JPS63203693A - ジアミン白金錯体の製造方法 - Google Patents

ジアミン白金錯体の製造方法

Info

Publication number
JPS63203693A
JPS63203693A JP3451387A JP3451387A JPS63203693A JP S63203693 A JPS63203693 A JP S63203693A JP 3451387 A JP3451387 A JP 3451387A JP 3451387 A JP3451387 A JP 3451387A JP S63203693 A JPS63203693 A JP S63203693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
diamine
aqueous solution
platinum
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3451387A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Nowatari
裕義 埜渡
Yasuo Kuroda
泰男 黒田
Shigeo Tanaka
田中 茂夫
Osamu Konakawa
粉川 治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP3451387A priority Critical patent/JPS63203693A/ja
Publication of JPS63203693A publication Critical patent/JPS63203693A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は七員環構造を有する白金錯体の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
ジアミン白金錯体は制ガン剤としてまたはその中間体と
しての用途が期待されるため、いくつかの報告が成され
ているが、そのうち直鎖アルキルジアミンを配位子とす
るものについては一般式 %式%() (式中、Rは水素原子またはアルキル基、水酸基等の置
換基のいずれかを示す。nは1〜3の整数を示す。)で
表される配位子が結合したものに限られている。(例え
ば、特開昭57−156416、あるいは特開昭56−
103192)〔発明が解決しようとする問題点〕 ジアミン白金錯体の製造に関しては、一般式mで示され
る直鎖アルキルジアミンを配位子とするもの、あるいは
アンモニア2分子が白金原子に配位したジアミン白金錯
体、またはジアミン白金錯体に関するものが多い。これ
らはいずれも公知の方法例えばインディアンジャーナル
オプケミストリーCIndian J、 Chem、、
 8.193(1970年)〕に記載されている方法に
より合成する事ができる。
これらの方法においては、まずテトラクロロ白金塩とヨ
ウ素酸塩を水中にて反応させて、テトラヨード白金塩水
溶液を得、これにアミン類を加え、反応させてショート
アミン白金を得ている。
一般式 (式中、R1−R8はそれぞれ水゛素原子、低級アルキ
ル基または水酸基を示す。)で示されるジアミンを配位
子とする後記の式(ITI)で示される白金錯体の製造
を公知の方法で行うと、極めて低い収率でしか、(■【
)を得ることができない。
また、得られる粗生成物は純度が低く、精製を繰り返し
行わなければならない。本発明者らは先に白金錯体(I
TJ)の製造方法に関して特許の出願を行っているが(
特願昭6l−198139)これはジアミン溶液とテト
ラノ・ロゲナート白金塩溶液を、同時に少量ずつ混合し
て反応させることにより製造する方法である。この方法
では混合を極めて注意深く行う必要があり、製造行程が
複雑になるという欠点を有している。上記の理由により
、高収惠、高純度で一般式(III)で表されるジアミ
ン錯体を簡便に製造する方法の開発が望まれる。
〔間槌点を解決するための手段〕
式(Illl)で示される白金錯体は、白金原子を含め
、7ケの原子による環状構造(7員環構造)を有するが
、一般にこのような7員環構造を有する錯体の合成は、
極めて困難であるが、本発明者らは鋭意研究を行った結
果、種々の式(IDで示されるジアミンを配位子とする
白金錯体を高収率で合成する方法を見いだした。
即ち、本発明は、式 %式% で表されるテトラクロロ白金塩と、式 M’  I (式中、MおよびM′は1価のカチオンとなりうる原子
例えばNa、になどを示す。)で表されるヨウ素酸塩お
よび前記一般式回で示されるジアミンとを反応させて、
一般式(ITJ)(式中、R+〜ルは前記のものを示す
。)で表されるジアミン白金錯体を製造する際K、(1
)15℃以下の低温度で、テトラクロロ白金塩水溶液に
対し、ヨウ素酸塩水溶液及びジアミン水溶液を任意の順
序で添加混合し、低濃度水溶液下に反応させることを特
徴とするジアミン白金錯体の製造方法、又は (2)  テトラクロロ白金塩水溶液にヨウ素酸塩水溶
液及びジアミン水溶液を同時に添加混合し低濃度水溶液
下に反応させることを特徴とするジアミン白金錯体の製
造方法、に関する。
一般式([)中、R1,R2,R3,R4,R5,R6
,Rフ、 R8で示される低級アルキル基としては、例
えば炭素数1〜4のアルキル基があげられ、より具体的
には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、インプロ
ピル基等があげられる。上記一般式(2)で表されるジ
アミンのうち代表的なものを次に例としてあげるが、こ
れらの例は本発明を限定するものではない。
1、 1.4−ブタンジアミン (bd )2.1−メ
チル−1,4−ブタンジアミン(1−Mebd ) 3.2−メチル−1,4−ブタンジアミン(2−Meb
d ) 4.1−エチル−1,4−ブタンジアミン(1−Etb
a) 5.2−エチル−1,4−ブタンジアミン(2−Etb
d) 6、 1.1−ジメチル−1,4−ブタンジアミン(1
,1−d Mebd ) 7、 2.2−ジメチル−1,4−ブタンジアミン(2
,2−dMebd ) 8、 1.2−ジメチル−1,4−ブタンジアミン(1
,2−4Mebd ) 9、 1.3−ジメチル−1,4−ブタンジアミン(1
,3−d Mebd ) 10、 2.3−ジメチル−1,4−ブタンジアミン(
2,3−d Mebd ) 11.2−ヒドロキシ−1,4−7”タンジアミン(2
−OHbd) 本発明の反応は、 MzPtC14+ 2M’ I 十 2 R1 +2MCl。+2M’ Cl2 (上記式中、M、 M’ 、R1−亀はそれぞれ前記と
同じものを示す。)の反応式で表すことができる。
本発明の反応方法では、反応は低濃度水溶液下に行うが
、反応溶液中におけるテトラクロロ白金塩の濃度がlx
 10−3〜0.3モル/石の水溶液が好ましく、特に
lx 10”−2〜5x 10−2モル/2の濃度とす
る万が好ましい。ヨウ素酸塩は、テトラクロロ白金塩に
対し、好ましくは、0.5倍から10.倍モル、特に好
ましくは、4倍モルから8倍モルを使用する。ジアミン
は、テトラクロロ白金塩に対し、好ましくは、0.5倍
モルから4倍モル、特に好ましくは、0.9倍モルから
1.2倍モルの範囲で使用する。
加混合するが、これら各原料の水溶液の濃度は特に限定
されず、原料を混合し反応させる際に低濃度水溶液にな
っておればよい。
15℃以下の低温度で反応させる場合には、テトラクロ
ロ白金塩水溶液に対して、ヨウ素酸塩水溶液とジアミン
水溶液はどのような順序で添加してもよいが、好ましく
は10℃以下の反応温度で反応を行い、テトラクロロ白
金塩水溶液に対して最初の化合物を添加後2時間以内に
次の化合物を加える方が好ましい。
15℃より高温度で反応する場合には、テトラクロロ白
金塩水溶液に対し、ヨウ素酸塩及びジアミン水溶液を同
時に添加する必要がある。
テトラクロロ白金塩水溶液に対し、ヨウ素酸塩及びジア
ミン水溶液を同時に添加する場合には、0℃から100
℃、好ましくは、0°Cから60℃で反応を行うことが
できる。反応は、何れの場合にも攪拌しながら行い、空
気中で行うことができるが、一般には例えば窒素などの
不活性気流下で行う万が好ましい。
得られたショート−ジアミン白金錯体は、そのまま反応
原料として以下に示すようにジカルボキラートージアミ
ン錯体等の最終化合物の合成に用いることもできるが、
高純度ショート−ジアミン錯体を得る場合も以下のとお
り同様の操作を行って得ることができる。この場合、反
応は次の式で示すように ClID +2Ag” + 2H20 (IV) +2AgI 水中に(IIDを懸濁させ、銀イオンを生成する化合物
を添加して生成するヨウ化銀の沈澱を濾過により除去し
て、ジアコ錯体(IV)の水溶液を得る。ショート−ジ
アミン錯体(III)を懸濁させる水は適当量を使用す
ることができる。また、銀イオンの使用・量は特に限定
されないが経済上の点からいうとショート−ジアミン錯
体(■[)に対して1〜3倍等量使用するのが好ましく
、特に過剰量とならぬよ5.1.9〜2倍等量を使用す
る方が好ましい。反応は0S100℃、好ましくは、5
0〜80℃で攪拌しながら行う。銀イオンを発生する化
合物としては、例えば硝酸銀、硫酸銀、過塩素酸銀など
があげられる。
ショート−ジアミン錯体の精製を行う場合、或は別種の
ハロゲン原子を配位子とするジハロゲナートージアミン
錯体を得る場合には、下記式で示すように (IV) + 2 Ha 1 (IV) +2H20 (上記式中、Halはハロゲン原子を示し、RI−ルは
前記と同じものを示す。)ハロゲンイオンを発生する化
合物の水溶液を添加する。−・ロゲンイオンを発生させ
る化合物としては、例えば塩素イオンの場合には、塩化
ナトリウム、塩化カリウム等があげられ、ヨウ素イオン
の場合には、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等があ
げられる。ハロゲンイオンを発生する化合物は、適当量
使用することができるが、好ましくは、0.5〜10倍
モルを使用する。反応は、0〜100℃、好ましくは、
10〜80℃で攪拌しながら行う。ジカルボキシラード
−ジアミン錯体を得る場合には、ジアコージアミン錯体
■の水溶液に、ジカルボン酸塩、或はジカルボン酸−水
素塩、或はジカルボン酸を([V)に対し適当量水溶液
にして加え反応させるが、一般には0.9から6.0倍
モルの範囲で加える方が好ましい。反応は、0〜100
℃で行うことができるが、好ましくは、40−90℃で
攪拌しながら反応させて、ジカルボキシラード−ジアミ
ン錯体を得ることができる。
([V) +(ジカルボン酸塩あるいはジカルボン酸−
水素塩あるいはジカルボン酸) 〔上記式中、Xは2ケが互いに結合して、の構造を有す
る基(式中、Rs+ Rhoはそれぞれ水素原子、低級
アルキル基または水酸基を示す。)あるいは、 (上記式中、mは1または2を示す。)の構造を有する
基を示す。〕 本発明で得られる化合物(III)は、元素分析、赤外
線吸収スペクトル、高速原子衝撃質量分析法(FAB−
MS pt  )、高速液体クロマトグラフ、ゲル浸透
クロマトグラフ(GPCクロマトグラフ)等で、構造、
純度を確認した。本発明で得られる化合物は、腫瘍細胞
の増殖阻害効果を有し、抗腫瘍剤として使用することが
できるジカルボキシラード−ジアミン錯体の原料として
用いることができる。また、本発明で得られる化合物は
、室温空気中で安定であり、特に低温保存を必要としな
い。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して本発明の態様を明らかにする。
実施例1. 低温度におけるシス−ショート−2−メチ
ル−1,4−ブタンジアミン白 金の合成 塩化第一白金酸カリウム10gを800 mlの水に溶
解し、50℃の恒温槽中に保存する。また、ヨウ化カリ
ウム24gを水200m1K溶解して、恒温槽中に保存
して5℃とする。このヨウ化カリウム水溶液を塩化第一
白金酸カリウム水溶液に加え、5℃で2時間攪拌する。
これに2−メチル−1,4−ブタンジアミン2.46g
を水200m1K溶かし、5℃とした後、攪拌しながら
加える。恒温槽を25℃にして、更に2時間攪拌した後
、析出した赤褐色の結晶を濾取し水洗を行い、エタノー
ル、エーテルで洗浄し、真空乾燥して、シスショート−
2−メチル−1゜4−ブタンジアミン白金の粗結晶12
.75g(純度83.1%)を得る。この粗結晶を20
0m1の水に懸濁させ、硝酸銀7.70 gを水50m
1に溶解して加え、60℃、20分間攪拌下に反応させ
る。溶液を室温に冷却した後、メンブランフィルタ−を
用いて濾過し、生成したヨウ化銀を分離、水洗する。濾
液と洗液を併せ、これにヨウ化カリウム23.0gを水
20m1に溶解して加え、25℃で30分間攪拌し反応
させる。
析出した黄色結晶を濾取し、水洗した後、エタノール、
エーテルで洗浄し、真空乾燥して、シス−ショート−2
−メチル−1,4−7’タンジアミン白金を得る。
次に、ジアミン−ショート白金錯体の製造方法の代表的
な手法〔例えば、インディアンジャーナルオンケミスト
リー(Indian J、 Chem、、 8゜193
(1974年))〕により、〕シスーショートー2−メ
チルー14−ブタンジアミン白金の合成を行い、比較し
た。
比較例1゜ (従来法によるシス−ショート−2−メチル−1,4−
ブタンジアミン白金の合成)10gの塩化第一白金酸カ
リウムを2’ OOmlの水に溶解し、これにヨウ化カ
リウム16gを水5Qmlに溶解して加え、60℃で5
分間攪拌する。2−メチル−1,4−ブタンジアミン2
.46gを水4Qmlに溶解して、上記水溶液に加え、
60°Cl2O分間攪拌した後、析出した赤褐色結晶を
濾取する。水洗を行った後、エタノール、エーテルで洗
浄して、真空乾燥しシス−ショート−2−メチル−1,
4−ブタンジアミン白金の粗結晶12.54gを得る。
この結晶を実施例1同様の手法により硝酸銀、ヨウ化カ
リウムを用いて、精製して、シス−ショート−2−メチ
ル−1,4−ブタンジアミン白金を得る。
比較例2゜ 2−メチル−1,4−ブタンジアミンの代りに1.4−
ブタンジアミンを用いて、比較例1同様の比較実験を行
い、シス−ショート−1,4−ブタンジアミン白金を得
た。
実施例2〜8゜ 2−メチル−1,4−ブタンジアミン以外のジアミンに
ついても実施例1同様にして実験を行い、シス−ショー
ト−ジアミン白金錯体を得た。
表−1に実施例1〜8及び比較例1〜2の結果をまとめ
て示す。
表−1,シス−ショート−ジアミン白金の合成収率と純
度 *GPCクロマトグラフ法による。
実施例1〜8により合成したショート−ショート−ジア
ミン白金の、FAB−MS、IRスペクトルの結果を表
−2に、元素分析の結果を表−3に示す。
表−2,シス−ショート−ジアミン白金の分析結果 1     2−  Mebd    551    
3240−32002          bd   
 537    3250−31603     1−
 Mebd    551    3240−3140
4     1− Etbd    565   32
20−31205     2−Etbd    56
5    3220−31306   1.1−dMe
bd    565   3210−31307   
2.2− dMebd    565   3220−
31208   2.3−dMebd    565 
   3230−3140表−3,シス−ショート−ジ
アミン白金の元素分析結果 1   2−Mebd  11.03 2.60 4.
8034.52       bd  9.11 2.
20 5.5137.03   1−Mebd  10
.81 2.54 5.1633.14   1−Et
bd  12.64 2.63 5.2135.85 
  2−Etbd  t2.55 3.03 4.96
35.06  1.1−dMebd  12.73 2
.66 4.8735.57  2.2−dMebd 
 13.11 2.71 5.0134.98  2.
3−dMebd  12.95 2.72 5−143
5−0上記結果より明らかなように本発明の製造方法で
は、低温度でテトラクロロ白金塩水溶液とヨウ素酸塩水
醇液を反応させ、更に低温度でジアミン水溶液を添加す
ることにより、目的とする化合物を高収木で得ることが
できる。
次に実施例1同様の条件において、反応温度、反応溶液
中の白金濃度を変化させて、生成物の収率、純度を求め
、好適な反応条件を検討した。
〔実施例9〕 反応温度による収率及び純度の変化 実施例1同様の反応条件において、反応温度を0℃から
40℃まで変化させて合成を行い、精製を行った後のシ
ス−ショート−2−メチル−1,4−ブタンジアミン白
金の収率、純度を検討した。結果を表−4に示す。
表−41反反応度変化によるシス−ショート−2−メチ
ル−1,4−ブタンジアミン白金の収率、純度の変化 反応温度CO収 率(%) 純 度(%)0    8
1.4    98.4 5       80.8      99.315 
   45.2    95.325      20
.6       90.140       15.
3      76.8表−4より、15℃を越える反
応温度では、シス−ショート−2−メチル−1,4−7
’タンジアミン白金の収率が低くなることが明かであり
本反応方法では、低温度で反応を行う必要がある。
〔実施例10〕 反応溶液濃度によるシス−ショート−
2−メチル−1,4−ブ タンジアミン白金の収率、純度 の変化 実施例1同様の反応方法を用い、反応原料溶液の濃度を
変化させて合成を行い、精製を行った後のシス−ショー
ト−2−メチル−1,4−ブタンジアミン白金の収率、
純度を検討した。
結果を表−5に示す。
表−50反応溶液濃度の変化によるシス−ショート−2
−メチル−1,4−ブタンジアミン白金の収率、純度の
変化 1.0     79.8   98.92.0   
  80.8   99.38.0     62.6
   90.012.0     46.8   88
.4表−5より本発明の低温度での反応方法では、溶液
濃度が高くなるにつれて、収率が低下しており、低濃度
で反応を行う必要がある。
次に、低濃度反応条件において、テトラクロロ白金塩水
浴液に、ヨウ素酸塩水溶液とジアミン水溶液を同時に添
加混合するか、あるいはヨウ素酸塩とジアミンの混合m
液を添加混合して反応させる方法について実施例をあげ
て説明する。
〔実施例11〕 各種反応温度におけるシス−ショート
−2−メチル−1,4− ブタンジアミン白金の合成 塩化第一白金酸カリウムLogを800 mlの水に溶
解し、5℃〜60℃の恒温槽中に保存する。また、ヨウ
化カリウム24gを水200m1に溶解して、恒温槽中
に保存する。2−メチル−1,4−ブタンジアミン2.
46gを水200m1に溶かし、同様に恒温槽中に保存
し一定温度とする。このヨウ化カリウム水溶液とジアミ
ン水溶液を同時に攪拌しながら前記の塩化第一白金酸カ
リウム水m液に加え、恒温槽中で2時間攪拌して反応さ
せる。浴液を室温に戻した後、析出した赤褐色の結晶を
濾取し、水洗を行い、エタノール、エーテルで洗浄し、
真空乾燥して、シス−ショート−2−メチル−1,4−
ブタンジアミン白金の粗結晶12.5〜14g(純度7
7〜84%)を得る。この粗結晶を200 mlの水に
懸濁させ、硝酸銀8.18 gを水50m1に溶解して
加え、60℃、20分間攪拌下に反応させる。溶液を室
温に冷却した後、メンブランフィルタ−を用いて濾過し
、生成したヨウ化銀を分離、水洗する。濾液と洗液を併
せ、これにヨウ化カリウム24.4gを水20m1に溶
解して加え25℃で30分間攪拌し反応させる。析出し
た黄色結晶を濾取し、水洗した後、エタノール、エーテ
ルで洗浄し、真空乾燥して、シス−ショート−2−メチ
ル−1,・1−ブタンジアミン白金を得る。実施例11
の結果を表−6に示す。
表−6,反応温度変化によるシス−ショート−2−メチ
ル−1,4−ブタンジアミン白金の収率、純度の変化 反応温度(0Q   収 率 (%)  純 度 (%
)5     81、4    98.415    
 80、8    99.325     82、1 
   97.935     81、7    96.
650     82、0    97.460   
  76、1    98.7〔実施例11′〕 実施例11同様の反応方法により、各種1.4−ブタン
ジアミン類を用いて反応を行った場合にも、表−6同様
の結果を得る事ができた。
また、実施例11同様の反応方法で、反応浴液中の塩化
白金酸塩の濃度を実施例10と同様の濃度範囲で変化さ
せた場合には、表−5と同様の結果が得られた。
実施例11及び実施例11′の反応方法で得られた各種
シス−ショート−ジアミン白金は、表−2,3と同様の
分析結果を与える。
上記結果より明らかなように本発明の製造方法では、テ
トラクロロ白金塩水溶液とヨウ素酸塩水溶液及びジアミ
ン水溶液を反応させて、目的とする化合物を高収率、高
純度で得る事ができる。
実施例2で合成したシス−ショート−ジアミン白金を合
成原料として、ジカルボキシラード−ジアミン白金の合
成を行った。
〔実施例12〕 シス−シクロブタン−1,1−ジカル
ポキシラート−1,4−ブ タンジアミン白金の合成 シス−ショート−1,4−ブタンジアミン白金1gを水
20m1に懸濁させ、硝酸銀620I11gを水10m
1に溶解して加え、60℃、20分間攪拌下に反応させ
る。溶液を室温に冷却した後、濾過し、生成したヨウ化
銀を分離、水洗する。
濾液と洗液を併せ、これに1,1−シクロブタンジカル
ボン酸537■をIN水酸化ナトリウム水溶液7.26
 mlに溶解して加え、60℃、2時間攪拌下に反応さ
せる。溶液を5 mlに濃縮した後、0°Cに冷却する
。生成した白色結晶を濾取し、0℃に冷却した少量の水
で洗浄し、エタノールで洗浄した後、真空下で乾燥して
、シス−シクロブタン−1,1−ジカルボキシラード−
1゜4−ブタンジアミン白金を得る。
〔実施例13)1,4−ブタンジアミン以外のジアミン
、シクロブタン−1,1−ジカルポ千シラート錯体以外
のジカルボキシラード錯坏についても実施例12同様の
方法により合成することができる。いくつかのジカルボ
キシラード−ジアミン錯体の合成結果の例を表−7、表
−8に示す。
表−7,シスージ力ルポキシラートージアミン白金の合
成収率、純度 bd    1,1−シクロブタンジカルボキシラード
  57.7 99.62−Me bd       
                 60,4 99.
82.3−dMebd               
        54.3 99.72.2− d M
e bd  ジメチルマロナート        52
.1 99.3*純度は、高速液体クロマトグラフによ
る分析値 表−8,シスージ力ルポキシラートージアミン白金の分
析結果 2−Mebd        3200−312517
00−16202.3−dMebd        3
230−3130 1630−15902.2−dMe
bd  ジメチ/l/?0ナート 3250−3140
 1640−1590これらの化合物は、腫瘍細胞の増
殖阻害作用を有するが、−例として下記に実験例をあげ
て説明する。
実験例1. マウス白血病L1210継代培養細胞に対
する増殖阻止試験 (試験方法) 10%牛脂児血清を含むRPMl 1640借地を用い
て継代培養したマウス白血病細胞に対し薬物添加時及び
無添加時の細胞数から増殖阻害度(%)を算出し、薬物
処理濃度とその阻害度を対数確率紙にプロットしたグラ
フから、ICs。
(50%増殖阻害濃度)を求めた。
表−9に結果を示す。
表−9,マウス白血病L1210細胞に対する増殖阻止
試験結果 、X       ICAO シフ4′     へX     (・g/m1)bd
    1,1−シクロブタンジカルボキシラート  
 0882−Mebd               
          1.202.3−dMebd  
                      1.0
12、2− d Mebd   ジメチルマロナート 
        0.78表−9の結果より明らかなよ
うに本発明により合成される白金錯体から得られる化合
物は低滲度において腫瘍細胞の増殖阻害作用を有してお
り、抗腫瘍剤として用いることができることがわかる。
〔発明の効果〕
新規構造(7員環構造)を有する白金錯体を本発明の製
造方法により、高収率、高純度で製造することができる
。また本発明の製造方法で合成される白金錯体及びそれ
から誘導される化合物は腫瘍細胞に対する増殖阻害作用
を有し、抗腫瘍剤として用いることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、式 M_2PtCl_4 で表されるテトラクロロ白金塩と、 式 M′I (式中、MおよびM′は1価のカチオンとなりうる原子
    を示す。)で表されるヨウ素酸塩および一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1〜R_8はそれぞれ水素原子、低級アル
    キル基または水酸基を示す。)で表されるジアミンとを
    反応させて、 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1〜R_8は前記のものを示す。)で表さ
    れるジアミン白金錯体を製造する際に15℃以下の低温
    度で、テトラクロロ白金塩水溶液に対し、ヨウ素酸塩水
    溶液及びジアミン水溶液を任意の順序で添加混合し、低
    濃度水溶液下に反応させることを特徴とするジアミン白
    金錯体の製造方法。 2、式 M_2PtCl_4 で表されるテトラクロロ白金塩と、 式 M′I (式中、MおよびM′は1価のカチオンとなりうる原子
    を示す。)で表されるヨウ素酸塩および一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1〜R_8はそれぞれ水素原子、低級アル
    キル基または水酸基を示す。)で表されるジアミンとを
    反応させて、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1〜R_8は前記のものを示す。)で表さ
    れるジアミン白金錯体を製造する際に、テトラクロロ白
    金塩水溶液にヨウ素酸塩水溶液及びジアミン水溶液を同
    時に添加混合し、低濃度水溶液下に反応させることを特
    徴とするジアミン白金錯体の製造方法。
JP3451387A 1987-02-19 1987-02-19 ジアミン白金錯体の製造方法 Pending JPS63203693A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3451387A JPS63203693A (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ジアミン白金錯体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3451387A JPS63203693A (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ジアミン白金錯体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63203693A true JPS63203693A (ja) 1988-08-23

Family

ID=12416342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3451387A Pending JPS63203693A (ja) 1987-02-19 1987-02-19 ジアミン白金錯体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63203693A (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
INDIAN J.CHEM=1974 *

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62207283A (ja) 新規な白金錯体
Bailar Jr et al. Some Coördination Compounds of Cobalt Containing Trimethylenediamine and Neopentanediamine
Lippert et al. Crystal structures of two crystalline forms of chloro-cis-diammine (1-methylcytosine-N3) platinum (II) nitrate,[PtCl (NH3) 2 (C5H7N3O)](NO3), and their proton NMR, IR, and Raman spectra
CN103467528B (zh) 一种洛铂的制备方法
GB2053212A (en) Cis-platinum(ii)amine lactate complexes
WO1982000825A1 (en) Co-ordination compound of platinum
Hegedus et al. (. beta.-Aminoacyl) palladium (II) complexes: preparations, structures, and reactions
Petersen et al. Titanium complexes with chiral amino alcohol ligands: synthesis and structure of complexes related to hydroamination catalysts
JPH09511991A (ja) ロバプラチナ三水和物
Allaire et al. Preparation and structure of a quadruply-bonded dimolybdenum mixed complex with acetate and 7-azaindole ligands
Netto et al. Synthesis and structural characterization of dichlorobis (1-phenyl-3-methylpyrazole) palladium (II) and diazidobis (1-phenyl-3-methylpyrazole) palladium (II)
Shaowu et al. Synthesis and X-ray crystallographic characterization of a novel heterotrimetallic linear complex of [(CH3CH2) 4N][(PPh3) 2 {AgS2WS2Cu}(CN)]
JPS63203693A (ja) ジアミン白金錯体の製造方法
CA1327355C (en) Amino anthracenediones-bis platinum complexes, useful as antitumoral agents
Deraniyagala et al. Synthesis of [Rh2 (. mu.-OR)(CO) 2 (. mu.-PPh2CH2PPh2) 2] ClO4 (R= H, CH3, C2H5) and their use as synthetic precursors to other A-frame complexes
Creaser et al. Syntheses and structures of manganese (II) and manganese (III) nitrate diaminosarcophagine complexes
JPS6345291A (ja) ジアミン白金錯体の製造方法
Nicolaou et al. Methyl 4‐Hydroxy‐5‐iodo‐2, 3‐dimethoxy‐6‐methylbenzoate: The Aromatic Fragment of Calichemicin γ. Synthesis, X‐Ray Crystallographic Analysis, and Properties
Bradford et al. Alternate coordination modes of (CF3) 2C (OH) 2: synthesis and structure of five-coordinate Ni2+ and Cu2+ complexes derived from a chelating gem-diol
EP2330110A1 (en) Platinum(II) complexes, preparation and use
Shamsuddin et al. Synthesis and Crystal Structure of a New Antitumor Agent:[Pt (cis-1, 4-Diaminocyclohexane)(1, 1-Cyclobutanedicarboxylate)]
Kaduk et al. Pt-NOx chemistry. Preparation and structure of trans-dinitrobis (tri-p-tolylphosphine) platinum (II), Pt (NO2) 2 (P (p-C6H4CH3) 3) 2
Khan et al. Synthesis and characterization of platinum (II) complexes with 3-methylpiperidine: crystal and molecular structure of [Pt (3-methylpiperidine) 2 (malonato)]· H2O
Struss et al. The preparation of metal-β-ketoimine compounds by chelate exchange
Balch et al. Acetylene binding to triphosphine-bridged, trirhodium chains. The preparation and x-ray crystal structure of the dimetalated olefin complex [Rh3 (. mu.-(Ph2PCH2) 2PPh) 2 (. mu.-CO)(CO)(. mu.-Cl) Cl (. mu.-CH3O2CC: CCO2CH3][BPh4]