、シリカゲル1gのカラム
を通して精製する。目的物84mg(収率98%)を油
状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1750,1715(sh.)
,
1625
比旋光度〔α〕25 D+46゜〔C=1.32,CHCl3〕
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:0.00(3H,
s),0.05(3H,s),0.86(9H,s),1.25
(3H,d,J=6Hz),2.00(3H,s),2.20
(3H,S),2.90(1H,dd,J=6,2.5Hz),
2.95(2H,d,J=6.5Hz),4.15(1H,m),
4.40(1H,td,J=6.5,2.5Hz),5.26(2H,
s),7.33(5H,br.),7.52(2H,d),8.17
(2H,d)
実施例 5
(3S,4R)−3−〔(R)−1−ヒドロキシエチ
ル〕−1−〔1−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−メチル−1−プロペニル〕−4
−〔(フエエニルチオ)カルボニルメチル〕−2
−アゼチジノン
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル〕−1−〔(R)−1−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−メ
チル−2−プロペニル〕−4−〔(フエニルチオ)
カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン64mg
(0.104mmole)をアセトニトリル1.5mlに溶かし、
−15℃で撹拌しながら三弗化ホウ素エーテル錯体
15mg(0.106mmole)を加える。30分後、反応液
に酢酸エチルを加えて希釈し、希重曹水で洗う。
溶媒を減圧下留去し、得られる残留物をシリカゲ
ルの範層クロマトグラフイー〔ベンゼン−酢酸エ
チル(2:3)〕で精製して、目的物48mg(収率
92%)を油状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:3480,1748,1720
(sh.),1700(Sh.),1625
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:1.26(3H,
d,J=6.5Hz),1.99(3H,s)2.23(3H,
s),〜2.95(1H,m),2.97(2H,d,J=
6.5Hz),3.9−4.5(2H,m),5.24(2H,s),
7.35(5H,br.s)7.49(2H,d),8.17(2H,
d)
実施例 6
(3S,4R)−1−〔1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−メチル−1−プロペニ
ル〕−3−〔(R)−1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニルオキシ)エチル〕−4−〔(フエ
ニルチオ)カルボニルメチル〕−2−アゼチジ
ノン
(3S,4R)−3−〔(R)−1−ヒドロキシエチ
ル〕−1−〔1−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−2−メチル−1−プロペニル)−4−
〔(フエニルチオ)カルボニルメチル〕−2−アゼ
チジノン44mg(0.088mmole)を塩化メチレン2
mlに溶かし、0℃で撹幻しながら、4−ジメチル
アミノピリジン32mg(0.26mmole)ついで4−ニ
トロベンジルオキシカルボニルクロリド57mg
(0.26mmole)を加える。同温度で3時間撹拌し
たのち、希重曹水にあけクロロホルムで抽出す
る。クロロホルム層を希塩酸、希重曹水で順次洗
い、乾燥後溶媒を留去する。残留物をシリカゲル
の薄層クロマトグラフイー〔展開溶媒:ベンゼン
−酢酸エチル(3:1)〕により精製して目的物
21mg(収率35%)を油状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1756,1720(sh.)
,
1700(sh.),1625
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:1.41(3H,
d,J=6.5Hz),1.96(3H,s),2.23(3H,
s),2.91(2H,d,J=6.5Hz),3.11(1H,
dd,J=8.5,2.5Hz),4.31(1H,td,J=
6.5,2.5Hz),5.08(2H,s),5.23(2H,s),
5.1(1H,m),7.32(5H,s),7.39(2H,
d),7.49(2H,d),8.15(4H,d)
実施例 7
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル〕−1−〔(R)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
メチル−2−プロペニル〕−4−〔(4−ピルジ
ルチオ)カルボニルメチル〕−2−アゼチジノ
ン
(3S,4RS)−4−アセトキシ−3−〔(R)−1
−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル〕
−1−〔(R)−1−(4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−メチル−2−プロペニル〕−2−
アゼチジノン150mg(0.29mmole)と1−(4ピリ
ジルチオ)−1−(トリメチルシリルオキシ)エチ
レン130mg(0.58mmole)を乾燥塩化メチレン5
mlに溶かし、トリフルオルメタンスルホン酸トリ
メチルシリルエステル140mg(0.63mmole)を加
え、窒素雰囲気下65時間静置する。反応終了後、
反応液を希重曹水にあけてクロロホルムで抽出す
る。クロロホルムを留去して得らる残留物をシリ
カゲルの分取用薄層クロマトグラフイー〔展開溶
媒:ヘキサン−酢酸エチル(2:1)〕により精
製し、目的物129mg(収率73%)を油状物として
得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1750(sh.),1740
,
1705
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:0.03(3H,
s),0.06(3H,s),0.85(9H,s),1.18
(3H,d,J=6Hz),1.85(3H,br.s),2.86
(1H,dd,J=15,7Hz),3.00(1H,dd,
J=5,2.5Hz),3.20(1H,dd,J=15,5.5
Hz),3.9〜4.6(2H,m),4.78(1H,s),
4.87(1H,br.s),5.02(1H,br.),5.20(2H,
s),7.33(2H,m),7.45(2H,d),8.16
(2H,d),8.61(2H,m)
参考例 1
(3R,4RS)−4−アセトキシ−3−〔(R)−
1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エチ
ル〕−1−〔(R)−1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−メチル−2−プロペニ
ル〕−2−アゼチジノン
6α−〔(R)−1−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)エチル〕ペニシラン酸 4ニトロベンジ
ルエステル 1βオキシド511mg(1.00mmole)を
トルエン30mlに溶かし、亜リン酸トリメチル744
mg(6.00mmole)、酢酸240mg(4.00mmole)を加
えて90℃で5時間加熱する。反応終了後、溶媒を
減圧下留去し、残留物をシリカゲル10gを用いる
カラムクロマトグラフイーに付す。ベンゼン−酢
酸エチル(20:1)混合溶媒で溶出して標記物
479mg(収率92%)を油状物として得た。生成物
は4Rおよび4S配位を有する二異性体の約1:1
の混合物である。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1768(sh.),1745
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:(4R)一異
性体:0.02(3H,s),0.06(3H,s),0.84
(9H,s),1.26(3H,d,J=6Hz),1.83
(3H,hr.s),1.99(3H,s),3.09(1H,dd,
J=4.5,1.5Hz),4.2(1H,m)4.80(1H,
s),4.89(1H,br.s),5.00(1H,br),5.20
(2H,s)6.42(1H,d,J=1.5Hz),7.45
(2H,d),8.16(2H,d);(4S)一異性
体:0.04(3H,s),0.08(3H,s),0.84
(9H,s)1.34(3H,d,J=6Hz),2.08
(3H,s),3.35(1H,dd,J=8,4.5Hz),
4.2(1H,m),4.75(1H,s),4.89(1H,br.
S),5.00(1H,br.),5.20(2H,s),6.17
(1H,d,J=4.5Hz),7.45(2H,d),8.16
(2H,d)
参考例 2
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル〕−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシオキサリル)−4−〔(フエニル
チオ)カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル〕−1−〔1−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)−2−メチル−
1−プロペニル〕−4−〔(フエニルチオ)カルボ
ニルメチル〕−2−アゼチジノン199mgを塩化メチ
レン25mlに溶かし、−78℃でオゾンを吹き込む。
反応液が青味を帯びたら、窒素ガスを吹き込んで
過剰のオゾンを追い出す。ジメチルスルフイド
0.2mlを加えて反応液を約5分間で室温に戻した
後、減圧下濃縮する。残留物をベンゼン−ヘキサ
ン(1:1)混合溶媒に溶かし2回水洗し、乾燥
後溶媒を留去して、標記物192mg(収率100%)を
油状物として得た。
IRスペクトル νCHCl3 naxcm-1:1805,1757,1699,
1609,1522,1344
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:−0.02
(3H,s),0.04(3H.s),0.08(9H,s),
(1.14(3H,d,J=6Hz),3.11(1H,dd,
J=15,8Hz),3.35(1H,t,J=3Hz)
3.43(1H,dd,J=15,4Hz),4.29(qd,J
=6,3Hz),4.64(1H,ddd,J=8,4,
3Hz),5.37(2H,s)7.52(2H,d,J=8
Hz),8.16(2H,d,J=8Hz)
参考例 3
(5R,6S)−6−〔(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル〕−2−(フエニルチ
オ)カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
4−ニトロベンジルエステル
(3S,4R)−3−〔(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル〕−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシオキサリル)−4−〔(フエニルチオ)
カルボニルメチル〕−2−アゼチジノン114mg
(0.194mmole)と亜リン酸トリエチル285mg
(1.55mmole)のトルエン10ml溶液を窒素気流下
100℃で18時間撹拌する。溶剤を留去して得られ
る残渣をローバーカラム〔展開溶剤:ヘキサン−
アセトン(3.5:1)〕で精製し、標記物95mg(収
率88%)を結晶として得た。
IRスペクトル νnujol naxcm-1:1777,1697,1524
NMRスペクトル(CDCl3)δppm:
0.06(6H,s),0.83(9H,s),1.15(3H,
d,J=6Hz),2.63(2H,d.J=10Hz),3.05
(1H,dd.J=4,2Hz),4.04(1H,dd.J=
10,2Hz),4.19(1H,dq,J=4.6Hz),5.22
(1H,d,J=14Hz),5.50(1H,d,J=
14Hz),7.2〜7.7(5H,m),7.64(2H,d,
J=9Hz),8.19(2H,d,J=9Hz)[Formula] represents a group (R 4 represents a hydrogen atom or a protecting group for a carboxy group), R 2 represents a hydrogen atom or a protective group for a hydroxyl group, and R 3 represents a hydroxyl group, an alkoxy group, an aralkoxy group, or a substituent. Indicates an arylthio group that may have one or a heteroarylthio group that may have a substituent. The hydroxyl protecting group of R 2 is not particularly limited and is a general alcoholic hydroxyl protecting group,
trisubstituted silyl groups such as trimethylsilyl, t-butyldimethylsilyl, triphenylsilyl, t-butoxydimethylsilyl or t-butoxyphenylsilyl; such as benzyl, 4-nitrobenzyl, 2-nitrobenzyl or 4-methoxybenzyl; Aralkyl group; benzyloxycarbonyl, 4-nitrobenzyloxycarbonyl, 2-nitrobewazyloxycarbonyl, allyloxycarbonyl, 2-chloroallyloxycarbonyl, 2-methylallyloxycarbonyl, 2,2,2-trichloroethoxycarbonyl , t-butoxycarbonyl, diphenylmethoxycarbonyl or 2-(trimethylsilyl)
Substituted oxycarbonyl groups such as ethoxycarbonyl; tetrahydropyranyl, methoxymethyl, 1
Examples include ether groups such as -ethoxyethyl or 2-(trimethylsilyl)ethoxymethyl, or chloroacetyl groups. Examples of the alkoxy group for R 3 include methoxy, ethoxy and t-butoxy. Examples of the aralkoxy group for R 3 include benzyloxy and 4-methoxybenzyloxy. The optionally substituted arylthio group of R 3 is, for example, phenyl, 4-nitrophenyl, 3-carboxyphenyl, 2-hydroxyphenyl, 4-methoxyphenyl, 3 -ethoxycarbonylmethylphenyl,
1-naphthyl or 2-naphthyl; heteroaryl groups of the heteroarylthio group include, for example, pyridyl, pyrimidinyl, triazinyl, thienyl, furyl, thiazolyl or imidazolyl; , an amino group, an alkylamino group, a dialkylamino group, a hydroxyl group, an alkanoyloxy group, a nitro group, a halogen atom, or an alkoxycarbonyl group. The above alkyl group is, for example, methyl, ethyl,
Examples of the alkoxy group include methoxy, ethoxy, and propoxy;
Examples of the alkylamino group include methylamino, ethylamino, and propylamino; examples of the dialkylamino group include dimethylamino and diethylamino; examples of the alkanoyloxy group include acetoxy and propionyloxy; and the halogen atom: Examples include fluorine, chlorine, and bromine; examples of alkoxycarbonyl groups include methoxycarbonyl, t-butoxycarbonyl, and 4-nitrobenzyloxycarbonyl. The carboxy group-protecting group for R 4 is not particularly limited and is a general carboxy group-protecting group, such as methyl, t-butyl, benzyl, diphenylmethyl, 4-nitrobenzyl, 2-nitrobenzyl, allyl. , 2-chlorallyl, 2,
Examples include 2,2-trichloroethyl, 2,2,2-tribromoethyl or 2-(trimethylsilyl)ethyl. Suitable R 2 is a hydrogen atom, a trisubstituted silyl group, or a substituted oxycarbonyl group. Suitable examples of R 3 include a hydroxyl group, methoxy, benzyloxy, phenylthio which may have a substituent, or pyridylthio which may have a substituent. Suitable R 4 is benzyl, 4-nitrobenzyl,
Examples include 2-nitrobenzyl or allyl. Azetidinone derivative 1 has various stereoisomers derived from its asymmetric carbon atoms, and formula (1) represents one of these stereoisomers or a mixture thereof. Preferably, it has absolute coordination of 1R, 3S, and 4R. Azetidinone derivative 1 is synthesized according to the formula shown below. In the above formula, R 2 , R 3 and R 4 have the same meanings as described above. Known methods from penicillin derivatives (BG
Christensen et al., J.Org. Chem. 42 , 2960
(1977)) is oxidized according to a conventional method to obtain sulfoxide 3. Reaction of this with trimethyl phosphite in the presence of acetic acid yields acetoxyazetidinone 4, which is reacted with a base. Upon treatment, acetoxyazetidinone 5 with a shifted double bond is obtained. When this is reacted with trimethylsilylacetic acid derivative 6 or acetic acid derivative trimethylsilyl enol ether 7 in the presence of trimethylsilyl ester of trifluoromethanesulfonic acid, azetidinone derivative 1'' is obtained.Meanwhile, acetoxyazetidinone 4 and trimethylsilylacetic acid derivative 6 or acetic acid derivative When the azetidinone derivative 1' is reacted with the trimethylsilyl enol ether 7 in the presence of the trimethylsilyl ester of trifluoromethanesulfonic acid, the azetidinone derivative 1' is obtained.When the azetidinone derivative 1' is treated with a base, the azetidinone derivative 1'' in which the double bond has been moved is obtained. It will be done. Compound 1 in which R 3 is a hydroxyl group can be prepared by reductively removing the benzyl group of Compound 1'' in which R 3 is a benzyloxy group, or by alkali hydration of Compound 1'' in which R 3 is an alkoxy, aralkoxy, or arylthio group. Obtained by decomposition. Effects of the Invention Azetidinone derivatives 1' and 1'' can be led to carbapenem derivative 9 according to the reaction formula shown below. In the above formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 have the same meanings as described above. That is, when azetidinone derivative 1' is treated with a base, αβ-unsaturated carboxylic acid ester 1″ is obtained, and when this is oxidized with ozone, α-ketocarboxylic acid ester 8 is obtained. Next, this is heated in the presence of triethyl phosphite. Carbapenem derivative 9 is then obtained. In this carbapenem synthesis method, azetidinone derivative 1', which is the starting material, is obtained by reacting acetoxyazetidinone 4 derived from a penicillin derivative with trimethylsilyl acetate derivative 6 or trimethylsilyl enol ether of acetic acid derivative 7. Therefore, according to the present invention, it has become possible to synthesize carbapenem derivatives using penicillin derivatives as starting materials.The present invention is specifically illustrated by giving examples and reference examples below.Example 1 (3S ,4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-(1-methoxycarbonyl-2-methyl-1-propenyl)-4-(benzyloxycarbonylmethyl)
-2-azetidinone (3R,4R)-4-acetoxy-3-[(R)-1
-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]
-1-(1-methoxycarbonyl-2-methyl-
1-propenyl)-2-azetidinone 1.04g
(2.61 mmole) and 1.74 g (7.84 mmole) of benzyl trimethylsilylacetate were dissolved in 12 ml of methylene chloride, and then 50 mg (0.23 mmol) of trifluoromethanesulfonic acid trimethylsilyl ester was added, and the mixture was allowed to stand at room temperature for 7 days. Pour the reaction solution into aqueous sodium bicarbonate solution, separate the organic layer, wash with water, dry, and then evaporate the solvent. The obtained residue is separated and purified by liquid chromatography using Rover Column-B (manufactured by E. Merck & Co.). Eluted with hexane-ethyl acetate (4:1) mixed solvent, starting material azetidinone 109mg
(8.6%) was recovered, and then 693 mg (yield
55%) was obtained as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1740 (br.) NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.09 (6H, S), 0.89 (9H, s), 1.23 (3H,
d, J=6.5Hz), 1.85 (3H, s), 2.10 (3H,
s), 2.67 (2H, d, J=7Hz), 2.85 (1H,
dd, J=6.5, 2.5Hz), 3.64 (3H, s), 3.9~
4.5 (2H, m), 4.90 (1H, d, J=12Hz),
5.06 (1H, d, J = 12Hz), 7.28 (5H, s) Example 2 (3S, 4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-4-(carboxy methyl)-1-(1-methoxycarbonyl-2
-methyl-1-propenyl)-2-azetidinone (3S,4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-(1-methoxycarbonyl-2-methyl-1-propenyl)-
Dissolve 1.18 g of 4-(benzyloxycarbonylmethyl)-2-azetidinone in 26 ml of ethyl acetate,
%palladium-carbon 500mg was added, under normal pressure hydrogen,
Stirred for 1.5 hours. After the reaction is complete, remove the catalyst,
Distill the solvent from the liquid to obtain 960 mg of the target product (yield 99%)
was obtained as a colorless oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : ~3300, 1734,
1715 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.10 (6H, s) 0.90 (9H, s), 1.26 (3H,
d, J=6Hz), 1.94 (3H, s), 2.18 (3H,
s), 2.71 (2H, d, J=7Hz), 2.94 (1H,
dd, J=6.5, 2.5Hz), 3.76 (3H, s), 4.0~
4.5 (2H, m) Example 3 (3S,4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[(R)-1
-(p-nitrobenzyloxycarbonyl)-2
-Methyl-2-propenyl]-4-[(phenylthio)carbonylmethyl]-2-azetidinone (3S,4RS)-4-acetoxy-3-[(R)-1
-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]
-1-[(R)-1-(p-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methylprop-2-enyl]-2
- Dry 83 mg (0.160 mmole) of azetidinone and 54 mg (0.24 mmole) of 1-phenylthio-1-(trimethylsilyloxy)ethylene in 3 ml of methylene chloride.
6 mg (0.027 mmole) of trifluoromethanesulfonic acid trimethylsilyl ester was added to the solution, and the mixture was allowed to stand under a nitrogen atmosphere for 64 hours. After the reaction is complete,
The reaction solution was poured into diluted sodium bicarbonate solution and extracted with chloroform. The residue obtained by distilling off the chloroform was purified by preparative thin layer chromatography on silica gel [developing solvent: hexane-ethyl acetate (4:1)], and 86 mg (yield 88%) of the target product was obtained as an oil. I got it as a thing. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1750 (sh.), 1740
,
1695 Specific optical rotation [α] 25 D −50° (C=1.04, CHCl 3 ) NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.03 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.85 (9H,
s), 1.18 (3H, d, J=6Hz), 1.85 (3H,
br.s) 2.86 (1H, dd, J = 15, 7Hz), 3.00
(1H, dd, J=5, 2.5Hz), 3.20 (1H, dd,
J=15, 5.5Hz), 3.9-4.6 (2H, m), 4.78
(1H, s), 4.87 (1H, br.s), 5.02 (1H,
br.), 5.20 (2H, s), 7.36 (5H, s) 7.45
(2H, d), 8.16 (2H, d) Example 4 (3S, 4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[1-(p
-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-1-propenyl]-4-[(phenylthio)
carbonylmethyl]-2-azetidinone (3S,4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[(R)1-
(p-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-2-propenyl]-4-[(phenylthio)
Dissolve 86 mg of [carbonylmethyl]-2-azetidinone in 1.5 ml of methylene chloride, and add 15 mg of triethylamine.
mg is added and left to stand at room temperature for 1 hour. The residue obtained by distilling off the solvent was mixed with benzene-ethyl acetate (20:
1) Dissolve in a mixed solvent and purify through a column of 1 g of silica gel. 84 mg (yield 98%) of the target product was obtained as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1750, 1715 (sh.)
,
1625 Specific rotation [α] 25 D +46° [C=1.32, CHCl 3 ] NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.00 (3H,
s), 0.05 (3H, s), 0.86 (9H, s), 1.25
(3H, d, J=6Hz), 2.00 (3H, s), 2.20
(3H, S), 2.90 (1H, dd, J=6, 2.5Hz),
2.95 (2H, d, J = 6.5Hz), 4.15 (1H, m),
4.40 (1H, td, J=6.5, 2.5Hz), 5.26 (2H,
s), 7.33 (5H, br.), 7.52 (2H, d), 8.17
(2H, d) Example 5 (3S,4R)-3-[(R)-1-hydroxyethyl]-1-[1-(p-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-1-propenyl]- 4
-[(pheenylthio)carbonylmethyl]-2
-Azetidinone (3S,4R)-3-[(R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[(R)-1-
(p-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-2-propenyl]-4-[(phenylthio)
Carbonylmethyl]-2-azetidinone 64mg
(0.104 mmole) in 1.5 ml of acetonitrile,
Boron trifluoride ether complex with stirring at −15°C.
Add 15mg (0.106mmole). After 30 minutes, the reaction solution was diluted with ethyl acetate and washed with diluted sodium bicarbonate solution.
The solvent was distilled off under reduced pressure, and the resulting residue was purified by silica gel range chromatography [benzene-ethyl acetate (2:3)] to obtain 48 mg of the desired product (yield:
92%) was obtained as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 3480, 1748, 1720
(sh.), 1700 (Sh.), 1625 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 1.26 (3H,
d, J=6.5Hz), 1.99 (3H, s) 2.23 (3H,
s), ~2.95 (1H, m), 2.97 (2H, d, J=
6.5Hz), 3.9-4.5 (2H, m), 5.24 (2H, s),
7.35 (5H, br.s) 7.49 (2H, d), 8.17 (2H,
d) Example 6 (3S,4R)-1-[1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-1-propenyl]-3-[(R)-1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl oxy)ethyl]-4-[(phenylthio)carbonylmethyl]-2-azetidinone (3S,4R)-3-[(R)-1-hydroxyethyl]-1-[1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-1-propenyl)-4-
44 mg (0.088 mmole) of [(phenylthio)carbonylmethyl]-2-azetidinone was dissolved in methylene chloride 2
ml, and while stirring at 0°C, add 32 mg (0.26 mmole) of 4-dimethylaminopyridine and then 57 mg of 4-nitrobenzyloxycarbonyl chloride.
(0.26 mmole). After stirring at the same temperature for 3 hours, the mixture was poured into diluted sodium bicarbonate solution and extracted with chloroform. The chloroform layer is washed successively with dilute hydrochloric acid and dilute sodium bicarbonate solution, dried, and then the solvent is distilled off. The residue was purified by silica gel thin layer chromatography [developing solvent: benzene-ethyl acetate (3:1)] to obtain the desired product.
Obtained 21 mg (35% yield) as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1756, 1720 (sh.)
,
1700 (sh.), 1625 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 1.41 (3H,
d, J=6.5Hz), 1.96 (3H, s), 2.23 (3H,
s), 2.91 (2H, d, J = 6.5Hz), 3.11 (1H,
dd, J = 8.5, 2.5Hz), 4.31 (1H, td, J =
6.5, 2.5Hz), 5.08 (2H, s), 5.23 (2H, s),
5.1 (1H, m), 7.32 (5H, s), 7.39 (2H,
d), 7.49 (2H, d), 8.15 (4H, d) Example 7 (3S, 4R)-3-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[(R )-1-
(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-
Methyl-2-propenyl]-4-[(4-pyrdylthio)carbonylmethyl]-2-azetidinone (3S,4RS)-4-acetoxy-3-[(R)-1
-(tert-butyldimethylsilyloxy)ethyl]
-1-[(R)-1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-2-propenyl]-2-
Dry 150 mg (0.29 mmole) of azetidinone and 130 mg (0.58 mmole) of 1-(4pyridylthio)-1-(trimethylsilyloxy)ethylene in methylene chloride 5
ml, add 140 mg (0.63 mmole) of trifluoromethanesulfonic acid trimethylsilyl ester, and let stand under nitrogen atmosphere for 65 hours. After the reaction is complete,
The reaction solution was poured into diluted sodium bicarbonate solution and extracted with chloroform. The residue obtained by distilling off chloroform was purified by preparative thin layer chromatography on silica gel [developing solvent: hexane-ethyl acetate (2:1)] to obtain 129 mg (yield 73%) of the target product. Obtained as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1750 (sh.), 1740
,
1705 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.03 (3H,
s), 0.06 (3H, s), 0.85 (9H, s), 1.18
(3H, d, J=6Hz), 1.85 (3H, br.s), 2.86
(1H, dd, J=15,7Hz), 3.00 (1H, dd,
J = 5, 2.5Hz), 3.20 (1H, dd, J = 15, 5.5
Hz), 3.9-4.6 (2H, m), 4.78 (1H, s),
4.87 (1H, br.s), 5.02 (1H, br.), 5.20 (2H,
s), 7.33 (2H, m), 7.45 (2H, d), 8.16
(2H, d), 8.61 (2H, m) Reference example 1 (3R, 4RS)-4-acetoxy-3-[(R)-
1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[(R)-1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-2-propenyl]-2-azetidinone 6α-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]penicillanic acid 4-nitrobenzyl ester Dissolve 511 mg (1.00 mmole) of 1β oxide in 30 ml of toluene and dissolve trimethyl phosphite 744
mg (6.00 mmole) and 240 mg (4.00 mmole) of acetic acid are added and heated at 90°C for 5 hours. After the reaction is complete, the solvent is distilled off under reduced pressure, and the residue is subjected to column chromatography using 10 g of silica gel. Elute with benzene-ethyl acetate (20:1) mixed solvent to obtain the title compound.
479 mg (92% yield) was obtained as an oil. The product is approximately 1:1 diisomer with 4R and 4S coordination.
It is a mixture of IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1768 (sh.), 1745 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: (4R) monoisomer: 0.02 (3H, s), 0.06 (3H, s), 0.84
(9H, s), 1.26 (3H, d, J=6Hz), 1.83
(3H, hr.s), 1.99 (3H, s), 3.09 (1H, dd,
J=4.5, 1.5Hz), 4.2 (1H, m) 4.80 (1H,
s), 4.89 (1H, br.s), 5.00 (1H, br), 5.20
(2H, s) 6.42 (1H, d, J=1.5Hz), 7.45
(2H, d), 8.16 (2H, d); (4S) monoisomer: 0.04 (3H, s), 0.08 (3H, s), 0.84
(9H, s) 1.34 (3H, d, J=6Hz), 2.08
(3H, s), 3.35 (1H, dd, J=8, 4.5Hz),
4.2 (1H, m), 4.75 (1H, s), 4.89 (1H, br.
S), 5.00 (1H, br.), 5.20 (2H, s), 6.17
(1H, d, J=4.5Hz), 7.45 (2H, d), 8.16
(2H, d) Reference example 2 (3S,4R)-3-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-(4-nitrobenzyloxyoxalyl)-4-[(phenylthio ) carbonylmethyl]-2-azetidinone (3S,4R)-3-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-[1-(4-nitrobenzyloxycarbonyl)-2-methyl-
1-propenyl]-4-[(phenylthio)carbonylmethyl]-2-azetidinone (199 mg) was dissolved in 25 ml of methylene chloride, and ozone was blown into the solution at -78°C.
When the reaction solution turns blue, nitrogen gas is blown into it to drive out excess ozone. dimethyl sulfide
After adding 0.2 ml and returning the reaction solution to room temperature for about 5 minutes, it was concentrated under reduced pressure. The residue was dissolved in a mixed solvent of benzene-hexane (1:1) and washed twice with water. After drying, the solvent was distilled off to obtain 192 mg (yield 100%) of the title compound as an oil. IR spectrum ν CHCl3 nax cm -1 : 1805, 1757, 1699,
1609, 1522, 1344 NMR spectrum ( CDCl3 ) δppm: −0.02
(3H, s), 0.04 (3H.s), 0.08 (9H, s),
(1.14 (3H, d, J=6Hz), 3.11 (1H, dd,
J = 15, 8Hz), 3.35 (1H, t, J = 3Hz)
3.43 (1H, dd, J = 15, 4Hz), 4.29 (qd, J
= 6,3 Hz), 4.64 (1H, ddd, J = 8, 4,
3Hz), 5.37 (2H, s) 7.52 (2H, d, J=8
Hz), 8.16 (2H, d, J = 8Hz) Reference example 3 (5R, 6S)-6-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-2-(phenylthio)carbapene-2 -M-3-carboxylic acid
4-Nitrobenzyl ester (3S,4R)-3-[(R)-1-(t-butyldimethylsilyloxy)ethyl]-1-(4-nitrobenzyloxyoxalyl)-4-[(phenylthio)
Carbonylmethyl]-2-azetidinone 114mg
(0.194 mmole) and triethyl phosphite 285 mg
(1.55 mmole) in 10 ml of toluene solution under nitrogen stream.
Stir at 100°C for 18 hours. The residue obtained by distilling off the solvent was transferred to a Rover column [developing solvent: hexane].
acetone (3.5:1)] to obtain 95 mg (yield 88%) of the title compound as crystals. IR spectrum ν nujol nax cm -1 : 1777, 1697, 1524 NMR spectrum (CDCl 3 ) δppm: 0.06 (6H, s), 0.83 (9H, s), 1.15 (3H,
d, J=6Hz), 2.63 (2H, dJ=10Hz), 3.05
(1H, dd.J=4,2Hz), 4.04(1H, dd.J=
10, 2Hz), 4.19 (1H, dq, J = 4.6Hz), 5.22
(1H, d, J = 14Hz), 5.50 (1H, d, J =
14Hz), 7.2-7.7 (5H, m), 7.64 (2H, d,
J = 9Hz), 8.19 (2H, d, J = 9Hz)