JPS6329775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無機質製棟役物の改良に関するもので
ある。

棟役物として断面アーチ状のセメント製棟役物
が公知である。

この棟役物は、第１図に示すように頂部におい
て棟の貫a′に釘b′で固定され、この釘打ちの際、
断面アーチ状の両端c′，c′が実事上移動支点であ
るので、棟役物A′が割れ易いといつた問題があ
る。

又、上記棟役物はプレス成形によつて製造さ
れ、その成形上、複雑な形状とすることが困難で
あり、のし瓦のような装飾性を付与するには、別
に成形した飾部材を被せることが必要である。

本考案は、上記飾部材の改変により、上記した
断面アーチ状無機質製棟役物の頂上釘打ち時での
割損を防止しようとするものである。

すなわち、本考案に係る棟役物は、断面アーチ
状の無機質製棟役物本体と、該本体の頂上に接す
る笠部の両脇に同本体の両側面のそれぞれに接す
る脚部を設けた無機質製棟役物飾部材とからなる
ことを特徴とするものである。

以下、図面により本考案を説明する。

第２図並びに第３図は本考案に係る棟役物の横
断面図並びに側面図（何れも使用状態図）をそれ
ぞれ示している。

第２図並びに第３図において、１はセメント製
の断面アーチ状棟役物本体であり、第４図に示す
ように、一端には挿込接合用の挿口１１が設けら
れている。この役物本体は通常、プレス成形によ
つて製造される。

２はセメント製の棟役物飾部材であり、上記役
物本体１の頂上に接する笠部２１と、該笠部両脇
の脚部２２，２２とを備え、これら脚部２２，２
２はそれぞれ上記役物本体１の両側面に支承され
ている。この飾部材２の両側には第５図にも示す
ように飾用ののし２３，２３……が設けられてお
り、長手方向の何れの位置においても断面形状が
同一であるから、飾部材２は押出成形によつても
製造できる。

本考案の棟役物は、第２図に示すように、頂上
において棟の貫３に釘４で固定される。

この場合、役物本体１の両側部が飾部材２の脚
部２２，２２によつて挾持されており、役物本体
１がその頂上において釘打ちの荷重を受けるにも
かゝわらず、ｍ方向への開拡がないから、役物本
体の割損をよく防止できる。

このように本考案に係る棟役物は、頂上釘固定
の断面アーチ状の役物本体を構成部材とするもの
であつても、上記釘固定時での役物の割損を回避
でき、かつ飾部材のために外観も良好である。更
に、飾部材には、役物本体に全面に接触するもの
を使用せずに、笠部の両脇に脚部を設けた断面積
の比較的小さなものを使用しているから、飾部材
を軽量にでき、従つて役物全体も充分軽量にでき
る利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の棟役物を示す横断面説明図、第
２図並びに第３図はそれぞれ本考案に係る棟役物
を示す横断面説明図並びに側面説明図、第４図は
本考案役物における役物本体を示す説明図、第５
図は本考案役物における飾部材を示す斜視説明図
である。 図において、１は役物本体、２は飾部材、２１
は笠部、２２，２２は脚部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面アーチ状の無機質製棟役物本体と、該本体
   の頂上に接する笠部の両脇に同本体の両側面のそ
   れぞれに接する脚部を設けた無機質製棟役物飾部
   材とからなることを特徴とする棟役物。