JPS63220043A - 集蓄熱器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、住宅などにおける、太陽熱利用システムにお
ける集蓄熱器に関するものである。

従来の技術 従来、住宅における太陽熱利用システムは、強制循環型
と自然循環型があった。どちらも、太陽熱を集熱する部
分と、蓄熱する部分に分かれており、強制循環型は熱媒
の搬送を強制循環ポンプで行い、自然循環型は熱媒の温
度差による自然対流で行なっていた。

強制循環型は第５図のように、集熱可能時に強制循環ポ
ンプ５２で送り管５３を通って、集熱部５１に熱媒を送
り、返り管５４で蓄熱部５５へ返り、集熱部５１で集熱
された熱を蓄熱していた。蓄熱した熱を負荷側への送り
管５６と負荷側からの返り管５７で、給湯や空調に利用
していた。

また、自然循環型は第６図のように、集熱部旧で集熱さ
れた熱により、集熱板６９付近の熱媒の温度が上昇し、
比重が小さくなり浮力が生じる。これにより、集熱部６
１の上層部から蓄熱部６５への返り管６４を通る流れが
生じる。それと同時に、蓄熱部６５からの送り管６３か
ら流路６８を通って集熱部ｌの下層部にも同量が流れる
。このように、集熱中は、比重差による浮力で対流が生
じ、蓄熱部への熱移動が可能となる。

発明が解決しようとする問題点 従来の上記のようなシステムにおいて、まず強制循環型
のシステムでは、集熱部と蓄熱部の位置は自由であるが
太陽熱を集熱するのに熱媒の搬送動力を必要とし、必ず
しも省エネルギーのシステムではない。

また、自然循環式のシステムは、集熱時は動力を必要と
せず省エネルギーではあるが、日射が終了し、大気に対
しての放熱が始まると、集熱時とは逆方向の流れが生じ
、蓄熱部の熱を放熱するように働く。これを阻止しよう
とすると、第３図のように蓄熱部は集熱部の上方に設置
しなければならない。建物への設置を考えた場合、蓄熱
部と集熱部は一体化することが、意匠上の大きな訴求点
となるが、従来の自然循環方式では、これが、不可能で
あった。

本発明は、これらの問題点を解決し、搬送動力を必要と
せず省エネルギーで、なおかつ建物に対して納まりのい
い太陽熱利用システムを提供しようとするものである。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために、集蓄熱器の蓄熱槽内部に断
熱性のある仕切りを設置し、その上方と下方に開口部を
設け、上方の開口部は集熱面の方向からの流れに対して
開となり逆方向に対して閉となるように液状蓄熱材と同
程度の比重の逆止弁を設置し、下方の開口部は集熱面の
方向からの流れに対して閉となり逆方向に対し開となる
ように、逆止弁を設置する。また、仕切られた二つの空
間を集熱部と蓄熱部にわけ、仕切りの位置を集熱部側に
寄せることにより集熱部の熱容量を蓄熱部の熱容量より
小さくする。

作　　用 これにより、集熱中は搬送動力を必要とせず集熱部から
蓄熱部への熱移動−が可能となり、又、集熱部の熱容量
が小さいため、仕切りが無い場合と比較して効率が良（
、なおかつ建物に対して納まりのいい太陽熱利用システ
ムを提供しようとするものである。

実施例 以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明す
る。第１図は、本考案の断面図である。

筐体１８に集熱板９を取り付は密閉空気層をへだてて、
外側にガラスＩＯを設置する。集熱板９の裏側に接して
水を満たした蓄熱槽をおく。この液体は凍結を防止する
ため不凍液であってもよい。蓄熱槽の内部に集熱面に近
ぐ断熱性を有する仕切りｉｔを設ける。この仕切り■ｌ
は蓄熱槽を集熱部１と蓄熱部５にわけるものであり、上
方と下方に開口部がありプラスチック等を材料とした逆
止弁１２．１３を上部の開口部１４と、下部の開口部１
５に設置する。逆止弁の上部にちょうつがいを付け、仕
切り１１、および蓄熱槽に取り付ける。逆圧弁の可動方
向は、上方の逆止弁１２が集熱板からの流れを通す方向
として、下方の逆止弁１３は集熱板への流れを通す方向
とする。下方の逆止弁１３は、蓄熱槽の下部にストッパ
ー１７を設ける。蓄熱部５の内部に熱交換器１６を設置
する。

以下、本発明の集蓄熱器の作用を説明する。日射が始ま
ると集熱板９で集熱を行う。この時、集熱部１のなかの
集熱板９付近の水は、温度上昇し比重が小さくなり、圧
力差が生じ、これにより集熱部１を下から上へ流れる流
れが発生する。上まで到達した流れは、蓄熱槽の内面に
沿って流れ、上方の開口部１４付近では集熱面からの方
向となり、上方の逆止弁１２を押して蓄熱部５に流れ込
む。下方の開口部１３付近では、水の温度により蓄熱部
５と、集熱部１の間に圧力差が生じ、蓄熱部５から集熱
部１に向かっての流れで下方の逆止弁１３を押して集熱
部１に流れ込む。つまり、集熱部で集熱された熱は、比
重差による圧力差により、蓄熱部５へ運ばれる。このサ
イクルが集熱中、繰り返される。この水の流れを第２図
に示す。上方の逆止弁１２は、圧力差による流れのため
開となり、下方の逆止弁１３も同様に開となる。流れの
速さは、集熱部１の熱容量が小さいほど、温度上昇が大
きくなり、比重差が大きくなるため、流れも速くなる。

これにより、集熱板９付近の熱伝達が促進され効率が上
がる。これにより、第２図のように、集熱部ｌから蓄熱
部５へ対流による熱搬送が行われる。

一方、集熱が終わると、大気に対する放射で、集熱板９
は温度低下し集熱板９付近の水の温度が低下する。これ
により、日中とは逆の方向、つまり集熱部を上から下へ
水が流れる。通常、負荷は夜間に発生するため、蓄熱部
５からの放熱は極力抑えなければならない。このため、
蓄熱部５から集熱部１への流れを阻止するように、水と
同程度の比重である膜が、流れを阻止する方向にそれぞ
れの開口部をふさぐ。特に、下方の逆止弁１３はストッ
パー１７で隙間無く閉め切られる。仕切り１１は、断熱
性があるため、仕切り１１を通じての伝達による熱損失
は少ない。この時の水の流れを第３図に示す。集熱板９
によって冷やされた水は、集熱板９に沿って下へ流れて
行く。下方の逆止弁１３が、流れにより閉め切り、集熱
部１から蓄熱部５への流れ込みが防止される。このため
、対流は蓄熱部１の中でのみ起こることとなり、蓄熱部
５からの熱損失は抑えられる。

このようにして、蓄えられた熱を使うには、第１図のよ
うな例がある。蓄熱部５に熱交換器１６を直接入れて、
蓄熱部５の水と熱交換するものである。負荷へは、送り
管６で送られ、返り管７で返ってくる。また、この集蓄
熱器の空調システムへの応用例をあげる。第４図は、圧
縮機２２、四方弁２１．凝縮器１９、膨張弁２５、蒸発
器２０で構成されるヒートポンプ空調機において、低外
気温時の暖房能力の低下、除霜運転の発生を防止するた
め、循環ポンプ２４で、蓄熱部５の水を予熱熱交換器２
３に送るシステム例である。つまり、蓄熱部５の熱を外
気の予熱に利用したシステムである。冬季、低外気温時
、暖房能力が下がり、蒸発器２０への霜付きが発生する
。このとき、除霜運転を行うため、冷凍サイクルを逆に
しなければならず、従来、暖房運転は行えなかった。つ
まり暖房能力も小さくなり、成績係数も悪くなっていた
。本考案の集蓄熱器を利用すれば、外気温の低いときは
熱交換器２３に蓄熱部５の熱媒を直接送ることにより、
蒸発器２０への尋人外気温度が上昇し、暖房能力の低下
も防止できシステム全体の効率があがる。

発明の効果 この集蓄熱器により、動力無しで効率の良い集熱を行う
ことができ、また、集熱部と蓄熱部を一体化することが
可能となり、建築物に対して、納まりの良い、太陽熱利
用システムが提供できる。

これらの、実用的効果は大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の集蓄熱器の断面図、第２図
は同集蓄熱器の集熱時の水の流れ図、第３図は同集蓄熱
器の放熱時の水の流れ図、第４図は同集蓄熱器を空調器
室外熱交換器の尋人外気予熱に利用したシステム構成図
、第５図は従来の強制循環式太陽熱利用システム図、第
６図は従来の自然循環式太陽熱利用システム図である。 １・・・・集熱部、５・・・・蓄熱部、９・・・・集熱
板、Ｉｆ・・・・仕切り、１２・・・・上方の逆止弁、
１３・・・・下方の逆止弁。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）太陽光線を受け、それを熱に変換するための集熱
   板と、前記集熱板を空間をへだてて覆うカバーガラスと
   、液状蓄熱材を満たし前記集熱板の裏面に接して設けら
   れた蓄熱槽と、前記空間と蓄熱槽を外界に対して断熱す
   る筐体よりなり、前記蓄熱槽内に断熱性を有する仕切り
   を設け、前記仕切りの上方と下方に開口部を設け、前記
   上方の開口部には前記集熱板側からの流れに対して開と
   なり逆方向に対して閉となるように、下方の開口部には
   前記集熱面板側からの流れに対して閉となり逆方向に対
   して開となる逆止弁を有する集蓄熱器。
2. （２）仕切りの位置を蓄熱槽の側面中心よりも集熱板に
   近い方に寄せたことを特徴とする特許請求範囲第１項記
   載の集蓄熱器。
3. （３）逆止弁は液状蓄熱材と同程度の比重の膜であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の集蓄熱器。