JPS6319134A - 神経あるいは被刺激性組織の刺激装置 - Google Patents

神経あるいは被刺激性組織の刺激装置

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JPS6319134A
JPS6319134A JP16329386A JP16329386A JPS6319134A JP S6319134 A JPS6319134 A JP S6319134A JP 16329386 A JP16329386 A JP 16329386A JP 16329386 A JP16329386 A JP 16329386A JP S6319134 A JPS6319134 A JP S6319134A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、神経あるいは被刺激性組織の刺激法およびそ
の刺激装置に関する。
[従来の技術] 人類を始め、はとんどの動物は、行動によって生存して
いる。このため、生きるのに必要な行動は、長い進化の
過程の中で学習し獲得してきた。
その行動・を制御するものの中心に神経が位置している
神経系の構造と機能に関しては、動物の進化の程度によ
って異なり、実際の行動の上にもそれが反映する。複雑
な神経系の動物は行動も複雑である。しかしながら、神
経の興奮のしくみそのものは、基本的に同じであること
は現在、生理学上の周知のこととなっている。進化の度
合の如何を問わず、神経系の構成単位は基本的には共通
であり、神経細胞体と軸索と樹状突起とからなる。この
ような共通性があるから、下等動物における神経興奮の
研究で得られた成果は、より高度な動物さらに人間に対
しても有効であることが、基本的に認められている。
これまでは、神経系に直接刺激を与える従来の方法とし
ては、電流、電場、電磁波、磁場、放射線、熱、薬物、
接触、打針などがあった。
[発明が解決しようとする問題点コ ミ気刺激法(電流・電場)にあっては、神経系に直接接
触させねばならない必要から、体表面から直接神経系に
接触させる場合や、さらに直接接定、電極の種類、電極
の移動、超脱および破損等に少なからぬ困難性が存在し
、極めて高度な熟練度を有するのみならず、危険性も存
在した。
電磁場による刺激は、組織体において大きな減衰を生し
るので、目的の神経系に到達で糎難いという欠点があっ
た。また、到達を確かなものにするには、過度のエネル
ギー密度の電磁場を必要とし、そのため、組織を破壊す
る危険性があった。
それのみならず、この場合、組織体を広範囲に刺激する
ことになり、目標とする局部のみへの神経刺激は、不可
能であった。
磁場による刺激は、透過性はあるが、局部収束性は磁場
のもつ木質から不可能であった。
熱的刺激においては、熱エネルギーは、物体表面からの
み拡散するので、刺激部位を選択的に刺激することは、
困難であった。
放射線等による刺激は可能ではあるが、遺伝子等に放射
線障害を及ぼす大きな危険性を有していた。
薬物による刺激は、一般に服用、注射等で行うが、刺激
目的部位以外にも、悪影響を及ぼすとか、習慣性が生じ
るとかの副作用あるいは、生体反応を誕発するなどの危
険性があった。
以上、神経系を直接刺激する従来の方法の欠陥や不充分
さを述べた。
近年の医療技術、神経科学、脳生理学、知覚心理学、動
物行動科学やこれらの相互に関連する応用分野の発展に
伴ない、新たに、安全かつ効果的な直接局部指摘の方法
およびその装置の開発が切望されていた。
本発明者は、かかる重要性を認識しつつ、鋭意研究した
結果、音波照射による安全かつ効果的な直接局部刺激法
が可能であることを、生理的・物理的両観点から見出す
に到った。
なお、音波の生体への適応例は、種々存在してはいる。
通常、この種の音波は、エネルギー密度か要求されるの
で、超音波帯域となる。乳腺腫瘍白質破壊術等の記述が
見られる。これらの文献には、文字通り、生体内の組織
を破壊すること、すなわち組織の疎郭化、細胞を壊死さ
せることによって、治療目的を上げることが記されてい
る。
これらの超音波方法によると超音波による破壊が所望通
りの進行するように、集束超音波を生体内組織に照与し
ている。特に頭部に適応する時には、頭蓋骨を通して超
音波を照与することは不可能に近かった。何んとなれば
、脳内組織中の患部等に超音波を照与して破壊しようと
すると、音響学的原理から、頭蓋骨部の音波吸収能の方
が、脳内組織のそれより約1ケタ大であるため、熱等に
より頭蓋骨を損傷させることになるからである。
そのため、頭部を切開して照与する必要があった。ただ
”この場合でも脳硬膜は切開しなくても良いので、破壊
治療効果と治癒効果があった。一般に、かかる治療の効
果を得るためには、I Ml(z級で、数W/cm2以
上のエネルギー密度を必要とされている。
次に、現在量も多く使用されている超音波を生体に適応
する技術としては超音波パルス診断法がある。この診断
法は従来からある超音波探傷法の一分野を成すものであ
り、何らかの方法で指向性のある超音波を発振し、生体
内組織の音波吸収度、減衰率が生体内組織の個々の種類
によって異なることを利用するものであって、組織から
の音波を透過あるいは反射を造影(撮像)せしむること
によって生体組織分布の状態を診断するものである。だ
がこの方法の場合は、生体組織への刺激は全く目的とし
ていない。
以上述べたように、従来行われていた超音波の生体への
応用技術は大別して、異常組織の破壊と診断技術に関す
るものであり、本発明の如き、適正な音波を均一あるい
は集束、あるいは所望するさらに、本発明は、超音波照
写によって神経あるいは被刺激性組織への刺激効果は、
全くないと言ってよいとする従来の常識(例えば、日刊
工業新聞社編、超音波技術便覧、 21・5・4)を破
って成し得たことからみて本発明に該当する従来技術は
全く存在していない。
本発明の第一の目的は、上述の問題点に鑑み、音波を生
体神経あるいは被刺激性組織にあてることによって、神
経系を刺激し、安全かつ効果的に神経あるいは被刺激性
組織の所望の興奮(発火)を行わせしめることの可能な
神経あるいは被刺激性組織の刺激法を提供することにあ
る。
さらに、本発明の第二の目的は、音波を神経あるいは被
刺激性組織に当てることによって、神経あるいは被刺激
性組織を刺激し、安全かつ効果的に神経あるいは被刺激
性組織の興奮の伝導を求心性神経単位あるいは遠心性神
経単位に生じさせ、所望する作動効果を器官に発動せし
めるための刺激装置を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本目的を達成するため、本発明は生体の神経あるいは被
刺激性組織に直接接触することなく、生体の外部から音
波によって神経あるいは被刺激性組織の一部あるいは全
部に対して刺激することを特徴とする。
さらに、本発明は生体の神経あるいは被刺激性組織に直
接接触することなく、生体の外部から刺激する音波を発
生する音波発振体と、音波発振体から発せられる音波の
強度、照与時間、または位相、振幅、周波数を指定の値
に調整する調整手段と、神経あるいは被刺激性組織か音
波により興奮しているか否かを検知する検知手段とを具
備したことを特徴とする。
[作 用コ 本発明では、生体と直接接触することなく、外部から神
経あるいは被刺激性組織の一部あるいは全部に対して音
波によって刺激するようにしたので、従来の直接接触に
よる欠点が解消され、局部刺激が容易となり、高度な熟
練が不要となり、組織破壊等の危険性が回避される。
[実施例] 以下、本発明に関する具体的実験例および実施例につい
て詳細に説明する。
本発明は、従来技術の改良の観点から成されたものでな
く、音波(超音波)による神経あるいは被刺激性組織へ
の刺激の可能性および有効性を鋭意研究した結果、発見
するに到り、その知見を創意応用した発明である。
すなわち、超音波エネルギーが、神経系あるいは被刺激
性組織に対して、確実に興奮を発生させることが可能で
ある実験的根拠は、従来なされていない。さらに超音波
利用者では、むしろ、神経系に対して興奮を発生する肯
定事実は、はとんどないとまで明言されてきたことから
もこのことは理解されよう(例えば、超音波技術便覧1
日刊工業新聞社編、21−5−4頁)。
本発明者は、適正強度の超音波によって、神経系あるい
は、被刺激性組織が興奮あるいは抑制されるか否かを、
探究し、単一細胞内電位計測技術、神経細胞学的知識お
よび超音波工学の進歩した効果を結合させることによっ
て、細微な実験を行った。その結果、適正な強度範囲内
の超音波エネルギーを、神経系あるいは被刺激性組織に
与えることによって、興奮が発生する事実を実験により
知得するに到った。本発明の開示に、この事実は重要な
礎となるので、この実験の内容を次に説明する。
一般に、一部の下等動物(主に腔腸類)を除き、通常の
動物の神経系は神経細胞体と神経線維の一部が集合を成
す中枢神経と、神経線維の束が中枢神経から分かれて、
生体の各部に達している末梢神経から成立している。
上述した如く、神経系の構造と機能に関しては、動物の
進化の程度によって異なりはするが、神経の興奮の態様
そのものは、基本的に同じであることは生理学上認めら
れている所である。そのため、神経の興奮の態様の研究
は、下等動物で行われている。本発明者が実験遂行上、
アメフラシ(学名+ Aplysia Kurodai
、軟体動物・腹足類)を用いた主な理由は、個々の神経
細胞が通常動物より約1桁大きく、ガラス電極等によっ
て細胞内電位を計測しやすいという理由からであり、超
音波刺激による興奮の発生(以下、発火という)という
点は他の動物の神経系と基本的には変りない。
本実験で用いたアメフラシの神経系を主にした解剖概観
図を第1図に示す。本図中、1〜11までが神経系を、
12〜15までが感覚器官を、および16〜21までが
消化器官を、22は生殖器官を示している。すなわち、
1は視神経、2は噴角神経、3は凹球神経節、4は傍神
経節、5は足神経節、6は腹部神経節(右)、7は腹部
神経節(左)、8はえら神経、9はえら神経節、10は
生殖器神経節、11は紫汁腺神経、12は触角、13は
噴角、14は凹球、15は眼、16は食道、17は製袋
、18は砂袋、19は中腸腺、20はこう門、21は直
腸、22は貯精袋である。
神経系の中枢部にあたる所は、腹部神経節(右)6.腹
部神経節(左)7の腹部神経節と、凹球神経節3.傍神
経節41足神経節5の頭部神経節群とである。本発明者
らは、これら4対の神経節とそれらの神経節とを結ぶ神
経線維部をアメフラシ本体から切り離した上で本実験に
供した。
第2図は、第1図のアメフラシの腹部神経節6゜7を拡
大して示したものである。ここで、31は傍・腹部結合
神経(右)、32は傍・腹部結合神経(左)、33は結
合組織皮膜、34は水管神経、35は生殖器心臓神経、
36はえら神経、37は神経細胞である。
アメフラシの神経細胞は比較的大きく、その役割も近年
、徐々に発見され、区分されつつある。
第2図に描かれている神経細胞群の興奮の仕方は大別す
ると、本図に示すように無放電型R1,R2゜Ll、規
則放電型R3〜R8、不規則放電型R15,RlB、L
6〜L8.Lllおよび群発放電型L2〜L4と、その
発火(□”・すなわち、スパイク状の電位変化が、何ら
かの刺チ\激によって発生すること)の形態とによって
区別本実験では、この細胞に特殊な顕微鏡で監視しつつ
極細ガラス電極(直径500人〜1000人)を刺し込
む。電極が細胞内に入ると、電位が−80n+V位にな
ると同時に、上述したように細胞の種類によって決まる
スパイクか発生する。従来は、この針に微小電流を流す
電流刺激によって神経を興奮させてきた。本実験は適正
強度の超音波が神経系に興奮を引き起こす有効な刺激方
法となり得るか否かを知ることにあった。
1 に の実験装置の概念図を第3図に示す。ここで、41は神
経節、42は海水、43はサブストレート、44は超音
波発振子、45は極細ガラス電極、46は水、47は励
振器である。超音波は、励振器47から出た3 MHz
の振動電流を超音波発振子44に給電することによって
発せられる。神経節41の一部に超音波を集束し易いよ
うに、この場合の発振子44として球面の一部を円形に
切除した形状のものを十に設計した。
2ましく、パワー調整器によりそのパワーを可変にでき
る。また発振子42としては、圧電、電歪および磁歪に
よる振動子を用いたもの、あるいは動電形変換器、コデ
ンサ形変換器、電磁誘導形変換器、放電・衝撃式発振器
、サイレン型発振器、ハルトマン噴気発音器、渦発生発
音機、ノズル噴射発生機、キャビティション発生器、光
弾性による発振体光音響機構、熱音響機構5弾性体振動
機構等によって発振せしめる構造を有するもの等が本発
明に適用できる。また、発振子42は指向性を鋭くして
被刺激性の神経系等に直接接触することなく、外部より
神経系の一部あるいは全部に対して目的部位だけに音波
を投射できるようにするため適切な周波数帯と適正寸法
をそなえ、上述のような球面の一部あるいは円筒面の一
部あるいは全部からなる形状を有するものが使用される
。また、この発振子42から発せられる音波の強度、照
写時、二 血を制御あるいは位相を整えるため音波発振子42)あ
るいはその周辺に設けた音波集中収束機構(図−:jせ
ず)も備える。この音波集中・収束機構としては、発振
子42を光学的焦点に一致するように配設し、この発振
子42から発する音波を反射あるいは透過により他の焦
点に集中あるいは収束せしめるような幾何学的曲面から
なるものであればよい。
また、発振子42から発せられる音波による刺激に連続
刺激の他に間欠刺激および単発刺激がある。さらにこれ
らの刺激は振幅9周波数2位相において変調される。さ
らに、神経か興奮しているか否かを知るためのオシログ
ラフ等の装置(図示せず)は外部に設けられる。この興
奮は、微小電位、微小音波、微小磁束、微小光、微小圧
力、微小電気量、微小熱量、微小変位、神経伝達物質。
分泌物、排出物によって、捕捉される。この捕捉は視覚
、聴覚、触覚、味覚、嗅覚その他、体性感覚、意識1行
動の変化を感知することによっても′行われる。
第3図−の実施例では超音波は±0.2mmの精度で神
経節41の該当部に焦点を結んだ。この場合のターゲッ
トの神経細胞としては一例として第2図のR3(規則放
電型)を選択した。その実験結果を第4図に示す。
第4図に示すように、R3の如き、ニューロンAでは音
波刺激を与えて、少し間を於いて、スパイクの数が一定
時間増加することが計測された。この現象は、再現性よ
く繰返された。このことから見て、適正強度内での超音
波照写は、明らかに神経系をして、一定期間、発火を昂
進させるという事実が判明した。なお、別のR5の神経
細胞にュ−ロンB)では、発火を一定期間抑制させるこ
とも判った。
次に、超音波パルス刺激を無放電型(無刺激の場合、発
火せず、はぼ細胞内電位的−60mVに定留しているR
2細胞体)に対して加えた所、第5図に示すような単発
の発火が再現性よく計測された。
超音波パルス刺激はこのサイレント細胞と呼ばれる神経
細胞R2に入力してからほぼ240ミリ秒後に発火して
いる。
さらに、第2図に示す一部の神経細胞群に対して種々上
述と同様な実験を繰返した。群発放電型L2〜L4.不
規則放電型R15,R16,L8〜L8.Lllの各神
経細胞群に対して適正強度の超音波刺激が再現性のある
興奮を所与していることも判明したく図示せず)。
次に、本発明者は本発明に対する万善を期するため、次
なる実験を行った。その実験は、現在の所、発火を観測
する確実な方法であるのでやむを得ないとされている微
小ガラス電極45の使用に関してである。すなわち、超
音波の照写が何らかの理由で、微小ガラス電極45に作
用し、その結果、興奮が細胞内に励起されるのではなか
ろうかとする疑問に対しての実験である。
それ故、超音波刺激単独のみで神経細胞を発火できつる
という確証を得るために、第6図に示す実験を行った。
すなわち、傍神経節の一部にのみに超音波を照写し、は
るか離れて照写の効果が無視される位置において、神経
線維束を介して、腹部神経節に伝播してくる興奮の電位
を調べるべく、微小ガラス電極45を腹部神経節に打設
した。
この実験結果は、第7図に示すようになり、超音波を照
写した傍神経節の一部から発生した興奮スパイクの増加
が、神経線維束を介して、離れた位置にある腹部神経節
に伝達され、極細ガラス電極45を介してその興奮電位
の変化が、本図の如く観察された。これは、明らかに適
正超音波刺激のみで神経系を興奮させていることを実証
するものである。
以上述べたように適正強度の超音波を被刺激性組織、な
かんずく神経系に照写することは、従来の電極を介した
電流刺激法に対して卓越する刺激方法と成り得るとの理
論的および実験的根拠を得た。なお、ここまでに「適正
強度」と述べたきたのけ、上述の実施例に採用したよう
に、発火が確認されない極めて低レベルの超音波パワー
から徐々に増加して発火に到る強度に達し得るように強
度を調整すれば、特定のパワー強度値に限定するj・必
要がないからである。また、この超音波強度の、メ 波強度(通常20W/cm2以上)とで採用されている
超音波強度と比較して、極めて小さい強度である(約0
.1W/cm2以下)。そのような極めて小さい強度の
超音波を使用して再現性をもって発火できることから、
本発明は従来の技術とは全く異なることは明らかである
ところで、従来では脳機能を始めとする諸神経機能を調
べるために、生体内組織に近接して、電極などを侵入さ
せる必要があったことは既に述べた。また、このような
生体内組織に接触するために、最小限度組織の一部破壊
を伴ってきた。そのため、電極鯨人は特殊な能力や資格
をもった人にのみ、また特殊な部位にのみに限られてい
た。
だが、本発明によれば、組織の破壊を伴わないで高次の
脳機能を始めとする諸神経機能を比較的容易に調べるこ
とができる。従って、木発明によれば、現在の医学でも
っても難しいとされる精神上や神経上の病気の解明や治
療の手段を提供することができる。さらに、木発明によ
れば他の被刺激性組織にも上述と同様な理由により、無
侵襲かつ有効な刺激を入力することが可能となるので、
従来困難とされた各種医療分野における診断や治療等に
おいて優れた手段を提供することができる。
次に、本発明者において行った実施例の一部を説明する
本発明者自身において、後頭葉の第−次視覚野に、超音
波の局所的照射を上述の本発明による方法と第3図また
は第4図に示すような励振器等を用いて試みたところ、
視野周辺部に明るい光を感じた。
次に、被刺激性組織の代表たる筋組織に関して、上腕二
頭筋(力こぶ)に上述と同様の方法と装置を用いて超音
波照写したことろ、筋肉の収縮を見た。
さらに、もう一つの被刺激性組織である感覚器への刺激
として、膝蓋社中の張力を感じる感覚器であるゴルシ器
官を上述と同様の方法と、装置を用いて超音波照写した
ところ、よく知られた膝蓋社反射が発生した。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、生体と直接接触す
ることなく、外部から神経あるいは被刺激性組織の一部
あるいは全部に対して音波によって刺激するようにした
ので、従来の直接接触による欠点が解消され、局部刺激
が容易となり、高度な熟練が不要となり、組織破壊等の
危険性が回避される等の効果が得られる。また、上述の
実施例の項において本発明に係る実施効果について概略
的に述べたが、より専門的知識をもってすれは、より効
果的な診断や治療が可能となるであろうと考えられる。
さらにまた、近年、生体の神経機構等を模した高度情報
処理技術が望まれている。このためには、脳機能等の解
明が必須なこととされているが、これまで有効な無侵襲
的局所刺激法は皆無であった。本発明では、これまでに
述べたように、無侵襲か一つ局所的に神経系を始めとす
る被刺激性組織に有効な刺激を得る方法と手段を与える
ことができるので、本発明の適用によって、脳機能等の
解明が飛躍的に進展し、その結果、従来にない高度な情
報処理技術や新機能体、新エネルギー技術を実現するた
めに大いなる寄与が可能となる等の顕著な効果が得られ
る。
なお、本発明は超音波に限定されず、超低周波帯から超
高周波の音波全域に及ぶ。
【図面の簡単な説明】
第1図はアメフラシの神経系の分布図、第2図はアメフ
ラシの腹部神経節内の概念図、 第3図はアメフラシの腹部神経中枢部に集束超音波刺激
を与える実験の概念図、 第4図はアメフラシの腹部神経節に超音波を照与する前
と後の発火状態の変化を示す図、第5図はサイレント細
胞の超音波刺激による発火状態の変化を示す図、 第6図はアメフラシの傍神経節の一部に超音波を照与し
て興奮を発火させ、神経線維を介して、腹部神経部の一
細胞に刺入したガラス電極に発生する活動電位(Act
ion Potential)によって興奮が伝播され
ていることを知る本発明実施例の実験装面を示す概念図
、 第7図はアメフラシの傍神経節から神経線維を介して腹
部神経節の神経細胞に興奮が伝播することを、超音波照
射前と後の発火状態の変化で示す図である。 1・・・視神経、 2・・・噴角神経、 3・・・凹球神経節、 4・・・傍神経節、 5・・・足神経節、 6・・・腹部神経節(右)、 7・・・腹部神経節(左)、 8・・・えら神経、 9・・・えら神経節、 10・・・生殖器神経節、 IL・・・紫汁腺神経、 31・・・傍・腹部結合神経(右)、 32・・・傍・腹部結合神経(左)、 33・・・結合組織被膜、 34・・・木管神経、 35・・・生殖器心臓神経、 36・・・えら神経、 37・・・神経細胞、 41・・・神経節、 42・・・海水、 43・・・サブストレート、 44・・・超音波発振子、 45・・・極細ガラス電極、 46・・・水、 47・・・励振器、 R1,R2,Ll・・・無放電型、 R3−R8・・・規則放電型、 R15,R16,L6〜L8.Lll・・・不規則放電
型、L2〜L4・・・群発放電型。 37−一一一神根闘乞 R3−一一一規則放電型 R4−−一−テ見則放電型。 RI5−−−一不現則放電見 RI6−−−−モ現則tIi電梨 L3−−一一部発放電型 L4−−−一瞬発放電型 Ll+−一一一不規則″R@型、 アメフラシの月更合吋中永蚤仕や内の部尤イリ・図−1
91−第2図 −11,− 麦化そ斜1 第5図 第6図 う 1 事件の表示             園昭和61
年特許願第163293号 2 発明の名称 神経あるいは被刺激性組織の刺激法およびその刺激装置 3 補正をする者 事件との関係  特許出願人 4 指定代理人 明細書の特許請求の範囲の欄。 補正の内容 (1)明細書中、特許請求の範囲を別紙のとおり補正す
る。 別紙 特許請求の範囲 (1)生体の神経あるいは被刺激性組織に直接接触する
ことなく、前記生体の外部から音波によって前記神経あ
るいは被刺激性組織の一部あるいは全部に対して興奮を
起こし、あるいは興奮を抑制す−,る刺激を5えること
を特徴とする神経あるいは被刺激性組織の刺激法。 刺激であることを特徴とする神経あるいは被刺激性組織
の刺激法。 (3)生体の神経あるいは被刺激性組織に直接接触する
ことなく、前記生体の外部から刺激する音波を発生する
音波発振体と、 該音波発振体から発せられる音波の強度、照与時間、ま
たは位相、振幅、周波数を指定の値に調整する調整手段
と、 前記神経あるいは被刺激性組織が前記音波により興奮を
起こし、あるいは興奮を抑制しているか否かを検知する
検知手段と を具備したことを特徴とする神経あるいは被刺激性組織
の刺激装置。 (4)特許請求の範囲第3項記載の装置において、刺激
性組織の刺激装置。 (5)特許請求の範囲第3項記載の装置において、光学
的焦点に配置した前記音波発振体から発する音波を反射
あるいは透過により他の焦点に集中あるいは収束せしめ
るような幾何学的曲面を有する音波集中収束手段を前記
音波発振体の周辺に具備したことを特徴とする神経ある
いは被刺激性組織の刺激装置。 (6)特許請求の範囲第3項ないし第5項のいずれかの
項に記載の装置において、 前記音波発振体は、圧電、電歪または磁歪による振動子
を用いたもの、あるいは動電形変換器、コンデンサ形変
換器、電磁誘導形変換器、放電衝撃式発振器、サイレン
型発振器、ハルトマン噴気発音機、渦発生発音機、ノズ
ル噴射発生機、キャビテーション発生器、光弾性による
発振体光音響機構、熱音響機構、弾性体振動機構のいず
れかにより音波を発振せしめる構造を有することを特徴
とする神経あるいは被刺激性組織の刺激装置。 (,7)特許請求の範囲第3項ないし第6項のいずれを
1[の項に記載の装置において、 ゛前記検知手段は微小電位、微小音波、微小磁束、微小
光、微小圧力、微小電気量、微小熱量、微小変位、神経
伝達物質、分泌物、排出物のいずれかによって捕捉され
る興奮を検知することを特徴とする神経あるいは被刺激
性組織の刺激装置。 (8)特許請求の範囲第3項ないし第6項のいずれかの
項に記載の装置において、 前記検知手段は前記生体の視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅
覚、その他の体性感覚、意識および行動のいずれかの変
化を感知することにより前記興奮を検知することを特徴
とする神経あるいは被刺激性組織の刺激装置。 (以下余白)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)生体の神経あるいは被刺激性組織に直接接触するこ
    となく、前記生体の外部から音波によって前記神経ある
    いは被刺激性組織の一部あるいは全部に対して刺激する
    ことを特徴とする神経あるいは被刺激性組織の刺激法。 2)特許請求の範囲第1項記載の刺激法において、前記
    音波は超低周波帯から超高周波の音波全域を含み、前記
    刺激は振幅、周波数、または位相において変調される連
    続刺激、間欠刺激または単発刺激であることを特徴とす
    る神経あるいは被刺激性組織の刺激法。 3)生体の神経あるいは被刺激性組織に直接接触するこ
    となく、前記生体の外部から刺激する音波を発生する音
    波発振体と、 該音波発振体から発せられる音波の強度、照与時間、ま
    たは位相、振幅、周波数を指定の値に調整する調整手段
    と、 前記神経あるいは被刺激性組織が前記音波により興奮し
    ているか否かを検知する検知手段と を具備したことを特徴とする神経あるいは被刺激性組織
    の刺激装置。 4)特許請求の範囲第3項記載の装置において、前記音
    波発振体は前記音波の指向性を鋭くして、前記生体の目
    的部位だけに投射できるような球面の一部、あるいは円
    筒面の一部または全部からなる形状を有することを特徴
    とする神経あるいは被刺激性組織の刺激装置。 5)特許請求の範囲第3項記載の装置において、光学的
    焦点に配置した前記音波発振体から発する音波を反射あ
    るいは透過により他の焦点に集中あるいは収束せしめる
    ような幾何学的曲面を有する音波集中収束手段を前記音
    波発振体の周辺に具備したことを特徴とする神経あるい
    は被刺激性組織の刺激装置。 6)特許請求の範囲第3項ないし第5項のいずれかの項
    に記載の装置において、 前記音波発振体は、圧電、電歪または磁歪による振動子
    を用いたもの、あるいは動電形変換器、コンデンサ形変
    換器、電磁誘導形変換器、放電衝撃式発振器、サイレン
    型発振器、ハルトマン噴気発音器、渦発生発音機、ノズ
    ル噴射発生機、キャビテーション発生器、光弾性による
    発振体光音響機構、熱音響機構、弾性体振動機構のいず
    れかにより音波を発振せしめる構造を有することを特徴
    とする神経あるいは被刺激性組織の刺激装置。 7)特許請求の範囲第3項ないし第6項のいずれかの項
    に記載の装置において、 前記検知手段は微小電位、微小音波、微小磁束、微小光
    、微小圧力、微小電気量、微小熱量、微小変位、神経伝
    達物質、分泌物、排出物のいずれかによって捕捉される
    興奮を検知することを特徴とする神経あるいは被刺激性
    組織の刺激装置。 8)特許請求の範囲第3項ないし第6項のいずれかの項
    に記載の装置において、 前記検知手段は前記生体の視覚、聴覚、触 覚、味覚、嗅覚、その他の体性感覚、意識および行動の
    いずれかの変化を感知することにより前記興奮を検知す
    ることを特徴とする神経あるいは被刺激性組織の刺激装
    置。
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