JPS6325514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は重量のある揚穀機を高い位置の乾燥機
本体へ丈夫にしかも簡単に装着して乾燥穀物の搬
送作業を能率的に行うことができる穀物乾燥機に
おける揚穀機装着装置に関する。

従来、被乾燥殻物を複数回に亘り乾燥機本体内
を循環流動せしめることで得られた乾燥穀物を任
意の場所に搬送するために、乾燥機本体の側壁或
は昇降機に装着された揚穀機が使用されているこ
とは本出願前例えば実公昭50−13813号公報或は
実公昭48−3802号公報にそれぞれ記載されて公知
である。

ところで、上述装着手段の内、揚穀機を乾燥機
本体の高部側壁に装着せしめるものにあつては、
通常、揚穀機装着装置の乾燥機本体側壁に予め取
付ボルトの嵌入孔を穿孔しておくか、或は取付ボ
ルトを突出状に熔着しておくかして揚穀機を取付
ボルトにより装着せしめていたものである。

しかしながら、乾燥機本体の側壁は薄製の金属
板で形成されているため、重量のある揚穀機を装
着せしめた際には、その重量負荷のため側壁が妄
りに彎曲されて丈夫に装着することができないの
で、別個の補強部材が必要となる不便が生ずる許
りか、揚穀機を必要に応じて取外したり或は装着
位置を移動させたい場合には嵌入孔を目張して防
ぎ、新たな嵌入孔を穿孔したり又は装着ボルトを
新たに熔着せしめるは勿論のこと時には突出した
装着ボルトが邪魔となつて装着位置の変更ができ
ない不便があつた。

そこで本考案は、上記公知の揚穀機装着装置の
欠点を解決するために、複数個の胴体を上積み状
に順次重合連結するために胴体の上下両端周縁に
夫々設けた載置用上桟と搭載用下桟との重合連結
部を使用して重量のある揚穀機が装着される取付
フレームを装着位置が自由に移動できる状態のも
のに丈夫に、かつ簡単に挟着せしめ、もつて乾燥
穀物の搬出作業を能率的に行うことができる穀物
乾燥機における揚穀機装着装置を得ることを目的
としたものである。

本考案は前記に鑑み、上記目的を達成させるた
め、その構成を特に、下端周縁に搭載用下桟を、
又上端周縁に前記搭載用下桟が搭載される載置用
上桟を夫々設けた複数個の胴体を順次上積み状に
重合連結して竪長の乾燥機本体を形成し、上下に
位置された搭載用下桟と載置用上桟との重合連結
部には取付フレームの上下取付片を連結金具で取
外し自在に挟着せしめると共に、前記取付フレー
ムの表面には揚穀機を竪定具により取外し自在に
装着したことを特徴とする穀物乾燥機における揚
穀機装着装置としたものであつて、かかる装置に
よれば、取付フレームの上下取付片を乾燥機本体
中で一番丈夫な上下位置の搭載用下桟と載置用上
桟との重合連結部を使用して強固に装着できるた
め、重い揚穀機を取付フレームに装着した場合に
あつても乾燥機本体の側壁を重量負荷で妄りに彎
曲させることなく高部位置へ簡単に装着すること
ができる許りでなく連結金具による挟着状態を弛
めた際には、取付フレームを随時重合連結部に沿
つて左右方向へ移動調節せしめて揚穀機の設置位
置を容易に変更させ、乾燥穀物の搬送作業をより
一層効率的に達成させることができる効果を奏す
る。

以下に本考案に係る穀物乾燥機における揚穀機
装着装置を添附図面に示された好適な一実施例に
ついて説明する。

図面において、１は横長角筒状を呈する竪長の
乾燥機本体であつて、該乾燥機本体１は適当高さ
を有する横長角筒状からなる複数個の胴体２……
を重合連結部３……を介して順次上積み状に連結
せしめると共に、最上段の胴体２上には上半部を
山形状に、又下部を前記胴体２と相似形の胴状に
形成した上部カバー４を重合連結部３を介して搭
載して構成したものである。そして複数個の胴体
２……および上部カバー４を順次上積み状に重合
連結させる重合連結部３は次のように構成されて
いる。

即ち複数個の胴体２および上部カバー４の下端
周縁には断面〓型の搭載用下桟５を、又胴体２…
…の上端周縁には前記搭載用下桟５が上積み状に
搭載される断面型の載置用上桟６を夫々装着し
て、上記載置用上桟６上に搭載用下桟５を重合搭
載して連結したものである。

７は揚穀機１３を取外し自在に装着するための
取付フレームであつて、該取付フレーム７は全体
が方形枠状に形成され、しかも上下端部には後方
に向け略直角に折曲延出した上下の取付片８，８
を設けると共に左右対称位置の方形枠後面には緊
定具９……を熔着して、先端側を方形枠面より前
方に突出させてある。

前記取付フレーム７の上下の取付片８，８は
夫々上積み状に重合連結された上下の胴体２，２
の搭載用下桟５，５上に位置するように挿入せし
めると共に、上下の取付片８，８の裏側には搭載
用下桟５と載置用上桟６との重合連結部３，３の
端部側が夫々嵌入できる凹部１１を形成した連結
金具１０，１０の端部を緊定具１２……で装着し
て、該緊定具１２……の緊定操作で上下位置の重
合連結部３，３に亘つて上下の取付片８，８を強
固に挟着せしめる。なお前記連結金具１０は上下
両端位置に計４個設けられている。上述の揚穀機
１３は揚穀羽根（図示せず）を回転自在に収納軸
架し、かつ一側に揚穀筒１５を備えた揚穀機本体
１４と該揚穀機本体１４の背面側に、揚穀機本体
１４内部と連通するように隣設した供給筐１６と
により構成されており、上記供給筐１６の左右両
側位置には緊定具９……が嵌入できる取付孔１８
……を穿孔した取付フランジ１７，１７が張出状
に付設されている。１９は揚穀機１３が装着され
た側の乾燥機本体１の前面側に立設された昇降機
であつて、該昇降機１９の上部側は乾燥機本体１
の頂部に横設された搬入樋２０の搬入始端側に接
続されると共に、昇降機１９上部が接続された位
置の搬入樋２０底部には切替弁（図示せず）を備
えた排出樋２１の上端側を装着してある。そして
排出樋２１の下端は供給筐１６に装着して、乾燥
機本体１を複数回に亘り循環流動したことで乾燥
された乾燥穀物を切替弁の切替操作で昇降機１９
上部より搬入樋２０、排出樋２１を経て供給筐１
６に供給し、最後に揚穀羽根の揚穀作動で揚穀筒
１５により機外に搬送せしめるものである。

なお上述した昇降機１９の下部は乾燥機本体１
の底部側に横設された搬出樋（図示せず）と接続
されていることは勿論である。

次にその作用について説明する。

今、重い揚穀機１３を一人の作業員によつて、
重合連結部３……を介し、順次上積み状に重設し
て形成された乾燥機本体１の高い位置へ丈夫に装
着させ、得られた乾燥穀物を機外適所に搬送させ
たい場合には、先ず取付フレーム７の上下取付片
８，８を、上段および下段に位置された重合連結
部３，３へ緊定具１２……の緊定操作と連結金具
１０……とにより強固に挟着せしめる。このよう
にして取付フレーム７が上下段位置の重合連結部
３，３に挟着されたら、重い揚穀機１３を一人の
作業員で運搬して、供給筐１６の左右両側に張出
された取付フランジ１７，１７に穿孔された取付
孔１８……を取付フレーム７表面側に向け突出す
るよう予め熔着された緊定具９……に嵌入してナ
ツトで緊定すれば、重い揚穀機１３といえども簡
単に高い位置の乾燥機本体１へ強固に装着させる
ことができる許りか、該揚穀機１３は乾燥機本体
１の中で一番丈夫な重合連結部３……へ装着され
るため、従来の装着手段の如く重量負荷のため乾
燥機本体１の側板が彎曲されるという事故も発生
させることがない。以上のようにして揚穀機１３
が乾燥機本体１の高所に装着されたら、複数回の
循環流動乾燥作業で得られた乾燥穀物を切替操作
で昇降機１９、搬入樋２０を経て排出樋２１より
供給筐１６に供給すれば、該乾燥穀物は回転する
揚穀羽根で揚穀筒１５内を円滑に跳ね上げられ、
任意の場所に搬送されるものである。又、揚穀機
１３の設置位置を作業条件によつて移動調節させ
たい場合には、揚穀機１３を装着したまま、或い
は一たん取外した後、緊定具１２を僅かに弛め、
取付フレーム７を上下位置の重合連結部３，３に
沿つて左右方向に向け移動調節した後、再び緊定
具１２で緊定して強固に装着すれば、簡単に揚穀
機１３の左右移動調節を行うことができる。

その上、揚穀機１３を乾燥機本体１より取外す
際には、上述組立順序と反対順序に沿つて取外し
作業を行えば、簡単に取外すことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る穀物乾燥機における揚穀機
装着装置の一実施例を示すものであつて、第１図
は一部を切欠した斜視図、第２図は装着装置の一
部切欠した拡大正面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線
矢視方向の側断面図、第４図は取付フレームの拡
大正面図、第５図は連結金具の拡大斜視図であ
る。 １…乾燥機本体、２…複数の胴体、３…その重
合連結部、５…搭載用下桟、６…載置用上桟、７
…取付フレーム、８，８…上下の取付片、９…緊
定具、１０…複数個の連結金具、１３…揚穀機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端周縁に搭載用下桟を、又上端周縁に前記搭
   載用下桟が搭載される載置用上桟を夫々設けた複
   数個の胴体を順次上積み状に重合連結して竪長の
   乾燥機本体を形成し、上下に位置された搭載用下
   桟と載置用上桟との重合連結部には取付フレーム
   の上下取付片を連結金具で取外し自在に挟着せし
   めると共に、前記取付フレームの表面には揚穀機
   を緊定具により取外し自在に装着したことを特徴
   とする穀物乾燥機における揚穀機装着装置。