JPS6325807Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビームインデツクス型カラーテレビジ
ヨン受像機に関するものである。

斯るカラーテレビジヨン受像機は第１図に示す
ように受像管１のフエースプレート２の内面に三
原色蛍光体Ｒ，Ｇ，Ｂを黒色のガードバンド３を
挾む如くストライプ状に順次繰返し配し、その内
面にアルミニウム膜よりなるメタルバツク４を介
して短残光性の蛍光体からなるストライプ状のイ
ンデツクス蛍光体５を一定の関係をもつて繰返し
配した面を単一電子銃より放射した電子ビームを
走査したとき前記インデツクス蛍光体から得られ
るインデツクス信号により各色信号に基づく電子
ビームが所定の蛍光体を衝撃するようにしたもの
である。

更に詳言すれば、第２図に示すようにインデツ
クス蛍光体から発生した光信号６を受像管１のフ
アンネル部に設けられた光電変換器７で電気信号
に変換して得られるインデツクス信号はフイルタ
８により濾波されて周波数変換器９に加えられ、
ここで三原色蛍光体Ｒ，Ｇ，Ｂの３つの組繰返し
周波数（トリプレツト周波数）に変換され、更に
1H遅延素子１０により1H遅延された後、第１混
合回路１１で3.58MHzの連続波（CW）との周波
数和の信号になり、引続く第２混合回路１２で色
信号との周波数差をとられトリプレツト周波数の
信号に色信号の位相と振幅が重畳された形の信号
となつて受像管１のグリツド電極に与えられる。
一方輝度信号Ｙはカソード電極に印加される。

前述においてインデツクス信号を1H遅延素子
１０により遅延しているのはフイルタ８、周波数
変換器９等よりなるインデツクス処理回路におけ
る遅延時間に起因する色ずれを生じないようにす
るためである。即ち、インデツクス信号を処理す
る回路系には遅延時間（約0.5〜1μsec）があり、
その時間中にも電子ビームは三原色蛍光体ストラ
イプ上を走査しているので、水平走査時に例えば
第３図のハ点の色を再生するのにロ点で検出され
たインデツクス信号を使うと正確性に欠け色ずれ
が生じるが、当該水平走査（Hn）よりも一つ前
の水平走査（Hn−₁）のイ点で検出したものを使
えば、このイの水平走査速度はハ点のそれと殆ん
ど同じであるのでインデツクス信号の遅れに伴う
色ずれは生じないのである。

ところで、このような手段を講じた場合、水平
同期信号の時間位置が変動するようなカラーテレ
ビ信号に対しては色ずれが生じるのを避け得な
い。尚、水平同期時間が変動するのは通常のカラ
ーテレビ放送信号では、あまり経験されることは
ないが、VTR（ビデオ・テープ・レコーダ）を信
号源とするカラーテレビ信号においては頻繁に経
験される。今、第４図ａのように水平同期の時間
変動がない場合には色信号は同図ｄの如く同図ｃ
のインデツクス信号と所定の関係にあるが、同図
ｂの如く水平同期の時間が水平同期パルスP₂で
変つたとすると色信号は同図ｅの如くであり、イ
ンデツクス信号ｃとの間にずれを生じるので、そ
の場合には画面上に色ずれを生じることになる。

本考案は、水平同期時間の変動が生じても色相
ずれが生じないように工夫したビームインデツク
ス型カラーテレビジヨン受像機を提案するもので
ある。

以下図面に示した実施例に従つて本考案のカラ
ーテレビジヨン受像機を説明する。

本考案を実施した第５図において第２図と同一
のものについては同一の記号を付して示すほか、
１３は水平同期時間の変動を検出する手段であつ
て、端子１４に与えられる水平同期信号を1H遅
延する遅延素子１５と、該遅延素子１５により遅
延された水平同期信号と非遅延の水平同期信号と
の位相比較をし、その位相差に応じた出力を生じ
る位相検出器１６とからなる。１７は水平同期時
間の変動に伴なうインデツクス信号と色信号間の
ずれを前記検出手段１３の出力に応じて補正する
補正手段であり、図示の場合には検出手段１３の
出力により連続波（CW）の位相を変えるように
なつている。

第６図は前記検出手段１３の検出動作に伴なう
電圧波形を示しており、(i)は端子１４に入力され
る水平同期信号であり、(ii)は1H遅延された水平
同期信号である。第１番目のパルスP₁を遅延素
子１５により1H遅延して得られる水平同期パル
スP₁′と、第２番目の非遅延パルスP₂との位相比
較によりPo₁なるパルスが得られ、第２番目の遅
延水平同期パルスP₂′と第３番目の非遅延水平同
期パルスP₃との位相比較によりPo₂なるパルスが
生じる。位相検出器１６では更に積分回路を有し
ていて前記パルスPo₁，Po₂を平滑し(iv)の如き出
力を生じる。尚、第５図の実施例では連続波
（CW）の位相を変えて水平同期の時間変動に伴
なう色信号の時間変動に追随するようにしている
が、前記補正手段１７を色信号供給端子１８と第
２混合回路１２との間に挿入して色信号の変動を
直接抑えるようにしても同様の効果が得られ、更
に他の箇所に挿入（例えばインデツクス信号を位
相変化させるように）してもよい。

以上説明したように本考案では水平同期の時間
ずれに伴なうインデツクス信号と色信号間のずれ
を補償するようにしているので、VTRからのカ
ラーテレビ信号のように水平同期の時間ずれの多
い信号に好適に対処することができ、色信号を
1H前のインデツクス信号と合成するようにした
ビームインデツクス型カラーテレビジヨン受像機
に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図はビームインデツクス型カラーテレビ受
像管のフエースプレート内面の様子を示す断面図
である。第２図は従来のビームインデツクス型カ
ラーテレビジヨン受像機の概略ブロツク図であ
り、第３図及び第４図はその説明図である。第５
図は本考案を実施したビームインデツクス型カラ
ーテレビジヨン受像機のブロツク回路図であり、
第６図はその説明図である。 Ｒ，Ｇ，Ｂ……三原色蛍光体、１……受像管、
２……フエースプレート、３……ガードバンド、
４……メタルバツク、５……インデツクス蛍光
体、６……光信号、７……光電変換器、８……フ
イルタ、９……周波数変換器、１０……遅延素
子、１１……第１混合回路、１２……第２混合回
路、１３……検出手段、１５……遅延素子、１６
……位相検出器、１７……補正手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 受像管のフエースプレート内面に繰返し配さ
   れた赤、緑、青の三原色蛍光体と該蛍光体と規
   則的関連もをつてストライプ状に繰返し配され
   たインデツクス素子とからなる面を単一電子銃
   より放射された電子ビームを掃引したとき前記
   インデツクス素子から得られインデツクス処理
   回路で処理されたインデツクス信号を１水平期
   間遅延時間を有する遅延素子により遅延して、
   １水平期間前のインデツクス信号を色信号と合
   成し、その合成信号で電子ビームを制御するよ
   うにしたビームインデツクス型カラーテレビジ
   ヨン受像機において、水平同期時間の変動を検
   出する手段と、水平同期時間の変動に伴なうイ
   ンデツクス信号と色信号間のずれを前記検出手
   段の出力により補正する手段とを備えることを
   特徴とするビームインデツクス型カラーテレビ
   ジヨン受像機。 (2) 前記検出手段は水平同期信号を１水平期間遅
   延する遅延素子と、この遅延素子により遅延さ
   れた水平同期信号と非遅延の水平同期信号との
   位相比較をし、その位相差に応じた出力を生じ
   る位相検出器とからなることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載のビームインデ
   ツクス型カラーテレビジヨン受像機。